JP4923545B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、電機子コイルに平角線を使用した回転電機に関する。
近年、車両に搭載される回転電機(特にスタータ)では、搭載スペースの限定、及び燃費向上を狙いとして、小型軽量化が求められている。その達成手段として、電機子コイルに平角線を採用して、占積率の向上とトルクアップを図ることにより、電機子の小型軽量化を達成する実例がある。
しかし、丸線に対し縦長の平角線は、上下層コイルが交差する交差部での沿面隙間が狭くなり、安全隙間が確保しにくいことは周知である。更に、平角線はコイルの癖付け(特に長辺方向の癖付け)が難しいため、交差部での隙間確保の障害となっている。
これに対し、特許文献1では、図7に示す様に、下層コイル100と上層コイル200との交差部において、両コイル100、200の近接部に段差110、210を設けることにより、沿面ギャップを確保する技術が開示されている。
特許第3285459号公報
ところが、下層コイル100及び上層コイル200に段差110、210を設ける工作としてプレス抜きを行うと、バリが発生するため、このバリがレアあるいはアースの原因となる恐れがある。また、レア及びアースの対策としてバリを除去する場合は、工数が増大してコストアップの要因となる。
更に、下層コイル100と上層コイル200とが最も接近するクロス部にプレス抜き加工を行うと、下層コイル100及び上層コイル200の被膜が除去されるため、線間レアの防止として層間紙が必要となるケースが発生し、部品点数の増加及び生産設備が煩雑となる。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、電機子コイルに平角線を用いた回転電機において、下層コイルと上層コイルとの近接部に段差を設けることなく、上層コイルと下層コイルとが交差する交差部での沿面ギャップを確保できる回転電機を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、外周に複数のスロットを有する電機子鉄心と、絶縁被膜に覆われた平角線が使用され、この平角線をスロット内に上下二層に挿入して電機子鉄心に巻線される電機子コイルと、電機子鉄心を支持する電機子軸の周囲に複数のセグメントを等間隔に配置して構成される整流子とを備え、スロットから軸方向に取り出された電機子コイルの端部がセグメントに設けられたライザ部に接続される回転電機であって、電機子コイルは、スロット内の下層に挿入される平角線の下層コイルと、スロット内の上層に挿入される平角線の上層コイルとを有し、この両コイルの短辺方向が対向し、その断面短辺側が円弧状をなしており、下層コイルと上層コイルは、整流子側のコイルエンドで両者が交差する交差部において、少なくとも一方のコイルが、スロットから取り出された後、その断面長手方向が電機子鉄心の径方向に対して傾斜するように捩じれていることを特徴とする。
上記の構成によれば、下層コイルと上層コイルが共に捩じれることなく交差する場合と比較すると、少なくとも一方のコイルが捩じれていることにより、両コイル間の最小隙間が自ずと広くなる。これにより、従来と同等の沿面ギャップを確保するのであれば、より太い平角線、あるいは、より縦長の平角線を採用することが可能となり、小型軽量化の回転電機の設計が可能となる。
また、本発明によれば、先の特許文献1に示される従来技術の様に、下層コイルと上層コイルとが交差する部位にプレス抜きによって段差を設ける必要がない。このため、プレス抜きによるバリが発生することもなく、バリを除去する必要もないため、工数低減が可能となる。
(請求項2の発明)
本発明は、外周に複数のスロットを有する電機子鉄心と、絶縁被膜に覆われた平角線が使用され、この平角線をスロット内に上下二層に挿入して電機子鉄心に巻線される電機子コイルと、電機子鉄心を支持する電機子軸の周囲に複数のセグメントを等間隔に配置して構成される整流子とを備え、スロットから軸方向に取り出された電機子コイルの端部がセグメントに設けられたライザ部に接続される回転電機であって、電機子コイルは、スロット内の下層に挿入される平角線の下層コイルと、スロット内の上層に挿入される平角線の上層コイルとを有し、スロットから取り出された下層コイルと上層コイルは、それぞれのコイル端部がライザ部に設けられるライザスロット内に上下二層に挿入され、両コイル端部が径方向に向き合う各々の面に絶縁被膜が残され、その径方向反対側の面の絶縁被膜の一部が除去された状態からヒュージングにより絶縁被膜を溶かして電気的且つ機械的に接合されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、ライザスロット内に挿入される両コイル端部の絶縁被膜を予め除去しておく必要はないため、両コイル端部の絶縁被膜を予め除去してから接合する場合と比較して、下層コイルと上層コイルとが最も接近する交差部での最小隙間を広く確保できる。これにより、両コイル間の沿面ギャップを得るために平角線をわざわざ癖付けする必要はなく、交差部での沿面ギャップを容易に確保できる。
また、下層コイルと上層コイルとが最も接近する交差部において、両コイルが絶縁被膜に覆われていることから、僅かな沿面ギャップを確保できれば良いので、両コイル間に層間紙を挿入することなく、線間レアに対し安定した品質が得られる。
(請求項3の発明)
請求項1に記載した回転電機において、スロットから取り出された下層コイルと上層コイルは、それぞれのコイル端部がライザ部に設けられるライザスロット内に上下二層に挿入され、両コイル端部が接合される各々の面に、それぞれ絶縁被膜が残された状態からヒュージングにより絶縁被膜を溶かして電気的且つ機械的に接合されていることを特徴とする。本発明によれば、請求項1に記載した様に、より太い平角線、あるいは、より縦長の平角線を採用することで、小型軽量化の回転電機の設計が可能となる。また、下層コイルと上層コイルとが交差する部位にプレス抜きによって段差を設ける必要がないため、プレス抜きによるバリが発生することもなく、バリを除去する必要もないため、工数低減が可能となる。更に、請求項2に記載した様に、下層コイルと上層コイルとが交差する交差部での沿面ギャップを得るために平角線をわざわざ癖付けする必要はなく、交差部での沿面ギャップを容易に確保できる。また、下層コイルと上層コイルとが最も接近する交差部において、両コイルが絶縁被膜に覆われていることから、僅かな沿面ギャップを確保できれば良いので、両コイル間に層間紙を挿入することなく、線間レアに対し安定した品質が得られる。
(請求項4の発明)
請求項1〜3に記載した何れかの回転電機において、整流子側のコイルエンドで下層コイルと上層コイルとが交差する交差部では、下層コイルの断面積が交差部の前後の断面積と略同等に設けられ、上層コイルの断面積が交差部の前後の断面積と略同等に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、先の特許文献1に示される従来技術の様に、下層コイルと上層コイルとの交差部に段差を設ける必要がないため、両コイルの断面積が大きく減少することはない。即ち、下層コイルは、上層コイルとの交差部における断面積が交差部の前後の断面積と略同等に設けられ、同様に、上層コイルは、下層コイルとの交差部における断面積が交差部の前後の断面積と略同等に設けられている。この場合、両コイルの断面積が互いの交差部で大きく減少することがないため、発熱量が抑えられ、出力低下が少なく、耐熱性に優れた回転電機の設計が可能となる。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかの回転電機において、電機子コイルに使用される平角線は、引抜き加工によって形成されていることを特徴とする。
例えば、丸線から圧延加工によって平角線を形成する場合は、加工硬化により、コイルの捩じり成形が困難となるが、圧延加工に比べて加工硬化の少ない引抜き加工によって形成される平角線であれば、コイルの捩じり加工が容易となる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
この実施例1では、回転電機の一例であるスタータ1について説明する。
図1はスタータ1の半断面図、図2は電機子14の半断面図である。
本実施例のスタータ1は、図1に示す様に、回転力を発生するモータ2と、このモータ2の回転を減速する減速装置3と、この減速装置3を介してモータ2の駆動トルクが伝達される出力軸4と、この出力軸4の外周にクラッチ5と一体化して配置されるピニオンギヤ6と、シフトレバー7を介してクラッチ5とピニオンギヤ6を反モータ方向(図1の左方向)へ押し出す働きを有すると共に、モータ2の通電回路(以下モータ回路と呼ぶ)に設けられるメイン接点(後述する)を開閉する電磁スイッチ8等より構成される。
モータ2は、ヨーク9の内周に複数の永久磁石10を配置して構成される界磁と、電機子軸11に固定される電機子鉄心12に電機子コイル13を巻線して構成される電機子14(図2参照)と、電機子軸11の反減速装置側(図2の右側)の端部に設けられる整流子15と、この整流子15上に配置されるブラシ16等より構成される周知の直流電動機である。
減速装置3は、電機子軸11と同軸上で減速できる遊星歯車減速機であり、遊星歯車17の公転運動が出力軸4に伝達される。
出力軸4は、電機子軸11と同一軸線上に配置され、一端側の端部が軸受18を介してハウジング19に回転自在に支持され、他端側の端部が減速装置3に連結されている。
クラッチ5は、出力軸4の外周にヘリカルスプライン嵌合して、エンジン始動時に出力軸4の回転をピニオンギヤ6に伝達する。また、ピニオンギヤ6がエンジンによって回された時、つまりピニオンギヤ6の回転速度が出力軸4の回転速度を上回ると、ピニオンギヤ6の回転が出力軸4に伝わらない様に、両者間の動力伝達を遮断する一方向クラッチ5として構成されている。
ピニオンギヤ6は、クラッチ5の反モータ側に配置され、クラッチ5と一体に出力軸4上を反モータ方向へ移動してエンジンのリングギヤ(図示せず)に噛み合った後、クラッチ5を介して伝達される回転力をリングギヤに伝達する。
電磁スイッチ8は、始動スイッチ(図示せず)の閉操作によって車載バッテリから通電される電磁コイル(図示せず)と、この電磁コイルの内側を可動するプランジャ(図示せず)とを有し、電磁コイルへの通電によって電磁石が形成されると、その電磁石にプランジャが吸引されてメイン接点を閉操作する。また、電磁コイルへの通電が停止して電磁石の吸引力が消滅すると、図示しないリターンスプリングの反力にプランジャが押し戻されてメイン接点を開操作する。
メイン接点は、2本の外部端子20、21を介してモータ回路に接続される一組の固定接点(図示せず)と、プランジャと一体に可動して一組の固定接点間を断続する可動接点(図示せず)とで形成され、この可動接点を通じて一組の固定接点間が導通することでメイン接点が閉状態となり、一組の固定接点間の導通が遮断されることでメイン接点が開状態となる。
2本の外部端子20、21は、バッテリケーブルを介して車載バッテリに接続されるB端子20と、モータ2から取り出されたモータリード線22が接続されるM端子21であり、共に電磁スイッチ8の接点カバー23に固定されている。
シフトレバー7は、ハウジング19に揺動自在に支持されるレバー支点部7aを有し、このレバー支点部7aより一端側のレバー端部7bが電磁スイッチ8のプランジャに取り付けられたシフト用ロッド24に連結され、レバー支点部7aより他端側のレバー端部7cがクラッチ5に係合して、プランジャの動きをクラッチ5に伝達する。つまり、プランジャが電磁石に吸引されて図1の右方向へ移動すると、シフト用ロッド24に連結されたレバー端部7bがプランジャに引かれて移動することにより、クラッチ5に係合するレバー端部7cがレバー支点部7aを中心に揺動して、クラッチ5を反モータ方向へ押し出す働きを有する。
次に、本発明に係る電機子コイル13について説明する。
電機子コイル13は、絶縁被膜に覆われた平角線が使用され、この平角線を電機子鉄心12の外周に設けられたスロット25(図5参照)の内部に上下二層に挿入して電機子鉄心12に巻線され、スロット25から取り出されたコイル端部が、整流子15を構成する各セグメント15aに接続されている。なお、平角線は、加工硬化の小さい引抜き加工によって形成され、断面長手方向(長辺方向)を電機子鉄心12の径方向に向けてスロット25内に挿入される。
整流子15は、図2に示す様に、電機子軸11の端部に固定される絶縁材26を介して、複数のセグメント15aが周方向等間隔に配置され、円筒状に形成されている。セグメント15aには、図3に示す様に、軸方向の鉄心側端部に径方向外側に立ち上がるライザ部15bが設けられ、このライザ部15bには、電機子コイル13のコイル端部を挿入するライザスロット15c(図6参照)が形成されている。
なお、以下の説明では、スロット25内の下層に挿入される平角線を下層コイル13A、スロット25内の上層に挿入される平角線を上層コイル13Bと呼ぶ。
電機子鉄心12の同一スロット25内に挿入される下層コイル13Aと上層コイル13Bは、図5に示す様に、スロット25から整流子15側へ取り出された後、互いに周方向の反対側(図示左右側)へ曲げられて、それぞれ異なるセグメント15aに接続されている。このため、整流子15側のコイルエンドには、周方向に異なるスロット25から取り出された下層コイル13Aと上層コイル13Bとが交差する交差部(図5に示すX部)が形成されている。また、下層コイル13Aと上層コイル13Bは、その短辺方向が対向し、その断面短辺側が円弧状をなしている(図4参照)。
下層コイル13Aと上層コイル13Bは、両者が交差する交差部において、少なくとも一方のコイル(本実施例では上層コイル13B)が、スロット25から取り出された後、図4に示す様に、自身の断面長手方向が電機子鉄心12の径方向(図示上下方向)に対し傾斜する様に捩じられている。但し、交差部を過ぎた後、ライザスロット15cに挿入されるまでの間に、再度反対側へ捩じられて、元の状態(平角線の断面長手方向が電機子鉄心12の径方向に沿った状態)に戻されている。
続いて、スタータ1の作動を説明する。
始動スイッチの閉操作により、電磁スイッチ8の電磁コイルに通電されて電磁石が形成されると、その電磁石にプランジャが吸引されて、図1の右方向へ移動する。このプランジャの移動がシフトレバー7を介してクラッチ5に伝達されると、クラッチ5がピニオンギヤ6と一体に出力軸4上を反モータ方向へ移動して、ピニオンギヤ6の端面がリングギヤの端面に当接して停止する。
一方、プランジャの移動によってモータ回路のメイン接点が閉じると、バッテリからモータ2に給電されて電機子14に回転力が生じる。この電機子14の回転が減速装置3で減速されて出力軸4に伝達され、更に、出力軸4からクラッチ5を介してピニオンギヤ6に伝達される。その結果、ピニオンギヤ6が強制的に回され、リングギヤに噛み合い可能な位置まで回転してリングギヤに噛み合うことにより、ピニオンギヤ6からリングギヤにモータ2の駆動トルクが伝達されて、エンジンをクランキングする。
クランキングからエンジンが始動して、始動スイッチが開操作されると、電磁コイルへの通電停止により吸引力が消滅する。これにより、リターンスプリングの反力でプランジャが押し戻されるため、メイン接点が開いてバッテリからモータ2への給電が停止され、電機子14の回転が次第に減速して停止する。
また、プランジャが押し戻されると、エンジン始動時と反対方向にシフトレバー7が揺動してプランジャの動きがクラッチ5に伝達される。その結果、ピニオンギヤ6がリングギヤから離脱してクラッチ5と一体に出力軸4上を所定の位置(図1に示す位置)まで後退して停止する。
(実施例1の効果)
上記のスタータ1は、下層コイル13Aと上層コイル13Bとが交差する交差部において、少なくとも一方のコイル(上層コイル13B)が、スロット25から取り出された後、捩じられているので、両コイル13A、13Bが共に捩じれることなく交差する場合と比較すると、交差部での両コイル13A、13B間の最小隙間が自ずと広くなる(図4参照)。これにより、従来と同等の沿面ギャップを確保するのであれば、より太い平角線、あるいは、より縦長の平角線を電機子コイル13に採用することが可能となり、モータ2の小型軽量化を実現できる。
また、本発明によれば、下層コイル13Aと上層コイル13Bとが交差する部位にプレス抜きによって段差を設ける必要がないため、プレス抜きによるバリが発生することもなく、バリを除去する必要もないため、工数低減が可能となる。
更に、両コイル13A、13Bが交差する部位に段差を設ける必要がないため、両コイル13A、13Bの断面積が交差部で大きく減少することはない。即ち、下層コイル13Aは、上層コイル13Bとの交差部における断面積が交差部の前後の断面積と略同等に設けられ、同様に、上層コイル13Bは、下層コイル13Aとの交差部における断面積が交差部の前後の断面積と略同等に設けられている。これにより、両コイル13A、13Bの断面積が互いの交差部で大きく減少することがないため、発熱量が抑えられる。その結果、出力低下が少なく、耐熱性に優れたモータ2の設計が可能である。
図6(a)はライザスロット15c内に下層コイル13Aと上層コイル13Bの両コイル端部13a、13bが挿入された状態を示す断面図、図6(b)は両コイル端部13a、13bの断面図である。
この実施例2では、ライザ部15bのライザスロット15c内に挿入される下層コイル13Aと上層コイル13Bの両コイル端部13a、13bをヒュージングによって接合する一例を説明する。
ライザスロット15c内に挿入される両コイル端部13a、13bは、ヒュージングを実施する前に、予め絶縁被膜の一部が除去される。具体的には、図6(b)に示す様に、上層コイル端部13aの図示上端側と下層コイル端部13bの図示下端側のみ絶縁被膜が除去される。言い換えると、両コイル端部13a、13bのそれぞれ両側面及び両コイル端部13a、13bが径方向に向き合う(短辺方向で対向している)各々の面(断面短辺側の円弧状面、つまり接合される面)には、絶縁被膜が残されている。従って、両コイル端部13a、13bは、図6(a)に示す様に、共に絶縁被膜が残されている被接合面同士を突き合わせた状態でライザスロット15c内に挿入され、ヒュージングにより両コイル端部13a、13bの絶縁被膜を溶かして電気的且つ機械的に接合される。
ところが、先の特許文献1に記載される従来技術では、図8(b)に示す様に、下層コイル端部111の上下両面及び上層コイル端部211の上下両面の絶縁被膜が予め除去されている。その後、両コイル端部111、211は、図8(a)に示す様に、絶縁被膜が除去された下層コイル端部111の上端面と上層コイル端部211の下端面とを突き合わせた状態でライザ部300のスロット310内に挿入され、ヒュージングにより電気的且つ機械的に接合される。この従来技術では、両コイル端部111、211が向き合う面、つまり図8(b)に示す下層コイル端部111の上端面及び上層コイル端部211の下端面の絶縁被膜が予め除去されるため、その分、上下層コイルが最も接近する交差部での最小隙間が狭くなってしまう。
これに対し、実施例2に記載する構成によれば、両コイル端部13a、13bが径方向に向き合う各々の面の絶縁被膜を残しているため、下層コイル13Aと上層コイル13Bとが最も接近する交差部での最小隙間を広く確保できる。これにより、両コイル13A、13B間の沿面ギャップを得るために平角線をわざわざ癖付けする必要はなく、交差部での沿面ギャップを容易に確保できる。
また、下層コイル13Aと上層コイル13Bとが最も接近する交差部においても、両コイル13A、13Bが絶縁被膜に覆われていることから、僅かな沿面ギャップを確保できれば良いので、両コイル13A、13B間に層間紙を挿入することなく、線間レアに対し安定した品質を得ることが可能である。
なお、実施例2は、実施例1とは別に単独で実施することもできるが、実施例1の構成と組み合わせて実施することもできる。
また、実施例1では、本発明の回転電機の一例としてスタータ1を記載したが、スタータ1以外のモータ、あるいは発電機等にも本発明を適用できることは言うまでもない。
スタータの半断面図である。 電機子の半断面図である。 電機子コイルの整流子側コイルエンドを示す断面図である。 上層コイルと下層コイルとが交差する交差部のコイル断面図(図3のA−A断面図)である(実施例1)。 電機子コイルの結線図である。 (a)ライザスロット内に下層コイルと上層コイルの両コイル端部が挿入された状態を示す断面図(図3のB−B断面図)、(b)両コイル端部の断面図である(実施例2)。 上下層コイルの交差部を示すコイル斜視図である(従来技術)。 (a)ライザスロット内に下層コイルと上層コイルの両コイル端部が挿入された状態を示す断面図、(b)両コイル端部の断面図である(従来技術)。
符号の説明
1 スタータ(回転電機)
11 電機子軸
12 電機子鉄心
13 電機子コイル
13A 下層コイル
13B 上層コイル
13a 下層コイル端部
13b 上層コイル端部
15 整流子
15a セグメント
15b ライザ部
15c ライザスロット
25 スロット

Claims (5)

  1. 外周に複数のスロットを有する電機子鉄心と、
    絶縁被膜に覆われた平角線が使用され、この平角線を前記スロット内に上下二層に挿入して前記電機子鉄心に巻線される電機子コイルと、
    前記電機子鉄心を支持する電機子軸の周囲に複数のセグメントを等間隔に配置して構成される整流子とを備え、
    前記スロットから軸方向に取り出された前記電機子コイルの端部が前記セグメントに設けられたライザ部に接続される回転電機であって、
    前記電機子コイルは、前記スロット内の下層に挿入される平角線の下層コイルと、前記スロット内の上層に挿入される平角線の上層コイルとを有し、この両コイルの短辺方向が対向し、その断面短辺側が円弧状をなしており、
    前記下層コイルと前記上層コイルは、前記整流子側のコイルエンドで両者が交差する交差部において、少なくとも一方のコイルが、前記スロットから取り出された後、その断面長手方向が前記電機子鉄心の径方向に対して傾斜するように捩じれていることを特徴とする回転電機。
  2. 外周に複数のスロットを有する電機子鉄心と、
    絶縁被膜に覆われた平角線が使用され、この平角線を前記スロット内に上下二層に挿入して前記電機子鉄心に巻線される電機子コイルと、
    前記電機子鉄心を支持する電機子軸の周囲に複数のセグメントを等間隔に配置して構成される整流子とを備え、
    前記スロットから軸方向に取り出された前記電機子コイルの端部が前記セグメントに設けられたライザ部に接続される回転電機であって、
    前記電機子コイルは、前記スロット内の下層に挿入される平角線の下層コイルと、前記スロット内の上層に挿入される平角線の上層コイルとを有し、
    前記スロットから取り出された前記下層コイルと前記上層コイルは、それぞれのコイル端部が前記ライザ部に設けられるライザスロット内に上下二層に挿入され、両コイル端部が径方向に向き合う各々の面に前記絶縁被膜が残され、その径方向反対側の面の前記絶縁被膜の一部が除去された状態からヒュージングにより前記絶縁被膜を溶かして電気的且つ機械的に接合されていることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1に記載した回転電機において、
    前記スロットから取り出された前記下層コイルと前記上層コイルは、それぞれのコイル端部が前記ライザ部に設けられるライザスロット内に上下二層に挿入され、両コイル端部が接合される各々の面に、それぞれ絶縁被膜が残された状態からヒュージングにより前記絶縁被膜を溶かして電気的且つ機械的に接合されていることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1〜3に記載した何れかの回転電機において、
    前記整流子側のコイルエンドで前記下層コイルと前記上層コイルとが交差する交差部では、前記下層コイルの断面積が前記交差部の前後の断面積と略同等に設けられ、前記上層コイルの断面積が前記交差部の前後の断面積と略同等に設けられていることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかの回転電機において、
    前記電機子コイルに使用される平角線は、引抜き加工によって形成されていることを特徴とする回転電機。
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