JP4851658B2 - スピニングリールのスプール - Google Patents

スピニングリールのスプール Download PDF

Info

Publication number
JP4851658B2
JP4851658B2 JP2001148816A JP2001148816A JP4851658B2 JP 4851658 B2 JP4851658 B2 JP 4851658B2 JP 2001148816 A JP2001148816 A JP 2001148816A JP 2001148816 A JP2001148816 A JP 2001148816A JP 4851658 B2 JP4851658 B2 JP 4851658B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spool
disk
drag
spool shaft
friction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001148816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002335833A (ja
JP2002335833A5 (ja
Inventor
儀幸 風呂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimano Inc filed Critical Shimano Inc
Priority to JP2001148816A priority Critical patent/JP4851658B2/ja
Priority to TW091105440A priority patent/TW534795B/zh
Priority to US10/124,273 priority patent/US6598819B2/en
Priority to SG200202345A priority patent/SG102677A1/en
Priority to MYPI20021502A priority patent/MY122889A/en
Priority to DE60224612T priority patent/DE60224612T2/de
Priority to EP02394057A priority patent/EP1269838B1/en
Priority to AT02394057T priority patent/ATE383766T1/de
Priority to CNB021197822A priority patent/CN1221170C/zh
Priority to KR1020020027625A priority patent/KR100829313B1/ko
Publication of JP2002335833A publication Critical patent/JP2002335833A/ja
Publication of JP2002335833A5 publication Critical patent/JP2002335833A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4851658B2 publication Critical patent/JP4851658B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプール、特に、スピニングリールのリール本体に前後移動自在に設けられたスプール軸に装着されるスピニングリールのスプールに関する。
【0002】
【従来の技術】
ドラグ機構が内蔵されたフロントドラグ型のスピニングリールでは、スプールは、ドラグ機構を介してスプール軸の先端に連結されている。この種のスプールは、糸巻胴部と、糸巻胴部の両端に大径に形成された前後のフランジ部と、後フランジ部と一体形成された筒状のスカート部とを有している。ドラグ機構は、ドラグ操作部と、糸巻胴部の内部に形成されたドラグ収納空間に配置されドラグ操作部により押圧される摩擦部とを有している。摩擦部は、スプール軸に対して回転不能な第1ディスクと、スプールに対して回転不能な第2ディスクとを有している。
【0003】
大型のスピニングリールでは、コンパクトなスプールで大きな号数の太い釣り糸の糸巻き量を確保できるようにするため、糸巻胴部を細く形成したものが知られている。このようなスピニングリールでは、糸巻胴部の径が比較的小さいため、太い釣り糸に対応する十分なドラグ力が得られるドラグ収納空間を糸巻胴部内に確保するのが困難になる。
【0004】
そこで、糸巻胴部ではなくロータの円筒部が近接して配置されるスプールの後部(具体的にはスカート部内)にドラグ機構の摩擦部を配置したスプールが実公平6−16512号公報に開示されている。前記公報に開示されたスピニングリールのスプールは、後フランジ部の後面に後方に突出する筒状のドラグ収納部を形成し、そのドラグ収納部内に第1及び第2ディスクを有する摩擦部を収納している。摩擦部は後方への移動が規制された状態で後フランジ部の後面に接触可能に配置されている。スプール軸の先端には、摩擦部を押圧するためのドラグ操作部が螺合している。スプールは軸受を介してスプール軸に装着されており、ドラグ操作部は、軸受を介して摩擦部を押圧している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、スプールの後退時にロータの円筒部が近接するスカート部の内部にドラグ機構の摩擦部を配置したので、摩擦部のスプール軸方向の寸法が制限される。このため、摩擦部のディスクの枚数が制限され、ディスク径を大きくしても、十分なドラグ力を得るのは難しい。
【0006】
本発明の課題は、後部にドラグ機構を有するスプールにおいて、十分なドラグ力を得やすくすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールのスプールは、スピニングリールのリール本体に前後移動自在に設けられたスプール軸に装着されるスプールであって、スプール本体と、ドラグ機構と、カバー部材と、第1転がり軸受と、第1支持部と、第2転がり軸受と、第2支持部と、を備えている。スプール本体は、スプール軸に回転自在に装着され内部に筒状の収納空間を有する糸巻胴部と、糸巻胴部の前後にそれぞれ設けられ糸巻胴部より大径の前後のフランジ部とを有している。ドラグ機構は、糸巻胴部を押圧するようにスプール軸の先端に螺合するドラグ操作部と、スプール軸に対して回転不能な複数の第1ディスク及び第1ディスクと交互に配置されスプール本体に対して回転不能な複数の第2ディスクを有し、後フランジ部の後面に接触可能でありかつスプール軸に後方への移動を規制された状態で配置された第1摩擦部と、スプール軸に対して回転不能な複数の第3ディスク及び第3ディスクと交互に配置されスプール本体に対して回転不能な複数の第4ディスクを有し、収納空間に軸方向の移動を規制された状態で収納されドラグ操作部により押圧される第2摩擦部とを含んでいる。カバー部材は、第1摩擦部を後方から覆うようにスプール本体に着脱自在に装着された部材である。第1転がり軸受は、第1摩擦部と第2摩擦部との間に配置されている。第1支持部は、スプール軸に回転不能かつ軸方向移動不能に装着され第1転がり軸受を介して糸巻胴部を回転自在に支持する。第2転がり軸受は、第2摩擦部とドラグ操作部との間に配置されている。第2支持部は、第2摩擦部とドラグ操作部との間に両者に接触しかつスプール軸に軸方向移動自在に配置され、第2転がり軸受を介して糸巻胴部を回転自在に支持する。
【0008】
このスピニングリールのスプールでは、スプール本体の後フランジの後面に接触して複数の第1ディスク及び第2ディスクを有する第1摩擦部が配置され、糸巻胴部内の収納空間に複数の第3ディスク及び第4ディスクを有する第2摩擦部が配置されている。ここでは、2つの摩擦部に複数のディスクをそれぞれ設けたので、各摩擦部のディスク枚数を多くすることができる。このため、第1摩擦部のディスクの枚数が制限されても第2摩擦部により十分なドラグ力を得やすくなる。
【0009】
また、第1摩擦部がカバー部材で覆われるので、第1及び第2ディスクがスプール本体ととともに移動し、スプールの着脱時に第1及び第2ディスクが脱落しなくなる。また、第1摩擦部カバー部材に覆われているので、異物が第1摩擦部に侵入しにくくなる。
【0010】
さらに、第2摩擦部を挟んで間隔を隔てて配置された2つの支持部で糸巻胴部を支持するので、スプールの支持間隔を十分に離すことができ、スプールが傾きにくくなり、ドラグ作動時のしゃくりが生じにくくなる。
【0011】
発明2に係るスピニングリールのスプールは、発明1に記載のスプールにおいで、第1ディスクと第2ディスク及び第3ディスクと第4ディスクとの間に装着されたドラグディスクをさらに備える。この場合には、相対回転する2つのディスクの間にドラグディスクが介装されるので、ドラグ作動時にスムーズにスプールが回転し、ドラグしゃくりが減少する。
【0012】
発明3に係るスピニングリールのスプールは、発明1又は2に記載のスプールにおいて、カバー部材とスプール本体との隙間をシールする第1シール手段と、カバー部材とスプール軸との隙間をシールする第2シール部材とをさらに備える。この場合には、第1摩擦部を後方からカバー部材で覆うとともに、カバー部材とスプール本体及びスプール軸との隙間をシール部材によりシールしているので、スプールとロータとの隙間から液体が浸入してもドラグ機構へ液体が浸入しにくくなる。このため、第1摩擦部が濡れにくくなり、ドラグ力の変動を抑えることができる。
【0013】
発明4に係るスピニングリールのスプールは、発明1から3のいずれかに記載のスプールにおいて、スプール本体は、後フランジ部の外周部から後方に向かって延びる筒状のスカート部を有し、スカート部とカバー部材の外周部との間に糸巻胴部に釣り糸を巻き付けるロータの円筒部の先端を配置可能である。この場合には、ロータの円筒部の先端がスカート部とカバー部材の外周部との間に配置可能である。このため、スプールの後部にドラグ機構を配置してもスプールが後退端に退入したときにカバー部材がロータの円筒部の先端に衝突しない。このため、スプールの前後移動に対してドラグ機構のスプール軸方向の寸法を考慮しなくてすみ、コンパクトなリールを実現できる。
【0014】
発明5に係るスピニングリールのスプールは、発明に記載のスプールにおいて、第2シール手段は、第1支持部に装着され、第1支持部とカバー部材との隙間をシールする。この場合には、スプール軸に支持部を設け支持部とカバー部材との隙間を第2シール手段でシールしているので、支持部とカバー部材との隙間が小さくなり、第2シール手段で隙間をシールしやすくなる。また、回転しない支持部に第2シール手段を装着しているので、シール寿命を伸ばすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1において、本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。
【0016】
リール本体2は、リールボディ2aと、リールボディ2aから斜め上前方に延びる竿取付脚2bとを有している。リールボディ2aは、図2に示すように内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。リールボディ2aの前部には、前方に突出する筒状部2cが一体形成されている。
【0017】
ロータ駆動機構5は、ハンドル1が連結されたハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3の中心部を貫通しており、ナット13によりロータ3と固定されている。ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受14a,14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。ピニオンギア12の前部12aには所定長さの平行な面取り部12bが形成されている。面取り部12bは、ロータ3及びワンウェイクラッチ(後述)をピニオンギア12に回転不能に連結するために形成されている。
【0018】
オシレーティング機構6は、トラバースカム方式の機構であり、スプール4の中心部にドラグ機構8を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。スライダ22にはスプール軸15の後端が回転不能に固定されている。中間ギア23は、図示しない減速機構を介してピニオンギア12に噛み合っている。
【0019】
ロータ3は、図2に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1及び第2ロータアーム31,32とを有している。円筒部30と両ロータアーム31,32とは、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されている。
【0020】
円筒部30の前部には前壁33が形成されており、前壁33の中央部にはボス部33aが形成されている。ボス部33aの中心部には面取り部12bに回転不能に係止される小判形状の貫通孔33bが形成されており、この貫通孔33bをピニオンギアの前部12a及びスプール軸15が貫通している。前壁33の前部にナット13が配置されており、ナット13の内部には、スプール軸15を回転自在に支持する軸受35が配置されている。この軸受35によりピニオンギア12とスプール軸15との間に隙間を形成している。これにより、スプール軸15がたわんでもロータ3の回転に影響を与えにくくなり、ロータ3の回転が軽くなる。
【0021】
第1ロータアーム31は、円筒部30から外方に凸に湾曲して前方に延びており、円筒部30との接続部は円筒部30の周方向に広がり湾曲している。第1ロータアーム31の先端の外周側には、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41が装着されている。
【0022】
第2ロータアーム32は、円筒部30から外方に凸に湾曲して前方に延びている。第2ロータアーム32は、円筒部30との接続部は円筒部30の周方向に広がり湾曲している。第2ロータアーム32の先端内周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。
【0023】
ラインローラ41と第2ベール支持部材42との間には線材を略U状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。これらの第1及び第2ベール支持部材40,42、ラインローラ41及びベール43により釣り糸をスプール4に案内するベールアーム44が構成される。ベールアーム44は、図2に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在である。
【0024】
円筒部30の内側において、リールボディ2aの筒状部2cの内部にはロータ3の逆転を常時禁止するための逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、図4に示すように、内輪52が遊転するローラ型のワンウェイクラッチ51を有している。ワンウェイクラッチ51は、ピニオンギア12に回転不能に係止された内輪52と、内輪の外周側に隙間をあけて同芯に配置された外輪53と、内輪52と外輪53とに接触可能に配置された複数のローラ54と、ローラ54を付勢して周方向に等間隔に配置するためのばね部材58と、ばね部材58を保持するばね保持部材55とを有している。
【0025】
内輪52は、ピニオンギア12に回転自在に装着された内輪本体56と、内輪本体56をピニオンギア12に回転不能に連結するための連結部材57とを有している。内輪本体56は、大径部56aと小径部56bとを有する段付き筒状部材である。大径部56aには、連結部材57を回転不能に係止するための係止凹部56cが形成されている。係止凹部56cは、正面から見て略矩形の空間である。大径部56aの外周面はローラ54が転動する精密加工された円形の転動面56dである。小径部56bの中心部には、円形の装着孔56eが形成されている。装着孔56eは、ピニオンギア12の面取り部12bが形成されていない部分に装着され、ピニオンギア12に芯出しされた状態で装着されている。
【0026】
連結部材57は、外周部が略矩形の部材であり、中心にピニオンギア12の面取り部12bに回転不能に係止される小判形状の貫通孔57aが形成されている。連結部材57の外周部は、略矩形形状であり、内輪本体56の係止凹部56cに係合して内輪本体56を回転不能に係止する。これにより、内輪本体56は、ピニオンギア12と回転不能に連結される。
【0027】
外輪53は、リールボディ2aの前部に回転不能に装着されており、その内周面には、ローラ54に対してくさび効果を発揮するための湾曲したカム面(図示せず)が形成されている。
【0028】
ばね保持部材55は、ローラ54を周方向に間隔を隔てて保持するばね部材58を保持するものである。ばね部材58は、ローラ54を逆転許容方向に付勢して等間隔に配置し、ロータ3が糸繰り出し方向に付勢された状態から糸巻取方向に回転したときの逆転許容動作への応答を速くするために設けられている。
【0029】
ワンウェイクラッチ51の前方において、筒状部2cには、リールボディ2a内部への液体の浸入を防止するためのリップ付きのシール板59が装着されている。シール板59は、5角形状に折り曲げられた抜け止めばね60により抜け止めされている。
【0030】
スプール4は、図2に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されている。スプール4は、図3及び図5に示すように、2つの軸受63,64によりスプール軸15に回転自在に装着されたスプール本体7と、スプール本体7をスプール軸15の先端に装着するドラグ機構8と、スプール本体7の後部を覆うカバー部材9と、第1及び第2シール手段としての第1及び第2シール部材61,62とを有している。
【0031】
先端からロータ3の前方にかけてスプール軸15の外周面には、ドラグ機構8を回転不能に係止するための平行な面取り部15aが形成されている。面取り部15aの先端部には、さらにドラグ機構8のドラグ力を調整操作するためのドラグ操作部70(後述)が螺合する雄ねじ部15bが形成されている。
【0032】
また、スプール軸15のロータ3の前方には、スプール4を回転自在に支持するとともに第1摩擦部71(後述)の後方への移動を規制するための第1支持部25が装着されている。第1支持部25は、筒状の支持部本体26と、支持部本体26の後方への移動を規制するとともに支持部本体26をスプール軸15に対して回転不能にする規制部27とを有している。支持部本体26は、軸受63が装着された小径筒状の軸受装着部26aと、ドラグ機構8を回転不能に係止するために5角星形状に形成された大径の係止部26bとを有している。軸受63の外輪後面は、図示しない抜け止め部材により抜け止めされている。支持部本体26は、スプール軸15に回転自在に装着されており、スプール軸15に径方向に沿ってねじ込まれた止めねじ28によっても、スプール軸15に回転転不能かつ軸方向移動不能に止められている。
【0033】
規制部27は、支持部本体26に固定された3枚の規制ディスク78,79,80を有している。規制ディスク78は、第2シール部材62を規制ディスク79とで挟持する。規制ディスク79は、規制ディスク78より小径であり、第2シール部材62が外周に装着される。規制ディスク79は、中心にスプール軸15の面取り部15aに回転不能に係止される小判形状の貫通孔79aを有している。規制ディスク80は、規制ディスク79より大径であり、中心にスプール軸15の面取り部15aに回転不能に係止される小判形状の貫通孔80aを有している。また、規制ディスク80は、スプール軸15の面取り部15aの後端部に配置されており、スプール軸15の面取り部15aと円形部分との段差により軸方向後方に移動不能に配置されている。これにより、支持部本体26及び第1摩擦部71のスプール軸方向後方への移動が規制される。これらの3枚の規制ディスク78〜80は、規制ディスク80の後方から貫通して支持部本体26の後面にねじ込まれた5本の皿ボルト81により支持部本体26に固定されている。この結果、支持部本体26は、スプール軸15に対してさらに強固に回転不能になる。
【0034】
スプール軸15のスプール本体7の内部には、スプール4を回転自在に支持するための第2支持部29が装着されている。第2支持部29は、スプール軸15に軸方向移動自在に装着された略筒状の内側部材29aと、スプール本体7の内周部に固定された略筒状の外側部材29bとを有しており、内側部材29aと外側部材29bとの間に軸受64が装着されている。内側部材29aは、後面にドラグ機構8を押圧するためのフランジ部29cを有している。
【0035】
外側部材29bの前面中間部には、前方に突出する筒状のシール受け部29dが形成されており、後述するドラグ操作部70に装着されたリップ付きの第3シール部材48の先端が接触している。また、外側部材29bとスプール本体7との間にはOリングからなる第4シール部材49が装着されている。この第3シール部材48と第4シール部材49とによりスプール4の前方から内部への液体の浸入を防止する第3シール手段が構成される。ここで、外側部材29bを設けるとともにシール受け部29dを前面中間部に設けたのは、スプール本体7の糸巻胴部7a(後述)の径が変動しても外側部材29bの形状や有無により変動を吸収できるようにするとともに、その径に応じてドラグ操作部70とドラグ収納空間65(後述)との隙間が変動してもシール位置が変動しないようにしてドラグ操作部70の互換性を維持するためである。すなわち、糸巻胴部7aの径が小さくなった場合には、シール受け部29dではなく糸巻胴部7aの内周面に同じサイズの第3シール部材48の先端を直接接触させることができる。
【0036】
スプール本体7は、たとえばアルミニウム合金を鍛造成形して得られた大小2段の円筒状の部材であり、外周に釣り糸が巻かれる筒状の糸巻胴部7aと、糸巻胴部7aの前後に設けられた大径の前後のフランジ部7b,7cと、後フランジ部7cから後方に延びる筒状のスカート部7dとを有している。
【0037】
糸巻胴部7aの前側内部には、ドラグ機構8の第2摩擦部72(後述)を収納する筒状のドラグ収納空間65が形成されている。ドラグ収納空間65には、ドラグ機構8を回転不能に係止する1対の係止溝65aが軸方向に沿って形成されている。糸巻胴部7aの後側面には、環状の肉盗み部7fが形成されている。この肉盗み部7fは、スプール4の軽量化を図るために形成されている。
【0038】
前フランジ部7bは、糸巻胴部7aと一体形成された内側フランジ部66aと、内側フランジ部66aの外周部に装着された、硬質セラミック製の外側フランジ部66bとを有している。外側フランジ部66bは、スプール4から放出される釣り糸との接触による傷付きや磨耗を防止するために設けられている。外側フランジ部66bは、糸巻胴部7aの前側内周部にねじ込み固定されたフランジ固定部材67により内側フランジ部66aに固定されている。
【0039】
後フランジ部7cは、前フランジ部7bより僅かに大径に糸巻胴部7aと一体形成されている。後フランジ部7cの後面にはスカート部7dの内周側に間隔を隔てて筒状のドラグ収納部7eが後方に突出して形成されている。ドラグ収納部7e内には、ドラグ機構8の第1摩擦部71(後述)が収納されている。ドラグ収納部7eの外周面には、カバー部材9をねじ込み固定するための雄ねじ部68が形成されている。また、内周面には、第1摩擦部71を回転不能に係止するための1対の係止溝69が対向して形成されている。係止溝69はスプール軸軸方向に沿って形成されている。
【0040】
スカート部7dは、後フランジ部7cと一体形成され後フランジ部7cの外周部から後方に筒状に延びている。この延びた先端は、スプール4の前進端に移動したとき、ロータ3の円筒部30の先端と僅かに重なる位置に配置される。
【0041】
ドラグ機構8は、スプール本体7とスプール軸15との間に装着され、スプール4にドラグ力を作用させるための機構である。ドラグ機構8は、ドラグ力を手で調整するためにスプール軸15の先端に配置されたドラグ操作部70と、ドラグ操作部70により押圧される第1及び第2摩擦部71,72とを有している。
【0042】
ドラグ操作部70は、ドラグ調整時に発音するドラグ調整発音機構70aと、スプール軸15の先端に形成された雄ねじ部15bに螺合するナット70bと、ドラグ力を増減するコイルばね70cとを内部に有している。ドラグ操作部70は、スプール軸15に対して回動することによりナット70bをスプール軸15に対して前後移動させる。このナット70bの移動により、コイルばね70cを伸縮させて第1摩擦部71及び第2摩擦部72への押圧力を変化させてドラグ力を調整する。ドラグ操作部70の後部外周面には、前述したように第3シール部材48が装着されており、これにより、スプール本体7内部への液体の浸入が防止される。第3シール部材48は、前方に傾斜したリップを有するリップ付きの環状弾性体製のシール部材であり、止め輪48aにより抜け止めされている。
【0043】
第1摩擦部71は、スプール軸15に対して回転不能な2枚の第1ディスク73a,73bと、第1ディスク73a,73bと押圧可能に交互に配置されスプール本体7に対して回転不能な第2ディスク74a,74bとを有している。また、第1摩擦部71は、3枚の調整ワッシャ76を介して規制部27によりスプール軸方向後方への移動が規制されている。第1ディスク73bと第2ディスク74aの間及び第2ディスク74aと第1ディスク74bの間には、たとえばカーボングラファイト製のドラグディスク90が装着されている。第1摩擦部71は、カバー部材9により覆われており、第1及び第2シール部材61,62により後方から内部への液体の浸入が防止されている。
【0044】
第1ディスク73a,73bは、たとえばステンレス合金製の部材であり、第1支持部25の支持部本体26に形成された係止部26bに係止される5角星形状の係止孔73cを中心部に有している。これにより、第1ディスク73はスプール軸15に対して回転不能であり、スプール軸15はリール本体2に対して回転不能なためリール本体2に対して回転不能になる。第1ディスク73aは、音出しディスク82(後述)を介して規制部27に接触して後方への移動が規制されている。
【0045】
第2ディスク74aは、たとえばステンレス合金製の部材であり、第2ディスク74bは、たとえばカーボングラファイト製の部材である。これらの第1及び第2ディスク74a,74bは、第1ディスク73a,73bと相対回転してドラグ力を発生するものである。第2ディスク74a,74bは係止溝69に係止される耳部74cを外周部に有し、内周部に第1支持部25が貫通する貫通孔74dを有している。これにより、第2ディスク74a,74bはスプール本体7に対して回転不能である。
【0046】
第1ディスク73aの後面には、ドラグ作動時に発音するドラグ発音機構77が配置されている。ドラグ発音機構77は、第1ディスク73aと規制部27との間に配置された音出しディスク82と、カバー部材9に固定された1対のガイド部材83に移動自在に装着された2つの音出しピン84と、各音出しピン84を音出しディスク82側に付勢する2つのコイルばね85とを有している。音出しディスク82は、第1支持部25の係止部26bに回転不能に装着されており、スプール軸15に対して回転不能である。音出しディスク82の音出しピン84に対向する位置には周方向に間隔を隔てて多数の凹部82aが形成されている。音出しディスク82の中心部には、係止部26bに係止される5角星形状の係止孔82bが形成されている。ガイド部材83は、カバー部材9にビスにより固定された有底筒状の部材であり、この内部に音出しピン84が進退自在に装着されている。このような構成のドラグ発音機構77では、ドラグが作動してスプール4がスプール軸15に対して相対回転すると、音出しピン84が凹部82aに対して進退を繰り返して振動して発音する。
【0047】
第2摩擦部72は、スプール軸15に対して回転不能な2枚のたとえばステンレス合金製の第3ディスク86a,86bと、糸巻胴部7aに対して回転不能な2枚の第4ディスク87a,87bとを有している。第3ディスク86a,86bと第4ディスク87a,87bとは交互に配置されており、その間には、カーボングラファイト製の3枚のドラグディスク88a〜88cが装着されている。第3ディスク86aは、第2支持部29の内側部材29aに形成されたフランジ部29cに対向して配置されており、スプール軸15に形成された面取り部15aに係止される小判形状の貫通孔86cが内周部に形成されている。第3ディスク86bも同様な貫通孔86cを有している。これにより第3ディスク86a,86bはスプール軸15に対して回転不能になっている。第4ディスク87a,87bの外周部には、ドラグ収納空間65に形成された係止溝65aに係合する耳部87cが突出して形成されている。これにより第4ディスク87a,87bはスプール4に対して回転不能になっている。第4ディスク87aは、ステンレス合金製である。第4ディスク87bは、たとえばカーボングラファイト製であり、ドラグ収納空間65の壁部に接触可能であり、スプール本体7を後方に押圧する。
【0048】
ここでは、2つの摩擦部71,72に複数のディスク73a,73b、74a,74b及び86a,86b、87a,87bをそれぞれ設けたので、各摩擦部71,72のディスク枚数を多くすることができる。このため、第1摩擦部71のディスクの枚数が制限されても第2摩擦部72により十分なドラグ力を得やすくなる。
【0049】
カバー部材9は、ドラグ操作部70をスプール軸15から外して、スプール4をスプール軸15から取り外すとき、第1摩擦部71をスプール本体7とともに着脱するために設けられている。カバー部材9は、ドラグ収納部7eの外周部に配置される第1円筒部9aと、第1円筒部9aから内方に延び第1摩擦部71の後方に配置される円板部9bと、円板部9bから後方に延びる第2円筒部9cとを有している。第1円筒部9aの内周面には、ドラグ収納部7eの外周面に形成された雄ねじ部68に螺合する雌ねじ部9dが形成されている。雌ねじ部9dの先端側には、ドラグ収納部7eの外周部との間に第1シール部材61が装着されている。円板部9bには、ガイド部材83が装着される1対の貫通孔が形成されている。第2円筒部9cには、規制ディスク79に装着された第2シール部材62の先端が接触している。
【0050】
カバー部材9の外周面とスカート部7dとの間には隙間が形成されており、この隙間にロータ3の円筒部30の先端が配置可能である。これにより、スプール4が後退したときに、スプール4の後退位置をリール本体2側に近づけることができ、リールの前後長さをコンパクトに維持できる。
【0051】
第1シール部材61はOリングからなり、カバー部材9の外周部とドラグ収納部7eとの隙間をシールし、カバー部材9の外周部から第1摩擦部71への液体の浸入を防止する。第2シール部材62は、先端に後方に向けて傾いたリップを有するシール部材である。第2シール部材62は、カバー部材9の内周部とスプール軸15との隙間をシールし、カバー部材9の内周部から第1摩擦部71への液体の浸入を防止する。このように、2つのシール部材61,62により第1摩擦部71がシールされているので、第1摩擦部71や第2摩擦部72に液体が侵入しにくくなり、水ぬれによるドラグ力の変動が生じにくくなる。また、スプールの前部も第3シール部材48や第4シール部材49により液体の浸入が防止されているので、スプール4の前部から第2摩擦部72や第1摩擦部71へ液体が浸入しにくくなる。
【0052】
〔リールの操作及び動作〕
釣りを行う前に魚の大きさや種類に合わせてドラグ力を調整する。ドラグ力を調整するには、釣り糸の適宜の長さ繰り出し、釣り糸の先端に対象魚に応じた重りを装着する。そして、ドラグ操作部70を回して適当なドラグ力を設定してハンドル1を回し、ドラグが作動することを確認する。ドラグ操作部70をたとえば時計回りに回すとスプール軸15に螺合するナット70bによりドラグ操作部70が後方に移動し、さらにコイルばね70cを介して第2支持部29の内側部材29aを押圧し、この押圧力が第2摩擦部72に点達されるとともに、スプール本体7を介してさらに第1摩擦部71に伝達される。これによりドラグ力が大きくなる。このとき、ドラグ調整発音機構70aが軽快なクリック音を発生する。ここでは、スプール本体7の後部の比較的大きな空間に第1摩擦部71を配置したので、糸巻胴部7aの径を小さくした深溝型のスプール4であっても、大きなドラグ力を得ることができる。
【0053】
キャスティング時にはベールアーム44を糸開放姿勢に反転させる。これにより第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42は揺動する。この状態で釣り竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っかけながら釣り竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。仕掛けが着水した後ハンドル1を糸巻取方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が糸巻取方向に回転する。ロータ3が回転すると、ベールアーム44がベール反転機構(図示せず)により糸巻取位置に復帰しロータ3の逆転が禁止されているので釣り糸の放出が止まる。
【0054】
釣り糸を巻き取る際には、ハンドル1を糸巻取方向に回転させる。すると、その回転がフェースギア11、ピニオンギア12を介してロータ3に伝達されロータ3が回転する。ロータ3が回転すると、ラインローラ41に案内された釣り糸がスプール4に巻き付けられる。このとき、糸巻胴部7aの径が前後のフランジ部7b,7cに比べて小径な深溝型のスプール4では、スプール全体の径を小さく維持して糸巻き量を多くすることができる。
【0055】
仕掛けに魚がかかると、ドラグ機構8が作動することがある。ドラグ機構8が作動すると、第1摩擦部71の第1ディスク73a,73bと第2ディスク74a,74b及び第2摩擦部72の第3ディスク86a,86bと第4ディスク87a,87bとの間でそれぞれ滑りが生じ、設定されたドラグ力で釣り糸が繰り出される。
【0056】
釣りをしているときやリールを洗浄しているときに、リールが水濡れし、スカート部7dとロータ3の円筒部30との隙間から液体が侵入することがある。しかし、カバー部材9の外周部及び内周部に第1及び第2シール部材61,62が装着されているので、後方から液体が浸入しても第1摩擦部71の内部に液体が浸入することがない。
【0057】
スプール4をスプール軸15から外す場合には、ドラグ操作部70を反時計回りに回転させる。すると、ドラグ操作部70がスプール軸15から外れて、スプール4をスプール軸15から取り出すことができる。このとき、第1摩擦部71は、後フランジ部7cに装着されたカバー部材9により覆われているので、軸受63及びスプール本体7とともに第1支持部25から外れる。また、第2摩擦部72は、前部が第2支持部29により覆われているので、軸受64及び第2支持部29とともにスプール軸15から外れる。このように、ドラグ機構8は、スプール本体7とともに一体で着脱できる。したがって、スプール4の構成部品のうち、第1支持部25と調整ワッシャ76だけがスプール軸15に残る。
【0058】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、カバー部材9を後フランジ部7cの外周部より内周側に配置したが、図6に示すように、スプール104のカバー部材109をスカート部107dと一体で形成してもよい。このようにカバー部材109とスカート部107dとを一体形成すると、濡れた釣り糸が常時接触するスプール本体7に耐食性を重視した材質や表面処理を用い、耐食性に対する制限が少ないカバー部材109及びスカート部107dに装飾性を重視した光輝性を有する材質を用いることができる。このため、耐食性を維持して装飾性が高い高級感があるスプールを提供できる。
【0059】
以下の説明では、前記実施形態と異なるスプール4の後フランジ部107c、スカート部107d、カバー部材109及びドラグ機構108の第1摩擦部171について説明する。
【0060】
スカート部107dは、後フランジ部107cと一体形成され後フランジ部107cの外周部から後方に延びる第1部分107gと、カバー部材109から第1部分107gと面一に後方に延びる第2部分107hとを有している。スカート部107dの第1部分107gの内周部には、カバー部材109に螺合する雌ねじ部107iが形成されている。
【0061】
カバー部材109は、第1部分107gの雌ねじ部107iに螺合する雄ねじ部109aが形成された第1円筒部109bと、第1円筒部109bの内周部から内側に延びる第1円板部109cと、第1円板部109cの内周部から後方に延びる第2円筒部109dと、第2円筒部109dの後端部から内側に延びる第2円板部109eと、第2円板部109eの内周部から後方に延びる第3円筒部109fとを有している。
【0062】
第1円筒部109bは、スカート部107dの第1部分107gに連なる第2部分107hと一体形成されている。このため、第1円筒部109bは、第2部分107hに対して第1部分107gの略肉厚分だけ小径になっている。第1円筒部109bの前方においてスカート部107dの内周面には、1対の第2係止溝169aが形成されている。第2係止溝169aには、第1摩擦部171の第2ディスク174bが回転不能に装着されている。
【0063】
第1円板部109cは、第1円筒部109bの先端よりやや後方に位置しており、第1円板部109cの前方には、後フランジ部107cとの間に空間が形成されている。
【0064】
第2円筒部109dは、ロータ3の円筒部30の先端の内周側に配置可能である。第2円筒部109dの先端内周部には、1対の第1係止溝169aが形成されている。第1係止溝169aには、第1摩擦部171の第2ディスク174aが回転不能に係止されている。第2円板部109eには、ドラグ発音機構77が装着されている。第3円筒部109fは規制部27の外方に配置されている。
【0065】
第1摩擦部171は、2枚の第1ディスク173a,173bと、第1ディスク173a,173bと交互に配置された2枚の第2ディスク174a,174bとを有している。これらのディスクのうち第2ディスク174bを除くディスクは、たとえばともにステンレス合金製である。また、第2ディスク174bは、たとえばカーボングラファイト製である。第1ディスク173a,173bは、第1支持部25の支持部本体26に形成された係止部26bに回転不能に係止されている。第1ディスク173bは、第1ディスク173aより大径で第1円板部109cの前面に配置されている。第1ディスク173aと第2ディスク174aとの間及び第2ディスク174aと第1ディスク173bとの間には、それぞれカーボングラファイト製のドラグディスク190が介装されている。第2ディスク174a,174bは、それぞれ第1及び第2係止溝169a,169bに係止される耳部174cを有しており、カバー部材109,スプール本体107にそれぞれ回転不能に係止されている。
【0066】
Oリングからなる第1シール部材161は、スカート部107dの第1部分107gの先端内周部とカバー部材109の第1円筒部109bの外周面との間に装着されている。
【0067】
このように構成されたスプール104でも、カバー部材109とスプール本体107及び第1支持部25との隙間をシールできるので、スプール後方からの第1摩擦部171への液体の侵入を防止できる。また、耐食性に対する制限が少ないカバー部材109とスカート部107dの第2部分107hとを一体形成したので、スカート部107dの第2部分107hの材質や表面処理を耐食性ではなく装飾性を重視したものにすることができる。また、スカート部107dの第2部分107hを除くスプール本体107の材質や表面処理は、耐食性を重視したものにすることができる。このため、スプール104の釣り糸接触部分の耐食性を維持してスカート部107dの装飾性を向上させることができる。
【0068】
(b)前記実施形態では、第2支持部29を第2摩擦部72の前方に配置したが、後方に配置してもよい。この場合、第3シール手段をドラグ操作部70に装着し第2摩擦部72の前方を覆うようにドラグ収納部65の内周面に接触させれば、スプール前方から第2摩擦部72への液体の浸入防止できる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、2つの摩擦部に複数のディスクをそれぞれ設けたので、各摩擦部のディスク枚数を多くすることができる。このため、第1摩擦部のディスクの枚数が制限されても第2摩擦部により十分なドラグ力を得やすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの左側面図。
【図2】 その左側面断面図。
【図3】 そのスプール部分の断面拡大図。
【図4】 逆転防止機構の分解斜視図。
【図5】 スプールの分解斜視図。
【図6】 他の実施形態の図3に相当する図。
【符号の説明】
2 リール本体
3 ロータ
4,104 スプール
7,107 スプール本体
7a,107a 糸巻胴部
7b 前フランジ部
7c,107c 後フランジ部
7d,107d スカート部
7e ドラグ収納部
8,108 ドラグ機構
9,109 カバー部材
25 第1支持部
29 第2支持部
30 円筒部
48 第3シール部材
49 第4シール部材
61 第1シール部材
62 第2シール部材
65 ドラグ収納空間
70 ドラグ操作部
71 第1摩擦部
72 第2摩擦部
73a,73b,173a,173b 第1ディスク
74a,74b,174a,174b 第2ディスク
77 ドラグ発音機構
88a〜88c,90,190 ドラグディスク
86a,86b 第3ディスク
87a,87b 第4ディスク

Claims (5)

  1. スピニングリールのリール本体に前後移動自在に設けられたスプール軸に装着されるスピニングリールのスプールであって、
    前記スプール軸に回転自在に装着され内部に筒状の収納空間を有する糸巻胴部と、前記糸巻胴部の前後にそれぞれ設けられ前記糸巻胴部より大径の前後のフランジ部とを有するスプール本体と、
    前記糸巻胴部を押圧するように前記スプール軸の先端に螺合するドラグ操作部と、前記スプール軸に対して回転不能な複数の第1ディスク及び前記第1ディスクと交互に配置され前記スプール本体に対して回転不能な複数の第2ディスクを有し、前記後フランジ部の後面に接触可能でありかつ前記スプール軸に後方への移動を規制された状態で配置された第1摩擦部と、前記スプール軸に対して回転不能な複数の第3ディスク及び前記第3ディスクと交互に配置され前記スプール本体に対して回転不能な複数の第4ディスクを有し、前記収納空間に軸方向の移動を規制された状態で収納され前記ドラグ操作部により押圧される第2摩擦部とを含むドラグ機構と、
    前記第1摩擦部を後方から覆うように前記スプール本体に着脱自在に装着されたカバー部材と、
    前記第1摩擦部と前記第2摩擦部との間に配置された第1転がり軸受と、
    前記スプール軸に回転不能かつ軸方向移動不能に装着され前記第1転がり軸受を介して前記糸巻胴部を回転自在に支持する第1支持部と、
    前記第2摩擦部と前記ドラグ操作部との間に配置された第2転がり軸受と、
    前記第2摩擦部と前記ドラグ操作部との間に両者に接触しかつ前記スプール軸に軸方向移動自在に配置され、前記第2転がり軸受を介して前記糸巻胴部を回転自在に支持する第2支持部と、
    備えたスピニングリールのスプール。
  2. 前記第1ディスクと第2ディスク及び前記第3ディスクと第4ディスクとの間に装着されたドラグディスクをさらに備える、請求項1に記載のスピニングリールのスプール。
  3. 前記カバー部材と前記スプール本体との隙間をシールする第1シール手段と、前記カバー部材と前記スプール軸との隙間をシールする第2シール部材とをさらに備える、請求項1又は2に記載のスピニングリールのスプール。
  4. 前記スプール本体は、前記後フランジ部の外周部から後方に向かって延びる筒状のスカート部を有し、
    前記スカート部と前記カバー部材の外周部との間に前記糸巻胴部に釣り糸を巻き付けるロータの円筒部の先端を配置可能である、請求1から3のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
  5. 前記第2シール手段は、前記第1支持部に装着され、前記第1支持部と前記カバー部材との隙間をシールする、請求項に記載のスピニングリールのスプール。
JP2001148816A 2001-05-18 2001-05-18 スピニングリールのスプール Expired - Lifetime JP4851658B2 (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001148816A JP4851658B2 (ja) 2001-05-18 2001-05-18 スピニングリールのスプール
TW091105440A TW534795B (en) 2001-05-18 2002-03-21 Spinning-reel spool
US10/124,273 US6598819B2 (en) 2001-05-18 2002-04-18 Spinning-reel spool
SG200202345A SG102677A1 (en) 2001-05-18 2002-04-19 Spinning-reel spool
MYPI20021502A MY122889A (en) 2001-05-18 2002-04-24 Spinning-reel spool
EP02394057A EP1269838B1 (en) 2001-05-18 2002-05-07 Spinning-reel spool
DE60224612T DE60224612T2 (de) 2001-05-18 2002-05-07 Angelspule
AT02394057T ATE383766T1 (de) 2001-05-18 2002-05-07 Angelspule
CNB021197822A CN1221170C (zh) 2001-05-18 2002-05-17 旋转卷线器的卷筒
KR1020020027625A KR100829313B1 (ko) 2001-05-18 2002-05-18 스피닝 릴의 스풀

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001148816A JP4851658B2 (ja) 2001-05-18 2001-05-18 スピニングリールのスプール

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002335833A JP2002335833A (ja) 2002-11-26
JP2002335833A5 JP2002335833A5 (ja) 2008-05-22
JP4851658B2 true JP4851658B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=18994065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001148816A Expired - Lifetime JP4851658B2 (ja) 2001-05-18 2001-05-18 スピニングリールのスプール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4851658B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4638716B2 (ja) * 2004-11-10 2011-02-23 株式会社シマノ スピニングリールのドラグつまみ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56107277A (en) * 1980-01-30 1981-08-26 Sharp Corp Temperature control device for heat roller
GB2123661B (en) * 1982-07-22 1985-11-06 Brunswick Corp Drag for spinning reel
JPS63151761A (ja) * 1986-12-15 1988-06-24 小野田エー・エル・シー株式会社 軽量気泡コンクリ−トの補修方法
JPS63151762A (ja) * 1986-12-15 1988-06-24 小野田エー・エル・シー株式会社 軽量気泡コンクリ−トの補修方法
JP2545519B2 (ja) * 1986-12-28 1996-10-23 株式会社シマノ 釣用リ−ル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002335833A (ja) 2002-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100829313B1 (ko) 스피닝 릴의 스풀
JP4863928B2 (ja) スピニングリールのスプール
KR101396775B1 (ko) 스피닝 릴의 핸들 조립체
TWI410212B (zh) The connecting member of the reel for fishing
JP2008283931A5 (ja)
JP6134133B2 (ja) ドラグつまみ、及びこれを用いた釣り用リール
JP4851658B2 (ja) スピニングリールのスプール
JP2006217849A (ja) スピニングリールの発音機構
JP4772982B2 (ja) スピニングリールのスプール
KR20020064156A (ko) 스피닝 릴의 낚싯줄 안내 기구
JP4625591B2 (ja) スピニングリールのスプール
TW200302697A (en) Spinning Reel Rotor
JPH09294514A (ja) スピニングリール
JP2004275054A (ja) スピニングリールの発音機構
JP3981325B2 (ja) スピニングリールのスプール支持構造
JP4901710B2 (ja) スピニングリールのドラグつまみ組立体
JP2009148173A5 (ja)
JPH10327723A (ja) 魚釣用スピニングリールのドラッグ機構
JP2000060374A (ja) スピニングリールの釣り糸案内機構
JP2000116288A (ja) 魚釣り用スピニングリール
JP3892708B2 (ja) 釣り用リールの発音装置
JP2001352875A (ja) スピニングリールのフロントドラグ機構
JP4233166B2 (ja) スピニングリールのスプール
JP2003079289A (ja) 釣り用リールのワンウェイクラッチ
JPH11178488A (ja) 魚釣用スピニングリール

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080404

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080404

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101019

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111018

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4851658

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term