JP5884803B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するためのガスセンサに関する。
従来、自動車の内燃機関の排気管等に設けられ、被測定ガスである排ガス中の特定ガス濃度を検出するためのガスセンサが知られている。
ガスセンサとしては、例えば、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、センサ素子を内側に挿通して保持するハウジングと、ハウジングの先端側に配設された素子カバーとを備えたものがある。
例えば、特許文献1には、センサ素子の被水防止等のため、ガス導入部が設けられたセンサ素子の先端部を覆うインナカバーと、インナカバーの外側に配設されたアウタカバーとからなる二重構造の素子カバーを備えたガスセンサが開示されている。
このガスセンサにおいて、アウタカバーには、アウタカバー内に被測定ガスを導入するためのアウタ導入開口部が設けられている。また、インナカバーには、インナカバー内に被測定ガスを導入するためのインナ導入開口部と、インナ導入開口部の軸方向先端側の端部からインナカバーの内側に折り曲げられ、軸方向基端側に向かって形成されたルーバー部とが設けられている。
特開2009−25076号公報
ところで、多気筒の内燃機関では、気筒間の燃料噴射量のばらつき等により、気筒間において空燃比のばらつき(気筒間インバランス)が生じる。近年、さらなる排ガス規制、燃費規制により、内燃機関の気筒間インバランスをガスセンサにおいてより精度良く検出し、内燃機関の各気筒の空燃比制御を行うことが求められている。したがって、気筒間インバランスの指標となるガスセンサの出力値(空燃比:A/F)の変化をより正確に把握するため、各気筒の空燃比変化に伴うガスセンサの応答性をさらに高めることが必要となる。具体的には、従来のA/F変化に対する応答性とは異なり、特にセンサ素子を保護する素子カバーにおいては、センサ素子のガス検出部(被測定ガスを検出するための部分)へより多くの被測定ガスを短距離で迅速に到達させることに加え、センサ素子の検出部に到達するまでの間に、各気筒から順次排気されるA/Fの異なる被測定ガスが混合されにくくすることが不可欠となる。
しかしながら、上記特許文献1のガスセンサでは、製造上の観点から、図19、図20に示すごとく、ルーバー部94をインナ導入開口部と同一平面(平面h)上に投影した場合に、ルーバー部94の一対の側端縁943a、944aがルーバー部94の根元から先端に向かう方向(ルーバー形成方向v)に対して内側に傾斜している。そして、ルーバー部94の根元側端縁942aと一対の側端縁943a、944aとの間の角度b1、b2が90度未満である。そのため、図21に示すごとく、被測定ガスgがインナ導入開口部92からルーバー部94の表面に沿ってインナカバー内に流れ込む際に、被測定ガスgの一部がルーバー部94の側端部943、944から両側に漏れてインナカバー内に流れ込む。
そのため、インナカバー内に導入された被測定ガスの一部について、センサ素子のガス導入部に到達することが困難となったり、ガス導入部に到達するまでの距離が長くなったり、ガス導入部に到達するまでの間に他のインナ導入開口部から流れ込んだ被測定ガスと混合したりする場合がある。これにより、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度が低下し、気筒間インバランスを検出するためのガスセンサの応答性が低下するおそれがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度を高めることができ、気筒間インバランスを検出する応答性に優れたガスセンサを提供しようとするものである。
本発明の一の態様は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、
該センサ素子を内側に挿通するハウジングと、
該ハウジングの軸方向先端側に配設された素子カバーとを備え、
上記センサ素子の先端部には、その内部に被測定ガスを導入するためのガス導入部が設けられており、
上記素子カバーは、上記センサ素子の先端部を覆うように配設されたインナカバーと、該インナカバーの外側に配設されたアウタカバーとを有し、
該アウタカバーには、該アウタカバー内に被測定ガスを導入するためのアウタ導入開口部が設けられており、
上記インナカバーには、該インナカバー内に被測定ガスを導入するためのインナ導入開口部と、インナ導入開口部の軸方向先端側の端部から上記インナカバー軸方向基端側に向かって形成されたルーバー部とが設けられており、
該ルーバー部を上記インナ導入開口部と同一平面上に投影した場合、上記ルーバー部の一対の側端縁は、該ルーバー部の根元側から先端側に向かうルーバー形成方向に対して略平行に、略直線状に形成されていることを特徴とするガスセンサにある。
本発明の他の態様は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、
該センサ素子を内側に挿通するハウジングと、
該ハウジングの軸方向先端側に配設された素子カバーとを備え、
上記センサ素子の先端部には、その内部に被測定ガスを導入するためのガス導入部が設けられており、
上記素子カバーは、上記センサ素子の先端部を覆うように配設されたインナカバーと、該インナカバーの外側に配設されたアウタカバーとを有し、
該アウタカバーには、該アウタカバー内に被測定ガスを導入するためのアウタ導入開口部が設けられており、
上記インナカバーには、該インナカバー内に被測定ガスを導入するためのインナ導入開口部と、インナ導入開口部の軸方向先端側の端部から上記インナカバー軸方向基端側に向かって形成されたルーバー部とが設けられており、
該ルーバー部を上記インナ導入開口部と同一平面上に投影した場合、上記ルーバー部の一対の側端縁は、該ルーバー部の根元側から先端側に向かうルーバー形成方向に対して外側に傾斜して、略直線状に形成されていることを特徴とするガスセンサにある。
上記ガスセンサにおいて、インナカバーには、インナ導入開口部と、インナ導入開口部の軸方向先端側の端部からインナカバーの内側に折り曲げられ、軸方向基端側に向かって形成されたルーバー部とが設けられている。そして、ルーバー部をインナ導入開口部と同一平面上に投影した場合、ルーバー部の一対の側端縁は、ルーバー部の根元側から先端側に向かうルーバー形成方向に対して略平行に又は外側に傾斜して、略直線状に形成されている(後述する図5、図6、図12参照)。
そのため、アウタ導入開口部からアウタカバー内(アウタカバーとインナカバーとの間)に導入された被測定ガスがインナ導入開口部からインナカバー内に流れ込む際に、被測定ガスがルーバー部の表面に沿って、ルーバー部の根元側から先端側に向かって流れやすくなる。そして、被測定ガスの一部がルーバー部の側端部から両側に漏れてインナカバー内に流れ込むことを抑制することができる。つまり、ルーバー部の先端部を通過して流れ込む被測定ガスの流量の割合を高めることができる(後述する図7、図13参照)。
これにより、被測定ガスをインナ導入開口部からルーバー部を介してインナカバー内の所望の方向に流れ込ませることが容易となり、被測定ガスをできるだけ短距離で迅速にセンサ素子のガス導入部に到達させることができる。また、被測定ガスを他のインナ導入開口部から流れ込んだ被測定ガスと混合させることなく、センサ素子のガス導入部に到達させることができる。そして、内燃機関の各気筒の被測定ガスを順にセンサ素子のガス導入部に到達させ、センサ素子のガス導入部に到達するまでの間に各気筒の被測定ガスが混合されることを抑制することができる。
その結果、ガスセンサの応答性を高めることができ、内燃機関の気筒間インバランスの指標となるガスセンサの出力値(例えば、空燃比:A/F等)の変化をより正確に把握することができる。そして、ガスセンサにおける内燃機関の気筒間インバランスの検出精度を向上させることができる。
このように、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度を高めることができ、気筒間インバランスを検出する応答性に優れたガスセンサを提供することができる。
実施例1における、ガスセンサ全体の構造を示す断面説明図。 実施例1における、ガスセンサの素子カバーの構造を示す断面説明図。 実施例1における、インナカバーのインナ導入開口部及びルーバー部を示す断面説明図。 実施例1における、センサ素子の先端部の構造を示す断面説明図。 実施例1における、ルーバー部をインナ導入開口部と同一平面上に投影した状態を示す説明図。 実施例1における、インナ導入開口部と同一平面上に投影したルーバー部を示す説明図。 実施例1における、インナ導入開口部からルーバー部を介してインナカバー内に流れ込む被測定ガスの流れを示す説明図。 実施例1における、多気筒の内燃機関における被測定ガスの流れを示す説明図。 実施例1における、横軸に時間をとり、縦軸に被測定ガスのガス濃度をとって、ガス濃度の時間変化を示すグラフ。 実施例1における、インナカバーにおけるルーバー部をガスセンサの軸方向から見た状態で示す説明図。 背景技術における、インナカバーのルーバー部をガスセンサの軸方向から見た状態で示す説明図。 実施例1における、インナ導入開口部と同一平面上に投影した別例のルーバー部を示す説明図。 実施例1における、インナ導入開口部から別例のルーバー部を介してインナカバー内に流れ込む被測定ガスの流れを示す説明図。 実施例2における、ガスセンサの素子カバーの構造の一例を示す断面説明図。 実施例2における、ガスセンサの素子カバーの構造の一例を示す断面説明図。 実施例3における、ガスセンサを取り付けた内燃機関の排気管を示す説明図。 実施例3における、クランク角及びA/Fの時間ごとの変化を示すグラフ。 実施例3における、本発明品及び比較品のガスセンサのインバランス応答値比を示すグラフ。 背景技術における、ルーバー部をインナ導入開口部と同一平面上に投影した状態を示す説明図。 背景技術における、インナ導入開口部と同一平面上に投影したルーバー部を示す説明図。 背景技術における、インナ導入開口部からルーバー部を介してインナカバー内に流れ込む被測定ガスの流れを示す説明図。
上記ガスセンサにおいて、「軸方向先端側」とは、ガスセンサの軸方向の一方側であり、ガスセンサが被測定ガスに晒される側をいう。また、「軸方向基端側」とは、その反対側をいう。
また、上記センサ素子としては、例えば、被測定ガス側電極及び基準ガス側電極を設けた酸素イオン伝導性の固体電解質体、被測定ガス側電極に接触させる被測定ガスを透過させる多孔質の拡散抵抗層等を積層して構成された積層型のセンサ素子を用いることができる。上記構成の場合、センサ素子の外表面に拡散抵抗層の一部が露出しており、その露出した部分が上記ガス導入部となる。
また、上記センサ素子の先端部には、上記ガス導入部が複数箇所設けられていてもよい。
また、上記センサ素子の外表面には、少なくとも拡散抵抗層の露出した部分(ガス導入部)を覆うように、被測定ガス中の被毒成分を捕獲するための保護層等が設けられていてもよい。
また、上記アウタカバーには、上記アウタ導入開口部が周方向に並んで複数設けられていてもよい。
また、上記インナカバーには、上記インナ導入開口部が周方向に並んで複数設けられていてもよい。
また、上記インナカバーの上記ルーバー部は、軸方向基端側に向かって形成されている。ここで、軸方向基端側に向かって形成されているとは、そのルーバー部が形成されている方向が軸方向における基端側方向の成分を有することをいう。
また、上記ルーバー部は、上記インナカバーの一部を金型等によって内側方向に押し出して形成することができる。
また、上記インナカバーにおける上記インナ導入開口部よりも軸方向基端側の部分と上記ルーバー部との間の最短距離であるルーバー開度は、2.0mm以下であってもよい。
この場合には、インナ導入開口部からルーバー部を介してインナカバー内に流れ込む被測定ガスの流量を適切に制御することができ、気筒間インバランスを検出する応答性をより一層高めることができる。
上記ルーバー開度が2.0mmを超える場合には、インナ導入開口部からルーバー部を介してインナカバー内に流れ込む被測定ガスの流量を適切に制御することが困難となるおそれがある。
また、上記センサ素子の上記ガス導入部の軸方向中間位置は、上記インナカバーの上記ルーバー部の先端位置よりも軸方向基端側にあってもよい。
この場合には、インナ導入開口部からルーバー部を介してインナカバー内に流れ込む被測定ガスを短距離で迅速にセンサ素子のガス導入部に到達させることが容易となり、ガスセンサの応答性をより一層高めることができる。
なお、センサ素子のガス導入部の軸方向中間位置は、インナカバーのルーバー部が複数設けられている場合、そのすべてのルーバー部の先端位置よりも軸方向基端側にあることが好ましい。
また、上記センサ素子の上記ガス導入部の軸方向先端位置は、上記インナカバーの上記ルーバー部の先端位置よりも軸方向基端側にあってもよい。
この場合には、インナ導入開口部からルーバー部を介してインナカバー内に流れ込む被測定ガスを短距離で迅速にセンサ素子のガス導入部に到達させることが容易となり、気筒間インバランスを検出する応答性をより一層高めることができる。
なお、センサ素子のガス導入部の軸方向先端位置は、インナカバーのルーバー部が複数設けられている場合、そのすべてのルーバー部の先端位置よりも軸方向基端側にあることが好ましい。
また、上記インナカバーの上記インナ導入開口部は、上記アウタカバーの上記アウタ導入開口部よりも軸方向先端側としてもよいし、軸方向基端側としてもよい。
なお、インナ導入開口部をアウタ導入開口部よりも軸方向先端側としたほうが、耐被水性をより高めることができる。すなわち、アウタ導入開口部からアウタカバー内(アウタカバーとインナカバーとの間)に導入された被測定ガスは、軸方向先端側に向かって流れ、インナ導入開口部からルーバー部を介してインナカバー内に流れ込む。このとき、被測定ガスと共に流れる水滴は、その自重によってそのまま軸方向先端側に流れる。そのため、被測定ガスと水滴とをより分離しやすくなり、水滴がインナカバー内に侵入することを防止する効果をより高めることができる。これにより、センサ素子の被水及びそれに伴うセンサ素子の割れをより一層防止することができる。
(実施例1)
上記ガスセンサにかかる実施例について、図を参照して説明する。
図1、図4に示すごとく、本例のガスセンサ1は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子2と、センサ素子2を内側に挿通して保持するハウジング13と、ハウジング13の軸方向先端側X1に配設された素子カバー3とを備えている。
センサ素子2の先端部201には、その内部に被測定ガスを導入するためのガス導入部271が設けられている。素子カバー3は、センサ素子2の先端部201を覆うように配設されたインナカバー4と、インナカバー4の外側に配設されたアウタカバー5とを有する。
図2、図3に示すごとく、アウタカバー5には、アウタカバー5内に被測定ガスを導入するためのアウタ導入開口部52が設けられている。インナカバー4には、インナカバー4内に被測定ガスを導入するためのインナ導入開口部42と、インナ導入開口部42の軸方向先端側X1の端部421からインナカバー4の内側に折り曲げられ、軸方向基端側X2に向かって形成されたルーバー部44とが設けられている。
図5、図6に示すごとく、ルーバー部44をインナ導入開口部42と同一平面(平面H)上に投影した場合、ルーバー部44の一対の側端縁443a、444aは、ルーバー部44の根元側から先端側に向かうルーバー形成方向Vに対して略平行に、略直線状に形成されている。
以下、本例のガスセンサ1についてさらに詳説する。
図1に示すごとく、本例において、「軸方向先端側X1」とは、ガスセンサ1の軸方向Xの一方側であり、ガスセンサ1が被測定ガスに晒される側をいう。また、「軸方向基端側X2」とは、その反対側をいう。
同図に示すごとく、ガスセンサ1において、板状のセンサ素子2は、第1絶縁碍子11の内側に挿通して保持されている。また、第1絶縁碍子11は、ハウジング13の内側に保持されている。
図4に示すごとく、センサ素子2は、被測定ガス(排ガス)中の特定ガス濃度(酸素濃度)に依存して電極(後述する被測定ガス側電極22、基準ガス側電極23)間を流れる限界電流をもとに内燃機関に供給される混合気の空燃比(A/F)を検出するA/Fセンサ素子である。
なお、図4は、センサ素子2の先端部201における軸方向Xに直交する断面を示したものである。
同図に示すごとく、センサ素子2は、ジルコニアからなる酸素イオン伝導性の固体電解質体21を有する。板状の固体電解質体21の一方の面には、被測定ガスを接触させる被測定ガス側電極22が設けられ、他方の面には、基準ガス(大気)を接触させる基準ガス側電極23が設けられている。
同図に示すごとく、固体電解質体21の基準ガス側電極23の側には、アルミナからなる基準ガス室形成層24が積層されている。基準ガス室形成層24には、溝部241が設けられており、この溝部241によって基準ガス室249が形成されている。基準ガス室249は、基準ガスを導入することができるよう構成されている。
基準ガス室形成層24における固体電解質体21とは反対側の面には、ヒータ基板25が積層されている。ヒータ基板25には、通電により発熱する発熱体(ヒータ)251が基準ガス室形成層24と対面するよう設けられている。発熱体251は、通電によって発熱させることにより、センサ素子2を活性温度まで加熱することができるよう構成されている。
同図に示すごとく、固体電解質体21の被測定ガス側電極22の側には、アルミナからなる絶縁層26が積層されている。絶縁層26は、開口部261を有する。また、絶縁層26における固体電解質体21とは反対側の面には、被測定ガスを透過させるアルミナ多孔体からなる多孔質の拡散抵抗層27が積層されている。拡散抵抗層27の一部は、センサ素子2の外表面に露出しており、その露出した部分にガス導入部271が複数箇所形成されている。
固体電解質体21と絶縁層26と拡散抵抗層27とにより覆われた場所には、被測定ガス室269が形成されている。被測定ガス室269は、拡散抵抗層27を透過した被測定ガスを導入することができるよう構成されている。また、拡散抵抗層27における絶縁層26とは反対側の面には、アルミナからなる遮蔽層28が積層されている。
なお、図示を省略したが、センサ素子2の外表面には、拡散抵抗層27の露出した部分(ガス導入部271)を覆うように、被測定ガス中の被毒成分を捕獲するための保護層等が設けられている。
図1に示すごとく、ハウジング13の軸方向基端側X2には、センサ素子2の基端部202を覆うように第1基端側カバー14が固定されており、さらに第1基端側カバー14の軸方向基端側X2には、第2基端側カバー15が固定されている。第2基端側カバー15には、大気を導入する通気孔151が設けられている。また、第2基端側カバー15の基端側開口部は、ゴムブッシュからなる封止部材16によって閉塞されている。封止部材16には、外部に接続される複数のリード部材17が貫通配置されている。
また、第1基端側カバー14の内部において、第1絶縁碍子11の軸方向基端側X2には、センサ素子2の基端部202を覆う第2絶縁碍子12が配設されている。第2絶縁碍子12には、リード部材17に接続された金属端子18が配設されている。金属端子18は、センサ素子2の電極端子に接触して電気的な導通を図っている。
同図に示すごとく、ハウジング13の先端側には、センサ素子2を保護するための素子カバー3が配設されている。素子カバー3は、センサ素子2の先端部201を覆うように配設された有底略円筒状のインナカバー4と、インナカバー4の外側に配設された有底略円筒状のアウタカバー5とを有する。インナカバー4は、ハウジング13の先端部に固定されている。また、アウタカバー5は、インナカバー4の基端部に固定されている。
図2に示すごとく、アウタカバー5は、軸方向基端側X2から順に、軸方向Xに略同径のアウタ側面部511と、軸方向先端側X1に向かって縮径するテーパ状のアウタ縮径部512と、軸方向先端側X1を閉塞するアウタ底面部513とを有する。
アウタ側面部511には、複数のアウタ導入開口部52が周方向に所定の間隔で設けられている。また、アウタ底面部513には、アウタ排出開口部53が設けられている。
同図に示すごとく、インナカバー4は、軸方向基端側X2から順に、軸方向Xに略同径のインナ第1側面部411と、軸方向先端側X1に向かって縮径するテーパ状のインナ第1縮径部412と、軸方向Xに略同径のインナ第2側面部413と、軸方向先端側X1に向かって縮径するテーパ状のインナ第2縮径部414と、軸方向先端側X1を閉塞するインナ底面部415とを有する。
インナ底面部415は、アウタカバー5のアウタ底面部513と略同一平面上であって、アウタ底面部513のアウタ排出開口部53内に配置されている。
インナ第1縮径部412には、複数のインナ導入開口部42が周方向に所定の間隔で設けられている。複数のインナ導入開口部42は、軸方向Xに直交する平面において、ガスセンサ1の中心軸に対して同心円上に配置されている。すなわち、すべてのインナ導入開口部42は、軸方向位置が同じである。また、すべてのインナ導入開口部42は、アウタカバー5のアウタ導入開口部52よりも軸方向先端側X1にある。また、すべてのインナ導入開口部42は、ルーバー形状となっている。すなわち、インナ第1縮径部412には、インナ導入開口部42が設けられたそれぞれの位置において、ルーバー部44が設けられている。また、インナ底面部415には、インナ排出開口部43が設けられている。
図3に示すごとく、ルーバー部44は、インナ導入開口部42の軸方向先端側X1の端部421からインナカバー4の内側に折り曲げられ、軸方向基端側X2に向かって形成されている。ルーバー部44は、略四角形状に形成されている。また、ルーバー部44は、インナカバー4の一部を金型等によって内側方向に押し出して形成されている。
また、インナカバー4におけるインナ導入開口部42よりも軸方向基端側X2の部分(本例のインナ第1側面部411)とルーバー部44との間の最短距離であるルーバー開度Aは、2.0mm以下に設定されている。
図5、図6に示すごとく、ルーバー部44をインナ導入開口部42と同一平面(平面H)上に投影した場合、ルーバー部44は、先端側端縁441a、根元側端縁442a、一対の側端縁443a、444aを有する。一対の側端縁443a、444aは、ルーバー形成方向Vに対して略平行に、略直線状に形成されている。そして、ルーバー部44の根元側端縁442aと一対の側端縁443a、444aとの間の角度B1、B2が90度である。
なお、図5、図6は、インナカバー4からルーバー部44を取り出して示したものである。
次に、本例のガスセンサ1における作用効果について説明する。
本例のガスセンサ1において、インナカバー4には、インナ導入開口部42と、インナ導入開口部42の軸方向先端側X1の端部421からインナカバー4の内側に折り曲げられ、軸方向基端側X2に向かって形成されたルーバー部44とが設けられている。そして、ルーバー部44をインナ導入開口部42と同一平面上に投影した場合、ルーバー部44の一対の側端縁443a、444aは、ルーバー形成方向Vに対して略平行に、略直線状に形成されている(上述した図5、図6参照)。
そのため、図7に示すごとく、アウタ導入開口部52からアウタカバー5内(アウタカバー5とインナカバー4との間)に導入された被測定ガスGがインナ導入開口部42からインナカバー4内に流れ込む際に、被測定ガスGがルーバー部44の表面に沿って、ルーバー部44の根元側から先端側に向かって流れやすくなる。そして、被測定ガスGの一部がルーバー部44の側端部443、444から両側に漏れてインナカバー4内に流れ込むことを抑制することができる。つまり、ルーバー部44の先端部441を通過して流れ込む被測定ガスGの流量の割合を高めることができる。
なお、図7は、インナカバー4からルーバー部44を取り出し、インナ導入開口部42(点線部分)から流れ込む被測定ガスGの流れを模式的に示したものである。
これにより、被測定ガスGをインナ導入開口部42からルーバー部44を介してインナカバー4内の所望の方向に流れ込ませることが容易となり、被測定ガスGをできるだけ短距離で迅速にセンサ素子2のガス導入部271に到達させることができる。また、被測定ガスGを他のインナ導入開口部42から流れ込んだ被測定ガスGと混合させることなく、センサ素子2のガス導入部271に到達させることができる。そして、内燃機関の各気筒の被測定ガスGを順にセンサ素子2のガス導入部271に到達させ、センサ素子2のガス導入部271に到達するまでの間に各気筒の被測定ガスGが混合されることを抑制することができる。
その結果、ガスセンサ1の応答性を高めることができ、内燃機関の気筒間インバランスの指標となるガスセンサ1の出力値(空燃比:A/F)の変化をより正確に把握することができる。そして、ガスセンサ1における内燃機関の気筒間インバランスの検出精度を向上させることができる。
図8には、多気筒の内燃機関において、いずれかの気筒71aの空燃比が理論空燃比に対してリッチ側にあり、他の気筒71bの空燃比が理論空燃比に対してリーン側にあるときの排気管82における被測定ガスG(排気ガス)の流れを示す。同図に示すごとく、各気筒71a、71bからの排気は順次行われ、排気管82内のガスセンサ1には、リッチ側の被測定ガスG1とリーン側の被測定ガスG2とが順次到達すると考えられる。
図9には、ガスセンサ1によって測定される被測定ガスGのガス濃度の時間変化を示す。同図に示すごとく、ガスセンサ1においては、リッチ側の被測定ガスG1とリーン側の被測定ガスG2とが交互に測定されることになると考えられる。
そして、時間的に前後して排気され、インナカバー4内に前後して流入する被測定ガスGが混ざりにくい状態にあることにより、所定の時間間隔で到達すると考えられるリッチ側の被測定ガスG1とリーン側の被測定ガスG2とが混ざりにくくすることができる。
図10には、インナカバー4におけるルーバー部44が、インナカバー4の周方向に複数形成された状態を示す。ルーバー部44の一対の側端縁443a、444aは、ルーバー部44の根元側から先端側に向かうルーバー形成方向に対して略平行に、略直線状に形成されている。本例においては、被測定ガスGの多くがルーバー部44の根元側から先端側に向かって流れる。これにより、被測定ガスGの一部がルーバー部44の側端部443、444から両側に漏れてしまうことを抑制し、互いに隣接するルーバー部44を流れる被測定ガスG同士が混ざり合ってしまうことを抑制することができる。
一方、図11には、比較として、ルーバー部94の一対の側端縁943a、944aが、ルーバー部94の根元側から先端側に向かうルーバー形成方向に対して内側に傾斜して、略直線状に形成された場合を示す。同図に示すごとく、このルーバー部94を有する場合には、互いに隣接するルーバー部94を流れる被測定ガスg同士が混ざり合い、インナカバー91内に被測定ガスgの滞留(図中、二点鎖線Xで示す。)が生じると考えられる。そして、インナカバー91内に先に流入する被測定ガスgと、インナカバー91内に後に流入する被測定ガスgとが混ざりやすくなると考えられる。
そこで、図10に示すごとく、ルーバー部44が上述した形状に形成されていることにより、時間的に前後して排気された被測定ガスGの混ざり合いを抑制し、ガスセンサ1における内燃機関の気筒間インバランスの検出精度を向上させることができると考えられる。
また、本例において、インナカバー4におけるインナ導入開口部42よりも軸方向基端側X2の部分(インナ第1側面部411)とルーバー部44との間の最短距離であるルーバー開度Aは、2.0mm以下である。そのため、インナ導入開口部42からルーバー部44を介してインナカバー4内に流れ込む被測定ガスGの流量を適切に制御することができ、ガスセンサ1の応答性をより一層高めることができる。
また、インナカバー4のインナ導入開口部42は、アウタカバー5のアウタ導入開口部52よりも軸方向先端側X1にある。そのため、アウタ導入開口部52からアウタカバー5内(アウタカバー5とインナカバー4との間)に導入された被測定ガスGは、軸方向先端側X1に向かって流れ、インナ導入開口部42からルーバー部44を介してインナカバー4内に流れ込む。このとき、被測定ガスGと共に流れる水滴は、その自重によってそのまま軸方向先端側X1に流れる。これにより、被測定ガスGと水滴とをより分離しやすくなり、水滴がインナカバー4内に侵入することを防止する効果をより高めることができる。そして、センサ素子2の被水及びそれに伴うセンサ素子2の割れをより一層防止することができる。なお、分離された水滴は、アウタカバー5のアウタ排出開口部53から外部に排出される。
このように、本例によれば、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度を高めることができ、気筒間インバランスを検出する応答性に優れたガスセンサ1を提供することができる。
なお、本例では、図5、図6に示すごとく、ルーバー部44をインナ導入開口部42と同一平面上に投影した場合、ルーバー部44の一対の側端縁443a、444aがルーバー形成方向Vに対して略平行に、略直線状に形成されているが、例えば、図12に示すごとく、ルーバー部44の一対の側端縁443a、444aがルーバー形成方向Vに対して外側に傾斜して、略直線状に形成されていてもよい。すなわち、ルーバー部44の根元側端縁442aと一対の側端縁443a、444aとの間の角度B1、B2が90度を超えた角度(例えば、90度超え95度以下)であってもよい。
上記構成の場合には、図13に示すごとく、被測定ガスGがルーバー部44の表面に沿って、ルーバー部44の根元側から先端側に向かってより一層流れやすくなる。そして、被測定ガスGの一部がルーバー部44の側端部443、444から両側に漏れてインナカバー4内に流れ込むことをさらに抑制することができる。つまり、ルーバー部44の先端部441を通過して流れ込む被測定ガスGの流量の割合をさらに高めることができる。
(実施例2)
本例は、図14、図15に示すごとく、インナカバー4のルーバー部44とセンサ素子2のガス導入部271との位置関係を変更した例である。
図14に示すごとく、センサ素子2のガス導入部271の軸方向中間位置C1は、インナカバー4のルーバー部44の先端位置Dよりも軸方向基端側X2にある。本例では、複数あるルーバー部44のうちのすべてのルーバー部44の先端位置Dよりも軸方向基端側X2にある。
図15に示すごとく、センサ素子2のガス導入部271の軸方向先端位置C2は、インナカバー4のルーバー部44の先端位置Dよりも軸方向基端側X2にある。本例では、ガス導入部271の軸方向先端位置C2は、複数あるルーバー部44のうちのすべてのルーバー部44の先端位置Dよりも軸方向基端側X2にある。
いずれの例の場合も、その他の基本的な構成は、実施例1と同様である。また、実施例1と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略している。
本例の場合には、インナ導入開口部42からインナカバー4内へ流れようとする被測定ガスGの多くは、ルーバー部44によってインナカバー4内の軸方向基端側X2へ流れ込ませることができる。また、ガス導入部271の軸方向中間位置C1が、インナ導入開口部42の軸方向基端位置D1よりも軸方向基端側X2にあることにより、インナ導入開口部42からインナカバー4内に導入された被測定ガスGをできるだけ短距離で迅速にセンサ素子2のガス導入部271に到達させることができる。ガスセンサ1の気筒間インバランスを検出する応答性をより一層高めることができる。
その他の基本的な作用効果は、実施例1と同様である。
(実施例3)
本例は、本発明のガスセンサについて、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度を評価したものである。
本例では、実施例2の図14と同様の構成を有する本発明品のガスセンサを準備した。
すなわち、図5、図6に示すごとく、ルーバー部44をインナ導入開口部42と同一平面(平面H)上に投影した場合、ルーバー部44の一対の側端縁443a、444aがルーバー形成方向Vに対して略平行に、略直線状に形成されている。そして、ルーバー部44の根元側端縁442aと一対の側端縁443a、444aとの間の角度B1、B2が90度である。
また、本例では、比較として、従来の構成を有する比較品のガスセンサを準備した。
すなわち、図19、図20に示すごとく、ルーバー部94をインナ導入開口部92と同一平面(平面h)上に投影した場合、ルーバー部94の一対の側端縁943a、944aがルーバー形成方向vに対して内側に傾斜して、略直線状に形成されている。そして、ルーバー部94の根元側端縁942aと一対の側端縁943a、944aとの間の角度b1、b2が90度未満(具体的には86度)である。
次に、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度の評価方法について説明する。
本例では、図16に示すごとく、4つの気筒(第1気筒811、第2気筒812、第3気筒813、第4気筒814)を有する直列4気筒型の内燃機関81を準備した。内燃機関81の各気筒811〜814は、それぞれ排気管82の排気枝部821に連通している。4つの排気枝部821は、その下流側において集合して排気管82の排気集合部822に連通している。そして、この排気管82の排気集合部822に、ガスセンサ89を取り付けた。
次いで、内燃機関を所定の条件で運転させた。本例では、回転数を1600rpmに設定し、排気管内の単位断面積当たりのガス流量が20g/秒となるように調整した。そして、内燃機関の4つの気筒のうち、第2気筒の燃料噴射量を他の気筒に比べて過剰に増加させた。本例では、第2気筒の空燃比が理論空燃比に対してリッチ側に40%ずらした状態(燃料噴射量を40%増加した状態)となるように調整した。
そして、図17に示すごとく、時間経過ごとにガスセンサの出力値(空燃比:A/F)を取得した。
ここで、ガスセンサの出力値の波形は、内燃機関の1燃焼サイクルを1周期として変動する。内燃機関の1燃焼サイクルは、クランク角が0度の時に開始され、クランク角が720度のときに終了する。また、1燃焼サイクルの間、第1気筒、第3気筒、第4気筒、第2気筒の順に燃焼が行われる。また、各気筒では、燃焼の後に排気が行われるため、1燃焼サイクルの間、第2気筒、第1気筒、第3気筒、第4気筒の順に排気が行われる。したがって、理想的には、第2気筒、第1気筒、第3気筒、第4気筒の順に、各気筒から排出された排ガスがガスセンサのセンサ素子のガス導入部に到達する。
次に、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度の評価方法について説明する。
図17に示すごとく、取得したガスセンサの出力値(空燃比:A/F)の波形から、1燃焼サイクル中の波形の振幅P(最大値と最小値との差)をインバランス応答値として求めた。
本例では、本発明品及び比較品のガスセンサをそれぞれ13個ずつ準備し、それぞれについて上述したインバランス応答値を求め、そのインバランス応答値の平均についても求めた。そして、比較品のガスセンサのインバランス応答値の平均を基準(=100%)とし、本発明品のガスセンサのインバランス応答値比(%)を求めた。なお、インバランス応答値比が高いほうが内燃機関の気筒間インバランスの検出精度がより高いことを示す。
図18に、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度の評価結果を示す。同図の縦軸はインバランス応答値比(%)である。同図には、インバランス応答値比の平均をプロットした。また、インバランス応答値比のばらつき(最大値、最小値)についても示した。このインバランス応答値比のばらつきは、ルーバー部44、94の形状のばらつきのみができるだけ反映されるよう、エンジン回転数、吸入空気量、排気ガス温度等のばらつきを除外して求めた。
同図から、本発明品のガスセンサは、比較品のガスセンサに比べてインバランス応答値比が約12%高いことがわかった。すなわち、本発明品のガスセンサは、内燃機関の気筒間インバランスが同条件である場合に、その気筒間インバランスを精度良く検出することができることがわかった。
以上の結果から、本発明のガスセンサは、内燃機関の気筒間インバランスの検出精度を高めることができ、気筒間インバランスを検出する応答性に優れたものであることがわかった。
1 ガスセンサ
13 ハウジング
2 センサ素子
201 先端部(センサ素子の先端部)
271 ガス導入部
3 素子カバー
4 インナカバー
42 インナ導入開口部
421 端部(インナ導入開口部の軸方向先端側の端部)
44 ルーバー部
443a、444a 側端縁(ルーバー部の側端縁)
5 アウタカバー
52 アウタ導入開口部
X1 軸方向先端側
X2 軸方向基端側
V ルーバー形成方向

Claims (5)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子(2)と、
    該センサ素子(2)を内側に挿通して保持するハウジング(13)と、
    該ハウジング(13)の軸方向先端側(X1)に配設された素子カバー(3)とを備え、
    上記センサ素子(2)の先端部(201)には、その内部に被測定ガスを導入するためのガス導入部(271)が設けられており、
    上記素子カバー(3)は、上記センサ素子(2)の先端部(201)を覆うように配設されたインナカバー(4)と、該インナカバー(4)の外側に配設されたアウタカバー(5)とを有し、
    該アウタカバー(5)には、該アウタカバー(5)内に被測定ガスを導入するためのアウタ導入開口部(52)が設けられており、
    上記インナカバー(4)には、該インナカバー(4)内に被測定ガスを導入するためのインナ導入開口部(42)と、インナ導入開口部(42)の軸方向先端側(X1)の端部(421)から上記インナカバー(4)軸方向基端側(X2)に向かって形成されたルーバー部(44)とが設けられており、
    該ルーバー部(44)を上記インナ導入開口部(42)と同一平面上に投影した場合、上記ルーバー部(44)の一対の側端縁(443a、444a)は、該ルーバー部(44)の根元側から先端側に向かうルーバー形成方向(V)に対して略平行に、略直線状に形成されていることを特徴とするガスセンサ(1)。
  2. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子(2)と、
    該センサ素子(2)を内側に挿通して保持するハウジング(13)と、
    該ハウジング(13)の軸方向先端側(X1)に配設された素子カバー(3)とを備え、
    上記センサ素子(2)の先端部(201)には、その内部に被測定ガスを導入するためのガス導入部(271)が設けられており、
    上記素子カバー(3)は、上記センサ素子(2)の先端部(201)を覆うように配設されたインナカバー(4)と、該インナカバー(4)の外側に配設されたアウタカバー(5)とを有し、
    該アウタカバー(5)には、該アウタカバー(5)内に被測定ガスを導入するためのアウタ導入開口部(52)が設けられており、
    上記インナカバー(4)には、該インナカバー(4)内に被測定ガスを導入するためのインナ導入開口部(42)と、インナ導入開口部(42)の軸方向先端側(X1)の端部(421)から上記インナカバー(4)軸方向基端側(X2)に向かって形成されたルーバー部(44)とが設けられており、
    該ルーバー部(44)を上記インナ導入開口部(42)と同一平面上に投影した場合、上記ルーバー部(44)の一対の側端縁(443a、444a)は、該ルーバー部(44)の根元側から先端側に向かうルーバー形成方向(V)に対して外側に傾斜して、略直線状に形成されていることを特徴とするガスセンサ(1)。
  3. 上記インナカバー(4)における上記インナ導入開口部(42)よりも軸方向基端側(X2)の部分と上記ルーバー部(44)との間の最短距離であるルーバー開度(A)は、2.0mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスセンサ(1)。
  4. 上記センサ素子(2)の上記ガス導入部(271)の軸方向中間位置(C1)は、上記インナカバー(4)の上記ルーバー部(44)の先端位置(D)よりも軸方向基端側(X2)にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサ(1)。
  5. 上記センサ素子(2)の上記ガス導入部(271)の軸方向先端位置(C2)は、上記インナカバー(4)の上記ルーバー部(44)の先端位置(D)よりも軸方向基端側(X2)にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ(1)。
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