JP2011050178A - モータ制御装置及び発電機制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧飽和時におけるトルク応答の安定化を図る。
【解決手段】モータ制御装置は、直接トルク制御を採用する。即ち、モータの電機子巻線を鎖交する磁束を推定し、推定磁束とモータ電流からトルクを推定してトルクを直接制御する。推定トルクとトルク指令値との誤差(ΔT)をゼロに収束させるためのPI制御を実行し、PI制御に従う磁束ベクトルの位相(θS *)と推定磁束の位相(θS)との差(θDIF)から電圧飽和の発生有無を検出する。電圧飽和の発生時には、その差(θDIF)に応じて上記PI制御における積分ゲイン(γi・Ki)を可変設定する。
【選択図】図8

Description

本発明は、モータを制御するためのモータ制御装置及び発電機を制御するための発電機制御装置に関する。
モータ制御の方法として、電流制御系を用いてモータ電流を制御する方法と異なり、トルクと磁束を制御する方法が知られており、後者の制御は直接トルク制御と呼ばれている。直接トルク制御では、モータの電機子巻線を鎖交する磁束及びモータの発生トルクが推定され、推定磁束及び推定トルクが磁束指令値及びトルク指令値に追従するように電圧指令値が作成される。そして、該電圧指令値がPWMインバータに与えられることで所望のトルクが得られる。
推定トルクとトルク指令値との誤差がゼロに収束するように比例積分制御を用いて磁束指令値を生成することができる。この比例積分制御は、磁束指令値に従った電圧指令値、即ち、モータの発生トルクをトルク指令値に一致させるための電圧指令値が電圧指令値生成部において生成されることを前提として動作するが、モータの高速回転時など、電圧飽和の発生時には該前提が崩れるため、トルク制御が不安定になることがある。
電圧飽和とは、電圧指令値の大きさ(指定された、モータの印加電圧の大きさ)がPWMインバータの出力可能な上限電圧値を超えている状態を指す。電圧飽和の発生時には、電源保護等を目的として電圧指令値の大きさが上限電圧値以下となるように補正され、この補正により、モータの発生トルクをトルク指令値に一致させるために必要な電圧指令値よりも小さな電圧指令値が電圧指令値生成部において生成されることになる。この結果、トルク制御系の線形性(比例積分制御の線形性)が崩れて、トルク制御の応答性が劣化する或いは不安定になることが多い。典型的には例えば、推定トルク及びトルク指令値間の正の誤差又は負の誤差が定常的に発生することに起因して比例積分制御における積分値が過度に大きくなり、所謂ワインドアップ現象が引き起こされる。比例積分制御においてワインドアップ現象が発生すると、積分値の蓄積による操作遅れが生じて、制御対象であるトルクのオーバーシュート等が生じるようになる。
このような電圧飽和に対して、制御の安定化を図る方法が幾つか提案されている。例えば、下記特許文献1では、電圧飽和の発生時においてq相の積分器における積分値を小さな値に書き換えている。また例えば、下記特許文献2では、電圧飽和の発生時において、モータの制御を電流ループ処理に基づく比例積分制御からベクトル角度制御(d軸及びq軸の電圧指令値vd及びvqの合成ベクトルの、q軸に対する角度を制御)に切り替えている。
特開平6−153569号公報 特開2008−67582号公報
しかしながら、特許文献1及び2に係る方法は、モータ電流のd軸及びq軸成分を電流制御系を用いて制御する場合にのみ適用可能な方法であるため、直接トルク制御などの、電流制御系を構成しないモータ制御には適用できない。モータの制御方法に関する従来技術を説明したが、発電機の制御方法についても同様のことが言える。
そこで本発明は、トルク制御の安定化に寄与するモータ制御装置及び発電機制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るモータ制御装置は、電機子巻線を有するモータの発生トルクが前記発生トルクの目標値であるトルク指令値に追従するように、積分器を用いて前記発生トルクを制御するトルク制御部を備えたモータ制御装置において、前記トルク制御部は、前記発生トルクを前記トルク指令値に追従させるために生成されるべき指令値であって且つ前記モータの印加電圧を指定する指令値である電圧指令値の大きさが所定の制限電圧値を超えていて、該大きさが前記制限電圧値以下に制限されるとき、前記電機子巻線の鎖交磁束の情報に基づき前記積分器のパラメータを調整することを特徴とする。
発生トルクをトルク指令値に追従させるためにモータに印加すべき電圧の大きさ、即ち電圧指令値の大きさが所定の制限電圧値を超える状態は電圧飽和と呼ばれる。電圧飽和の発生時において、上記のような電圧の制限を行えば、発生トルクとトルク指令値との差分が積分器に蓄積して積分器の出力が過度に大きくなり、トルク応答が悪くなる或いはトルク制御が不安定になる、といったことが懸念される。一方で、電圧の積分に相当する磁束情報を見れば電圧飽和の発生状態を推測可能である。これを考慮し、本発明に係るモータ制御装置では、電圧飽和時において電機子巻線の鎖交磁束の情報に基づき積分器のパラメータを調整する。これにより、電圧飽和時に適した積分制御が可能となり、トルク制御の安定化を図ることが可能となる。
具体的には例えば、前記積分器は、前記発生トルクと前記トルク指令値との差分に応じた値の積分値を出力し、前記トルク制御部は、前記積分器の出力を用いて、前記差分を低減するための積分制御を含む制御を実行し、前記積分制御を含む制御と前記制限電圧値とに基づいて前記電圧指令値を生成する電圧指令値生成部、及び、前記電圧指令値と前記電機子巻線に流れる電機子電流とに基づいて前記鎖交磁束を推定する推定部を、当該モータ制御装置は更に備え、前記鎖交磁束の情報は、前記推定部による前記鎖交磁束の推定結果に基づいて生成される。
積分制御を含む制御(例えば、比例積分制御)に基づき、発生トルクをトルク指令値に追従させるために必要なモータの印加電圧値が分かる。しかしながら、この印加電圧値は制限電圧値以下に制限される必要がある。このため、電圧指令値生成部は、積分制御を含む制御と制限電圧値とに基づいて電圧指令値を生成する。発生トルクをトルク指令値に追従させるために必要なモータの印加電圧値が制限電圧値を超えており、これに起因して実際の印加電圧値が制限電圧値以下に制限される時、電圧指令値から推定される鎖交磁束は、積分制御を含む制御に従った鎖交磁束の目標値からずれる。従って、鎖交磁束の推定結果から電圧飽和の発生状態を検出可能であり、その検出結果を用いて、電圧飽和時に適した積分制御を成すことが可能である。
より具体的には例えば、前記トルク制御部は、前記差分が低減するように、前記積分器を用いて所定座標系上における前記鎖交磁束の位相の目標である位相指令値を生成し、前記電圧指令値生成部は、前記位相指令値に従った磁束を前記電機子巻線に鎖交させるために必要な前記電圧指令値を、前記電圧指令値の大きさが前記制限電圧値以下となる制限の下で生成し、前記鎖交磁束の情報は、前記推定部によって推定された前記鎖交磁束である推定鎖交磁束の、前記所定座標系上における位相と、前記位相指令値と、の差を表す位相差情報である。
より具体的には例えば、前記トルク制御部は、前記差分に前記パラメータとしての積分ゲインを乗じて得た値の積分値に応じて前記位相指令値を生成し、前記位相差情報にて表される前記差が増大するに従って前記積分ゲインを減少させる。
これにより、電圧飽和時において積分器の出力が過度に大きくなることが抑制され、トルク制御の安定化が図られる。
また例えば、前記推定部は、前記電圧指令値と前記電機子電流に基づいて前記発生トルクをも推定し、前記トルク制御部では、前記発生トルクとして、推定された発生トルクが用いられる。
本発明に係る発電機制御装置は、電機子巻線を有する発電機の発生トルクが前記発生トルクの目標値であるトルク指令値に追従するように、積分器を用いて前記発生トルクを制御するトルク制御部を備えた発電機制御装置において、前記トルク制御部は、前記発生トルクを前記トルク指令値に追従させるために生成されるべき指令値であって且つ前記発電機の出力電圧を指定する指令値である電圧指令値の大きさが所定の制限電圧値を超えていて、該大きさが前記制限電圧値以下に制限されるとき、前記電機子巻線の鎖交磁束の情報に基づき前記積分器のパラメータを調整することを特徴とする。
これにより、上記モータ制御装置と同様、電圧飽和時に適した積分制御が可能となり、トルク制御の安定化を図ることが可能となる。
本発明によれば、トルク制御の安定化に寄与するモータ制御装置及び発電機制御装置を提供することが可能となる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
本発明の第1実施形態に係るモータ駆動システムの概略ブロック図である。 図1に示されるモータの内部構成を表すブロック図である。 図1に示されるモータの解析モデル図である。 本発明の第1実施形態に係るモータ駆動システムの詳細ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係り、磁束ベクトルとα軸及びβ軸との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、電圧飽和の未発生時における、電圧指令ベクトル、推定磁束ベクトル及び磁束指令ベクトルの関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、電圧飽和の発生時における、電圧指令ベクトル、推定磁束ベクトル及び磁束指令ベクトルの関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るトルク制御部の内部ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係り、トルク指令値をステップ的に変化させた時における、推定されたトルクの波形及び積分ゲイン用の係数の波形を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る発電システムの詳細ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係るモータ駆動システムの概略ブロック図である。図1のモータ駆動システムは、モータ1と、電圧変換回路2と、モータ制御装置3とを備える。図2は、モータ1の内部構成を表すブロック図である。
モータ1は、三相永久磁石同期モータであり、永久磁石を備えた回転子1rと3相分の電機子巻線(即ち、U相、V相及びW相の電機子巻線)を備えた固定子1sとを有している。
電圧変換回路2は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)インバータである。電圧変換回路2としてのPWMインバータは、パルス幅変調を用いて直流電源(不図示)から与えられる直流電圧を三相交流電圧に変換し、その三相交流電圧をモータ1に印加する。モータ1に印加される三相交流電圧は、U相の電機子巻線への印加電圧を表すU相電圧vu、V相の電機子巻線への印加電圧を表すV相電圧vv、及び、W相の電機子巻線への印加電圧を表すW相電圧vwから成る。U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwの合成電圧である、モータ1に印加される全体の電圧をモータ電圧(モータ端子電圧)と呼び、それを記号vによって表す。
モータ電圧vの印加によってモータ1に流れる電流のU相成分、V相成分及びW相成分、即ちU相、V相及びW相の電機子巻線に流れる電流を、夫々、U相電流iu、V相電流iv及びW相電流iwと呼ぶ。U相電流iu、V相電流iv及びW相電流iwの合成電流である、モータ1に流れる全体の電流をモータ電流(電機子電流)と呼び、それを記号iによって表す。
図3(a)及び(b)に、モータ1の解析モデル図を示す。図3(a)には、U相、V相、W相の電機子巻線固定軸(以下、U相軸、V相軸及びW相軸とも呼ぶ)が示されている。1mは、モータ1の回転子1rに設けられた永久磁石である。V相軸の位相は、U相軸を基準として電気角で120度だけ進んでおり、W相軸の位相は、V相軸を基準として更に電気角で120度だけ進んでいる。永久磁石1mが作る磁束の回転速度と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石1mが作る磁束の方向をd軸にとり、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとる。図3(a)及び(b)において反時計回り方向が位相の進み方向に対応する。d軸及びq軸の回転速度をωにて表す。ωにて表される回転速度は、電気角における角速度である。
また、図3(b)には、U相軸、V相軸及びW相軸と、互いに直交するα軸及びβ軸と、の関係が示されている。α軸はU相軸と一致しており、β軸は、α軸を基準として電気角で90度だけ進んでいる。U相軸、V相軸及びW相軸並びにα軸及びβ軸は、回転子1rの回転に関係なく固定された固定軸である。α軸及びβ軸を総称してαβ軸と呼び、α軸及びβ軸を座標軸に選んだ固定座標系をαβ座標系と呼ぶ。
更に以下の如く状態量を定義する。
モータ電圧vのα軸成分及びβ軸成分を、夫々、α軸電圧及びβ軸電圧と呼ぶと共に記号vα及びvβにて表す。
モータ電流iのα軸成分及びβ軸成分を、夫々、α軸電流及びβ軸電流と呼ぶと共に記号iα及びiβにて表す。
三相の電機子巻線を鎖交する磁束を合成したものを電機子鎖交磁束と呼ぶと共に記号φにて表す。電機子鎖交磁束φのα軸成分及びβ軸成分を、夫々、α軸磁束及びβ軸磁束と呼ぶと共に記号φα及びφβにて表す。電機子鎖交磁束φは、永久磁石1mによる界磁磁束(後述のΦaに相当)とモータ電流iによる電機子反作用磁束との合成磁束に相当する。φは二次元量であるため、それを磁束ベクトルとも呼ぶ。
vα、vβ、φα及びφβが追従すべき、vα、vβ、φα及びφβの目標値を、夫々、α軸電圧指令値vα*、β軸電圧指令値vβ*、α軸磁束指令値φα*及びβ軸磁束指令値φβ*と呼び、vu、vv及びvwが追従すべき、vu、vv及びvwの目標値を、夫々、U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *と呼ぶ。
尚、本明細書では、記述の簡略化上、記号(iαなど)のみの表記によって、その記号に対応する状態量などを表現している場合もある。即ち、本明細書では、例えば、「iα」と「α軸電流iα」又は「α軸電流値iα」は同じものを指している。
図4は、図1のモータ駆動システムの詳細ブロック図である。図4のモータ駆動システムには、モータ1、電圧変換回路2及びモータ制御装置3の他に、電源4及び電流センサ10が設けられている。図4のモータ制御装置3は、符号31〜40によって参照される各部位を備える。
モータ制御装置3内の各部位は、モータ制御装置3内で生成された各値を自由に利用可能である。図4のモータ駆動システムを形成する各部位は、所定の制御周期にて自身が算出(又は検出)して出力する指令値(ω*、T*、θS *、|φ*|、φα*、φβ*、vα*、vβ*、vu *、vv *及びvw *を含む)又は状態量(iu、iv、iα、iβ、φα、φβ、θS、ω及びTを含む)を更新し、最新の指令値又は状態量に従って各値の演算を行う。
図4のモータ駆動システムでは、いわゆる直接トルク制御(Direct torque Control)によってモータ1が駆動制御される。埋込磁石型モータなどを用いる場合、磁石磁束やインダクタンス分布に高調波が存在することが多い。つまり例えば、U相電機子巻線を鎖交する永久磁石の磁束は、回転子の位相変化に対して理想的には正弦波の波形を描くが、実際には該波形には高調波が含まれ、これに起因して永久磁石の回転によって生じる誘起電圧も歪む。同様に、電機子巻線のd軸インダクタンスやq軸インダクタンスも高調波を含む。このような高調波はトルクリプルの原因となることが知られている。
ベクトル制御によってd軸電流及びq軸電流が一定となるように制御した場合、磁石磁束やインダクタンス分布に高調波が含まれていなければ、発生トルクは一定となるが、実際には通常それらに高調波が含まれているため発生トルクが脈動する。これに対し、直接トルク制御では、固定子の電機子巻線を鎖交する磁束を推定し、推定磁束とモータ電流とからトルクを推定してトルクを直接制御する。推定磁束には高調波の影響が反映されるため、トルクの推定にも高調波の影響が反映される。直接トルク制御では、この推定トルクに基づいて制御を行うため、磁石磁束やインダクタンス分布に高調波が存在している場合でもトルクリプルを低減できるという効果がある。
加えて、トルク指令に対する応答性が良い、dq座標変換を行うために必要な回転子位置情報(d軸の位相情報)が不要である、制御に電機子巻線のインダクタンス等のモータパラメータが不要である等の利点が、直接トルク制御には存在する。以下、図4の各部位の機能を具体的に説明する。
電流センサ10は、電圧変換回路2からモータ1に供給されるU相電流iu及びV相電流ivの電流値を表すアナログ信号を出力する。A/D変換器から成る電流検出部31は、電流センサ10の出力信号に基づいてU相電流iu及びV相電流ivの電流値を検出する。尚、検出されたiu及びivの電流値を用い、関係式「iw=−iu−iv」に従って、W相電流iwの電流値を算出することもできる。
3相/2相変換部32は、U相電流値iu及びV相電流値ivをαβ軸上に座標変換することにより、α軸電流値iα及びβ軸電流値iβを算出及び出力する。
磁束・トルク推定部33(以下、推定部33と略記することがある)は、3相/2相変換部32から与えられるα軸電流値iα及びβ軸電流値iβと電圧指令部39から与えられるα軸電圧指令値vα*及びβ軸電圧指令値vβ*に基づいて、α軸磁束φα及びβ軸磁束φβを推定すると共に、推定したφα及びφβに基づいて磁束ベクトルφの位相θSを算出する。更に、φα、φβ、iα及びiβに基づいて、モータ1にて発生するトルクTを推定する。
図5に示す空間ベクトル図において、符号301が付されたベクトルが、φα及びφβをα軸成分及びβ軸成分として有する磁束ベクトルφである。位相θSは、電気角における位相であって、α軸(U相軸)から見た磁束ベクトルφの位相である。図5に示す如く、永久磁石1mによる界磁磁束(図5のΦaに対応)とモータ電流iによる電機子反作用磁束(図5のLiに相当;Lは電機子巻線のインダクタンスを表す)との合成磁束が、φに相当する。
具体的には、φα、φβ、θS及びTを、夫々、下記式(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)に従って算出することができる。
Figure 2011050178
式(A1)及び(A2)における各右辺の積分は、時間tに対する積分であり、その積分区間は、基準時刻である時刻t=0から現時点までである。
aは、モータ1に設けられた電機子巻線の一相当たりの抵抗値を表し、
nは、モータ1の極対数を表し、
φα|t=0及びφβ|t=0は、夫々、時刻t=0におけるφα及びφβの値(即ち、φα及びφβの初期値)を表す。
尚、Ra、Pn、φα|t=0及びφβ|t=0を、モータ駆動システムの設計段階にて予め定めておくことができる。
図示されない速度指令生成部は、モータ1の回転子1rを所望の回転速度(電気角速度)にて回転させるための回転速度指令値ω*を生成する。磁束・トルク指令部34には、この回転速度指令値ω*と、モータ1の回転速度ωとが与えられる。回転速度ωを、エンコーダ等を用いた回転速度検出によって得ることができる。尚、推定部33にて求められた位相θSを時間で微分することによって回転速度ωを推定算出するようにしても良い。
磁束・トルク指令部34は、比例積分制御(以下、PI制御という)などを用いることによって、回転速度指令値ω*と回転速度ωとの差(ω*−ω)がゼロに収束するようにトルク指令値T*を算出及び出力する。トルク指令値T*は、モータ1の発生トルクTの目標値である(換言すれば、推定部33にて推定されるトルクTの目標値である)。
直接トルク制御ではトルク指令値T*と同時に電機子鎖交磁束の振幅に対する指令値を与える必要がある。この振幅に対する指令値を|φ*|にて表す。|φ*|は、φα及びφβから形成される磁束ベクトルφの大きさ(即ち、電機子鎖交磁束φの振幅)の目標値を表す。|φ*|は、例えば、トルク指令値T*又は回転速度ωの関数とされる。従って、例えば、|φ*|とT*又はωとの関係を表すテーブルデータを予めモータ制御装置3内に格納しておき、T*又はωに基づき、そのテーブルデータに従って|φ*|を求めることができる。
減算部35は、トルク指令値T*と推定されたトルクTとの差ΔT(=T*−T)を算出してトルク演算部36に与える。
トルク演算部36は、ΔTをゼロに収束させるためのPI制御を行うことによりΔTに応じた位相補正量ΔθS *を算出する。加算部37は、この位相補正量ΔθS *と推定部33によって算出された位相θSとの和(ΔθS *+θS)を求め、得られた和を位相指令値θS *(=(ΔθS *+θS))として出力する。
磁束ベクトル生成部38は、|φ*|とθS *に基づき、下記式(A5)及び(A6)に従ってα軸磁束指令値φα*及びβ軸磁束指令値φβ*を算出する。
Figure 2011050178
電圧指令部(電圧指令値生成部)39は、磁束ベクトル生成部38及び磁束・トルク推定部33からのφα*、φβ*、φα及びφβに基づき、(φα*−φα)/tS及び(φβ*−φβ)/tSを用いてα軸電圧指令値vα*及びβ軸電圧指令値vβ*を算出する(tSは、後述するように制御周期の時間長さである)。この算出に当たり、3相/2相変換部32からのiα及びiβも参照されうる(但し、iα及びiβが電圧指令部39に与えられる様子は不図示)。
2相/3相変換部40は、αβ軸上の電圧指令値であるvα*及びvβ*を三相の固定座標軸上に座標変換することにより、vu *、vv *及びvw *から成る三相電圧指令値を算出する。電圧変換回路2は、この三相電圧指令値に従って電源4からの直流電圧を、U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwから成る三相交流電圧に変換する。この三相交流電圧に応じた電流が電機子巻線に供給されてモータ1が駆動される。
モータ駆動システム内における演算は、実際には、所定の制御周期にて離散化された各指令値又は状態量の瞬時値に基づいて行われる。そこで、モータ制御装置3内の各部位の入力値及び出力値が制御周期にて離散化された場合を考えて、それらの動作についての説明を加える。制御周期の時間長さをtSにて表す。
今、基準時刻t=0が0番目の制御周期に属し、且つ、現時点がk番目の制御周期に属する場合を考える(kは自然数)。k番目の制御周期において導出された指令値又は状態量を[k]を伴った記号にて表す。従って、k番目の制御周期において導出された
φα、φβ、θS、T、T*、ΔT、ΔθS *、θS *、|φ*|、φα*、φβ*、vα*、vβ*は、夫々、φα[k]、φβ[k]、θS[k]、T[k]、T*[k]、ΔT[k]、ΔθS *[k]、θS *[k]、|φ*|[k]、φα*[k]、φβ*[k]、vα*[k]、vβ*[k]にて表される。k番目の制御周期以外についても同様である。従って例えば、(k+1)番目の制御周期において導出された指令値又は状態量は[k+1]を伴った記号にて表される。ΔθS *[k]は、ΔT[k]とk番目の制御周期よりも前の制御周期において導出されたΔT(ΔT[k−1]等)とに基づいて導出されたΔθS *であり、θS *[k]=θS[k]+ΔθS *[k]である。φα*[k]及びφβ*[k]はθS *[k]及び|φ*|[k]から導出され、vα*[k]及びvβ*[k]はφα*[k]及びφβ*[k]とφα[k]及びφβ[k]から導出される。
モータ制御装置3は、上記式(A1)〜(A6)に対応する下記式(B1)〜(B6)に従って、φα[k]、φβ[k]、θS[k]、T[k]、φα*[k]及びφβ*[k]を算出することができる。
Figure 2011050178
図6に、磁束ベクトルと電圧指令ベクトル等との関係を示す。まず、いわゆる電圧飽和が発生していない時における、それらの関係を説明する。今、推定されたφα[k]及びφβ[k]をα軸成分及びβ軸成分として有する磁束ベクトルφを推定磁束ベクトルφest[k]と呼び、φα*[k]及びφβ*[k]をα軸成分及びβ軸成分として有する磁束ベクトルφを磁束指令ベクトルφ*[k]と呼ぶ。更に、vα*[k]及びvβ*[k]をα軸成分及びβ軸成分として有する電圧ベクトルを電圧指令ベクトルv*[k]と呼ぶ。
図6において、ベクトル320及び321は、夫々、推定磁束ベクトルφest[k]及び磁束指令ベクトルφ*[k]を表している。磁束指令ベクトルφ*[k]は、次の制御周期、即ち(k+1)番目の制御周期における磁束ベクトルφの目標となる。k番目の制御周期においてφest[k]であった磁束ベクトルを(k+1)番目の制御周期において磁束指令ベクトルφ*[k]と一致させるべく、電圧指令部39は、図6のベクトル322に相当する、等式「v*[k]=(φ*[k]−φest[k])/tS」に従った電圧指令ベクトルv*[k]を生成する。このv*[k]とtSの積は、推定磁束ベクトルφest[k]と磁束指令ベクトルφ*[k]との差分ベクトル323に相当するため、k番目の制御周期において該電圧指令ベクトルv*[k]に従った電圧をモータ1に印加することで、(k+1)番目の制御周期における磁束ベクトル(即ちφest[k+1])は、理想的にはφ*[k]と一致するようになる。
しかしながら、モータ1の高速回転時などにおいて電圧飽和が発生すると、等式「v*[k]=(φ*[k]−φest[k])/tS」に従った電圧をモータ1に印加できなくなる。図7に、電圧飽和発生時における、磁束ベクトルと電圧指令ベクトル等との関係を示す。電圧飽和とは、モータ1の発生トルクTをトルク指令値T*に追従させるために生成されるべき電圧指令ベクトルv*の大きさ(即ち、(vα*2+vβ*2)の正の平方根)が所定の制限電圧値VLIMを超えている状態を指し、電圧飽和の発生時には、電圧指令ベクトルv*の大きさが制限電圧値VLIM以下となるように補正される。補正後の電圧指令ベクトルをv*’にて表す。制限電圧値VLIMは、電圧変換回路2としてのPWMインバータが出力可能な最大電圧に依存する電圧値であり、電源4から出力される直流電圧の大きさに基づいて定められる。図7において、円弧330は、電圧指令ベクトルが制限電圧値VLIMよりも大きいか否かを峻別する境界線を表している。
電圧飽和が発生している場合、即ち、等式「v*[k]=(φ*[k]−φest[k])/tS」に従った電圧指令ベクトルv*[k]の大きさが制限電圧値VLIMよりも大きい場合、電圧指令部39は、図7に示す如く、ベクトル322に相当する電圧指令ベクトルv*[k]を、ベクトル325に相当する電圧指令ベクトルv*’[k]へと補正する。ベクトル322及び325を区別して示すべく、図7では、それらのベクトルが若干ずらして示されているが、それらのベクトルの始点は同じである。電圧指令ベクトルv*’[k]の向きは電圧指令ベクトルv*[k]の向きと同じであるが、電圧指令ベクトルv*’[k]の大きさは制限電圧値VLIMと同じとされる。尚、電圧指令ベクトルv*’[k]の大きさを制限電圧値VLIMよりも更に小さくすることも可能である。
電圧飽和が発生している場合、電圧指令部39からは、補正された電圧指令ベクトルv*’[k]のα軸成分及びβ軸成分がvα*及びvβ*として出力される。そうすると、k及び(k+1)番目の制御周期間において、磁束ベクトルは図7のベクトル326に相当する分だけ変化し、結果、(k+1)番目の制御周期における磁束ベクトル(即ちφest[k+1])はベクトル327のようになってφ*[k]からずれる。このずれは、磁束指令ベクトルφ*[k]の位相θS *[k]と推定磁束ベクトルφest[k+1]の位相θS[k+1]との位相差θDIFとなって表れ、上記ずれが大きいほど位相差θDIFも大きくなる。
上述の如く、トルク演算部36においてPI制御を用いてΔTからΔθS *を求めることができるが、電圧飽和が発生した場合、電圧指令ベクトルの大きさを制限電圧値VLIM以下とするための補正が行われる。この補正の実行に対応した対策を何ら施さないならば、電圧飽和の発生時においてトルク制御系の線形性(トルク演算部36におけるPI制御の線形性)が崩れ、トルク制御の応答性劣化又は不安定化を招く。典型的には例えば、ゼロではない同一極性のΔTが継続的にトルク制御系に入力されることでPI制御における積分値が過度に大きくなり、所謂ワインドアップ現象が引き起こされる。PI制御においてワインドアップ現象が発生すると、積分値の蓄積による操作遅れが生じて、制御対象であるトルクのオーバーシュート等が生じるようになる。
これを考慮し、モータ制御装置3では、トルク演算部36のPI制御における積分器の積分ゲインを位相差θDIFに応じて可変させる。図8を参照して、この機能を詳細に説明する。図8は、モータ制御装置3に内包されるトルク制御部50の内部ブロック図である。トルク制御部50は、図4のトルク演算部36及び減算部37を含んで形成される。図4のトルク演算部36に、図8に示すPI制御部51、遅延部52、減算部53及び乗算部54が含まれている、と考えることができる。
PI制御部51は、ΔTに基づくPI制御により、ΔTがゼロに収束するようにΔθS *を算出する。周知の如く、PI制御は、比例制御と積分制御を組み合わせたものであり、積分制御を含む制御の一種である。PI制御部51の入力値であるΔTと出力値であるΔθS *との関係は、下記式(C1)によって表される。式(C1)の右辺における“s”は、ラプラス演算子である。PI制御部51のPI制御において、比例ゲインはKpであり、積分ゲインはγi・Kiである。Kp及びKiの値を予め定められた固定値とすることができるが、係数γiは可変値とされる(詳細は後述の説明から明らかとなる)。PI制御部51に内在する積分器55が、式(C1)の右辺第2項“(γi・Ki/s)ΔT”に相当する積分値を導出して出力する。実際には、制御周期にて離散化されたΔTに積分ゲインγi・Kiを乗じて得た値を積算することで、上記積分値を導出する。
Figure 2011050178
加算部37は、PI制御部51からの位相補正量ΔθS *と推定部33からの位相θSとの和(ΔθS *+θS)を求め、得られた和を位相指令値θS *(=(ΔθS *+θS))として出力する。
遅延部52は、加算部37の出力値を1制御周期分だけ遅延させ、遅延させた加算部37の出力値を減算部53に与える。減算部53は、遅延部52の出力値より推定部33からのθSを差し引いたものを、位相差θDIFとして出力する。k番目の制御周期においては、遅延部52からθS *[k−1]が出力されると共に推定部33からθS[k]が出力されるため、減算部53より、下記式(C2)に従う位相差θDIF[k]が出力される。
Figure 2011050178
乗算部54は、式(C1)における係数γiが下記式(C3)に従ったγiになるように、減算部53からの位相差θDIFを用いて係数γiを可変設定する。ここで、KAは予め定められた係数であり(但し、KA>0)、|θDIF|は、θDIFの絶対値である。k番目の制御周期における係数γiを設定する際には、式(C3)のθDIFとして、θDIF[k]が用いられる。位相差θDIFがゼロである時には係数γiが1となるため、積分ゲインγi・Kiは一定の基準ゲインKiになる。一方、位相差θDIFがゼロでない時には、θDIFの絶対値が0から増大するにつれて、係数γiが1から0に向かって減少するため積分ゲインγi・Kiも基準ゲインKiからゼロに向かって減少する。尚、位相差θDIFが完全にゼロでなくとも、|θDIF|がゼロ近辺の正の閾値以下であるならば、式(C3)を用いずに、係数γiを1に設定するようにしても良い。
Figure 2011050178
係数KAは、アンチワインドアップ用のゲインであり、係数KAをゼロよりも大きくすることでトルクTのオーバーシュートを低減することができ、係数KAを調整することで該オーバーシュートの低減量を調整することができる。
図9(a)〜(d)に、トルク指令値T*をステップ的に変化させた時における、推定されたトルクTと係数γiの波形を示す。図9(a)には、トルク指令値T*のステップ変化を表す波形370が示されている。図9(a)〜(d)のグラフにおいて、横軸は時間に対応している。図9(a)に示されている波形370〜373及び381〜383の内、波形371及び381のみを抽出したものが図9(b)に、波形372及び382のみを抽出したものが図9(c)に、波形373及び383のみを抽出したものが図9(d)に示されている。
波形371及び381は、夫々、係数KAをゼロとした時の推定トルクTの波形及び係数γiの波形である。実際には、係数KAは0よりも大きな値とされる。波形372及び373は、夫々、係数KAを10及び50に設定した時における推定トルクTの波形であり、波形382及び383は、夫々、係数KAを10及び50に設定した時における係数γiの波形である。図9(a)〜(d)からも、トルクのステップ応答におけるオーバーシュートが低減されていることが分かる。
上述の説明から分かるように、本実施形態に係るモータ駆動システムでは、積分器55を用いたトルク制御部50の働きによって発生トルクTが制御される(図8参照)。積分器55は、発生トルクTとトルク指令値T*との差分ΔTに応じた値(γi・Ki・ΔT)の積分値を算出及び出力し、トルク制御部50は、その積分器55の出力を用いて差分ΔTを低減するためのPI制御を実行する。より具体的には、トルク制御部50は、差分ΔTがゼロに向かうように、積分器55を用いて、磁束ベクトルφの位相θSの目標である位相指令値θS *を生成する。
一方で、電圧指令部(電圧指令値生成部)39は、トルク制御部50のPI制御に基づく位相指令値θS *と、|φ*|、φα及びφβと、制限電圧値VLIMとに基づいて、モータ1への印加電圧値を指定する電圧指令値vα*及びvβ*を生成し、推定部33は、該電圧指令値vα*及びvβ*とモータ電流(電機子電流)iのα軸成分及びβ軸成分に基づいてφα及びφβと発生トルクTを推定する。
ここで、電圧指令部39は、原則として、位相指令値θS *に従った磁束を電機子巻線に鎖交させるために必要な電圧指令値(vα*,vβ*)を生成しようとするが、その必要な電圧指令値の大きさ(即ち、等式「v*[k]=(φ*[k]−φest[k])/tS」に従った電圧指令ベクトルv*[k]の大きさ)が制限電圧値VLIMよりも大きい場合、実際に生成する電圧指令値(vα*,vβ*)を減少補正する。つまり、vα*及びvβ*をα軸成分及びβ軸成分とする電圧指令ベクトルの大きさが制限電圧値VLIM以下に制限されるように、電圧指令ベクトルv*[k]を電圧指令ベクトルv*’[k]へと補正する(図7参照)。
上記のような電圧に対する制限を行った時、電圧指令値(vα*,vβ*)から推定される磁束ベクトルφestは、PI制御に従った磁束ベクトルの目標φ*からずれる。トルク制御部50では、このずれを表す位相差θDIFから電圧飽和の発生を推定し、位相差θDIFに応じて積分器55のパラメータである積分ゲインγi・Kiを可変設定する。
これにより、電圧飽和の発生時に適した積分制御が可能となり、トルク制御の安定化が図れる。安定化の例として、特に、トルクのステップ応答時におけるオーバーシュートの低減が期待される。更に、このような安定化を実現するために、特別な回路の追加や複雑な処理は不要である。
ところで、モータ制御装置3では、磁束情報(電機子鎖交磁束に関する情報)である位相差θDIFから電圧飽和の発生の有無が検出されている。例えば、トルク制御部50において、位相差θDIFの絶対値が所定の基準位相差θTHよりも大きければ電圧飽和が発生していると判断することができ、位相差θDIFの絶対値が該基準位相差θTH以下であれば電圧飽和は発生していないと判断することができる。基準位相差θTHは典型的にはゼロとされるが、ゼロ近傍の正の値であってもよい。モータ制御装置3では、この電圧飽和の発生有無の検出結果を積分ゲインの調整に利用している。
電圧飽和の発生有無を検出する方法は従来からも存在しているが、従来の検出方法では、電圧指令ベクトルの大きさから電圧飽和の発生有無を検出している(特許文献1及び2参照)。しかしながら、電圧情報には上述したような高調波が含まれているため、電圧情報に基づく電圧飽和の発生有無検出では、高調波の影響によって検出精度が劣化する。一方、本実施形態で採用される磁束情報に基づく電圧飽和の発生有無検出では、高調波の影響が低減される。磁束は電圧を積分したものに相当するため、積分の過程で高次の高調波が減衰し、結果、磁束情報に含まれる高調波が小さくなるためである。故に、磁束情報に基づく電圧飽和の発生有無検出は、従来の電圧情報に基づくそれよりも検出精度が高いことが期待される。
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態で述べた技術は発電システムに対しても適用できる。第2実施形態では、第1実施形態で述べた技術が適用された発電システムを説明する。図10は、第2実施形態に係る発電システムの詳細ブロック図である。図10の発電システムは、発電機101、電圧変換回路102及び発電機制御装置103を備えると共に、電圧出力部104及び電流センサ10を備えている。
発電機101は、三相永久磁石同期発電機であり、例えば、埋込磁石同期発電機(interior permanent magnet synchronous generator)である。発電機101は、永久磁石を備えた回転子とU相、V相及びW相の電機子巻線を備えた固定子とから成り、モータ1と同等の構成を有する。
図4のモータ駆動システムでは、電源4から供給された電力がモータ1にてトルク(回転力)に変換されるのに対し、図10の発電システムでは、発電機101にて発生したトルクが電力に変換される。このように、電力をトルクに変換するのか、トルクを電力に変換するのかが異なるだけで、図4のモータ駆動システムと図10の発電システムは同様の構成及び機能を有する。このため、モータ1及びモータ駆動システムに対して説明した事項(用語及び記号に対する定義等を含む)は、矛盾無き限り、全て、発電システムに対しても適用される。
但し、モータ駆動システムにおけるモータの代わりに発電システムでは発電機が設けられているため、モータ及びモータ駆動システムに対して説明した事項を第2実施形態に適用する場合、用語の相違(モータという用語と発電機という用語との相違)に由来する読み替えがなされるべきである。即ち、この適用の際、まず、第1実施形態の説明事項中の「モータ」を「発電機」に読み替えるべきであり、モータに関して述べた用語(各種の状態量及び指令値などを含む)を、第2実施形態では発電機に対して述べた用語と解釈すべきである。
従って例えば、第2実施形態では、
vは、発電機101におけるU相、V相及びW相の電機子巻線に加わるU相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwの合成電圧に相当する、発電機電圧を表し、
iは、発電機101におけるU相、V相及びW相の電機子巻線に流れるU相電流iu、V相電流iv及びW相電流iwの合成電流に相当する、発電機電流(発電機の電機子電流)を表し、
φは、発電機101におけるU相、V相及びW相の電機子巻線の鎖交磁束を合成したものを表す。そして例えば、第2実施形態において、発電機電圧vのα軸成分及びβ軸成分は、夫々vα及びvβにて表され、発電機電流iのα軸成分及びβ軸成分は、夫々iα及びiβにて表され、発電機101の電機子鎖交磁束φにおけるα軸成分及びβ軸成分は、夫々φα及びφβにて表される。
また、第2実施形態では、
d軸は、発電機101の回転子に設けられた永久磁石の磁束の方向を向く回転軸であり、
ωは、発電機101にとってのd軸の回転速度(電気角における角速度)を表す。
発電機101は、例えば、ギアを介して風車に接続される。そして、風力によって風車が回転する力がギアを介して発電機101の回転子に伝達され、回転子にトルクが発生して回転子が回転する。この回転子の回転により発電機101内に生じた誘起電圧(即ち、発電機電圧v)は、vu、vv及びvwから成る三相交流電圧として、発電機101から電圧変換回路102に出力される。電圧変換回路102は、例えばPWM(Pulse Width Modulation)コンバータであり、この三相交流電圧を形成するvu、vv及びvwの電圧値が夫々2相/3相変換部40から与えられたvu *、vv *及びvw *に合致するようにパルス幅変調を行いつつ、該三相交流電圧を直流電圧に変換する。この直流電圧及び該直流電圧による電力は、電圧出力部104から出力される。このように、電圧出力部104から出力される電力は、発電機101にて発電された電力に基づくものである。
発電機制御装置103は、符号31〜40によって参照される各部位を備える。発電機制御装置103内の各部位の構成及び機能と図4のモータ制御装置3内の各部位の構成及び機能は同じであり、発電システムにおける電流センサ10は図4のそれと同じものである。
即ち、電流センサ10は、発電機101と電圧変換回路102との間に流れるU相電流iu及びV相電流ivの電流値を表すアナログ信号を出力する。
発電機制御装置103において、
電流検出部11は、電流センサ10の出力信号に基づいてU相電流iu及びV相電流ivの電流値を検出し、
3相/2相変換部32はiu及びivをiα及びiβに変換し、
磁束・トルク推定部33は、iα及びiβとvα*及びvβ*と基づいてφα及びφβを推定すると共に磁束ベクトルφの位相θS及び発電機101にて発生するトルクTを推定する。
図示されない速度指令生成部は、発電機101の回転子を所望の回転速度(電気角速度)にて回転させるための回転速度指令値ω*を生成する。所望の回転速度は、例えば、なるだけ大きな電力が発電機101から引き出されるように設定される。磁束・トルク指令部34は、速度偏差(ω*−ω)がゼロに収束するようにT*を算出する一方で|φ*|を算出し、トルク演算部36は、(T*−T)がゼロに収束するようにPI制御によってΔθS *を算出する。
磁束ベクトル生成部38は、|φ*|とθS *(=ΔθS *+θS)から発電機101の磁束指令ベクトルφのα軸成分及びβ軸成分であるφα*及びφβ*を算出し、電圧指令部39は、(φα*−φα)/tS及び(φβ*−φβ)/tSを用いてvα*及びvβ*を算出する。電圧飽和の発生時、即ち、発電機1の発生トルクTをトルク指令値T*に追従させるために生成されるべき電圧指令ベクトルv*の大きさ(即ち、(vα*2+vβ*2)の正の平方根)が所定の制限電圧値VLIMを超えている時には、電圧指令ベクトルv*の大きさが制限電圧値VLIM以下となるように補正され、補正後の電圧指令ベクトルのα軸成分及びβ軸成分がvα*及びvβ*として算出及び出力される。制限電圧値VLIMは、電圧変換回路102としてのPWMコンバータの部品定格や電圧出力部104の出力を受ける部位の定格等に基づいて定められる。vα*及びvβ*は、2相/3相変換部40によってvu *、vv *及びvw *から成る三相電圧指令値に変換され、該三相電圧指令値は電圧変換回路102に与えられる。
発電機制御装置103内のトルク演算部36及び減算部37を含んで形成されるトルク制御部は、第1実施形態のトルク制御部50と同様(図8参照)、θS *及びθS間の位相差θDIFから電圧飽和の発生有無を検出し、電圧飽和の発生時には位相差θDIFに応じてPI制御における積分ゲインγi・Kiを可変設定する。このため、第1実施形態と同様の効果(トルク制御の安定化等)が得られる。
<<変形等>>
上述した説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態の変形例または注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈6を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
上述のモータ駆動システム及び発電システムでは、電流センサ10を用いてU相電流iu及びV相電流ivを直接検出するようにしているが、電圧変換回路2と電源4との間に流れる直流電流又は電圧変換回路102と電圧出力部104との間に流れる直流電流に基づいて、それらを検出するようにしてもよい。
[注釈2]
上述の各種の指令値(φα*、φβ*など)や状態量(φα、φβなど)を含む、導出されるべき全ての値の導出手法は任意である。即ち、例えば、それらを、モータ制御装置又は発電機制御装置内での演算によって導出するようにしてもよいし、予め設定しておいたテーブルデータから導出するようにしてもよい。
[注釈3]
モータ制御装置(又は発電機制御装置)の機能の一部または全部は、例えば汎用マイクロコンピュータ等に組み込まれたソフトウェア(プログラム)を用いて実現される。ソフトウェアを用いてモータ制御装置(又は発電機制御装置)を実現する場合、モータ制御装置(又は発電機制御装置)の各部の構成を示すブロック図は機能ブロック図を表すこととなる。勿論、ソフトウェア(プログラム)ではなく、ハードウェアのみによって、或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって、モータ制御装置(又は発電機制御装置)を形成することも可能である。
[注釈4]
モータ及び発電機の夫々は、回転機の一種である。故に、モータ制御装置及び発電機制御装置の夫々を、回転機制御装置と呼ぶこともできる。
[注釈5]
本発明に係るモータ制御装置3及びモータ駆動システムは、モータを用いるあらゆる電気機器に好適である。上述のモータ制御装置3又はモータ駆動システムを、モータを用いるあらゆる電気機器に搭載することができ、これによって、電圧飽和時における制御性の向上(例えば、高速回転時における制御性の向上)を図ることができる。該電気機器には、例えば、電動車両(電動自動車、電動バイク、電動自転車など)、空気調和機(屋内用又は車載用の空気調和機など)、洗濯機、及び、圧縮機(冷蔵庫用圧縮機など)が含まれ、それらはモータの回転によって駆動する。
[注釈6]
本明細書及び図面において下記の点に留意すべきである。上記の数と表記した墨付きかっこ内の式(式(A1)等)の記述又は図面において、所謂下付き文字として表現されているギリシャ文字は、電子出願ソフトの機能上、墨付きかっこ内の式以外において、下付き文字でない標準文字として表記されうる。このギリシャ文字における下付き文字と標準文字との相違は無視されるべきである。
Figure 2011050178
1 モータ
2 電圧変換回路
3 モータ制御装置
33 磁束・トルク推定部
36 トルク演算部
38 磁束ベクトル生成部
39 電圧指令部
50 トルク制御部
51 PI制御部
52 遅延部
53 減算部
54 乗算部
55 積分器
101 発電機
102 電圧変換回路
103 発電機制御装置
104 電圧出力部

Claims (6)

  1. 電機子巻線を有するモータの発生トルクが前記発生トルクの目標値であるトルク指令値に追従するように、積分器を用いて前記発生トルクを制御するトルク制御部を備えたモータ制御装置において、
    前記トルク制御部は、前記発生トルクを前記トルク指令値に追従させるために生成されるべき指令値であって且つ前記モータの印加電圧を指定する指令値である電圧指令値の大きさが所定の制限電圧値を超えていて、該大きさが前記制限電圧値以下に制限されるとき、前記電機子巻線の鎖交磁束の情報に基づき前記積分器のパラメータを調整する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記積分器は、前記発生トルクと前記トルク指令値との差分に応じた値の積分値を出力し、
    前記トルク制御部は、前記積分器の出力を用いて、前記差分を低減するための積分制御を含む制御を実行し、
    前記積分制御を含む制御と前記制限電圧値とに基づいて前記電圧指令値を生成する電圧指令値生成部、及び、前記電圧指令値と前記電機子巻線に流れる電機子電流とに基づいて前記鎖交磁束を推定する推定部を、当該モータ制御装置は更に備え、
    前記鎖交磁束の情報は、前記推定部による前記鎖交磁束の推定結果に基づいて生成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記トルク制御部は、前記差分が低減するように、前記積分器を用いて所定座標系上における前記鎖交磁束の位相の目標である位相指令値を生成し、
    前記電圧指令値生成部は、前記位相指令値に従った磁束を前記電機子巻線に鎖交させるために必要な前記電圧指令値を、前記電圧指令値の大きさが前記制限電圧値以下となる制限の下で生成し、
    前記鎖交磁束の情報は、前記推定部によって推定された前記鎖交磁束である推定鎖交磁束の、前記所定座標系上における位相と、前記位相指令値と、の差を表す位相差情報である
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記トルク制御部は、前記差分に前記パラメータとしての積分ゲインを乗じて得た値の積分値に応じて前記位相指令値を生成し、前記位相差情報にて表される前記差が増大するに従って前記積分ゲインを減少させる
    ことを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記推定部は、前記電圧指令値と前記電機子電流に基づいて前記発生トルクをも推定し、前記トルク制御部では、前記発生トルクとして、推定された発生トルクが用いられる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のモータ制御装置。
  6. 電機子巻線を有する発電機の発生トルクが前記発生トルクの目標値であるトルク指令値に追従するように、積分器を用いて前記発生トルクを制御するトルク制御部を備えた発電機制御装置において、
    前記トルク制御部は、前記発生トルクを前記トルク指令値に追従させるために生成されるべき指令値であって且つ前記発電機の出力電圧を指定する指令値である電圧指令値の大きさが所定の制限電圧値を超えていて、該大きさが前記制限電圧値以下に制限されるとき、前記電機子巻線の鎖交磁束の情報に基づき前記積分器のパラメータを調整する
    ことを特徴とする発電機制御装置。
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