JP4782576B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、排水処理装置に関する。この発明は、一例として、2004年4月から施行された水質汚濁防止法の一部改正による窒素の総量規制へ対応するための排水処理装置に関する。この発明は、例えば、主として半導体工場から排水される過酸化水素を含有する高濃度窒素排水(例えば過酸化水素を含有する高濃度アンモニア含有排水等)やアミノエタノール含有排水中の窒素の高度処理ができる排水処理装置に関する。
従来、高濃度窒素排水、具体的一例としては、約3000ppm程度の高濃度アンモニア含有排水のような高濃度窒素排水は、生物毒性が高いため、一般的には、微生物処理できなかった。
窒素含有排水が微生物処理されているケースは、アンモニア濃度が数百ppmと低い濃度での処理が一般的であった。
そのため、3000ppm以上の高濃度アンモニア含有排水は、物理的方法としての蒸発缶を用いて1/10程度まで濃縮し、その濃縮液を産業廃棄物として処分していた。この蒸発缶で濃縮して、産業廃棄物として工場より排出する方法では、濃縮物が産業廃棄物に該当する。したがって、事業所からの産業廃棄物の増加を招くと共に、その産業廃棄物としての濃縮液の処分方法が一般的には焼却であることから、重油等の燃料の使用による大気汚染等の課題があった。また、蒸発缶にて処理する方法は、エネルギーを多量に消費し、かつ大きなプラント設備となるため、イニシャルコスト、ランニングコストおよびメンテナンスコストが大きいという課題があった。
また、別の従来技術として、特許文献1(特開2000−308900号公報)において、生物処理法が開示されている。この従来技術の生物処理法によれば、アンモニア性窒素を高濃度に含有する排水を処理する際に発生する亜硝酸性窒素による処理効率低下を防止して安定した処理を行うことができる。この生物処理法は、具体的には、亜硝酸性窒素に耐性のある独立栄養細菌を用いた生物学的脱窒素法により亜硝酸性窒素を窒素ガスに還元して排水から除去する。
このアンモニア含有排水の処理方法では、硝化槽、脱窒槽、紫外線酸化槽や硝化槽、光触媒紫外線酸化槽、脱窒槽、紫外線酸化槽での処理が開示されている。
また、もう1つの従来技術として、特許文献2(特許第3467671号公報)において、別の生物処理法が記載されている。
この生物処理方法は、原水槽内の有機性排水を、送液ポンプにより脱窒槽および硝化槽に順々に送り込むとともに両槽間で循環させることより、有機性排水中に含まれるアンモニア態窒素を生物学的硝化および脱窒反応を用いて窒素ガスに還元して除去し、さらに吸引ポンプを用いて、硝化槽内の排水中に浸漬されたろ過膜ユニットにより汚泥と処理水とを分離する硝化脱窒方法である。
この硝化脱窒方法の特徴として、脱窒槽から硝化槽へ送る導管を途中で分岐させ、分岐部の先端を脱窒槽内に開口させ、脱窒槽から硝化槽へ送り込まれる有機性排水の一部を脱窒槽内の有機性排水中に吹き出させている。つまり、この硝化脱窒方法では、排水を送液ポンプにより脱窒槽および硝化槽に順々に送り込むとともに両槽間で循環させる。
また、さらに別の従来技術として、特許文献3(特許第3095620号公報)において、別の生物処理法が記載されている。
この生物処理方法では、有機物を含む原水が流入する脱窒槽と、この脱窒槽の脱窒槽混合液が流入する硝化槽と、この硝化槽の硝化液を上記脱窒槽へ循環させる硝化液循環流路と、上記硝化槽内に配置した硝化槽散気装置とを備えた生物学的窒素除去装置による処理を行う。
より詳しくは、この生物学的窒素除去装置では、脱窒槽に流入する原水中の浮遊物質を捕捉し除去する脱窒菌固定化担体充填ゾーンを脱窒槽内に設けている。また、原水導入流路および硝化液循環流路を脱窒槽の脱窒菌固定化担体充填ゾーンの下方位置に連通させ、脱窒槽の底部に脱窒菌固定化担体充填ゾーンで捕捉し除去した浮遊物質を堆積するための汚泥ホッパー部を設け、汚泥ホッパー部にホッパー散気装置を設けている。
しかし、上述の如く、従来は、3000ppm程度の高濃度アンモニア含有排水は、生物毒性が高いため、一般的には、微生物処理はされていなかった。すなわち、生物毒性が高いため、微生物処理できない高濃度アンモニア排水は、濃縮法や気化分離法で処理されていた。このため、濃縮法では、エネルギーの多量消費と濃縮液による産業廃棄物の増加という問題があり、また、気化分離法では、エネルギーの多量消費に加えて、アンモニア以外の亜硝酸や硝酸が処理できない欠点もある。
特開2000−308900号公報 特許第3467671号公報 特許第3095620号公報
そこで、この発明の課題は、過酸化水素を含有する窒素排水の処理効率を向上できると共に、省エネルギーでありコンパクト化とランニングコスト低減を実現できる排水処理方法および排水処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、一参考例の排水処理方法は、過酸化水素を含有する窒素排水を液中膜を用いて微生物処理する微生物処理工程と、
上記液中膜から導出された処理水を光触媒処理する光触媒処理工程とを備える。
この一参考例の排水処理方法によれば、過酸化水素を含有する窒素排水に対して液中膜を使用する微生物処理を行ってから、さらに、光触媒処理する。この光触媒処理によって、過酸化水素を含有する窒素排水を微生物処理による処理の水質上の限界を越えて高度処理できる。したがって、この一参考例の排水処理方法によれば、過酸化水素を含有する窒素排水の処理効率を向上でき、従来に比べて、省エネルギーでありコンパクト化とランニングコスト低減を実現できる。
また、一参考例の排水処理装置は、過酸化水素を含有する窒素排水が導入されると共に液中膜を有し、上記窒素排水を微生物処理する微生物処理部と、
上記微生物処理部の液中膜から導出された処理水が導入されると共に上記処理水を光触媒処理する光触媒部とを備える。
この参考例の排水処理装置によれば、過酸化水素を含有する窒素排水に対して液中膜を有する微生物処理部で微生物処理を行ってから、さらに、光触媒部で光触媒処理する。この光触媒処理によって、過酸化水素を含有する窒素排水を微生物処理による処理の水質上の限界を越えて高度処理できる。したがって、この参考例の排水処理装置によれば、過酸化水素を含有する窒素排水の処理効率を向上でき、従来に比べて、省エネルギーでありコンパクト化とランニングコスト低減を実現できる。
また、一参考例の排水処理方法は、上記窒素排水にアミノエタノール含有排水を加え合わせて処理する。
この参考例の排水処理方法によれば、上記窒素排水にアミノエタノール含有排水を加え合わせて処理する。したがって、アミノエタノール含有排水を処理すると同時に、このアミノエタノールがメタノールを代替するので、脱窒処理に必要な水素供与体としてのメタノールの添加を必要とせず、ランニングコストを低減できる効果がある。
また、一参考例の排水処理方法は、上記窒素排水に、生物処理された処理水または生物処理で生じた汚泥を加え合わせて処理する。
この参考例の排水処理方法によれば、微生物処理工程において、各種微生物の活性を高めることができる。すなわち、上記生物処理による処理水または汚泥に含まれるミネラルによって、微生物の活性を高めることができる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記微生物処理部は、
上記窒素排水が導入される調整槽と、
上記調整槽からの処理水が導入されると共にエアーリフト方式で撹拌する撹拌部を有する脱窒槽と、
上記脱窒槽からの処理水が導入されると共にエアーリフト方式で撹拌する撹拌部を有する硝化槽とを有し、
上記脱窒槽の撹拌部は、上記脱窒槽の上部と下部の間に配置された分離壁と、上記脱窒槽内で上下に延びる仕切板と、上記上部と下部の間に配置された散気管とを含み、
上記硝化槽の撹拌部は、上記硝化槽の上部と下部の間に配置された分離壁と、上記硝化槽内で上下に延びる仕切板と、上記上部と下部の間に配置された散気管とを含む。
この参考例の排水処理装置によれば、上記脱窒槽および硝化槽は、仕切板と散気管を活用したエアーリフト方式の撹拌部を有する。これにより、脱窒槽と硝化槽において、MLSS(混合液懸濁物質)濃度で例えば15000ppmという高濃度に微生物が培養されて、通常の撹拌機や循環ポンプで充分に撹拌できない場合であっても、各水槽内の撹拌を効率良く行うことが可能となる。したがって、微生物反応を充分に進行させることができる。また、脱窒槽の上部および硝化槽の上部での散気管による曝気が、それぞれの下部に与える影響を最小限として、各下部での微生物濃度を自然沈降の原理で高濃度に濃縮することができる。
なお、上記脱窒槽に設置された散気管による曝気は、脱窒槽の嫌気状態を維持しつつ槽内の撹拌を行うためのものであるので、上記脱窒槽に設置された散気管に接続されたブロワーは間欠運転とすればよい。一方、上記硝化槽に設置された散気管による曝気は、硝化槽内を撹拌すると共に硝化槽内の溶存酸素濃度を確保するためのものであるので、上記硝化槽に設置された散気管に接続されたブロワーは連続運転とすればよい。
また、一参考例の排水処理装置では、上記微生物処理部での微生物濃度をMLSS(混合液懸濁物質)濃度で15000ppm以上とする。
この参考例の排水処理装置によれば、生物毒性のあるアンモニアやアミノエタノールを効率よく処理できる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記光触媒部は、紫外線照射部と、上記処理水に接触すると共に上記紫外線照射部からの紫外線が照射される光触媒板とを有する光触媒槽である。
この参考例の排水処理装置によれば、紫外線照射部から光触媒板に紫外線を照射することによって、光触媒処理の効果をさらに高めることができる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記微生物処理部は、上記液中膜の下方に配置されていると共に上記液中膜を洗浄し、かつ、処理水を撹拌する散気管を有する。
この排水処理装置によれば、1つの散気管で、液中膜の洗浄と微生物処理部内の撹拌が可能となるので、イニシャルコストを低減でき、かつ、洗浄空気を撹拌空気としても利用できるので、ランニングコストを低減できる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記光触媒槽が有する光触媒板が無機多孔質である。
この参考例の排水処理装置によれば、光触媒板が無機多孔質であるので、表面積(接触面積)が大きく、光触媒による反応効率を高めることができる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記光触媒部で光触媒処理した処理水を、上記微生物処理部の脱窒槽に返送する返送部を有する。
この参考例の排水処理装置によれば、上記返送部は、光触媒槽で光触媒処理した処理水を脱窒槽に返送するので、処理水を循環処理することができ、特に、脱窒槽での処理効率を高めることができる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記光触媒部で光触媒処理した処理水を、上記微生物処理部の硝化槽に返送する返送部を有する。
この参考例の排水処理装置によれば、上記返送部は、光触媒槽で光触媒処理した処理水を硝化槽に返送するので、処理水を循環処理することができ、特に、硝化槽での処理効率を高めることができる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記紫外線照射部が光触媒板に照射する紫外線の強度を、1mW/cm程度または500μW/cm乃至3mW/cmとした。
この参考例の排水処理装置によれば、光触媒板による光触媒処理の効果を充分に発揮できる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記光触媒板は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ニオブ、チタン酸ストロンチウム、タンタル酸カリウム、酸化タングステンのうちのいずれか1つの化合物で作製されている。
この参考例の排水処理装置によれば、上記化合物のそれぞれの特性を生かした有用な光触媒の作用でもって、高度な排水処理を実現可能となる。
また、一参考例の排水処理方法では、上記窒素排水は、マイクロナノバブルを含む排水である。
この参考例の排水処理方法によれば、上記窒素排水がマイクロナノバブルを含んでいるので、微生物処理工程で窒素排水を微生物処理するに際して、マイクロナノバブルで微生物を活性化でき、微生物による処理効率を向上できる。
また、一参考例の排水処理装置では、上記窒素排水は、マイクロナノバブルを含む排水である。
この参考例の排水処理装置によれば、上記窒素排水がマイクロナノバブルを含んでいるので、微生物処理部で窒素排水を微生物処理するに際して、マイクロナノバブルで微生物を活性化でき、微生物による処理効率を向上できる。
また、この発明の排水処理装置は過酸化水素を含有する窒素含有排水が導入されると共に液中膜を有し、上記窒素含有排水を微生物処理する微生物処理部と、
上記微生物処理部の液中膜から導出された処理水が導入されると共に上記処理水を光触媒処理する光触媒部とを備え、
上記微生物処理部は、
上記窒素含有排水が導入される調整槽と、
上記調整槽からの処理水が導入されると共にエアーリフト方式で撹拌する撹拌部を有する脱窒槽と、
上記脱窒槽の上部からの処理水が導入されると共に上記処理水にマイクロナノバブルを含有させるマイクロナノバブル発生槽と、
好気部をなす上部と半嫌気部をなす下部とを含むと共に上記マイクロナノバブル発生槽から上記半嫌気部をなす下部に上記マイクロナノバブルを含有した処理水が導入されると共にエアーリフト方式で撹拌する撹拌部を有する硝化槽とを有し、
上記脱窒槽の撹拌部は、上記脱窒槽の上部と下部の間に配置された分離壁と、上記脱窒槽内で上下に延びる仕切板と、上記上部と下部の間に配置された散気管とを含み、
上記硝化槽の撹拌部は、上記硝化槽の上記上部と下部の間に配置された分離壁と、上記硝化槽内で上下に延びる仕切板と、上記上部と下部の間に配置された散気管とを含むことを特徴としている。
この発明の排水処理装置によれば、マイクロナノバブル発生槽は、脱窒槽からの処理水にマイクロナノバブルを含有させてから硝化槽に導入するので、硝化槽の微生物を活性化して、アンモニア性窒素を効率的に硝化できる。
この発明の排水処理装置によれば、過酸化水素を含有する窒素排水に対して液中膜を使用する微生物処理を行ってから、さらに、光触媒処理する。この光触媒処理によって、過酸化水素を含有する窒素排水を微生物処理による処理の水質上の限界を越えて高度処理できる。したがって、この発明の排水処理装置によれば、過酸化水素を含有する窒素排水の処理効率を向上でき、従来に比べて、省エネルギーでありコンパクト化とランニングコスト低減を実現できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の参考例)
図1に、この発明の排水処理装置の第1参考例を模式的に示す。この第1参考例は、調整槽1、脱窒槽3、液中膜16を有する硝化槽11、および、光触媒槽18を備える。
調整槽1には、一例として、半導体工場でのCMP(ケミカルメカニカルポリッシング)工程からの過酸化水素を含有する高濃度窒素排水やアミノエタノール含有排水がある。また、この調整槽1には、生物処理された生物処理水または生物処理で生じたスラリー状の生物処理汚泥も導入する。なお、上記過酸化水素を含有する高濃度窒素排水としては、過酸化水素を含有する高濃度アンモニア含有排水がある。この調整槽1では、導入される排水の水量と水質が調整される。
上記調整槽1に、上記生物処理水または生物処理汚泥が導入されることによって、この生物処理水または生物処理汚泥に含まれるリン、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の微量要素が、脱窒槽3や硝化槽11の槽内全ての微生物の活性を促進することになる。特に、硝化槽11の液中膜16による高濃度微生物処理では、上記微量要素が被処理水に含有されていないと、微生物の活性が少なく、微生物処理が安定しない。
また、アミノエタノール含有排水を調整槽1に導入することによって、有害物質であるアミノエタノールの処理は当然として、アミノエタノール中の窒素を処理すると同時に、このアミノエタノールを脱窒槽3における水素供与体として利用できる。一般には、水素供与体として、メタノールを使用する場合が多いが、この参考例では、アミノエタノールがメタノールを代替するので、脱窒処理に必要な水素供与体としてのメタノールの添加を必要とせず、ランニングコストを低減できる。
また、調整槽1には、調整槽ポンプ2が設置されており、この調整槽ポンプ2は、調整槽1から脱窒槽3の下部8に被処理水を導入する。つまり、この被処理水としての過酸化水素含有高濃度アンモニア含有排水等のような毒性のある過酸化水素含有高濃度窒素排水を、脱窒槽3の上部9に比べて、重力により微生物濃度が高濃度となっている脱窒槽3の下部8に導入する。これにより、過酸化水素含有高濃度窒素排水が微生物に与える刺激を少なくでき、微生物処理に適している。
この脱窒槽3は、上部9と下部8との間に配置された分離壁4Aと、上部9から下部8にかけて上下に延びる仕切板6と、上部9と下部8との間に配置された散気管5とを有する。この分離壁4Aと仕切板6と散気管5とがエアーリフト方式の撹拌部を構成している。散気管5は脱窒槽用ブロワー7に接続され、このブロワー7から吐出空気が供給されている。つまり、散気管5が吐出する空気の気泡により仕切板6に沿った水流が生じる。つまり、この脱窒槽3では、図1において、仕切板6の右側の散気管5が設置されたエリアでは上昇水流W1が生じ、仕切板6の左側のエリアでは下降水流W2が生じる。この仕切板6と散気管5とを活用したエアーリフト方式の撹拌部によれば、脱窒槽3内の微生物濃度がMLSS(Mixed Liquor Suspended Solid)で15000ppm以上という高濃度とした場合でも、脱窒槽3内に撹拌ができない部分いわゆるデットスペースができないようにして、脱窒槽3内の撹拌を効率よく行える。なお、上記脱窒槽用ブロワー7は、槽内の撹拌と曝気の必要に応じてタイマー等によって設定される間欠運転とすることを基本としている。
上記脱窒槽3の側壁には分離壁4が設置されているので、上記撹拌部による撹拌は、脱窒槽3の下部8に比べて、脱窒槽3の上部9の方がスムーズに進行している。この脱窒槽3の下部8では、ある程度の撹拌は必要であるが、脱窒槽3の下部8では、自然沈降によって、微生物を高濃度に濃縮する。したがって、脱窒槽3の下部8では、脱窒槽3の上部9と比較して、撹拌が少ないほうが良い。
また、脱窒槽3の下部8には、次段の硝化槽11が有する下部の半嫌気部13の下部ホッパー部24から、返送汚泥ポンプ10と返送汚泥配管L10とによって、微生物を含む高濃度返送汚泥が多量に導入される。この返送汚泥ポンプ10と返送汚泥配管L10とが構成する返送汚泥部は、硝化槽11の下部の半嫌気性汚泥を、空気中の酸素に全く晒すことなく、脱窒槽3の下部8に移動させることができる。なお、半嫌気部13の下部ホッパー部24はホッパー状(じょうご状)の構造なので、沈殿した汚泥を中心部に集め易く最下部に接続された汚泥返送配管L10に導入し易い。
この脱窒槽3に導入された高濃度窒素排水は、下部8において嫌気的に処理された後、脱窒槽3の上部9から自然流下によって、硝化槽11の下部の半嫌気部13に導入される。
この硝化槽11は、下部の半嫌気部13と上部の好気部12と、上部と下部との間に設置された分離壁4Bと、上部の好気部12から下部の半嫌気部13に延在している仕切板14とを有する。この仕切板14と分離壁4Bとの間、かつ、上部の好気部12と下部の半嫌気部13との間に散気管15が配置され、この散気管15の上方に液中膜16が配置されている。この散気管15は、硝化槽ブロワー21に接続されている。また、液中膜16には処理水を導出する配管として重力配管17が接続されている。
上記散気管15と仕切板14との組み合わせにより、エアーリフト方式の撹拌部が構成され、散気管15が吐出する空気によって仕切板14に沿った水流が生じる。つまり、この硝化槽11では、図1において、仕切板6の右側のエリアでは上昇水流W11が生じ、仕切板6の左側のエリアでは下降水流W12が生じる。これにより、硝化槽11では、処理水のMLSS濃度が15000ppm以上の濃度であっても、槽内の撹拌を行うことができる。
この硝化槽11においては、好気部12に液中膜16が設置されているので、微生物は硝化槽11に留まるか、返送汚泥ポンプ10によって脱窒槽3の下部8に返送されるかである。この液中膜16から出た処理水は重力配管17を通って、光触媒槽18に導入される。この重力配管17は、水頭差を利用して処理水を流出させる方式であるので、電力を必要とせず、省エネルギー運転が可能となる。
一方、上述の返送汚泥ポンプ10による返送汚泥の脱窒槽3への移送は、通常のポンプを利用した方法であり、多量の返送汚泥を空気に晒すことなく移送することができるので、返送汚泥の嫌気性を確実に維持できる。脱窒槽3の下部8に返送された微生物汚泥は、脱窒槽3の上部9を通って、再び硝化槽11の半嫌気部13に戻り、循環することとなる。脱窒槽3と硝化槽11の両槽を微生物汚泥が循環することによって、この両槽の微生物濃度がほぼ同様の濃度で維持される。上記したように、微生物濃度がMLSS(Mixed Liquor Suspended Solid)濃度で15000ppm以上と高いと、通常の撹拌機、水中撹拌機および循環ポンプによる撹拌では、撹拌ができないデットスペースが発生することに対する対策として、仕切板14と散気管15の組み合わせによるエアーリフト方式の槽内全体撹拌を実施している。
この硝化槽11の側壁には分離壁4Bが設置されているので、好気部12と半嫌気部13を比較した場合、好気部12の方が上昇水流W11と下降水流W12とによる撹拌がスムーズに進行している。この半嫌気部13では自然沈降による沈降で微生物を高濃度に濃縮する。よって、この半嫌気部13では、ある程度の撹拌は必要であるが、好気部12と比較して撹拌は少ないほうが良い。
このような脱窒槽3と硝化槽11との両槽における微生物濃度としては、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid)で15000ppm以上を維持する。
尚、元に戻るが、脱窒槽3には、嫌気性の度合いを測定するため、酸化還元電位計(図示せず)が設置されている。脱窒槽3内では、返送汚泥ポンプ10によって硝化槽11の半嫌気部13から導入された処理水中の硝酸性窒素が、嫌気性微生物により、水素供与体であるアミノエタノールの存在下で、窒素ガスまで還元処理される。上記処理水中の硝酸性窒素は、硝化槽11で、過酸化水素含有高濃度窒素排水としての、過酸化水素含有高濃度アンモニア排水やアミノエタノールが、微生物により分解されて硝酸性窒素に変化したものである。
また、脱窒槽3内においては、アミノエタノール以外の有機物は、嫌気性微生物により、生物学的に分解処理される。次に、脱窒槽3の上部9より流出した処理水は、硝化槽11の下部である半嫌気部13に導入される。ここで嫌気部とは、溶存酸素が全く無い状態であり、好気部とは溶存酸素が数ppmに維持されている状態であり、半嫌気部とは溶存酸素が0ppmか、溶存酸素が存在していても0.5ppm程度と定義する。
上述の如く、硝化槽11の上部の好気部12では散気管15から吐出する空気によって、水流W11,W12が発生するが、この水流W11,W12は下部の半嫌気部13に対して、多少は影響するものの、分離壁4Bの存在によって、好気部12より多くは影響しない。硝化槽11内の微生物濃度が高濃度であるので、図1に示す程度の大きさの分離壁4Bであっても、好気部12での水流による半嫌気部13に対する影響を最小限とすることができる。
また、上述のように、硝化槽11は下部に半嫌気部13を有する。これにより、脱窒槽3と硝化槽11との間の返送汚泥ポンプ10による循環システムにおいて、脱窒槽3で嫌気性微生物によって処理された処理水と共に硝化槽11に移動してくる嫌気性微生物を、半嫌気部13を経て好気部12に導入することになる。したがって、上記移動して来る嫌気性微生物を、ストレートに好気部12に導入する場合に比べて、嫌気性微生物に対する環境ストレスを少なくでき、嫌気性微生物で窒素を処理する際の効率を向上できる。
また、半嫌気部13では、この半嫌気部13に特有の微生物が繁殖し、嫌気性微生物、好気性微生物のみならず半嫌気部13に繁殖する各種微生物によって被処理水を処理することにより、微生物処理の効率を総合的に向上できる。また、硝化槽11に半嫌気部13を設けたことで、半嫌気部13で繁殖する微生物が汚泥の減溶化に役立つことを発見した。
半嫌気部13の下部には曝気設備としての散気管15が設置されていないので、半嫌気部13は曝気されていないものの、曝気されている上部の好気部12における多少の水流の影響を受ける。これにより、半嫌気部13では、半嫌気部の条件である溶存酸素が0ppmか、溶存酸素が存在していても0.5ppm程度となる。これにより、半嫌気部13において、半嫌気性を維持できることとなる。
また、硝化槽11の上部の好気部12では、液中膜16の下部に散気管15が設置されている。この散気管15には、硝化用ブロワー21が吐出する空気が供給される。この散気管15が吐出する空気によって、液中膜16が空気洗浄される。この液中膜16としては、例えば、平膜タイプと中空糸状膜の2種類が市販されているがどちらを採用しても良い。この硝化槽11の好気部12では、被処理水中のアンモニア性窒素が好気性微生物により分解酸化されて硝酸性窒素や亜硝酸性窒素となる。この硝化槽11で処理された処理水は、液中膜16と連結している重力配管17から、重力によって、自然に流れ出てくる。つまり、この重力配管17は、水頭差を利用して、処理水を導出する。この水頭差を利用する方法は電力を必要としないので、省エネルギー運転が可能となる。
また、硝化槽11において、液中膜16の透過水量が低下した場合、すなわち処理水量が低下した場合は、液中膜16自体を次亜塩素酸ソーダ等で洗浄している。そして、重力配管17からの処理水は、光触媒槽18に導入される。
この光触媒槽18は、水没していない光触媒槽18の上部18A(すなわち、液に接しない部分)に、紫外線照射部としてのUV光線発生部19が設置されている。また、この光触媒槽18は、上記処理水に接触すると共に上記UV光線発生部19からの紫外線が照射される光触媒板20を有する。このUV光線発生部19は、一例として、紫外線ランプまたはブラックライトを採用できる。UV光線発生部19は、十分な強度の紫外線を照射できるだけの必要な本数の紫外線ランプまたはブラックライトを備えれば良い。また、このUV光線発生部19の設置の位置としては、光触媒槽18における処理水の液面から5cm〜1m程度上方の位置に設定している。なお、上記UV光線発生部19は水銀ランプとしてもよく、太陽光の導入部としてもよい。
尚、このUV光線発生部19が照射する紫外線の強度としては、照射対象の排水に対して、一例として、1(mW/cm)としたが、通常は、500μW/cm〜3mW/cm程度の強度の紫外光とする。また、UV光線発生部19が照射する紫外線の強度を、50μW/cm〜5mW/cm程度としてもよい。
次に、光触媒槽18内の光触媒板20については、一例として、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ニオブ、チタン酸ストロンチウム、タンタル酸カリウム、酸化タングステン等の化合物を含有するセラミックをコーティングした光触媒板とした。この光触媒槽18の槽内での処理水の滞留時間は、目的とする処理水質濃度によっても異なるが、この第1参考例では、30分間〜2時間程度とした。
この第1参考例の排水処理装置によれば、過酸化水素を含有する窒素排水に対して液中膜16を有する硝化槽11で微生物処理を行ってから、さらに、光触媒槽18で光触媒処理する。この光触媒処理によって、過酸化水素を含有する窒素排水を微生物処理による処理の水質上の限界を越えて高度処理できる。しかも、UV光線発生部19から光触媒板20に紫外線を照射することによって、光触媒処理の効果をさらに高めることができる。
したがって、この第1参考例の排水処理装置によれば、過酸化水素を含有する窒素排水の処理効率を向上でき、従来に比べて、省エネルギーでありコンパクト化とランニングコスト低減を実現できる。
(第2の参考例)
次に、図2に、この発明の排水処理装置の第2参考例を示す。この第2参考例は、前述の第1参考例の脱窒槽3と硝化槽11に替えて、塩化ビニリデン充填物23Aが充填された脱窒槽3Nと塩化ビニリデン充填物23Bが充填された硝化槽11Nを備える点だけが、前述の第1参考例と異なる。よって、この第2参考例では、第1参考例と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略し、第1参考例と異なる部分を説明する。
この第2参考例では、脱窒槽3Nは、仕切板6について散気管5と反対側に、上部9から下部8に亘って、塩化ビニリデン充填物23Aが充填されている。また、硝化槽11Nは、仕切板14について散気管15と反対側に、好気部12から半嫌気部13に亘って、塩化ビニリデン充填物23Bが充填されている。
このように、脱窒槽3および硝化槽11に塩化ビニリデン充填物23Aおよび23Bを充填したことで、脱窒槽3と硝化槽11では槽全体を平均すると充填物が無い場合に比べて、微生物濃度が高濃度となる。しかも、塩化ビニリデン充填物23Aおよび23Bに、微生物が付着し繁殖して、充填物がない状態に比べて、微生物がより安定化し、高濃度窒素排水に対する窒素処理能力が向上する。なお、この塩化ビニリデン充填物23A,23Bは、各水槽の全体に亘って配置することが好ましい。この場合、微生物濃度が各水槽の全体に高濃度に繁殖できる。
この参考例では、装置の試運転から時間の経過とともに塩化ビニリデン充填物23A,23Bに微生物が繁殖する。この塩化ビニリデン充填物23A,23Bの表面の微生物濃度は30000ppm以上となり、窒素の処理効率の向上につながる。この塩化ビニリデン充填物23A,23Bの材質は、強固で化学物質に侵されない塩化ビニリデンであり、半永久的に使用できる。この塩化ビニリデン充填物23としては、一例として、バイオコード、リングレース、バイオマルチリーフ、バイオモジュール等の商品があるが、排水の性状に合わせて選定すれば良い。
(第3の参考例)
次に、図3に、この発明の排水処理装置の第3参考例を示す。この第3参考例は、光触媒槽18の後段に、ピット25とピットポンプ26および返送配管L20を設置した点が、前述の第1参考例と異なる。
この第3参考例では、光触媒槽18の出口からの処理水は、ピット25に導入される。そして、このピット25に導入された処理水は、一部がピットポンプ25および返送配管L20を経由して、硝化槽11の上部の好気部12に返送される。これにより、上記返送された処理水は、硝化槽11で再度処理されるので、処理水質を向上できる。
(第4の参考例)
次に、図4に、この発明の排水処理装置の第4の参考例を示す。この第4参考例は、光触媒槽18の後段に、ピット25とピットポンプ26および返送配管L30を設置した点が、前述の第1参考例と異なる。
この第4参考例では、光触媒槽18の出口からの処理水は、ピット25に導入される。そして、このピット25に導入された処理水は、一部がピットポンプ25および返送配管L30を経由して、脱窒槽3に返送される。したがって、この返送された処理水は、脱窒槽3と硝化槽11で再度処理される。したがって、この脱窒槽3と硝化槽11での繰り返し処理によって、処理水質をさらに向上できる。
なお、上記第1〜第4参考例では、図1〜4に実線で示すように、脱窒槽3の上部9から流路41,42,43を経由して硝化槽11の下部の半嫌気部13に窒素排水を導入したが、流路42に替えて、一点鎖線で描いた流路37,マイクロナノバブル発生槽34,一点鎖線で描いた流路38を備えた場合には、本発明の第1〜第4実施形態となる。
この第1〜第4実施形態では、脱窒槽3の上部9からの被処理水が、流路41,流路38を通って自然流下でマイクロナノバブル発生槽34に導入される。このマイクロナノバブル発生槽34内には、図1〜図4に示すように、マイクロナノバブル発生機31が設置され、このマイクロナノバブル発生機31には空気吸い込み配管33からの空気がバルブ32で調整されながら導入される。また、マイクロナノバブル発生機31には、マイクロナノバブル発生槽34内の被処理水が循環ポンプ30によって送水管36から例えば1.5kg/cm以上の圧力で送水される。これにより、マイクロナノバブル発生機31は、マイクロナノバブルを効率良く発生させる。よって、マイクロナノバブル発生槽34では、上記被処理水にマイクロナノバブルを含有させて、マイクロナノバブルを含む被処理水をマイクロナノバブル発生槽ポンプ35によって、流路37,流路43を経由して硝化槽11に導入する。これにより、硝化槽11に繁殖している好気性微生物が、マイクロナノバブルによって活性化され、アンモニア性窒素の硝化効率を飛躍的に向上できる。
ここで、上記マイクロナノバブル発生機31を例えばタイマー運転(一例としては20分/日程度)することで、嫌気性微生物に対してストレスを与えない様にすることができる。また、上記タイマー運転(一例として20分/日、もしくは20分未満/日)により、半嫌気部13の半嫌気状態を崩さない様にすることができる。
また、上記実施形態において、調整槽1の前段に上述のマイクロナノバブル発生槽34と同様のマイクロナノバブル発生槽を設置して、マイクロナノバブルを含有する窒素排水を調整槽1に導入するようにしてもよい。この場合には、上記窒素排水が含有するマイクロナノバブルによって、脱窒槽3や硝化槽11の槽内全ての微生物の活性を促進でき、微生物処理を促進できる。
なお、上記第1〜第4参考例において、硝化槽11内の好気部12の散気管15Aの近くに、上記マイクロナノバブル発生機31,空気吸い込み配管33,循環ポンプ30,送水管36と同様のマイクロナノバブル発生機,空気吸い込み配管,循環ポンプ,送水管を配置して、好気部12においてマイクロナノバブルを発生させる場合には他の参考例となる。
(実験例)
図1に示す第1参考例の排水処理装置と同じ構造の実験装置を製作した。この実験装置における調整槽1の容量は50リットル、脱窒槽3の容量は100リットル、硝化槽11の容量は200リットル、光触媒槽18の容量は20リットルである。この実験装置での約2ケ月間に渡る微生物の訓養終了後、微生物濃度を22000ppmとして、工場の生産装置から排水される窒素濃度3320ppmの過酸化水素含有高濃度窒素排水を、被処理水として、アミノエタノール含有排水および生物処理汚泥と共に、調整槽1に連続的に導入した。
その後、1ケ間、水質が安定するのを待って、光触媒槽18の出口の窒素濃度を測定したところ、8ppmであった。
なお、図5Aに、上記第1〜第4参考例での過酸化水素含有高濃度窒素排水における窒素濃度が2000ppm、過酸化水素濃度が10ppmの場合のタイムチャートの一例を示す。また、図5Bに、上記第1〜第4参考例での過酸化水素含有高濃度窒素排水における窒素濃度が4000ppm、過酸化水素濃度が20ppmの場合のタイムチャートの一例を示す。
この発明の排水処理装置の第1参考例第1実施形態を模式的に示す図である。 この発明の排水処理装置の第2参考例第2実施形態を模式的に示す図である。 この発明の排水処理装置の第3参考例第3実施形態を模式的に示す図である。 この発明の排水処理装置の第4参考例第4実施形態を模式的に示す図である。 上記第1〜第4参考例での過酸化水素含有高濃度窒素排水における窒素濃度が2000ppm、過酸化水素濃度が10ppmの場合のタイムチャートの一例である。 上記第1〜第4参考例での過酸化水素含有高濃度窒素排水における窒素濃度が4000ppm、過酸化水素濃度が40ppmの場合のタイムチャートの一例である。
1 調整槽
2 調整槽ポンプ
3、3N 脱窒槽
4A、4B 分離壁
5 散気管
6 仕切板
7 脱窒槽用ブロワー
8 脱窒槽下部
9 脱窒槽上部
10 返送汚泥ポンプ
11、11N 硝化槽
12 好気部
13 半嫌気部
14 仕切板
15 散気管
16 液中膜
17 重力配管
18 光触媒槽
19 UV光線発生部
20 光触媒板
21 硝化槽ブロワー
23A、23B 塩化ビニリデン充填物
24 下部ホッパー部
25 ピット
26 ピットポンプ
W1、W2、W11、W12 水流
30 循環ポンプ
31 マイクロナノバブル発生機
32 バルブ
33 空気吸い込み配管
34 マイクロナノバブル発生槽
35 マイクロナノバブル発生槽ポンプ
36 送水管
37、38、41〜43 流路

Claims (1)

  1. 過酸化水素を含有する窒素含有排水が導入されると共に液中膜を有し、上記窒素含有排水を微生物処理する微生物処理部と、
    上記微生物処理部の液中膜から導出された処理水が導入されると共に上記処理水を光触媒処理する光触媒部とを備え、
    上記微生物処理部は、
    上記窒素含有排水が導入される調整槽と、
    上記調整槽からの処理水が導入されると共にエアーリフト方式で撹拌する撹拌部を有する脱窒槽と、
    上記脱窒槽の上部からの処理水が導入されると共に上記処理水にマイクロナノバブルを含有させるマイクロナノバブル発生槽と、
    好気部をなす上部と半嫌気部をなす下部とを含むと共に上記マイクロナノバブル発生槽から上記半嫌気部をなす下部に上記マイクロナノバブルを含有した処理水が導入されると共にエアーリフト方式で撹拌する撹拌部を有する硝化槽とを有し、
    上記脱窒槽の撹拌部は、上記脱窒槽の上部と下部の間に配置された分離壁と、上記脱窒槽内で上下に延びる仕切板と、上記上部と下部の間に配置された散気管とを含み、
    上記硝化槽の撹拌部は、上記硝化槽の上記上部と下部の間に配置された分離壁と、上記硝化槽内で上下に延びる仕切板と、上記上部と下部の間に配置された散気管とを含むことを特徴とする排水処理装置。
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