JP4875946B2 - 車両のシートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両のシートベルト装置に関し、特に、乗員の保持制御の制御開始時の拘束を制限して作動の唐突感を軽減する車両のシートベルト装置に関する。
車両の座席において乗員を保護するために装備されたシートベルト装置について、近年、緊急時や走行状態の不安定時に、ベルトによる乗員の拘束を行うことにより、姿勢変化を抑止する技術が実用に供されている。
シートベルト装置を開示する先行技術としては、下記の特許文献1に記載されたシステムがある。特許文献1は、自車の状況を加味して制御を行い、乗員の拘束保護をいっそう効率よく行う乗員拘束保護システムを開示している。
特開2004−291967号公報
車両のシートベルト装置は、ベルトを巻き取るベルトリールと、このベルトリールを駆動してベルトを引き込むモータとから構成される電気式プリテンショナを備えている。この車両のシートベルト装置によれば、通常、拘束制御の必要のある所定の走行状態を検出すると、制御装置は、当該走行状態に応じて、モータを駆動しベルトリールでベルトを目標位置まで巻き取って乗員を拘束する。この拘束制御の場合において、目標位置まで急激に制御が行われると、瞬間的にベルト張力の増加が発生したり、あるいはベルト弛みの除去動で動作感が強くなったりし、乗員に与える不快感を増大する。
上記の問題を解決するためには、例えばベルトの張力を検出する張力センサを別途に付設して、乗員に加わるベルト張力を最適化すればよいが、張力センサを別途に設けることはコストの増大を招く。さらに、張力センサを付設して乗員の保持制御を行ったとしても、検出誤差や制御の時間遅れ等が生じ、乗員に対して不要な拘束力を与えたり、拘束力が不足したりするという問題も生じる。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、乗員の保持制御でベルトを目標位置に制御する場合に、目標位置追従制御の開始直後、または制御再開直後に、唐突な拘束作動を防止し、拘束制御の不快感を低減し、作動の唐突感を軽減することができる車両のシートベルト装置を提供することにある。
本発明に係る車両のシートベルト装置は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の車両のシートベルト装置(請求項1に対応)は、ベルトを巻き取るベルトリールと、このベルトリールを駆動してベルトを引き込むモータとから構成される電気式プリテンショナを備え、さらに、ベルトリールの巻取り位置を検知する巻取り位置検知手段と、車両の走行状態が所定の状態に変化したことを判定する走行状態判定手段と、走行状態判定手段から出力される信号に基づきモータへの通電量を制御してモータの駆動量を制御し、かつ巻取り位置検知手段からの検知信号を入力してベルトリールの巻取り位置を所定の巻取り位置になるように、巻取り位置が前記所定の巻取り位置を超えない時に通電量を増加させる一方、巻取り位置が所定の巻取り位置を超える時に通電量を減少させる保持制御を実行し、ベルトにより乗員を保持する制御手段とを備えている。上記の構成において、上記制御手段は、走行状態判定手段からの信号を受けてから所定時間のモータ通電量を所定値以下に制限して保持制御を実行し、所定時間の経過後は所定値よりも大きい通電量で保持制御を実行可能なように通電量の制御の解除を実行する。制御手段が目標位置追従制御を開始する直後、または制御を再開する直後に、モータ通電量を所定時間制限するので、唐突な拘束作動は行われない。
の車両のシートベルト装置(請求項に対応)は、上記の第1車両のシートベルト装置において、通電量の制限時に車両の走行状態変化とベルト引出しが同時に発生した場合には、通電量の制限を解除して前記ベルト引出しがなくなるまで通電量を増加させることを特徴とする。
本発明によれば、ベルトリールとモータを含む電気式プリテンショナを備えた車両のシートベルト装置において、その制御手段は、目標位置追従制御を開始する直後また制御を再開する直後に、モータ通電量を所定時間制限し、あるいは所定の巻取り位置へモータを駆動する時の通電量を所定値以下に制限したため、唐突な拘束作動を防止することができ、これにより拘束制御の不快感を低減し、作動の唐突感を軽減することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1は一例として運転席におけるシートベルト装置の装備状態を示し、図2はシートベルト用のリトラクタの構成を示し、図3は車両のシートベルト装置の制御システムの全体的な構成を示す。
図1において、シートベルト装置10は、乗員11の身体を座席12に拘束するベルト(ウェビング)13を備える。ベルト13は、乗員11の上体を拘束するベルト部分13aと、乗員11の腰部を拘束するベルト部分13bとから成る。ベルト部分13bの一端はアンカープレート14により車室下部の車体部分に固定されている。ベルト部分13aは、乗員11の肩近傍の箇所に設けられたスルーアンカー15で折り返され、その端部はリトラクタ16のベルトリールに連結されている。ベルト13の他方の共通端部にはタングプレート17が取り付けられている。このタングプレート17は、座席12の下側縁部に固定されたバックル18に着脱自在である。バックル18には、タングプレート17の連結を検出するバックルスイッチ19が設けられている。
図2に、シートベルト用のリトラクタ16の要部構成を示す。リトラクタ16は、ハウジング21内に回転自在に設けられたベルトリール(スピンドル)22と、ベルトリール22を回転駆動するモータ23とを備えている。ベルトリール22にはベルト13の上記ベルト部分13aの端部が結合され、ベルト部分13aはベルトリール22で巻き取られる。ベルトリール22の軸22aは動力伝達機構(ギヤ機構)24を介してモータ23の駆動軸23aに接続される。ベルトリール22は、動力伝達機構24を経由してモータ23で回転駆動される。またリトラクタ16は、ベルトリール22の軸22aに接続された巻取り位置検知部25を備える。
上記においてモータ23が正転すると、ベルト13(ベルト部分13a)を引き込み、ベルトリール22に巻き取らせる。モータ23が逆転すると、ベルトリール22はベルト13(ベルト部分13a)を送り出すように回転する。ベルトリール22の回転でベルト13を引き込むことにより、ベルト張力を高め、乗員11の拘束を高める。ベルトリール22の回転でベルト13を送り出すことにより、ベルト張力を低下し、乗員11の拘束を緩和する。このようにして、座席12における乗員11の位置と姿勢の保持制御が行われる。
また巻取り位置検知部25は、好ましくは、回転角センサを利用して構成される。回転角センサには、例えば、磁気ディスクと2個のホールICとを組み合わせて成る磁気センサが利用される。この回転角センサの最小分解角度は例えば4°であり、ベルトの長さに換算すると1.3〜1.6mm程度である。なお巻取り位置検知部25としては、回転角センサの代わりに、ベルト長センサを用いることもできる。
巻取り位置検知部25によれば、内蔵された回転角センサによってベルトリール22の回転角を検出することにより、ベルトリール22によるベルト巻取り位置を検知することが可能となる。巻取り位置検知部25から出力される検知信号は制御装置26に入力される。リトラクタ16の動作は、制御装置26によって制御される。制御装置26は、電源27からモータ23へ供給される駆動電流I1の通電量を通電量調整部28で制御することにより、リトラクタ16によるベルト巻取り動作を制御する。制御装置26により制御されるリトラクタ16は、乗員11の位置および姿勢を保持するための電気式プリテンショナとして構成されている。
上記のシートベルト装置10およびこれに含まれるリトラクタ16等は、運転席側の装置であったが、助手席側にも同様なシートベルト装置およびリトラクタ等が装備されている。以下において「R側」は運転席側、「L側」は助手席側とする。
図3のブロック図を参照して、シートベルト装置10等の制御システムをハードウェアの観点から説明する。
図3において、前述した制御装置26はCPUで構成されている。制御装置26を含むブロック30は、シートベルトによって乗員11の位置・姿勢を保持するための電気式プリテンショナユニットを示している。ブロック30では、制御装置(CPU)26の入力側に電源部31、車内ネットワーク(CAN)通信部32、回転角インターフェース(回転角I/F)部33、通信部34を備え、その出力側にR側モータ駆動制御部35、L側モータ駆動制御部36、記録部37を備えている。記録部37は、データや制御プログラムを格納するメモリである。
さらにブロック30の入力側には、シートベルト用リトラクタの一例として上記のリトラクタ16を示すブロックが設けられている。リトラクタ16は、前述した巻取り位置検知部25から出力される検知信号を制御装置26に送信するための回転角インターフェース(回転角I/F)部41を含む。回転角インターフェース部41は、ブロック30内の上記回転角インターフェース部33に接続され、回転角インターフェース部33に対して検知信号を送る。上記のリトラクタ16は、運転席側および助手席側等のそれぞれについて設けられている。
ブロック30の入力側には、さらに、ACC(Adaptive Cruise Control)ユニット(障害物検知装置等の制御ユニット)42、VSA(Vehicle Stability Assist)ユニット(車両挙動安定化制御ユニット)43、FI/AT(Fuel Injection / Automatic Transmission)ユニット44、SRS(Supplement Restraint System)ユニット(補助拘束装置ユニット)45等が設けられている。これらの入力側要素の中には、車速センサ等の車両走行状態検出ユニットも含まれる。ACCユニット42、VSAユニット43、FI/ATユニット44等は車内ネットワーク46を介してそれらの出力信号を車内ネットワーク通信部32に供給する。SRSユニット45は、R側バックル47RおよびL側バックル47Lからの各信号を受けるSRS制御部45aと、通信部45bとを有している。ここでR側バックル47Rは運転席側の上記バックル17に相当し、L側バックル47Lは助手席側に装備されたシートベルト装置のバックルである。R側バックル47RおよびL側バックル47Lから出力される各信号は、内蔵されるバックルスイッチの検知信号である。SRS制御部45aは、R側バックル47RまたはL側バックル47Lからの信号を受けると、通信部45bを介してその信号をブロック30の通信部32に送信する。またSRSユニット45は、車両走行時にシートベルトが正規に使用されていない場合には、警告灯48に対して警告信号を供給する。
ブロック30の出力側には、R側モータ51とL側モータ52が設けられる。R側モータ51は、運転席側のシートベルト装置10の駆動用モータであり、R側モータ駆動制御部35に対応して配置されている。R側モータ駆動制御部35は、制御装置26からの制御指令信号に基づいて上記の電源(+V)27からの通電量を制御してR側モータ51に対して駆動電流を供給する。なおブロック53は接地部である。またL側モータ52は、助手席のシートベルト装置10の駆動用モータであり、L側モータ駆動制御部36に対応して配置されている。L側モータ駆動制御部36は、制御装置26からの制御指令信号に基づいて電源(+V)54からの通電量を制御してL側モータ52に対して駆動電流を供給する。またブロック55は接地部である。上記の接地部53,55は、車体の一部をなす接地端子である。
図4は、本実施形態に係るシートベルト装置10の制御システムの基本的な構成を概念的に示した機能ブロック図である。この制御システムは、主要素として、前述した巻取り位置検知部25と、車両走行状態検知部61と、車両走行状態判定部62と、シートベルト装置制御部63と、ベルト駆動部64とから構成されている。
車両走行状態検知部61としては、車体前後方向加速度センサ、車体左右方向(横方向)加速度センサ、車速センサ、舵角センサ、車輪速センサ、ロール角センサ、旋回方向センサなどの複数の各種センサのうちの少なくともいずれか1つが用いられる。
車両走行状態判定部62は、前述の制御装置(CPU)26の演算処理機能により実現され、車両走行状態検知部61から供給される検知信号を、予め用意された基準値と比較することにより自車の走行状態についての判定処理を行う。
シートベルト装置制御部63は、前述した制御装置(CPU)26の演算処理機能と、R側モータ駆動制御部35およびL側モータ駆動制御部36とから構成されるものである。またベルト駆動部64は、前述のリトラクタ16であり、より詳しくは前述のR側モータ51とL側モータ52である。
次に、図5に示したフローチャートを参照して、図4に示された制御システムの構成に基づき、シートベルト装置制御部63によって実施されるシートベルト装置10の動作制御の例を説明する。図5のフローチャートは、乗員11が座席12に座り、ベルト13を自身の体に装着してタングプレート17をバックル18に接続し、バックルスイッチ19がオンした以後の制御動作の流れを示している。なおこの例では、R側モータ51の例で説明する。
乗員11が座席12に座り、ベルト13を体に巻き付け、タングプレート17をバックル18(R側バックル47R)に結合すると、ベルト13が乗員11の体に装着される。このとき、バックルスイッチ19がオンする(ステップS11)。
乗員11の体にベルトが装着されたシートベルト装置10では、基本的な動作として、ステップS12で、乗員11の個人的な情報と設定情報とが取得される。乗員情報と設定情報は事前に用意されており、図3に示した記録部37に保存されているものとする。乗員情報としては、性別情報、体格情報等である。設定情報としては、乗員11の意思により好みとして設定された情報である。
次に続くステップS13,S14では、取得した乗員情報および設定情報に基づいて、R側モータ51を動作させ、ベルトリール22によるベルト巻取作動を行い(ステップS13)、シートベルト装着のフィット状態が良好になるまで(ステップS14)調整が行われる。判定ステップS14でYESと判定された場合には、基準位置が記憶される(ステップS15)。当該基準位置に係るデータは上記の記録部37に保存される。
次に、判定ステップS16において、車両の走行状態について変化があるか否かが判定される。判定ステップ16でNOである場合にはこの制御動作フローはすぐに終了し、YESである場合にはステップS17以降が実行される。
車両の走行状態の変化を確認する判定ステップS16は、車両走行中であってシートベルト装置10の適正な保持動作制御が要求されている間は、定期的に実行される。
判定ステップS16による判定は、車両走行状態検知部61と車両走行状態判定部62により行われる。判定ステップS16によって判定される車両走行状態の内容には種々のものが含まれる。「車両の走行状態」としては、例えば、横滑り、急減速等の緊急状態の他、やや大きな操舵操作・アクセル操作等の通常運転状態の変化が含まれる。また、乗員が左右に振られるような走行状態もある。例えば、横加速度が所定以上になった場合(かつロック機構が作動しないような値程度が好ましい。ロック機構は0.35〜0.45G程度で作動する。)、所定以上のステアリング操作があった場合、または旋回中に車輪に空転が生じた場合等である。なお、上述のステアリング操作には、乗員によるものの他、自動操舵および外力による走向の変化も含まれる。
判定ステップS16において「車両の走行状態に変化あり」と判定されたときには、当該車両の走行状態の変化に対応して予め設定されているシートベルト拘束状態に対応する目標位置の設定を行う(ステップS17)。通常の場合、車両の走行状態が不安定になり緊急状態が発生するので、ベルト拘束を高める方向で目標位置は設定される。ステップS17で目標位置が設定されると、当該目標位置に対応するようにR側モータ51の巻取り動作を制御する上でのモータ保持電流が決定される。
上記モータ保持電流を定めるR側モータ51へのモータ通電量は、この段階では、所定時間の間所定値以下に制限を受ける(ステップS18)。モータ通電量の制限は、例えば、通電量を固定するか(PWM dutyを所定値に固定)、または通電量を所定範囲で変化させることにより行われる。
次のステップS19では、ステップS18に基づく通電量制限有効を前提にして、R側モータ51によるベルト巻取り量を変える保持電流の制御が開始される。
シートベルト装置10の基本的な動作例として、保持制御が実行されるとき、R側モータ51は所要の通電量で駆動され、これによりベルトリール22がベルト13のベルト部分13aを巻取り、当該ベルト部分13aをリトラクタ16に引き込む。R側モータ51の所要のモータ通電量を保持電流として維持することにより、ベルト巻取り量が望ましい目標位置に設定される。
本実施形態の場合には、初期状態において、所定時間の間、モータ通電量が制限され、保持電流が制限を受ける。
目標位置に設定するための保持電流の制御については、より詳しくは、図5に示すようにステップS20〜S30によって、制御対象である保持電流で決まる「現在値」が「目標位置」と安定した状態で一致するまで制御が継続される。
判定ステップS20では所定時間が経過したか否かが判定される。判定ステップ20でYESの場合には通電量制限が無効にされる(ステップS21)。これにより、モータ通電量すなわち保持電流の制限が解除され、通常の保持電流制御を行うことができる。その後、判定ステップS22に移行する。
ステップS20でNOであるときには判定ステップS22に移行する。判定ステップS22では、現在値が目標位置と一致しないか否かが判定される。
判定ステップS22において現在値が目標位置と一致しないとき(YES)には、次の判定ステップS23で走行状態変化があるか否かを判定する。判定ステップS23でYESの場合には、ステップS24に移行する。ステップS24では通電量制限が無効にされる。その後、判定ステップS25に移行する。
判定ステップS23でNOの場合には次の判定ステップS25に移行する。判定ステップS25では、現在値と目標位置との大小関係が判定される。現在値が目標位置よりも小さい場合にはモータ通電量を増加し(ステップS26)、現在値が目標値よりも大きい場合にはモータ通電量を減少する(ステップS27)。その後、判定ステップS28に移行する。
また上記の判定ステップS22において現在値が目標位置と一致するとき(NO)には、判定ステップS29で「収束あり」か否かを判定する。収束の判定は「モータ通電量の情報」または「ベルト巻取り位置の情報」のいずれかを利用して行われる。判定ステップS29でYESの場合には、ステップS30に移行する。ステップS30では通電量制限が有効とされる。その後、判定ステップS28に移行する。判定ステップS29でNOの場合には、即座に判定ステップS28に移行する。
判定ステップS28では、車両の走行状態が安定しているか否かが判定される。走行状態が安定していない場合にはステップS22に戻り、上記のステップS22〜S30が繰り返される。走行状態が安定しない間は、現在値と目標位置を一致させる制御が行われる。
判定ステップS28において走行状態が安定であると判定された場合には、次の判定ステップS31に移行する。判定ステップ31では、シートベルト装置10のリトラクタ16においてロック機構(図示せず)が作動しているか否かが判定される。ロック機構が作動していない場合にはエンド端子に移行し、ロック機構が作動している場合にはロック解除制御(ステップS32)を実行した後にエンド端子に移行する。なおロック機構は図2では示さなかったが、通常、ベルトリール22の軸22aに関連させて装備されている。
車両走行中であってシートベルト装置10の適正動作制御が必要である場合に、上記の制御のプロセスが継続される。
上記のごとくしてR側モータ51を利用して成る電気式プリテンショナが構成される。電気式プリテンショナにより乗員11の位置および姿勢は適正に保持される。
図5に示した制御では、目標位置にベルト保持制御を行う場合に、制御の立ち上がりにおける初期の所定時間ではモータ通電量が制限され、不快感を低減する制御が行われる。その後に、通常の保持電流制御が行われる。
保持制御における制御立ち上がり時の不快感低減制御によれば、第1に、車両走行状態判定部62からの検知信号を受けてから所定時間の通電量を所定値以下に制限する。すなわち、シートベルト装置制御部63が目標位置追従制御を開始する直後、または制御を再開する直後に、モータ通電量を所定時間制限する。
第2に、車両走行状態判定部62からの検知信号を受けた後で、かつ通電量が所定値に収束したときに(ステップS29でモータ通電量の情報を利用)、所定の巻取り位置へモータを駆動する時の通電量を所定値以下に制限する(ステップS30)。
第3に、車両走行状態判定部62からの検知信号を受けた後で、かつ巻取り位置が所定範囲に収束したときに(ステップS29で巻取り位置の情報を利用)、所定の巻取り位置へモータを駆動する時の通電量を所定値以下に制限する(ステップS30)。
以上によって、シートベルト装置10における保持制御での制御立ち上がり時に唐突な拘束作動を防ぐことができる。
図6に不快感低減制御のイメージをグラフで示す。図6の座標系で、横軸は時間を意味し、縦軸はモータ通電量を示す電流を意味している。時間軸の0の時点は、「走行状態変化あり」の前提の下で目標位置が設定される時点である。グラフにおいて、時間間隔T1が不快感低減制御が行われる所定時間である。その後には、通電量制限が無効にされた通常の保持電流制御が行われる。
次に図7を参照して制御フローの変形例を説明する。この制御フローでは、「走行状態変更あり」の内容が例えば「横G>|0.35G|」の場合である(判定ステップS41)。判定ステップS41ではYESの場合以降のみフローが示され、NOの場合は説明の便宜上省略されている。判定ステップS41でYESであるとき、次のステップS42で前述の不快感低減制御が実行される。
次の段階で、判定ステップS43でベルト引出しがあるか否かが判定される。判定ステップS43でYESである場合にはモータへ通電される保持電流が増加される(ステップS44)。判定ステップS43でNOと判定される場合にはモータ通電量の保持制御を停止する(ステップS45)。その後、立ち上がり制御のモータの逆転作動が実行される(ステップS46)。
上記の制御によれば、不快感低減制御に基づくモータ通電量の制限時において、車両の走行状態変化に加えて、ベルト引出しが同時に発生した場合には、モータ通電量の制限を解除して目標位置へ巻取り作動が行われる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、車両のシートベルト装置で、目標位置追従制御の開始直後等の保持制御の立ち上がり時に唐突な拘束制御が行われないようにするのに利用される。
車両におけるシートベルト装置の装着状態を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るシートベルト装置のリトラクタの要部構成を示す図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御システムの全体構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御システムの要部構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の基本的な動作制御を示すフローチャートである。 本実施形態における不快感低減制御のイメージを示すグラフである。 本実施形態に係るシートベルト装置の動作制御の他の制御フローを示すフローチャートである。
符号の説明
10 シートベルト装置
11 乗員
12 座席
13 ベルト
16 リトラクタ
22 ベルトリール
23 モータ
25 巻取り位置検知部
26 制御装置(CPU)
61 車両走行状態検知部
62 車両走行状態判定部
63 シートベルト装置制御部

Claims (2)

  1. ベルトを巻き取るベルトリールと、このベルトリールを駆動して前記ベルトを引き込むモータとから構成される電気式プリテンショナを備えた車両のシートベルト装置において、
    前記ベルトリールの巻取り位置を検知する巻取り位置検知手段と、
    前記車両の走行状態が所定の状態に変化したことを判定する走行状態判定手段と、
    前記走行状態判定手段から出力される信号に基づき前記モータへの通電量を制御して前記モータの駆動量を制御し、かつ前記巻取り位置検知手段からの検知信号を入力して前記ベルトリールの巻取り位置を所定の巻取り位置になるように、前記巻取り位置が前記所定の巻取り位置を超えない時に通電量を増加させる一方、前記巻取り位置が前記所定の巻取り位置を超える時に通電量を減少させる保持制御を実行し、前記ベルトにより乗員を保持する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記走行状態判定手段からの信号を受けてから所定時間の通電量を所定値以下に制限して前記保持制御を実行し、前記所定時間の経過後は前記所定値よりも大きい通電量で前記保持制御を実行可能なように通電量の制御の解除を実行することを特徴とする車両のシートベルト装置。
  2. 通電量の制限時に車両の走行状態変化とベルト引出しが同時に発生した場合には、通電量の制限を解除して前記ベルト引出しがなくなるまで通電量を増加させることを特徴とする請求項1記載の車両のシートベルト装置。
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