JP6349914B2 - 多層光沢化粧シート - Google Patents

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Description

本発明は建築物の内装,外装,家具,建具、車両の内装等の表面に用い、表面に凹凸の手触り感を与える多層光沢化粧シートに関し、特には表面の耐汚染性など各種耐性に優れ、かつ絵柄と同調した凹凸を表面に有する意匠性に優れた多層光沢化粧シートに関する。
凹凸の手触り感のある多層光沢化粧シートとしては、まず、表面の層にエンボスにより凹部を設けたものや、盛上げ印刷により凸部を設けたものなど、物理的に凹凸を設けたものがある。
一方、印刷などにより凹凸の手触り感のある絵柄模様を設けたあと、さらに凹凸があるように見せる為に、絵柄模様の表面側に、絵柄模様に同調させた光沢差をつけた艶調整層を設け、立体感のある多層光沢化粧シートとするものもあった。
しかしながら、エンボスによる方法では凹部の深さに限界があり、盛上げ印刷では表面の耐汚染性など各種耐性に劣るものとなり、艶調整層を設ける方法では十分な立体感をえることは出来なかった。
特開2008−087158号公報 特許第4690071号公報 特開2013−123863号公報
本発明はこのような問題点を解決する為になされたものであり、その課題とするところは、十分な立体感を有し、かつ表面の耐汚染性など各種耐性にすぐれた多層光沢化粧シートを得ることにある。
本発明はこの課題を解決したものであり、すなわちその請求項1記載の発明は、少なくとも絵柄模様層と、透明艶調整層と、表面に前記絵柄模様と同調した電離放射線硬化型樹脂からなる凸部とを有し、前記凸部の高さが30〜100μmである多層光沢化粧シートであって、前記透明艶調整層と前記絵柄模様と同調した電離放射線硬化型樹脂からなる凸部の間に絵柄模様層と同調した耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層を設けてなり、前記透明艶調整層には粒径が2〜3μmの無機系顔料及び粒径が3〜4μmの無機系顔料が添加されており、前記電離放射線硬化型樹脂からなる凸部には、粒径が10〜15μmの無機系顔料が添加されていることを特徴とする多層光沢化粧シートである。
またその請求項2記載の発明は、前記電離放射線硬化型樹脂からなる凸部に反応型シリコーン樹脂を10〜50重量%含有することを特徴とする請求項1記載の多層光沢化粧シートである。
本発明はその請求項1記載の発明により、視覚的及び触感的に優れた立体感と手触り感を有し、かつ表面の耐汚染性など各種耐性にすぐれた多層光沢化粧シートとすることが可能となる。
またその請求項2記載の発明により、電離放射線硬化型樹脂からなる凸部に粒径と割合を限定した粒状粒子を含有することで、表面の耐汚染性が良く、光沢差が増すことにより、本物の木材に近い照り感を再現することができる。
またその請求項3記載の発明により、電離放射線硬化型樹脂からなる凸部にさらに反応型シリコーン樹脂を10〜50重量%含有することで、表面の耐汚染性をさらに良いものとすることが可能となる。
本発明の多層光沢化粧シートの一実施例の断面の構造を示す説明図である。
以下本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1に本発明の多層光沢化粧シート1の一実施例の断面の構造を示す。基材20の一方の面にプライマー層10を設け、更に基材20のもう一方の面の上に適宜の第一の絵柄模様層30、第二の絵柄模様層40、透明艶調整層50、耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層60、電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70を設けてなる。
本発明におけるプライマー層10としては、板状基材等と積層する場合、接着剤の種類に応じてもうけることができる。PUR(湿気硬化型ポリウレタンホットメルト)接着剤や一液や二液硬化型ウレタン樹脂にシリカ等を配合プライマー層10を設けることができる。
本発明における基材20としては、後述する第一及び第二の絵柄模様層30、40を印刷等により設けることが可能であり、多層光沢化粧シートとしての加工適性を有するものであれば従来公知のものが使用可能であるが、塩化ビニルを使用しないものとしてポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂シート、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂シートなどが好ましい。基材20には、必要に応じ、従来公知の充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの各種の添加剤を常法に従って添加することができる。基材20の厚みは、用途などによるが、50〜100μm程度が好ましい。特に、不燃申請を行う場合は、樹脂系や厚み、発熱量等を考慮する。
本発明における第一及び第二の絵柄模様層30、40としては、本発明の多層光沢化粧シート1に絵柄による意匠性を付与するために設けられるものである。第一の絵柄模様層30は、着色ベタインキや光輝性顔料インキからなるベタ層を設けてもよい。また、第二の絵柄層40は染料または顔料等の着色剤を適当なバインダー樹脂と共に適当な希釈溶媒中に溶解または分散してなる印刷インキまたは塗料等を使用して、例えばグラビア印刷法またはオフセット印刷法等の各種印刷法や、グラビアコート法またはロールコート法等の各種塗工法などによって形成されるのが一般的である。バインダー樹脂としては、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、硝化綿等またはそれらの混合物等がよく使用されるが、勿論これらに限定されるものではない。絵柄の種類は、例えば木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様、文字または記号、それらの組み合わせ等、所望により任意であり、単色無地であっても良い。また、多層光沢化粧シートの隠蔽性を向上するために、第一の絵柄模様層30の裏面側に、二酸化チタンや酸化鉄等の不透明顔料を多く含む不透明な印刷インキまたは塗料による隠蔽層が併設される場合もある。
本発明における透明艶調整層50としては、表面の光沢を調整するためのものであり、各種の透明熱可塑性樹脂層との接着の汎用性、多層光沢化粧シートを導管溝内へ彎曲させる際の変形追従性、及び耐擦傷性の点から、その樹脂成分(バインダー樹脂)として2液硬化型ウレタン樹脂を選択し、これに、所望の艶に応じて艶調整剤(マット剤或いは艶消剤とも呼称される)を添加或いは無添加とした組成物を塗工して得られる。表面を高光沢とする場合には、艶調整剤を無添加とする。また、低光沢とする場合には、添加する。艶調整剤としてはシリカ、アルミナ(α−アルミナ等)、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリナイト、アルミノシリケート等の無機物、或いはポリカーボネート、ナイロン、ウレタン樹脂等の有機物(樹脂)の微粒子が挙げられる。艶調整剤の平均粒径は、1〜10μm程度が好ましく、添加量は所望の光沢に応じて適宜選択するが、通常は最大で30質量%程度である。2液硬化型ウレタン樹脂としては、ポリオールを主体とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂である。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール等が用いられる。また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。
例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートが用いられる。或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体又は多量体を用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等がある。尚、上記イソシアネートに於いて脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートは耐候性、耐熱黄変性も良好に出来る点で好ましく、具体的には例えば1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどが使用できる。前記透明艶調整層50の無機系顔料の粒径が2〜3μmの粒径と3〜4μmの粒径、且つ凸部70の無機系顔料の粒径が10〜15μmからなるとよりリアル感がでる。
前記各艶調整剤を添加して、マット部分の艶は反射光沢係数値で3から5程度とするのが意匠的に好ましい。
本発明における耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層60と電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70としては同様の樹脂が使える。高さが30〜100μmであって、前記凸部の電離放射線硬化型樹脂100重量%に対して粒径10〜15μmのシリカ等の粒状粒子を適宜組み合わせて5〜20重量%含有したものが用いられる。
電離放射線硬化型樹脂としては、電磁波又は荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線又は電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。具体的には、従来又は電離放射線もしくは紫外線硬化性樹脂組成物として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、前記多官能性(メタ)アクリレートとともに、その粘度を低下させるなどの目的で、単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。単官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
本発明における電離放射線硬化型樹脂100重量%に対して20〜30重量%含有する粒径3〜15μmの粒状粒子としては、樹脂などの有機系、ガラスやシリカなどの無機系などがあり特に限定はしないが、特には手触り感と耐汚染性の点から真球状のアクリルビーズが好適である。含有量として20重量%より少ないと、手触り感があまり感じられないものとなり、30重量%より多いと耐汚染性が悪くなる傾向となる。そして、粒径が3μmより小さいと、手触り感があまり感じられないものとなり、16μmより大きいと耐汚染性が悪くなる傾向となる。
また本発明における電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70には、所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤などが挙げられる。
また本発明における電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70の形状は、特に限定されず、丸、四角形、六角形の規則的に並んだような定形の形状でも、不定型な絵柄であってもよく、不定型な絵柄であると触感、マット感、光沢感及び意匠性に優れることから好ましい。また電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70を第一の絵柄模様層30、第二の絵柄層40と、更に耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層60と同調させることによりリアル感が得られる。
本発明では、耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層60、電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70に反応型シリコーン樹脂を10〜50重量%含有することが好ましい。反応型シリコーン樹脂としては、主鎖にシリコーン骨格をもった材料、剥型剤等に使用されるシリコーンオイル、などが挙げられるが、特には耐汚染性の点から側鎖にシリコーン骨格をもった紫外線効果型アクリレート樹脂が好適である。反応型シリコーン樹脂の含有量が10重量%より少ないと、耐汚染性が悪くなる傾向であり、50重量%より多いとシリコーンのブリードアウトによる基材との接着不良等の不具合が起こる可能性がある。あるいは後述する耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層60に用いる樹脂と同様ものであれば表面が同様の樹脂からなり、好ましいものとなる。
本発明において透明艶調整層50の表面に適宜設ける層厚0.5〜1.5μmの耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層60に用いる樹脂としては、特に図に示さないが、ブロックイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。層厚が0.5μmより薄いと十分な耐汚染の効果が得られず、層厚が1.5μmより厚いと立体感と意匠性を損なうものとなる。
基材20として厚さ60μmの76.2g/mの無機顔料ポリブチレンテレフタレート樹脂92.7重量部のフィルムを用い、第一の絵柄模様層30として光輝性顔料(パール顔料)29重量部、ウレタン樹脂71重量部からなるインキを乾燥重量0.7g/m全面ベタ印刷した。これに第二の絵柄模様層40として木目調の絵柄をウレタン樹脂系インキにより乾燥重量1.8g/mグラビア印刷した。
乾燥後、この表面に透明艶調整層50としての粒径が2〜3μmの粒径と3〜4μmの粒径シリカ粉末を20.9重量部添加して艶を低く調整し、反応型シリコーン樹脂を23.4重量部と適量の紫外線開始剤を添加した紫外線硬化型樹脂を乾燥後の塗布量9.0g/mとなるように塗工した。反射光沢係数は4であった。
透明艶調整層50の架橋硬化後、前記第二の絵柄模様層40の絵柄と同調する印刷版で、耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層60として粒径が2〜3μmの粒径シリカ粉末を10.7重量部添加して艶を低く調整した。次に、反応型シリコーン樹脂を51.3重量部と適量の紫外線開始剤を添加した紫外線硬化型樹脂を乾燥後の塗布量7.4g/mとなるように塗工した。反射光沢係数は4であった。
乾燥後、電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70として、前記第二の絵柄模様層40の絵柄と同調する印刷版で、凸部の高さが30μm、凸部同士の間隔が1mmとなるように紫外線硬化型樹脂(各種添加剤含む)88.8重量部に粒径14μmのシリカを11.6重量部、反応型シリコーン添加剤を7.6重量部添加したインキを用いて盛上げ印刷により8.0g/m設け、本発明の多層光沢化粧シート1を得た。
電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70への粒径10μmのシリカとした以外は実施例1と同様にして多層光沢化粧シートを得た。
<比較例1>
電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70への粒径5μmのウレタンビーズとした以外は実施例1と同様にして多層光沢化粧シートを得た。
<比較例2>
電離放射線硬化型樹脂からなる凸部70への粒径20μmのウレタンビーズとした以外は実施例1と同様にして多層光沢化粧シートを得た。
<性能評価>
手触り感を評価する為にブラインド評価を行った。比較としてシリカ、ウレタンビーズを含有していない以外は実施例1と同様の多層光沢化粧シートを用い、見えない状態で手触り感に違いが感じられるかどうかを○×で評価した。
見た目のリアル感を評価する為に目視評価をおこなった。リアル感がある場合を○、リアル感がない場合を×として評価した。
耐汚染性を評価する為に油性マーカー黒のティッシュペーパでの拭き取り試験を行った。簡単に拭き取れる場合を○、拭き残しが発生する場合を×として評価した。
以上の結果を表1で示す。実施例1と実施例2は手触り感、見た目のリアル感及び、耐汚染性の全ての評価にて良好な結果が得られたが、比較例1と比較例2は同様な結果は得られなかった。
本発明の多層光沢化粧シートはこれまで木目意匠に拘るユーザーにも工業製品である木目印刷シートの拡販に結びつく。このことから木材資源の節約にもつながり、又、一方、耐汚染性にも優れる事から耐久消費財としての省資源化にもつながる。
1…多層光沢化粧シート
10…プライマー層
20…基材
30…第一の絵柄模様層
40…第二の絵柄模様層
50…透明艶調整層
60…耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層
70…電離放射線硬化型樹脂からなる凸部

Claims (2)

  1. 少なくとも絵柄模様層と、透明艶調整層と、表面に前記絵柄模様と同調した電離放射線硬化型樹脂からなる凸部とを有し、前記凸部の高さが30〜100μmである多層光沢化粧シートであって、
    前記透明艶調整層と前記絵柄模様と同調した電離放射線硬化型樹脂からなる凸部の間に絵柄模様層と同調した耐汚染薄膜コーティング樹脂グロスマット層を設けてなり、前記透明艶調整層には粒径が2〜3μmの無機系顔料及び粒径が3〜4μmの無機系顔料が添加されており、前記電離放射線硬化型樹脂からなる凸部には、粒径が10〜15μmの無機系顔料が添加されていることを特徴とする多層光沢化粧シート。
  2. 前記電離放射線硬化型樹脂からなる凸部に反応型シリコーン樹脂を10〜50重量%含有することを特徴とする請求項1記載の多層光沢化粧シート。
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