JP4895050B2 - 顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、顕微鏡に関する。
<ブリュースター顕微鏡>
ブリュースター角においてp偏光の反射率が0になることは19世紀より知られており、この現象を利用すれば単分子膜の観察が行えることが1991年にDirk HonigとDietmar Mobius及びS.HenonとJ.Meunierによって報告されて、薄膜の反射率分布をイメージングする研究が活発化している。
これまでに、液体上の気−液界面で展開されたLangmuir単分子膜の2次元構造の観察やLangmuir単分子膜の配向分布の観察、混合されたLangmuir単分子膜の相分離の観察、基板面上に作製されたLB膜の観察等、主に単分子膜の構造観察に利用されている。現在ではイメージング装置も市販されており、半導体製造工程での薄膜の評価や、DNA検出に用いられるDNAマイクロアレイの製品検査等で利用されている。
これらの手法では、レーザ光を界面に対して入射角がブリュースター角になるようにレーザビームを傾け、界面で正反射した光を正反射方向に設置した結像レンズを通して結像して像観察を行う構成になっている(例えば、アルテックアルト株式会社、“BAMブリュースター角顕微鏡”、[online]、[平成17年5月23日検索]、インターネット<URL:http://www.ksv.jp/bam_01.html>を参照。)。このようにした場合、観察レンズが薄膜試料に対して傾いた方向から観察するようになるため、一度に観察できる領域がスリット状に制限される。そこでこれらの装置では光の照射位置を試料上で1次元方向に走査して全体の画像を得る構成となっている。
<表面プラズモン顕微鏡>
金属表面近傍の自由電子の集団的縦波振動である表面プラズモンは可視域の光を用いて励起できることがOtto及びKretchmannによって実験的に証明され、金属薄膜近傍の分子を検出するのに用いられている。
表面プラズモン共鳴は、入射光と表面プラズモンとの共鳴現象(表面プラズモン−ポラリトン(polariton))であり、入射光が持つ金属表面方向の波数ベクトルと表面プラズモンの波数ベクトルが一致した場合に入射光と表面プラズモンが同じ速度で縦波振動しながら進行することで起こる共鳴現象である。
金属表面のプラズモンの波数は媒質側の物質中を進行する光の波数よりも大きくなるので、表面プラズモン共鳴を起こさせるには金属表面上でエバネッセント場となる必要がある。そのため金属膜を付けた基板の裏面より全反射角以上の角度で光を入射し(Kretchmann配置)、金属表面上にエバネッセント場が生じる状態として入射角を微調整することで表面プラズモン共鳴を起こすことができる。表面プラズモン共鳴が起きると入射した光のエネルギーはジュール損として金属膜中で損失するので反射光の強度が激減する。そのため入射角を変化させながら反射率を測定することで表面プラズモン共鳴現象を観察することができる(表面プラズモン・スペクトロスコピー)。
また表面プラズモンの波数は接している媒質の誘電率と厚さに大きく依存するので、表面プラズモン共鳴現象を観察する(表面プラズモン・スペクトロスコピー)ことで媒質の誘電率と厚さに関する情報を得ることができる。そのため、金属膜への物質の吸着現象の計測やタンパク質相互作用の計測等に用いられている。
さらにこの原理に基づいて金属表面の各点の反射率を計測することで金属薄膜近傍の分子の分布をイメージングする試みが、1988年にW.HickelとW.Knollによって初めてなされた(表面プラズモン顕微鏡)。その後、金属膜上に形成された脂質分子膜の高解像度観察、DNAハイブリダイゼーションの実時間観察、DNA−タンパク質間相互作用の計測等が行われている。
アルテックアルト株式会社、"BAMブリュースター角顕微鏡"、[online]、[平成17年5月23日検索]、インターネット<URL:http://www.ksv.jp/bam_01.html>
しかしながら、上述のブリュースター顕微鏡や表面プラズモン顕微鏡は、照明光を試料に対してブリュースター角度や表面プラズモン共鳴を起こすための角度等の大きな入射角度で照射する必要があるため、試料における構造や屈折率が大きく変化する部位で干渉縞が発生してしまい、また、観察像の背景は暗黒に近いためS/B比(シグナル/バックグラウンド比)が高く、わずかな干渉縞でも非常に目立ちやすいという問題がある。
上記課題を解決するために本発明の態様は、
光源からの光を対物レンズを介して試料へ入射させ、当該対物レンズを介して前記試料を観察する顕微鏡において、
前記光源と前記対物レンズとの間の光路中であって前記対物レンズの像側焦点面あるいはその共役面の近傍に配置されており、かつ前記光源からの光を前記試料に対して略ブリュースター角度で入射させる円弧形状の微小開口部と、
前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に配置されており前記光源からの光より直線偏光を取り出す偏光素子とを有し、
前記円弧形状の微小開口部が、以下の条件式を満足することを特徴とする顕微鏡を提供する。
δr≦0.06×f
φ≦20°
但し、
δr:前記円弧形状の微小開口部の半径方向の幅
f :前記対物レンズの焦点距離
φ :前記円弧形状の微小開口部の中心角
本発明によれば、照明光を試料に対して大きな入射角度で照射する構成の顕微鏡であって、干渉縞の発生を良好に抑えた顕微鏡を実現することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る倒立顕微鏡の構成を示す全体側面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る倒立顕微鏡の構成を示す全体上面図である。 図3A−3Cは、本発明の第1実施形態における落射照明装置の構成を示す図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係る倒立顕微鏡によって、照明光をブリュースター角で照射して試料を観察する様子を示す図1のA−A拡大断面図である。 図5は、本発明の第1実施形態に係る倒立顕微鏡によって、表面プラズモン効果を利用して試料を観察する様子を示す図1のA−A拡大断面図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る倒立顕微鏡の構成を示す全体側面図である。 図7は、本発明の第2実施形態における落射照明装置の構成を示す図である。 図8は、本発明の第2実施形態における落射照明装置の部分拡大図である。 図9は、図3B,図3Cに示すピンホール28及び微調整機構を示す図である。 図10A−図10Cは、本発明の実施形態に係る倒立顕微鏡1の開口絞りユニット20に備えられているスリット29を示す図である。 図11は、本発明の実施形態における開口絞りユニット20のスリット29の半径方向の幅δr=0のときに、スリット29を半径方向へ移動させることによって照明光束の入射角度θを変化させた際の背景光と信号光の強度変化を示すグラフである。 図12は、本発明の実施形態における開口絞りユニット20のスリット29の半径方向の幅δrを変化させた際の角度ばらつきの最大値δθを示すグラフである。 図13A、図13Bは、本発明の実施形態においてδr/f=0.03、δr/f=0.06のときの図11に相当するグラフ(スリット29を半径方向に移動させて照明光束の入射角度θを変化させた場合の背景光と信号光の強度変化グラフ)をそれぞれ示している。 図14は、本発明の実施形態において照明光の入射角度θをブリュースター角度θBとしてδr/fを変化させた際の背景光と信号光の強度変化を示すグラフである。 図15は、本発明の実施形態における開口絞りユニット20のスリット29の半径方向の幅δrを無限小と仮定し、中心角φのみを大きくした際に照明光に含まれるp偏光とs偏光の強度比を示すグラフである。 図16は、本発明の実施形態において図11と同じ条件の試料15に対して入射角度θを変化させながら照明光を入射させた際のp偏光及びs偏光の強度反射率を示すグラフである。
以下、本発明の各実施形態に係る倒立顕微鏡を添付図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る倒立顕微鏡の構成を示す全体側面図及び上面図である。
図1に示すように本実施形態に係る倒立顕微鏡1は、顕微鏡ベース2と、顕微鏡ベース2上方に設けられた透過照明装置3と、接眼観察鏡筒4と、顕微鏡ベース2側方に備えられた落射照明装置5とからなる。
顕微鏡ベース2の上面には試料を載置するためのステージ6が備えられている。そして顕微鏡ベース2内部には、ステージ6側から下方へ向かって順に、高開口数の液浸対物レンズ7と、ブロック切換ユニット8と、光路切換ユニット9とが備えられている。また、図2に示すように、顕微鏡ベース2における図1と反対側の側面には、CCDカメラ10が備えられている。
ブロック切換ユニット8は、ビームスプリッタ11と蛍光フィルタブロック12とを備えており、軸8aを中心に回転させることでこれらを選択的に光路内へ配置することができる。なお、蛍光フィルタブロック12は、ダイクロイックミラー12a、励起フィルタ12b、及び吸収フィルタ12cからなり、蛍光観察を行う際に用いられる。
また、光路切換ユニット9は、ハーフプリズム13と全反射プリズム14とを備えており、軸9aを中心に回転させることでこれらを選択的に光路内へ配置することができる。これにより、試料15からの像をCCDカメラ10及び接眼観察鏡筒4、又はCCDカメラ10のみへ選択的に導くことができる。
図3A−3Cは、本発明の第1実施形態における落射照明装置の構成を示す拡大図である。
図3Aに示すように、本実施形態における落射照明装置5は、光源からの光を上述のブロック切換ユニット8へ導き、対物レンズ7を介して試料15へ照射するための照明装置であって、光源として配置された水銀ランプ16から順に、コレクタレンズ17と、レンズ18,19と、対物レンズ7の後側焦点面あるいはその後側焦点面と共役な面に配置された開口絞りユニット20と、レンズ21と、ミラー22と、レンズ23と、試料面に対して共役な視野絞り24と、ポラライザーユニット25と、レンズ26とを有する。
開口絞りユニット20は、開口絞り27、微小開口部として直径の小さなピンホール28及び光軸AXを中心とする円弧形状のスリット29を有し、これらは図3A中上下方向へスライド可能に設けられており、使用者は不図示の操作ツマミでスライドさせることで選択的に切り換えて光路内へ配置することができる。なお、開口絞り27は光路内へ配置された際には光軸AX上に位置し、ピンホール28及びスリット29よりも開口が大きい通常の落射照明用の開口絞りである。
なお、対物レンズの像側焦点面の光軸方向位置は対物レンズの種類によって若干異なるため、複数種類の対物レンズを切り替えて観察する場合等には、開口絞り27及びスリット29が各対物レンズの像側焦点面と共役関係を保つような調整機構が必要となる。調整方法としては開口絞りユニット20を光軸方向に移動させても良いが、本実施形態ではレンズ26を光軸方向に移動させる方法によって調整を行う。その場合開口絞り27及びスリット29はレンズ26の調整巾の範囲で対物レンズの像側焦点面と共役な面の近傍に配置されていればよい。対物レンズの種類に応じてレンズ26を光軸方向に移動させることにより、開口絞り27及びスリット29は調整誤差の範囲内で常に対物レンズの像側焦点面との共役関係を保つことができる。
斯かる開口絞りユニット20には、後述する微調整機構が備えられており、光軸に対して垂直な平面内においてピンホール28及びスリット29と光軸との距離を微調整することができる。これにより、対物レンズ7の後側焦点面内における位置、あるいはその後側焦点面と共役な面内における位置を調整することが可能となり、即ち試料15に対する照明光の入射角度を調整してブリュースター角及びその近傍での照明や全反射照明を行うことが可能となる。なお、ブリュースター角近傍での照明範囲としては、少なくともブリュースター角±10°が望ましい。
ここで、図3Bに示すようにピンホール28は直径の小さなピンホールであり、スリット29は光軸AXを中心とする円弧形状のスリットである。このため、前述のようにブリュースター角での照明や全反射照明等を行う際には、ピンホール28を選択すれば高いコントラストの観察像が得られ、スリット29を選択すれば明るい観察像が得られる。
また、ピンホール28及びスリット29は、光軸AXを回転中心として回転可能に設けられている。これにより、観察される試料15の像に対してコントラストをつける方向を変更することができる。
さらに、ピンホール28及びスリット29は、一定の速度で連続して回転させることも可能に設けられている。これにより、コントラストの方向性がない試料15の像を観察することができる。特に、本実施形態では回転周期がビデオレート以下に設定されており、CCDカメラ10においてリアルタイムでコントラストの方向性がない試料画像を得ることができる。
ピンホール28及びスリット29は、光軸を中心とする円周上に複数個備える構成、特に図3Cに示すようにそれぞれ2つのピンホール28及びスリット29が光軸AXを中心に対向して備えられる構成とすることもできる。これにより、ブリュースター角での照明や全反射照明等を行う際に、光軸AXを挟んで試料15を両側から照明することとなるため、照明方向の偏りを解消することができる。
ここで、図9は上述の図3B、図3Cに示すピンホール28及び前述の微調整機構を示す図であり、図10A、10Bは上述の図3B、図3Cに示すスリット29及び前述の微調整機構を示す図である。なお、図9及び図10A、10Bには、第1,2実施形態における後述の照明光(直線偏光)の振動方向も示されている。
図9に示すように、ピンホール28と小判形の開口28aとが光軸AXを挟むようにそれぞれ形成された2枚のプレートが、互いのピンホール28と開口28aとが対向するように重ねられている。そしてこの2枚のプレートを、互いのピンホール28と開口28aとを対向させたままで、かつそれぞれのピンホール28と光軸AXとの距離が等しくなるように相対的にスライドさせることで、光軸AXに対して垂直な平面内においてピンホール28と光軸AXとの距離を微調整することができる。また、この2枚のプレートには光軸AXを中心に回転可能なシャッタ板28bがさらに備えられており、これによりピンホール28の個数(1つ又は2つ)を任意に選択できるようになっている。また、この2枚のプレートは、光軸AXを中心に一体的に回転可能に設けられており、これによりピンホール28の位置を光軸AXを中心に回転させることができる。なお、図10Cに示すスリット29及び微調整機構は、図9に示す開口28a及びシャッタ板28bに対応する開口29a及びシャッタ板29bが備えられており、図9の構成と同様であるため説明を省略する。
ポラライザーユニット25は、ポラライザー(偏光素子)30及び中空穴31を有し、これらは図3A中左右方向へスライド可能に設けられており、選択的に切り換えて光路内へ配置することができる。ポラライザー30は、照明光のうちの直線偏光のみを透過させる、いわゆる振動方向水平のポラライザーである。
以上の構成の本実施形態に係る倒立顕微鏡1を用い、試料15に照明光をブリュースター角で照射して行う観察(以下、「ブリュースター観察」という。)、表面プラズモン共鳴の効果を利用した観察(以下、「表面プラズモン観察」という。)、全反射照明による観察等を行うことができる。これらの観察について以下に述べる。
本倒立顕微鏡1によってブリュースター観察を行う場合、顕微鏡ベース2において、ブロック切換ユニット8中のビームスプリッタ11を光路内へ配置し、光路切換ユニット9中の全反射プリズム14を光路内へ配置する(なお、同時に接眼観察を行う場合にはプリズム13を選択すればよい。)。また、落射照明装置5において、開口絞りユニット20中のピンホール28を光路内へ配置し(なお、観察像の明るさを重視する場合にはスリット29を選択すればよい。)、ポラライザーユニット25中のポラライザー30を光路内へ配置する。
以上の設定の落射照明装置5において、水銀ランプ16から発せられた光はレンズ18,19を介してピンホール28を通過し、さらにレンズ21、ミラー22、レンズ23、視野絞り24を介してポラライザー30へ入射する。この光のうちの直線偏光のみがポラライザー30を透過し、レンズ26を介して顕微鏡ベース2のビームスプリッタ11へ導かれる。そしてこの光はビームスプリッタ11によって対物レンズ7へ導かれ、図4に示すように対物レンズ7中を進行し、試料15に対して(詳しくは後述の細胞35とカバーグラス36との境界面に対して)ブリュースター角でもって入射する(図4中、照明光37として示す。)。
図4は、本発明の第1実施形態に係る倒立顕微鏡によって、照明光をブリュースター角で照射して試料を観察する様子を示す図1A−A拡大断面図である。本ブリュースター観察の試料15には、例えば細胞が用いられ、図4に示すように細胞35を載せたカバーグラス36上に、底部に開口を備えたペトリディッシュ38を配置して培養液39で満たしたものを用いることで、温度や二酸化炭素濃度等の環境条件を還流装置で適切に保持しながら、数時間から数日間にわたって生きたままの細胞を観察することが可能となる。また、上述のように対物レンズ7は高開口数の液浸対物レンズであって、カバーグラス36の下側に近接して配置され、該カバーグラス36とレンズ先端との間はオイル40で満たされている。
ここで、細胞35に対する照明光の入射角度θは、落射照明装置5におけるピンホール28の位置を前述の微調整機構によって調整することで変更することができる(前述の設定の際にスリット29を選択している場合はスリット29位置を調整する。)。これにより、本ブリュースター観察において、入射角度θをブリュースター角及びその近傍に設定することができる。
前述のようにして照明された細胞35からの反射光41は、対物レンズ7中を進行し、ビームスプリッタ11及び全反射プリズム14を介してCCDカメラ10へ導かれる。このようにしてCCDカメラ10において観察画像が得られ、細胞35をブリュースター観察することができる。なお、このブリュースター観察では、細胞を構成する物質或いは固液界面に存在する偏光依存性のある物質、例えば高分子化合物やタンパク質の界面近傍の形態を観察することができる。
ここで、細胞35が蛍光染色されたものである場合には、顕微鏡ベース2におけるビームスプリッタ11を蛍光フィルタブロック12に切り換えることで、細胞35から発せられた蛍光をCCDカメラ10へ導くことができ、細胞35を蛍光観察することができるようになる。即ち、ビームスプリッタ11と蛍光フィルタブロック12の切り換えによって、ブリュースター観察と、斜光照明による細胞35の蛍光観察とを切り換えて同時に行うことができる。なお、この斜光照明による蛍光観察には、細胞における厚み方向へ深い箇所の観察を行うことができるという利点がある。
本倒立顕微鏡1によって表面プラズモン観察を行う場合には、上述のブリュースター観察と同様に試料15として細胞を用い、図5に示すように細胞35との接触面に元素記号Au、Cr、Ag、Alの金合金の薄膜(本実施形態においては膜厚50nm程度の金薄膜)43を形成したカバーグラス44を使用する。また、光源の波長は、前記薄膜の主成分が金の場合では、500nmより長い波長域(λ=500nm〜1,100nm程度、実際には600nm以上で用いることが多い。)のものが用いられ、主成分が銀の場合では、500nmより短い波長域(λ=380nm〜500nm程度)のものが用いられる。図5は、本発明の第1実施形態に係る倒立顕微鏡によって、表面プラズモン共鳴の効果を利用して試料を観察する様子を示すA−A拡大断面図である。
また、顕微鏡ベース2及び落射照明装置5は、上述のブリュースター観察と同様に設定する。そして、落射照明装置5におけるピンホール28の位置を調整し、細胞35に対する照明光の入射角度θを、細胞35と金薄膜43との境界面において表面プラズモン共鳴が起こる角度(本実施形態においては全反射の起こる角度)に設定する。
以上の構成の下で照明された細胞35からの反射光41は、上述のブリュースター観察と同様に、対物レンズ7、ビームスプリッタ11、及び全反射ミラー14を介してCCDカメラ10へ導かれる。このようにしてCCDカメラ10において観察画像が得られ、細胞35を表面プラズモン観察することができる。なお、この表面プラズモン観察では、細胞を構成する物質或いは固液界面に存在する偏光依存性のある物質、例えば高分子化合物やタンパク質の構造変化を観察することができる。
ここで、細胞35が蛍光染色されたものである場合には、顕微鏡ベース2におけるビームスプリッタ11を蛍光フィルタブロック12に切り換えることで、細胞35から発せられた蛍光をCCDカメラ10へ導くことができ、細胞35を蛍光観察することができるようになる。即ち、ビームスプリッタ11と蛍光フィルタブロック12の切り換えによって、表面プラズモン観察と、斜光照明(ここでは全反射照明)による細胞35の蛍光観察とを切り換えて同時に行うことができる。
本倒立顕微鏡1によって全反射照明による観察を行う場合には、顕微鏡ベース2において、ブロック切換ユニット8中の蛍光フィルタブロック12を光路内へ配置し、落射照明装置5を上述のブリュースター観察と同様に設定し、試料15として蛍光染色した細胞を用いる。そして、落射照明装置5におけるピンホール28の位置を調整し、試料15に対する照明光の入射角度θを、細胞とカバーグラスとの境界面において全反射の起こる角度に設定する。
以上の構成の下で照明された試料15から発せられた蛍光は、上述のブリュースター観察と同様に、対物レンズ7、蛍光フィルタブロック12、及び全反射ミラー14を介してCCDカメラ10へ導かれる。このようにしてCCDカメラ10において観察画像が得られ、試料15の全反射照明による蛍光観察を行うことができる。
さらに、本倒立顕微鏡1は、顕微鏡ベース2において、ブロック切換ユニット8中の蛍光フィルタブロック12を光路内へ配置し、光路切換ユニット9中の全反射ミラー14を光路内へ配置し、さらに落射照明装置5において、開口絞りユニット20中の開口絞り27を光路内へ配置し、ポラライザーユニット25中の中空穴31を光路内へ配置する。
以上の設定の落射照明装置5において、水銀ランプ16から発せられた光は、落射照明装置5における上記各部材を介して顕微鏡ベース2の蛍光フィルタブロック12へ導かれる。そしてこの光は蛍光フィルタブロック12によって対物レンズ7へ導かれ、対物レンズ7を介して試料15へ入射する。
このようにして照明された試料15から発せられた蛍光は、再び対物レンズ7、蛍光フィルタブロック12、及び全反射ミラー14を介してCCDカメラ10へ導かれる。このようにしてCCDカメラ10において観察画像が得られ、試料15の通常の落射蛍光観察を行うことができる。
さらに、本倒立顕微鏡1は、上述のように透過照明装置3及び接眼観察鏡筒4を備えているため、試料15を透過照明して観察することも、蛍光観察以外の上記各観察において肉眼観察を行うこともできる。
なお、本倒立顕微鏡1では、上述のように落射照明装置5の光源として水銀ランプ16を備えている。しかしながら本発明はこれに限られず、落射照明装置5の光源としてレーザー光源(レーザー光の集光点が対物レンズの瞳と共役となるように配置したレーザー光源)を用い、開口絞りユニット20におけるピンホール28及びスリット29を省略する構成とすることもでき、これによってより明るい観察像を得ることが可能となる。なお、レーザー光源としては、レーザー光の射出位置を光軸に対して垂直な方向へ位置調整可能なもの(これにより前記集光点を光軸に対して垂直な方向へ位置調整できる。)、さらには、前記射出位置が光軸を中心に回転可能であるもの(これにより前記集光点を光軸を中心に回転させることができる。)や、光軸を中心とする同じ円周上に前記射出位置を複数個備えているもの(これにより前記集光点を複数個配置できる。)が望ましい。また、この構成に加え、落射照明装置5内にスペックル除去光学系、例えばデフューザーを配置することで、画質のより良い観察像を得ることが可能となる。
また、本倒立顕微鏡1は、上述のように顕微鏡ベース2及び落射照明装置5の設定を変更することで、ブリュースター観察、表面プラズモン観察、及び全反射照明による観察の全てを実施できる。しかしながら本発明はこれに限られず、ブリュースター観察のみを行う顕微鏡や、ブリュースター観察と全反射照明による観察を行う顕微鏡等、組み合わせを限定した顕微鏡を構成することも当然可能である。
本倒立顕微鏡1は、上述のように対物レンズ7を試料15の真下に近接して配置する構成であるため、高開口数の対物レンズを採用することができ、装置の高解像化を実現できる。また、試料15に対して垂直なこの対物レンズ7を介して試料の像を結ぶ構成であるため、上記従来技術において必要とされていた、CCDカメラで結像面の傾きを補正するための光学系も不要となる。
また本倒立顕微鏡1は、対物レンズ7を含む光学系や落射照明装置5等をステージ6よりも下方に配置することでステージ6上に自由な空間が確保されているため、ステージ6への試料15の設置を容易に行うことができ、特に細胞を生きたままで観察したい場合等に効果的である。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係る倒立顕微鏡について、上記第1実施形態に係る倒立顕微鏡と同様の構成である部分には同じ符号を付して説明を省略し、特徴的な部分について詳細に説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る倒立顕微鏡の構成を示す全体側面図である。また、図7及び図8は、本発明の第2実施形態における落射照明装置の構成を示す図及び部分拡大図である。
図6に示すように、本実施形態に係る倒立顕微鏡50の顕微鏡ベース2には、ビームスプリッタ11と光路切換ユニット9との間に、光軸を中心に回転調整可能でかつ光路内へ挿脱可能な検光子51が備えられている。
また、図6及び図7に示すように、本実施形態における落射照明装置52には、ポラライザーユニット25とレンズ26との間に、光軸を中心に回転調整可能でかつ光路内へ挿脱可能な1/4波長板53が備えられている。さらに本実施形態における偏光素子30は、光軸を中心に回転調整可能であって、光源16からの光のうち試料への当該光源16からの光の入射面に対して振動方向が45度の直線偏光のみを通過させるように設定することができるようになっている。
以上の構成の下、本実施形態に係る倒立顕微鏡50において、偏光素子30を前述の設定とし、検光子51と1/4波長板53とを光路内へ配置し、これ以外の顕微鏡要素は上述した第1実施形態のブリュースター観察時の設定と同じに設定する。
これにより、45度方向に合わせた偏光素子30を通過させた光をさらに適切な方向に回転させた1/4波長板53を通過させた後に対物レンズ7に入射して試料15に照射し、その反射光を適切な方向に回転させた検光子51を通過させて結像して観察画像を得ることができる。
こうして、試料の一部分に着目して、そこに入射して反射する光について考えると、反射後の光は試料の複素屈折率及び屈折率の異方性、厚さ等の物理的性質によって反射光のs偏光とp偏光の反射率及びそれらの位相差が変化する。そこで、試料で反射した後に反射光のs偏光成分とp偏光成分の位相差がπの整数倍になるように1/4波長板54でs偏光とp偏光の位相差をつければ、反射後の光は直線偏光となり、適切な回転角に調整した検光子51で消光することができる。この条件を満たしていないそれ以外の個所では消光されないため、検光子51通過後の光を結像すると条件を満たした部分は暗く(消光)、それ以外の部分は明るい状態で観察される。したがって、条件を変えることで試料の別の箇所を暗くして観察することができる。
そして、消光して観察されるときの1/4波長板53の回転角、検光子51の回転角から、それぞれs偏光とp偏光の位相差及び振幅反射率の比が求められ、これらを元にその部位の複素屈折率及び異方性を調べることができる。なお、解析手法としては楕円偏光解析で用いられる手法や、文献(S.Henon and Meunier, “Microscopy at the Brewster angke: Direct observation of first-order phase translation in monolayers,” Rev. Sci. Instru. Vol.62, pp.936-939(1991). )で用いられる手法が挙げられる。
したがって本実施形態に係る倒立顕微鏡50は、上記第1実施形態に係る倒立顕微鏡で実施可能な各観察に加えて、試料の複素屈折率や異方性等を調べるための偏光解析に用いることもできる。
以上の各実施形態によれば、試料、特に培養液に浸されている細胞に対しても照明光をブリュースター角で適切に入射させ、試料の固液界面に存在する高分子化合物やタンパク質等の偏光依存性のある物質を高分解能で観察することができる倒立顕微鏡を実現できる。
次に、本発明において最も特徴的な開口絞りユニット20に微小開口部として備えられている円弧形状のスリット29について説明する。
本実施形態に係る倒立顕微鏡1の開口絞りユニット20に備えられているスリット29は、以下の設計条件に基づいて設計されている。
はじめに、スリット29を用いてブリュースター観察を行う場合を想定する。
図10Aに示されているスリット29において、円弧の半径をR、半径方向の幅をδr、円弧の中心角をφとすれば、円弧の半径Rは、試料15に照射される照明光束の入射角度θが次式(A)で決まるブリュースター角θBとなるような値に設定することが望ましい。
(A) θB=atan(ns/ncg)
但し、
ns :試料媒質の屈折率
ncg:カバーグラス36の屈折率
この式(A)より円弧の半径Rは、次式(B)で求められる。
(B) R=sin(θB)×n-oil×f
但し、
n-oil:対物レンズ7の浸液(オイル40)の屈折率(いわゆる乾燥系対物レンズの場合はn-oil=1)
f :対物レンズ7の焦点距離
さらに、試料15には、培養液39中の微小細胞構造(35)がカバーグラス36に張り付いているものを想定する。
このとき、ns=1.33、ncg=1.51とすれば、ブリュースター角θBは、上記式(A)よりθB=41.3°となる。このとき、円弧の半径Rは、n-oil=1.51とすれば、上記式(B)よりR/f=0.997となる。
また、式(B)を変形し、R/f=n-oil×sin(θB)とすれば、R/fはまた対物レンズのNAを表す。したがって式(B)から、本発明の照明が実現できる対物レンズのNAを導き出すことができ、上記数値例の場合、NA≧1の液浸対物レンズを用いればよいことがわかる。
ここで、微小細胞構造(35)の屈折率をnce11=1.35とすれば、背景光即ち試料媒質からの反射光と、信号光即ち微小細胞構造(35)からの反射光とは、それぞれフレネルの反射係数の式及び単層薄膜の反射係数の式を用いて求めることができる。
図11は、スリット29の半径方向の幅δr=0のときに、スリット29を半径方向へ移動させることによって照明光束の入射角度θを変化させた際の背景光と信号光の強度変化を示すグラフである。なお、図中の「t」は微小細胞構造(35)の厚さを表している。
この図11より、ブリュースター角θB=41.3°近傍において背景光の強度は約10−8〜10−7、信号光の強度は10−5〜10−4であることから、S/B比が約10程度の良好なコントラスト像が得られることがわかる。
ここで、実際の倒立顕微鏡1においてスリット29の半径方向の幅δrがδr=0であると、照明光が遮断されてしまうこととなるため、半径方向の幅δrは0でない有限の値となる。このような半径方向の幅δrは、その値を大きく設定すればするほど照明光が明るくなるため明るい観察像を得ることができる。そしてまた、半径方向の幅δrの値を大きく設定すればするほど照明光のコヒーレンスを低下させることができるため、観察像の背景に生じる干渉縞ノイズを低減することができる。
しかしながら、スリット29の半径方向の幅δrをさらに大きくしていけば、照明光束には、入射角度θで試料15に入射する照明光に、入射角度がθからずれた光が含まれることとなり、その結果、観察像のコントラストが低下してしまうという問題がある。このため、半径方向の幅δrを過度に大きく設定することはできず、上限値が存在することとなる。
なお、前述の「入射角度がθからずれた光」の角度のずれを、本明細書では「角度ばらつき」という。
図12は、スリット29の半径方向の幅δrを変化させた際の角度ばらつきの最大値δθを示すグラフである。なお、照明光の入射角度θはブリュースター角をθBとし、図中の横軸はδrを対物レンズ7の焦点距離fで規格化している。
この図12より、角度ばらつきの最大値δθは、δr/fに略比例して増大することがわかり、δr/f=0.03のとき角度ばらつきの最大値δθは約0.75°、δr/f=0.06のとき角度ばらつきの最大値δθは約1.5°となる。
このように、スリット29の半径方向の幅δrがある有限の値であれば、背景光及び信号光は、図12で求めた角度ばらつきの最大値δθの範囲で図11のグラフを積分した値となる。
例えば、図13A、図13Bには、δr/f=0.03、δr/f=0.06のときの図11に相当するグラフ(スリット29を半径方向に移動させて照明光束の入射角度θを変化させた場合の背景光と信号光の強度変化グラフ)をそれぞれ示している。
図13A及び図13Bより、スリット29の半径方向の幅δrが大きくなると、図11においてブリュースター角近傍で見られた背景光及び信号光の落ち込みカーブが次第に緩くなり、これらの強度の差も小さくなることがわかる。そして、半径方向の幅δrがさらに大きくなれば、背景光の強度と信号光の強度とが逆転するような半径方向の幅δrの上限値が存在することが予想される。したがって、信号光の強度よりも背景光の強度が大きくなると信号(観察像)が背景に埋もれて検出することができなくなってしまうため、これらの強度が逆転する半径方向の幅δrの値が上限値となる。
図14は、照明光の入射角度θをブリュースター角度θBとしてδr/fを変化させた際の背景光と信号光の強度変化を示すグラフである。
この図14より、背景光と信号光の強度は、δr/f=0.06近傍で逆転していることがわかる。したがってこの値が好ましいスリット29の半径方向の幅δrの上限値となり、次の条件式(1)が導かれる。
(1) 0<δr≦0.06×f
但し、
δr:スリット29の半径方向の幅
f :対物レンズ7の焦点距離
また、さらに好ましくは、半径方向の幅δrの範囲を条件式(1’)とすることによって、信号光の強度が背景光の強度の約2倍となり、より良好なコントラストの観察像を得ることができる。
(1’) 0<δr≦0.03×f
但し、
δr:スリット29の半径方向の幅δr
f :対物レンズ7の焦点距離
また、スリット29の半径方向の幅δrの下限値は、δr≠0を満足する任意の値を設定することが可能である。これは、半径方向の幅δrを小さく設定すればするほど観察像が暗くなるが、より感度の良い撮像素子を用いることで信号光の検出自体は可能となるためである。
しかしながら、このとき観察像のコントラストは高くなりS/B比は図11で述べた約10に近づくものの、この一方では照明光のコヒーレンスが高くなり、試料15における構造や屈折率が大きく変化する部位で干渉縞が発生してしまい、これによってS/N比が低下してしまうという問題が生じてしまう。
したがって、観察像におけるコントラストと干渉縞ノイズとはトレードオフの関係にあるため、スリット29の半径方向の幅δrの値は、顕微鏡の構成やその用途に応じて、条件式(1)から条件式(1’)を満足する範囲内で最適な値を選択することが最も好ましい。
次に、スリット29の円弧の中心角φについては、当該中心角φを大きく設定すればするほど照明光である直線偏光(p偏光)にs偏光が含まれることとなり、この結果、背景が明るくなり試料15の観察像のコントラストが低下してしまうことから、p偏光とs偏光の強度比を計算することによって中心角φの最大値を求めることができる。
図15は、スリット29の半径方向の幅δrを無限小と仮定し、中心角φのみを大きくした際に照明光に含まれるp偏光とs偏光の強度比を示すグラフである。
また、図16は、上記図11と同じ条件の試料15に対して入射角度θを変化させながら照明光を入射させた際のp偏光及びs偏光の強度反射率を示すグラフである。なお、p偏光については、上述のように半径方向の幅δrを有限の値に設定すればブリュースター角近傍において落ち込みカーブが大幅に緩くなることがわかっているため、δr/f=0.03、及びδr/f=0.06の場合も計算している。
図16より、スリット29の半径方向の幅δrがδr/f=0.03、δr/f=0.06を満足するとき、ブリュースター角θB(=41.3°)におけるp偏光の強度反射率は約10−5〜10−4であり、s偏光の強度反射率は約10−2であることがわかる。そしてこのことから、s偏光の強度反射率がp偏光の強度反射率よりも大きくならない条件として、試料15にブリュースター角θBで入射する照明光においてp偏光にはs偏光の少なくとも約100倍の強度が必要であることがわかる。
したがって図15より、p偏光とs偏光の強度比が100となるスリット29の中心角(円弧の角度)φは約20°であることから、次の条件式(2)に示すようにこの値が中心角φの上限値となる。
(2) 0<φ≦20°
但し、
φ:スリット29の中心角
また、さらに好ましくは、次の条件式(2’)を満足することで、試料15の観察像のコントラストをより向上することができる。
(2’) 0<φ≦10°
但し、
φ:スリット29の中心角
なお、上述の条件式(1)又は条件式(1’)と、条件式(2)又は条件式(2’)を満足するスリット29によって、ブリュースター観察のみでなく表面プラズモン観察や全反射蛍光観察を行う際にも良好な観察像を得ることができる。
以上、本実施形態に係る倒立顕微鏡1の開口絞りユニット20に備えられているスリット29は、上述の設計条件(条件式(1)及び条件式(2))を満足するように設計されている。これにより本実施形態に係る倒立顕微鏡1は、ブリュースター観察、表面プラズモン観察、及び全反射蛍光観察に際して、干渉縞の発生を抑えコントラストの高い良好な観察像を得ることができる。なお、条件式(1’)及び条件式(2’)を満足するようにスリット29を設計すれば、上記各観察に際して干渉縞の発生をより良好に抑えコントラストがより高い観察像を得ることができる。
ここで、本実施形態に係る倒立顕微鏡1の開口絞りユニット20に備えられているスリット29は、上述の構成に限られるものでないため、以下にその態様を説明する。
本実施形態に係る倒立顕微鏡1の開口絞りユニット20に備えられているスリット29は、図10Bに示すように上記条件式(1)及び条件式(2)を満足する複数の円弧形状のスリットを光軸AXから等距離に配置し、さらに各スリットのそれぞれに偏光板(ポラライザー)を配置し、その偏光方向が各スリットの略中心部分と光軸AXを結ぶ直線に対して平行(p偏光)な構成とすることもできる。このとき偏光板の配置はスリットの直前もしくは直後のいずれでも良いが、各スリットを通過する光をそれぞれ正しい偏光方向に変換するためには、偏光板をスリットのごく近傍に配置することが望ましい。
そして斯かる構成において、各スリットを1つのモジュールとして一方向へ移動して照明角度を変更することで、様々な屈折率を有する試料のブリュースター観察、表面プラズモン観察、及び全反射蛍光観察等を実施する場合には、円弧形状である各スリットの曲率による誤差が大きくなってしまうため、各スリットの中心角φの合計が25°以内となるように設計すれば、複数のスリットが全体として条件式(1)を略満足することとなるためより好ましい。特に、各スリットの中心角φの合計が13°以内となるように設計すれば、複数のスリットが全体として条件式(1’)を略満足することとなるためさらに好ましい。
またさらに、前述のように複数のスリットを1つのモジュールとして一方向へ移動する構成とした場合には各スリットの中心角φの合計に制約が生じるため、複数のスリットをそれぞれ別のモジュールとして各スリットを半径方向へ移動する構成とすることもできる。特に、操作性の観点から、複数のスリットは連動して移動可能であることが好ましい。
またこの他には、円弧の半径Rが異なるスリットを備えたスリット板を予め複数枚用意しておき、観察条件にあわせてこのスリット板をターレットやスライド等によって切り替える構成とすることもできる。この場合、スリットの中心角φの合計が360°となるようにスリットを設置することもできる。
また、本実施形態に係る倒立顕微鏡1において、開口絞りユニット20のスリット29と偏光素子(ポラライザー30)とを光軸AXを中心に高速回転させる構成とすることによって、上述したようなスリットを半径方向へ移動させる構成において生じていたスリットの中心角φの制約を解消することができる。
より具体的には、半径方向の幅δrが条件式(1)又は条件式(1’)を満足する1つ又は複数のスリットをモータ等の回転機構で高速回転させることで、試料側から見れば開口が円周全体にわたって設けられていることと同等の状態で観察を行うことができる。なおこのとき、スリットと偏光素子の回転速度は同じである必要があるため、スリットと偏光素子を同期して回転させる構成、又はスリットと偏光素子を1つのモジュールとして回転させる構成とすることが好ましい。
なお、以上のように本実施形態に係る倒立顕微鏡1では開口絞りユニット20に備えられた微小開口部として円弧形状のスリットを示しているが、この微小開口部の形状はこれに限られず、上記条件式(1)及び条件式(2)を満足する円弧形状内に含まれるものであれば、例えば矩形や楕円形等であってもよい。
また、本実施形態に係る倒立顕微鏡1において、照明光がs偏光となるようにポラライザー30の向きを90°回転する、又はポラライザー30自体を切り替えることによって、本倒立顕微鏡1をs偏光による多重干渉顕微鏡として使用することもできる。或いは、ポラライザー30の向きを45°回転して偏光方向をp偏光とs偏光の中間に設定することによって、ブリュースター観察による観察像や表面プラズモン観察による観察像と、多重干渉観察による観察像とを重ね合わせて観察する構成とすることもできる。スリット29が図10Bに示すように複数の円弧形状のスリットからなる場合には、各スリットのそれぞれに配置する偏光板を、その偏光方向が対応するスリットの略中心部分と光軸AXを結ぶ直線に対して垂直(s偏光)あるいは45°となるように配置する。偏光板を1つのユニットとして挿脱切り替え可能な構成とすることにより、スリット29が複数の円弧形状スリットで構成される場合においてもp偏光、s偏光及び中間の設定による観察像を切り替えて観察することが可能となる。
また、本実施形態に係る倒立顕微鏡1において、落射照明装置5に回転拡散板を配置することによって、さらなる干渉縞低減効果を実現することもできる。この場合、照明光は回転拡散板を通過した後で、ポラライザー30によって直線偏光に変換されることが好ましい。特に、試料15に対して入射角度θで照射される照明光の角度ばらつきを小さく抑えるためには、回転拡散板をスリット29の手前(開口絞りユニット20の水銀ランプ16側近傍)に配置することが好ましい。一方、角度ばらつきよりも干渉縞低減効果を優先する場合には、回転拡散板をスリット29の後ろ(開口絞りユニット20のポラライザー30側近傍)に配置することが好ましい。
さらには、本実施形態に係る倒立顕微鏡1において、水銀ランプ16からの照明光を光路長の異なる光ファイバを束ねたマルチバンドルファイバを経由させる構成とすることによって、前述の回転拡散板と同様の効果を実現することもできる。
以上より本実施形態によれば、照明光を試料に対して大きな入射角度で照射する構成の顕微鏡であって、干渉縞の発生を良好に抑えた顕微鏡を実現することができる。

Claims (10)

  1. 光源からの光を対物レンズを介して試料へ入射させ、当該対物レンズを介して前記試料を観察する顕微鏡において、
    前記光源と前記対物レンズとの間の光路中であって前記対物レンズの像側焦点面あるいはその共役面の近傍に配置されており、かつ前記光源からの光を前記試料に対して略ブリュースター角度で入射させる円弧形状の微小開口部と、
    前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に配置されており前記光源からの光より直線偏光を取り出す偏光素子とを有し、
    前記円弧形状の微小開口部が、以下の条件式を満足することを特徴とする顕微鏡。
    δr≦0.06×f
    φ≦20°
    但し、
    δr:前記円弧形状の微小開口部の半径方向の幅
    f :前記対物レンズの焦点距離
    φ :前記円弧形状の微小開口部の中心角
  2. 前記微小開口部を介して前記光源からの光を前記試料に対して前記ブリュースター角度又は全反射角度で入射させるように前記微小開口部の位置を調整する位置調整手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  3. 前記円弧形状の微小開口部よりも開口の大きな落射照明用の開口絞りと、
    前記円弧形状の微小開口部と前記開口絞りとを光路内へ切り換えて前記開口絞りを光軸上に配置する切換手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  4. 光軸を中心とする略同一円周上に複数の前記円弧形状の微小開口部を有し、
    複数の前記円弧形状の微小開口部のそれぞれに偏光板を備え、前記偏光板はそれぞれ対応する微小開口部の略中心と光軸とを結ぶ直線に対して、平行又は垂直又は45°であることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  5. 複数の前記円弧形状の微小開口部は、それぞれ独立に半径方向へ移動可能に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡。
  6. 前記円弧形状の微小開口部は、光軸を中心として高速回転可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  7. 複数の前記円弧形状の微小開口部と前記偏光板は、光軸を中心として高速回転可能に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡。
  8. 前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、回転拡散板を備えていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  9. 前記位置調整手段は、前記光源からの光を、ブリュースター角度を含む所定角度範囲内で入射させるべく前記微小開口部を光軸に対して垂直な方向へ位置調整することを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡。
  10. 前記位置調整手段は、前記光源からの光を、ブリュースター角度を含む所定角度範囲内で入射させるべく前記微小開口部を光軸に対して回転方向に位置調整することを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡。
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