JP4843434B2 - 車両のシートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両のシートベルト装置に関し、特に、緊急時にロック機構がロック作動したとき電気式プリテンショナを利用してロック状態を解除する車両のシートベルト装置に関する。
車両のシートベルト装置では、近年、緊急時等にはビークルセンサが作動してベルトの引出しを阻止するロック機構が設けられている。ロック機構が動作してロック状態が生じたとき、当該ロック状態を解除する方法としては下記の特許文献1に記載された方法がある。特許文献1に記載された方法は、ベルトを締め付けるための可逆ベルト・プリテンショナーを作動させた後にロック状態を解除するためには、ベルトリールのロック機構を、事前に規定された解除条件が満たされるまで作動させ、その後にロック解除の動作を行うようにしている。
特許第3652683号公報
従来のロック状態の解除方法によれば、ロック解除条件を定める際に考慮されない事象、例えば、パンクやサスペンションの変形等の予期しない車体状態の変化による車体の傾き等が発生した場合には、ロック解除条件に誤差が生じて確実に解除できない可能性がある。その結果、ロック状態解除のためのベルトの引込み動作で必要以上に余計にベルトを引き込み、そのために乗員に対して不要なテンションを付与するおそれがあった。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、ロック機構が動作してロック状態が生じたときに当該ロック状態の解除の際に不要なテンションを乗員に付与しないでロック解除することができ、乗員に対する不快感をなくすことができる車両のシートベルト装置を提供することにある。
本発明に係る車両のシートベルト装置は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の車両のシートベルト装置(請求項1に対応)は、ベルトを巻き取るベルトリールと、このベルトリールを駆動してベルトを引き込むモータとから構成されるプリテンショナ機構を備えた車両のシートベルト装置であり、ベルトリールの巻取り位置を検知する巻取り位置検知手段と、車両の走行状態が所定の状態に変化したことを判定する走行状態判定手段と、走行状態判定手段から出力される信号に基づきモータへの通電量を制御してモータの駆動量を制御し、かつ巻取り位置検知手段からの検知信号に基づき巻取り位置が所定の値に達した際に通電量を減少またはモータへの通電を停止する制御手段と、ベルトリールのベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構とを備え、制御手段は、ロック機構のロック解除を行うため、ベルトリールを巻取り方向に所定量駆動するロック解除手段を有し、所定の値は、ベルトが乗員に対して弛みを与えることなく適合した状態のベルト巻取り位置からベルト引出し方向に所定量の分を加えた値であることを特徴とする。
上記の車両のシートベルト装置では、制御手段は、走行状態判定手段から出力される信号に基づきモータ通電量を制御してモータ駆動量を制御し、かつ巻取り位置検知手段からの検知信号に基づき巻取り位置が所定の値に達した際に通電量を減少またはモータへの通電を停止するので、ビークルセンサ(加速度によるロック機構)等のロック機構が作動した際、当該ロック機構のロック状態を電気式プリテンショナを用いて解除する場合に、ロック解除時に不要なテンションを乗員に付与することなく解除することが可能になる。
本発明によれば、車両のシートベルト装置において緊急時にロック機構によりベルトのロック状態を生じたとき、ロック機構による当該ロック状態を解除する際に、走行状態判定手段の出力信号に基づきモータ通電量を制御してモータ駆動量を制御し、かつ巻取り位置検知手段からの検知信号に基づき巻取り位置が所定の値に達した際に通電量を減少またはモータへの通電を停止することで、必要なベルト引きしろを残してプリテンショナを作動させ、不要なテンションを乗員に付与することなくロック解除することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1は運転席等におけるシートベルト装置の装備状態を示し、図2はシートベルト用のリトラクタの要部構成を示し、図3は車両のシートベルト装置の制御システムの全体的な構成を示す。
図1において、シートベルト装置10は、乗員11の身体を座席12に拘束するベルト(ウェビング)13を備える。ベルト13は、乗員11の上体を拘束するベルト部分13aと、乗員11の腰部を拘束するベルト部分13bとから成る。ベルト部分13bの一端はアンカープレート14により車室下部の車体部分に固定されている。ベルト部分13aは、乗員11の肩近傍の箇所に設けられたスルーアンカー15で折り返され、その端部はリトラクタ16のベルトリールに連結されている。ベルト13の他方の共通端部にはタングプレート17が取り付けられている。このタングプレート17は、座席12の下側縁部に固定されたバックル18に着脱自在である。バックル18には、タングプレート17の連結を検出するバックルスイッチ19が設けられている。
図2に、シートベルト用のリトラクタ16の要部構成を示す。リトラクタ16は、ハウジング21内に回転自在に設けられたベルトリール(スピンドル)22と、ベルトリール22を回転駆動するモータ23とを備える。ベルトリール22にはベルト13の上記ベルト部分13aの端部が結合され、ベルト部分13aはベルトリール22で巻き取られる。ベルトリール22の軸22aは動力伝達機構(ギヤ機構)24を介してモータ23の駆動軸23aに接続される。ベルトリール22は、動力伝達機構24を経由してモータ23で回転駆動される。またリトラクタ16は、ベルトリール22の軸22aに接続された巻取り位置検知部25を備える。
巻取り位置検知部25は、好ましくは、回転角センサを利用して回転検知部として構成される。回転角センサには、例えば、磁気ディスクと2個のホールICとを組み合わせて成る磁気センサが利用される。この回転角センサの最小分解角度は例えば4°であり、ベルトの長さに換算すると1.3〜1.6mm程度である。なお巻取り位置検知部25としては、回転角センサの代わりに、ベルト長センサを用いることもできる。
巻取り位置検知部25は、回転角センサでベルトリール22の回転角を検出することにより、ベルトリール22によるベルト巻取り位置を検知する。巻取り位置検知部25から出力される検知信号は制御装置26に入力される。制御装置26の内部には、機能手段として、巻取り位置検知部25によって得られるベルト13に関する位置情報に基づいてベルト巻取り位置を算出する手段が設けられる。リトラクタ16の動作は、制御装置26によって制御される。制御装置26は、電源27からモータ23へ供給される駆動電流I1の通電量を通電量調整部28で制御することにより、リトラクタ16の動作を制御する。制御装置26により制御されるリトラクタ16は、乗員11の位置・姿勢を保持するための電気式プリテンショナとして構成されている。
さらにシートベルト用のリトラクタ16において、上記ベルトリール22の軸22aの他方の端部には、車両走行の緊急事態発生時にベルト13のベルト部分13aの急激な引出しを防止するロック機構100が付設される。ロック機構100は、機構本体部101とビークルセンサ(V/S)102とから構成されている。機構本体部101は、ハウジングフレームの内部に、軸22aに結合されかつ軸22aと連動して回転自在に設けられたラチェットホイールと、ハウジングフレームに固定されているフレームギヤと、位置の変化に伴ってフレームギアと係合したりまたは係合解除されたりするロッキング要素とを内蔵している。またビークルセンサ102は、センサフレームにボール要素とレバー要素を備える。車体の不安定な走行状態または挙動に応じて車体に望ましくない加速度が生じたときに、ボール要素の位置が変化し、レバー要素を動作させ、レバー要素は上記ラチェットホイールの外周ツメと係合状態を作る機能を有している。
上記のロック機構100において、通常の状態ではロッキング要素とフレームギヤは係合しない状態になり、ロック状態では両者は係合する状態になる。また同様に、通常の状態ではラチェットホイールの外周ツメとビークルセンサ102のレバー要素とは係合しない状態になり、ロック状態では両者は係合する状態になる。
ロック機構100において、ビークルセンサ102によるロック条件(法規上)は、例えば0.45Gでは「50mm以下、または任意の2方向27°の傾きでロックすること」であり、0.7Gでは「25mm以下でロックすること」である。また機構のバラツキにより、ビークルセンサ102のロック解除可能な条件には、ベルト巻取り量に換算して±5mm程度の個体差がある。
上記のシートベルト装置10およびリトラクタ16等は運転席側の装置であったが、助手席側にも同様なシートベルト装置およびリトラクタ等が装備されている。以下において「R側」は運転席側、「L側」は助手席側とする。
図3のブロック図を参照して、シートベルト装置10等の制御システムをハードウェアの観点から説明する。
図3において、制御装置26はCPUで構成される。制御装置26を含むブロック30は、シートベルトによって乗員11の姿勢を保持するための電気式プリテンショナユニットを示している。ブロック30では、制御装置(CPU)26の入力側に電源部31、車内ネットワーク(CAN)通信部32、回転角インターフェース(回転角I/F)部33、通信部34を備え、その出力側にR側モータ駆動制御部35、L側モータ駆動制御部36、記録部37を備えている。記録部37はメモリであり、データや後述する所要の制御プログラムを格納している。
ブロック30の入力側には、シートベルト用リトラクタの一例として上記のリトラクタ16を示すブロックが設けられる。リトラクタ16は、前述した巻取り位置検知部25から出力される検知信号を制御装置26に送信するための回転角インターフェース(回転角I/F)部41を含む。回転角インターフェース部41は、ブロック30内の上記回転角インターフェース部33に接続され、回転角インターフェース部33に対して検知信号を送る。上記のリトラクタ16は運転席側および助手席側等のそれぞれについて設けられている。
ブロック30の入力側には、さらに、ACC(Adaptive Cruise Control)ユニット(障害物検知装置等の制御ユニット)42、VSA(Vehicle Stability Assist)ユニット(車両挙動安定化制御ユニット)43、FI/AT(Fuel Injection / Automatic Transmission)ユニット44、SRS(Supplement Restraint System)ユニット(補助拘束装置ユニット)45等が設けられている。これらの入力側要素の中には、車速センサ等の車両走行状態検出ユニット(挙動検出ユニットを含む)も含まれる。ACCユニット42、VSAユニット43、FI/ATユニット44等は車内ネットワーク46を介してそれらの出力信号を車内ネットワーク通信部32に供給する。SRSユニット45は、R側バックル47RおよびL側バックル47Lからの各信号を受けるSRS制御部45aと、通信部45bとを有している。ここでR側バックル47Rは運転席側の上記バックル17に相当し、L側バックル47Lは助手席側に装備されたシートベルト装置のバックルである。R側バックル47RおよびL側バックル47Lから出力される各信号は、内蔵されるバックルスイッチの検知信号である。SRS制御部45aは、R側バックル47RまたはL側バックル47Lからの信号を受けると、通信部45bを介してその信号をブロック30の通信部32に送信する。またSRSユニット45は、車両走行時にシートベルトが正規に使用されていない場合には、警告灯48に対して警告信号を供給する。
ブロック30の出力側には、R側モータ51とL側モータ52が設けられる。R側モータ51は、運転席側のシートベルト装置の駆動用モータであり、R側モータ駆動制御部35に対応して配置されている。R側モータ駆動制御部35は、制御装置26からの制御指令信号に基づいて上記の電源(+V)27からの通電量を制御してR側モータ51に対して駆動電流を供給する。なおブロック53は接地部である。またL側モータ52は、助手席のシートベルト装置の駆動用モータであり、L側モータ駆動制御部36に対応して配置されている。L側モータ駆動制御部36は、制御装置26からの制御指令信号に基づいて電源(+V)54からの通電量を制御してL側モータ52に対して駆動電流を供給する。またブロック55は接地部である。上記の接地部53,55は、車体の一部をなす接地端子である。
図4は、本実施形態に係るシートベルト装置10の制御システムの基本的な機能的構成を概念的に示す機能ブロック図である。この制御システムは、主要素として、前述した巻取り位置検知部25と、ロック機構100によるロック状態の判定を行うロック状態判定部61と、車両走行状態判定部62と、シートベルト装置制御部63と、ベルト駆動部64とから構成されている。
ロック状態判定部61は、巻取り位置検知部25で検知されるベルトリール21の巻取り位置の変化に基づいて、ロック機構100における動作状態がロック状態であるか否かを判定する。すなわち、モータ23でベルトリール22を回転駆動しようとしているにも拘わらず、巻取り位置検知部25の検知信号に変化が生じていないと判断された場合には、ロック機構100が作動してロック状態であると判定する。
車両走行状態判定部62は、前述した制御装置(CPU)26の演算処理機能により実現され、前述の車両走行状態検出ユニットから供給される検出信号を、予め用意された基準値と比較することにより自車の走行状態について判定処理を行う。なお車両走行状態検出ユニットの検知部としては、車体前後方向加速度センサ、車体左右方向(横方向)加速度センサ、車速センサ、舵角センサ、車輪速センサ、ロール角センサ、旋回方向センサなどの複数の各種センサのうちの少なくともいずれか1つを含む。なおこれらのセンサについては、少なくとも車内ネットワークを介して利用可能な状態にあればよい。
シートベルト装置制御部63は、前述した制御装置(CPU)26の演算処理機能と、R側モータ駆動制御部35およびL側モータ駆動制御部36とから構成されるものである。またベルト駆動部64は、前述のリトラクタ16であり、より詳しくは前述のR側モータ51とL側モータ52である。
次に、図2〜図4に示された装置の構成と、図5のフローチャートとに基づき、シートベルト装置制御部63等によって実施されるシートベルト装置10の第1の動作制御例を説明する。この例ではR側モータ51の例で説明する。
図5に示すフローチャートは、緊急時にロック機構100が作動してロック状態が生じた場合において、不必要なベルトの張力すなわちテンションを乗員11に付与しないでロック状態の解除を行うための制御の流れを示している。
図5に示す制御の流れの前提として、通常のシートベルト装着の制御が実行されているものとする。すなわち、乗員11が座席12に座り、ベルト13を体に巻き付け、タングプレート17をバックル18(R側バックル47R)に結合すると、ベルト13が乗員11の体に装着される。そうすると、シートベルト装置10では、通常のベルト13の弛み取りのための制御、および保持制御を行い、乗員11の体型等にフィットしたベルト保持の装着動作が実行される。さらにシートベルト装置10の基本的な動作例として、車両走行中に緊急時(不安定な走行状態や挙動)が発生すると、これが検出され、R側モータ51が所定の通電量で駆動され、これによりベルトリール22がベルト13のベルト部分13aを巻取り、当該ベルト部分13aをリトラクタ16に引き込む。これにより、モータ23を利用して成る電気式プリテンショナが構成される。
また上記のシートベルト装着制御部63によれば、車両走行時における通常の装着状態において、ベルトリール22の巻取り位置を検出する巻取り位置検知部25からの検知信号に基づいて、かつ、車両の走行状態が所定の安定状態に変化したことを判定する車両走行状態判定部等から出力される信号に基づいて、R側モータ51への通電量を制御してR側モータ51の駆動量を制御する。このとき、巻取り位置検知部25からの検知信号を入力し、これに基づき、ベルトリール22を所定の巻取り位置に保持制御し、ベルト13により乗員11を最適に保持する。
上記の通常の保持制御では、ベルトリール22を所定量巻取り方向に回転させ、ベルト13により乗員を拘束する。このとき、ベルト13には或る程度の張力すなわちテンションが作用する一方、図示しないよく知られたモータ逆転阻止機構によりベルト13の引出しは阻止される。このとき、同時に、ロック機構100が作動状態にある場合に、モータ23の通電を停止しても上記のテンションが保持されたままとなる。
次に、図5に示したフローチャートに従って、ロック機構100によるロック状態が生じた場合に当該ロック状態を解除する動作を説明する。
最初の判定ステップS11では、走行状態について変化があるか否かを判定する。この判定処理は車両走行状態判定部62で実行される。判定ステップS11でNOである場合には、ロック機構100がロック状態になることはないので制御を終了する。判定ステップS11でYESの場合には、ロック機構100でロック状態が生じているものとして、次の処理ステップS12に移行する。処理ステップS12では、モータ23、この例ではR側モータ51へ通電を行うための通電制御が開始される。
その後、次の判定ステップS13で、巻取り位置検知部25による検知動作で得られたベルト13の巻取り位置に係る現在地が、予め設定された所定の値すなわち基準値(X0)以上であるか否かが判定される。当該現在地が基準値X0よりも小さい場合には次の判定ステップS15に直接に移行し、当該現在地が基準値X0以上である場合、すなわち所定の基準値に達した場合には、処理ステップS14を経由して判定ステップS15に移行する。処理ステップS14ではモータへの通電量を減少するかまたは停止することが実行される。すなわち、ベルト13の巻取り位置が所定の値(基準値X0)に達したときにはモータ通電量を減少するかまたは停止する。上記の基準値X0は、好ましくは、装着状態のベルト13が乗員11に対して弛みを与えることなく適合した状態のベルト巻取り位置からベルト引出し方向に所定の分を加えた値である。
判定ステップS15で、走行状態が安定状態に戻っていなければ(NOの場合)には、ステップS13に戻って上記の制御手順を繰り返す。判定ステップS15でYESの場合には、すなわち車両の走行状態が安定状態に戻った場合には、次の判定ステップS16に移行する。
判定ステップ16では、シートベルト装置10のリトラクタ16においてロック機構100が作動しているか否かが判定される。ロック機構100が作動していない場合(NOの場合)には制御は終了し、ロック機構100が作動している場合にはロック解除制御(ステップS17)を実行した後に制御を終了する。
上記の制御によれば、リトラクタ16に付設されたロック機構100で緊急時にロック状態が生じた場合に、R側モータ51を利用して成る電気式プリテンショナによってベルト13を巻き取ってロック状態を解除しようとするとき、基準値X0に基づきベルト巻取り量の上限値を決めるようにしたため、所要のベルト引きしろを残してベルト13を巻き取るようにした。これにより、ベルト巻取り位置に基づく電気式プリテンショナを利用したロック解除の際に、乗員11に不要なベルトテンションを付与しないでロック解除を行うことができる。
上記のごとく、シートベルト装置10における電気式プリテンショナによるロック解除動作の制御によれば、ベルトリール22の巻取り位置を検知する巻取り位置検知部25からの検知信号に基づいて、必要な引きしろを残してロック機構100のロック解除を行うことができる。
次に、図2〜図4に示された装置の構成と、図6のフローチャートとに基づき、シートベルト装置制御部63等によって実施されるシートベルト装置10の第2の動作制御例を説明する。この例でもR側モータ51の例で説明する。
図6に示すフローチャートも、図5と同様に、緊急時にロック機構100が作動してロック状態が生じた場合において、不必要なベルトの張力すなわちテンションを乗員11に付与しないでロック状態の解除を行うための制御の流れを示している。
最初の判定ステップS21において、車両の走行状態について変化があるか否かが判定される。判定ステップ21でNOである場合には、この制御の流れはすぐに終了し、YESである場合にはステップS22以降が実行される。
判定ステップS21においてYESの場合には、当該車両の走行状態の変化に対応して予め設定されているシートベルト拘束状態に対応するベルト目標位置を上記の基準値X0以上に設定する(ステップS22)。ステップS22で目標位置が設定されると、当該目標位置に対応するようにR側モータ51の巻取り動作を制御する上でのモータ保持電流が決定される。次のステップS23では、R側モータ51によるベルト巻取り量を変える保持電流の制御が開始される。
シートベルト装置10の基本的な動作例として、R側モータ51は所要の通電量で駆動され、これによりベルトリール22がベルト13のベルト部分13aを巻取り、当該ベルト部分13aをリトラクタ16に引き込む。R側モータ51の所要の通電量を保持電流として維持することにより、ベルト巻取り量が望ましい目標位置に設定される。
目標位置に設定するための保持電流の制御は、より詳しくは、図6に示すようにステップS24〜S27によって、制御対象である保持電流で決まる「現在値」が「目標位置」に一致するまで制御が継続される。
すなわち、判定ステップS24において当該現在値が目標位置と一致しないときには、次の判定ステップS25に移行する。判定ステップS25では、現在値と目標位置との大小関係が判定される。現在値が目標位置よりも小さい場合にはモータ通電量を増加し(ステップS26)、現在値が目標位置よりも大きい場合にはモータ通電量を減少する(ステップS27)。
その後、判定ステップS28で、車両の走行状態が安定しているか否かが判定される。走行状態が安定していない場合にはステップS24に戻り、上記のステップS25〜S27が繰り返される。走行状態が安定しない間は、現在値と目標位置を一致させる制御が行われる。
判定ステップS24において現在値と目標位置とが一致したときには判定ステップS28に即座に移行する。判定ステップS28で、走行状態が安定状態に戻っていなければ(NOの場合)には、ステップS24に戻って上記の制御手順を繰り返す。判定ステップS28でYESの場合には、すなわち車両の走行状態が安定状態に戻った場合には、次の判定ステップS29に移行する。
判定ステップ29では、シートベルト装置10のリトラクタ16においてロック機構100が作動しているか否かが判定される。ロック機構100が作動していない場合(NOの場合)には制御は終了し、ロック機構100が作動している場合にはロック解除制御(ステップS30)を実行した後に制御を終了する。
上記の第2の制御例によっても、リトラクタ16に付設されたロック機構100で緊急時にロック状態が生じた場合に、R側モータ51を利用して成る電気式プリテンショナによってベルト13を巻き取ってロック状態を解除しようとするとき、基準値X0に基づきベルト巻取り量の上限値を決めるようにしたため、所要のベルト引きしろを残してベルト13を巻き取ることができる。これにより、ベルト巻取り位置に基づく電気式プリテンショナを利用したロック解除の際に、乗員11に不要なベルトテンションを付与しないでロック解除を行うことができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、車両のシートベルト装置で緊急作動時にロック機構が動作したときそのロック状態を不要なテンションを付与することなく解除するのに利用される。
車両におけるシートベルト装置の装着状態を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るシートベルト装置のリトラクタの要部構成を示す図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御システムの全体構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御システムの要部の機能構成を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係るシートベルト装置のロック解除時の動作手順の第1の例を示すフローチャートである。 本実施形態に係るシートベルト装置のロック解除時の動作手順の第2の例を示すフローチャート図である。
符号の説明
10 シートベルト装置
11 乗員
13 ベルト
16 リトラクタ
22 ベルトリール
23 モータ
25 巻取り位置検知部
26 制御装置
61 ロック状態判定部
62 車両走行状態判定部
63 シートベルト装置制御部
100 ロック機構
101 機構本体部
102 ビークルセンサ

Claims (1)

  1. ベルトを巻き取るベルトリールと、このベルトリールを駆動して前記ベルトを引き込むモータとから構成されるプリテンショナ機構を備えた車両のシートベルト装置において、
    前記ベルトリールの巻取り位置を検知する巻取り位置検知手段と、
    前記車両の走行状態が所定の状態に変化したことを判定する走行状態判定手段と、
    前記走行状態判定手段から出力される信号に基づき前記モータへの通電量を制御して前記モータの駆動量を制御し、かつ前記巻取り位置検知手段からの検知信号に基づき前記巻取り位置が所定の値に達した際に前記通電量を減少または前記モータへの通電を停止する制御手段と、
    前記ベルトリールのベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構とを備え
    前記制御手段は、前記ロック機構のロック解除を行うため、前記ベルトリールを巻取り方向に所定量駆動するロック解除手段を有し、
    前記所定の値は、前記ベルトが乗員に対して弛みを与えることなく適合した状態のベルト巻取り位置からベルト引出し方向に前記所定量の分を加えた値であることを特徴とする車両のシートベルト装置。
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