JP5029895B2 - 車体下部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体下部構造に係り、特に、Bピラーと、サイドシルと、フロアパネルと、フロア膨出部と、Bピラーより後方のドア開口部を開閉するスライドドアのロアスライドレールと、を有する車体下部構造に関する。
従来、スライドドアを有する車両では、車両の側面に他車などが衝突する側突時に、サイドシルやフロアパネルが比較的地面より上方にあるため、主にサイドシルで側突荷重を受けていた。しかし、スライドドア用の比較的大きな開口があるため、側突時の変形量が多くなることが問題となっていた。
一方、近年、車室の床及びサイドシルをより低い位置に設けて車室空間を確保するようにする場合がある。このような場合には、側突時に、Bピラーの倒れが問題となる。つまり、他車がBピラーに衝突することによりBピラーが内折れしてサイドシルをねじり、フロアパネルをめくり上げ、さらに、Bピラーがくの字に折れ曲がって車室側に突出してしまうのである。
そこで、従来は、図9に示すように、側突荷重を受け止めるように、Bピラー100の基部近傍のサイドシル104の内方のフロアパネル106或いはスライドレール収容部108に、シート支持部110を兼用する車幅方向に延びるクロスメンバ112を設けていた。また、Bピラー100の前方では、サイドシル104にクロスメンバ114を設けていた。或いは、従来は、他車などがサイドシルより上方でBピラーに衝突することに基づいて、Bピラーを補強するようにしていた。
また、特許文献1に記載の車両によれば、前席シートレール脚部を載置するようにサイドシルに結合された箱状部材(11B)を設けることも開示されており、この構造によれば、サイドシルを補強して、側突荷重を支えることが出来ると考えられる。
特許文献2には、スライドドア用のサイドシル構造が開示されている。
EP1382514B1号公報 特開2005−001473号公報
しかしながら、Bピラーの基部近傍のサイドシル内方のフロアパネルにクロスメンバを設ける手法では、側突荷重を大きく受け止めることが出来ないことが、本発明者らのCAE解析によって明らかになってきた。さらに、サイドシルに結合された箱状部材(11B)を設けることによっても、側突荷重を十分に支えきれるものではなく、サイドシルがねじれてしまうことが明らかになった。
ここで、スライドドアを有する車両のサイドシルには、スライドドアのロアレールを受け入れるレール収容部(袋部)が形成されている。そのレール収容部は、車室側に膨出する膨出部の内方に形成され、その膨出部はBピラー下部近傍に設けられている。本発明者は、この点に着目し、そのような膨出部を利用してBピラー近傍の強度を高めることが出来れば、サイドシルで側突荷重を確実に受け止め、或いは、サイドシルのねじれ及びBピラーの倒れが生じにくいであろうと考えた。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、サイドシルの強度を向上させると共に側突時のBピラーの倒れに起因するサイドシルのねじれを抑制することが出来る車体下部構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明によれば、Bピラーと、このBピラーの下端部が結合され車体の側部を車体前後方向に延び閉断面を有するサイドシルと、このサイドシルの車幅方向内方側部にその側縁部が結合されたフロアパネルと、このフロアパネルの車幅方向中央部で上方に膨出するフロア膨出部と、Bピラーより後方のドア開口部を開閉するスライドドアのロアスライドレールと、を有する車体下部構造であって、スライドドアのロアスライドレールをBピラー下部で収容するようにフロアパネルより上方でサイドシルから車室側内方に膨出し、且つ、ロアスライドレールを受け入れる開口部をサイドシルの車幅方向外方側に有するレール収容膨出部を有し、このレール収容膨出部の前方側には、サイドシルとフロアパネルとに結合されレール収容本体部の前方に延出された前方延出部が結合され、この前方延出部は、少なくともBピラーの下部から前方に延出し、この前方延出部の前部の車内側側面部には、前席シート装置の前方脚部が固定され前方延出部とフロアトンネルとをフロアパネル上で車幅方向に連結するクロスメンバが結合されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、側突時、Bピラーに加わる側突荷重をサイドシルに取り付けられたレール収容膨出部だけでなく、前方延出部でも受け止める。ここで、従来の構造による側突時の車体の変形について説明する。先ず、側突時には、Bピラーが内方に向けて倒れ、それに起因して、サイドシルがBピラーによりねじられる。そして、Bピラー近傍のフロアパネルがめくりあげられるように変形し、続いて、サイドシルが内方に向けて折れるように変形して車室内に食い込むように車体が変形することがCAE解析により明らかとなっている。このような場合、従来は、サイドシルとフロアトンネルとを連結するクロスメンバでしか、側突時の荷重を受け止められなかった。これに対し、本発明においては、レール収容膨出部の前方に前方延出部が結合されているので、側突時におけるBピラーの内倒れ及びサイドシルのねじれをその前方延出部により効果的に抑制することが出来る。即ち、従来であれば、スライドドアのロアレールを受け入れるレール収容膨出部は、Bピラーの下部までしか前方に延びていなかったが、前方延出部を設けることにより、側突時のBピラーの内倒れに起因するサイドシルのねじり変形を有効に抑制することが出来るのである。これは、特に、レール収容膨出部がフロアパネルよりも高い位置にあり、サイドシルより上方側に側突荷重が加わって、Bピラーの内倒れ及びサイドシルのねじり変形を生じるような場合に有効である。さらに、本発明においては、側突時の衝突荷重を前方延出部を介してクロスメンバに分散させることが出来る。即ち、クロスメンバが荷重伝達部材となり、荷重をフロアトンネルでも受け止めることが出来る。従って、より効果的にサイドシルのねじり変形を抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、前席シート装置の車幅方向外方側の後方脚部がレール収容膨出部の上面部に固定され、前席シート装置の車幅方向外方側及び車幅方向内方側の各後方脚部はシート脚連結部材により互いに連結されている。
このように構成された本発明においては、側突時の衝突荷重をレール収容膨出部を介してシート脚連結部材に分散させることが出来る。即ち、シート脚連結部材が荷重伝達部材となり、荷重をフロアトンネルでも受け止めて、レール収容膨出部の変形を抑制することが出来る。そして、前方延出部と協働して、より効果的にサイドシルのねじり変形を抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、前席シート装置の車幅方向外方側の脚部には、シート本体を摺動可能に支持するレール部が取り付けられ、そのレール部の前方部分がレール収容膨出部の前方延出部に固定され、その後方部分はレール収容本体部に固定されている。
このように構成された本発明においては、シートレールを利用して、レール収容膨出部及び前方延出部の剛性を向上させることが出来る。
本発明によれば、サイドシルの強度を向上させると共に側突時のBピラーの倒れに起因するサイドシルのねじれを抑制することが出来る。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
先ず、本発明の実施形態による車体下部構造の構造を説明する。
図1は、本発明の実施形態による車体下部構造を上方から見た平面図であり、図2は、本発明の実施形態による車体下部構造を前方且つ斜め上方から見た斜視図である。
先ず、図1に示すように、車体1は、車幅方向の中央部で上方に膨出し、車体前後方向に延びるフロアトンネル2と、車体側部で閉断面を構成して車体前後方向に延びるサイドシル4と、このサイドシル4とフロアトンネル2との間で平面状に延びるフロアパネル6と、このフロアパネル6の前方に結合されると共に斜め上方に延びるフロアキックアップ部8とを有する。フロアパネル6の後方には、このフロアパネル6と連続してリアフロアパネル7が形成され、その後部がフロアパネル6より高い位置で延びており、それらが傾斜部7aで連続して形成されている。
フロアパネル6は、フロアトンネル2と一体成型された鋼板からなり、その外方の側縁部がサイドシル4に結合されている。
また、車体1は、車体の側部で車体上下方向に延び、その下端部がサイドシル4に結合されるBピラー10を有する。また、Bピラー10の前方側には、フロアパネル6とフロアキックアップ部8との境界部付近且つサイドシル4の前端部から斜め上方に延びるAピラー11(図2参照)を有する。Bピラー10の後方には、スライドドア用のドア開口部13が形成されている。
フロアトンネル2とサイドシルとの間には、前席シート14が配置される。
ここで、図1に示すように、サイドシル4は、サイドシルアウタパネル4aと、サイドシルインナパネル4bと、サイドシルレインフォースメント4cとで構成され、サイドシルアウタパネル4a及びサイドシルインナパネル4bにより閉断面が形成されている(図3参照)。サイドシルインナパネル4bは、前部サイドシルインナパネル4dと、後部サイドシルインナパネル4eとに分かれて形成されている。これらのインナパネル4d、4eは、後述するようにシルインナ中央部20a、20bにより連結される。
Bピラー10は、Bピラーアウタパネル10a及びBピラーインナパネル10bを有し、Bピラーアウタパネル10aとBピラーインナパネル10bとで閉断面が形成されている。Bピラーアウタパネル10aは、サイドシルアウタパネル4aと連続的に形成されている。
次に、図1及び図2に示すように、Bピラー10の下端部近傍には、スライドドア(図示せず)のロアスライドレール28(図5参照)を収容するレール収容膨出部(袋部)20が形成されている。このレール収容膨出部20は、スライドドアのロアスライドレールをBピラー10の下部で収容するようにフロアパネル6より上方でサイドシル4から車室側内方に膨出し、且つ、ロアスライドレールを受け入れる開口部20e(図5参照)をサイドシル4の車幅方向外方側に有している。
レール収容膨出部20は、サイドシルインナパネル4bに結合されるアッパシルインナ中央部20a及びロアシルインナ中央部20bとで構成されている。アッパシルインナ中央部20a及びロアシルインナ中央部20bは、それらの前端部が、前部サイドシルインナパネル4dの後端部に結合され、それらの後端部が、後部サイドシルインナパネル4eに結合されている。そして、レール収容膨出部20は、平面視で台形状に延びる上面部21と、レール収容膨出部20の車幅方向の内方の側面を構成するように延びる第1側面部22、第2側面部23及び第3側面部24を有する。
レール収容膨出部20の第3側面部24の後方には、連続してリアサイドフレームエクステンション26が設けられている。このリアサイドフレームエクステンション26は、その車幅方向外方の側縁部が後部サイドシルインナパネル4eに結合され、車幅方向内方の側面の端部が、リアフロアパネル7と連続して形成されている。
次に、図1及び図2に示すように、レール収容膨出部20の前方には、レール収容本体部20を前方に延出させる前方延出部30が結合されている。この前方延出部30は、その第1フランジ部30aが、レール収容膨出部20の第1側面部22に結合され、第2フランジ部30bが前部サイドシルインナパネル4dに結合され、第3フランジ部30cが、フロアパネル6に結合されている(図3参照)。そして、前方延出部30は、その上面部31と、前面部32と、側面部33とを有し、これらの面部31、32、33と、フロアパネル6と、前部サイドシルインナパネル4dと、レール収容膨出部20の第1側面部22と、によって閉断面を有するボックス状に形成されている。
次に、図1及び図2に示すように、前方延出部30とフロアトンネル2との間には、車幅方向に延びるNo.2クロスメンバ40が設けられている。このNo.2クロスメンバ40は、フロアパネル6の上方から断面コ字状の部材がフランジ部40aにより結合されて閉断面を形成されたものである。その車幅方向外方端部は、第1フランジ片40bにより、前方延出部30の上面部31に結合され(図3参照)、第2フランジ片40cにより、前方延出部30の前面部32に結合され、第3フランジ片(図示せず)により前方延出部30の側面部33に結合されている。また、その車幅方向内方端部は、フランジ片40dによりフロアトンネル2に結合されている。
No.2クロスメンバ40の後方には、フロアパネル6の上方から断面コ字状の部材がフランジ部42aにより結合されて閉断面を形成したNo.2.5クロスメンバ42が設けられている。このNo.2.5クロスメンバ42は、レール収容膨出部20とフロアトンネル2との間で車幅方向に延びている。その車幅方向外方端部は、フランジ片42bにより、レール収容膨出部20の第2側面部23に結合され、その車幅方向内方端部は、No.2クロスメンバ40と同様に、フランジ片(図示せず)によりフロアトンネル2に結合されている。
次に、図1及び図2に示すように、前方延出部30には、車幅方向外方側のシートレール50の前方脚部51が取り付けられ、レール収容膨出部20には、このシートレール50の後方脚部52が取り付けられ、No.2クロスメンバ40のフロアトンネル2側の端部には、車幅方向内方側のシートレール54の前方脚部55が取り付けられ、No.2.5クロスメンバ42のフロアトンネル2側の端部には、このシートレール54の後方脚部56が取り付けられている。
車幅方向外方側及び車幅方向内方側のそれぞれのシートレール50、54は、ロアレール50a、54aと、前席シート14に取り付けられ各ロアレール50a、54aに対し摺動可能に設けられたアッパスライダ50b、54bを有している。
各シートレール50、54の各後方脚部51、55には、それらを車幅方向に連結する連結パイプ(シート脚連結メンバ)60の各端部が結合されている。
次に、図3乃至図6により、本発明の実施形態による車体下部構造の断面構造を説明する。
図3は、図2のIII-III線に沿って見た車体下部構造の断面図であり、図4は、図2の
IV-IV線に沿って見た車体下部構造の断面図であり、図5は、図2のV-V線に沿って見た車体下部構造の断面図であり、図6は、図2のVI-VI線に沿って見た車体下部構造の断面図である。
先ず、図3乃至図5に示すように、フロアパネル6の下部には、車体下方から上方に向けて開放した断面ハット状の補強部材であるフロアフレーム(Bフレーム)12が結合されており、このフロアフレーム12は車体前後方向に延びている。また、図3及び図5に示すように、フロアトンネル2は、車体上方に向けて膨出しており、トンネルレインフォースメントの役割を果たすガセット2aにより補強されている。
次に、図3に示すように、この断面位置では、サイドシル4のサイドシルアウタパネル4a、サイドシルインナパネル4b及びサイドシルレインフォースメント4cに加えて、サイドシルインナブレース4fが、サイドシルインナパネル4bとサイドシルレインフォースメント4cとの間に挟まれるようにして結合されている。
また、この断面位置では、No.2クロスメンバ40が設けられ、その車幅方向外方端部が前方延出部30に結合されている。前方延出部30の上面部31には、車幅方向外方側のシートレール50の前方脚部51が取り付けられ、No.2クロスメンバ40の上面部には、車幅方向内方側のシートレール54の前方脚部55が取り付けられている。
前方延出部30は、この断面位置ではほぼ矩形状になるように形成されている。前方延出部30の第2フランジ部30bが前部サイドシルインナパネル4dに結合され、前方延出部30の第3フランジ部30cがフロアパネル6に結合されている。No.2クロスメンバ40の第1フランジ片40bが前方延出部30の上面部31に結合されている。
次に、図4に示すように、この断面位置では、アッパシルインナ中央部20aの下部であり且つロアシルインナ中央部20bの車幅方向外方側に、スライドドア用のレールボックス70が設けられている。
また、この図4に示す断面位置では、前方延出部30がロアシルインナ中央部20bの第1側面部22に、第1フランジ部30aによって結合され、ほぼ矩形状に形成されている。また、前方延出部30の第3フランジ部30cが、フロアパネル6に結合されている。
次に、図5に示すように、この断面位置では、No.2.5クロスメンバ42が設けられ、その車幅方向外方端部がロアシルインナ中央部20bの側面の第2側面部23に結合されている。レール収容膨出部20のアッパシルインナ中央部20aに形成されている上面部21には、車幅方向外方側のシートレール50の後方脚部52が取り付けられ、No.2.5クロスメンバ42の上面部には、車幅方向内方側のシートレール54の後方脚部56が取り付けられている。
次に、図5に示すように、レール収容膨出部20には、アッパシルインナ中央部20aの下方にレールボックスアッパ20cが形成され、このレールボックスアッパ20cの下面には、ロアローラガイドレールとして機能するロアスライドレール(シートレール)28が取り付けられている。レールボックスアッパ20cの車幅方向内方側の端部は、下方に曲げられて、サイドシルインナブレース4fに結合され、その車幅方向外方の端部は、Bピラーレインフォースメント10cに結合されている。Bピラーレインフォースメント10cは、Bピラーアウタパネル10aの内方に位置している。
図5及び図6に示すように、サイドシル4には、スライドドア(図示せず)の下部のスライダ(図示せず)を受け入れると共にそのスライダと係合するロアスライドレール28が収容される開口部20eが形成されている。
さらに、レールボックスアッパ20cの下方には、レールボックスアッパ20cに対向するように、レールボックスロア20dが形成されている。このレールボックスロア20dの車幅方向内方端部は、サイドシルインナブレース4fに結合され、その車幅方向外方の端部は、サイドシルアウタパネル4aとサイドシルレインフォースメント4cとの間に挟まれてそれらに結合されている。
次に、図6に示すように、この断面位置では、リアフロアパネル7の下方に、断面コ字状の部材が下方から取り付けられて閉断面を構成するNo.3クロスメンバ48が設けられている。また、後部サイドシルインナパネル4eの車幅方向内方側には、断面L字状に形成され、そのL字状の一端部がリアサイドフレームエクステンション26に結合され、そのL字状の他端部が後部サイドシルインナパネル4eの側面に結合されたリアサイドフレーム13が設けられている。このリアサイドフレーム13は、その前端部がレール収容膨出部20の第3側面部24に結合され、後方に向けて車体前後方向に延びている。
また、図6に示すように、サイドシル4には、そのサイドシルアウタパネル4aとサイドシルレインフォースメント4cとの間にL字状に折り曲げられた下端部が挟まれ、さらに、その上端部がL字状に上方に向けて折り曲げられているレールボックスロア20dが設けられている。また、このレールボックスロア20dの上方に対向するようにレールボックスアッパ20cが設けられ、レールボックスロア20cと共にサイドシルインナブレース4fに結合されている。
次に、図1、図7及び図8により、各後方脚部52、56、シート脚連結メンバ60及びそのシート脚への結合の構成を説明する。図7は、各シートレールの後方脚部及びシート脚連結メンバの構成を示す後方から見た背面図であり、図8は、シートレールの後方脚部の周辺構造を説明するための斜め上方から見た斜視図である。
先ず、図7に示すように、各シートレール50、54の各後方脚部52、56には、それらを車幅方向に連結する連結パイプ(シート脚連結メンバ)60の各端部がアーク溶接により結合されている。車幅方向外方側の後方脚部52は、レール収容膨出部20の上面部21にボルト結合され、車幅方向内方側の後方脚部56は、No.2.5クロスメンバ42の上面にボルト結合されている。各脚部52、56の上部には、シートレール50、54が取り付けられている。
また、連結パイプ60は、図1で分かるように、その車幅方向中央部が前方に向けて曲げられ、且つ、図7で分かるように、その車幅方向中央部が上方に向けて曲げられている。このようにして、後席(図示せず)の乗員の足先を前席14の下方に入れ易くしている。なお、連結パイプ60の車幅方向中央部は、前方に向けて曲げられるか、或いは、上方に向けて曲げられるかのいずれかであっても良い。
次に、図8に示すように、後方脚部56(52も同様)は、プレス成形で一体に形成されたものであり、側面部56a(52a)が設けられている。この側面部56a(52a)には、中空スチールパイプで構成された連結パイプ60の端部がアーク溶接により結合されている。
次に、本発明の実施形態の作用効果を説明する。
本発明の実施形態によれば、スライドドアのロアスライドレール28をBピラー10の下部で収容するようにフロアパネル6より上方でサイドシル4から車室側内方に膨出し、且つ、ロアスライドレール28を受け入れる開口部をサイドシル4の車幅方向外方側に有するレール収容膨出部20を有し、このレール収容膨出部20の前方側には、サイドシル4とフロアパネル6とに結合されレール収容本体部20の前方に延出された前方延出部30が結合されている。
このような構成によれば、側突時、Bピラー10に加わる側突荷重をサイドシル4に取り付けられたレール収容膨出部20だけでなく、前方延出部30でも受け止める。
ここで、従来の構造による側突時の車体の変形について説明する。先ず、側突時には、Bピラー10が内方に向けて倒れ、それに起因して、サイドシル4がBピラー10によりねじられる。そして、Bピラー10近傍のフロアパネル6がめくりあげられるように変形し、続いて、サイドシル4が内方に向けて折れるように変形して車室内に食い込むように車体が変形することがCAE解析により明らかとなっている。このような場合、従来は、サイドシル4とフロアトンネル2とを連結するクロスメンバでしか、側突時の荷重を受け止められなかった。
これに対し、本発明においては、レール収容膨出部20の前方に前方延出部30が結合されているので、側突時におけるBピラー10の内倒れ及びサイドシル4のねじれをその前方延出部30により効果的に抑制することが出来る。即ち、従来であれば、スライドドアのロアレール28を受け入れるレール収容膨出部20は、Bピラー10の下部までしか前方に延びていなかったが、前方延出部30を設けることにより、側突時のBピラー10の内倒れに起因するサイドシル4のねじり変形を有効に抑制することが出来るのである。これは、特に、レール収容膨出部20がフロアパネル6よりも高い位置にあり、サイドシル4より上方側に側突荷重が加わって、Bピラーの内倒れ及びサイドシルのねじり変形を生じるような場合に有効である。
次に、前方延出部30は、Bピラー10の下部から前方に延出し、この前方延出部30の前部の車内側側面部には、前席シート装置14の前方脚部51、55が固定され前方延出部30とフロアトンネル2とをフロアパネル上で車幅方向に連結するNo.2クロスメンバ40が結合されている。
このような構成により、側突時の衝突荷重を前方延出部30を介してNo.2クロスメンバ40に分散させることが出来る。即ち、No.2クロスメンバ40が荷重伝達部材となり、荷重をフロアトンネル2でも受け止めることが出来る。従って、より効果的にサイドシル4のねじり変形を抑制することが出来る。
次に、前席シート装置14の車幅方向外方側の後方脚部52がレール収容膨出部20の上面部21に固定され、前席シート装置14の車幅方向外方側及び車幅方向内方側の各後方脚部52、56はシート脚連結部材60により互いに連結されている。
このような構成により、側突時の衝突荷重をレール収容膨出部20を介してシート脚連結部材60に分散させることが出来る。即ち、シート脚連結部材60が荷重伝達部材となり、荷重をフロアトンネル2でも受け止めて、レール収容膨出部20の変形を抑制することが出来る。そして、前方延出部30と協働して、より効果的にサイドシル4のねじり変形を抑制することが出来る。
なお、このようなシート脚連結部材60により荷重伝達部材を構成することが出来るので、No.2.5クロスメンバ42を設けない場合があっても良い。
次に、前席シート装置14の車幅方向外方側の脚部51、52には、シート本体14を摺動可能に支持するシートレール50が取り付けられ、そのシートレール50の前方部分51がレール収容膨出部20の前方延出部30に固定され、その後方部分52はレール収容本体部20に固定されている。
このような構成により、シートレール50を利用して、レール収容膨出部20及び前方延出部30の剛性を向上させることが出来る。
本発明の実施形態による車体下部構造を上方から見た平面図である。 本発明の実施形態による車体下部構造を前方且つ斜め上方から見た斜視図である。 図2のIII-III線に沿って見た車体下部構造の断面図である。 図2のIV-IV線に沿って見た車体下部構造の断面図である。 図2のV-V線に沿って見た車体下部構造の断面図である。 図2のVI-VI線に沿って見た車体下部構造の断面図である。 各シートレールの後方脚部及びシート脚連結メンバの構成を示す後方から見た背面図である。 シートレールの後方脚部の周辺構造を説明するための斜め上方から見た斜視図である。 従来技術による車体下部構造を前方且つ斜め上方から見た斜視図である。
符号の説明
2 フロアトンネル
4 サイドシル
6 フロアパネル
10 Bピラー
14 前席シート
20 レール収容膨出部
20a アッパシルインナ中央部20a
20b ロアシルインナ中央部20b
20c レールボックスアッパ
20d レールボックスロア
20e 開口部
21 レール収容膨出部の上面部
22、23、34 レール収容膨出部の側面部
28 ロアスライドレール
30 前方延出部
30a、30b、30c フランジ部
31 前方延出部の上面部
32 前方延出部の前面部
33 前方延出部の側面部
40 No.2クロスメンバ
42 No.2.5クロスメンバ
50 サイドシル側シートレール
51、52 シートレール脚部
54 フロアトンネル側シートレール
55、56 シートレール脚部
60 連結パイプ(シート脚連結メンバ)

Claims (3)

  1. Bピラーと、このBピラーの下端部が結合され車体の側部を車体前後方向に延び閉断面を有するサイドシルと、このサイドシルの車幅方向内方側部にその側縁部が結合されたフロアパネルと、このフロアパネルの車幅方向中央部で上方に膨出するフロア膨出部と、上記Bピラーより後方のドア開口部を開閉するスライドドアのロアスライドレールと、を有する車体下部構造であって、
    上記スライドドアのロアスライドレールを上記Bピラー下部で収容するように上記フロアパネルより上方で上記サイドシルから車室側内方に膨出し、且つ、上記ロアスライドレールを受け入れる開口部を上記サイドシルの車幅方向外方側に有するレール収容膨出部を有し、
    このレール収容膨出部の前方側には、上記サイドシルと上記フロアパネルとに結合され上記レール収容本体部の前方に延出された前方延出部が結合され、この前方延出部は、少なくとも上記Bピラーの下部から前方に延出し、この前方延出部の前部の車内側側面部には、前席シート装置の前方脚部が固定され上記前方延出部と上記フロアトンネルとを上記フロアパネル上で車幅方向に連結するクロスメンバが結合されていることを特徴とする車体下部構造。
  2. 前席シート装置の車幅方向外方側の後方脚部が上記レール収容膨出部の上面部に固定され、
    上記前席シート装置の車幅方向外方側及び車幅方向内方側の各後方脚部はシート脚連結部材により互いに連結されている請求項に記載の車体下部構造。
  3. 前席シート装置の車幅方向外方側の脚部には、シート本体を摺動可能に支持するレール部が取り付けられ、そのレール部の前方部分が上記レール収容膨出部の前方延出部に固定され、その後方部分は上記レール収容本体部に固定されている請求項1又は2に記載の車体下部構造。
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