JP4721835B2 - 位置決め制御装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
インクジェット記録方式における副走査方向への記録紙搬送機構においては、従来では、砥石搬送ローラや搬送ベルトによる搬送方法が一般的であり、これらの送り量制御には搬送ローラ軸上にコードホイールを設置し、この値をエンコーダセンサで読み取り制御を行う方法が一般的である。例えば、特開2002−248822号公報(シート搬送装置及び記録装置)(特許文献1)には、プラテンの上流側と下流側に搬送ローラと排出ローラを配置し、記録紙を副走査方向に搬送する構成において、搬送ローラ軸上にコードホイールを設置しこの値をエンコーダセンサで読み取って記録紙の搬送を制御するものが開示されている。
例えば、モータからタイミングベルトとプーリを介して記録紙の搬送軸を駆動する機構の場合、記録紙の搬送軸上にあって記録紙を搬送する部分(砥石搬送ローラや搬送ベルト)の負荷抵抗が大きいため、プーリや記録紙搬送軸がねじれたり、軸上のゴム層が弾性変形する現象が発生する。このような現象により、プーリ上にあるエンコーダを使用して位置決めを行っても、記録紙の搬送軸上の位置は目標位置にならない問題がある。
加えて、負荷抵抗が大きく剛性が低い場合、制御系による機械共振が生じやすく、制御系の比例ゲインを大きくすることはできない。そのため、積分器等を使用し定常的な位置偏差を抑圧させる方法が一般的であるが、位置偏差を抑圧する時間が掛かってしまう問題がある。
加えて、インクジェット記録方法における副走査方向への記録紙搬送機構と同様に、負荷抵抗が大きく剛性が低い場合、制御系による機械共振が生じやすく、制御系の比例ゲインを大きくすることはできない。そのため、積分器等を使用し定常的な位置偏差を抑圧させる方法が一般的であるが、位置偏差を抑圧する時間が掛かってしまう問題がある。
一般的な超精密位置決めステージは、空気軸受、真空ロック、微動ばね、リニアモータ、粗動用コントローラ、及び微動コントローラから構成されている。一方、上記特許文献2のものでは、上記空気軸受と真空ロックと微動ばねを転がり案内に置き換え、粗動用コントローラと微動コントローラと切換方法を工夫することによって、簡単な構成で高速高精度な精密位置決め装置を提供するものである。
この特許文献2に記載の発明では、ステージのキャリッジに直接リニアモータが取り付けられ、且つ、キャリッジの位置を直接検出できる構成であるため、上記問題の1つである伝達系や可動部の剛性による誤差が発生しない構成に成っているが、この発明を適用しただけでは、剛性の低い伝達系を備える本発明のような装置では、エンコーダの値と可動部の変位量を一致させることはできない。
この特許文献2では、微動コントローラを使用して位置検出器が目標位置となるように制御を行うのに対し、本発明では、伝達機構や可動部の弾性変形を考慮する必要があるため、目標位置を補正した値を使用して微動を行うものである。したがって、上記特許文献2に記載の発明を適用しただけでは、本発明の問題は解決することができない。
また、この他に移動体の位置決め制御に関するものとしては、特公平7−117855号公報(移動体の位置決め制御方法)に記載された発明がある。この発明は、移動距離に応じて弾性特性を考慮して制御ループの伝達関数を変更するものである。
上記制御演算部は、上記可動部が大きく移動するときの粗動特性を考慮した粗動コントローラと、上記可動部が微小移動するときの微動特性を考慮した微動コントローラを備えて成り、
目標位置xrefに対し、上記位置検出器から可動部までの伝達機構部の弾性変形量Δxcを考慮した修正目標位置xref_cを設定し、上記粗動コントローラによって位置決めを行う粗動制御ステップと、
上記モータの駆動力を0とし伝達機構部の弾性変形を開放することによって、上記位置検出器より可動部の現在位置を取得する可動部位置検出ステップと、
上記可動部位置検出ステップによって得られた位置情報xから、再度、上記粗動制御ステップを行うか、又は微動制御ステップを行うかを判定する粗微動判定ステップと、
上記伝達機構部の弾性変形量Δxcと、可動部の弾性変形量Δxfを考慮した修正目標位置xref_fを設定し、上記微動コントローラによって位置決めを行う微動制御ステップとを備えていることである。
この構成によれば、粗動制御ステップの目標位置の補正方法を提供できるので、短時間で微動制御ステップに切換えるようにすることができる。
この構成によれば、微動制御ステップの目標位置の補正方法を提供できるので、短時間で精度良く可動部を目標位置へ位置決めできるようにすることができる。
この構成によれば、粗動コントローラと微動コントローラを備えていることにより、短時間で位置決めをすることができる。
この構成によれば、微動制御ステップにおける目標位置の補正演算負荷を低減することができる。
この構成によれば、弾性変形量Δxcを算出するΔxc算出ステップを備えることにより、負荷や剛性が経時的に変化してもそれに対応することができる。
この構成によれば、機構を変更することなく、簡単に弾性変形量Δxcを求めるΔxc算出ステップを備えることができる。
この構成によれば、可動部の位置情報xの絶対値の大きさにより、粗動ステップと微動ステップのどちらへ進むかを判定する粗微動判定ステップを備えているので、可動部を高速で高精度に位置決めすることができる。
この構成によれば、上記各ステップの演算を上位の演算器に実行させることができるので、制御演算部の負荷を減らすことが可能である。
この構成によれば、上記各ステップの演算を制御演算部の演算器に実行させることができるので、上位演算器の演算負荷を低減することが可能である。
(1) 請求項1に係る発明
伝達機構系の剛性が低く可動部の負荷抵抗の大きな機構において、粗動コントローラと微動コントローラを備えると共に、粗動制御ステップ、可動部位置検出ステップ、粗微動判定ステップ、及び微動制御ステップを備えることにより、高速で高精度の位置決め制御を行うことができ、安価な位置決め制御装置を提供することができる。
また、粗動制御ステップの目標位置の補正方法を提供できるので、短時間で微動制御ステップに切換えることができ、可動部の位置決めを短時間で行うことができる。さらに、微動制御ステップの目標位置の補正方法を提供できるので、可動部を短時間で精度良く目標位置へ位置決めすることができる。
粗動コントローラと微動コントローラを備えることにより、短時間で精度の高い位置決めが可能となる。
微動制御ステップにおける目標位置の補正演算負荷を低減することにより、位置決め動作を高速化することができると共に、位置決め装置を安価にすることができる。
(4)請求項4に係る発明
弾性変形量Δxcを算出するΔxc算出ステップを備えることによって、負荷や剛性が経時的に変化してもそれに対応することができるので、短時間で高精度に位置決めすることが可能である。
機構を変更することなく、簡単に弾性変形量Δxcを求めるΔxc算出ステップを備えることができるので、環境変動等に対するロバスト性を向上することが可能である。
(6) 請求項6に係る発明
可動部の位置情報xの絶対値の大きさにより、粗動ステップと微動ステップのどちらへ進むかを判定する粗微動判定ステップを備えているので、可動部を高速で高精度に位置決めすることができる。
それぞれのステップの演算を上位の演算器に実行させることにより、制御演算部の負荷を減らすことができ、制御用の安価な演算器を使用することが可能である。
(8) 請求項8に係る発明
それぞれのステップの演算を制御演算部の演算器に実行させることにより、上位演算器の演算負荷を低減することができる。
(9) 請求項9に係る発明
請求項1〜請求項8のいずれかの位置決め制御装置を搭載することによって、記録紙搬送機構を高速で高精度に位置決めすることができる画像形成装置を安価に提供することができる。
先ず、インクジェット記録装置100について、図1を用いて説明する。図1はインクジェット記録装置の断面図である。
このインクジェット記録装置100は、プリンタ部50の上方にスキャナ部30を配置し、複写装置として構成されている。このスキャナ部30とプリンタ部50の間には、排紙部40が形成されている。
上記スキャナ部30は、コンタクトガラス31の下方に走査手段32が走行可能に配設されており、光源により照明された原稿からの反射光をミラーやレンズ等を介してCCD33に導き、原稿画像の読み取りが行われる。上記コンタクトガラス31の上方には、圧板34が開閉可能に設けられている。
インクジェットエンジン20は記録紙搬送装置1を有しており、この実施の形態では静電吸着ベルト2を用いて記録紙を副走査方向に搬送するシステムを採用している。静電吸着ベルト2による搬送システムは、従来のローラ搬送方式に比べて安定した紙送りが可能である。上記記録紙搬送装置1の上に位置するキャリッジ21は、印字ヘッド22を搭載して主走査方向(図1の紙面に垂直な方向)に往復移動し、印字ヘッド22からインク滴を吐出して印字を行う。本例の印字ヘッド22は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(Bk)の各色毎に1ヘッドの4ヘッド構成である。ただし、ヘッド数はこれに限らず、2色で各色1ヘッドの2ヘッド構成等でも良い。また、主走査方向に往復移動する必要のないラインヘッドでも良い。
図2(a)において、記録紙を副走査方向に搬送する搬送手段としての静電吸着ベルト2は無端ループ状に形成され、搬送ローラ3とテンションローラ4とに掛け渡されている。該静電吸着ベルト2に電荷を付与する帯電ローラ5、該静電吸着ベルト2を除電するための除電ブラシ6、及び該静電吸着ベルト2をクリーニングするためのクリーニングブレード7が、それぞれ静電吸着ベルト2の外周面に圧接されている。上記帯電ローラ5、除電ブラシ6、及びクリーニングブレード7は、ブラケット16に支持されている。このブラケット16には、上記クリーニングブレード7により静電吸着ベルト2から除去した紙粉やインク汚れ等を貯留する回収部が設けられている。
上記搬送ローラ3の側方には入口ガイド部材35が配置されており、給紙部から給送されてきた記録紙を、搬送ローラ3(静電吸着ベルト2)と加圧板14の間に案内する。静電吸着ベルト2の上面に静電的に吸着された記録紙は、図2(a)において反時計回りに回動する静電吸着ベルト2によって、同図の右から左方向、すなわち副走査方向に搬送される。
上記搬送ローラ3の軸には、コードホイール8が装着されている。このコードホイール8には図示しないスリットが形成されており、該スリットを検出するための透過型のエンコーダセンサ9が設けられている。該コードホイール8とエンコーダセンサ9により、ロータリエンコーダを構成する。このロータリエンコーダとしては300LPI以上、4800CR以上のものを使用するのが好ましい。
なお、図2における符号11及び12はベルトエンコーダ用のセンサーであり、本発明とは直接関係のないものである。
ここでは、コードホイール8とエンコーダセンサ9が搬送ローラ3の片端面に取り付けられているものとして説明しているが、コードホイールとエンコーダセンサが一体化したエンコーダや、エンコーダが同軸上に取り付けられたモータを使用しても良い。
粗動領域では(大きい距離を移動する場合)、モータが発生したトルクによって、搬送ローラの軸、又は搬送ローラの軸に取り付けてあるプーリが弾性変形する。この弾性変形量は、可動部である静電吸着ベルトが動き出すために必要なトルクと、加速に必要となるトルクの和とほぼ比例する。所定の変形量である上記弾性変形量を伴って、ほぼ慣性系の応答と同等な応答を示す。この応答をばねと質量のモデルで表すと図5(a)となる。回転系に対して直動系ではトルク、イナーシャ、角度、角速度、角加速度を、それぞれ力、質量、位置、速度、加速度と置き換えればよい。ここでは、このような特性を示す領域を慣性領域と呼ぶ。
また、搬送ローラに掛けられた静電吸着ベルトは、該搬送ローラの軸やプーリの弾性変形に加えて、上記粘弾性特性の影響のため、エンコーダとは同じ変位を示さない。しかし、エンコーダの変位の数分の1から数十分の1(例えは、エンコーダが13μmの変位のとき、静電吸着ベルトの表面は2.6μmの変位)となるが、モータトルクに比例する特性を示す。見方を変えると、エンコーダの変位と静電吸着ベルトの表面の変位は比例関係となっている。
また、搬送ローラに掛けられた静電吸着ベルトは、搬送ローラの軸やプーリの弾性変形に加えて、上記粘弾性特性の影響のため、エンコーダよりも小さい変位を示すのは上記弾性領域と同等である。しかし、モータトルクを0にすると、エンコーダと同じ変位に収束する。
図7及び図8は、セミクローズドループと呼ばれる一般的な位置決め制御系のブロック線図である。図7は、位置のフィードバックループのみからなる位置決め制御系であり、図8は、位置と速度のフィードバックループからなる位置決め制御系である。
上記サーボモータ119には、DCブラシ付モータ、DCブラシレスモータ、又はACサーボモータ等を使用することができる。このようなサーボモータ119の種類によって、ドライバ118の駆動形式(単相、三相、ホール素子入力等)も変わってくる。
そのための構成について説明する。図7に示されているような、位置のフィードバックループのみからなる位置決め制御系の場合は、位置補償器117の内部の構成を図9(a)に示すような構成とする。この位置補償器117の内部には、微動補償器160と粗動補償器161と切換器162が設けられている。この粗動補償器161には、図5(a)に示されるようなモデルに対応した位置補償器が設計されて実装されている。また、モデルは、伝達機構部と可動部のばねk1を無視して、伝達機構部と可動部の質量又はイナーシャを1つのものとして考えた慣性系として設計されたものでも良い。
上記微動補償器160には、図5(c)に示されているような、伝達機構部と可動部それぞれの質量又はイナーシャと、ばねk1及びばねk2からなるモデルに対応した位置補償器が設計されて実装されている。単純化のために、伝達機構部と可動部の質量又はイナーシャの和と、ばねk1及びばねk2を直列にしたばねから成るモデルを使用して設計されたものでも良い。
上記微動補償器163には、図5(c)で示されているような、伝達機構部と可動部それぞれの質量又はイナーシャと、ばねk1及びばねk2からなるモデルに対応した速度補償器が設計されて実装されている。単純化のために、伝達機構部と可動部の質量又はイナーシャの和と、ばねk1及びばねk2を直列としたばねからなるモデルを使用して設計されたものでも良い。
以上説明した図7及び図8用の微動補償器及び粗動補償器は、PID(比例、積分、微分)や位相進みや位相遅れ等の古典制御理論、若しくは図示されていないが状態量をフィードバックする現代制御理論に基づく状態フィードバック、又はH∞制御に代表されるロバスト制御理論等のいずれの理論を使用して設計しても良い。
エンコーダパルスから速度を検出する場合は、DSP139によって差分演算をする方法や、F/V変換回路(図示を省略)による方法や、基本クロック(図示を省略)によってパルス間隔を測定する速度カウンタ等の方式がある。
DSP139は、目標位置xrefの情報をホストCPU137からホストインタフェース138を介して受け取る。DSP139は、目標位置xrefが位置決め制御機構の所定の弾性変形量Δxc以上である場合、粗動制御ステップを行う(図11のステップS2を参照)。この粗動制御ステップでは、移動方向の正負によりΔxcを考慮した目標位置を(1)式及び(2)式のように設定する。ここでは、補正目標位置xref_cと呼ぶことにする。
正方向への移動: xref_c=xref+Δxc (1)
負方向への移動: xref_c=xref−Δxc (2)
正方向への移動: xref_f=xref+f(Δxf) (3)
負方向への移動: xref_f=xref−f(Δxf) (4)
上記弾性変形量Δxfは、目標位置xrefと現在位置xの偏差の絶対値となる。即ち、Δxf=|xref−x|である。(3)式と(4)式から分かるように、目標位置xrefを補正する項は、Δxfの関数として定義される。例えば、図6(a)における力又はトルクに対するエンコーダ変位の傾きをαe、力又はトルクに対する可動部の変位の傾きをαbとすると、線形であれば(5)式として表すことができる。
f(Δxf)=(αb/αe)Δxf (5)
以上で説明した位置決め制御装置の動作については、図11のフローチャートに示している。
粗動制御ステップと微動制御ステップは共に、図8に示された位置と速度のフィードバックループを持つ位置決め制御系について説明したが、この位置決め制御系は、図7に示された位置フィードバックのみの位置決め制御系を使用しても良い。また、粗動制御ステップでは、図8に示された位置と速度のフィードバックループを持つ位置決め制御系を使用し、微動制御ステップでは、図7に示された位置フィードバックのみの位置決め制御系を使用しても良い。特に、微動制御ステップでは、エンコーダの分解能の関係から速度情報が粗くなってしまうので、位置制御フィードバックのみの位置決め制御系を使用することは有効な手段である。速度検出方法にエンコーダ情報を使用するのではなく、タコジェネレータを使用する場合においても、低速領域ではS/Nが悪くなるため上記の手段は有効である。
しかし、上記伝達機構の弾性変形量Δxcは、伝達機構の摩擦力Fdμ1と可動部の摩擦力Fdμ2等の負荷の大きさによって変化する。これらの負荷は、温度や湿度、潤滑具合等の環境によって変動する。よって、初期段階で設定した弾性変形量Δxcに誤差が生じる可能性がある。この誤差の発生によって、通常であれば、上記粗微動判定ステップにおける判定の後、次のステップである微動制御ステップに進めるところが、再度粗動制御ステップに戻ってしまい、それによって位置決め完了時間が長くなる可能性がある。
弾性変形量Δxcの誤差を抑えるために、位置決め制御装置を初期化した際、又は所定の時間が経過した際に、弾性変形量Δxcを算出するΔxc算出ステップを備えることも可能である。
上記伝達機構部の弾性変形が開放されるために待ち時間を数msecから数十msecおく。モータによって力又はトルクを加えているときのモデルは図5(a)であり、k1の弾性変形を開放した状態のモデルは図5(b)である。この構成では、伝達機構部の摩擦力Fdμ1は可動部の摩擦力Fdμ2よりも十分に小さいと考えられるため、弾性変形の開放と共に伝達機構部のエンコーダの値が戻ることになる。このエンコーダの戻り量を弾性変形量Δxcの値とする。測定精度を向上させるため、数回同様な動作を繰り返して、その値の平均値を弾性変形量Δxcとしても良い。また、繰り返しデータの中の異常値を除いた後の平均値を弾性変形量Δxcとしても良い。
以上の構成及び動作の説明では、画像形成装置の記録紙搬送装置やリニアステージを例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、伝達機構を介して動力を伝達(直動でない)し、かつセミクローズドループをもち、対象物の負荷が大きく剛性の低い機構を高速かつ高精度で位置決めするものであれば、本発明を適用することができる。
例えば、ベルト搬送機構でベルト上の被対象物を高精度で位置決めする場合等が考えられる。
3…搬送ローラ 4…テンションローラ
5…帯電ローラ 6…除電ブラシ
8…コードホイール 9…エンコーダセンサ
17…排紙ローラ 20…インクジェットエンジン
21…キャリッジ 30…スキャナ部
40…排紙部 50…プリンタ部
100…インクジェット記録装置 116,128,130…比較器
117,129…位置補償器 118…ドライバ(モータドライバ)
119…モータ(サーボモータ) 120,132…位置検出器(エンコーダ)
121…制御対象 131…速度補償器
134…速度演算部 160,163…微動補償器
161,164…粗動補償器 162,165…切換器
201…モータ 202…モータプーリ
203…プーリ 204…タイミングベルト
Claims (9)
- 単一のモータと、このモータの駆動力を可動部に伝達する伝達機構部と、該モータの駆動力が伝達されて駆動される可動部と、該モータの軸上又は伝達機構部に取り付けられた位置検出器から成る位置決め機構と、
上記位置検出器の出力をフィードバックし、所定の演算を行う制御演算部と、この制御演算部の出力に基づいて上記モータを駆動するドライバ部から成る制御機構から構成され、
目標位置に位置決め制御を行う位置決め制御装置において、
上記制御演算部は、上記可動部が大きく移動するときの粗動特性を考慮した粗動コントローラと、上記可動部が微小移動するときの微動特性を考慮した微動コントローラを備えて成り、
目標位置xrefに対し、上記位置検出器から可動部までの伝達機構部の弾性変形量Δxcを考慮した修正目標位置xref_cを設定するとき、上記修正目標位置xref_cを正方向へ移動するときは、本来の目標位置xrefと伝達機構部の弾性変形量Δxcの和として、負方向へ移動するときは、該目標位置xrefと伝達機構部の弾性変形量Δxcの差として設定し、上記粗動コントローラによって位置決めを行う粗動制御ステップと、
上記モータの駆動力を0とし伝達機構部の弾性変形を開放することによって、上記位置検出器より可動部の現在位置を取得する可動部位置検出ステップと、
上記可動部位置検出ステップによって得られた位置情報xから、再度、上記粗動制御ステップを行うか、又は微動制御ステップを行うかを判定する粗微動判定ステップと、
上記伝達機構部の弾性変形量Δxcと、可動部の弾性変形量Δxfを考慮した修正目標位置xref_fを設定するとき、上記修正目標位置xref_fを正方向へ移動するときは、本来の目標位置xrefと可動部の弾性変形量Δxfの関数の和として、負方向へ移動するときは、該目標位置xrefと可動部の弾性変形量Δxfの関数の差として設定し、上記微動コントローラによって位置決めを行う微動制御ステップと、
を備えていることを特徴とする位置決め制御装置。 - 上記粗動特性を慣性系として設計した粗動コントローラと、上記微動特性をばね−質量系として設計した微動コントローラを備えたことを特徴とする請求項1に記載の位置決め制御装置。
- 上記可動部の弾性変形量Δxfの関数をデータテーブルとすることを特徴とする請求項1に記載の位置決め制御装置。
- 上記伝達機構部の弾性変形量Δxcを求める算出ステップを備えたことを特徴とする請求項1に記載の位置決め制御装置。
- 上記モータの駆動電圧又は駆動電流を徐々に増加させ、上記位置検出器の値が所定の値になったところで、該モータの駆動電圧又は駆動電流を0とし、上記位置検出器の値が駆動方向から反転した量に基づいて、上記伝達機構部の弾性変形量Δxcを算出する算出ステップを備えたことを特徴とする請求項4に記載の位置決め制御装置。
- 上記可動部位置検出ステップによって得られた位置情報xの絶対値が、伝達機構部の弾性変形量Δxcよりも小さい場合は、微動ステップへと進み、大きい場合は、再度、粗動ステップへ進む判定を行う粗微動判定ステップを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の位置決め制御装置。
- 上記粗動制御ステップ、可動部位置検出ステップ、粗微動判定ステップ、及び微動制御ステップが、上位にある演算器によって実行されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の位置決め制御装置。
- 上記粗動制御ステップ、可動部位置検出ステップ、粗微動判定ステップ、及び微動制御ステップが、上記制御演算部を構成する演算器によって実行されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の位置決め制御装置。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の位置決め制御装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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