JP4946999B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制御装置に関し、特に、複数の摩擦係合要素のうちの係合される摩擦係合要素の組合せを変更することにより変速する自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力を補正する技術に関する。
従来より、複数の摩擦係合要素のうちの係合される摩擦係合要素の組合せを変更することにより変速する自動変速機が知られている。このような自動変速機が滑らかに(ショックの発生を抑制するように)変速するためには、変速中における摩擦係合要素の係合力、すなわち摩擦係合要素に供給される油圧をきめ細やかに制御する必要がある。
ところが、自動変速機を構成する各部品の製造精度のばらつきにより、摩擦係合要素の適切な係合力は個体毎に異なり得る。また、各部品の経年変化などの影響を受けて、摩擦係合要素の適切な係合力は変化し得る。そこで、たとえば変速中における自動変速機の入力軸回転数の挙動に応じて、摩擦係合要素の係合力(油圧)を補正(学習)する技術が実用化されている。
ところで、自動変速機の変速中には、ショックを小さくするなどの目的のために、自動変速機に連結されたエンジンの出力トルクが低減される場合がある。一方、何等かの理由により、変速中におけるエンジンの出力トルクの低減が行なわれない場合があり得る。これらの場合は、自動変速機の入力軸回転数の挙動が当然に異なり得る。したがって、同じ条件で摩擦係合要素の係合力を補正することは望ましくない。そこで、エンジンの出力トルクの状態に応じて摩擦係合要素の係合力の態様を変更する技術が提案されている。
特開平9−144863号公報(特許文献1)は、予め設定された変速線図から実際のエンジン負荷および車速に基づいて変速の判断を行ない、判断された変速を実行させる変速制御部と、変速の実行に関連して作動させられる油圧式摩擦係合装置の係合油圧を学習により補正する学習制御部と、自動変速機の変速のうち所定の変速であるときには、それ以外の通常の変速に比較して、エンジントルク特性を変化させるエンジントルク制御部と、エンジントルク特性が変化させられている場合には、学習制御部による学習制御を変更する学習制御変更部とを含む、車両用自動変速機およびエンジンの制御装置を開示する。
この公報に記載の制御装置によれば、変速の実行に関連して作動させられる油圧式摩擦係合装置の係合油圧が学習により補正される。自動変速機の変速のうち所定の変速であるときには、それ以外の通常の変速に比較して、自動変速機の変速中のエンジントルク特性が変化させられる。エンジントルク特性が変化させられている場合には、学習制御部による学習制御が変更される。この結果、誤った学習が防止されて学習制御の安定性が損なわれることが解消される。
特開平9−144863号公報
ところで、エンジンの出力トルクを低減させる方法は複数ある。エンジンがガソリンを燃料として用いる内燃機関である場合は、点火時期を遅角することにより出力トルクを低減することができるとともに、内燃機関に吸入される空気量を低減することにより出力トルクを低減することができる。
ところが、点火時期を遅角することにより出力トルクを低減する場合と、内燃機関に吸入される空気量を低減することにより出力トルクを低減する場合とでは、目標のトルクの低下量は同じであっても、点火時期の制御精度ならびに空気量の制御精度の差の影響により、実現されるトルクの低下量の誤差は異なり得る。よって、出力トルクを低減するための方法が異なる場合に、同じ態様で摩擦係合要素の係合力を補正することは望ましくない。しかしながら、特開平9−144863号公報では、出力トルクを低減するための方法が異なる場合については何等考慮されていない。そのため、変速中に出力トルクを低減するための方法が異なる場合において、摩擦係合要素の係合力が誤って補正され得る。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、変速中の摩擦係合要素の係合力を精度よく補正することができる車両の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る車両の制御装置は、複数の摩擦係合要素のうちの係合される摩擦係合要素の組合せを変更することにより変速する自動変速機と、自動変速機の入力軸に連結された内燃機関とが設けられた車両の制御装置である。この制御装置は、自動変速機の変速中に、点火時期を遅角することおよび内燃機関に吸入される空気の量を低減することのうちの少なくともいずれか一方によって内燃機関の出力トルクが低下するように制御するための手段と、自動変速機の変速中における自動変速機の入力軸回転数に応じて、自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力を補正するための補正手段と、点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、少なくとも内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正の態様を変更するための変更手段とを備える。
この構成によると、自動変速機の変速中に、点火時期を遅角することおよび内燃機関に吸入される空気の量を低減することのうちの少なくともいずれか一方によって内燃機関の出力トルクが低下するように制御される。たとえば、通常は、点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御される。点火時期が遅角される頻度を低減する必要がある場合などには、点火時期を遅角することに加えてもしくは代わりに、空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御される。さらに、自動変速機の変速中における自動変速機の入力軸回転数に応じて、摩擦係合要素の係合力が補正される。点火時期を遅角する場合と、少なくとも内燃機関に吸入される空気の量を低減する場合とでは、少なくとも内燃機関に吸入される空気の量を低減する場合において、点火時期を遅角する場合に適するように定められた態様で摩擦係合要素の係合力が誤って補正されることがないようにすることができる。そのため、摩擦係合要素の係合力を精度良く補正することができる車両の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る車両の制御装置においては、第1の発明の構成に加え、変更手段は、点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を行ない、少なくとも内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を禁止するための手段を含む。
この構成によると、点火時期を遅角する場合には、自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力が補正される。少なくとも内燃機関に吸入される空気の量を低減する場合には、自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正が禁止される。これにより、摩擦係合要素の係合力が誤って補正されることがないようにすることができる。
第3の発明に係る車両の制御装置においては、第2の発明の構成に加え、変更手段は、点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を行ない、点火時期を遅角することに加えて内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を禁止するための手段を含む。
この構成によると、点火時期を遅角することに加えて内燃機関に吸入される空気の量を低減する場合には、自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正が禁止される。これにより、摩擦係合要素の係合力が誤って補正されることがないようにすることができる。
第4の発明に係る車両の制御装置においては、第2の発明の構成に加え、変更手段は、点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を行ない、点火時期を遅角する代わりに内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を禁止するための手段を含む。
この構成によると、点火時期を遅角することに代えて内燃機関に吸入される空気の量を低減する場合には、自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正が禁止される。これにより、摩擦係合要素の係合力が誤って補正されることがないようにすることができる。
第5の発明に係る車両の制御装置においては、第1の発明の構成に加え、補正手段は、自動変速機の変速中における自動変速機の入力軸回転数の低下率がしきい値よりも大きいと、変速時に解放状態から係合状態にされる摩擦係合力の変速中における係合力が小さくなるように補正するために手段と、自動変速機の変速中における自動変速機の入力軸回転数の低下率がしきい値よりも小さいと、変速時に解放状態から係合状態にされる摩擦係合力の変速中における係合力が大きくなるように補正するために手段とを含む。変更手段は、点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、少なくとも内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、しきい値を変更するための手段を含む。
この構成によると、変速中における自動変速機の入力軸回転数の低下率がしきい値よりも大きいと、変速時に解放状態から係合状態にされる摩擦係合力の変速中における係合力が小さくなるように補正される。変速中における自動変速機の入力軸回転数の低下率がしきい値よりも小さいと、変速時に解放状態から係合状態にされる摩擦係合力の変速中における係合力が大きくなるように補正される。点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、少なくとも内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、しきい値が変更される。これにより、点火時期を遅角する場合に実現されるトルクならびに少なくとも内燃機関に吸入される空気の量を低減する場合に実現されるトルクのそれぞれに応じた低下率で自動変速機の入力軸回転数が低下するように摩擦係合要素の係合力を補正することができる。
第6の発明に係る車両の制御装置においては、第5の発明の構成に加え、変更手段は、点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、点火時期を遅角することに加えて内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、しきい値を変更するための手段を含む。
この構成によると、点火時期を遅角する場合に実現されるトルクならびに点火時期を遅角することに加えて内燃機関に吸入される空気の量を低減する場合に実現されるトルクのそれぞれに応じた低下率で自動変速機の入力軸回転数が低下するように摩擦係合要素の係合力を補正することができる。
第7の発明に係る車両の制御装置においては、第5の発明の構成に加え、変更手段は、点火時期を遅角することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、点火時期を遅角する代わりに内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、しきい値を変更するための手段を含む。
この構成によると、点火時期を遅角する場合に実現されるトルクならびに点火時期を遅角することに代えて内燃機関に吸入される空気の量を低減する場合に実現されるトルクのそれぞれに応じた低下率で自動変速機の入力軸回転数が低下するように摩擦係合要素の係合力を補正することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両について説明する。この車両は、FR(Front engine Rear drive)車両である。なお、FR以外の車両であってもよい。
車両は、エンジン1000と、オートマチックトランスミッション2000と、トルクコンバータ2100と、オートマチックトランスミッション2000の一部を構成するプラネタリギヤユニット3000と、オートマチックトランスミッション2000の一部を構成する油圧回路4000と、プロペラシャフト5000と、デファレンシャルギヤ6000と、後輪7000と、ECU(Electronic Control Unit)8000とを含む。本実施の形態に係る制御装置は、たとえばECU8000のROM(Read Only Memory)8002に記録されたプログラムを実行することにより実現される。
エンジン1000は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気にイグニッションプラグ1002で着火して、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。エンジン1000の駆動力により、オルタネータおよびエアコンディショナーなどの補機1004が駆動される。なお、エンジン1000の代わりにもしくは加えて、動力源にモータを用いるようにしてもよい。
オートマチックトランスミッション2000は、トルクコンバータ2100を介してエンジン1000に連結される。オートマチックトランスミッション2000は、所望のギヤ段を形成することにより、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。
オートマチックトランスミッション2000から出力された駆動力は、プロペラシャフト5000およびデファレンシャルギヤ6000を介して、左右の後輪7000に伝達される。
ECU8000には、シフトレバー8004のポジションスイッチ8006と、アクセルペダル8008のアクセル開度センサ8010と、ブレーキペダル8012の踏力センサ8014と、電子スロットルバルブ8016のスロットル開度センサ8018と、エンジン回転数センサ8020と、入力軸回転数センサ8022と、出力軸回転数センサ8024と、油温センサ8026と、水温センサ8028とがハーネスなどを介して接続されている。
シフトレバー8004の位置(ポジション)は、ポジションスイッチ8006により検出され、検出結果を表す信号がECU8000に送信される。シフトレバー8004の位置に対応して、オートマチックトランスミッション2000のギヤ段が自動で形成される。また、運転者の操作に応じて、運転者が任意のギヤ段を選択できるマニュアルシフトモードを選択できるように構成してもよい。
アクセル開度センサ8010は、アクセルペダル8008の開度を検出し、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。踏力センサ8014は、ブレーキペダル8012の踏力(運転者がブレーキペダル8012を踏む力)を検出し、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。
スロットル開度センサ8018は、アクチュエータにより開度が調整される電子スロットルバルブ8016の開度を検出し、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。電子スロットルバルブ8016により、エンジン1000に吸入される空気量(エンジン1000の出力)が調整される。
なお、電子スロットルバルブ8016の代わりにもしくは加えて、吸気バルブ(図示せず)や排気バルブ(図示せず)のリフト量や開閉する位相を変更することにより、エンジン1000に吸入される空気量を調整するようにしてもよい。
エンジン回転数センサ8020は、エンジン1000の出力軸(クランクシャフト)の回転数を検出し、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。入力軸回転数センサ8022は、オートマチックトランスミッション2000の入力軸回転数NI(トルクコンバータ2100のタービン回転数NT)を検出し、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。出力軸回転数センサ8024は、オートマチックトランスミッション2000の出力軸回転数NOを検出し、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。
油温センサ8026は、オートマチックトランスミッション2000の作動や潤滑に用いられるオイル(ATF:Automatic Transmission Fluid)の温度(油温)を検出し、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。
水温センサ8028は、エンジン1000の冷却水の温度(水温)を検出し、検出結果を表わす信号をECU8000に送信する。
ECU8000は、ポジションスイッチ8006、アクセル開度センサ8010、踏力センサ8014、スロットル開度センサ8018、エンジン回転数センサ8020、入力軸回転数センサ8022、出力軸回転数センサ8024、油温センサ8026、水温センサ8028などから送られてきた信号、ROM8002に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、ECU8000は、シフトレバー8004がD(ドライブ)ポジションであることにより、オートマチックトランスミッション2000のシフトレンジにD(ドライブ)レンジが選択された場合、前進1速〜8速ギヤ段のうちのいずれかのギヤ段が形成されるように、オートマチックトランスミッション2000を制御する。前進1速〜8速ギヤ段のうちのいずれかのギヤ段が形成されることにより、オートマチックトランスミッション2000は後輪7000に駆動力を伝達し得る。なおDレンジにおいて、8速ギヤ段よりも高速のギヤ段を形成可能であるようにしてもよい。形成するギヤ段は、車速とアクセル開度とをパラメータとして実験等により予め作成された変速線図に基づいて決定される。
図1に示すように、ECU8000は、エンジン1000を制御するエンジンECU8100と、オートマチックトランスミッション2000を制御するECT(Electronic Controlled Transmission)−ECU8200とを含む。
エンジンECU8100とECT−ECU8200とは、互いに信号を送受信可能であるように構成される。本実施の形態においては、エンジンECU8100からECT−ECU8200に、アクセル開度を表わす信号が送信される。ECT−ECU8200からエンジンECU8100には、オートマチックトランスミッション2000に入力されるトルクとして定められる目標入力トルクを表わす信号およびアップシフト時におけるトルクダウン量を表わす信号が送信される。
図2を参照して、プラネタリギヤユニット3000について説明する。プラネタリギヤユニット3000は、クランクシャフトに連結された入力軸2102を有するトルクコンバータ2100に接続されている。
プラネタリギヤユニット3000は、フロントプラネタリ3100と、リアプラネタリ3200と、C1クラッチ3301と、C2クラッチ3302と、C3クラッチ3303と、C4クラッチ3304と、B1ブレーキ3311と、B2ブレーキ3312と、ワンウェイクラッチ(F)3320とを含む。
フロントプラネタリ3100は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構である。フロントプラネタリ3100は、第1サンギヤ(S1)3102と、1対の第1ピニオンギヤ(P1)3104と、キャリア(CA)3106と、リングギヤ(R)3108とを含む。
第1ピニオンギヤ(P1)3104は、第1サンギヤ(S1)3102および第1リングギヤ(R)3108と噛合っている。第1キャリア(CA)3106は、第1ピニオンギヤ(P1)3104が公転および自転可能であるように支持している。
第1サンギヤ(S1)3102は、回転不能であるようにギヤケース3400に固定される。第1キャリア(CA)3106は、プラネタリギヤユニット3000の入力軸3002に連結される。
リアプラネタリ3200は、ラビニヨ型の遊星歯車機構である。リアプラネタリ3200は、第2サンギヤ(S2)3202と、第2ピニオンギヤ(P2)3204と、リアキャリア(RCA)3206と、リアリングギヤ(RR)3208と、第3サンギヤ(S3)3210と、第3ピニオンギヤ(P3)3212とを含む。
第2ピニオンギヤ(P2)3204は、第2サンギヤ(S2)3202、リアリングギヤ(RR)3208および第3ピニオンギヤ(P3)3212と噛合っている。第3ピニオンギヤ(P3)3212は、第2ピニオンギヤ(P2)3204に加えて、第3サンギヤ(S3)3210と噛合っている。
リアキャリア(RCA)3206は、第2ピニオンギヤ(P2)3204および第3ピニオンギヤ(P3)3212が公転および自転可能であるように支持している。リアキャリア(RCA)3206は、ワンウェイクラッチ(F)3320に連結される。リアキャリア(RCA)3206は、1速ギヤ段の駆動時(エンジン1000から出力された駆動力を用いた走行時)に回転不能となる。リアリングギヤ(RR)3208は、プラネタリギヤユニット3000の出力軸3004に連結される。
ワンウェイクラッチ(F)3320は、B2ブレーキ3312と並列に設けられる。すなわち、ワンウェイクラッチ(F)3320のアウターレースはギヤケース3400に固定され、インナーレースはリアキャリア(RCA)3206に連結される。
図3に、各変速ギヤ段と、各クラッチおよび各ブレーキの作動状態との関係を表した作動表を示す。この作動表に示された組み合わせで各ブレーキおよび各クラッチを作動させることにより、前進1速〜8速のギヤ段と、後進1速および2速のギヤ段が形成される。
図3の作動表から明らかなように、たとえば前進3速ギヤ段から前進4速ギヤ段へアップシフトする際、C3クラッチ3303が係合状態から解放状態にされるとともに、C4クラッチ3304が解放状態から係合状態にされる。
図4を参照して、油圧回路4000の要部について説明する。なお、油圧回路4000は、以下に説明するものに限られない。
油圧回路4000は、オイルポンプ4004と、プライマリレギュレータバルブ4006と、マニュアルバルブ4100と、ソレノイドモジュレータバルブ4200と、SL1リニアソレノイド(以下、SL(1)と記載する)4210と、SL2リニアソレノイド(以下、SL(2)と記載する)4220と、SL3リニアソレノイド(以下、SL(3)と記載する)4230と、SL4リニアソレノイド(以下、SL(4)と記載する)4240と、SL5リニアソレノイド(以下、SL(5)と記載する)4250と、SLTリニアソレノイド(以下、SLTと記載する)4300と、B2コントロールバルブ4500とを含む。
オイルポンプ4004は、エンジン1000のクランクシャフトに連結されている。クランクシャフトが回転することにより、オイルポンプ4004が駆動し、油圧を発生する。オイルポンプ4004で発生した油圧は、プライマリレギュレータバルブ4006により調圧され、ライン圧が生成される。
プライマリレギュレータバルブ4006は、SLT4300により調圧されたスロットル圧をパイロット圧として作動する。ライン圧は、ライン圧油路4010を介してマニュアルバルブ4100に供給される。
マニュアルバルブ4100は、ドレンポート4105を含む。ドレンポート4105から、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104の油圧が排出される。マニュアルバルブ4100のスプールがDポジションにある場合、ライン圧油路4010とDレンジ圧油路4102とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102に油圧が供給される。このとき、Rレンジ圧油路4104とドレンポート4105とが連通させられ、Rレンジ圧油路4104のRレンジ圧がドレンポート4105から排出される。
マニュアルバルブ4100のスプールがRポジションにある場合、ライン圧油路4010とRレンジ圧油路4104とが連通させられ、Rレンジ圧油路4104に油圧が供給される。このとき、Dレンジ圧油路4102とドレンポート4105とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102のDレンジ圧がドレンポート4105から排出される。
マニュアルバルブ4100のスプールがNポジションにある場合、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104の両方と、ドレンポート4105とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102のDレンジ圧およびRレンジ圧油路4104のRレンジ圧がドレンポート4105から排出される。
Dレンジ圧油路4102に供給された油圧は、最終的には、C1クラッチ3301、C2クラッチ3302およびC3クラッチ3303に供給される。Rレンジ圧油路4104に供給された油圧は、最終的には、B2ブレーキ3312に供給される。
ソレノイドモジュレータバルブ4200は、ライン圧を元圧とし、SLT4300に供給する油圧(ソレノイドモジュレータ圧)を一定の圧力に調圧する。
SL(1)4210は、C1クラッチ3301に供給される油圧を調圧する。SL(2)4220は、C2クラッチ3302に供給される油圧を調圧する。SL(3)4230は、C3クラッチ3303に供給される油圧を調圧する。SL(4)4240は、C4クラッチ3304に供給される油圧を調圧する。SL(5)4250は、B1ブレーキ3311に供給される油圧を調圧する。
SLT4300は、アクセル開度センサ8010により検出されたアクセル開度に基づいたECU8000からの制御信号に応じて、ソレノイドモジュレータ圧を調圧し、スロットル圧を生成する。スロットル圧は、SLT油路4302を介して、プライマリレギュレータバルブ4006に供給される。スロットル圧は、プライマリレギュレータバルブ4006のパイロット圧として利用される。
SL(1)4210、SL(2)4220、SL(3)4230、SL(4)4240、SL(5)4250およびSLT4300は、ECU8000から送信される制御信号により制御される。
B2コントロールバルブ4500は、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104のいずれか一方からの油圧を選択的に、B2ブレーキ3312に供給する。B2コントロールバルブ4500に、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104が接続されている。B2コントロールバルブ4500は、SLUソレノイドバルブ(図示せず)から供給された油圧とスプリングの付勢力とにより制御される。
SLUソレノイドバルブがオンの場合、B2コントロールバルブ4500は、図4において左側の状態となる。この場合、B2ブレーキ3312には、SLUソレノイドバルブから供給された油圧をパイロット圧として、Dレンジ圧を調圧した油圧が供給される。
SLUソレノイドバルブがオフの場合、B2コントロールバルブ4500は、図4において右側の状態となる。この場合、B2ブレーキ3312には、Rレンジ圧が供給される。
図5を参照して、ECU8000についてさらに説明する。なお、以下に説明するECU8000の機能は、ハードウエアにより実現するようにしてもよく、ソフトウエアにより実現するようにしてもよい。
ECU8000のエンジンECU8100は、トルク制御部8110を含む。トルク制御部8110は、ECT−ECU8200から要求されるトルクに対応したトルクがエンジン1000から出力されるように、イグニッションプラグ1002による点火時期および電子スロットルバルブ8016のスロットル開度などを制御する。
また、トルク制御部8110は、オートマチックトランスミッション2000の変速中に、オートマチックトランスミッション2000の入力トルクを低減するために、ECT−ECU8200からエンジン1000の出力トルクを低減するように要求された場合には、点火時期を遅角したり、スロットル開度を小さくしたりすることにより出力トルクが低下するように制御する。
たとえば、図6に示すように、通常は、イグニッションプラグ1002による点火時期を遅角することにより、変速中(たとえばアップシフト)におけるエンジン1000の出力トルクの低下要求を満たすようにエンジン1000が制御される。
一方、たとえば三元触媒のオーバーヒートを抑制するために点火時期を遅角する頻度あるいは時間を低減することが要求される場合には、図7に示すように、点火時期を遅角することに加えて、スロットル開度を小さくすることにより、すなわちエンジン1000に吸入される空気量を低減することによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御される。
なお、図8に示すように、点火時期を遅角することに代えて(点火時期を遅角せずに)、スロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御してもよい。
どのようにしてエンジン1000の出力トルクを低下するかは、エンジンECU8100により決定される。たとえば、点火時期を遅角した時間が予め定められた時間よりも長い場合、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御される。
図5に戻って、ECU8000のECT−ECU8200は、トルク要求部8210と、変速制御部8220と、油圧制御部8230と、油圧補正部8240と、補正態様変更部8250とを含む。
トルク要求部8210は、アクセル開度などに基づいて、エンジンECU8100に対してオートマチックトランスミッション2000に入力されるべきトルク(エンジン1000の出力トルク)を要求する。
また、トルク要求部8210は、オートマチックトランスミッション2000の変速中に、オートマチックトランスミッション2000に入力されるトルク、すなわちエンジン1000の出力トルクを低下するように要求する。たとえば、イナーシャ相が開始すると予め定められたトルクダウン量だけ低下し、その後、イナーシャ相中において、トルクダウン量だけ低下された後の一定の値に維持されるようにトルクが要求される。
変速制御部8220は、図9に示すように、車速およびアクセル開度をパラメータとした変速線図にしたがって、アップシフトまたはダウンシフトを行なう。変速線図においては、変速の種類(変速前のギヤ段と変速後のギヤ段の組合わせ)毎にアップシフト線およびダウンシフト線が設定される。
油圧制御部8230は、摩擦係合要素に供給する油圧を制御する。前述した図6〜8に、アップシフト時において摩擦係合要素に供給される油圧を示す。
時間T1において変速指令が出力されると(変速が開始されると)、アップシフトにより係合状態から解放状態にされる摩擦係合要素に供給される油圧(以下、解放油圧とも記載する)が低下される。その後、アップシフトにより解放状態から係合状態にされる摩擦係合要素に供給される油圧(以下、係合油圧とも記載する)が増大される。
図5に戻って、油圧補正部8240は、エンジン1000の出力トルクが低下するように制御している状態におけるオートマチックトランスミッション2000の入力軸回転数NI、すなわちトルクコンバータ2100のタービン回転数NTに応じて、オートマチックトランスミッション2000の変速中における摩擦係合要素の係合力を補正する。
より具体的には、例えばアップシフト中において、エンジン1000の出力トルクが低下するように制御している状態におけるタービン回転数NTの低下率ΔNTがしきい値ΔNTTよりも大きいと、アップシフトにより解放状態から係合状態にされる摩擦係合要素の係合力が小さくなるように補正される。すなわち、タービン回転数NTの低下速度が速いと、係合油圧が小さくなるように補正される。
一方、アップシフト中において、エンジン1000の出力トルクが低下するように制御している状態におけるタービン回転数NTの低下率ΔNTがしきい値ΔNTTよりも小さいと、アップシフトにより解放状態から係合状態にされる摩擦係合要素の係合力が大きくなるように補正される。すなわち、タービン回転数NTの低下速度が遅いと、係合油圧が大きくなるように補正される。
補正態様変更部8250は、点火時期を遅角することによってエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合と、少なくともスロットル開度を小さくすること、すなわちエンジン1000に吸入される空気の量を低減することによってエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合とで、オートマチックトランスミッション2000の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正の態様を変更する。
より具体的には、点火時期を遅角することのみによってエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合には係合力(係合油圧)の補正を行ない、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによって(エンジン1000に吸入される空気の量を低減することによって)エンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合には係合力の補正を禁止する。
図10を参照して、エンジンECU8100が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エンジンECU8100は、ECT−ECU8200から要求されるトルクに対応したトルクがエンジン1000から出力されるように、イグニッションプラグ1002による点火時期および電子スロットルバルブ8016のスロットル開度などを制御する。
図11を参照して、ECT−ECU8200が実行するプログラムの制御構造について説明する。
S200にて、ECT−ECU8200は、変速するか否かを変速線図に基づいて判断する。変速すると判断されると(S200にてYES)、処理はS202に移される。もしそうでないと(S200にてNO)、この処理はS200に戻される。
S202にて、ECT−ECU8200は、変速するように解放油圧および係合油圧を制御する。
S204にて、ECU8000は、エンジン1000の出力トルクが低下するようにエンジンECU8100に対して要求する。
S206にて、ECT−ECU8200は、変速中において、どのようにしてエンジン1000の出力トルクが低下されるかを判断する。すなわち、点火時期を遅角することのみによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるか、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるかを判断する。
たとえば、どのようにしてエンジン1000の出力トルクが低下されるかを表わす信号をエンジンECU8100から受信することによって、点火時期を遅角することのみによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるか、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるかが判断される。なお、どのようにしてエンジン1000の出力トルクが低下されるかを判断する方法はこれに限らない。
S208にて、ECT−ECU8200は、点火時期を遅角することのみによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるか否かを判断する。点火時期を遅角することのみによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御される場合(S208にてYES)、処理はS210に移される。
点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御される場合(S208にてNO)、処理はS212に移される。
S210にて、ECT−ECU8200は、変速中におけるトルクコンバータ2100のタービン回転数NTとしきい値ΔNTTとを比較した結果に応じて、オートマチックトランスミッション2000の変速中における摩擦係合要素の係合力を補正する。
S212にて、オートマチックトランスミッション2000の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を禁止する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、ECU8000の動作について説明する。
変速すると判断されると(S200にてYES)、変速するように解放油圧および係合油圧が制御される(S202)。さらに、変速時に発生し得るショックを小さくするために、エンジン1000の出力トルクが低下するようにエンジンECU8100に対して要求がなされる(S204)。
エンジン1000の出力トルクが低下するように要求されたトルクに対応したトルクがエンジン1000から出力されるように、イグニッションプラグ1002による点火時期および電子スロットルバルブ8016のスロットル開度などが制御される(S100)。
ところで、目標入力トルクならびにトルク量が同じでも、点火時期を遅角する場合に実現される出力トルクと、スロットル開度を小さくする場合に実現される出力トルクとは、点火時期の制御精度と電子スロットルバルブ8016の制御精度との差の影響を受けて異なり得る。
したがって、点火時期を遅角することのみによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御される場合と、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御される場合とでは、タービン回転数NTの挙動が当然に異なり得る。
そこで、本実施の形態においては、点火時期を遅角することのみによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるか、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるかが判断される(S206)。
点火時期を遅角することのみによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御される場合(S208にてYES)、変速中におけるトルクコンバータ2100のタービン回転数NTとしきい値ΔNTTとを比較した結果に応じて、オートマチックトランスミッション2000の変速中における摩擦係合要素の係合力が補正される(S210)。
一方、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御される場合(S208にてNO)、オートマチックトランスミッション2000の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正が禁止される(S212)。
これにより、点火時期を遅角する場合に適するように定められた態様で摩擦係合用要素の係合力が誤って補正されることがないようにすることができる。そのため、摩擦係合要素の係合力を精度良く補正することができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、点火時期を遅角することのみによってエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合と、少なくともエンジン1000に吸入される空気の量を低減することによってエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合とで、タービン回転数NTの低下率ΔNTと比較されるしきい値ΔNTTを変更する点で、前述の第1の実施の形態と相違する。その他の構造については前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、ここではそれらの詳細な説明は繰り返さない。
図12を参照して、本実施の形態における補正態様変更部8252は、点火時期を遅角することのみによってエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合と、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合とで、タービン回転数NTの低下率ΔNTと比較されるしきい値ΔNTTを変更する。
たとえば、点火時期を遅角することのみによってエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合は、点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御する場合に比べて、しきい値ΔNTTが大きくされたり、小さくされたりする。
図13を参照して、ECT−ECU8200が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における処理と同じ処理には同じステップ番号を付してある。したがって、ここではそれらの詳細な説明は繰り返さない。
S220にて、ECT−ECU8200は、点火時期を遅角することのみによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるか、点火時期を遅角することに加えてもしくはスロットル開度を小さくすることによりエンジン1000の出力トルクが低下するように制御されるかに応じて、タービン回転数NTの低下率ΔNTと比較されるしきい値ΔNTTを変更する。
このようにすれば、点火時期を遅角する場合に実現される出力トルクならびに点火時期を遅角することに加えてもしくは代えてスロットル開度が小さくされる場合に実現される出力トルクのそれぞれに応じた低下率でタービン回転数NTが低下するように、変速中における摩擦係合要素の係合力を補正することができる。そのため、摩擦係合要素の係合力を精度良く補正することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
車両のパワートレーンを示す概略構成図である。 オートマチックトランスミッションのプラネタリギヤユニットを示すスケルトン図である。 オートマチックトランスミッションの作動表を示す図である。 オートマチックトランスミッションの油圧回路を示す図である。 第1の実施の形態におけるECUの機能ブロック図である。 点火時期を遅角することにより実現されるトルクなどを示す図である。 点火時期を遅角することに加えてスロットル開度を低減することにより実現されるトルクなどを示す図である。 点火時期を遅角することに代えてスロットル開度を低減することにより実現されるトルクなどを示す図である。 変速線図を示す図である。 第1の実施の形態においてエンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 第1の実施の形態においてECT−ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 第2の実施の形態におけるECUの機能ブロック図である。 第2の実施の形態においてECT−ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
1000 エンジン、1002 イグニッションプラグ、2000 オートマチックトランスミッション、2100 トルクコンバータ、3000 プラネタリギヤユニット、3301 C1クラッチ、3302 C2クラッチ、3303 C3クラッチ、3304 C4クラッチ、3311 B1ブレーキ、3312 B2ブレーキ、4000 油圧回路、8000 ECU、8100 エンジンECU、8200 ECT−ECU、8002 ROM、8004 シフトレバー、8006 ポジションスイッチ、8008 アクセルペダル、8010 アクセル開度センサ、8012 ブレーキペダル、8014 踏力センサ、8016 電子スロットルバルブ、8018 スロットル開度センサ、8020 エンジン回転数センサ、8022 入力軸回転数センサ、8024 出力軸回転数センサ、8026 油温センサ、8028 水温センサ、8100 エンジンECU、8110 トルク制御部、8210 トルク要求部、8212 トルクダウン量設定部、8220 変速制御部、8230 油圧制御部、8240 油圧補正部、8250,8252 補正態様変更部。

Claims (7)

  1. 複数の摩擦係合要素のうちの係合される摩擦係合要素の組合せを変更することにより変速する自動変速機と、前記自動変速機の入力軸に連結された内燃機関とが設けられた車両の制御装置であって、
    前記自動変速機の変速中に、点火時期を遅角することおよび前記内燃機関に吸入される空気の量を低減することのうちの少なくともいずれか一方によって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御するための手段と、
    前記自動変速機の変速中における前記自動変速機の入力軸回転数に応じて、前記自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力を補正するための補正手段と、
    点火時期を遅角することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、少なくとも前記内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、前記自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正の態様を変更するための変更手段とを備える、車両の制御装置。
  2. 前記変更手段は、点火時期を遅角することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に前記自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を行ない、少なくとも前記内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に前記自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を禁止するための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記変更手段は、点火時期を遅角することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に前記自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を行ない、点火時期を遅角することに加えて前記内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に前記自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を禁止するための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
  4. 前記変更手段は、点火時期を遅角することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に前記自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を行ない、点火時期を遅角する代わりに前記内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合に前記自動変速機の変速中における摩擦係合要素の係合力の補正を禁止するための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
  5. 前記補正手段は、
    前記自動変速機の変速中における前記自動変速機の入力軸回転数の低下率がしきい値よりも大きいと、変速時に解放状態から係合状態にされる摩擦係合力の変速中における係合力が小さくなるように補正するために手段と、
    前記自動変速機の変速中における前記自動変速機の入力軸回転数の低下率が前記しきい値よりも小さいと、変速時に解放状態から係合状態にされる摩擦係合力の変速中における係合力が大きくなるように補正するために手段とを含み、
    前記変更手段は、点火時期を遅角することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、少なくとも前記内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、前記しきい値を変更するための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
  6. 前記変更手段は、点火時期を遅角することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、点火時期を遅角することに加えて前記内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、前記しきい値を変更するための手段を含む、請求項5に記載の車両の制御装置。
  7. 前記変更手段は、点火時期を遅角することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合と、点火時期を遅角する代わりに前記内燃機関に吸入される空気の量を低減することによって前記内燃機関の出力トルクが低下するように制御する場合とで、前記しきい値を変更するための手段を含む、請求項5に記載の車両の制御装置。
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