JP5262159B2 - 薄膜チップ抵抗器の製造方法 - Google Patents

薄膜チップ抵抗器の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5262159B2
JP5262159B2 JP2008032857A JP2008032857A JP5262159B2 JP 5262159 B2 JP5262159 B2 JP 5262159B2 JP 2008032857 A JP2008032857 A JP 2008032857A JP 2008032857 A JP2008032857 A JP 2008032857A JP 5262159 B2 JP5262159 B2 JP 5262159B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
surface electrode
resistor
electrode
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008032857A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009194129A (ja
Inventor
一宏 神田
光明 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008032857A priority Critical patent/JP5262159B2/ja
Publication of JP2009194129A publication Critical patent/JP2009194129A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5262159B2 publication Critical patent/JP5262159B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、各種電子機器に用いられる薄膜チップ抵抗器の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小形化およびコストダウンに伴い、搭載される電子部品に対しても小形化およびコストダウンへの要求が高まっている。チップ抵抗器においても小形化が進められるとともに、高精度でかつ電流雑音特性に優れた薄膜チップ抵抗器を安価に提供する要求が高まっている。
従来の薄膜チップ抵抗器は、図4に示すように、純度約96%のアルミナからなる絶縁基板1の裏面の両端部に形成した一対の裏面電極2と、前記絶縁基板1の上面の両端部に形成した一対の第1上面電極3と、この一対の第1上面電極3と電気的に接続されるようにスパッタリングにより成膜した後フォトリソ工法を用いて所望の形状にパターニングしたニッケルクロム合金等からなる抵抗体4と、この抵抗体4の一部を覆う保護膜5(第1の保護膜5a、第2の保護膜5b、第3の保護膜5c)と前記上面電極3および前記抵抗体4と電気的に接続され、かつ前記保護膜5と接するように前記絶縁基板1の上面の両端部に形成した銀系の樹脂からなる一対の第2上面電極6と、この第2上面電極6と前記裏面電極2を電気的に接続するように前記絶縁基板1の両端部に形成した一対の端面電極7と、この端面電極7と前記第2上面電極6と前記裏面電極2の露出部分に形成されたニッケルめっき層8と、このニッケルめっき層8を覆う錫めっき層9とを備えた構成としていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られており、これに記載の従来の薄膜チップ抵抗器においては、抵抗体4のみを薄膜で形成し、かつそれ以外の主要な構成要素、すなわち裏面電極2、第1上面電極3、第2上面電極6および端面電極7はすべて導電性ペーストを用いたスクリーン印刷等の厚膜プロセスによって形成しているため、抵抗体以外の主要な構成要素(電極等)を薄膜で形成する場合に比べて安価に製造することができ、また、抵抗体4に形成した貫通孔を通じて第1上面電極3と第2上面電極6で抵抗体4をサンドイッチすることにより、薄膜からなる抵抗体4と厚膜からなる第1上面電極3および第2上面電極6との密着性を向上させることができるという特徴を有していた。
特開2002−64002号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来の薄膜チップ抵抗器の製造方法においては、第1上面電極3と第2上面電極6とを相互に密着させるために抵抗体4に設けられる貫通孔を、フォトリソ工法を用いて抵抗体4のパターニングを行う際に同時に形成しているため、第1上面電極3に金等の酸化しにくい材料を用いた場合には、第1上面電極3上に位置する抵抗体4の一部をエッチングで除去する際に、貴金属である第1上面電極3と卑金属である抵抗体4との間で局部電池反応が進行して、第1上面電極3上に位置する抵抗体4が過エッチングとなり、第1上面電極3に近接する部分の抵抗体パターンに影響して所望の薄膜抵抗体パターンの形状が得られず、初期抵抗値の段階で不良が生じるため、それ以降の物づくりができないものであった。一方、過エッチングによる不良を出さないようにエッチング量を控えめにした場合には、抵抗体4に貫通孔が十分に形成されず第1上面電極3が露出しないため、抵抗体4の表面に存在するごく薄い酸化皮膜が影響して第2上面電極6と第1上面電極3の電気的なコンタクトを得ることができず、第2上面電極6上にプローブを接触させて抵抗値の精密な修正(トリミング)を行う際に、トリミング時の抵抗値の測定と完成品検査時の抵抗値の測定との間に誤差が生じて、抵抗値許容差が±0.1%以下の高精度の抵抗器を製造する場合に歩留りが悪化するものであった。また、抵抗体4のパターンと貫通孔をマスクスパッタ工法で同時に形成する方法も考えられるが、マスクスパッタ工法で用いられるメタルマスクの厚みは通常50〜300μmであり、このような厚みを有するメタルマスクを用いたマスクスパッタ工法では、線幅が10〜20μmでラダーエリアと微調整エリアを兼ね備えた抵抗体パターンを形成することが困難であった。さらに、第1上面電極3と第2上面電極6が直接コンタクトするために設けられる第1上面電極3の露出部分が現れるように、マスクスパッタ工法で抵抗体材料となる薄膜を形成した後にフォトリソ工法で別途抵抗体パターンを形成する方法や、第1上面電極3の露出部分を形成する工程と抵抗体パターンを形成する工程でそれぞれ別個にフォトリソ工法を実施する方法も考えられるが、工数が増えたり温度特性のばらつきが大きくなる等コストアップや精度低下につながるものであった。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、抵抗値精度の高い薄膜チップ抵抗器を少ない工数で安価に製造することができる薄膜チップ抵抗器の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、シート状の絶縁基板の上面に貴金属からなる複数の薄膜上面電極を形成する工程と、前記シート状の絶縁基板のほぼ全面に薄膜プロセスで導体を形成した後フォトリソプロセスで抵抗体パターンを形成することによって複数の薄膜抵抗体を形成する工程と、前記薄膜抵抗体における前記薄膜上面電極と重なる部分を覆うように導体樹脂ペーストを印刷することにより複数の導体樹脂上面電極を形成する工程と、前記抵抗体パターンにレーザートリミングを施すことにより抵抗値を調整する工程とを備え、前記薄膜抵抗体における前記薄膜上面電極と重なる部分にレーザーにより複数の孔を設けて前記薄膜上面電極を露出させ、かつこの複数の孔を介して前記薄膜上面電極と前記導体樹脂上面電極とを電気的に接続するように構成したもので、この製造方法によれば、前記薄膜抵抗体における前記薄膜上面電極と重なる部分にレーザーにより複数の孔を設けて前記薄膜上面電極を露出させ、かつこの複数の孔を介して前記薄膜上面電極と前記導体樹脂上面電極とを電気的に接続するように構成しているため、従来のようにフォトリソ工法を用いて薄膜抵抗体のパターニングを行うと同時に貫通孔を形成するようにしたものに比べて、レーザーを用いることにより、所望の位置に所望の大きさの孔を迅速にかつ確実に形成することができ、また、レーザーにより設けられた複数の孔を介してトリミングプローブが接する導体樹脂上面電極と、表面が酸化しにくい貴金属からなる薄膜上面電極とは直接接することになるため、抵抗値の測定が薄膜抵抗体の表面に存在する酸化皮膜の影響を受けることはなくなり、これにより、トリミング時の抵抗値と完成抵抗値との誤差がほとんどなくなるため、抵抗値精度の高い薄膜チップ抵抗器が少ない工数で安価に得られるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明の薄膜チップ抵抗器の製造方法は、薄膜抵抗体における薄膜上面電極と重なる部分にレーザーにより複数の孔を設けて前記薄膜上面電極を露出させ、かつこの複数の孔を介して前記薄膜上面電極と導体樹脂上面電極とを電気的に接続するように構成しているため、従来のようにフォトリソ工法を用いて薄膜抵抗体のパターニングを行うと同時に貫通孔を形成するようにしたものに比べて、レーザーを用いることにより、所望の位置に所望の大きさの孔を迅速にかつ確実に形成することができ、また、トリミングプローブが接する導体樹脂上面電極と、表面が酸化しにくい貴金属からなる薄膜上面電極とは、レーザーにより設けられた前記複数の孔を介して直接接することになり、これにより、抵抗値の測定が薄膜抵抗体の表面に存在する酸化皮膜の影響を受けることはなくなるため、トリミング時の抵抗値と完成抵抗値との誤差はほとんどなくなり、これにより、抵抗値精度の高い薄膜チップ抵抗器が少ない工数で安価に得られるという優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態における薄膜チップ抵抗器の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における薄膜チップ抵抗器の断面図である。この図1において、11は純度96%のアルミナからなる絶縁基板、12は絶縁基板11の上面の両端部に形成された一対の薄膜上面電極、13は薄膜上面電極12の少なくとも一部を覆い、かつこの薄膜上面電極12と電気的に接続された薄膜抵抗体で、この薄膜抵抗体13には薄膜上面電極12が露出するように孔14が設けられているものである。15は薄膜上面電極12と孔14を覆うように形成された一対の導体樹脂上面電極、16は薄膜抵抗体13のすべてと導体樹脂上面電極15の一部を覆うように形成された保護膜、17は絶縁基板11の裏面の両端部に形成された一対の裏面電極、18は薄膜上面電極12、導体樹脂上面電極15および裏面電極17と電気的に接続される一対の端面電極、19は導体樹脂上面電極15、裏面電極17および端面電極18の表面を覆うニッケルめっき層、20はニッケルめっき層19の表面を覆う錫めっき層である。
次に、本発明の一実施の形態における薄膜チップ抵抗器の製造方法を図1の断面図、図2(a)〜(d)および図3(a)〜(d)の製造工程図にもとづいて説明する。
まず、図2(a)に示すように、純度96%のアルミナからなる絶縁基板11の上面の両端部に、空気中で酸化しにくい貴金属材料、例えば金を主成分とする金属有機物ペーストをスクリーン印刷して乾燥させ、その後、金属有機物ペーストの有機成分だけを飛ばし、そして金属成分だけを絶縁基板11上に焼き付けるために、ベルト式連続焼成炉によって600〜900℃で焼成し、薄膜上面電極12を形成する。ここで図2(a)には、薄膜チップ抵抗器の個片サイズである長辺がL(mm)で短辺W(mm)の矩形状の絶縁基板11が示されており、以下の製造工程の説明でもこの個片サイズの絶縁基板11を用いて説明しているが、実際の製造工程では、この個片サイズの絶縁基板11を多数個縦横に得ることができるシート状の絶縁基板を用いて、後述する端面電極の形成工程前にシート状の絶縁基板を短冊状または個片状に分割しているものである。なお、この薄膜上面電極12を構成する材料は金系の材料に限定されるものではなく、空気中で酸化しにくい他の貴金属材料、例えば銀、白金、イリジウムやそれらの合金を用いてもよいものである。
次に、図2(b)に示すように、絶縁基板11のほぼ全面にスパッタリング等の薄膜プロセスを用いてニッケルクロム合金等からなる薄膜導体を形成した後、フォトリソプロセスを用いて薄膜導体の不要部分を除去した抵抗体パターンを形成することにより、薄膜抵抗体13を形成する。ここで、図2(b)に示す薄膜抵抗体13のパターンは線幅が10〜20μmと細く、ラダーエリア(粗調整エリア)と微調整エリアを兼ね備えた複雑な形状であるため、マスクスパッタ工法で形成することは困難なものであり、そのため、薄膜抵抗体13のパターンはフォトリソプロセスを用いて形成することが必要となるものである。なお、この薄膜抵抗体13を構成する材料はニッケルクロム系合金に限定されるものではなく、要求される特性に応じて他の材料、例えば窒化タンタル系、クロムシリコン系、酸化タンタル系等の抵抗体として使用できる金属合金やその複合体を用いてもよいものである。
次に、図2(c)に示すように、薄膜抵抗体13における薄膜上面電極12と重なる部分にレーザーを当てて複数の孔14を設けることにより、薄膜上面電極12の表面を露出させる。ここで、ビーム径や出力を制御したレーザーを薄膜抵抗体13に当てることによって所望の位置に所望の大きさの孔14を迅速にかつ確実に形成することができるため、後述する導体樹脂上面電極と薄膜上面電極12の電気的コンタクトも良好となるものである。なお、図1の断面図においては、孔14は薄膜上面電極12の厚み方向の一部を除去するように形成されているが、この孔14は薄膜上面電極12の厚み方向のすべてを除去して絶縁基板11の一部に達するように形成してもよいものである。この場合は、後述する導体樹脂上面電極と薄膜上面電極12の電気的コンタクトは、孔14の側面を介して確保されるものである。
次に、図2(d)に示すように、孔14を覆い、かつ薄膜上面電極12と電気的に接続されるように、導体樹脂上面電極15をその厚みが3μm以上20μm以下となるように形成する。この導体樹脂上面電極15は、例えばエポキシ系等の樹脂と銀等の導電性粒子の混合体からなる導電性樹脂ペーストを印刷して硬化させることにより形成するものであり、ガラスフリットと導電性粒子を混合焼成した電極材料と比較した場合、鉛を含まず製造プロセスの温度も低くできるため、環境保護の観点からも優れているものである。
次に、図3(a)に示すように、薄膜抵抗体13にレーザートリミングを施すことにより、薄膜抵抗体13の抵抗値の調整を行う。ここで、レーザートリミングを施す際には、抵抗値測定用のプローブを導体樹脂上面電極15上に配置するため、このプローブが接する導体樹脂上面電極15と薄膜上面電極12とが直接接することによって、抵抗値の測定において薄膜抵抗体13の表面に存在する酸化皮膜の影響を受けることはほとんどなくなり、これにより、トリミング時の抵抗値と完成抵抗値との誤差もほとんどなくなるため、抵抗値精度が±0.1%以下である高精度品が迅速にかつ確実に生産できるものである。なお、薄膜抵抗体13にレーザートリミングを施す前に、マスクスパッタ工法を用いて、酸化ケイ素やアルミナ等の高絶縁性材料からなる無機保護膜(図示せず)を、薄膜抵抗体13を覆うように50nm〜10μmの厚みで形成してもよいものである。
また、レーザートリミング時に抵抗値を計測するプローブが接触する導体樹脂上面電極15の厚みは、3μm以上20μm以下となるようにすることが適当である。なぜならば、導体樹脂上面電極15の厚みが3μmより薄い場合は、プローブが導体樹脂上面電極15の内部を傷つけたり貫通することによって、プローブと導体樹脂上面電極15との接触が不安定になるため、抵抗値の測定が安定しないものであり、一方、導体樹脂上面電極15の厚みが20μmより厚い場合は、導体樹脂上面電極15の厚み方向の抵抗値が大きくなるため、それに伴う抵抗値の変動により薄膜チップ抵抗器の抵抗値測定精度が安定しなくなるものである。なお、レーザートリミング工程の終了後に、必要に応じて絶縁基板11を水系またはアルコール系の洗浄液を用いて超音波洗浄することによってレーザートリミング工程において発生した滓を除去する洗浄工程を設けるようにしてもよいものである。
次に、図3(b)に示すように、薄膜抵抗体13のすべてと導体樹脂上面電極15の一部を覆うように熱硬化性樹脂ペーストを印刷して硬化させることにより保護膜16を形成する。この保護膜16には、必要に応じて抵抗値等の特性を表示する捺印や薄膜チップ抵抗器の方向性判別に用いる認識マークを印刷する。この保護膜16は導体樹脂上面電極15と重なる寸法を200μm以下とするのが好ましい。なぜならば、保護膜16における導体樹脂上面電極15と重なる寸法が200μmを越える場合は、保護膜16と導体樹脂上面電極15の重なっている部分に後述するニッケルめっき層と錫めっき層が付かないため、保護膜16と導体樹脂上面電極15の重なっている部分において導体樹脂上面電極15の抵抗値が薄膜チップ抵抗器の完成抵抗値に直列に加わることになって、特に低い抵抗値において薄膜チップ抵抗器の完成抵抗値の精度ならびにTCRの精度を保証することが困難になるからである。
次に、図1および図3(c)に示すように、絶縁基板11の裏面に裏面電極17を形成した後、薄膜上面電極12、導体樹脂上面電極15および裏面電極17とそれぞれ電気的に接続されるように絶縁基板11の両端面に端面電極18を形成する。この端面電極18は、例えばエポキシ系等の樹脂と銀、ニッケル、カーボン等の導電性粒子の混合体からなる導電性樹脂ペーストを塗布して硬化させることにより形成するものであり、この場合、鉛を含まないため、環境保護の観点からも優れており、また、端面電極18をスパッタ等の薄膜で形成する場合と比べて安価に製造できるものである。
最後に、図1および図3(d)に示すように、はんだ付け時の信頼性を確保するために、絶縁基板11の上面、裏面および端面の露出した電極部分にニッケルめっき層19を形成し、さらにこのニッケルめっき層19を覆うように錫めっき層20を形成することにより、本発明の一実施の形態における薄膜チップ抵抗器は製造されるものである。なお、上記したニッケルめっき層19を形成する前に銅あるいは銅系合金等の低抵抗率の材料をめっきするようにすれば、めっき部分の抵抗値を下げることができるため、薄膜チップ抵抗器の完成抵抗値精度をさらに上げることが可能となるものである。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施の形態における薄膜チップ抵抗器の製造方法においては、薄膜抵抗体13における薄膜上面電極12と重なる部分にレーザーにより複数の孔14を設けて前記薄膜上面電極12を露出させ、かつこの複数の孔14を介して前記薄膜上面電極12と導体樹脂上面電極15とを電気的に接続するようにしているため、トリミングプローブが接する導体樹脂上面電極15と、表面が酸化しにくい貴金属からなる薄膜上面電極12とは、レーザーにより設けられた前記複数の孔14を介して直接接することになり、これにより、抵抗値の測定が薄膜抵抗体13の表面に存在する酸化皮膜の影響を受けることはほとんどなくなるため、トリミング時の抵抗値と完成抵抗値との誤差はほとんどなくなり、これにより、抵抗値精度の高い薄膜チップ抵抗器が少ない工数で安価に製造できるものである。
なお、上記本発明の一実施の形態においては、1個の薄膜チップ抵抗器に一対の薄膜上面電極12および1個の薄膜抵抗体13を有する構成について説明したが、この構成に限定されるものではなく、1個の薄膜チップ抵抗器に複数対の薄膜上面電極12および複数個の薄膜抵抗体13を有する多連またはネットワークタイプの構成のものにも、本発明は適用できるものである。
本発明に係る薄膜チップ抵抗器の製造方法は、薄膜抵抗体における薄膜上面電極と重なる部分にレーザーにより複数の孔を設け、かつこの複数の孔を介して薄膜上面電極と導体樹脂上面電極とを電気的に接続するように構成することにより、トリミング時の抵抗値と完成抵抗値の誤差が低減されるようにしたものであり、特に抵抗値精度が±0.1%以下である高精度の薄膜チップ抵抗器の製造方法において有用なものである。
本発明の一実施の形態における薄膜チップ抵抗器の断面図 (a)〜(d)同薄膜チップ抵抗器の製造方法を示す製造工程図 (a)〜(d)同薄膜チップ抵抗器の製造方法を示す製造工程図 従来の薄膜チップ抵抗器の断面図
符号の説明
11 絶縁基板
12 薄膜上面電極
13 薄膜抵抗体
14 孔
15 導体樹脂上面電極

Claims (1)

  1. シート状の絶縁基板の上面に貴金属からなる複数の薄膜上面電極を形成する工程と、前記シート状の絶縁基板のほぼ全面に薄膜プロセスで導体を形成した後フォトリソプロセスで抵抗体パターンを形成することによって複数の薄膜抵抗体を形成する工程と、前記薄膜抵抗体における前記薄膜上面電極と重なる部分を覆うように導体樹脂ペーストを印刷することにより複数の導体樹脂上面電極を形成する工程と、前記抵抗体パターンにレーザートリミングを施すことにより抵抗値を調整する工程とを備え、前記薄膜抵抗体における前記薄膜上面電極と重なる部分にレーザーにより複数の孔を設けて前記薄膜上面電極を露出させ、かつこの複数の孔を介して前記薄膜上面電極と前記導体樹脂上面電極とを電気的に接続するように構成した薄膜チップ抵抗器の製造方法。
JP2008032857A 2008-02-14 2008-02-14 薄膜チップ抵抗器の製造方法 Active JP5262159B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008032857A JP5262159B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 薄膜チップ抵抗器の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008032857A JP5262159B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 薄膜チップ抵抗器の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009194129A JP2009194129A (ja) 2009-08-27
JP5262159B2 true JP5262159B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=41075898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008032857A Active JP5262159B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 薄膜チップ抵抗器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5262159B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110126417A (ko) * 2010-05-17 2011-11-23 삼성전기주식회사 저항기 및 저항기 형성방법
WO2012114673A1 (ja) * 2011-02-24 2012-08-30 パナソニック株式会社 チップ抵抗器およびその製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09266109A (ja) * 1996-03-29 1997-10-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 抵抗器の製造方法
JP4083900B2 (ja) * 1998-12-10 2008-04-30 秋田県 薄膜抵抗器およびその製造方法
JP4722318B2 (ja) * 2000-06-05 2011-07-13 ローム株式会社 チップ抵抗器
JP4984855B2 (ja) * 2005-12-19 2012-07-25 パナソニック株式会社 薄膜チップ抵抗器、薄膜チップコンデンサおよび薄膜チップインダクタの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009194129A (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4722318B2 (ja) チップ抵抗器
US6724295B2 (en) Chip resistor with upper electrode having nonuniform thickness and method of making the resistor
JP2001118701A (ja) 電流検出用低抵抗器及びその製造方法
JP4984855B2 (ja) 薄膜チップ抵抗器、薄膜チップコンデンサおよび薄膜チップインダクタの製造方法
JP5262159B2 (ja) 薄膜チップ抵抗器の製造方法
JP4904825B2 (ja) チップ抵抗器の製造方法
JP2010062407A (ja) 薄膜チップ抵抗器の製造方法
JP2000306711A (ja) 多連チップ抵抗器およびその製造方法
US9068913B2 (en) Photolithographic structured thick layer sensor
JP5166140B2 (ja) チップ抵抗器及びその製造方法
JP5261947B2 (ja) 低抵抗チップ抵抗器およびその製造方法
CN107256746A (zh) 片式热敏电阻器的制造方法与片式热敏电阻器
JP2001272366A (ja) 湿度検出機能を持つ電子部品及びその製造方法
JP2010199283A (ja) 複合抵抗器及びその製造方法
JP2008244211A (ja) 薄膜チップ抵抗器の製造方法
JP4867487B2 (ja) チップ抵抗器の製造方法
JP2007085993A (ja) 歪センサとその製造方法
JP6295425B2 (ja) 歪みゲージ
EP1501104A1 (en) Circuit board having resistor and method for manufacturing the circuit board
JP2015060955A (ja) 厚膜抵抗器の製造方法
JP2000030902A (ja) チップ型抵抗器とその製造方法
WO2020208931A1 (ja) 硫化検出抵抗器
JP2000299203A (ja) 抵抗器およびその製造方法
JP2005303199A (ja) 電子部品用集合基板及び電子部品の製造方法
JP5135745B2 (ja) チップ部品およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101215

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20110113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120911

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121109

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130415

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5262159

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151