JP4725494B2 - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ Download PDF

Info

Publication number
JP4725494B2
JP4725494B2 JP2006309297A JP2006309297A JP4725494B2 JP 4725494 B2 JP4725494 B2 JP 4725494B2 JP 2006309297 A JP2006309297 A JP 2006309297A JP 2006309297 A JP2006309297 A JP 2006309297A JP 4725494 B2 JP4725494 B2 JP 4725494B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas sensor
opening
cover
gas
inner cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006309297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007316051A (ja
Inventor
康平 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2006309297A priority Critical patent/JP4725494B2/ja
Priority to DE102007000245.0A priority patent/DE102007000245B4/de
Priority to US11/790,581 priority patent/US7901556B2/en
Priority to CN2007101011164A priority patent/CN101063668B/zh
Publication of JP2007316051A publication Critical patent/JP2007316051A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4725494B2 publication Critical patent/JP4725494B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/406Cells and probes with solid electrolytes
    • G01N27/407Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases
    • G01N27/4077Means for protecting the electrolyte or the electrodes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の排気系等に配設され、被測定ガス中の特定ガス濃度を検知するガスセンサに関する。
自動車エンジン等の内燃機関の排気系に、図19に示すような、排気ガスG中の酸素濃度等を検知するガスセンサ9を配設し、該ガスセンサ9による酸素濃度等の測定値から空燃比を検出し、これを利用して内燃機関の燃焼制御を行う技術がある。
上記ガスセンサ9は、ジルコニア等からなる固体電解質体を用いたガスセンサ素子92を内蔵していると共に、このガスセンサ素子92をカバーする素子カバー93を有している。素子カバー93は、ステンレス鋼等の金属からなり、排気ガスGを通過させる通気孔933を有している。
排気管を流通する排気ガスGは、上記通気孔933から上記素子カバー93の内側に導入され、上記ガスセンサ素子92に到達する。そして、ガスセンサ素子92に排気ガスGが接触することにより、排気ガスG中の酸素濃度等の測定が可能となる。
ところで、内燃機関の低温始動時等において、排気ガス中に含まれる水滴などが、停止時に冷えた排気管の内壁面に触れて水滴となり、凝縮することがある。
水滴が付着した状態で内燃機関を始動した場合、特に始動直後の排気ガス温度が低い場合は、凝縮水が気化することなく排気ガスによって吹き飛ばされ、排気ガスGと共に素子カバー93の内部に侵入する。
一方、上記ガスセンサ9による測定に当っては、固体電解質体からなるガスセンサ素子92の温度を400℃以上という高温に保ち、活性状態を保つ必要がある。
そのため、素子カバー93の内側に侵入した水滴がガスセンサ素子の表面に付着した場合、熱衝撃により、ガスセンサ素子92に割れ(被水割れ)が発生するおそれがある。
かかる被水割れの対策として、図19に示すごとく、素子カバー93をインナーカバー931とアウターカバー932とによる二重構造とすると共に、排気管における排気ガスGの流れ方向に関して、通気孔933の位置が重ならないようにして、ガスセンサ素子92への水滴付着を防止している。
しかし、図19に示すごとく、水滴Wがアウターカバー932の外側表面934に付着したとき、この外側表面934を伝って水滴Wが通気孔933まで移動して、アウターカバー931の内部に侵入する。そして、更に、水滴Wがインナーカバー931の外側表面936やアウターカバー932の内側表面935を伝って、インナーカバー931の通気孔933まで移動して、インナーカバー931の内部に侵入することがある。これにより、この水滴Wがガスセンサ素子92に付着して、被水割れが生ずるおそれがある。
そこで、図20に示すごとく、ガスセンサ素子92自体の表面に撥水性の保護層94を設けて、水滴がガスセンサ素子92に付着することを防ぐ技術がある(特許文献1参照)。
ところが、ガスセンサ素子92の表面に保護層94を設けると、被測定ガス(排気ガス)が、ガスセンサ素子92のセンシング部に達する時間が長くなり、ガスセンサ9の応答性が低下するおそれがある。また、ガスセンサ素子92の熱容量が大きくなるため、活性時間が長くなるおそれもある。
また、図21に示すごとく、素子カバー93の通気孔933を覆うように保護層940を形成したガスセンサ90も開示されている(特許文献2参照)。
しかし、この場合にも、被測定ガス(排気ガス)が素子カバー93の内部に侵入してガスセンサ素子920に達するまでに時間がかかり、ガスセンサ90の応答性が低下するおそれがある。
特開平8−240559号公報 実開平4−11461号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、ガスセンサ素子の被水割れを防止すると共に応答性に優れたガスセンサを提供しようとするものである。
本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を内側に挿通するハウジングと、該ハウジングの先端側に固定された素子カバーとを有するガスセンサであって、
上記素子カバーは、インナーカバーと該インナーカバーの外周に配置されたアウターカバーとを備えており、
上記アウターカバーは、側面部に外側開口部を設けてなると共に、該外側開口部よりも先端側に排出用開口部を設けてなり、
上記インナーカバーは、上記外側開口部よりも先端側となる位置に内側開口部を設けてなり、
該内側開口部は、上記インナーカバーの外部から内部へ向かう開口方向が上記ガスセンサの軸方向基端方向の成分を有する状態に形成されていることを特徴とするガスセンサにある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記素子カバーは、上記アウターカバーに上記外側開口部と上記排出用開口部とを設けており、上記インナーカバーにおける上記外側開口部よりも先端側となる位置に内側開口部を設けている。そのため、側方から流れて来る被測定ガスは、外側開口部からアウターカバーとインナーカバーとの間に導入され、排出用開口部から排出される。また、アウターカバーとインナーカバーとの間に導入された被測定ガスの一部が、更に内側開口部からインナーカバーの内部に導入され、ガスセンサ素子に到達する。
上述のごとく、上記内側開口部は、外側開口部よりも先端側となる位置に形成されていると共に、上記インナーカバーの外部から内部へ向かう開口方向が上記ガスセンサの軸方向基端方向の成分を有する状態に形成されている。それ故、アウターカバーの外側開口部から導入された被測定ガスの流れのうち、排出用開口部へ向かう流れは比較的直線的な流れとなるが、内側開口部からインナーカバーの内部へ向かう流れは曲線的な流れとなる。
これにより、アウターカバーとインナーカバーとの間に導入された被測定ガスと共に流れる水滴は、その慣性力によって、排出用開口部へ向かって流れ、該排出用開口部から外部へ排出される。これは、水滴は被測定ガスに比べて比重が大きいため、慣性力が大きく働き、上記のごとく直線的な流れである排出用開口部へ向かう流れに沿って排出用開口部から外部へ排出されることとなる。一方、比重の小さい被測定ガス自体は、上記の直線的な流れ以外にも、曲線的な流れであるインナーカバーの内部へ向かう流れをも形成することとなる。
これにより、被測定ガスと共に流れる水滴がインナーカバーの内部に浸入することを防ぎ、ガスセンサ素子の被水を防ぐことができる。そして、被水に起因するガスセンサ素子の被水割れを防ぐことができる。
また、上記素子カバーには外側開口部及び内側開口部が形成されており、これらの位置関係によって、上記のごとく水滴の浸入を防ぐため、被測定ガスを素子カバーの内部に充分に導入することができる。それ故、応答性に優れたガスセンサを得ることができる。
また、ガスセンサ素子の表面に何らかの処理を施す必要もないため、被測定ガスがガスセンサ素子のセンシング部へ到達することを妨げることもなく、ガスセンサの応答性を低下させるおそれはない。また、ガスセンサ素子の熱容量を大きくすることもないため、活性時間の短縮を妨げることもない。
以上のごとく、本発明によれば、ガスセンサ素子の被水割れを防止すると共に応答性に優れたガスセンサを提供することができる。
本発明(請求項1)において、上記ガスセンサとしては、自動車エンジン等の各種車両用内燃機関の排気管に設置して、排気ガスフィードバックシステムに使用する空燃比センサ(A/Fセンサ)、排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサ(O2センサ)、また排気管に設置する三元触媒の劣化検知等に利用するNOx等の大気汚染物質濃度を調べるNOxセンサ等がある。
また、上記ガスセンサ素子は、例えば、ジルコニア等からなる固体電解質体の一方の面と他方の面とに基準ガス側電極及び被測定ガス側電極とを設けてなる。
また、本明細書において、上記ガスセンサを内燃機関の排気管等に挿入する側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
また、上記開口方向は、例えば、内側開口部の輪郭線を含む平面に直交する方向として定義することができる。また、上記輪郭線が単一平面上にない場合には、上記輪郭線に最も近似した平面状の曲線(2次元の曲線)を想定し、この曲線を含む平面に直交する方向を上記開口方向とすることができる。
また、上記排出用開口部は、上記アウターカバーの先端部に形成されていることが好ましい(請求項2)。
この場合には、アウターカバーの内側に水が滞留することを防ぐことができ、素子カバーの耐久性を向上させることができる。
また、上記インナーカバーの先端面と上記アウターカバーの先端面とは、互いに略同一平面上に配されていることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記アウターカバーの排出用開口部から被測定ガスと共に水が浸入することを充分に防ぐことができる。即ち、インナーカバーの先端面がアウターカバーの先端面よりも先端側に配されていると、ガスセンサの側方から被測定ガスと共に流れてくる水滴が、インナーカバーの側面に当った後、排出用開口部からインナーカバーとアウターカバーとの間に浸入するおそれがある。
そこで、上記インナーカバーの先端面と上記アウターカバーの先端面とを、互いに略同一平面上に配することにより、排出用開口部から水滴が浸入することを防ぐことができる。これにより、ガスセンサ素子の被水割れをより確実に防ぐことができる。
また、インナーカバーの先端面をアウターカバーの先端面よりも基端側に配すると、インナーカバーの先端面に先端開口部を設けた場合に、該先端開口部から排出される被測定ガスの流れが形成され難くなる傾向がある。
それ故、上記インナーカバーの先端面と上記アウターカバーの先端面とは、互いに略同一平面上に配されていることが好ましく、また、例えば公差を設ける場合には、インナーカバーの先端面がアウターカバーの先端面よりも基端側となる公差を設けることが好ましい。
また、上記インナーカバーは、先端部に先端開口部を形成してなることが好ましい(請求項4)。
この場合には、内側開口部から導入された被測定ガスを、上記先端開口部から排出することができる。そして、素子カバーの外側であって先端開口部付近に形成される被測定ガスの流れ(排気管等を流通するガスの流れ)によって、先端開口部付近に負圧が発生する。この負圧により、アウターカバーの内側に導入された被測定ガスを、内側開口部からインナーカバーの内部に導入しやすくなる。これにより、水滴と分離して被測定ガスをインナーカバーの内部に効率よく導入することができる。その結果、ガスセンサ素子の被水防止と応答性の向上とを効果的に行うことができる。
また、上記アウターカバーは、先端側へ行くほど縮径する外側径変部を、少なくとも一部に形成してなることが好ましい(請求項5)。
この場合には、アウターカバーとインナーカバーとの間に導入された被測定ガスを、円滑に排出用開口部に導くことができる。その結果、インナーカバーの内部への水滴の浸入を効果的に防ぐことができる。
また、上記外側径変部はテーパ形状を有することが好ましい(請求項6)。
この場合には、被測定ガスの流れを一層円滑にすることができると共に、アウターカバーの形成を容易にすることができる。
また、上記インナーカバーは、先端側へ行くほど縮径する内側径変部を、少なくとも一部に形成してなることが好ましい(請求項7)。
この場合には、アウターカバーとインナーカバーとの間に導入された被測定ガスを、円滑に排出用開口部に導くことができる。その結果、インナーカバーの内部への水滴の浸入を効果的に防ぐことができる。
また、上記内側径変部はテーパ形状を有することが好ましい(請求項8)。
この場合には、被測定ガスの流れを一層円滑にすることができると共に、インナーカバーの形成を容易にすることができる。
また、上記インナーカバーの最も直径の小さい部分を含む上記内側径変部は、その基端部が上記ガスセンサ素子の先端よりも先端側に配されていることが好ましい(請求項9)。
この場合には、上記ガスセンサ素子がインナーカバーの内壁面に干渉しないようにすることが容易となる。即ち、上記内側径変部の基端部が上記ガスセンサ素子の先端よりも基端側に配されていると、ガスセンサ素子の先端部においてインナーカバーの内径が小さくなる。その結果、ガスセンサ素子の先端部とインナーカバーの内壁とのクリアランスが小さくなり、振動等によりガスセンサ素子が振れた場合に、インナーカバーと干渉するおそれがある。そこで、上記内側径変部の基端部を上記ガスセンサ素子の先端よりも先端側に配することにより、インナーカバーとガスセンサ素子との干渉を防ぎやすくなる。
また、上記内側開口部は、上記インナーカバーの外部から内部へ向かう開口方向が、上記ガスセンサの軸方向基端方向もしくは軸方向基端方向成分と径方向外側方向成分とを合成した方向となることが好ましい(請求項10)。
この場合には、アウターカバーとインナーカバーとの間に導入され、更に内側開口部からインナーカバーの内部に向かう流れが、より複雑な曲線となる。それ故、被測定ガスと共に流れる水滴が、インナーカバーの内部へ浸入することをより効果的に防ぐことができる。
また、上記内側開口部は、上記インナーカバーの側面部の一部に設けた凹部の基端に形成されていることが好ましい(請求項11)。
この場合には、インナーカバーの幅を大きくすることなく、内側開口部の上記開口方向を、ガスセンサの軸方向基端方向に近付けることができる。これにより、ガスセンサ素子の被水を充分に防止すると共に、ガスセンサの小型化を容易にすることができる。
また、上記インナーカバーは、上記外側開口部に対向する対向側面部を上記ガスセンサの軸方向に平行に形成してなることが好ましい(請求項12)。
この場合には、外側開口部からアウターカバーとインナーカバーとの間に導入された被測定ガスの流れを、ガスセンサの軸方向に沿った流れにしやすくなる。これにより、比重の大きい水滴が、一層円滑にガスセンサの軸方向先端へ向かって流れ、排出用開口部から排出されやすくなる。
また、上記内側開口部は、上記ガスセンサ素子に設けた被測定ガス側電極の基端部から該被測定ガス側電極の軸方向長さの半分の位置までの間の位置に形成されていることが好ましい(請求項13)。
この場合には、内側開口部から導入された被測定ガスを、被測定ガス側電極に即座に到達させることができると共に、被測定ガス側電極の全体に行き渡らせることができ、一層応答性に優れたガスセンサを得ることができる。
上記内側開口部が、被測定ガス側電極の軸方向長さの半分の位置よりも先端側に形成されている場合には、内側開口部から導入された被測定ガスを、被測定ガス側電極の全体に行き渡らせることが困難となり、充分な応答性を得ることが困難となるおそれがある。一方、上記内側開口部が、被測定ガス側電極の基端部よりも基端側に形成されている場合には、内側開口部から導入された被測定ガスが被測定ガス側電極に到達するまでに時間がかかり、優れた応答性を得ることが困難となるおそれがある。
(実施例1)
本発明の実施例に係るガスセンサにつき、図1〜図3を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、図1に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子2と、該ガスセンサ素子2を内側に挿通するハウジング3と、該ハウジング3の先端側に固定された素子カバー4とを有する。
素子カバー4は、図1、図2に示すごとく、インナーカバー41と該インナーカバー41の外周に配置されたアウターカバー42との二重構造を有している。
アウターカバー42は、側面部に外側開口部421を設けてなると共に、該外側開口部421よりも先端側に排出用開口部422を設けてなる。
また、インナーカバー41は、外側開口部421よりも先端側となる位置に内側開口部411を設けてなる。
図2に示すごとく、内側開口部411は、インナーカバー41の外部から内部へ向かう開口方向Aが上記ガスセンサ1の軸方向基端方向の成分(Az)を有する状態に形成されている。即ち、上記開口方向Aのベクトルをガスセンサ1の軸方向成分(Az)と径方向成分(Ar)とに分けたとき、軸方向成分(Az)が、軸方向基端側に正となる。
また、上記開口方向Aは、内側開口部411の輪郭線を含む平面に直交する方向として定義することができる。また、上記輪郭線が単一平面上にない場合には、上記輪郭線に最も近似した平面状の曲線(2次元の曲線)を想定し、この曲線を含む平面に直交する方向を上記開口方向Aとする。
また、排出用開口部422は、アウターカバー42の先端部に形成されている。
また、インナーカバー41は、素子カバー4の外部に開口する先端開口部412を、先端部に形成してなる。
アウターカバー42は、先端側へ行くほど縮径するテーパ形状の外側径変部423を形成してなる。
また、インナーカバー41は、先端側へ行くほど縮径するテーパ形状の内側径変部413、414を、軸方向の2箇所に形成してなる。そして、基端側の内側径変部413に、上記内側開口部411が穿設されている。
インナーカバー41は、外側開口部421に対向する対向側面部415をガスセンサ1の軸方向に平行に形成してなる。
また、素子カバー4は、インナーカバー41の先端部がアウターカバー42の先端部よりも先端側に突出した状態で、インナーカバー41とアウターカバー42とを重ね合わせている。即ち、アウターカバー42の先端部には、インナーカバー41の先端部の外形よりも大きい大径開口部424が形成されている。そして、該大径開口部424に対してインナーカバー41の先端部を挿通することにより、該先端部の外壁と大径開口部424の内壁との間に、上記排出用開口部422が形成される。
なお、上記インナーカバー41の先端部は、アウターカバー42の先端部と面一であってもよく、また、アウターカバー42の先端部よりも基端側へ後退していてもよい。
また、図1に示すごとく、素子カバー4は、その基端部においてハウジング3の先端部に加締め固定されている。即ち、インナーカバー41とアウターカバー42とは、基端部419、429において互いに重ねられており、この重ねられた基端部419、429が、ハウジング3の先端加締め部31において加締め固定されている。
また、ハウジング3の内側には、ガスセンサ素子2を挿通保持する素子側絶縁碍子11が保持されている。また、素子側絶縁碍子11の基端側には大気側絶縁碍子12が配設されており、大気側絶縁碍子12を覆うように配された大気側カバー13がハウジング3の基端部に固定されている。
大気側絶縁碍子12の内側には、ガスセンサ素子2との電気的導通を図るための金属端子14が保持されており、該金属端子14に接続された外部リード15が、大気側カバー13の基端部を閉塞するブッシュ16を挿通するように配線されている。
また、ガスセンサ素子2は、ジルコニアを主成分とする固体電解質体の一方の面と他方の面とに基準ガス側電極及び被測定ガス側電極とを設けてなる(図示略)。また、ガスセンサ素子2には、ヒータが内蔵されており(図示略)、ガスセンサ1の使用時において、ガスセンサ素子2を400℃以上の高温に加熱して、活性状態とする。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記素子カバー4は、アウターカバー42に外側開口部421と排出用開口部422とを設けており、インナーカバー41における外側開口部421よりも先端側となる位置に内側開口部411を設けている。そのため、図3に示すごとく、側方から流れて来る被測定ガスGは、外側開口部421からアウターカバー42とインナーカバー41との間に導入され、排出用開口部422から排出される(G1)。また、アウターカバー42とインナーカバー41との間に導入された被測定ガスの一部(G2)が、更に内側開口部からインナーカバー41の内部に導入され、ガスセンサ素子2に到達する。
上述のごとく、内側開口部411は、外側開口部421よりも先端側となる位置に形成されていると共に、インナーカバー41の外部から内部へ向かう開口方向Aがガスセンサ1の軸方向基端方向の成分Azを有する状態に形成されている。それ故、アウターカバー42の外側開口部421から導入された被測定ガスGの流れのうち、排出用開口部42へ向かう流れ(G1)は比較的直線的な流れとなるが、内側開口部411からインナーカバー41の内部へ向かう流れ(G2)は曲線的な流れとなる。
これにより、アウターカバー42とインナーカバー41との間に導入された被測定ガスと共に流れる水滴は、その慣性力によって、排出用開口部422へ向かって流れ、該排出用開口部422から外部へ排出される。これは、水滴は被測定ガスに比べて比重が大きいため、慣性力が大きく働き、上記のごとく直線的な流れである排出用開口部422へ向かう流れ(G1)に沿って排出用開口部422から外部へ排出されることとなる。一方、比重の小さい被測定ガス自体は、直線的な流れ(G1)以外にも、曲線的な流れであるインナーカバー41の内部へ向かう流れ(G2)をも形成することとなる。
これにより、被測定ガスGに含まれる水滴がインナーカバーの内部に浸入することを防ぎ、ガスセンサ素子2の被水を防ぐことができる。そして、この被水に起因するガスセンサ素子2の被水割れを防ぐことができる。
また、上記素子カバー4には外側開口部42及び内側開口部41が形成されており、これらの位置関係によって、上記のごとく水滴の浸入を防ぐため、被測定ガスGを素子カバー4の内部に充分に導入することができる。それ故、応答性に優れたガスセンサ1を得ることができる。
また、ガスセンサ素子2の表面に何らかの処理を施す必要もないため、被測定ガスGがガスセンサ素子2のセンシング部へ到達することを妨げることもなく、ガスセンサ1の応答性を低下させるおそれはない。また、ガスセンサ素子2の熱容量を大きくすることもないため、活性時間の短縮を妨げることもない。
また、排出用開口部422は、アウターカバー42の先端部に形成されているため、アウターカバー42の内側に水が滞留することを防ぐことができ、素子カバー4の耐久性を向上させることができる。
また、インナーカバー41は、先端部に先端開口部412を形成してなるため、図3に示すごとく、内側開口部411から導入された被測定ガスを、先端開口部412から排出することができる。そして、素子カバー4の外側であって先端開口部412付近に形成される被測定ガスGの流れによって、先端開口部412付近に負圧が発生する。この負圧により、アウターカバー42の内側に導入された被測定ガスGを、内側開口部411からインナーカバー41の内部に導入しやすくなる。即ち図3における流れG2が促進される。これにより、水滴と分離して被測定ガスG2をインナーカバー41の内部に効率よく導入することができる。その結果、ガスセンサ素子2の被水防止と応答性の向上とを効果的に行うことができる。
また、アウターカバー42は外側径変部423を形成してなるため、図3に示すごとく、アウターカバー42とインナーカバー41との間に導入された被測定ガスG1を、円滑に排出用開口部422に導くことができる。その結果、インナーカバー41の内部への水滴の浸入を効果的に防ぐことができる。
また、外側径変部423はテーパ形状を有するため、被測定ガスG1の流れを一層円滑にすることができると共に、アウターカバー42の形成を容易にすることができる。
また、インナーカバー41は内側径変部413、414を形成してなるため、アウターカバー42とインナーカバー41との間に導入された被測定ガスG1を、円滑に排出用開口部422に導くことができる。その結果、インナーカバー41の内部への水滴の浸入を効果的に防ぐことができる。
また、内側径変部413、414はテーパ形状を有するため、被測定ガスG1の流れを一層円滑にすることができると共に、インナーカバー41の形成を容易にすることができる。
また、内側径変部413に内側開口部411を設けたことにより、図2に示すごとく、内側開口部411の開口方向Aが、上記のごとくガスセンサ1の軸方向基端方向の成分Azを有する状態とすることが容易にできる。
また、インナーカバー41は、外側開口部421に対向する対向側面部415をガスセンサ1の軸方向に平行に形成してなる。そのため、外側開口部421からアウターカバー42とインナーカバー41との間に導入された被測定ガスG1の流れを、ガスセンサ1の軸方向に沿った流れにしやすくなる。これにより、比重の大きい水滴が、一層円滑にガスセンサ1の軸方向先端へ向かって流れ、排出用開口部422から排出されやすくなる。
以上のごとく、本例によれば、ガスセンサ素子の被水割れを防止すると共に応答性に優れたガスセンサを提供することができる。
(実施例2)
本例は、図4に示すごとく、インナーカバー41における内側開口部411の穿設位置を、より先端側にずらした例である。具体的には、内側開口部411は、アウターカバー42の外側開口部421と排出開口部422との略中間位置に形成されている。
また、インナーカバー41の内側径変部413も同様に、外側開口部421と排出開口部422との略中間位置に形成され、この内側径変部413に内側開口部411が形成されている。
その他は、実施例1と同様である。
この場合には、内側開口部411が外側開口部421からより離れた位置に配されることとなる。そのため、外側開口部421から導入された被測定ガスと共に流れる水滴が、内側開口部411からインナーカバー41の内部に浸入することをより防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、図5、図6に示すごとく、インナーカバー41の側面部の一部に設けた凹部417の基端に、内側開口部411を形成した例である。
即ち、インナーカバー41における内側径変部413の複数箇所に凹部417を設け、該凹部417の基端を開口させることにより、内側開口部411を形成する。即ち、いわゆるルーバー形状の内側開口部411とする。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、インナーカバー41の幅を大きくすることなく、内側開口部411の開口方向Aを、ガスセンサ1の軸方向基端方向へ近付けることができる。これにより、ガスセンサ素子2の被水を充分に防止すると共に、ガスセンサ1の小型化を容易にすることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、図7に示すごとく、インナーカバー41に、ガスセンサ1の軸方向に対して略直角な段部416を形成し、該段部416に内側開口部411を穿設した例である。
これにより、内側開口部411の開口方向Aが、ガスセンサ1の軸方向基端方向に一致する。
また、本例においては、インナーカバー41とアウターカバー42とは、先端部が互いに略面一となるように組み付けられている。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、アウターカバー42とインナーカバー41との間に導入され、更に内側開口部411からインナーカバー41の内部に向かう流れ(図3のG2参照)がより複雑な曲線となる。それ故、被測定ガスと共に流れる水滴が、インナーカバー41の内部へ浸入することをより効果的に防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、軸方向基端方向成分と径方向外側方向成分とを合成した方向となるよう構成することもできる。即ち、上記段部416が、内側に行くに従って基端側へ向かうような形状に形成してあってもよい。
(実施例5)
本例は、図8、図9に示すごとく、アウターカバー42に外側縮径部(図1の符号423参照)を設けない例である。
図8に示す素子カバー4は、外側縮径部を設けていないアウターカバー42と、実施例4において示した段部416を設けたインナーカバー41とからなる。
図9に示す素子カバー4は、外側縮径部を設けていないアウターカバー42と、テーパ形状の内側縮径部413を設けたインナーカバー41とからなる。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例6)
本例は、図10、図11に示すごとく、本発明の効果確認試験を行った例である。
まず、本発明品として上記実施例1(図1〜図3)に示したガスセンサ1を、従来品として従来例(図19)に示したガスセンサ9を、それぞれ用意した。
そして、これらのガスセンサについて、図10、図11に示すごとく、ガスセンサ素子への水滴付着の抑制効果を評価した。
即ち、図10に示すごとく、水平面に対して50°に傾斜させた内径35mmの配管51に、ガスセンサ1を取付ける。ガスセンサ1の取り付け位置は、配管51の上端開口部511から100mmの位置である。そして、配管51の上端開口部511から水滴を含む空気を、噴射機52から5回噴射する。一回あたりの噴射エア中の水量は、0.2mlであり、エア圧は0.15kg/cm2である。
このとき、ガスセンサ1に内蔵されたガスセンサ素子への被水面積を評価した。
同様の試験を従来品(ガスセンサ9)についても行った。
試験結果を、図11に示す。同図に示すように、本発明品は、被水面積が従来品に比べて半分以下であった。
本例の結果から、本発明によれば、充分にガスセンサ素子の被水を抑制することができることが分かる。
(実施例7)
本例は、図12、図13に示すごとく、本発明のガスセンサの応答性について評価した例である。
即ち、まず、3L,直列6気筒直噴エンジンの排気管にガスセンサを設置した。そして、エンジンの回転数を2000回転/分として運転した。また、図12の曲線L1に示すごとく、エンジンの空燃比を制御して、λ値(空気過剰率)が0.9となる状態と、1.1となる状態とを、周波数4.16Hzの周期で交互に形成した。
また、ガスセンサの素子温度は750℃とした。
このときのガスセンサの出力の変化を図12の曲線L2に示す。そして、空燃比の変化(L1)に対するセンサ出力の変化(L2)を解析し、ゲイン(利得)を評価した。その結果を、図13に示す。
評価は、上記実施例6と同様に、本発明品としての実施例1のガスセンサ1と、従来品としてのガスセンサ9との双方についてそれぞれ行った。
図13に示すごとく、従来品よりも本発明品の方が、ゲイン値が高く、応答性に優れていることが分かる。
本例の結果から、本発明によれば、ガスセンサの応答性についても充分に確保することができることが分かる。
そして、上記実施例6及び7の結果は、本発明によれば、ガスセンサの応答性の向上と、ガスセンサ素子の被水抑制とを両立することができることを示している。
(実施例8)
本例は、図14に示すごとく、インナーカバー41を、第1インナーカバー41aと第2インナーカバー41bとに分割して構成した例である。
第1インナーカバー41aは、先端部に先端開口部412を有し、基端部には基端側へ向かうほど拡径するテーパ部418を有すると共に、基端部を開放させてある。
第2インナーカバー41bは第1インナーカバー41aの外周側かつ基端側に配されているが、第2インナーカバー41bの先端部は第1インナーカバー41aの基端部よりも先端側に配されている。即ち、第2インナーカバー41bの先端部と第1インナーカバー41aの基端部とが、ガスセンサ1の軸方向についてオーバーラップしている。
そして、第2インナーカバー41bの先端部と第1インナーカバー41aの基端部との間に、内側開口部411が形成されている。
その他は、実施例5(図9)と同様である。
本例の場合にも、ガスセンサ素子の被水割れを防止すると共に応答性に優れたガスセンサを提供することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例9)
本例は、図15、図16に示すごとく、インナーカバー41の先端面410とアウターカバー42の先端面420とを、互いに略同一平面上に配したガスセンサ1の例である。
実施例1のガスセンサ1においては、インナーカバー41がアウターカバー42の先端面よりも先端側に突出した形状を有しているが、本例においては、インナーカバー41をアウターカバー42よりも突出させることなく、インナーカバー41の先端面410とアウターカバー420の先端面420とを略同一平面上に配したものである。
また、図15、図16においては、インナーカバー41の先端面410がアウターカバー42の先端面420よりも若干基端側にある状態を示しているが、このズレは、公差の範囲内のズレである。そして、公差を設ける場合には、インナーカバー41の先端面410がアウターカバー42の先端面420よりも基端側となる側に設ける。
また、インナーカバー41の最も直径の小さい部分を含む内側径変部414、即ち先端側の内側径変部414は、その基端部414aがガスセンサ素子2の先端21よりも先端側に配されている。
また、図16に示すごとく、内側開口部411は、ガスセンサ素子2に設けた被測定ガス側電極22の基端部221から該被測定ガス側電極22の軸方向長さLの半分の位置までの間の位置に形成されている。また、より好ましくは、内側開口部411は、被測定ガス側電極22の基端部221から該被測定ガス側電極22の軸方向長さLの3分の1の位置までの間の位置に形成する。
その他は、実施例5と同様である。
なお、図15〜図17は、平板状のガスセンサ素子2の主面に対して垂直な方向から見た図である。
本例の場合には、アウターカバー42の排出用開口部422から被測定ガスと共に水が浸入することを充分に防ぐことができる。即ち、インナーカバー41の先端面410がアウターカバー42の先端面420よりも先端側に配されていると、ガスセンサ1の側方から被測定ガスと共に流れてくる水滴が、インナーカバー41の側面に当った後、排出用開口部422からインナーカバー41とアウターカバー42との間に浸入するおそれがある。
そこで、インナーカバー41の先端面410とアウターカバー42の先端面420とを、互いに略同一平面上に配することにより、排出用開口部422から水滴が浸入することを防ぐことができる。これにより、ガスセンサ素子1の被水割れをより確実に防ぐことができる。
また、インナーカバー41の先端面410をアウターカバー42の先端面420よりも基端側に配すると、インナーカバー41の先端面410の先端開口部412から排出される被測定ガスの流れが形成され難くなる傾向がある。
それ故、インナーカバー41の先端面410とアウターカバー42の先端面420とは、互いに略同一平面上に配されていることが好ましく、また、例えば公差を設ける場合には、インナーカバー41の先端面410がアウターカバー42の先端面420よりも基端側となる公差を設けることが好ましい。
また、インナーカバー41の内側径変部414は、その基端部414aがガスセンサ素子2の先端21よりも先端側に配されている。これにより、ガスセンサ素子2がインナーカバー41の内壁面に干渉しないようにすることが容易となる。
即ち、仮に図17に示すごとく、内側径変部414の基端部414aがガスセンサ素子2の先端21よりも基端側に配されていると、ガスセンサ素子2の先端部においてインナーカバー41の内径が小さくなる。その結果、ガスセンサ素子2の先端部とインナーカバー41の内壁とのクリアランスが小さくなり、振動等によりガスセンサ素子2が振れた場合に、インナーカバー41と干渉するおそれがある。そこで、内側径変部414の基端部414aをガスセンサ素子2の先端21よりも先端側に配することにより、インナーカバー41とガスセンサ素子2との干渉を防ぎやすくなる。
また、内側開口部411は、被測定ガス側電極22の基端部221から該被測定ガス側電極22の軸方向長さLの半分の位置までの間の位置に形成されている。これにより、図16に示すごとく、内側開口部411から導入された被測定ガスGを、被測定ガス側電極22に即座に到達させることができると共に、被測定ガス側電極22の全体に行き渡らせることができ、一層応答性に優れたガスセンサ1を得ることができる。
その他、実施例5と同様の作用効果を有する。
内側開口部411が、被測定ガス側電極22の軸方向長さの半分の位置よりも先端側に形成されている場合には、内側開口部411から導入された被測定ガスGを、被測定ガス側電極22の全体に行き渡らせることが困難となり、充分な応答性を得ることが困難となるおそれがある。一方、上記内側開口部411が、被測定ガス側電極22の基端部221よりも基端側に形成されている場合には、内側開口部411から導入された被測定ガスが被測定ガス側電極22に到達するまでに時間がかかり、優れた応答性を得ることが困難となるおそれがある。
(実施例10)
本例は、図18に示すごとく、インナーカバー41の内側開口部411と被測定ガス側電極22との位置関係による、応答性の違いを評価した例である。
まず、被測定ガス側電極22の軸方向長さをLs、被測定ガス側電極22の基端部221から内側開口部411までの軸方向距離をLhとしたとき、Lh/Lsがそれぞれ、1/3、1/2、2/3、4/5となるガスセンサを用意した。
そして、各ガスセンサの応答性を、上記実施例7と同様の方法により評価した。その結果を図18に示す。
同図から分かるように、Lh/Lsが1/3、1/2のもの、即ち、内側開口部411を、被測定ガス側電極22の基端部221から該被測定ガス側電極22の軸方向長さLsの半分の位置までの間の位置に形成したものについては、ゲインが約0.285と充分に大きい。即ち、応答性に優れたガスセンサとすることができる。
また、製造バラツキを考慮したとき、Lh/Lsが1/3以下となるようにすることにより、優れた応答性をより確実に得ることができる。
実施例1における、ガスセンサの縦断面図。 実施例1における、素子カバーの縦断面図。 実施例1における、素子カバー内における被測定ガスの流れを示す説明図。 実施例2における、素子カバーの縦断面図。 実施例3における、インナーカバーの斜視図。 実施例3における、内側開口部周辺の断面図。 実施例4における、素子カバーの縦断面図。 実施例5における、素子カバーの縦断面図。 実施例5における、他の素子カバーの縦断面図。 実施例6における、被水評価試験方法の説明図。 実施例6における、被水評価結果の線図。 実施例7における、応答性評価試験方法の説明図。 実施例7における、応答性評価結果の線図。 実施例8における、素子カバーの縦断面図。 実施例9における、素子カバーの縦断面図。 実施例9における、素子カバー内における被測定ガスの流れを示す説明図。 内側径変部の基端部がガスセンサ素子の先端よりも基端側に配されている状態を示す、素子カバーの縦断面図。 実施例10における、応答性評価結果の線図。 従来例における、ガスセンサ素子の被水割れの原因を説明する断面説明図。 従来例における、ガスセンサ素子に保護層を形成したガスセンサの断面図。 従来例における、通気孔を保護層によって覆ったガスセンサの断面図。
符号の説明
1 ガスセンサ
2 ガスセンサ素子
3 ハウジング
4 素子カバー
41 インナーカバー
411 内側開口部
42 アウターカバー
421 外側開口部
422 排出用開口部

Claims (13)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を内側に挿通するハウジングと、該ハウジングの先端側に固定された素子カバーとを有するガスセンサであって、
    上記素子カバーは、インナーカバーと該インナーカバーの外周に配置されたアウターカバーとを備えており、
    上記アウターカバーは、側面部に外側開口部を設けてなると共に、該外側開口部よりも先端側に排出用開口部を設けてなり、
    上記インナーカバーは、上記外側開口部よりも先端側となる位置に内側開口部を設けてなり、
    該内側開口部は、上記インナーカバーの外部から内部へ向かう開口方向が上記ガスセンサの軸方向基端方向の成分を有する状態に形成されていることを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1において、上記排出用開口部は、上記アウターカバーの先端部に形成されていることを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項2において、上記インナーカバーの先端面と上記アウターカバーの先端面とは、互いに略同一平面上に配されていることを特徴とするガスセンサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記インナーカバーは、先端部に先端開口部を形成してなることを特徴とするガスセンサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記アウターカバーは、先端側へ行くほど縮径する外側径変部を、少なくとも一部に形成してなることを特徴とするガスセンサ。
  6. 請求項5において、上記外側径変部はテーパ形状を有することを特徴とするガスセンサ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項において、上記インナーカバーは、先端側へ行くほど縮径する内側径変部を、少なくとも一部に形成してなることを特徴とするガスセンサ。
  8. 請求項7において、上記内側径変部はテーパ形状を有することを特徴とするガスセンサ。
  9. 請求項7又は8において、上記インナーカバーの最も直径の小さい部分を含む上記内側径変部は、その基端部が上記ガスセンサ素子の先端よりも先端側に配されていることを特徴とするガスセンサ。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項において、上記内側開口部は、上記インナーカバーの外部から内部へ向かう開口方向が、上記ガスセンサの軸方向基端方向もしくは軸方向基端方向成分と径方向外側方向成分とを合成した方向となることを特徴とするガスセンサ。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項において、上記内側開口部は、上記インナーカバーの側面部の一部に設けた凹部の基端に形成されていることを特徴とするガスセンサ。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項において、上記インナーカバーは、上記外側開口部に対向する対向側面部を上記ガスセンサの軸方向に平行に形成してなることを特徴とするガスセンサ。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項において、上記内側開口部は、上記ガスセンサ素子に設けた被測定ガス側電極の基端部から該被測定ガス側電極の軸方向長さの半分の位置までの間の位置に形成されていることを特徴とするガスセンサ。
JP2006309297A 2006-04-27 2006-11-15 ガスセンサ Active JP4725494B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006309297A JP4725494B2 (ja) 2006-04-27 2006-11-15 ガスセンサ
DE102007000245.0A DE102007000245B4 (de) 2006-04-27 2007-04-26 Gassensor mit Abdeckungsaufbau für Messfühler
US11/790,581 US7901556B2 (en) 2006-04-27 2007-04-26 Gas sensor equipped with cover assembly designed to minimize splashing of sensor element with water
CN2007101011164A CN101063668B (zh) 2006-04-27 2007-04-26 带有用于防止传感元件被水溅湿的护罩组件的气体传感器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006124074 2006-04-27
JP2006124074 2006-04-27
JP2006309297A JP4725494B2 (ja) 2006-04-27 2006-11-15 ガスセンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007316051A JP2007316051A (ja) 2007-12-06
JP4725494B2 true JP4725494B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=38580193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006309297A Active JP4725494B2 (ja) 2006-04-27 2006-11-15 ガスセンサ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7901556B2 (ja)
JP (1) JP4725494B2 (ja)
CN (1) CN101063668B (ja)
DE (1) DE102007000245B4 (ja)

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4765865B2 (ja) * 2006-09-21 2011-09-07 株式会社デンソー ガスセンサ
US7827849B2 (en) * 2006-11-02 2010-11-09 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gas sensor
JP4329853B2 (ja) * 2007-07-18 2009-09-09 株式会社デンソー ガスセンサ
JP4938587B2 (ja) * 2007-08-08 2012-05-23 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP4938588B2 (ja) * 2007-08-08 2012-05-23 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP5098539B2 (ja) * 2007-09-27 2012-12-12 トヨタ自動車株式会社 ガスセンサの取付構造
DE102008041046A1 (de) * 2008-08-06 2010-02-11 Robert Bosch Gmbh Abgassensor
DE102008041041A1 (de) * 2008-08-06 2010-02-11 Robert Bosch Gmbh Abgassensor
JP4683118B2 (ja) * 2008-11-17 2011-05-11 株式会社デンソー ガスセンサ
JP5469553B2 (ja) * 2009-07-17 2014-04-16 日本碍子株式会社 アンモニア濃度検出センサ
JP5396429B2 (ja) * 2010-05-18 2014-01-22 日本碍子株式会社 ガス濃度検出センサー
JP5276149B2 (ja) * 2010-11-10 2013-08-28 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP5204284B2 (ja) * 2010-11-12 2013-06-05 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
DE102011017772A1 (de) * 2011-04-29 2012-10-31 Robert Bosch Gmbh Sensorvorrichtung zur Erfassung eines Parameters eines strömenden fluiden Mediums
DE102013006534B4 (de) * 2012-04-17 2021-12-23 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gassensor
JP5747930B2 (ja) 2012-04-20 2015-07-15 株式会社デンソー ガスセンサ
WO2013168649A1 (ja) * 2012-05-11 2013-11-14 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP5722829B2 (ja) * 2012-06-12 2015-05-27 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP5765394B2 (ja) * 2012-11-20 2015-08-19 株式会社デンソー ガスセンサ
JP5884803B2 (ja) * 2012-11-20 2016-03-15 株式会社デンソー ガスセンサ
US9354142B2 (en) 2013-05-20 2016-05-31 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gas sensor
JP6219596B2 (ja) * 2013-05-20 2017-10-25 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
WO2014192945A1 (ja) * 2013-05-31 2014-12-04 日本碍子株式会社 ガスセンサ
JP6088463B2 (ja) * 2013-07-09 2017-03-01 日本特殊陶業株式会社 マルチガスセンサ及びマルチガスセンサ装置
JP6059110B2 (ja) * 2013-08-09 2017-01-11 日本特殊陶業株式会社 センサ素子およびセンサ
US9488628B2 (en) 2013-09-18 2016-11-08 Robert Bosch Gmbh Gas sensor protection device and method
JP6276662B2 (ja) * 2013-10-16 2018-02-07 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
DE102013221255A1 (de) * 2013-10-21 2015-04-23 Robert Bosch Gmbh Sensorvorrichtung zur Erfassung mindestens einer Eigenschaft eines fluiden Mediums
JP6233207B2 (ja) * 2014-06-30 2017-11-22 株式会社デンソー ガスセンサ
EP3168439B1 (en) * 2015-11-16 2019-03-20 Wema System AS Debubbling sleeve for fluid sensors and sensor systems comprising same
DE102015224023A1 (de) * 2015-12-02 2017-06-08 Robert Bosch Gmbh Gassensor
US10392999B2 (en) * 2016-10-11 2019-08-27 Ford Global Technologies, Llc Method and system for exhaust particulate matter sensing
JP6984356B2 (ja) * 2017-11-29 2021-12-17 株式会社デンソー センサ装置
PL233391B1 (pl) * 2018-07-04 2019-10-31 Atest Gaz A M Pachole Spolka Jawna Głowica pomiarowa czujnika gazu

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0411461A (ja) 1990-04-28 1992-01-16 Mitsubishi Electric Corp 陰極線管のスポットキラー回路
JPH0411461U (ja) * 1990-05-22 1992-01-30
JPH05239069A (ja) * 1992-02-28 1993-09-17 Canon Inc 液晶性化合物、これを含む液晶組成物、それを有する液晶素子、それらを用いた表示方法および表示装置
CN1043488C (zh) * 1994-06-10 1999-05-26 武汉大学 固体聚合物电解质毛细管型氧传感器
JP3629786B2 (ja) * 1995-01-19 2005-03-16 株式会社デンソー 酸素濃度検出器
JP3671452B2 (ja) 1995-03-02 2005-07-13 株式会社デンソー 酸素濃度検出器
JPH09196888A (ja) 1996-01-17 1997-07-31 Nippon Soken Inc ガス検出素子
JP3692748B2 (ja) 1997-12-19 2005-09-07 株式会社デンソー 酸素濃度検出器
JP3531859B2 (ja) * 1998-09-28 2004-05-31 株式会社デンソー ガスセンサ
JP4194648B2 (ja) * 1999-07-23 2008-12-10 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP4478272B2 (ja) * 2000-02-03 2010-06-09 日本碍子株式会社 ガスセンサ
EP1236998B1 (en) 2001-02-28 2006-09-13 Denso Corporation Rapid response gas sensor
JP3969124B2 (ja) * 2001-02-28 2007-09-05 株式会社デンソー ガスセンサ
CN2473621Y (zh) * 2001-03-28 2002-01-23 耿玉桐 防水式氢敏探头
JP4669638B2 (ja) * 2001-07-31 2011-04-13 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
US7560012B2 (en) * 2002-08-27 2009-07-14 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gas sensor
JP3954958B2 (ja) 2002-11-26 2007-08-08 古河テクノリサーチ株式会社 抵抗層付き銅箔及び抵抗層付き回路基板材料
JP4131242B2 (ja) * 2003-01-20 2008-08-13 株式会社デンソー ガスセンサ
JP4124135B2 (ja) 2004-02-13 2008-07-23 株式会社デンソー ガスセンサ
CN100495012C (zh) * 2004-05-20 2009-06-03 株式会社日立制作所 氧传感器
JP4765865B2 (ja) * 2006-09-21 2011-09-07 株式会社デンソー ガスセンサ
JP4329853B2 (ja) * 2007-07-18 2009-09-09 株式会社デンソー ガスセンサ

Also Published As

Publication number Publication date
US20070251823A1 (en) 2007-11-01
DE102007000245B4 (de) 2021-07-08
DE102007000245A1 (de) 2007-11-15
US7901556B2 (en) 2011-03-08
CN101063668A (zh) 2007-10-31
CN101063668B (zh) 2011-07-13
JP2007316051A (ja) 2007-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4725494B2 (ja) ガスセンサ
JP4826458B2 (ja) ガスセンサ取付構造
JP4329853B2 (ja) ガスセンサ
JP4765865B2 (ja) ガスセンサ
JP4765923B2 (ja) ガスセンサ
JP6589944B2 (ja) 内燃機関の排気システム
JP5204284B2 (ja) ガスセンサ
US8210061B2 (en) Gas sensor fitting structure
US20070277605A1 (en) Shield assembly for a gas sensor
WO2008012639A1 (en) Gas sensor mounting structure
JP2009145268A (ja) ガスセンサ
JP2001074686A (ja) ガスセンサのプロテクタ
JP6158792B2 (ja) ガスセンサ
JP6233207B2 (ja) ガスセンサ
JP4683118B2 (ja) ガスセンサ
JP2009075066A (ja) ガスセンサ
JP2009058364A (ja) ガスセンサ
JP2006058144A (ja) ガスセンサ
JP4826460B2 (ja) ガスセンサ素子及びこれを用いたガスセンサ
JP2019070601A (ja) ガスセンサ
JP2006292609A (ja) ガスセンサ
JP2009031101A (ja) ガスセンサ
JP4398393B2 (ja) ガスセンサの評価方法
JP4938587B2 (ja) ガスセンサ
JP2011203242A (ja) ガスセンサ及びガスセンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110328

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4725494

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250