JP4811776B2 - 固体電解質型燃料電池燃料極膜およびその製造方法 - Google Patents
固体電解質型燃料電池燃料極膜およびその製造方法Info
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体電解質型燃料電池燃料極膜およびその製造方法に関する。特には
初期出力および耐久性双方に優れた固体電解質型燃料電池燃料極膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特願平8−167506では、固体電解質型燃料電池の燃料極においてNi粒子とセラミックスとのサーメットからなりかつ燃料極がNi粒子と粒径の異なる2層(触媒層と電子導電層)からなることを提供している。
【0003】
前記セラミックスがドープしたジルコニアである。
【0004】
電子導電層は平均粒子径5μm以上のNiO粉末からNi粒子とセラミックスとのサーメットであり、触媒層が平均粒子径2μm以下のNiO粉末からNi粒子とセラミックスとのサーメットである。
【0005】
前記粉末から作製した燃料極膜を用いると燃料極の耐久性が向上したとしている。
【0006】
また、特開平9−129245では、燃料極膜の平均粒子径を電解質膜側から燃料ガス側に向けて大きくなるように傾斜すること、さらに燃料極膜中にNi,Co,Ti,Wから選ばれた少なくとも一種の金属が40〜90重量部存在する固体電解質型燃料電池の燃料極膜を提供している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
電子導電層に粒径が大きいNiO粉末を用いると発電時の還元処理においてNiOからNiに変化する際の体積変化が大きく、表面のNi粒子間のクラック幅が大きくなる。これに伴い、Ni粒子の凝集は進行しやすくなり耐久性が低下する。
【0008】
また、燃料極膜の平均粒子径を電解質膜側から燃料ガス側に向けて大きくなるように傾斜することによって燃料ガスのガス拡散性を向上させていたが、燃料極膜中にNiなどの金属が90重量部も含まれていると金属の凝集が進行し、発電の初期性能は得られたとしても耐久性が低下するという問題があった。
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、発電時に燃料雰囲気下にさらされることによって生成するNi粒子間のクラック幅が小さい燃料極膜を提供することで耐久性に優れる固体電解質型燃料極膜を提供することを目的とする。
【0010】
また、燃料極膜中の触媒層と電子導電層間の密着性の向上を図ることによって膜中の金属重量が少なくても電子導電性の高い燃料極膜を得ることで、初期性能、耐久性双方に優れた固体電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため第1の発明は、NiO/YSZを含む物質から構成される固体電解質型燃料電池の燃料極膜であって、前記燃料極膜は電解質膜側の触媒層と燃料ガス側の電子導電層からなり、前記触媒層及び/または電子導電層が発電時に燃料ガス雰囲気下にさらされることによって前記NiOがNiに変化し、この変化によって前記触媒層及び/または電子導電層に生成するクラックのNi粒子間のクラック幅が5μm以上20μm以下である固体電解質型燃料電池燃料極膜を提供する。
【0012】
本発明によれば、NiO組成がNiに変化するときのクラック幅が小さいことからNi粒子の凝集を抑えられるため燃料極での電気抵抗の経時変化がほとんどなく、耐久性に優れた固体電解質型燃料電池燃料極膜を提供している。
【0013】
この理由は、クラック幅が20μmより大きいとYSZがNiの凝集を抑制することができず、発電中にNiの凝集が進んでしまう。こうなると初期性能は得られても耐久性が悪くなるためである。耐久性を向上させるためにはクラック幅が小さいほど耐久性が優れることになる。
【0014】
上記目的を達成するため第2の発明は、第1の発明における燃料極膜は電解質膜側の触媒層と燃料ガス側の電子導電層からなり、触媒層の組成およびその比率がNiO/YSZ=10/90〜50/50、且つその組成の平均粒子径は0.3〜2μmであり、電子導電層の組成およびその比率がNiO/YSZ=50/50〜70/30、且つその組成の平均粒子径が1〜5μmである燃料極膜を提供する。
【0015】
本発明によれば、燃料極膜に触媒層を設けたのでイオンと電子とガスが共存する3層界面が大きくなりセル性能を向上させることができる。さらに、触媒層と電子導電層に対して組成およびその比率と平均粒径を制限したのでより燃料極での発電特性を向上させることができる。
【0016】
触媒層の組成およびその比率が10/90〜50/50、且つその組成の平均粒子径を0.3〜2μmとしたのは、NiO/YSZが10/90未満では電子導電性が低すぎるためで、一方NiO/YSZが50/50越えではイオン導電性が低すぎるために三相界面での反応が効率よく行えないためである。平均粒子径が0.3μmより小さい粉末では焼結性が高すぎて焼成後にクラックが生じるためで、一方平均粒子径が2μmより大きいと電解質膜との密着性が悪くセル性能が低下するためである。
【0017】
また、電子導電層の組成およびその比率が50/50〜70/30および1〜5μmとしているのはNiO/YSZが50/50未満であると電子導電性が低下するためで一方、NiO/YSZが70/30越えであると発電時にニッケルが凝集しセルの耐久性を低下させるためである。平均粒子径を1〜5μmとしているのは1μmアンダーでは膜が緻密になり燃料ガスの拡散を抑制するためで5μm越えでは多孔度が大きい膜となり、電子導電性が低下しセル性能を低下させるためである。
【0018】
ここで示すNiO/YSZとは、NiOとYSZが所定の重量比で混合されて得られた粉末から作製した膜を示す。例えばNiO/YSZ=50/50とは、NiO50重量部とYSZ50重量部を調合し共沈法などによって合成され、さらに焼結されて得られた粉末から作製した膜を示す。
【0019】
第3の発明は、第2の発明における燃料極膜の触媒層と電子導電層の間にNiO/YSZの組成およびその比率が50/50〜70/30、且つ平均粒子径が0.3〜2μmの中間層を設けることを提供している。
【0020】
本発明によれば触媒層と電子導電層の間にNiO/YSZの組成およびその比率が50/50〜70/30、且つ平均粒子径が0.3〜2μmの中間層を設けるので触媒層と電子導電層の密着性が向上しセル性能を向上させることができる。
【0021】
この理由は、NiO/YSZの組成およびその比率が50/50〜70/30、且つ平均粒子径が0.3〜2μmの中間層を設けると組成が電子導電層、平均粒子径が触媒層であり組成と粒子径の傾斜勾配が小さくなるため触媒層と電子導電層の密着性を向上させられるためである。
【0022】
ここで示す中間層とは、NiO/YSZが50/50〜70/30でありNiO/YSZのNi比率が電子導電層と同じか小さいかであり、一方平均粒子径は0.3〜2μmの範囲で電子導電層で用いられている粉末の平均粒子径より小さい粉末で構成された層である。
【0023】
第4の発明は第3の発明の前記中間層の膜厚が燃料極全膜厚の15%以下であることを提供する。
【0024】
この理由は15%より多いと燃料ガスの拡散を妨げ、発電性能が低下するためである。また、本発明では中間層の下限値を設けていないが触媒層と電子導電層との密着向上のためには中間層があった方がより好ましい。この観点から全膜厚の3〜15%が好ましい。
【0025】
ここで示す膜厚とは、膜に含まれるNiO/YSZを含む粉末の重量から求められたものである。すなわち、粉末の密度をd、膜面積をS、電解質膜上に付着したNiO/YSZを含む粉末の重量をMとすると、膜厚TはT=M/(S×d)で計算された値から求められたものである。
【0029】
【発明の実施形態】
本発明における固体電解質型燃料電池について図1を用いて説明する。
図1は、円筒タイプの固体電解質型燃料電池の断面を示す図である。円筒状の空気極支持体1上に帯状のインターコネクター2、電解質膜3、さらに電解質膜3の上にインターコネクター2と接触しないように燃料極膜4が構成されている。空気極支持体の内側にAirを流し、外側に燃料を流すとAir中の酸素が空気極と電解質の界面で酸素イオンに変わり、この酸素イオンが電解質を通って燃料極に達する。そして、燃料ガスと酸素イオンが反応して水および二酸化炭素になる。これらの反応は(1),(2)式で示される。燃料極4とインターコネクター2を接続することによって外部へ電気を取り出すことができる。
H2+O2-→H2O+2e- ‥‥‥(1)
CO+O2-→2CO2+2e- ‥‥‥(2)
【0030】
図2は、燃料極膜において触媒層と電子導電層の間に中間層を設けたタイプについて示した断面図である。電解質膜3の上に、電解質膜側の触媒層4a、燃料ガス側の電子導電層4bがあり、これらの間に中間層4cが設けられている。触媒層は電解質を通ってきた酸素イオンと燃料ガスの反応を効率よく進行させるために設けられた層であり、電子導電層は燃料ガスを触媒層へ送り込み、触媒層で生成した電子を低ロスで流すために設けられた層であり、さらに中間層は触媒層と電子導電層の密着性を向上させ、触媒層と電子導電層での接触抵抗によるロスを低減するために設けられた層である。
【0031】
本発明におけるNiO/YSZ粉末の製造法についてはNiOとYSZ粉末が均一に分散されていれば良く特に限定していない。共沈法、粉末混合法、スプレードライ法、噴霧熱分解法などがある。
【0032】
本発明における燃料極膜は電解質膜側の触媒層と燃料ガス側の電子導電層から構成されるが各々の層においてNiO/YSZの組成およびその比率を傾斜させたものであっても良い。例えば、触媒層が電解質膜側から燃料ガス方向へNiO/YSZ:10/90、30/70、50/50であり、電子導電層がNiO/YSZ:60/40、70/30のように傾斜する構造でも良い。熱膨張差の観点からはNiO/YSZ組成およびその比率の傾斜層の層数が多い方が好ましい。
【0033】
本発明における燃料極膜の触媒層と電子導電層における粒径についても組成と同様、傾斜させたものであっても良い。例えば、触媒層が電解質膜側から燃料ガス方向へNiO/YSZ(平均粒径):30/70(0.5μm)、50/50(1μm)であり、電子導電層がNiO/YSZ(平均粒径):60/40(2μm)、70/30(4μm)のようなものでも良い。
【0034】
本発明における触媒層においてはNiO/YSZ以外にCeO2,Sm2O3,Gd2O3などを0〜5mol%程度含んでいるものであっても良い。
【0035】
本発明における電解質膜の組成についてはY2O3あるいはSc2O3を3〜15mol%ドープしたZrO2が好ましい。また、CeO2,Sm2O3,Gd2O3などを0〜5mol%程度含んでいても良い。
【0036】
本発明における燃料極膜の製造方法としてはNiO/YSZを含む粉末、バインダー、溶媒を含んでいれば良く、特に限定されるものではない。燃料極成膜部以外をマスキングし電解質膜上へNiO/YSZを含む粉末、バインダー、溶媒から作製したスラリーをディッピングするスラリーコート法やこれらをスラリー化したものをペットフィルムのような薄膜基材へ塗工し、薄膜基材ごと電解質膜へ接着する方法、ペーストを作製し電解質膜へ直接印刷する方法、さらには転写紙上に印刷し水に浸けて転写紙ごと貼りつける方法などが考えられる。
【0037】
本発明における薄膜基材とは、粉末、バインダー、溶媒から作製されたスラリーからセラミックスシートを作製するときにセラミックスシートが変形しないようにサポートするために設けられた基材である。基材の材質としてはペットフィルムや紙が一般的である。
【0038】
本発明におけるコーティング組成物には、NiO/YSZを含む粉末、バインダー、溶媒以外にも目的に応じて可塑剤、分散剤、チクソ剤、消泡剤、樹脂などを含んでも良い。この中で可塑剤はコーティングした膜の柔軟性を制御する役割があるためコーティング組成物に適量含まれることが好ましい。特に、円筒タイプで外径が小さいものへの成膜では膜に柔軟がないと剥がれるため可塑剤を含んでいることが好ましい。一方、可塑剤を含みすぎると粉末の充填性が低下することから、NiO/YSZを含む粉末の場合は、前記粉末100重量部に対して0.5〜10重量部含むことが好ましい。
【0039】
可塑剤として用いられるのはフタル酸系であり、フタル酸ジーn-ブチル(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジイソノニルフタレート(DIND)、ジイソジシルフタレート(DIDP)などが挙げられる。
【0040】
本発明における燃料電池の形状については特に限定はなく、平板型、円筒型でも対応可能である。円筒タイプで外径が小さいものへの成膜ではコーティング層に可塑剤を含んでいる方が好ましい。
【0041】
本発明におけるバインダーとは粉末を結着し成膜体の形状を保持する役割がある。用いられるバインダー種としてアクリル系、ブチラール系、セルロース系などが挙げられる。アクリル系ではポリメタクリル酸メチル、ブチラール系ではPVB、セルロース系ではECがよく用いられる。
【0042】
本発明における溶媒とは粉末、バインダーを均一に分散させる作用がある。用いられる溶媒種としてエステル系、芳香族系、アルコール系などが挙げられる。エステル系では、酢酸エチル、芳香族系ではトルエン、アルコール系ではイソプロピルアルコールやエタノールなどが代表的である。またこれらの異種の溶媒を混合溶媒として使用することも可能で、トルエンとエタノールを混合した溶媒などは良く用いられている。
【0043】
本発明における溶媒量については成膜法、膜の厚みや粉末粒径などによって異なるため特に限定していない。スラリーコート法の場合はスラリーの均一混合が重要となるため粘度があまり高すぎない方が良い。しかし、あまり粘度が低いと粉末が沈殿するので低すぎるのも良くない。この観点から1〜1000mPas程度が好ましい。一方、ドクターブレード法でシートを作製するケースにおいて、特に厚膜シートを作製する場合、スラリー粘度が低いと目的とする厚みのシートが作製できないことからある程度高い粘度が必要である。ドクターブレードの場合、100〜100000mPas程度が好ましくこうなるように溶媒量を選定する必要がある。また、混練性を考えると高粘度スラリーを均一に混練するのは難しいので低粘度で混練を行い、脱泡処理などで所定の粘度に上げる方法もある。
【0044】
本発明における熱処理時間については特に限定していない。膜厚、粉末とバインダーの割合、粉末と可塑剤の割合などによって異なる。しかし、長時間キープはコスト高になるのでこの観点から1〜5時間程度が好ましい。
【0045】
【実施例】
本実施例では、図1に示す円筒型固体電解質型燃料電池を用いて行った。すなわち、円筒状の空気極支持体1上に帯状のインターコネクター2、電解質膜3、さらに電解質膜の上にインターコネクターと接触しないように燃料極膜4から構成されたセルを用いた。
実施例1:クラック幅と初期性能および耐久性について
(1)空気極支持体の作製
La0.75Sr0.25MnO3組成の空気極を押し出し成形法によって円筒状成形体を作製した。さらに、1500℃で5時間保持の焼成を行い、空気極支持体とした。
(2)電解質膜:
ZrO2+8mol%Y2O3粉末(平均粒径1μm)40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルソン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌して電解質膜用スラリーを調整した。このスラリー粘度は140mPasであった。前記電解質膜用スラリーを、空気極支持体(外径25mm、肉厚1.5mm、有効長500mm)上にスラリーコートした後に焼成した。得られた固体電解質膜の厚さは30μmであった。なお、後工程でインターコネクターを成膜する部分についてはマスキングを施し、電解質膜が塗布されないようにしておいた。
【0046】
(3)燃料極膜触媒層用スラリー調整:
YSZはZrO2+8mol%Y2O3組成のもので、NiO/YSZ(平均粒子径)=20/80(0.5μm),50/50(0.5μm)の粉末を共沈法で作製した。これらの粉末100重量部と有機溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセルロース)10重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルリン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセスオキオレート)1重量部を混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリーの粘度は70mPasであった。
【0047】
(4)燃料極膜電子導電層用スラリー調整:
YSZはZrO2+8mol%Y2O3組成のもので、実施例1−1ではNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(1μm)の粉末、実施例1−2ではNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(2μm)の粉末、実施例1−3ではNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(5μm)の粉末を共沈法で作製した。これらの粉末100重量部と有機溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセルロース)20重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルリン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセスオキオレート)1重量部を混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリーの粘度は250mPasであった。
【0048】
(5)塗膜
燃料極膜の面積が150cm2になるようにセルへマスキングをし、触媒層をNiO/YSZ=20/80、50/50の順にスラリーコート法により成膜した。膜厚(焼成後)は10μmとした。さらにこの上に、電子導電層として実施例1−1〜1−3で示す粉末を用いてスラリーコート法により成膜した。膜厚(焼成後)は90μmとした。なお、1回の塗膜ごとに70℃の乾燥を行いながら膜の形成を行った。成膜後にデマスクを行い、端部処理を行った。
【0049】
(6)熱処理
端部処理を行った後、170℃まで温度を上げ、この温度で2時間保持させた。また、昇温速度については10℃/hrで行った。
【0050】
(7)焼成
1430℃で2時間保持の焼成を行った。
【0051】
(8)インターコネクター形成:
スラリーコート法によりインターコネクターを形成した。インターコネクターの材質はLa0.80Ca0.20CrO3、厚みは40μm、焼成温度を1400℃で2時間保持の焼成を行った。
【0052】
(比較例1)
電子導電層NiO/YSZ(平均粒子径)を比較例1−1としてNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(7μm)、比較例1−2として、NiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(10μm)、比較例1−3としてNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(15μm)にした以外は実施例1と同様にした。
【0053】
(9)発電試験
得られた試験セル(燃料極有効面積:150cm2)を用いて発電試験を行った。このときの運転条件は以下であった。
▲1▼燃料:(H2+11%H2O):N2 = 1:2
▲2▼酸化剤:Air
▲3▼セル温度:1000℃
▲4▼燃料利用率:80%
▲5▼電流密度:0.3Acm-2
【0054】
(10)耐久試験、試験後評価
前記発電試験の条件下で1000時間の耐久試験を実施した。耐久試験後に燃料極膜の表面をSEMによって観察し、Ni粒子間のクラック幅を測定した。
【0055】
表1に実施例1および比較例1の初期出力、耐久試験後出力およびクラック幅を示す。
【0056】
【表1】
【0057】
実用セルとしての目標出力は出力密度0.18Wcm-2以上なのでこの試験では27W以上である。実施例1―1〜1−3では27W以上となったが比較例1―1〜1−3では下回った。さらに耐久後の出力においても実施例では変化が見られなかったのに対し、比較例では低下が認められた。耐久試験後にクラック幅を測定したところ実施例では20μm以下、比較例では20μmより大きかった。以上の結果からクラック幅が20μm以下の燃料極膜では初期性能、耐久性ともに優れることがわかった。
【0058】
実施例2:構成層、平均粒子径の効果
触媒層の膜厚を10μm、電子導電層の膜厚を90μmとして、触媒層および電子導電層のNiO/YSZの比率およびその平均粒子径を変えたものを成膜し、焼成した。他の条件は実施例1と同様にした。実施例2の内容を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】
(比較例2)
触媒層を含まない、電子導電層のNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(2μm)としたこと以外は実施例1と同様にした。
【0061】
(比較例3)
触媒層をNiO/YSZ(平均粒子径)=20/80(0.1μm),50/50(0.5μm)とし、電子導電層のNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(2μm)としたこと以外は実施例1と同様にした。
【0062】
(比較例4)
触媒層をNiO/YSZ(平均粒子径)=20/80(0.5μm),50/50(3μm)とし、電子導電層のNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(2μm)としたこと以外は実施例1と同様にした。
【0063】
(比較例5)
電子導電層のNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(0.5μm)としたこと以外は実施例1と同様にした。
【0064】
(比較例6)
電子導電層のNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(7μm)としたこと以外は実施例1と同様にした。
【0065】
実施例1と同様の発電試験および耐久試験を実施した。なお、比較例2〜6については初期出力のみとし、Ni粒子のクラック幅については全サンプル測定をした。
【0066】
【表3】
【0067】
表3に発電試験(初期性能)の結果、耐久試験後の結果および試験後の粒子間のクラック幅を示す。実施例2では、初期出力は27W以上で耐久後の出力も低下が認められなかった。一方、比較例においてはいずれも目標出力27Wを達成することができなかった。以上の結果から、触媒層の組成およびその比率がNiO/YSZ=10/90〜50/50、且つその組成の平均粒子径は0.3〜2μmであり、電子導電層の組成およびその比率がNiO/YSZ=50/50〜70/30、且つその組成の平均粒子径が1〜5μmであることが好ましいことがわかった。
また、試験後のNi粒子間のクラック幅を測定した。表3に示すように本実施例ではすべて20μm以下であるのに対し、比較例では20μmより大きかった。このことからクラック幅が20μm以下であると好ましいことが確認された。
【0068】
実施例3:中間層の効果
電子導電層をNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(2μm)とし、NiO/YSZの比率が70/30、平均粒子径が0.5μmである中間層を触媒層と電子導電層の間に設け、膜厚を0〜20μmにした以外は実施例1と同様にした。
【0069】
実施例3について実施例1と同様の発電試験および耐久試験を行った。
【0070】
【表4】
【0071】
表4に発電試験(初期性能)の結果、耐久試験後の結果および試験後の粒子間のクラック幅を示す。いずれの条件においても出力27W以上であり耐久性能についても良好であることが確認された。また、粒子間のクラック幅については、いずれも20μm以下であった。これらの結果から中間層を設けることは好ましいと考えられた。さらに、中間層の膜厚が15μm以下であると中間層を設けなかった実施例3−1より出力性能が高くなったのに対して、中間層20μmでは中間層無しより性能が低下することから中間層を15μm以下すなわち全体の15%以下設けるとより好ましく、本試験では膜厚が3〜15μmの中間層を設けるとより好ましいことが確認された。
【0072】
実施例4:バインダー量の効果
触媒層の膜厚を10μm、電子導電層の膜厚を90μm、電子導電層をNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(2μm)とし、燃料極膜用スラリーのバインダー量を3〜30重量部とした以外は実施例1と同様の方法とした。作製したセルについて実施例1と同様の発電試験を実施した。
【0073】
性能結果を説明する。
図3は、バインダー重量部(横軸)と試験セルの初期出力(縦軸)の関係を示すグラフである。図に示すように実施例4ではバインダー重量部が5〜20重量部であると27W以上の出力が得られ、この範囲が好ましいことがわかった。
【0074】
実施例5:熱処理温度の効果
触媒層の膜厚を10μm、電子導電層の膜厚を90μm、電子導電層をNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(2μm)とし、熱処理条件を50〜250℃範囲で試験した以外は実施例1と同様の方法とした。作製したセルについて実施例1と同様の発電試験を実施した。
【0075】
性能結果を説明する。
図4は、熱処理温度(横軸)と試験セルの初期出力(縦軸)の関係を示すグラフである。図に示すように実施例5では熱処理温度が150℃程度まで出力が向上し、170℃より高くなると低下傾向が見られた。実用セル目標である27W以上については120〜200℃の範囲で達しておりこの範囲が好ましいことがわかった。(より好ましくは140〜170℃である。)
【0076】
実施例6:焼成温度の効果
触媒層の膜厚を10μm、電子導電層の膜厚を90μm、電子導電層をNiO/YSZ(平均粒子径)=70/30(2μm)とし、焼成温度を1300〜1550℃の範囲で試験した以外は実施例1と同様とした。実施例1と同様の発電試験を実施した。
【0077】
性能結果を説明する。
図5は、焼成温度(横軸)と試験セルの初期出力(縦軸)の関係を示すグラフである。図に示すように実施例6では焼成温度が1400℃まで出力が向上し、1450℃までは同程度であるが1450℃より高くなると出力低下する傾向が見られる。実用セル目標である27W以上については1350〜1500℃の範囲で達しておりこの範囲が好ましいことがわかった。
【0078】
実施例4〜6で示したように、バインダーが5〜20重量部、熱処理温度が120〜200℃、焼成温度が1350〜1500℃のいずれかが欠けるとセル性能が低下することが確認され、請求項4,5で示す方法が好ましいことがわかった。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明による固体電解質燃料電池の燃料極膜およびその製造方法によれば、触媒層と電子導電層の密着性を向上させることができたので、初期性能および耐久性の双方に優れた固体電解質型燃料電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒タイプの固体電解質型燃料電池の断面を示す図である。
【図2】図1に示す固体電解質型燃料電池の燃料極膜を詳細に示した断面図である。
【図3】スラリーに含まれるバインダー量(横軸)と試験セルの初期出力(縦軸)の関係を示すグラフである。
【図4】熱処理温度(横軸)と試験セルの初期出力(縦軸)の関係を示すグラフである。
【図5】焼成温度(横軸)と試験セルの初期出力(縦軸)の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:空気極支持体
2:インターコネクター
3:電解質膜
4:燃料極膜
4a:触媒層
4b:電子導電層
4c:中間層
Claims (5)
- NiO/YSZを含む物質から構成される固体電解質型燃料電池の燃料極膜であって、前記燃料極膜は電解質膜側の触媒層と燃料ガス側の電子導電層からなり、前記触媒層及び/または電子導電層が発電時に燃料ガス雰囲気下にさらされることによって前記NiOがNiに変化し、この変化によって前記触媒層及び/または電子導電層に生成するクラックのNi粒子間のクラック幅が5μm以上20μm以下である固体電解質型燃料電池燃料極膜。
- 前記燃料極膜は電解質膜側の触媒層と燃料ガス側の電子導電層からなり、
触媒層の組成およびその比率がNiO/YSZ=10/90〜50/50、且つその組成の平均粒子径は0.3〜2μmであり、電子導電層の組成およびその比率がNiO/YSZ=50/50〜70/30、且つその組成の平均粒子径が1〜5μmである請求項1に記載の固体電解質型燃料電池燃料極膜。 - 前記燃料極膜の触媒層と電子導電層の間にNiO/YSZの組成およびその比率が50/50〜70/30、且つ平均粒子径が0.3〜2μmの中間層を設けることを特徴とする請求項2に記載の固体電解質型燃料電池燃料極膜。
- 前記中間層の膜厚が燃料極全膜厚の15%以下である請求項3に記載の固体電解質型燃料電池燃料極。
- 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料極膜を備えた固体電解質型燃料電池。
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