JP4791376B2 - 発酵乳及びその製造法 - Google Patents

発酵乳及びその製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP4791376B2
JP4791376B2 JP2006547804A JP2006547804A JP4791376B2 JP 4791376 B2 JP4791376 B2 JP 4791376B2 JP 2006547804 A JP2006547804 A JP 2006547804A JP 2006547804 A JP2006547804 A JP 2006547804A JP 4791376 B2 JP4791376 B2 JP 4791376B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fermented milk
viscosity
mpa
milk
card
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006547804A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2006057265A1 (ja
Inventor
久展 野路
宗徳 福井
哲 神谷
秀志 佐々木
浩 越膳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Co Ltd
Original Assignee
Meiji Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiji Co Ltd filed Critical Meiji Co Ltd
Priority to JP2006547804A priority Critical patent/JP4791376B2/ja
Publication of JPWO2006057265A1 publication Critical patent/JPWO2006057265A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4791376B2 publication Critical patent/JP4791376B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C9/00Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations
    • A23C9/12Fermented milk preparations; Treatment using microorganisms or enzymes
    • A23C9/123Fermented milk preparations; Treatment using microorganisms or enzymes using only microorganisms of the genus lactobacteriaceae; Yoghurt
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C9/00Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations
    • A23C9/12Fermented milk preparations; Treatment using microorganisms or enzymes

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Dairy Products (AREA)
  • Soy Sauces And Products Related Thereto (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

この発明はヨーグルトなどの発酵乳及びその製造方法に関する。
発酵乳、例えば、ソフトヨーグルトの製造は、通常、乳、乳製品、乳タンパク質の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵する工程、これにより得られた発酵乳のカードを破砕する工程、その後、冷却する工程を含む製造工程を経て製造される。
ここで、発酵乳カードを破砕する工程はヨーグルトの組織を均一にするための操作であり、通常は撹拌やフィルター処理により行われている。また、ヨーグルトミックス製造用の乳には牛乳などのような生乳が、乳製品には脱脂粉乳などが、乳タンパク質には、牛乳タンパク質濃縮物(ミルクプロテインコンセントレート(MPC:Milk Protein Concentrate))、乳清タンパク質濃縮物(ホエープロテインコンセントレート(WPC:Whey Protein Concentrate))、乳清タンパク質単離物(ホエープロテインアイソレート(WPI:Whey Protein Isorate))などが用いられる。
しかし、これらの撹拌やフィルター処理ではカード粒子が十分に微粒化されず、食感がザラつくことがある。また、製品(例えば、ソフトヨーグルト)の表面も粗い外観となり、最良の品質とは言い難くなることがある。特に脂肪以外の成分(SNF)やタンパク質を強化した場合には、カード粒子の微細化は、より困難となり、カード粒子が十分に微粒化されず、食感のザラつきが顕著となる。
発酵乳のカードを破砕してカード粒子を微細化するには均質機を使用する方法があり、これはドリンクヨーグルトの製造に適用されている。均質機を使用するとカード粒子は十分に微細化されるため、食感のザラつきと外観の粗さはなくなり、ヨーグルトの組織は滑らかになる。しかし、発酵乳カードに過剰な剪断力が加わるため、粘度が極端に低下してしまう。
保形性が要求され、適度な粘度とボディ感(食感の濃厚さ)が必要な発酵乳、例えば、ソフトヨーグルトを製造するにあたって、均質機を使用して発酵乳のカードを破砕し、カード粒子を微細化すると、保形性を失ったボディ感の弱いものとなってしまう。そこで、適度な粘度とボディ感が必要な発酵乳、例えば、ソフトヨーグルトなどを製造する工程において、発酵乳カードを破砕する工程に均質機を使用することは適当ではない。
特開平7−104号公報には、原料に高純度ホエー蛋白質(WPC85等)を使用し、強固なカードを形成させた後、均質機により微細化処理を行うことで、好適な粘度と、微細かつクリーミーな組織を有する糊状発酵乳を製造することができるとする方法が提案されている。しかし、保形性が要求され、適度な粘度とボディ感が必要な発酵乳、例えば、ソフトヨーグルトなどをこの方法で製造すると、保形性に必要な粘度とボディ感が不十分になってしまう。このように、適度な粘度とボディ感が必要な発酵乳、例えば、ソフトヨーグルトを製造する工程において、発酵乳カードを破砕する工程に均質機を使用することは適当ではない。なお、この特開平7−104号公報に提案されている方法は、高純度ホエー蛋白質の使用を必須にしているものであった。
特開平11−276067号公報には、低脂肪濃度の原料を、均質機により微細化処理した後、発酵を行うことで、安定剤を添加すること無しに、保存中に離水が起こらない発酵乳を製造するという方法が述べられている。しかし、この方法では、発酵前に微細化することで物性改良を行っており、発酵後に形成されたカードの微細化に関する言及はなかった。
特開平7−104号公報 特開平11−276067号公報
乳(例えば、牛乳などのような生乳など)、乳製品(例えば、脱脂粉乳乳など)、乳タンパク質(例えば、牛乳タンパク質濃縮物、乳清タンパク質濃縮物、乳清タンパク質単離物など)の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵する工程、これにより得られた発酵乳のカードを破砕する工程、その後、冷却する工程を含む製造工程で製造されるソフトヨーグルト等の発酵乳と、その製造方法の前述した問題点に鑑み、本発明は、保形性が要求され、適度な粘度とボディ感(食感の濃厚さ)が必要なソフトヨーグルト等の発酵乳であって、なおかつ、食感のザラつきと外観の粗さがないソフトヨーグルト等の発酵乳と、その製造方法を提供することを目的にしている。
特に、本発明は、安定剤を添加すること無しに、あるいは、安定剤が添加される場合であっても、添加量を微量に抑えて、前述した保形性が要求され、このことで、安定剤による糊っぽさがなく、後味のスッキリした、適度な粘度とボディ感(食感の濃厚さ)が必要なソフトヨーグルト等の発酵乳であって、なおかつ、食感のザラつきと外観の粗さがないソフトヨーグルト等の発酵乳と、その製造方法を提供することを目的にしている。
前記目的を解決するため、本発明は、平均粒子径10〜20μmで、粘度8000mPa・s以上の発酵乳を製造する発酵乳の製造法及び、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で、平均粒子径10〜20μm、粘度8000mPa・s以上の発酵乳を製造する発酵乳の製造法並びにこれらによって製造された平均粒子径10〜20μmで、粘度8000mPa・s以上の発酵乳と、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で、平均粒子径10〜20μm、粘度8000mPa・s以上の発酵乳とを提案するものである。
特に、発酵乳の製造工程に乳(例えば、牛乳などのような生乳など)、乳製品(例えば、脱脂粉乳乳など)、乳タンパク質(例えば、牛乳タンパク質濃縮物、乳清タンパク質濃縮物、乳清タンパク質単離物など)の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵させて得た発酵乳カードを破砕する工程を含み、少なくともタンパク質濃度が5〜10%の前記ヨーグルトミックス、又は、タンパク質濃度が5〜10%で固形分濃度が20〜30%の前記ヨーグルトミックスを用いて、当該発酵乳カードの破砕工程を、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して当該発酵乳カードを押し出すことにより行う、あるいは当該発酵乳カードの破砕工程を、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に当該発酵乳カードを通過させて噴出させることにより行って、平均粒子径10〜20μmで、粘度8000mPa・s以上の発酵乳あるいは、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で、平均粒子径10〜20μm、粘度8000mPa・s以上の発酵乳を製造する方法と、これらにより製造した発酵乳を提案するものである。
更に、前記において、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を、フィルター部材に形成されているスリット幅が10〜40μmの複数のスリットとして、平均粒子径10〜20μmで、粘度8000mPa・s以上の発酵乳あるいは、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で、平均粒子径10〜20μm、粘度8000mPa・s以上の発酵乳を製造する方法と、これにより製造した発酵乳を提案するものである。
なお、本発明において、安定剤とは、一般に、食品の品質を向上させる目的で使用され、食品衛生法において「安定剤、増粘剤、ゲル化剤、糊料」などの用途名で記載される物質すべてを含み、更に、寒天、ゼラチンなどのように一般食品として捉えることが可能なものであって、安定化、増粘、ゲル化、糊化などの役割・機能を発揮するものをも含むものである。
また、微量な安定剤添加とは、前述した安定剤を添加した影響で物性や風味に変化が生じない程度の少量、あるいは、前述した安定剤が安定化、増粘、ゲル化、糊化などの役割・機能を発揮し得ない程度の少量、安定剤を添加することを意味するものである。
本願発明によれば、平均粒子径10〜20μmで、粘度8000mPa・s以上の発酵乳を製造する発酵乳の製造法及び、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で、平均粒子径10〜20μm、粘度8000mPa・s以上の発酵乳を製造する発酵乳の製造法並びにこれらによって製造された平均粒子径10〜20μmで、粘度8000mPa・s以上の発酵乳と、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で、平均粒子径10〜20μm、粘度8000mPa・s以上の発酵乳を提供することができる。
ソフトヨーグルト等の発酵乳において、平均粒子径の大きさは、食感のザラつきと外観の粗さをなくす上で意義を有し、粘度の多寡は、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求される適度な粘度とボディ感を得る上で意義を有する。
本願の発明者等が行った官能による品質評価試験によれば、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求される適度な粘度とボディ感を得る上で好ましい粘度は8000mPa・s以上であり、より好ましくは8500mPa・s以上、更に好ましくは9000mPa・s以上であった。
そして、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求される適度な粘度とボディ感を得る上で要求される、このような粘度の範囲であって、なおかつ、食感のザラつきと外観の粗さがない平均粒子径は10〜20μmであった。
本願発明によれば、これらの条件を満たす、平均粒子径が10〜20μmであって、8000mPa・s以上の粘度を有する、ザラつきのない、非常に滑らかな食感で、かつ粗い外観がなくなった、美しい光沢で、なおかつ、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求される適度な粘度とボディ感を有する発酵乳食品(例えば、ソフトヨーグルト)を製造し、提供することができる。
特に、本願発明によれば、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造するにもかかわらず、粘度の低下を最小限に抑制し、保形性が要求されるソフトヨーグルト等の発酵乳食品として前記のように好適な粘度とボディ感を維持できる発酵乳食品(例えば、ソフトヨーグルト)を提供することができる。
すなわち、本発明によれば、粘度とボディ感の低下を抑制できる程度にカード粒子を微細化することで、これまでにない新たな食感と外観を有する、滑らかな発酵乳食品(例えば、ソフトヨーグルト)とその製造法を提供することができる。
本発明の製造法と本発明の発酵乳は、平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8000mPa・s以上である、あるいは、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造され、平均粒子径が10〜20μm、粘度が8000mPa・s以上である発酵乳の製造法と、これらにより製造した平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8000mPa・s以上、あるいは、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造され、平均粒子径が10〜20μm、粘度が8000mPa・s以上の発酵乳である。
前述したように、本願の発明者等が行った官能による品質評価試験によれば、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求される適度な粘度とボディ感を得る上で粘度は8000mPa・s以上であることが好ましく、かかる粘度の範囲であって、なおかつ、食感のザラつきと外観の粗さがない発酵乳の平均粒子径は10〜20μmであるが、本願発明によれば、これらの条件を満たすソフトヨーグルト等の発酵乳を製造し、提供することができる。
なお、前述したように、本願の発明者等が行った官能による品質評価試験によれば、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求される適度な粘度とボディ感を得る上でより好ましい粘度は8500mPa・s以上であり、更に好ましい粘度は9000mPa・s以上で、かかる粘度の範囲であって、なおかつ、平均粒子径を10〜20μmとすれば、ザラつきのない、非常に滑らかな食感で、かつ粗い外観がなくなった、美しい光沢で、なおかつ、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求されるより適度な、あるいは更に適切な粘度とボディ感を有する発酵乳を製造し、提供することができる。
そこで、前記本発明の発酵乳は、平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8000mPa・s以上、あるいは、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造され、平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8000mPa・s以上とすることが好ましく、平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8500mPa・s以上、あるいは、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造され、平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8500mPa・s以上とすればより好ましく、平均粒子径が10〜20μmで、粘度が9000mPa・s以上、あるいは、安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造され、平均粒子径が10〜20μmで、粘度が9000mPa・s以上とすれば更に好ましいものとなる。
本発明によれば、前述したように、安定剤を無添加で、あるいは、微量な安定剤添加で製造するにもかかわらず、前記のように、食感のザラつきと外観の粗さがない平均粒子径(10〜20μm)であって、なおかつ、保形性が要求されるソフトヨーグルト等の発酵乳食品として好適な粘度とボディ感を維持できる粘度(8000mPa・s以上)を有するソフトヨーグルト等の発酵乳を提供することができる。
なお、前述した本発明の10〜20μmの平均粒子径と8000mPa・s以上の粘度とを有するソフトヨーグルト等の発酵乳を製造する上で、発酵乳の製造工程に乳(例えば、牛乳などのような生乳など)、乳製品(例えば、脱脂粉乳乳など)、乳タンパク質(例えば、牛乳タンパク質濃縮物、乳清タンパク質濃縮物、乳清タンパク質単離物など)の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵させて得た発酵乳カードを破砕する工程を含み、少なくともタンパク質濃度が5〜10%の前記ヨーグルトミックス、又は、タンパク質濃度が5〜10%で固形分濃度が20〜30%の前記ヨーグルトミックスを用いて、発酵乳カードの破砕工程を、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して発酵乳カードを押し出すことにより行う、あるいは発酵乳カードの破砕工程を、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に発酵乳カードを通過させて噴出させることにより行うことが望ましい。
なお、ここで、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部は、フィルター部材に形成されているスリット幅が10〜40μmの複数のスリットにすることができる。
また、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に発酵乳カードを通過させて噴出させる発酵乳カードの破砕工程を行う場合、生産効率を考慮して、ノズル径400〜800μmの細孔が複数個備えられているノズル体を用い、当該ノズル体のノズル径400〜800μmの複数の細孔に背圧2.0MPa乃至3.0MPaで発酵乳カードを通過させて発酵乳カードの破砕を行うことが望ましい。
少なくともタンパク質濃度が5〜10%の前記ヨーグルトミックス、又は、タンパク質濃度が5〜10%で固形分濃度が20〜30%の前記ヨーグルトミックスを用い、発酵乳カードの破砕工程を、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して発酵乳カードを押し出すことにより行う、あるいは発酵乳カードの破砕工程を、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に発酵乳カードを通過させて噴出させることにより行うといった前記の条件は、10〜20μmの平均粒子径と8000mPa・s以上の粘度とを有するソフトヨーグルト等の発酵乳を安定して、再現性よく製造できる、という観点から定められたものである。
ソフトヨーグルト等の発酵乳を製造する工程には、発酵乳カードを破砕する工程が含まれるが、少なくともタンパク質濃度が5〜10%の前記ヨーグルトミックス、又は、タンパク質濃度が5〜10%で固形分濃度が20〜30%の前記ヨーグルトミックスを用いてソフトヨーグルト等の発酵乳を製造することとし、従来使用されていたような均質機を使用せずに、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して発酵乳カードを押し出すことによって、あるいは、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に発酵乳カードを通過させて噴出させることによって発酵乳カード破砕工程を行うことにより、平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8000mPa・s以上であって、ザラつきのない、非常に滑らかな食感で、かつ粗い外観がなくなった、美しい光沢で、なおかつ、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求される適度な粘度とボディ感を有するソフトヨーグルト等の発酵乳を安定して、再現性よく製造することができる。
乳(例えば、牛乳などのような生乳など)、乳製品(例えば、脱脂粉乳乳など)、乳タンパク質(例えば、牛乳タンパク質濃縮物、乳清タンパク質濃縮物、乳清タンパク質単離物など)の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵する工程、これにより得られた発酵乳のカードを破砕する工程、その後、冷却する工程を含む製造工程で製造されるソフトヨーグルト等の発酵乳において、少なくともタンパク質濃度が5〜10%の前記ヨーグルトミックス、又は、タンパク質濃度が5〜10%で固形分濃度が20〜30%の前記ヨーグルトミックスを用い、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して発酵乳カードを押し出すことによって、あるいは、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に当該発酵乳カードを通過させて噴出させることによって発酵乳カード破砕工程を行うことにより、裏漉しと同様の効果が得られ、これにより、ザラつきのない、非常に滑らかな食感で、かつ粗い外観がなくなった、美しい光沢を有し、なおかつ、ソフトヨーグルト等の発酵乳に要求される適度な粘度とボディ感を有するソフトヨーグルト等の発酵乳を製造することができる。
なお、本発明の発酵乳カードを製造するにあたって、タンパク質濃度が5〜10%で固形分濃度が20〜30%の前記ヨーグルトミックスを用いると、タンパク質濃度が5〜10%ではあるが固形分濃度が20〜30%の範囲にない前記ヨーグルトミックスを使用する場合よりもボディ感(食感の濃厚さ)のある発酵乳を製造することができるので有利である。
本発明において、発酵乳カードを破砕する工程において用いられる325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部は、これを介して発酵乳カードを押し出すことにより、裏漉しと同様の効果を発揮し、これにより、ザラつきのない、非常に滑らかな食感で、かつ粗い外観がなくなった、美しい光沢の発酵乳食品(例えば、ソフトヨーグルト)を製造するという観点から採用されるものである。そこで、フィルター、スクリーン、等々であって、複数の開口部を有し、当該複数の開口部の大きさが325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の範囲に入るものならば種々のものを使用することができる。
例えば、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部は、フィルター部材に形成されているスリット幅が10〜40μmの複数のスリットからなるようにすることができる。
なお、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して発酵乳カードを押し出すことによって発酵乳カード破砕工程を行う場合、開口部の大きさの分布、例えば、開口部(孔)の径の大きさの分布の標準偏差が小さい方が製造後の発酵乳の粒子径をコントロールしやすく有利である。
また、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部として、フィルター部材に形成されているスリット幅が10〜40μmの複数のスリットを使用して発酵乳カード破砕工程を行う場合と、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に発酵乳カードを通過させて噴出させることによって発酵乳カード破砕工程を行う場合とを比較すると、前者の方が、舌触りの滑らかさを維持しつつ、より適切なボディ感を維持できる発酵乳食品(例えば、ソフトヨーグルト)を製造できるので有利であった。
なお、フィルター部材を使用する場合であってもノズルを使用する場合であっても、孔の目詰まりを防止することを目的とした掻き取り手段をフィルターのスリットやノズルの細孔の近傍に配備しておくことが、連続運転、大量処理を可能にする上で望ましい。
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、実施例中における原材料、等の表示、数値は例示に過ぎず、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳1725gとミルクプロテインコンセントレート(以下「MPC」と表す)525g、砂糖750gを10740gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター810gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に明治乳業社製「明治ブルガリアフルーツヨーグルト」より単離したラクトバチルス・ブルガリクス(Lactobacillus bulgaricus)とストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は24.2%、タンパク質濃度は7.1%、脂質4.7%、砂糖5.0%であった。
(発酵乳カードを破砕する工程)
上記のようにして得た発酵乳カードを破砕する工程を以下のようにして行った。
フィルター部材に形成されているスリット幅が10μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を用い、ここに、前記の発酵乳カードを流動させて発酵乳カードの破砕を行った。
なお、スリット幅が10μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されているトライアングルフィルター(商品名)の開口部(スリット幅が10μmのスリット)の大きさは1300メッシュ(JISのフルイ規格)に相当する。すなわち、大きさ1300メッシュ(JISのフルイ規格)の開口部が複数形成されているフィルター部材を用いて発酵乳カードを破砕する工程を行った。
処理速度(発酵乳カードが流動する速度)は、トライアングルフィルター(商品名)の有効面積210cmに対して、発酵乳カードの供給流量を250L/h(リットル/時間)および570L/h(リットル/時間)の二水準とした。
流動する発酵乳カードの温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
(冷却する工程)
こうして破砕した発酵乳カードをチューブラークーラー等の熱交換器を使用して、5℃程度まで急冷操作を行った。その後、所定の型に入れて冷蔵庫で冷却し(3〜5℃、12時間)、本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されているものである。
製造した発酵乳の平均粒子径と発酵乳カードの供給流量との関係を図1に、発酵乳の粘度と発酵乳カードの供給流量との関係を図2に示した。
平均粒子径は供給流量が250L/hの場合に16.9μm、570L/hで11.7μmと、供給流量の増加に伴い、粒子径は減少したが、いずれの場合も、10μm〜20μmの範囲内の粒子径であった。
粘度は供給流量が250L/hの場合に9100mPa・s、570L/hで9500mPa・sとなった。いずれも8000mPa・s以上の粘度であった。
前記の製造工程によって、粘度が適度に高く、組織が滑らかで、ボディ感(食感の濃厚さ)の強い発酵乳を安定的に得ることができた。
この実施例で使用したフィルター部材に形成されているスリット幅が10μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)と、後述する実施例で使用した、フィルター部材に形成されているスリット幅が15μm、20μm、30μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)とを比較すると、この実施例の場合の処理速度が幾らか小さかった。
なお、本願発明及び、実施例、比較例での粒子径の測定にはレーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100(島津製作所製)を使用した。平均粒子径は体積平均粒子径であり、クエン酸バッファーに懸濁し、30秒後に標準屈折率1.70−0.20iにて測定した時の数値である。
また、本願発明及び、実施例、比較例における粘度の評価には東機産業製の回転式B型粘度計TV・10Mを使用し、No.4ローター(コードM23)で30rpm、30秒後の粘度を測定した。
測定に使用した試料は、実施例、比較例で作成した後、直径50mm程度のビーカーに充填したものである。また、試料は測定直前に薬サジなどを使用して右方向に10回転、左方向に10回転して、攪拌した後に測定した。測定温度は5℃である。この方法は発酵乳のような高粘度流体の測定においても再現性のある結果が得られる。
本願発明及び、実施例、比較例における粘度とは、この方法による測定値である。なお、使用した回転式B型粘度計の測定限界の最大値は20000mPa・sである。
この実施例では、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して発酵乳カードを押し出すことによって行われる発酵乳カード破砕工程において、325メッシュ〜1300メッシュの大きさの複数の開口部の一例として、フィルター部材に形成されているスリット幅が10μm(メッシュ数1300(JISのフルイ規格))の複数のスリットを有するトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用した。
以下の実施例でも使用する株式会社荒井鉄工所製のトライアングルフィルター(商品名)は、微細な大きさのスリット幅、例えば、3〜300μm以上の大きさのスリット幅の複数のスリットがフィルター部材に設けられている分離装置であり、ここでのスリット幅は、通常のフィルターの細孔径に相当するものである。
フィルター部材に形成されているスリット幅が15μmのスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を用い、ここに、実施例1と同様にして得た発酵乳カード(すなわち、ヨーグルトミックスの固形分濃度24.2%、タンパク質濃度7.1%、脂質4.7%、砂糖5.0%で、安定剤無添加)を流動させて、スリット幅が15μmの複数のスリットを介して押し出し、発酵乳カードの破砕を行った後、実施例1と同様に、チューブラークーラー等の熱交換器を使用して、5℃程度まで急冷操作を行った。その後、所定の型に入れて冷蔵庫で冷却し(3〜5℃、12時間)、本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この実施例2におけるスリット幅が15μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されているトライアングルフィルター(商品名)の開口部(スリット幅が15μmのスリット)の大きさは900メッシュ(JISのフルイ規格)に相当する。すなわち、大きさ900メッシュの開口部が複数形成されているフィルター部材を用いて、実施例1と同様にして得た発酵乳カードを破砕する工程を行った。
処理速度(発酵乳カードが流動する速度)は、トライアングルフィルターの有効面積210cmに対して、発酵乳カードの供給流量を550L/h(リットル/時間)、1220L/h(リットル/時間)および2120L/h(リットル/時間)の三水準とした。
流動する発酵乳カードの温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
製造した発酵乳の平均粒子径と発酵乳カードの供給流量との関係を図1に、発酵乳の粘度と発酵乳カードの供給流量との関係を図2に示した。
平均粒子径は供給流量が550L/hの場合に16.7μm、1220L/hで15.2μm、2100L/hの場合に12.6μmと、供給流量の増加に伴い、粒子径は減少したが、いずれの場合も、10μm〜20μmの範囲内の粒子径であった。
粘度は供給流量が550L/hの場合に11000mPa・s、1220L/hで11100mPa・s、2100L/hで11000mPa・sとなった。いずれも8000mPa・s以上の粘度であった。
前記の製造工程によって、粘度が適度に高く、組織が滑らかで、ボディ感(食感の濃厚さ)の強い発酵乳を安定的に得ることができた。
フィルター部材に形成されているスリット幅が15μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用したこの実施例2の発酵乳(ソフトヨーグルト)の方が、フィルター部材に形成されているスリット幅が10μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用した実施例1の発酵乳(ソフトヨーグルト)に比較して粘度が高く、処理速度が速かった。このとき、発酵乳の粒子径、食感の滑らかさなどはスリット幅に関係なく、同等であった。そこで、発酵乳の粘度、ボディ感を高くし、処理速度を速くするという観点からは、フィルター部材に形成されているスリット幅が15μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)の方が、フィルター部材に形成されているスリット幅が10μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)より好ましいと言える。
フィルター部材に形成されているスリット幅が20μmのスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(荒井鉄工所製)を用い、ここに、実施例1と同様にして得た発酵乳カード(すなわち、ヨーグルトミックスの固形分濃度24.2%、タンパク質濃度7.1%、脂質4.7%、砂糖5.0%で、安定剤無添加)を流動させて、スリット幅が20μmの複数のスリットを介して押し出し、発酵乳カードの破砕を行った後、実施例1と同様に、チューブラークーラー等の熱交換器を使用して、5℃程度まで急冷操作を行った。その後、所定の型に入れて冷蔵庫で冷却し(3〜5℃、12時間)、本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この実施例3におけるスリット幅が20μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されているトライアングルフィルター(商品名)の開口部(スリット幅が20μmのスリット)の大きさは650メッシュ(JISのフルイ規格)に相当する。すなわち、大きさ650メッシュの開口部が複数形成されているフィルター部材を用いて、実施例1と同様にして得た発酵乳カードを破砕する工程を行った。
処理速度(発酵乳カードが流動する速度)は、トライアングルフィルターの有効面積210cmに対して、発酵乳カードの供給流量を1300L/h(リットル/時間)、1900L/h(リットル/時間)および2900L/h(リットル/時間)の三水準とした。
流動する発酵乳カードの温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
製造した発酵乳の平均粒子径と発酵乳カードの供給流量との関係を図1に、発酵乳の粘度と発酵乳カードの供給流量との関係を図2に示した。
平均粒子径は供給流量が1300L/hの場合に18.2μm、1900L/hで15.7μm、2900L/hの場合に14.2μmと、供給流量の増加に伴い、粒子径は減少したが、いずれの場合も、10μm〜20μmの範囲内の粒子径であった。
粘度は供給流量が1300L/hの場合に12900mPa・s、1900L/hで12400mPa・s、2900L/hで12500mPa・sとなった。いずれも8000mPa・s以上の粘度であった。
前記の製造工程によって、粘度が適度に高く、組織が滑らかで、ボディ感(食感の濃厚さ)の強い発酵乳を安定的に得ることができた。
フィルター部材に形成されているスリット幅が20μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用したこの実施例3の発酵乳(ソフトヨーグルト)の方が、フィルター部材に形成されているスリット幅が15μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用した実施例2の発酵乳(ソフトヨーグルト)に比較して粘度が高く、処理速度が速かった。このとき、発酵乳の粒子径、食感の滑らかさなどはスリット幅に関係なく、同等であった。そこで、発酵乳の粘度、ボディ感を高くし、処理速度を速くするという観点からは、フィルター部材に形成されているスリット幅が20μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)の方が、フィルター部材に形成されているスリット幅が10μm、あるいは15μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)より好ましいと言える。
フィルター部材に形成されているスリット幅が25μmのスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(荒井鉄工所製)を用い、ここに、実施例1と同様の組成をもった発酵乳カード(すなわち、ヨーグルトミックスの固形分濃度24.2%、タンパク質濃度7.1%、脂質4.7%、砂糖5.0%で、安定剤無添加)を流動させて、スリット幅が25μmの複数のスリットを介して押し出し、発酵乳カードの破砕を行った後、実施例1と同様に、熱交換器を使用して、5℃程度まで急冷操作を行った。その後、所定の型に入れて冷蔵庫で冷却し(3〜5℃、12時間)、本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この実施例8におけるスリット幅が25μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されているトライアングルフィルター(商品名)の開口部(スリット幅が25μmのスリット)の大きさは550メッシュ(JISのフルイ規格)に相当する。すなわち、大きさ550メッシュの開口部が複数形成されているフィルター部材を用いて、実施例1と同様にして得た発酵乳カードを破砕する工程を行った。
処理速度(発酵乳カードが流動する速度)は、トライアングルフィルターの有効面積1200cmに対して、発酵乳カードの供給流量を5000L/h(リットル/時間)とした。5000L/h(リットル/時間)という流量は実際の工場での製造レベルの処理能力である。
平均粒子径は13.2μmで、10μm〜20μmの範囲内の粒子径であった。
粘度は17700mPa・sとなり、8000mPa・s以上の粘度であった。
前記の製造工程によって、粘度が適度に高く、組織が滑らかで、ボディ感(食感の濃厚さ)の強い発酵乳を安定的に得ることができた。
フィルター部材に形成されているスリット幅が30μmのスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(荒井鉄工所製)を用い、ここに、実施例1と同様にして得た発酵乳カード(すなわち、ヨーグルトミックスの固形分濃度24.2%、タンパク質濃度7.1%、脂質4.7%、砂糖5.0%で、安定剤無添加)を流動させて、スリット幅が30μmの複数のスリットを介して押し出し、発酵乳カードの破砕を行った後、実施例1と同様に、チューブラークーラー等の熱交換器を使用して、5℃程度まで急冷操作を行った。その後、所定の型に入れて冷蔵庫で冷却し(3〜5℃、12時間)、本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この実施例5におけるスリット幅が30μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されているトライアングルフィルター(商品名)の開口部(スリット幅が30μmのスリット)の大きさは450メッシュ(JISのフルイ規格)に相当する。すなわち、大きさ450メッシュの開口部が複数形成されているフィルター部材を用いて、実施例1と同様にして得た発酵乳カードを破砕する工程を行った。
処理速度(発酵乳カードが流動する速度)は、トライアングルフィルターの有効面積210cmに対して、発酵乳カードの供給流量を1300L/h(リットル/時間)および3500L/h(リットル/時間)の二水準とした。
流動する発酵乳カードの温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
製造した発酵乳の平均粒子径と発酵乳カードの供給流量との関係を図1に、発酵乳の粘度と発酵乳カードの供給流量との関係を図2に示した。
平均粒子径は供給流量が1300L/hの場合に19.8μm、3500L/hで15.0μmと、供給流量の増加に伴い、粒子径は減少したが、いずれの場合も、10μm〜20μmの範囲内の粒子径であった。
粘度は供給流量が1300L/hの場合に13200mPa・s、3500L/hで12900mPa・sとなった。いずれも8000mPa・s以上の粘度であった。
前記の製造工程によって、粘度が適度に高く、組織が滑らかで、ボディ感(食感の濃厚さ)の強い発酵乳を安定的に得ることができた。
ただし、平均粒子径が19.8μmの発酵乳では、幾らかザラついた舌触りのする食感であった。
発明者等が他に行った検討によっても、粘度が8000mPa・s以上の発酵乳の場合、平均粒子径が20μmを越えていると、ザラついた舌触りのする食感になるので、適度の粘度とボディ感という条件を満たすために粘度8000mPa・s以上が要求される発酵乳(例えば、ソフトヨーグルト)の場合、平均粒子径は20μmを越えないことが望ましいと考えられた。
フィルター部材に形成されているスリット幅が30μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用したこの実施例5の発酵乳(ソフトヨーグルト)の方が、フィルター部材に形成されているスリット幅が10、15、20、25μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用した実施例1、2、3、4の発酵乳(ソフトヨーグルト)に比較して粘度が高く、処理速度が速かった。このとき、発酵乳の粒子径、食感の滑らかさなどはスリット幅に関係なく、同等であった。そこで、発酵乳の粘度、ボディ感を高くし、処理速度を速くするという観点からは、フィルター部材に形成されているスリット幅が大きい複数のスリットから複数の微細な開口部が構成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)の方が適していると言える。
以上の実施例1〜5では、固形分濃度24.2%、タンパク質濃度7.1%のヨーグルトミックスを用い、安定剤無添加で得た発酵乳カードを、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して押し出すことによって行う発酵乳カード破砕工程において、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部の一例として、フィルター部材に形成されているスリット幅がそれぞれ10、15、20、25、30μmの複数のスリットを有する5種のトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用した。
そして、これによって、平均粒子径が10μm〜20μmの範囲で、かつ、粘度が8000mPa・s以上の、粘度が高く、濃厚感があり、組織が滑らかで、ボディ感の強い、スッキリとした風味の発酵乳を製造することができた。
株式会社ニクニ製の「スプリングフィルター」(商品名)を用い、ここに、実施例1と同様にして得た発酵乳カード(すなわち、ヨーグルトミックスの固形分濃度24.2%、タンパク質濃度7.1%、脂質4.7%、砂糖5.0%で、安定剤無添加)を流動させ、フィルターの開口部を介して発酵乳カードを押し出して、発酵乳カードの破砕を行った後、実施例1と同様に、チューブラークーラー等の熱交換器を使用して、5℃程度まで急冷操作を行った。その後、所定の型に入れて冷蔵庫で冷却し(3〜5℃、12時間)、本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この実施例6で使用した株式会社ニクニ製の「スプリングフィルター」(商品名)は、フィルター部材に形成されているスリット幅が20μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されている。このスリット幅は650メッシュ(JISのフルイ規格)に相当する。すなわち、大きさ650メッシュ(JISのフルイ規格)の開口部が複数形成されているフィルター部材を用いて発酵乳カードを破砕する工程を行った。
処理速度(発酵乳カードが流動する速度)は、発酵乳カードの供給流量を650L/h(リットル/時間)とした。
流動する発酵乳カードの温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
製造された発酵乳の平均粒子径は17.3μm、粘度は9200mPa・sであった。
前記の製造工程によって、粘度が適度に高く、組織が滑らかで、ボディ感(食感の濃厚さ)の強い発酵乳を安定的に得ることができた。
真鍋工業株式会社製の「ウェッジワイヤースクリーン」(商品名)を用い、ここに、実施例1と同様にして得た発酵乳カード(すなわち、ヨーグルトミックスの固形分濃度24.2%、タンパク質濃度7.1%、脂質4.7%、砂糖5.0%で安定剤無添加)を流動させ、フィルターの開口部を介して発酵乳カードを押し出して、発酵乳カードの破砕を行った後、実施例1と同様に、チューブラークーラー等の熱交換器を使用して、5℃程度まで急冷操作を行った。その後、所定の型に入れて冷蔵庫で冷却し(3〜5℃、12時間)、本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この実施例7で使用した真鍋工業株式会社製の「ウェッジワイヤースクリーン」(商品名)は、フィルター部材に形成されているスリット幅が20μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されている。このスリット幅は650メッシュ(JISのフルイ規格)に相当する。すなわち、大きさ650メッシュ(JISのフルイ規格)の開口部が複数形成されているフィルター部材を用いて発酵乳カードを破砕する工程を行った。
処理速度(発酵乳カードが流動する速度)は、発酵乳カードの供給量を160L/h(リットル/時間)とした。
流動する発酵乳カードの温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
製造された発酵乳の平均粒子径は10.3μm、粘度は8300mPa・sであった。
前記の製造工程によって、粘度が適度に高く、組織が滑らかで、ボディ感(食感の濃厚さ)の強い発酵乳を安定的に得ることができた。
発酵乳カードの破砕工程において、フィルター部材に形成されているスリット幅がそれぞれ10、15、20、25、30μmの複数のスリットを有する4種のトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用することに代えて、ノズルでの処理を行った以外は実施例1〜5と同様にして発酵乳を製造した。
ノズルとは処理流体を複数の細孔に通過させて高圧で噴出することにより、微細化を行う構造である。
ノズル径は400、600、800μmの三水準とした。
ノズルの細孔数1に対する処理流体の供給流量、背圧、製造された発酵乳の粒子径、粘度の関係は、表1の通りである。
Figure 0004791376

なお、処理流体の温度は時間と共に変化し、いずれも43〜35℃となった。
表1から明らかなように、ノズル径が400μmの場合、背圧が2.0MPaで製造された発酵乳の粒子径は11.6μm、粘度は8200mPa・s、背圧が3.0MPaで製造された発酵乳の粒子径は12.2μm、粘度は8200mPa・s、背圧が4.0MPaで製造された発酵乳の粒子径は10.2μm、粘度は8000mPa・sで、いずれも滑らかな組織で、適度な粘度とボディ感(食感の濃厚さ)を有する発酵乳を製造できた。一方、背圧が6.0MPaになると、粒子径が7.5μm、粘度が7300mPa・sとなり、粘度とボディ感(食感の濃厚さ)が不十分なものであった。
ノズル径が600μmの場合、背圧が2.0MPaで製造された発酵乳の粒子径は15.4μm、粘度は8100mPa・s、背圧が3.0MPaで製造された発酵乳の粒子径は12.6μm、粘度は8200mPa・sで、いずれも滑らかな組織で、適度な粘度とボディ感(食感の濃厚さ)を有する発酵乳を製造できた。しかし、背圧が4.0MPaで製造された発酵乳は粒子径が8.8μm、粘度7500mPa・s、背圧が6.0MPaで製造された発酵乳は粒子径が8.6μm、粘度7100mPa・sで、粘度とボディ感(食感の濃厚さ)が不十分なものであった。
また、ノズル径が800μmの場合、背圧が2.0MPaで製造された発酵乳の粒子径は15.6μm、粘度は8100mPa・s、背圧が3.0MPaで製造された発酵乳の粒子径は11.3μm、粘度は8000mPa・sで、いずれも滑らかな組織で、適度な粘度とボディ感(食感の濃厚さ)を有する発酵乳を製造できた。一方、背圧が1.0MPaでは、粒子径が25.4μm、粘度が6800mPa・sとなり、ざらつき感があり、粘度とボディ感(食感の濃厚さ)も不十分であった。背圧が4.0MPaでも、粒子径が9.2μm、粘度が7500mPa・sとなり、粘度とボディ感(食感の濃厚さ)が不十分であった。
この実施例から、処理流体を細孔に通過させて高圧で噴出することにより微細化を行うノズルを発酵乳カード破砕工程に用いる場合、ノズル径を400〜800μmの範囲とし、背圧を2.0〜3.0MPaとして行うと、安定的に、再現性よく本発明の発酵乳を製造できることが確認された。
[比較例1]
発酵乳カードの破砕工程において、フィルター部材に形成されているスリット幅がそれぞれ10、15、20、25、30μmの複数のスリットを有する5種のトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用することに代えて、メッシュフィルター(目皿)を使用した以外は実施例1〜5と同様にして発酵乳を製造した。
メッシュフィルターとは目皿とも言い、処理流体を等間隔にある格子状の隙間に通過させることにより、微細化を行う構造である。
メッシュ径は250μmとした(JISのフルイ規格では60メッシュに相当する)。処理速度はメッシュフィルターの有効面積480cmに対して、処理流体の供給流量を500L/h(リットル/時間)とした。
処理流体の温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
発酵乳の平均粒子径は115μm、粘度は8200mPa・sとなった。
実施例1〜5に比較して粘度は同等でボディ感の強い発酵乳であった。しかし、ザラつきや粉っぽさが強く感じられ、食感が改善されなかった。
[比較例2]
発酵乳カードの破砕工程において、フィルター部材に形成されているスリット幅がそれぞれ10、15、20、25、30μmの複数のスリットを有する5種のトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用することに代えて、インラインミキサー(特殊機化工業株式会社製 商品名「ラインミル」)を使用した以外は実施例1〜5と同様にして発酵乳を製造した。
インラインミキサーとは機体のケーシング内で回転歯を回転させることで連続的に剪断力を与え、粒子の微細化を行う機械である。
処理速度は処理流体の供給流量を200L/h(リットル/時間)とした。処理流体の温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
発酵乳の平均粒子径は15.0μm、粘度は6000mPa・sとなった。実施例1〜4に比較して粘度が低く、ボディ感の弱い発酵乳であった。また、平均粒子径は小さいが、カードの破砕が不均一で、微粒化されない粒子が残るため、ザラつきや粉っぽさが感じられた。
[比較例3]
発酵乳カードの破砕工程において、フィルター部材に形成されているスリット幅がそれぞれ10、15、20、25、30μmの複数のスリットを有する5種のトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を使用することに代えて、ホモゲナイザーで処理した以外は実施例1〜5と同様にして発酵乳を製造した。
ホモゲナイザーとは均質機とも言い、処理流体を流路に通過させて高圧で噴出することにより、微細化を行う構造である。
均質化圧力は5、10、15MPaの3水準とした。
処理速度は何れの条件も800L/h(リットル/時間)とした。処理流体の温度は時間と共に変化し、43〜35℃となった。
発酵乳の平均粒子径は均質化圧力が5MPa、10MPa、15MPaの時、7.0〜7.2μm、粘度は均質化圧力が5MPa、10MPa、15MPaの時、4300〜5600mPa・sとなった。
均質化圧力が10MPaの場合では、実施例1〜4に比較して滑らかな組織であるが、粘度が低く、ボディ感は非常に弱かった。圧力の調整により剪断力を決めるため、粒子径の微妙なコントロール、また、それを安定的に運転することが困難であった。
[比較例4]
脱脂粉乳1800gと砂糖750gを9850gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター825gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、粘度を高めるべく、あらかじめ用意しておいたゼラチン溶解液(ゼラチン重量120g、水1200g)を安定剤として投入し、十分に攪拌混合した後、均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。ここで実施例1と同様のラクトバチルス・ブルガリクス(Lactobacillus bulgaricus)とストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。その後43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了させた。
こうして得た発酵乳カードをメッシュフィルター(目皿)(JISのフルイ規格では60メッシュに相当する)で破砕し、安定剤(ゼラチン)により濃厚感を出した発酵乳とした。
この比較例4は安定剤(ゼラチン)が使用されていて、砂糖が添加されている例であり、ヨーグルトミックスの固形分は22.1%、タンパク質は4.9%、脂質4.7%、砂糖5.0%であった。
安定剤を入れたため、粘度が高く、ボディ感はあるものの、口溶けの悪い、ベタついた感じの発酵乳であった。このときの粒子径は19.4μmで、粘度は11000mPa・sであった。
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳1350gとMPC500g、砂糖0gを11840gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター860gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は16.9%、タンパク質濃度は6.0%、脂質5.0%、砂糖0%であった。すなわち、固形分濃度は20%より低いが、タンパク質濃度は6.0%と5〜10%の範囲に入っていた。
(発酵乳カードを破砕する工程)
実施例1と同じく、フィルター部材に形成されているスリット幅が10μmの複数のスリットから複数の微細な開口部が形成されているトライアングルフィルター(商品名 株式会社荒井鉄工所製)を用い、ここに、前記の発酵乳カードを流動させて発酵乳カードの破砕を行った。
処理速度(発酵乳カードが流動する速度)は、トライアングルフィルターの有効面積210cmに対して、発酵乳カードの供給流量を250L/h(リットル/時間)とした。
(冷却する工程)
こうして破砕した発酵乳カードを熱交換器などによる急速冷却をせず、静置状態あるいはタンクなどで穏やかに撹拌しながら徐々に冷却する緩慢冷却を行った。その後、所定の型に入れて冷蔵庫で冷却し(3〜5℃、12時間)、本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されていないものである。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は16.7μm、粘度は9000mPa・sであった。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかで、粘度が適度に高く、ボディ感(食感の濃厚さ)の強いものであった。
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳1775gとMPC625g、砂糖0gを11475gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター675gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は19.4%、タンパク質濃度は7.7%、脂質4.0%、砂糖0%であった。すなわち、固形分濃度は20%より低いが、タンパク質濃度は7%と5〜10%の範囲に入っていた。
以下、実施例9と同様にして本発明の発酵乳(ソフトヨーグルト)を得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されていないものである。
熱交換器などによる急速冷却をせず、静置状態あるいはタンクなどで穏やかに撹拌しながら徐々に冷却する緩慢冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は15.2μm、粘度は11200mPa・sであった。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかで、粘度が適度に高く、ボディ感(食感の濃厚さ)の強いものであった。
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳1775gとMPC625g、砂糖0gを11650gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター500gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は18.4%、タンパク質濃度は7.7%、脂質3.0%、砂糖0%であった。すなわち、固形分濃度は20%より低いが、タンパク質濃度は7.7%と5〜10%の範囲に入っていた。
以下、実施例9と同様にして本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されていないものである。
熱交換器などによる急速冷却をせず、静置状態あるいはタンクなどで穏やかに撹拌しながら徐々に冷却する緩慢冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は16.2μm、粘度は9200mPa・sであった。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかであった。また、ソフトヨーグルトとしての要求に応えられる粘度と、ボディ感(食感の濃厚さ)を有するものであった。
[比較例5]
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳1050gとMPC400g、砂糖150gを11250gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター1100gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は20.7%、タンパク質濃度は4.8%、脂質6.3%、砂糖5.0%であった。すなわち、固形分濃度は20%より高いが、タンパク質濃度は5%より低かった。
以下、実施例9と同様にして発酵乳(ソフトヨーグルト)を得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されているものである。
熱交換器などによる急速冷却をせず、静置状態あるいはタンクなどで穏やかに撹拌しながら徐々に冷却する緩慢冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は15.3μm、粘度は4400mPa・sであった。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかであったが、粘度と、ボディ感(食感の濃厚さ)が不十分であった。
[比較例6]
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳975gとMPC350g、砂糖750gを11615gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター860gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は18.6%、タンパク質濃度は4.3%、脂質4.9%、砂糖5.0%であった。すなわち、固形分濃度が20%より低く、タンパク質濃度も5%より低かった。
以下、実施例9と同様にして発酵乳(ソフトヨーグルト)を得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されているものである。
熱交換器などによる急速冷却をせず、静置状態あるいはタンクなどで穏やかに撹拌しながら徐々に冷却する緩慢冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は16.4μm、粘度は6600mPa・sであった。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかであったが、粘度と、ボディ感(食感の濃厚さ)が不十分であった。
[比較例7]
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳975gとMPC350g、砂糖0gを12365gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター860gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は13.6%、タンパク質濃度は4.3%、脂質4.9%、砂糖0%であった。すなわち、固形分濃度は20%より低く、タンパク質濃度も5%より低かった。
以下、実施例9と同様にして発酵乳(ソフトヨーグルト)を得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されていないものである。
熱交換器などによる急速冷却をせず、静置状態あるいはタンクなどで穏やかに撹拌しながら徐々に冷却する緩慢冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は17.3μm、粘度は5100mPa・sであった。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかであったが、粘度と、ボディ感(食感の濃厚さ)が不十分であった。
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳1775gとMPC625g、砂糖750gを10540gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター860gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は25.4%、タンパク質濃度は7.7%、脂質5.0%、砂糖5.0%であった。すなわち、固形分濃度は20〜30%の範囲に入り、タンパク質濃度も5〜10%の範囲に入っていた。
以下、実施例9と同様にして本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されているものである。
緩慢冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は14.6μm、粘度は13750mPa・sであった。一方、急速冷却を行った発酵乳(ソフトヨーグルト)の粘度は10200mPa・sで平均粒子径は同等であった。
このように、急速冷却を行った場合も行わなかった場合も平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8000mPa・s以上という本願発明の発酵乳(ソフトヨーグルト)を製造することができたが、より粘度の高い発酵乳(ソフトヨーグルト)を製造する上では急速冷却を行わない緩慢な冷却(緩慢冷却工程)、すなわち、発酵後に、熱交換器などによる急速冷却をせず、静置状態あるいはタンクなどで穏やかに撹拌しながら徐々に冷却する工程)による方が望ましいと認められた。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかで、粘度が適度に高く、ボディ感(食感の濃厚さ)の強いものであった。
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳1350gとMPC500g、砂糖750gを11090gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター860gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は21.9%、タンパク質濃度は6.0%、脂質5.0%、砂糖5.0%であった。すなわち、固形分濃度は20〜30%の範囲に入り、タンパク質濃度も5〜10%の範囲に入っていた。
以下、実施例9と同様にして本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されているものである。
熱交換器などによる急速冷却をせず、静置状態あるいはタンクなどで穏やかに撹拌しながら徐々に冷却する緩慢冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は15.8μm、粘度は9800mPa・sであった。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかで、適度な粘度と、ボディ感(食感の濃厚さ)を有するものであった。
(乳製品及び乳タンパク質を含むヨーグルトミックスを発酵させる工程)
脱脂粉乳1775gとMPC625g、砂糖0gを11290gの常温の水で攪拌溶解した。その後、溶解液を50℃まで攪拌しながら加温し、達温後、無塩バター860gを投入した。溶解後70℃まで昇温させ、溶解液を均質機にかけた。均質処理後95℃まで昇温させ、達温後43℃まで冷却した。
次に実施例1で用いたものと同一の混合スターター3重量%を接種して5分間攪拌した。
このヨーグルトミックスを43℃付近で発酵させ、pHが4.7以下になったところで発酵を終了した。
ヨーグルトミックスの固形分濃度は20.4%、タンパク質濃度は7.7%、脂質5.0%、砂糖0%であった。すなわち、固形分濃度は20〜30%の範囲にあり、タンパク質濃度も5〜10%の範囲にあった。
以下、実施例9と同様にして本発明の発酵乳であるソフトヨーグルトを得た。
この発酵乳(ソフトヨーグルト)は前記の通り、安定剤無添加で製造したものであり、原料に砂糖が添加されていないものである。
緩慢冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の平均粒子径は15.6μm、粘度は14470mPa・sであった。一方、急速冷却により得られた発酵乳(ソフトヨーグルト)の粘度は8050mPa・sで平均粒子径は同等であった。
このように、急速冷却を行った場合も行わなかった場合も平均粒子径が10〜20μmで、粘度が8000mPa・s以上という本願発明の発酵乳(ソフトヨーグルト)を製造することができたが、より粘度の高い発酵乳(ソフトヨーグルト)を製造する上では急速冷却を行わない緩慢な冷却(緩慢冷却工程)による方が望ましいと認められた。
製造された発酵乳(ソフトヨーグルト)は、食感のザラつきと外観の粗さがなく、組織が滑らかで、粘度が適度に高く、ボディ感(食感の濃厚さ)の強いものであった。
[品質評価試験(官能評価)]
上記実施例1〜8、ならびに比較例1〜4の各製品の物性は表2の通りである。また、これらの各製品について官能による品質評価試験(官能評価)を行い、試験結果を表3に示した。
Figure 0004791376


Figure 0004791376

専門パネル10名による4段階評価:A(最も優れている)〜D(最も劣る)。総合評価は各項目の平均値である。A:4点、B:3点、C:2点、D:1点とし、小数点以下は四捨五入した。
この結果に示されるように、本発明の方法(実施例1〜8)によって作られた本発明の発酵乳は、濃厚感があり、食感と風味の良い製品となり、総合評価も高いものになった。一方、他の比較例の製法で作られた発酵乳は何れも幾つかの項目での評価が低く、全体的なバランスが悪くなり、結果として総合評価が低くなった。
形成されているスリット幅がそれぞれ異なる複数のスリットを有する4種のフィルター部材を用いて発酵乳カード破砕工程が行われた場合の、発酵乳カード供給流量と発酵乳の平均粒子径の関係を示したグラフ。 形成されているスリット幅がそれぞれ異なる複数のスリットを有する4種のフィルター部材を用いて発酵乳カード破砕工程が行われた場合の、発酵乳カード供給流量と発酵乳の粘度の関係を示したグラフ。

Claims (10)

  1. 乳、乳製品、乳タンパク質の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵させて得た発酵乳カードを破砕する工程を含む製造工程を経て製造される発酵乳であって、
    タンパク質濃度が5〜10%で、固形分濃度が20〜30%である前記ヨーグルトミックスを用い、
    発酵乳カードの破砕工程が、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して当該発酵乳カードを押し出すものであり、
    レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100(登録商標)(島津製作所製)を使用し、クエン酸バッファーに懸濁して30秒後に標準屈折率1.70−0.20iにて測定した時の数値である体積平均粒子径からなる平均粒子径が10〜20μmで、
    東機産業製の回転式B型粘度計TV・10Mを使用し、測定温度5℃で、No.4ローター(コードM23)で30rpm、30秒後の粘度を測定した粘度が8000mPa・s以上である
    ことを特徴とする発酵乳。
  2. 325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部は、フィルター部材に形成されている10〜40μmのスリット幅を有する複数のスリットからなることを特徴とする請求項1記載の発酵乳。
  3. 安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造されることを特徴とする請求項1又は2記載の発酵乳。
  4. 乳、乳製品、乳タンパク質の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵させて得た発酵乳カードを破砕する工程を含む製造工程を経て製造される発酵乳であって、
    タンパク質濃度が5〜10%で、固形分濃度が20〜30%である前記ヨーグルトミックスを用い、
    発酵乳カードの破砕工程が、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に当該発酵乳カードを通過させて噴出させることにより行うものであり、
    レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100(登録商標)(島津製作所製)を使用し、クエン酸バッファーに懸濁して30秒後に標準屈折率1.70−0.20iにて測定した時の数値である体積平均粒子径からなる平均粒子径が10〜20μmで、
    東機産業製の回転式B型粘度計TV・10Mを使用し、測定温度5℃で、No.4ローター(コードM23)で30rpm、30秒後の粘度を測定した粘度が8000mPa・s以上である
    ことを特徴とする発酵乳。
  5. 安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造されることを特徴とする請求項4記載の発酵乳。
  6. 製造工程に乳、乳製品、乳タンパク質の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵させて得た発酵乳カードを破砕する工程を含む発酵乳の製造方法であって、
    タンパク質濃度が5〜10%で、固形分濃度が20〜30%である前記ヨーグルトミックスを用い、
    発酵乳カードの破砕工程を、325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部を介して当該発酵乳カードを押し出すものとし、
    レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100(登録商標)(島津製作所製)を使用し、クエン酸バッファーに懸濁して30秒後に標準屈折率1.70−0.20iにて測定した時の数値である体積平均粒子径からなる平均粒子径が10〜20μmで、
    東機産業製の回転式B型粘度計TV・10Mを使用し、測定温度5℃で、No.4ローター(コードM23)で30rpm、30秒後の粘度を測定した粘度が8000mPa・s以上である
    発酵乳を製造する方法。
  7. 325メッシュ〜1300メッシュ(JISのフルイ規格)の大きさの複数の開口部は、フィルター部材に形成されている10〜40μmのスリット幅を有する複数のスリットからなることを特徴とする請求項6記載の発酵乳の製造方法。
  8. 安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造することを特徴とする請求項6又は7記載の発酵乳の製造方法。
  9. 製造工程に乳、乳製品、乳タンパク質の中の少なくとも一種以上を含むヨーグルトミックスを発酵させて得た発酵乳カードを破砕する工程を含む発酵乳の製造方法であって、
    タンパク質濃度が5〜10%で、固形分濃度が20〜30%である前記ヨーグルトミックスを用い、
    発酵乳カードの破砕工程が、背圧2.0MPa乃至3.0MPaで、ノズル径400〜800μmの細孔に当該発酵乳カードを通過させて噴出させることにより行うものであり、
    レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100(登録商標)(島津製作所製)を使用し、クエン酸バッファーに懸濁して30秒後に標準屈折率1.70−0.20iにて測定した時の数値である体積平均粒子径からなる平均粒子径が10〜20μmで、
    東機産業製の回転式B型粘度計TV・10Mを使用し、測定温度5℃で、No.4ローター(コードM23)で30rpm、30秒後の粘度を測定した粘度が8000mPa・s以上である
    発酵乳の製造方法。
  10. 安定剤無添加又は微量な安定剤添加で製造することを特徴とする請求項9記載の発酵乳を製造する方法。
JP2006547804A 2004-11-25 2005-11-24 発酵乳及びその製造法 Expired - Fee Related JP4791376B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006547804A JP4791376B2 (ja) 2004-11-25 2005-11-24 発酵乳及びその製造法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004340933 2004-11-25
JP2004340933 2004-11-25
JP2006547804A JP4791376B2 (ja) 2004-11-25 2005-11-24 発酵乳及びその製造法
PCT/JP2005/021515 WO2006057265A1 (ja) 2004-11-25 2005-11-24 発酵乳及びその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006057265A1 JPWO2006057265A1 (ja) 2008-06-05
JP4791376B2 true JP4791376B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=36498001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006547804A Expired - Fee Related JP4791376B2 (ja) 2004-11-25 2005-11-24 発酵乳及びその製造法

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP1815746B1 (ja)
JP (1) JP4791376B2 (ja)
KR (1) KR101312305B1 (ja)
CN (2) CN101065019B (ja)
AT (1) ATE515192T1 (ja)
DK (1) DK1815746T3 (ja)
HK (2) HK1110745A1 (ja)
TW (1) TWI409033B (ja)
WO (1) WO2006057265A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW200621166A (en) * 2004-11-25 2006-07-01 Meiji Dairies Corp Method of producing fermented milk product and fermented milk product produced thereby
WO2011078107A1 (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 サントリーホールディングス株式会社 濃厚タイプヨーグルトの製造方法
IN2014CN02986A (ja) * 2011-09-27 2015-07-03 Meiji Co Ltd
KR20200140937A (ko) * 2013-01-25 2020-12-16 꽁빠니 자베 다노느 균주 주입 발효 유제품 제조 과정
CA2973199A1 (en) * 2015-01-27 2016-08-04 Dupont Nutrition Biosciences Aps A method of making a fermented dairy product
JP6655405B2 (ja) * 2016-01-27 2020-02-26 森永乳業株式会社 発酵乳の製造方法
JP7018897B2 (ja) * 2016-11-30 2022-02-14 株式会社明治 二層タイプの発酵乳製品の製造方法
JP7178789B2 (ja) * 2018-03-28 2022-11-28 株式会社明治 発酵乳及びその製造方法
JP7246877B2 (ja) * 2018-08-08 2023-03-28 株式会社明治 液状発酵乳の製造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02286039A (ja) * 1989-04-26 1990-11-26 Milpak Inc インスタントヨーグルト組成物とその製造方法
JP2005318855A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Meiji Milk Prod Co Ltd 発酵乳の製造法及び発酵乳
WO2006057266A1 (ja) * 2004-11-25 2006-06-01 Meiji Dairies Corporation 発酵乳の製造方法及びこれにより製造した発酵乳

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3645986B2 (ja) * 1997-03-26 2005-05-11 雪印乳業株式会社 液状発酵乳の製造方法
JP3155242B2 (ja) 1998-03-31 2001-04-09 雪印乳業株式会社 ヨ−グルト
DE60022859T3 (de) * 1999-01-11 2010-05-06 Calpis Co., Ltd. Verfahren zur herstellung von sauermilch enthaltend ein inhibitionspeptid fuer ein angiotensin konvertierendes enzym sowie ein verfahren zur herstellung von milchserum
JP2002186810A (ja) * 2000-12-21 2002-07-02 Arai Tekkosho:Kk 固液分離用濾過エレメント
JP3946476B2 (ja) * 2001-07-27 2007-07-18 森永乳業株式会社 発酵乳及びその製造方法
FR2836014B1 (fr) * 2002-02-15 2004-07-23 Gervais Danone Sa Nouveau procede de fabrication de produits laitiers fermentes mettant en oeuvre des enzymes d'origine bacterienne
JP2004097051A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Koiwai Nyugyo Kk ヨーグルトの製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02286039A (ja) * 1989-04-26 1990-11-26 Milpak Inc インスタントヨーグルト組成物とその製造方法
JP2005318855A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Meiji Milk Prod Co Ltd 発酵乳の製造法及び発酵乳
WO2006057266A1 (ja) * 2004-11-25 2006-06-01 Meiji Dairies Corporation 発酵乳の製造方法及びこれにより製造した発酵乳

Also Published As

Publication number Publication date
CN102090446B (zh) 2013-04-10
WO2006057265A1 (ja) 2006-06-01
CN101065019B (zh) 2011-05-11
KR101312305B1 (ko) 2013-09-27
JPWO2006057265A1 (ja) 2008-06-05
CN101065019A (zh) 2007-10-31
EP1815746B1 (en) 2011-07-06
CN102090446A (zh) 2011-06-15
HK1158895A1 (en) 2012-07-27
EP1815746A4 (en) 2008-12-31
EP1815746A1 (en) 2007-08-08
DK1815746T3 (da) 2011-10-24
TW200626074A (en) 2006-08-01
TWI409033B (zh) 2013-09-21
HK1110745A1 (en) 2008-07-25
KR20070084536A (ko) 2007-08-24
ATE515192T1 (de) 2011-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4791376B2 (ja) 発酵乳及びその製造法
JP4791377B2 (ja) 発酵乳の製造方法及びこれにより製造した発酵乳
EP1986501B1 (en) Process for manufacturing a fermented milk
CN106417668B (zh) 希腊酸奶及其制备方法
WO2011078107A1 (ja) 濃厚タイプヨーグルトの製造方法
JP4241494B2 (ja) 発酵乳の製造法及び発酵乳
JP7178789B2 (ja) 発酵乳及びその製造方法
JP6955907B2 (ja) 発酵乳の製造方法
WO2007012069A2 (en) Modification of particle morphology to improve product functionality
CN111264839A (zh) 改性鱼明胶及其制备方法和应用以及酸奶和低脂凝固型酸奶及其制备方法
JP7118520B2 (ja) 発酵乳の製造方法
CN112533481B (zh) 液态发酵乳的制造方法
WO2017211971A1 (en) Ready-to-drink beverages with foam formed by shaking
RU2409961C2 (ru) Способ получения ферментированного молока
JP7084156B2 (ja) サワークリーム様食品
WO2019064954A1 (ja) 発酵乳及びその製造方法
CN114916580B (zh) 一种酸奶复配稳定剂、含颗粒凝固型酸奶及其制备方法
JP2561119B2 (ja) 高脂肪静置発酵型ヨーグルトの製造方法
JP2023145105A (ja) 発酵乳およびその製造方法
JP2000069907A (ja) 酸性乳飲料およびその製造方法
JP4827638B2 (ja) 脱気カッテージチーズ及びその製造方法
Dou et al. The application of dairy products and their derivatives as edible inks in 3D printing technology: A review

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080818

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20110426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110719

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110721

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4791376

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees