JP4961292B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータを駆動制御するモータ制御装置に関し、特に、1シャント電流検出方式を採用したモータ制御装置に関する。
モータに三相交流電力を供給してモータを制御するためには、U相、V相及びW相の3相の内、2相分の電流(例えばU相電流及びV相電流)を検出する必要がある。2相分の電流を検出するために、通常、2つの電流センサ(カレントトランス等)が用いられるが、2つの電流センサの使用はモータを組み込んだシステム全体のコストアップを招く。
このため、従来より、インバータと直流電源間の母線電流(直流電流)を1つの電流センサにて検出し、その検出した母線電流から2相分の電流を検出する方式が提案されている。この方式は、1シャント電流検出方式(シングルシャント電流検出方式)とも呼ばれており、この方式の基本原理は、例えば下記特許文献1に記載されている。
図23に、1シャント電流検出方式を採用した従来のモータ駆動システムの全体ブロック図を示す。インバータ(PWMインバータ)202は、上アームと下アームを備えたハーフブリッジ回路を3相分備え、制御部203から与えられた三相電圧指令値に従って各アームをスイッチングさせることにより、直流電源204からの直流電圧を三相交流電圧に変換する。該三相交流電圧は三相永久磁石同期式のモータ201に供給され、モータ201が駆動制御される。
インバータ202内の各下アームと直流電源204とを結ぶ線路を母線213という。電流センサ205は、母線213に流れる母線電流を表す信号を制御部203に伝達する。制御部203は、電流センサ205の出力信号を適切なタイミングでサンプリングすることにより、電圧レベルが最大となる相(最大相)の相電流と最小となる相(最小相)の相電流、即ち、2相分の電流を検出する。
異なる相電圧間の電圧レベルが十分に離れている場合は、電流センサ205の出力信号から2相分の電流を検出することができるのであるが、電圧の最大相と中間相が接近すると或いは電圧の最小相と中間相が接近すると2相分の電流が検出できなくなる(尚、この2相分の電流が検出できなくなることについての説明を含む1シャント電流検出方式の説明は、図4等を参照しつつ後にも行われる)。
そこで、1シャント電流検出方式において、2相分の電流が検出できなくなるような期間には、3相のゲート信号に基づいてインバータ内の各アームに対するPWM信号のパルス幅を補正するという手法が提案されている。
この補正にも対応する、一般的な電圧指令値(パルス幅)の補正例を図24に示す。図24において、横軸は時間を表し、220u、220v及び220wは、U相、V相及びW相の電圧レベルを表している。各相の電圧レベルは各相に対する電圧指令値(パルス幅)に従うため、両者は等価と考えることができる。図24に示す如く、電圧の「最大相と中間相」及び「最小相と中間相」が所定間隔以下に接近しないように、各相の電圧指令値(パルス幅)が補正される。これにより、2相分の電流が検出できないほど各相電圧が接近することがなくなり、安定的に2相分の電流を検出することが可能となる。
この種の電圧補正を行う技術は、例えば、下記特許文献2に開示されている。但し、特許文献2に記載の手法では、3相分の電圧指令値(パルス幅)の関係から補正量を決定する必要があり、特に、印加電圧が低い時には3相全てに対して補正が必要となる場合が生じて補正処理が煩雑となる。
一方、ベクトル制御を行う場合よりもトルクリプルを低減できる制御手法として、直接トルク制御が提案されている。図25に、直接トルク制御を実現する従来のモータ駆動システムの全体構成ブロック図を示す(例えば、下記非特許文献1参照)。
図25のモータ駆動システムでは、2つの電流センサから得た二相電流(iα及びiβ)と、2つの電圧検出器から得た二相電圧(vα及びvβ)に基づいて、モータの電機子巻線の鎖交磁束のα軸成分φα及びβ軸成分βを推定するともに、モータの発生トルクTを推定する。また、鎖交磁束のベクトルの、α軸から見た位相θSを算出する。これらの値は、下記式(A−1)〜(A−4)に従って算出される。ここで、Raは、電機子巻線の一相当たりの抵抗値を表し、PNは、モータの極対数を表し、φα|t=0及びφβ|t=0は、夫々、時刻t=0におけるφα及びφβの値(即ち、φα及びφβの初期値)を表す。
Figure 0004961292
そして、推定されたトルクTとトルク指令値T*とのトルク誤差ΔT(=T*−T)と、位相θSと、φα及びφβから形成される鎖交磁束ベクトルの大きさ(即ち、鎖交磁束の振幅)の目標値|φS *|と、に基づいて、φα及びφβの目標値φα*及びφβ*を算出し、φα及びφβがφα*及びφβ*に追従するように磁束制御を行う。即ち、φα及びφβがφα*及びφβ*に追従するように二相電圧(vα及びvβ)の目標値(vα*及びvβ*)を算出し、その二相電圧の目標値から三相電圧指令値(vu *、vv *及びvw *)を作成してインバータに供給する。
特許第2712470号公報 特開2003−189670号公報 井上、他3名,「直接トルク制御による埋込磁石同期モータのトルクリプル低減と弱め磁束制御(Torque ripple reduction, and flux-weakening control for interior permanent magnet synchronous motor based on direct torque control)」,平成18年電気学会全国大会講演論文集,電気学会,平成18年3月,第4分冊,4−106,p.166
直接トルク制御において、磁束の推定に用いる電圧と電流は、通常、検出器によって検出する。磁束の推定に用いる電圧を電圧指令値を用いて計算することも可能であるが、直接トルク制御に1シャント電流検出方式を適用しようとした場合、電圧指令値に対して補正を加える必要があるため、これを考慮して制御系を形成しないと推定磁束に誤差が生じるなどの不具合が生じる。
また、1シャント電流検出方式を直接トルク制御に適用する場合だけでなく、磁束の推定を行うモータ制御装置に対して1シャント電流検出方式を適用する場合にも、同様の問題が生じる。
そこで本発明は、鎖交磁束の推定を介したモータ制御と1シャント電流検出方式を組み合わせた場合に生じうる鎖交磁束の推定誤差を抑制することが可能なモータ制御装置及びモータ駆動システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係るモータ制御装置は、三相式のモータを駆動するインバータと直流電源との間に流れる電流に基づいて前記モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記モータの電機子巻線の鎖交磁束に基づいて前記モータへの印加電圧が追従すべき電圧のベクトルを表す電圧指令ベクトルを作成する電圧指令ベクトル作成手段と、作成された前記電圧指令ベクトルを補正する電圧指令ベクトル補正手段と、前記モータ電流と補正後の電圧指令ベクトルに基づいて前記鎖交磁束を推定する磁束推定手段と、を備え、前記補正後の電圧指令ベクトルに従って前記インバータを介して前記モータを制御することを特徴とする。
直接トルク制御などを実現する場合、鎖交磁束を推定する必要がある。一方で、三相式のモータを駆動するインバータと直流電源との間に流れる電流からモータ電流を検出する場合、電圧指令に対する補正が必要となる。この補正によって鎖交磁束に推定誤差が生じることが懸念されるが、鎖交磁束を補正後の電圧指令ベクトルから推定するようにすれば、補正に由来する鎖交磁束の推定誤差を抑制することが可能である。
また、電圧指令ベクトルの段階で補正処理を行えば、鎖交磁束の推定に用いる補正後の電圧指令ベクトルを容易に得ることができ、三相電圧を逆変換するといった工程を省略できると共に図25のモータ駆動システムでは必要であった三相電圧を検出するための電圧検出器も不要となる。
具体的には例えば、前記電圧指令ベクトル作成手段によって作成された前記電圧指令ベクトルは、回転座標上の電圧指令ベクトルであり、前記電圧指令ベクトル補正手段は、その回転座標上の電圧指令ベクトルを三相の固定座標上の三相電圧指令値に変換する過程において、前記回転座標上の電圧指令ベクトルを補正し、当該モータ制御装置は、補正後の電圧指令ベクトルに対応する前記三相電圧指令値を前記インバータに供給することにより、前記モータを制御する。
より具体的には例えば、前記電圧指令ベクトル作成手段によって作成された前記電圧指令ベクトルは、所定の固定軸を基準とした前記電圧指令ベクトルの位相に応じて電気角60度ごとにステップ的に回転するab座標上の二相の電圧指令ベクトルである。
これにより、電圧指令ベクトルの座標軸成分を補正するという簡素な処理によって、所望の補正を実現可能となる。
つまり例えば、前記電圧指令ベクトル補正手段は、前記ab座標上の二相の電圧指令ベクトルを形成する座標軸成分の大きさに基づいて補正の要否を判断し、補正が必要な場合、前記座標軸成分を補正することによって、前記ab座標上の二相の電圧指令ベクトルを補正する。
また具体的には例えば、当該モータ制御装置は、前記電圧指令ベクトル補正手段による補正後のab座標上の二相の電圧指令ベクトルを、固定されたα及びβ軸を座標軸とするαβ座標上の電圧指令ベクトルに変換する座標変換手段を更に備え、前記磁束推定手段は、前記モータ電流と前記αβ座標上の電圧指令ベクトルに基づいて前記鎖交磁束を推定する。
或いは具体的には例えば、当該モータ制御装置は、前記電圧指令ベクトル補正手段による補正後のab座標上の二相の電圧指令ベクトルを、固定されたα及びβ軸を座標軸とするαβ座標上の電圧指令ベクトルに変換する座標変換手段を更に備え、前記磁束推定手段は、前記モータ電流の、前記αβ座標上の座標軸成分と、前記αβ座標上の電圧指令ベクトルと、に基づいて、前記鎖交磁束の、前記αβ座標上の座標軸成分を推定する。
また例えば、当該モータ制御装置は、前記モータ電流と推定された前記鎖交磁束に基づいて前記モータが発生するトルクを推定するトルク推定手段を更に備え、推定された前記トルクに基づいて前記モータに対する直接トルク制御を実行する。
これに代えて例えば、当該モータ制御装置は、推定された前記鎖交磁束に基づいて前記モータの回転子位置を推定する回転子位置推定手段を更に備え、推定された前記回転子位置に基づいて前記モータに対するベクトル制御を実行する。
また上記目的を達成するために本発明に係るモータ駆動システムは、三相式のモータと、前記モータを駆動するインバータと、前記インバータを制御することにより前記モータを制御する前記モータ制御装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、鎖交磁束の推定を介したモータ制御と1シャント電流検出方式を組み合わせた場合に生じうる鎖交磁束の推定誤差を抑制することが可能となる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。後に、第1及び第2実施例を説明するが、まず、それらの各実施例に共通する事項及び各実施例にて参照される事項について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るモータ駆動システムのブロック構成図である。図1のモータ駆動システムは、三相永久磁石同期モータ1(以下、単に「モータ1」と記す)と、PWM(Pulse Width Modulation)インバータ2(以下、単に「インバータ2」という)と、制御部3と、直流電源4と、電流センサ5と、を備える。直流電源4は、負出力端子4bを低電圧側として、正出力端子4aと負出力端子4bとの間に直流電圧を出力する。図1のモータ駆動システムは、1シャント電流検出方式を採用している。
モータ1は、永久磁石が設けられた回転子6と、U相、V相及びW相の電機子巻線7u、7v及び7wが設けられた固定子7と、を備えている。電機子巻線7u、7v及び7wは、中性点14を中心にY結線されている。電機子巻線7u、7v及び7wにおいて、中性点14の反対側の非結線端は、夫々、端子12u、12v及び12wに接続されている。
インバータ2は、U相用のハーフブリッジ回路、V相用のハーフブリッジ回路及びW相用のハーフブリッジ回路を備える。各ハーフブリッジ回路は、一対のスイッチング素子を有する。各ハーフブリッジ回路において、一対のスイッチング素子は、直流電源4の正出力端子4aと負出力端子4bとの間に直列接続され、各ハーフブリッジ回路に直流電源4からの直流電圧が印加される。
U相用のハーフブリッジ回路は、高電圧側のスイッチング素子8u(以下、上アーム8uとも呼ぶ)及び低電圧側のスイッチング素子9u(以下、下アーム9uとも呼ぶ)から成る。V相用のハーフブリッジ回路は、高電圧側のスイッチング素子8v(以下、上アーム8vとも呼ぶ)及び低電圧側のスイッチング素子9v(以下、下アーム9vとも呼ぶ)から成る。W相用のハーフブリッジ回路は、高電圧側のスイッチング素子8w(以下、上アーム8wとも呼ぶ)及び低電圧側のスイッチング素子9w(以下、下アーム9wとも呼ぶ)から成る。また、スイッチング素子8u、8v、8w、9u、9v及び9wには、夫々、並列に、直流電源4の低電圧側から高電圧側に向かう方向を順方向としてダイオード10u、10v、10w、11u、11v及び11wが接続されている。各ダイオードは、フリーホイールダイオードとして機能する。
直列接続された上アーム8uと下アーム9uの接続点、直列接続された上アーム8vと下アーム9vの接続点、直列接続された上アーム8wと下アーム9wの接続点は、夫々、端子12u、12v及び12wに接続される。尚、図1では、各スイッチング素子として電界効果トランジスタが示されているが、それらをIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などに置き換えることもできる。
インバータ2は、制御部3から与えられた三相電圧指令値に基づいて各相に対するPWM信号(パルス幅変調信号)を生成し、該PWM信号をインバータ2内の各スイッチング素子の制御端子(ベース又はゲート)に与えることで、各スイッチング素子をスイッチング動作させる。制御部3からインバータ2に供給される三相電圧指令値は、U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *から構成され、vu *、vv *及びvw *によって、夫々、U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwの電圧レベル(電圧値)が表される。U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwは、図1の中性点14から見た端子12u、12v及び12wの電圧を表す。インバータ2は、vu *、vv *及びvw *に基づいて、各スイッチング素子のオン(導通)又はオフ(非導通)を制御する。
同一の相の上アームと下アームが同時にオンとなるのを防ぐためのデッドタイムを無視すると、各ハーフブリッジ回路において、上アームがオンである時は下アームはオフであり、上アームがオフである時は下アームはオンである。以下の説明は、上記デッドタイムを無視して行うものとする。
インバータ2に印加されている直流電源4からの直流電圧は、インバータ2内の各スイッチング素子のスイッチング動作によって、例えば、PWM変調(パルス幅変調)された三相交流電圧に変換される。該三相交流電圧がモータ1に印加されることによって、各電機子巻線(7u、7v及び7w)に、三相交流電圧に応じた電流が流れてモータ1が駆動される。
電流センサ5は、インバータ2の母線13に流れる電流(以下、「母線電流」という)を検出する。母線電流は直流成分を有するため、それを直流電流と解釈することもできる。インバータ2において、下アーム9u、9v及び9wの低電圧側は共通結線されて直流電源4の負出力端子4bに接続される。下アーム9u、9v及び9wの低電圧側が共通結線される配線が母線13であり、電流センサ5は、母線13に直列に介在している。電流センサ5は、検出した母線電流(検出電流)の電流値を表す信号を制御部3に伝達する。制御部3は、電流センサ5の出力信号等を参照しつつ上記三相電圧指令値を生成及び出力する。尚、電流センサ5は、例えば、シャント抵抗又はカレントトランス等である。また、下アーム9u、9v及び9wの低電圧側と負出力端子4bとを接続する配線(母線13)にではなく、上アーム8u、8v及び8wの高電圧側と正出力端子4aとを接続する配線に電流センサ5を設けるようにしてもよい。
ここで、図2〜図6を用いて、母線電流と各相の電機子巻線に流れる相電流との関係等について説明する。電機子巻線7u、7v及び7wに流れる電流を、夫々、U相電流、V相電流及びW相電流と呼び、それらの夫々を(或いはそれらを総称して)相電流と呼ぶ(図1参照)。また、相電流において、端子12u、12v又は12wから中性点14に流れ込む方向の電流の極性を正とし、中性点14から流れ出す方向の電流の極性を負とする。
図2は、モータ1に印加される三相交流電圧の典型的な例を示す。図2において、100u、100v及び100wは、夫々、モータ1に印加されるべきU相電圧、V相電圧及びW相電圧の波形を表す。U相電圧、V相電圧及びW相電圧の夫々を(或いはそれらを総称して)相電圧と呼ぶ。モータ1に正弦波状の電流を流す場合、インバータ2の出力電圧は正弦波状とされる。尚、図2の各相電圧は理想的な正弦波となっているが、本実施形態において、実際には該正弦波に歪みが加えられる(詳細は後述)。
図2に示す如く、U相電圧、V相電圧及びW相電圧の間の電圧レベルの高低関係は、時間の経過と共に変化していく。この高低関係は三相電圧指令値によって定まり、インバータ2は三相電圧指令値に従って各相に対する通電パターンを決定する。図3に、この通電パターンを表として示す。図3の左側から第1列目〜第3列目に通電パターンを表す。第4列目については後述する。
通電パターンには、
U、V及びW相の下アームが全てオンの通電パターン「LLL」と、
W相の上アームがオン且つU及びV相の下アームがオンの通電パターン「LLH」と、
V相の上アームがオン且つU及びW相の下アームがオンの通電パターン「LHL」と、
V及びW相の上アームがオン且つU相の下アームがオンの通電パターン「LHH」と、
U相の上アームがオン且つV及びW相の下アームがオンの通電パターン「HLL」と、
U及びW相の上アームがオン且つV相の下アームがオンの通電パターン「HLH」と、
U及びV相の上アームがオン且つW相の下アームがオンの通電パターン「HHL」と、
U、V及びW相の上アームが全てオンの通電パターン「HHH」と、
がある(上アーム及び下アームの符号(8u等)を省略して記載)。
図4に、3相変調を行う場合における、各相電圧の電圧レベルとキャリア信号との関係、並びに、その関係に応じたPWM信号及び母線電流の波形を示す。各相電圧の電圧レベルの高低関係は様々に変化するが、説明の具体化のため、図4は、図2に示す或るタイミング101に着目している。即ち、図4は、U相電圧の電圧レベルが最大であって且つW相電圧の電圧レベルが最小である場合を示している。電圧レベルが最大の相を「最大相」、電圧レベルが最小の相を「最小相」、電圧レベルが最大でも最小でもない相を「中間相」と呼ぶ。図4に示す状態では、最大相、中間相及び最小相は、夫々、U相、V相及びW相となっている。図4において、符号CSは各相電圧の電圧レベルと比較されるキャリア信号を表す。キャリア信号は周期的な三角波信号となっており、その信号の周期をキャリア周期という。尚、キャリア周期は、図2に示す三相交流電圧の周期よりも遥かに短いため、仮に図4に示すキャリア信号の三角波を図2上で表すと、その三角波は1本の線となって見える。
図5(a)〜(d)を更に参照して相電流と母線電流との関係について説明する。図5は、図4の各タイミングにおける、電機子巻線周辺の等価回路である。
各キャリア周期の開始タイミング、即ちキャリア信号が最低レベルにあるタイミングをT0と呼ぶ。タイミングT0において、各相の上アーム(8u、8v及び8w)はオンとされる。この場合、図5(a)に示す如く、短絡回路が形成されて直流電源4への電流の出入りがない状態となるため、母線電流はゼロとなる。
インバータ2は、vu *、vv *及びvw *を参照して各相電圧の電圧レベルとキャリア信号を比較する。そして、キャリア信号のレベル(電圧レベル)の上昇過程において、最小相の電圧レベルがキャリア信号と交差するタイミングT1に至ると、最小相の下アームがオンとされ、図5(b)に示す如く、最小相の電流が母線電流として流れる。図4に示す例の場合、タイミングT1から後述のタイミングT2に至るまでの間は、W相の下アーム9wがオンとなるため、W相電流(極性は負)が母線電流として流れる。
更にキャリア信号のレベルが上昇して中間相の電圧レベルがキャリア信号と交差するタイミングT2に至ると、最大相の上アームがオン且つ中間相及び最小相の下アームがオンとなって、図5(c)に示す如く、最大相の電流が母線電流として流れる。図4に示す例の場合、タイミングT2から後述のタイミングT3に至るまでの間は、U相の上アーム8uがオン且つV相及びW相の下アーム9v及び9wがオンとなるため、U相電流(極性は正)が母線電流として流れる。
更にキャリア信号のレベルが上昇して最大相の電圧レベルがキャリア信号と交差するタイミングT3に至ると、全ての相の下アームがオンとなって、図5(d)に示す如く、短絡回路が形成されて直流電源4への電流の出入りがない状態となるため、母線電流はゼロとなる。
タイミングT3と後述するタイミングT4の中間タイミングにおいて、キャリア信号が最大レベルに達した後、キャリア信号のレベルは下降していく。キャリア信号のレベルの下降過程では、図5(d)、(c)、(b)及び(a)に示す状態が、この順番で訪れる。即ち、キャリア信号のレベルの下降過程において、最大相の電圧レベルがキャリア信号と交差するタイミングをT4、中間相の電圧レベルがキャリア信号と交差するタイミングをT5、最小相の電圧レベルがキャリア信号と交差するタイミングをT6、次のキャリア周期の開始タイミングをT7とすると、タイミングT4−T5間、タイミングT5−T6間、タイミングT6−T7間は、夫々、タイミングT2−T3間、タイミングT1−T2間、タイミングT0−T1間と同じ通電パターンとなる。
従って例えば、タイミングT1−T2間或いはT5−T6間で母線電流を検出すれば、母線電流から最小相の電流を検出することができ、タイミングT2−T3間或いはT4−T5間で母線電流を検出すれば、母線電流から最大相の電流を検出することができる。そして、中間相の電流は、三相電流の総和が0になることを利用して計算で得ることができる。図3の表の第4列目には、各通電パターンにおいて母線電流として流れる電流の相を、電流極性付きで示している。例えば、図3の表の8行目に対応する通電パターン「HHL」においては、母線電流としてW相電流(極性は負)が流れる。
尚、キャリア周期からタイミングT1とT6との間の期間を除いた期間は最小相に対するPWM信号のパルス幅を表し、キャリア周期からタイミングT2とT5との間の期間を除いた期間は中間相に対するPWM信号のパルス幅を表し、キャリア周期からタイミングT3とT4との間の期間を除いた期間は最大相に対するPWM信号のパルス幅を表す。
U相が最大相且つW相が最小相の場合を例に挙げたが、最大相、中間相及び最小相の組み合わせは、6通りある。図6に、この組み合わせを表として示す。U相電圧、V相電圧及びW相電圧を、夫々、vu、vv及びvwで表した場合において、
u>vv>vw、が成立する状態を第1モード、
v>vu>vw、が成立する状態を第2モード、
v>vw>vu、が成立する状態を第3モード、
w>vv>vu、が成立する状態を第4モード、
w>vu>vv、が成立する状態を第5モード、
u>vw>vv、が成立する状態を第6モード、
と呼ぶ。図4及び図5に示した例は、第1モードに対応している。また、図6には、各モードにおいて検出される電流の相も示されている。
U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *は、具体的には、夫々、カウンタの設定値CntU、CntV及びCntWとして表される。相電圧が高いほど、大きな設定値が与えられる。例えば、第1モードにおいては、CntU>CntV>CntW、が成立する。
制御部3に設けられたカウンタ(不図示)は、キャリア周期ごとに、タイミングT0を基準としてカウント値を0からアップカウントする。そして、そのカウント値がCntWに達した時点でW相の上アーム8wがオンの状態から下アーム9wがオンの状態に切り替えられ、そのカウント値がCntVに達した時点でV相の上アーム8vがオンの状態から下アーム9vがオンの状態に切り替えられ、そのカウント値がCntUに達した時点でU相の上アーム8uがオンの状態から下アーム9uがオンの状態に切り替えられる。キャリア信号が最大レベルに達した後は、カウント値はダウンカウントされ、逆の切り替え動作が行われる。
従って、第1モードにおいては、上記のカウンタ値がCntWに達した時点がタイミングT1に対応し、CntVに達した時点がタイミングT2に対応し、CntUに達した時点がタイミングT3に対応することになる。このため、第1モードにおいては、カウンタ値がアップカウントされている状態で、カウンタ値がCntWより大きく且つCntVより小さいタイミングに電流センサ5の出力信号をサンプリングすることにより母線電流として流れるW相電流(極性は負)を検出することができ、カウンタ値がCntVより大きく且つCntUより小さいタイミングに電流センサ5の出力信号をサンプリングすることにより、母線電流として流れるU相電流(極性は正)を検出することができる。
同様に考えて、図6に示す如く、第2モードにおいては、上記のカウンタ値がCntWに達した時点がタイミングT1に対応し、CntUに達した時点がタイミングT2に対応し、CntVに達した時点がタイミングT3に対応することになる。このため、第2モードにおいては、カウンタ値がアップカウントされている状態で、カウンタ値がCntWより大きく且つCntUより小さいタイミングの母線電流からW相電流(極性は負)を検出することができ、カウンタ値がCntUより大きく且つCntVより小さいタイミングの母線電流からV相電流(極性は正)を検出することができる。第3〜第6モードについても同様である。
また、タイミングT1−T2間の、最小相の相電流を検出するサンプリングタイミング(例えば、タイミングT1とT2の中間タイミング)をST1にて表し、タイミングT2−T3間の、最大相の相電流を検出するサンプリングタイミング(例えば、タイミングT2とT3の中間タイミング)をST2にて表す。
尚、三相電圧指令値(vu *、vv *及びvw *)としてのカウンタの設定値CntU、CnuV及びCntWによって、各相に対するPWM信号のパルス幅(及びデューティ)は特定される。
上述の原理に基づき母線電流から各相電流を検出することができるのであるが、図4を参照して理解されるように、例えば最大相と中間相の電圧レベルが接近するとタイミングT2−T3間及びT4−T5間の時間長さが短くなる。母線電流は図1の電流センサ5からのアナログ出力信号をデジタル信号に変換することによって検出されるが、この時間長さが極端に短いと、必要なA/D変換時間やリンギング(スイッチングに由来して生じる電流脈動)の収束時間を確保できなくなって、最大相の相電流を検出できなくなる。同様に、最小相と中間相の電圧レベルが接近すると、最小相の相電流を検出できなくなる。2相分の電流を実測できなければ、3相分の相電流を再現することはできず、モータ1を良好に制御することはできない。
本実施形態では、このような2相分の電流を実測できなくなると考えられる期間において、モータ1への印加電圧を表す電圧ベクトル(電圧指令ベクトル)を補正して各相電圧間の電圧レベル差を所定値以上に保ち、これによって上記の不具合を解消する。
この補正手法の詳細な説明の前に、定義される軸や状態量(状態変数)などの説明を行う。図7には、U相、V相及びW相の電機子巻線固定軸であるU相軸、V相軸及びW相軸と、互いに直交するα軸及びβ軸と、の関係が示されている。V相軸の位相は、U相軸を基準として電気角で120度だけ進んでおり、W相軸の位相は、V相軸を基準として更に電気角で120度だけ進んでいる。図7の座標関係図並びに後述の図8及び図9を含む空間ベクトル図において、反時計回り方向が位相の進み方向に対応する。α軸はU相軸と一致しており、β軸は、α軸を基準として電気角で90度だけ進んでいる。U相軸、V相軸及びW相軸並びにα軸及びβ軸は、回転子6の回転に関係なく固定された固定軸である。また、α軸及びβ軸を座標軸として選んだ座標をαβ座標と呼ぶ。
また、インバータ2からモータ1に印加される全体のモータ電圧をVaにて表し、インバータ2からモータ1に供給される全体のモータ電流をIaにて表す。そして、
モータ電圧Vaのα軸成分及びβ軸成分を、夫々、α軸電圧vα及びβ軸電圧vβで表し、
モータ電圧Iaのα軸成分及びβ軸成分を、夫々、α軸電流iα及びβ軸電流iβで表す。
モータ電圧VaのU相軸成分、V相軸成分及びW相軸成分は、夫々、夫々、U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwで表され、
モータ電流IaのU相軸成分、V相軸成分及びW相軸成分は、夫々、夫々、U相電流iu、V相電流iv及びW相電流iwで表される。
[補正手法の説明]
電圧ベクトルの補正手法について説明する。図8に、U相軸、V相軸及びW相軸並びにα軸及びβ軸と、電圧ベクトルと、の関係を表す空間ベクトル図を示す。符号110が付されたベクトルが、電圧ベクトルである。β軸から反時計回り方向に見た電圧ベクトル110の位相をθβにて表し、α軸から反時計回り方向に見た電圧ベクトル110の位相をθαにて表す。図8に示される角度量(nπ/3)については後述する。
電圧ベクトル110は、モータ1に印加される電圧(モータ電圧Va)を二次元のベクトル量として表現したものであり、例えばαβ座標に着目した場合、電圧ベクトル110のα軸成分及びβ軸成分は、それぞれvα及びvβである。実際には、モータ駆動システム内においてα軸電圧及びβ軸電圧の目標値を表すα軸電圧指令値及びβ軸電圧指令値が算出され、それらによって電圧ベクトル110が表される。このため、電圧ベクトルは、電圧指令ベクトルとも読み替えられる。
U相軸近傍、V相軸近傍及びW相軸近傍のハッチングが施されたアスタリスク状の領域111は、2相分の電流が検出できない領域を表している。例えば、V相電圧とW相電圧が近くて2相分の電流が検出できない場合、電圧ベクトル110はU相軸近傍に位置することになり、U相電圧とW相電圧が近くて2相分の電流が検出できない場合、電圧ベクトル110はV相軸近傍に位置することになる。
このように、2相分の電流が検出不可能な領域111は、U相軸を基準として電気角で60度ごとに存在し、電圧ベクトル110が、その領域111に位置すると2相分の電流が検出できない。従って、電圧ベクトルが領域111内にある場合に、電圧ベクトルが領域111外のベクトルとなるように電圧ベクトルを補正してやればよい。
この補正を実行するべく、今、2相分の電流を検出不可能な領域111の特性に着目して、電気角60度ごとにステップ的に回転する座標を考える。この座標を、ab座標と呼ぶ(尚、後述の第2実施例にて述べられるdq座標は連続的に回転する座標である)。ab座標は、互いに直交するa軸とb軸を座標軸としている。図9に、a軸がとり得る6つの軸を示す。a軸は、所定の固定軸を基準とした電圧ベクトル110の位相に応じて、a1軸〜a6軸の何れかとなる。今、この所定の固定軸をU相軸(=α軸)とする。そうすると、a軸は、位相θαに応じて、a1軸〜a6軸の何れかとなる。a1軸、a3軸及びa5軸は、それぞれU相軸、V相軸及びW相軸に一致し、a2軸、a4軸及びa6軸は、それぞれa1軸とa3軸の中間軸、a3軸とa5軸の中間軸及びa5軸とa1軸の中間軸である。尚、符号131が付された円については後述する。
電圧ベクトル110が、符号121が付された範囲に位置する場合、即ち、
11π/6≦θα<0、又は、0≦θα<π/6、が成立する場合、a軸はa1軸となり、
電圧ベクトル110が、符号122が付された範囲に位置する場合、即ち、
π/6≦θα<π/2、が成立する場合、a軸はa2軸となり
電圧ベクトル110が、符号123が付された範囲に位置する場合、即ち、
π/2≦θα<5π/6、が成立する場合、a軸はa3軸となり
電圧ベクトル110が、符号124が付された範囲に位置する場合、即ち、
5π/6≦θα<7π/6、が成立する場合、a軸はa4軸となり
電圧ベクトル110が、符号125が付された範囲に位置する場合、即ち、
7π/6≦θα<3π/2、が成立する場合、a軸はa5軸となり
電圧ベクトル110が、符号126が付された範囲に位置する場合、即ち、
3π/2≦θα<11π/6、が成立する場合、a軸はa6軸となる。
例えば、電圧ベクトル110が図9に示す位置にある場合、a軸はa4軸となる。
このように、a軸は、電圧ベクトルの回転に伴って、60度ごとにステップ的に回転し、b軸も、a軸と直交しつつa軸と共に60度ごとにステップ的に回転する。a軸及びb軸は60度ごとに量子化されて60度ごとに回転する座標軸である、とも表現できる。このため、a軸は、常に、2相分の電流を検出不可能な領域の中心に位置することになる。本補正手法では、αβ座標上の電圧ベクトルをab座標上に変換し、そのab座標上に変換された電圧ベクトルのa軸成分及びb軸成分を参照して、必要に応じてそれらを補正する(例えば、補正によってb軸成分を大きくする)。
この補正処理のより具体的な実現方法について説明する。a1軸〜a6軸の内、電圧ベクトル110が最も近い軸の位相は、U相軸を基準として、(nπ/3)にて表される(図8参照)。ここで、nは、(θβ+2π/3)をπ/3で割った時に得られる商、又は、(θα+π/6)をπ/3で割った時に得られる商である。商とは、被除数を除数で割った値を、余りを無視して表した整数を示す。θβ及びθαは、下記の式(1−1a)及び式(1−1b)に従って算出することができる。
Figure 0004961292
ab座標は、αβ座標を角度(nπ/3)だけ回転した座標に相当する。従って、電圧ベクトル110をab座標上における電圧ベクトルとして捉え、電圧ベクトル110のa軸成分及びb軸成分をa軸電圧va及びb軸電圧vbとすると、α軸電圧vα及びβ軸電圧vβとa軸電圧va及びb軸電圧vbは、下記式(1−2)の座標変換式を満たす。
Figure 0004961292
そして、式(1−2)に従って算出されたa軸電圧va及びb軸電圧vbを参照して補正処理を行う。図10に、この補正処理の手順を示すフローチャートを示す。ステップS1では、式(1−2)に従う座標変換が行われる。続くステップS2において、va及びvbに対する補正処理が行われる。
ステップS2では、まず、b軸電圧vbの大きさ(絶対値)が所定の閾値Δ(但し、Δ>0)より小さいか否かを判断する。即ち、下記式(1−3)が満たされるか否かを判断する。そして、b軸電圧vbの大きさが閾値Δより小さい場合であって且つb軸電圧vbが正である場合は、vbがΔとなるように補正する。b軸電圧vbの大きさが閾値Δより小さい場合であって且つb軸電圧vbが負である場合は、vbが(−Δ)となるように補正する。b軸電圧vbの大きさが閾値Δ以上の場合、vbに対して補正は施されない。
また、ステップS2において、a軸電圧vaが下記式(1−4)を満たすか否かも判断する。そして、式(1−4)を満たす場合、vaが式(1−4)の右辺と等しくなるようにvaを補正する。vaが下記式(1−4)を満たさない場合、vaに対して補正は施されない。尚、式(1−4)によって、電圧ベクトル110が図9の円131の内部に含まれるかを判断している。電圧ベクトル110が円131の内部に含まれる状態は、三相の相電圧が互いに接近している状態に対応しており、この状態においては、b軸電圧vbの大きさに関わらず2相分の電流は検出できない。
Figure 0004961292
Figure 0004961292
図11(a)及び(b)に、ステップS2による補正処理の前後の、ab座標上における電圧ベクトル(110)の軌跡を示す。図11(a)は、ab座標上における補正前の電圧ベクトル軌跡を表し、図11(b)は、ab座標上における補正後の電圧ベクトル軌跡を表す。尚、ステップS2の補正処理による補正後の電圧ベクトル110のa軸成分及びb軸成分を、夫々、vac及びvbcにて表す(実際に補正が行われなかった場合は、vac=va且つvbc=vb)。図11(a)及び(b)は、b軸電圧が補正される場合を例示している。図11(a)及び(b)の夫々に、各タイミングの電圧を表すプロットが多数記されている。図11(a)に対応する補正前の電圧ベクトルは、2相分の電流を検出不可能なa軸近傍にも位置しうるが、図11(b)に対応する補正後の電圧ベクトルは、vbに対する補正によってa軸近傍に位置することがない。
ステップS2による補正処理の後、ステップS3に移行し、ab座標上における補正後の電圧ベクトル110を、αβ座標上の電圧ベクトル110に変換する。ステップS2の補正処理による補正後の電圧ベクトル110のα軸成分及びβ軸成分を、夫々、vαc及びvβcにて表すと、ステップS3における座標変換は、式(1−5)に従って行われる。
Figure 0004961292
図12(a)及び(b)に、上記の補正処理の前後の、αβ座標上における電圧ベクトル(110)の軌跡を示す。図12(a)は、αβ座標上における補正前の電圧ベクトル軌跡を表し、図12(b)は、αβ座標上における補正後の電圧ベクトル軌跡を表す。この補正処理により、固定座標であるαβ座標において、電圧ベクトルが位置しない領域が電気角60度ごとに存在するようになる。補正後の電圧ベクトル(電圧指令ベクトル)は、最終的に、U相、V相及びW相の各電圧成分に変換される。上記の補正処理を経て得られるvu、vv及びvwの電圧波形を、横軸を時間にとり、図13に示す。図13において、歪んだ正弦波上に並ぶプロット群142uはvuの軌跡を、歪んだ正弦波上に並ぶプロット群142vはvvの軌跡を、歪んだ正弦波上に並ぶプロット群142wはvwの軌跡を表す。図13からも分かるように、上記の補正処理によって各相電圧間の電圧差が所定値以上、確保されている。
以下に、上述の補正処理(補正手法)を適用した実施例として、第1及び第2実施例を例示する。尚、或る実施例(例えば第1実施例)に記載した事項は、矛盾なき限り、他の実施例にも適用可能である。
<<第1実施例>>
まず、第1実施例について説明する。図14は、第1実施例に係るモータ駆動システムの構成ブロック図である。図14に示すモータ駆動システムでは、いわゆる直接トルク制御(Direct torque Control)が実施される。埋込磁石型モータなどを用いる場合、磁石磁束やインダクタンス分布に高調波が存在することが多い。つまり例えば、U相電機子巻線を鎖交する永久磁石の磁束は、回転子の位相変化に対して理想的には正弦波の波形を描くが、実際には該波形には高調波が含まれ、これに起因して永久磁石の回転によって生じる誘起電圧も歪む。同様に、電機子巻線のd軸インダクタンスやq軸インダクタンスも高調波を含む。このような高調波はトルクリプルの原因となることが知られている。
ベクトル制御によってd軸電流及びq軸電流が一定となるように制御した場合、磁石磁束やインダクタンス分布に高調波が含まれていなければ、発生トルクは一定となるが、実際には通常それらに高調波が含まれているため発生トルクが脈動する。直接トルク制御では、固定子の電機子巻線を鎖交する磁束を推定し、推定磁束とモータ電流とからトルクを推定してトルクを直接制御する。推定磁束には高調波の影響が反映されるため、トルクの推定にも高調波の影響が反映される。直接トルク制御では、この推定トルクに基づいて制御を行うため、磁石磁束やインダクタンス分布に高調波が存在している場合でもトルクリプルを低減できるという効果がある。
図14のモータ制御システムは、モータ1、インバータ2、直流電源4及び電流センサ5を備えていると共に、符号21〜30にて参照される各部位を備えている。第1実施例おいて、図1の制御部3は、符号21〜30にて参照される各部位によって形成される。
上述の如く、電流センサ5は、母線電流を検出し該母線電流の電流値を表す信号を出力する。電流検出部21は、座標変換器30が出力する三相電圧指令値vu *、vv *及びvw *を参照して、何れの相が最大相、中間相及び最小相であるかを特定すると共に電流センサ5の出力信号をサンプリングするタイミングST1及びST2(図6参照)を決定し、そのタイミングST1及びST2において得た母線電流の電流値(電流センサ5の出力信号値)からU相電流iu及びV相電流ivを算出及び出力する。この際、必要に応じて、iu+iv+iw=0、の関係式を用いる。
図6を参照して説明したように、vu *、vv *及びvw *は、夫々、カウンタの設定値CntU、CntV及びCntWとして表される。電流検出部21は、vu *、vv *及びvw *に基づき、カウンタの設定値CntU、CntV及びCntWの大小関係を判断して現時点が第1〜第6モードの何れに属するかを特定すると共に、特定されたモードを考慮して母線電流を検出すべきタイミングST1及びST2を決定する。例えば、「CntU>CntV>CntW」である場合、現時点は第1モードに属すると判断し、設定値CntWとCntVの間に対応するタイミングをST1、設定値CntVとCntUの間に対応するタイミングをST2と定める。現時点が第1モードに属する場合、タイミングST1及びST2にて検出される母線電流は、それぞれ、(−iw)及びiuである。
座標変換器22は、電流検出部21にて検出された三相電流をαβ座標上の二相電流に変換する。即ち、モータ電流IaのU相軸成分及びV相軸成分であるiu及びivをモータ電流Iaのα軸成分及びβ軸成分であるiα及びiβに変換する。この変換によって得られたiα及びiβは、磁束/トルク推定器23に与えられる。
図1の電機子巻線(7u、7v及び7w)の鎖交磁束のα軸成分及びβ軸成分を、それぞれ、α軸磁束φα及びβ軸磁束φβと呼ぶ。磁束/トルク推定器23は、図25のモータ駆動システムと同様、α軸電流及びβ軸電流並びに電圧指令ベクトルに基づいて磁束の推定を行うが、この推定のための電圧指令ベクトルとして上述の補正処理を経た後の電圧指令ベクトルを用いる。つまり、磁束/トルク推定器23は、座標変換器22からのiα及びiβと、電圧指令計算部29からのvαc *及びvβc *と、に基づいてα軸磁束φα及びβ軸磁束φβを推定する。vαc *及びvβc *は、それぞれ、上記式(1−5)にも現れるvαc及びvβcが追従すべき目標値を表す。vαc *及びvβc *は、αβ座標上における補正後の電圧指令ベクトルを形成する座標軸成分であるが、その意義は、後述の電圧指令計算部29の説明によって、より明らかとなる。
具体的には、磁束/トルク推定器23は、下記式(2−1)及び(2−2)に従ってφα及びφβを推定する。その後、磁束/トルク推定器23は、自身が推定したφα及びφβに基づいて、φα及びφβから形成される鎖交磁束ベクトルの、α軸を基準とした位相θSを下記式(2−3)に従って算出すると共に、モータ1が発生するトルクTを下記式(2−4)に従って推定する。式(2−1)及び(2−2)における各右辺の積分は、時間tに対する積分であり、その積分区間は、基準時刻である時刻t=0から現時点までである。
Figure 0004961292
ここで、
aは、電機子巻線(7u、7v及び7w)の一相当たりの抵抗値を表し、
Nは、モータ1の極対数を表し、
φα|t=0及びφβ|t=0は、夫々、時刻t=0におけるφα及びφβの値(即ち、φα及びφβの初期値)を表す。
また、後述の式などにも現れる状態量の定義もここで行う。
d、Lqは、夫々d軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのd軸成分)、q軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのq軸成分)を表し、
Φaは、モータ1の回転子6に設けられた永久磁石による電機子鎖交磁束を表す。
d及びiqは、夫々、モータ電圧Iaのd軸成分及びq軸成分であるd軸電流及びq軸電流を表す。
d軸は、回転子6の永久磁石のN極の向きに定められた軸であり、q軸はd軸からπ/2だけ進んだ軸である。d軸及びq軸に関する説明は、後述の第2実施例にても行う。尚、Ra、Ld、Lq、Φa、PN、φα|t=0及びφβ|t=0は、モータ駆動システムの設計段階にて予め定められる。
減算器24は、磁束/トルク推定器23にて推定されたトルクTと、トルクTの目標値を表すトルク指令値T*と、のトルク誤差ΔT(=T*−T)を算出する。直接トルク制御ではトルク指令値T*と同時に鎖交磁束の振幅に対する指令値を与える必要がある。この振幅に対する指令値を|φS *|にて表す。|φS *|は、φα及びφβから形成される鎖交磁束ベクトルの大きさ(即ち、鎖交磁束の振幅)の目標値を表す。一般に、鎖交磁束の振幅|φS|とトルクTは下記式(2−5)及び式(2−6)によって表される。従って例えば、最大トルク制御を実現しようとする場合は、式(2−5)及び式(2−6)に最大トルク制御を実現するためのd軸電流の計算式(2−7)を代入することにより、事前に、|φS|とTの関係を表すテーブルデータを作成しておく。このテーブルデータを図14のテーブル25に格納しておき、|φS|及びTを|φS *|及びT*と取り扱った上でテーブル25を用いてトルク指令値T*から|φS *|を算出する。
Figure 0004961292
テーブル25から得られた|φS *|は、磁束指令計算部26に与えられる。但し、モータ1の高速回転時など、弱め磁束制御が必要な場合には、下記式(2−8)に従って|φS *|を算出し、これを磁束指令計算部26に与えるようにする。ここで、ωは、モータ1の回転子6の回転における電気角速度(d軸の電気角速度)であり、Vomは、弱め磁束制御によって制限されるべきモータ電圧Vaの制限値である。
Figure 0004961292
図15に、磁束指令計算部26の内部ブロック図を示す。図15の磁束指令計算部26は、符号35〜37にて参照される各部位を含む。磁束指令計算部26は、上述の如く得られた|φS *|と、磁束/トルク推定器23からのθSと、減算器24からのΔTと、に基づいて、φα及びφβの目標値であるα軸磁束指令値φα*及びβ軸磁束指令値φβ*を算出及び出力する。
具体的には、PI制御部35は、ΔTをゼロに収束させるための比例積分制御を行ってΔTに応じた位相補正量ΔθS *を算出する。加算器36によって、θSとΔθS *の和(θS+ΔθS *)が算出される。この和は、位相指令値θS *(=(θS+ΔθS *))として、ベクトル生成部37に与えられる。ベクトル生成部37は、|φS *|とθS *に基づいて、下記式(2−9a)及び(2−9b)に従ってφα*及びφβ*を算出する。
Figure 0004961292
磁束指令計算部26によって算出されたφα*及びφβ*と磁束/トルク推定器23にて推定されたφα及びφβは、減算器27及び28に与えられる。減算器27及び28は偏差(φα*−φα)及び(φβ*−φβ)を算出して電圧指令計算部29に与える。また、座標変換器22にて得られたiα及びiβも電圧指令計算部29に与えられる(図14ではその様子を省略)。
図16に、電圧指令計算部29の内部ブロック図を示す。図16の電圧指令計算部29は、符号41〜44にて参照される各部位を備える。補正前電圧計算部41は、(φα*−φα)及び(φβ*−φβ)とiα及びiβに基づき、φαがφα*に追従するように且つφβがφβ*に追従するようにα軸電圧指令値vα*及びβ軸電圧指令値vβ*を算出する。vα*及びvβ*は、夫々、(φα*−φα)及び(φβ*−φβ)を共にゼロに収束させるための、vα及びvβの目標値である。vα*及びvβ*によって形成される電圧指令ベクトル(vαβ*)が、φα及びφβによって形成される鎖交磁束ベクトル(φαβ)の時間微分と、iα及びiβによって形成される電流ベクトル(iαβ)とRaとによる電圧降下ベクトルと、の和となるように、vα*及びvβ*は算出される(下記式(2−10)参照)。モータ駆動システム内で生成される各値を離散化して考えることにより、この算出法はより具体化される。具体化した算出法の説明は後に設ける。
Figure 0004961292
座標回転部42は、上記式(1−2)に従って、vα*及びvβ*をva及びvbに変換する。つまり、vα*及びvβ*によって表される、αβ座標上の2相の電圧指令ベクトルを、va及びvbによって表される、ab座標上の2相の電圧指令ベクトルに変換する(これらの電圧指令ベクトルは、図8の電圧ベクトル110に相当する)。また、式(1−2)の計算に用いるnの値は、上記式(1−1a)又は(1−1b)を用いて算出される。座標回転部42にて算出されたnの値は、座標回転部44での演算にも利用される。尚、座標回転部42は、式(1−1a)、(1−1b)及び(1−2)の各右辺におけるvα及びvβとして夫々vα*及びvβ*を用いる。
成分補正部43は、図10のステップS2における補正処理をva及びvbに対して施し、補正後のva及びvbを、夫々vac及びvbcとして出力する。但し、補正が不要の場合は、vac=va且つvbc=vb、となる。
座標回転部44は、上記式(1−5)に従って、補正後のa軸電圧vac及びb軸電圧vbcを補正後のα軸電圧vαc及びb軸電圧vβcに変換し、得られたvαc及びvβcを夫々vαc *及びvβc *として出力する。つまり、vac及びvbcによって表される、補正後の、ab座標上の2相の電圧指令ベクトルを、vαc *及びvβc *によって表される、補正後の、αβ座標上の2相の電圧指令ベクトルに変換する。vαc *及びvβc *は、夫々、補正後の電圧指令ベクトルのα軸成分及びβ軸成分を表す。
電圧指令計算部29(座標回転部44)によって算出されたvαc *及びvβc *は、図14の座標変換器30に与えられる。座標変換器30は、vαc *及びvβc *を、vu *、vv *及びvw *から成る三相電圧指令値に変換し、該三相電圧指令値をインバータ2に出力する。インバータ2は、該三相電圧指令値に従って三相交流電流をモータ1に供給する。座標変換器30によって算出されるvu *、vv *及びvw *は、vαc *及びvβc *によって表される電圧指令ベクトルのU相軸成分、V相軸成分及びW相軸成分に相当する。
[離散化した計算式]
モータ駆動システム内における計算は、実施には、離散化された各状態量の瞬時値に基づいて行われる。そこで、符号21〜30にて参照される各部位の入力値及び出力値が離散化周期TSにて離散化された場合を考えて、それらの動作についての説明を加える。
今、基準時刻t=0が0番目の周期に属し、且つ、現時点がm番目の周期に属する場合を考える(mは自然数)。そして、m番目の周期におけるiu及びivを夫々iu[m]びiv[m]にて表し、iu[m]びiv[m]に基づくiα及びiβを夫々iα[m]及びiβ[m]にて表す。そして、m番目の周期において電圧指令計算部29から出力されるvαc *及びvβc *を夫々vαc *[m]及びvβc *[m]にて表し、iα[m]及びiβ[m]並びにvαc *[m]及びvβc *[m]に基づくφα及びφβ並びにθS及びTを、夫々、φα[m]及びφβ[m]並びにθS[m]及びT[m]にて表す。更に、m番目の周期におけるT*をT*[m]にて表し、T*[m]に基づく|φS *|を|φS *|[m]にて表す。また、T*[m]及びT[m]に基づくΔTをΔT[m]にて表す。
この場合、磁束/トルク推定器23は、上記式(2−1)〜(2−4)に対応する下記式(3−1)〜(3−4)に従ってφα[m]及びφβ[m]並びにθS[m]及びT[m]を算出する。
Figure 0004961292
そして、磁束指令計算部26は、ΔT[m]、θS[m]及び|φS *|[m]に基づいてφα*[m+1]及びφβ*[m+1]を算出し、減算器27及び28は、偏差(φα*[m+1]−φα[m])及び(φβ*[m+1]−φβ[m])を算出する。つまり、m番目の周期におけるΔT、θS及び|φS *|に基づいて次の周期におけるφα及びφβの目標値を定め、その目標値と現時点の鎖交磁束の瞬時値との偏差を求める。
電圧指令計算部29内の補正前電圧計算部41(図16参照)は、(m+1)番目の周期におけるφα及びφβをφα*[m+1]及びφβ*[m+1]と一致させるために必要な電圧指令ベクトルを計算する。つまり、補正前電圧計算部41は、上記式(2−10)に対応する下記式(3−5)に従って、vα*[m+1]及びvβ*[m+1]を算出する。その後、電圧指令計算部29は、vα*[m+1]及びvβ*[m+1]から、補正処理を介して、(m+1)番目の周期においてモータ1に印加されるべき電圧を表すvαc *[m+1]及びvβc *[m+1]を算出し、これらを座標変換器30による座標変換を介してインバータ2に供給する。
Figure 0004961292
式(3−5)(及び上記の式(2−10))は、図17に対応する、鎖交磁束と電圧の関係を表した差分方程式から導かれる。尚、図17において、φαβ[m]はφα[m]及びφβ[m]によって形成されるベクトルを意味し、φαβ*[m+1]はφα*[m+1]及びφβ*[m+1]によって形成されるベクトルを意味する。
このように、本実施例では、電圧ベクトル(電圧指令ベクトル)を補正する工程を設けることによって確実にモータ電流を検出することができる。そして、この補正処理を補正のしやすいab座標上において実行することで、必要な補正を、簡素に且つ確実に実現する。ab座標において、電圧ベクトル(電圧指令ベクトル)の座標軸成分va及びvbを独立して補正するだけで済むため、補正内容が簡素である。特に印加電圧が低い時には3相全てに対して補正が必要となるが、このような場合にも補正量の決定が容易である。
また、直接トルク制御を実行することによって、磁石磁束やインダクタンス分布に高調波が存在するモータを用いた場合でもトルクリプルを低減することができる。尚、モータ1として、埋込磁石型モータ以外に同期リラクタンスモータや誘導モータを採用することも可能である。同期リラクタンスモータや誘導モータにおいても、磁石磁束やインダクタンス分布に高調波が存在するため、直接トルク制御によってトルクリプルの低減効果が得られる。
本実施例では、確実にモータ電流を検出するため電圧指令値に対して補正を加える。仮に、補正前の電圧指令値を用いて磁束の推定を行うと推定誤差が生じてしまうが、本実施例では、補正後の電圧指令値(vαc *及びvβc *)を用いて磁束を推定するため、補正に由来する推定誤差が生じない。また、電圧ベクトルの段階で補正処理が行われるため、磁束推定に用いる補正後の電圧指令ベクトルを容易に得ることができ、三相電圧を逆変換するといった工程は不要であると共に図25のモータ駆動システムでは必要であった三相電圧を検出するための電圧検出器も不要である。
<<第2実施例>>
次に、第2実施例について説明する。第1実施例で定義した記号等は、第2実施例でも適用される。図18は、第2実施例に係るモータ駆動システムの構成ブロック図である。図18のモータ駆動システムでは、鎖交磁束の推定値から回転子位置を推定することによってベクトル制御を実行する。
図18の各部位の説明を行う前に、第2実施例で定義される軸の説明及び第2実施例の動作に関与する演算式の導出を行う。図19を参照する。図19は、モータ1の解析モデル図である。図19には、U相軸、V相軸及びW相軸が示されている。6aは、モータ1の回転子6に設けられた永久磁石である。永久磁石6aが作る磁束と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石6aが作る磁束の方向をd軸にとる。また、図示していないが、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとる。d軸とq軸は、回転座標系の座標軸であり、それらを座標軸に選んだ座標をdq座標とよぶ。
d軸(及びq軸)は回転しており、その回転速度(電気角速度)をωにて表す。また、U相の電機子巻線固定軸から見た反時計回り方向のd軸の位相をθにより表す。反時計回り方向は、位相の進み方向に合致する。位相θは、一般的に、回転子位置と呼ばれるため、以下、それを回転子位置と呼ぶ。
インバータ2からモータ1に印加される全体のモータ電圧Vaのd軸成分及びq軸成分を、夫々、d軸電圧vd及びq軸電圧vqで表す。また、第1実施例でも述べたが、
インバータ2からモータ1に供給される全体のモータ電流Iaのd軸成分及びq軸成分を、夫々、d軸電流id及びq軸電流iqで表す。
d軸電圧vd及びq軸電圧vqに対する指令値を、夫々、d軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *にて表す。vd *及びvq *は、夫々、vd及びvqが追従すべき電圧(目標電圧値)を表す。
d軸電流id及びq軸電流iqに対する指令値を、夫々、d軸電流指令値id *及びq軸電流指令値iq *にて表す。id *及びiq *は、夫々、id及びiqが追従すべき電流(目標電流値)を表す。
dq座標上での拡張誘起電圧方程式は、式(4−1)にて表され、拡張誘起電圧Eexは式(4−2)にて表される。尚、下記の式中におけるpは、微分演算子である。αβ座標に着目して式(4−1)を書き改めると、式(4−3)が得られる。尚、式(4−3)が成立することは、文献“市川、他4名,「拡張誘起電圧モデルに基づく突極型永久磁石同期モータのセンサレス制御」,電学論D,2002年,Vol.122,No.12,p.1088−1096”にも示されている。
Figure 0004961292
式(4−3)の右辺第1項の行列を左辺に移項した後、両辺を時間にて積分すると式(4−4)及び(4−5)が得られる(θ=ωtであるので、-sinθを積分するとcosθ/ωとなり、cosθを積分するとsinθ/ωとなる)。但し、この際、拡張誘起電圧Eexのiqの微分項(即ち、式(4−2)の右辺第2項)を無視する。
Figure 0004961292
「Eex=φex/ω」とおくと、Eexは、モータ1の電機子巻線の鎖交磁束であるφexと回転子6の回転によって発生する誘起電圧を表す。Eexを回転座標系における誘起電圧ベクトルとして捉えると、その誘起電圧ベクトルはq軸上のベクトルとなる。同様に、φexを回転座標系における鎖交磁束ベクトルとして捉えると、その鎖交磁束ベクトルはd軸上のベクトルとなる。式(4−4)及び(4−5)にも現れるφexα及びφexβは、夫々、φexのα軸成分及びβ軸成分を表している。
α軸を基準とした鎖交磁束ベクトルφexの位相θexは下記式(4−6)にて表される。第2実施例に係るモータ駆動システムでは、鎖交磁束ベクトルφexのα軸成分φexα及びβ軸成分φexβを推定し、その推定値から位相θexを推定する。上述したように、鎖交磁束ベクトルφexはd軸上のベクトルとなるべきなので、推定したθexは、理想的にはθに合致する。そこで、推定したθexと座標変換に用いるθとの間の差(軸誤差)に基づいてPLL(Phase Locked Loop)制御を実行し、これによって回転速度及び回転子位置の推定を行う。回転速度ω及び回転子位置θは、下記式(4−7)及び(4−8)に従って推定する。ここで、Kp及びKiは、夫々、比例積分制御における比例係数及び積分係数であり、sは、ラプラス演算子である。
Figure 0004961292
図18のモータ駆動システムの具体的な動作について説明する。図18のモータ制御システムは、モータ1、インバータ2、直流電源4及び電流センサ5を備えていると共に、符号61〜70にて参照される各部位を備えている。第2実施例において、図1の制御部3は、符号61〜70にて参照される各部位によって形成される。
上述の如く、電流センサ5は、母線電流を検出し該母線電流の電流値を表す信号を出力する。電流検出部61及び座標変換器62は、図14の電流検出部21及び座標変換器22と同様の部位である。即ち、電流検出部61は、電流センサ5の出力信号値と三相電圧指令値vu *、vv *及びvw *に基づき、図14の電流検出部21と同様にしてU相電流iu及びV相電流ivを算出及び出力する。但し、電流検出部61に対する三相電圧指令値vu *、vv *及びvw *は、座標変換器70から与えられる。座標変換器62は、電流検出部61にて算出されたiu及びivをiα及びiβに変換する。
磁束推定器63は、座標変換器62にて得られたiα及びiβと電圧指令計算部69からのvαc *及びvβc *とに基づき、上記式(4−4)及び(4−5)に従って、モータ1の鎖交磁束を推定する(即ち、鎖交磁束ベクトルφexのα軸成分φexα及びβ軸成分φexβを算出する)。この際、式(4−4)及び(4−5)におけるvα及びvβとして夫々vαc *及びvβc *を用いる。また、位置/速度推定器64にて推定されたωも用いられる。
図20に、位置/速度推定器64の内部ブロック図を示す。図20の位置/速度推定器64は、符号75〜78にて参照される各部位を備える。θex算出部75は、磁束推定器63にて算出されたφexα及びφexβに基づき、上記式(4−6)に従って位相θexを算出する。減算器76は、θex算出部75より出力されるθexから積分器78より出力されるθを差し引き、軸誤差(θex−θ)を算出する。PI制御部77は、この軸誤差(θex−θ)をゼロに収束させるための比例積分制御を行う。即ち、上記式(4−7)に従った演算を行い、これによって回転速度ωを算出する。積分器78は、上記式(4−8)に従い、PI制御部77にて算出されたωを積分することにより回転子位置θを算出する。PI制御部77及び積分器78にて算出されたω及びθは、位置/速度推定器64が推定した回転速度及び回転子位置とされる。
αβ/dq変換器65は、位置/速度推定器64にて推定されたθに従って、座標変換器62にて得られたiα及びiβを、dq座標上の電流成分であるid及びiqに変換する。
電流指令計算部66は、d軸電流指令値id *及びq軸電流指令値iq *を作成して出力する。例えば、回転速度ωが外部から与えられた速度指令値ω*に追従するようにiq *を作成し、必要に応じてiq *などを参照しつつ所望のベクトル制御(例えば最大トルク制御)が実現されるようにid *を作成する。
減算器67及び68は、αβ/dq変換器65からのid及びiqと電流指令計算部66からのid *及びiq *に基づいて電流誤差(id *−id)及び(iq *−iq)を算出して算出結果を電圧指令計算部69に与える。
図21に、電圧指令計算部69の内部ブロック図を示す。図21の電圧指令計算部69は、符号81〜84にて参照される各部位を備える。補正前電圧計算部81は、比例積分制御により、電流誤差(id *−id)及び(iq *−iq)がゼロに収束するようにd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *を算出する。vd *及びvq *は、(id *−id)及び(iq *−iq)を共にゼロに収束させるための、vd及びvqの目標値である。
座標回転部82は、位置/速度推定器64にて推定されたθに基づいてvd *及びvq *をva及びvbに変換する。図22を参照して、この変換手法について説明を加える。図22は、U相軸、V相軸及びW相軸と、d軸及びq軸と、電圧ベクトル110と、の関係を表す空間ベクトル図である。q軸から見た電圧ベクトル110の位相をεにて表す。U相軸を基準とした電圧ベクトル110の位相は、(θ+ε+π/2)にて表される。また、a1軸〜a6軸の内(図9参照)、電圧ベクトル110が最も近い軸の位相は、U相軸を基準として、「(n'+2)π/3」にて表される。ここで、n'は、(θ+ε)をπ/3で割った時に得られる商である。
便宜上、図22に示す如く、θを、上記の位相(n'+2)π/3と、その位相(n'+2)π/3とθとの差分位相θDと、に分解する。これらの位相の関係は下記式(5−1)にて表される。そうすると、dq座標上の電圧成分を表すvd及びvqは、下記式(5−2)によって、ab座標上の電圧成分を表すva及びvbに変換される。また、εは、下記式(5−3)にて表される。
Figure 0004961292
座標回転部82は、上記式(5−1)〜(5−3)に従ってvd *及びvq *をva及びvbに変換する。但し、この際、式(5−2)及び(5−3)におけるvd及びvqとして夫々vd *及びvq *を用いる。具体的には、式(5−3)にて求まるεと推定されたθからn'を求め、θと求めたn'を式(5−1)に代入することによりθDを求める。その後、求めたθDを用いて式(5−2)に従い、vd *及びvq *をva及びvbに変換する。ところで、n'と第1実施例で述べたn(図8参照)との間には、等式「n'+2=n」が成立する。座標回転部82で求められたn'に2を加えた値(即ち、n)は、座標回転部84での演算に利用される。
座標回転部82にて得られたva及びvbは、成分補正部83に送られる。成分補正部83及び座標回転部84は、図16の成分補正部43及び座標回転部44と同様のものである。即ち、成分補正部83は、図10のステップS2における補正処理をva及びvbに対して施し、補正後のva及びvbを、夫々vac及びvbcとして出力する。但し、補正が不要の場合は、vac=va且つvbc=vb、となる。
座標回転部84は、上記式(1−5)に従って、補正後のa軸電圧vac及びb軸電圧vbcを補正後のα軸電圧vαc及びb軸電圧vβcに変換し、得られたvac及びvbcを夫々vαc *及びvβc *として出力する。
電圧指令計算部69(座標回転部84)によって算出されたvαc *及びvβc *は、図18の座標変換器70に与えられる。座標変換器70は、vαc *及びvβc *を、vu *、vv *及びvw *から成る三相電圧指令値に変換し、該三相電圧指令値をインバータ2に出力する。インバータ2は、該三相電圧指令値に従って三相交流電流をモータ1に供給する。
本実施例でも、電圧ベクトル(電圧指令ベクトル)を補正する工程が設けられているため確実にモータ電流を検出することができる。そして、この補正処理を補正のしやすいab座標上において実行することで、必要な補正を、簡素に且つ確実に実現する。ab座標において、電圧ベクトル(電圧指令ベクトル)の座標軸成分va及びvbを独立して補正するだけで済むため、補正内容が簡素である。特に印加電圧が低い時には3相全てに対して補正が必要となるが、このような場合にも補正量の決定が容易である。
本実施例では、確実にモータ電流を検出するため電圧指令値に対して補正を加える。仮に、補正前の電圧指令値を用いて磁束の推定を行うと推定誤差が生じてしまうが、本実施例では、補正後の電圧指令値(vαc *及びvβc *)を用いて磁束を推定するため、補正に由来する推定誤差が生じない。また、電圧ベクトルの段階で補正処理が行われるため、磁束推定に用いる補正後の電圧指令ベクトルを容易に得ることができ、三相電圧を逆変換するといった工程は不要であると共に図25のモータ駆動システムでは必要であった三相電圧を検出するための電圧検出器も不要である。
本発明を適用したモータ駆動システムの実施例を上述したが、本発明は、様々な変形例(又は他の実施例)を含む。以下に、変形例(又は他の実施例)又は注釈事項として、注釈1〜注釈5を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
インバータ2にて3相変調を用いる場合を取り扱ったが、本発明は変調方式に依存しない。例えば、インバータ2にて2相変調を行う場合、通電パターンは、図3に示した3相変調のそれと異なってくる。2相変調では、最小相の下アームが常にオンとされるため、図4におけるタイミングT0−T1間及びT6−T7間に対応する通電パターンが存在しない。しかしながら、結局、タイミングT1−T2間及びT2−T3間に対応する通電パターンにて母線電流を検出するようにすれば、最大相及び最小相の電流を検出できることに変わりはない。
[注釈2]
本実施形態に係るモータ駆動システムにおいて、上述の各種の指令値(φα*、vd *等)やその他の状態量(φα、φexα等)を含む、導出されるべき全ての値の導出手法は任意である。即ち、例えば、それらを、制御部3(図1参照)内での演算によって導出するようにしてもよいし、予め設定しておいたテーブルデータから導出するようにしてもよい。
[注釈3]
また、制御部3(図1参照)の機能の一部または全部は、例えば汎用マイクロコンピュータ等に組み込まれたソフトウェア(プログラム)を用いて実現される。ソフトウェアを用いて制御部3を実現する場合、制御部3の各部の構成を示すブロック図は機能ブロック図を表すこととなる。勿論、ソフトウェア(プログラム)ではなく、ハードウェアのみによって制御部3を構成しても構わない。
[注釈4]
例えば以下のように考えることができる。制御部3は、モータ制御装置として機能する。モータ制御装置内に、図1等の電流センサ5が含まれていると考えても構わない。電流センサ5の出力信号に基づいてモータ電流を検出するモータ電流検出手段は、図14の電流検出部21又は図18の電流検出部61を含む。また例えば、図16の補正前電圧計算部41と座標回転部42、又は、図21の補正前電圧計算部81と座標回転部82は、電圧指令ベクトル作成手段として機能する。また例えば、図16の成分補正部43又は図21の成分補正部83は、電圧指令ベクトル補正手段として機能する。
[注釈5]
尚、本明細書では、記述の簡略化上、記号(iαなど)のみの表記によって、その記号に対応する状態量(状態変数)などを表現している場合もある。即ち、本明細書では、例えば、「iα」と「α軸電流iα」は同じものを指す。
また、本明細書等において下記の点に留意すべきである。上記の数j(jは1以上の整数)と表記した墨付きかっこ内の式(式(1−2)等)の記述又は図面において、所謂下付き文字として表記されているギリシャ文字(α等)は、それらの墨付きかっこ外において、下付き文字でない標準文字として表記されうる。このギリシャ文字の下付き文字と標準文字との相違は無視されるべきである。
Figure 0004961292
本発明は、モータを用いるあらゆる電気機器に好適である。特に、冷蔵庫用の圧縮機、車載用空気調和機、電動車などに好適である。
本発明の実施の形態に係るモータ駆動システムの全体構成ブロック図である。 図1のモータに印加される三相交流電圧の典型的な例を示す図である。 図1のモータに対する通電パターンと、各通電パターンと母線電流との関係を表として示した図である。 図1のモータにおける各相電圧の電圧レベルとキャリア信号との関係、並びに、その関係に応じたPWM信号及び母線電流の波形を示す図である。 図4の各タイミングにおける、図1の電機子巻線周辺の等価回路図である。 図1のモータにおける各相電圧の高低関係の組み合わせ(モード)及び各組み合わせにおいて検出される電流の相を、表として示した図である。 U相軸、V相軸及びW相軸と、α軸及びβ軸と、の関係を示す図である。 本発明の第1実施例に係り、U相軸、V相軸及びW相軸並びにα軸及びβ軸と、電圧ベクトルと、の関係を表す空間ベクトル図である。 本発明の実施形態にて定義されるa軸を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る、電圧ベクトルの補正処理の手順を表すフローチャートである。 図10の補正処理の前後の、ab座標上における電圧ベクトルの軌跡を示す図である。 図10の補正処理の前後の、αβ座標上における電圧ベクトルの軌跡を示す図である。 図10の補正処理を経て得られるU相電圧、V相電圧及びW相電圧の電圧波形を示す図である。 本発明の第1実施例に係るモータ駆動システムの構成ブロック図である。 図14の磁束指令計算部の内部ブロック図である。 図14の電圧指令計算部の内部ブロック図である。 図14の電圧指令計算部の演算に関与する、鎖交磁束と電圧の関係を表すベクトル図である。 本発明の第2実施例に係るモータ駆動システムの構成ブロック図である。 U相軸、V相軸及びW相軸と、d軸と、の関係を示す図である。 図18の位置/速度推定器の内部ブロック図である。 図18の電圧指令計算部の内部ブロック図である。 図9のa軸との関係を考慮して回転子の位相(θ)を分解した様子を示す図である。 1シャント電流検出方式を採用した、従来のモータ駆動システムの全体構成ブロック図である。 従来技術に係り、1シャント電流検出方式を採用した場合における電圧指令値(パルス幅)の補正例を示す図である。 直接トルク制御を実現する従来のモータ駆動システムの全体構成ブロック図である。
符号の説明
1 モータ
2 インバータ
3 制御部
4 直流電源
5 電流センサ
6 回転子
7 固定子
7u、7v、7w 電機子巻線
21、61 電流検出部

Claims (9)

  1. 三相式のモータを駆動するインバータと直流電源との間に流れる電流に基づいて前記モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、
    前記モータの電機子巻線の鎖交磁束に基づいて前記モータへの印加電圧が追従すべき電圧のベクトルを表す電圧指令ベクトルを作成する電圧指令ベクトル作成手段と、
    作成された前記電圧指令ベクトルを補正する電圧指令ベクトル補正手段と、
    前記モータ電流と補正後の電圧指令ベクトルに基づいて前記鎖交磁束を推定する磁束推定手段と、を備え、
    前記補正後の電圧指令ベクトルに従って前記インバータを介して前記モータを制御する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記電圧指令ベクトル作成手段によって作成された前記電圧指令ベクトルは、回転座標上の電圧指令ベクトルであり、
    前記電圧指令ベクトル補正手段は、その回転座標上の電圧指令ベクトルを三相の固定座標上の三相電圧指令値に変換する過程において、前記回転座標上の電圧指令ベクトルを補正し、
    当該モータ制御装置は、補正後の電圧指令ベクトルに対応する前記三相電圧指令値を前記インバータに供給することにより、前記モータを制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記電圧指令ベクトル作成手段によって作成された前記電圧指令ベクトルは、所定の固定軸を基準とした前記電圧指令ベクトルの位相に応じて電気角60度ごとにステップ的に回転するab座標上の二相の電圧指令ベクトルである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記電圧指令ベクトル補正手段は、前記ab座標上の二相の電圧指令ベクトルを形成する座標軸成分の大きさに基づいて補正の要否を判断し、補正が必要な場合、前記座標軸成分を補正することによって、前記ab座標上の二相の電圧指令ベクトルを補正する
    ことを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記電圧指令ベクトル補正手段による補正後のab座標上の二相の電圧指令ベクトルを、固定されたα及びβ軸を座標軸とするαβ座標上の電圧指令ベクトルに変換する座標変換手段を更に備え、
    前記磁束推定手段は、前記モータ電流と前記αβ座標上の電圧指令ベクトルに基づいて前記鎖交磁束を推定する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記電圧指令ベクトル補正手段による補正後のab座標上の二相の電圧指令ベクトルを、固定されたα及びβ軸を座標軸とするαβ座標上の電圧指令ベクトルに変換する座標変換手段を更に備え、
    前記磁束推定手段は、前記モータ電流の、前記αβ座標上の座標軸成分と、前記αβ座標上の電圧指令ベクトルと、に基づいて、
    前記鎖交磁束の、前記αβ座標上の座標軸成分を推定する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のモータ制御装置。
  7. 前記モータ電流と推定された前記鎖交磁束に基づいて前記モータが発生するトルクを推定するトルク推定手段を更に備え、
    推定された前記トルクに基づいて前記モータに対する直接トルク制御を実行する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載のモータ制御装置。
  8. 推定された前記鎖交磁束に基づいて前記モータの回転子位置を推定する回転子位置推定手段を更に備え、
    推定された前記回転子位置に基づいて前記モータに対するベクトル制御を実行する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載のモータ制御装置。
  9. 三相式のモータと、
    前記モータを駆動するインバータと、
    前記インバータを制御することにより前記モータを制御する請求項1〜請求項8の何れかに記載のモータ制御装置と、を備えた
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
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