JP4950530B2 - 基板固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回路基板等の基板を作業時に固定する装置に関するものであり、特に、湾曲した基板の矯正に関するものである。
プリント基板のように比較的薄く、可撓性を有する基板には、その作業が施される面である表面側に凸の反りや裏面側に凸の反りが生じ易いが、作業を精度良く行うためには、基板が精度良く平面状であることが必要である。そのため、下記の特許文献1に記載のクリーム半田印刷装置においては、基板を裏面から支持する基板支持装置および基板を表面側から押さえる基板押さえ装置が設けられ、基板の反りの発生を防止するようにされている。基板支持装置はピン支持台上に立設された複数の基板支持ピンを備え、昇降装置により昇降させられる。また、基板押さえ装置は、基板押さえ部材および基板押さえ部材を昇降させる駆動機構を備え、基板およびスクリーンにそれぞれ設けられたマークの撮像カメラを移動させるカメラ移動装置によりX軸,Y軸方向に移動させられる。そして、基板搬送装置により基板が搬送され、基板支持装置上において停止させられた状態で基板支持装置が上昇させられ、基板は基板支持ピンにより下方から支持されるとともに、基板搬送方向に平行な両縁部がそれぞれ、基板縁押さえの下面に接触させられる。この状態で基板押さえ部材がカメラ移動装置により、基板の中央部の上方へ移動させられるとともに、駆動機構によって基板の上面に当接するまで下降させられ、基板を押さえた状態で一対のサイドクランプ部材が基板の両側端面に当てられ、基板をクランプする。基板が基板押さえ部材により押さえられているため、サイドクランプ部材によるクランプ時に基板が上方に凸に反ることがなく、平面状に保持される。
特開2003−62971公報
しかしながら、特許文献1に記載のクリーム半田印刷装置においては、基板押さえ部材が基板を押さえる際に基板を破損させる恐れがある。基板に、サイドクランプ部材によりクランプされる前に上方に凸の反りがあれば、基板押さえ部材が下降させられる際、基板を押さえ、反りを矯正することとなるのであるが、基板押さえ部材が基板を確実に押さえるために下降距離が大きめに設定されていれば、基板押さえ部材が基板を平面状に押さえた後、更に押さえ力が増大し、基板を破損させる恐れがあるのである。また、基板がセラミックス基板であるなど、比較的脆い材料からなるものである場合に基板押さえ部材の下降速度が大きければ、基板押さえ部材と基板との当接の衝撃が大きく、基板が破損させられる恐れがある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、基板を、破損の恐れ少なく矯正し、固定することができる基板固定装置の提供を課題とする。
上記の課題は、基板固定装置を、(A)基板の下面の少なくとも周縁部の2個所と中間部の1個所とを含む3個所以上に接触してその基板を下側から支持する上向きの基板支持面を有する1つ以上の基板支持部材を含む基板支持装置と、(B)その基板支持部材を昇降させることによりその基板支持部材に支持されている基板を昇降させる基板昇降装置と、(C)接触部を備えて前記基板支持部材の上方に設けられ、前記基板昇降装置により上昇させられる基板に前記接触部により上方から接触して、その基板の、前記基板支持面に接触していない前記中間部の1個所以上を上から押さえ、その1個所以上を前記基板支持面に密着させて、基板を平面状に矯正する基板押さえ部材と、(D)前記基板押さえ部材の接触部の上昇に対して弾性的な抗力を付与しつつその接触部の上昇を許容するクッション作用付与部とを含み、かつ、前記基板昇降装置が、前記基板支持部材に支持された基板を前記基板押さえ部材に押し付けて基板を矯正する基板矯正用昇降装置と、前記基板支持部材に支持された基板を、その基板に対して作業が施される作業高さである作業位置と、その作業位置より低い退避位置とに昇降させる作業用基板昇降装置とを兼ねており、当該基板昇降装置が、前記基板矯正用昇降装置として作動する場合の前記基板支持部材の上昇速度を、前記作業用基板昇降装置として作動する場合の上昇速度より小さくする上昇速度低減部を含むものとすることにより解決される。
上記の課題はまた、基板固定装置を、(a)基板の下面の少なくとも周縁部の2個所と中間部の1個所とを含む3個所以上に接触してその基板を下側から支持する上向きの基板支持面を有する1つ以上の基板支持部材を含む基板支持装置と、(b)前記基板支持部材上に載置された基板の、前記基板支持面に接触していない前記中間部の1個所以上を上から押さえて、その少なくとも1個所を前記基板支持面に密着させる基板押さえ部材と、(c)それら基板支持部材と基板押さえ部材とを上下方向に相対的に昇降させる相対昇降装置と、(d)その相対昇降装置を制御することにより、前記基板押さえ部材と前記基板支持部材とを、その基板支持部材に支持された基板と前記基板押さえ部材とが互いに接触または近接するまで接近させる接近制御部と、(e)前記基板押さえ部材が前記基板に接触した後、その基板押さえ部材に、前記基板を、前記基板支持部材に向かって、前記接近制御部の制御による前記基板押さえ部材の基板への接近速度より小さい速度で、基板が基板支持部材の基板支持面に接触またはほぼ接触するまで、押さえさせる押さえ制御部とを含むものとすることによっても解決される。
基板支持装置,基板昇降装置,基板押さえ部材およびクッション作用付与部を含む基板固定装置において基板は、基板支持部材が上昇させられることにより上昇し、基板押さえ部材の接触部に接触させられる。基板に上方に凸の反りがあれば、基板の中間部は、基板支持面に接触せず、離れた状態で接触部に接触し、基板支持部材が更に上昇させられるとき、基板の上昇は基板押さえ部材によって抑制されるのに対し、基板支持部材が上昇して基板の周縁部を押し上げることにより基板の反りが矯正され、基板の中間部においても基板支持面が基板に密着するに至る。基板の反りが矯正されるのに伴って基板から基板押さえ部材に加えられる反力が増大するが、クッション作用付与部が接触部に付与する弾性的な抗力の初期値(クッション作用の初期値)が、基板の下面が基板支持面に接触する前における上記反力より小さい場合には、基板下面が基板支持面に接触する前から接触部にクッション作用が付与され、その分、反りの矯正が緩やかに行われる。特に、クッション作用の初期値が0の場合には、接触部の基板に対する接触開始がクッション作用の下に行われることとなり、基板の破損が最も良好に防止される。
それに対して、クッション作用の初期値が、基板の反りがなくなるまで、すなわち、基板の下面が基板支持面に接触するまで、接触部の上昇を許容しない大きさに設定される場合には、クッション作用付与部は、基板の下面が基板支持面に接触した後に、基板が基板支持面と基板押さえ部材とにより過大な力で挟まれて破損させられることを防止する作用をなすことになる。
ただし、これらいずれの場合でも、接触部をゴムまたはその類似物により形成し、接触部自体にクッション機能を持たせることが可能であり、それによって、接触部と基板との接触時の衝撃を緩和し、あるいは接触部の硬度を適宜選定したり、接触部の横断面積を徐々に変化させたりして、クッション機能を所望のものに調整することができる。
いずれにしても、本発明に係る基板固定装置においては、基板押さえ部材の押さえによって基板が平面状に矯正される。基板昇降装置による基板支持部材の上昇距離が、反りのない基板が基板支持面により支持された状態での基板と基板押さえ部材の接触部との間の距離よりやや大きくされることにより、基板の反りが確実に矯正される。この際、余分な上昇は基板押さえ部材がクッション作用付与部が付与する抗力に抗して上昇することにより許容され、基板が基板押さえ部材と基板支持部材とに挟まれて過大な押さえ力が作用し、破損することが回避される。
このように本発明に係る基板固定装置によれば、基板を破損させる恐れ少なく、平面状に矯正することができる。また、基板の反り矯正時には、基板支持部材は低速で上昇させられるため、基板が基板押さえ部材に当接する際の衝撃が小さくて済むとともに、基板押さえ部材により基板がゆっくり押され、基板が破損する恐れ少なく平面状に矯正される。
また、基板支持装置,基板押さえ部材,相対昇降装置,接近制御部および押さえ制御部を含む基板固定装置においては、基板押さえ部材の基板への接触後における基板の押さえにより、基板が平面状に矯正される。この際、基板は基板支持面に、基板への接近時における速度より小さい速度で相対的に接近させられるため、基板が基板押さえ部材によりゆっくり押され、破損の恐れ少なく矯正される。この点に関しては、後にさらに詳細に説明する。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、特許請求の範囲に記載された発明である本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むことある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(2)項が請求項相当し、(4)項が請求項、(11)項が請求項に、(18)項が請求項に、それぞれ相当する。
(1)基板の下面の少なくとも周縁部の2個所と中間部の1個所とを含む3個所以上に接触してその基板を下側から支持する上向きの基板支持面を有する1つ以上の基板支持部材を含む基板支持装置と、
その基板支持部材を昇降させることによりその基板支持部材に支持されている基板を昇降させる基板昇降装置と、
接触部を備えて前記基板支持部材の上方に設けられ、前記基板昇降装置により上昇させられる基板に前記接触部により上方から接触して、その基板の、前記基板支持面に接触していない前記中間部の1個所以上を上から押さえ、その1個所以上を前記基板支持面に密着させて、基板を平面状に矯正する基板押さえ部材と、
前記基板押さえ部材の接触部の上昇に対して弾性的な抗力を付与しつつその接触部の上昇を許容するクッション作用付与部と
を含む基板固定装置。
(2)前記基板昇降装置が、前記基板支持部材に支持された基板を前記基板押さえ部材に押し付けて基板を矯正する基板矯正用昇降装置と、前記基板支持部材に支持された基板を、その基板に対して作業が施される作業高さである作業位置と、その作業位置より低い退避位置とに昇降させる作業用基板昇降装置とを兼ねており、当該基板昇降装置が、前記基板矯正用昇降装置として作動する場合の前記基板支持部材の上昇速度を、前記作業用基板昇降装置として作動する場合の上昇速度より小さくする上昇速度低減部を含む(1)項に記載の基板固定装置。
基板の反り矯正時には、基板支持部材は低速で上昇させられるため、基板が基板押さえ部材に当接する際の衝撃が小さくて済むとともに、基板押さえ部材により基板がゆっくり押され、基板が破損する恐れ少なく平面状に矯正される。
基板昇降装置が基板矯正用昇降装置と作業用基板昇降装置とを兼ねているため、例えば、基板矯正を選択的に行うことができる。本基板固定装置により固定される全部の種類の基板について矯正が行われてもよいが、例えば、基板が厚く、あるいは剛性が高くて反りがなく、矯正が不要な基板もある。そのため、例えば、基板の材料,厚さ等に応じて反りがあると推定される種類の基板についてのみ矯正が行われるようにすることができ、不要な矯正動作が行われず、作業能率を向上させることができる。矯正実行の選択ないし設定は、作業者により行われてもよく、制御装置により自動的に行われてもよい。
(3)前記基板支持装置が、前記基板支持面に開口した1つ以上の吸引孔と、その吸引孔に接続されてその吸引孔から空気を吸引する吸引装置とを備え、前記基板を負圧により前記基板支持面に吸着して支持するものである(1)項または(2)項に記載の基板固定装置。
基板支持装置は、基板を負圧により基板支持面に吸着して支持するものであることは不可欠ではない。しかし、本項に記載の基板固定装置においては、例えば、一旦平板状に矯正された基板を支持面に吸着させることにより、再び反りのある状態に戻ってしまうことを確実に防止できる。また、基板押さえ部材に基板を基板支持面に密着するまで押さえさせなくても、基板と基板支持面との間の距離が、負圧により基板が吸着されることが可能な大きさ以下になるまで押さえさせれば、基板が基板支持面に吸い付けられて平板状に矯正される効果を利用することができる場合もある。この場合には、基板押さえ部材が基板を基板支持面に押し付けることが不可欠ではなくなり、基板が基板押さえ部材と基板支持面との間に過大な力で挟まれ、破損することを確実に回避しつつ、基板を基板支持面に吸着させることがができるのである。
(4)前記クッション作用付与部が、
前記基板押さえ部材を昇降可能に保持するブラケットと、
そのブラケットに対する前記基板押さえ部材の相対的な下降限度を規定する下降限度規定装置と、
前記ブラケットと前記基板押さえ部材との間に設けられ、基板押さえ部材に上向きの力が加えられた場合に、基板押さえ部材がブラケットに対して相対的に上昇することを許容するクッション装置と
を含む(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の基板固定装置。
基板押さえ部材の下降限度が下降限度規定装置によって規定されることにより、基板押さえ部材の基板に接触する前の位置が正確に一定となり、基板の矯正を安定して行うことができる。
前述のように、接触部をゴムまたはその類似物により形成する等、接触部を構成する部材の材料,形状の設定により接触部自体にクッション機能を持たせる場合、接触部は、それ自体の機能により自身の上昇が許容され、クッション作用付与部は本項に記載のクッション装置が省略されたものとすることができる。
(5)前記クッション装置がエアシリンダを含む(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の基板固定装置。
クッション装置は、スプリング等の弾性体を主体としても構成することができる。しかし、エアは圧縮性を備えるとともに、エア圧の変更により接触部に付与する弾性的な抗力を容易に調節することができ、エアシリンダはクッション装置として特に好適であり、また、クッション装置を容易にかつ安価に構成することができる。
(6)さらに、前記エアシリンダに接続され、そのエアシリンダ内のエア圧を変更可能なエア圧制御装置を含む(5)項に記載の基板固定装置。
エア圧の変更により、例えば、クッション作用付与部が基板押さえ部材に付与する弾性的な抗力の初期値を変更することができる。それにより、例えば、基板がセラミックス等、脆い材料製の場合、基板押さえ部材の押さえ力を、基板の矯正が可能な範囲で、できる限り小さい大きさにすることができ、基板の破損を回避しつつ平面状に矯正することができる。また、制御プログラムの実行等により、基板支持部材の上昇に応じてエア圧を制御することも可能であって、基板の反りの矯正の進行に伴って押さえ部材の弾性的な抗力を適宜変化させることもでき、それによって、例えば、基板押さえ部材が基板に接触した後、後退しつつ基板の反りを矯正するようにすることもできる。そのさらに具体的な一例は、基板押さえ部材が基板に接触を開始する際には、弾性的な抗力を特に小さくしておくことにより、基板押さえ部材と基板との当接時の衝撃を小さく抑え、後に弾性的な抗力を大きくして、基板押さえ部材の後退量を小さく抑える態様である。
(7)前記基板押さえ部材の少なくとも前記基板に接触する部分が、ゴムまたはその類似物から成る(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の基板固定装置。
基板押さえ部材の基板に接触する部分の弾性変形により、基板が基板押さえ部材に接触する際の衝撃が吸収され、基板の破損が回避される。ゴムまたはその類似物の硬度や横断面積を適宜選定し、あるいは横断面積を下端から上に向かうに従って漸増させることにより所望の衝撃吸収機能を実現することができる。
(8)前記基板押さえ部材が前記基板の上面の複数個所を押さえる(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の基板固定装置。
基板押さえ部材が複数の接触部を一体的に備え、それら複数の接触部が前記基板の複数個所に同時に接触するようにしても、(10)項におけるように基板押さえ部材移動装置により移動させられることによって、同じ基板押さえ部材が基板の互いに異なる複数の個所を押さえるようにしてもよい。
基板押さえ部材により基板の複数個所が同時に押さえられる場合、1個所のみが押さえられる場合に比較して押さえ力が分散して基板に加えられ、1個所における押さえ力が小さく、基板の破損の恐れが少なくなる。
(9)前記基板押さえ部材が、前記基板支持面に平行な平面内の複数の位置に設けられた複数の接触部を備え、かつ、それら複数の接触部が位置する前記平面のあらゆる方向への傾きが許容される状態で、基板押さえ部材保持部材に保持されている (8)項に記載の基板固定装置。
複数の接触部を備えた基板押さえ部材は基板の複数個所に同時に接触するため、基板の特定部分に強く当接することがないよう、複数の接触部が位置する平面のあらゆる方向への傾きが許容されることが望ましく、例えば、基板押さえ部材を基板押さえ部材保持部材にボールジョイントや撓み部材を介して保持させればよい。ただし、基板押さえ部材は、基板に接触していない状態において、複数の接触部が位置する平面ができる限り基板支持部材の基板支持面と平行な姿勢を保つようにすることが望ましい。
(10)さらに、前記基板押さえ部材を前記基板支持面に平行な方向に移動させる基板押さえ部材移動装置を含む(1)項ないし(9)項のいずれかに記載の基板固定装置。
基板押さえ部材を移動させることにより、基板の大きさ等によらず、基板の中央部,反りの発生個所等、基板を平面状に矯正するのに必要な個所や矯正に好適な個所を1個所押さえさせたり、複数箇所を押さえさせたりすることができる。
(11)前記基板昇降装置を制御することにより、前記中間部の1個所を押さえている基板押さえ部材を一旦基板から離間させた後、前記1個所とは別の個所に接近させてその別の個所を押さえさせるとともに、それら離間と接近との間に前記基板押さえ部材移動装置に、前記基板押さえ部材を前記中間部の1個所に対応する位置から前記別の個所に対応する位置へ移動させる押さえ部位変更制御部を含む(10)項に記載の基板固定装置。
例えば、基板にうねりがあり、上面側へ凸の撓みが複数箇所にある場合、それら撓み部の各々を順次押すことにより、基板全体について良好に姿勢を矯正することができる。
また、基板が電子回路部品が装着される部品装着基板であって、1枚の基板から複数のプリント回路板が製造される所謂多数枚取り(多面取り)の基板である場合、基板の、複数のプリント回路板の各々の中央部となる部分を基板押さえ部材に押さえさせることにより、複数のプリント回路板のいずれも平面状に矯正された状態で精度良く製造することができる。
(12)前記基板押さえ部材が、円筒形,太鼓形,球形等、少なくとも1軸線に直角な切断面で切断した場合の断面形状が円形である断面円形部材であり、その断面円形部材がリテーナに前記少なくとも1軸線のまわりに回転可能に保持されていて、そのリテーナが前記基板押さえ部材移動装置により移動させられるのに伴って、前記断面円形部材が前記基板の上面上を転動する(10)項または(11)項に記載の基板固定装置。
断面円形部材は、例えば、基板の上昇に伴って基板に接触する個所については、非回転の基板押さえ部材と同様に基板を押さえ、基板が平面状に矯正された状態においてクッション作用付与部により弾性的な抗力を受けつつ上昇し、基板支持装置の上昇後、基板押さえ部材移動装置により移動させられ、基板の上面上を転動して押さえるようにすることができる。それにより、基板が帯状の領域において押さえられ、基板にうねりがあっても良好に平面状に矯正される。断面円形部材の転動によれば、基板支持装置をいちいち昇降させなくても、基板押さえ部材による基板の押さえ個所を変えることができ、基板の姿勢を迅速に矯正することができる。
また、断面円形部材は、基板支持面に最も接近した位置においても、基板支持面との間に基板を強く挟まないようにすることもできる。前述のように、基板支持面が吸引孔を備え、基板を負圧により吸着する場合には、基板の下面と基板支持面との隙間が一定値以下になれば、基板が基板支持面に吸着されるため、隙間が上記一定値以下かつ0より大きい状態となる位置まで断面円形部材を基板支持面に接近させ、その状態で断面円形部材を押さえ部材移動装置により移動させれば、基板の下面全体と基板支持面との隙間を除去することができるのである。
(13)前記基板押さえ部材が、流体を内包する袋体により構成された(1)項ないし(12)項のいずれかに記載の基板固定装置。
袋体を伸縮可能なゴム製袋体とし、その袋体の内部に気体を充満させれば、袋および気体の圧縮性を利用して袋体に基板を基板支持面に押し付ける機能を果たさせることができ、また、袋体を可撓性を有する材料性のシートにより構成し、その袋体の内容積の一部に液体を内包させれば、液体の重量により基板を基板支持面に押し付けることができる。
流体を閉じ込めた袋体は基板の比較的広い個所に分散させて押付力を加えることが容易であり、基板を損傷させる恐れが少ない。
袋体および気体の圧縮性を利用して袋体に基板を基板支持面に押し付けさせる場合、気体の圧縮により袋体をクッション作用付与部として機能させることができ、基板固定装置を簡易に構成することができる。
(14)前記袋体内の流体の量を増減させる流体量制御装置を含む(13)項に記載の基板固定装置。
袋体内の流体の量を増減させることにより、基板を押さえる力を増減させ、あるいは袋体の基板への接触,非接触を制御することができる。
(15)前記基板からの反力による前記基板押さえ部材の後退位置を検出する後退位置検出装置を含む(1)項ないし(14)項のいずれかに記載の基板固定装置。
基板押さえ部材自体の位置を検出しても、基板押さえ部材と共に昇降する部材の位置を検出することにより間接的に基板押さえ部材の位置を検出してもよい。
基板押さえ部材の位置と押さえ力との関係を予め求めておけば、基板押さえ部材の位置に基づいて基板押さえ部材が基板に付与する押さえ力を推定することができ、基板の破損を良好に防止することができる。また、後退位置検出装置を、基板押さえ部材の後退限度位置より設定距離前の位置を検出するものとし、その検出に応じて基板昇降装置が停止させられるようにすれば、基板固定装置のいずれかの部分の故障あるいは誤動作により、基板押さえ部材の押さえ力が過大となることを防止することができる。
(16)当該基板固定装置に固定された基板に設けられた基準マークを撮像する基準マークカメラと、
その基準マークカメラを保持するカメラ保持部材と、
そのカメラ保持部材を移動させることにより、そのカメラ保持部材に保持された基準マークカメラを前記基板支持面に平行な平面内の任意の位置へ移動させるカメラ移動装置と
を含み、前記カメラ保持部材に前記基板押さえ部材が保持され、前記カメラ移動装置が前記基板押さえ部材移動装置を兼ねている(10)項ないし(15)項のいずれかに記載の基板固定装置。
基板固定装置の構成を簡易化することができる。
(17)前記基板支持部材を、その基板支持部材に支持された基板が前記基板押さえ部材に接触または近接するまで接近させる接近制御部と、前記基板押さえ部材が前記基板に接触した後、その基板押さえ部材に、前記基板を、前記基板支持部材に向かって、前記接近制御部の制御による前記基板押さえ部材の基板への接近速度より小さい速度で、基板が基板支持部材の基板支持面に接触またはほぼ接触するまで、押さえさせる押さえ制御部を含む(1)項ないし(16)項のいずれかに記載の基板固定装置。
本項が(2)項に従属する態様においては、基板押さえ部材の基板への接近速度を、作業時における上昇速度より小さくすることができる。
前述のように、クッション作用付与部が接触部に付与する弾性的な抗力の初期値(クッション作用の初期値)が、基板の下面が基板支持面に接触する前における基板の反力より小さい場合には、基板と接触部との接触後における基板支持部材の上昇に伴ってクッション作用付与部が接触部の後退を許容する分だけ、接近制御部の制御による基板押さえ部材の基板への接近速度より、基板の基板支持面への接近速度が小さくなる。この態様が本項の押さえ制御部の一例である。
また、前記(12)項におけるように、基板押さえ部材が、回転可能な断面円形部材とされ、その断面円形部材が、前記(10)項に記載の基板押さえ部材移動装置により基板支持面に平行な方向に移動させられるにつれて、基板の中間部のうち基板支持面に接触していない部分が徐々に基板支持面に接触させられる場合も、接近制御部の制御による基板押さえ部材の基板への接近速度より、基板の基板支持面への接近速度が小さくなる。したがって、この態様も本項の押さえ制御部の一例である。
いずれにしても、基板下面の基板支持面への当接速度を小さくし、衝撃による基板の損傷を良好に防止できる。
(18)基板の下面の少なくとも周縁部の2個所と中間部の1個所とを含む3個所以上に接触してその基板を下側から支持する上向きの基板支持面を有する1つ以上の基板支持部材を含む基板支持装置と、
前記基板支持部材上に載置された基板の、前記基板支持面に接触していない前記中間部の1個所以上を上から押さえて、その少なくとも1個所を前記基板支持面に密着させる基板押さえ部材と、
それら基板支持部材と基板押さえ部材とを上下方向に相対的に昇降させる相対昇降装置と、
その相対昇降装置を制御することにより、前記基板押さえ部材と前記基板支持部材とを、その基板支持部材に支持された基板と前記基板押さえ部材とが互いに接触または近接するまで接近させる接近制御部と、
前記基板押さえ部材が前記基板に接触した後、その基板押さえ部材に、前記基板を、前記基板支持部材に向かって、前記接近制御部の制御による前記基板押さえ部材の基板への接近速度より小さい速度で、基板が基板支持部材の基板支持面に接触またはほぼ接触するまで、押さえさせる押さえ制御部と
を含む基板固定装置。
押さえ制御部に関して前記(17)項の説明が当てはまる。
なお、基板支持面を吸引孔を有するものとし、基板が基板押さえ部材と基板支持面とにより強く挟まれないようにする場合には、基板押さえ部材(回転可能な断面円形部材を含む)が基板を基板支持面に押し付けるまで基板支持面と基板押さえ部材とを接近させることが不可欠ではなくなり、クッション作用付与部を省略することも可能である。ただし、この場合でも、誤動作等に備えた安全装置として、クッション作用付与部が設けられることを排除するものではない。
(19)前記基板押さえ部材が、接触部を備えて前記基板支持部材の上方に設けられ、前記相対昇降装置により前記基板支持部材と前記基板押さえ部材とが互いに接近させられる際に前記基板に前記接触部により上方から接触して、基板を平面状に矯正するものであり、かつ、前記基板押さえ部材の接触部の上昇に対して弾性的な抗力を付与しつつその接触部の上昇を許容するクッション作用付与部とを含み、それら基板押さえ部材およびクッション作用付与部が前記相対昇降装置と共同して、前記接近制御部および押さえ制御部を構成している(18)項に記載の基板固定装置。
本項の基板固定装置については、(17)項に記載の基板固定装置についての説明が当てはまる。
(20)前記クッション作用付与部が、前記接触部が前記基板に接触した後、その基板が前記基板支持面に接触する前から前記接触部の上昇を許容するものである(19)項に記載の基板固定装置。
(21)前記基板押さえ部材を前記基板支持面に平行な方向に移動させる基板押さえ部材移動装置を含み、前記基板押さえ部材が、円筒形,太鼓形,球形等、少なくとも1軸線に直角な切断面で切断した場合の断面形状が円形である断面円形部材であり、その断面円形部材がリテーナに少なくとも前記1軸線のまわりに回転可能に保持されていて、(a)前記相対昇降装置が、前記断面円形部材を前記基板支持部材に支持されている基板の1個所に接触または近接させた状態で、(b)前記リテーナが前記基板押さえ部材移動装置により移動させられるのに伴って、前記断面円形部材が前記基板の上面上を転動することにより、前記基板の前記中間部の前記基板支持面に接触していない前記1個所以上を押さえる構成とされ、前記相対昇降装置の前記(a)を実現する部分が前記接近制御部を構成し、前記基板押さえ部材移動装置の前記(b)を実現する部分が前記押さえ制御部を構成している(18)項または(19)項に記載の基板固定装置。
本項が(18)項に従属する態様においては、相対昇降装置により基板支持部材と断面円形部材とが最も接近した状態において断面円形部材は基板の1個所に接触または近接させられ、その状態で基板押さえ部材移動によって移動させられることにより基板を押さえ、平面状に延ばす。その押さえ時に基板押さえ部材が基板を押さえる速度は、基板の反りの状態と基板押さえ部材移動装置による基板押さえ部材の移動速度とによって決まるが、殆どの場合、基板押さえ部材の基板への接近速度より小さく、基板を破損の恐れ少なく矯正し得る。
クッション作用付与部が設けられている場合には、接近制御部により断面円形部材が基板支持部材に接近させられる際、基板がそれの下面が基板支持面に密着するまで断面円形部材が基板支持部材に接近させられるようにしても、基板が過大な挟み力により損傷させられることを回避することができる。それに対して、クッション作用付与部が設けられない場合には、基板支持面が吸引孔を備えたものとし、断面円形部材が基板をそれの下面が基板支持面に、設定値以下の正の隙間(吸引孔からの空気の吸引により基板の下面が基板支持面に吸着され得る隙間)が残る状態まで押さえるように、基板押さえ部材と基板支持部材とが相対昇降装置により接近させられるようにすることが望ましい。なお、クッション作用付与部が設けられない場合でも、断面円形部材の少なくとも外周部をゴムまたはその類似物により形成してクッション機能を持たせることにより、断面円形部材が基板をそれの損傷を回避しつつ基板支持面に押し付けるようにすることが可能である。
(22)(1)項ないし(21)項のいずれかに記載の基板固定装置と、
その基板固定装置により固定された基板に、スクリーンを通して高粘性材料を印刷する印刷装置と
を含むスクリーン印刷機。
スクリーンは一平面状を成し、基板が平面状に矯正されることにより基板の被印刷面とスクリーンとが平行となり、高粘性材料のスクリーン印刷を精度良く行うことができる。
(1)項ないし(21)項のいずれかに記載の基板固定装置は、スクリーン印刷機に限らず、回路部品実装機等、スクリーン印刷機以外の対回路基板作業機において、基板の固定に用いることができる。
(23)基板の下面の少なくとも周縁部の2個所と中間部の1個所とを含む3個所以上に接触してその基板を下側から支持する上向きの基板支持面を有する1つ以上の基板支持部材を含む基板支持装置と、
前記基板支持面に平行に設けられ、複数の貫通穴が形成されたスクリーンと、
そのスクリーン上を移動しつつ、前記貫通穴に高粘性流体を押し込むスキージ装置と、
前記基板支持装置と前記スクリーンとを互いに接近,離間させる相対昇降装置と、
前記基板支持部材上に載置された前記基板の互いに平行な2側端面にそれぞれ当接して基板を側方からクランプする1対のクランプ部材と、
それらクランプ部材の少なくとも一方をクランプ位置と、そのクランプ位置から後退したアンクランプ位置とに移動させるクランプ部材駆動装置と、
前記クランプ部材駆動装置に、前記1対のクランプ部材を前記クランプ位置に位置させ、基板支持部材に対する基板の位置決めを行わせる位置決め制御部と、
その位置決め制御部による位置決めの後、前記1対のクランプ部材によるクランプを解除し、そのクランプ解除状態で前記相対昇降装置に前記基板支持部材と前記スクリーンとを接近させ、基板支持部材に支持されている基板を前記スクリーンに押し付けて、そのスクリーンにより基板の下面の前記基板支持部材の基板支持面から浮き上がっている部分を押さえさせるスクリーン利用押さえ部と
を含むスクリーン印刷機。
スクリーンの利用により、基板矯正機能を備えた基板固定装置を簡易にかつ安価に構成することができる。
以下、請求可能発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、請求可能発明の一実施例としての基板固定装置を含むスクリーン印刷機が図示されている。本スクリーン印刷機は、印刷機本体としてのフレーム10,基板搬送装置12(図2参照),基板固定装置14,基板位置調節装置16,スクリーン支持装置18,スキージ装置20,撮像装置22,撮像装置移動装置24および制御装置26(図9参照)等を含む。
基板搬送装置12は、本実施例ではベルトコンベヤにより構成され、図2に示すように、搬入コンベヤ30,メインコンベヤ32および搬出コンベヤ34を含む。これらコンベヤ30,32,34はそれぞれ、1対の無端のコンベヤベルト36(図2および図3参照)を備え、1列に並んで設けられ、各対のコンベヤベルト36がそれぞれ、ベルト周回装置によって周回させられることにより、回路基板40(以後、基板40と略称する)を、その板面である半田印刷面が水平となる姿勢で、半田印刷面に平行な方向であって水平方向に搬送する。図3においては、コンベヤベルト36は、基板40が載置される部分のみが図示されている。ベルト周回装置は、ベルト周回用モータ42(図9参照)を駆動源とし、基板搬送装置12は基板40を基板搬送方向において任意の位置へ搬送することができる。基板搬送方向に平行な方向をX軸方向とし、基板固定装置14により固定された基板40の半田印刷面に平行で基板搬送方向に直角な方向をY軸方向とする。
本基板固定装置14は、基板保持装置48,基板保持装置昇降装置50および基板押さえ装置52を含む。基板保持装置48および基板保持装置昇降装置50は、フレーム10のメインコンベヤ32による回路基板搬送領域に対応する部分であって、搬入コンベヤ30と搬出コンベヤ34との間の部分に設けられている。基板保持装置昇降装置50は、図3に示すように、昇降部材としての昇降台60と、昇降台昇降駆動装置62とを含む。昇降台昇降駆動装置62は、駆動源としての昇降台昇降用モータ64,送りねじの一種であるボールねじ66およびナット68を含み、昇降台60を、ガイドとしてのガイドレール70に案内させつつ、上下方向において任意の位置へ移動させる。これらボールねじ66およびナット68は、運動変換機構たる送りねじ機構を構成している。
基板保持装置48は、昇降台60上に前記基板位置調節装置16を介して設けられ、基板保持装置昇降装置50により、自身が保持する基板40の半田印刷面に直角な方向(Z軸方向とする)であって鉛直方向に昇降させられる。基板保持装置48はまた、基板位置調節装置16によりX軸方向,Y軸方向に移動させられるとともに、Z軸に平行な軸線であって鉛直な軸線まわりに回転させられ、基板保持装置48に保持された基板40とスクリーン支持装置18により支持されたスクリーンとの位置が調節される。基板位置調節装置16は、図示は省略するが、昇降台60上にX軸方向およびY軸方向に移動可能かつZ軸線まわりに回転可能に搭載された可動部材たる移動台76と、移動台76を移動,回転させる移動台駆動装置(図示省略)とを含み、移動台76上に基板保持装置48が設けられている。本基板位置調節装置16は、未だ公開されていないが、本出願人に係る特願2005−223144の明細書に記載の基板位置調節装置と同様に構成されており、詳細な図示および説明を省略する。
基板保持装置48は、本スクリーン印刷機では、図3に示すように、基板支持装置80および基板クランプ装置82を含む。基板支持装置80は、本スクリーン印刷機では、図4および図5に示すように、基板支持部材としての複数の基板支持ピン84および基板支持ピン84を取付け,取外し可能に支持するピン支持台86を含み、基板40を負圧により吸着して支持するものとされている。複数の基板支持ピン84はそれぞれ、非磁性材料製の支持部88と、取付部としての永久磁石製の台座90とを備え、磁性材料製のピン支持台86のピン支持面92に磁力によって固定される。
基板支持ピン84の支持部88は、その一平面状の上端面ないし先端面が基板40を支持する上向きの基板支持面96とされるとともに、ゴム製の吸着カップ98が取り付けられている。吸着カップ98の先端面は基板支持面96より僅かに突出させられている。支持部88内には、基板支持面96と、台座90内に設けられた負圧室100とに開口し、軸方向に延びる吸引孔102が形成されており、基板支持ピン84が台座90において、ピン支持面92に開口させられた負圧供給口104を覆う状態でピン支持台86に取り付けられた状態では、吸引孔102が負圧室100,負圧供給口104,ピン支持台86内に設けられた通路106等を経て負圧源108に接続され、吸引孔102から空気を吸引し、基板支持面96に負圧が供給される。負圧源108は、例えば、バキュームポンプにより構成され、吸引装置を構成している。負圧供給口104はピン支持台86に複数設けられており、基板支持ピン84は、基板40の基板支持ピン84により支持される個所、すなわち電子回路部品の取付け等による凸部がなく、平坦な個所であって、基板40の下面の少なくとも周縁部の2個所と中間部の1個所とを含む3箇所以上の個所に接触し、基板40を下側から支持するように負圧吸着口104を選択してピン支持台86に取り付けられる。基板支持ピン84が取り付けられない負圧供給口82にはキャップ110が被せられ、負圧の漏れが防止される。
基板40は、複数の基板支持ピン84の基板支持面92の集合により支持されるのであるが、以下、特に必要がない限り、これら複数の基板支持面92を含む一平面である仮想基板支持面120(図12参照)によって支持されるものと考えることとする。
基板クランプ装置82は、未だ公開されていないが、本発明の出願人による特願2005−108074の明細書に記載の基板クランプ装置と同様に構成されており、簡単に説明する。
本基板クランプ装置82は、サイドクランプ装置130および合わせ装置132を含む。合わせ装置132は、図3に示すように、基板位置調節装置16の移動台76にY軸方向に移動可能に設けられた1対の合わせ部材140と、それら合わせ部材140をそれぞれ移動させる基板合わせ部材移動装置142とを含む。基板合わせ部材移動装置142は、例えば、エアシリンダを駆動源とする。また、一対の合わせ部材140はそれぞれ、メインコンベヤ32側へ突出し、基板搬送方向に平行な方向に長い板状の基板縁押さえ部ないし合わせ部144を有する。
サイドクランプ装置130は1対のクランプ部材150を含み、サイドクランプ装置昇降装置152により昇降させられる。サイドクランプ装置昇降装置152は、昇降部材としての昇降台154および昇降台昇降駆動装置156を含む。昇降台昇降駆動装置156は、駆動源たる昇降台昇降用モータ158,ボールねじ160,ナット162および1対のカム部材164を含み、1対のカム部材164がガイドレール166により案内されつつ、Y軸方向に移動させられることにより、カム面168と昇降台154の下面に設けられたカムフォロワとしての転動体170との斜面の作用により、昇降台154がガイドとしてのガイドロッド172に案内されつつ、基板位置調節装置16および合わせ装置132に対して昇降させられる。
1対のクランプ部材150はそれぞれ、基板搬送方向に平行に延び、基板40の半田印刷面に対して直角で鉛直なクランプ面180を有する。1対のクランプ部材150のうちの一方は昇降台154に固定して設けられた固定クランプ部材150とされ、他方は可動クランプ部材150とされ、クランプ部材駆動装置182により、Y軸方向に移動させられる。クランプ部材駆動装置182は、駆動源としてのクランプ部材駆動モータ188,ボールねじ190,ナット192およびダンパ194を備え、可動クランプ部材150を固定クランプ部材150に接近,離間させ、基板40をクランプするクランプ位置と、基板40を解放すアンクランプ位置とに移動させる。
1対のクランプ部材150には、その互いに対向する面に上記クランプ面180が設けられるとともに、それらクランプ面180より下側にそれぞれ、前記メインコンベヤ32の1対のコンベヤベルト36が設けられており、メインコンベヤ32は基板保持装置48と共に基板保持装置昇降装置50により昇降させられる。それにより、基板40ないし基板保持装置48は、基板40にスクリーンが接触させられてクリーム半田が印刷される接触位置ないし作業位置たる印刷位置、印刷位置より低い位置であって、メインコンベヤ32が基板の搬送を行う搬送位置ないし退避位置、印刷位置と退避位置との間の位置であって、基板40の保持動作を行う基板保持位置等に昇降させられる。
昇降台154上に前記基板支持装置80および基板支持装置昇降装置200が設けられ、サイドクランプ装置130と共に、サイドクランプ昇降装置152により基板位置調節装置16および合わせ装置132に対して昇降させられる。基板支持装置80は、基板保持装置昇降装置50により基板クランプ装置82と共に昇降させられて基板支持ピン84が昇降させられ、本スクリーン印刷機においては、基板支持装置80が昇降させられることにより基板支持ピン84が昇降させられるのであり、基板支持装置80は更に基板保持装置48内において基板位置調節装置16等に対して昇降させられる。基板支持装置昇降装置200は、昇降部材としての昇降台202および昇降台昇降駆動装置204を含む。昇降台昇降駆動装置204は、昇降台154に保持された昇降台昇降モータ206,ボールねじ208およびナット210を含み、昇降台202を昇降台154に対して上下方向の任意の位置へ昇降させ、基板支持装置80をサイドクランプ装置130に対して昇降させる。
前記スクリーン保持装置18は、図1に示すように、基板保持装置48の上方に設けられ、本スクリーン印刷機では、スクリーン220を、基板保持装置48に保持された基板40に平行であって、水平に保持するものとされている。スクリーン220は、基板40の半田印刷箇所に対応する部分に貫通穴(図示省略)が形成されており、スクリーン枠222(図1参照)に張られ、そのスクリーン枠222においてスクリーン保持装置18に保持されている。
前記スキージ装置20は、本スクリーン印刷機では、解放型とされており、図1に示すように、1対のスキージヘッド232(図1には1つのみ図示されている),それらスキージヘッド232をそれぞれ昇降させるスキージヘッド昇降装置234および一対のスキージヘッド232をスクリーン220に平行な方向に移動させるスキージヘッド移動装置236を含む。スキージヘッド移動装置236は、移動部材242および移動部材駆動装置244を含む。移動部材駆動装置244は、駆動源たるスキージヘッド移動モータ246と、ボールねじおよびナットを含む送りねじ機構248とを含み(図9参照)、移動部材242をガイドレール250に案内させつつ移動させ、移動部材242に搭載された一対のスキージヘッド232をY軸方向に移動させる。一対のスキージヘッド昇降装置234はそれぞれ、例えば、エアシリンダを駆動源とし、1対のスキージヘッド232をそれぞれ昇降させ、それらスキージヘッド232がそれぞれ有するスキージ252をスクリーン220に接触,離間させる。
前記撮像装置22は、基準マークカメラ260(図9参照)を備え、基板40およびスクリーン204にそれぞれ設けられた基準マーク(図示省略)を撮像するものとされている。この撮像装置22は、未だ公開されていないが、本出願人に係る特願2005−223144の明細書に記載の撮像装置と同様に構成されており、詳細な図示および説明は省略する。
前記撮像装置移動装置24は、図6に示すように、X軸方向移動装置270およびY軸方向移動装置272を含み、撮像装置22を、基板40およびスクリーン220に平行な平面内であって、水平面内の任意の位置へ移動させる。X軸方向移動装置270は、可動部材としてのX軸移動部材276およびX軸移動部材移動装置278を含む。X軸移動部材移動装置278は、駆動源としてのX軸移動モータ280,ボールねじ282およびナット284を含む送りねじ機構286を含み、X軸移動部材276を一対のガイドレール288に案内させつつ、X軸方向の任意の位置へ移動させる。Y軸方向移動装置272はX軸移動部材276に設けられ、可動部材としてのY軸移動部材290およびY軸移動部材移動装置292を含む。Y軸移動部材移動装置292は、駆動源としてのY軸移動モータ294,ボールねじ296およびナット298を含む送りねじ機構300を含み、Y軸移動部材290をガイドレール302に案内させつつ、Y軸方向の任意の位置へ移動させる。撮像装置22はY軸移動部材290に設けられ、Y軸移動部材290が移動させられることにより、撮像装置22は、仮想基板支持面120(実際は、基板支持ピン84の基板支持面96),基板保持装置48に保持された基板40およびスクリーン支持装置18に支持されたスクリーン220に平行な平面内であって、水平面内の任意の位置へ移動させられる。
Y軸移動部材290にはまた、図2および図6に示すように、停止位置規定装置320が保持されており、撮像装置移動装置24により水平面内の任意の位置へ移動させられる。撮像装置移動装置24は、停止位置規定装置移動装置でもあり、X軸方向移動装置270は、停止位置規定装置320を、X軸方向であって、基板搬送方向に平行な方向において任意の位置へ移動させ、基板40の停止位置を規定させる。
停止位置規定装置320は、図7に示すように、停止位置規定部材322,昇降駆動装置324および案内装置326を含む。停止位置規定部材322は長手形状を成し、Y軸移動部材290に設けられた保持部328により、基板40に直角で鉛直な方向に昇降可能に保持されている。昇降駆動装置324は、例えば、エアシリンダにより構成され、案内装置326により案内させつつ、停止位置規定部材322を、その移動規制部330が基板搬送平面内に位置し、基板40の基板搬送方向の下流側端に接触して基板40の搬送を阻止する下降位置と、基板搬送平面面から退避し、基板40の搬送を許容する上昇位置とに昇降させる。停止位置規定部材322は、Y軸移動部材290の移動により、基板40の幅に応じて停止位置の規定に適した位置、例えば、基板40の幅方向(Y軸方向に平行な方向)の中央部に接触する位置に位置させられる。
上記Y軸移動部材290にはさらに、図7に示すように、前記基板押さえ装置52が保持されており、撮像装置移動装置24により、仮想基板支持面120(実際には、ピン支持台86に取り付けられた基板支持ピン84の基板支持面96)に平行な方向に移動させられ、仮想基板支持面120に平行な一平面内であって、水平面内の任意の位置へ移動させられる。撮像装置移動装置24は、基板押さえ部材移動装置を兼ねている。
基板押さえ装置52は、図7に示すように、基板押さえ部材350およびクッション作用付与部352を含む。基板押さえ部材350は、図7および図8に示すように、少なくとも1つ、例えば、6つの接触部材354を備えている。これら6つの接触部材354はそれぞれ、横断面形状が円形を成し、直径が一定であって横断面積が一定であるゴム製のブロックが板状の取付部材356に、取付部材356の軸線まわりに等角度間隔に、かつ、軸線が取付部材356の軸線と平行になるとともに、互いに近接した状態でボルト等、適宜の取付装置358によって取付け,取外し可能に取り付けられることにより設けられている。ゴムは、例えば、制電性ウレタンゴムが用いられる。これら6つの接触部材354の各々の取付部材356から突出した突出端部ないし先端部が接触部355を構成し、先端面である接触面は、取付部材356の軸線に直角な一平面内に位置する。なお、図7においては、理解を容易にするために、隣接する3つの接触部材354が一直線状に並んで図示されている。
クッション作用付与部352は、図7に示すように、ブラケット364およびエアシリンダ366を含む。ブラケット364はY軸移動部材290の保持部328に設けられ、エアシリンダ366を上下方向に保持している。エアシリンダ366のシリンダハウジング372から下方へ突出させられたピストンロッド374の先端部ないし下端部に取付部材356がその中心部において取付け,取外し可能に取り付けられ、基板押さえ部材350が取り付けられており、エアシリンダ366は、ブラケット364と基板押さえ部材352との間に設けられている。
本エアシリンダ366は複動のエアシリンダとされており、図示しないピストンの上下両側に設けられたエア室はそれぞれ、図8に示すように、電磁制御弁たる電磁方向切換弁382,384の切換えにより、正圧源386に連通する状態と、大気に開放される状態と、いずれにも連通させられない状態とが得られ、基板押さえ部材350を、図7に実線で示す上昇端位置と、二点鎖線で示す下降端位置とに昇降させる。基板押さえ部材350の下降端位置は、例えば、ピストンのストロークエンドにより規定される。このピストンのストロークエンドは、調節可能である。本基板押さえ装置52においては、エアシリンダ370のピストンのストロークエンドを規定する部分が、ブラケット352に対する基板押さえ部材350の相対的な下降限度を規定する下降限度規定装置を構成している。また、上側のエア室と正圧源386との間にはエア圧制御装置388が設けられ、上側のエア室のエア圧が変更されるようにされている。上側のエア室のエア圧は圧力センサ390により検出され、エア圧制御装置388は圧力センサ390により検出されるエア圧に基づいて上側のエア室のエア圧を制御する。
さらに、基板押さえ装置52は、図7に示すように、基板押さえ部材350の後退位置を検出する後退位置検出装置394を備えている。本後退位置検出装置394は、基板押さえ部材350の後退限度位置より設定距離前(下)の位置を検出するものとされている。基板押さえ部材350の後退限度位置は、例えば、エアシリンダ366のピストンの上方へのストロークエンドにより規定される。後退位置検出装置394は、取付部材356の上面に設けられ、エアシリンダ366の軸線と平行に上方へ延び出させられた被検出部材としての長手形状のドグ396と、ブラケット364に設けられた検出スイッチとしての光電センサ398とを含む。光電センサ398は、例えば、投光部および受光部を備えた透過型の光電センサとされており、基板押さえ部材350が後退限度位置より設定距離手前に位置する状態では、ドグ396を検出してON信号を出力し、基板押さえ部材350が後退限度位置より前側(下側)に位置する状態では、ドグ396が光電センサ398から外れ、OFF信号を出力するように構成されている。
前記制御装置26は、図9に示すように、コンピュータ450および入出力部452を含む制御部と、複数の駆動回路454とを含む。コンピュータ450は、CPU456,ROM458,RAM460およびそれらを接続するバスを含み、入出力部452には、光電センサ398,画像処理コンピュータ462および入力装置464が入力側に接続され、ベルト周回用モータ42等の各種アクチュエータが入出力部452の出力側に駆動回路454を介して接続されている。入力装置464は、例えば、キーボード,マウス,タッチパネル等により構成される。本スクリーン印刷機を構成する各種装置の駆動源たるモータは、昇降台昇降用モータ64を始めとし、エンコーダを備えたサーボモータにより構成され、サーボ制御される。サーボモータは、回転角度の正確な制御が可能な電動回転モータであり、サーボモータを駆動源として駆動される作動部材の位置および作動速度を制御することができる。サーボモータに替えてステップモータを用いてもよい。また、ROM458には、図示を省略するメインルーチン,図10にフローチャートで示す基板保持ルーチン,クリーム半田印刷ルーチン等、種々のプログラムおよびデータ等が記憶させられている。
次に作動を説明する。
本スクリーン印刷機において基板搬入,搬出時には基板保持装置48は退避位置に下降させられており、基板40はスクリーン220の下方に搬入される。そして、コンベヤ40,42,44が同期して一斉に作動させられ、基板40が搬入,搬出されるのと同時に並行して、停止位置規定装置320が基板搬送方向と同じ方向に移動させられる。停止位置規定部材322は、下降位置へ下降させられるとともに、搬入コンベヤ30により搬入される基板40とメインコンベヤ32により搬出される基板40との間に位置させられ、基板40の停止位置を規定する。X軸移動部材276は、予め設定された位置において停止させられ、停止位置規定装置320が停止位置規定位置において停止させられる。停止位置規定位置は、基板40が基板支持装置80の上方に位置し、スクリーン220の下方に位置する位置である。
基板40は、停止位置規定部材322に当接し、予め設定された停止位置において停止させられ、停止後、基板保持装置48により保持される。基板40の保持は、図10に示す基板保持ルーチンに従って行われ、基板40の矯正が設定されていれば、基板40は平面状に矯正された後、保持され、設定されていなければ、直ちに保持される。基板40の矯正を行うか否かは、本スクリーン印刷機では、基板40の種類に応じて予め設定されている。例えば、基板40の厚さ,材料等に応じて、反りがあると推定される場合には矯正の実行が設定され、矯正が不要であれば、その旨が設定される。
また、基板40の矯正を行う場合、基板押さえ部材350が基板40の1個所のみを押さえるか、基板押さえ部材350が基板40の互いに異なる複数個所を押さえるかが基板40の種類に応じて設定される。本基板押さえ部材350は6つの接触部材354を備え、それら接触部材354により基板40の6個所が同時に押さえられるが、基板押さえ部材350全体についての基板押さえ位置は1つであって、これを基板40の1個所の押さえとすれば、基板押さえ部材350に1つの基板押さえ位置において基板40の1個所のみを押さえさせるか、基板押さえ部材350を撮像装置移動装置24によって移動させることにより基板押さえ位置を変更し、基板40の複数箇所を押さえさせるかが設定されるのである。基板押さえ位置が複数に変更される場合、基板押さえ部材350は、6つの接触部材354の各接触部355が同時に基板40に接触することにより、基板40の複数箇所を押さえるものであるとともに、基板押さえ位置の変更により基板40の複数箇所を押さえるものでもあることとなる。
基板40全体が上方に凸に反っていれば、基板40の中間部1個所のみを押さえればよいが、基板40の厚さ,材料等によっては基板40がうねり、複数箇所に上面側に凸の撓みがある場合があり、そのような場合には、複数の上面側に凸の個所をそれぞれ押さえることにより、基板40全体について良好に姿勢を矯正することができる。矯正の有無を設定する基板矯正有無データおよび押さえ個所を設定する基板押さえ個所データは予め設定され、基板40の種類と対応付けてRAM460に記憶させられている。基板押さえ個所データは、基板40について設定された基準位置、例えば、基板搬送方向において下流側の一方の角を基準として設定され、基板40の互いに異なる複数箇所を押さえるのであれば、複数の基板押さえ個所データが設定される。
基板40の矯正を説明する。基板40の基板保持装置48への搬入後、基板保持ルーチンが実行され、ステップ1(以後、S1と略記する。他のステップについても同じ。)において基板40の矯正が指示されているか否かが判定される。この判定はRAM460に記憶させられた基板矯正有無データに基づいて行われ、基板40の矯正が指示されていなければ、S1の判定結果はNOになってS2が実行され、基板40は矯正されることなく、基板保持装置48によって保持される。この基板保持装置48による基板40の保持は、前記特願2005−108074の明細書に記載されている基板の保持と同様に行われるため、説明を省略する。
基板40の矯正が指示されていれば、S1の判定結果がYESになってS3が実行され、基板40の押さえ個所が1個所であるか否かの判定が行われる。この判定は、RAM460に記憶させられた基板押さえ個所データに基づいて行われ、押さえ個所が1個所であれば、S3の判定結果がYESになってS4が実行され、基板40が、その中間部1個所を押され、平面状に矯正されて保持される。
基板40は、図11(a)に示すように基板保持装置48へ搬入され、図11(b)に示すように合わせ部材140がクランプ部材150上へ前進させられた後、図11(c)および図11(d)に示すように、可動のクランプ部材150が固定のクランプ部材150側へ移動させられて基板40を固定のクランプ部材150に押し付け、一旦、クランプした後、離間させられる。クランプ部材150が基板40を仮にクランプし、その幅方向(Y軸方向)の位置を決めるのであり、その状態でサイドクランプ装置130がサイドクランプ装置昇降装置152により上昇させられ、クランプ部材150が合わせ部144に接触させられるとともに、図11(e)および図11(f)に示すように、基板支持装置80が基板支持装置昇降装置200により上昇させられ、基板支持ピン84が基板40を下方から支持し、コンベヤベルト36から持ち上げて合わせ部144に接触させる。それにより、基板40の上面とクランプ部材150の上面とが同一平面内に位置させられるとともに、基板40の基板搬送方向に平行な両縁部がそれぞれ合わせ部144によって押さえられる。基板支持装置80を上昇させ、基板40を合わせ部144に接触させる際には、基板支持ピン84の吸引孔102の空気が吸引され、吸引孔102の基板支持面96側の開口に負圧が供給され、基板40を負圧により吸着し、基板支持面96に密着させて保持する。基板40には、その半田印刷面とは反対側の面であって下面側へ凸の反りがあることがあるが、この反りは基板40が基板支持ピン84により吸着され、押し上げられることにより除去される。
基板40が仮クランプされるのと並行して、停止位置規定装置320の停止位置規定部材322が上昇位置へ上昇させられる。また、基板押さえ部材350は、基板押さえ時以外は上昇端位置に位置させられており、撮像装置移動装置24による基板押さえ位置への移動開始に先立ってエアシリンダ366によって下降端位置へ下降させられる。下降端位置は、前述のように、エアシリンダ366のピストンのストロークエンドにより規定されるが、上下方向において退避位置に位置する基板保持装置48の基板支持装置80により下方から支持され、両縁部が合わせ部材140に接触させられた状態における基板40の上面に対して、接触部材354が設定距離、上方に位置する位置である。なお、基板40が基板支持装置80により上昇させられ、合わせ部材140に接触させられる際に基板保持装置48全体が退避位置から設定距離下降させられ、下降端位置へ下降させられた基板押さえ部材350の接触部材354と基板40との干渉が確実に回避される。
基板押さえ部材350の下降端位置への下降後、基板40が基板支持装置80により支持されるのと並行して、基板押さえ装置52が撮像装置移動装置24によってX軸,Y軸方向に移動させられ、基板押さえ位置へ移動させられる。基板押さえ位置は、基板押さえ個所が1個所の場合、基板40の中央部に対応する位置である。基板40の中央近傍部が基板支持ピン84によって下方から吸着されるのであれば、その支持される部分を押さえてもよい。基板押さえ部材350は、基板押さえ位置への移動中に下降端位置へ下降させてもよい。
基板押さえ部材350が基板押さえ位置へ移動させられたならば、基板保持装置48が基板保持装置昇降装置50によって設定距離、上昇させられ、基板矯正位置へ上昇させられる。この上昇距離は、退避位置から設定距離下降させられた基板保持装置48において、基板40を支持する位置へ上昇させられた基板支持装置80の仮想基板支持面120と、下降端位置に位置する基板押さえ部材350の接触部材354との間の距離から基板40の厚みを引いた距離よりやや大きい距離に設定されている。この距離は基板40の矯正に十分な距離であり、短く、基板矯正位置は印刷位置より低い。また、基板保持装置昇降装置50の昇降台昇降用モータ64が制御装置26により制御され、基板保持装置48は、基板40へのクリーム状半田の印刷時に基板支持装置80を上昇させ、基板40をスクリーン220に接触させる際の上昇速度より小さい速度で上昇させられる。基板支持ピン84には、前述のように、基板40を支持して合わせ部材140の合わせ部144に接触させる際に負圧の供給が開始された後、クリームはんだの印刷が終了し、基板支持装置80による支持が解除されるまでの間、負圧が供給され続け、基板矯正時にも供給されている。
基板保持装置48が上昇させられ、仮想基板支持面120(実際には、基板支持ピン84)により支持されている基板40が上昇させられる際、基板40に上方に凸の反りがあれば、図12に模型的に示すように、基板40は、その周縁部は仮想基板支持面120によって支持されているが、中間部は仮想基板支持面120から離れており、その状態で接触部材354の接触部355に接触する。接触部材354はゴム製であるため、接触部355の弾性変形により、基板40が接触する際の衝撃が吸収される。この接触部355の弾性変形は衝撃吸収のためであり、その量は無視できるほど小さい。基板保持装置48の上昇速度が小さく制御されることによっても、接触時の衝撃が小さくて済む。なお、図12には、6つの接触部材354がまとめて1つの接触部材354として図示されている。また、図12において基板40の反りは、理解を容易にするために誇張して図示されている。
この状態から更に基板支持装置80が上昇させられるとき、基板40の中央部は基板押さえ部材350により押さえられ、上昇しないのに対し、周縁部は仮想基板支持面120により押し上げられ、図12に二点鎖線で示すように、基板40が徐々に延ばされて平面状に矯正される。この際、基板40はクランプ部材150によりクランプされず、基板搬送方向に平行な両縁部は合わせ部144によって押さえられているため、コンベヤベルト36から外れることなく延ばされ、反りが矯正される。合わせ部材140は、基板縁押さえ部材でもあり、基板浮上がり防止部材でもある。そして、基板40の中央部も基板支持ピン84により吸引され、基板支持面96に吸着され、密着させられて支持される状態となる。
このように基板40の反りが矯正されるのに伴って基板40から基板押さえ部材350に加えられる反力が増大し、図13に示すように、基板押さえ部材350が基板40を押さえる力が増大するが、基板押さえ装置52のエアシリンダ366は、下側のエア室は大気に開放され、上側のエア室であって、基板押さえ側のエア室のエア圧の初期値は、基板40の反りがなくなるまで、すなわち基板40の下面が基板支持面96に接触するまで、基板押さえ部材350の上昇を許容しない大きさの力をエアシリンダ366が基板押さえ部材350に加える大きさに設定されており、基板押さえ部材350が下降端位置に位置する状態で基板40を押さえ、基板40の反りが矯正される。エア圧は、例えば、基板40の種類に応じて設定され、例えば、基板40がセラミックス等、脆い材料製の場合、基板押さえ部材350の押さえ力を、基板40の矯正が可能な範囲で、できる限り小さい大きさに設定され、基板40の破損を回避しつつ平面状に矯正されるようにされる。
基板矯正時における基板支持ピン84の上昇距離は、仮想基板支持面120と接触部材354との間の距離から基板40の厚みを差し引いた距離よりやや大きくされている。そのため、基板支持ピン84は、基板40の反りが矯正され、基板40の下面が基板支持面96に接触した後も更に上昇させられる。この際、図13に示すように、基板押さえ部材350が基板40を押さえる力が一挙に上昇する。基板40の下面が基板支持面96に接触するまでの間は、基板押さえ部材350が基板40を押さえる力は、基板40の弾性力によって決まる勾配で増大するが、接触後は基板支持ピン84が基板40を介して基板押さえ部材350を押すため、押さえ力は、エア圧の初期値によって決まる大きさまで一挙に上昇するのである。そして、押さえ力がエア室のエア圧によって決まる大きさを超えれば、基板押さえ部材350ないし接触部355はエアシリンダ366から弾性的な抗力を受けつつ上昇し、基板支持ピン84および基板40の上昇を許容する。この際、エア圧は、圧力センサ390によるエア圧の検出およびエア圧制御装置388によるエア圧制御によって、基板押さえ部材350の上昇に伴うピストンの上昇によるエア室の容積減少にかかわらず、初期値に保たれ、基板押さえ部材350に作用する力が一定となるように制御され、基板押さえ部材350が基板40を押す力は一定となる。そのため、基板40は、基板支持ピン84の、基板40と接触部材354との間の距離より大きい距離の上昇により確実に反りが矯正されるとともに、矯正後は基板押さえ部材350がエアシリンダ366から一定の抗力を受けつつ上昇することにより、基板40が基板支持面96と基板押さえ部材350とに過大な力で挟まれることがなく、破損させられることが回避される。
基板40の反りを矯正するための基板支持ピン84の上昇距離は、基板40の反りは確実に矯正される大きさであるが、基板押さえ部材350が後退限度位置までは上昇しない距離である。しかし、例えば、基板保持装置昇降装置50の故障,誤動作により基板支持ピン84が設定距離を超えて上昇することがあり得るが、基板押さえ部材350が後退限度位置の小距離手前まで上昇し、後退すれば、ドグ396が光電センサ398により検出され、基板保持装置昇降装置50が停止させられる。そのため、ピストンが上昇端位置へ至り、基板押さえ部材350が後退限度位置まで上昇するとともに、その状態から更に基板支持ピン84が上昇させられて基板40が基板押さえ部材350と基板支持ピン84とに過大な力で挟まれ、破損することが防止される。
このように基板保持装置48の上昇により支持ピン84が設定距離上昇させられ、基板40の反りが矯正された後、サイドクランプ装置130の可動クランプ部材150がクランプ位置へ移動させられ、図10(g)に示すように、一対のクランプ部材150が基板40の搬送方向に平行な2側端面にそれぞれ当接して基板40を側方からクランプする。その後、基板保持装置48が退避位置へ下降させられ、同時に基板押さえ部材350が上昇端位置へ上昇させられる。
基板支持装置80の下降後、撮像装置22が撮像装置移動装置24により移動させられ、基板40とスクリーン220とにそれぞれ設けられた基準マークを撮像し、それらの位置ずれが取得される。また、図11(h)〜(j)に示すように、合わせ部材140がクランプ部材150および基板40上から退避させられるとともに、サイドクランプ装置150が上昇させられ、合わせ部材140,基板40,クランプ部材150の各上面が同一平面内に位置させられる。そして、撮像装置22等が基板保持装置48とスクリーン支持装置18との間から退避させられた後、基板保持装置48が基板矯正時より大きい速度で上昇させられ、図11(k)に示すように、基板40がスクリーン220に接触させられる。そして、図11(l)に示すようにスキージ252が移動させられてクリーム状半田の印刷が行われるが、基板40は反りが矯正されて精度良く平面状とされており、精度良く印刷が行われる。
基板押さえ部材350により、基板40の互いに異なる複数箇所が押さえられることが設定されていれば、基板保持ルーチンのS3の判定結果がNOになってS5が実行され、基板押さえ部材350により基板40の互いに異なる複数の個所が押さえられる。基板40の複数箇所を押さえる場合には、RAM460に記憶させられた基板押さえ個所データから複数の基板押さえ個所が順次読み出され、基板押さえ部材350が撮像装置移動装置24により基板押さえ個所へ移動させられて基板40を押さえる。
基板押さえ部材350による基板40の複数の押さえ個所のうち、1個所目の基板40の押さえは、基板40を1個所のみ押さえる場合と同様に行われ、1個所目の押さえ終了後、基板保持装置48が下降させられ、基板支持装置80が基板矯正時の上昇距離と同距離下降させられ、矯正開始位置へ下降させられる。エアシリンダ366の上側のエア室のエア圧は前記初期値に制御され、基板支持装置80が下降させられ、基板40が下降させられるのに伴って基板押さえ部材350も下降端位置へ下降させられる。基板支持装置80の下降後、基板押さえ部材350が撮像装置移動装置24により、次の基板押さえ位置へ移動させられる。移動後、基板支持装置80が設定距離上昇させられ、基板40の別の個所が基板押さえ部材350により押さえられ、平面状に矯正される。設定された全部の基板押さえ個所が押さえられた後、基板40はサイドクランプ装置130によりクランプされる。
以上の説明から明らかなように、本スクリーン印刷機においては、制御装置26の昇降台昇降モータ64を制御し、基板保持装置48の基板矯正時における上昇速度を半田印刷時より小さく制御する部分が上昇速度低減部を構成し、基板保持装置昇降装置50と共に基板昇降装置を構成している。また、制御装置26のS1を実行する部分が基板矯正実行選択部を構成し、S5を実行する部分が押さえ部位変更制御部を構成し、制御装置26のクランプ部材駆動装置182に、可動のクランプ部材150を固定のクランプ部材150側に移動させ、基板支持ピン84に対する基板40の幅方向の位置決めを行わせる部分が位置決め制御部を構成している。さらに、ピストンロッド374が基板押さえ部材保持部材を構成している。基板保持装置昇降装置50は、基板支持装置80と基板押さえ部材350およびスクリーン220とを互いに接近,離間させる相対昇降装置の一態様である。
基板押さえ部材の接触部は、その横断面積を徐々に変化させてもよい。例えば、図14に示す基板押さえ部材480は複数のゴム製の接触部材482を備えるとともに、それら接触部材482はそれぞれ、取付部材484に取り付けられる基端部486は横断面形状が円形の円柱状を成すが、先端の接触部は、先端から基端側に向かうほど横断面積が漸増する円環状の突起により形成される横断面積漸増部488とされている。
横断面積漸増部488は下方ほど弾性変形能力が大きく、基板支持装置80の上昇により基板40が接触させられるとき、容易に弾性変形し、基板40が接触部材482に接触する際の衝撃を十分に吸収する。そのため、図15に示すように、基板押さえ部材480が基板40を押さえる力は、基板40の接触当初は、接触部の横断面積が一定である場合(図15中、二点鎖線で示される)に比較して小さく、その後、基板40が上昇するに従って、単位上昇量に対する横断面積漸増部488の弾性変形量が減少し、やがて弾性変形しなくなって、接触部の横断面積が一定である場合と同様に増大する。
複数の接触部を有する基板押さえ部材は、それら複数の接触部が位置する平面のあらゆる方向への傾きが許容される状態で保持されてもよい。例えば、図16に示すように、基板押さえ部材500を、エアシリンダのピストンロッド502の先端部ないし下端部にボールジョイント504を介して保持させる。基板押さえ部材500は前記基板押さえ部材350と同様に構成され、ゴム製の複数の接触部材506が、板状の取付部材508の軸線まわりに等角度間隔に設けられており、ボールジョイント504は、ピストンロッド502の先端部に設けられた球状部ないしボール510と、取付部材508の中心部に設けられたハウジング512とを含む。ハウジング512には内周面が球状を成す嵌合穴514が設けられ、取付部材508の中心部に設けられた貫通穴516をピストンロッド502が通り、嵌合穴514にボール510があらゆる方向に回転可能にかつ抜け出し不能に嵌合されている。図16において符号507は接触部である。
そのため、基板押さえ部材500は、ピストンロッド502に対して、6つの接触部材506の先端面が位置する平面のあらゆる方向への傾きが許容され、基板40が接触し、これを押さえるとき、基板40の反りに沿って傾き、6つの接触部材506の接触部507がいずれも同様に基板40に当接し、押さえる。基板押さえ部材500の傾きは、貫通穴516の開口周縁がピストンロッド502に係合することにより規制され、基板押さえ部材500が基板40に接触していない状態において、6つの接触部507の先端面が位置する一平面ができる限り仮想基板支持面120と平行な姿勢に保たれる。貫通穴516の開口周縁部が傾き規制部を構成している。
基板押さえ部材は、図17に示すようにローラ550としてもよい。ローラは円筒形を成し、1軸線に直角な切断面で切断した場合の断面形状が円形である断面円形部材である。ローラ550は、前記基板押さえ部材350と同様に、エアシリンダ366のピストンロッド374の先端部に保持されている。ピストンロッド374の先端部にはヨーク状のリテーナ552が設けられ、ローラ550が軸554により、仮想基板支持面120に平行であって、基板搬送方向と直角な方向であって、Y軸方向に平行な軸線まわりに回転可能に保持されている。ローラ550の外周部が接触部556を構成し、接触部はゴム製とされている。なお、後退位置検出装置は図示は省略されているが、前記後退位置検出装置394と同様に構成されてドグおよび光電センサを含み、ドグはリテーナ552に設けられ、光電センサはブラケット364に設けられる。
ローラ550は、基板40の押さえ時には、前記基板押さえ部材350と同様に下降端位置に位置させられる。また、基板40の幅方向(Y軸方向)においては中央部に対応し、基板搬送方向に平行な方向(X軸方向)においては基板40の一方の端あるいは中央部よりやや外れた部分に対応する位置に位置させられる。そして、基板支持装置80が上昇させられ、基板40が上昇させられるのに伴って基板40に接触し、その個所については基板押さえ部材350と同様に基板40を押さえ、基板40が平面状に矯正された状態においてエアシリンダ366から一定の抗力を受けつつ上昇する。基板支持装置80の設定距離の上昇後、ローラ550は撮像装置移動装置24により基板搬送方向に平行な方向であって、基板40の中央部側へ移動させられ、基板40の上面上を転動しつつ押さえる。それにより基板40が帯状の領域において押さえられ、基板40にうねりがあっても良好に平面状に矯正される。ローラ550が撮像装置移動装置24により仮想基板支持面120に平行な方向に移動させられるにつれて、基板40の中間部のうち仮想基板支持面120に接触していない部分が徐々に仮想基板支持面120に接触させられ、その基板40の仮想基板支持面12への接近速度は、基板支持装置80がローラ550に接近させられる際の接近速度より小さくなる。この態様は押さえ制御部の一例である。
ローラは、基板搬送方向に平行な軸線まわりに回転可能に設けてもよい。また、ローラを複数設けてもよい。例えば、ピストンロッドの先端部に複数のローラを同一軸線まわりに回転可能に設けたり、互いに平行な複数の軸線まわりに回転可能に設け、複数のローラに同時に基板を押さえさせる。この場合、複数のローラが基板押さえ部材を構成し、複数のローラの各々が接触部を構成する。
さらに、断面円形部材は球としてもよい。断面円形部材を球にすれば、あらゆる方向に回転可能であり、移動装置により移動させられて転動しつつ基板を押さえるとき、その押さえ経路を任意に設定することができ、基板の基板支持ピンにより支持されている部分を押さえるようにすることができる。
基板押さえ部材は、図18ないし図20に示すように、伸縮可能なゴム製袋体600(以後、袋体600と略記する。)により構成してもよい。本基板押さえ装置602は、袋体600を複数、例えば、3つ有し、撮像装置604を移動させる撮像装置移動装置606により、仮想基板支持面に平行な一方向、ここでは基板搬送方向に平行な方向であるX軸方向に移動させられる。撮像装置移動装置606は前記撮像装置移動装置24と同様に構成され、X軸方向移動装置608およびY軸方向移動装置610を含み、X軸方向移動装置610のX軸移動部材612に3つのゴム製袋体600がX軸方向に間隔を隔てて一列に設けられている。
3つのゴム製袋体600は同様に構成されており、1つを代表的に説明する。
ゴム製袋体600は、その開口部を袋体保持部材618により保持され、袋体昇降装置620を介してX軸移動部材612に設けられている。本袋体昇降装置620は、昇降部材622,サーボモータにより構成された駆動源たる袋体昇降モータ624,ボールねじおよびナットを含む送りねじ機構626,袋体昇降モータ624の回転をボールねじに伝達する回転伝達装置628を備え、昇降部材622が昇降させられることにより、昇降部材622に搭載された袋体600が上下方向の任意の位置へ移動させられる。
袋体保持部材618は、図19に示すように、正圧源634に接続され、袋体600にエアが供給されるようにされている。袋体保持部材618と正圧源634との間には電磁制御弁たる電磁方向切換弁636が設けられ、袋体600が正圧源634に連通させられる状態と、大気に開放される状態と、いずれにも連通させられない状態とが得られる。また、電磁方向切換弁636と袋体保持部材618との間には圧力センサ638が設けられ、袋体600内の圧力が検出されるようにされている。
基板搬送装置のメインコンベヤ644の基板搬入側には、基板搬送経路より下方であって、Y軸方向(図18および図19においては左右方向)において、X軸方向移動部材612に搭載された3つの袋体600の各中心にそれぞれ対応する位置に荷重検出装置646が設けられている。荷重検出装置646は、例えば、特願2003−318237の明細書に記載の荷重検出装置と同様に構成されており、図20に示すように、検出部としてのひずみゲージ式ロードセル648および伝達体としての伝達板650を含む。ロードセル648の入力部を構成する入力子652は、その先端部の外周面が部分球面状を成し、ケーシング654内に収容された受感部材としての受感部柱と一体的に設けられている。受感部柱は弾性体製とされ、複数のストレンゲージが貼り付けられており、入力子652に荷重が加えられれば受感部柱が圧縮され、ストレンゲージの歪がブリッジ回路により電気信号に変換されて出力される。伝達板650は、該して円板状を成し、その中央部には外周面が部分球面状を成す突部656が設けられるとともに、突部656に設けられた開口658において入力子652に揺動可能に嵌合されている。前記圧力センサ638の検出値および荷重検出装置646の検出信号は、コンピュータを主体とする制御装置664に供給され、電磁方向切換弁636等が制御される。
袋体600は、基板40の矯正に使用されない場合にはエアが流出させられ、図18および図19の3つの袋体600のうちの両側の袋体600のようにしぼんだ非使用状態にある。基板40の矯正に使用される場合には、電磁方向切換弁636の切換えにより、袋体600は正圧源634に連通させられてエアが供給され、膨らませられる。この際、エアの供給に先立って袋体600は、荷重検出装置646の上方へ移動させられるとともに、上下方向において荷重検出位置ないしエア充満位置へ下降させられる。荷重検出位置は、図19に二点鎖線で示すように、しぼんだ状態にある袋体600は荷重検出装置646の伝達板650に接触しないが、エアの供給により膨らませられれば接触し、荷重が検出される位置である。そして、袋体600にエアが供給され、荷重検出装置646により検出される荷重が所定の値となり、袋体600が基板40を押さえる押さえ力が得られれば、エアの供給が停止され、袋体600がエアが封入された状態に保たれるとともに、図19に一点鎖線で示すように、退避位置へ上昇させられる。退避位置は、膨らませられ、使用状態にある袋体600が基板40から上方へ離れ、接触しない位置であり、基板押さえ位置より上方の位置である。基板押さえ位置は、図19に実線で示すように、袋体600の下部である接触部が基板40に上方から接触し、押さえる位置である。袋体600はしぼんだ状態では基板40に接触せず、基板押さえ位置に位置させられている。基板押さえ位置は待機位置でもある。また、3つの袋体600は、基板40の幅(ここでは基板搬送方向に直角な方向の寸法であって、Y軸方向に平行な方向の寸法)によって選択的に膨らませられ、押さえに使用される。図18および図19に示すように、基板40の幅が小さい場合には、押さえには中央の袋体600、1つで足り、1つのみ膨らませられる。それに対し、基板40の幅が大きい場合には、3つ全部の袋体600が膨らませられる。
基板40が搬入され、停止させられた後、X軸方向移動部材612の移動により袋体600は基板40の中央部の上方へ移動させられ、移動後、退避位置から基板押さえ位置へ下降させられる。その後、基板40が上昇させられ、袋体600により押さえられて反りが矯正される。エアを内包する袋体600は圧縮性を備え、その弾性変形により基板40の接触時の衝撃を吸収する。また、袋体600内の荷重は、例えば、基板40を、その反りが矯正されるまで、すなわち基板40の下面が仮想基板支持面に接触するまで押さえることができる大きさよりやや大きくされており、基板40からの反力が袋体600の荷重を超えれば、袋体600が圧縮させられて基板支持装置80および基板40の上昇を許容し、基板40の破損が回避される。
基板40の矯正後、基板40はクランプされるとともに下降させられ、袋体600は退避位置へ上昇させられ、膨らませられたままの状態で次の基板40の押さえに備えて待機させられる。クリームはんだが印刷される基板40の種類が変わり、幅が小さくなって押さえに使用されなくなったり、あるいは基板40が矯正が不要な基板であったり、スクリーン印刷機による印刷が終了したりする等、袋体600による押さえが不要になった場合には、袋体600が大気に開放されてしぼまされる。この際、袋体600内の圧力が圧力センサ638により検出され、袋体600内の圧力を大気圧まで下げ、確実にしぼませる。
基板押さえ部材を構成する袋体は、ゴム製に限らず、例えば、全体を布製のシート製としたり、円筒状の支持部の軸方向の一方の開口部に布をはったものとしてもよい。エア等、気体の供給により基板を押す状態に広げられたとき、その形が決まるものとするのである。この場合、袋体が膨らませられた状態における圧力が予め決まるため、袋体にエアを供給するとき、袋体の圧力を検出し、所定の圧力が得られるまでエアを供給すればよい。ゴム製袋体のように荷重を検出しなくてよいのであり、そのため、袋体は基板押さえ位置と退避位置とに移動させればよく、袋体昇降装置を例えばエアシリンダ等の流体圧シリンダを駆動源とすることができる。また、エアが抜くことにより袋体はしぼみ、たたまれて基板から離間させることができるため、基板毎に袋体へのエアの供給と流出とを行って基板に接触,離間させ、袋体昇降装置を省略することができる。
スクリーンを基板の矯正に利用してもよい。その一実施例を図21に基づいて説明する。本スクリーン印刷機は、基板押さえ装置52を除いて図1ないし図13に示す実施例のスクリーン印刷機と同様に構成されている。そして、基板40は基板保持装置48へ搬入され、図21(a)〜(f)に示すように、基板40が仮クランプされるとともに、クランプ部材150および基板40が合わせ部144に接触させられ、図21(g)〜(j)に示すように、基板40が本クランプされるとともに、合わせ部144,クランプ部材150および基板40の各上面が一平面内に位置させられた後、図21(k)に示すように、クランプが解除される。それにより基板40とクランプ面180との間には、一対の合わせ部144により挟まれない場合よりは小さいが、隙間が生じ、基板40の反りの矯正が許容される。そして、基板保持装置48が上昇させられ、図21(l)に示すように基板40がスクリーン220に接触させられる。スクリーン220は弾性があり、基板40の接触時の衝撃が吸収される。基板保持装置48の上昇により、スクリーン220に、基板40の下面の仮想基板支持面120から浮き上がっている部分を押さえさせ、反りが矯正される。基板40が仮想基板支持面120に接触し、反りが矯正された状態から更に上昇させられるとき、その上昇はスクリーン220の弾性変形により許容され、基板40に過大な力が作用することが回避される。基板矯正後、図21(m)に示すように、基板40がクランプ部材150によりクランプされるとともに、図21(n)に示すように下降させられてスクリーン220から離間させられ、その後、基準マークの撮像等が行われる。本スクリーン印刷機においては、制御装置26のクランプ部材駆動装置182および基板保持装置昇降装置50を制御し、スクリーン220に基板40を押さえさせる部分がスクリーン利用押さえ部を構成している。
スクリーン220に基板40を押さえさせるとき、スキージ252をスクリーン220の中央部に接触させて押さえさせ、スクリーン220の中央部が浮き上がって基板40の押さえが不十分になることを防止するようにしてもよい。スキージ252も弾性変形可能であり、基板40が過大な力で押さえられることが防止される。
基板を基板押さえ部材により押さえて反りを矯正する場合、基板押さえ部材の接触部が基板に接触した後、その基板が基板支持面に接触する前から接触部の上昇を許容することによっても、基板を平面状に矯正することができる。例えば、図1ないし図13に示す実施例の基板押さえ装置52のエアシリンダ366の上側のエア室のエア圧を、基板40の下面が仮想基板支持面120に接触するまで基板押さえ部材350の上昇を許容しない大きさより小さくする。エアシリンダ366が基板押さえ部材350に付与する弾性的な抗力の初期値を、基板40の下面が仮想基板支持面120に接触する前における基板40の反力より小さくするのである。エアシリンダ366の上側のエア室は、エア制御装置388によってエア圧が設定圧力に制御された後は正圧源386からも大気からも遮断される。そのため、基板押さえ部材350が上昇させられるとき、エア室の容積の減少に伴ってエア圧が増大し、基板40が押さえられる。
接触部355が基板40に接触した後、基板40の反力が、エアシリンダ366が基板押さえ部材350に加える抗力の初期値を超えれば、基板押さえ部材350が後退を開始する。そして、基板40の上昇に伴って基板押さえ力が増大するが、図22に実線で示すように、基板40(基板支持装置80)の上昇量に対する基板押さえ力の増大勾配が、基板40の反りが矯正されるまで基板押さえ部材350の上昇を許容しない場合(図22中、二点鎖線で示される)より小さくなる。基板40と接触部355との接触後における基板支持装置80の上昇に伴ってエアシリンダ366が基板押さえ部材350の後退を許容する分だけ、矯正時における基板支持装置80の基板押さえ部材350への接近速度より、基板40の仮想基板支持面120への接近速度が小さくなるのであり、反りがゆっくり矯正される。そのため、基板40の下面が仮想基板支持面120に接触した後は、基板押さえ力が基板矯正時より大きい勾配で増大する。このようにエア圧の設定により、基板押さえ部材350による基板40の押さえ速度を小さく制御する態様では、基板押さえ部材350およびクッション作用付与部を構成するエアシリンダ366が基板保持装置昇降装置50と共同して、接近制御部および押さえ制御部を構成する。
基板押さえ部材が基板を基板支持面に接触させる前に上昇するようにエアシリンダのエア圧が設定され、この態様での基板の矯正が行われる装置が請求項5に記載の基板固定装置の一実施例である。
エアシリンダの押さえ側のエア室のエア圧を制御し、接触部355の基板40への接触後、エアシリンダが基板押さえ部材に加える弾性的な抗力を大きくし、基板押さえ部材350の後退量を小さく抑えるようにしてもよい。
また、エアシリンダの下側のエア室のエア圧も圧力センサにより検出するとともに、エア圧制御装置により制御し、基板矯正時にピストンに上向きの圧力を作用させ、ピストン,ピストンロッドおよび基板押さえ部材の重量が基板に加えられないようにしてもよい。
基板押さえ部材をゴム製袋体とする場合にも、エア圧の設定により、基板支持面が基板に接触する前に基板の上昇を許容し、基板を上昇させつつ矯正するようにすることが可能である。
クッション作用付与部はエアシリンダに限らず、例えば、ゴムあるいはその類似物により作られた接触部によっても構成することができる。接触部の横断面積変化部の長さ(上下方向の寸法)や接触部の硬度の選定により、基板の下面が基板支持面に接触した状態から更に上昇させられる際にもクッション作用を付与するようにすることができる。
基板押さえ部材を断面円形部材とする場合、エアシリンダを省略してもよい。
なお、基板40の矯正の有無は作業者が設定してもよい。また、基板押さえ個所の数も作業者が設定してもよい。この場合、基板押さえ個所を作業者が設定してもよく、押さえ個所は予め設定されているが、基板40の1個所を押さえるか複数箇所を押さえるかを作業者が選択するようにしてもよい。
また、基板の矯正は、基板が一対のクランプ部材によって両側からクランプされた状態で行ってもよい。
さらに、基板支持部材は、ピンに限らず、板状を成すものとしてもよい。例えば、特公平2−13474号公報に記載されているように、基板支持台に、その上面である基板支持面に開口する複数の吸引孔を設けるとともに、基板支持台内に設けられ、複数の吸引孔が連通させられた負圧室を吸引装置に接続し、吸引孔から空気を吸引させる。基板支持面が基板に下方から接触させられ、負圧により吸着して保持する。例えば、基板が、その裏面に凹凸がなく、平坦な一平面状を成すものであれば、板状の基板支持部材によっても支持することができる。
基板支持部材は負圧により基板を吸着せず、基板支持面によって下方から支持するのみのものでもよい。
また、基板矯正時に基板の縁を押さえる合わせ装置は、基板縁押さえ装置ないし基板浮き上がり防止装置でもあり、スクリーン印刷等の作業時にも基板の縁を押さえる装置としてもよい。
請求可能発明の一実施例である基板固定装置を備えたスクリーン印刷機を概略的に示す正面図であって、撮像装置が設けられた部分を示す図である。 上記スクリーン印刷機の正面図であって、停止位置規定装置および基板搬送装置が設けられた部分を示す平面図である。 上記スクリーン印刷機の基板保持装置,基板位置調節装置および基板保持装置昇降装置を示す側面図である。 上記基板保持装置の基板支持装置の一部を示す正面断面図である。 上記基板支持装置を示す平面図である。 上記スクリーン印刷機の撮像装置移動装置を示す平面図である。 上記基板固定装置の基板押さえ装置を示す側面図である。 上記基板押さえ装置の基板押さえ部材を示す底面図である。 上記スクリーン印刷機を制御する制御装置を概念的に示すブロック図である。 上記制御装置の主体を成すコンピュータのROMに記憶させられた基板保持ルーチンを示すフローチャートである。 上記基板保持装置により基板の保持を説明する図である。 上記基板の反りの矯正を説明する図である。 上記基板の反りの矯正時における基板の上昇量と基板押さえ部材による基板の押さえ力との関係を示すグラフである。 別の実施例である基板固定装置の基板押さえ装置を示す側面図である。 図14に示す基板押さえ装置の押さえによる基板の反りの矯正時における基板の上昇量と基板押さえ力との関係を示すグラフである。 さらに別の実施例である基板固定装置の基板押さえ部材を示す側面断面図である。 さらに別の実施例である基板固定装置の基板押さえ装置を示す側面図である。 さらに別の実施例である基板固定装置を備えたスクリーン印刷機を概略的に示す平面図である。 図18に示す基板固定装置の基板押さえ装置を示す側面図である。 図18に示す基板押さえ装置の袋体を膨らませる際に荷重を検出荷重検出装置を示す側面図(一部断面)である。 さらに別の実施例である基板固定装置を備えたスクリーン印刷機による基板の反りの矯正を説明する図である。 さらに別の実施例である基板固定装置の基板押さえ部材の押さえによる基板矯正時における基板の上昇量と基板押さえ力との関係を示すグラフである。
符号の説明
14:基板固定装置 24:撮像装置移動装置 26:制御装置 40:回路基板 48:基板保持装置 50:基板保持装置昇降装置 52:基板押さえ装置 80:基板支持装置 84:基板支持ピン 96:基板支持面 130:サイドクランプ装置 350:基板押さえ部材 352:クッション作用付与部 354:接触部 366:エアシリンダ 480:基板押さえ部材 482:接触部 500:基板押さえ部材 504:ボールジョイント 550:ローラ 600:ゴム製袋体 602:基板押さえ装置

Claims (4)

  1. 基板の下面の少なくとも周縁部の2個所と中間部の1個所とを含む3個所以上に接触してその基板を下側から支持する上向きの基板支持面を有する1つ以上の基板支持部材を含む基板支持装置と、
    その基板支持部材を昇降させることによりその基板支持部材に支持されている基板を昇降させる基板昇降装置と、
    接触部を備えて前記基板支持部材の上方に設けられ、前記基板昇降装置により上昇させられる基板に前記接触部により上方から接触して、その基板の、前記基板支持面に接触していない前記中間部の1個所以上を上から押さえ、その1個所以上を前記基板支持面に密着させて、基板を平面状に矯正する基板押さえ部材と、
    前記基板押さえ部材の接触部の上昇に対して弾性的な抗力を付与しつつその接触部の上昇を許容するクッション作用付与部と
    を含み、かつ、前記基板昇降装置が、前記基板支持部材に支持された基板を前記基板押さえ部材に押し付けて基板を矯正する基板矯正用昇降装置と、前記基板支持部材に支持された基板を、その基板に対して作業が施される作業高さである作業位置と、その作業位置より低い退避位置とに昇降させる作業用基板昇降装置とを兼ねており、当該基板昇降装置が、前記基板矯正用昇降装置として作動する場合の前記基板支持部材の上昇速度を、前記作業用基板昇降装置として作動する場合の上昇速度より小さくする上昇速度低減部を含むことを特徴とする基板固定装置。
  2. 前記クッション作用付与部が、
    前記基板押さえ部材を昇降可能に保持するブラケットと、
    そのブラケットに対する前記基板押さえ部材の相対的な下降限度を規定する下降限度規定装置と、
    前記ブラケットと前記基板押さえ部材との間に設けられ、基板押さえ部材に上向きの力が加えられた場合に、基板押さえ部材がブラケットに対して相対的に上昇することを許容するクッション装置と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板固定装置。
  3. さらに、
    前記基板押さえ部材を前記基板支持面に平行な方向に移動させる基板押さえ部材移動装置と、
    前記基板昇降装置を制御することにより、前記中間部の1個所を押さえている基板押さえ部材を一旦基板から離間させた後、前記1個所とは別の個所に接近させてその別の個所を押さえさせるとともに、それら離間と接近との間に前記基板押さえ部材移動装置に、前記基板押さえ部材を前記中間部の1個所に対応する位置から前記別の個所に対応する位置へ移動させる押さえ部位変更制御部と
    を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の基板固定装置。
  4. 基板の下面の少なくとも周縁部の2個所と中間部の1個所とを含む3個所以上に接触してその基板を下側から支持する上向きの基板支持面を有する1つ以上の基板支持部材を含む基板支持装置と、
    前記基板支持部材上に載置された基板の、前記基板支持面に接触していない前記中間部の1個所以上を上から押さえて、その少なくとも1個所を前記基板支持面に密着させる基板押さえ部材と、
    それら基板支持部材と基板押さえ部材とを上下方向に相対的に昇降させる相対昇降装置と、
    その相対昇降装置を制御することにより、前記基板押さえ部材と前記基板支持部材とを、その基板支持部材に支持された基板と前記基板押さえ部材とが互いに接触または近接するまで接近させる接近制御部と、
    前記基板押さえ部材が前記基板に接触した後、その基板押さえ部材に、前記基板を、前記基板支持部材に向かって、前記接近制御部の制御による前記基板押さえ部材の基板への接近速度より小さい速度で、基板が基板支持部材の基板支持面に接触またはほぼ接触するまで、押さえさせる押さえ制御部と
    を含むことを特徴とする基板固定装置。
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