JP4788123B2 - 光重合性液晶組成物、その重合体または重合体組成物及び光学異方性膜 - Google Patents

光重合性液晶組成物、その重合体または重合体組成物及び光学異方性膜 Download PDF

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本発明は、光重合性コレステリック液晶組成物およびそれを重合することにより得られる重合体または重合体組成物、それらから得られる光学異方性膜及び光学異方性膜を用いた光学補償素子に関する。
近年、光重合性の液晶を用いた偏光板や位相差板等の光学素子への応用が提案されている。
これらの光学素子は、光学異方性を有する重合性の液晶を液晶状態で重合し固定化することによって得られる。したがって、液晶状態において適切な配向制御を行った後、重合させることによって、層面に対して平行な異常光軸および垂直な常光軸を有するホモジニアス配向、光学軸が面内において厚み方向に変化するハイブリッド配向あるいは層面に垂直な螺旋軸を有するねじれ配向等の種々の光学異方性を有する重合体を得ることができる。
この中で、ねじれ配向を有する重合体、つまり、正の複屈折を有する重合性の液晶分子を主体としたコレステリック液晶の重合体は、螺旋のピッチ(P)によって種々の光学素子としての応用がある。すなわち、螺旋軸に沿った光の伝播は、対象とする波長(λ)と螺旋ピッチの大きさ(P)によって、(1)λ<<Pの場合、と(2)λ≒Pの場合の応用に分けられる。
対象とするλを可視光とすると、(1) λ<<Pの場合は、1(μm)<Pに相当する。この場合の応用は、更に、モーガン条件を満足する場合とそうでない場合に分けられる。(A)モーガン条件を満足する場合、つまり、Φ<<2πΔnd/λが満たされているとき、入射側の光軸方向に一致または直交した直線偏光は、直線偏光のまま出射し旋光子として機能する。ここで、Φは全ねじれ角であり、dは厚み、Δnは液晶の複屈折である。また、(B)モーガン条件が満たされないときは、Φ、dおよびΔnによって決まる複屈折を示す。
旋光子は、ヘッドアップディスプレイやプロジェクター等の応用がある。また、ねじれ配向の複屈折の応用として、例えば、STN(Super Twisted Nematic)型液晶ディスプレイにおける光学補償がある(特許文献1参照)。
対象とするλを可視光とすると、(2)λ≒Pの場合は、可視光領域におけるブラッグ反射に起因する選択反射の影響が重要になり、光学素子の応用の観点から、具体的には、(A)350/nave (nm)< P ≦800/nave(nm)、つまり、選択反射の波長域が可視光領域にある場合、と(B)P< 350/nave(nm)、すなわち、選択反射の波長域が紫外域にある場合、に分けられる。
(A)350/nave (nm)< P ≦800/nave(nm)である場合、非偏光を入射すると、ブラッグ反射を生じる波長に応じて反射光および透過光に着色が生じる。このような着色を利用すれば、装飾部材などの意匠用途および液晶表示素子に用いられるカラーフィルターへの応用も可能である。さらに、反射光および透過光が独特の金属光沢を有すること、視野角により色調が変化すること、そして、このような光学特性を通常の複写機では複製できないことから偽造防止用途への応用も可能である。また、このような円偏光分離機能を応用して、液晶表示素子における光利用効率を改善することも可能である。例えば、偏光板に1/4λ板と円偏光分離機能を発現する光学異方性膜を積層する構成が提案されている(非特許文献1参照)。このような用途に対しては、全可視光領域(波長350〜750nmの領域)で円偏光分離機能が発現されることが望まれるため、ピッチの異なる層を複数積層したり、あるいは、膜厚方向にピッチが連続的に変化するようにすればよい。なお、反射のスペクトル幅Δλは、Δλ=Δn×Pの関係式から、複屈折異方性値(Δn)が大きいほど広い。また、反射のスペクトルの中心波長λcは、λc=nave×Pの関係式から算出される。
その他、同様の円偏光分離機能を用いて、700/nave (nm)< P≦1.5/nave (μm)の範囲に設定すると紫外線あるいは近赤外線の反射フィルター等の応用も可能である。
(B)P≦350/nave(nm)である場合、螺旋軸に垂直な面についての可視光域の屈折率は((ne+no)/2)0.5で表され、螺旋軸方向についての可視光域の屈折率はnoに等しい(非特許文献2参照)。
このような光学的特性を有する光学異方性膜は、ネガティブC−プレートと呼ばれる。正の複屈折を有する液晶分子が基板に対して垂直に配向した状態で黒表示(暗状態)を得る液晶表示素子において、表示素子の法線方向に対しては該液晶分子の配向による複屈折は生じない。そのためこれら表示素子においては法線方向では非常に高いコントラストが得られる。しかし表示素子の法線方向からズレた場合には複屈折が生じ、黒表示(暗状態)の透過率が増加する。すなわちこれら表示素子においては斜め方向視野角に対してコントラストが減少する。ネガティブC−プレートは、このような表示素子の該液晶配向の法線方向からズレた場合に生じる複屈折を補償することができる。その結果、このネガティブC−プレートは、VA(Vertically Aligned)、TN(Twisted Nematic)、OCB(Optically Compensated Birefringence)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)などの表示素子における視野角特性改善に適した光学補償板となる。
現在、圧縮したポリマーフィルムあるいはプラーナー配向した負の複屈折を有するディスコチック液晶を利用したフィルム(特許文献2参照)が光学補償板に用いられている。正の複屈折を有する液晶分子からなるコレステリック液晶の重合体を利用することによって、屈折率異方性値およびその波長分散の設計の自由度が広がる。また、ネガティブC−プレートは、種々の光学補償層と組み合わせて用いることができる。
上記の用途毎の光学設計に対して、適宜ピッチおよびΔnが調整される。
上記いずれの用途に対しても、光重合性の液晶に対して硬化前の特性として、室温でネマチック相を有し、広いネマチック相を有し、良好な配向性を示し、UV照射による速硬性を有し、硬化後の特性として、適切なΔnを有し、透明性を有し、耐熱性および耐湿性に優れた光重合性コレステリック液晶組成物の開発が望まれている。
特開平8−87008号公報 特開2002−6138号公報 Y. Hisatake et al, Asia Display/IDW '01 LCT8-2 W. H. de Jeu, Physical Properties of Liquid Crystalline Materials, Gordon and Breach, New York(1980)
本発明の目的は、光重合性の液晶に対して硬化前の特性として、室温でネマチック相を有し、広いネマチック相を有し、良好な配向性を示し、UV照射による速硬性を有し、硬化後の特性として、適切なΔnを有し、透明性を有し、耐熱性および耐湿性を有する光重合したコレステリック液晶組成物、および、それを用いた、特に液晶表示素子の光学補償素子として有用なねじれ配向を有する光学異方性膜を提供することである。
本発明は下記の[1]〜[22]項のとおりである。
[1]第一成分として、式(1)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として、光学活性を有する化合物を含有する液晶組成物。
Figure 0004788123
ここで、Rは独立して、水素またはメチルであり;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレンまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Xは独立して、水素、ハロゲン、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の任意の水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合または−(CH)−であり、−(CH)−中の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;pは独立して、1〜20の整数である。
[2]第二成分が、式(2−1)および(2−2)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの光学活性を有する化合物である項1に記載の液晶組成物。
Figure 0004788123
ここで、Xは水素、ハロゲン、メチルまたはエチルであり;Yは独立して、水素、ハロゲンまたは式(B)で表わされる基であり、ただし、Yの中で少なくとも2つは式(B)で表わされる基であり;Yは式(B)で表わされる基であり;Rは独立してハロゲン、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、この基中の1つの水素はアクリロイルオキシまたはメタアクリロイルオキシで置き換えられてもよく;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレンまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Zは独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;pは独立して1〜20の整数であり;qは独立して0または1であり;rは独立して1〜3の整数である。
[3]第二成分が、式(2−3)〜(2−5)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの光学活性を有する化合物である項1に記載の液晶組成物。









Figure 0004788123
ここで、Rは独立して、水素またはメチルであり;Rは独立して、ハロゲン、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、この基中の1つの水素原子はアクリロイルオキシまたはメタアクリロイルオキシで置き換えられてもよく;Rは、水素、ハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレンまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Xは独立して、水素、ハロゲン、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の任意の水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合、または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、pは独立して1〜20の整数であり;Zは独立して、単結合、−CHCH−、−COO−または−OCO−であり;Yは独立して、式(C1)、(C2)、(C3)、(C4)または(C5)で表される基であり、これらの式においてCは不斉炭素であり;qは独立して0または1である。
[4]第三成分として、式(3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を更に含有する項1〜3のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 0004788123
ここで、Rは水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;Rはハロゲン、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、この基中の1つの水素原子はアクリロイルオキシ、メタアクリロイルオキシ、α−フルオロアクリロイルオキシまたはα−トリフルオロメチルアクリロイルオキシで置き換えられてもよく;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、少なくとも一つの水素が−CFまたは−CFHで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Zは独立して、単結合または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−または−C≡C−であり;pは独立して1〜20の整数であり;sは1または2である。
[5]第三成分である式(3)で表される化合物が式(3−1)〜(3−3)で表される化合物のいずれかである項4に記載の液晶組成物。
Figure 0004788123
ここで、Rは独立して、水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;Rは独立して、ハロゲン、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンまたは少なくとも一つの水素が−CF若しくは−CFHで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Xは独立して、水素、ハロゲン、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の任意の水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、pは独立して1〜20の整数であり;Zは独立して、単結合、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−または−C≡C−である。
[6]A、A及びAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは1若しくは2個の水素がフッ素若しくは塩素で置き換えられた1,4−フェニレンであり;Z及びZは独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく;pは独立して1〜15の整数である項1〜5の何れか1項に記載の液晶組成物。
[7]第一成分として式(1−A)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として式(2−A)〜(2−D)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの光学活性を有する化合物、及び第三成分として式(3−A)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物。
第1成分

Figure 0004788123
ここで、式(1−A)で表される化合物は前記式(1)で表される化合物に属する。Rは独立して、水素またはメチルであり;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または1若しくは2個の水素がフッ素若しくは塩素で置き換えられた1,4−フェニレンであり;Xは独立して、水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり;Zは独立して、単結合または−(CH)−であり;pは独立して1〜12の整数である。
第2成分

Figure 0004788123
ここで、式(2−A)で表される化合物は前記式(2−1)で表される化合物に属する。Yは、独立して、水素、フッ素、塩素または式(B)で表わされる基であり、ただし、Yの中で少なくとも2つは式(B)で表わされる基であり;Rは独立して、フッ素、塩素、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の1つの水素はアクリロイルオキシまたはメタアクリロイルオキシで置き換えられてもよく;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Zは独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく;pは独立して1〜12の整数である。







Figure 0004788123
ここで、式(2−B)、(2−C)及び(2−D)で表される化合物は各々前記式(2−3)、(2−4)及び(2−5)で表される化合物に属する。式Rは独立して、水素またはメチルであり;Rは独立して、フッ素、塩素、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の1つの水素原子はアクリロイルオキシまたはメタアクリロイルオキシで置き換えられてもよく;Rは水素、フッ素、塩素または炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレンまたは1若しくは2個の水素がフッ素若しくは塩素で置き換えられた1,4−フェニレンであり;Xは独立して、水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり;Zは独立して、単結合、または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合、−CHCH−、−COO−または−OCO−であり;Yは独立して、式(C1)、(C2)、(C3)、(C4)または(C5)で表される基であり、これらの式においてCは不斉炭素であり;pは独立して1〜20の整数であり、qは独立して0または1である。
Figure 0004788123
第3成分
ここで、式(3−A)で表される化合物は前記式(3)で表される化合物に属する。Rは独立して、水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;Xは独立して、水素またはフッ素であり;Xは独立して、水素またはトリフルオロメチルであり;Yは−COO−、−CH=CHCOO−または−CHCHCOO−であり;Yは−OCO−、−OCOCH=CH−または−OCOCHCH−であり;pは独立して1〜12の整数である。
[8]第一成分として式(1−a)で表わされる化合物、第二成分として式(2−a)〜(2−c)で表わされる化合物から選択された少なくとも1つの光学活性を有する化合物、及び第三成分として式(3−a)で表わされる化合物を含有する液晶組成物。

Figure 0004788123
ここで、式(1−a)、(2−a)、(2−b)、(2−c)及び(3−a)で表される化合物は各々前記式(1)、(2−1)、(2−3)、(2−5)及び(3−1)で表される化合物に属する。
[9]液晶組成物の第二成分として式(2−1)及び(2−2)で表わされる化合物の群から選ばれた少なくとも1つの化合物を含有し、液晶組成物の全重量に対して、第一成分の含有量が10〜70重量%の範囲であり、第二成分の含有量が0.01〜30重量%の範囲であり、第三成分の含有量が20〜80重量%の範囲である、項4、5、7または8に記載の液晶組成物。
[10]液晶組成物の第二成分として式(2−3)〜(2−5)で表わされる化合物の群から選ばれた少なくとも1つの化合物を含有し、液晶組成物の全重量に対して、第一成分の含有量が5〜60重量%の範囲であり、第二成分の化合物の含有量が0.1〜80重量%の範囲であり、第三成分の化合物の含有量が10〜80重量%の範囲である、項4、5または8に記載の液晶組成物。
[11]非重合性の液晶性化合物を少なくとも1つ含有する、項1〜10のいずれか1項に記載の液晶組成物。
[12]全てが重合性化合物からなる項1〜10の何れか1項に記載の液晶組成物。
[13]項12に記載の液晶組成物を重合することにより得られる重合体。
[14]項11に記載の液晶組成物を重合することにより得られる重合体組成物。
[15]項13または14に記載の重合体または重合体組成物からなるフィルム。
[16]1μm以上200μm未満の螺旋ピッチを有する項13に記載の重合体。
[17]1μm以上200μm未満の螺旋ピッチを有する重合体を含有する項14に記載の重合体組成物。
[18]1μm以上200μm未満の螺旋ピッチを有する重合体を含有する項15に記載のフィルム。
[19]選択反射の波長域が350nm以上800nm未満である項15または18に記載のフィルム。
[20]選択反射の波長域が350nm未満である項15または18に記載のフィルム。
[21]項15、18または19に記載のフィルムからなる光学異方性膜。
[22]項21に記載の光学異方性膜を用いた光学補償素子。
本発明の液晶組成物を光重合して得られる光学異方性膜は、配向性に優れ、光学素子、特に液晶表示素子の光学補償素子として有用である。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。液晶組成物の主成分は液晶性化合物である。この液晶性化合物は、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する化合物および液晶相を有さないが組成物の成分として有用な化合物の総称である。「化合物(1)」は、式(1)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を意味する。他の式に関する化合物も同様に略すことがある。ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略すことがある。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。光学異方性などの特性を説明するときは、実施例に記載した方法で測定した値を用いる。組成物における成分の割合(百分率)は、組成物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)である。
化合物(1)、(2−5)、(3)、(3−1)〜(3−3)において、Rの記号を複数の化合物に用いた。これらの化合物において、Rの意味は同一であってもよいし、または異なってもよい。例えば、化合物(1)のRがメチルであり、化合物(2−5)のRがメチルであるケースがある。化合物(1)のRが水素であり、化合物(2−5)のRがメチルであるケースもある。このルールは、R、R、A、A、A、Z、Z、Z、Z、X、Y、p、q、r、sの記号についても適用する。
本発明の組成物は、組成物の一般的特性、ネマチック相の広い温度範囲、塗膜に利用する場合の溶剤に対する相溶性、配向性および光照射による速硬性、を有する。また、重合後の特性として、適切な光学異方性およびその波長分散、透明性、耐熱性、耐湿性および種々の基材との良好な密着性を有する。
本発明の組成物を次の順で説明する。第一に、成分である化合物の主要な特性、および化合物が組成物に及ぼす主要な効果を説明する。第二に、成分である化合物の好ましい割合およびその理由を説明する。第三に、成分である化合物の好ましい形態を説明する。第四に、成分である化合物の具体的な例を示す。第五に、成分である化合物の合成法を説明する。
第一に、成分である化合物の主要な特性を説明する。
化合物(1)からなる第一成分は、重合前の特性として、広いネマチック相範囲、良好な配向性、他の液晶性化合物との高い相溶性、速硬性を有し、目的に応じたΔnの調整が可能であり、重合後の特性として、透明性、耐熱性および耐湿性に優れており、必須成分である。また、塗膜する際に溶媒を用いる場合に、溶媒に対する溶解性に優れている。
化合物(2−1)および(2−2)からなる第二成分は、光学活性を有する化合物であり、著しく大きいHTP(ヘリカルツイストパワー)と液晶組成物および溶媒に対する良好な相溶性を有し、目的に応じた螺旋ピッチを発現させるための必須成分である。
化合物(2−3)〜(2−5)からなる第二成分は、光学活性を有する化合物であり、大きいHTPかつ良好なネマチック性、他の液晶成分と溶媒に対する良好な相溶性を有し、目的に応じた螺旋ピッチを発現させるための必須成分である。
化合物(3)からなる第三成分は、下限温度を下げる効果および目的に応じたΔnの調整が可能となる。
第二に、成分である化合物の好ましい割合およびその理由を説明する。
第一成分として、化合物(1)、第二成分として、化合物(2−1)および(2−2)、を含有する組成物の場合の好ましい割合は次のとおりである。
第1成分である化合物(1)の好ましい割合は、広いネマチック相範囲、良好な配向性、光照射による速硬性、耐熱性および耐湿性を有するために、10〜70重量%である。更に、好ましい割合は、10〜60重量%である。第二成分の好ましい割合は、目的に応じたピッチを調整するために、0.01〜30%が好ましい。更に好ましい割合は、0.01〜20%である。0.01%以上の場合は、所定のピッチを発現することが容易であるためである。20%以下の場合、他の液晶成分に対する相溶性が向上し、または、耐熱性および耐湿性が向上する。第三成分として、化合物(3)を更に含有する場合の第三成分の好ましい割合は、20〜80%である。更に好ましい割合は、30〜80%である。
第一成分として、化合物(1)、第二成分として、化合物(2−3)〜(2−5)を含有する組成物の場合の好ましい割合は次のとおりである。第1成分の好ましい割合は、広いネマチック相範囲、良好な配向性、速硬性、耐熱性および耐湿性を有するために、5〜60%が好ましい。更に好ましい割合は10〜50%である。第二成分の好ましい割合は、目的に応じたピッチを調整するため、および広いネマチック相範囲を有するために、0.1〜80%が好ましい。更に好ましい割合は、0.1〜70%である。0.1%以上だと所定のピッチが得られ易い。また、80%以下だとネマチック相を示す温度範囲が広くなるためである。第三成分として、化合物(3)を更に含有する場合の第三成分の好ましい割合は、10〜80%である。更に好ましい割合は、10〜70%である。
第三に、成分である化合物の好ましい形態を説明する。
好ましいRは水素である。好ましいRはハロゲン、−CN、基中の任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニルまたはアクリロイルオキシである。好ましいRはハロゲン、−CN、基中の任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルである。
好ましいアルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、またはオクチルである。さらに好ましいアルキルは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘプチルである。
好ましいアルケニルは、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、または5−ヘキセニルである。さらに好ましいアルケニルは、ビニル、1−プロペニル、3−ブテニル、または3−ペンテニルである。これらのアルケニルにおける−CH=CH−の好ましい立体配置は、二重結合の位置に依存する。1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ペンテニル、3−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはトランスが好ましい。2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはシスが好ましい。
に関する「任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレン」は、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、または2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレンである。これらの中で好ましい基は1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。さらに好ましい基は、1,4−フェニレン、および2−フルオロ−1,4−フェニレンである。化合物(1)、化合物(2−1)〜化合物(2−5)、化合物(3)において、1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置は、シスよりもトランスが好ましい。
好ましいXは、水素、F,Cl、−CH、−C、−CF、または−CFHである。
好ましいZは、単結合、―O―、−(CH)−、−O−(CH)−、または−(CH)−O−である。好ましいZは、単結合、―O―、―COO―、―OCO―、―OCF―、−(CH)−、−O−(CH)−、−(CH)−O−、または−C≡C−である。好ましいZは、単結合、−CHCH−、―COO―、―OCO―、または−C≡C−である。
好ましいpは1〜10の整数である。
第四に、成分である化合物の具体的な例を示す。
化合物(1)、化合物(2−1)〜(2−5)および化合物(3−1)〜(3−3)の好ましい例はそれぞれ化合物(1−1)〜(1−14)、化合物(2−1−1)〜(2−5−4)および化合物(3−1−1)〜(3−3−2)である。これらの好ましい化合物において、R〜Rの記号を複数の化合物に用いた。任意の2つの化合物において、Rなどによって表わされる具体的な基は同一であってもよいし、または異なってもよい。Rは水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルである;Rは、独立してハロゲン、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−で置き換えられてもよいが、−O−が連続しない方が好ましく、この基中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、この基中の1つの水素はアクリロイルオキシまたはメタアクリロイルオキシで置き換えられてもよく、Rのうちの少なくとも1つはアルケニルであるか、またはアクリロイルオキシ若しくはメタアクリロイルオキシを有する基である

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用途が旋光子である場合、重合体には著しく短いピッチは必要とされていないので、重合性組成物に含まれる光学活性な化合物には著しく大きいHTPは必要とされない。そこで光学活性を有する化合物からなる第二成分として、上記で列挙した以外に、例えば、下記に示す一般的なカイラルを添加することができる。即ち、化合物(4−1)に代表される2−メチルブチル類、化合物(4−2)および化合物(4−3)に代表されるシトロネロール誘導体、化合物(4−4)に代表されるコレステリルエステル類、化合物(4−5)に代表されるアルキン−3−オール誘導体、化合物(4−6)に代表される1−メチルアルキル類、化合物(4−7)に代表される1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジオール誘導体、化合物(4−8)に代表されるイソソルバイト誘導体、化合物(4−9)および(4−10)に代表される1−フェニルエタン−1,2−ジオール誘導体、化合物(4−11)に代表されるクマリン誘導体、化合物(4−12)に代表されるメントール誘導体、および化合物(4−13)に代表される酒石酸である。2−メチルブチル類のうちシアノビフェニル類は、C15およびCB15として市販されている。また、1−メチルアルキル類の代表的化合物はCM21およびCM33として公知である。しかし、いずれの類縁化合物を用いても良い。化合物(4−2)、(4−3)、(4−4)、(4−5)、(4−7)、(4−8)、(4−9)、(4−10)、(4−11)、(4−12)および(4−13)はその具体例が、特開平11−302229号公報、WO02/100979号パンフレット、DE10221751号明細書、EP1273585号明細書、US6511719B号明細書、US6495217B号明細書等およびそれらの参考文献に記載されている。いずれの化合物でも本発明に好適に使用できる。これらの化合物の末端は、アクリロイルオキシやメタアクリロイルオキシ等の重合性基で置換されてもよい。
以下において記号*は不斉中心を表す。

Figure 0004788123

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重合性化合物だけからなる液晶組成物から得られる重合体(光学異方性膜)の光学特性は、実用的な使用温度範囲において、一般的に温度依存性が小さい。一方、液晶表示素子に充填された液晶組成物の光学特性に温度依存性がある為、液晶表示素子の光学特性には温度依存性が生じる。そのため上記重合体を液晶表示素子の光学補償として用いる時に、用途によって(例えばSTN方式の液晶表示素子など)は、光学特性に温度依存性を付与した重合体が必要とされる場合がある。本発明の重合体は一分子中に複数の二重結合を有する分子を含む組成物を重合することにより得られるため三次元構造を有し有機溶媒に不溶である。従って、分子量を測定することができない。
本発明の液晶組成物には付加成分として、非重合性の液晶性化合物を添加することができる。この非重合性の液晶性化合物を含有する重合性液晶組成物を重合して得られた硬化物を重合体組成物と呼ぶ。得られた重合体組成物(光学異方性膜)の光学特性には温度依存性が生じる。例えばその結果、重合体組成物の光学特性の温度依存性は広い温度範囲で光学補償の条件を満たす為、広い温度範囲で液晶表示素子の表示特性を向上させることが出来る。非重合性の液晶性化合物の具体例は、液晶化合物データベースLiqCryst(商品名、LCI Publisher GmbH (Hamburg, Germany))に記載されている。また、重合性化合物だけからなる液晶組成物を重合しても一部未反応の重合性化合物が系内に残存した場合も重合体組成物とする。
第五に、成分である化合物の合成法を説明する。化合物(1)は、有機合成化学の手法を組み合わせることにより合成できる。具体的な方法は、ホーベン−ワイル(Houben-Wyle, Methods of Organic Chemistry, Georg Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック シンセシーズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ オーガニック シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、及び新実験化学講座(丸善)などに記載されている。
より具体的には、特願2002−317433に記載の方法を適用できる。式(2−1)および式(2−2)で示されるビナフトール誘導体は、例えば、Mol.Cryst.and Liq.Cryst.,2001.,Vol.364,pp825〜834、EP0217239、およびWO02/06195に記載された方法によって合成できる。式(2−3)および式(2−4)で示される2−置換プロピオン酸誘導体は、例えば、Mol.Cryst.Liq.Cryst.,2000,Vol.346,pp.35−40に記載された方法によって合成できる。式(2−5)の光学活性化合物は化合物(1)の合成に倣い合成できる。光学活性アルキレン部位はキラル源、例えばシトロネロールから公知の方法で誘導できる。
化合物(3−1)は、ハイドロキノン誘導体と置換安息香酸誘導体とのエステル化反応により合成できる。より具体的には、例えば特願2003−567に記載の方法により合成できる。化合物(3−2)および化合物(3−3)は、特開平07−069983号公報に記載された方法によって合成できる。
次に、上記の液晶組成物を用いて、光学異方性膜を形成する方法を記す。(1)重合開始剤について、(2)重合開始剤以外の添加剤について、(3)支持体および配向処理について、(4)塗膜方法について、(5)UV照射による重合、の順で説明する。
(1)上記の液晶組成物に重合開始剤を添加し、光照射により重合させる。光ラジカル重合開始剤の例は、チバ・スペシャリティー・ケミカル(株)の製品のうちから、ダロキュアー1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)、イルガキュアー184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、イルガキュアー651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、イルガキュアー500、イルガキュアー2959、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー1300、イルガキュアー819、イルガキュアー907、イルガキュアー1700、イルガキュアー1800、イルガキュアー1850、ダロキュアー4265、及びイルガキュアー784などの商品名の化合物である。
光ラジカル重合開始剤のその他の例は、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、及びベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物などである。
光重合開始剤の好ましい添加量は、液晶組成物に対して、0.01〜10重量%である。より好ましくは、0.01〜5重量%である。
(2)光重合性組成物には、保存時の重合を防止するために重合防止剤を添加することができる。公知の重合防止剤を使用できるが、その好ましい例は、2,5−ジ(t−ブチル)ヒドロキシトルエン(BHT)、ハイドロキノン、メチルブルー、ジフェニルピクリン酸ヒドラジド(DPPH)、ベンゾチアジン、4−ニトロソジメチルアニリン(NIDI)、及びo−ヒドロキシベンゾフェノンなどである。光重合性組成物の保存性を向上させるために、酸素阻害剤を添加することもできる。組成物内で発生するラジカルが酸素と反応しパーオキサイドラジカルを与え、重合性化合物との好ましくない反応が促進される。これを防ぐ目的で酸素阻害剤を添加することが好ましい。酸素阻害剤の例はリン酸エステル類である。
また、塗布を容易にするため、あるいは液晶相の配向を制御するため、本発明の効果を損なわない範囲で界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン、4級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド、ポリアミン誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリエチレングリコールおよびそのエステル、ウラリル硫酸ナトリウム、ウラリル硫酸アンモニウム、ウラリル硫酸アミン類、アルキル置換芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、脂肪族あるいは芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物、ウラリルアミドプロピルベタイン、ラウリルアミノ酢酸ベタイン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パフルオロアルキル基および親水性基含有オリゴマー、パフルオロアルキル基および親油性基含有オリゴマー、並びにパーフルオロアルキル基含有ウレタンがあげられる。上記界面活性剤の添加量は界面活性剤の種類、液晶組成物の組成比などにより異なるが、液晶組成物の重量に対して、20ppmから5%、さらに好ましくは100ppmから1%の範囲である。
(3)本発明の光学異方性膜は、本発明の光重合性組成物を支持体上に塗布して塗膜を形成させ、その塗膜中の組成物が液晶状態で形成するネマチック配向を光の照射により固定化する方法により製造される重合体または重合体組成物である。
支持基板には、その表面に液晶組成物の塗膜が形成できるもので、例えば、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリエステル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、またはポリエチレンナフタレートを用いることができる。その他の具体的な商品名ではJSR(株)製の「アートン」、日本ゼオン(株)製の「ゼオネックス」および「ゼオノア」、三井化学(株)製の「アペル」などを用いる。これらの支持体は一軸延伸フィルム、または二軸延伸フィルムであってもよい。
基板の表面を配向処理する好ましい方法は、レーヨン布などでラビング処理したものや、酸化ケイ素を斜方蒸着したもの、延伸フィルム、あるいは偏光紫外線配向膜やイオンビームなどを用いたラビングフリー配向である。ラビング処理の場合、例えば一般に用いられるポリイミドやポリビニルアルコールなどからなる薄膜層を形成し、その上に液晶組成物を重合して得られる光学異方性膜を塗膜してもよい。
(4)光学異方性膜を製造する際には、光重合性組成物をそのまま用いてもよいが、これに適当な溶媒を加えてから塗布したり成形した後に、溶媒を除去して薄膜を製造する方法が一般的である。
溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、n−ブチルベンゼン、ジエチルベンゼン、テトラリン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、t−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、グリセリン、モノアセチン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチルセルソルブ、及びブチルセルソルブなどを単独溶媒あるいは複数の混合溶媒として用いることができる。
塗布方法は、スピンコート、ロールコート、カテンコート、フローコート、プリント、マイクログラビアコート、グラビアコート、ワイヤーバーコード、デップコート、スプレーコート、メニスカスコートや流延成膜法などの方法で薄膜展開し、それを乾燥処理して溶媒を除去する方法などにより行うことができる。
(5)光源から照射する光量は、光重合性組成物に用いる化合物および重合開始剤の種類と組成比等によって、好ましい範囲が異なる。従って、以下に説明する塗膜の熱処理の温度および時間、光照射に用いられる光の波長、および光源から照射する光の量についての条件は、およその範囲を示すものである。
支持体上に形成された光重合性組成物のネマチック配向状態は、光照射により塗膜を重合させることによって固定化される。光照射に用いられる光の波長は特に限定されない。電子線、紫外線、可視光線、または赤外線(熱線)などを利用することができる。通常は、紫外線または可視光線を用いればよい。波長の範囲は150〜500nmである。好ましい範囲は250〜450nmであり、より好ましい範囲は300〜400nmである。
光源の例は、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、またはショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)などである。光源の好ましい例は、メタルハライドランプやキセノンランプ、および高圧水銀ランプである。光源と光重合性組成物の塗膜層との間にフィルターなどを設置して特定の波長領域のみを通すことにより、照射光源の波長領域を選択してもよい。光源から照射する光量は、2〜5000mJ/cm2である。光量の好ましい範囲は10〜3000mJ/cm2であり、より好ましい範囲は100〜2000mJ/cm2である。光照射時の温度条件は、上記の熱処理温度と同様に設定されることが好ましい。
実施例により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によって制限されない。%は組成物全量を基準とする重量%を示す。使用した重合開始剤はチバ・スペシャリティー・ケミカル(株)の商品名イルガキュアー907であり、以下においてIRG907と表記する。
式(1−2)においてp=6の化合物を20%
式(1−3)においてp=6の化合物を16.97%
式(2−1−1)においてR=C15の化合物を0.03%
式(3−1−1)においてR=F、p=6の化合物を30%
式(3−2−3)においてp=4の化合物を15%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を15%
重合開始剤IRG907を3%
上記組成物を、上下基板におけるラビング方向が90°である基板間隔10μmのTNセルに注入した後、室温にて250Wの超高圧水銀灯を用いて30mW/cm(365nm)の強度の光を20秒間照射し重合させることによって旋光子を得た。得られた旋光子のΔnの値は、直線偏光を入射し、透過光を偏光解析することによって、Δn=0.178を得た。測定温度は25℃であり、測定波長は550nmである。
式(1−9)においてp=6の化合物を36.8%
式(2−3−1)においてp=6の化合物を0.2%
式(3−1−1)においてR=CF、p=4の化合物を10%
式(3−1−1)においてR=CF、p=6の化合物を10%
式(3−1−8)においてR=CF、p=6の化合物を10%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を30%
重合開始剤IRG907を3%
実施例1と同様の方法にて重合させΔn=0.148の旋光子を得た。
式(1−2)においてp=6の化合物を30.6%
式(2−5−1)の化合物を0.4%
式(3−1−24)においてR=F、p=6の化合物を36%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を30%
重合開始剤IRG907を3%
実施例1と同様の方法にて重合させΔn=0.172の旋光子を得た。
式(1−2)においてp=6の化合物を53%
式(2−1−1)においてR=C15の化合物を4%
式(3−1−24)においてR=CF、p=6の化合物を20%
化合物(3−2−1)を20%
重合開始剤IRG907を3%
上記組成物を30wt%の濃度でシクロペンタノンに溶解させ、スピンコート法にてラビング処理を施したポリイミド付きガラス基板に塗布した。これを、50℃で3分間乾燥させ溶媒を除去した後、室温にて窒素ガスを吹き付けながら、250Wの超高圧水銀灯を用いて30mW/cm(365nm)の強度の光を20秒間照射し重合させ、ガラス基板に形成された着色した光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると、波長幅Δλ=67nm、波長中心λc=569nmの選択反射であることがわかった。
式(1−9)においてp=6の化合物を40%
式(2−1−9)においてR=C11、p=6の化合物を3%
式(3−1−18)においてp=6の化合物を15%
式(3−1−8)においてR=CF、p=6の化合物を15%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を24%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ着色した反射光を有する光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると、波長幅Δλ=65nm、波長中心λc=704nmの選択反射であることがわかった。
式(1−2)においてp=4の化合物を21%
式(1−2)においてp=6の化合物を21%
式(2−1−15)においてR=Cの化合物を5%
式(3−1−18)においてp=6の化合物を15%
式(3−1−31)においてR=CF、p=6の化合物を15%
化合物(3−2−1)を10%
式(3−3−2)においてR=Cの化合物を10%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ着色した反射光を有する光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると、波長幅Δλ=52nm、波長中心λc=483nmの選択反射であることがわかった。
式(1−2)においてp=6の化合物を11%
式(2−3−1)においてp=6の化合物を24%
式(3−1−18)においてp=6の化合物を5%
式(3−1−45)においてR=H、p=6の化合物を15%
化合物(3−2−1)を12%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を12%
式(3−3−1)においてp=6の化合物を18%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ着色した反射光を有する光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると波長幅Δλ=83nm、波長中心λc=773nmの選択反射であることがわかった。
式(1−2)においてp=6の化合物を10%
化合物(2−4−1)においてp=6の化合物を42%
式(3−1−1)においてR=CF、p=6の化合物を10%
式(3−1−24)においてR=CF、p=6の化合物を20%
化合物(3−2−1)を15%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ着色した反射光を有する光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると波長幅Δλ=54nm、波長中心λc=491nmの選択反射であることがわかった。
式(1−9)においてp=6の化合物を10%
化合物(2−5−1)を40%
式(3−1−38)においてR=CF、p=6の化合物を10%
式(3−1−45)においてR=H、p=6の化合物を17%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を20%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ着色した反射光を有する光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると波長幅Δλ=94nm、波長中心λc=720nmの選択反射であることがわかった。
式(1−2)においてp=4の化合物を31%
式(1−2)においてp=6の化合物を31%
式(2−1−1)においてR=C15の化合物を10%
式(3−1−45)においてR=H、p=6の化合物を15%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を10%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ無色透明の光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると350nm以上に選択反射はなかった。また、550nmにおける有効レタデーションを測定すると、垂直入射の場合で0、層面の法線から角度40°傾斜させた場合で−24.2nmとなり、ネガティブc−プレートとなっていることを確認した。
式(1−2)においてp=6の化合物を30%
式(2−1−5)においてR=C11の化合物を7%
式(3−1−1)においてR=CF、p=6の化合物を20%
式(3−2−4)においてR=Cの化合物を20%
式(3−3−2)においてR=Cの化合物を20%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ無色透明の光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると350nm以上に選択反射はなかった。また、550nmにおける有効レタデーションを測定すると、垂直入射の場合で0、層面の法線から角度40°傾斜させた場合で−29.6nmとなり、ネガティブc−プレートとなっていることを確認した。
式(1−2)においてp=6の化合物を37%
式(2−1−9)においてR=C11、p=6の化合物の化合物を10%
式(3−1−24)においてR=CF、p=6の化合物を20%
式(3−1−1)においてR=CF、p=6の化合物を20%
式(3−1−13)においてR=F、p=6の化合物を10%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ無色透明の光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると350nm以上に選択反射はなかった。また、550nmにおける有効レタデーションを測定すると、垂直入射の場合で0、層面の法線から角度40°傾斜させた場合で−19.1nmとなり、ネガティブc−プレートとなっていることを確認した。
式(1−2)においてp=6の化合物を25%
式(2−1−15)においてR=Cの化合物を14%
式(3−1−18)においてp=6の化合物を5%
式(3−1−38)においてR=H、p=6の化合物を20%
式(3−1−45)においてR=H、p=6の化合物を5%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を28%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ無色透明の光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると350nm以上に選択反射はなかった。また、550nmにおける有効レタデーションを測定すると、垂直入射の場合で0、層面の法線から角度40°傾斜させた場合で−24.2nmとなり、ネガティブc−プレートとなっていることを確認した。
式(1−2)においてp=4の化合物を18%
式(1−2)においてp=6の化合物を19%
化合物(2−3−1)を60%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ無色透明の光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると350nm以上に選択反射はなかった。また、550nmにおける有効レタデーションを測定すると、垂直入射の場合で0、層面の法線から角度40°傾斜させた場合で−29.2nmとなり、ネガティブc−プレートとなっていることを確認した。
式(1−2)においてp=6の化合物を10%
化合物(2−5−1)を75%
式(3−1−1)においてR=CF、p=6の化合物を9%
式(3−2−3)においてp=6の化合物を3%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ無色透明の光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると350nm以上に選択反射はなかった。また、550nmにおける有効レタデーションを測定すると、垂直入射の場合で0、層面の法線から角度40°傾斜させた場合で−27.7nmとなり、ネガティブc−プレートとなっていることを確認した。
式(1−2)においてp=6の化合物を70%
化合物(2−1−6)において CH=CHCOO(CHOの化合物10%
式(3−1−38)においてR=F、p=6の化合物を17%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ無色透明の光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると350nm以上に選択反射はなかった。また、550nmにおける有効レタデーションを測定すると、垂直入射の場合で0、層面の法線から角度40°傾斜させた場合で−32.7nmとなり、ネガティブc−プレートとなっていることを確認した。
式(1−2)においてp=6の化合物を40%
化合物(2−5−1)を40%
式(3−1−38)においてR=F、p=6の化合物を17%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ着色した反射光を有する光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると波長幅Δλ=102nm、波長中心λc=676nmの選択反射であることがわかった。
式(1−2)においてp=6の化合物を45%
化合物(2−3−1)においてp=6の化合物35%
式(3−1−38)においてR=F、p=6の化合物を17%
重合開始剤IRG907を3%
実施例4と同様の方法にて重合させ着色した反射光を有する光学異方性膜を得た。透過光のスペクトルを測定すると波長幅Δλ=92nm、波長中心λc=492nmの選択反射であることがわかった。




Claims (18)

  1. 第一成分として、式(1)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として、式(2−1)および(2−2)で表わされる化合物の群から選択された少なくとも1つの光学活性を有する化合物を含有する液晶組成物。

    Figure 0004788123

    ここで、Rは独立して、水素またはメチルであり;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレンまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Xは独立して、水素、ハロゲン、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の任意の水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合または−(CH)−であり、−(CH)−中の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;pは独立して、1〜20の整数であり
    は独立して、水素、ハロゲンまたは式(B)で表わされる基であり、ただし、Yの中で少なくとも2つは式(B)で表わされる基であり;Yは式(B)で表わされる基であり;Rは独立してハロゲン、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、この基中の1つの水素はアクリロイルオキシまたはメタアクリロイルオキシで置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;pは独立して1〜20の整数であり;qは独立して0または1であり;rは独立して1〜3の整数である。
  2. 第三成分として、式(3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を更に含有する請求項に記載の液晶組成物。
    Figure 0004788123
    ここで、Rは水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;Rはハロゲン、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、この基中の1つの水素原子はアクリロイルオキシ、メタアクリロイルオキシ、α−フルオロアクリロイルオキシまたはα−トリフルオロメチルアクリロイルオキシで置き換えられてもよく;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、少なくとも一つの水素が−CFまたは−CFHで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Zは独立して、単結合または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−または−C≡C−であり;pは独立して1〜20の整数であり;sは1または2である。
  3. 第三成分である式(3)で表される化合物が式(3−1)〜(3−3)で表される化合物のいずれかである請求項に記載の液晶組成物。
    Figure 0004788123
    ここで、Rは独立して、水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;Rは独立して、ハロゲン、−CN、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の任意の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく;Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンまたは少なくとも一つの水素が−CF若しくは−CFHで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Xは独立して、水素、ハロゲン、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の任意の水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;Zは独立して、単結合または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、pは独立して1〜20の整数であり;Zは独立して、単結合、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−または−C≡C−である。
  4. 、A及びAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは1若しくは2個の水素がフッ素若しくは塩素で置き換えられた1,4−フェニレンであり;Z及びZは独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく;pは独立して1〜15の整数である請求項1〜の何れか1項に記載の液晶組成物。
  5. 第一成分として式(1−a)で表わされる化合物、第二成分として式(2−a)表わされる学活性を有する化合物、及び第三成分として式(3−a)で表わされる化合物を含有する液晶組成物。

    Figure 0004788123
  6. 液晶組成物の第二成分として式(2−1)及び(2−2)で表わされる化合物の群から選ばれた少なくとも1つの化合物を含有し、液晶組成物の全重量に対して、第一成分の含有量が10〜70重量%の範囲であり、第二成分の含有量が0.01〜30重量%の範囲であり、第三成分の含有量が20〜80重量%の範囲である、請求項2または3に記載の液晶組成物。
  7. 非重合性の液晶性化合物を少なくとも1つ含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  8. 全てが重合性化合物からなる請求項1〜の何れか1項に記載の液晶組成物。
  9. 請求項に記載の液晶組成物を重合することにより得られる重合体。
  10. 請求項に記載の液晶組成物を重合することにより得られる重合体組成物。
  11. 請求項または10に記載の重合体または重合体組成物からなるフィルム。
  12. 1μm以上200μm未満の螺旋ピッチを有する請求項に記載の重合体。
  13. 1μm以上200μm未満の螺旋ピッチを有する重合体を含有する請求項10に記載の重合体組成物。
  14. 1μm以上200μm未満の螺旋ピッチを有する重合体を含有する請求項11に記載のフィルム。
  15. 選択反射の波長域が350nm以上800nm未満である請求項11または14に記載のフィルム。
  16. 選択反射の波長域が350nm未満である請求項11または14に記載のフィルム。
  17. 請求項1114または15に記載のフィルムからなる光学異方性膜。
  18. 請求項17に記載の光学異方性膜を用いた光学補償素子。
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