JP5011284B2 - 包帯材料とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性プラスチックを含み、その熱可塑性プラスチックが第1の繊維ウェブの上に塗布されている、包帯材料に関する。
四肢を支持および固定する包帯を製造するためには、以前からギプス包帯材料が知られている。また少し前からは、それに代わるものとしてプラスチックベースの包帯材料が用いられている。後者は、ギプス包帯と比較すると、機械的特性が改善されており、特に感水性がないので洗濯できるという利点がある。それだけでなくプラスチック材料は、迅速に装着、硬化することができて、重量が軽いため、装着快適性の向上と可動性の改善が得られる。またプラスチックベースの包帯材料は、ギプス材料と比較して、X線透過性があって、包帯を取らなくてもX線再検査ができるという利点がある。
ギプス包帯材料も、プラスチックベースの包帯材料も、主として有機または無機繊維キャリヤー材料と、その上に塗布されたギプス材料またはプラスチック材料とから構成されている。プラスチック材料の場合、不可逆的に硬化する材料と、可逆変形可能な熱可塑性材料が区別される。
不可逆性プラスチック包帯材料としては、まず水硬化性の系であって、かつ硬化性プラスチック成分として反応性ポリウレタンプレポリマーを含み、このポリウレタンプレポリマーが水と接触して硬化するものが知られている。プラスチックが硬化していないときに、包帯材料の個別の層を互いに接着できて、これにより、最終的にはこの材料が複数の層に巻かれた包帯が得られる。
可逆変形可能な熱可塑性包帯材料の場合、熱可塑性プラスチックをそれぞれの融点/軟化点またはそれ以上に加熱することによって粘着性が得られ、巻き付けの際に各層が互いに恒久的に結合する。温度が下がると材料はふたたび硬化し、その際、温度が融点以下になっても、材料は若干時間、まだ可塑的な変形が可能である。この種のプラスチックは、融解挙動と硬化挙動においてヒステリシス経過を持つ。熱可塑性プラスチックが完全に硬化した後、複数層が互いに結合して安定した包帯システムが得られる。
これに相当する包帯材料は、たとえば特許文献1から知られている。特許文献1は1つの熱可塑性包帯材料を開示し、この包帯材料は、温度50℃またはそれ以下で硬質または半硬質となり、かつ可塑状態では粘着性を持つ。またこの包帯材料は、第1の繊維ウェブと、第1の繊維ウェブに塗布された融点55℃〜90℃の熱可塑性プラスチックと、この材料包帯にかぶせられた少なくとも1つの第2の繊維ウェブからなる。これは、装着完成した包帯の層接着が不利な影響をおよぼさないものとし、しかし他方この巻き包帯は―浴室で加熱された後、さらに残留水分を搾り出した後でも―容易にほどけるものとするためである。保護層の除去は不要となるので、取り扱いは明らかに容易になる。そしてまたこの方法によれば、外側を向く第2の繊維表面は、装着完成した包帯の表面特性の改善に役立つものが得られる。着色された包帯を得るために、顔料を添加することができる。
上記に提示された実施形態の欠点は、キャスト包帯を装着する際に、顔料が装着者やユーザーに直接接触し、そして顔料の有毒成分や分解物によって、皮膚刺激、感作、アレルギー反応といった望ましくない皮膚反応を、生じ得ることである。したがってこの種の着色キャスト包帯の場合に生じる問題として、この包帯を長時間用包帯として直接皮膚に装着するには、追加的な皮膚保護材料、たとえばクッション綿、チューブ包帯、クレープペーパーが必要になるという問題がある。
EP1029521A2
したがって本発明の課題は、次のような包帯材料と、またその包帯材料を製造する方法を提供することである。それは、特定の顔料がユーザーまたは患者の皮膚に直接接触することなく、それぞれのキャスト包帯の色バリエーションを実現できる、このような包帯である。そうすれば、有毒の染料成分が用いられても、それぞれの着色キャスト包帯の装着者がその染料成分に接触するのが、同時に防止される。本発明のもう1つの課題は、着色されたキャスト包帯として、たとえばクッション綿、チューブ包帯、クレープペーパーのような皮膚保護材料を用いなくても、数週間にわたって、長時間用包帯として直接皮膚に装着できるキャスト包帯を実現することである。
本発明はこの課題を、各請求項に記載の包帯材料よって解決する。これらの包帯材料の場合、熱可塑性プラスチックは、第1のマイクロカプセル化された染料を含む。染料がマイクロカプセルのシェルに封入されることにより、着色された包帯材料において、皮膚が染料に直接接触することはなくなり、したがって有毒染料成分、特にアゾ成分、アミン成分、または重金属成分による皮膚刺激が、防止されるようになる。
対応する染料マイクロカプセルは、特に粒径を0.5〜20μmとすることができ、そして薄いシェルからなるものとし、このシェルは、たとえばアミノプラスチックまたは尿素ホルムアルデヒド樹脂などからなるものとすることができる。シェルの中には染料を直接にカプセル封入することができる。この種のマイクロカプセルに、顔料やシェルのほか、溶剤成分またはワックス成分も含ませることを、意図することもできる。この染料マイクロカプセルを熱可塑性プラスチックに、希望のカラー深度に応じて、重量割合で0.1〜8重量%、特には0.5〜4重量%添加することができる。
特に好ましい1つの実施例ではそのほか、感温性、いわゆる熱変色性の染料を用いることを意図する。この染料は、たとえば常温で強い色調のたとえば赤、青、緑などを示し、特定の変色温度Tuで無色または透明な状態となる。この種の熱変色性染料を熱可塑性巻き包帯に用いるならば、熱変色性染料の変色温度を、ある限界内においては熱可塑性プラスチックの融点/軟化点に設定することができる。この方法により、従来から知られている問題、すなわち熱可塑性包帯材料から、そのときどきの状態、すなわち主として適用状態と機能状態とが、直接には看取されないという問題が解決される。この適用状態とは、包帯が熱により活性化されて(温度TがTm=プラスチックの融点より高い)塑性変形可能な状態である。また機能状態とは、包帯が常温に冷まされた状態にあって(温度TがTr=プラスチックの硬化点より低い)、ふたたび剛性を得たことにより、硬化包帯として支持作用を発揮する状態である。この問題解決は特に、すでに包帯を装着した後、ユーザーが再処理する場合、また包帯装着の全期間にわたって患者が再処理を行う場合に、望ましいことであろう。この場合包帯の支持作用が、日光またはそのほかの熱作用によって失われることがある。この状態が表示されるのが、ここでは望ましいであろう。
マイクロカプセル封入されたこの種の熱変色性染料は、たとえばDE3544151C2によって、先に知られている。
そのほかUS−PS5,412,035も、1つの接着剤を含む包帯材料をすでに開示しており、この接着剤は、高温時のみホットメルト接着剤として働くが、常温では接着性を持たない。この文書からはそのほか、次のような添加物を意図する。この添加物は、接着剤がある特定の事前に決められた温度以上に加熱されたり、その温度以下に冷却されたりすると、この接着剤は、変色することにより、あるいは透明から不透明に変化することにより、そのことを知らせる。
本発明は特に可逆的な色交代を長所とする。さらには本発明の場合、マイクロカプセル封入された染料に含まれるワックス成分または溶剤成分を目的に合わせて選択することによって、熱変色性染料の変色温度Tuを、20℃〜80℃の間で任意の温度に設定することができる。この設定は、ある1つの融点または軟化点を持つ溶剤成分またはワックス成分を選択することによって行うことができるが、この融点または軟化点とは、熱変色性染料の望まれる変色温度に相当するものである。特には、熱変色性染料の変色温度Tuを、熱可塑性プラスチックの融点Tmまたは硬化点Trと一致させることができる。同様に、この変色を、ヒステリシス範囲ΔHK、熱可塑性プラスチックの機能状態、または適用状態に合わせることができる。そのためには、ワックス成分または溶剤成分を選択するに当たって、熱可塑性プラスチックの融点Tmまたは硬化点Trに相当する融点または軟化点を持つ成分を選択する。しかし、このワックス成分または溶剤成分を選択するに当たっては、その融点または軟化点が、適用状態の温度間隔の範囲内、または機能状態の温度間隔の範囲内にあるものを選択することもできる。この場合、可逆的な色交代として、加熱の際に強い色調から特には無色または透明な色調への変色が得られる色交代が有利である。
この変色は、加熱のために包帯材料を加熱装置の中に、たとえばウォーターバス、ヒーターキャビネットなどの中に寝かせたとき、その温度と時間の関数である正しい活性化をユーザーに示す信号となる。包帯材料を適用する間、熱可塑性プラスチックが冷めることにより、熱変色性染料の変色温度Tu以下になると、当初の色調がふたたび戻る。そしてユーザーまたは患者に対して、包帯材料が固体化し硬化したことと、望まれた支持作用があることを知らせる。この感温性の色交代効果は―変色温度Tuを中心とするヒステリシス範囲ΔHFの範囲内で―可逆的に行われ、いずれの活性化サイクルおよび硬化サイクルにも、たとえば熱風、温風などによる部分的な再変形の際にも付随する。変色温度の設定は、この場合、染料マイクロカプセルの溶剤成分またはワックス成分を介して行われ、最も広い場合20℃〜80℃の間で、マイクロカプセル内の溶剤調合物またはワックス調合物の融点に依存して、任意に設定できる。この場合、この変色を、熱可塑性プラスチックの相転移の温度に、または融点または再結晶温度に一致させ、そして熱可塑性プラスチックの熱的および機械的、特には粘弾性的な材料パラメーター(粘度、せん断弾性係数)と相関させることを、意図することができる。熱可塑性プラスチックの相転移は、多かれ少なかれ明瞭なヒステリシス範囲ΔHKが、すなわち融点と硬化点の差が特徴である。
一般にマイクロカプセルにおいては、ワックス材料を加熱して液体状態とすることにより、協働して着色を生じる2つの成分の分離が得られる。これらの成分は、まずワックス材料の固形化時にふたたび互いに接触し、次に電子相互作用によって可視的な色彩を生じる。
マイクロカプセル封入された熱変色性染料のヒステリシス範囲ΔHFは、この場合、1〜約10Kの間隔にある。加熱の際この色調交代はヒステリシス範囲の上側の温度で完全に終了し、冷める際にはそれに対応して下側の温度で初めて終了する。しかし熱可塑性プラスチックは、より広いヒステリシス範囲ΔHKを持つのが通例で、この場合約10〜40Kの範囲を含む。相転移の範囲がこのように広いため、容認できるタイムウィンドウの範囲内で、包帯材料を処理することができる。
本発明のもう1つの実施例では、もう1つの染料を含むことを意図する。このもう1つの染料とは、マイクロカプセル封入されていない染料、または特にはもう1つのマイクロカプセル封入された、かつ特にはもう1つの熱変色性の染料である。特には、熱変色性を持つ、あるいは持たない、異なる色のマイクロカプセル封入された染料の混合物を使用して、さまざまな色交代または色調を設定することができる。このようにして1つの特別な実施形態はたとえば、包帯材料が低温状態では緑色を示し、活性化された状態で黄色となるようにすることを意図する。特にはマイクロカプセル封入された熱変色性染料を複数種類使用し、これらの染料は互いに異なる変色温度を持つものとすることができる。その時点の温度に応じて段階的に色交代することにより、温度上昇または低下をさらに精緻に評価することができる。この視覚的な信号作用によって、ユーザーと患者にとっては硬化段階とまだ残っている加工時間を、あるいは患者にとっては包帯材料のその時点の支持作用と負荷能力を正確に評価し、場合によっては損傷が生じるのを防止することができる。特にはこれを通じて、次のような信号作用も得ることができる。すなわち、まず加工状態に達したとき第1の色交代が行われ、次に第2の温度交代は、加熱された包帯材料が、患者に不快に感じられる温度状態に達したことを知らせる。
さらにはさまざまな熱変色性染料を添加することにより、興味ある視覚的効果を得ることができる。たとえば、周囲温度が変化すると、カメレオン効果に似た色変化を、このキャスト包帯によって得られるように、色交代を設定する。
特には、そのほかにも繊維ウェブおよび/またはそのほかの熱可塑性プラスチック層を設けて、さまざまに異なる層を1つの複合物とすることを、意図することができる。熱可塑性プラスチックとしては基本的に、温度40℃で、特には50℃またはそれ以下で、硬質または半硬質となるものが考慮される。特には、各プラスチックが互いに混合可能であるならば、さまざまに異なるプラスチックの混合物も、熱可塑性プラスチックとして用いることができる。特にはプラスチックとして、次のようなホットメルト接着剤を用いることができる。これは、温度55℃〜90℃で、好ましくは60℃〜80℃で、特に好ましくは60℃〜70℃で融解し、融点以下に冷めた後もしばらくの時間可塑性が残るものである。この熱可塑性プラスチックは、通常の使用条件下で熱可塑性包帯材料に使用できるためには、40℃まで、好ましくは50℃まで、特に好ましくは55℃までの耐熱性を持たなければならず、この温度でプラスチックの大きな軟化または分解を生じてはならない。この熱可塑性プラスチックは、125℃におけるメルトフローインデックスを、好ましくは0.5〜200g/10分、さらに好ましくは4〜40g/10分、特に好ましくは12〜25g/10分とする。この場合、メルトフローインデックスの決定は、DIN ISO 1133に従って、試験温度125℃、かつ公称負荷325gで行う。融点までまたはそれ以上に加熱した後の硬化時間は、到達した温度および冷却速度に依存するが、一般には1〜15分、好ましくは2〜10分、さらに好ましくは3〜8分とする。前記の特性を持つ適切な熱可塑性プラスチックは、たとえばポリエステル、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、あるいは線状飽和ポリエステル化合物である。このようなポリエステルは、市場ではイギリス、ウォリントンのソルヴェイ・インテロックス(Solvay Interox)社から“ポリキャプロラクトン・キャパ(Polycaprolacton Capa)”という名称で市販されている。そのほかこれらの熱可塑性プラスチックはそのほかにも安定剤、軟化剤、樹脂、粘着付与剤、紫外線フィルター、充填剤、または酸化防止剤といった、補助物質または添加物を含むことができる。そのほかの熱可塑性プラスチックであって、ある程度の残留弾性を示すことができるものは、たとえばポリエチレンアクリル酸エステル−コポリマー、エチル−酢酸ビニル−コポリマー、およびポリウレタンである。この場合、包帯を施された身体部分に完全な固定が生じることはなく、ある程度の残留運動性が残り、当該身体部分に機能的な負荷をかけることができる。
特にはプラスチック層の上に第2の繊維層を設けることにより、そのキャスト包帯を容易にほどくことができる。これはおよびウォーターバスで加熱し、場合によっては搾った後でも同様である。さらには接着保護層を設けるのを省き、巻き包帯を直接重ねて巻き付けることができる。そのほか、繊維としての表面特性が生じることにより、装着快適性が向上する。第1またはそのほかの繊維ウェブのための繊維材料としては、繊維および繊維材料の弾性あるものも弾性がないものも、基本的に考慮の対象となる。この場合、合成繊維も自然の繊維も使用できる。繊維ウェブとしては、繊維性ウェブ、または不織布もしくは織布ならびに織物もしくは編物を、用いることができる。熱変色性染料としては、たとえばフリントシャー(イギリス)のTMC−サーモグラフィック・メジュアメンツ(TMC−Thermographic Measurements)社のマイクロカプセル封入クロマゾーン(Chromazone)粉末を使用することができる。
本発明はそのほか、前記の包帯材料からなる巻き包帯を含む。この巻き包帯は、特に上記の包帯材料を巻くことにより製造することができる。本発明は、整形外科の支持包帯を製造するのに上記の包帯材料を用いること、ならびに支持包帯に関する。
また本発明は、包帯材料の製造法として次の工程を含むものに関する。すなわち、まず繊維ウェブを準備する。そして、コーティングコンパウンドを生成するため、熱可塑性プラスチックと、少なくとも第1のマイクロカプセル封入された染料および/または第1のマイクロカプセル封入された染料を含む染料調合物とを混合する。次に、繊維ウェブをコーティングコンパウンドでコーティングする。好ましくは、コーティングコンパウンドの上にもう1つの繊維ウェブを載せる。特に指定された長さと幅のウェブ上材料に裁断し、指定された幅と直径のロールとして巻き上げ、包帯材料を調製する。これにより巻き包帯が得られる。特には、調製前に冷却工程を置く。繊維ウェブをコーティングするために、さらに加熱が必要な場合があり、特には押し出し法が用いられる。
本方法はさらに、マイクロカプセル封入された染料をキャリヤープラスチックに添加することにより、染料調合物を生成することを含む。この場合、キャリヤープラスチックの融点TBは、熱可塑性包帯材料の製造に用いられるプラスチックの融点Tmより10K下から、当該融点より60K上までの範囲にあるものとする。
特にはキャリヤープラスチックとして、同一の熱可塑性プラスチックを用いることができる。キャリヤープラスチックとマイクロカプセル封入された染料との混合物を、融解し、均質化し、冷めた後に顆粒化する。この種の染料調合物は、一般にマスターバッチと呼ばれる。このマスターバッチは、そのほかの添加物、たとえば充填剤、平滑剤、安定剤、および加工補助剤を含むことができる。
上記と異なる方法として、次のような液体染料を生成することができる。この液体染料の場合、マイクロカプセル封入された染料を、不活性液体、たとえば特には鉱油、エステルオイル、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、またはポリエチレングリコールに混入する。特に、液体の飽和脂肪酸−脂肪アルコールエステル、たとえばn−ヘキシルラクレートまたはn−オクチルカプリレートを、そしてまたワックス類である飽和脂肪酸−脂肪アルコールエステル、たとえば獣脂アルコールパルミテートステアレートまたはペンタエリスリトールエステルといった、モノカルボン酸エステルを用いることができる。この場合、表面活性剤、または安定剤、そしてチキソトロピー剤といった補助剤を用いることができ、その際、不活性液体およびマイクロカプセル封入された粉末状染料から、均質な分散系を生成することができる。このマイクロカプセル封入された染料は、できるだけ細かい状態で分布する形で、また顔料凝集を生じないで、液体中に存在するものとしたい。この場合特に、マイクロカプセルが損傷しないよう、そしてマイクロカプセルの色交代機能が損なわれないよう、注意しなければならない。染料マイクロカプセルの重量割合は、20〜70%に設定することができる。
下記に実施例を用いて、本発明をさらに詳しく説明する。本発明は、熱可塑性包帯材料を製造する際、適切な融点と硬化点を持つ熱可塑性プラスチックに、感温性のマイクロカプセル封入染料を添加するので、染料はプラスチックマトリックスの中に、可能な限り均質かつ細かい分散状態で分布する。熱可塑性包帯材料の製造は、この場合DE19907043B4に記載されているものであって、明文をもってその文書に関連付けられる。
したがって下記では、コーティング、または含浸、またはそのほかの方法による繊維材料との結合のために用いられる、熱可塑性プラスチック材料の製造について説明したい。プラスチックマトリックスにおけるマイクロカプセルの十分に細かい分布と、満足できる着色均質性を得るためには、マイクロカプセルを、好ましくは溶融液体プラスチックの中に直接導き入れたり、または粉末として押出機で添加したりするのではなく、前段階の工程で最初にいわゆるマスターバッチ(マイクロカプセル割合が20〜50%の濃縮マイクロカプセル/プラスチック混合物)の中で処理するか、または液体染料調合物(適切な不活性液体にマイクロカプセルを含ませたスラリー。マイクロカプセル割合を30〜70%とする)として準備する。
例1:マスターバッチを介しての配量。
マスターバッチは、一般にキャリヤープラスチック、顔料、および(オプションとして)添加物からなるものとする。この添加物は、たとえば充填剤、平滑剤、安定剤、処理補助剤である。マイクロカプセル封入された染料−マスターバッチを製造するためのキャリヤープラスチックとしては、この例では、熱可塑性包帯材料の製造に用いると同じ熱可塑性プラスチックを用いる。
この場合、イギリス、ウォリントンのソルヴェイ・インテロックス(Solvay Interox)社のポリキャプロラクトン(Polycaprolacton)(CAPA 640、融点57℃)50重量%を白色顆粒(粒径4mmのペレット)として常温の固形物ミキサーに入れ、マイクロカプセル封入された青色染料(イギリス、フリントシャーのTMC−サーモグラフィック・メジュアメンツ(Thermographic Measurements)社のCHROMAZONE粉末、変色温度47℃、ヒステリシス範囲5.4K)50重量%と、均質に混合する。均質化を改善するため、たとえばワックス、オイル、エステルオイル、それに帯電防止剤を、平滑剤として1〜2g追加して添加することができる。均質化された混合物は、ホッパーおよび供給部を通り、単軸押出機または二軸押出機において、100℃で融解され、押出機のスクリューにおける適切な攪拌部,混合部,搬送部によって、さらに均質化される。溶融物の温度がマイクロカプセル封入された熱変色性染料の変色温度より高いので、押出機の末端では無色のプラスチック溶融物が流れ出す。この溶融物は、サーキュラーダイ(直径3mm)によってエンドレスなストランドに成形され、このストランドは、冷水によるウォーターバスにただちに導かれて冷却される。ここで溶融物は硬化して暗青色の固形ストランドとなり、この色は可逆的な色交代によってふたたび元に戻る。ストランドは造粒機(回転刃を持つカッター)に直接導かれ、円筒造粒機で、長さ4mm、直径3mmのペレットに造粒される。これと異なるノズルジオメトリーと造粒機(ベルト造粒、ダイヘッド造粒)により、サイコロ状またはレンズ状のペレットを得ることもできる。同様に、押出機から流れ出す溶融物を水槽で硬化させて、辺の長さがたとえば30×30×50cmのブロックとすることもできる。このブロックは、次に冷却し、粉砕して破砕顆粒とすることもできる。その場合、粒径が2〜10mmと不規則なペレットが生じる。この方法で製造されたマスターバッチは、レセプト(Rezeptierung)によればマイクロカプセル染料を50重量%含む。
熱可塑性包帯材料を製造するには、熱可塑性プラスチックとして、白いペレットのCAPA 640を用いる。着色の準備のため、白い顆粒を95重量%と上記のマスターバッチ5重量%の混合物をミキサーで生成し、均質化する。このマスターバッチ−顆粒は、通常用いられる重量配量ユニットによっても、プラスチック−顆粒に連続的に混入できる。この混合物を、コーティング装置に接する単軸押出機を通って140℃で融解し、適切なスリットノズルにより無色のフィルムとして塗布される。このフィルムは第1の繊維ウェブに直接載せられる。その後第2の繊維ウェブを載せ、得られた複合物は冷却ロールを導かれる。こうして得られた熱可塑性包帯材料は、冷めるとき、色調を無色からふたたび青色に変える。ウェブ製品は、長さ2.50m、幅10cmの線状物に裁断され、巻き包帯として巻かれる。
この巻き包帯を使用するには、70℃のウォーターバスで7分間加熱する。その際、プラスチックコーティングの色調は青色から透明に変わり、巻き包帯は全体として白くなる(繊維の基本色調)。この色調交代は、巻き包帯が完全に熱的活性化されたことを表示する。巻き包帯はこのとき熱可塑性変形可能であって、身体部分への適用という本来の用途の準備ができている。この状態の材料はさらに、少なくともみずから同士の接着性を持つ。身体部分に巻き付けるとき、個々の層が互いに接着して1つの積層複合物となる。包帯は10分以内でゆっくりと冷めて、ふたたび固形化する。その際、マイクロカプセル封入された熱変色性染料の変色温度を下回ると、青い色調が連続してふたたび現れる。そして包帯が固形化したことと、手当てを受けた身体部分に対する支持作用/安定化が開始されたことが、視覚的に表示される。完全に冷めて常温になると、装着完成された支持包帯が、当初巻き包帯の当初の青い色調を示す。この青−白−青という色調交代は、低温の支持包帯が熱で再処理されるごとに(温風、熱風ガン)、あらためて可逆的に行われる。この再処理とは、たとえばエッジを平滑にし、あるいは包帯の形状を変更するためのものである。その際、マイクロカプセル封入された熱変色性染料の変色温度をまず上回り、そして冷める際にふたたび変色温度を下回ることになる。これによりユーザーは、そのときどきの色調による視覚的信号を得る。この信号はユーザーに、熱可塑性包帯材料が活性化状態であることと、成形性/可塑性または剛性を表示する。同様にして、たとえば高温の作用によって(日光浴、サウナ)包帯が軟化し、支持作用が失われる恐れがあるとき、患者はこの色調交代によって、視覚的な信号を得る。
例2:液体染料の配量
液体染料を生成するためには、マイクロカプセル封入された染料を顔料粉末として、不活性液体、たとえば鉱油、エステルオイル、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、ポリエチレングリコールなどの中に加え、表面活性剤または安定剤、チキソトロピー剤といった補助物質を混入した分散剤を用いて、均質な分散系とする。その結果、マイクロカプセル封入された熱変色性染料は、できるだけ細分されて分布する形態で、すなわち顔料凝固のない状態で、液体中に分布する。この場合、マイクロカプセルのシェルが損傷しないよう、そしてカプセルがカプセルとして無傷であるように、攪拌速度とせん断条件を設定する。液体染料中の染料−マイクロカプセルの重量割合は、20〜70重量%に設定するのが合目的である。しかしマイクロカプセル封入された熱変色性染料を含むこの種の液体染料は、沈殿する傾向があり、十分な均質性を得るには、使用前ごとに攪拌しなければならない。
上記の方法により、下記の液体染料調合物F1およびF2を生成する。
F1:マイクロカプセル封入された青色染料(イギリス、フリントシャーのTMC−サーモグラフィック・メジュアメンツ(Thermographic Measurements)社のCHROMAZONE顔料、変色温度47℃、ヒステリシス範囲5.4K)30重量%を、n−オクチルカプリレート70重量%中に分散させる。そうすると、マイクロカプセル封入された熱変色性染料の30%液体染料が得られる(色調:暗青色)。
F2:マイクロカプセル封入された赤色染料(イギリス、フリントシャーのTMC−サーモグラフィック・メジュアメンツ(Thermographic Measurements)社のCHROMAZONE顔料、変色温度31℃、ヒステリシス範囲7.5K)50重量%を、n−オクチルカプリレート50重量%中に分散させる。そうすると、マイクロカプセル封入された熱変色性染料の50%液体染料が得られる(色調:暗赤色)。
両者調合物F1およびF2を別々の圧力容器に充填し、空気過剰圧を用い、別々の圧力ホースによって汲み出す。圧力ホースの末端にはそれぞれニードル弁が取り付けられ、この弁をマグネットスイッチによって開閉することができる。圧力がかかっているので、弁を開くと液体染料の均一な流れが出て来る。
繊維キャリヤーにコーティングするには、例1で説明した装置に似た装置をここで用いる。白色の熱可塑性プラスチックCAPA 640の着色は次のように行う:液体染料の貯蔵圧力容器と接続された両者ニードル弁を、並べて直接に押出機ヘッドに取り付ける。このヘッドは、白色プラスチックの融解に用いられる。電子的な制御ユニットによって、これらニードル弁を別々に制御することができ、その結果、ニードル弁が開閉するそれぞれのサイクル時間にわたって、決められた液体染料流が、白色プラスチック溶融物の流れに供給される。すなわちプラスチック流に、決められた配量で各液体染料の供給が可能である。
制御機能は、この例では次のように設定される。すなわち、時間平均にして、プラスチック98gごとに、液体染料F1を1g、液体染料F2を1gずつ配量されるように設定される。これら液体染料は、回転する押出機スクリューによって、140℃という高温のプラスチック溶融物の中に、均質な状態で配分される。マイクロカプセル封入された熱変色性染料の変色温度を上回っているので、押出機末端でスリットノズルから流出する溶融物は、ふたたび透明となる。
例1と同様にして生成された熱可塑性包帯材料は、冷めた状態で(常温22℃)紫の色調を示す。この色調は、減色法混合色として赤色と青色から得られる。
装着適用の際には、コーティングされた繊維ウェブから製造された巻き包帯を、70℃のウォーターバスで7分間加熱する。その際、プラスチックコーティングの色調は、紫色から、短時間の青色、そして透明へと変化する。そして巻き包帯全体が白くなる(繊維の基本色調)。この色調交代は、巻き包帯が完全に熱的活性化されていることを表示し、巻き包帯はここで熱可塑性による変形可能であり、したがって身体部分への適用という本来の用途の準備ができている。身体部分に巻き付けるとき各層は互いに接着し、この積層複合物とともに包帯はゆっくりと冷めて、ふたたび固形化する。その際、マイクロカプセル封入された熱変色性染料F1の変色温度47℃を下回るとき、まず青い色調が連続してふたたび表れる。そしてこれにより、包帯が固形化したことと、手当てを受けた身体部分に対する支持作用/安定化が開始したこととが、視覚的に表示される。常温に向かってさらに温度が下がると31℃で、マイクロカプセル封入された熱変色性染料F2の赤い基本色に戻る。このためそれまでの青い色調は、紫色の混合色に変わる。完全に冷めた後は、装着完成した支持包帯が常温22℃で、当初の巻き包帯の当初の紫の色調をふたたび示す。
紫−青−白−青−紫という色調交代は、加熱/冷却サイクルごとに、あらためて可逆的に行われる。そしてそのときどきに、その時点の支持包帯の温度レベルを示す(マイクロカプセル封入された熱変色性染料のそのときどきの変色温度のヒステリシス範囲内で)。複数回、色調交代することによって、熱可塑性包帯のそのときどきの状態をより正確に評価できるようになる。青い色調は、それ以前に適用された巻き包帯の硬化がちょうど始まったことを示す。そしてさらに温度が下がったとき、紫色への変色は、包帯の最大最終強度/安定性に達した状態を示す。温風などによる熱的な再処理の際、ユーザーは、熱可塑性包帯材料の温度レベルと強度状態について、複数回の温度交代による詳細な情報を、そのときどきの色調から得る。またユーザーはそれにより、成形性/可塑性または安定性の程度の段階的な表示を得る。同様にして患者は、複数回の色調交代によって、次のような視覚的表示を得る。すなわち、たとえば高温の作用によって(日光浴、サウナ)、包帯が軟化し、支持作用が失われる恐れがあるとき、患者に警告や介入の限界を表示するものである。
図1のグラフ表示で、例2と本発明の関係をもう一度詳しく説明する。相転移の温度領域全体にわたる、熱可塑性プラスチックの粘弾性特性を表すために、動的機械分析(DMA)を用いる。この場合、プラスチックは2枚の面平行なプレートの間にあって、ねじり振動システム(Piezo−Rotary−Vibrator)を用いて、これらのプレートを振動させる。せん断応力とそれに付随する力の測定によって、複素的なせん断弾性係数G*を求める。このせん断弾性係数は、貯蔵弾性係数G’(弾性部分)と損失弾性係数G”(粘性部分)から構成され、後者2つの弾性係数は損失角tanδ(位相のずれ)を介して互いに結合されている。図1は、温度領域20℃〜80℃において、このようにして求められた貯蔵弾性係数G’(せん断弾性係数の弾性部分)の温度に依存する経過を示す。常温(25℃)の場合、プラスチックは固体の状態にあって、G’は107パスカル(Pa)の数値を示す。加熱されると、せん断弾性係数は曲線Lを描き、その際、融点Tmにおける固体−液体の相転移は、せん断弾性係数が約104Paへといちじるしく降下するのが特徴である。このせん断弾性係数は、プラスチック溶融物の温度80℃までさらにわずかだけ降下する。続いて溶融物が冷めるとき、せん断弾性係数は、今度は曲線Sを描く。この場合硬化点Trで、ふたたびせん断弾性係数が105から107Paへと、著しく上昇するのが認められる。加熱曲線Lと冷却曲線Sとに差があるのがヒステリシスの特徴であって、この場合、熱可塑性プラスチックのヒステリシス範囲は、差ΔHK=Tm−Trから得られる。
図1はさらに、例2で挙げたマイクロカプセル封入された熱変色性染料F1(青い色調)とF2(赤い色調)とについて、それぞれの変色温度TU1およびTU2と、それに付随するヒステリシス範囲ΔHF1およびΔHF2を図示する。熱変色性染料の彩度はそれぞれ、ヒステリシス範囲の下側限界温度では最大、また上側限界温度では最小(透明状態)となる。このグラフを用いて、本発明による効果は、次のことを実証することができる。すなわち、F1およびF2で着色された熱可塑性プラスチックを加熱するとき(曲線L)、紫色の基本色調は、約35℃からは染料F2の変色が生じることにより、まず約35℃から青い色調(F1の基本色調)に変わる。この青い色調は、さらに加熱が続くと約50℃で、染料F1の変色によって初めて透明となる。この透明な状態は、融解プロセスの間、液体プラスチックとなっても温度80℃まで維持される。冷めるときには(曲線S)、熱可塑性プラスチックがまだ溶融状態のとき、F1のヒステリシス範囲ΔHF1に達したときに、透明⇒青の変色が始まる。このヒステリシス範囲は、熱可塑性プラスチックのヒステリシス範囲ΔHKのほぼ中央に位置する。この第1の変色は、熱可塑性プラスチックの硬化が始まったことを知らせ、このプラスチックは、次いで硬化後、すなわち固体状態で、この温度領域において青い色調を示す。さらに温度が下がると、硬化点Trよりも下に位置するF2のヒステリシス範囲ΔHF2に達すると、青⇒紫の変色(F2の透明⇒赤の変色が誘因となる)が始まる。この第2の変色は、熱可塑性プラスチックが硬化して完全に再結晶したことを知らせる。そしてまた包帯を装着している場合、熱可塑性包帯材料が装着完成状態となり、機能段階における支持作用が最大となっていることを知らせる。
本発明の重要な特徴は、染料F1、F2は、変色温度Tuの位置とヒステリシス範囲を、温度目盛上で任意に位置決めすることができること、したがって、熱可塑性プラスチックのヒステリシス特性に合わせて、そして色交代による信号作用の意図や、粘弾性との相関関係にも合わせて、上記の変色温度の位置とヒステリシス範囲を、設定することができることである。
ここまで説明した方法により、有毒性染料による患者のリスクを、特に簡単に防止することができる。そして特に熱変色性染料を用いるとき、状態の変化、そのほかの処理パラメーターおよび材料パラメーターを、ユーザーまたは患者に、簡単に知らせることができる。
マイクロカプセル封入された熱変色性染料それぞれの変色温度およびそれに付随するヒステリシス範囲の例を示す。

Claims (8)

  1. 熱可塑性プラスチックが第1の繊維ウェブに塗布されている包帯材料であって、
    前記熱可塑性プラスチックは所定の融点と所定の硬化点とを有し、前記融点と硬化点との間にヒステリシス特性を有し、前記所定の融点と所定の硬化点との差が10K(10℃)から40K(40℃)の範囲の任意の値であり、第1のマイクロカプセル封入された染料であって所定温度の加熱及び所定温度の冷却により色変化し、前記加熱の所定温度及び冷却の所定温度の間にヒステリシス特性を有し、前記所定温度の差が1K(1℃)から10K(10℃)の範囲の任意の値である染料を含み、
    加熱及び冷却に対して、色の変化は前記染料のヒステリシスの上側の温度及び下側の温度でそれぞれ終了し、
    前記染料の変色温度の一つ(Tu)が、前記熱可塑性プラスチックの前記所定の融点と所定の硬化点との間の温度範囲から選択され、
    前記可塑性プラスチックは貯蔵弾性係数(G’)が10Paから10Paの範囲で変化する、包帯材料。
  2. 前記の第1のマイクロカプセル封入された染料が熱変色性染料であることを特徴とする、請求項1に記載の包帯材料。
  3. 前記の熱可塑性プラスチックが少なくとも1つの第2の染料を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の包帯材料。
  4. 前記の少なくとも1つの第2の染料が、マイクロカプセル封入される、熱変色性の染料であることを特徴とする、請求項3に記載の包帯材料。
  5. 前記の少なくとも第1の、および/またはそのほかの熱変色性染料は、変色温度Tuが、熱可塑性プラスチックの熱的および/または機械的な材料パラメーターおよび/または処理パラメーターに応じて設計されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の包帯材料。
  6. さらに繊維ウェブおよび/または熱可塑性プラスチックが設けられ、1つの複合物として配置されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の包帯材料。
  7. 前記包帯材料が、整形外科用支持包帯である、請求項1に記載の包帯材料。
  8. 前記包帯材料が、整形外科用支持包帯を製造するための巻き包帯である、請求項1に記載の包帯材料。
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