JP4719627B2 - 車両のシートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両のシートベルト装置に関し、特に、乗員が正当な本人であるか否かを認証する機能を備えた車両のシートベルト装置に関する。
近年の車両では、当該車両の使用者が本来的に当該車両を正当に使用できる本人であるかを認証するシステムが提案されている。例えば下記の特許文献1では、車両使用者についての本人認証システムが開示されている。この本人認証システムは、車両に搭載された各種の複数の通信システムで、これらの通信システムを利用する使用者が正当な本人であるか否かを認証するシステムである。この本人認証システムによれば、ICカードを利用したシステム構成であり、ICカードに記録されたICカード情報と、認証情報とを異種の複数の通信手段を経由して送信することを可能にし、安全性を確保している。
特開2002−232342号公報
上記の本人認証システムではICカードを利用して本人を確認するので、当該ICカード自体を本人以外の他者が使用した場合にも、本人であると認証し、不正使用を阻止することはできない。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、シートベルトの装着特性を利用して車両に搭乗した乗員が本人であるか否かを確実に認証する本人認証システムを実現できる車両のシートベルト装置を提供することにある。
本発明に係る車両のシートベルト装置は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
本発明の車両のシートベルト装置は、ベルトを巻回したベルトリールを備え、さらに、このベルトリールの回転からベルト引出し量を検知するベルト引出し量検知手段と、このベルト引出し量検知手段が出力する検知信号の時間変化特性に基づいて乗員を認証する乗員認証手段とを備える。
上記シートベルト装置では、座席に座った乗員がシートベルトを装着するとき、シートベルトは乗員の体型や個々の動作特性等に応じた引出し量が使用され、ベルト引出し動作における時間変化特性は乗員ごとに異なるので、これを利用して当該乗員を認証することが可能となる。
本発明の車両のシートベルト装置は、さらに、ベルト引出し量検知手段が出力する検知信号で引出し量が所定値に達した時間を計測する第1のタイマ手段を備える。このタイマ手段の計時情報を利用して乗員認証に寄与させることができる。
本発明の車両のシートベルト装置は、さらに、ベルトの引出しを検知してから所定時間経過後のベルトの引出し量、引出し速度、引出し加速度の少なくともいずれか1つを算出する算出手段と、この算出手段で算出された値を基準値と比較する比較手段とを備える。
本発明の車両のシートベルト装置は、さらに、ベルトの引出しを検知してから引出し速度が最大になるまでの時間を計測する第2のタイマ手段を備える。
本発明の車両のシートベルト装置は、さらに、座席の前後位置を検出する座席位置検知手段を備え、乗員認証検知手段が座席検知手段の検知手段からの検知信号をもとに認証条件を変更するように構成される。
本発明の車両のシートベルト装置は、上記の乗員認証手段が、引出し量検知手段の検知信号の経時変化を基準波形と比較する比較手段を備え、比較結果をもとに乗員を認証するように構成される。
本発明によれば、車両のシートベルト装置において乗員がシートベルトを装着する際のベルト引出時に発生するベルト引出し量、引出し速度、引出し加速度等の変化特性が乗員ごとに固有に異なることから、これらを乗員特徴信号として利用して乗員の本人認証を正確に行うことができる。これによって車両を正規の本人以外の者が不正に使用するのを防止できる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1は運転席等におけるシートベルト装置の装備状態を示し、図2はシートベルト用のリトラクタの構成を示し、図3は車両のシートベルト装置の制御システムの全体的な構成を示す。
図1において、シートベルト装置10は、乗員11の身体を座席12に拘束するベルト(ウェビング)13を備える。ベルト13は、乗員11の上体を拘束するベルト部分13aと、乗員11の腰部を拘束するベルト部分13bとから成る。ベルト部分13bの一端はアンカープレート14により車室下部の車体部分に固定されている。ベルト部分13aは、乗員11の肩近傍の箇所に設けられたスルーアンカー15で折り返され、その端部はリトラクタ16のベルトリールに連結されている。ベルト13の他方の共通端部にはタングプレート17が取り付けられている。このタングプレート17は、座席12の下側縁部に固定されたバックル18に着脱自在である。バックル18には、タングプレート17の連結を検出するバックルスイッチ19が設けられている。バックルスイッチ19がオン状態になると、タングプレート17がバックル18に連結して係止され、ベルト13が乗員11に装着されたと判定される。
また上記の座席12は、車室内にて前後方向(図1中左右方向)に移動自在にかつ、移動許容範囲内の任意の位置で固定することができる構造を有している。この座席前後方向移動機構において、当該座席12の位置を検知する座席位置検知部12aが付設されている。
図2に、シートベルト用のリトラクタ16の要部構成を示す。リトラクタ16は、ハウジング21内に回転自在に設けられたベルトリール(スピンドル)22と、ベルトリール22を回転駆動するモータ23とを備えている。ベルトリール22にはベルト13の上記ベルト部分13aの端部が結合され、ベルト部分13aはベルトリール22に巻回され、巻き取られる。ベルトリール22の軸22aは動力伝達機構(ギヤ機構)24を介してモータ23の駆動軸23aに接続される。ベルトリール22は、動力伝達機構24を経由してモータ23で回転駆動される。またリトラクタ16は、ベルトリール22の軸22aに接続された回転検知部25を備える。
回転検知部25は、好ましくは、回転角センサを利用して構成される。回転角センサには、例えば、磁気ディスクと2個のホールICとを組み合わせて成る磁気センサが利用される。この回転角センサの最小分解角度は例えば4°であり、ベルトの長さに換算すると1.3〜1.6mm程度である。
回転検知部25からは、磁気センサの構造・作用に基づいて位相的に所定量だけずれた2つの相のパルス信号(P1,P2)を出力する。2つのパルス信号は、そのパルスの生じる位相的関係に基づいてベルトリール22の軸22aの回転方向(巻取り方向または引出し方向)を検知することが可能となる。さらに2つのパルス信号のいずれかを用いて、発生したパルス数を計数することによりベルトリール22の軸22aの回転動作で生じた回転角(回転量)を検知することが可能となる。この回転角は、回転方向に応じて巻取り量または引出し量になる。
回転検知部25から出力される2つのパルス信号P1,P2は、図2に示されるごとく制御装置26に入力される。制御装置26では、2つのパルス信号P1,P2を利用してベルトリール22によるベルト巻取り位置、巻取り量、引出し量等を求めることが可能となる。
本実施形態に係るシートベルト装置10では、回転検知部25は特にベルト引出し量を求めるためのベルト引出し量検知手段の基礎要素として用いられる。
また制御装置26には、前述したバックルスイッチ19からの検知信号と、座席位置検知部12aからの検知信号とが入力されている。
制御装置26は、回転角検知手段や回転角変化検知手段等の機能手段を有する。回転角変化検知手段から得られる回転角変化に係る信号は、例えば、シートベルト装着時におけるベルト13の移動、あるいはベルトリール22によるベルト引出し量の変化を検知する情報として用いられる。また回転角変化検知手段から得られる回転角変化に係る信号に基づき、ベルトリール22によるベルト巻取り位置を求めることができる。通常、リトラクタ16のベルト巻取り動作は、ベルト巻取り位置の検知情報に基づいて、制御装置26によって制御される。
制御装置26は、電源27からモータ23へ供給される駆動電流I1の通電量を通電量調整部28で制御することにより、リトラクタ16のベルト巻取り動作を制御する。制御装置26により制御されるリトラクタ16は、乗員11の位置および姿勢を保持するための電気式プリテンショナとして構成されている。
上記のシートベルト装置10およびこれに含まれるリトラクタ16等は、運転席側の装置であったが、助手席側にも同様なシートベルト装置およびリトラクタ等が装備されている。以下において「R側」は運転席側、「L側」は助手席側とする。
図3のブロック図を参照して、シートベルト装置10等の制御システムをハードウェアの観点から説明する。
図3において、前述した制御装置26はCPUで構成されている。制御装置26を含むブロック30は、シートベルトによって乗員11の位置・姿勢を保持するための電気式プリテンショナユニットを示している。ブロック30では、制御装置(CPU)26の入力側に電源部31、車内ネットワーク(CAN)通信部32、回転角インターフェース(回転角I/F)部33、通信部34を備え、その出力側にR側モータ駆動制御部35、L側モータ駆動制御部36、記録部37を備えている。記録部37はメモリである。
さらにブロック30の入力側には、シートベルト用リトラクタの一例として上記のリトラクタ16を示すブロックが設けられている。リトラクタ16は、前述した回転検知部25から出力される検知信号を制御装置26に送信するための回転角インターフェース(回転角I/F)部41を含む。回転角インターフェース部41は、ブロック30内の上記回転角インターフェース部33に接続され、回転角インターフェース部33に対して検知信号を送る。上記のリトラクタ16は、運転席側および助手席側等のそれぞれについて設けられている。
ブロック30の入力側には、さらに、ACC(Adaptive Cruise Control)ユニット(障害物検知装置等の制御ユニット)42、VSA(Vehicle Stability Assist)ユニット(車両挙動安定化制御ユニット)43、FI/AT(Fuel Injection / Automatic Transmission)ユニット44、SRS(Supplement Restraint System)ユニット(補助拘束装置ユニット)45等が設けられている。これらの入力側要素の中には、前述した座席位置検出部12a、車速センサ等の車両走行状態検出ユニット等も含まれる。
ACCユニット42、VSAユニット43、FI/ATユニット44等は車内ネットワーク46を介してそれらの出力信号を車内ネットワーク通信部32に供給する。SRSユニット45は、R側バックル47RおよびL側バックル47Lからの各信号を受けるSRS制御部45aと、通信部45bとを有している。ここでR側バックル47Rは運転席側の上記バックル17に相当し、L側バックル47Lは助手席側に装備されたシートベルト装置のバックルである。R側バックル47RおよびL側バックル47Lから出力される各信号は、内蔵されるバックルスイッチ19から出力される検知信号である。SRS制御部45aは、R側バックル47RまたはL側バックル47Lからの信号を受けると、通信部45bを介してその信号をブロック30の通信部32に送信する。またSRSユニット45は、車両走行時にシートベルトが正規に使用されていない場合には、警告灯48や図示しない警告器に対して警告信号を供給する。
ブロック30の出力側には、R側モータ51とL側モータ52が設けられる。R側モータ51は、運転席側のシートベルト装置10の駆動用モータであり、R側モータ駆動制御部35に対応して配置されている。R側モータ駆動制御部35は、制御装置26からの制御指令信号に基づいて上記の電源(+V)27からの通電量を制御してR側モータ51に対して駆動電流を供給する。なおブロック53は接地部である。またL側モータ52は、助手席のシートベルト装置10の駆動用モータであり、L側モータ駆動制御部36に対応して配置されている。L側モータ駆動制御部36は、制御装置26からの制御指令信号に基づいて電源(+V)54からの通電量を制御してL側モータ52に対して駆動電流を供給する。またブロック55は接地部である。上記の接地部53,55は、車体の一部をなす接地端子である。
さらに上記の制御装置26には、タイマ(計時)信号発生部56が付設されている。
本実施形態に係るシートベルト装置10の制御システムの基本的な概念的構成を示すと、図4に示すようになる。制御装置26内の構成は、CPUで実行されるプログラムにより実現される機能手段である。
図4で、回転検知部25と座席位置検知部12aは前述した通りのセンサ要素である。制御装置26は、回転方向検知部61と回転角検知部62を有する。回転方向検知部61は、回転検知部25から提供される位相が所定量だけずれた2つのパルス信号P1,P2に基づいて、そのパルス波形の変化方向により回転方向を判断し、正転方向(巻取り方向)または逆転方向(引出し方向)のいずれかであるかについての信号を出力する。回転角検知部62は、同様に回転検知部25から提供される2つのパルス信号P1,P2の少なくとも1つを利用してパルス数をカウントすることにより回転角(回転量)を検知し、当該回転角に係る信号を出力する。
回転方向検知部61から出力される検知信号と回転角検知部62から出力される検知信号は、引出し量(変位)演算部63に入力される。引出し量演算部63は、回転方向検知部61から逆転方向(引出し方向)であるという検知信号を入力したことを前提に、回転角検知部62の検知信号に基づいて引出し量を演算する。引出し量演算部63では、時間設定部64によって演算時間が設定されている。時間設定部64は、回転方向検知部61から出力される検知信号に基づき、引出し動作を検知した後、その後の引出し量を演算する演算時間を設定する。これにより、引出し量演算部63は、時間設定部64で設定された所定時間の間の引出し量(引出し変位量)を算出する。引出し量演算部63から出力される引出し量に係る信号は、所定時間の間における引出し量の変化特性として把握することができる。
引出し量演算部63から出力される引出し量に係る信号は、後段の引出し速度演算部65、第1タイマ67、および乗員認証部70の比較部(認証部)71に入力される。
引出し速度演算部65では、引出し量演算部63から出力された引出し量に係る信号に対して微分演算処理等を実行することにより引出し速度を演算する。引出し速度演算部65は引出し速度に係る信号を出力する。引出し速度演算部65から出力される引出し速度に係る信号は、上記所定時間の間における引出し速度の変化特性として把握される。引出し速度演算部65から出力される引出し速度に係る信号は、後段の引出し加速度演算部66、第2タイマ68、および乗員認証部70の比較部(認証部)71に入力される。
引出し加速度演算部66では、引出し速度演算部65から出力された引出し速度に係る信号に対して微分演算処理等を実行することにより引出し加速度を演算する。引出し加速度演算部66は引出し加速度に係る信号を出力する。引出し加速度演算部66から出力される引出し加速度に係る信号は、上記所定時間の間における引出し加速度の変化特性として把握される。引出し加速度演算部66からの引出し加速度に係る出力信号は、乗員認証部70の比較部71に入力される。
また上記の第1タイマ67は、引出し量演算部63から出力される引出し量に係る信号について、当該引出し量が、予め設定された値に達したときの経過時間を計測するタイマである。予め設定された値およびその一致比較の機能は、第1タイマ67に付随機能として備えられている。第1タイマ67から出力される時間情報は乗員認証に利用される。
上記の第2タイマ68は、引出し速度演算部65から出力される引出し速度に係る信号について、当該引出し速度が、最大値になるまでの経過時間を計測するタイマである。引出し速度が最大値になったか否かの判断機能は、第2タイマ68に付随機能として備えられている。第2タイマ68から出力される時間情報は乗員認証に利用される。
また前述の回転検知部25から出力される2つのパルス信号P1,P2は波形パターン検知部81に入力される。波形パターン検知部81は、入力された2つのパルス信号P1,P2の特徴的な波形パターンを抽出し、検知する。波形パターン検知部81で検知された2つのパルス信号の特徴的な波形パターンデータは、前述した乗員認証部70の比較部(認証部)71に入力される。
次に乗員認証部70について説明する。乗員認証部70は破線のブロックで示される部分である。乗員認証部70は、比較部(認証部)71と基準値設定部(認証条件設定部)72を備える。基準値設定部72は、予め認証条件を用意して登録し、この認証条件を基準値として保存している。比較部71は、入力された乗員特徴信号(またはデータ)と、この乗員特徴信号に対応する、基準値設定部72に保存された基準値(認証条件)とを比較し、両者が一致するときに乗員認証の信号を出力するという処理を行う。
上記の乗員特徴信号(またはデータ)は、前述した通り、引出し量演算部63からの引出し量に係る信号、引出し速度演算部65からの引出し速度に係る信号、引出し加速度演算部66からの引出し加速度に係る信号、および波形パターン検知部81からの波形パターンデータである。従って、基準値設定部72には、認証条件としての基準値が、引出し量に係る信号、引出し速度に係る信号、引出し加速度に係る信号、および波形パターンデータのそれぞれに対応して、個別に用意されている。
なお図4に示された構成では、乗員特徴信号(またはデータ)として、例えば、引出し量に係る信号、引出し速度に係る信号、引出し加速度に係る信号、および波形パターンデータの4つの信号等が使用されているが、本発明はこれに限定されず、これらの4つの信号等のいずれか1つまたはこれらを任意に組み合わせることにより、乗員認証に用いるべき乗員特徴信号を決めることができる。
また図4に示されるごとく、座席位置検知部12aからの検知信号が基準値設定部72に入力されている。この構成は、座席位置検知部12aからの検知信号に基づいて、基準値設定部72に設定された基準値すなわち認証条件を変更するための構成である。このためには、基準値設定部72では、座席12の前後方向の位置に応じて、各位置に対応する基準値がテーブル形式で用意されており、座席位置に応じた基準値が用いられる。
次に、乗員認証部70で実施される乗員認証動作について説明する。この動作説明では、さらに図5に示したフローチャートと、図6および図7で示された各種の乗員特徴信号を参照する。
図6は、一例として、3人の乗員のベルト引出し動作時の乗員特徴信号を示す。図6の(A),(B),(C)は、それぞれ、乗員A,B,Cに関する引出し量(変位)(a)の変化特性、引出し速度(b)の変化特性、引出し加速度(c)の変化特性を示している。図に示されるごとく乗員A,B,Cの各々で、引出し量(変位)の変化特性、引出し速度の変化特性、引出し加速度の変化特性は異なっている。従って、これらの変化特性を乗員特徴信号として利用すれば、座席12に座ってシートベルトを装着した者が誰であるのかについて、乗員A,B,Cの各々を識別し認証することができる。
図7は、一例として3人の乗員のベルト引出し動作時の波形パターンデータに係る乗員特徴信号を示す。図7の縦方向の(A),(B),(C)は、それぞれ、乗員A,B,Cに関するパルス信号P1による波形パターンデータとパルス信号P2による波形パターンデータを示し、横方向の(a),(b)は1回目の波形パターンデータと2回目の波形パターンデータ(例えば10分後)を示す。図に示されるごとく乗員A,B,Cの各々で、固有の波形パターンデータを有し、波形パターンデータは異なっている。従ってこの波形パターンデータを乗員特徴信号として利用すれば、座席12に座ってシートベルトを装着した者が誰であるのかについて、乗員A,B,Cの各々を識別し認証することができる。
図6と図7に示した引出し量、引出し速度、引出し加速度、および波形パターンの各信号またはデータを利用することにより、図5に示される乗員認証の処理フローが実行される。この処理フローでは、乗員11は乗員Aであって、この乗員Aが正当な本人であることを前提としている。図5のフローチャートに示される乗員認証処理を実行する装置構成を示すと、前述した図4に示すブロック図のごとくなる。
図5によれば、最初のステップS11で、ベルト13の引出しがあったか否かが判定される。ベルト13の引出し動作は、ベルトリール22に付設された回転検知部25の検知信号に基づき、ベルトリール22の回転動作が引出し方向の回転であるか否かが判定される。判定ステップS11でNOである場合には処理フローは終了する。判定ステップS11でYESである場合には、次に、ベルト13の引出し量の変化特性が、登録された基準値と一致しているか否かが判定される(ステップS12)。この場合において、一致の程度は完全一致である必要はなく、例えば80%程度の一致度を有しているか否かという基準で判定される。
判定ステップS12でYESの場合には次の判定ステップS13に移行し、NOの場合には警報を出す処理が行われる。警報については、例えば、1回目の乗員認証処理の場合には軽い警報を出し、2回目の乗員認証処理の場合には強い警報を出すことが好ましい。
判定ステップS13では、ベルト13の引出し動作において、引出し量の変化特性が登録されたものと一致する場合にて、引出し速度の変化特性および引出し加速度の変化特性が、それぞれ、登録された基準値と一致しているか否かが判定される。この場合において、一致の程度は完全一致ではある必要はなく、例えば80%程度の一致度を有しているか否かという基準で判定される。
判定ステップS13でYESの場合には次の判定ステップS14に移行し、NOの場合には上記と同様な警報を出す処理が行われる。すなわち、1回目の乗員認証処理の場合には軽い警報を出し、2回目の乗員認証処理の場合には強い警報を出す。
次の判定ステップS14では、ベルト13の引出し動作において、波形パターンデータが、登録された基準値(波形パターンデータ)と一致しているか否かが判定される。この場合において、一致の程度は完全一致ではある必要はなく、例えば80%程度の一致度を有しているか否かという基準で判定される。
判定ステップS14でYESの場合には次の処理ステップS15に移行し、NOの場合には上記と同様な警報を出す処理が行われる。
処理ステップ15では、本人認証の処理が行われ、その結果、座席12に座ってベルト13を装着した乗員11が本人(乗員A)であるという認証信号が出力される。
上記のごとく、シーベルト装置10では、乗員11が座席12に座ってベルト13を装着するとき、装着時のベルトの引出し動作における各種の変化特性が個人ごとに顕著に異なるため、事前に正当な本人の変化特性を登録しておけば、搭乗者が正当な本人であるか否かを正確に認証することができる。
引出し量の変化特性等を所定時間ごとに演算・計測することにより、検知能力の分解能のばらつき等の影響は排除することができる。
基準値設定部72に登録される基準値(認証条件)を、変更した座席位置に応じて変更することにより、座席位置変更の有無・状態に拘わらず本人認証を正確に行うことができる。
次に図8〜図10を参照して本発明の実施形態の変形例を説明する。
図8は、本人を認証するときに使用される乗員特徴信号として、ベルト引出し量に係る信号の変化特性81において、或る特定のベルト引出量に到達した時点からその後或る基準量に達する間での時間を測定し、この測定時間を用いる例を示す。
図9は、本人を認証するときに使用される乗員特徴信号として、ベルトの引出し速度または引出し加速度に係る信号の変化特性82において、速度または加速度のピーク値に達する時間(t1,t2)を測定し、このピーク値到達時間を用いる例を示す。
図10は、本人を認証するときに使用される乗員特徴信号として、ベルト引出し量に係る信号の変化特性83において、所定時点におけるベルト引出し量の値を用いる例を示す。なお、同様にして、ベルト引出し速度に係る信号の変化特性、ベルト引出し加速度に係る信号の変化特性についても、同様に、所定時点におけるベルト引出し速度の値、または所定時点におけるベルト引出し加速度の値を乗員特徴信号として用いることができる。
図11は、本人を認証するときに使用される乗員特徴信号として、例えばベルト引出し量に係る信号の変化特性84において、変化特性85との間の関係で誤差積分値の変化特性86を用いる例を示す。同様に、ベルト引出し速度に係る信号の変化特性、またはベルト引出し加速度に係る信号の変化特性についても、その誤差積分値を乗員特徴信号として用いることができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、車両のシートベルト装置で当該シートベルトを装着する乗員が正当な本人であるか否かを認証する本人認証に利用される。
車両におけるシートベルト装置の装着状態を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るシートベルト装置のリトラクタの要部構成を示す図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御システムの全体構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御システムの要部の基本構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御動作を示すフローチャートである。 ベルト引出し動作時の引出し量、引出し速度、引出し加速度の各変化特性の例を示す波形図である。 ベルト引出し動作時の回転検知部から出力される2つのパルス信号の波形パターンを示す波形図である。 本人を認証する乗員特徴信号として用いることができる他の例を示す波形図である。 本人を認証する乗員特徴信号として用いることができる他の例を示す波形図である。 本人を認証する乗員特徴信号として用いることができる他の例を示す波形図である。 本人を認証する乗員特徴信号として用いることができる他の例を示す波形図である。
符号の説明
10 シートベルト装置
11 乗員
12 座席
12a 座席位置検知部
13 ベルト
16 リトラクタ
22 ベルトリール
23 モータ
25 回転検知部
26 制御装置(CPU)
61 回転方向検知部
62 回転角検知部
63 引出し量演算部
65 引出し速度演算部
66 引出し加速度演算部
70 乗員認証部
71 比較部
72 基準値設定部
81 波形パターン検知部

Claims (4)

  1. ベルトを巻回したベルトリールを備える車両のシートベルト装置において、
    前記ベルトリールの回転からベルト引出し量を検知するベルト引出し量検知手段と、
    前記ベルト引出し量検知手段が出力する検知信号で前記ベルトの引出しを検知してからの前記ベルトの引出し量の第1の時間変化特性、前記第1の時間変化特性に基づく前記ベルトの引出し速度の第2の時間変化特性、及び前記第2の時間変化特性に基づく前記ベルトの引出し加速度の第3の時間変化特性を算出する算出手段と、
    前記算出手段で算出された前記第1の時間変化特性、前記第2の時間変化特性及び前記第3の時間変化特性に基づいて乗員を認証する乗員認証手段と、
    座席の前後位置を検出する座席位置検知手段と、
    を備え
    前記乗員認証手段は、
    前記第1の時間変化特性、前記第2の時間変化特性及び前記第3の時間変化特性をそれぞれ第1の基準値、第2の基準値及び第3の基準値と比較する比較手段と、
    前記前後位置に応じて前記第1の基準値、前記第2の基準値及び前記第3の基準値を設定する基準値設定部と、
    を有することを特徴とする車両のシートベルト装置。
  2. 記引出し量が所定値に達した時間を計測する第1のタイマ手段をさらに備えことを特徴とする請求項1記載の車両のシートベルト装置。
  3. 記引出し速度が最大になるまでの時間を計測する第2のタイマ手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の車両のシートベルト装置。
  4. 前記乗員認証手段は、前記引出し量検知手段の検知信号の経時変化に基づいて前記乗員をさらに認証し、
    前記比較手段は、前記経時変化を基準波形と比較し、
    前記基準値設定部は、前記前後位置に応じて前記基準波形を設定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の車両のシートベルト装置。
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