JP4952311B2 - 情報記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、情報記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体に関する。
従来、コンピュータ等に用いられる磁気ディスク用基板としては、アルミニウム基板が一般的に用いられてきた。しかし磁気ディスクの小型化・薄板化とともに高記録密度化が図られ、磁気ヘッドの低浮上化とともに磁気ヘッド機構についてもCSS(Contact Start Stop)方式からLUL(Load Unload)方式に移行しつつある。LUL方式では、CSS方式に比べ磁気ヘッドの低浮上走行が可能であるため、より高密度記録が可能となり記録の大容量化に対応することができる。CSS方式からLUL方式への移行に伴い、アルミニウム基板に比べ硬度、強度ならびに平坦性に優れたガラス基板の採用が増えつつある。
更に、磁気記憶装置の磁気ディスクの回転を高速化する事で情報転送の高速化を計る技術開発が進んでいるが、高速回転により磁気ディスク基板の撓みや変形が発生する。こうした撓みや変形が生じると、磁気ヘッドの移動が不安定となり、磁気ディスクに対する位置決め精度が低下し、更に、記録密度の向上に支障が出たり、データ処理が遅くなったりする問題が発生する。
この撓みや変形に対応するために、磁気ディスク用基板の剛性を大きくする方法がある。例えば、高剛性ガラスセラミックス基板がある(特許文献1参照)。
特開2002−137936号公報
しかしながら、特許文献1に記載の高剛性ガラスセラミックス基板は、例えば、アルミノシリケートガラス基板と比較して高価である。剛性を大きくするには、ガラス基板を厚くすることが考えられるが、質量が大きくなることからガラス基板が組み込まれる磁気記録装置の軽量化、低消費電力化に対応し難くなる。
一方、発明者らは、化学強化したアルミノシリケートガラス基板を基体とした磁気ディスク基板を7200rpmで高速回転させ、磁気ディスク基板の撓みや変形の評価方法の一つであるフラッタリング特性を測定し、詳細に検討した。フラッタリング特性は、磁気ディスク面の外周部における回転軸方向の振れ量を示す値である。この結果、評価した磁気ディスク基板が十分仕様内で同等であるにも係わらずフラッタリング特性が他の試料と比較して小さい値となっている試料があることに着目した。すなわち、ガラス基板の剛性が同じであってもフラッタリング特性をより良好にすることができる因子があると推測した。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、高速で安定に回転させることができる情報記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を提供することである。
上記の課題は、以下の構成により解決される。
1. 平坦部を有する主表面と、同心の外周端面と内周端面とを有し、
前記内周端面がなす穴に、情報記録装置を構成するスピンドルモータの回転自在なハブが嵌合して挿通され、該ハブに固定されるドーナツ状の情報記録媒体に用いられる情報記録媒体用ガラス基板において、
前記情報記録媒体用ガラス基板を前記主表面に平行な面に投影した投影像の前記外周端面がなす外周の中心を最小二乗中心法により決定し、
前記投影像の上で前記最小二乗中心法により決定した中心から径方向に伸びる直線が前記投影像の前記内周端面がなす内周で交わる点を点P1、前記外周とで交わる点を点P2として、前記点P1と前記点P2との間隔を間隔Sとして、
前記間隔Sの最大値Smaxと最小値Sminとの差ΔSが2μm未満であることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板。
2. 1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の表面に磁性膜を有することを特徴とする磁気記録媒体。
本発明によれば、ハブ(回転軸)に固定される情報記録媒体用ガラス基板の主表面に平行な面に投影された投影像の内周から外周までの間隔Sの最大値Smaxと最小値Sminとの差ΔSを2μm未満としている。
よって、高速に回転する情報記録媒体用ガラス基板の慣性モーメントのブレが抑えられることになる。このため、高速に回転する情報記録媒体用ガラス基板から生じる振動が抑えられ、高速回転時及び回転速度の急激な変化時に対して高い回転安定性を有することができる。
従って、高速で安定に回転させることができる情報記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を提供することができる。
本発明を図示の実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限らない。
図2は、本発明に係わる情報記録媒体用ガラス基板(以降、ガラス基板とも称する。)1の全体構成を示している。図2に示す様に、ガラス基板1は、中心に穴5が形成されたドーナツ状の円板形状をしている。10tは外周端面、20tは内周端面、7aは表主表面、7bは裏主表面を示している。
図1は、図2で示したガラス基板1を主表面と平行な面に投影した投影像を主表面側から見た様子を、外周端面がなす外周10及び内周端面がなす内周20の形状を誇張して示している。また、16は外周10の中心を示している。中心16は、最小二乗中心法(LSC)を用いて決めている。
主表面と平行な面に投影された投影像で、中心16から径方向である外周10に向かう直線17を定める。直線17と内周20とが交わる点P1と直線17と外周10とが交わる点P2とを定め、点P1と点P2との間隔をSとする。この間隔Sをガラス基板1の中心16を起点とする直線17を外周全周囲に巡らせて求めた間隔Sの最大値Smaxと最小値minの差を差ΔSとする。この差ΔSが、2μm未満となるようにすると、後述するフラッタリング特性が良好となり高い回転安定性を得ることができることが実験で分かった。
本発明のガラス基板においては、差ΔSを2μm未満とすることで、ガラス基板の回転時に発生する慣性モーメントのブレを抑えることができる。このため、ガラス基板は、後述のフラッタリング特性が良好と成り、高速回転時及び回転速度の急激な変化に対して高い回転安定性を得ることができる。高い回転安定性を得ることができるガラス基板の主表面上に磁性膜を設けて磁気記録媒体としてHDD装置に組み込むことで、記録再生特性の安定化が図られるとともに、記録再生の高速化を達成することができる。
上記の間隔Sは、例えば、ラウンドテスト型式RA−H1500A(ミツトヨ(株))等を用いて測定することができる。これより求めた間隔Sの内最大値Smax及び最小値minより、その差である差ΔSを求めることができる。
フラッタリング特性に関して説明する。図7は、ガラス基板のフラッタリング特性の測定方法を示す図である。試料Wであるガラス基板をエアスピンドルモータ80の軸に固定し矢印Aの方向に高速回転し、試料Wの表面にレーザードップラ振動計82によりレーザー光Lを照射する。試料Wの表面で反射する光Lは、試料Wの軸方向の振動によりその波長が変化し、この光をレーザードップラ振動計82が受ける。レーザードップラ振動計82からの信号を信号解析装置84で解析することにより、試料Wの1周内の振れ量(フラッタリング特性)を検出することができる。尚、試料Wの外周端面から1.5mmの位置を測定点Pとしている。発明者らは、これまでの実験等による経験から、フラッタリング特性の測定条件が外径φ65mm、内径φ20mm、厚み0.635mm、回転数7200rpmとする場合、フラッタリング特性の最大値が35nm以下であれば、ガラス基板が安定して回転していると判断している。
(情報記録媒体用ガラス基板の製造工程)
情報記録媒体用ガラス基板の製造について説明する。図4に、情報記録媒体用ガラス基板の製造工程の例をフロー図で示す。まず、ガラス素材を溶融し(ガラス溶融工程)、溶融ガラスを下型に流し込み、上型によってプレス成形して円盤状のガラス基板前駆体を得る(プレス成形工程)。なお、円盤状のガラス基板前駆体は、プレス成形によらず、例えばダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスを研削砥石で切り出して作製してもよい。
プレス成形されたガラス基板前駆体を、ダイヤモンド砥石で構成されているコアドリル等でドーナツ形状にする(コアリング工程)。コアリング工程において、ガラス基板前駆体に対して内周と外周とを同時に加工するコアリング装置の例を図5に示す。コアリング装置は、大きくは、一体型コアドリル50と保持シャフト59と保持台40とから構成される。また、一体型コアドリル50を刃先側から見た様子を図6に示す。
図5、図6に示す様に、一体型コアドリル50は、内周刃52と外周刃56とが一体的に構成されている。すなわち、内周刃52及び外周刃56は、それぞれ円筒形状をしており、それらの上端部分が互いに連結され、下端部分が開放状態である。内周刃52の上面部には、保持シャフト59が回転軸60の上下方向にスライド移動できる貫通穴が設けてある。内周刃52及び外周刃56の下端部分は、刃先53及び刃先57がそれぞれ形成してある。内周刃52の回転軸と外周刃56の回転軸と保持シャフト59とは、回転軸60を中心にした同心円を描いている。
保持シャフト59は、保持台40の上に積載した複数のガラス基板前駆体72の積層体70を下向きに押圧することができる。こうすることにより、コアドリルによる外周・内周加工において、ガラス基板前駆体72を保持台40に固定することができる。更に、コアドリル50の回転軸60がガラス基板前駆体72を介して保持台40で支持される。従って、コアドリル50を軸ブレすることなく安定して回転させることができる。
保持シャフト59でガラス基板前駆体72の積層体70を保持台40に保持した状態で、コアドリル50を押下することで積層体70は、外周、内周が同時に加工されドーナツ状のガラス基板を得ることができる。このように同心円を描く内周刃52及び外周刃56から構成されるコアドリル50を用いて外周、内周を同時にガラス基板前駆体を加工すると、製造工程の初期の段階で、完成品である情報記録媒体用ガラス基板の外周端面、内周端面の真円度、及びこれらの同心度を良好にすることができる。
図4に戻って、ガラス基板の両表面を例えばダイヤモンドペレットを用いた公知の両面ラップ盤に研削液を供給しながら研磨加工し、ガラス基板の全体形状、すなわちガラス基板の平行度、平坦度および厚みを予備調整する(第1ラッピング工程)。
次に、ガラス基板の外周端面および内周端面を、研削し面取りして、ガラス基板の外径寸法および真円度、穴の内径寸法、並びにガラス基板と穴との同心度を微調整する(内・外径加工工程)。内・外径加工は、例えば、特開2006−55985号公報に記載されているディスク基板の周縁研削装置等を用いることができる。この装置は、ガラス基板を回転させた状態で保持し、内周研削用回転砥石、外周研削用回転砥石をNC制御により移動させて、ガラス基板の外周端面、内周端面を研削加工することができる。
この後、ガラス基板の内周端面を研磨して微細なキズ等を除去する(内周端面加工工程)。この内周端面加工工程及び後述の外周端面加工は、研磨剤を用いたブラシ研磨等で行う。
次に、ガラス基板の両表面を第1ラッピング工程より目の細かいダイヤモンドペレットを用いて再び研磨加工して、ガラス基板の平行度、平坦度および厚みを微調整する(第2ラッピング工程)。次に、ガラス基板の外周端面を研磨して微細なキズ等を除去する(外周端面加工工程)。
次に、ガラス基板を洗浄した後、耐衝撃性や耐振動性等の向上を目的として、化学強化液にガラス基板を浸漬してガラス基板に化学強化層を形成する(化学強化工程)。化学強化方法としては、従来より公知の化学強化法であれば特に制限されないが、例えば、ガラス転移点の観点から転移温度を超えない領域でイオン交換を行う低温型化学強化などが好ましい。化学強化に用いるアルカリ溶融塩としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、あるいは、それらを混合した硝酸塩などが挙げられる。
この後、ガラス基板の表面をパッドにウレタン発泡やスウェード等を用いた公知の両面研磨機に酸化セリウム等を研磨剤とする研磨液を供給しながら精密に仕上げる研磨加工を行う(ポリッシング工程)。ポリッシング工程は、製造効率や必要な面粗さ等によりパッドや研磨剤を変えて第1ポリッシング工程、第2ポリッシング工程のように複数の工程に分けても良い。使用するパッドや研磨液、研磨機の設定条件を調整することで面粗さをRmax(最大高さ)が2nmから6nm、Ra(中心線平均粗さ)が0.2nmから0.4nmの範囲とすることができる。尚、平面度は5μm以下とすることができる。そして洗浄工程及び検査工程を経て、製品としての情報記録媒体用ガラス基板となる。
ここで、Ra(中心線平均粗さ)、Rmax(最大高さ)は、JIS B0601で規定されている。これらは、原子間力顕微鏡(AFM)等により測定することができる。
尚、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法においては、上記以外の種々の工程を有していても良い。例えば、ガラス基板の内部歪みを緩和するためのアニール工程、ガラス基板の強度の信頼性確認のためのヒートショック工程、ガラス基板の表面に残った研磨剤や化学強化処理液等の異物を除去する洗浄工程、種々の検査・評価工程等を有していても良い。また、ポリッシング工程によって、ガラス基板の表面の化学強化された領域が減少するが、ポリッシング工程の後のガラス基板の表面に化学強化された領域が残っているか否か、あるいは残っている強化された領域の厚みについての制限はない。
このようにして、情報記録媒体用ガラス基板は製造される。本発明の内外周端の真円度、同心度は、コアリング工程、内・外径加工工程、内周端面加工工程及び外周端面加工工程での条件を適宜調整することにより得られる。
(ガラス基板の材料)
ガラス基板の材料としては、イオン交換による化学強化が可能なガラスであれば特に制限はない。例えば、SiO2、Na2O、CaOを主成分としたソーダライムガラス;SiO2、Al23、R2O(R=K、Na、Li)を主成分としたアルミノシリケートガラス;ボロシリケートガラス;Li2O−SiO2系ガラス;Li2O−Al23−SiO2系ガラス;R’O−Al23−SiO2系ガラス(R’=Mg、Ca、Sr、Ba)などを使用することができる。中でも、アルミノシリケートガラスやボロシリケートガラスは、耐衝撃性や耐振動性に優れるため特に好ましい。
(磁気記録媒体)
本発明の情報記録媒体用ガラス基板の主表面の上に、少なくとも記録層を形成することで情報記録媒体を得ることができる。記録層は特に限定されず、磁気、光、光磁気等の性質を利用した種々の記録層を用いることができるが、特に図3に示すように磁性膜2を記録層として情報記録媒体用ガラス基板1に設けた磁気記録媒体(磁気ディスク)Dの製造に好適である。
磁性膜2に用いる磁性材料としては、特に限定はなく公知の材料を適宜選択して用いることができる。例えば、Coを主成分とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、CoCrTa、CoPtCr、CoNiPt、CoNiCrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、CoCrPtSiOなどが挙げられる。また、磁性膜を非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、CrVなど)で分割してノイズの低減を図った多層構成としてもよい。
磁性膜2として、上記のCo系材料の他、フェライト系や鉄−希土類系の材料や、SiO2、BNなどからなる非磁性膜中にFe、Co、CoFe、CoNiPt等の磁性粒子が分散された構造のグラニュラーなどを用いることもできる。磁性層は、面内型、垂直型の何れであっても良い。
磁性膜2の形成方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、スパッタリング法、無電解メッキ法、スピンコート法などが挙げられる。
磁気記録媒体Dには、更に必要により下地層、保護層、潤滑層等を設けても良い。これらの層はいずれも公知の材料を適宜選択して用いることができる。下地層の材料としては、例えば、Cr、Mo、Ta、Ti、W、V、B、Al、Niなどが挙げられる。保護層の材料としては、例えば、Cr、Cr合金、C、ZrO2、SiO2などが挙げられる。また、潤滑層としては、例えば、パーフロロポリエーテル(PFPE)等からなる液体潤滑剤を塗布し、必要に応じ加熱処理を行ったものなどが挙げられる。
情報記録媒体用ガラス基板として、図5の製造工程に沿って外径φ65mm、内径φ20mm、板厚0.635mmのアルミノシリケートガラス基板を製造した。
具体的には、SiO2、Al23、R2O(R=K、Na、Li)を主成分とするガラス素材を溶融し(ガラス溶融工程)、溶融ガラスを下型に流し込み、上型によってプレス成形して円盤状のガラス基板前駆体を得た(プレス成形工程)。
プレス成形されたガラス基板前駆体に対して、図5、図6に示すコアリング装置を用いて内周と外周とを同時に加工してドーナツ形状とした(コアリング工程)。次に、ガラス基板の両表面をダイヤモンドペレットを備えた公知の両面ラップ盤にて研削液を供給しながら研磨加工し、ガラス基板の平行度、平坦度および厚みを予備調整した(第1ラッピング工程)。
次に、ガラス基板の外周端面および内周端面を鼓状のダイヤモンド砥石を備えた周縁研削装置にて研削して約0.1mmの面取りをして、ガラス基板の外径寸法および真円度、穴の内径寸法、並びにガラス基板と穴との同心度を微調整した(内・外径加工工程)。次に、ガラス基板の内周端面に研磨液を供給しながらブラシ研磨を行い微細なキズ等を除去した(内周端面加工工程)。
次に、ガラス基板の両表面を第1ラッピング工程より目が細かいダイヤモンドペレットを備えた公知の両面ラップ盤にて研削液を供給しながら再び研磨加工して、ガラス基板の平行度、平坦度および厚みを微調整した(第2ラッピング工程)。そして、ガラス基板の外周端面に研磨液を供給しながらブラシ研磨を行い微細なキズ等を除去した(外周端面加工工程)。
次に、ガラス基板を洗浄した後、化学強化液にガラス基板を浸漬してガラス基板に化学強化層を形成した(化学強化工程)。化学強化液は、NaNO3とKNO3とを質量比5:5の割合とした化学強化剤を化学強化槽に投入し375℃に加熱したものとした。
この後、ガラス基板の表面をパッドを備えた公知の両面研磨機にて研磨液を供給しながら精密に仕上げる研磨加工を行った(ポリッシング工程)。そして洗浄工程及び検査工程を経て、ガラス基板を完成させた。
コアリング工程、内・外径加工工程、内周端面加工工程、外周端面加工工程における加工条件を変更して、種々の差ΔSを有するガラス基板のサンプルNo.1からNo.6を得た。差ΔSは、ラウンドテスト型式RA−H1500A(ミツトヨ(株))を用いて間隔Sを測定することによりその最大値と最小値との差とした。また、これらサンプルの全てにおいて、平面度は、4μm以下、面粗さはRmaxが2nmから6nm、Raが0.2nmから0.4nmの範囲であった。
この後、ガラス基板を洗浄した後、このガラス基板に磁性膜を設けて磁気記録媒体とした。磁性膜は、ガラス基板側から、Ni−Alからなる下地層(厚み約100nm)、Co−Cr−Ptからなる記録層(厚み20nm)、DLC(Diamond Like Carbon)からなる保護膜(厚み5nm)順次積層した。
ここで、ガラス基板に磁性膜を設けて磁気記録媒体としているが、積層されている膜厚は上記の通り約0.125μmで有り、磁性膜を設ける位置はガラス基板の主表面上である。従って、ガラス基板の状態で測定した上記の間隔Sの測定値は、磁性膜を設けることによる影響をほとんど受けることはないため、磁気記録媒体においても同じ値として扱うことができる。
磁気記録媒体として完成したサンプルを用いて、図7に示す測定方法によりフラッタリング特性を測定した。レーザードップラ振動計82を用いた測定システムは、OFV−512/VDD−650(Polytec製)を使用した。測定時のサンプルの回転数は7200rpmとした。この結果を、前に測定した差ΔSと併せて表1に示す。
Figure 0004952311
この表1が示す通り、差ΔSが2μm未満であるサンプルは、いずれもフラッタリング特性が35nm以下となり良好な回転特性を有していることが確認できた。従って、高速で安定に回転させることができる情報記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を提供することができる。尚、No.1で示す差ΔSが0.2μm、フラッタリング特性が13.2nmより更に良好なサンプルは、作製可能ではあるが、製造に多大な時間を要し歩留まりが悪く良好な生産効率が現状では見込めなかったため更なるサンプルの製造は行わなかった。
情報記録媒体用ガラス基板の外周端面の真円度、内周端面の真円度及び同心度を説明する図である。 情報記録媒体用ガラス基板の全体構成を示す図である。 情報記録媒体用ガラス基板の表主表面の上に磁性膜を備えている磁気記録媒体の一例を示す図である。 記録媒体用ガラス基板の製造工程の例をフロー図で示す図である。 コアリング工程で使用するコアリング装置を説明する図である。 コアリング装置で使用する内周刃と外周刃とが一体となっている一体型コアドリルを説明する図である。 フラッタリング特性の測定方法を説明する図である。
符号の説明
1 情報記録媒体用ガラス基板(ガラス基板)
2 磁性膜
5 穴
7a 表主表面
7b 裏主表面
10 外周端面の最外周
10t 外周端面
16 外周端面の中心
20 内周端面の最内周
20t 内周端面
D 磁気記録媒体
P1、P2 点
S 間隔
ΔS 差

Claims (2)

  1. 平坦部を有する主表面と、同心の外周端面と内周端面とを有し、
    前記内周端面がなす穴に、情報記録装置を構成するスピンドルモータの回転自在なハブが嵌合して挿通され、該ハブに固定されるドーナツ状の情報記録媒体に用いられる情報記録媒体用ガラス基板において、
    前記情報記録媒体用ガラス基板を前記主表面に平行な面に投影した投影像の前記外周端面がなす外周の中心を最小二乗中心法により決定し、
    前記投影像の上で前記最小二乗中心法により決定した中心から径方向に伸びる直線が前記投影像の前記内周端面がなす内周で交わる点を点P1、前記外周とで交わる点を点P2として、前記点P1と前記点P2との間隔を間隔Sとして、
    前記間隔Sの最大値Smaxと最小値Sminとの差ΔSが2μm未満であることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板。
  2. 請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の表面に磁性膜を有することを特徴とする磁気記録媒体。
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