JP5005922B2 - プライマー組成物及びこれを用いたプラスチックレンズ - Google Patents

プライマー組成物及びこれを用いたプラスチックレンズ Download PDF

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Description

本発明は、プラスチックレンズ基材に被覆するプライマー層を形成させるためのプライマー組成物とそのプライマー組成物を用いて製造したプラスチックレンズに関する。
近年、レンズ用の素材として、ガラスに比べて軽量で衝撃に強いという理由でプラスチックが選ばれている。一般に、プラスチックは傷付き易いという短所を持っているため、その表面にシリコン樹脂系ハードコート層を設け、耐擦傷性を向上している。更には、ハードコート層の上に、表面反射を抑えるための反射防止膜を設ける事も行われている。
しかしながら、これらの処理が施されたプラスチックレンズは、耐衝撃性が十分でないという欠点があり、この問題を解決する方法として、特許第3196780号公報では、プラスチックレンズ基材とハードコート層の間に熱硬化性ポリウレタン樹脂のプライマー層を設ける方法が開示されている。熱硬化性ポリウレタン樹脂からなるプライマー層は、架橋構造により優れた耐衝撃性を発揮する。
一般的に、プライマー層を形成するためのプライマー組成物には、プラスチックレンズ基材上に可能な限り平滑且つ均一分布させて塗布する必要があるため、レベリング剤として界面活性剤が添加されている。レベリング剤としては、表面張力をより低下させて「濡れ性」を向上するのに優れたフッ素系界面活性剤が多く使われている。フッ素系界面活性剤は、炭化水素系界面活性剤の疎水基の水素原子をフッ素原子で一部あるいは全部置換したものであり、例えば特許第3536067号公報では、フッ素系界面活性剤としてポリオキシアルキレンとポリジメチルシロキサンの共重合体、ポリオキシアルキレンとフルオロカーボンとの共重合体等が用いられたプライマー組成物が開示されている。
しかしながら、プライマー組成物にフッ素系界面活性剤のみを使用した場合、ハードコート膜に「はじき」や「クレイタリング」が発生し外観特性が悪くなる他、レンズ基材に対する密着性が得られなくなるという欠点がある。特に、小玉部分がレンズ前面より突出している形状のバイフォーカルレンズについては、小玉部分の周辺部に一般にいう「液だまり」「液たれ」「はじき」「クレイタリング」等の塗装欠点が頻繁に発生する。フッ素系界面活性剤の中でも、フッ素化アルキルエステルを主成分とするフッ素系界面活性剤(例えば、住友スリーエム(株)製、FC−430)を使用した場合は、ウレタン樹脂アルコール分散溶液との相溶性が良く、プライマー液の表面張力が効果的に低下し、レンズ基材との「濡れ性」が向上して前記塗装欠点は見られなかったが、この物質は催奇形性が危惧されて製造中止を余儀なくされた。
そこで、フッ素系脂肪族系ポリマーエステルを主成分とするフッ素系界面活性剤、その他のフッ素系界面活性剤の使用を試みたが、フッ素化アルキルエステルを主成分とするフッ素系界面活性剤を使用した場合に比べてウレタン樹脂アルコール分散溶液との相溶性が劣り、等価的特性を得ることができなかった。具体的には、前記の塗装欠点が現れた。更には、レンズ基材に対して望ましい密着性を得るプライマー硬化温度範囲が極めて狭くなることが判った。
特許第3196780号公報 特許第3536067号公報
本発明が解決しようとする課題は、レンズ基材に対して平滑性に優れ、プライマー硬化温度範囲が広く密着性の良いプライマー組成物を得ることである。また、該プライマー組成物を用いることにより外観特性、耐衝撃性に優れたプラスチックレンズを得ることである。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤を組み合わせてプライマー組成物に添加させる事により、ウレタン樹脂アルコール分散溶液との相溶性を向上させ、更にはレンズ基材との適正な「濡れ性」を得ることによりプラスチックレンズ(特に小玉部分がレンズ前面により突出している形状のバイフォーカルレンズ)に対して上記した課題を解決し、本発明に至った。すなわち、本発明のプライマー組成物は、プラスチックレンズ基材上に熱硬化性ポリウレタン樹脂からなるプライマー層を形成するプラスチックレンズ用プライマー組成物であって、ポリイソシアネートとポリオールを主成分とし、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤を添加した事を特徴とする。
フッ素系界面活性剤とは界面活性剤の疎水基にフッ化炭素基を有することを特徴とするものである。具体的には、これらに限定はされないが、フッ素系脂肪族系ポリマーエステル、α‐ペルフルオロノネニルオキシ‐ω‐メチルポリエチレンオキサイド、ジグリセリンEO付加物ペルフルオロノネニルエーテル、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキル含有オリゴマー等が有効なものとして使用される。特に、前記の中でもα−ペルフルオロノネニルオキシ−ω−メチルポリエチレンオキサイドがより好ましい。
一方、シリコーン系界面活性剤は界面活性剤の疎水基に変性シリコーン基を有することを特徴とするものである。具体的には、これらに限定はされないが、ポリエーテル変性シリコーン、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサン・コポリマー等が挙げられる。特に、前記の中でもポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサン・コポリマーがより好ましい。
熱硬化性ポリウレタンのプライマー組成物にフッ素系界面活性剤のみを使用した場合、シリコン樹脂系ハードコート層との相性が悪いため、ハードコート膜に「はじき」や「クレイタリング」が発生し外観上悪くなり、更にはレンズ基材に対して望ましい密着性を得るためのプライマー硬化温度範囲が狭まるという欠点がある。一方、シリコーン系界面活性剤のみを使用した場合は、レンズ基材に対する望ましい密着性を得るためのプライマー硬化温度範囲は広まるが、前記の場合に比べて表面張力を下げる能力が劣るためにレンズ基材との「濡れ性」が悪く、平滑且つ均一に塗布されない欠点がある。本発明では、前記の両界面活性剤の欠点を解消するために、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤を適正に熱硬化性ポリウレタンのプライマー組成物に添加し良好な結果が得られた。
また、本発明のプライマー組成物において、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤が、重量比で1:0.5〜1:4の割合で添加されていることが好ましく、この範囲において効果的に上記課題を解決するものとなる。つまり、1:0.5よりもフッ素系界面活性剤が多い重量比であるとフッ素系界面活性剤のみを使用した場合に見られた欠点が、1:4よりもシリコーン系界面活性剤が多い重量比であるとシリコーン系界面活性剤のみを使用した場合に見られた欠点が露呈してくる。プライマー組成物全重量に対して添加させる量は、フッ素系界面活性剤については、プライマー組成物100重量部に対して0.005〜0.5重量部、シリコーン系界面活性剤については、プライマー組成物100重量部に対して0.0025〜2.0重量部であるのが好ましい。
本発明のプライマー組成物は、プラスチックレンズ基材上に熱硬化性ポリウレタン樹脂からなるプライマー層を設ける。ポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネートと活性水素化合物であるポリオールとを反応させて得られる。
ポリイソシアネートは、これらに限定はされないが、脂肪族系、脂環族系、芳香族系のものが好ましく用いられる。更には、耐候性の良い脂肪族系、脂環族系のものがより好ましく用いられる。脂肪族系、脂環族系ポリイソシアネートの例としては、これらに限定はされないが、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレンー1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルーヘキサメチレンー1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)−シクロヘキサン、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びその変性体等が挙げられる。ポリイソシアネートの変性体の例としては、これらに限定はされないが、ビュレット、イソシアヌレート、アロファネート、カルボジイミド、トリメチロールプロパンとアダクト等が挙げられる。ここでは、これら変性体も含めてポリイソシアネートと定義する。本発明では、上述のものを1種又は2種以上併用して用いることが可能である。
また、ポリイソシアネートにはブロック型と非ブロック型があるが、本発明におけるポリイソシアネートはブロック型のものを好ましく用いる。ブロック型のポリイソシアネートは、活性なイソシアネート基をブロック剤で封鎖したブロックポリイソシアネートである。これらは常温ではポリオールと反応しないが、高温ではブロック剤を解離し、活性なイソシアネートが再生するため、ポリオールと反応して架橋反応が起こる。ブロック剤の例としては、これらに限定はされないが、アルコール系、アルキルフェノール系、フェノル系、活性メチレン系、イミダゾール系、酸アミド系、メルカプタン系、尿素系、オキシム系、アミン系、イミド系、ピラゾール系化合物等が挙げられる。中でも、アルキルフェノール系、オキシム系、酸アミド系、活性メチレン系が好ましく用いられ、より好ましくは低温解離性のオキシム、活性メチレンである。本発明では、上述のものを1種又は2種以上併用して用いることが可能である。
ポリオールの例としては、これらに限定はされないが、水酸基を分子内に複数個有するポリエステル、ポリエーテル、ポリカプロラクトン、ポリカーボネート、アクリル、ポリブタジエン、ポリオレフィン、ポリアルキレンカーボネート、ポリアルキレンアジペート等が挙げられ、具体的には、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエングリコール、アルキレングリコール、ポリアルキレンカーボネートポリオール、ポリアルキレンアジペートポリオール、ポリエステルポリチオール、アクリルポリチオール、ポリブタジエンポリチオール、アルキレンポリチオール、ポリアルキレンカーボネートポリチオール、ポリアルキレンアジペートポリチオール又はこれらの共重合体等が挙げられる。本発明では、上述のものを1種又は2種以上併用して用いることが可能である。
プライマー組成物を硬化反応させる際の触媒として、特に必要ではないが、脂肪酸金属塩、アミン類等を添加してもよい。特にブロックイソシアネートを用いる場合に、硬化触媒の添加は効果的である。硬化触媒としての脂肪酸金属塩の例を挙げると、金属成分では錫、亜鉛、コバルト、鉄またはアルミニウム等であり、これらの金属ステアリン酸塩またはオクチル酸塩等が用いられる。また、硬化触媒としてのアミンの例を挙げると、脂肪族アミン、芳香族アミンまたはアミノシランが用いられる。
また、プラスチックレンズ基材とプライマー層の屈折率の差が大きい場合、干渉縞が目立つようになる。このような干渉縞の問題が懸念される場合は、金属酸化物微粒子ゾルをプライマー組成物に配合させ、屈折率を調整してプラスチックレンズ基材に合わせる事により、干渉縞を抑制する事も可能である。近年においては、2種以上の金属酸化物からなる複合微粒子が好ましく用いられる。
プライマー組成物は、上記したような諸成分を溶剤にて希釈調整する。溶剤としては、これらに限定はされないが、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、芳香族類等が挙げられる。得られたプライマー組成物は、スピンコート、ディッピング等の公知の方法でプラスチックレンズ基材に塗布する。
塗布されたプライマー組成物は、加熱硬化処理により、半硬化させることによってプライマー層を形成する。加熱硬化は80〜100℃の雰囲気下で処理されることが好ましい。80℃未満で処理した場合は、プライマー層の硬化状態が不足過ぎるため、プライマー層の上に塗布されるハードコート層に大きなはじきを発生し、外観が悪くなる。100℃超で処理した場合は、プライマー層が強固に硬化され過ぎるため、プライマー層とハードコート層との層間剥離が発生し、密着性が低下する。
本発明のプラスチックレンズは、上記のように形成させたプライマー層の上にハードコート層を積層させる。ハードコート層には、有機ケイ素化合物成分と金属酸化物微粒子を主成分とするシリコン樹脂系ハードコート組成物が好ましく用いられる。有機ケイ素化合物は単官能性シラン、2官能性シラン、3官能性シラン、4官能性シラン等が挙げられる。これら有機ケイ素化合物は加水分解処理を未処理で行っても又は加水分解を行ってから使用しても良い。ハードコート組成物には、プラスチックレンズ基材やプライマー層との屈折率調整のため、プライマー組成物と同様に金属酸化物微粒子を含有させると干渉縞を抑制できる。ハードコート層のプライマー層上への形成方法は、スピンコート、ディッピング等の公知の方法でハードコート組成物を塗布し、乾燥後、硬化させる方法で形成する。
ハードコート層の上に単層あるいは多層の無機物からなる反射防止膜を設けることにより、反射の低減による透過率の向上、耐候性の向上を図ることができる。無機物の反射防止膜は、これらに限定はされないが、SiO、SiO、SiN、TiO、ZrO、Al、MgF、Ta等を用いて真空蒸着法、スパッタリング法、イオンビームアシスト法等によって薄膜を形成する。また、反射防止膜の上に目的に応じて撥水層や防曇層等を設けて機能を付加することもできる。
本発明のプライマー組成物は、レンズ基材に対して「濡れ性」が良好で、平滑且つ均一に塗布することができ、広いプライマー硬化温度範囲で望ましい密着性を得ることができる。また、本発明のプライマー組成物を使用することにより、プラスチックレンズ(特に小玉部分がレンズ前面により突出している形状のバイフォーカルレンズ)において、「液だまり」「液たれ」「はじき」「クレイタリング」等の塗装欠点を解消することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤α‐ペルフルオロノネニルオキシ‐ω‐メチルポリエチレンオキサイド((株)ネオス製、フタージェント251)0.01重量部、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、L−7001)0.02重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.50重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。このプライマー組成物を、前処理としてアルカリ処理を行なったウレタン樹脂からなるプラスチックレンズ基材(三井化学(株)製モノマー:MR−7を熱重合してなるレンズ基材)上に浸漬法(引き上げ速度10〜100mm/min)にて塗布し、75℃、85℃、95℃、100℃のそれぞれの雰囲気下において35〜50分間加熱処理してプライマーを半硬化させ、レンズ上に0.2〜1.5μmプライマー層を形成させた。
(2)シリコン樹脂系ハードコート剤の塗布硬化
可染タイプシリコン樹脂系ハードコート剤(SDCテクノロジーズ・アジア(株)製、クリスタルコートC−337)を、(1)で得られたプライマー層を有するプラスチックレンズ基材のプライマー層上に浸漬法(引き上げ速度11〜95mm/min)にて塗布した。塗布したレンズは100〜150℃で2〜5時間加熱硬化した。
(3)反射防止膜の形成
上記の(2)で得られたプライマー層、シリコン樹脂系ハードコート層を有するプラスチックレンズ基材上に無機質の金属酸化物からなるSiO、ZrO系の5層反射防止膜を真空蒸着法により形成させた。
(4)超撥水層の形成
上記の(3)で得られたプライマー層、シリコン樹脂系ハードコート層、反射防止層を有するプラスチックレンズ基材上にフッ化炭素系化合物とパーフルオロヘキサンの混合物を真空蒸着法により形成させた。
前記で作製した複合膜を有するプラスチックレンズの性能評価試験を行なった。
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤α‐ペルフルオロノネニルオキシ‐ω‐メチルポリエチレンオキサイド((株)ネオス製、フタージェント251)0.02重量部、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、L−7001)0.01重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.50重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤(住友スリーエム(株)製、フローラッドFC−4430)0.01重量部、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、L−7001)0.02重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.50重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
[比較例1]
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤α‐ペルフルオロノネニルオキシ‐ω‐メチルポリエチレンオキサイド((株)ネオス製、フタージェント251)0.043重量部とフッ素系界面活性剤(住友スリーエム(株)製、フローラッドFC−4430)0.007重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.48重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
[比較例2]
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤(住友スリーエム(株)製、フローラッドFC−430:催奇形性が危惧されて製造中止)0.05重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.48重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
[比較例3]
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤(住友スリーエム(株)製、フローラッドFC−4430)0.05重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.48重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
[比較例4]
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤α‐ペルフルオロノネニルオキシ‐ω‐メチルポリエチレンオキサイド((株)ネオス製、フタージェント251)0.05重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.48重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
[比較例5]
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてシリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、L−7001)0.05重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.48重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
[比較例6]
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤α‐ペルフルオロノネニルオキシ‐ω‐メチルポリエチレンオキサイド((株)ネオス製、フタージェント251)0.01重量部、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、L−7001)0.05重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.47重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
[比較例7]
(1)プライマー用組成物の調整及び塗布硬化
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、デスモフェン670AB)5.86重量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールBL−3475)5.51重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.10重量部、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤α‐ペルフルオロノネニルオキシ‐ω‐メチルポリエチレンオキサイド((株)ネオス製、フタージェント251)0.05重量部、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、L−7001)0.01重量部、溶媒としてメトキシプロパノール88.47重量部からなる混合物を均一な状態になるまで十分に攪拌し、これをプライマー組成物とした。
このプライマー組成物を用いた以外はすべて実施例1と同様にして複合膜を有するプラスチックレンズを作製し、性能評価試験を行なった。
性能評価試験は以下の通り行った。
(a)密着試験:クロスハッチ試験にて剥離回数を3回と5回で行い評価した。評価は次のような基準で行った。
◎…100枡の碁盤目の全てに剥離無し。
○…100枡の碁盤目の1枡分のエッジ剥がれ有り。
△…100枡の碁盤目の2枡分のエッジ剥がれ有り。
×…100枡の碁盤目の3枡分以上のエッジ剥がれ有り。
(b)耐衝撃試験:鉄球落下試験により評価した。16.3gの鉄球を127cmの高さからレンズ中心部に向かって自然落下させた。なお、本試験に用いたレンズの中心厚は1.0mmとした。評価は次のような基準で行った。○は割れなかったことを示している。
(c)バイフォーカル小玉周辺部及びレンズ全体の外観:「液だまり」「液たれ」「はじき」「クレイタリング」等の塗装不良を目視で観察した。評価は次のような基準で行った。
○…塗装不良が確認できない。
×…塗装不良が確認できた。
性能評価試験の結果を下記表に示す。
Figure 0005005922

Claims (3)

  1. プラスチックレンズ基材上に熱硬化性ポリウレタン樹脂からなるプライマー層を形成するプラスチックレンズ用プライマー組成物であって、ポリイソシアネートとポリオールを主成分とし、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤を重量比で1:0.5〜1:4の割合で添加した事を特徴とするプライマー組成物。
  2. プラスチックレンズ基材上に、請求項1に記載のプライマー組成物を加熱硬化してプライマー層を形成した事を特徴とするプラスチックレンズ。
  3. 前記プライマー層は、80〜100℃の雰囲気下で加熱硬化処理して形成したことを特徴とする請求項に記載のプラスチックレンズ。
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