JP4712311B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法に関し、さらに詳細には軽量かつ機械的強度、耐衝撃性に優れた自動車外装部品用ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法に関する。
ポリプロピレン系樹脂を無機フィラーで強化した、いわゆるコンパウンド材料は、自動車部品、家電部品等の工業材部品分野に広く使用されている。しかしながらポリプロピレン系コンパウンド材料を、フェンダー等の自動車外装部品用途に展開するためには、強度、剛性、耐衝撃性および軽量化の面で、未だ要求特性を満たすことができないのが現状である。
ポリプロピレン系樹脂の高強度化かつ軽量化を図る方法として、ポリプロピレン系樹脂に高強度ポリマーをブレンドする方法が検討されている。特開平7−53839号公報、特開平3−39344号公報ではポリプロピレンにポリカーボネートをブレンドさせた樹脂組成物が提案されている。この組成物では機械的強度が良好であるが、耐衝撃性が不十分である。
また、特開2002−212364号公報、特開2002−241557号公報には、機械的強度、剛性、耐衝撃性に優れた長繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物が提案されている。しかし、リサイクル性の問題および耐衝撃性の更なる改良が指摘されている。
一方、特開平2000−226478号公報、WO98/47959公報には高強度ポリプロピレン樹脂組成物および成形品として超高分子量成分を一部含んだポリプロピレンが提案されているが、フェンダー、ドアパネルなど自動車外装部品用途に対しては機械的強度、耐衝撃性とも不十分である。
特開平7−53839号公報 特開平3−39344号公報 特開2002−212364号公報 特開2002−241557号公報 特開2000−226478号公報 WO98/47959号公報
本発明の目的は、軽量かつ強度、剛性に優れかつ耐衝撃性が良好なポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は下記のポリプロピレン系樹脂組成物(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)、ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法、並びに該樹脂組成物から得られる、自動車外装部品に好適に使用される成形品(VI)に関する。
[1] ポリプロピレン系樹脂(A1)10〜99重量部、エラストマーマスターバッチ(B)1〜50重量部、フィラー(C)0〜40重量部からなる樹脂組成物であって、エラストマーマスターバッチ(B)が、135℃デカリン中での極限粘度[η]が6〜12dl/gの超高分子量ポリプロピレン(A2)35〜70重量部およびエラストマー(D)30〜65重量部からなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物(I)。
135℃デカリン中での極限粘度[η]が6〜12dl/gの超高分子量ポリプロピレン(A2)35〜70重量部、およびエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(D−2)および水素添加ブロック共重合体(D−3)からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上のエラストマー(D)30〜65重量部(ただし、(A2)+(D)=100重量部)からなるエラストマーマスターバッチ(B)を製造する工程と、ASTM D1238(230℃、2.16kg荷重)に従って測定したメルトフローレートが0.3〜200g/10分であるポリプロピレン系樹脂(A1)10〜99重量部、該エラストマーマスターバッチ(B)1〜50重量部、およびフィラー(C)0〜40重量部(ただし、(A1)+(B)+(C)=100重量部)を含む樹脂組成物を製造する工程とを含むことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
[2] 上記のポリプロピレン系樹脂組成物(I)において、エラストマー(D)が水素添加物ブロック共重合体であるポリプロピレン系樹脂組成物(II)。
[3] 上記のポリプロピレン系樹脂組成物(I)または(II)において、エラストマー(D)が、エチレン−α-オレフィン共重合体であるポリプロピレン系樹脂組成物(III)。
[4] 上記のポリプロピレン系樹脂組成物(I)〜(III)において、クロス分別クロマトグラフ(CFC)における、オルトジクロルベンゼン(ODCB)80℃以下の溶出成分量が1〜32重量%、80〜135℃の溶出成分量が28〜99重量%、135℃不溶成分量が0〜40重量%であり、80〜135℃の溶出成分のMw/Mnが10以上であるポリプロピレン系樹脂組成物(IV)。
[5] 上記のポリプロピレン系樹脂組成物(I)〜(IV)において、220℃溶融動的粘弾性より測定された貯蔵弾性率G'と損失弾性率G"の交点(GNO)における周波数FGNOが1×10-1(Hz)以上であるポリプロピレン系樹脂組成物(V)。
[6] 上記ポリプロピレン系樹脂組成物(I)〜(V)のいずれかの樹脂組成物を成形して得られる成形品(VI)、好ましくは自動車外装部品。
本発明によれば、軽量かつ強度、剛性に優れかつ耐衝撃性が良好な自動車外装材用ポリプロピレン樹脂組成物および自動車外装材部品を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。先ずは、本発明の樹脂組成物を構成する各成分について詳説する。
ポリプロピレン系樹脂(A1)
本発明におけるポリプロピレン系樹脂(A1)とは、プロピレンの単独重合体、プロピレンとα-オレフィンの共重合体、プロピレンとα-オレフィンのブロック共重合体である。前述のα−オレフィンの具体例としては、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等をあげることができる。この中でも1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンのα−オレフィンを好ましく用いることができる。
ポリプロピレン系樹脂(A1)は、融点(Tm)が150〜170℃、好ましくは155〜167℃であることが望ましい。また、ポリプロピレン系樹脂(A1)のメルトフローレート(MFR:ASTM D1238、230℃、荷重2.16kg)は、通常0.3〜200g/10分、好ましくは2〜150g/10分、さらに好ましくは10〜100g/10分である。
上記のポリプロピレン系樹脂のうち、樹脂の射出成形性、耐熱剛性の観点では、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体であるプロピレン系樹脂がより好ましい。
また、本発明におけるポリロピレン系樹脂(A1)は、13C−NMRで測定されるプロピレン単独重合部のアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が96.0%以上、好ましくは96.5%以上、さらに好ましくは97.0%以上であることが好ましい。ポリプロピレン樹脂(A1)中のプロピレン単独重合部のmmmm分率が96.0%より低いと、曲げ弾性率および/または耐熱性が低下する場合がある。なお、ペンタッド分率(mmmm分率)は、A.Zambelliら,Macromolecules, Vol.6, 925 (1973) に記載された方法、すなわち13C−NMR法(核磁気共鳴法)によって測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクティック分率であり、プロピレン単位が5個連続してアイソタクティック結合したプロピレンモノマー単位の分率である。また、13C−NMRスペクトルにおけるピークの帰属は、Macromolecules, Vol.8, 687 (1975)の記載に基づいて行なわれる。13C−NMRは、フーリエ変換NMR[500MHz(水素核測定時)]装置を用いて、周波数125MHzで、20,000回の積算測定することにより、シグナル検出限界を0.001まで向上させて測定することができる。
本発明の樹脂組成物中におけるポリプロピレン系樹脂(A1)の濃度は、ポリプロピレン系樹脂(A1)、エラストマーマスターバッチ(B)、フィラー(C)の合計100重量部に対し、10〜99重量、好ましくは30〜80重量、さらに好ましくは50〜70重量である。
超高分子量ポリプロピレン(A2)
本発明で使用するエラストマーマスターバッチ(B)の構成成分である超高分子量ポリプロピレン(A2)は、プロピレンの単独重合体であってもよいし、少量の他のモノマーとの共重合体であってもよいが、プロピレン単独重合体が好ましい。共重合体の場合、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
本発明で使用する超高分子量ポリプロピレン(A2)は、示差走査熱量計(DSC)で測定される融点(Tm)が150〜170℃、好ましくは155〜170℃の超高分子量ポリプロピレンである。本発明で使用する超高分子量ポリプロピレン(A2)は、135℃デカリン(デカヒドロナフタレン)中で測定される固有粘度〔η〕が6〜12dl/g、好ましくは6〜10dl/gの超高分子量ポリプロピレンである。
超高分子量ポリプロピレン(A2)において、プロピレンと共重合する他のモノマーの含有量は通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下であるのが望ましい。他のモノマーとしては、たとえば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセンなどの炭素数2〜20、好ましくは2〜10のα−オレフィン;スチレン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンなどのビニル化合物;酢酸ビニルなどのビニルエステル;無水マレイン酸などの不飽和有機酸またはその誘導体;共役ジエン;ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ポリエン類等があげられる。これらは2種以上共重合されていてもよい。
超高分子量ポリプロピレン(A2)は、分岐状オレフィン類、たとえば3−メチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルノルボルナン、アリルノルボルナン、スチレン、ジメチルスチレン、アリルベンゼン、アリルトルエン、アリルナフタレン、ビニルナフタレンなどの単独重合体または共重合体を予備重合体として0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下含有していてもよい。これらの中でも特に3−メチル−1−ブテンなどが好ましい。このような分岐状オレフィン類から導かれる予備重合体は、ポリプロピレンの核剤として作用するので、結晶化度を高くすることができるほか、成形性を向上させることができる。
ポリプロピレン系樹脂(A1)、超高分子量ポリプロピレン(A2)は、三塩化チタンとアルキルアルミニウム化合物とからなるチーグラーナッタ触媒、またはマグネシウム化合物とチタン化合物とからなる複合触媒などの公知の触媒の存在下に、公知の方法により製造することができる。好ましい製造方法としては、例えば高立体規則性ポリプロピレン製造用触媒の存在下に、プロピレンを単独で、またはプロピレンと他のモノマーとを2段重合で重合させて製造する方法などをあげることができる。
前記高立体規則性のポリプロピレン製造用触媒としては、たとえば(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物と、(c)電子供与体とからなる触媒を用いることができる。上記のような固体状チタン触媒成分(a)は、マグネシウム化合物(a−1)、チタン化合物(a−2)および電子供与体(a−3)を接触させることにより調製することができる。
マグネシウム化合物(a−1)としては、還元能を有するマグネシウム化合物および還元能を有さないマグネシウム化合物をあげることができる。還元能を有するマグネシウム化合物としては、マグネシウム−炭素結合またはマグネシウム−水素結合を有するマグネシウム化合物をあげることができる。具体的にはジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、エチル塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウム、ブチルエトキシマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、ブチルマグネシウムハイドライドなどをあげることができる。
還元能を有さないマグネシウム化合物としては、たとえば塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、フッ化マグネシウムなどのハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウムなどのアルコキシマグネシウムハライド;フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウムなどのアリロキシマグネシウムハライド;エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウム;フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシウムなどのアリロキシマグネシウム;ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネシウムのカルボン酸塩等をあげることができる。
これら還元能を有さないマグネシウム化合物は、還元能を有するマグネシウム化合物から誘導した化合物、あるいは触媒成分の調製時に誘導した化合物であってもよい。還元能を有さないマグネシウム化合物を、還元能を有するマグネシウム化合物から誘導するには、たとえば還元能を有するマグネシウム化合物を、ポリシロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、エステル、アルコール、ハロゲン含有化合物、ケトンなどの活性な炭素−酸素結合を有する化合物と接触させればよい。
またマグネシウム化合物(a−1)は、触媒調製中に金属マグネシウムから誘導することもできる。マグネシウム化合物(a−1)は2種以上組み合せて用いることもできる。なお上記のようなマグネシウム化合物(a−1)は、アルミニウム、亜鉛、ホウ素、ベリリウム、ナトリウム、カリウムなどの他の金属との錯化合物、複化合物を形成していてもよく、あるいは他の金属化合物との混合物であってもよい。
本発明では、上述した以外にも多くのマグネシウム化合物が使用できるが、最終的に得られる固体状チタン触媒成分(a)中において、ハロゲン含有マグネシウム化合物の形をとることが好ましく、従ってハロゲンを含まないマグネシウム化合物を用いる場合には、触媒成分を調製する過程でハロゲン含有化合物と接触反応させることが好ましい。
上記の中でも還元能を有さないマグネシウム化合物が好ましく、ハロゲン含有マグネシウム化合物がさらに好ましく、塩化マグネシウム、アルコキシ塩化マグネシウム、アリロキシ塩化マグネシウムが特に好ましい。本発明では、触媒成分調製時には、マグネシウム化合物(a−1)は液状状態で用いられることが好ましく、上記のようなマグネシウム化合物(a−1)のうち、マグネシウム化合物(a−1)が固体である場合には、電子供与体を用いて液体状態にすることができる。
液状化剤としては、電子供与体として後述するようなアルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、エーテル類、アミン類、ピリジン類など、さらにテトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラヘキソキシチタン、テトラブトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウムなどの金属酸エステル類などを用いることもできる。これらの中では、アルコール類、金属酸エステル類が特に好ましく用いられる。
固体状マグネシウム化合物(a−1)の液状化反応は、固体状マグネシウム化合物と上記の液状化剤とを接触させ、必要に応じて加熱する方法が一般的である。この接触は、通常0〜200℃、好ましくは20〜180℃、より好ましくは50〜150℃の温度で行われる。この液状化反応では、炭化水素溶媒などを共存させてもよく、たとえばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、灯油などの脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、シクロヘキセンなどの脂環族炭化水素類;ジクロロエタン、ジクロロプロパン、トリクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類等が用いられる。
固体状チタン触媒成分(a)の調製の際には、チタン化合物(a−2)として例えば下記式(1)で示される4価のチタン化合物を用いることが好ましい。
Ti(OR)g4-g …(1)
(式(1)中、Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、0≦g≦4である。)
具体的にはTiCl4、TiBr4、TiI4などのテトラハロゲン化チタン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC25)Cl3、Ti(O−n−C49)Cl3、Ti(OC25)Br3、Ti(O−iso−C49)Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCH3)2Cl2、Ti(OC25)2Cl2、Ti(O−n−C49)2Cl2、Ti(OC25)2Br2などのジハロゲン化ジアルコキシチタン;Ti(OCH3)3Cl、Ti(OC25)3Cl、Ti(O−n−C49)3Cl、Ti(OC25)3Brなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OCH3)4、Ti(OC25)4、Ti(O−n−C49)4、Ti(O−iso−C49)4、Ti(O−2−エチルヘキシル)4などのテトラアルコキシチタン等があげられる。これらの中ではハロゲン含有チタン化合物が好ましく、さらにテトラハロゲン化チタンが好ましく、特に四塩化チタンが好ましい。チタン化合物(a−2)は2種以上組み合せて用いることもできる。またチタン化合物(a−2)は、炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水素化合物などに希釈して用いることもできる。
固体状チタン触媒成分(a)の調製の際に用いられる電子供与体(a−3)としては、たとえばアルコール、フェノール、ケトン、アルデヒド、有機酸または無機酸のエステル、有機酸ハライド、エーテル、酸アミド、酸無水物、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネート、含窒素環状化合物、含酸素環状化合物などがあげられる。より具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1〜18のアルコール類;フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフトールなどの低級アルキル基を有してもよい炭素数6〜20のフェノール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、アセチルアセトン、ベンゾキノンなどの炭素数3〜15のケトン類;アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2〜15のアルデヒド類があげられる。
またギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、マレイン酸n−ブチル、メチルマロン酸ジイソブチル、シクロヘキセンカルボン酸ジn−ヘキシル、ナジック酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジn−ブチル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチルなどの炭素数2〜30の有機酸エステル;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素数2〜15の酸ハライド類;メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテルエポキシ−p−メンタンなどの炭素数2〜20のエーテル類;酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸アミドなどの酸アミド類;無水酢酸、無水フタル酸、無水安息香酸などの酸無水物;メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミンなどのアミン類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリルなどのニトリル類;ピロール、メチルピロール、ジメチルピロールなどのピロール類、ピロリン、ピロリジン、インドール、ピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ジメチルピリジン、エチルメチルピリジン、トリメチルピリジン、フェニルピリジン、ベンジルピリジン、塩化ピリジンなどのピリジン類、ピペリジン類、キノリン類、イソキノリン類などの含窒素環状化合物;テトラヒドロフラン、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ピノールフラン、メチルフラン、ジメチルフラン、ジフェニルフラン、ベンゾフラン、クマラン、フタラン、テトラヒドロピラン、ピラン、ジヒドロピランなどの環状含酸素化合物等があげられる。
電子供与体(a−3)として用いる有機酸エステルとしては、下記式(2)で表される骨格を有する多価カルボン酸エステルを特に好ましい例としてあげることができる。
Figure 0004712311
式(2)中、R1は置換または非置換の炭化水素基、R2、R5、R6は水素あるいは置換または非置換の炭化水素基、R3、R4は水素あるいは置換または非置換の炭化水素基であり、好ましくはその少なくとも一方は置換または非置換の炭化水素基である。またR3
4とは互いに連結されて環状構造を形成していてもよい。炭化水素基R1〜R6が置換さ
れている場合の置換基は、N、O、Sなどの異原子を含み、たとえばC 2 −O−C 2 、COOR、COOH、OH、SO3、CH 2 −N−C 2 NH2などの基を有する。
このような多価カルボン酸エステルとしては、具体的にはコハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、メチルコハク酸ジエチル、α−メチルグルタル酸ジイソブチル、メチルマロン酸ジエチル、エチルマロン酸ジエチル、イソプロピルマロン酸ジエチル、ブチルマロン酸ジエチル、フェニルマロン酸ジエチル、ジエチルマロン酸ジエチル、ジブチルマロン酸ジエチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸ジブチル、ブチルマレイン酸ジブチル、ブチルマレイン酸ジエチル、β−メチルグルタル酸ジイソプロピル、エチルコハク酸ジアルリル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシル、イタコン酸ジエチル、シトラコン酸ジオクチルなどの脂肪族ポリカルボン酸エステル;1,2−シクロヘキサンカルボン酸ジエチル、1,2−シクロヘキサンカルボン酸ジイソブチル、テトラヒドロフタル酸ジエチル、ナジック酸ジエチルなどの脂環族ポリカルボン酸エステル;フタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸モノイソブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸エチルイソブチル、フタル酸ジn−プロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジn−ブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ−n−ヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジn−オクチル、フタル酸ジネオペンチル、フタル酸ジデシル、フタル酸ベンジルブチル、フタル酸ジフェニル、ナフタリンジカルボン酸ジエチル、ナフタリンジカルボン酸ジブチル、トリメリット酸トリエチル、トリメリット酸ジブチルなどの芳香族ポリカルボン酸エステル;3,4−フランジカルボン酸などの異節環ポリカルボン酸エステル等があげられる。
また多価カルボン酸エステルとしては、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジn−ブチル、セバシン酸ジn−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシルなどの長鎖ジカルボン酸のエステル等をあげることもできる。
さらに電子供与体(a−3)としては、(c)成分の電子供与体として用いる後述の有機ケイ素化合物またはポリエーテル化合物や、水、あるいはアニオン系、カチオン系、非イオン系の界面活性剤などを用いることもできる。電子供与体(a−3)としては、カルボン酸エステルを用いることが好ましく、特に多価カルボン酸エステルとりわけフタル酸エステル類を用いることが好ましい。電子供与体(a−3)は2種以上併用することもできる。
上記のようなチタン化合物(a−2)、マグネシウム化合物(a−1)および電子供与体(a−3)を接触させる際には、ケイ素、リン、アルミニウムなどの他の反応試剤を共存させてもよく、また担体を用いて担体担持型の固体状チタン触媒成分(a)を調製することもできる。このような担体としては、Al23、SiO2、B23、MgO、CaO、TiO2、ZnO、SnO2、BaO、ThO、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体などの樹脂等があげられる。これらの中でも、Al23、SiO2、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体が好ましく用いられる。
固体状チタン触媒成分(a)は、公知の方法を含むあらゆる方法を採用して調製することができるが、下記に数例あげて簡単に述べる。
[1] 電子供与体(液状化剤)(a−3)を含むマグネシウム化合物(a−1)の炭化水素溶液を、有機金属化合物と接触反応させて固体を析出させた後、または析出させながらチタン化合物(a−2)と接触反応させる方法。
[2] マグネシウム化合物(a−1)と電子供与体(a−3)からなる錯体を有機金属化合物と接触、反応させた後、チタン化合物(a−2)を接触反応させる方法。
[3] 無機担体と有機マグネシウム化合物(a−1)との接触物に、チタン化合物(a−2)および電子供与体(a−3)を接触反応させる方法。この際予め接触物をハロゲン含有化合物および/または有機金属化合物と接触反応させてもよい。
[4] 液状化剤および場合によっては炭化水素溶媒を含むマグネシウム化合物(a−1)溶液、電子供与体(a−3)および担体の混合物から、マグネシウム化合物(a−1)の担持された担体を得た後、次いでチタン化合物(a−2)を接触させる方法。
[5] マグネシウム化合物(a−1)、チタン化合物(a−2)、電子供与体(a−3)、場合によってはさらに炭化水素溶媒を含む溶液と、担体とを接触させる方法。
[6] 液状の有機マグネシウム化合物(a−1)と、ハロゲン含有チタン化合物(a−2)とを接触させる方法。このとき電子供与体(a−3)を少なくとも1回は用いる。
[7] 液状の有機マグネシウム化合物(a−1)とハロゲン含有化合物とを接触させた後、チタン化合物(a−2)を接触させる方法。この過程において電子供与体(a−3)を少なくとも1回は用いる。
[8] アルコキシ基含有マグネシウム化合物(a−1)と、ハロゲン含有チタン化合物(a−2)とを接触させる方法。このとき電子供与体(a−3)を少なくとも1回は用いる。
[9] アルコキシ基含有マグネシウム化合物(a−1)および電子供与体(a−3)からなる錯体と、チタン化合物(a−2)とを接触させる方法。
[10]アルコキシ基含有マグネシウム化合物(a−1)および電子供与体(a−3)からなる錯体を、有機金属化合物と接触させた後、チタン化合物(a−2)と接触反応させる方法。
[11]マグネシウム化合物(a−1)と、電子供与体(a−3)と、チタン化合物(a−2)とを任意の順序で接触、反応させる方法。この反応に先立って、各成分を、電子供与体(a−3)、有機金属化合物、ハロゲン含有ケイ素化合物などの反応助剤で予備処理してもよい。
[12]還元能を有さない液状のマグネシウム化合物(a−1)と、液状チタン化合物(a−2)とを、電子供与体(a−3)の存在下で反応させて固体状のマグネシウム・チタン複合体を析出させる方法。
[13]前記[12]で得られた反応生成物に、チタン化合物(a−2)をさらに反応させる方法。
[14]前記[11]または[12]で得られる反応生成物に、電子供与体(a−3)およびチタン化合物(a−2)をさらに反応させる方法。
[15]マグネシウム化合物(a−1)と、電子供与体(a−3)と、チタン化合物(a−2)とを粉砕して得られた固体状物を、ハロゲン、ハロゲン化合物または芳香族炭化水素のいずれかで処理する方法。なおこの方法においては、マグネシウム化合物(a−1)のみを、あるいはマグネシウム化合物(a−1)と電子供与体(a−3)とからなる錯化合物を、あるいはマグネシウム化合物(a−1)とチタン化合物(a−2)を粉砕する工程を含んでもよい。また粉砕後に反応助剤で予備処理し、次いでハロゲンなどで処理してもよい。反応助剤としては、有機金属化合物あるいはハロゲン含有ケイ素化合物などが用いられる。
[16]マグネシウム化合物(a−1)を粉砕した後、チタン化合物(a−2)を接触させる方法。マグネシウム化合物(a−1)の粉砕時および/または接触時には、電子供与体(a−3)を必要に応じて反応助剤とともに用いる。
[17]上記(11)〜(16)で得られる化合物をハロゲンまたはハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する方法。
[18]金属酸化物、有機マグネシウム(a−1)およびハロゲン含有化合物との接触反応物を、電子供与体(a−3)および好ましくはチタン化合物(a−2)と接触させる方法。
[19]有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウム、アリーロキシマグネシウムなどのマグネシウム化合物(a−1)を、チタン化合物(a−2)、電子供与体(a−3)、必要に応じてハロゲン含有炭化水素と接触させる方法。
[20]マグネシウム化合物(a−1)とアルコキシチタンとを含む炭化水素溶液と、電子供与体(a−3)および必要に応じてチタン化合物(a−2)と接触させる方法。この際ハロゲン含有ケイ素化合物などのハロゲン含有化合物を共存させることが好ましい。
[21]還元能を有さない液状のマグネシウム化合物(a−1)と、有機金属化合物とを反応させて固体状のマグネシウム・金属(アルミニウム)複合体を析出させ、次いで、電子供与体(a−3)およびチタン化合物(a−2)を反応させる方法。
接触に用いられる各成分の使用量は調製方法によっても異なり一概には規定できないが、たとえばマグネシウム化合物(a−1)1モル当り、電子供与体(a−3)は0.01〜10モル好ましくは0.1〜5モルの量で、チタン化合物(a−2)は0.01〜1000モル好ましくは0.1〜200モルの量で用いることが望ましい。
このようにして得られる固体状チタン触媒成分(a)は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有しており、この固体状チタン触媒成分(a)において、ハロゲン/チタン(原子比)は約2〜200、好ましくは約4〜100であり、電子供与体/チタン(モル比)は約0.01〜100、好ましくは約0.02〜10であり、マグネシウム/チタン(原子比)は約1〜100、好ましくは約2〜50であることが望ましい。
固体状チタン触媒成分(a)とともに用いられる有機金属化合物(b)としては、周期律表第I族〜第III族から選ばれる金属を含むものが好ましく、具体的には下記に示すような有機アルミニウム化合物、第I族金属とアルミニウムとの錯アルキル化合物、第II族金属の有機金属化合物などをあげることができる。
式; R1 mAl(OR2npq(式中、R1およびR2は炭素原子を通常1〜15個、好ましくは1〜4個含む炭化水素基であり、これらは互いに同一でも異なっていてもよい。Xはハロゲン原子を表し、0<m<3、nは0<n<3、pは0<p<3、qは0<q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で示される有機アルミニウム化合物(b−1)。
式; M1AlR1 4(式中、M1はLi、Na、Kであり、R1は前記と同じである。)で示される第I族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物(b−2)。
式; R122(式中、R1およびR2は上記と同様であり、M2はMg、ZnまたはCdである。)で示される第II族または第III族のジアルキル化合物(b−3)。
前記有機アルミニウム化合物(b−1)としては、たとえば
1 mAl(OR2)3-m(R1、R2は前記と同様であり、mは好ましくは1.5≦m≦3の数である。)で示される化合物、
1 mAlX3-m(R1は前記と同様であり、Xはハロゲンであり、mは好ましくは0<m<3である。)で示される化合物、
1 mAlH3-m(R1は前記と同様であり、mは好ましくは2≦m<3である。)で示される化合物、
1 mAl(OR2)nq(R1、R2は前記と同様であり、Xはハロゲン、0<m<3、0<n<3、0<q<3であり、かつm+n+q=3である。)で示される化合物などをあげることができる。
有機アルミニウム化合物(b−1)としては、より具体的にはトリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;トリイソプレニルアルミニウムなどのトリアルケニルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R1 2.5Al(OR2)0.5などで示される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウム等をあげることができる。
また(b−1)に類似する化合物としては、酸素原子あるいは窒素原子を介して2以上のアルミニウムが結合した有機アルミニウム化合物をあげることができ、たとえば(C252AlOAl(C252、(C492AlOAl(C492、(C252AlN(C25)Al(C252、メチルアルミノオキサンなどのアルミノオキサン類をあげることができる。
前記錯アルキル化物(b−2)としては、LiAl(C254、LiAl(C7154などをあげることができる。有機金属化合物(b)としては有機アルミニウム化合物(b−1)、特にトリアルキルアルミニウムが好ましく用いられる。有機金属化合物(b)は2種以上組み合せて用いることもできる。
固体状チタン触媒成分(a)、有機金属化合物(b)とともに用いられる電子供与体(c)の具体的なものとしては、下記式(3)で表される有機ケイ素化合物(c−1)または複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物(c−2)などがあげられる。
1 nSi(OR2)4-n …(3)
(式(3)中、nは1、2または3であり、nが1のときR1は2級または3級の炭化水素基であり、nが2または3のときR1の少なくとも1つは2級または3級の炭化水素基であり、R1は同一であっても異なっていてもよく、R2は炭素数1〜4の炭化水素基であって、4−nが2または3であるときR2は同一であっても異なっていてもよい。)
前記式(3)で示される有機ケイ素化合物(c−1)において、2級または3級の炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、置換基を有するこれらの基あるいはSiに隣接する炭素が2級または3級である炭化水素基等があげられる。より具体的に、置換シクロペンチル基としては、2−メチルシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、2−エチルシクロペンチル基、2−n−ブチルシクロペンチル基、2,3−ジメチルシクロペンチル基、2,4−ジメチルシクロペンチル基、2,5−ジメチルシクロペンチル基、2,3−ジエチルシクロペンチル基、2,3,4−トリメチルシクロペンチル基、2,3,5−トリメチルシクロペンチル基、2,3,4−トリエチルシクロペンチル基、テトラメチルシクロペンチル基、テトラエチルシクロペンチル基などのアルキル基を有するシクロペンチル基等があげられる。
置換シクロペンテニル基としては、2−メチルシクロペンテニル基、3−メチルシクロペンテニル基、2−エチルシクロペンテニル基、2−n−ブチルシクロペンテニル基、2,3−ジメチルシクロペンテニル基、2,4−ジメチルシクロペンテニル基、2,5−ジメチルシクロペンテニル基、2,3,4−トリメチルシクロペンテニル基、2,3,5−トリメチルシクロペンテニル基、2,3,4−トリエチルシクロペンテニル基、テトラメチルシクロペンテニル基、テトラエチルシクロペンテニル基などのアルキル基を有するシクロペンテニル基等があげられる。
置換シクロペンタジエニル基としては、2−メチルシクロペンタジエニル基、3−メチルシクロペンタジエニル基、2−エチルシクロペンタジエニル基、2−n−ブチルシクロペンタジエニル基、2,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、2,4−ジメチルシクロペンタジエニル基、2,5−ジメチルシクロペンタジエニル基、2,3−ジエチルシクロペンタジエニル基、2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル基、2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル基、2,3,4−トリエチルシクロペンタジエニル基、2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、2,3,4,5−テトラエチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4,5−ペンタエチルシクロペンタジエニル基などのアルキル基を有するシクロペンタジエニル基等があげられる。
またSiに隣接する炭素が2級炭素である炭化水素基としては、i−プロピル基、s−ブチル基、s−アミル基、α−メチルベンジル基などを例示することができ、Siに隣接する炭素が3級炭素である炭化水素基としては、t−ブチル基、t−アミル基、α,α′−ジメチルベンジル基、アマンチル基などをあげることができる。
前記式(3)で示される有機ケイ素化合物(c−1)は、nが1である場合には、シクロペンチルトリメトキシシラン、2−メチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,3−ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン類等をあげることができる。
nが2である場合には、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシランなどのジアルコキシシラン類、下記式(4)で示されるジメトキシシラン化合物等があげられる。
Figure 0004712311
式(4)中、R1およびR2は、それぞれ独立にシクロペンチル基、置換シクロペンチル基、シクロペンテニル基、置換シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、あるいはSiに隣接する炭素が2級炭素または3級炭素である炭化水素基である。
前記式(4)で示されるジメトキシシラン化合物としては、たとえば、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロペンテニルジメトキシシラン、ジシクロペンタジエニルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジ(2−メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(3−メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2−エチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,4−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,5−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジエチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4−トリメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,5−トリメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4−トリエチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(テトラメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(テトラエチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2−メチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(3−メチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2−エチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2−n−ブチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2,4−ジメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2,5−ジメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4−トリメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,5−トリメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4−トリエチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(テトラメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(テトラエチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2−メチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(3−メチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2−エチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2−n−ブチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジエチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4−トリエチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4,5−テトラエチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ(1,2,3,4,5−ペンタエチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ジ−t−アミル−ジメトキシシラン、ジ(α,α′−ジメチルベンジル)ジメトキシシラン、ジ(アマンチル)ジメトキシシラン、アダマンチル−t−ブチルジメトキシシラン、シクロペンチル−t−ブチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジ−s−ブチルジメトキシシラン、ジ−s−アミルジメトキシシラン、イソプロピル−s−ブチルジメトキシシランなどがあげられる。
前記式(3)において、nが3である場合には、トリシクロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンチルエトキシシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシラン、ジシクロペンチルエチルメトキシシラン、ジシクロペンチルメチルエトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシラン、シクロペンチルジエチルメトキシシラン、シクロペンチルジメチルエトキシシランなどのモノアルコキシシラン類等があげられる。
電子供与体(c)としてはジメトキシシラン類、特に前記式(4)で示されるジメトキシシラン化合物が好ましく、具体的にはジシクロペンチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジ(2−メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(3−メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ−t−アミルジメトキシシランなどが好ましい。有機ケイ素化合物(c−1)は、2種以上組み合せて用いることもできる。
電子供与体(c)として用いられる複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物(以下ポリエーテル化合物ということもある)(c−2)では、エーテル結合間に存在する原子は、炭素、ケイ素、酸素、硫黄、リンおよびホウ素から選ばれる1種以上であり、原子数は2以上である。これらのうちエーテル結合間の原子に比較的嵩高い置換基、具体的には炭素数2以上であり、好ましくは3以上で直鎖状、分岐状、環状構造を有する置換基、より好ましくは分岐状または環状構造を有する置換基が結合しているものが望ましい。また2個以上のエーテル結合間に存在する原子に、複数の、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜10、特に好ましくは3〜7の炭素原子が含まれた化合物が好ましい。
このようなポリエーテル化合物(c−2)としては、たとえば下記式(5)で示される化合物をあげることができる。
Figure 0004712311
式(5)中、nは2≦n≦10の整数であり、R1〜R26は炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、硫黄、リン、ホウ素およびケイ素から選択される少なくとも1種の元素を有する置換基であり、任意のR1〜R26、好ましくはR1〜R2nは共同してベンゼン環以外の環を形成していてもよく、主鎖中に炭素以外の原子が含まれていてもよい。
前記式(5)で表されるポリエーテル化合物(c−2)として、具体的には、2−(2−エチルヘキシル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−フェニル−1,3−ジメトキシプロパン、2−クミル−1,3−ジメトキシプロパン、2−(2−フェニルエチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(2−シクロヘキシルエチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(p−クロロフェニル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(ジフェニルメチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(1−ナフチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(2−フルオロフェニル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(1−デカヒドロナフチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(p−t−ブチルフェニル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジエチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−プロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−ベンジル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−エチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−フェニル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(p−クロロフェニル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(2−シクロヘキシルエチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−(2−エチルヘキシル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジフェニル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジベンジル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジエトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジブトキシプロパン、2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−(1−メチルブチル)−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−(1−メチルブチル)−2−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジ−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジ−t−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジネオペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−フェニル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−フェニル−2−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ベンジル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ベンジル−2−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−フェニル−2−ベンジル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロペンチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロペンチル−2−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキシル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキシル−2−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキシル−2−シクロヘキシルメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,3−ジフェニル−1,4−ジエトキシブタン、2,3−ジシクロヘキシル−1,4−ジエトキシブタン、2,2−ジベンジル−1,4−ジエトキシブタン、2,3−ジシクロヘキシル−1,4−ジエトキシブタン、2,3−ジイソプロピル−1,4−ジエトキシブタン、2,2−ビス(p−メチルフェニル)−1,4−ジメトキシブタン、2,3−ビス(p−クロロフェニル)−1,4−ジメトキシブタン、2,3−ビス(p−フルオロフェニル)−1,4−ジメトキシブタン、2,4−ジフェニル−1,5−ジメトキシペンタン、2,5−ジフェニル−1,5−ジメトキシヘキサン、2,4−ジイソプロピル−1,5−ジメトキシペンタン、2,4−ジイソブチル−1,5−ジメトキシペンタン、2,4−ジイソアミル−1,5−ジメトキシペンタン、3−メトキシメチルテトラヒドロフラン、3−メトキシメチルジオキサン、1,3−ジイソブトキシプロパン、1,2−ジイソブトキシプロパン、1,2−ジイソブトキシエタン、1,3−ジイソアミロキシプロパン、1,3−ジイソネオペンチロキシエタン、1,3−ジネオペンチロキシプロパン、2,2−テトラメチレン−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ペンタメチレン−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ヘキサメチレン−1,3−ジメトキシプロパン、1,2−ビス(メトキシメチル)シクロヘキサン、2,8−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,7−ジオキサビシクロ[3.3.1]ノナン、3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、3,3−ジイソブチル−1,5−オキソノナン、6,6−ジイソブチルジオキシヘプタン、1,1−ジメトキシメチルシクロペンタン、1,1−ビス(ジメトキシメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス(メトキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,1−ジメトキシメチルシクロペンタン、2−メチル−2−メトキシメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキシル−2−エトキシメチル−1,3−ジエトキシプロパン、2−シクロヘキシル−2−メトキシメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシシクロヘキサン、2−イソプロピル−2−イソアミル−1,3−ジメトキシシクロヘキサン、2−シクロヘキシル−2−メトキシメチル−1,3−ジメトキシシクロヘキサン、2−イソプロピル−2−メトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、2−イソブチル−2−メトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、2−シクロヘキシル−2−エトキシメチル−1,3−ジエトキシシクロヘキサン、2−シクロヘキシル−2−エトキシメチル−1,3−ジメトキシシクロヘキサン、2−イソプロピル−2−エトキシメチル-1,3-ジエトキシシクロヘキサン、2−イソプロピル−2−エトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、2−イソブチル−2−エトキシメチル-1,3-ジエトキシシクロヘキサン、2−イソブチル−2−エトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、メチルフェニルビス(メトキシメチル)シラン、ジフェニルビス(メトキシメチル)シラン、メチルシクロヘキシルビス(メトキシメチル)シラン、ジ−t−ブチルビス(メトキシメチル)シラン、シクロヘキシル−t−ブチルビス(メトキシメチル)シラン、i−プロピル−t−ブチルビス(メトキシメチル)シラン等があげられる。
これらの中では、1,3−ジエーテル類が好ましく用いられ、特に2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメトキシプロパンが好ましく用いられる。ポリエーテル化合物(c−2)は、2種以上併用することができる。また有機ケイ素化合物(c−1)とポリエーテル化合物(c−2)とを併用することもできる。
さらに下記式(6)で示される有機ケイ素化合物を併用することもできる。
nSi(OR2)4-n …(6)
(式(6)中、RおよびR2は炭化水素基であり、0<n<4であり、この式で示される有機ケイ素化合物中には、前記式(3)で示される有機ケイ素化合物(c−1)は含まれない。)
より具体的には、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo−トリルジメトキシシラン、ビスm−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシ(allyloxy)シラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシランなどがあげられる。さらに類似化合物として、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、ジメチルテトラエトキシジシクロキサンなどを用いることもできる。
本発明では、上記のような固体状チタン触媒成分(a)、有機金属化合物(b)、および電子供与体(c)からなる触媒を用いてポリプロピレン樹脂(A)を製造するに際して、予め予備重合を行うこともできる。予備重合は、固体状チタン触媒成分(a)、有機金属化合物(b)、および必要に応じて電子供与体(c)の存在下に、オレフィンを重合させる。
予備重合オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキサデセン、1−エイコセンなどの直鎖状のオレフィン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、アリルナフタレン、アリルノルボルナン、スチレン、ジメチルスチレン類、ビニルナフタレン類、アリルトルエン類、アリルベンゼン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘプタン、アリルトリアルキルシラン類などの分岐構造を有するオレフィン等を用いることができ、これらを共重合させてもよい。
これらの中でも、前述したように3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、アリルトリメチルシラン、ジメチルスチレンなどの分岐状オレフィン類が特に好ましく用いられる。特に3−メチル−1−ブテンを予備重合させた触媒を用いると、生成するポリプロピレン樹脂(A)の剛性が高いので好ましい。予備重合は、固体状チタン触媒成分(a)1g当り0.1〜1000g程度、好ましくは0.3〜500g程度の重合体が生成するように行うことが望ましい。予備重合量が多すぎると、本重合における(共)重合体の生成効率が低下することがある。
予備重合では、本重合における系内の触媒濃度よりもかなり高濃度で触媒を用いることができる。固体状チタン触媒成分(a)は、重合容積1 liter当りチタン原子換算で通常約0.01〜200ミリモル、好ましくは約0.05〜100ミリモルの濃度で用いられることが望ましい。有機金属化合物(b)は、固体状チタン触媒成分(a)中のチタン原子1モル当り通常約0.1〜100ミリモル、好ましくは約0.5〜50ミリモルの量で用いることが望ましい。また電子供与体(c)は、予備重合時には用いても用いなくてもよいが、固体状チタン触媒成分(a)中のチタン原子1モルあたり0.1〜50モル、好ましくは0.5〜30モル、さらに好ましくは1〜10モルの量で用いることができる。
予備重合は、不活性炭化水素媒体に予備重合オレフィンおよび上記触媒成分を加え、温和な条件下で行うことが好ましい。不活性炭化水素媒体としては、たとえばプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;これらの混合物等を用いることができる。特に脂肪族炭化水素を用いることが好ましい。
予備重合温度は、生成する予備重合体が実質的に不活性炭化水素媒体中に溶解しないような温度であればよく、通常−20〜+100℃、好ましくは−20〜+80℃、さらに好ましくは0〜+40℃程度である。予備重合は、回分式、連続式などで行うことができる。予備重合時に、水素などを用いて分子量を調節することもできる。
ポリプロピレン系樹脂(A1)、超高分子量ポリプロピレン(A2)製造時には、固体状チタン触媒成分(a)(または予備重合触媒)を重合容積1 liter当りチタン原子に換算して、約0.0001〜50ミリモル、好ましくは約0.001〜10ミリモルの量で用いることが望ましい。有機金属化合物(b)は、重合系中のチタン原子1モルに対する金属原子量で、約1〜2000モル、好ましくは約2〜500モル程度の量で用いることが望ましい。電子供与体(c)は、有機金属化合物(b)の金属原子1モル当り、約0.001〜50モル、好ましくは約0.01〜20モル程度の量で用いることが望ましい。
上記のような触媒を用いてポリプロピレン系樹脂(A1)、超高分子量ポリプロピレン(A2)を製造するには公知の方法を採用することができる。重合は、気相重合法あるいは溶液重合法、懸濁重合法などの液相重合法いずれで行ってもよく、上記の各段を別々の方法で行ってもよい。また回分式、半連続式、連続式のいずれの方式で行ってもよく、上記の各段を複数の重合器たとえば2〜10器の重合器に分けて行ってもよい。
重合媒体として、不活性炭化水素類を用いてもよく、また液状のプロピレンを重合媒体としてもよい。また各段の重合条件は、重合温度が約−50〜200℃、好ましくは約20〜100℃の範囲で、また重合圧力が常圧〜9.8MPa(常圧〜100kgf/cm2、ゲージ圧)、好ましくは0.20〜4.9MPa(約2〜50kgf/cm2、ゲージ圧)の範囲内で適宜選択される。
予備重合触媒を用いたときには、必要に応じて固体状チタン触媒成分(a)、有機金属化合物(b)を新たに添加することもできる。予備重合時と本重合時との有機金属化合物(b)は同一であっても異なっていてもよい。また電子供与体(c)は、予備重合時または本重合時のいずれかに必ず1回は用いられ、本重合時のみに用いられるか、予備重合時と本重合時との両方で用いられる。予備重合時と本重合時との電子供与体(c)は同一であっても異なっていてもよい。上記のような各触媒成分は、前段の重合終了後、次いで行われる後段の各工程において、新たに添加しなくてもよいが、適宜添加してもよい。上記のような触媒を用いると、重合時に水素を用いる場合においても、得られるポリプロピレン系樹脂(A1)、超高分子量ポリプロピレン(A2)の結晶化度あるいは立体規則性指数が低下したりすることがなく、また触媒活性が低下することもない。
上記のような製造方法では、ポリプロピレン系樹脂(A1)、超高分子量ポリプロピレン(A2)を固体状チタン触媒成分(a)単位量当り高収率で製造することができるため、ポリプロピレン系樹脂(A1)、超高分子量ポリプロピレン(A2)中の触媒量特にハロゲン含量を相対的に低減させることができる。したがってポリプロピレン系樹脂(A1)、超高分子量ポリプロピレン(A2)中の触媒を除去する操作を省略できるとともに、最終的に得られる結晶性ポリプロピレン樹脂組成物を用いて成形体を成形する際には金型に発錆を生じにくい。
エラストマー(D)
エラストマー(D)としては、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(D−2)、水素添加ブロック共重合体(D−3)、その他弾性重合体、およびこれらの混合物などがあげられる。
前記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのランダム共重合体ゴムである。上記炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセンなどがあげられる。これらのα−オレフィンは、単独でまたは組み合せて用いることができる。これらの中では、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましく用いられる。
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)は、エチレンとα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が95/5〜70/30、好ましくは90/10〜75/25であるのが望ましい。エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)は、230℃、荷重21.2NにおけるMFRが0.1g/10min以上、好ましくは0.5〜5g/10minであるのが望ましい。
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(D−2)は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとのランダム共重合体ゴムである。上記炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、前記と同じものがあげられる。前記非共役ポリエチレンとしては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−プロピリデン−5−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの非環状ジエン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,7−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどの鎖状の非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネンなどのトリエン等があげられる。これらの中では、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンが好ましく用いられる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(D−2)は、エチレンとα−オレフィンと非共役ポリエンとのモル比(エチレン/α−オレフィン/非共役ポリエン)が90/5/5〜30/45/25、好ましくは80/10/10〜40/40/20であるのが望ましい。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(D−2)は、230℃、荷重2160gにおけるMFRが0.05g/10min以上、好ましくは0.1〜10g/10minであるものが望ましい。エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(D−2)の具体的なものとしては、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体(EPDM)などがあげられる。
前記水素添加ブロック共重合体(D−3)は、ブロックの形態が下記式(I)または(II)で表されるブロック共重合体の水素添加物であり、水素添加率が90モル%以上、好ましくは95モル%以上の水素添加ブロック共重合体である。
Figure 0004712311
(式中、Xは、モノビニル置換芳香族炭化水素から導かれるブロック重合単位であり、Yは、共役ジエンから導かれるブロック重合単位であり、nは、1〜5の整数である。)
前記式(I)または(II)のXで示される重合ブロックを構成するモノビニル置換芳香族炭化水素としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン、低級アルキル置換スチレン、ビニルナフタレン等のスチレンまたはその誘導体などがあげられる。これらは1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
前記式(I)または(II)のYで示される重合ブロックを構成する共役ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどがあげられる。これらは1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。nは1〜5の整数、好ましくは1または2である。
水素添加ブロック共重合体(D−3)の具体的なものとしては、スチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)およびスチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)等のスチレン系ブロック共重合体などがあげられる。
水素添加前のブロック共重合体は、例えば不活性溶媒中で、リチウム触媒またはチーグラー触媒の存在下に、ブロック共重合を行わせる方法により製造することができる。詳細な製造方法は、例えば特公昭40−23798号などに記載されている。水素添加処理は、不活性溶媒中で公知の水素添加触媒の存在下に行うことができる。詳細な方法は、例えば特公昭42−8704号、同43−6636号、同46−20814号などに記載されている。
共役ジエンモノマーとしてブタジエンが用いられる場合、ポリブタジエンブロックにおける1,2−結合量の割合は20〜80重量%、好ましくは30〜60重量%であることが望ましい。
水素添加ブロック共重合体(D−3)としては市販品を使用することもできる。具体的なものとしては、クレイトンG1657(シェル化学(株)製、商標)、セプトン2004(クラレ(株)製、商標)、タフテックH1052(旭化成(株)製、商標)などがあげられる。エラストマー性重合体(D)は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
エラストマーマスターバッチ(B)
エラストマーマスターバッチ(B)は、超高分子量ポリプロピレン(A2)とエラストマー(D)からなる。両者の合計100重量部中、超高分子量ポリプロピレン(A2)の構成比は30〜70重量部、好ましくは35〜65重量部、さらに好ましくは40〜60重量部である。エラストマー(D)の構成比は、超高分子量ポリプロピレン(A2)とエラストマー(D)の合計100重量部中、30〜70重量部、好ましくは35〜65重量部、さらに好ましくは40〜60重量部である。
エラストマーマスターバッチ(B)の調製方法は、溶融法、溶液法等、特に限定されないが、実用的には溶融混練方法が好ましい。溶融混練の方法としては、熱可塑性樹脂について一般的に実用されている混練方法が適用できる。
例えば、粉状又は粒状の各成分を、必要であれば付加的成分の項に記載の添加物等と共に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等により均一に混合した後、一軸又は多軸混練押出機、混練ロール、バッチ混練機、ニーダー、バンバリーミキサー等で混練することができる。
各成分の溶融混練温度(例えば、押出機ならシリンダー温度)は、通常250〜300℃、好ましくは260〜280℃である。
フィラー(C)
本発明で用いられるフィラー(C)としては、具体的には、タルク、クレー、炭酸カルシウム、マイカ、けい酸塩類、炭酸塩類、ガラス繊維などが挙げられる。これらの中では、タルク、炭酸カルシウムが好ましく、特にタルクが好ましい。タルクの平均粒径は、1〜5μm、好ましくは1〜3μmの範囲内にあることが望ましい。フィラー()は、1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
軽量化、高剛性化の観点から、本発明によるポリプロピレン樹脂組成物の合計100重量部中のフィラー(C)の量は、0〜40重量部、好ましくは3〜20重量部、更に好ましくは5〜15重量部である。
付加的成分
本発明の樹脂組成物中には、その目的、効果を大きく阻害しない範囲で、用途に応じて各種の添加剤、例えば、分散剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶化促進剤(増核剤)等の改質用添加剤、顔料、染料等の着色剤、カーボンブラック、酸化チタン等、公知の添加剤を添加することができる。
組成物の調製法および成形法
本発明におけるポリプロピレン樹脂組成物の調製の方法は、溶融法、溶液法等、特に限定されないが、実用的には溶融混練方法が好ましい。溶融混練の方法としては、熱可塑性樹脂について一般に実用されている混練方法が適用できる。例えば、粉状又は粒状の各成分を、必要であれば付加的成分の項に記載の添加物等と共に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等により均一に混合した後、一軸又は多軸混練押出機、
混練ロール、バッチ混練機、ニーダー、バンバリーミキサー等で混練することができる。
各成分の溶融混練温度(例えば、押出機ならシリンダー温度)は、通常220〜300℃、好ましくは240〜270℃である。更に各成分の混練順序及び方法は、特に限定されるものではない。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の成形加工法は特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂について一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、押出成形、中空成形、熱成形、プレス成形などの各種成形法が適応できる。
組成物の確認
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、クロス分別クロマトグラフ(CFC)および動的溶融粘弾性測定より確認できる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、クロス分別クロマトグラフより分別されるオルトジクロルベンゼン(ODCB)80℃以下の溶出成分量が1〜32重量%、80〜135℃の溶出成分量が28〜99重量%、135℃不溶成分量が0〜40重量%である。ここで、80〜135℃の溶出成分のMw/Mnは10以上であり、好ましくはMw/Mnは12以上である。
なお、CFCは組成分別を行う温度上昇溶離分別(TREF)部と、分子量分別を行うGPC部とを備えた下記装置を用いて、下記条件で測定し、121℃溶出成分の重量平均分子量(Mw)を求めた。
測定装置 : CFC T−150A型、三菱油化(株)製、商標
カラム : Shodex AT−806MS(x3本)
溶解液 : o−ジクロロベンゼン
流速 : 1.0ml/min
試料濃度 : 0.3wt%/vol%(0.1%BHT入り)
注入量 : 0.5ml
溶解性 : 完全溶解
検出器 : 赤外吸光検出法、3.42μ(2924cm−1)、NaCl板
溶出温度 : 0〜135℃、28フラクション
0、 10、 20、 30、 40、 45、 50、
55、 60、 65、 70、 75、 80、 85、
90、 94、 97、100、103、106、109、
112、115、118、121、124、127、135 (℃)
また、本発明の樹脂組成物は220℃での動的溶融粘弾性測定から算出される貯蔵弾性率G‘と損失弾性率G“の交点GN0における周波数FGN0が1.0x10−1Hz以上である。なお、溶融粘弾性性測定は下記装置および下記条件にて測定された。
測定装置 : DAR−100(ジャスコインターナショナル(株)(レオロジカ)
製)
測定系 : パラレルプレート(直径1インチφ)、ギャップ1mm
測定温度 : 220℃
測定周波数 : 0.0016〜16Hz
歪み : 0.1%
次に本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
〔製造例1〕超高分子量ポリプロピレン(A2−1)の製造
(1)予備重合
内容量6 literの撹拌機付のリアクターにn−ヘプタン3 literを投入し、プロピレン重合用固体状チタン触媒成分30g、トリメチルアルミニウムを固体状チタン触媒成分中のチタン原子に対して10倍モル、および2,6−ジメチル−3,3−ビス(メトキシメチル)ヘプタンを固体状チタン触媒成分中のチタン原子に対して2倍モルの割合で供給した。次に、プロピレン48N literを装入し、槽内温度を15℃以下に保持してプロピレンを完全に反応させ、予備重合体を得た。これにイソブタンを加えて予備重合固体1.6g/literとなるまで希釈し、予備重合体スラリーとした。
(2)本重合
内容量600 literの撹拌機付き第1段リアクターに液化プロピレンモノマー110kg、上記(1)で得た予備重合体スラリー5 liter、トリエチルアルミニウム0.14モル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.14モルおよび水素5N literを装入し、温度70℃で1時間重合を行い、超高分子量結晶性ポリプロピレン(A2−1)パウダー37kg([η]=10.2dl/g、融点163℃)を得た。
<製造例2> ポリプロピレン系樹脂(A1−1)
WO99/07752実施例1−13に記載された製造法に従いポリプロピレン系樹脂(A1−1)を製造した。ポリプロピレン系樹脂(A1−1)中の高分子量PPの極限粘度は9.4dl/g、高分子量PPの含有量は25wt%であった。また、ポリプロピレン系樹脂(A1−1)のメルトフロレートは4.0g/10min、mmmm分率は98.2%であった。
〔製造例3〕 エラストマーマスターバッチ(B−1)
超高分子量ポリプロピレン(A2−1)40重量部、水添スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム(D3−1)(G1652:クレイトンジャパン(株)製、商標)60重量部をタンブラーにて混合後、二軸押出機にて溶融混練してペレット状のエラストマーマスターバッチ(B−1)を調製した。
<溶融混練条件>
二軸押出機 : 品番 NR2−36、ナカタニ機械(株)製
混練温度 : 280℃
スクリュー回転数 : 200rpm
フィーダー回転数 : 500rpm
〔製造例4〕 エラストマーマスターバッチ(B−2)
超高分子量ポリプロピレン(A2−1)を50重量部、水添スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム(D3−1)を50重量部にした以外は製造例3と同様にエラストマーマスターバッチ(B−2)を調製した。
〔製造例5〕 エラストマーマスターバッチ(B−3)
超高分子量ポリプロピレン(A2−1)を60重量部、水添スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム(D3−1)を40重量部にした以外は製造例3と同様にエラストマーマスターバッチ(B−3)を調製した。
〔製造例6〕 エラストマーマスターバッチ(B−4)
超高分子量ポリプロピレン(A2−1)を70重量部、水添スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム(D3−1)を30重量部にした以外は製造例3と同様にエラストマーマスターバッチ(B−4)を調製した。
〔製造例7〕 エラストマーマスターバッチ(B−5)
超高分子量ポリプロピレン(A2−1)を50重量部、エチレン−オクテン共重合体ゴム(D1−1)を50重量部にした以外は製造例3と同様にエラストマーマスターバッチ(B−)を調製した。
〔製造例8〕 エラストマーマスターバッチ(B−6)
超高分子量ポリプロピレン(A2−1)を30重量部、水添スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム(D3−1)を70重量部にした以外は製造例3と同様にエラストマーマスターバッチ(B−6)を調製した。
実施例および比較例において、各種の評価に用いられた試験法を以下に示した。
(1)MFR
MFRは、ASTM D 1238(230℃、荷重2.16kg)に従って測定した。
(2)比重
比重は、ASTM D 792に従って測定した。
(3)曲げ強度
曲げ強度は、ASTM D790に従って、下記の条件で測定した。
<測定条件>
試験片 :12.7mm(幅)×6.4mm(厚さ)×127mm(長さ)
曲げ速度:2.8mm/分
曲げスパン:100mm
試験片の厚み:1/4インチ
(4)アイゾット衝撃強度(IZ)
アイゾット衝撃強度(IZ)は、ASTM D256に準拠して下記の条件で測定した。
<試験条件>
温 度:23℃、−30℃
試験片:12.7mm(幅)×6.4mm(厚さ)×64mm(長さ)
ノッチは機械加工
ポリプロピレン系樹脂(A1−2)(J136:三井化学(株)製、230℃におけるMFR2.16=30g/10min)65重量部、エラストマーマスターバッチ(B−1)25重量部、タルク(C−1)(ホワイトフィラー5000PJ、松村産業(株)製、商標)10量部、結晶核剤アデカスタブNA−11(旭電化工業(株)製、商標)0.5重量部をタンブラーにて混合後、二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を調製し、射出成形機[品番 IS100、東芝機械(株)製]にてASTM試験片を成形した。成形品の物性を表1に示す。
<溶融混練条件>
同方向二軸混練機 : 品番 NR2−36、ナカタニ機械(株)製
混練温度 : 230℃
スクリュー回転数 : 200rpm
フィーダー回転数 : 500rpm
<射出成形条件>
射出成形機 : 品番 IS100、東芝機械(株)製
シリンダー温度 : 230℃
金型温度 : 40℃
ポリプロピレン系樹脂(A1−2)を60重量部、エラストマーマスターバッチ(B−2)を30重量部にした以外は実施例1と同様にポリプロピレン樹脂組成物を調製、ASTM試験片を成形した。成形品の物性を表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(A1−2)を52重量部、エラストマーマスターバッチ(B−3)を38重量部にした以外は実施例1と同様にポリプロピレン樹脂組成物を調製、ASTM試験片を成形した。成形品の物性を表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(A1−2)を40重量部、エラストマーマスターバッチ(B−4)を50重量部にした以外は実施例1と同様にポリプロピレン樹脂組成物を調製、ASTM試験片を成形した。成形品の物性を表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(A1−2)を60重量部、エラストマーマスターバッチ(B−5)を30重量部にした以外は実施例1と同様にポリプロピレン樹脂組成物を調製、ASTM試験片を成形した。成形品の物性を表1に示す。
〔比較例1〕
ポリプロピレン系樹脂(A1−1)75重量部、水添スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム(D3−1)(G1652:クレイトンジャパン(株)製、商標)15重量部、タルク(C−1)(ホワイトフィラー5000PJ、松村産業(株)製、商標)10量部、結晶核剤アデカスタブNA−11(旭電化工業(株)製、商標)0.5重量部をタンブラーにて混合後、二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を調製し、射出成形機[品番 IS100、東芝機械(株)製]にてASTM試験片を成形した。成形品の物性を表2に示す。
〔比較例2〕
水添スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム(D3−1)のかわりにエチレン
−オクテン共重合体ゴム(D1−1、エンゲージ8150:デュポンダウエラストマー(株)製、商標)15重量部を使用した以外は比較例1と同様にポリプロピレン樹脂組成物を調製、ASTM試験片を成形した。成形品の物性を表2に示す。
〔比較例3〕
ポリプロピレン系樹脂(A1−2)を69重量部、エラストマーマスターバッチ(B−6)を21重量部にした以外は実施例1と同様にポリプロピレン樹脂組成物を調製、ASTM試験片を成形した。成形品の物性を表2に示す。
〔比較例4〕
ポリプロピレン系樹脂(A1−)60重量部、超高分子量ポリプロピレン(A)15重量部、水添スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム(D3−1)(G1652:クレイトンジャパン(株)製、商標)15重量部、タルク(C−1)(ホワイトフィラー5000PJ、松村産業(株)製、商標)10量部、結晶核剤アデカスタブNA−11(旭電化工業(株)製、商標)0.5重量部をタンブラーにて混合後、二軸押出機にて溶融混練(混練温度280℃)してペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を調製し、射出成形機[品番 IS100、東芝機械(株)製]にてASTM試験片を成形した。成形品の物性を表2に示す。
Figure 0004712311
Figure 0004712311
自動車のバンパーやフェンダーなど、機械的強度、耐衝撃性に優れ、従来部品よりも軽量化を求められる自動車外装部品などに適用できる。

Claims (3)

  1. 135℃デカリン中での極限粘度[η]が6〜12dl/gの超高分子量ポリプロピレン(A2)35〜70重量部およびエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(D−2)および水素添加ブロック共重合体(D−3)からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上のエラストマー(D)30〜65重量部(ただし、(A2)+(D)=100重量部)からなるエラストマーマスターバッチ(B)を製造する工程と、
    ASTM D1238(230℃、2.16kg荷重)に従って測定したメルトフローレートが0.3〜200g/10分であるポリプロピレン系樹脂(A1)10〜99重量部、エラストマーマスターバッチ(B)1〜50重量部、およびフィラー(C)0〜40重量部(ただし、(A1)+(B)+(C)=100重量部)を含む樹脂組成物を製造する工程とを含むことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法
  2. 請求項1記載ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法により得られるポリプロピレン系樹脂組成物を成形して得られる成形品。
  3. 自動車外装部品であることを特徴とする請求項2に記載の成形品。
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