JP5019884B2 - 炎症プロセスおよび転移プロセスの調節 - Google Patents

炎症プロセスおよび転移プロセスの調節 Download PDF

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Description

(発明の分野)
本発明は、化合物を使用して、腫瘍の転移に関連した炎症応答および炎症プロセスを調節する方法を提供する。本発明は、さらに、これらの化合物で治療される被験体におけるICAM分子、VCAM分子またはE−セレクチン分子のレベルを測定することにより、本発明の化合物の効果をモニターする方法を提供する。
(発明の背景)
アミノキノリノンベンゾイミダゾリル化合物(例えば、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]キノリン−2(1H)−オン)およびそれらの互変異性体および塩は、様々な種類のキナーゼ(例えば、VEGFR2(KDR、Flk−1)、FGFR1およびPDGFRβの強力なインヒビターであり、IC50は、10〜27nMの範囲である。4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]キノリン−2(1H)−オンが活性を示す種々のチロシンキナーゼおよびセリン/スレオニンキナーゼのリストについて、また、アッセイ手順については、特許文献1、米国特許出願第10/644,055号および米国特許出願第10/706,328号(それらの各々の内容は、全体として、また、全ての目的のために、本明細書中で十分に述べられているがごとく、本明細書中で参考として援用されている)を参照のこと。このようなキナーゼは、新しい血管の成長の開始および維持だけでなく腫瘍の増殖に重要である。結果的に、これらのインヒビターは、種々の疾患(例えば、固形癌および血液癌)の治療に適用される。従って、これらのキナーゼインヒビターで治療される被験体における血漿バイオマーカーを識別すれば、その治療に対する被験体の生理学的応答をモニターする便利な方法が得られる。
細胞接着分子は、腫瘍細胞の侵襲、転移、および免疫細胞との相互作用において、重要な役割を果たす。VCAM(血管細胞接着分子)は、膜貫通糖タンパク質であり、そして内皮細胞および種々の癌形式(例えば、膀胱、***、胃腸、卵巣、腎臓、およびホジキンおよび非ホジキンリンパ腫)において、発現される。VCAMは、VEGFによって誘発され、主に、活性化内皮細胞において、発現される。ICAM(誘発性細胞接着分子)もまた、内皮細胞および種々の細胞(線維芽細胞、造血細胞および腫瘍細胞を含めて)において、発現される。血漿に存在している可溶形状のICAMは、膜関連分子のタンパク質分解開裂により、生成される。E−セレクチン(内皮細胞白血球接着分子)は、内皮細胞で発現される膜貫通糖タンパク質であり、そして好中球、単球およびT細胞の内皮細胞への接着を媒介すする。E−セレクチンはまた、腫瘍の進行および転移を媒介する。
高濃度の可溶ICAM、VCAMおよびE−セレクチンは、腫瘍の発生、転移、および炎症応答中にて、内皮細胞活性化のマーカーと考えられている。内皮細胞に局在化しているこれら細胞接着分子は、転移性腫瘍細胞の接着を媒介でき、そして血管への溢出を可能にする。これらの分子が誘発性であること、すなわち、正常な内皮細胞では発現されにくいが、IL−1またはTNF−aのようなサイトカインに晒した後、高く発現され得ることは、興味深い。それに加えて、これらの分子のいくつかは、異なる血管床において優先的に発現され、VCAMは、肺において豊富であり、そしてE−セレクチンは、肝臓に多い。
マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)は、細胞外マトリックス(ECM)の殆どの成分を分解するプロテアーゼの1種である。正常な生理学的条件下にて、それらは、発生、組織再構築および形態形成において、重要な役割を果たす。しかしながら、ある種のメタロプロテアーゼのレベルが高いことは、病理学的疾患(例えば、癌および炎症)に関係している。基底膜における細胞外マトリックスの分解は、種々の部位での腫瘍細胞による組織の侵襲および転移に必須であり、この分解は、MMPの活性に依存している。MMPファミリーには、20を超えるメンバーが挙げられる。これらのプロテアーゼのうちの2種には、MMP−2(ゼラチナーゼA、72KD)およびMMP−9(ゼラチナーゼB、92KD)がある。MMP−2およびMMP−9は、癌の進行および転移の重要な制御因子であり、それらのレベルは、しばしば、種々の癌患者において、高くなっている。
Bergersらによる報告(マトリックスメタロプロテアーゼ−9は、発癌中にて、血管形成スイッチ(angiogenic switch)を誘発する;非特許文献1)は、MMP−9/ゼラチナーゼBがVEGFの放出を高めることにより多段階膵臓発癌中における血管形成スイッチの機能成分であることを開示している。
血管形成および血管内皮細胞成長因子レセプターチロシンキナーゼを阻害する際に、また、他のチロシンキナーゼおよびスレオニンキナーゼを阻害する際に有用な種々のキノリノンベンゾイミダゾール化合物(4−アミノ−5−フルオロ−3−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]キノリン−2(1H)−オンまたはそれらの互変異性体を含めて)およびそれらの合成は、以下の文献で開示されており、それらの内容は、それぞれ、全体として、また、全ての目的のために、本明細書中で十分に述べられているがごとく、本明細書中で参考として援用されている:特許文献1;特許文献2;米国特許出願第10/116,117号(これは、US 2003/0028018 A1(特許文献3)として、2003年2月6日に公開された);米国特許出願第10/644,055号(これは、2004年5月13日に公開された;米国特許出願第2004/0092535(特許文献4));米国特許出願第10/983,174号;米国特許出願第10/706,328号(これは、2004/0220196(特許文献5)として、2004年11月4日に公開された);米国特許出願第10/982,757号;および米国特許出願第10/982,543号。
米国特許第6,605,617号明細書 米国特許第6,756,383号明細書 米国特許出願第2003/0028018号明細書 米国特許出願第2004/0092535号明細書 米国特許出願第2004/0220196号明細書 Berger,G.ら、Nature Cell Biology,2:737−744;2000
細胞接着分子およびマトリックスメタロプロテアーゼのレベルを調節する方法が極めて必要とされている。従って、このような方法は、細胞接着分子およびマトリックスメタロプロテアーゼにより媒介される炎症性疾患および転移性疾患の治療における重要で必要な治療法を構成する。
(発明の要旨)
本発明は、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物でヒトまたは動物被験体を治療する方法、およびヒトまたは動物被験体におけるそれらの使用に関する。本発明はまた、本明細書中で記述した方法で使用する医薬の調製における該化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の塩、該互変異性体の塩、またはそれらの混合物の使用に関する。
1局面では、本発明は、被験体における炎症応答を調節するかまたは細胞接着を減らす方法を提供する。このような方法は、該被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する工程を包含する。該化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物の投与後、該炎症応答は、該被験体において、調節されるか、および/または細胞接着は、該被験体において、減らされる。
1局面では、前記化合物、互変異性体、該化合物の塩、該互変異性体の塩、またはそれらの混合物は、炎症応答を調節するのに使用される。
他の局面では、前記化合物、互変異性体、該化合物の塩、該互変異性体の塩、またはそれらの混合物は、細胞接着を減らすのに使用される。
他の局面では、前記化合物、互変異性体、該化合物の塩、該互変異性体の塩、またはそれらの混合物は、ICAM、VCAMまたはE−セレクチンのレベルを減少させるのに使用される。
他の局面では、前記化合物、互変異性体、該化合物の塩、該互変異性体の塩、またはそれらの混合物は、循環している細胞接着分子のレベルを減らすのに使用される。
他の局面では、前記化合物、互変異性体、該化合物の塩、該互変異性体の塩、またはそれらの混合物は、循環しているICAM、VCAMまたはE−セレクチンのレベルを減らすのに使用される。
他の局面では、本発明は、ヒトまたは動物被験体における疾患または治療の進行をモニターする方法を提供する。該方法は、該被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与した後において、該被験体における少なくとも1種の細胞接着分子の量を測定する工程を包含する。いくつかの実施形態では、この細胞接着分子は、誘発性細胞接着分子(ICAM)、血管細胞接着分子(VCAM)または内皮性白血球接着分子(E−セレクチン)から選択される。いくつかのこのような方法は、さらに、前記被験体から血液の試料を引き出す工程、次いで、該試料の少なくとも一部における少なくとも1種の細胞接着分子の量を測定する工程を包含する。他の実施形態は、前記被験体に、前記化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する工程を包含する。
他の局面では、本発明は、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物が必要な被験体を識別する方法を提供する。該方法は、該被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する前、投与している間、投与した後において、該被験体における少なくとも1種の細胞接着分子の量を測定する工程を包含する。いくつかの実施形態では、この細胞接着分子は、誘発性細胞接着分子、血管細胞接着分子または内皮性白血球接着分子から選択される。いくつかの実施形態では、前記方法は、さらに、前記被験体における細胞接着分子の量を測定した後、該被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する工程を包含する。
構造Iは、次式を有する:
Figure 0005019884
ここで、
、R、RおよびRは、同一または異なり得、そして別個に、H、Cl、Br、F、I、−CN、−NO、−OH、−OR15基、−NR1617基、置換および非置換アミジニル基、置換および非置換グアニジニル基、置換および非置換第一級、第二級および第三級アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換アルケニル基、置換および非置換アルキニル基、置換および非置換ヘテロシクリル基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、ならびに−C(=O)R18基からなる群から選択される;
、R、RおよびRは、同一または異なり得、そして別個に、H、Cl、Br、F、I、−NO、−OH、−OR19基、−NR2021基、−SH、−SR22基、−S(=O)R23基、−S(=O)24基、−CN、置換および非置換アミジニル基、置換および非置換グアニジニル基、置換および非置換第一級、第二級および第三級アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換アルケニル基、置換および非置換アルキニル基、置換および非置換ヘテロシクリル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、−C(=O)R25基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;
12は、H、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される;
13は、H、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換ヘテロシクリル基、−OH、アルコキシ基、アリールオキシ基、−NH、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノ基、置換および非置換アリールアミノ基、置換および非置換ジアルキルアミノ基、置換および非置換ジアリールアミノ基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノ基、−C(=O)H、−C(=O)−アルキル基、−C(=O)−アリール基、−C(=O)O−アルキル基、−C(=O)O−アリール基、−C(=O)NH、−C(=O)NH(アルキル)基、−C(=O)NH(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)基、−C(=O)N(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)(アリール)基、−C(=O)−ヘテロシクリル基、−C(=O)−O−ヘテロシクリル基、−C(=O)NH(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(アルキル)(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(アリール)(ヘテロシクリル)基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;
15およびR19は、同一または異なり得、そして別個に、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換ヘテロシクリル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、−C(=O)H、−C(=O)−アルキル基、−C(=O)−アリール基、−C(=O)NH、−C(=O)NH(アルキル)基、−C(=O)NH(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)基、−C(=O)N(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)(アリール)基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル、置換および非置換ジヘテロシクリルアミノアルキル、置換および非置換(ヘテロシクリル)(アルキル)アミノアルキル、置換および非置換(ヘテロシクリル)(アリール)アミノアルキル、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;
16およびR20は、同一または異なり得、そして別個に、H、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される;
17およびR21は、同一または異なり得、そして別個に、H、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換ヘテロシクリル基、−C(=O)H、−C(=O)−アルキル基、−C(=O)−アリール基、−C(=O)NH、−C(=O)NH(アルキル)基、−C(=O)NH(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)基、−C(=O)N(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)(アリール)基、−C(=O)O−アルキル基、−C(=O)O−アリール基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、−C(=O)−ヘテロシクリル基、−C(=O)−O−ヘテロシクリル基、−C(=O)NH(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(アルキル)(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(アリール)(ヘテロシクリル)基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;
18、R23、R24およびR25は、同一または異なり得、そして別個に、H、−NH、−NH(アルキル)基、−NH(アリール)基、−N(アルキル)基、−N(アリール)基、−N(アルキル)(アリール)基、−NH(ヘテロシクリル)基、−N(ヘテロシクリル)(アルキル)基、−N(ヘテロシクリル)(アリール)基、−N(ヘテロシクリル)基、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、−OH、置換および非置換アルコキシ基、置換および非置換アリールオキシ基、置換および非置換ヘテロシクリル基、−NHOH、−N(アルキル)OH基、−N(アリール)OH基、−N(アルキル)O−アルキル基、−N(アリール)O−アルキル基、−N(アルキル)O−アリール基、および−N(アリール)O−アリール基からなる群から選択される;そして
22は、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される。
本発明のさらに他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明から、明らかとなる。
(発明の詳細な説明)
以下の略語および定義が、本明細書全体にわたって使用される。
本明細書において使用される場合、語句「細胞接着」は、細胞の接着をいう。被験体における細胞接着の量は、代表的に、細胞接着分子(例えば、被験体中のVCAM、ICAM、およびE−セレクチンが挙げられるが、これらに限定されない)の量と相関し得る。
「VCAM」は、血管細胞接着分子を表す略語である。
「ICAM」は、誘導性細胞接着分子を表す略語である。
「E−セレクチン」は、内皮性白血球接着分子としても公知である。
「4T1」は、マウスの胸部細胞株である。
「BALB/C」は、腫瘍異種移植実験において使用されるマウス系統である。
「bFGF」は、塩基性線維芽細胞増殖因子を表す略語である。
「FGFR1」は、bFGFRともまたいわれ、線維芽細胞増殖因子FGFと相互作用するチロシンキナーゼを表す略語である。
「FGF」は、FGFR1と相互作用する線維芽細胞増殖因子についての略語である。
「FGFR3」は、多発性骨髄腫型の癌においてしばしば発現されるチロシンキナーゼ線維芽細胞増殖因子レセプター3を表す略語である。
「Flk−1」は、胎児肝臓チロシンキナーゼ1を表す略語であり、キナーゼ挿入ドメインチロシンキナーゼまたはKDR(ヒト)としても公知であり、血管内皮増殖因子レセプター−2またはVEGFR2(KDR(ヒト)、Flk−1(マウス))としてもまた公知である。
「PDGF」は、血小板由来増殖因子を表す略語である。PDGFは、チロシンキナーゼであるPDGFRαおよびPDGFRβと相互作用する。
「RTK」は、レセプターチロシンキナーゼを表す略語である。
「VEGF」は、血管内皮増殖因子を表す略語である。
「VEGF−RTK」は、血管内皮増殖因子レセプターチロシンキナーゼを表す略語である。
「ELISA」は、酵素結合イムノソルベントアッセイを表す略語である。
「MMP−2」は、マトリックスメタロプロテアーゼ−2[72KD(前MMP−2)タンパク質および62KD(活性MMP−2)タンパク質を含む]を表す略語である。MMP−2は、ゼラチナーゼAともまたいわれる。
「MMP−9」は、マトリックスメタロプロテアーゼ−9[105KD(前MMP−9)タンパク質および92KD(活性MMP−9)タンパク質を含む]を表す略語である。MMP−9は、ゼラチナーゼBともまたいわれる。
「Ki67」は、細胞増殖のマーカーである。
「カスパーゼ−3」は、アポトーシスのマーカーである。カスパーゼ−3の活性化は、不活性なカスパーゼ−3の「切断型カスパーゼ−3」へのタンパク質分解処理(サイズでは、17KDおよび19KDである)を必要とする。
「PARP」は、ポリADP−リボースポリメラーゼを表す略語であり、アポトーシスのマーカーである。「PARP」は、116KDのタンパク質であり、そして89KDタンパク質へと切断される。
「CD31」は、内皮細胞についてのマーカーである。免疫組織化学によって腫瘍切片において抗CD31抗体を用いて免疫染色すると、腫瘍中の微小血管の数(または微小血管密度)が示される。
一般に、水素またはHのような特定の元素の言及は、その元素の全ての同位体を含むことを意味する。例えば、もしR基が水素またはHを含むように定義されるなら、それはまた、重水素および三重水素を含む。
「非置換アルキル」との語句は、ヘテロ原子を含有しないアルキル基を意味する。それゆえ、この語句は、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなど)を含む。この語句はまた、直鎖アルキル基の分枝鎖異性体を含み、これには、例として、以下が挙げられるが、これらに限定されない:−CH(CH、−CH(CH)(CHCH)、−CH(CHCH、−C(CH、−C(CHCH、−CHCH(CH、−CHCH(CH)(CHCH)、−CHCH(CHCH、−CHC(CH、−CHC(CHCH、−CH(CH)CH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CH、−CHCHCH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CHCH、−CHCHC(CH、−CHCHC(CHCH、−CH(CH)CHCH(CH、−CH(CH)CH(CH)CH(CH、−CH(CHCH)CH(CH)CH(CH)(CHCH)および他のもの。この語句はまた、環状アルキル基(例えば、シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチル))を含み、このような環は、上で定義した直鎖および分枝鎖アルキル基で置換されている。この語句はまた、多環式アルキル基(例えば、アダマンチル、ノルボルニル、およびビシクロ[2.2.2]オクチルがあるが、これらに限定されない)を含み、このような環は、上で定義した直鎖および分枝鎖アルキル基で置換されている。それゆえ、非置換アルキル基との語句は、第一級アルキル基、第二級アルキル基および第三級アルキル基を含む。非置換アルキル基は、その親化合物中の1個またはそれ以上の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/またはイオウ原子に結合され得る。好ましい非置換アルキル基には、1個〜20個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖アルキル基および環状アルキル基が挙げられる。さらに好ましいこのような非置換アルキル基は、1個〜10個の炭素原子を有するものの、さらにより好ましくは、このような基は、1個〜5個の炭素原子を有する。最も好ましい非置換アルキル基には、1個〜3個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖アルキル基が挙げられ、これには、メチル、エチル、プロピルおよび−CH(CHが挙げられる。
「置換アルキル」との語句は、炭素または水素との1個またはそれ以上の結合を以下の原子との結合で置き換えた非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する:非水素原子または非炭素原子、例えば、ハライド内のハロゲン原子(例えば、F、Cl、BrおよびI)があるが、これに限定されない;水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびエステル基のような基内の酸素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基およびスルホキシド基のような基内のイオウ原子;アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミドおよびエナミンのような基内の窒素原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基およびトリアリールシリル基のような基内のケイ素原子;ならびに種々の他の基内の他のヘテロ原子。置換アルキル基には、また、炭素原子または水素原子との1個またはそれ以上の結合を以下のようなヘテロ原子との結合で置き換えた基が挙げられる:カルボニル基、カルボキシル基およびエステル基内の酸素;イミン、オキシム、ヒドラゾンおよびニトリルのような基内の窒素。好ましい置換アルキル基には、とりわけ、炭素原子または水素原子との1個またはそれ以上の結合をフッ素原子との1個またはそれ以上の結合で置き換えたアルキル基が挙げられる。置換アルキル基の一例には、トリフルオロメチル基、およびトリフルオロメチル基を含有する他のアルキル基がある。他のアルキル基には、炭素原子または水素原子との1個またはそれ以上の結合を酸素原子との結合で置き換えたアルキル基が挙げられ、結果として置換アルキル基は、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはヘテロシクリルオキシ基を含有する。さらに他のアルキル基には、以下を有するアルキル基が挙げられる:アミン基、アルキルアミン基、ジアルキルアミン基、アリールアミン基、(アルキル)(アリール)アミン基、ジアリールアミン基、ヘテロシクリルアミン基、(アルキル)(ヘテロシクリル)アミン基、(アリール)(ヘテロシクリル)アミン基またはジヘテロシクリルアミン基。
「非置換アリール」との語句は、ヘテロ原子を含有しないアリール基を意味する。それゆえ、この語句には、一例として、フェニル、ビフェニル、アントラセニルおよびナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。「非置換アリール」との語句は、ナフタレンのような縮合環を含有する基を含むものの、その環メンバーの1個に結合したアルキル基またはハロ基のような他の基を有するアリール基を含まない。何故なら、それは、トリルのようなアリール基が本明細書中では下記の置換アリール基と見なされるからである。好ましい非置換アリール基は、フェニルである。しかしながら、非置換アリール基は、その親化合物中の1個またはそれ以上の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/またはイオウ原子に結合され得る。
「置換アリール基」との語句は、置換アルキル基が非置換アルキル基に関して有していた意味と同じ意味をアリール基に関して有する。しかしながら、置換アリール基はまた、その芳香族炭素の1個が上記非炭素原子または非水素原子の1個に結合したアリール基を含み、また、そのアリール基の1個またはそれ以上の芳香族炭素が本明細書中で定義した置換および/または非置換アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基に結合したアリール基も含む。これは、アリール基の2個の炭素原子がアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基の2個の原子に結合して縮合環系(例えば、ジヒドロナフチルまたはテトラヒドロナフチル)を規定する結合配列を含む。それゆえ、「置換アリール」との語句には、特に、トリルおよびヒドロキシフェニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換アルケニル」との語句は、2個の炭素原子間に少なくとも1個の二重結合が存在していること以外は上で定義した非置換アルキル基に関して記述したもののような直鎖基および分枝鎖基および環状基を意味する。例には、特に、ビニル、−CH=C(H)(CH)、−CH=C(CH、−C(CH)=C(H)、−C(CH)=C(H)(CH)、−C(CHCH)=CH、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニルおよびヘキサジエニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「置換アルケニル」との語句は、置換アルキル基が非置換アルキル基に関して有していた意味と同じ意味を非置換アルケニル基に関して有する。置換アルケニル基には、他の炭素に二重結合した炭素に非炭素原子または非水素原子が結合したアルケニル基であって、これらの非炭素原子または非水素原子の1個が他の炭素への二重結合に関与していない炭素に結合したものが挙げられる。
「非置換アルキニル」とは、2個の炭素原子間に少なくとも1個の三重結合が存在していること以外は上で定義した非置換アルキル基に関して記述したもののような直鎖基および分枝鎖基を意味する。例には、特に、−C≡C(H)、−C≡C(CH)、−C≡C(CHCH)、−C(H)C≡C(H)、−C(H)C≡C(CH)および−C(H)C≡C(CHCH)が挙げられるが、これらに限定されない。
「置換アルキニル」との語句は、置換アルキル基が非置換アルキル基に関して有していた意味と同じ意味を非置換アルキニル基に関して有する。置換アルキニル基には、他の炭素に三重結合した炭素に非炭素原子または非水素原子が結合したアルキニル基であって、これらの非炭素原子または非水素原子が他の炭素への三重結合に関与していない炭素に結合したものが挙げられる。
「非置換アラルキル」との語句は、非置換アルキル基の水素結合または炭素結合をアリール基(これは、上で定義した)への結合で置き換えた非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。例えば、メチル(−CH)は、非置換アルキル基である。もし、メチル基の水素原子がフェニル基への結合で置き換えられるなら、例えば、メチルの炭素がベンゼンの炭素に結合されたなら、その化合物は、非置換アラルキル基(すなわち、ベンジル基)である。それゆえ、この語句には、特に、ベンジル、ジフェニルメチルおよび1−フェニルエチル(−CH(C)(CH))のような基が挙げられるが、これらに限定されない。
「置換アラルキル」との語句は、置換アリール基が非置換アリール基に関して有していた意味と同じ意味を非置換アラルキル基に関して有する。しかしながら、置換アラルキル基はまた、その基のアルキル部分の炭素結合または水素結合を非炭素原子または非水素原子への結合で置き換えた基を含む。置換アラルキル基の例には、特に、−CHC(=O)(C)および−CH(2−メチルフェニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換ヘテロシクリル」との語句は、3個またはそれ以上の環メンバーを含有しその1個またはそれ以上がヘテロ原子(これには、N、OおよびSがあるが、これらに限定されない)である単環式、二環式および多環式の環化合物を含めた芳香環化合物および非芳香環化合物の両方(例えば、キヌクリジニルがあるが、これに限定されない)を意味する。「非置換ヘテロシクリル」との語句には、縮合複素環(例えば、ベンゾイミダゾリル)が含まれるものの、それは、2−メチルベンズイミダゾリルのような化合物が置換ヘテロシクリルであるように、その環メンバーの1個に結合したアルキル基またはハロ基のような他の基を有するヘテロシクリル基を含まない。ヘテロシクリル基の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:1個〜4個の窒素原子を含有する不飽和3員〜8員環(例えば、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ジヒドロピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば、4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル、(例えば、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)があるが、これらに限定されない);1個〜4個の窒素原子を含有する飽和3員〜8員環(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルがあるが、これらに限定されない);1個〜4個の窒素原子を含有する縮合不飽和複素環基(例えば、インドリル、イソインドリル、インドリニル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリルがあるが、これらに限定されない);1個〜2個の酸素原子および1個〜3個の窒素原子を含有する不飽和3員〜8員環(例えば、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば、.1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルなど)があるが、これらに限定されない);1個〜2個の酸素原子および1個〜3個の窒素原子を含有する飽和3員〜8員環(例えば、モルホリニルがあるが、これに限定されない);1個〜2個の酸素原子および1個〜3個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基、例えば、ベンゾキサゾリル、ベンゾキサジアゾリル、ベンゾキサジニル(例えば、2H−1,4−ベンゾキサジニルなど);1個〜3個のイオウ原子および1個〜3個の窒素原子を含有する不飽和3員〜8員環(例えば、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど)があるが、これらに限定されない);1個〜2個のイオウ原子および1個〜3個の窒素原子を含有する飽和3員〜8員環(例えば、チアゾロジニルがあるが、これに限定されない);1個〜2個のイオウ原子を含有する飽和および不飽和3員〜8員環(例えば、チエニル、ジヒドロジチイニル、ジヒドロジチオニル、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピランがあるが、これらに限定されない);1個〜2個のイオウ原子および1個〜3個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環(例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアジニル(例えば、2H−1,4−ベンゾチアジニルなど)、ジヒドロベンゾチアジニル(例えば、2H−3,4−ジヒドロベンゾチアジニルなど)があるが、これらに限定されない);酸素原子を含有する不飽和3員〜8員環(例えば、フリルがあるが、これに限定されない);1個〜2個の酸素原子を含有する不飽和縮合複素環(例えば、ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソリルなど));1個の酸素原子および1個〜2個のイオウ原子を含有する不飽和3員〜8員環(例えば、ジヒドロオキサチイニルがあるが、これに限定されない);1個〜2個の酸素原子および1個〜2個のイオウ原子を含有する飽和3員〜8員環(例えば、1,4−オキサチアン);1個〜2個のイオウ原子を含有する不飽和縮合環(例えば、ベンゾチエニル、ベンゾジチイニル);ならびに1個の酸素原子および1個〜2個のイオウ原子を含有する不飽和縮合複素環(例えば、ベンゾキサチイニル)。ヘテロシクリル基には、また、その環内の1個またはそれ以上のS原子が1個または2個の酸素原子に二重結合した上記のもの(スルホキシドおよびスルホン)である上記のものが挙げられる。例えば、ヘテロシクリル基には、テトラヒドロチオフェンオキシドおよびテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシドが挙げられる。好ましいヘテロシクリル基は、5個または6個の環メンバーを含有する。さらに好ましいヘテロシクリル基には、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、チオフェン、チオモルホリン、チオモルホリンのS原子が1個またはそれ以上のO原子に結合したチオモルホリン、ピロール、ホモピペラジン、オキサゾリジン−2−オン、ピロリジン−2−オン、オキサゾール、キヌクリジン、チアゾール、イソオキサゾール、フランおよびテトラヒドロフランが挙げられる。
「置換ヘテロシクリル」との語句は、その環メンバーの1個が非水素原子(例えば、置換アルキル基および置換アリール基に関して上で記述したもの)に結合した非置換ヘテロシクリル基(これは、上で定義した)を意味する。例には、特に、2−メチルベンゾイミダゾリル、5−メチルベンゾイミダゾリル、5−クロロベンズチアゾリル、N−アルキルピペラジニル基(例えば、1−メチルピペラジニル、ピペラジン−N−オキシド、N−アルキルピペラジンN−オキシド、2−フェノキシ−チオフェン)および2−クロロピリジルが挙げられるが、これらに限定されない。それに加えて、置換ヘテロシクリル基には、また、その非水素原子への結合が、置換および非置換アリール、置換および非置換アラルキル、または非置換ヘテロシクリル基の一部である炭素原子への結合であるヘテロシクリル基が挙げられる。例には、1−ベンジルピペリジニル、3−フェニルチオモルホリニル、3−(ピロリジン−1−イル)−ピロリジニルおよび4−(ピペリジン−1−イル)−ピペリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。N−アルキル置換ピペラジン基(例えば、N−メチルピペラジン)、置換モルホリン基、およびピペラジンN−オキシド基(例えば、ピペラジンN−オキシドおよびN−アルキルピペラジンN−オキシド)のような基は、いくつかの置換ヘテロシクリル基の例である。置換ピペラジン基(例えば、N−アルキル置換ピペラジン基(例えば、N−メチルピペラジンなど))、置換モルホリン基、ピペラジンN−オキシド基、およびN−アルキルピペラジンN−オキシド基のような基は、R基またはR基として特に適したいくつかの置換ヘテロシクリル基の例である。
「非置換ヘテロシクリルアルキル」との語句は、非置換アルキル基の水素結合または炭素結合をヘテロシクリル基(これは、上で定義した)への結合で置き換えた非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。例えば、メチル(−CH)は、非置換アルキル基である。もし、メチル基の水素原子をヘテロシクリル基への結合で置き換えたなら、例えば、もし、メチルの炭素がピリジンの炭素2(ピリジンのNに結合した炭素のうちの1個)またはピリジンの炭素3もしくは4に結合しているなら、その化合物は、非置換ヘテロシクリルアルキル基である。
「置換ヘテロシクリルアルキル」との語句は、置換アラルキル基が非置換アラルキル基に関して有していた意味と同じ意味を非置換ヘテロシクリルアルキル基に関して有する。しかしながら、置換ヘテロシクリルアルキル基には、また、ヘテロシクリルアルキル基のヘテロシクリル基内のヘテロ原子(これには、例えば、ピペリジニルアルキル基のピペリジン環内の窒素原子があるが、これに限定されない)に非水素原子が結合した基が挙げられる。それに加えて、置換ヘテロシクリルアルキル基には、また、その基のアルキル部分の炭素結合または水素結合を置換および非置換アリールまたは置換および非置換アラルキル基への結合で置き換えた基が挙げられる。例には、フェニル−(ピペリジン−1−イル)−メチルおよびフェニル−(モルホリン−4−イル)−メチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換アルキルアミノアルキル」との語句は、炭素結合または水素結合を、水素原子および非置換アルキル基(これは、上で定義した)に結合した窒素原子で置き換えた非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。例えば、メチル(−CH)は、非置換アルキル基である。もし、メチル基の水素原子を水素原子およびエチル基に結合した窒素原子で置き換えたなら、得られる化合物は、−CH−N(H)(CHCH)であり、これは、非置換アルキルアミノアルキル基である。
「置換アルキルアミノアルキル」との語句は、全てのアルキルアミノアルキル基内の窒素原子への結合が、それ自体、置換される全てのアルキルアミノアルキル基と見なす訳ではないことを除いて、そのアルキル基の一方または両方における炭素原子または水素原子への1個またはそれ以上の結合が置換アルキル基に関して上記のように非炭素原子または非水素原子への結合で置き換えられる場合以外は、上で定義した非置換アルキルアミノアルキル基を意味する。しかしながら、置換アルキルアミノアルキル基は、その基の窒素原子に結合された水素を非炭素原子および非水素原子で置き換えた基を含まない。
「非置換ジアルキルアミノアルキル」との語句は、炭素結合または水素結合を、2個の他の類似または異なる非置換アルキル基(これは、上で定義した)に結合された窒素原子への結合で置き換えた非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。
「置換ジアルキルアミノアルキル」とは、1個またはそれ以上のアルキル基における炭素原子または水素原子への1つ以上の結合を、置換アルキル基に関して上記の非炭素原子および非炭素原子への結合で置き換えた非置換ジアルキルアミノアルキル基(これは、上で定義した)を意味する。全てのジアルキルアミノアルキル基内の窒素原子への結合は、それ自体、置換される全てのジアルキルアミノアルキル基と見なす訳ではない
「非置換アルコキシ」との語句は、水素原子への結合を、それ以外は非置換のアルキル基(これは、上で定義した)の炭素原子への結合で置き換えたヒドロキシル基(−OH)を意味する。
「置換アルコキシ」との語句は、水素原子への結合を、他に置換されたアルキル基(これは、上で定義した)の炭素原子への結合で置き換えたヒドロキシル基(−OH)を意味する。
「非置換ヘテロシクリルオキシ」との語句は、水素原子への結合を、それ以外は非置換のヘテロシクリル基(これは、上で定義した)の環原子への結合で置き換えたヒドロキシル基(−OH)を意味する。
「置換ヘテロシクリルオキシ」との語句は、水素原子への結合を、他に置換されたヘテロシクリル基(これは、上で定義した)の環原子への結合で置き換えたヒドロキシル基(−OH)を意味する。
「非置換ヘテロシクリルオキシアルキル」との語句は、炭素結合または水素結合を非置換ヘテロシクリル基(これは、上で定義した)に結合した酸素原子への結合で置き換えた非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。
「置換ヘテロシクリルオキシアルキル」との語句は、ヘテロシクリルオキシアルキル基のアルキル基の炭素基または水素基への結合が置換アルキル基に関して上で記述した非炭素原子および非水素原子に結合された非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基(これは、上で定義した)、すなわち、ヘテロシクリルオキシアルキル基のヘテロシクリル基が置換ヘテロシクリル基(これは、上で定義した)であるものを意味する。
「非置換ヘテロシクリルアルコキシ」との語句は、炭素結合または水素結合を親化合物に結合した酸素原子への結合で置き換え、非置換アルキル基の別の炭素結合または水素結合が非置換ヘテロシクリル基(これは、上で定義した)に結合された非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。
「置換ヘテロシクリルアルコキシ」との語句は、ヘテロシクリルアルコキシ基のアルキル基の炭素基または水素基への結合が置換アルキル基に関して上で記述した非炭素原子および非水素原子に結合された非置換ヘテロシクリルアルコキシ基(これは、上で定義した)、すなわち、ヘテロシクリルオキシアルキル基のヘテロシクリル基が置換ヘテロシクリル基(これは、上で定義した)であるものを意味する。さらに、置換ヘテロシクリルアルコキシ基には、また、その基のアルキル部分への炭素結合または水素結合が1個またはそれ以上の追加の置換および非置換複素環で置換され得る基が挙げられる。例には、ピリド−2−イルモルホリン−4−イルメチルおよび2−ピリド−3−イル−2−モルホリン−4−イルエチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換アリールアミノアルキル」との語句は、炭素結合または水素結合を少なくとも1個の非置換アリール基(これは、上で定義した)に結合された窒素原子への結合で置き換えた非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。
「置換アリールアミノアルキル」との語句は、全てのアリールアミノアルキル基内の窒素原子への結合が、それ自体、置換される全てのアリールアミノアルキル基と見なす訳ではないことを除いて、アリールアミノアルキル基のアルキル基が置換アルキル基(これは、上で定義した)である場合またはアリールアミノアルキル基のアリール基が置換アリール基である場合のいずれか以外は、上で定義した非置換アリールアミノアルキル基を意味する。しかしながら、置換アリールアミノアルキル基は、その基の窒素原子に結合された水素を非炭素原子および非水素原子で置き換えた基を含まない。
「非置換ヘテロシクリルアミノアルキル」との語句は、炭素結合または水素結合を、少なくとも1個の非置換ヘテロシクリル基(これは、上で定義した)に結合された窒素原子への結合で置き換えた非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。
「置換ヘテロシクリルアミノアルキル」との語句は、ヘテロシクリル基が置換ヘテロシクリル基(これは、上で定義した)であるかおよび/またはアルキル基が置換アルキル基(これは、上で定義した)である非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基(これは、上で定義した)を意味する。全てのヘテロシクリルアミノアルキル基内の窒素原子への結合は、それ自体、置換される全てのヘテロシクリルアミノアルキル基と見なす訳ではない。しかしながら、置換ヘテロシクリルアミノアルキル基は、その基の窒素原子に結合された水素結合を非炭素原子および非水素原子で置き換えた基を含む。
「非置換アルキルアミノアルコキシ」との語句は、炭素結合または水素結合を親化合物に結合された酸素原子への結合で置き換え、そして非置換アルキル基の別の炭素結合または水素結合が、水素原子および非置換アルキル基(これは、上で定義した)に結合した窒素原子に結合された非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。
「置換アルキルアミノアルコキシ」との語句は、親化合物に結合した酸素原子に結合されたアルキル基の炭素原子または水素原子への結合を、置換アルキル基に関して上述のように、および/または、もし、アミノ基への水素結合が非炭素原子および非水素原子に結合されるなら、および/または、もし、アミンの窒素に結合したアルキル基が非炭素原子および非水素原子に結合されるなら、置換アルキル基に関して上記のように、非炭素原子および非水素原子への1個またはそれ以上の結合で置き換えた非置換アルキルアミノアルコキシ基(これは、上で定義した)を意味する。全てのアルキルアミノアルコキシ基におけるアミンおよびアルコキシ官能基の存在は、それ自体、このような全ての置換アルキルアミノアルコキシ基と見なす訳ではない。
「非置換ジアルキルアミノアルコキシ」との語句は、炭素結合または水素結合を親化合物に結合された酸素原子への結合で置き換え、そして非置換アルキル基の別の炭素結合または水素結合が2個の他の類似または異なる非置換アルキル基(これは、上で定義した)に結合した窒素原子に結合された非置換アルキル基(これは、上で定義した)を意味する。
「置換ジアルキルアミノアルコキシ」との語句は、親化合物に結合した酸素原子に結合されたアルキル基の炭素原子または水素原子への結合を、置換アルキル基に関して上述のように、および/または、もし、アミンの窒素に結合したアルキル基の1個またはそれ以上が非炭素原子および非水素原子に結合されるなら、置換アルキル基に関して上記のように、非炭素原子および非水素原子への1個またはそれ以上の結合で置き換えた非置換ジアルキルアミノアルコキシ基(これは、上で定義した)を意味する。全てのジアルキルアミノアルコキシ基におけるアミンおよびアルコキシ官能基の存在は、それ自体、このような全ての置換ジアルキルアミノアルコキシ基と見なす訳ではない。
水酸基、アミン基およびスルフヒドリル基に関連した「保護」との用語は、これらの官能基を当業者に公知の保護基(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis,Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.,John Wiley & Sons,New York,NY,(3版、1999)で示されたものであって、これらは、本明細書中で示した手順を使用して、付加または除去できる)で望ましくない反応から保護した形状を意味する。保護水酸基の例には、シリルエーテル(例えば、水酸基と試薬(例えば、t−ブチルジメチル−クロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン、トリエチルクロロシランがあるが、これらに限定されない)との反応により得られるもの);置換メチルおよびエチルエーテル(例えば、メトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、t−ブトキシメチルエーテル、2−メトキシエトキシメチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、1−エトキシエチルエーテル、アリルエーテル、ベンジルエーテルがあるが、これらに限定されない);エステル(例えば、ギ酸ベンゾイル、ギ酸エステル、酢酸エステル、トリクロロ酢酸エステルおよびトリフルオロ酢酸エステルがあるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。保護アミン基の例には、アミド(例えば、ホルムアミド、アセトアミド、トリフルオロアセトアミドおよびベンズアミド);イミド(例えば、フタルイミドおよびジチオスクシンイミド)などが挙げられるが、これらに限定されない。保護スルフヒドリル基には、チオエーテル(例えば、S−ベンジルチオエーテルおよびS−4−ピコリルチオエーテル);置換S−メチル誘導体(例えば、ヘミチオ、ジチオおよびアミノチオアセタール)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「薬学的に受容可能な塩」には、無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸または塩基性または酸性アミノ酸との塩が挙げられる。無機塩基の塩として、本発明は、例えば、アルカリ金属(例えば、ナトリウムまたはカリウム);アルカリ土類金属(例えば、カルシウムおよびマグネシウムまたはアルミニウム);およびアンモニアを包含する。有機塩基の塩として、本発明は、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンを包含する。無機酸の塩として、本発明は、例えば、塩酸、ホウ化水素酸、硝酸、硫酸およびリン酸を包含する。有機酸の塩として、本発明は、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸を包含する。塩基性アミノ酸の塩として、本発明は、例えば、アルギニン、リジンおよびオルニチンを包含する。酸性アミノ酸の塩として、本発明は、例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸を包含する。
1局面では、本発明は、被験体における炎症応答を調節するかおよび/または細胞接着を減らす方法を提供する。このような方法は、該被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を被験体に投与する工程を包含する。該化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物の投与後、該炎症応答は、該被験体において、調節されるか、および/または細胞接着は、該被験体において、減らされる。
1実施形態では、本発明は、ヒトまたは動物被験体における炎症に関連した障害を治療する方法を提供する。該方法は、該ヒトまたは動物被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物の有効量を投与する工程を包含する。炎症および炎症応答は、種々の生物学的病態と共に起こり得る。このような生物学的病態には、癌、自己免疫疾患、喘息、アレルギー、湿疹、微生物感染、外傷(例えば、火傷または切り傷)、狼瘡、関節炎、循環器病(例えば、脳卒中および虚血性傷害)、呼吸器細菌およびウイルス感染、および炎症応答に関連した他の病態が挙げられ得る。
別の実施形態では、本発明は、ヒトまたは動物被験体における細胞接着に関連した障害を治療する方法を提供する。該方法は、該ヒトまたは動物被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物の有効量を投与する工程を包含する。
別の実施形態では、本発明は、ヒトまたは動物被験体における細胞接着分子(例えば、ICAM、VCAM、E−セレクチン、MMP−2またはMMP−9)のレベルを減らす方法を提供する。該方法は、該ヒトまたは動物被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する工程を包含する。該細胞接着分子の量は、典型的には、投与後、該被験体において、減らされる。
別の実施形態では、本発明は、ヒトまたは動物被験体における循環しているICAM、VCAM、E−セレクチン、MMP−2またはMMP−9のレベルを減らす方法を提供する。該方法は、該ヒトまたは動物被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する工程を包含する。
別の実施形態では、本発明は、ヒトまたは動物被験体における循環している細胞接着分子のレベルを減らす方法を提供する。該方法は、該ヒトまたは動物被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する工程を包含する。
さらに別の実施形態では、本発明は、ヒトまたは動物被験体における疾患または治療の進行をモニターする方法を提供する。該方法は、該ヒトまたは動物被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する工程、および該被験体におけるICAM、VCAM、E−セレクチン、MMP−2またはMMP−9のような分子の量を測定する工程を包含する。
他の局面では、本発明は、ヒトまたは動物被験体における疾患または治療の進行をモニターする方法を提供する。該方法は、該被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与した後において、該被験体における少なくとも1種の細胞接着分子の量を測定する工程を包含する。いくつかの実施形態では、この細胞接着分子は、誘発性細胞接着分子(ICAM)、血管細胞接着分子(VCAM)または内皮性白血球接着分子(E−セレクチン)から選択される。いくつかのこのような方法は、さらに、前記被験体から血液の試料を引き出す工程、次いで、該試料の少なくとも一部における少なくとも1種の細胞接着分子の量を測定する工程を包含する。
他の局面では、本発明は、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物が必要な被験体を識別する方法を提供する。該方法は、該被験体に、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を投与する前、投与している間、投与した後において、該被験体における少なくとも1種の細胞接着分子の量を測定する工程を包含する。いくつかの実施形態では、この細胞接着分子は、誘発性細胞接着分子、血管細胞接着分子または内皮性白血球接着分子から選択される。いくつかの実施形態では、この細胞接着分子は、誘発性細胞接着分子(ICAM)、血管細胞接着分子(VCAM)または内皮性白血球接着分子(E−セレクチン)から選択される。いくつかのこのような方法は、さらに、前記被験体から血液の試料を引き出す工程、次いで、該試料の少なくとも一部における少なくとも1種の細胞接着分子の量を測定する工程を包含する。
本明細書中で記述された方法のいずれかのいくつかの実施形態では、前記被験体は、癌患者である。
構造Iは、次式を有する:
Figure 0005019884
ここで、
、R、RおよびRは、同一または異なり得、そして別個に、H、Cl、Br、F、I、−CN、−NO、−OH、−OR15基、−NR1617基、置換および非置換アミジニル基、置換および非置換グアニジニル基、置換および非置換第一級、第二級および第三級アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換アルケニル基、置換および非置換アルキニル基、置換および非置換ヘテロシクリル基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、および−C(=O)R18基からなる群から選択される;
、R、RおよびRは、同一または異なり得、そして別個に、H、Cl、Br、F、I、−NO、−OH、−OR19基、−NR2021基、−SH、−SR22基、−S(=O)R23基、−S(=O)24基、−CN、置換および非置換アミジニル基、置換および非置換グアニジニル基、置換および非置換第一級、第二級および第三級アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換アルケニル基、置換および非置換アルキニル基、置換および非置換ヘテロシクリル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、−C(=O)R25基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;
12は、H、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される;
13は、H、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換ヘテロシクリル基、−OH、アルコキシ基、アリールオキシ基、−NH、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノ基、置換および非置換アリールアミノ基、置換および非置換ジアルキルアミノ基、置換および非置換ジアリールアミノ基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノ基、−C(=O)H、−C(=O)−アルキル基、−C(=O)−アリール基、−C(=O)O−アルキル基、−C(=O)O−アリール基、−C(=O)NH、−C(=O)NH(アルキル)基、−C(=O)NH(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)基、−C(=O)N(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)(アリール)基、−C(=O)−ヘテロシクリル基、−C(=O)−O−ヘテロシクリル基、−C(=O)NH(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(アルキル)(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(アリール)(ヘテロシクリル)基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;
15およびR19は、同一または異なり得、そして別個に、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換ヘテロシクリル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、−C(=O)H、−C(=O)−アルキル基、−C(=O)−アリール基、−C(=O)NH、−C(=O)NH(アルキル)基、−C(=O)NH(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)基、−C(=O)N(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)(アリール)基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル、置換および非置換ジヘテロシクリルアミノアルキル、置換および非置換(ヘテロシクリル)(アルキル)アミノアルキル、置換および非置換(ヘテロシクリル)(アリール)アミノアルキル、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;
16およびR20は、同一または異なり得、そして別個に、H、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される;
17およびR21は、同一または異なり得、そして別個に、H、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、置換および非置換ヘテロシクリル基、−C(=O)H、−C(=O)−アルキル基、−C(=O)−アリール基、−C(=O)NH、−C(=O)NH(アルキル)基、−C(=O)NH(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)基、−C(=O)N(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)(アリール)基、−C(=O)O−アルキル基、−C(=O)O−アリール基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、−C(=O)−ヘテロシクリル基、−C(=O)−O−ヘテロシクリル基、−C(=O)NH(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(アルキル)(ヘテロシクリル)基、−C(=O)−N(アリール)(ヘテロシクリル)基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;
18、R23、R24およびR25は、同一または異なり得、そして別個に、H、−NH、−NH(アルキル)基、−NH(アリール)基、−N(アルキル)基、−N(アリール)基、−N(アルキル)(アリール)基、−NH(ヘテロシクリル)基、−N(ヘテロシクリル)(アルキル)基、−N(ヘテロシクリル)(アリール)基、−N(ヘテロシクリル)基、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、−OH、置換および非置換アルコキシ基、置換および非置換アリールオキシ基、置換および非置換ヘテロシクリル基、−NHOH、−N(アルキル)OH基、−N(アリール)OH基、−N(アルキル)O−アルキル基、−N(アリール)O−アルキル基、−N(アルキル)O−アリール基、および−N(アリール)O−アリール基からなる群から選択される;そして
22は、置換および非置換アルキル基、置換および非置換アリール基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される。
前記化合物の薬学的に受容可能な塩または構造Iの化合物の互変異性体の薬学的に受容可能な塩のいくつかの実施形態では、R、R、RまたはRの少なくとも1個は、以下からなる群から選択される:置換および非置換アミジル基、置換および非置換グアニジニル基、置換および非置換飽和ヘテロシクリル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基;−OR19基であって、ここで、R19は、置換および非置換アリール基、置換および非置換ヘテロシクリル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、−C(=O)H、−C(=O)−アリール基、−C(=O)NH、−C(=O)NH(アルキル)基、−C(=O)NH(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)基、−C(=O)N(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)(アリール)基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ジヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換(ヘテロシクリル)(アルキル)アミノアルキル基、置換および非置換(ヘテロシクリル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;−NR2021基であって、ここで、R20は、置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される;−NR2021基であって、ここで、R21は、置換および非置換ヘテロシクリル基、−C(=O)H、−C(=O)−アリール基、−C(=O)NH、−C(=O)NH(アルキル)基、−C(=O)NH(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)基、−C(=O)N(アリール)基、−C(=O)N(アルキル)(アリール)基、−C(=O)O−アルキル基、−C(=O)O−アリール基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される;および−C(=O)R25基であって、ここで、R25は、H、−NH、−NH(アルキル)基、−NH(アリール)基、−N(アルキル)基、−N(アリール)基、−N(アルキル)(アリール)基、−NH(ヘテロシクリル)基、−N(ヘテロシクリル)(アルキル)基、−N(ヘテロシクリル)(アリール)基、−N(ヘテロシクリル)基、置換および非置換アリール基、置換および非置換アリールオキシ基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される。
1実施形態では、本発明は、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]キノリン−2(1H)−オン(化合物1)の薬学的に受容可能な塩またはそれらの互変異性体に関する。このようないくつかの実施形態では、該塩は、酒石酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、二酢酸塩、クエン酸塩、メシル酸塩(mesylate)、二メシル酸塩(bismesylate)および二塩酸塩からなる群から選択される。
いくつかの特定の実施形態では、構造Iの化合物は、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]キノリン−2(1H)−オンの乳酸塩またはそれらの互変異性体である。
いくつかの特定の実施形態では、構造Iの化合物の薬学的に受容可能な塩、前記互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物は、前記被験体に投与され、そして該塩は、乳酸塩である。
いくつかの実施形態では、R12およびR13の少なくとも1個は、Hであり、そして他の実施形態では、R12およびR13の両方は、Hである。
いくつかの実施形態では、Rは、F、Cl、置換および非置換アルコキシ基、置換および非置換ヘテロシクリルアルコキシ基、置換および非置換ヘテロシクリル基、置換および非置換アルキルアミノアルコキシ基、置換および非置換アリールアミノアルコキシ基、置換および非置換ジアルキルアミノアルコキシ基、置換および非置換ジアリールアミノアルコキシ基、ならびに置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルコキシ基からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rは、Fであり、そしてR、R、R、RおよびRは、全て、Hであり、そしてRまたはRの1個は、Hである。
他のいくつかの実施形態では、R、R、RおよびRの少なくとも1個は、置換または非置換ヘテロシクリル基である。
さらに他の実施形態では、R、R、RおよびRの少なくとも1個は、少なくとも1個のOまたはN原子を含む置換または非置換ヘテロシクリル基である。
さらに他の実施形態では、R、R、RおよびRの少なくとも1個は、置換または非置換ヘテロシクリル基であり、そして該ヘテロシクリル基は、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、チオモルホリン、ホモピペラジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフランおよびテトラヒドロピランからなる群から選択される。
さらに他の実施形態では、RまたはRの少なくとも1個は、置換または非置換ヘテロシクリル基である。
さらに他の実施形態では、RまたはRの少なくとも1個は、少なくとも1個のOまたはN原子を含む置換または非置換ヘテロシクリル基である。
さらに他の実施形態では、RまたはRの1個は、置換または非置換ヘテロシクリル基であり、そして該ヘテロシクリル基は、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、チオモルホリン、ホモピペラジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフランおよびテトラヒドロピランからなる群から選択される。
さらに他の特定の実施態では、RまたはRの1個は、置換および非置換モルホリン基、ならびに置換および非置換ピペラジン基からなる群から選択される。このようないくつかの実施形態では、RまたはRの1個は、ピペラジンN−オキシドであるか、またはN−アルキル置換ピペラジンである。
さらに他の実施形態では、RまたはRの少なくとも1個、いくつかの実施形態では、RまたはRの1個は、以下からなる群から選択される:−NR2021基であって、ここで、R20は、置換および非置換ヘテロシクリル基からなる群から選択される;および−NR2021基であって、ここで、R21は、置換および非置換ヘテロシクリル基、基、置換および非置換アミノアルキル基、置換および非置換アルキルアミノアルキル基、置換および非置換ジアルキルアミノアルキル基、置換および非置換アリールアミノアルキル基、置換および非置換ジアリールアミノアルキル基、置換および非置換(アルキル)(アリール)アミノアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアミノアルキル基、置換および非置換ヒドロキシアルキル基、置換および非置換アルコキシアルキル基、置換および非置換アリールオキシアルキル基、置換および非置換ヘテロシクリルアルキル基、ならびに置換および非置換ヘテロシクリルオキシアルキル基からなる群から選択される。
さらに別の実施形態では、Rは、HおよびFからなる群から選択される。
さらに別の実施形態では、これらの化合物およびそれらの対応する塩および互変異性体は、以下の2つの表で提供される。これらの化合物の合成は、種々のキナーゼアッセイ手順と同様に、米国特許第6,605,617号、公開された米国特許出願第2004/0092535号、公開された米国特許出願第第2004/0220196号で記載されている。従って、これらの参考文献の各々の内容は、全体として、また、全ての目的のために、その全体として述べられているがごとく、本明細書中で参考として援用されている。
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さらに別の実施形態では、構造Iの化合物は、構造IIの化合物であり、ここで、構造IIは、次式を有する:
Figure 0005019884
ここで、
Aは、以下の構造の1つを有する基である:
Figure 0005019884
ここで、
は、H、または1個〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基が選択される。
構造Iの化合物が構造IIの化合物であるいくつかの実施形態では、Rは、メチル基であり、そして構造IIの化合物は、構造IIAの化合物である:
Figure 0005019884
いくつかの特定の実施形態では、構造IIAの化合物の薬学的に受容可能な塩、その互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物は、被験体に投与され、この塩は、乳酸塩である。
構造Iの化合物が構造IIの化合物であるいくつかの実施形態では、Rは、Hであり、そして構造IIの化合物は、構造IIBの化合物である
Figure 0005019884
構造Iの化合物が構造IIの化合物であるいくつかの実施形態では、Rは、メチル基であり、そして構造IIの化合物は、構造IICの化合物である:
Figure 0005019884
これらの実施形態のいずれかの化合物は、本発明の方法のいずれかで使用する医薬または医薬品処方を調製するのに使用され得る。
本発明と共に使用する医薬処方は、薬学的に受容可能な担体(例えば、本明細書中で記述したもの)と併用して、上記実施形態のいずれかの化合物、互変異性体または塩のいずれかを含有し得る。
本発明はまた、本発明の1種またはそれ以上の化合物、またはそれらの薬学的に受容可能な互変異性体、またはそれらの混合物と、薬学的に受容可能な担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などとを混合することにより調製され得、転移した腫瘍(metastacized tumors)に関連した障害を治療または改善する。本発明の組成物は、本発明の方法のいずれかで使用する処方を作成するのに使用され得る。このような組成物は、例えば、顆粒、粉末、錠剤、カプセル剤、シロップ、座剤、注射液、乳濁液、エリキシル剤、懸濁液または溶液の形状であり得る。本発明の組成物は、種々の投与経路(例えば、経口投与、鼻内投与、直腸投与、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射または腹腔内注射)用に処方できる。以下の剤形は、例として示されており、本発明を限定するものと解釈すべきではない。
経口投与、口腔内投与および舌下投与について、粉末、懸濁液、顆粒、錠剤、丸薬、カプセル剤、ゲルキャップおよびカプレットは、固体剤形として、受容可能である。これらは、例えば、本発明の1種またはそれ以上の化合物、それらの薬学的に受容可能な塩、互変異性体、またはそれらの混合物と、少なくとも1種の添加剤(例えば、デンプンまたは他の添加剤)とを混合することにより、調製できる。適切な添加剤には、スクロース、ラクトース、セルロース糖、マンニトール、マルチトール、デキストラン、デンプン、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントゴム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成または半合成高分子、またはグリセリドがある。必要に応じて、経口剤形は、投与を助ける他の成分(例えば、不活性希釈剤または滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)または防腐剤(例えば、パラベンまたはソルビン酸)または酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、トコフェノール、システイン)、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝液、甘味料、調味料または香料)を含有できる。錠剤および丸薬は、さらに、当該技術分野で公知の適切な被覆物質で処理され得る。
経口投与用の液体剤形は、薬学的に受容可能な乳濁液、シロップ、エリキシル剤、懸濁液および溶液の形状であり得、これらは、不活性希釈剤(例えば、水)を含有し得る。医薬処方および医薬は、無菌液(例えば、これには、油、水、アルコール、およびそれらの組み合わせがあるが、これらに限定されない)を使用して、液体懸濁液または溶液として、調製され得る。薬学的に受容可能な界面活性剤、懸濁剤、乳化剤は、経口投与または非経口投与のために、加えられ得る。
上で述べたように、懸濁液は、油を含有し得るが、これらに限定されない。このような油には、落花生油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油およびオリーブ油が挙げられ得る。懸濁液製剤はまた、脂肪酸のエステル(例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリドおよびアセチル脂肪酸グリセリド)を含有し得る。懸濁液処方は、アルコールを含有し得、これには、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセリンおよびプロピレングリコールがあるが、これらに限定されない。エーテル(これには、例えば、ポリ(エチレングリコール)があるが、これに限定されない)、石油炭化水素(例えば、ミネラルオイルおよびワセリン);および水もまた、懸濁液処方で使用され得る。
鼻内投与には、これらの医薬処方および医薬は、スプレーまたはエアロゾルであり得、これは、適切な溶媒および必要に応じて、他の化合物(例えば、安定剤、抗菌薬、酸化防止剤、pH調節剤、界面活性剤、バイオアベイラビリティー調節剤、およびそれらの組み合わせがあるが、これらに限定されない)を含有する。エアロゾル処方の推進剤には、圧縮した空気、窒素、二酸化炭素、または炭化水素ベースの低沸点溶媒が挙げられ得る。
注射可能剤形には、一般に、水性懸濁液または油性懸濁液が挙げられ、これらは、適切な分散剤または湿潤剤と懸濁剤とを使用して、調製され得る。注射可能剤形は、溶液相にあり得るか、または懸濁液の形状であり得、これは、溶媒または希釈剤を使って調製される。受容可能な溶媒またはビヒクルには、滅菌水、リンゲル液、または等張性水性生理食塩水溶液が挙げられる。あるいは、溶媒または懸濁剤として、滅菌油が使用され得る。好ましくは、この油または脂肪酸は、非揮発性であり、これには、天然油または合成油、脂肪酸、モノ−、ジ−またはトリグリセリドが挙げられる。
注射には、この医薬処方および/または医薬は、上記のような適切な溶液で再構成するの適切な粉末であり得る。これらの例には、フリーズドライ、ロータリードライまたはスプレードライ粉末、非晶質粉末、顆粒、沈殿物、または微粒子が挙げられるが、これらに限定されない。注射には、これらの処方は、必要に応じて、安定剤、pH調節剤、界面活性剤、バイオアベイラビリティー調節剤、およびそれらの組み合わせを含有し得る。
直腸投与には、これらの医薬処方および医薬は、腸、S字結腸および/または直腸において化合物を放出するために、座剤、軟膏、浣腸剤、錠剤またはクリームの形状であり得る。直腸座剤は、本発明の1種またはそれ以上の化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩または互変異性体と、受容可能なビヒクル(例えば、ココアバターまたはポリエチレングリコール)とを混合することにより、調製され、これは、通常の保存温度では、固相で存在しており、そして体内(例えば、直腸内)で薬剤を放出するのに適切な温度では、液相で存在している。軟質ゼラチン型および座剤の処方を調製する際には、油もまた使用され得る。懸濁処方を調製する際には、水、生理食塩水、水性デキストロースおよび関連した糖液、およびグリセリンが使用され得、これはまた、懸濁剤(例えば、ペクチン、カーボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはカルボキシメチルセルロース)だけでなく、緩衝液および防腐剤も含有し得る。
上記の代表的な剤形のほかに、薬学的に受容可能な賦形剤および担体は、一般に、当業者に公知であり、それゆえ、本発明に含まれる。このような賦形剤および担体は、例えば、「Remingtons Pharmaceutical Sciences」 Mack Pub.Co.,New Jersey(1991)で記載されており、この内容は、本明細書中で詳細に述べられているごとく、全ての目的について、それらの全体として、本明細書中で参考として援用されている。
本発明の処方は、下記のように、短時間作用性、即時放出性、長時間作用性および徐放性であるように設計され得る。それゆえ、これらの医薬処方はまた、制御放出または遅延放出用に処方され得る。
本発明の組成物はまた、例えば、ミセルもしくはリポソーム、または他のいくつかのカプセル化形状を含み得、または長時間放出形状で投与され得、長期にわたる保存および/または送達効果が得られる。従って、これらの医薬処方および医薬は、ペレットまたはシリンダーに圧縮され得、そして蓄積注射として、または移植片(例えば、ステント)として、筋肉内または皮下的に移植され得る。このような移植片は、公知の不活性物質(例えば、シリコーンおよび生物分解性重合体)を使用し得る。
特定の投薬量は、疾患の状態、被験体の年齢、体重、一般的な健康状態、性別および常食、投薬間隔、投与経路、***速度、および薬剤の組み合わせに依存して、調節され得る。有効量を含む上記剤形のいずれかは、常套的な実験法の範囲内であり、従って、本発明の範囲内である。
治療有効量は、投与経路および剤形に依存して、変わり得る。本発明の好ましい化合物は、高い治療指数を示す処方である。治療指数とは、毒性効果と治療効果との間の用量比であり、これは、LD50とED50の間の比として、表わすことができる。LD50は、集団の50%の致死用量であり、そしてED50は、集団の50%に治療効果がある用量である。LD50およびED50は、動物細胞培養物または実験動物において、標準的な薬学手順により、決定される。
本発明の医薬処方または薬剤には、薬学的に受容可能な担体と併用した構造Iの化合物、またはそれらの互変異性体、塩または混合物が挙げられる。それゆえ、本発明の化合物は、薬剤および医薬処方を調製するのに使用され得る。このような薬剤および医薬処方は、本明細書中で記述した治療方法のいずれかで使用され得る。
本発明の化合物および処方は、併用療法で使用するのに特に適切である。本発明の方法または組成物と併用して抗癌剤として使用するキナーゼインヒビターには、上皮増殖因子受容体(EGFR)キナーゼのインヒビター(例えば、小分子キナゾリン(例えば、ゲフィチニブ(US 5457105、US 5616582およびUS 5770599)、ZD−6474(WO 01/32651)、エルロチニブ(Tarceva(登録商標)、US 5,747,498およびWO 96/30347)、およびラパチニブ(US 6,727,256およびWO 02/02552)))が挙げられる。本発明の組成物の方法と併用して抗癌剤として使用するキナーゼインヒビターには、また、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)キナーゼインヒビター(例えば、SU−11248(WO 01/60814)、SU 5416(US 5,883,113およびWO 99/61422)、SU 6668(US 5,883,113およびWO 99/61422)、CHIR−258(US 6,605,617およびUS 6,774,237)、バタラニブまたはPTK−787(US 6,258,812)、VEGF−Trap(WO 02/57423)、B43−ゲニステイン(WO−09606116)、フェンレチニド(レチノイン酸 p−ヒドロキシフェニルアミン)(US 4,323,581)、IM−862(WO 02/62826)、ベバシズマブまたはAvastin(登録商標)(WO 94/10202)、KRN−951、3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]キノロン、AG−13736およびAG−13925、ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン、ZK−304709、Veglin(登録商標)、VMDA−3601、EG−004、CEP−701(US 5,621,100)、およびCand5(WO 04/09769)があるが、これらに限定されない)が挙げられる。
本発明の化合物は、種々の被験体を治療するのに使用され得る。適切な被験体には、動物(例えば、哺乳動物およびヒト)が挙げられる。適切な哺乳動物には、霊長類(これには、例えば、キツネザル、類人猿およびサルがあるが、これらに限定されない);齧歯類(例えば、ラット、マウスおよびモルモット);ウサギおよびノウサギ;雌ウシ;ウマ;ブタ;ヤギ;ヒツジ;有袋類;および肉食動物(例えば、ネコ、イヌおよびクマ)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、該被験体または患者は、ヒトである。他の実施形態では、該被験体または患者は、齧歯類(例えば、マウスまたはラット)である。いくつかの実施形態では、該被験体または患者は、ヒト以外の動物であり、いくつかのこのような実施形態では、該被験体または患者は、ヒト以外の哺乳動物である。
(化合物の精製および性質決定)
2690 Separation Module(Milford,Massachusetts)を備えたWaters Milleniumクロマトグラフィーシステムを使用して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、本発明の化合物を性質決定した。その分析用カラムは、Alltech(Deerfield,Illinois)製のAlltima C−18逆相(4.6×250mm)であった。40分間にわたって、典型的には、5%アセトニトリル/95%水で出発し100%アセトニトリルまで進行させて、勾配溶出を使用した。全ての溶媒は、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含有していた。220nmまたは254nmのすいずれかの紫外光(UV)吸収により、化合物を検出した。HPLC溶媒は、Burdick and Jackson(Muskegan,Michigan)またはFisher Scientific(Pittsburg,Pennsylvania)製であった。ある場合には、ガラスまたはプラスチックで裏打ちしたシリカゲルプレート(例えば、Baker−Flex Silica Gel 1B2−F可撓性シート)を使用して、薄層クロマトグラフィー(TLC)により、純度を評価した。TLCの結果は、紫外光下にて視覚的に、または周知のヨウ素蒸気および他の種々の染色技術を使用することにより、容易に検出した。
質量分析は、以下の2つのLCMS器具のうちの1つで実行した:Waters System(Alliance HT HPLCおよびMicromass ZQ質量分析計;カラム:Eclipse XDB−C18,2.1×50mm;溶媒系:水中の5〜95%アセトニトリルと0.05%TFA;流速0.8mL/分;分子量範囲150〜850;コーン電圧20V;カラム温度40℃)またはHewlett Packard System(Series 1100 HPLC;カラム:Eclipse XDB−C18,2.1×50mm;溶媒系:水中の1〜95%アセトニトリルと0.05%TFA;流速0.4mL/分;分子量範囲150〜850;コーン電圧50V;カラム温度30℃)。全ての質量は、プロトン化した親イオンのものとして、報告する。
GCMS分析は、Hewlet Packard機器(Mass Selective Detector 5973を備えたHP6890 Seriesガスクロマトグラフ;噴射器容量:1μL;初期カラム温度:50℃;最終カラム温度:250℃;ランプ時間:20分間;気体流速:1mL/分;カラム:5%フェニルメチルシロキサン、Model#HP 190915−443、寸法:30.0m×25μm×0.25μm)。
分取は、Flash 40クロマトグラフィーシステムおよびKP−Sil,60A(Biotage,Charlottesville,Virginia)を使用して、またはC−18逆相カラムを使用するHPLCにより、実行した。Flash 40 Biotageシステムに使用される典型的な溶媒は、ジクロロメタン、メタノール、酢酸エチル、ヘキサンおよびトリエチルアミンであった。逆相HPLCに使用する典型的な溶媒は、0.1%トリフルオロ酢酸と共に濃度を変えたアセトニトリルおよび水であった。
(4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンの合成)
Figure 0005019884
(A.5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリンの合成)
(手順A)
Figure 0005019884
2000mLフラスコ(これには、冷却器を取り付け、そしてNでパージした)に、5−クロロ−2−ニトロアニリン(500g、2.898mol)および1−メチルピペラジン(871g、8.693mol)を入れた。このフラスコを、100℃で、油浴に入れ、そしてHPLCで決定されるように5−クロロ−2−ニトロアニリンが完全に反応されるまで(典型的には、一晩)、加熱した。5−クロロ−2−ニトロアニリンの消失をHPLCで確認した後、反応混合物を、機械撹拌しつつ、室温水2500mLに直接注いだ(依然として温かい)。得られた混合物を、室温に達するまで撹拌し、次いで、濾過した。そのように得られた黄色固形物を水1000mLに加え、そして30分間撹拌した。得られた混合物を濾過し、得られた固形物をTBME(500mL、2×)で洗浄し、次いで、ラバーダムを使用して、1時間にわたって、真空乾燥した。得られた固形物を乾燥トレイに移し、そして真空オーブン中で、50℃で、一定重量になるまで乾燥して、黄色粉末として、670g(97.8%)の表題化合物を得た。
(手順B)
5000mLの四口丸底フラスコ(これには、オーバーヘッド攪拌機、冷却器、気体入口、滴下漏斗および温度計プローブを取り付けた)に、5−クロロ−2−ニトロアニリン(308.2g、1.79mol)を加えた。次いで、このフラスコを、Nでパージした。この反応フラスコに、撹拌しながら、1−メチルピペラジン(758.1g、840mL、7.57mol)および200プルーフエタノール(508mL)を加えた。このフラスコを、再度、Nでパージし、反応物を、N下にて、維持した。このフラスコを、加熱マントル中で、97℃(+/−5℃)の内部温度まで加熱し、そしてHPLCで決定されるように、反応が完結するまで(典型的には、約40時間)、その温度で維持した。反応が完結した後、加熱を止め、反応物を、撹拌しながら、約20℃〜25℃の内部温度まで冷却し、そして2〜3時間撹拌した。沈殿が既に起こったのでなければ、反応混合物に、5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリンのシード結晶(0.20g、0.85mmol)を加えた。内部温度を約20℃〜30℃の範囲の温度で維持しつつ、約1時間にわたって撹拌した反応混合物に、水(2,450mL)を加えた。水の添加が完了した後、得られた混合物を、20℃〜30℃の温度で、約1時間撹拌した。次いで、得られた混合物を濾過し、このフラスコおよび濾過ケーキを水(3×2.56L)で洗浄した。黄金色固形生成物を、真空オーブン中で、真空下にて、約50℃で、416g(収率98.6%)の一定重量まで乾燥した。
(手順C)
12Lの四口丸底フラスコ(これには、オーバーヘッド攪拌機、冷却器、気体入口、滴下漏斗および温度計プローブを取り付けた)に、5−クロロ−2−ニトロアニリン(401g、2.32mol)を加えた。次いで、このフラスコを、Nでパージした。この反応フラスコに、撹拌しながら、1−メチルピペラジン(977g、1.08L、9.75mol)および100%エタノール(650mL)を加えた。このフラスコを、再度、Nでパージし、反応物を、N下にて、維持した。このフラスコを、加熱マントル中で、97℃(+/−5℃)の内部温度まで加熱し、そしてHPLCで決定されるように、反応が完結するまで(典型的には、約40時間)、その温度で維持した。反応が完結した後、加熱を止め、反応物を、撹拌しながら、約80℃の内部温度まで冷却し、内部温度を82℃(+/−3℃)で維持しつつ、その混合物に、滴下漏斗を経由して、1時間にわたって、水(3.15L)を加えた。水の添加が完了した後、加熱を止め、反応混合物を、4時間以下にわたって、20〜25℃の内部温度まで冷却した。次いで、反応混合物を、20〜30℃の内部温度で、さらに1時間撹拌した。次いで、得られた混合物を濾過し、このフラスコおよび濾過ケーキを、水(1×1L)、50%エタノール(1×1L)および95%エタノール(1×1L)で洗浄した。黄金色固形生成物を乾燥パンに入れ、そして真空オーブン中で、真空下にて、約50℃で、546g(収率99%)の一定重量まで乾燥した。
(B.[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸エチルエステルの合成)
(手順A)
Figure 0005019884
5000mLの四口フラスコに、攪拌機、温度計、冷却器および気体入口/出口を取り付けた。装備したフラスコに、5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン265.7g(1.12mol.1.0当量)および200プルーフEtOH(2125mL)を充填した。得られた溶液を、15分間にわたって、Nでパージした。次に、5%Pd/C(50%HO w/w)20.0gを加えた。その混合物にHを泡立たせつつ、反応物を、40〜50℃(内部温度)で、激しく撹拌した。反応物を、5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリンの消失について、HPLCで1時間ごとにモニターした。典型的な反応時間は、6時間であった。
反応物から全ての5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリンが消失した後、その溶液を、15分間にわたって、Nでパージした。次に、固形物として、3−エトキシ−3−イミノプロパン酸エチル塩酸塩440.0g(2.25mol)を加えた。反応が完結するまで、反応物を、40〜50℃(内部温度)で撹拌した。反応は、HPLCにより、ジアミノ化合物の消失を追跡することにより、モニターした。典型的な反応時間は、1〜2時間であった。反応が完結した後、それを室温まで冷却し、そしてセライト濾過材のパッドで濾過した。このセライト濾過材を無水EtOH(2×250mL)で洗浄し、その濾液を減圧下にて濃縮して、濃厚な褐色/橙色油状物を得た。得られた油状物に0.37%HCl溶液850mLを吸収させた。次いで、固形NaOH(25g)を一度に加えると、沈澱物が形成された。得られた混合物を1時間撹拌し、次いで、濾過した。固形物をHO(2×400mL)で洗浄し、そして真空オーブン中にて、50℃で乾燥すると、淡黄色粉末として、251.7g(74.1%)の[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸エチルエステルが得られた。
(手順B)
5000mLの四口ジャケット付きフラスコに、機械攪拌機、冷却器、温度プローブ、気体入口およびオイルバブラー(oil bubbler)を取り付けた。装備したフラスコに、5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン300g(1.27mol)および200プルーフEtOH(2400mL)を充填した(反応は、95%エタノールを使って行い得、また、行ったので、この反応には、必ずしも、200プルーフエタノールを使用する必要はない)。得られた溶液を撹拌し、そして15分間にわたって、Nでパージした。次に、この反応フラスコに、5%Pd/C(50%HO w/w)22.7gを加えた。その反応容器を、15分間にわたって、Nでパージした。Nでパージした後、この反応容器を、フラスコにゆっくりではあるが一定流速のHを維持することにより、Hでパージした。HPLCで決定されるように、5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリンが完全に消費されるまで、その混合物にHを泡立たせつつ、反応物を45〜55℃(内部温度)で撹拌した。典型的な反応時間は、6時間であった。
反応物から全ての5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリンが消失した後、その溶液を、15分間にわたって、Nでパージした。このジアミン中間体は、空気に敏感であるので、空気に晒さないように、注意した。反応混合物に、約30分間にわたって、3−エトキシ−3−イミノプロパン酸エチル塩酸塩500g(2.56mol)を加えた。HPLCで決定されるように、このジアミンが完全に消費されるまで、反応物を、N下にて、45〜55℃(内部温度)で撹拌した。典型的な反応時間は、約2時間であった。反応が完結した後、反応物を、温かい間に、セライトのパッドで濾過した。次いで、この反応フラスコおよびセライトを、200プルーフEtOH(3×285mL)で洗浄した。その濾液を、5000mLフラスコにて、合わせ、そして真空下にてエタノール約3300mLを除去して、橙色油状物を得た。得られた油状物に水(530mL)に次いで1M HCl(350mL)を加え、そして得られた混合物を撹拌した。そのpHを9と10の間にしつつ、内部温度を約25〜30℃で維持して、約20分間にわたって30%NaOH(200mL)を加えつつ、得られた溶液を激しく撹拌した。内部温度を約20〜25℃で維持しつつ、得られた懸濁液を約4時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、そして濾過ケーキをHO(3×300mL)で洗浄した。集めた固形物を、真空オーブン中で、真空下にて、50℃で、一定重量まで乾燥して、淡黄色粉末として、345.9g(90.1%)の[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸エチルエステルを得た。代替ワークアップ手順では、その濾液を合わせ、そしてエタノールを、少なくとも約90%が除去されるまで、真空下にて除去した。次いで、得られた油状物に、中性pHの水を加え、その溶液を約0℃まで冷却した。次いで、急速に撹拌しつつ、20%NaOH水溶液をゆっくりと加えて、そのpHを9.2まで(pHメーターで読み取った)にした。次いで、得られた混合物を濾過し、そして上記のように乾燥した。代替ワークアップ手順により、97%程度に高い収率で、淡黄褐色から淡黄色の生成物が得られた。
([6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸エチルエステルの含水量を減らす方法)
先にワークアップし約8〜9%HOの含水量まで乾燥した[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸エチルエステル(120.7グラム)を2000mLの丸底フラスコに入れ、そして無水エタノール(500mL)に溶解した。琥珀色溶液を、全ての溶媒が除去されるまで、加熱しつつロータリーエバポレーターを使用して、濃厚油状物に濃縮した。この手順をもう2回繰り返した。そのように得られた濃厚油状物をフラスコに残し、そして真空オーブンに入れて、50℃で、一晩加熱した。カールフィッシャー分析の結果から、5.25%の含水量が示された。この方法で得られる含水量が低いほど、次の実施例の手順での収率が高くなる。この乾燥プロセスには、エタノールに代えて、トルエンおよびTHFのような他の溶媒が使用され得る。
(C.4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンの合成)
(手順A)
Figure 0005019884
5000mLフラスコ(これには、冷却器、機械攪拌機、温度プローブを取り付け、そしてアルゴンでパージした)にて、[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸エチルエステル(250g、820mmol)(これは、上記のように、エタノールで乾燥した)をTHF(3800mL)に溶解した。その溶液に2−アミノ−6−フルオロ−ベンゾニトリル(95.3g、700mmol)を加え、そして内部温度を40℃まで上げた。全ての固形物が溶解して溶液の温度が40℃に達したとき、5分間にわたって、固形KHMDS(376.2g、1890mmol)を加えた。このカリウム塩基の添加が完結した後、不均一黄色溶液が得られ、そして内部温度を62℃まで上げた。60分後、内部温度を40℃まで戻し、そしてHPLCにより、反応が完結したと決定した(出発物質または未環化中間体は、存在しなかった)。次いで、HO(6000mL)に注ぐことにより、そして得られた混合物を室温に達するまで撹拌することにより、濃厚な反応混合物をクエンチした。次いで、この混合物を濾過し、そして濾過パッドを水(1000mL 2×)で洗浄した。山吹色固形物を乾燥トレイに置き、そして真空オーブン中で、50℃で、一晩乾燥すると、155.3g(47.9%)の所望の4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンが得られた。
(手順B)
5000mLの四口ジャケット付きフラスコに、蒸留装置、温度プローブ、N気体入口、滴下漏斗および機械攪拌機を備え付けた。その反応器に、[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸エチルエステル(173.0g、570mmol)を充填し、この反応器を、15分間にわたって、Nでパージした。次いで、このフラスコに、撹拌しながら、乾燥THF(2600mL)を充填した。全ての固形物が溶解した後、必要なら加熱を使用して(高温は、水の除去を助ける)、蒸留(真空または大気圧)により、溶媒を除去した。溶媒1000mLを除去した後、蒸留を止め、そして反応物をNでパージした。次いで、この反応容器に乾燥THF(1000mL)を加え、全ての固形物が溶解したとき、別の1000mLの溶媒が除去されるまで、蒸留(真空または大気圧)を行った。乾燥THFを加えて溶媒を除去するこのプロセスを少なくとも4回繰り返し(最初の3回の蒸留でちょうど40%の溶媒が除去されるのに対して、4回目の蒸留では、60%の溶媒が除去される)、その後、カールフィッシャー分析用に、試料1mLを取り出して、含水量を決定した。もし、この分析により、この試料が0.20%未満の水を含有していることが明らかとなったなら、次の段落で記述するように、反応を継続した。しかしながら、もし、この分析により、この試料が0.20%より多い水を含有していることが明らかとなったなら、0.20%未満の含水量に達するまで、上記乾燥プロセスを継続した。
先の段落で記述した手順を使用して、約0.20%以下の含水量に達した後、この蒸留装置を還流冷却器に取り替え、そして反応器に2−アミノ−6−フルオロ−ベンゾニトリル(66.2g、470mmol)(いくつかの手順では、0.95当量を使用する)を充填した。次いで、反応物を38〜42℃の内部温度まで加熱した。この内部温度が38〜42℃に達したとき、添加中に約38〜50℃の内部温度を維持しつつ、滴下漏斗を経由して、5分間にわたって、反応物にKHMDS溶液(1313g、1.32mol、THF中の20%KHMDS)を加えた。このカリウム塩基の添加が完了したとき、38〜42℃の内部温度を維持しつつ、反応物を3.5〜4.5時間撹拌した(いくつかの例では、それは、30〜60分間撹拌し、そして反応は、その時間内に完結し得る)。次いで、反応物の試料を取り出し、そしてHPLCで分析した。もし、反応が完結していなかったなら、このフラスコに、5分間にわたって、KHMDS溶液を追加し、そして反応物を、38〜42℃で、45〜60分間撹拌した(KHMDS溶液の量は、以下のように決定した:もし、IPC比が<3.50なら、125mLを加えた;もし、10.0≧IPC比≧3.50なら、56mLを加えた;もし、20.0≧IPC比≧10なら、30mLを加えた。このIPC比は、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン)の面積を、未環化中間体に対応する面積で割った面積に等しい)。一旦、反応が完結したら(IPC比>20)、この反応器を25〜30℃の内部温度まで冷却し、そして内部温度を25〜35℃で維持しつつ、15分間にわたって、反応器に水(350mL)を充填した。(1つの代替法では、反応は、40℃で行い、そして5分以内に水を加える。クエンチが迅速であると、長時間にわたって形成される不純物の量が少なくなる)。次いで、この還流冷却器を蒸留装置に取り替え、そして必要なら加熱を使用して、蒸留(真空または大気圧)により、溶媒を除去した。1500mLの溶媒を除去した後、蒸留を止め、そして反応物をNでパージした。次いで、内部温度を20〜30℃で維持しつつ、この反応フラスコに、水(1660mL)を加えた。次いで、反応混合物を、20〜30℃で、30分間撹拌した後、5〜10℃の内部温度まで冷却し、次いで、1時間撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、そしてフラスコおよび濾過ケーキを水(3×650mL)で洗浄した。そのように得られた固形物を、真空オーブン中で、真空下にて、50℃で、一定重量まで乾燥して、黄色粉末として、103.9g(収率42.6%)の4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンを得た。
(手順C)
Figure 0005019884
12Lの四口フラスコ(これには、加熱マントルを設置し、そして冷却器、機械攪拌機、気体入口および温度プローブを取り付けた)に、[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸エチルエステル(608g、2.01mol)(乾燥した)および2−アミノ−6−フルオロ−ベンゾニトリル(274g、2.01mol)を充填した。反応容器をNでパージし、そして撹拌しつつ、反応混合物にトルエン(7.7L)を充填した。反応容器を再度Nでパージし、そしてN下にて維持した。この混合物の内部温度を、63℃(+/−3℃)に達するまで、上げた。減圧下にてフラスコから約2.6Lのトルエンを蒸留しつつ、この混合物の内部温度を63℃(+/−3℃)で維持した(380 +/−10torr、蒸留ヘッド t=40℃(+/−10℃)(カールフィッシャー分析を使用して、この混合物中の含水量を調べた。もし、含水量が0.03%より高いなら、別の2.6Lのトルエンを加え、蒸留を繰り返した。0.03%未満の含水量に達するまで、このプロセスを繰り返した)。0.03%未満の含水量に達した後、加熱を止め、そして反応物を、N下にて、17〜19℃の内部温度まで冷却した、次いで、反応物に、N下にて、反応物の内部温度が20℃未満で保たれる速度で、THF中のカリウムt−ブトキシド(THF中で20%;3.39kg、6.04モルのカリウムt−ブトキシド)を加えた。このカリウムt−ブトキシドの添加が完了した後、反応物を、20℃未満の内部温度で、30分間撹拌した。次いで、この温度を25℃まで上げ、そして反応物を少なくとも1時間撹拌した。次いで、この温度を30℃まで上げ、そして反応物を少なくとも30分間撹拌した。次いで、HPLCを使用して出発物質の消費を調べて、反応の完結についてモニターした(典型的には、2〜3時間で、両方の出発物質は、消費された(%HPLC面積により、0.5%未満))。もし、2時間後に、反応が完結していなかったなら、その時点で、他の0.05当量のカリウムt−ブトキシドを加え、HPLCにより反応が完結したことが明らかとなるまで、このプロセスを完了した。反応が完結した後、撹拌した反応混合物に、水650mLを加えた。次いで、反応物を50℃の内部温度まで温め、そして減圧下にて、反応混合物からTHFを留去した(約3Lの容量)。次いで、滴下漏斗を使用して、反応混合物に水(2.6L)を滴下した。次いで、この混合物を室温まで冷却し、そして少なくとも1時間撹拌した。次いで、この混合物を濾過し、そして濾過ケーキを、水(1.2L)、70%エタノール(1.2L)、そして95%エタノール(1.2L)で洗浄した。山吹色固形物を乾燥トレイに置き、そして真空オーブン中にて、50℃で、一定重量が得られるまで乾燥して、674g(85.4%)の所望の4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンを得た。
(4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンの精製)
3000mLの四口フラスコ(これには、冷却器、温度プローブ、N気体入口および機械攪拌機を装備した)を加熱マントルに入れた。次いで、フラスコに4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン(101.0g、0.26mol)を充填し、その黄色固形物を95%エタノール(1000mL)に懸濁し、そして撹拌した。いくつかの場合では、8:1の溶媒比を使用する。次いで、この懸濁液を、約1時間にわたって撹拌しながら、穏やかな還流まで加熱した(約76℃の温度)。次いで、還流しつつ、反応物を45〜75分間撹拌した。この時点で、フラスコから加熱を取り除き、そして25〜30℃まで冷却した。次いで、この懸濁液を濾過し、そして濾過パッドを水(2×500mL)で洗浄した。次いで、その黄色固形物を乾燥トレイに置き、そして真空オーブン中で、50℃で、一定重量が得られるまで(典型的には、16時間)乾燥して、黄色粉末として、97.2g(96.2%)の精製生成物を得た。
(D.4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンの乳酸塩の調製)
Figure 0005019884
3000mLの四口ジャケット付きフラスコに、冷却器、温度プローブ、N気体入口および機械攪拌機を取り付けた。この反応容器を、少なくとも15分間にわたって、Nでパージし、次いで、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン(484g、1.23mol)を充填した。D,L−乳酸(243.3g、1.72molのモノマー−以下の段落を参照)、水(339mL)およびエタノール(1211mL)の溶液を調製し、次いで、反応フラスコに充填した。中程度の速度で撹拌を開始し、そして反応物を68〜72℃の内部温度まで加熱した。反応物の内部温度を、68〜72℃で、15〜45分間維持し、次いで、加熱を止めた。得られた混合物を、10〜20ミクロンのフリットで濾過して、濾液を12Lフラスコに集めた。この12Lフラスコに、内部温度プローブ、還流冷却器、滴下漏斗、気体入口/出口およびオーバーヘッド攪拌機を装備した。次いで、この濾液を中程度の速度で撹拌し、そして還流状態まで加熱した(約78℃の内部温度)。穏やかな還流を維持しつつ、約20分間にわたって、フラスコにエタノール(3,596mL)を充填した。次いで、反応フラスコを、15〜25分以内に、約64〜70℃の範囲の内部温度まで冷却し、この温度を約30分間維持した。この反応器を結晶について調べた。もし、結晶が存在しなかったなら、フラスコに、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン(484mg、0.1mole%)の乳酸塩の結晶を加え、そして反応物を、64〜70℃で、30分間撹拌した後、再度、結晶についてフラスコを検査した。一旦、結晶が存在すると、撹拌を低速に下げ、そして反応物を、64〜70℃で、さらに90分間撹拌した。次いで、反応物を、約2時間にわたって、約0℃まで冷却し、そして得られた混合物を、25〜50ミクロンのフリット付きフィルターで濾過した。この反応器をエタノール(484mL)で洗浄し、そして内部温度が約0℃になるまで撹拌した。冷エタノールを使用して、濾過ケーキを洗浄し、この手順をもう2回繰り返した。集めた固形物を、真空オーブン中で、真空下にて、50℃で、一定重量まで乾燥して、510.7g(85.7%)の4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンの結晶性黄色乳酸塩を得た。濾過プロセス中には、典型的には、ラバーダムまたは不活性状態を使用した。乾燥固形物は、非常に吸湿性であるようには見えなかったものの、湿潤濾過ケーキは、水を捕捉して粘着性になる傾向にある。この湿潤濾過ケーキを大気に長時間晒さないように注意した。
市販の乳酸は、一般に、約8〜12%(w/w)の水を含有し、そして単量体状乳酸に加えて、二量体および単量体を含有する。乳酸二量体と単量体とのモル比は、一般に、約1.0:4.7である。前述の段落で記述したプロセスにおいて、反応混合物からモノ乳酸塩が優先的に沈殿するので、市販等級の乳酸が使用され得る。
(代謝物の同定)
本明細書中で援用した参考文献において、2週間の毒物学研究からプールしたラット血漿にて、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン(化合物1)の2種の代謝物を同定し、そして特性付けた。同定した2種の代謝物は、以下で示すピペラジンN−オキシド化合物(化合物2)およびN−脱メチル化化合物(化合物3)であった。
Figure 0005019884
本明細書中で援用した種々の参考文献で記述した手順を使用して、多数のプロテインチロシンキナーゼのキナーゼ活性を測定した。これらのいくつかを以下の表で示す。
Figure 0005019884
(4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチル−4−オキシドピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]キノリン−2(1H)−オン(化合物2)および4−アミノ−5−フルオロ−3−(6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)キノリン−2(1H)−オン(化合物3)の合成)
化合物1の同定した代謝物の構造を確認するために、これらの代謝物を、別個に、合成した。
以下のスキームで示すように、化合物2(化合物1のN−オキシド代謝物)を合成した。エタノール、ジメチルアセトアミドおよび過酸化水素の混合物中で、化合物1を加熱した。反応が完結すると、化合物2を濾過により単離し、そしてエタノールで洗浄した。もし必要なら、生成物は、カラムクロマトグラフィーでさらに精製した。
Figure 0005019884
以下のスキームで示すように、化合物3(化合物1のN−デスメチル代謝物)を合成した。5−クロロ−2−ニトロアニリンをピペラジンで処理して、4を得、これを、引き続いて、ブチルオキシカルボニル(Boc)基で保護して、5を得た。そのニトロ基の還元に続いて、3−エトキシ−3−イミノプロピオン酸エチルエステルと縮合すると、6が得られた。塩基としてカリウムヘキサメチルジシラジドを使用して、6を6−フルオロアントラニロニトリル(6−fluoroanthranilonitrile)と縮合すると、7が得られた。粗製物7をHCl水溶液で処理して、精製後、黄色/褐色固形物として、所望の代謝物を得た。
Figure 0005019884
4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オン処置の血漿バイオマーカーを同定するために、自然に転移する4T1マウス胸部腫瘍モデルを使用し、そして循環する血清マーカーをELISAによって分析した。
BALB/Cマウスにおいて、皮下腫瘍として4T1胸部腫瘍細胞を増殖させ、腫瘍がおよそ150mmであるときに、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オン(化合物1)による処置(10mg/kg、30mg/kg、60mg/kg、100mg/kgおよび150mg/kg)を開始した。18日間、毎日マウスに経口投与した。
18日後に個々の動物から血清を収集し、そして循環する細胞接着分子、可溶性ICAM、VCAM、およびE−セレクチンのレベルを、ELISAアッセイによって測定した。
図1は、4T1マウス胸部腫瘍モデルにおける4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンの効果を示すグラフである。投与の18日後、皮下腫瘍の増殖を阻害し(コントロールと比較して40%〜80%)、肝臓転移を完全に阻害し、そして、肺転移を60%〜97%阻害した。転移の発生数に関係する種々のデータを、図1に示し、以下の表に含める。
Figure 0005019884
Nunc Maxisorb「U」底マイクロタイタープレート(#449824)のウェルを、モノクローナル捕獲抗体であるラット抗マウスVCAM−1(R&D Systems #BCA12)(リン酸緩衝食塩水(PBS)中5μg/mL)で、50μL/ウェルでコーティングし、37℃で1時間インキュベートした。このプレートを洗浄緩衝液[0.1% Tween20および1%ヤギ血清(Gibco BRL#16210−072)を含むPBS]で3回洗浄した。150μL/ウェルの洗浄緩衝液でウェルをブロックし、37℃で1時間インキュベートした。このブロッキング溶液をウェルから除去し、標準物質(R&D Systems#643−VMから得た組換えマウスVCAM−1/FcキメラNOS)およびサンプルを洗浄溶液に希釈して各ウェルに加えた。
この標準物質を、4000pg/mL〜31pg/mLの範囲で使用した。血清サンプルを200分の1に希釈し、その後3倍系列希釈法によって希釈した。このサンプルおよび標準物質を50μL/ウェルで加え、37℃で1時間インキュベートした。このプレートを3回洗浄し、洗浄緩衝液で200分の1で希釈した一次抗体(ビオチン化ヤギ抗マウスVCAM−1、R&D Systems #BAF643)50μL/ウェルと共に37℃で1時間インキュベートした。上記のようにプレートを洗浄し、Tween 20を含まないPBS/1%ヤギ血清中に200分の1に希釈したストレプトアビジン(stepavidin)−HRP(R&D Systems #DY998)と共に37℃で1時間インキュベートした。
このプレートを洗浄緩衝液で3回洗浄し、そしてPBSで3回洗浄した。次いで、これらをTMB基質(Kirkegaard & Perry labs #50−76−00)50μL/ウェルで発色させ、室温で10分間インキュベートした。50μL/ウェルの4N HSOを加えることによってこの反応を停止させ、Molecular Devices Vmaxプレートリーダーでこのプレートの450〜550の二重波長を読み取った。
Nunc Maxisorb「U」底マイクロタイタープレート(#449824)のウェルを、モノクローナル捕捉抗体であるラット抗マウスICAM−1(R&D Systems #BSA2)(リン酸緩衝食塩水(PBS)中5μg/mL)で、50μL/ウェルでコーティングし、37℃で1時間インキュベートした。このプレートを洗浄緩衝液[0.1% Tween20および1% Carnation脱脂乾燥乳を含むPBS]で3回洗浄した。150μL/ウェルの洗浄緩衝液でウェルをブロックし、37℃で1時間インキュベートした。このブロッキング溶液をウェルから除去し、標準物質(KM12L4aまたは4T1腫瘍を移植されたマウス由来の血清プール)およびサンプルを洗浄溶液に希釈して各ウェルに加えた。
この標準物質を、10分の1〜1280分の1の希釈範囲で使用した。血清サンプルを15分の1に希釈し、その後3倍の系列希釈法によって希釈した。このサンプルおよび標準物質を50μL/ウェルで加え、37℃で1時間インキュベートした。このプレートを3回洗浄し、洗浄緩衝液で250分の1に希釈した一次抗体(ヤギ抗ICAM−1、Santa Cruz Biotechnology #sc−1511)50μL/ウェルと共に37℃で1時間インキュベートした。上記のようにプレートを洗浄し、洗浄緩衝液中に2000分の1に希釈した50μL/ウェルの二次抗体(ブタ抗ヤギIgG HRPO標識、カタログ番号G50007)と共に37℃で1時間インキュベートした。
このプレートを洗浄緩衝液で3回洗浄し、そしてPBSで3回洗浄した。次いで、これらをTMB基質(Kirkegaard & Perry labs #50−76−00)50μL/ウェルで発色させ、室温で10分間インキュベートした。50μL/ウェルの4N HSOを加えることによってこの反応を停止させ、Molecular Devices Vmaxプレートリーダーでこのプレートの450〜550の二重波長を読み取った。
製造者のプロトコルに従って、R & D Systems Quantikine M、マウスsE−セレクチン免疫アッセイキット#MESOOにより血清サンプルをアッセイした。
(インビボのKM12L4aヒト結腸異種移植片)
雌のNu/nuマウス(6〜8週齢、18〜22g)を、Charles River Laboratories(Wilmington、MA)から得た。マウスの脇腹の皮下に腫瘍細胞(2×10個のKM12L4a)を移植し、所望のサイズに成長させた後に処置を開始した。腫瘍を有するマウスに、100mg/kgの4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンを7日間投与し、そして個々のマウスを安楽死させた。腫瘍を切除し、液体窒素中で急速凍結した。
(MMP−2活性およびMMP−9活性についての酵素電気泳動法)
プロテアーゼインヒビター(Roche Molecular Biochemicals)およびホスファターゼインヒビター(Sigma)を含むRIPA緩衝液(1% Nonidet P−40、0.5%デオキシコール酸ナトリウム、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(1×リン酸緩衝化食塩水(pH7.2)中))中に、切除した腫瘍を溶解した。ゼラチン基質を用いた12%SDSポリアクリルアミド上のゼラチン酵素電気泳動によって、50μgの総タンパク質を分析した。電気泳動の後、2.5% Triton X−100中で15分間、ゲルを2回洗浄し、50mM Tris−HClおよび10mM CaCl(pH7.6)中で37℃で一晩インキュベートし、0.5% Comassie Blueで染色し、そして50%メタノールで脱色した。
(ELISA)
製造者の手順に従って、市販のELISAキット(R and D Systems,Minneapolis,MN)を用いて、KM12L4a腫瘍溶解物中のVEGF−Aタンパク質レバルを定量した。
4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンのインビボ投与の後に除かれた、KM12L4aヒト結腸腫瘍の分析は、VEGF産生の減少およびMMP−9活性の低下を示した。これらの変化は、抗体免疫組織化学染色によってみられるのと同様に、腫瘍細胞増殖の減少(Ki67)、アポトーシスの誘導(PARP切断およびカスパーゼ−3の増加)および血管密度の減少(CD31)に伴って起こった。
新脈管形成および血管内皮増殖因子レセプターチロシンキナーゼを阻害する際、および4−アミノ−5−フルオロ−3−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンまたはその互変異性体を含む他のチロシンおよびセリン/スレオニンキナーゼを阻害する際に有用な多数のキノリノンベンゾイミダゾール化合物の調製は、以下の文書において開示され、これらは、各々が、あたかも本明細書に完全に記載されているように、本明細書においてその全体が参考として、そして全ての目的のために援用される:米国特許第6,605,617号;米国特許第6,756,383号;出願された米国特許出願第10/116,117号(2003年2月6日、US 2003/0028018 A1として刊行);米国特許出願番号第10/644,055号(2004年5月13日刊行、米国特許出願番号第2004/0092535号);米国特許出願番号第10/983,174号;米国特許出願番号第10/706,328号(2004年11月4日、2004/0220196として刊行);米国特許出願番号第10/982,757号;および米国特許出願番号第10/982,543号。
(ウエスタンブロット分析)
100nMの4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オン(化合物1)を含むかまたは含まないEGM(内皮細胞増殖培地)において、HUVECを培養し、処置後の0時間、16時間、および24時間において、細胞融解物を収集した。当量のタンパク質を4%〜20%SDS−PAGEにロードし、そのゲルをICAM、VCAM、α5インテグリンおよびαvインテグリンに対する抗体でプローブした。等しくローディングされていることおよび有効性を、抗β−アクチン抗体でプローブすることによって評価した。ICAM、VCAM、およびα5インテグリンの発現は、インビトロのHUVECにおいて4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンで処置することによって減少した。
本発明に従った有機化合物は、互変異性の現象を示し得ることが理解できるはずである。本明細書内の化学構造は、同時に、可能な互変異性形状の1つだけを表わし得るので、本発明は、描写された構造のいずれの互変異性形状も含むことが理解できるはずである。例えば、構造IIIBの化合物は、1つの互変異性体である互変異性体IIIBaと共に、以下で示す:
Figure 0005019884
構造IIIBの他の互変異性体である互変異性体IIIBbおよび互変異性体IIIBcは、以下で示す:
Figure 0005019884
本明細書で引用した論文または参考文献の内容は、本明細書中で詳細に述べられているごとく、全ての目的について、それらの全体として、本明細書中で参考として援用されている。
本発明は、例示のために本明細書中で示した実施形態には限定されず、本発明の範囲内に入るこのような全ての形態を含むことが理解できるはずである。
図1は、4T1マウス胸部腫瘍モデルに対する種々の量の4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オン(化合物1)の効果を示すグラフである;ビヒクル(灰色で縁取った円);10mpk(四角);30mpk(灰色三角);60pmk(×);100mpk(菱形);および150mpk(黒丸)。投与の18日後に、皮下腫瘍の増殖は、(コントロールと比較して40%〜80%)阻害され、肝臓転移は完全に阻害され、そして肺転移は、60%〜97%阻害された。 図2Aは、種々の量の4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンを投与されたときの、4T1胸部腫瘍を有するマウスの血清における可溶性ICAM(図2A;100μg/kgまたは150μg/kgで70%を超える阻害)の用量依存性還元を示すグラフである。 図2Bは、種々の量の4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンを投与されたときの、4T1胸部腫瘍を有するマウスの血清における可溶性VCAM(図2B;100μg/kgまたは150μg/kgで44%〜47%の阻害)の用量依存性還元を示すグラフである。 図3は、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンで処置された4T1腫瘍を有するマウスの血清における、マウス特異的可溶性E−セレクチンの用量依存性阻害を示すグラフである。 図4A、図4Bおよび図4Cは、酵素電気泳動法およびVEGF ELISA(図4B)データのグラフである。このデータは、100mg/kgの4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンを7日間投与された場合に、移植されたKM12L4a腫瘍細胞を有するマウスにおいて、MMP9およびVEGFが減少することを示す。 図4A、図4Bおよび図4Cは、酵素電気泳動法およびVEGF ELISA(図4B)データのグラフである。このデータは、100mg/kgの4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンを7日間投与された場合に、移植されたKM12L4a腫瘍細胞を有するマウスにおいて、MMP9およびVEGFが減少することを示す。 図4A、図4Bおよび図4Cは、酵素電気泳動法およびVEGF ELISA(図4B)データのグラフである。このデータは、100mg/kgの4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)−オンを7日間投与された場合に、移植されたKM12L4a腫瘍細胞を有するマウスにおいて、MMP9およびVEGFが減少することを示す。 図5は、培養物中のHUVECが4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)で処理された場合、ICAM、およびVCAMの発現が減少することを示すスキャンデータである。 図6は、培養物中のHUVECが4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール2−イル]キノリン−2(1H)で処理された場合、α5インテグリンの発現は減少するが、αvインテグリンの発現は減少しないことを示すスキャンデータである。

Claims (9)

  1. 癌患者における少なくとも1種の細胞接着分子の量を減らすための組成物であって、該組成物は、構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を含有し、該組成物は、該癌患者への投与のために適しており、ここで、該癌は、膀胱癌、乳癌、胃腸癌、卵巣癌、腎臓癌、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫または結腸癌から選択され、誘導性細胞接着分子、血管細胞接着分子もしくは内皮性白血球接着分子から選択される少なくとも1種の細胞接着分子の量またはMMP−9の量が、該投与後に該癌患者において、減らされ、そして構造Iは、次式を有する:
    Figure 0005019884
    ここで、
    Aは、以下の構造の1つを有する基である:
    Figure 0005019884
    ここで、
    は、Hまたは直鎖もしくは分枝アルキル基から選択され、該直鎖または分枝アルキル基は、1個〜6個の炭素原子を有する、
    組成物。
  2. 誘導性細胞接着分子、血管細胞接着分子もしくは内皮性白血球接着分子から選択される循環している細胞接着分子のレベルまたはMMP−9のレベルが、前記癌患者において、投与後、減らされる、請求項1に記載の組成物。
  3. が、メチル基であり、そして構造IIの化合物が、次式を有する構造IIAである:
    Figure 0005019884
    または、
    が、水素であり、そして構造IIの化合物が、次式を有する構造IIBである
    Figure 0005019884
    または、
    が、メチル基であり、そして構造IIの化合物が、次式を有する構造IICである:
    Figure 0005019884
    請求項に記載の組成物。
  4. 構造II、IIA、IIB、またはIICの前記化合物の薬学的に受容可能な塩、前記互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物が、前記癌患者への投与のために適しており、そして該塩が、乳酸塩である、請求項に記載の組成物。
  5. 癌患者における癌の進行または癌の治療をモニターする方法であって、該方法構造Iの化合物、該化合物の互変異性体、該化合物の薬学的に受容可能な塩、該互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物を該癌患者に投与した後癌患者から前もって得られた血液サンプルの少なくとも一部において、少なくとも1種の細胞接着分子の量測定工程を包含し、ここで、該細胞接着分子は、誘発性細胞接着分子、血管細胞接着分子、または内皮性白血球細胞接着分子から選択されるか、またはマトリックスメタロプロテアーゼ−9であり、そして構造Iは、次式を有する:
    Figure 0005019884
    ここで、
    Aは、以下の構造の1つを有する基である:
    Figure 0005019884
    ここで、
    は、Hまたは直鎖もしくは分枝アルキル基から選択され、該直鎖または分枝アルキル基は、1個〜6個の炭素原子を有する、
    方法
  6. が、メチル基であり、そして構造IIの化合物が、次式を有する構造IIAである:
    Figure 0005019884
    または
    が、水素であり、そして構造IIの化合物が、次式を有する構造IIBである
    Figure 0005019884
    または
    が、メチル基であり、そして構造IIの化合物が、次式を有する構造IICである:
    Figure 0005019884
    請求項に記載の方法
  7. 前記投与が、構造II、IIA、IIBまたはIICの前記化合物の薬学的に受容可能な塩、前記互変異性体の薬学的に受容可能な塩、またはそれらの混合物が、前記癌患者への投与であり、そして該塩が、乳酸塩である、請求項に記載の方法
  8. 前記少なくとも1種の細胞接着分子の量が、前記投与後に前記癌患者において減少している、請求項5に記載の方法。
  9. 前記癌が、膀胱癌、乳癌、胃腸癌、卵巣癌、腎臓癌、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫または結腸癌からなる群より選択される、請求項5に記載の方法。
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