JPH10167005A - 超音波モータを用いたシートベルトリトラクタ - Google Patents

超音波モータを用いたシートベルトリトラクタ

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Publication number
JPH10167005A
JPH10167005A JP8332083A JP33208396A JPH10167005A JP H10167005 A JPH10167005 A JP H10167005A JP 8332083 A JP8332083 A JP 8332083A JP 33208396 A JP33208396 A JP 33208396A JP H10167005 A JPH10167005 A JP H10167005A
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JP
Japan
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reel
seat belt
phase difference
shaft
ultrasonic motor
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Application number
JP8332083A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Yoshida
良一 吉田
Yuuichi Sawato
雄一 澤渡
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Takata Corp
Original Assignee
Takata Corp
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Filing date
Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートベルトの引き出しに追従して超音波モ
ータによってリールがベルト引出方向に自動的に回転す
るシートベルトリトラクタを提供する。 【解決手段】 リール20にシャフト30が挿通され、
テンションスプリング37によって両者が連結されてい
る。シャフト30の凸部104が超音波モータ24に連
結されている。リール20には、ラチェットホイル3
8、パウル58、ロックリング44、フックリテーナ7
2、フック74、フライホイル90等よりなるロック機
構22が設けられている。リール20のフランジ32と
シャフト30のフランジ34との間に可変抵抗器36が
設けられ、その抵抗値が両者の位相差によって変化す
る。この位相差が所定値以内となるように超音波モータ
24が作動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に設置され、
乗員を保護するためのシートベルトのリトラクタに係
り、特に超音波モータを用いたシートベルトのリトラク
タに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モータによりシートベルトを巻き
取るリトラクタの場合には、ギアを用いてモータの回転
速度を減速して用いていた。例えば実開昭50−102
017号や英国特許第1393505号には遊星歯車を
介してシートベルトの巻取軸とモータの回転軸とが接続
されるものが開示されている。また特開昭58−101
855号、特開昭58−101857号では、シートベ
ルトの巻取軸とモータの回転軸とがウォームギアを介し
て接続されている。これらのモータを用いるリトラクタ
は、米国特許第4,489,804号に開示されるよう
にシートベルトの繰出位置を検出して乗員にとってベル
トの最適な位置を決定し、車速に応じて張力を調整する
ことができる。また、特開昭58−101855号に開
示されるように、車の乗員の姿勢に応じてベルトを繰り
出し、スラッグ(緩み)量を調節することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記のような
巻取遊星歯車を介してモータの回転軸とシートベルトの
巻取軸とを接続するシートベルトリトラクタは、ウォー
ムギアを介して接続されるものよりも小形に製造するこ
とはできるが、シートベルトを巻き取る力が弱い。その
ためシートベルトを繰り出したり、スラッグ(緩み)を
とったり、不使用時にシートベルトを巻き込む場合には
十分機能を果たすことができるが、緊急時に高速にベル
トを巻き込もうとすると張力が弱く十分に巻き込むこと
ができない。
【0004】ウォーム・ギアを介してDCモータがベル
トの巻回軸を駆動するものは、緊急時の巻取力はある程
度大きいが、急速な巻取りはできにくいという欠点があ
る。
【0005】ウォームギアを介してモータの回転軸とシ
ートベルトの巻取軸とを接続するシートベルトリトラク
タは、上記のようにシートベルトを巻き取る力は強い
が、車の乗員がベルトを装着するときや、装着後に乗員
が姿勢を前に動かすときには自由にベルトが引き出せる
ようにするためにクラッチが必要である。
【0006】遊星歯車等を用いる場合においても、スム
ーズにシートベルトを装着するときや装着後に乗員が姿
勢を変えるときには、自由にベルトが引き出され、ある
いは巻き取られるようにするためにはやはりクラッチを
備える方が便利である。
【0007】しかし、クラッチを用いれば、クラッチが
接続状態にない場合にはベルトに張力をかけておく必要
があるので、ベルトの巻回軸にぜんまいバネを取り付け
て、常にベルトを巻き込む方向に付勢しておく必要があ
る。そのため、ベルトの引出し長さが大きくなるほど、
ぜんまいバネが巻き締まり、シートベルトを引出すのに
要する力が大きくなる。また、シートベルトが乗員に対
し強くフィットするようになる。
【0008】そこで本発明は、ベルトを常に軽快に引き
出すことができるシートベルトリトラクタを提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のシートベルトリ
トラクタは、シートベルトを巻き取るためのリールと、
該リールを支持するフレームと、該リールを回転駆動す
るモータとを有するシートベルトリトラクタにおいて、
該モータとして超音波モータを用い該モータの回転軸と
該リールとの回転周方向の位相差を検出する位相差検出
手段と、この位相差検出手段で検出される位相差が所定
角度よりも小さくなるように該超音波モータを制御する
手段と、を設けたことを特徴とするものである。
【0010】かかるシートベルトリトラクタにおいて
は、シートベルトを引くと、リールが回転する。リール
の回転によりリールと超音波モータとの回転位相差が大
きくなる。この回転位相差が所定値を超えると、超音波
モータがこの回転位相差を小さくするように回転する。
これにより、リールは全く又は殆ど抵抗を受けることな
く回転し、シートベルトをきわめて小さな力で引き出す
ことができる。
【0011】この回転位相差を検出する手段は、位相差
によって操作片が移動するように設置された可変抵抗器
が好ましい。
【0012】本発明では、車両衝突時などの緊急時にリ
ールをロックするためのロック機構が設けられる。
【0013】このロック機構としては、車両の衝突検知
手段が衝突を検知すると超音波モータへの通電が停止さ
れ、この超音波モータ通電停止後にリールがさらに回転
することによりロック作動するものが好ましい。
【0014】具体的には、このロック機構は、前記リー
ルに設けられ、その外周面にラチェットが形成されたラ
チェットホイルと、後端側が前記フレームに回動可能に
支持され、先端側が該歯に係合してリールの回転を阻止
するためのパウルと、前記シャフトとリールとの位相差
が設定値を超えると該パウルを該歯に係合させるパウル
作動手段とからなるものが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】第1〜4図は、本発明の実施の形
態に係るシートベルトリトラクタの全体又は一部の分解
斜視図であり、第5図はシートベルトリトラクタの断面
図である。第6,7図は第5図のVI−VI線、VII −VII
線に沿う部分の構成図、第8,9図は作動説明図であ
る。なお、第2図は第1図のロック機構の拡大図であ
る。
【0016】フレーム10は平行な1対の側壁部12、
14と、これら側壁部12、14を連絡する背板部16
とを有している。このフレーム10内にシートベルト1
8を巻き取るためのリール20が設けられ、側壁部14
の外側に該リール20の緊急時のロック機構22が設け
られている。また、側壁部12の外側に、リール20を
回転させるための超音波モータ24が設けられている。
【0017】まず、このリールロック機構22の構成に
ついて主として第1図を参照して説明する。
【0018】両側壁部12、14には同軸上に支持孔2
6、28が形成されている。支持孔26、28には、リ
ール20を回転可能に軸支するためのシャフト30が挿
通されている。リール20の中心の貫通孔に該シャフト
30が挿通されている。シャフト30の一端側にはフラ
ンジ34がシャフト30と一体に設けられている。リー
ル20の一端側にもフランジ32が設けられており、こ
れらのフランジ32、34同士が対面している。フラン
ジ32、34間にシャフト30とリール20との回転位
相差を検出するための可変抵抗器36が設けられてい
る。
【0019】この可変抵抗器36は、この実施の形態で
は本体部36aがフランジ32に固定され、操作片36
bがフランジ34に設けられた長孔34aに係合したも
のとなっている。この長孔34aは、フランジ34の径
方向に延在している。本体部36aはフランジ32の弦
方向に延在している。フランジ32、34間に回転位相
差が生じると、操作片36bが本体部36の長手方向に
移動し、可変抵抗器36の抵抗値が変化する。この可変
抵抗器36に接続されたリード線(図示略)は、シャフ
ト30に設けられた開口30Hを通ってシャフト30内
に引き込まれ、さらに中空多角形の凸軸104を通って
該凸軸104の端部に設けられた集電部材105(第5
図)に接続されている。この集電部材105に摺動する
集電ブラシ(図示略)を介して可変抵抗器36の抵抗値
が制御装置に入力される。
【0020】なお、シートベルト18が引き出されると
きには、リール20及びリール用シャフト30は矢印A
1 方向に回転し、シートベルト18を巻き取るときには
これらは矢印A2 方向に回転する。
【0021】フランジ32、34間には、リール20及
びシャフト30間で回転力を伝達するために捻りバネよ
りなるテンションスプリング37が介設されている。こ
のテンションスプリング37は、直径方向に突出する端
部37a、37bを有しており、第3図の如く一方の端
部37aはフランジ34の凸部34bに当接し、他方の
端部37bはフランジ32の凹部32bに係合してい
る。
【0022】第3図の通り、リール20のフランジ32
には、周方向に離隔して段部32c,32dが設けられ
ており、凸部34bは該段部32c,32d間に配置さ
れている。なお、テンションスプリング37の端部37
aは該凸部34bに当接して係止されており、該テンシ
ョンスプリング端部37aもこれらの段部32c,32
dの間に配置されている。従って、この端部37aは、
段部32c,32d間のうちの一部の範囲θ(段部32
c,32d間に配置された凸部34bの側面と、段部3
2dとの間の範囲)を動き得るものとなっている。
【0023】フランジ32には、さらに段部32eが設
けられており、フランジ34の凸部34cが該段部32
eに当接可能となっている。モータ24が停止し、且つ
リール20に外力が加えられていない状態にあっては、
テンションスプリング37によって該凸部34cが段部
32eに当接しており(第8図(a)の状態。)、この
状態がリール20とシャフト30との間に位相差の無い
初期状態となる。
【0024】シャフト30の他端部に該シャフト30と
一体的にラチェットホイル38が設けられている。該ラ
チェットホイル38の外方側にはシャフト30の回転軸
心と同心の突出部40が形成されている。この突出部4
0にはタイプレート42の開口43が嵌合されている。
また、突出部40にはロックリング44の中心孔48が
遊嵌されている。
【0025】このタイプレート42は次に述べるC字形
状のスプリング50の一端を支持するものである。該タ
イプレート42の先端側に該開口43が設けられ、他端
側に後述の開口64が設けられている。該開口64に挿
通された軸ピン60によってタイプレート42の後端が
フレーム側壁部14に支持されている。即ち、タイプレ
ート42は、突出部40と軸ピン60との間に架設され
たものとなっている。
【0026】前記C字形スプリング50の一端50aは
タイプレート42の略中央部分に設けられた係止孔(ス
プリングハンガ)52に係止され、他端はロックリング
44の係止孔(スプリングハンガ)54に係止されてい
る。シャフト30を周るように該スプリングハンガ5
2、54間に架設された該スプリング50により、ロッ
クリング44には矢印A2 方向に付勢力が与えられてい
る。
【0027】ロックリング44には内歯56が設けられ
ている。
【0028】フレーム10の側壁部14には、パウル5
8の基端側が、その開口58に挿通された軸ピン60に
より枢着されている。このパウル58の先端はラチェッ
トホイル38に係合可能である。パウル58の中途部分
には突出ピン62が突設されている。なお、前記の通
り、軸ピン60にはタイプレート42の先端側の開口6
4も嵌合されている。この軸ピン60は、フレーム側壁
部14の孔65に取り付けられている。
【0029】ロックリング44には、径方向に張り出す
張出部66が一体的に設けられている。この張出部66
は前記パウル58をC1 方向に回動させるためのもので
あり、該張出部66には、中心孔48に対して等半径位
に延在する弧状の長孔70が設けられ、該長孔70にパ
ウル58の突出ピン62が挿入されている。
【0030】ロックリング44の中心孔48を貫通して
その外側に突出した角筒状のリール突出部40に、フッ
クリテーナ72の中心の角孔72aが嵌合されている。
このフックリテーナ72の周縁部には、フック74を支
持するための突部76、78が直径方向に対峙して突設
されている。この突部76、78にフック74の孔8
0、82が挿入されており、これによりフックリテーナ
72に対しフック74が突部76、78を結ぶ方向(B
1 ,B2 方向)に直線的に往復動可能に支持されてい
る。
【0031】このフックリテーナ72とフック74との
バネ係止部72b、74b間には圧縮コイルスプリング
84が介装され、フック74は矢印B1 方向に付勢され
ている。なお、上記フック74の外周縁の一部には、前
記ロックリング44の内歯56に係合可能な爪86が設
けられている。また、フック74の外側面には連結ピン
88が突設されている。
【0032】フック74は、通常時にあっては、圧縮コ
イルスプリング84に付勢されることにより矢印B1
向にシフトした位置をとっており、この結果、爪86は
内歯56から離脱している。
【0033】上記連結ピン88には、円板状のフライホ
イル90の外周縁近傍部分に設けられた係止孔92が嵌
装されている。このフライホイル90には、フライホイ
ルキャップ96が外嵌されている。フライホイルキャッ
プ96は、その中心孔96aがシャフト30の先端に遊
嵌されている。このフライホイルキャップ96は円板部
96bと、該円板部96bの周縁から立設された周壁部
96cとを備えている。この周壁部96cの内側に前記
フライホイル90が内嵌されている。フライホイル90
の外周縁の切欠部90aには円弧状のスプリング98の
折曲端部98aが装着されており、このスプリング98
がフライホイルキャップ96の周壁部96cの内周面に
対し摺動自在に押し付けられ、これによりフライホイル
キャップ96はフライホイル90に対して摩擦力を受け
ながら摺動回転可能とされている。100はロック機構
22を覆うカバーである。
【0034】シャフト30の一端からは中空多角形の凸
軸104が突設されており、超音波モータ24の後述の
ロータ114の多角形の中心孔に係合している。
【0035】第5図の通り、超音波モータ24は、円形
に配列された圧電素子列110及びこの圧電素子列11
0にほぼ密着する状態で設置された環状ステータ112
及び中心がシャフト30の凸部104に嵌合した円形ロ
ータ114から成る。
【0036】環状圧電素子列110および環状ステータ
112の中空中心部分には、シャフト30の先端の凸部
104が貫通している。ロータ114は、皿形の環状ス
プリング116の付勢力によって環状ステータ112に
押圧されている。
【0037】圧電素子列110に通電されていないとき
には、円形ロータ114は環状ステータ112に対し該
スプリング116によって強く押し付けられ、シャフト
30は該円形ロータ114を介して環状ステータ112
に“ロック”された状態となる。即ち、圧電素子列11
0に通電されていないと、リール20は回転不能であ
り、シートベルトをリトラクタから引き出すことはでき
ない。
【0038】環状圧電素子列110に超音波信号が加え
られると、環状圧電素子列110が当該超音波信号に応
じて波状に歪曲し、ステータ112を介してロータ11
4を回動させる。
【0039】このシートベルトリトラクタは、可変抵抗
器36が接続された制御装置によって超音波モータ24
を制御するよう構成されている。
【0040】このように構成されたシートベルトリトラ
クタにおいて、シートベルト18が引き出されていない
ときには、第8図(a)のようにリール20とシャフト
30との位相差はゼロであり、可変抵抗器36の操作片
36bは初期位置(例えば抵抗ゼロ)に位置している。
【0041】シートベルト18が引き出されると、それ
に伴ってリール20が回転するが、リール20が回転を
始めたときにはシャフト30は停止したままであり、リ
ール20とシャフト30との間(即ち、フランジ32、
34との間)で位相差が生じ、可変抵抗器36の操作片
36bが第8図(b)のように移動し、可変抵抗器36
の抵抗値が変化する。この可変抵抗器36の抵抗値は、
リール20とシャフト30との位相差が大きくなるほど
増大する。制御装置は、この可変抵抗器36の抵抗値が
所定値以下となるように、即ち、リール20とシャフト
30との位相差が所定角度以内(例えばθ/2以下)と
なるように超音波モータ24を作動させる。
【0042】つまり、シートベルト18の引き出しに伴
ってリール20が回転すると、それにつられてシャフト
30も超音波モータ24によって回転し、リール20と
シャフト30の位相差は常に所定角度以内となる。
【0043】このため、車両乗員は、シートベルトリト
ラクタからシートベルト18を引き出すときに全く又は
殆ど抵抗力を受けることがなく、きわめて軽快にシート
ベルト18を引き出すことができる。
【0044】乗員がシートベルト18の引き出しを停止
すると、リール20とシャフト30との位相差が所定範
囲以内となり、超音波モータ24が停止する。この後、
リール20はテンションスプリング37の付勢力によ
り、位相差ゼロの位置まで戻る。
【0045】なお、制御装置は、シートベルト18の引
き出しに伴ってタイマをスタートさせる。所定時間内に
バックルスイッチがONにならない場合には、乗員はシ
ートベルトをしないものと判定し、超音波モータ24を
反転させてシートベルト18を巻き取る。所定時間内に
バックルスイッチがONになった場合には、タイマをリ
セットする。そして、その後、バックルスイッチがOF
Fになったならば超音波モータ24によってシートベル
ト18を巻き取る。
【0046】なお、ロック機構22においては、シート
ベルト18が乗員により引き出されるときには、ラチェ
ットホイル38とパウル58とは第9図(a)、(b)
図のように非係合状態であり、リール20及びシャフト
30は自由回転する。
【0047】車両が衝突したり、急ブレーキがかけられ
たりすると、次のようにしてリール20がロックされ
る。即ち、車両の加速度センサからの信号により制御装
置は超音波モータ24への通電を停止する。(それまで
通電していないときには、そのままとする。)この状態
ではシャフト30は回転せず、第9図(c)のようにリ
ール20だけが回転する。リール20が回転すると、リ
ール20の角形の突出部40と係合しているフックリテ
ーナ72が第1図のA1 方向に回転する。このとき、フ
ックリテーナ72の突部76、78が孔80、82に係
合しているフック74もフックリテーナ72と共に矢印
1 方向に回転しようとする。ところが、フック74の
ピン88が係合しているフライホイル90の回転が停止
しているので、フック74はそのままの状態では回転で
きず、フックリテーナ72がA1 方向に回動した分だけ
フック74は矢印B2 方向にスライドし、第9図(c)
のように爪86がロックリング44の内歯56と係合す
る。
【0048】この結果、ロックリング44もリール20
の回転にひきずられるようにして矢印A1 方向に回動す
る。そうすると、該ロックリング44の張出部66もA
1 方向に回動し、該張出部66の長孔70に係合したピ
ン62を有するパウル58が矢印C1 方向に回動する。
これにより、第9図(d)のようにパウル58の先端が
リール20のラチェットホイル38に係合し、リール2
0が強固にロックされた状態となる。なお、このとき第
8図(d)のようにシャフト30とリール20との位相
差は最大となっている。
【0049】その後、シートベルト18の張力が無くな
ると、リール20がテンションスプリング37の付勢力
によりリール20とシャフト30との位相差ゼロの位置
まで戻る。そして、フック74もバネ84の付勢力によ
りB2 方向に復帰し、爪86と内歯56との係合、パウ
ル58とラチェットホイル38との係合も解除され、リ
ール20が再び回転可能となる。
【0050】上記実施の形態においては、フレーム10
にパウル58を軸支し、リール20に設けたラチェット
ホイル38に該パウル58を係合させているが、本発明
では、リール20側にパウルを軸支し、孔28の内周面
にラチェット歯を設け、パウルをこのラチェット歯に係
合させるようにしても良い。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明はモータ駆動式の
リトラクタにおいて、モータとして超音波モータを用
い、シートベルトの引き出しに追従して超音波モータを
回転させるようにしたので、シートベルトをきわめて小
さな力でリトラクタから引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートベルトリトラクタの分解斜
視図である。
【図2】図1のロック機構の拡大図である。
【図3】本発明に係るシートベルトリトラクタの要部分
解斜視図である。
【図4】本発明に係るシートベルトリトラクタの斜視図
である。
【図5】本発明に係るシートベルトリトラクタの断面図
である。
【図6】本発明を説明する図4のVI−VI線に沿う側面図
である。
【図7】本発明を説明する図4のVII −VII 線に沿う側
面図である。
【図8】本発明の作動説明図である。
【図9】本発明の作動説明図である。
【符号の説明】
10 フレーム 12,14 側壁部 20 リール 24 超音波モータ 26,28 孔 30 シャフト 32,34 フランジ 36 可変抵抗器 36a 本体部 36b 操作片 37 テンションスプリング 38 ラチェットホイル 40 突出部 42 タイプレート 44 ロックリング 58 パウル 66 張出部 72 フックリテーナ 74 フック 76,78 突部 80,82 孔 90 フライホイル 104 凸部 110 圧電素子列 112 環状ステータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートベルトを巻き取るためのリール
    と、該リールを支持するフレームと、該リールを回転駆
    動するモータとを有するシートベルトリトラクタにおい
    て、 該モータは超音波モータであり、 該モータの回転軸と該リールとの回転周方向の位相差を
    検出する位相差検出手段と、 この位相差検出手段で検出される位相差が所定角度より
    も小さくなるように該超音波モータを制御する手段と、
    を設けたことを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記位相差検出手段
    は、位相差によって操作片が移動するように設置された
    可変抵抗器であることを特徴とするシートベルトリトラ
    クタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記リールを
    緊急時にロックするためのロック機構が設けられている
    ことを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、車両の衝突を検知す
    る衝突検知手段が設けられており、該衝突検知手段が衝
    突を検知すると超音波モータへの通電が停止され、 この超音波モータ通電停止後にリールがさらに回転する
    ことにより前記ロック機構が作動することを特徴とする
    シートベルトリトラクタ。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記ロック機構は、
    前記リールに設けられ、その外周面にラチェットが形成
    されたラチェットホイルと、 後端側が前記フレームに回動可能に支持され、先端側が
    該歯に係合してリールの回転を阻止するためのパウル
    と、 前記シャフトとリールとの位相差が設定値を超えると該
    パウルを該歯に係合させるパウル作動手段とからなるこ
    とを特徴とするシートベルトリトラクタ。
JP8332083A 1996-12-12 1996-12-12 超音波モータを用いたシートベルトリトラクタ Pending JPH10167005A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6332629B1 (en) 1998-10-23 2001-12-25 Nsk, Ltd. Seatbelt device with locking retractor
JP2008044467A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Honda Motor Co Ltd 車両のシートベルト装置
JP2008290696A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Delphi Korea Corp シートベルトのウェビングロッキング防止装置

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