JP4859706B2 - ロボット制御システム - Google Patents
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1)コントローラとTPが一対一で、かつ一台のコントローラに対して複数のロボットマニピュレータが接続される場合、操作者が予期せぬロボットマニピュレータを操作してしまう危険性については、従来技術では既に考慮がなされている(特許文献1,特許文献2)。
なお、上記1)2)から推測される、複数のコントローラ及び複数のロボットマニピュレータに対して一台のTPを使い回したりする場合、操作者が意図しないロボットマニピュレータを誤って操作してしまう問題については、上記従来技術では、考慮されていない。
2) TPの数を減らす事によるコスト削減
3) TPを非有線化にした場合は、ケーブルレスによる作業性の向上
4) TPを非有線化にした場合は、断線がなくなるための信頼性向上
ところが、その際に一番問題になるのが、操作者の安全の確保である。仮に、複数台のコントローラから所望の接続先であるコントローラを選択できない場合には、意図せぬコントローラにTPが接続されてしまい、TPからの操作により意図せぬロボットを動作させてしまう可能性があり、操作者の安全が確保できない問題がある。
該可搬式操作部の表示手段は、前記接続関係構築済み情報があったコントローラに関してはコントローラ識別情報を表示しないことを特徴とするロボット制御システムを要旨とするものである。
請求項2の発明は、可搬式操作部とネットワーク手段を介して、或いは前記可搬式操作部と非有線通信手段を介して情報を送受信する複数のコントローラと、前記コントローラ毎に接続されるとともに該コントローラにより制御可能なロボットを備えたロボット制御システムにおいて、前記可搬式操作部には、コントローラに対してコントローラ識別情報の返信を要求する返信要求手段と、前記返信の要求に応じてコントローラから返信されたコントローラ識別情報を表示する表示手段と、前記表示手段により表示されたコントローラ識別情報を選択する選択操作手段と、前記選択操作手段により選択されたコントローラ識別情報を有するコントローラと接続関係を構築する接続構築手段を備え、コントローラには、接続許可されている可搬式操作部を識別するための接続許可操作部情報を格納したハードウェアキーが着脱自在に装着可能にされており、該コントローラは、前記返信要求手段からコントローラ識別情報の返信要求を受信した際、前記ハードウェアキーが装着されている場合であって、該ハードウェアキーの接続許可操作部情報が前記返信要求と共に送信された送信元識別情報と一致している場合にのみ、コントローラ識別情報を返信することを特徴とするロボット制御システムを要旨としている。
まず、参考例のロボット制御システム30を図1及び図2を参照して説明する。このロボット制御システム30のコントローラ20A〜20Cがそれぞれ制御するロボットR1〜R3は、例えば溶接ロボットである、なお、ロボットは、溶接ロボットに限定されるものではなく、例えば搬送ロボット等の他のロボットであってもよい。なお、各コントローラの構成は同じであるため、コントローラ20Aの構成について以下では説明し、他のコントローラの説明を省略する。
図1に示すように可搬式操作部としてのティーチペンダント10はCPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、LANI/F15、キーボード16(図3参照)、液晶ディスプレイ17(図3参照)及び有線・無線変換器18の各部を備えているとともに各部はバス19を介して接続されている。
(2. コントローラ20A)
コントローラ20Aは、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク24、LANI/F25、タイマ26、サーボドライバ27及び有線・無線変換器28の各部を備えているとともに各部はバス29を介して接続されている。前記ROM22には、該コントローラ20Aが制御対象とするロボットR1の動作制御を実行するための制御プログラムとその制御定数や、例えば、自身のID通知を行うためのID通知処理プログラム220等の各種プログラムが格納される。なお、図1では、説明の便宜上、ID通知処理プログラム220のみが図示されている。RAM23は、CPU21のワーキングエリアとして用いられ、計算途中のデータが一時的に格納される。ハードディスク24には、ロボットR1の作業が教示されたデータや、制御プログラムの実行条件、ならびに各種の制御変数が格納される。なお、ハードディスク24に代えて、他の書換可能な記憶装置であってもよい。LANI/F25は、ティーチペンダント10との接続に使用される通信機である。サーボドライバ27は、ロボットR1の各関節を駆動する図示しないモータに接続され、該モータに通電させる電流を制御する。タイマ26は、定期時刻ごとに同期信号を発生する。該同期信号は、サーボドライバ27への指令値の更新タイミングに使用される。
さて、上記のように構成されたロボット制御システム30において、ティーチペンダント10がコントローラ20のいずれかに接続する際の作用を説明する。本参考例では、ティーチペンダント10から接続先をサーチする際、下記の順序で行われる。
ティーチペンダント10のCPU11は、ティーチペンダント10の操作者によるキーボード操作により、「コントローラへの接続処理」が開始されたことを検知すると、ROM12に格納された接続先検索処理プログラム121を実行する。図2はCPU11が実行する接続先検索処理プログラム121のフローチャートである。
次に、CPU11は、コントローラアドレスリスト142から順次アドレスをピックアップし、アドレス毎に、送信先情報として該アドレス、送信元情報として自身のTPIP140及びコントローラIDの返信を要求するコマンドを含む通信パケットを作成して無線LANを介して発行する。コントローラIDは、コントローラ毎に設けられた固有の識別情報であって、コントローラ識別情報に相当する。
次にCPU11は、図2のS3において、ROM12に格納された接続先表示処理プログラム122を実行する。すなわち、CPU11は、ハードディスク14のコントローラIDリスト144の内容を、例えば図3に示すようにティーチペンダント10の液晶ディスプレイ17に表示する。なお、この表示は、アルファベットや漢字・ひらがな・カナを使用したコントローラIDにてロボットの個体識別を行う方が、単に数字の羅列となるアドレスで検索するより、安全かつ確実になるのは言うまでも無い。又、コントローラIDを図3に示すようにコントローラ20A〜20CあるいはロボットRの本体部に記名しておけば、更に識別の確実性や安全性を向上できる。
次に、CPU11は、S4において、ROM12に格納された接続先選択処理プログラム123を実行する。すなわち、S4において、CPU11は操作者がキーボード16のキー入力を待つ。そして、CPU11はキー入力により液晶ディスプレイ17に表示されたコントローラIDから任意の1つを選択して確定させたことを検知すると、S4の判定を「YES」とする。続いて、CPU11は、選択されたコントローラIDに該当するコントローラアドレスを、自ティーチペンダント10の接続先コントローラアドレスである接続先コントローラIP145としてハードディスク14に登録する(S5)。
次に、CPU11は、S6において、選択された接続先コントローラに対して、自身のアドレスを通知するように、送信先情報である該接続先コントローラアドレスとして接続先コントローラIP145及び送信元情報を兼用する自身のアドレス(TPIP140)を含む通信パケットを作成して無線LANを介して発行する。
本参考例のロボット制御システム30では、ティーチペンダント10(可搬式操作部)と、無線LAN(非有線通信手段)を介して情報を送受信する複数のコントローラ20A〜20Cと、該コントローラ毎に接続されるとともに該コントローラにより制御可能なロボットR1〜R3を備える。
次に、第1実施形態を説明する。なお、第1実施形態を含め、以下の各実施形態では、既に説明した参考例の構成と同一又は相当する構成については同一符号を付してその詳細な説明を省略すると共に異なる部分を中心にして説明する。第1実施形態は参考例とハード構成は同一である。そして、第1実施形態は、参考例での作用の説明中、2)の「ティーチペンダント10によるコントローラIDの取得」の仕方が異なっており、他の制御は同一であるため、以下、第1実施形態の作用を「ティーチペンダント10によるコントローラIDの取得を中心にして説明する。
ここでは、CPU11は、コントローラアドレスリスト142から順次アドレスをピックアップし、アドレス毎に、送信先情報として該アドレス、送信元情報として自身のTPIP140及びコントローラIDの返信を要求するコマンドを含む通信パケットを作成して無線LANを介して発行する。
すなわち、該当する送信先情報のアドレスを持つコントローラのCPU21がコントローラIDの返信を要求するコマンドを受け取ると、ID通知処理プログラム220に従って、自身が、既に他のティーチペンダントとの接続関係を構築済みであるか否かを判断する。
接続要求元のティーチペンダント10のCPU11は、返信された通信パケットのコントローラIDが、“0”でない場合には、接続可能な「コントローラIDリスト」としてハードディスクに保存にする。一方、コントローラIDが、“0”で返信された場合には、CPU11は、本ティーチペンダントとの接続ができないコントローラであると判断し、「コントローラIDリスト」への登録を実行しない。
第1実施形態は、コントローラは、ティーチペンダント10のCPU11からコントローラIDの返信要求を受信した際、自身が既に他のティーチペンダントと接続関係を構築済みの場合、コントローラIDを“0”として、該コントローラIDを接続関係構築済み情報として返信の要求があったティーチペンダント10に返信するようにした。そして、該ティーチペンダント10の液晶ディスプレイ17は、コントローラIDが“0”であったコントローラに関してはコントローラIDを表示しないようにした。
次に、第2実施形態を図4を参照して説明する。
第3実施形態のロボット制御システム30のハードウェアは、参考例1の構成中、各コントローラ20にハードウェアキープラグ40が設けられ、該ハードウェアキープラグ40に対してハードウェアキー41が着脱自在に取着されるところが異なっている。ハードウェアキー41は、例えば、USBメモリや、メモリカード等にて実現されている。又、ハードウェアキープラグ40は、USBメモリや、メモリカードをコントローラに対して着脱自在に接続可能なプラグにより構成されている。又、ハードウェアキー41には、該ハードウェアキー41が装着されたコントローラ20に対してティーチペンダントの接続許可を付与するための接続許可TPID42が記憶保持されるとともに、バス29を介してCPU21がハードウェアキープラグ40に装着されたハードウェアキー41の接続許可TPID42を読み出し可能である。ハードウェアキー41に格納された接続許可TPID42は、接続許可操作部情報に相当する。
第2実施形態では、参考例での作用の説明中、2)の「ティーチペンダント10によるコントローラIDの取得」の仕方が異なっており、他の制御は同一であるため、第2実施形態における2)の「ティーチペンダント10によるコントローラIDの取得」について説明する。
CPU11はコントローラアドレスリスト142から順次アドレスをピックアップし、アドレス毎に、送信先情報として該アドレス、送信元識別情報(すなわち、接続要求元TPID)として自身のTPID141、送信情報としてTPIP140及びコントローラIDの返信を要求するコマンドを含む通信パケットを作成する。そして、CPU11は、この通信パケットを無線LANを介して発行する。
第2実施形態のロボット制御システム30において、コントローラ20には、接続許可されているティーチペンダント10を識別するための接続許可TPID42(接続許可操作部情報)を格納したハードウェアキー41が着脱自在に装着可能にされている。そして、該コントローラ20は、CPU11からコントローラIDの返信要求を受信すると、ハードウェアキー41が装着されている場合であって、送信されたTPID141と接続許可TPID42と一致している場合にのみ、コントローラID(コントローラ識別情報)を返信するようにした。
無線LANを介して、接続先コントローラID148と一致するコントローラ20のCPU21は、前記モータ運転許可要求メッセージを受信すると、モータ運転許可要求メッセージ内の送信元のTPID141をハードディスク24に接続先TPID246として格納するとともにROM22に格納されたID認証処理プログラム223を起動する。
○ 前記各実施形態では、ティーチペンダント10・コントローラ20間の通信を無線通信で行うようにしたが、無線方式に限らず、赤外線通信、光通信、或いは磁気通信で行うようにしてもよい。
11…CPU(返信要求手段、接続構築手段、確認操作検出手段、出力手段、認証手段)、16…キーボード(選択操作手段、入力手段)、
17…液晶ディスプレイ(表示手段、判別結果表示手段)、
24…ハードディスク(記憶手段)、
42…接続許可TPID(接続許可操作部情報)、
52…接続先確認SW(接続先確認操作手段)、
146…SW状態データ(確認操作情報)。
Claims (2)
- 可搬式操作部とネットワーク手段を介して、或いは前記可搬式操作部と非有線通信手段を介して情報を送受信する複数のコントローラと、前記コントローラ毎に接続されるとともに該コントローラにより制御可能なロボットを備えたロボット制御システムにおいて、
前記可搬式操作部には、
コントローラに対してコントローラ識別情報の返信を要求する返信要求手段と、
前記返信の要求に応じてコントローラから返信されたコントローラ識別情報を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示されたコントローラ識別情報を選択する選択操作手段と、
前記選択操作手段により選択されたコントローラ識別情報を有するコントローラと接続関係を構築する接続構築手段を備え、
前記返信要求手段からコントローラ識別情報の返信要求を受信したコントローラは、自身が既に他の可搬式操作部と接続関係を構築済みの場合は、接続関係構築済み情報を返信の要求があった可搬式操作部に返信し、
該可搬式操作部の表示手段は、前記接続関係構築済み情報があったコントローラに関してはコントローラ識別情報を表示しないことを特徴とするロボット制御システム。 - 可搬式操作部とネットワーク手段を介して、或いは前記可搬式操作部と非有線通信手段を介して情報を送受信する複数のコントローラと、前記コントローラ毎に接続されるとともに該コントローラにより制御可能なロボットを備えたロボット制御システムにおいて、
前記可搬式操作部には、
コントローラに対してコントローラ識別情報の返信を要求する返信要求手段と、
前記返信の要求に応じてコントローラから返信されたコントローラ識別情報を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示されたコントローラ識別情報を選択する選択操作手段と、
前記選択操作手段により選択されたコントローラ識別情報を有するコントローラと接続関係を構築する接続構築手段を備え、
コントローラには、接続許可されている可搬式操作部を識別するための接続許可操作部情報を格納したハードウェアキーが着脱自在に装着可能にされており、
該コントローラは、前記返信要求手段からコントローラ識別情報の返信要求を受信した際、前記ハードウェアキーが装着されている場合であって、該ハードウェアキーの接続許可操作部情報が前記返信要求と共に送信された送信元識別情報と一致している場合にのみ、コントローラ識別情報を返信することを特徴とするロボット制御システム。
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