JP4722318B2 - チップ抵抗器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップ型の絶縁性基板上に抵抗体膜が設けられるチップ抵抗器に関する。さらに詳しくは、製造工程が簡単で安価に製造することができながら、高性能な特性が得られるチップ抵抗器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のチップ抵抗器は、印刷と焼成により電極や抵抗体を形成する厚膜抵抗器と、スパッタリングにより電極や抵抗体を製造する薄膜抵抗器とがある。構造は厚膜と薄膜との違い、および抵抗体と上面電極の上下関係の違いはあるが、両者とも殆ど同じ構造で、たとえば図14に示されるような構造になっている。すなわち、図14で、アルミナなどからなる絶縁性基板1の対向する両端部に一対の電極2、3が上面電極21、31および裏面電極22、32とこれらを連結する側面電極23、33により形成され、両電極に接続されるように抵抗体4が絶縁性基板1上に形成されている。そして、抵抗体の表面側に保護膜5が1〜3層で形成されている。なお、厚膜はたとえば5〜10μm程度で、薄膜はたとえば0.1〜0.5μm程度に形成される。
【0003】
厚膜抵抗器は、ガラスまたは樹脂を用いてペースト状にした材料を印刷などにより塗布して、600〜900℃程度で焼成(ガラスの場合)または200〜240℃程度で硬化(樹脂の場合)させて各層を形成することにより得られる。電極材料としては、AgにPdを添加したAg系や、Auを主成分としたAu系の金属ペーストが用いられ、抵抗体材料としては、酸化ルテニウム(RuO2)に必要な抵抗値にするためのAgなどを混入してガラスまたは樹脂によりペースト状にしたものが用いられる。また、薄膜抵抗器は、金属材料をスパッタリングなどにより成膜してパターニングすることにより得られ、電極材料としては、Al、Ni、Cr、Cuなどが用いられ、抵抗材料としては、Ni-Cr合金などが用いられる。
【0004】
このように、製造工程が、一方は印刷と熱処理により設けるのに対して、他方はスパッタリングなどにより設けるもので異なり、また、印刷装置とスパッタリング装置などの設備面においても異なり、製造ラインが全く異なっている。そのため、両方の膜を併用することは製造工程が複雑になり、実用的に難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、チップ抵抗器には厚膜抵抗器と薄膜抵抗器とがあり、厚膜抵抗器はその製造設備が非常に安価で、抵抗器自身も安価に製造することができる。しかし、抵抗体は、酸化ルテニムをペースト状にしたものであり、その組成の均一性、塗布する場合の厚さの均一性、抵抗値調整のためAgなどの添加量の相違、などによって得られる抵抗値の精度が劣ると共に、ノイズ特性が悪いなどの性能面で劣るという問題がある。また、薄膜抵抗器は、抵抗値の精度やノイズ特性などは優れているが、高価なスパッタ装置などを使用しなければならず、また製造時間がかかり、かなり高価になるという問題がある。
【0006】
一方、厚膜と薄膜とを混合すると、前述のような製造ラインの複雑さもさることながら、厚膜の上に薄膜を成膜する場合は密着性の問題はないが、薄膜の上に厚膜を成膜すると、密着性が低下して接触抵抗が増大し、品質が一定しないという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、抵抗値の精度を向上させると共に、ノイズ特性などの抵抗特性を高度にしながら、生産性を向上させることができるチップ抵抗器を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、抵抗体に薄膜抵抗を用い、電極に厚膜電極を用いる場合に、抵抗体と電極との接続を向上させながら、表面実装が可能なチップ抵抗器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によるチップ抵抗器は、絶縁性基板と、該絶縁性基板の表面上で、一端部から対向する他端部に延びるように薄膜により設けられる抵抗体と、該抵抗体の両端部と接続して前記絶縁性基板の両端部に厚膜により設けられる上面電極と、該上面電極と厚膜電極を介して電気的に接続され、前記絶縁性基板の裏面に厚膜により設けられる裏面電極と、前記抵抗体表面に設けられる保護膜とからなり、前記上面電極が前記絶縁性基板の表面に設けられる第1上面電極および第2上面電極により形成され、前記抵抗体の両端部のそれぞれが、前記第1上面電極と第2上面電極とによりサンドイッチ構造に挟持されると共に、該第1上面電極と第2上面電極とが直接接触するように前記抵抗体両端部の一部が除去されており、前記第1上面電極または前記第2上面電極と前記裏面電極とが前記厚膜電極により接続されている。
【0010】
ここに厚膜とは、電極や抵抗体の材料をペースト状にして塗布し、焼成または硬化させることにより厚く形成される膜を意味し、薄膜とは、スパッタリング法などにより金属膜などを直接成膜することにより薄く形成される膜を意味する。
【0011】
この構成にすることにより、抵抗体が薄膜により形成されているため、抵抗値の精度やノイズ特性など、抵抗器の性能が非常に精度よく形成される。一方、電極などは厚膜により形成されているため、製造工程が非常に簡単で、安価に製造することができる。
【0012】
具体的には、前記厚膜電極が、前記絶縁性基板の側面に厚膜により形成される側面電極からなり、前記第2上面電極と前記裏面電極との間に接続して設けられる構造とすることができる。この構造にすることにより、抵抗体の一部が除去されて第1上面電極と第2上面電極とが直接接触するように設けられているため、第1上面電極と第2上面電極とは共に厚膜同士で密着性がよく、その間にサンドイッチされる抵抗体は第1上面電極との密着性が厚膜上の薄膜であるため良好であり、第2上面電極とも第1上面電極を介して電気的に低抵抗で接続される。その結果、第2上面電極上に側面電極またはバンプ電極が厚膜により設けられても、共に厚膜同士で密着性がよく、非常に接触状態が良好な電極構造が得られる。
【0015】
さらに別の具体的構造として、前記厚膜電極が、前記絶縁性基板の前記両端部に貫通孔が形成され、該貫通孔内に厚膜により形成されるスルーホール電極からなり、前記第1上面電極と前記裏面電極とそれぞれ接続するような構造とすることができる。この構造にすることにより、薄膜抵抗体と厚膜上面電極を用いながら、密着性よく接続することができる。さらに、上面電極上にも保護膜を形成することができ、上面電極としてハンダメッキによる腐食を考慮することなく、抵抗体に拡散し難い材料を用いることができる。
【0016】
前記貫通孔の縦断面が、前記絶縁性基板の側面に露出しないように形成されることにより、実装のハンダ付けの際にフィレットレスの構造にすることができ、非常に実装面積を小さくすることができる。
【0017】
前記貫通孔の縦断面が、前記絶縁性基板の側面に露出すると共に、該貫通孔内に前記スルーホール電極がほぼ充填されることにより、前記絶縁性基板の側面にスルーホール電極がほぼ平坦面で露出する構造とすれば、従来の側面電極により上面電極と裏面電極とを接続する構造と同じ形状で、薄膜抵抗体と厚膜電極とを密着性よく接続することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明のチップ抵抗器について、図面を参照しながら説明をする。本発明によるチップ抵抗器は、その一実施形態の断面説明図が図1に示されるように、たとえばアルミナなどからなり、平面形状が矩形状の絶縁性基板1の表面上で、一端部から対向する他端部に延びるように薄膜により抵抗体4が設けられている。そして、その抵抗体の両端部のそれぞれと接続して、絶縁性基板1両端部の表面および裏面に厚膜により上面電極21(21a、21b)、31(31a、31b)と裏面電極22、32とが形成され、側面電極23、33のような厚膜電極により両者が電気的に接続されている。抵抗体4表面には保護膜5(51〜53)が設けられている。なお、図では以下の図も含めて、構成を説明するもので、薄膜と厚膜の厚さ関係が正確には示されていない。
【0021】
すなわち、本発明によるチップ抵抗器は、抵抗値精度やノイズなどの抵抗特性に大きく影響する抵抗体4のみをスパッタリング法などを用いる薄膜により形成し、他の上面電極21、31や裏面電極22、32、側面電極23、33などを厚膜により形成することにより、製造工程を簡単にしていることに特徴がある。この場合、薄膜と厚膜との混合体、とくに薄膜上に厚膜を形成すると、その密着性が低下し、接続抵抗が上昇したり、極端の場合には剥離しやすいという問題があるが、本発明では、薄膜抵抗体の上に厚膜の電極を形成する場合には、密着性を向上させる手段が設けられている。すなわち、図1に示される例では、上面電極21、31を第1上面電極21a、31aと第2上面電極21b、31bとに分割し、薄膜である抵抗体4を厚膜の第1上面電極21a、31aと第2上面電極21b、31bとにより挟持すると共に、第1上面電極21a、31a上の抵抗体4の一部に貫通孔41を設けて第1上面電極21a、31aと第2上面電極21b、31bとを密着させるサンドイッチ構造にされていることに特徴がある。
【0022】
基板1は、たとえばアルミナ、サファイア、またはSiウェハなどが用いられる。厚膜の電極材料としては、一般には金属粉末とガラスまたは樹脂とを混合してペースト状にしたものが使用され、混入する金属粉末により、Ag系、Ag-Pd系、Au系などを用いられている。ここに「系」とは、AgやAuを主成分として他の元素が添加され得ることを意味する。なお、ガラスペーストは600〜900℃程度で焼成することにより硬化され、樹脂ペーストは200〜240℃程度に昇温することにより硬化される。
【0023】
図1に示される構造は、従来の基板1裏面から側面の電極を利用して、プリント基板などの実装基板に表面実装によりハンダ付けし得る構造のチップ抵抗器が示されている。すなわち、基板1の両端部に設けられる上面電極21、31に対応する基板1の裏面に上面電極と同様に、Auとガラス成分とを有機溶剤によりペースト状にしたもの(Au系ペースト)を印刷し、焼成することにより厚膜の裏面電極22、32が形成されている。そして、上面電極と同じ電極材料により第1上面電極21a、31aが形成されている。そして、抵抗体4の抵抗値の調整後に第2上面電極21b、31bがAg系樹脂ペーストにより形成された後に、樹脂ペーストからなる電極材料を第2上面電極21b、31bおよび裏面電極22、32の上に重なるように基板1の側面に印刷して硬化させることにより、側面電極23、33が厚膜により形成されている。なお、電極2、3の露出面には、図示しないNiメッキおよびハンダメッキが施される。
【0024】
抵抗体4は、たとえばNi-Cr合金をスパッタリングなどにより成膜して、フォトリソグラフィ技術を用いて、所望の形状にパターニングすることにより、薄膜で形成されている。このパターニングの際に、第1上面電極21a、31a上の抵抗体4の一部もエッチングされて貫通孔41が形成され、第1上面電極21a、31aの一部が露出するように形成されている。この貫通孔41は、1個でなくて複数個設けられてもよいし、スリット状など他の形状でもよい。そして、その上に第2上面電極21b、31bが形成される際に、その第2上面電極材料が貫通孔内に埋まり、第2上面電極21b、31bが第1上面電極21a、31aと密着して接合される。このように、図1に示される例は、第1上面電極21a、31aと第2上面電極21b、31bとを相互に密着させながら、抵抗体4をサンドイッチすることにより、薄膜抵抗4上に設けられる上面電極21b、31bとの密着性向上手段が構成されている。
【0025】
抵抗体4としては、前述の例の他に、Ta系、Ta-N系、Ta-Si系などの金属膜を所望の抵抗値に応じて選択して使用することができる。なお、「系」というのは、Al、Cr、Oなどを添加して抵抗を調整し得ることを意味する。
【0026】
図1に示される例では、保護膜5が3層からなっているが、必ずしも3層の必要はなく、1層または2層でもよい。第1保護膜51は、たとえば絶縁性物質を薄膜形成法により成膜することにより形成されている。また、第1保護膜51は、抵抗体4の抵抗値を調整するために、抵抗体4を形成した後にその抵抗値を測定しながらレーザトリミングにより抵抗体4の一部を削って調整する工程が設けられており、その際に削った抵抗体材料が飛び散って再度抵抗体4の上に付着し性能が変化するのを防ぐ目的で設けられているが、その心配がなければとくに設けられる必要はない。
【0027】
第2保護膜52および第3保護膜53は、レーザトリミングされて表面に凹凸のある第1保護膜51上に塗布して露出した抵抗体4の表面を保護すると共に、チップ抵抗器の表面全体を保護するもので、第2保護膜52だけでは、レーザトリミングによる溝を完全に埋めて平坦化させることができないため、さらに第3の保護膜53が設けられることにより、表面が完全に被覆されると共に平坦化されている。この第2および第3保護膜52、53は、高温で焼成すると抵抗体4の抵抗値が変化する可能性があるため、エポキシ樹脂などからなる樹脂製ペーストを塗布して200〜240℃程度で硬化させるのが好ましい。しかし、ホウケイ酸鉛ガラスなどを用いたガラス系のペーストを印刷して、600〜700℃程度で焼結することもできる。
【0028】
つぎに、このチップ抵抗器の製法について、図2に示される主要部の工程説明図および図3に示されるフローチャートを参照しながら説明をする。なお、図2では1個分のチップ抵抗器の製造工程図が示されているが、実際に製造する場合は、5〜10cm×5〜10cm程度の大きな基板に100〜1万個分程度の電極や抵抗体を同時に形成し、バー状に切断または分割して露出する側面に側面電極を形成し、さらにその後バー状に連なったチップ抵抗器を1個1個のチップに切断または分割して分離することにより製造される。
【0029】
まず、図3のS1に示されるように、基板裏面の所定の場所に電極材料のペーストを印刷する。そして、600〜900℃程度で焼成することにより裏面電極22、32(図1参照)を形成する。ついで、基板表面の所定の場所(裏面電極22、32に対応する部分)に電極材料を印刷により塗布して焼成することにより、第1上面電極21a、31aを形成する(S2、図2(a)参照)。その後、スパッタリング装置により、基板1の表面全面に薄膜抵抗体膜を成膜し、所望の形状にパターニングすることにより抵抗体4を形成する。この際、第1上面電極21a、31aの一部が露出するようにその上面電極上の抵抗体膜の一部もエッチングして、貫通孔41を形成する(S3、図2(b)参照)。
【0030】
その後、抵抗体4の表面に薄膜にてAl2O3、SiO2、SiNなどの成膜、またはPbガラスなどを含むガラスペーストを印刷などにより塗布して焼成することにより、第1保護膜51を形成する(S4)。この工程は省略してもよい。そして、一対の第1上面電極21a、31aにプローブ電極を接触させて抵抗値を測定しながら、所望の抵抗値になるようにレーザトリミングを行い抵抗値の調整を行う(S5)。さらにその表面に樹脂ペーストを塗布して硬化させることにより、第2保護膜52を形成する(S6)。なお、この工程も省略することができる。ついで、たとえばAgなどと樹脂とを混合したペースト状の電極材料(Ag系樹脂ペースト)を、第1上面電極21a、31aの上に相当する部分に塗布して200℃程度で硬化させることにより、厚膜の第2上面電極21b、31bを形成する(S7、図2(c))。なお、この工程とトリミング工程を逆にしてもよい。
【0031】
その後、第2保護膜52と同じ材料を塗布して硬化させることにより、第3保護膜53を第2上面電極21b、31bの間の抵抗体4上に形成する(S8)。なお、この工程と、前述の第2上面電極21b、31bの形成工程(S7)を逆にしてもよい。ついで、大きな基板を一対の電極21、31を結ぶ方向と垂直な方向に並ぶ一列ごとになるようにバー状に切断または分割する(S9)。そして、上面電極21、31と裏面電極22、32の間にその上面電極および裏面電極上にも重なるようにAg系樹脂ペーストの電極材料を塗布して硬化させることにより、側面電極23、33を形成する(S10)。その後、バー状に連結されているチップ抵抗器を1個1個のチップに分割し(S11)、電極の露出面にNiメッキおよびPb/Snなどからなるハンダメッキを行う(図1では省略)ことにより、図1に示されるチップ抵抗器が得られる。
【0032】
本発明によれば、抵抗体のみを薄膜により形成しながら、電極はすべて厚膜により形成しているため、製造工程の工数はそれほど増えず、安価に得ることができる。しかも、抵抗特性に影響を及ぼしやすい抵抗体は、スパッタリングによる薄膜により形成されているため、金属薄膜が均一材料で均一厚さに形成されており、非常に高精度の抵抗器が得られる。
【0033】
この際、一般的には薄膜抵抗の上にたとえば側面電極などの厚膜電極を形成すると、両者間の密着性が完全には得られず、接触抵抗などが発生しやすいが、図1に示される例では、上面電極を第1上面電極と第2上面電極とに分割し、薄膜抵抗体の下に第1上面電極、薄膜抵抗体の上に第2上面電極を形成すると共に、第1上面電極上の薄膜抵抗体の少なくとも一部に貫通孔を設けて第1上面電極と、第2上面電極とを直接接触させているため、第1上面電極と第2上面電極とは共に厚膜同士で密着性がよく、第1上面電極と薄膜抵抗体も、厚膜上の薄膜であるため密着性がよく、第2上面電極と抵抗体との間の接触抵抗は非常に小さくなる。そして、その第2上面電極上に接触するように側面電極が厚膜により形成されるため、側面電極と上面電極および裏面電極との接触も厚膜同士で非常に低抵抗で密着性よく接触し、抵抗特性を低下させることはない。さらに、抵抗体に貫通孔が設けられていることにより、抵抗体の下側に設けられた第1上面電極が露出し、レーザトリミングの際の電極へのプローブ接触を行いやすいというメリットもある。
【0034】
図4は、本発明によるチップ抵抗器の他の実施形態を示す断面説明図である。前述の例は、基板1の裏面に裏面電極が形成され、その裏面電極が側面電極を介して上面電極と接続され、裏面電極および側面電極によりプリント基板などの回路基板に実装することができる構造になっていたが、この例では、裏面電極や側面電極を形成しないで、上面電極に直接ハンダバンプなどを形成することにより、フェースダウンで直接ハンダ付けなどをすることができる構造にしたものである。
【0035】
すなわち、図4で、上面電極21、31が厚膜の第1上面電極21a、31aと第2上面電極21b、31bとで形成され、その間に貫通孔41を有する抵抗体4が薄膜で形成され、第1から第3の保護膜51〜53が形成される点については、図1に示される例と同じで、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。図4に示される例では、裏面電極および側面電極が設けられず、ハンダバンプなどによるバンプ電極24、34が形成されていることに特徴がある。このバンプ電極24、34は、第2上面電極21b、31b上にペースト状のハンダ剤を印刷などにより塗布し、100〜300℃程度で硬化させることにより形成される。
【0036】
このような構造にすることにより、裏面電極および側面電極を形成する必要がなく、工数の削減を図ることができると共に、実装した場合の抵抗値が、部品で測定した抵抗値とほぼ同じとなり、安定した特性で使用することができる。すなわち、前述のように、裏面電極および側面電極によりハンダ付けをして実装すると、電極自身も厚膜電極ではガラスや樹脂による抵抗成分があるため、ハンダ付けの際に形成されるハンダフィレットが側面電極のどの位置まで上昇するかにより抵抗値に微妙な変化が生じ、正確な抵抗値が得られない。しかし、この実施形態によれば、ハンダバンプに抵抗成分は殆どなく、部品として測定した抵抗値と同じ値の非常に正確な抵抗値で実装することができる。
【0037】
前述の各例では、薄膜抵抗体とその上に設けられる厚膜電極(上面電極21、31)との密着性を向上させる手段が上面電極を2層にして、その間に抵抗体をサンドイッチする構造であったが、図5に示される例は、抵抗体を2層にして、その間に厚膜電極(上面電極)をサンドイッチすることにより、密着性の向上が図られており、上面電極を露出させることにより、側面電極との接続をし得る構造になっている。
【0038】
すなわち、図5において、絶縁性基板1上に、たとえばNi-Cr抵抗体からなる第1層4aと、たとえばTaNなどの抵抗体からなる第2層4bが共にスパッタリングなどにより薄膜により形成されている。そして、その両端部では、第1層4aと第2層4bとの間に、厚膜により形成された上面電極21、31がサンドイッチされている。この上面電極21、31は、第1層4aに形成される貫通孔を介して、絶縁性基板1と直接接着しており、その上面は、第2層4bから一部が露出し、たとえば側面電極が接続し得るように抵抗体4および上面電極21、31が形成されている。その他は、前述の図1に示される例と同じで、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略するが、図5では、保護膜5が2層構造で図示され、また、側面電極23、33にはNiメッキ層23a、33aおよびハンダメッキ層23b、33bが図示されている。その他の絶縁性基板1、抵抗体の材料などは前述の例と同じで、その説明を省略する。
【0039】
このチップ抵抗器を製造するには、まず、絶縁性基板1の裏面に裏面電極を厚膜により形成し、つぎに図6(a)に示されるように、たとえばNi-Crからなる第1層4aを絶縁性基板1の表面全面に成膜する。この成膜厚さは、図1に示される例の半分程度にする必要はなく、パターニングによりその抵抗値調整することができ、所望の抵抗値を得るために必要な厚さに成膜される。そして、マスクを形成してエッチングをするフォトリソグラフィ技術を用いて、両端部の電極形成場所に貫通孔41を形成し、絶縁性基板1を露出させる。この際に第1層4aを必要なパターンにエッチングしてもよいが、第2層も同じパターニングをする場合には、第2層4bを設けてから行ってもよい。そして、300〜600℃程度で、30〜100分程度のアニール処理を行う。
【0040】
さらに図6(b)に示されるように、抵抗体の第1層4aの両端部で、貫通孔41が形成された部分に、同様に厚膜法により上面電極21、31を形成する。これらの電極は、前述の例と同様に、印刷、乾燥および硬化または焼成により形成される。すなわち電極材料が樹脂系の場合は、200〜240℃程度で硬化し、ガラス系の場合は400〜600℃程度で焼成する。
【0041】
つぎに、たとえばTaNなどからなる抵抗体4の第2層4bを第1層4aと同様にスパッタリング法などにより成膜し、パターニングをして所望の形状にする。この際、両端部には、上面電極21、31が少なくとも露出するようにパターニングをする。また、第1層4aと第2層4bとが異なる材料からなる場合、それぞれのエッチングに適したエッチング液を用いる。その後、300〜600℃程度でアニール処理を行う。その後、レーザトリミングにより抵抗値を調整し、樹脂保護層52、53を必要な層数で形成する。そして、バー状にしてから側面電極23、33を形成し(図6(d))、さらにチップ化してからNiメッキ層23a、33aおよびハンダメッキ層23b、33bを形成することにより図5に示されるチップ抵抗器が得られることも前述の例と同じである。
【0042】
図5および6に示される例によれば、特性の良好な薄膜による抵抗体と、安価に製造することができる厚膜電極とを組み合せながら、薄膜抵抗体の第1層4a上に設けられる上面電極21、31は、第1層4aに設けられる貫通孔41を介して絶縁性基板1と密着性よく接着し、その上に設けられる薄膜抵抗体4の第2層4bとは、厚膜上に設けられる薄膜であるため、上面電極21、31と第2層4bとの密着性は非常に良好に得られる。さらに第1層4aおよび第2層4bは共に薄膜であるため、相互に密着性が良く、結果的に上面電極21、31は薄膜抵抗体4と密着性よく、また、絶縁性基板1とも密着性よく積層される。しかも、この構造にすることにより、2層にする抵抗体にそれぞれ前述のNi-CrとTaNの組合せのように、温度係数の正負が逆になる材料を用いることにより、温度によっても安定した抵抗値のチップ抵抗器を得ることができる。
【0043】
図7に示される例は、図5に示される抵抗体の第2層に代えて、電極部のみに薄膜上面電極21a、31aを形成し、図5に示される例と同様に、厚膜の上面電極を薄膜によりサンドイッチする構造にすることにより、薄膜抵抗体上の厚膜電極の密着性を向上させる手段が講じられている。
【0044】
すなわち、図7において、抵抗体4は1層で、絶縁性基板1上に直接設けられ、その両端部の電極形成場所では、貫通孔41が形成されて、絶縁性基板1を露出させ、その上に上面電極21、31が厚膜により形成されている。ここまでは図5の例と同じであるが、この例では、抵抗体の第2層に代えて、たとえばCuやNiなどからなる電極材料がスパッタリングなどにより薄膜で上面電極21、31上およびその近傍の抵抗体4上に設けられ、薄膜上面電極21a、31aが形成されている。この薄膜上面電極21a、31aは、前述のような導電性の良好な材料でなくても、抵抗材料により形成することもできる。
【0045】
つぎに、このチップ抵抗器の製法について、図8を参照しながら説明をする。まず、図8(a)に示されるように、絶縁性基板1の表面全面にNi-Crなどの抵抗材料をスパッタリングなどにより設け、フォトリソグラフィ技術により所望の形状にパターニングをする。この際、両端部の電極形成場所には、絶縁性基板1が露出するように貫通孔41を形成する。ついで、図8(b)に示されるように、前述の例と同様に厚膜法により上面電極21、31を形成する。この際、上面電極21、31は貫通孔41を介して絶縁性基板1と密着する。この上面電極21、31は、チップ抵抗器の側面に露出するように位置しないで、図8(b')に示されるように、抵抗体4の電極接続部の一部と絶縁性基板1の露出部とを覆うように形成してもよい。
【0046】
その後、全面にCuまたはNiなどをスパッタリングにより成膜し、パターニングすることにより、図8(c)に示されるように、薄膜からなる薄膜上面電極21a、31aを上面電極21、31の一部と抵抗体4の一部を覆うように形成する。この際、上面電極21、31を絶縁性基板1の側面に露出させないで、内部に形成した場合には、図8(c')に示されるように、薄膜上面電極21a、31aを絶縁性基板1の側面側に形成することにより、上面電極21、31と薄膜抵抗体4の両方を覆うように形成できる。その結果、薄膜の抵抗体4と薄膜上面電極21a、31aにより厚膜の上面電極21、31をサンドイッチ構造に挟み込むことができる。ついで、前述と同様に抵抗体4表面に保護膜52、53を形成してバー状に分割し、側面電極23、33を形成し(図8(d))、さらにチップ化してからメッキ層23a、33aおよびハンダ層23b、33bを形成することにより、図7に示されるようなチップ抵抗器を形成することができる。
【0047】
図9に示される例は、薄膜抵抗体と厚膜電極との密着性を向上させながら、表面実装できるように絶縁性基板裏面に裏面電極を厚膜で形成する他の構造例である。すなわち、この例は、絶縁性基板にスルーホールを形成しておき、そのスルーホール内にスルーホール電極25、35を形成し、そのスルーホール電極25、35と接続するように、絶縁性基板1の表面に上面電極21、31を、裏面に裏面電極22、32を形成し、上面電極21、31上に重なるように薄膜により抵抗体4が形成され、その表面に保護膜5(52、53)が形成されている。この保護膜5の最外層53は、図11にチップ化する前の大きな基板上に多数個形成する場合の一部平面説明図が示されるように、上面電極21、31を露出させる必要がないため、全面に被覆することができ、表面を平坦面に形成することができる。
【0048】
このチップ抵抗器を製造するには、絶縁性基板の大きな基板の状態で、各チップにする場合の両端部で、分割ラインより内側に相当する位置にスルーホールを形成しておき、そのスルーホール内に導体電極ペーストの印刷、乾燥により厚膜のスルーホール電極25、35を形成し、ついで、またはスルーホール電極25、35と同時に裏面電極22、32を同様に導体電極ペーストの印刷、乾燥と200〜870℃程度の焼成により厚膜として形成する。つぎに、絶縁性基板1の表面側に上面電極21、31を同様に厚膜により形成する。そして、スパッタリングなどによりNi-Crなどの抵抗材料を成膜して、所望の形状にパターニングすることにより抵抗体4を、その両端部が上面電極21、31上に重なるように形成する。この場合、上面電極21、31は表面にその一部が露出しても露出しなくてもよい。その後、抵抗値を測定しながら、レーザトリミングを行うことにより、所望の抵抗値になるように調整する。
【0049】
そして、その表面に1〜2層のガラスまたは樹脂からなる保護膜5(52、53)を形成する。この場合、保護膜5は、前述のように、表面全体に印刷して形成することができる。なお、保護膜がガラスの場合は印刷した後、乾燥後500〜650℃程度で焼成し、樹脂の場合は200〜240℃程度で硬化させる。その後、大きな基板ごと電極をメッキすることにより、Niメッキ層22a、32a、ハンダメッキ層22b、32bを形成し、その後各チップに分割することにより、図9に示されるチップ型抵抗器が得られる。
【0050】
この例によれば、薄膜抵抗体の上に厚膜電極を形成しなくても、絶縁性基板裏面に設けられる裏面電極と上面電極とをスルーホール電極を介して電気的に接続することができる。その結果、薄膜抵抗体と厚膜電極とで構成しながら、薄膜抵抗体と厚膜電極との密着性の問題を生じることなく、薄膜抵抗体による高特性と、厚膜電極によるコストダウンを達成することができる。
【0051】
しかも、この構造にすることにより、絶縁性基板の側面に側面電極が露出することがないため、実装基板などに実装する場合に、ハンダフィレットを形成しないで実装することができる。すなわち、図10(b)に示されるように、従来の構造では、実装基板などにハンダ付けすると、長さL、幅Wのチップで、dの長さのハンダフィレット7が形成される。その結果、実装基板に占める表面積は、(L+2d)×Wとなるが、本発明のチップ抵抗器によれば、図10(a)に示されるように、L×Wで実装することができる。チップ抵抗器は、Lが0.6〜1.6mm程度で、dは0.1〜0.2mm程度であるため、占有面積として、16.6〜12.5%程度小さくすることができる。近年の電子機器の軽薄短小化に伴い、電子部品の小形化が要求され、チップ抵抗器の長さLも前述のような小形化されている状態で、さらに占有面積を小さくすることができ、高密度実装化によるメリットは大きい。
【0052】
このフィレットレス化に関して、前述の図4に示されるように、上面電極上にハンダバンプを形成することにより、フェースダウンで実装する構造にしても、フィレットをなくして実装面積を小さくすることができるが、図9に示される構造では、フェースダウンをしないため、抵抗体側を表面に露出させることができ、放熱をしやすいというメリットがある。
【0053】
さらに本実施例によれば、保護膜を前述のように上面電極上も含めた全面に形成することができるため、保護膜の表面を平坦化させることができる。その結果、実装時に真空コレットにより表面側を吸着する場合でも、確実に吸着することができ、実装性が向上する。さらに、上面電極が完全に保護膜により被覆されているため、メッキ液や使用環境下でのガスや水分などの侵入を抑制することができ、信頼性を向上させることができる。たとえば上面電極が露出していると、電極をメッキする際に、Au系の電極材料の場合には、ハンダ付けの際にハンダに溶解されて腐食するという問題を有し、Ag系の電極材料が好ましいが、Ag系の電極材料を上面電極に用いると、抵抗体との接触部から抵抗体にAgが拡散し、抵抗値が変化するという問題を有しており、両方を満足させるのが困難であったが、本実施例によれば、ハンダ腐食の問題がないため、抵抗体に対して強いAu系の電極材料を用いることができ、より一層抵抗体および電極の信頼性が向上する。
【0054】
さらに、電極メッキの際に、大きな基板ごとメッキをすることができるため、バレルメッキをする必要がなく、小形なチップ抵抗器にバレルメッキよりも均一なメッキを施すことができる。
【0055】
図12は、図9の変形例を示す実施例で、大きな基板に設けるスルーホールをチップに分割する部分に形成し、そのスルーホール内にスルーホール電極25、35を形成し、スルーホール電極25、35を側面に露出させたものである。そして、チップ化してから電極メッキを行っているため、スルーホール電極25、35の側面にもにNiメッキ層25a、35aおよびハンダメッキ層25b、35bが形成されている点で図9に示される例と異なるが、他の構造は図9に示される構造と同じで、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0056】
このチップ抵抗器を製造するには、まず、図13(a)に示されるように、大きな基板のチップに分割するラインS1、S2の抵抗体を形成する方向の両端部に相当する分割ラインS1上にスルーホールを形成しておき、そのスルーホール内に導電ペースト(導体電極ペースト)を印刷して乾燥させることによりスルーホール電極25、35を形成する。ついで、絶縁性基板1の裏面に導電ペーストを印刷して乾燥し、400〜800℃程度で焼成することにより、裏面電極22、32を形成する。その後は、前述の図9に示される構造の製法と同様に、上面電極21、31を導電ペーストの印刷、乾燥により形成し(図13(b))、スパッタリングなどにより抵抗材料を成膜し、所望の形状にパターニングすることにより薄膜の抵抗体4を形成する(図13(c))。その後、抵抗値を測定しながら、レーザトリミングを行うことにより、所望の抵抗値になるように調整する。
【0057】
そして、前述の例と同様に、その表面に1〜2層のガラスまたは樹脂からなる保護膜5(52、53)を形成する。この場合、保護膜5を、表面全体に印刷して形成することができることも同様である。その後、各チップに分割して、バレルメッキなどによりNiメッキ層25a、35a、ハンダメッキ層25b、35bを形成することにより、図12に示されるチップ型抵抗器が得られる。
【0058】
この例によっても、図9に示される例と同様に、薄膜抵抗体と厚膜電極とで構成しながら、薄膜抵抗体と厚膜電極との密着性の問題を生じることなく、薄膜抵抗体による高特性と、厚膜電極によるコストダウンを達成することができる。また、保護膜を上面電極上も含めた全面に形成することができることも同様で、保護膜の表面を平坦化させることができると共に、メッキ液や使用環境下でのガスや水分などの侵入を抑制することができ、信頼性を向上させることができる。
【0059】
図12に示される例では、スルーホール内の全体にスルーホール電極が埋め込まれる構造で示されているが、たとえば導電ペーストをスルーホール内に垂らすように付着することにより、スルーホール内の全体に充填されないで、スルーホール内壁に付着したスルーホール電極とすることもできる。この構造にすれば、大きな基板からチップに分割する際にブレークしやすく、ダイサーなどにより切断しなくてもスリットによるブレークにより分割することもできる。さらに、Niメッキなどをしても、スルーホール内に形成され、側面にメッキ分が出っ張るということもなく、実装基板などにハンダ付けする場合にも、スルーホール内にハンダフィレットが形成されるだけで、実装面積を余り大きくする必要がなく、前述のフィレットレスと同様の効果を得ながら、フィレットを形成することができ、ハンダ付けの信頼性を向上させることができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、抵抗特性に非常に大きく影響する抵抗体は薄膜で形成されることにより、高性能な抵抗器とされながら、他の電極はすべて厚膜により形成されることにより、製造工程は非常に簡単で少ない工数で非常に安価に得られる。しかも、薄膜上への厚膜形成による密着性の問題も解決され、全て薄膜で形成する場合に比べて、特性の低下は殆ど生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるチップ抵抗器の一実施形態を示す断面説明図である。
【図2】図1のチップ抵抗器を製造する主要部の工程説明図である。
【図3】図1のチップ抵抗器を製造する一例のフローチャートである。
【図4】本発明によるチップ抵抗器の他の実施形態を示す断面説明図である。
【図5】本発明によるチップ抵抗器のさらに他の実施形態を示す断面説明図である。
【図6】図5のチップ抵抗器を製造する主要部の工程説明図である。
【図7】本発明によるチップ抵抗器のさらに他の実施形態を示す断面説明図である。
【図8】図7のチップ抵抗器を製造する主要部の工程説明図である。
【図9】本発明によるチップ抵抗器のさらに他の実施形態を示す断面説明図である。
【図10】図9のチップ抵抗器を実装する際の占有面積を従来のチップ抵抗器と比較して示す説明図である。
【図11】図9に示すチップ抵抗器を製造する際の保護膜形成工程の説明図である。
【図12】本発明によるチップ抵抗器のさらに他の実施形態を示す断面説明図である。
【図13】図12のチップ抵抗器を製造する主要部の工程説明図である。
【図14】従来のチップ抵抗器の構造を説明する断面説明図である。
【符号の説明】
1 基板
4 抵抗体
5 保護膜
21 上面電極
21a 第1上面電極
21b 第2上面電極
22 裏面電極
23 側面電極
24 バンプ電極
31 上面電極
31a 第1上面電極
31b 第2上面電極
32 裏面電極
33 側面電極
34 バンプ電極
41 貫通孔
Claims (5)
- 絶縁性基板と、該絶縁性基板の表面上で、一端部から対向する他端部に延びるように薄膜により設けられる抵抗体と、該抵抗体の両端部と接続して前記絶縁性基板の両端部に厚膜により設けられる上面電極と、該上面電極と厚膜電極を介して電気的に接続され、前記絶縁性基板の裏面に厚膜により設けられる裏面電極と、前記抵抗体の表面に設けられる保護膜とからなり、前記上面電極が前記絶縁性基板の表面に設けられる第1上面電極および第2上面電極により形成され、前記抵抗体の両端部のそれぞれが、前記第1上面電極と第2上面電極とによりサンドイッチ構造に挟持されると共に、該第1上面電極と第2上面電極とが直接接触するように前記抵抗体両端部の一部が除去されており、前記第1上面電極または前記第2上面電極と前記裏面電極とが前記厚膜電極により接続されてなるチップ抵抗器。
- 前記厚膜電極が、前記絶縁性基板の側面に厚膜により形成される側面電極からなり、前記第2上面電極と前記裏面電極との間に接続して設けられてなる請求項1記載のチップ抵抗器。
- 前記厚膜電極が、前記絶縁性基板の前記両端部に貫通孔が形成され、該貫通孔内に厚膜により形成されるスルーホール電極からなり、前記第1上面電極と前記裏面電極とそれぞれ接続するように形成されてなる請求項1記載のチップ抵抗器。
- 前記貫通孔の縦断面が前記絶縁性基板の側面に露出しないように、前記貫通孔が形成されてなる請求項3記載のチップ抵抗器。
- 前記貫通孔の縦断面が前記絶縁性基板の側面に露出するように前記貫通孔が形成されると共に、該貫通孔内に前記スルーホール電極がほぼ充填されることにより、前記絶縁性基板の側面にスルーホール電極がほぼ平坦面で露出してなる請求項3記載のチップ抵抗器。
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