JP4764508B2 - 表面形状センサとその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面形状センサとその製造方法に関し、より詳しくは、人間の指紋や動物の鼻紋などの微細な凹凸を検出する静電容量式のC-MOS型表面形状センサとその製造方法に関する。
近年、情報化社会の進展に伴い、銀行カードや電子マネーの不正使用を防止するセキュリティ技術として、個人の身体的特徴により本人確認を行う生体認証技術が実用化されている。生体認証技術には、手のひら静脈や声紋を利用するものもあるが、中でも、指紋を利用する指紋認証技術は、これまでに多くの研究がなされている。
例えば、特許文献1では、指紋に光を当て、その反射光から光学的に指紋を照合している。
そして、特許文献2では、指紋の凹凸によって発生する圧力差を圧電薄膜により読み取り、照合を行っている。
また、特許文献3では、皮膚との接触により生じる感圧シートの抵抗変化又は容量変化に基づいて照合を行っている。
しかしながら、これらの技術のうち、光学的な手法を用いる特許文献1の技術は、小型化するのが難しいうえ、汎用的に用いることができず、用途が限定されるという問題がある。また、感圧シートを用いる特許文献3の技術は、感圧シートの材料が特殊であり、更に感圧シートの加工も難しいことから、実用化が困難である。
これらの問題を解決する技術として、特許文献4には、半導体基板に形成される容量型の指紋センサ(表面形状センサ)を開示している。その指紋センサでは、半導体基板の上にアレイ状に形成された複数の検出電極膜と皮膚とが対向し、各々の検出電極膜と皮膚とがそれぞれキャパシタの電極として機能する。そのキャパシタにおける電極同士の間隔は指紋の凹凸によって変化する。従って、各検出電極膜を一つの画素として機能させ、各キャパシタの静電容量をセンシングして可視化することにより指紋のイメージが得られる。この方式の指紋センサは、光学的な方式と比較して特殊なインターフェースが不要であり、且つ小型化が可能である。
なお、この他にも、本発明に関連する技術が下記の特許文献5〜19にも開示されている。
特開昭61−221883号公報 特開平5−61965号公報 特開平7−168930号公報 特開2003−269907号公報 特表2000−512053号公報 特開2004−218087号公報 特表2002−544380号公報 特開2004−256837号公報 特開2003−58872号公報 特許第3624843号明細書 特表2001−506319号公報 米国特許第6261693号明細書 米国特許第5858477号明細書 米国特許第6143142号明細書 特開2002−294470号公報 特開2002−194123号公報 特許第3658342号明細書 特開2003−301257号公報 特表2003−534223号公報
本発明の目的は、機械的強度を維持しつつ、感度向上を図ることが可能な表面形状センサとその製造方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、半導体基板の上方に形成された平坦な上面を有する層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成された検出電極膜と、前記検出電極膜及び前記層間絶縁膜上に形成された、窒化シリコン膜が表面に露出する上部絶縁膜と、前記上部絶縁膜の上に形成され、前記検出電極膜の上に窓が形成されたテトラヘデラルアモルファスカーボン(ta-C)膜からなる保護絶縁膜とを有することを特徴とする表面形状センサが提供される。
本発明では、検出電極膜を覆う上部絶縁膜の上に堆積される保護絶縁膜として、テトラヘデラルアモルファスカーボン(ta-C)膜を用いている。従来、保護絶縁膜として用いられたポリイミド膜に比べて、テトラヘデラルアモルファスカーボン(ta-C)膜は強固で機械的強度が十分な材料であり、機械的な強度を維持しつつ大幅に薄くすることができる。
ところで、保護絶縁膜に指(被検体)を触れることで、指と検出電極膜との間にキャパシタが形成される。そのキャパシタの静電容量は、指の表面の凹凸(指紋)によって変化するので、この静電容量の違いを検出電極膜において読み取ることで、指紋の画像が得られる。この場合、指と検出電極膜との間隔は、上部絶縁膜と保護絶縁膜によって規制されており、これらの膜の厚さが薄いほど間隔が狭くなってキャパシタの静電容量は大きくなる。指紋の検出感度は、キャパシタの静電容量が大きい方が高まるので、指紋の検出感度が向上する。
本発明では、上記のように、機械的な強度を維持しつつ保護絶縁膜を大幅に薄くすることができるため、検出電極膜と、その上にかざされる指とを大幅に近づけることができる。これにより、キャパシタの静電容量を大きくすることができるため、指紋の検出感度の向上を図ることができる。
また、本発明の別の観点によれば、半導体基板の上方に層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜の上に検出電極膜を形成する工程と、前記検出電極膜及び層間絶縁膜の上に、窒化シリコン膜が表面に露出する上部絶縁膜を形成する工程と、前記検出電極膜の上に窓を備えたテトラヘデラルアモルファスカーボン(ta-C)膜からなる保護絶縁膜を前記上部絶縁膜の上に形成する工程とを有することを特徴とする表面形状センサの製造方法が提供される。
本発明では、検出電極膜を覆う上部絶縁膜の上に、保護絶縁膜としてテトラヘデラルアモルファスカーボン(ta-C)膜を形成している。
テトラヘデラルアモルファスカーボン(ta-C)膜は、従来、保護絶縁膜として用いられたポリイミド膜に比べて、強固で機械的強度が十分な材料であり、機械的な強度を維持しつつ大幅に薄くすることができる。これにより、キャパシタの静電容量を大きくすることができるため、指紋の検出感度の向上を図ることができる。
本発明によれば、機械的な強度を維持しつつ、指紋の検出感度の向上を図ることができる表面形状センサ及びその製造方法を提供することができる。
図1(a)、(b)は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その1)である。 図2(a)、(b)は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その2)である。 図3(a)、(b)は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その3)である。 図4は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その4)である。 図5は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その5)である。 図6は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その6)である。 図7は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その7)である。 図8は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造途中の断面図(その8)である。 図9は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その9)である。 図10は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その10)である。 図11は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その11)である。 図12は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その12)である。 図13は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その13)である。 図14は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その14)である。 図15は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その15)である。 図16は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その16)である。 図17は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その17)である。 図18は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その18)である。 図19は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その19)である。 図20は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その20)である。 図21は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その21)である。 図22は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの動作を説明する断面図である。 図23は、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの動作を説明する等価回路図である。 図24、本発明に至る経過の形態に係る表面形状センサの断面図である。 図25は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その1)である。 図26は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その2)である。 図27は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その3)である。 図28は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その4)である。 図29は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その5)である。 図30は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その6)である。 図31は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その7)である。 図32は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その8)である。 図33は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その9)である。 図34(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの平面構成を示す平面図であり、同図(b)は、同じくセンサ部及びESD部の拡大平面図である。 図35は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状センサの他の平面構成を示す平面図である。 図36は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その1)である。 図37は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その2)である。 図38は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その3)である。 図39は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その4)である。 図40は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その5)である。 図41は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その6)である。 図42は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その7)である。 図43は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その8)である。 図44は、本発明の第2の実施の形態に係る表面形状センサの他の構成を示す断面図である。 図45は、本発明の第3の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その1)である。 図46は、本発明の第3の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その2)である。 図47は、本発明の第3の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その3)である。 図48は、本発明の第3の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その4)である。 図49は、本発明の第3の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その5)である。 図50は、本発明の第3の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その6)である。 図51は、本発明の第3の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その7)である。 図52は、本発明の第3の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その8)である。 図53は、本発明の第4の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その1)である。 図54は、本発明の第4の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その2)である。 図55は、本発明の第4の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その3)である。 図56は、本発明の第4の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その4)である。 図57は、本発明の第4の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その5)である。 図58は、本発明の第4の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その6)である。 図59は、本発明の第5の実施の形態に係る表面形状センサの構成を示す断面図である。 図60は、本発明の第6の実施の形態に係る表面形状センサの構成を示す断面図である。 図61は、本発明の第7の実施の形態に係る表面形状センサの構成を示す断面図である。 図62は、本発明の第8の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その1)である。 図63は、本発明の第8の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その2)である。 図64は、本発明の第8の実施の形態に係る表面形状センサの製造工程を示す断面図(その3)である。
以下に、本発明の実施の形態に係る容量型の表面形状センサについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
発明に至った経過)
まず最初に、この発明に至った経過について説明する。
図21は、この発明前の静電容量式のC-MOS型表面形状センサの一センサ領域Iと一パッド領域IIとを示す断面図である。
その表面形状センサは、図21に示すように、下層から上層に順に、トランジスタ層部101と、配線層部102と、指紋センサ層部103とで層構成されている。
トランジスタ層部101は、半導体基板1に形成されたSRAM等を構成するMOSトランジスタTR1乃至TR3と、それらを覆う表面が平坦化された第1層間絶縁膜23と、第1層間絶縁膜23に埋め込まれ、MOSトランジスタTR1乃至TR3のソース/ドレイン領域19a〜19cと上層の一層目配線26aとを接続するプラグ25a〜25c及び半導体基板10と上層の一層目配線26aとを接続するプラグ25dとにより構成されている。
配線層部102は、第1層間絶縁膜23上の複数の一層目配線26aと、一層目配線26aを覆う表面が平坦な第2層間絶縁膜30と、第2層間絶縁膜30に埋め込まれて一層目配線26aと上層の二層目配線35aとを接続するプラグ34と、第2層間絶縁膜30上の複数の二層目配線35a及びボンディングパッド35bと、二層目配線35a及びボンディングパッド35bを覆う表面が平坦な第3層間絶縁膜40とで構成されている。
指紋センサ層部103は、第3層間絶縁膜40上の検出電極膜42a及び接地電極膜(静電気放電電極)42bと、検出電極膜42a及び接地電極膜42bを覆うカバー絶縁膜46及び水分バリア絶縁膜47と、水分バリア絶縁膜47上に形成されて、センサ部、ESD部(静電気放電部)及びパッド部を除き、保護部を覆う保護絶縁膜49とで構成されている。保護絶縁膜49としてポリイミド膜が用いられている。
一つのセンサ領域Iは、センサ部と、ESD(Electro Static Discharge)部と、保護部とで構成され、指が当接されて指紋が認識される領域である。センサ部は、保護絶縁膜49に形成された第1窓(センサ窓)49a内の領域で検出電極膜42aがカバー絶縁膜46及び水分バリア絶縁膜47に被覆されてなる。ESD部は、同じ第1窓49a内であって、センサ部に隣接してカバー絶縁膜46及び水分バリア絶縁膜47に形成されたESDホール(第1ホール)47a内に接地電極膜42bが露出してなる。装置の静電破壊を防ぐため、接地電極膜42bを介して人体に蓄積している電荷を半導体基板10に逃がす。保護部は、センサ部に隣接するカバー絶縁膜46及び水分バリア絶縁膜47の上に保護絶縁膜49が設けられてなり、保護絶縁膜49により指その他の接触による機械的衝撃から装置の内部を保護する。
一つのパッド領域IIは、第3層間絶縁膜40、カバー絶縁膜46及び水分バリア絶縁膜47に形成された電極引出し窓(第2ホール)47b内にボンディングパッド35bが露出してなり、ボンディングパッド35bにはセンサチップをパッケージに搭載する際にボンディングワイヤが接合される。
次に、上記静電容量式のC-MOS型表面形状センサの製造方法について説明する。
図1〜図21は、上記した表面形状センサの製造途中の断面図である。以下では、センサ領域Iと、パッド領域IIとをこれらの図に併記する。
最初に、図1(a)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、n型又はp型のシリコン(半導体)基板10の表面を熱酸化することにより素子分離絶縁膜11を形成し、この素子分離絶縁膜11でトランジスタの活性領域を画定する。シリコン基板10の表面から素子分離絶縁膜11の上面までの高さは約100nmである。このような素子分離構造はLOCOS(Local Oxidation of Silicon)と呼ばれるが、これに代えてSTI(Shallow Trench Isolation)を採用してもよい。
次いで、シリコン基板10の活性領域にp型不純物、例えばボロンを導入して第1、第2pウェル12、13を形成した後、その活性領域の表面を熱酸化することにより、ゲート絶縁膜14となる熱酸化膜を約6〜7nmの厚さに形成する。
続いて、シリコン基板10の上側全面に、厚さ約50nmの非晶質シリコン膜と厚さ約150nmのタングステンシリサイド膜を順に形成する。なお、非晶質シリコン膜に代えて多結晶シリコン膜を形成してもよい。その後に、フォトリソグラフィによりこれらの膜をパターニングして、シリコン基板10上にゲート電極15を形成すると共に、素子分離絶縁膜11上に配線16を形成する。
更に、ゲート電極15をマスクにするイオン注入により、ゲート電極15の横のシリコン基板10にn型不純物としてリンを導入し、第1〜第3ソース/ドレインエクステンション17a〜17cを形成する。
その後に、シリコン基板10の上側全面に絶縁膜を形成し、その絶縁膜をエッチバックしてゲート電極15と配線16の横に絶縁性スペーサ18として残す。その絶縁膜として、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により酸化シリコン膜を形成する。
続いて、この絶縁性スペーサ18とゲート電極15をマスクにして、シリコン基板10に砒素等のn型不純物を再びイオン注入することにより、ゲート電極15の側方のシリコン基板10に第1〜第3ソース/ドレイン領域19a〜19cを形成する。
更に、シリコン基板10の上側全面に、スパッタ法によりコバルト膜等の高融点金属膜を形成する。そして、その高融点金属膜を加熱させてシリコンと反応させることにより、第1〜第3ソース/ドレイン領域19a〜19cにおけるシリコン基板10上にコバルトシリサイド層等の高融点シリサイド層20を形成し、各ソース/ドレイン領域19a〜19cを低抵抗化する。
なお、このような高融点金属シリサイド層は、素子分離絶縁膜11が形成されていない部分のシリコン基板10の表層にも形成される。
その後に、素子分離絶縁膜11の上等で未反応となっている高融点金属層をウエットエッチングして除去する。
ここまでの工程により、シリコン基板10の活性領域には、ゲート絶縁膜14、ゲート電極15、及び第1〜第3ソース/ドレイン領域19a〜19c等によって構成される第1〜第3MOSトランジスタTR1〜TR3が形成される。
次に、図1(b)に示すように、シリコン基板10の上側全面に、プラズマCVD法により酸化窒化シリコン(SiON)膜を厚さ約200nmに形成し、この酸化窒化シリコン膜をカバー絶縁膜21とする。
続いて、TEOS(tetra ethoxy silane)ガスを使用するプラズマCVD法により、第1絶縁膜22としてカバー絶縁膜21の上に酸化シリコン膜を厚さ約1000nmに形成する。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により第1絶縁膜22を200nm程度研磨することにより、第1絶縁膜22の上面を平坦化する。
本製造方法では、このようにして形成されたカバー絶縁膜21と第1絶縁膜22により第1層間絶縁膜23が構成される。
続いて、図2(a)に示すように、第1層間絶縁膜23の上にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより、窓24a〜24eを備えた第1レジストパターン24を形成する。
そして、この第1レジストパターン24をマスクにして第1層間絶縁膜23をドライエッチングすることにより、図示のような第1〜第5コンタクトホール23a〜23eを形成する。この後に、第1レジストパターン24は除去される。
次に、図2(b)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、第1〜第5コンタクトホール23a〜23eの内面と第1層間絶縁膜23の上面に、スパッタ法によりグルー膜として厚さ約20nmのチタン(Ti)膜と厚さ約50nmの窒化チタン(TiN)膜とをこの順に形成する。
次いで、このグルー膜の上にCVD法によりタングステン(W)膜を形成し、このタングステン膜で第1〜第5コンタクトホール23a〜23eを完全に埋め込む。
そして、第1層間絶縁膜23の上の余分なグルー膜とタングステン膜とをCMP法により研磨し、これらの膜を第1〜第5コンタクトホール23a〜23eの中に第1〜第5導電性プラグ25a〜25eとして残す。
続いて、図3(a)に示すように、各第1〜第5導電性プラグ25a〜25eと第1層間絶縁膜23のそれぞれの上面に第1金属積層膜26を形成する。その金属積層膜26は、スパッタ法により形成され、下から順に厚さ約500nmの銅含有アルミニウム膜、厚さ約5nmのチタン膜、及び厚さ約150nmの窒化チタン膜を形成してなる。
この後に、第1金属積層膜26の上にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像して第2レジストパターン27を形成する。
次いで、図3(b)に示すように、第2レジストパターン27をマスクにして第1金属積層膜26をドライエッチングすることにより一層目配線26aを形成する。このエッチングを終了後、第2レジストパターン27は除去される。
次に、図4に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、TEOSガスを使用するプラズマCVD法により、シリコン基板10の上側全面に酸化シリコン膜を厚さ約2200nm程度に形成し、この酸化シリコン膜を第2絶縁膜28とする。
特に図示はしないが、TEOSガスを用いて形成された第2絶縁膜28は、隣接する一層目配線26aの間に「す」が形成されやすい。その「す」が形成されたままだと、「す」の内部に水分や不純物が残留し、配線26aにストレスマイグレーションが発生し易くなる。
そこで、この第2絶縁膜28を形成した後に、第2絶縁膜28の上面をCMP法により研磨し、第2絶縁膜28の表面に「す」を表出させる。このCMPの研磨量は、典型的には約1000nm程度である。
その後、再びTEOSガスを使用するプラズマCVD法により、第2絶縁膜28の上面に第1キャップ絶縁膜29として酸化シリコン膜を形成し、このキャップ絶縁膜29で「す」を完全に埋める。
第1キャップ絶縁膜29は、その下の第2絶縁膜28と共に第2層間絶縁膜(下地絶縁膜)30を構成する。
続いて、図5に示すように、第2層間絶縁膜30の上に第3レジストパターン32を形成する。そして、第3レジストパターン32の窓32aを通じて第2層間絶縁膜30をドライエッチングすることにより、一層目配線26aに至る深さの第1ホール30aを形成する。
この後に、第3レジストパターン32は除去される。
次に、図6に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、第1ホール30aの内面と第2層間絶縁膜30の上面に、スパッタ法によりグルー膜として厚さ約50nmの窒化チタン膜を形成する。
次いで、このグルー膜の上にCVD法によりタングステン膜を厚さ約700nmに形成し、このタングステン膜で第1ホール30aを完全に埋め込む。
そして、第2層間絶縁膜30の上の余分なグルー膜とタングステン膜とをCMP法により研磨し、これらの膜を第1ホール30aの中に第6導電性プラグ34として残す。
続いて、図7に示すように、第2層間絶縁膜30と第6導電性プラグ34のそれぞれの上に、スパッタ法により銅含有アルミニウム膜と窒化チタン膜とをこの順に形成し、これらの膜を第2金属積層膜35とする。なお、この第2金属積層膜35の膜厚は限定されないが、銅含有アルミニウム膜の厚さは約500nmであり、窒化チタン膜の厚さは約120nmである。
その後に、第2金属積層膜35の上に第4レジストパターン36を形成する。
次いで、図8に示すように、第4レジストパターン36をマスクにして第2金属積層膜35をドライエッチングし、エッチングされずに残存した第2金属積層膜35を二層目配線35a及びボンディングパッド35bとする。
この後に、第4レジストパターン36は除去される。
次に、図9に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、二層目配線35a及びボンディングパッド35bと第2層間絶縁膜30の上に、TEOSガスを使用するプラズマCVD法により酸化シリコン膜を厚さ約400nmに形成し、この酸化シリコン膜をカバー絶縁膜37とする。
このカバー絶縁膜37には、二層目配線35aを反映して表面に凹凸が形成される。そこで、次の工程では、この凹凸を埋め込むために、カバー絶縁膜37の上に第3絶縁膜38として酸化シリコン膜を形成する。
本実施形態では、その第3絶縁膜38の形成方法として埋め込み性に優れたSOG(Spin On Glass)を採用し、カバー絶縁膜37の平坦面上での第3絶縁膜38の厚さを約500nmとする。
その後、この第3絶縁膜38の上に、TEOSガスを使用するプラズマCVD法を用い、犠牲絶縁膜39として厚さ約2000nmの酸化シリコン膜を形成する。
このように形成された絶縁膜37〜39により第3層間絶縁膜40が構成される。
上記のように埋め込み性の良いSOGにより第3絶縁膜38を形成しても、二層目配線35aを反映した僅かな凹凸が第3層間絶縁膜40の表面に残る。
そこで、次に、図10に示すように、犠牲絶縁膜39の上面をCMP法により研磨して平坦化する。このCMP法においける研磨量は、典型的には約1000nmである。
次いで、図11に示すように、各絶縁膜37〜39の成膜時や図10のCMP時に第3層間絶縁膜40中に取り込まれた水分を除去するために、窒素含有雰囲気中、例えばN2Oプラズマ雰囲気中において第3層間絶縁膜40をアニールして脱水すると共に、その表面を窒化して水分の再吸着を防止する。
そのN2Oプラズマアニールの条件は特に限定されないが、本実施形態では、CVD装置をアニール装置として代用し、基板温度を350℃、処理時間を2分〜4分としてこのN2Oプラズマアニールを行う。なお、このCVD装置には、周波数が13.56 MHzでパワーが500Wの高周波電力がプラズマ化用の電力として印加される。
このN2Oプラズマアニールは、膜中に多くの水分が含まれ得るSOGにより第3絶縁膜38を形成する場合に特に有効である。
次に、図12に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、第3層間絶縁膜40の上に第5レジストパターン41を形成する。
次いで、この第5レジストパターン41の窓41a、41bを通じて第3層間絶縁膜40をドライエッチングすることにより、二層目配線35aの上の絶縁膜に第2、第3ホール40a、40bを形成する。
この後に、第5レジストパターン41は除去される。
続いて、図13に示すように、N2雰囲気において第3層間絶縁膜40をアニールすることにより、第3層間絶縁膜40になおも含まれる水分を各ホール40a、40bから外部に放出させる。
このN2アニールは、基板温度が350℃の条件で、N2流量を20リットル/分、処理時間を30分として行われる。
次に、図14に示すように、第3層間絶縁膜40の上面と第2、第3ホール40a、40bの内面に、導電膜42として窒化チタン膜をスパッタ法により厚さ約200nmに形成する。
導電膜42は、窒化チタン膜に限定されず、チタン膜や窒化チタンアルミニウム膜でもよい。後述するように、導電膜42は、指が近接する検出電極膜となるものであり、上記のようにチタンを含む材料で導電膜44を構成することで、検出電極膜の耐腐食性が高められる。
また、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru、及びOs等の貴金属で導電膜42を構成しても、耐腐食性の高い検出電極膜が得られる。
ここで、導電膜42を形成する前に、図13の工程において第3層間絶縁膜40の水分をホール40a、40bから十分に逃がしておいたので、導電膜42の形成時にホール40a、40bから出る脱ガスが低減され、ホール40a、40b内において導電膜42が未形成になるのを防止できる。
なお、図13のアニール工程から長時間経過した後に導電膜42を形成したのでは、ホール40a、40bに水分が吸収されてしまい、これらのホール40a、40bにおいて導電膜42が未形成になる恐れがある。従って、上記のアニール工程をおこなってから1時間以内に導電膜42を形成するのが好ましい。
更に、図11の工程でも第3層間絶縁膜40を脱水したので、導電膜42の形成時に第3層間絶縁膜40に熱が加わっても、第3層間絶縁膜40内の二層目配線35aが蒸し焼きになるのを防ぐことができる。
次に、図15に示すように、導電膜42の上にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像して第6レジストパターン43を形成する。
続いて、図16に示すように、第6レジストパターン43をマスクにして導電膜42をドライエッチングすることにより、第2、第3ホール40a、40bの内部とその周辺にのみ導電膜42を検出電極膜42a及び接地電極膜42bとして残す。
各電極膜42a、42bは互いに独立しており、それぞれ第2、第3ホール40a、40bを介して二層目配線35aと電気的に接続される。なお、接地電極膜42bは、下層のプラグ34、25d及び一層目配線26aを介して接地電位に保持されるシリコン基板10と電気的に接続される。
この後に、第6レジストパターン43は除去される。図17は、第6レジストパターン43が除去された後の状態を示す。
次いで、図18に示すように、シリコン基板10の上側全面に、パッド領域IIに窓45aを有する第7レジストパターン45を形成する。
そして、この第7レジストパターン45の窓45aを通じて第3層間絶縁膜40をエッチングすることにより、ボンディングパッド35bの上にホール40cを形成する。
引き続き、ボンディングパッド35bの表面の窒化チタン膜をエッチングにより除去する。これにより、ホール40c内にはボンディングパッド35bの銅含有アルミニウム膜が表出する。
このエッチングを終了した後に、第7レジストパターン45は除去される。
続いて、図19に示すように、第3層間絶縁膜40と電極膜42a、42bのそれぞれの上に酸化シリコン膜を厚さ約100nmに形成し、この酸化シリコン膜をカバー絶縁膜46とする。このカバー絶縁膜46は、例えば、TEOSガスを使用するプラズマCVD法により形成される。
次に、カバー絶縁膜46の上に、水分バリア絶縁膜47としてプラズマCVD法により窒化シリコン膜を厚さ約700nmに形成する。この水分バリア絶縁膜47は、例えば、TEOSガスを使用するプラズマCVD法により形成される。カバー絶縁膜46と水分バリア絶縁膜47とが上部絶縁膜を構成する。
この場合、比較的ストレスが大きな窒化シリコン膜を水分バリア絶縁膜47として形成しても、酸化シリコン膜よりなるカバー絶縁膜46がストレスを緩和するように機能するので、水分バリア絶縁膜47に起因した膜剥がれは防止される。
次に、図20に示すように、水分バリア絶縁膜47の上にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像して第8レジストパターン48を形成する。
そして、この第8レジストパターン48の窓48a、48bを通じて水分バリア絶縁膜47とカバー絶縁膜46とをドライエッチングする。
これにより、接地電極膜42bの上のカバー絶縁膜46及び水分バリア絶縁膜47にESDホール(第1ホール)47aが形成され、このESDホール47aから接地電極42bが露出する。
また、パッド領域IIでは、ホール40c内にボンディングパッド35bが露出する電極引出し窓(第2ホール)47bが形成される。
そして、第8レジストパターン48を除去した後に、N2雰囲気中において基板温度を430℃とする条件で脱水処理を30分間行う。
次に、図21に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、水分バリア絶縁膜47の上に非感光性ポリイミドよりなる塗布膜を厚さ約1200nmに塗布した後、その塗布膜をベークする。
次いで、塗布膜の上にレジストパターン(不図示)を形成し、このレジストパターンをマスクにしながら、ポリイミド用のエッチング液で塗布膜をエッチングすることで、第1窓(センサ窓)49a、第2窓49bを備えた最上層の保護絶縁膜49を形成する。その保護絶縁膜49は、その下層の回路を物理的な衝撃から保護する緩衝材として機能するものである。
更に、リンス液でレジストパターンを除去した後、基板温度350℃、N2流量18リットル/分の条件で保護絶縁膜49をキュアして硬化する。
なお、キュア時に保護絶縁膜49の表面に不純物が付着する場合があるので、この不純物を除去する目的で、プラズマアッシングにより保護絶縁膜49の上面を200nm程度削る。このようなプラズマアッシングを行うことで、保護絶縁膜49の最終的な厚さは約800nm乃至1000nmとなる。
保護絶縁膜49の厚さが800nmを切ると膜強度が落ち、緩衝材としての効果も低下するので、保護絶縁膜49の厚さは最低でも800nm必要である。
ここで、非感光性ポリイミドに代えて感光性ポリイミドで保護絶縁膜49を構成することも考えられる。しかし、感光性ポリイミドは、感光剤や架橋剤が含まれるため、非感光性ポリイミドよりも軟らかく、指が直接触れられる保護絶縁膜49として採用すると傷が付きやすいという問題がある。
これに対し、本実施形態のように非感光性ポリイミドで保護絶縁膜49を構成すると、感光性ポリイミドを用いる場合よりも保護絶縁膜49の硬度を高くすることができるので、デバイスを保護するのに必要な硬度を保ちながら、保護絶縁膜49の厚さを極限まで薄くすることができる。
以上により、本実施形態に係る表面形状センサの基本構造が完成する。
次に、図22及び図23を参照して表面形状センサの動作について説明する。
この表面形状センサでは、図22に示すように、保護絶縁膜49に指(被検体)Fを触れることで、指Fと検出電極膜42aとの間にキャパシタCが形成される。図23にその等価回路を示す。その等価回路によれば、この表面形状センサは、図22に示した第1〜第3MOSトランジスタTR1〜TR3の他に、さらに第4MOSトランジスタTR4を有する。そして、各トランジスタTR1〜TR4には、行駆動線111、列センス線112、電源線113、リセット線114、チャージ制御線115、及びチャージ用電流源Icが図示のように接続され、いわゆる電流チャージ法によって表面形状センサが駆動する。
図22に示されるように、そのキャパシタCの静電容量は、指Fの表面の凹凸(指紋)によって変化するので、この静電容量の違いを検出電極膜42aにおいて読み取ることで、指紋の画像が得られる。また、指Fに帯電している静電気は、接地電極42bからシリコン基板10に逃がされ、シリコン基板10に形成されている回路が静電気によって破壊されるのが防止される。
指Fと検出電極膜42aとの間隔Deは、カバー絶縁膜46、水分バリア絶縁膜47と保護絶縁膜49によって規制されており、これらの膜の厚さが薄いほど間隔Deが狭くなってキャパシタCの静電容量は大きくなる。指紋の検出感度は、キャパシタCの静電容量が大きい方が高まるので、カバー絶縁膜46、水分バリア絶縁膜47、保護絶縁膜49の膜厚はなるべく薄くするのが好ましい。
しかしながら、上記構造の表面形状センサでは、実使用上の様々な面での信頼性を向上させるため、検出電極膜42aを形成した後に、カバー絶縁膜46及び水分バリア絶縁膜47を形成し、さらに緩衝材としてポリイミド膜で構成された保護絶縁膜49を形成している。このように、何層も絶縁膜を形成すると、検出電極膜42aと指との距離が離れてしまい、感度が低下する恐れがあるため、本例に係る表面形状センサでは、検出電極膜42aと指との距離を極力縮めるようにポリイミド膜の厚さを800nm以上としている。さらに感度を向上させるために、その厚さをもっと薄くしたいのであるが、これ以上薄くすると、ポリイミド膜に、ピンホールが発生したり摩擦による膜剥がれや膜欠損などが生じたりし、信頼性が低下するという不都合がおこる。一方で、カバー絶縁膜46及び水分バリア絶縁膜47の膜厚も現状の構造では信頼性を維持できる限界に近くなっており、他の方法による解決が望まれている。
このような状況で、上記した特許文献9(特開2003−58872号公報)に指紋センサの保護絶縁膜としてダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を用いた例が開示されている。ダイヤモンドライクカーボン(DLC)は300℃以下の低温で成膜が可能であり、アルミニウム配線を使用する構造に対して、好ましい材料ではある。また、指紋センサの保護絶縁膜の機能を満たす範囲で最小膜厚で0.2μmと、相当薄くすることができる。しかしながら、将来さらに過酷な環境で使用されることが予想され、また、さらなる感度の向上も望まれることから、指紋センサの保護絶縁膜としてより一層薄くしても強固で機械的強度が十分な材料で構成され、かつ表面形状センサに特有の半導体製造工程に適合するようなものが望まれている。
そこで、本願発明者は種々の調査を行い、上記条件に適合する可能性を持つ指紋センサの保護絶縁膜の材料として、テトラへドラルアモルファスカーボン(Ta-C)を見出した。ところで、テトラへドラルアモルファスカーボンは、上記した特許文献のうちにも使用例がある。それによれば、磁気ヘッド或いは磁気記録媒体の保護膜として用いた例(特許文献5、特許文献8、特許文献10、特許文献13、特許文献18)、エッチング用マスクとして用いた例(特許文献16)、電子放出素子材料として用いた例(特許文献17)、成膜方法に関する例(特許文献6、特許文献14)、エッチング方法に関する例(特許文献15、特許文献16)、その他(特許文献7、特許文献12)が開示されている。しかし、何れも、指紋センサの保護絶縁膜として用いた例はない。
そこで、上記した表面形状センサに特有の製造工程に適合させることができるかどうか、また適合させるにはどのような条件が必要かを調査した。
まず、FCVA(フィルタ処理陰極真空アーク)法を用いて、テトラへドラルアモルファスカーボン膜(Ta-C膜)を現状のポリイミド膜と同じ厚さ約800nmで水分バリア絶縁膜47上に形成する。
FCVA法では、直流電圧が印加された純グラファイトで構成された陰極ターゲットの表面をストライカ(陽極、アノード)で叩くことにより、陰極ターゲットとストライカの間にアーク放電が発生し、陰極ターゲットから炭素イオン、電子その他が発生する。これにより、数μm乃至数十μmの中性粒子及び荷電粒子で構成されるプラズマ状態が生成される。このプラズマ状態に対して電磁気的空間フィルタにより高エネルギのイオン化された炭素のみを取り出す。その炭素イオン粒子をスキャニングして基板上にta-C膜を形成する。このとき、基板に負のバイアス電圧を印加することにより炭素イオン粒子のエネルギを可変できる。成膜条件の一例は、以下の通りである。
(成膜条件)
成膜温度(基板温度):80 ℃以下
成膜圧力:約1×10-6 Torr
なお、ta-C膜は、蒸着法及びスパッタリング法を含むPVD(Physical Vapor Deposition)法、又はPECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法でも形成可能である。PVD法での成膜条件の一例を示すと、以下の通りである。
(成膜条件)
成膜温度(基板温度):400 ℃以下
成膜圧力:約1×10-3 Torr
PECVD法での成膜条件の一例を示すと、以下の通りである。
(成膜条件)
成膜ガス:CH4+H2の混合ガス、又は
CH4ガスのみ
プラズマ化電力:最大1kW
成膜温度(基板温度):200 ℃以下
成膜圧力:約1×10-3 Torr
膜質、密着性、成膜の均一性及び再現性は、何れもFCVA法が最も良く、PECVD法、PVD法の順になる。また、膜密度も、高い方からFCVA法、PECVD法、PVD法の順になる。
Ta-C膜を形成した後、さらにその上に、テトラへドラルアモルファスカーボン膜をエッチングするためのマスクとして、厚さ10μm程度のレジストパターンを形成した。この構成に対して下記条件でエッチングを行ったところ、レジスト膜とのエッチングの選択比がとれず、テトラへドラルアモルファスカーボン膜のエッチングは困難であった。
(エッチング条件)
エッチングガス:O2 24 ml/min
CHF3 65 ml/min
真空度 :10.64 Pa(80 mTorr)
エッチングガスのプラズマ化電力:1600 W
次に、図24に示すように、テトラへドラルアモルファスカーボン膜80の膜厚を凡そ100nm程度と薄くして水分バリア絶縁膜47上に形成し、上記と同じ条件でエッチングしたところ、今度はエッチングできた。しかし、今度は別の2つの問題が発生した。
第1に、水分バリア絶縁膜47下のカバー絶縁膜46にクラックが生じるという問題が発生した。第2に、エッチングガスとして酸素含有ガスを用いているため、電極引出し窓47bを通して銅含有アルミニウム膜が露出したボンディングパッド35bの表面が酸化してしまうという問題が発生した。
第1の問題について調査したところ、段差部のカバー絶縁膜46の屈曲部分Sでクラックを生じていた。これは、テトラへドラルアモルファスカーボン膜80は膜強度が非常に高くて膜応力が強く、その応力が段差部のカバー絶縁膜46の屈曲部分Sに集中したためと考えられる。テトラへドラルアモルファスカーボン膜80の応力緩和に関しては、それを水分バリア絶縁膜47上全面に被覆せずに、膜80の一部分を除去したり、分割することで応力を緩和できると考えられるところ、表面形状センサへの適用においては、センサ部やパッド部などテトラへドラルアモルファスカーボン膜80の開口を形成する必要があるため、応力緩和の観点からもともと有利であるが、さらに応力を緩和する必要があるということが分かった。それで、第1の問題に対しては、テトラへドラルアモルファスカーボン膜80に対し、さらに開口部を増やしたり、さらに分割したりすること、また、テトラへドラルアモルファスカーボン膜80を被覆する表面に段差部分Sが生じないようにすることが有効だと分かった。
また、第2の問題については、製造工程において、テトラへドラルアモルファスカーボン膜のエッチングが終わるまでボンディングパッド35bの表面の窒化チタン膜を残し、そのエッチング時に窒化チタン膜を銅含有アルミニウム膜の酸化防止膜として用い、テトラへドラルアモルファスカーボン膜をエッチングした後に窒化チタン膜をエッチングすることで、解決できた。
以下に、上記の工夫を適用した本発明の種々の実施形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図25乃至図35を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る静電容量式のC-MOS型表面形状センサ装置及びその製造方法について説明する。
まず、図33乃至図34を参照してその表面形状センサ装置について説明する。
図33は、その表面形状センサ装置の一センサ領域I及び一パッド領域IIの構造を示す断面図である。図34(a)は、そのC-MOS型表面形状センサ装置内のセンサ領域I及びパッド領域IIの平面配置を示す平面図である。図34(b)は、センサ領域Iの特にセンサ部及びESD部を拡大して描いている。図33は、図34(b)のA−A線に沿う断面図と、図34(a)のB−B線に沿う断面図とを合成したものである。
その表面形状センサ装置は、図33に示すように、下層から上層に順に、トランジスタ層部101と、配線層部102と、指紋センサ層部103aとで層構成されている。
トランジスタ層部101及び配線層部102は、図21と同じ層構成を有し、指紋センサ層部103aが、以下のように、図21に示す構成と異なる。
すなわち、指紋センサ層部103aは、第3層間絶縁膜40上の検出電極膜42a及び接地電極膜(静電気放電電極)42bと、検出電極膜42aの周囲の第3層間絶縁膜40上に形成されて検出電極膜42a及び接地電極膜42bの上面と面一の表面を形成する酸化シリコン膜よりなるカバー絶縁膜51と、カバー絶縁膜51、検出電極膜42a及び接地電極膜42b上に形成された、厚さが約700nmの窒化シリコン膜よりなる水分バリア絶縁膜52と、水分バリア絶縁膜52の上に形成された、センサ領域Iのセンサ部及びESD部を内部に含む第1窓(センサ窓)54aを有し、パッド領域IIのパッド部に第2窓54bを有する保護絶縁膜54とより構成されている。保護絶縁膜54によりその下層の回路が指その他の接触による機械的衝撃から保護される。なお、カバー絶縁膜51と水分バリア絶縁膜52とが上部絶縁膜110を構成する。
保護絶縁膜54はテトラへドラルアモルファスカーボン膜(ta-C膜)よりなる。保護絶縁膜54の厚さは10〜200nmの範囲で選択して、より好ましくは50〜120nmの範囲で選択して形成される。その膜厚の下限を10nmとしている理由は、それより薄いと指その他の接触による機械的衝撃からの緩衝効果があまり得られなくなるためであり、上限を200nmとしているのはそれより厚いとそれ自身のエッチングが困難になるためである。
センサ領域Iに設けられた保護絶縁膜54の第1窓54a内に、ESDホール(第1ホール)52aを介して接地電極42bが露出し、パッド領域IIに設けられた保護絶縁膜54の第2窓54a内に、電極引出し窓(第2ホール)52bを介してボンディングパッド35bの下地の銅含有アルミニウム膜の表面が露出している。ESDホール52aは水分バリア絶縁膜52を貫通して形成され、電極引出し窓52bは水分バリア絶縁膜52、カバー絶縁膜51及び第3層間絶縁膜40を貫通して形成されている。ボンディングパッド35bにはセンサチップをパッケージに搭載する際にボンディングワイヤが接合される。
このようなセンサ領域I及びパッド領域IIが図34(a)のように平面配置されている。図34(a)では、説明のために、平面構成を簡略化して描いているが、実際には、もっと数多くの検出電極膜42a(例えば、1024×1024個)がマトリクス状に配置され、その各々が一つの画素として機能する。また、検出電極膜42a、接地電極膜42bの平面サイズは特に限定されないが、本実施形態では、図示のようにL1を約50μmとし、L2を約6μmとする。この表面形状センサでは、センス領域Iのセンサ部及びESD部と、パッド領域IIに保護絶縁膜54の第1窓54a、第2窓54bが形成されている以外、保護絶縁膜54により中央部及び周辺部が覆われている。
なお、上記では、保護絶縁膜54により中央部及び周辺部が覆われているが、図35に示すように、保護絶縁膜54により中央部のセンサ領域Iのみを覆うようにしてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態に係る表面形状センサによれば、保護絶縁膜54としてテトラへドラルアモルファスカーボン膜を用いているため、機械的強度を維持しつつ、ポリイミド膜と比べて保護絶縁膜54の厚さを約100nmと大幅に薄くできる。これにより、機械的強度を維持しながら、指紋検出の感度の向上を図ることができる。
次に、図25乃至図33を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る静電容量式のC−MOS型表面形状センサの製造方法について説明する。図25乃至図33はその製造工程を示す断面図である。完成した表面形状センサの平面配置は図34に対応する。
その製造方法にあっては、上記した図1乃至図17の工程までは、同じ工程を経るので、その次の工程から説明する。
図17において、パターニングにより、ホール40a、40bを介して二層目配線35aと接続し、第3層間絶縁膜40上に延在する検出電極膜42a及び接地電極膜42bを形成した後、図25に示すように、ボンディングパッド35b上に窓50aを有する第9レジストパターン50を、第3層間絶縁膜40上に形成する。
次いで、第9レジストパターン50の窓50aを介して第3層間絶縁膜40をエッチングして除去し、ボンディングパッド35b上にホール40dを形成する。
第3層間絶縁膜40のエッチングは以下の4段階で行われる。第1段階で、エッチング装置のチャンバ内に基板10をセットしてエッチングガスとしてCF4(909sccm)とO2(102sccm)を導入し、チャンバ内の圧力を10000 mTorrに調整して15秒間処理し、第2段階で、同じエッチングガス条件で、圧力を1000 mTorrに調整して5秒間処理し、第3段階で、同じエッチングガス条件で、処理パワー(RF電力)を1 kWとし、圧力を1000 mTorrに調整して5秒間処理し、第4段階で、エッチングガスの供給を停止して5秒間排気する。これにより、ボンディングパッド35b上の窒化チタン膜でエッチングがストップし、ホール40dが形成される。よって、このホール40d内には、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜が露出する。
この後に、第9レジストパターン50は除去される。
次に、図26に示すように、第3層間絶縁膜40、検出電極膜42a及び接地電極膜42b上に、かつホール40dを覆うように、カバー絶縁膜51としてシリコン酸化膜を厚さ約600nmに形成する。このカバー絶縁膜51の厚さは検出電極膜42a及び接地電極膜42bの厚さの1.5倍以上、即ちこの実施形態では300nm以上とすることが好ましい。そのカバー絶縁膜51は、例えば、TEOSを用いたプラズマCVD法により成膜する。
次に、図27に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、カバー絶縁膜51をCMP法により研磨して、検出電極膜42a及び接地電極膜42bの間の凹部に埋め込み、検出電極膜42a及び接地電極膜42bが形成されている表面に段差が生じないように平坦にする。
次いで、カバー絶縁膜51、検出電極膜42a及び接地電極膜42b上に、かつホール40dを覆うように、水分バリア絶縁膜52としてシリコン窒化膜を厚さ約700nmに形成する。そのシリコン窒化膜は、例えば、シランとアンモニアとの混合ガスを反応ガスとして用いるプラズマCVD法により、成膜温度を400℃にして形成される。なお、カバー絶縁膜51と水分バリア絶縁膜52とが上部絶縁膜110を構成する。
次に、図28に示すように、接地電極膜42b及びボンディングパッド35b上にそれぞれ窓53a及び53bを有する第10レジストパターン53を、水分バリア絶縁膜52上に形成する。
次に、第10レジストパターン53の窓53aを介して水分バリア絶縁膜52をエッチングして、接地電極膜42b表面が露出するESDホール(第1ホール)52aを形成するとともに、窓53bを介して水分バリア絶縁膜52及びカバー絶縁膜51をエッチングしてボンディングパッド35b上に電極引出し窓(第2ホール)52bを形成する。電極引出し窓52b内にはボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜が露出する。
その後、第10レジストパターン53を除去した後に、N2雰囲気中において基板温度を430℃とする条件で脱水処理を30分間行う。
次に、図29に示すように、ESDホール52a及び電極引出し窓52bを覆うように、水分バリア絶縁膜52上に、PVD法、CVD法又はFCVA法により保護絶縁膜54となるテトラへドラルアモルファスカーボン膜(Ta-C膜)を厚さ100nmに形成する。テトラへドラルアモルファスカーボン膜の成膜条件は、(発明に至った経過)の項で述べた成膜条件と同じとする。
次いで、図30に示すように、保護絶縁膜54上に、センサ部及びESD部を内部に含む窓55aとパッド部を内部に含む窓55bとを有する第11レジストパターン55を厚さ約10μmに形成する。
次に、図31に示すように、第11レジストパターン55の窓55aを介してセンサ部及びESD部の保護絶縁膜54を異方性エッチングし、除去して、第1窓(センサ窓)54aを形成し、保護部に保護絶縁膜54を残す。同時に、窓55bを介してパッド部の保護絶縁膜54をエッチングし、除去して、第2窓54bを形成する。保護絶縁膜54であるテトラへドラルアモルファスカーボン膜のエッチング条件は以下の通りである。
(エッチング条件)
エッチングガス:O2 24 ml/min
CHF3 65 ml/min
真空度 :10.64 Pa(80 mTorr)
エッチングガスのプラズマ化電力:1600 W
この場合、ESDホール52a及び電極引出し窓52bの底部にはそれぞれ、接地電極膜42b及びボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜が露出するが、ESDホール52及び電極引出し窓52bの内面側壁には保護絶縁膜54が残存する。これらの残存する保護絶縁膜54は以降の製造工程に影響を与えるものでもないし、ワイヤボンディング及び静電気の放電に支障を来たすこともないのでそのまま残すものとする。
この後に、第11レジストパターン55は除去される。
次いで、図32に示すように、センサ部、ESD部及び保護部を覆い、パッド部に窓56aを有する第12レジストパターン56を形成する。
次に、第12レジストパターン56の窓56aを介してボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜をエッチングにより除去する。
窒化チタン膜のエッチングは次のようにして行われる。まず、CHF3(300sccm)とO2(50sccm)を用い、圧力を80 mTorrに調整し、処理パワー(RF電力)を1600 W印加して処理し、続いて、補償のためのエッチングを行う。補償のためのエッチングは以下の4段階で行われる。
第1段階で、CF4(909sccm)とO2(102sccm)を導入し、チャンバ内の圧力を10000 mTorrに調整して15秒間処理し、第2段階で、同じエッチングガス条件で、圧力1000 mTorrに調整して5秒間処理し、第3段階で、同じエッチングガス条件で、処理パワーを1 kWとし、圧力1000 mTorrに調整して5秒間処理し、第4段階で、成膜ガスの供給を停止して5秒間排気する。これにより、ボンディングパッド35b上の窒化チタン膜がエッチングされて、電極引出し窓52b内にはボンディングパッド35bの銅含有アルミニウム膜が表出する。
その後、第12レジストパターン56を除去すると、図33に示すように、表面形状センサが完成する。
以上のように、この実施形態に係る表面形状センサの製造方法によれば、ボンディングパッド35b上にホール40dを形成した(図25)後、そのホール40dを覆って保護絶縁膜54を形成する(図29)まで、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を残しておき、保護絶縁膜54をパターニングした(図30乃至図31)後に、はじめてボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を除去している。
したがって、保護絶縁膜54をパターニングする際にはボンディングパッド35bの表面はチタン化合物膜により覆われているため、保護絶縁膜54のエッチングガス(酸素含有ガス)に対して、チタン化合物膜の下のアルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜の酸化を防ぐことができる。これにより、アルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜が酸化されないで露出したボンディングパッド35bの表面にワイヤを容易にボンディングすることが可能である。
(第2の実施の形態)
次に、図36乃至図43を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る静電容量式のC−MOS型表面形状センサ及びその製造方法について説明する。図36乃至図43は表面形状センサの製造工程を示す断面図である。
この実施の形態に係る図43に示す表面形状センサにおいて、第1の実施の形態に係る表面形状センサと異なるところは、第1カバー絶縁膜51、検出電極膜42a及び接地電極42bと、水分バリア絶縁膜58との間に酸化シリコン膜からなる第2カバー絶縁膜57を介在させていることである。なお、第1カバー絶縁膜51と第2カバー絶縁膜57と水分バリア絶縁膜58とが上部絶縁膜111を構成する。
これにより、水分バリア絶縁膜58から検出電極膜42a及び接地電極42bが受ける応力を緩和することができ、したがって、表面形状センサの信頼性の向上を図ることができる。
その製造方法にあっては、上記した図1乃至図17の工程と、引き続き上記した図25の工程とを行うので、その次の工程から説明する。
図25において、パターニングにより、レジストパターンの窓50aを介して第3層間絶縁膜40に、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜が内部に露出するホール40dを形成した後、図36に示すように、第3層間絶縁膜40、検出電極膜42a及び接地電極膜42b上に、かつホール40dを覆うように、第1カバー絶縁膜51としてシリコン酸化膜を厚さ約600nmに形成する。この第1カバー絶縁膜51の厚さは検出電極膜42a及び接地電極膜42bの厚さの1.5倍以上とすることが好ましい。その第1カバー絶縁膜51は、例えば、TEOSを用いたプラズマCVD法により成膜する。
次に、図37に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、第1カバー絶縁膜51をCMP法により研磨して、検出電極膜42a及び接地電極膜42bの間の凹部に埋め込み、検出電極膜42a及び接地電極膜42bが形成されている表面に段差が生じないように平坦にする。
次いで、ホール40dを覆うように、第1カバー絶縁膜51、検出電極膜42a及び接地電極膜42b上に、第2カバー絶縁膜57としてシリコン酸化膜を厚さ約50nmで形成する。その第2カバー絶縁膜57は、例えば、TEOSを用いたプラズマCVD法により形成する。
次いで、第2カバー絶縁膜57上に、かつホール40dを覆うように、水分バリア絶縁膜58としてシリコン窒化膜を厚さ約650nmで形成する。その水分バリア絶縁膜58は、例えば、シランとアンモニアとの混合ガスを反応ガスとして用いるプラズマCVD法により、成膜温度を400℃にして形成される。なお、第1カバー絶縁膜51と第2カバー絶縁膜57と水分バリア絶縁膜58とが上部絶縁膜111を構成する。
次に、図38に示すように、接地電極膜42b及びボンディングパッド35b上に窓59a、59bを有する第13レジストパターン59を、水分バリア絶縁膜52上に形成する。
次に、第13レジストパターン59の窓59aを介して水分バリア絶縁膜58及び第2カバー絶縁膜57をエッチングして、接地電極膜42bが露出する ESDホール(第1ホール)58aを形成するとともに、窓59bを介して水分バリア絶縁膜52、第2カバー絶縁膜57及び第1カバー絶縁膜51をエッチングして、ボンディングパッド35b上に電極引出し窓(第2ホール)58bを形成する。電極引出し窓58b内にはボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜が露出する。
その後、第13レジストパターン59を除去した後に、N2雰囲気中において基板温度を430℃とする条件で脱水処理を30分間行う。
次に、図39に示すように、水分バリア絶縁膜58上に、かつESDホール58a及び電極引出し窓58bを覆うように、PVD法、CVD法又はFCVA法により保護絶縁膜60となるテトラへドラルアモルファスカーボン膜を厚さ約100nmに形成する。テトラへドラルアモルファスカーボン膜の成膜条件は、(発明に至った経過)の項で述べた成膜条件と同じとする。
次いで、図40に示すように、テトラへドラルアモルファスカーボン膜上に、センサ部及びESD部を内部に含む窓61aとパッド部を内部に含む窓61bとを有する第14レジストパターン61を厚さ約10μmに形成する。
次に、図41に示すように、第14レジストパターン61の窓61aを介して保護絶縁膜60を異方性エッチングし、除去して、第1窓(センサ窓)60aを形成し、保護部に保護絶縁膜60を残す。同時に、窓61bを介してパッド部の保護絶縁膜60をエッチングし、除去して、第2窓60bを形成する。保護絶縁膜60であるテトラへドラルアモルファスカーボン膜のエッチング条件は第1の実施形態と同じとする。
この場合、ESDホール58a及び電極引出し窓58bの底部にはそれぞれ、接地電極膜42b及びボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜が露出し、ESDホール58a及び電極引出し窓58bの内面側壁には保護絶縁膜60材料のテトラへドラルアモルファスカーボン膜が残存する。
その後に、第14レジストパターン61が除去される。
次いで、図42に示すように、センサ部、ESD部及び保護部を覆い、パッド部に窓62aを有する第15レジストパターン62を形成する。
次に、第15レジストパターン62の窓62aを介してボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜をエッチングにより除去する。これにより、電極引出し窓58b内にはボンディングパッド35bの銅含有アルミニウム膜が表出する。窒化チタン膜のエッチング条件は第1の実施形態と同じとする。
その後、第15レジストパターン62を除去すると、図43に示すように、表面形状センサが完成する。
以上のように、この実施形態に係る表面形状センサの製造方法によれば、ボンディングパッド35b上にホール40dを形成した(図25)のち、そのホール40dを覆って保護絶縁膜60を形成する(図39)まで、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を残しておき、保護絶縁膜60をパターニングした(図40乃至図41)後に、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜をエッチングし、除去している(図42)。
したがって、保護絶縁膜60をパターニングする際にはボンディングパッド35bの表面はチタン化合物膜により覆われているため、保護絶縁膜60のエッチングガス(酸素含有ガス)に対して、チタン化合物膜の下のアルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜の酸化を防ぐことができる。これにより、アルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜が酸化されないで露出したボンディングパッド35bの表面にワイヤを容易にボンディングすることが可能である。
なお、上記実施形態では、第2カバー絶縁膜57としてシリコン酸化膜を用いているが、図44に示すような変形例も適用可能である。すなわち、第2カバー絶縁膜63としてシリコン酸化窒化膜(SiON膜)を用いてもよい。なお、第1カバー絶縁膜51と第2カバー絶縁膜63と水分バリア絶縁膜58とが上部絶縁膜112を構成する。
この場合、シリコン酸化窒化膜は、シリコン酸化膜よりも水分ブロック性がより高いため、その上に形成される水分ブロック絶縁膜58としてのシリコン窒化膜の膜厚をより一層薄くでき、これにより、感度が向上し、指紋の検出率が上がる。
(第3の実施の形態)
図45乃至図52は、本発明の第3の実施の形態に係る静電容量式のC−MOS型表面形状センサ及びその製造方法について説明する。
この実施の形態に係る図52に示す表面形状センサにおいては、第1カバー絶縁膜51、検出電極膜42a及び接地電極42bと、水分バリア絶縁膜65の間に第2カバー絶縁膜64を介在させている点は第2及び第3の実施の形態に係る表面形状センサと同じであるが、第2のカバー絶縁膜64として絶縁性酸化金属膜を用いている点と、絶縁性酸化金属膜を用いたことにより水分バリア絶縁膜65の厚さを薄くしている点が第2及び第3の実施の形態に係る表面形状センサと異なる。なお、第1カバー絶縁膜51と第2カバー絶縁膜64と水分バリア絶縁膜65とが上部絶縁膜113を構成する。
この場合、絶縁性酸化金属膜として、酸化アルミニウム膜(Al2O3)、酸化チタン(TiOx)膜、酸化ジルコニウム(ZrOx)膜、酸化マグネシウム(MgOx)膜、又は酸化マグネシウムチタニウム(MgTiOx)膜などを用いることができる。絶縁性酸化金属膜は、厚さ20〜100nmの範囲で選択して、より好ましくは50〜70nmの範囲で選択して形成される。その膜厚の下限を20nmとしている理由は、それより薄いと水分ブロック性能が著しく低下するためであり、上限を100nmとしているのはそれより厚いとエッチングが困難になるためである。
膜絶縁性酸化金属膜の耐水性は、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、或いは窒化シリコン膜と比べて、はるかに高い。例えば、絶縁性酸化金属膜の50nmの水分ブロック性能は、窒化シリコン膜の1000nmのそれに相当する。このため、水分バリア絶縁膜65の膜厚を大幅に薄くすることができ、この実施の形態では、絶縁性酸化金属膜を厚さ約50nmとし、水分バリア絶縁膜65の膜厚を約150nmとしている。
このように、この実施の形態によれば、第2のカバー絶縁膜64として絶縁性酸化金属膜を用い、水分バリア絶縁膜65の膜厚を大幅に薄くしているので、さらに検出感度の向上を図ることができる。
その製造方法にあっては、上記した図1乃至図17の工程と、引き続き上記した図25の工程とを行うので、その次の工程から説明する。
図25において、パターニングにより、レジストパターン50の窓50aを介して第3層間絶縁膜40に、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜が内部に露出するホール40dを形成した後、図45に示すように、検出電極膜42a、接地電極膜42b及び第3層間絶縁膜40上に、かつホール40dを被覆するように、第1カバー絶縁膜51としてシリコン酸化膜を厚さ約600nmに形成する。例えば、第1カバー絶縁膜51はTEOSを用いたプラズマCVD法により成膜する。この場合、第1カバー絶縁膜51の厚さは検出電極膜42a及び接地電極膜42bの膜厚の1.5倍以上とすることが好ましい。
次に、図46に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、第1カバー絶縁膜51をCMP法により研磨して、検出電極膜42a及び接地電極膜42bの間の凹部に残るようにし、検出電極膜42a及び接地電極膜42bが形成されている表面に段差が生じないように平坦にする。
次いで、第1カバー絶縁膜51、検出電極膜42a及び接地電極膜42b上に、かつホール40dを覆うように、第2カバー絶縁膜64として酸化アルミニウム膜(絶縁性酸化金属膜)を厚さ約50nmに形成する。その第2カバー絶縁膜64は、例えば、スパッタ法などのPVD法により形成する。
次いで、ビアホール40dを覆うように、第2カバー絶縁膜64上に水分バリア絶縁膜65としてシリコン窒化膜を厚さ約150nmに形成する。その水分バリア絶縁膜65は、例えば、シランとアンモニアとの混合ガスを反応ガスとして用いるプラズマCVD法により、成膜温度を400℃にして形成される。なお、第1カバー絶縁膜51と第2カバー絶縁膜64と水分バリア絶縁膜65とが上部絶縁膜113を構成する。
次に、図47に示すように、水分バリア絶縁膜65上に、ESD部及びパッド部にそれぞれ窓66a、66bを有する第16レジストパターン66を形成する。続いて、窓66aを介して水分バリア絶縁膜65及び第2カバー絶縁膜64をエッチングし、除去して接地電極膜42bが内部に露出するESDホール(第1ホール)65aを形成する。同時に、窓66bを介して水分バリア絶縁膜65、第2カバー絶縁膜64及び第1カバー絶縁膜51をエッチングし、除去して電極引出し窓(第2ホール)65bを形成する。電極引出し窓65b内にはボンディングパッド35d上の窒化チタン膜が露出する。
その後、第16レジストパターン66を除去した後に、N2雰囲気中において基板温度を430℃とする条件の脱水処理を30分間行う。
次に、図48に示すように、ESDホール65a及び電極引出し窓65bを被覆するように、水分バリア絶縁膜65上に保護絶縁膜67となるテトラへドラルアモルファスカーボン膜を厚さ約100nmで形成する。そのテトラへドラルアモルファスカーボン膜は、PVD法、CVD法又はFCVA法により形成される。テトラへドラルアモルファスカーボン膜の成膜条件は、(発明に至った経過)の項で説明した成膜条件と同じである。
次いで、図49に示すように、その保護絶縁膜67上に、センサ部及びESD部を内部に含む窓68aを有し、かつパッド部を内部に含む窓68bを有する第17レジストパターン68を形成する。
次に、図50に示すように、第17レジストパターン68の窓68aを介して保護絶縁膜67をエッチングし、除去して、第1窓(センサ窓)67aを形成し、ESDホール65a内に接地電極膜42bを露出させるとともに、保護部に保護絶縁膜67を残す。同時に、窓68bを介してパッド部の保護絶縁膜67をエッチングし、除去して、第2窓67bを形成し、電極引出し窓65b内にボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を露出させる。
保護絶縁膜67であるテトラへドラルアモルファスカーボン膜のエッチングは、平行平板型プラズマエッチング装置を用いて以下のように3段階で行われる。そのエッチング条件は第1の実施形態などと異なり以下の通りである。第1段階で、チャンバ内に設けられた対向電極のうち下部電極に半導体基板10をセットして冷却する。この状態で、チャンバ内にエッチングガスとしてCF4ガス(909 sccm)とO2ガス(102 sccm)とを導入し、圧力を10000 mTorrに調整して15秒間処理する。続いて、第2段階で、同じエッチングガス条件で、圧力を1000 mTorrに調整して5秒間処理し、第3段階で、同じエッチングガス条件で、圧力を1000 mTorrに調整し、処理パワー(RF電力)を1kWとして5秒間処理し、第4段階で、成膜ガスの供給を停止して5秒間排気する。
その後、第17レジストパターン68が除去される。
次いで、図51に示すように、パッド部に窓69aを有する第18レジストパターン69を形成する。続いて、第18レジストパターン69の窓69aを介してボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜をエッチングにより除去し、ボンディングパッド35bの銅含有アルミニウムを露出する。窒化チタン膜のエッチング条件は第1の実施形態と同じとする。
その後、第18レジストパターン69を除去すると、図52に示すように、表面形状センサが完成する。
以上のように、この実施形態に係る表面形状センサの製造方法によれば、ボンディングパッド35b上にホール40dを形成した(図25)後、そのホール40dを覆って保護絶縁膜67を形成し(図48)、そのパターニングが終了する(図50)まで、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を残しておき、その後に、はじめてボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を除去している(図51)。
したがって、保護絶縁膜67をパターニングする際にはボンディングパッド35bの表面はチタン化合物膜により覆われているため、保護絶縁膜67のエッチングガス(酸素含有ガス)に対して、チタン化合物膜の下のアルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜の酸化を防ぐことができる。これにより、アルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜が酸化されないで露出したボンディングパッド35bの表面にワイヤを容易にボンディングすることが可能である。
(第4の実施の形態)
図53乃至図58は、本発明の第4の実施の形態に係る静電容量式のC−MOS型表面形状センサ及びその製造方法について説明する。
この実施の形態に係る図58に示す表面形状センサでは、ESDホール70a及びボンディングパッドの電極引出し窓70bのそれぞれの側壁にテトラへドラルアモルファスカーボン膜が付着していないことを除き、第1の実施の形態に係る図33に示す表面形状センサとほぼ同じ構造を有する。図58中、図33と同じ符号で示すものは図33と同じものを表す。その他の符号70は窒化シリコン膜よりなる水分バリア絶縁膜であり、71はテトラへドラルアモルファスカーボン膜よりなる保護絶縁膜であり、71aはセンサ部及びESD部を含む領域の保護絶縁膜71に形成された第1窓(センサ窓)であり、71bは電極引出し窓70bを含む領域の保護絶縁膜71に形成された第2窓である。なお、カバー絶縁膜51と水分バリア絶縁膜70とが上部絶縁膜114を構成する。
この実施の形態に係る表面形状センサにおいても、第1の実施の形態に係る表面形状センサと同様に、保護絶縁膜71としてテトラへドラルアモルファスカーボン膜を用いているため、機械的強度を維持しつつ、ポリイミド膜を用いた場合と比べて、保護絶縁膜71の厚さを約100nmと大幅に薄くできる。これにより、機械的強度を維持しながら、指紋検出の感度の向上を図ることができる。
次に、図58の表面形状センサの製造方法について説明する。第1乃至第3の実施の形態に係る製造方法と異なるところは、ESDホール70a、ボンディングパッドの電極引出し窓70bを形成する前に保護絶縁膜71をパターニングすることにより保護絶縁膜71を保護部に残している点である。
その製造方法にあっては、上記した図1乃至図17の工程を行うので、その次の工程から説明する。
図17において、パターニングにより、ホール40a、40bを介して二層目配線35aと接続し、第3層間絶縁膜40上に延在する検出電極膜42a及び接地電極膜42bを形成した後、図53に示すように、検出電極膜42a、接地電極膜42b及び第3層間絶縁膜40上に第1カバー絶縁膜51としてシリコン酸化膜を厚さ約600nmに形成する。例えば、第1カバー絶縁膜51はTEOSを用いたプラズマCVD法により成膜される。この場合、第1カバー絶縁膜51の厚さは検出電極膜42a及び接地電極膜42bの厚さの1.5倍以上とすることが好ましい。
次に、図54に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、第1カバー絶縁膜51をCMP法により研磨して、検出電極膜42a及び接地電極膜42bの間の凹部に埋め込み、検出電極膜42a及び接地電極膜42bが形成されている表面に段差が生じないように平坦にする。
次いで、平坦化された表面上に水分バリア絶縁膜70としてシリコン窒化膜を厚さ約800nmに形成する。その水分バリア絶縁膜70は、例えば、シランとアンモニアとの混合ガスを反応ガスとして用いるプラズマCVD法により、成膜温度を400℃にして形成される。なお、カバー絶縁膜51と水分バリア絶縁膜70とが上部絶縁膜114を構成する。
次に、その水分バリア絶縁膜70上に保護絶縁膜71となるテトラへドラルアモルファスカーボン膜を厚さ約100nmに形成する。そのテトラへドラルアモルファスカーボン膜は、PVD法、CVD法又はFCVA法により形成される。テトラへドラルアモルファスカーボン膜の成膜条件は、(発明に至った経過)の項で説明した成膜条件と同じとする。
次いで、図55に示すように、センサ部及びESD部を内部に含む窓72a、及びパッド部を内部に含む窓72bを有する第19レジストパターン72を保護絶縁膜71上に形成する。続いて、第19レジストパターン72の窓72a、72bを介して保護絶縁膜71をエッチングし、除去して、第1窓(センサ窓)71a及び第2窓71bを形成し、それらの窓71a、71b内に水分バリア絶縁膜70を露出させるとともに、保護絶縁膜71をエッチングして保護部に残す。保護絶縁膜71であるテトラへドラルアモルファスカーボン膜のエッチング条件は、第1の実施形態と同じとする。
その後、第19レジストパターン72が除去される。
次いで、図56に示すように、その保護絶縁膜71及び水分バリア絶縁膜70上に、ESD部に窓73aを有する第20レジストパターン73を形成する。続いて、第20レジストパターン73の窓73aを介して水分バリア絶縁膜70をエッチングし、除去して第1窓71a内にESDホール(第1ホール)70aを形成し、そのESDホール70a内に接地電極膜42bを露出させる。
その後、第20レジストパターン73が除去される。
次いで、図57に示すように、パッド部に窓74aを有する第21レジストパターン74を表面に形成する。続いて、第21レジストパターン74の窓74aを介して、水分バリア絶縁膜70、第1カバー絶縁膜51及び第3層間絶縁膜40を順にエッチングし、除去して、第2窓71b内に電極引出し窓(第2ホール)70bを形成する。
次に、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜をエッチングにより除去し、銅含有アルミニウム膜を露出する。
その後、第21レジストパターン74を除去した後に、N2雰囲気中において基板温度を430℃とする条件の脱水処理を30分間行う。このようにして、図58に示すように、表面形状センサが完成する。
以上のように、この実施形態に係る表面形状センサの製造方法によれば、ESDホール70a及び電極引出し窓70bを形成する前に、上部絶縁膜114上に保護絶縁膜71を形成し、その後保護絶縁膜71をパターニングして保護部に保護絶縁膜71を残した(図55)後に、ESDホール70a、ボンディングパッドの電極引出し窓70bを形成し(図56乃至図57)、その後ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を除去している(図57)。
したがって、保護絶縁膜71をパターニングする際にはボンディングパッド35bの表面は上部絶縁膜114及び層間絶縁膜40により覆われているため、保護絶縁膜71のエッチングガス(酸素含有ガス)に対してボンディングパッド35bが保護される。これにより、その後電極引出し窓70bを通してエッチングによりアルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜を露出させたボンディングパッド35bの表面にワイヤを容易にボンディングすることが可能である。
(第5、6、7の実施の形態)
これらの実施形態においては、検出電極膜42aから上の層構成が、上記した第2の実施形態の図43及び図44と同じになる場合、及び第3の実施形態の図52と同じになる場合に、第4の実施形態の製造方法を適用したことを特徴としている。
図59は、本発明の第5の実施の形態に係る静電容量式のC-MOS型表面形状センサについて示す断面図である。
この実施形態に係る表面形状センサは、検出電極膜42aから上の層構成が上記した第2の実施形態の図43と同じになる場合に、第4の実施形態の製造方法を適用して作製されたものである。
製造途中の工程においてエッチング対象が異なるため、その構造に適したエッチング種を用いる必要があるが、それによって作製された表面形状センサにおいては、図43と比較して、ESDホール58a及びパッド部の電極引出し窓58bの側壁にテトラへドラルアモルファスカーボン膜が残っていない点が異なるだけである。図59中、図43の符号と同じ符号で示すものは図43と同じものを表す。
図60は、本発明の第6の実施の形態に係る静電容量式のC-MOS型表面形状センサについて示す断面図である。
この実施形態に係る表面形状センサは、検出電極膜42aから上の層構成が上記した第2の実施形態の図44と同じになる場合に、第4の実施形態の製造方法を適用して作製されたものである。
製造途中の工程においてエッチング対象が異なるため、構造に適したエッチング種を用いる必要があるが、それによって作製された表面形状センサにおいては、図44と比較して、ESDホール58a及びパッド部の電極引出し窓58bの側壁にテトラへドラルアモルファスカーボン膜が残っていない点が異なるだけである。図60中、図44の符号と同じ符号で示すものは図44と同じものを表す。
図61は、本発明の第7の実施の形態に係る静電容量式のC-MOS型表面形状センサについて示す断面図である。
この実施形態に係る表面形状センサは、検出電極膜42aから上の層構成が上記した第3の実施形態の図52と同じになる場合に、第4の実施形態の製造方法を適用して作製されたものである。
途中工程においてエッチング対象が異なるため、その構造に適したエッチング種を用いる必要があるが、それによって作製された表面形状センサにおいては、図52と比較して、ESDホール65a及びパッド部の電極引出し窓65bの側壁にテトラへドラルアモルファスカーボン膜が残っていない点が異なるだけである。図61中、図52の符号と同じ符号で示すものは図52と同じものを表す。
以上、これらの実施の形態に係る表面形状センサにおいても、第2及び第3の実施の形態に係る表面形状センサと同様に、保護絶縁膜60、67としてテトラへドラルアモルファスカーボン膜を用いているため、機械的強度を維持しつつ、ポリイミド膜を用いた場合と比べて、保護絶縁膜60、67の厚さを約100nmと大幅に薄くできる。これにより、機械的強度を維持しながら、指紋検出の感度の向上を図ることができる。
また、それらの製造方法も第4の実施形態を適用しているため、第4の実施形態の場合と同様に、テトラへドラルアモルファスカーボン膜のエッチングガス(酸素含有ガス)からボンディングパッド35b下地の銅含有アルミニウム膜を保護することができる。
(第8の実施の形態)
図62乃至図64は、本発明の第8の実施の形態に係る静電容量式のC-MOS型表面形状センサの製造方法について説明する。
この実施形態の表面形状センサでは、図64に示すように、上記の実施形態と比較して、カバー絶縁膜75としてSOG(Spin On Glass)膜を用いた点で異なる。なお、図64中、図33の符号と同じ符号で示すものは図33と同じものを表す。その他の符号76は水分バリア絶縁膜であり、77はテトラへドラルアモルファスカーボン膜よりなる保護絶縁膜である。カバー絶縁膜75と水分バリア絶縁膜76とが上部絶縁膜115を構成する。
この実施の形態に係る表面形状センサにおいては、上記した実施の形態に係る表面形状センサと同様に、保護絶縁膜77としてテトラへドラルアモルファスカーボン膜を用いているため、機械的強度を維持しつつ、ポリイミド膜を用いた場合と比べて、保護絶縁膜77の厚さを約100nmと大幅に薄くできる。これにより、機械的強度を維持しながら、指紋検出の感度の向上を図ることができる。
その製造方法にあっては、上記した図1乃至図17の工程と、引き続き上記した図25の工程とを行うので、その次の工程から説明する。
図25において、パターニングにより、レジストパターンのホール50aを介して第3層間絶縁膜40に、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜が内部に露出するホール40dを形成した後、図62に示すように、塗布法により、ホール40dを被覆するように、層間絶縁膜40、検出電極膜42a及び接地電極膜42b上に、カバー絶縁膜75としてSOG膜を膜厚約300nmで形成する。この場合、カバー絶縁膜51の膜厚は検出電極膜42a及び接地電極膜42bの膜厚の1.5倍以上とすることが好ましい。SOG膜は粘性が低いため、そのままで表面を平坦化しやすい。したがって、形成したSOG膜に対してCMPなど表面を平坦化する工程を省略することができる。
次に、図63に示すように、ホール40dを被覆するように、カバー絶縁膜75の上に水分バリア絶縁膜76としてシリコン窒化膜を膜厚約700nmで形成する。なお、カバー絶縁膜75と水分バリア絶縁膜76とが上部絶縁膜115を構成する。
次いで、図37から図42の工程と同じ工程を経て、図64の構造が形成される。それらの工程のうちSOG膜のエッチング工程において、CHF3 (300 sccm)とO2 (50 sccm)の混合ガスを用い、圧力を80 mTorrに調整し、処理パワー(RF電力)を1600 WとしてSOG膜をエッチングする。
図64において、符号76aは接地電極膜42b上に形成されたESDホール(第1ホール)であり、76bはボンディングパッド35b上に形成された電極引出し窓(第2ホール)である。電極引出し窓76b内に露出したボンディングパッド35bでは、表面の窒化チタン膜が除去されて銅含有アルミニウム膜が露出している。また、符号77は、水分バリア絶縁膜76上に形成されたテトラへドラルアモルファスカーボン膜よりなる保護絶縁膜であり、そのテトラへドラルアモルファスカーボン膜はPVD法、CVD法或いはFCVA法により膜厚約100nmで形成され、上記したエッチング条件のうち何れかにより選択的にエッチングされて保護部を被覆している。
なお、ESDホール76a、電極引出し窓76bの側壁には、図38乃至図39と同様な製造工程により、テトラへドラルアモルファスカーボン膜が残っている。これらは、後のワイヤボンディングや、素子動作に影響を及ぼすものではない。
以上、本発明の第8の実施の形態に係る表面形状センサの製造方法によれば、第1カバー絶縁膜のSOG膜に対してCMPなど表面を平坦化する工程を省略することができるため、工程の簡略化を図ることができる。
また、ボンディングパッド35b上にホール40dを形成した(図25)後、そのホール40dを覆って保護絶縁膜77を形成し(図39)、それをパターニングする(図40乃至図41)まで、ボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を残しておき、保護絶縁膜77をパターニングした(図41)後に、はじめてボンディングパッド35b表面の窒化チタン膜を除去している(図42)。
したがって、保護絶縁膜77をパターニングする際にはボンディングパッド35bの表面はチタン化合物膜により覆われているため、保護絶縁膜77のエッチングガス(酸素含有ガス)に対して、チタン化合物膜の下のアルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜の酸化を防ぐことができる。これにより、アルミニウム膜若しくはアルミニウムを主成分とする化合物膜が酸化されないで露出したボンディングパッド35bの表面にワイヤを容易にボンディングすることが可能である。
以上、実施の形態によりこの発明の表面形状センサ及びその製造方法を詳細に説明したが、この発明の範囲は上記実施の形態に具体的に示した例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の上記実施の形態の変更はこの発明の範囲に含まれる。

Claims (10)

  1. 半導体基板の上方に形成された平坦な上面を有する層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成された検出電極膜と、
    前記検出電極膜及び前記層間絶縁膜上に形成された、窒化シリコン膜が表面に露出する上部絶縁膜と、
    前記上部絶縁膜の上に形成され、前記検出電極膜の上に窓が形成されたテトラヘデラルアモルファスカーボン(ta-C)膜からなる保護絶縁膜と
    を有することを特徴とする表面形状センサ。
  2. 前記上部絶縁膜は、少なくとも前記検出電極膜の周囲の層間絶縁膜上に形成されて、前記検出電極膜を含む表面を平坦化する第1カバー絶縁膜と、該第1カバー絶縁膜及び前記検出電極膜の上方に形成された前記窒化シリコン膜とを含むことを特徴とする請求項1に記載の表面形状センサ。
  3. 前記第1カバー絶縁膜により平坦化された表面上であって、前記窒化シリコン膜の下に形成された第2カバー絶縁膜を有することを特徴とする請求項2に記載の表面形状センサ。
  4. 前記第2カバー絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜又は絶縁性酸化金属膜のうち何れか一であることを特徴とする請求項3に記載の表面形状センサ。
  5. 前記絶縁性酸化金属膜は、酸化アルミニウム膜、酸化チタン膜、酸化ジルコニウム膜、酸化マグネシウム膜及び酸化マグネシウムチタニウム膜のうち何れか一であることを特徴とする請求項4に記載の表面形状センサ。
  6. 前記保護絶縁膜の厚さは、10〜200nmであることを特徴とする請求項1に記載の表面形状センサ。
  7. 半導体基板の上方に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜の上に検出電極膜を形成する工程と、
    前記検出電極膜及び層間絶縁膜の上に、窒化シリコン膜が表面に露出する上部絶縁膜を形成する工程と、
    前記検出電極膜の上に窓を備えたテトラヘデラルアモルファスカーボン(ta-C)膜からなる保護絶縁膜を前記上部絶縁膜の上に形成する工程と
    を有することを特徴とする表面形状センサの製造方法。
  8. 前記上部絶縁膜を形成する工程は、少なくとも前記検出電極膜の周囲の層間絶縁膜上に、前記検出電極膜を含む表面を平坦化する第1カバー絶縁膜を形成する工程と、該第1カバー絶縁膜により平坦化された表面の上方に窒化シリコン膜を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項7に記載の表面形状センサの製造方法。
  9. 前記第1カバー絶縁膜は、塗布型の酸化シリコン膜であることを特徴とする請求項8に記載の表面形状センサの製造方法。
  10. 前記窒化シリコン膜を形成する工程の前に、前記第1カバー絶縁膜により平坦化された表面上に第2カバー絶縁膜を形成することを特徴とする請求項8に記載の表面形状センサの製造方法。
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