JP2006217849A - スピニングリールの発音機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スピニングリールの発音機構において、凹凸部の回転半径が大きい場合にもスプールの回転に影響を及ぼすことなく、大きな歯切れがよい音を出すようにする。
【解決手段】 ドラグ発音機構77は、スプールに対して回転不能に装着されたカバー部材9と、スプール軸に対して回転不能に装着された第1ディスク73aとを有している。カバー部材9は、内周部に形成されスプールの回転方向に間隔を隔てて配置された複数の凹凸部82を有している。第1ディスク73aは、後面にねじ止め装着された保持部材83と、一端が保持部材83に固定されたコイルばね85と、基端がコイルばね85に固定され先端が凹凸部82に接触可能に配置されたピン部材84とを有している。ここでは、スプールが回転したときコイルばね85が凹凸部82の回転方向に撓み、ピン部材84が凹凸部82に接触を繰り返して発音するようになっている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、発音機構、特に、スプールとスプール軸との相対回転により発音するスピニングリールの発音機構に関する。
一般に、スピニングリールは、ハンドルを回転自在に支持するリール本体と、ロータと、スプール軸に回転可能に装着されたスプールとを備えている。スピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在であり、外周に釣り糸が巻き付けられる糸巻胴部と、糸巻胴部の後端部に設けられた大径筒状のスカート部とを備えている。糸巻胴部の後端部には、スプール軸に回転不能に装着され、スプールの後方への移動を規制するスプール受け部が配置されている。また、フロントドラグ型のスピニングリールでは、糸巻胴部の内部には、複数のドラグディスクからなるドラグ機構や、ドラグ機構作動時に発音する発音機構等を有している(たとえば、特許文献1参照)。
このような発音機構は、スプール軸に回転不能に装着されたドラグディスクの外周部に周方向に間隔を隔てて形成された複数の凹凸部と、ドラグディスク外周部とスプールの糸巻胴部内周部との間に進退可能に配置され凹凸部方向に向けて付勢されたピン部材とを有している。ここでは、スプールが回転したとき、ピン部材が凹凸部の略垂直方向に向けて接触を繰り返して発音するようになっている。この種の発音機構では、たとえば糸巻胴部の内部に圧縮装着されたばね部材によって、ピン部材が凹凸部の略垂直方向に向けて常に付勢された状態になっており、この付勢力によって大きな歯切れがよい音を出すようになっている。
特開2002−345368号公報
前記従来の発音機構は、スプールが回転したとき、ピン部材が凹凸部の略垂直方向に向けて接触を繰り返して発音するようになっている。しかし、この発音機構では、ピン部材の回転方向とピン部材の凹凸部方向への進退方向とが略直交するようになっているので、ピン部材が凹凸部の略垂直方向に接触するときに、凹凸部の回転方向に向かって力が作用する。このように凹凸部の回転方向に向かって力が作用すると、特に、凹凸部の回転半径が大きい場合には、スプールに対する回転抵抗が増大し、スプールの滑らかな回転を阻害するおそれが生じる。
本発明の課題は、スピニングリールの発音機構において、凹凸部の回転半径が大きい場合にもスプールの回転に影響を及ぼすことなく、大きな歯切れがよい音を出すようにすることにある。
発明1に係るスピニングリールの発音機構は、釣り糸の巻き取り及び繰り出しを行うスプールと、スプールが装着されるスプール軸との相対回転により発音するスピニングリールの発音機構であって、スプールに対して回転不能に設けられスプールの回転方向に間隔を隔てて配置された複数の凹凸部を有する第1部材と、保持部材とコイルばねとピン部材とを有しスプールが回転したときコイルばねが凹凸部の回転方向に撓みピン部材が凹凸部に接触を繰り返して発音する第2部材とを備えている。保持部材は、スプール軸に対して回転不能に装着されている。コイルばねは、一端が保持部材に固定されている。ピン部材は、基端がコイルばねに固定され、先端が凹凸部に接触可能に配置されている。
この発音機構では、スプールが回転したとき、コイルばねが凹凸部の回転方向に撓み、ピン部材が凹凸部のスプールの回転方向に向けて接触を繰り返して発音するようになっている。ここでは、ピン部材を凹凸部に接触させることにより、大きな歯切れがよい音を出すことができる。さらに、ここでは、コイルばねが撓んだとき凹凸部の回転方向とピン部材の進退方向とが同一方向になっているので、スプールに対する回転抵抗が減少し、スプールの回転に影響を及ぼしにくくなる。さらに、ここでは、凹凸部の回転半径を大きくすることができるので、凹凸部のピッチを細かくすることができ、このため大きな歯切れがよい音を出すことができる。したがって、凹凸部の回転半径が大きい場合にもスプールの回転に影響を及ぼすことなく、大きな歯切れがよい音を出すことができる。
発明2に係る発音機構は、発明1の発音機構において、第1部材は、外周に釣り糸が巻きつけられ、スプールを構成する糸巻胴部である。この場合、糸巻胴部に複数の凹凸部を形成することによって、発音機構全体を糸巻胴部の内部にコンパクトに配置できる。
発明3に係る発音機構は、発明1の発音機構において、第1部材は、外周に釣り糸が巻きつけられる糸巻胴部の後端側に糸巻胴部より大径に設けられ、スプールを構成するスカート部である。この場合、スカート部に複数の凹凸部を形成することによって、全体の部品点数を減少できる。
発明4に係る発音機構は、発明1の発音機構において、第1部材は、スプールに対して回転不能に装着された筒状部材である。この場合、たとえばスプールと材質の異なる筒状部材に複数の凹凸部を形成することによって、ピン部材が凹凸部に接触したときに、より大きな歯切れがよい音を出すことができる。
発明5に係る発音機構は、発明4の発音機構において、第1部材は、スプールの内部に配置されたドラグ機構の外周部を覆うドラグカバーである。この場合、第1部材をドラグカバーと兼用できる。
発明6に係る発音機構は、発明1から5のいずれかの発音機構において、第2部材は、スプール軸に対して回転不能に装着された環状部材である。この場合、たとえばスプール軸より大径になる別体の環状部材を設けることにより、保持部材の装着が容易になる。
発明7に係る発音機構は、発明6の発音機構において、第2部材は、スプールの内部に配置されたドラグ機構を構成するドラグディスクである。この場合、第2部材をドラグディスクと兼用できる。
発明8に係る発音機構は、発明1から7のいずれかの発音機構において、複数の凹凸部は、第1部材の内周部に形成されている。この場合、従来の発音機構の第1部材を転用できる。
発明9に係る発音機構は、発明1から8のいずれかの発音機構において、保持部材は、第2部材の後端面にねじ止め装着されている。この場合、ねじ部材によって保持部材の着脱を容易に行える。
発明10に係る発音機構は、発明1から9のいずれかの発音機構において、保持部材は、コイルばねの基端が装着される筒状部材である。この場合、コイルばねの構造が簡素になる。
発明11に係る発音機構は、発明1から10のいずれかの発音機構において、保持部材は、コイルばねの一端が係止可能な係止突起を有している。この場合、コイルばねの係止が容易かつ確実になる。
発明12に係る発音機構は、発明1から11のいずれかの発音機構において、保持部材は、合成樹脂製部材である。この場合、保持部材全体を軽量化できる。
発明13に係る発音機構は、発明1から12のいずれかの発音機構において、ピン部材は、先端部が略球形状となるように形成された硬質部材である。この場合、ピン部材が凹凸部に接触したときに、さらに大きな歯切れがよい音を出すことができる。
発明14に係るスピニングリールの発音機構は、釣り糸の巻き取り及び繰り出しを行うスプールと、スプールが装着されるスプール軸との相対回転により発音するスピニングリールの発音機構であって、スプール軸に対して回転不能に装着されスプールの回転方向に間隔を隔てて配置された複数の凹凸部を有する第1部材と、保持部材とコイルばねとピン部材とを有しスプールが回転したときコイルばねが凹凸部の回転方向に撓みピン部材が凹凸部に接触を繰り返して発音する第2部材とを備えている。保持部材は、スプールに対して回転不能に設けられている。コイルばねは、一端が保持部材に固定されている。ピン部材は、基端がコイルばねに固定され、先端が凹凸部に接触可能に配置されている。
この発音機構では、スプールが回転したとき、コイルばねが凹凸部の回転方向に撓み、ピン部材が凹凸部のスプールの回転方向に向けて接触を繰り返して発音するようになっている。ここでは、ピン部材を凹凸部に接触させることにより、大きな歯切れがよい音を出すことができる。さらに、ここでは、コイルばねが撓んだとき凹凸部の回転方向とピン部材の進退方向とが同一方向になっているので、スプールに対する回転抵抗が減少し、スプールの回転に影響を及ぼしにくくなる。したがって、スプールの回転に影響を及ぼすことなく、大きな歯切れがよい音を出すことができる。なお、発明1の発音機構では、スプールに対して回転不能に第1部材が設けられスプール軸に対して回転不能に第2部材が装着されていたが、発明14の発音機構では、スプール軸に対して回転不能に第1部材が装着されスプールに対して回転不能に第2部材が設けられている。
本発明によれば、スピニングリールの発音機構において、スプールが回転したとき、コイルばねが凹凸部の回転方向に撓み、ピン部材が凹凸部のスプールの回転方向に向けて接触を繰り返して発音するようになっているので、凹凸部の回転半径が大きい場合にもスプールの回転に影響を及ぼすことなく、大きな歯切れがよい音を出すことができる。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、図1に示すように、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。
リール本体2は、リールボディ2aと、リールボディ2aから斜め上前方に延びる竿取付脚2bとを有している。リールボディ2aは、図2に示すように内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。リールボディ2aの前部には、前方に突出する筒状部2cが一体形成されている。
ロータ駆動機構5は、ハンドル1が連結されたハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3の中心部を貫通しており、ナット13によりロータ3と固定されている。ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受14a、14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。ピニオンギア12の前部12aには所定長さの平行な面取り部12bが形成されている。面取り部12bは、ロータ3及び後述するワンウェイクラッチをピニオンギア12に回転不能に連結するために形成されている。
オシレーティング機構6は、トラバースカム方式の機構であり、スプール4の中心部にドラグ機構8を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。スライダ22にはスプール軸15の後端が回転不能に固定されている。中間ギア23は、図示しない減速機構を介してピニオンギア12に噛み合っている。
ロータ3は、図2に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1及び第2ロータアーム31、32とを有している。円筒部30と両ロータアーム31、32とは、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されている。
円筒部30の前部には前壁33が形成されており、前壁33の中央部にはボス部33aが形成されている。ボス部33aの中心部には面取り部12bに回転不能に係止される小判形状の貫通孔33bが形成されており、この貫通孔33bをピニオンギアの前部12a及びスプール軸15が貫通している。前壁33の前部にナット13が配置されており、ナット13の内部には、スプール軸15を回転自在に支持する軸受35が配置されている。この軸受35によりピニオンギア12とスプール軸15との間に隙間を形成している。これにより、スプール軸15が撓んでもロータ3の回転に影響を与えにくくなり、ロータ3の回転が軽くなる。
第1ロータアーム31は、円筒部30から外方に凸に湾曲して前方に延びており、円筒部30との接続部は円筒部30の周方向に広がり湾曲している。第1ロータアーム31の先端の外周側には、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41が装着されている。
第2ロータアーム32は、円筒部30から外方に凸に湾曲して前方に延びている。第2ロータアーム32は、円筒部30から外方に凸に湾曲して前方に延びており、円筒部30との接続部は円筒部30の周方向に広がり湾曲している。第2ロータアーム32の先端内周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。
ラインローラ41と第2ベール支持部材42との間には線材を略U状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。これらの第1及び第2ベール支持部材40、42、ラインローラ41及びベール43により釣り糸をスプール4に案内するベールアーム44が構成される。ベールアーム44は、図2に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在である。
円筒部30の内側において、リールボディ2aの筒状部2cの内部にはロータ3の逆転を常時禁止するための逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、図4に示すように、内輪52が遊転するローラ型のワンウェイクラッチ51を有している。ワンウェイクラッチ51は、ピニオンギア12に回転不能に係止された内輪52と、内輪の外周側に隙間をあけて同芯に配置された外輪53と、内輪52と外輪53とに接触可能に配置された複数のローラ54と、ローラ54を付勢して周方向に等間隔に配置するためのばね部材58と、ばね部材58を保持するばね保持部材55とを有している。
内輪52は、ピニオンギア12に回転自在に装着された内輪本体56と、内輪本体56をピニオンギア12に回転不能に連結するための連結部材57とを有している。内輪本体56は、大径部56aと小径部56bとを有する段付き筒状部材である。大径部56aには、連結部材57を回転不能に係止するための係止凹部56cが形成されている。係止凹部56cは、正面から見て略矩形の空間である。大径部56aの外周面はローラ54が転動する精密加工された円形の転動面56dである。小径部56bの中心部には、円形の装着孔56eが形成されている。装着孔56eは、ピニオンギア12の面取り部12bが形成されていない部分に装着され、ピニオンギア12に芯出しされた状態で装着されている。
連結部材57は、外周部が略矩形の部材であり、中心にピニオンギア12の面取り部12bに回転不能に係止される小判形状の貫通孔57aが形成されている。連結部材57の外周部は、略矩形形状であり、内輪本体56の係止凹部56cに係合して内輪本体56を回転不能に係止する。これにより、内輪本体56は、ピニオンギア12と回転不能に連結される。
外輪53は、リールボディ2aの前部に回転不能に装着されており、その内周面には、ローラ54に対してくさび効果を発揮するための湾曲した図示しないカム面が形成されている。
ばね保持部材55は、ローラ54を周方向に間隔を隔てて保持するばね部材58を保持するものである。ばね部材58は、ローラ54を逆転許容方向に付勢して等間隔に配置し、ロータ3が糸繰り出し方向に付勢された状態から糸巻取方向に回転したときの逆転許容動作への応答を速くするために設けられている。
ワンウェイクラッチ51の前方において、筒状部2cには、リールボディ2a内部への液体の浸入を防止するためのリップ付きのシール板59が装着されている。シール板59は、5角形状に折り曲げられた抜け止めばね60により抜け止めされている。
スプール4は、図2に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されている。スプール4は、図3及び図5に示すように、2つの軸受63、64によりスプール軸15に回転自在に装着されたスプール本体7と、スプール本体7をスプール軸15の先端に装着するドラグ機構8と、スプール本体7の後部を覆うカバー部材9と、第1及び第2シール手段としての第1及び第2シール部材61、62とを有している。
先端からロータ3の前方にかけてスプール軸15の外周面には、ドラグ機構8を回転不能に係止するための平行な面取り部15aが形成されている。面取り部15aの先端部には、さらにドラグ機構8のドラグ力を調整操作するための後述するドラグ操作部70が螺合する雄ねじ部15bが形成されている。
また、スプール軸15のロータ3の前方には、スプール4を回転自在に支持するとともに後述する第1摩擦部71の後方への移動を規制するための第1支持部25が装着されている。第1支持部25は、筒状の支持部本体26と、支持部本体26の後方への移動を規制するとともに支持部本体26をスプール軸15に対して回転不能にする規制部27とを有している。支持部本体26は、軸受63が装着された小径筒状の軸受装着部26aと、ドラグ機構8を回転不能に係止するために5角星形状に形成された大径の係止部26bとを有している。軸受63の外輪後面は、図示しない抜け止め部材により抜け止めされている。支持部本体26は、スプール軸15に回転自在に装着されており、スプール軸15に径方向に沿ってねじ込まれた止めねじ28によっても、スプール軸15に回転転不能かつ軸方向移動不能に止められている。
規制部27は、支持部本体26に固定された3枚の規制ディスク78、79、80を有している。規制ディスク78は、第2シール部材62を規制ディスク79とで挟持する。規制ディスク79は、規制ディスク78より小径であり、第2シール部材62が外周に装着される。規制ディスク79は、中心にスプール軸15の面取り部15aに回転不能に係止される小判形状の貫通孔79aを有している。規制ディスク80は、規制ディスク79より大径であり、中心にスプール軸15の面取り部15aに回転不能に係止される小判形状の貫通孔80aを有している。また、規制ディスク80は、スプール軸15の面取り部15aの後端部に配置されており、スプール軸15の面取り部15aと円形部分との段差により軸方向後方に移動不能に配置されている。これにより、支持部本体26及び第1摩擦部71のスプール軸方向後方への移動が規制される。これらの3枚の規制ディスク78〜80は、規制ディスク80の後方から貫通して支持部本体26の後面にねじ込まれた5本の皿ボルト81により支持部本体26に固定されている。この結果、支持部本体26は、スプール軸15に対してさらに強固に回転不能になる。
スプール軸15のスプール本体7の内部には、スプール4を回転自在に支持するための第2支持部29が装着されている。第2支持部29は、スプール軸15に軸方向移動自在に装着された略筒状の内側部材29aと、スプール本体7の内周部に固定された略筒状の外側部材29bとを有しており、内側部材29aと外側部材29bとの間に軸受64が装着されている。内側部材29aは、後面にドラグ機構8を押圧するためのフランジ部29cを有している。
外側部材29bの前面中間部には、前方に突出する筒状のシール受け部29dが形成されており、後述するドラグ操作部70に装着されたリップ付きの第3シール部材48の先端が接触している。また、外側部材29bとスプール本体7との間にはOリングからなる第4シール部材49が装着されている。この第3シール部材48と第4シール部材49とによりスプール4の前方から内部への液体の浸入を防止する第3シール手段が構成される。ここで、外側部材29bを設けるとともにシール受け部29dを前面中間部に設けたのは、スプール本体7の後述する糸巻胴部7aの径が変動しても外側部材29bの形状や有無により変動を吸収できるようにするとともに、その径に応じてドラグ操作部70と後述するドラグ収納空間65との隙間が変動してもシール位置が変動しないようにしてドラグ操作部70の互換性を維持するためである。すなわち、糸巻胴部7aの径が小さくなった場合には、シール受け部ではなく糸巻胴部7aの内周面に同じサイズの第3シール部材48の先端を直接接触させることができる。
スプール本体7は、たとえばアルミニウム合金を鍛造成形して得られた大小2段の円筒状の部材であり、外周に釣り糸が巻かれる筒状の糸巻胴部7aと、糸巻胴部7aの前後に設けられた大径の前フランジ部7b及び後フランジ部7cと、後フランジ部7cから後方に延びる筒状のスカート部7dとを有している。
糸巻胴部7aの前側内部には、ドラグ機構8の後述する第2摩擦部72を収納する筒状のドラグ収納空間65が形成されている。ドラグ収納空間65には、ドラグ機構8を回転不能に係止する1対の係止溝65aが軸方向に沿って形成されている。糸巻胴部7aの後側面には、環状の肉盗み部7fが形成されている。この肉盗み部7fは、スプール4の軽量化を図るために形成されている。
前フランジ部7bは、糸巻胴部7aと一体形成された内側フランジ部66aと、内側フランジ部66aの外周部に装着された、硬質セラミック製の外側フランジ部66bとを有している。外側フランジ部66bは、スプール4から放出される釣り糸との接触による傷付きや磨耗を防止するために設けられている。外側フランジ部66bは、糸巻胴部7aの前側内周部にねじ込み固定されたフランジ固定部材67により内側フランジ部66aに固定されている。
後フランジ部7cは、前フランジ部7bより僅かに大径に糸巻胴部7aと一体形成されている。後フランジ部7cの後面にはスカート部7dの内周側に間隔を隔てて筒状のドラグ収納部7eが後方に突出して形成されている。ドラグ収納部7e内には、ドラグ機構8の後述する第1摩擦部71が収納されている。ドラグ収納部7eの外周面には、カバー部材9をねじ込み固定するための雄ねじ部68が形成されている。また、内周面には、第1摩擦部71を回転不能に係止するための1対の係止溝69が対向して形成されている。係止溝69はスプール軸軸方向に沿って形成されている。
スカート部7dは、後フランジ部7cと一体形成され後フランジ部7cの外周部から後方に筒状に延びている。この延びた先端は、スプール4の前進端に移動したとき、ロータ3の円筒部30の先端と僅かに重なる位置に配置される。
ドラグ機構8は、スプール本体7とスプール軸15との間に装着され、スプール4にドラグ力を作用させるための機構である。ドラグ機構8は、ドラグ力を手で調整するためにスプール軸15の先端に配置されたドラグ操作部70と、ドラグ操作部70により押圧される第1及び第2摩擦部71、72とを有している。
カバー部材9は、ドラグ操作部70をスプール軸15から外して、スプール4をスプール軸15から取り外すとき、第1摩擦部71をスプール本体7とともに着脱するために設けられている。カバー部材9は、ドラグ収納部7eの外周部に配置される第1円筒部9aと、第1円筒部9aから内方に延び第1摩擦部71の後方に配置される円板部9bと、円板部9bから後方に延びる第2円筒部9cとを有している。第1円筒部9aの内周面には、ドラグ収納部7eの外周面に形成された雄ねじ部68に螺合する雌ねじ部9dと、雌ねじ部9dの後方に形成され後述するドラグ発音機構77の複数の凹凸部82とが形成されている。雌ねじ部9dの先端側には、ドラグ収納部7eの外周部との間に第1シール部材61が装着されている。第2円筒部9cには、規制ディスク79に装着された第2シール部材62の先端が接触している。
カバー部材9の外周面とスカート部7dとの間には隙間が形成されており、この隙間にロータ3の円筒部30の先端が配置可能である。これにより、スプール4が後退したときに、スプール4の後退位置をリール本体2側に近づけることができ、リールの前後長さをコンパクトに維持できる。
第1シール部材61はOリングからなり、カバー部材9の外周部とドラグ収納部7eとの隙間をシールし、カバー部材9の外周部から第1摩擦部71への液体の浸入を防止する。第2シール部材62は、先端に後方に向けて傾いたリップを有するシール部材である。第2シール部材62は、カバー部材9の内周部とスプール軸15との隙間をシールし、カバー部材9の内周部から第1摩擦部71への液体の浸入を防止する。このように、2つのシール部材61、62により第1摩擦部71がシールされているので、第1摩擦部71や第2摩擦部71に液体が侵入しにくくなり、水濡れによるドラグ力の変動が生じにくくなる。また、スプールの前部も第3シール部材48や第4シール部材49により液体の浸入が防止されているので、スプール4の前部から第2摩擦部72や第1摩擦部71へ液体が浸入しにくくなる。
ドラグ操作部70は、ドラグ調整時に発音するドラグ調整発音機構70aと、スプール軸15の先端に形成された雄ねじ部15bに螺合するナット70bと、ドラグ力を増減するコイルばね70cとを内部に有している。ドラグ操作部70は、スプール軸15に対して回動することによりナット70bをスプール軸15に対して前後移動させる。このナット70bの移動により、コイルばね70cを伸縮させて第1摩擦部71及び第2摩擦部72への押圧力を変化させてドラグ力を調整する。ドラグ操作部70の後部外周面には、前述したように第3シール部材48が装着されており、これにより、スプール本体7内部への液体の浸入が防止される。第3シール部材48は、前方に傾斜したリップを有するリップ付きの環状弾性体製のシール部材であり、止め輪48aにより抜け止めされている。
第1摩擦部71は、スプール軸15に対して回転不能な2枚の第1ディスク73a、73bと、第1ディスク73a、73bと押圧可能に交互に配置されスプール本体7に対して回転不能な第2ディスク74a、74bとを有している。また、第1摩擦部71は、3枚の調整ワッシャ76を介して規制部27によりスプール軸方向後方への移動が規制されている。第1ディスク73aと第2ディスク74aの間及び第2ディスク74aと第1ディスク74bの間には、たとえばカーボングラファイト製のドラグディスク90が装着されている。第1摩擦部71は、カバー部材9により覆われており、第1及び第2シール部材61、62により後方から内部への液体の浸入が防止されている。
第1ディスク73a、73bは、たとえばステンレス合金製の部材であり、第1支持部25の支持部本体26に形成された係止部26bに係止される5角星形状の係止孔73cを中心部に有している。これにより、第1ディスク73a、73bはスプール軸15に対して回転不能であり、スプール軸15はリール本体2に対して回転不能なためリール本体2に対して回転不能になる。第1ディスク73cは、規制部27に接触して後方への移動が規制されている。第1ディスク73aの後面には、後述するドラグ発音機構77の保持部材83が回転不能に装着されている。
第2ディスク74aは、たとえばステンレス合金製の部材であり、第2ディスク74bは、たとえばカーボングラファイト製の部材である。これらの第1及び第2ディスク74a、74は、第1ディスク73a、73bと相対回転してドラグ力を発生するものである。第2ディスク74a、74bは係止溝69に係止される耳部74cを外周部に有し、内周部に第1支持部25が貫通する貫通孔74dを有している。これにより、第2ディスク74a、74bはスプール本体7に対して回転不能である。
第1ディスク73aの後面には、図3及び図7に示すように、ドラグ作動時に発音するドラグ発音機構77が配置されている。ドラグ発音機構77は、スプール4とスプール軸15との相対回転により発音する機構である。
ドラグ発音機構77は、図6、図8及び図9に示すように、スプール4に対して回転不能に装着されたカバー部材9(第1部材の一例)と、スプール軸15に対して回転不能に装着された第1ディスク73a(第2部材の一例)とを有している。カバー部材9は、内周部に形成され、スプール4の回転方向に間隔を隔てて配置された複数の凹凸部82を有している。第1ディスク73aは、後面に回転不能にねじ止め装着された筒状の保持部材83と、一端が保持部材83に固定されたコイルばね85と、基端がコイルばね85に固定され先端が凹凸部82に接触可能に配置されたピン部材84とを有している。ここでは、スプール4が回転したときコイルばね85が凹凸部82の回転方向に撓み、ピン部材84が凹凸部82に接触を繰り返して発音するようになっている。
保持部材83は、図6、図8及び図9に示すように、合成樹脂製の筒状部材であって、
コイルばね85の先端部85a側が外方に突出しコイルばね85の基端部85b側が収納される略半円筒状の筒状部83aと、筒状部83aの両側に配置され第1ディスク73aの後面にねじ止め装着するための板状の取付部83bと、筒状部83aの基端側内部において前端面から後方に向かって突出しコイルばね85の基端部85bが係止可能な係止突起83cとを有している。
筒状部83aは、内部に略半円筒状の空間を有しており、コイルばね85の直径よりやや大径となるように形成されている。取付部83bは、第1ディスク73aの後面に接触する板状部材であり、図8及び図9に示すように、2つのねじ部材83dによって第1ディスク73aに回転不能に固定されている。係止突起83cは、コイルばね85の基端部85bを巻き付けて固定するためのものであり、筒状部83aの内部において前端面から後方に向かって突出している。係止突起83cの先端部は、図9に示すように、筒状部83aの略半円筒部分の後端面との間に隙間が形成されており、この隙間からコイルばね85の基端部85bを挿入して係止する。
ピン部材84は、図6及び図9に示すように、先端部が略球形状となるように形成された硬質部材であって、先端部が凹凸部82に接触可能な略球形状の頭部84aと、頭部84aの基端側に小径となるように形成された軸部84bと、軸部84bの略中腹部に大径となるように形成され頭部84aの後端部に対向する面にコイルばね85の先端部85aが係止される係止部84cとを有している。頭部84a、軸部84b及び係止部84cは、硬質部材により一体成形されている。
コイルばね85は、図6、図8及び図9に示すように、基端部85bが係止突起83cに係止され、かつ先端部85aにピン部材84が装着固定された状態でピン部材84が凹凸部82に接触する位置になるように形成されている。すなわち、コイルばね85は、係止部84c(先端部85a)と係止突起83c(基端部85b)との間の距離が、自由長さとなるように形成されている。このため、コイルばね85は、圧縮されていない状態(付勢力を有していない状態)で保持部材83に装着され、保持部材83から外方に露出した部分は、図8に示すように、凹凸部82の回転方向(図8では左方向)に自由に撓むようになっている。ここでは、図8に示すように、スプール4の回転に伴ってカバー部材9の凹凸部82が左方向に回転すると、コイルばね85が左方向に撓み、コイルばね85の先端部85aに固定されたピン部材84が凹凸部82に接触を繰り返して発音する。なお、図8ではスプール4が左方向に回転する場合を示したが、スプール4は右方向にも回転可能である。この場合には、コイルばね85が右方向に撓み、コイルばね85の先端部85aに固定されたピン部材84が凹凸部82に接触を繰り返して発音する。
第2摩擦部72は、スプール軸15に対して回転不能な2枚のたとえばステンレス合金製の第3ディスク86a、86bと、糸巻胴部7aに対して回転不能な2枚の第4ディスク87a、87bとを有している。第3ディスク86a、86bと第4ディスク87a、87bとは交互に配置されており、その間には、カーボングラファイト製の3枚のドラグディスク88a〜88cが装着されている。第3ディスク86aは、第2支持部29の内側部材29aに形成されたフランジ部29cに対向して配置されており、スプール軸15に形成された面取り部15aに係止される小判形状の貫通孔86cが内周部に形成されている。第3ディスク86bも同様な貫通孔86cを有している。これにより第3ディスク86a、86bはスプール軸15に対して回転不能になっている。第4ディスク87a、87bの外周部には、ドラグ収納空間65に形成された係止溝65aに係合する耳部87cが突出して形成されている。これにより第4ディスク87a、87bはスプール4に対して回転不能になっている。第4ディスク87aは、ステンレス合金製である。第4ディスク87bは、たとえばカーボングラファイト製であり、ドラグ収納空間65の壁部に接触可能であり、スプール本体7を後方に押圧する。
ここでは、2つの摩擦部71、72に複数のディスク73a、73b、74a、74b及び86a、86b、87a、87bをそれぞれ設けたので、各摩擦部71、72のディスク枚数を多くすることができる。このため、第1摩擦部71のディスクの枚数が制限されても第2摩擦部72により十分なドラグ力を得やすくなる。
〔リールの操作及び動作〕
釣りを行う前に魚の大きさや種類に合わせてドラグ力を調整する。ドラグ力を調整するには、釣り糸の適宜の長さ繰り出し、釣り糸の先端に対象魚に応じた錘を装着する。そして、ドラグ操作部70を回して適当なドラグ力を設定してハンドル1を回し、ドラグが作動することを確認する。ドラグ操作部70をたとえ時計回りに回すとスプール軸15に螺合するナット70bによりドラグ操作部70が後方に移動し、さらにコイルばね70cを介して第2支持部29の内側部材29aを押圧し、この押圧力が第2摩擦部72に点達されるとともに、スプール本体7を介してさらに第1摩擦部71に伝達される。これによりドラグ力が大きくなる。このとき、ドラグ調整発音機構70aが軽快なクリック音を発生する。ここでは、スプール本体7の後部の比較的大きな空間に第1摩擦部71を配置したので、糸巻胴部7aの径を小さくした深溝型のスプール4であっても、大きなドラグ力を得ることができる。
キャスティング時にはベールアーム44を糸開放姿勢に反転させる。これにより第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42は揺動する。この状態で釣り竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っかけながら釣り竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。仕掛けが着水した後ハンドル1を糸巻取方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が糸巻取方向に回転する。ロータ3が回転すると、ベールアーム44が図示しないベール反転機構により糸巻取位置に復帰しロータ3の逆転が禁止されているので釣り糸の放出が止まる。
釣り糸を巻き取る際には、ハンドル1を糸巻取方向に回転させる。すると、その回転がフェースギア11、ピニオンギア12を介してロータ3に伝達されロータ3が回転する。ロータ3が回転すると、ラインローラ41に案内された釣り糸がスプール4に巻き付けられる。このとき、糸巻胴部7aの径が前フランジ部7b及び後フランジ部7cに比べて小径な深溝型のスプール4では、スプール全体の径を小さく維持して糸巻き量を多くすることができる。
仕掛けに魚がかかると、ドラグ機構8が作動することがある。ドラグ機構8が作動すると、第1摩擦部71の第1ディスク73a、73bと第2ディスク74a、74b及び第2摩擦部72の第3ディスク86a、86bと第4ディスク87a、87bとの間でそれぞれ滑りが生じ、設定されたドラグ力で釣り糸が繰り出される。
釣りをしているときやリールを洗浄しているときに、リールが水濡れし、スカート部7dとロータ3の円筒部30との隙間から液体が侵入することがある。しかし、カバー部材9の外周部及び内周部に第1及び第2シール部材61、62が装着されているので、後方から液体が浸入しても第1摩擦部71の内部に液体が浸入することがない。
スプール4をスプール軸15から外す場合には、ドラグ操作部70を反時計回りに回転させる。すると、ドラグ操作部70がスプール軸15から外れて、スプール4をスプール軸15から取り出すことができる。このとき、第1摩擦部71は、後フランジ部7cに装着されたカバー部材9により覆われているので、軸受63及びスプール本体7とともに第1支持部25から外れる。また、第2摩擦部72は、前部が第2支持部29により覆われているので、軸受64及び第2支持部29とともにスプール軸15から外れる。このように、ドラグ機構8は、スプール本体7とともに一体で着脱できる。したがって、スプール4の構成部品のうち、第1支持部25と調整ワッシャ76だけがスプール軸15に残る。
このようなスピニングリールのドラグ発音機構77では、スプール4が回転したとき、コイルばね85が凹凸部82の回転方向に撓み、ピン部材84が凹凸部82のスプール4回転方向に向けて接触を繰り返して発音するようになっている。ここでは、ピン部材84を凹凸部82に接触させることにより、大きな歯切れがよい音を出すことができる。また、ここでは、凹凸部82の回転半径を大きくすることができるので、凹凸部82のピッチを細かくすることができ、このため大きな歯切れがよい音を出すことができる。さらに、ここでは、コイルばね85が撓んだとき凹凸部82の回転方向とピン部材84の進退方向とが同一方向になっているので、スプール4に対する回転抵抗が減少し、スプール4の回転に影響を及ぼしにくくすることができる。
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ドラグ機構8は、第1摩擦部71及び第2摩擦部72を有する、いわゆるダブルドラグ型のスピニングリールであったが、第2摩擦部72のみを有するドラグ機構8であってもよい。なお、この場合には、第1摩擦部71を有していないが、保持部材83が装着される第1ディスク73aや、凹凸部82が設けられるカバー部材9を有している必要がある。あるいは、第1ディスク73aを設けるかわりに、スプール軸15に対して回転不能に装着された環状部材であってもよいし、カバー部材9を設けるかわりに、スプール4に対して回転不能に一体または別体で設けられた別の筒状部材であってもよい。たとえば、凹凸部82を有するカバー部材9を設けるかわりに、スカート部7dの内周部に凹凸部82を設ける構成にしてもよい。
(b) 前記実施形態では、スプール4に対して回転不能に設けられたカバー部材9に凹凸部82を設け、スプール軸15に対して回転不能に装着された第1ディスク73aに保持部材83を設けていたが、図10及び図11に示すように、スプール軸15に対して回転不能に装着された第1ディスク73a(第1部材の一例)に凹凸部82を設け、スプール4に対して回転不能に設けられたカバー部材9(第2部材の一例)に保持部材83を設ける構成にしてもよい。
(c) 前記実施形態では、スプール4に対して回転不能に設けられたカバー部材9の内周部に凹凸部82を設け、スプール軸15に対して回転不能に装着された第1ディスク73aに保持部材83を設けていたが、図12に示すように、第1ディスク73aの後面に回転不能に装着した第1ディスク73d(第1部材の一例)の後面に周方向に沿って形成された凹凸部82を設け、カバー部材9(第2部材の一例)の後部から後方に有底筒状に突出した保持部材83を設けピン部材84が前方に向く構成にしてもよい。
(d) 前記実施形態では、保持部材83は、筒状部83a、取付部83b及び係止突起83cを有する筒状部材であったが、保持部材83の形状はこれに限定されるものではなく、たとえばコイルばね85の基端部85bを係止するのみの構成であってもよい。
(e) 前記実施形態では、コイルばね85は、圧縮されていない状態(付勢力を有していない状態)で保持部材83に装着されていたが、コイルばね85を圧縮状態(付勢力を有している状態)で保持部材83に装着し、ピン部材84を凹凸部82方向に付勢するような構成にしてもよい。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの左側面図。 前記スプールの左側面断面図。 前記スプールの拡大断面図。 逆転防止機構の分解斜視図。 前記スプールの分解斜視図。 ドラグ発音機構の拡大断面図。 前記スプールの背面図。 前記ドラグ発音機構の拡大背面図。 前記ドラグ発音機構の拡大断面図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図7に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。
符号の説明
2 リール本体
3 ロータ
4 スプール
7 スプール本体
7a 糸巻胴部
7b 前フランジ部
7c 後フランジ部
7d スカート部
7e ドラグ収納部
8 ドラグ機構
9 カバー部材
15 スプール軸
73a〜73d 第1ディスク
77 ドラグ発音機構
82 凹凸部
83 保持部材
83a 筒状部
83b 取付部
83c 係止突起
83d ねじ部材
84 ピン部材
84a 頭部
84b 軸部
84c 係止部
85 コイルばね
85a 先端部
85b 基端部

Claims (14)

  1. 釣り糸の巻き取り及び繰り出しを行うスプールと、前記スプールが装着されるスプール軸との相対回転により発音するスピニングリールの発音機構であって、
    前記スプールに対して回転不能に設けられ、前記スプールの回転方向に間隔を隔てて配置された複数の凹凸部を有する第1部材と、
    前記スプール軸に対して回転不能に装着された保持部材と、一端が前記保持部材に固定されたコイルばねと、基端が前記コイルばねに固定され先端が前記凹凸部に接触可能に配置されたピン部材とを有し、前記スプールが回転したとき前記コイルばねが前記凹凸部の回転方向に撓み前記ピン部材が前記凹凸部に接触を繰り返して発音する第2部材と、
    を備えたスピニングリールの発音機構。
  2. 前記第1部材は、外周に前記釣り糸が巻きつけられ、前記スプールを構成する糸巻胴部である、請求項1に記載のスピニングリールの発音機構。
  3. 前記第1部材は、外周に前記釣り糸が巻きつけられる糸巻胴部の後端側に前記糸巻胴部より大径に設けられ、前記スプールを構成するスカート部である、請求項1に記載のスピニングリールの発音機構。
  4. 前記第1部材は、前記スプールに対して回転不能に装着された筒状部材である、請求項1に記載のスピニングリールの発音機構。
  5. 前記第1部材は、前記スプールの内部に配置されたドラグ機構の外周部を覆うドラグカバーである、請求項4に記載のスピニングリールの発音機構。
  6. 前記第2部材は、前記スプール軸に対して回転不能に装着された環状部材である、請求項1から5のいずれか1項に記載のスピニングリールの発音機構。
  7. 前記第2部材は、前記スプールの内部に配置された前記ドラグ機構を構成するドラグディスクである、請求項6に記載のスピニングリールの発音機構。
  8. 前記複数の凹凸部は、前記第1部材の内周部に形成されている、請求項1から7のいずれか1項に記載のスピニングリールの発音機構。
  9. 前記保持部材は、前記第2部材の後端面にねじ止め装着されている、請求項1から8のいずれか1項に記載のスピニングリールの発音機構。
  10. 前記保持部材は、前記コイルばねの基端が装着される筒状部材である、請求項1から9のいずれか1項に記載のスピニングリールの発音機構。
  11. 前記保持部材は、前記コイルばねの一端が係止可能な係止突起を有している、請求項1から10のいずれか1項に記載のスピニングリールの発音機構。
  12. 前記保持部材は、合成樹脂製部材である、請求項1から11のいずれか1項に記載のスピニングリールの発音機構。
  13. 前記ピン部材は、先端部が略球形状となるように形成された硬質部材である、請求項1から12のいずれか1項に記載のスピニングリールの発音機構。
  14. 釣り糸の巻き取り及び繰り出しを行うスプールと、前記スプールが装着されるスプール軸との相対回転により発音するスピニングリールの発音機構であって、
    前記スプール軸に対して回転不能に装着され、前記スプールの回転方向に間隔を隔てて配置された複数の凹凸部を有する第1部材と、
    前記スプールに対して回転不能に設けられた保持部材と、一端が前記保持部材に固定されたコイルばねと、基端が前記コイルばねに固定され先端が前記凹凸部に接触可能に配置されたピン部材とを有し、前記スプールが回転したとき前記コイルばねが前記凹凸部の回転方向に撓み前記ピン部材が前記凹凸部に接触を繰り返して発音する第2部材と、
    を備えたスピニングリールの発音機構。
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