JP4746845B2 - 重合体溶液、艶消し塗料及び化粧シート - Google Patents

重合体溶液、艶消し塗料及び化粧シート Download PDF

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Description

本発明は、重合体溶液、艶消し塗料及び化粧シートに関する。さらに詳しくは、本発明は、基材シート上に塗布・乾燥して塗膜を設けた場合に、該塗膜表面に、算術平均粗さが0.02〜5μm程度のランダム曲面条凹凸模様(しわ模様)が形成され、艶消し塗料に好適に用いられる重合体溶液、この重合体溶液を用いて得られた、艶消し外観が付与され、かつ非常にきめの細かい表面を有する塗膜を与える艶消し塗料、及び該艶消し塗料を用いて設けてなる艶調整層を有する化粧シートに関するものである。
従来、家具や台所製品のキャビネットなどの表面化粧板としては、一般に木質系材料、無機系材料、合成樹脂系材料、鋼板などの金属系材料などに、例えば木目調柄などを印刷した化粧シートを接着剤で貼り合わせた構造のものが用いられている。
このような表面化粧板に使用される化粧シートには、ラミネート加工、ラッピング加工、Vカット加工などの二次加工のための適度の柔軟性、切削性、耐破断性などの加工適性、使用状態における耐候性、耐光性、耐熱性、耐水性、耐溶剤性、表面硬度、耐摩耗性、耐擦傷性など、種々の特性が要求される。
このような要求特性を満たすために、前記化粧シートの基材としては、各種の物理的、化学的物性のバランスなどの点から、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂が使用されている。
一方、建装材には、従来木材が主に用いられてきたが、木材は森林保護などのために使用が制限されるのを免れないため、近年、木材の代替としてポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂が用いられている。
前記の化粧シートや建装材に使用される熱可塑性樹脂としては、近年、市場の要求などから、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂などの非ハロゲン系熱可塑性樹脂、中でも、各種物性面において、ポリ塩化ビニル系樹脂に近似している上、安価であることから、ポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂を基材とした化粧シートや建装材の需要が増加している。
この化粧シートの構成としては、様々なものが知られており、例えば高密度ポリエチレンに熱可塑性エラストマー及び無機充填剤を配合したオレフィン系樹脂からなるシート基材上に、柄印刷層を介してアクリル系樹脂の保護シート及び艶調整層及び前記艶調整層と艶の異なる印刷層を順に積層してなる化粧シートが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
このように、化粧シートにおいては、通常艶調整層を設けることが多く行われている。この艶調整層は、一般に光の反射率を適度に抑制したものが多く、通常艶調整層形成用塗料に、適度の艶消し剤を分散させたものを塗布することにより作製される。
前記艶消し剤としては、光を散乱する性質を有するタイプのもの、あるいは、自身は塗膜中では、透明だが、保護層表面に凹凸を形成して、表面の光の反射率を変えるタイプの粒子が使用される。後者のタイプの方が、透明性が維持される上、光の入射角度や観測角度を変えても、光の反射の変化が少ないので、表面が擦れて変形したときにもその部分の艶の変化が少なく、擦れた跡が残りにくい利点がある。具体的には、マイカ、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ケイ砂、あるいはシラスバルーンのような中空体粒子などの無機系粒子や、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂等の合成樹脂の粒子を艶消し剤として用い、必要な艶の程度に応じて艶調整層形成用塗料中に添加したものを塗布することにより、艶調整層を作製することができる。なお、艶調整層を設けずに、前記保護層中に、上述の艶消し剤を含有させ、保護層自体に艶調整機能を付与することも、よく行われている。
しかしながら、このような艶消し剤を用いた場合、表面に艶消し剤の粒子による凹凸が形成されるため、表面粗度が大きく、きめの細かい表面が得られにくいという問題があった。また、所望の艶消し性を付与するためには、艶消し剤の使用量を多くしなければならない場合があり、その結果、耐擦傷性や隣接する層との密着性などの他の物性が低下することがあるなどの問題もあった。
一方、ラダーシリコーン構造を有する、シリコーンオリゴマー、シリコーンポリマー又はシリコーン共重合物と有機高分子粉末とを配合してなる、艶消し塗膜を与える塗料用組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この場合も、前述で指摘した問題が生じる。
従来の艶調整層あるいは艶調整機能が付与された保護層においては、塗膜形成性成分である樹脂マトリクス自体には、艶消し性がほとんどないため、どうしても前述で指摘した問題が生じるのを避けられない。したがって、塗膜形成性成分である樹脂マトリクス自体に、透明性(絵柄層などの視認性)を損なわずに、艶消し機能を付与することが望まれていた。
特開平10−146933号公報 特開平7−166133号公報
本発明は、このような事情のもとで、基材シート上に塗布・乾燥して塗膜を形成した場合、該塗膜のマトリクス自体に艶消し性が付与され、艶消し塗料に好適に用いられる重合体溶液、この重合体溶液を用いて得られた、耐擦傷性や密着性などの他の物性を損なうことなく、艶消し外観が付与され、かつ非常にきめの細かい表面を有する塗膜を与える艶消し塗料、及び該艶消し塗料を用いて設けてなる艶調整層を有する化粧シートを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、有機溶剤中に、塗膜形成能を有し、かつ難相溶性の重合体2種以上を溶解させた重合体溶液を、基材シート上に塗布・乾燥して所定の範囲の厚さを有する塗膜を設けた場合、重合体の組合わせ及び有機溶剤を、それぞれ選択することにより、意外にも塗膜のマトリクス表面にしわ模様が形成され、該塗膜のマトリクス自体に艶消し性が付与されることを見出した。
また、この重合体溶液を用い、場合により有機系粒子を含有させることにより、前記目的に適合し得る艶消し塗料が得られること、そして基材シート上に前記艶消し塗料を用いて艶調整層を設けることにより、所望の艶に制御された外観を有する化粧シートが得られることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)有機溶剤中に、塗膜形成能を有し、かつ難相溶性の重合体2種以上を溶解させた重合体溶液であって、難相溶性の重合体の1つが、(a)ラダーシリコーン構造を有するシリコーンポリマーと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であるラダーシリコーン系アクリルポリマーであり、別の1つが、(b)枝成分としてポリメタクリル酸メチルを幹成分としてアクリル系重合体を有するメタクリル酸メチル系櫛型ポリマーであり、(a)と(b)の含有割合が、重量比で50:50〜90:10であり、基材シート上に塗布・乾燥して厚さ0.1〜100μmの塗膜を設けた場合、該塗膜表面にランダム曲面条凹凸模様(ランダム曲面条凹凸模様とは、曲面様凸条部が山脈様にランダムに無数に存在し、そして山脈と山脈との間の谷部に直径1〜5μm程度のクレーター状凹陥部が散在している状態を示す。そして、塗膜表面に形成されたランダム曲面条凹凸模様の断面の波形において、300μmピッチ中に、0.2〜2.3μm高さの凸部が、10個以上存在する模様)が形成されることを特徴とする重合体溶液、
(2)有機溶剤が、揮発性を有し、かつ沸点が異なる2種以上の有機化合物の混合物である上記(1)項記載の重合体溶液、
(3)有機溶剤が、分子内にアルコキシル基を有する脂肪族アルコール類と脂肪族・脂環式ケトン類との混合溶剤である上記(2)項記載の重合体溶液、
(4)分子内にアルコキシル基を有する脂肪族アルコール類が1−メトキシ−2−プロパノールであり、脂肪族・脂環式ケトン類がメチルエチルケトンである上記(3)項記載の重合体溶液、
(5)上記(1)ないし(4)項のいずれかに記載の重合体溶液を用いてなる艶消し塗料、
(6)難相溶性重合体の含有量が10〜40重量%である上記(5)項記載の艶消し塗料、
(7)有機系微粒子1〜20重量%を含む上記(5)又は(6)項記載の艶消し塗料、及び
(8)基材シートと、その上に上記(5)、(6)又は(7)項記載の艶消し塗料を用いて形成された艶調整層を有することを特徴とする化粧シート、
を提供するものである。
本発明によれば、基材シート上に塗布・乾燥して塗膜を設けた場合に、該塗膜表面に、算術平均粗さ0.02〜5μm程度のランダム曲面条凹凸模様(しわ模様)が形成され、艶消し塗料に好適に用いられる重合体溶液を提供することができる。
また、前記重合体溶液を用いることにより、耐擦傷性や密着性などの他の物性を損なうことなく、艶消し外観が付与され、かつ非常にきめの細かい表面を有する塗膜を与える艶消し塗料を提供することができ、さらに、この艶消し塗料を用いて基材シート上に艶調整層を設けることにより、所望の艶に制御された外観を有する化粧シートを提供することができる。
まず、本発明の重合体溶液について説明する。
本発明の重合体溶液は、有機溶剤中に、塗膜形成能を有し、かつ難相溶性の重合体2種以上を溶解させてなる均一溶液である。そして、この重合体溶液を基材シート上に塗布・乾燥して厚さ0.1〜100μmの塗膜を設けた場合、該塗膜表面にランダム曲面条凹凸模様(しわ模様)が形成されることを特徴とする。
ここで、難相溶性の重合体2種以上とは、使用する2種以上の重合体が、たがいに実質上混じり合わないことを指し、このことは、例えば下記に示す方法によって、確認することができる。
使用する2種以上の重合体をそれぞれ固形分で30重量%になるようにメチルエチルケトンに溶解する。この時点でそれぞれの溶液は、完全溶解しており透明である。次にこの透明な樹脂溶解液を同重量で混合すると、難相溶性の重合体の場合、白濁する現象が見られる。
このような難相溶性の重合体2種以上としては、本発明においては、2種の重合体が好ましく、さらに、この2種の重合体の1つが、ラダーシリコーン構造を有するシリコーン系重合体、具体的にはシリコーンオリゴマー、シリコーンポリマー又はシリコーン共重合体であることが好ましい。
前記のラダーシリコーン構造を有するシリコーンオリゴマーは、例えばトリアルコキシシラン又はトリクロルシランを加水分解縮合したオリゴマーであって、重量平均分子量が500〜5000程度のものである。このものは末端が水酸基又はアルコキシル基であり、加熱により、あるいはtert−ブチルアミンのような塩基又はオクチル酸スズのような金属塩の作用で硬化する。トリアルコキシシラン、トリクロルシランの置換基の種類により、所望の種類、量のアルキル基、フェニル基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基、アミノ基などの側鎖を有するラダーシリコーンオリゴマーが得られ、それらは、それぞれ適当な硬化方法で三次元化することができる。
また、ラダーシリコーン構造を有するシリコーンポリマーは、例えばトリアルコキシシラン又はトリクロルシランの加水分解と縮合を進めて10000程度以上の重量平均分子量にしたもので、モノアルコキシシラン、モノクロルシランのような1官能シラン、ジアルコキシシラン、ジクロルシランのような2官能シラン、テトラアルコキシシラン、テトラクロルシランのような4官能シランを併用することもできる。このものの末端が水酸基又はアルコキシル基である場合には加熱あるいはアミン、金属塩等の触媒添加で三次元化することができるが、三次元化せずに熱可塑性のままで使用することができる。この場合も前記シリコーンオリゴマーの場合と同じく側鎖にアルキル基、フェニル基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基、アミノ基等を導入して硬化時に架橋して三次元化することができる。
一方、ラダーシリコーン構造を有するシリコーン共重合体は、側鎖にアクリル基、メタクリル基、ビニル基、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基、アミノ基等を有するラダーシリコーンオリゴマーとアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アルキルビニルエステルなどの一価のビニル官能基を有する化合物、エポキシ化合物、末端にカルボキシル基又は水酸基を有するポリエステル、アリル化合物、イソシアネート基を有する化合物などとの共重合によって得られる。この場合、ラダーシリコーンオリゴマーと官能基を有する化合物との反応は付加重合、縮合重合のいずれであってもよい。ラダーシリコーンと共重合を行う官能性化合物が一官能性の場合は、直鎖状ポリマーが生成し、溶剤可溶となるが、官能性化合物が多官能の場合は、得られるシリコーン共重合体は溶剤に溶解しにくくなる。したがって、本発明では、このシリコーン共重合体は、前記シリコーンオリゴマーと一官能性化合物との共重合体が好ましい。
本発明においては、前記のラダーシリコーン構造を有するシリコーン系重合体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、前記各種のシリコーン系重合体の中で、ラダーシリコーン構造を有するシリコーンオリゴマーと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であるラダーシリコーン系アクリルポリマーが好ましい。シリコーンオリゴマーと共重合させる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどを用いることができる。
このようなラダーシリコーン系アクリルポリマーとしては、例えば市販品として、「サンフルーレLS230」[商品名、昭和電工社製]などを入手することができる。
前記のラダーシリコーン構造を有するシリコーン系重合体と組み合わせるもう1つの重合体としては、前記シリコーン系重合体と難相溶性であって、塗膜形成能を有し、かつ該シリコーン系重合体と併用することで、本発明の目的である表面にランダム曲面条凹凸模様を有する塗膜を形成し得るものであればよく、特に制限はないが、例えばメタクリル酸メチル系櫛形ポリマーなどを好ましく用いることができる。このメタクリル酸メチル系櫛形ポリマーは、メタクリル酸メチルと他のアクリル系化合物とのグラフト共重合体の1種であり、例えば、市販品として「レゼダGP−301」[商品名、東亜合成化学工業社製]などが入手可能である。
本発明の重合体溶液においては、前記ラダーシリコーン構造を有するシリコーン系重合体とメタクリル酸メチル系櫛形ポリマーとの含有割合については特に制限はないが、通常重量比で50:50〜90:10の範囲で選定される。両者の含有割合が上記範囲にあれば、形成される塗膜表面にランダム曲面条凹凸模様が形成され、艶消し性が付与される。艶消し性の点から、好ましい含有割合は、重量比で60:40〜85:15の範囲である。
本発明の重合体溶液に用いられる有機溶剤としては、揮発性を有し、かつ使用する複数の難相溶性の重合体を常温で溶解して、均一重合体溶液を調製し得ると共に、本発明の目的である、塗膜を形成する場合に、その表面にランダム曲面条凹凸模様を形成し得る溶剤であればよく、特に制限はない。該有機溶剤は単独溶剤であってもよく、2種以上の混合溶剤であってもよいが、沸点が異なる2種以上の混合溶剤、特に2種の混合溶剤が好ましい。
このような混合溶剤としては、例えば分子内にアルコキシル基を有する脂肪族アルコール類と脂肪族・脂環式ケトン類との混合物を挙げることができる。
分子内にアルコキシル基を有する脂肪族アルコール類としては、例えば2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−n−プロポキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−n−ブトキシエタノール、2−イソブトキシエタノール、2−sec−ブトキシエタノール、2−tert−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−n−プロポキシ−2−プロパノール、1−イソプロポキシ−2−プロパノール、1−n−ブトキシ−2−プロパノール、1−イソブトキシ−2−プロパノール、1−sec−ブトキシ−2−プロパノール、1−tert−ブトキシ−2−プロパノール、3−メトキシ−1−プロパノール、3−エトキシ−1−プロパノール、3−n−プロポキシ−1−プロパノール、3−イソプロポキシ−1−プロパノール、3−n−ブトキシ−1−プロパノール、3−イソブトキシ−1−プロパノール、3−sec−ブトキシ−1−プロパノール、3−tert−ブトキシ−1−プロパノールなどが挙げられる。
一方、脂肪族・脂環式ケトン類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
沸点の異なる2種の有機溶剤を混合して用いる場合には、沸点の高い方の溶剤として、前記の分子内にアルコキシル基を有する脂肪族アルコール類の中から適宜選び、一方、沸点の低い方の溶剤として、前記の脂肪族・脂環式ケトン類の中から適宜選び、それらを混合して混合溶剤とするのが好ましい。2種の溶剤の沸点差については特に制限はないが、20〜70℃程度あれば十分である。
また、前記2種の溶剤の混合割合は、使用する難相溶性重合体の種類に応じて左右されるが、通常重量比で10:90〜90:10、好ましくは20:80〜80:20、より好ましくは30:70〜70:30の範囲で選定される。
難相溶性重合体としてラダーシリコーン構造を有するシリコーン系重合体とメタクリル酸メチル系櫛形ポリマーを用いる場合には、分子内にアルコキシル基を有する脂肪族アルコール類として、1−メトキシ−2−プロパノールが好ましく、一方、脂肪族・脂環式ケトン類としてメチルエチルケトンが好ましい。この場合、1−メトキシ−2−プロパノールとメチルエチルケトンとの使用割合は、重量比で50:50〜90:10が好ましく、より好ましくは60:40〜80:20である。
本発明の重合体溶液中の難相溶性重合体の含有量としては、使用する有機溶剤の種類にもよるが、通常10〜40重量%の範囲で選定される。該含有量が上記範囲にあると取り扱い性や塗膜形成性などの点で、実用的である。
本発明の重合体溶液には、架橋剤を含有させることができる。架橋剤の種類は、架橋すべき重合体における架橋点の種類に応じて異なるが、一般にポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などの架橋剤の中から、適宜選定される。特にエポキシ化合物やポリイソシアネート化合物を用いて架橋するのが好ましい。ここで、エポキシ化合物の例としては、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどを挙げることができる。また、ポリイソシアネート化合物の例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらには低分子活性水素含有化合物との反応物であるアグクト体などを挙げることができる。
また、本発明の重合体溶液には、その用途に応じて各種添加剤を、本発明の目的が損なわれない範囲で適宜選択して用いることができる。この各種添加剤については、後述の艶消し塗料において、説明する。
本発明の重合体溶液が塗布される基材シートの種類については特に制限はなく、用途に応じて様々なシートの中から、適宜選択される。
この基材シートは、各種の紙基材、プラスチックシート、金属箔、金属シートなどに大別することができる。これらは、単独で使用してもよく、また紙同士やプラスチック同士などの同種の素材の複合体、紙とプラスチックシートなど、異種の素材の複合体など、任意の素材の組合わせによる積層シートを用いることもできる。これらの基材シートは、色彩を整える意味で塗装を施されていたり、デザイン的な観点で通常の模様が予め形成されていてもよい。塗装や通常の模様形成に先立って表面が平滑化されていたり、模様の密着度を上げるために下地処理が施されていてもよい。塗装や通常の模様形成後には、後の加工を容易にするための接着性改善処理を施すことも差し支えない。
各種の紙基材としては、以下のものが代表的なものとして例示される。すなわち、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、予め紙間の強化の目的で樹脂を含浸してある樹脂含浸紙も使用できる。これらの他、リンター紙、板紙、石膏ボード用原紙、又は紙の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反等、建材分野で使われることの多い一群の原反が挙げられる。さらには、事務分野や通常の印刷、包装などに用いられる次の紙類も使用可能である。すなわち、コート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、又は和紙等である。
また、プラスチックシートとしては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、ゼロファン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、又はポリイミド樹脂等からなるシートを挙げることができる。
金属箔、又は金属シートとしては、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、又は銅等の素材からなるものが使用される。しばしば、めっき等を施して使用することがある。
基材シートとしてプラスチックシートを用いる場合にはその表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により、該基材シートの少なくとも片面に酸化法や凹凸化法などの物理的又は化学的表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材シートの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が、効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。また、プライマー処理を施すこともできる。
前記基材シートの厚さは特に制限はなく、用途に応じて広い範囲、例えば20μmないし10mmの範囲で適宜選定される。
本発明の重合体溶液は、前記基材シート上に、例えばスピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などによって塗布し、乾燥することにより、塗膜を形成することができる。そして厚さ0.1〜100μmの塗膜を設けた場合、後述の実施例1における図2の光学顕微鏡写真で示されるように、該塗膜表面に無数のランダム曲面条凹凸模様が形成される。ここで、ランダム曲面条凹凸模様とは、曲面様凸条部が山脈様にランダムに無数に存在し、そして山脈と山脈との間の谷部に直径1〜5μm程度のクレーター状凹陥部が散在している状態を示す。そして、塗膜表面に形成されたランダム曲面条凹凸模様の断面の波形において、300μmピッチ中に、0.2〜2.3μm高さの凸部が、通常10個以上存在する。また、該塗膜の表面粗度は、算術平均粗さRaで、通常0.02〜5μm程度であり、非常にきめの細かい表面を有するが、前記のランダム曲面条凹凸模様による塗膜表面の光の散乱により、該塗膜に艶消し性が付与される。
なお、前記の0.2〜2.3μm高さの凸部の個数及び算術平均粗さRaは、下記の方法に従って測定した値である。
(株)キーエンスのレーザー顕微鏡(機種名「VK−8500」)でJIS B 0601に準じて測定し、付属のソフトで、該凸部の個数及び算術平均粗さRaを算出する。また、該凸部の高さとは、中心線から凸部頂点までの距離を示す。
すなわち、本発明の重合体溶液は、艶消し剤の粒子を含まなくても、艶消し性が付与された塗膜を与えることができる。本発明の重合体溶液中に含まれている複数の重合体を、それぞれ単独で用い、同様にして重合体溶液を調製し、同じ条件で塗膜を形成しても、塗膜表面には、ランダム曲面条凹凸模様は実質上形成されず、したがって艶消し性は付与されない。難相溶性の重合体2種以上を組み合わせることにより、初めて塗膜表面にランダム曲面条凹凸模様が形成され、艶消し性が付与される。該重合体の組合わせの種類や比率、及び溶剤の選択などの条件を最適化することにより、例えば重合体単独使用の場合の60°光沢値を100とした場合、40近くまで低下する。
したがって、本発明の重合体溶液に、公知の艶消し剤の粒子を従来の使用量よりも少ない量で配合することにより、従来に匹敵する、あるいはそれよりも高い艶消し性を有する塗膜を得ることができる。この場合、艶消し剤の配合量を少なくし得るので、耐擦傷性や隣接する層との密着性などの他の物性の低下を抑制することができる。また、艶消し剤の種類や粒径などを選択することにより、非常にきめの細かい表面を有し、艶消し性、耐擦傷性、密着性などが高いレベルでバランスした塗膜を形成することができる。
このような特性を有する本発明の重合体溶液は、種々の用途に用いることができるが、特に艶消し塗料用として好適に用いられる。
次に、本発明の艶消し塗料について説明する。
本発明の艶消し塗料は、前述の本発明の重合体溶液を用いて調製された艶消し塗膜を与える塗料である。当該艶消し塗料においては、複数の難相溶性重合体の含有量は、通常10〜40重量%の範囲である。塗膜形成性成分である複数の難相溶性重合体の含有量が上記の範囲にあれば、塗料は適度の粘度を有し、取り扱い性及び塗布性などが良好である。好ましい含有量は、15〜35重量%の範囲である。
当該艶消し塗料においては、前述の本発明の重合体溶液において説明したように、艶消し剤を配合しなくても、塗膜表面にランダム曲面条凹凸模様が形成されることから、マトリクスの重合体塗膜自体に艶消し性が付与されるが、さらに艶消し性を高めるために、艶消し剤を配合することができる。
本発明においては、艶消し剤として、有機系微粒子が好ましく用いられる。この有機系微粒子の粒径は、平均粒径で1〜15μmの範囲が好ましく、特に平均粒径が1〜5μm程度の粒子と、平均粒径が5μmより大きく、15μm程度以下の粒子との混合物が好適である。艶消し剤として、このような平均粒径を有する粒子の混合物を用いることにより、非常にきめの細かい表面を有し、艶消し性と耐擦傷性のバランスがとれた塗膜を形成することができる。
この有機系微粒子としては、例えばポリエチレン粒子、ポリスチレン粒子、アクリル系樹脂粒子、ポリカーボネート粒子、ベンゾグアナミン/ホルムアルデヒド縮合物粒子、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物粒子、尿素系樹脂粒子、さらにはワックス粒子などを用いることができる。
前記有機系微粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また塗料中のその含有量は、通常1〜20重量%の範囲で選定される。該艶消し剤が上記の範囲にあると、艶消し性がさらに付与されると共に、塗膜の耐擦傷性や密着性などの他の物性が良好であり、また、塗膜表面のきめの細かさを維持することができる。該有機系微粒子の好ましい含有量は、3〜15重量%である。
当該艶消し塗料においては、本発明の効果が損なわれない範囲で無機系艶消し剤を適量配合することができる。この無機系艶消し剤としては、例えばシリカ、アルミナ、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ砂、シラスバルーンなどの粒子を用いることができる。
当該艶消し塗料には、本発明の効果が損なわれない範囲で、所望により、各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線遮蔽剤、光安定剤、帯電防止剤、着色剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、艶消し剤以外のフィラー、可塑剤などを配合することができる。
当該艶消し塗料が適用される基材としては特に制限はなく、例えば前述の本発明の重合体溶液の説明において例示した基材シートと同じものを挙げることができる。
当該艶消し塗料は、様々な用途に用いることができるが、特に化粧シートの艶調整層の形成に好適に用いられる。
次に、本発明の化粧シートについて説明する。
本発明の化粧シートは、基材シートと、その上に前述の本発明の艶消し塗料を用いて形成された艶調整層を有することを特徴とするものであり、その構成については特に制限はない。
図1に、本発明の化粧シートの構成の1例の概略断面図を示す。化粧シート10は、基材シート1上に、接着剤層2、印刷層7(隠蔽ベタ層3及び絵柄層4を含む)、保護層5及び艶調整層6が順に積層された構造を有している。
基材シート1としては、前述の本発明の重合体溶液の説明において例示した各種基材シートの中で、紙基材及びプラスチックシートを好ましく挙げることができる。
本発明の化粧シートは、例えば木質系材料、無機系材料、合成樹脂系材料、鋼板などの金属系材料などに、表面化粧の目的で、接着剤を介して貼り合わせる用途に用いてよいし、それ自体床材や化粧パネルなどとして用いてもよい。表面化粧の目的で各種材料に貼り合わせる用途に用いる場合、基材シートとしては、厚さが、通常20〜2000μm程度、好ましくは30〜1000μmのプラスチックシートや紙基材が好ましく用いられる。また、それ自体床材や化粧パネルなどとして用いる場合、基材シートとしては、厚さが通常1〜10mm程度、好ましくは2〜6mmのプラスチック板状体が好ましく用いられる。
基材シート1の材質によっては、その上に直接印刷を施して隠蔽ベタ層や絵柄層を設けることができるが、基材シート1が、例えばポリオレフィン系樹脂などのプラスチックシートである場合には、接着剤層2を設けることが好ましい。この接着剤層2には接着性樹脂を用いることができ、該接着性樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂などが挙げられるが、これらの中で、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂が好ましい。接着剤層の厚さとしては特に制限はないが、通常0.1〜10μm程度である。
印刷層7は、木目、石目(大理石模様、みかげ石模様)、天然皮革の表面柄、布目、抽象柄などの模様を印刷形成した絵柄層4及び全面的に印刷を施した隠蔽ベタ層3から構成されている。印刷層7を形成するインキは保護層5の材質や形態にもよるが、一般的には塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂をビヒクルとし、これに通常の顔料、染料を着色剤として含有させて構成されるインキが用いられる。
絵柄層4は、例えばグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷、転写印刷、フレキソ印刷などの一般的な印刷を施すことにより、形成することができる。絵柄層の厚さは、通常0.5〜5μm程度である。
さらに、隠蔽ベタ層は、従来公知の方法、例えば隠蔽性の印刷インキ又はコーティング剤を、各種印刷方式又はコーティング方式により、ベタ状に印刷又はコーティングすることによって設けることができる。この隠蔽ベタ層の厚さは、通常1〜20μm程度である。
保護層5としては、従来化粧シートの保護層として慣用されている各種のプラスチックシートの中から適宜選択して用いることができる。例えばアクリル系樹脂シート、非結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂シート、ポリオレフィン系樹脂シート、アイオノマー樹脂シートなどの透明樹脂シートを用いることができる。この保護層5の厚さは、通常20〜150μm程度である。
前記アクリル系樹脂シートとしては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるシートが挙げられる。
前記非結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂シートとしては、結晶化度が5%以下の非結晶状態のポリエチレンテレフタレート樹脂(通常A−PETと云われている。)などのシートが用いられる。また、ポリオレフィン系樹脂シートしては、ポリエチレン樹脂シートやポリプロピレン系樹脂シートなどが用いられるが、ポリプロピレン系樹脂シートが好ましく、特に2軸延伸ポリプロピレン系樹脂シートが好適である。
前記アイオノマー樹脂シートの素材として用いられるアイオノマー樹脂とは、一般に有機及び無機の成分が共有結合とイオン結合によって結合されている樹脂のことである。本発明に特に好ましく使用されるアイオノマー樹脂としては、共重合体の分子間を金属イオンで架橋した樹脂が挙げられ、この場合の共重合体としてはアクレリート系共重合体、例えばエチレン−メタクリル酸共重合体などが用いられる。金属イオンとしては、例えばNa、K、Mg、Zn等のイオンが用いられる。
このアイオノマー樹脂に、適当な添加剤を加え、公知の成形法によりシート化することにより、アイオノマー樹脂シートを作製することができる。このアイオノマー樹脂シートは、耐擦傷性、耐シガレット性、耐候性、耐汚染性などに優れている。
これらの透明樹脂シートには、必要に応じ、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、充填剤、難燃剤などを含有させることができる。
これらの透明樹脂シートに対して、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により、該基材シートの少なくとも片面に酸化法や凹凸化法などの物理的又は化学的表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材シートの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が、効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。また、プライマー処理を施すこともできる。
また、本発明においては、保護層5として、前記の透明樹脂シートの代わりに、電離放射線硬化型樹脂組成物の塗膜層を設け、これに電離放射線を照射し、硬化させて、耐擦傷性などに優れる保護層を形成してもよい。ここで、電離放射線硬化型樹脂組成物とは、電磁波又は荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線又は電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。具体的には、従来電離放射線硬化型樹脂組成物として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーやプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
前記重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基をもつ(メタ)アクリレート系多官能性や単官能性モノマーを好ましく挙げることができ、また重合性オリゴマーやプレポリマーとしては、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などを好ましく挙げることができる。
電離放射線硬化型樹脂組成物として、紫外線硬化型樹脂組成物を用いる場合には、光重合開始剤を適宜量添加することが望ましい。
この電離放射線硬化型樹脂組成物には、必要に応じ、各種添加剤、例えば耐摩耗性向上剤、耐候性改善剤、架橋剤、重合禁止剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、充填剤、着色剤、溶剤、消泡剤などを、適宜配合することができる。
次に、前記保護層5上に設けられる艶調整層6は、化粧シート表面の光沢度を調整するための層であり、無色の透明であっても着色透明であってもよい。本発明においては、この艶調整層6の形成に、前述の本発明の艶消し塗料が用いられる。本発明の艶消し塗料を用いることにより、非常にきめの細かい表面を有し、かつ表面光沢度が所望の値に調整されると共に、耐擦傷性及び保護層5との密着性の良好な艶調整層を形成することができる。
この艶調整層6の形成は、前記保護層5上に、本発明の艶消し塗料を、乾燥厚さが、通常1〜30μm、好ましくは、1〜20μm、さらに好ましくは2〜15μmの範囲になるように、例えばスピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などによって塗布し、乾燥処理することにより、行うことができる。
本発明の化粧シートの製造方法としては、前記構成の化粧シートが得られる方法であればよく、特に制限されず、例えば以下に示す方法を用いることができる。
保護層5として、透明樹脂シートを用いる場合には、まず保護層5を構成する透明樹脂シートの裏面に、例えばグラビア印刷などにより絵柄層4及び隠蔽ベタ層3の順からなる印刷層7を設ける。一方、基材シート1の表面にグラビアコーティングなどにより接着剤層2を形成したのち、該接着剤層2面に、前記透明樹脂シートの印刷層7を重ねてドライラミネートする。
次に、保護層5である透明樹脂シートの表面に、本発明の艶消し塗料を塗布・乾燥して、艶調整層6を形成することにより、本発明の化粧シートを製造することができる。
また、保護層5として、電離放射線硬化樹脂層を形成する場合には、まず基材シート1の表面にグラビアコーティングなどにより、接着剤層2を設けたのち、その上に、例えばグラビア印刷などにより隠蔽ベタ層3及び絵柄層4の順からなる印刷層7を設ける。次いで、その上に電離放射線硬化型樹脂組成物を用いて未硬化樹脂層を設け、それに電離放射線を照射して硬化させ、保護層5を形成する。
次に、この保護層5の表面に、本発明の艶消し塗料を塗布・乾燥して、艶調整層6を形成することにより、本発明の化粧シートを製造することができる。
本発明の化粧シートにおいては、基材シートの裏面側の最外側面に、各種被着体に対し、接着させる目的で、所望により従来公知の接着剤層を形成することができる。この接着剤層を構成する接着剤としては、感熱接着剤及び感圧接着剤(粘着剤)のいずれも用いることができる。感熱接着剤としては、例えばアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系などが挙げられ、一方感圧接着剤としては、例えばゴム系、アクリル系、シリコーン系などが挙げられる。なお、接着剤として、感圧接着剤を用いる場合には、表面に剥離処理が施された剥離シートを感圧接着剤層上に設けることが、通常行われる。この接着剤層の厚さは、通常10〜200μmの範囲である。
本発明の化粧シートは、木質系、無機系、合成樹脂系、金属系材料などに貼り合わせることにより、建装材、家具、住設機器、家電製品などの表面化粧材として、あるいはそれ自体床材や化粧パネルなどの建装材として好適に用いられる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、塗膜層の60°光沢値は、(株)村上色彩技術研究所製の携帯光沢計「GMX−202」を用いて測定した。また、表面粗度は、明細書本文記載の方法に従って、算術平均粗さRaを測定した。
参考例1
難相溶性重合体として、ラダーシリコーン系アクリルポリマー[昭和電工社製、商品名「サンフルーレLS230」](固形分50重量%、酢酸ブチル希釈)と、メタクリル酸メチル(MMA)系櫛形ポリマー[東亜合成化学工業社製、商品名「レゼダGP301」](固形分100%、粉体)の組合せを用い、有機溶剤として、1−メトキシ−2−プロパノールとメチルエチルケトンとの重量比69:31の混合溶剤を用いた。
前記のラダーシリコーン系アクリルポリマーとMMA系櫛形ポリマーを、固形分換算で第1表に示す割合で混合した。次いで、樹脂混合体に、この樹脂混合体の水酸基価に合わせた所定量のポリイソシアネート系架橋剤[日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHX」、ポリイソシアネート濃度100重量%]を加え、1−メトキシ−2−プロパノール/メチルエチルケトン混合溶剤(重量比69/31)で固形分濃度が17〜24重量%になるように、室温(20℃)で溶解することにより、各均一重合体溶液を調製した。
厚さ75μmの透明・鏡面ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム[東洋紡績社製、商品名「A4300」]の表面に、前記の各塗液を、それぞれ乾燥厚さが3μmになるようにバーコーターで塗布し、自然乾燥させて塗膜層を形成し、各塗膜層の60°光沢値を測定した。その結果を第1表に示す。
Figure 0004746845
第1表から明かなように、ラダーシリコーン系アクリルポリマー及びMMA系櫛形ポリマーを、それぞれ単独で用いた場合には、60°光沢値は100であるが、両者を組み合わせて用いることにより、60°光沢値が最低となる混合割合が存在することが分かる。
実施例1 重合体溶液(塗液)の調製
1−メトキシ−2−プロパノール274重量部とメチルエチルケトン122重量部からなる混合溶剤中に、ラダーシリコーン系アクリルポリマー「サンフルーレLS230」(前出、固形分50重量%)140重量部と、MMA系櫛形ポリマー「レゼダGP301」(前出、固形分100%、粉体)30重量部を、室温(20℃)で溶解し、均一重合体溶液を調製した。次いで、これに、ポリイソシアネート系架橋剤[日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHX」、ポリイソシアネート濃度100重量%]30重量部を加え、塗液を調製した。
厚さ75μmの透明・鏡面PETフィルム「A4300」(前出)の表面に、前記の塗液を、乾燥厚さが4μmになるようにバーコーターで塗布したのち、自然乾燥させて塗膜層を形成させた。
この塗膜層の表面粗度は、算術平均粗さRaで0.25μmであった。また、図2に、該塗膜層の光学顕微鏡写真及び各断面の波形を示す。図2において、(a)は、塗膜層の光学顕微鏡(100倍)写真図であり、(b)、(c)及び(d)は、それぞれ(a)における1A−1B線断面の波形図、2A−2B線断面の波形図及び3A−3B線断面の波形図である。なお、各断面の波形図は、(株)キーエンスのレーザー顕微鏡(機種名「VK−8500」にて測定した。
図2から明らかなように、形成された塗膜層の表面には、無数のランダム曲面条凹凸模様(しわ模様)が形成されていることが分かる。このランダム曲面条凹凸模様の断面の波形において、300μmピッチ中に0.2〜2.3μm高さの凸部が22個存在していた。
比較例1
実施例1において、MMA系櫛形ポリマーを用いずに、ラダーシリコーン系アクリルポリマーの量を200重量部、メチルエチルケトンを92重量部、ポリイソシアネート系架橋剤[日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHX」、ポリイソシアネート濃度100重量%]を42重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして塗液を調製した。次いで、この塗液を用い、実施例1と同様にして、PETフィルム上に厚さ4μmの塗膜層を形成させた。
この塗膜層の表面粗度は、算術平均粗さRaで0.031μmであった。また、該塗膜層を光学顕微鏡で観察したところ、ランダム曲面条凹凸模様は実質上形成されておらず、塗膜表面は極めて平坦であった。図3に、該塗膜層の光学顕微鏡写真及び各断面の波形を示す。図3において、(a)は、塗膜層の光学顕微鏡(100倍)写真図であり、(b)、(c)及び(d)は、それぞれ(a)における1A−1B線断面の波形図、2A−2B線断面の波形図及び3A−3B線断面の波形図である。なお、各断面の波形図は、(株)キーエンスのレーザー顕微鏡(機種名「VK−8500」)にて測定した。
比較例2
実施例1において、ラダーシリコーン系アクリルポリマーとポリイソシアネート系架橋剤[日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHX]、ポリイソシアネート濃度100重量%]を用いずに、MMA系櫛形ポリマーの量を100重量部、メチルエチルケトン192重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして塗液を調製した。次いで、この塗液を用い、実施例1と同様にして、PETフィルム上に厚さ4μmの塗膜層を形成させた。
この塗膜層の表面粗度は、算術平均粗さRaで0.053μmであった。また、該塗膜層を光学顕微鏡で観察したところ、ランダム曲面条凹凸模様は実質上形成されておらず、塗膜表面は極めて平坦であった。
実施例2 艶消し塗料の調製
1−メトキシ−2−プロパノール274重量部とメチルエチルケトン122重量部からなる混合溶剤中に、ラダーシリコーン系アクリルポリマー「サンフルーレLS230」(前出)140重量部と、MMA系櫛形ポリマー「レゼダGP301」(前出)30重量部を、室温(20℃)で溶解し、均一重合体溶液を調製した。次いで、これに、ポリイソシアネート系架橋剤[日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHX」、ポリイソシアネート濃度100重量%]30重量部、有機フィラー微粒子[日本化成社製、商品名「サブミクロンフィラー」、平均粒径3μm]20重量部、ポリエチレン粒子[クローダ社製、商品名「WN3025」、平均粒径6μm]8重量部、及びシリカ粒子[日本アエロジル社製、商品名「AEROSIL R974」、平均粒径12μm]5重量部を加え、艶消し塗料を調製した。
次に、厚さ75μmの透明・鏡面PETフィルム「A4300」(前出)の表面に、前記艶消し塗料を、乾燥厚さが10μmになるようにバーコーターで塗布したのち、50℃で乾燥処理して塗膜層を形成させた。
この塗膜層の表面粗度は、算術平均粗さRaで0.74μmであり、また60°光沢値は10であった。
比較例3
実施例2において、MMA系櫛形ポリマーを用いずに、ラダーシリコーン系アクリルポリマーの量を200重量部、メチルエチルケトンを92重量部に変え、かつポリイソシアネート系架橋剤「コロネートHX」(前出)の量を42重量部に変えた以外は、実施例2と同様にして艶消し塗料を調製し、さらにPETフィルム表面に厚さ10μmの塗膜層を形成させた。
この塗膜層の表面粗度は、算術平均粗さRaで0.50μmであり、また60°光沢値は32であった。
比較例4
実施例2において、ラダーシリコーン系アクリルポリマー及びポリイソシアネート系架橋剤を用いずに、MMA系櫛形ポリマーの量を100重量部、メチルエチルケトンを192重量部に変えた以外は、実施例2と同様にして艶消し塗料を調製し、さらにPETフィルム表面に厚さ10μmの塗膜層を形成させた。
この塗膜層の表面粗度は、算術平均粗さRaで0.55μmであり、また60°光沢値は31であった。
比較例5
市販のウレタン系艶消し塗料[ザ・インクテック社製、商品名「NHWPマット」]を用い、実施例2と同様にして、PETフィルム表面に厚さ10μmの塗膜層を形成させた。
この塗膜層の表面粗度は、算術平均粗さRaで0.60μmであり、また、60°光沢値は30であった。
実施例3 化粧シートの作製
厚さ20μmの両面コロナ処理した2軸延伸ポリプロピレンフィルムに塩素化ポリプロピレン樹脂をビヒクルとしたインキで絵柄層及び隠蔽ベタ層をグラビア輪転機にて印刷し、印刷層を有するポリプロピレンフィルム(保護層用)を作製した。
一方、基材シートとしての厚さ100μmの未延伸ポリプロピレンフィルムの片面にコロナ処理を施したのち、その上にウレタン系接着剤をグラビアコーティングして、厚さ6μmの接着剤層を形成した。
次いで、この接着剤層に、前記の印刷層を有するポリプロピレンフィルムを、その隠蔽ベタ層面が接するように重ねて、40〜70℃に加熱されたニップロール間を通してロールラミネート処理することにより、積層シートを得た。この積層シートにおける保護層であるポリプロピレンフィルム表面の60°光沢値は20であった。
次に、この保護層であるポリプロピレンフィルムの表面に、実施例2で調製した艶消し塗料を、乾燥厚さが10μmになるようにバーコーターで塗布したのち、50℃で乾燥処理して艶調整層を設け、化粧シートを作製した。
この化粧シートにおける艶調整層表面の60°光沢値は5であり、表面粗度は、算術平均粗さRaで1.00μmであった。
このように、該艶調整層は、優れた艶消し性を有しているにもかかわらず、その表面は非常にきめが細かく、外観に優れるものであった。
本発明の重合体溶液は、基材シート上に塗布・乾燥して塗膜を設けた場合に、該塗膜表面に、算術平均粗さが0.1〜100μm程度のランダム曲面条凹凸模様(しわ模様)が形成され、艶消し塗料に好適に用いられる。また、この重合体溶液を用いて得られた艶消し塗料は、艶消し外観が付与され、かつ非常にきめの細かい表面を有する塗膜を与えることができ、化粧シートにおける艶調整層の形成に好適に用いられる。
さらに、本発明の化粧シートは、木質系、無機系、合成樹脂系、金属系材料などに貼り合わせることにより、建装材、家具、住設機器、家電製品などの表面化粧材として、あるいはそれ自体床材や化粧パネルなどの建装材として好適に用いられる。
本発明の化粧シートの構成の1例を示す概略断面図である。 実施例1において、重合体溶液を用いて形成された塗膜表面の光学顕微鏡写真図及び各断面の波形図である。 比較例1において、重合体溶液を用いて形成された塗膜表面の光学顕微鏡写真図及び各断面の波形図である。
符号の説明
1 基材シート
2 接着剤層
3 隠蔽ベタ層
4 絵柄層
5 保護層
6 艶調整層
7 印刷層
10 化粧シート

Claims (8)

  1. 有機溶剤中に、塗膜形成能を有し、かつ難相溶性の重合体2種以上を溶解させた重合体溶液であって、難相溶性の重合体の1つが、(a)ラダーシリコーン構造を有するシリコーンポリマーと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であるラダーシリコーン系アクリルポリマーであり、別の1つが、(b)枝成分としてポリメタクリル酸メチルを幹成分としてアクリル系重合体を有するメタクリル酸メチル系櫛型ポリマーであり、(a)と(b)の含有割合が、重量比で50:50〜90:10であり、基材シート上に塗布・乾燥して厚さ0.1〜100μmの塗膜を設けた場合、該塗膜表面にランダム曲面条凹凸模様(ランダム曲面条凹凸模様とは、曲面様凸条部が山脈様にランダムに無数に存在し、そして山脈と山脈との間の谷部に直径1〜5μm程度のクレーター状凹陥部が散在している状態を示す。そして、塗膜表面に形成されたランダム曲面条凹凸模様の断面の波形において、300μmピッチ中に、0.2〜2.3μm高さの凸部が、10個以上存在する模様)が形成されることを特徴とする重合体溶液。
  2. 有機溶剤が、揮発性を有し、かつ沸点が異なる2種以上の有機化合物の混合物である請求項1記載の重合体溶液。
  3. 有機溶剤が、分子内にアルコキシル基を有する脂肪族アルコール類と脂肪族・脂環式ケトン類との混合溶剤である請求項2記載の重合体溶液。
  4. 分子内にアルコキシル基を有する脂肪族アルコール類が1−メトキシ−2−プロパノールであり、脂肪族・脂環式ケトン類がメチルエチルケトンである請求項3記載の重合体溶液。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の重合体溶液を用いてなる艶消し塗料。
  6. 難相溶性重合体の含有量が10〜40重量%である請求項5記載の艶消し塗料。
  7. 有機系微粒子1〜20重量%を含む請求項5又は6記載の艶消し塗料。
  8. 基材シートと、その上に請求項5、6又は7記載の艶消し塗料を用いて形成された艶調整層を有することを特徴とする化粧シート。
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