JP4664450B2 - 多細胞化真核生物細胞に核酸を導入する改良法およびその組合せ - Google Patents

多細胞化真核生物細胞に核酸を導入する改良法およびその組合せ Download PDF

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Description

本発明は、1〜600V/cmの範囲の低い電界を使用して多細胞化真核生物の細胞に核酸をin vivo導入する方法または核酸の導入効率を改善し得る物質に結合した核酸をin vivo導入する方法の極めて優れた改良に関する。本発明はまた、遺伝子治療に好適な核酸と本発明の導入方法との組合せ使用に関する。
所与の細胞に遺伝子を導入することが遺伝子治療の基礎である。しかしながら、治療すべき宿主の細胞に十分な量の核酸を導入することが問題の1つである。何故なら、このような核酸、より一般的に言えば有益な遺伝子をトランスフェクト細胞中で発現させなければならないからである。このために考察された方法の1つは、ウイルスベクター、特にレトロウイルス、アデノウイルスまたはアデノウイルス関連ウイルスのようなウイルスベクターに核酸を組込む方法である。これらの系はウイルスの細胞侵入メカニズムと分解防御性とを利用している。しかしながらこの方法には幾つかの欠点がある。特に、宿主生物の体内に伝播し易い感染性ウイルス粒子が産生される危険性があり、また、レトロウイルスベクターの場合には挿入性突然変異誘発の危険性がある。更に、ウイルスゲノムに挿入できる治療用遺伝子またはワクチン用遺伝子の容量が限られている。
上記のような理由から、遺伝子治療に有用なウイルスベクターの開発は欠陥ウイルス及び相補細胞系という複雑な技術に依存するしかなかった。
別の1つの方法では(Wolfら,Science 247,1465−68,1990;Davisら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93,7213−18,1996)、プラスミドの形態の核酸を、優れたin vitroトランスフェクション促進物質であるタンパク質、リポソーム、荷電脂質またはカチオン性ポリマー例えばポリエチレンイミンのようなトランスフェクション促進化合物に任意に結合させ、筋肉内または血流内に投与している。(Behrら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86,6982−6,1989;Felgnerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84,7413−7,1987;Boussifら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92,7297−301,1995)。
筋肉に関しては、筋肉組織が遊離プラスミドの形態で注入されたDNAを取込む能力を有することをJ.A.Wolffらが初めて発表した後(Wolffら,Science 247,1465−1468,1900)、多くの研究者がこの方法の改良を試みた(Manthorpeら,1993,Human Gene Ther.4,419−431;Wolffら,1991,BioTechniques 11,474−485)。これらの研究は以下のような幾つかの傾向に集約される:
−DNAをビーズに吸着させ次いでこのビーズを組織に推進することによってDNAを細胞内部に強制的に侵入させる機械的解決方法(“遺伝子ガン”)(Sanders Williamsら,1991,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88,2726−2730;Fynanら,1993,BioTechniques 11,474−485)。これらの方法は、ワクチン接種戦略には有効であることが判明したが、組織の表層にしか到達しない。粒子は皮膚組織を貫通することができないので、これらの方法を筋肉に使用する場合には粒子が筋肉に接近できるように外科的処置が必要である;
−DNAを、遊離プラスミドの形態でなく、複合体を細胞に侵入させ易いビヒクルとして機能し得る分子に結合させて注入する方法。別の多くのトランスフェクション方法で使用されているカチオン性脂質は現時点では期待外れである。何故なら、これまで試験されたカチオン性脂質はトランスフェクション阻害性を示したからである(Schwartzら,1996,Gene Ther.3,405−411)。ペプチド及びカチオン性ホリマーについても同様の結果が観察された(Manthorpeら,1993,Human Gene Ther.4,419−431)。ポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドンとDNAとの混合物だけが好ましい結合であると考えられる。しかしながら、これらの混合物を使用したときにも、ヌードDNAを注入したときの10倍未満の増加しか得られない(Mumperら,1996,Pharmaceutical Research 13,701−709);
−DNAの拡散性及び/または安定性を改善する溶液で組織を前処置するか(Davisら,1993,Hum.Gene Ther.4,151−159)、または、核酸侵入を促進する溶液例えば細胞の増殖現象または再生現象を誘発する溶液で組織を前処置する方法。これらの処置では特に、局部麻酔薬、心毒素、血管収縮薬、内毒素またはその他の分子を使用する(Manthorpeら,1993,Human Gene Ther.4,419−431;Dankoら,1994,Gene Ther.1,114−121;Vitadelloら,1994,Hum.Gene Ther.5,11−18)。これらの前処置プロトコルは管理が難しい。特にブピバカインの場合には、有効な効果を得るために必要な用量は致死量に極めて近い量である。高浸透圧ショ糖の前注入は、拡散性を改善するが、筋肉中のトランスフェクションレベルを向上させる効果はない(Davisら,1993)。
また、プラスミドDNAを単独使用するかまたは合成ベクターに結合させて使用することによって別の組織へのin vivoトランスフェクションを試験した(Cotten & Wagner(1994),Current Opinion in Biotechnology 4,705;Gao & Huang(1995),Gene Therapy,2,710;Ledley(1995),Human Gene Therapy 6,1129参照)。試験組織は主として肝臓、肺胞上皮、血管壁、中枢神経系及び腫瘍であった。これらのすべての組織におけるトランスジーンの発現レベルは治療用途を期待させるほど高くはなかったが(例えば肝臓のレベルに関しては、Chaoら(1996)Human Gene Therapy 7,901参照)、最近になって、血管壁へのプラスミドDNAの導入に関しては幾つかの期待できる結果が得られた(Iiresら(1996)Human Gene Therapy 7,959 & 989)。大脳に対する導入効率は極めて低い値であり、腫瘍に対する結果も同様である(Schwartzら,1996,Gene Therapy 3,405;Luら,1994,Cancer Gene Therapy 1,245;Sonら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91,12669)。
また、培養細胞へのDNAのin vitroトランスフェクションを促進するために、電気穿孔、即ち、細胞の透過性を高める電界が使用されている。しかしながら現状では、この現象は閾値依存性効果であり、動物細胞の場合には800〜1,200ボルト/cmのオーダの比較的高い強度の電界でのみ電気透過性が観察されることを認めざるを得ない。しかもこの技術は、ヒトの固形腫瘍に対するブレオマイシンのような抗腫瘍剤のin vivoにおける薬効を増進するために提案されたものである(米国特許第5,468,228号、L.M.Mir)。上記の範囲の電気的条件(800〜1,200ボルト/cm)は、極めて短い持続時間(100マイクロ秒)のパルスを使用するときは、小分子の細胞内導入に極めて好適である。電界を1,000ボルト/cm未満にしてこのような条件(100マイクロ秒のパルス)を肝臓へのin vivo核酸導入に使用したとき、電気パルスの非存在下でDNAを注入した場合に比較して導入の増進は全く見られず、阻害的にもなり得ることが判明した(国際特許WO97/07826及びHellerら,FEBS Letters,389,225−8,1996)。
この技術はまた、in vivo利用が難しい。何故なら、このような強度の電界を作用させると多少とも広範囲の組織損傷が惹起されるからである。このような損傷は癌患者の治療では問題にならないが、腫瘍組織以外の組織に核酸が投与される健常者または患者の場合には大問題である。
上記に引用したすべての論文は、in vivoで有効であるためには1,000ボルト/cmのオーダの高い電界が必要であると記載している。出願人はここで、例えば100ボルト/cmまたは200ボルト/cmの比較的低い強度で比較的長い持続時間の電気パルスを組織に作用させることによって、望ましくない副作用を伴うことなく組織へのin vivo核酸導入を極めて顕著に増進できるという全く予想外の注目すべき知見を得た。出願人は更に、従来技術のDNA導入で観察されたようなトランスジーン発現の大きい統計的分散が本発明方法によって顕著に是正されることを知見した。
従って本発明は、組織に直接投与するかまたは局所的もしくは全身的に投与することによって導入すべき核酸を組織の細胞に接触させ、1〜600ボルト/cmの範囲の強度をもつ1つまたは複数の電気パルスを上記組織に印加することによって導入を確保する核酸のin vivo導入方法に関する。
好ましい実施態様によれば、本発明方法は、大きいサイズの細胞及び/または細長い形状の細胞のような特定の幾何学的形状を有する細胞から成る組織及び/または作用電位に本来的に反応する組織及び/または特定の形態学を有する組織に好適である。
好ましくは、電界の強度は200〜600ボルト/cmの範囲であり、印加時間の合計は10ミリ秒よりも長い。パルスの使用数は例えば1〜100,000パルスであり、パルスの周波数は0.1〜1,000ヘルツである。好ましくは、パルスの周波数は0.2〜100ヘルツである。パルスが不規則に送出されてもよく、電界強度の経時的変化を表す関数が変数でもよい。例えば、送出される電界が、>400ボルト/cmの強度、好ましくは500〜800ボルト/cmの強度をもつ短い単位時間(<1ミリ秒)の少なくとも1つ電界と、例えば<400ボルト/cm、好ましくは200ボルト/cmという低い強度をもつ長い単位時間(>1ミリ秒)の電界とを順次に作用させる組合せから成ってもよい。電界強度の経時的変化を表す関数の積分は1kV×ミリ秒/cmである。本発明の好ましい実施態様によれば、この積分は5kV×ミリ秒/cm以上の値である。
本発明の好ましい実施態様によれば、パルスの電界強度は約500ボルト/cm(即ち±10%、好ましくは±5%)である。
電気パルスは、方形波パルスから選択され、電界は、指数関数的減衰波、短い持続時間の単極性振動波、短い持続時間の二極性振動波、または他の波形を発生させる。本発明の好ましい実施態様によれば、電気パルスは方形波パルスである。
電気パルスは、以下に挙げるような当業者に公知の任意の方法で印加される:
−治療すべき組織の両側に配置された外部電極系、特に皮膚に接触して配置された非侵入性電極系;
−組織に埋込まれた電極系;
−核酸と電界とを同時に投与し得る電極/インゼクター系。
本発明の範囲では、1つまたは複数の電気パルスの印加によるDNA導入または核酸導入という用語、及び、電気導入またはエレクトロトランスフェクションという用語は等価であると考えてよく、電界の印加によるかまたは電界の存在下の核酸またはDNAの導入を意味する。
in vivo投与のためには、非侵入性外部電極との電気連続性を確保する中間物質を援用することがときには必要である。例えばゲル形態の電解質を使用する。
核酸は適当な任意の手段によって投与できるが、好ましくは組織に直接にin vivo注入するか、または、別の局所的もしくは全身的経路を用いて、特に、電界の印加部位に核酸を導入し得るカテーテルを用いて投与できる。前述のように、核酸は、核酸を導入させ得る物質または導入を促進する物質と共に投与できる。より特定的には、これらの核酸は、溶液中で遊離状態でもよく、合成物質に結合されていてもよく、またはウイルスベクターに担持されていてもよい。合成物質は当業者に公知の脂質もしくはポリマーでもよく、または、ターゲット組織の膜に定着し得るターゲッティング要素でもよい。これらの要素の例は、糖、ペプチド、抗体またはホルモンレセプターを担持するベクターである。
このような本発明の条件下で、核酸の投与は電界の印加前、印加と同時、または印加後のいずれの時期に行ってもよい。
従って、本発明の目的はまた、哺乳類細胞、特にヒト細胞に同時的にまたは時間を隔ててもしくは時間をずらせてin vivo投与される核酸と1〜600ボルト/cmの強度の電界との組合せ使用を提案することである。好ましくは、電界の強度は200〜600ボルト/cmの範囲であり、より好ましくは電界の強度は約500ボルト/cmである。
本発明の方法は、遺伝子治療、即ち、導入された遺伝子の発現または該遺伝子の調節または阻害が特定の病理を治療するような治療方法に有効である。
好ましくは以下のような効果を得るために組織細胞を遺伝子療法で治療する:
−細胞自体の機能不全を矯正する効果(例えば、膵臓線維症のような遺伝的欠失に関連したミオパシーの治療);
−トランスジーンによって産生される栄養因子、神経栄養因子及び血管新生促進因子によって組織または器官の血管新生または神経支配を保護及び/または再生する効果;
−組織を形質転換し、遺伝子自体の産生物(例えば、血栓及び止血の調節因子、栄養因子、ホルモン)または治療用遺伝子の添加によって組織内で合成される活性代謝産物のような治療効果に導く物質の分泌器官とする効果;
−ワクチンまたは免疫促進剤として作用する効果。
本発明の別の目的は、組織に接近するために外用、皮膚、経口、膣内、非経口、鼻孔内、静脈内、筋肉内、皮下、眼内、経皮、などの経路で投与されるように配合された核酸を含む組成物と1つの電界の電気パルスとを組合せ使用することである。好ましくは、本発明の医薬組成物は、注射剤、特に所望の器官の処に直接注入される注射剤の形態または他の任意の投与形態を得るための医薬として許容されるビヒクルを含有する。このようなビヒクルとしては特に、無菌等張性溶液、または、滅菌水もしくは生理的血清を適宜添加することによって注射可能な溶質を復元し得る乾燥組成物、特に凍結乾燥組成物がある。注射に使用される核酸の用量及び投与回数と注射剤の量は、種々のパラメーター、特に、使用される投与方法、対象となる疾病、発現させる遺伝子または所望の治療期間などに応じて調節され得る。
核酸は、合成核酸もしくは生合成核酸でもよく、ウイルス、原核細胞、または、単細胞生物(例えば酵母)もしくは多細胞生物に由来の真核細胞でもよい。核酸を、出発生物及び/または合成系の構成成分の全部または一部と組合せて投与してもよい。
核酸は、デオキシリボ核酸でもよくまたはリボ核酸でもよい。核酸は天然起原配列でもよくまたは人工配列でもよい。特に、ゲノムDNA、cDNA、mRNA、tRNA及びrRNA、ハイブリッド配列または修飾もしくは非修飾のオリゴヌクレオチドの合成配列もしくは半合成配列でもよい。これらの核酸は当業者に公知の任意の方法、特に、バンクスクリーニング、化学合成または、バンクスクリーニングによって得られた配列の化学的もしくは酵素的修飾を含む混成方法によって得られる。核酸は化学的に修飾され得る。
より特定的には、核酸はセンスもしくはアンチセンス特性またはリボザイムのような触媒特性を有するDNAもしくはRNAでよい。“アンチセンス”なる用語は、ターゲット配列に相補的な配列をもつ核酸、例えばターゲット配列とのハイブリダイゼーションによって核酸のmRNAの発現が阻害されるような核酸を意味する。“センス”なる用語は、ターゲット配列に同種または同型の配列をもつ核酸、例えばタンパク質転写因子に結合し所与の遺伝子の発現に関与する配列を有する核酸を意味する。1つの好ましい実施態様によれば、核酸は有益な遺伝子とこの有益な遺伝子を発現させ得る要素とを含む。核酸フラグメントがプラスミドの形態を有しているのが有利である。
デオキシリボ核酸は一本鎖または二重鎖で、短いオリゴヌクレオチドでもよく、もっと長い配列でもよい。デオキシリボ核酸は、治療用遺伝子、転写または複製の調節配列、他の細胞成分との結合領域、などを保有し得る。本発明で使用された“治療用遺伝子”なる用語は特に、治療効果を有しているRNAまたはタンパク質産物をコードする任意の遺伝子を意味する。コードされたタンパク質産物はタンパク質、ペプチド、などである。このタンパク質産物はターゲット細胞に同種(ホモロガス)であってもよい(即ちターゲット細胞が全く病因を有していないときにターゲット細胞内部で正常に発現される産生物)。この場合、トランスジーンの発現は例えば、細胞内部の不十分な発現もしくは修飾によって失活したり活性が低下したタンパク質の発現を解決するか、または、このようなタンパク質を超発現させる。治療用遺伝子はまた、安定性が強化されるかまたは活性が修飾された細胞性タンパク質の突然変異体をコードし得る。タンパク質産物はまた、ターゲット細胞に対して異種(ヘテロロガス)であってもよい。この場合、発現されたタンパク質は、例えば細胞の欠損活性を相補もしくは付与するか(酵素欠損の治療)、または、例えば病気に対する抵抗力を強化するか、または、腫瘍の治療における免疫応答を刺激する。発現されるタンパク質は、例えば癌または再発狭窄症を治療する自殺遺伝子でもよい(ヘルペスのチミジンキナーゼ)。
本発明は特に、治療用物質として以下の物質をコードする遺伝子に好適である:
−酵素、例えばα−1−アンチトリプシン、プロテイナーゼ(メタロプロテイナーゼ、ウロキナーゼ、uPA、tPA、...ストレプトキナーゼ)、活性物質(ACE、ICE,...)を遊離するために前駆物質を開裂させるプロテアーゼ、またはそれらのアンタゴニスト(TIMP−1、組織プラスミノーゲンアクチベーターのインヒビターPAI,TFPI);
−血液誘導体、例えば、VII因子、VIII因子、IX因子などの凝血関与因子、補体因子、トロンビン;
−ホルモン、または、ホルモンの合成経路に関与する酵素、ホルモンの合成、排出もしくは分泌の調節に関与する因子、例えば、インスリン、インスリン様因子(IGF)、成長ホルモン、ACTH、性ホルモン合成酵素;
−リンホカイン及びサイトカイン、例えば、インターロイキン、ケモカイン(CXC及びCC)、インターフェロン、TNF、TGF、走化性または活性因子例えばMIF、MAF、PAF、MCP−1、エオタキシン、LIFなど(フランス特許No.92 03120);
−増殖因子、例えば、IGF、EGF、FGF、KGF、NGF、PDGF、PIGF、HGF、プロリフェリン;
−血管新生促進因子、例えば、VEGFまたはFGF、アンギオポエチン1または2、エンドテリン;
−神経伝達物質合成酵素;
−栄養因子、特に神経変性疾患、神経系の損傷を伴う外傷または網膜変性治療用の神経栄養因子、例えば、NGF、BDNF、NT3、NT4/5、NT6のようなニューロトロフィンのファミリーに属する因子、それらの誘導体及び近縁の遺伝子、CNTF、アキソカイン、LIFのようなCNTFのファミリーに属する因子、それらの誘導体、IL6及びそれらの誘導体、カルジオトロフィン及びそれらの誘導体、GDNF及びそれらの誘導体、IGF−1、IFGF−2のようなIGFのファミリーに属する因子及びそれらの誘導体、FGF1、2、3、4、5、6、7、8、9のようなFGFのファミリーに属する因子及びそれらの誘導体、TGFβ;
−骨成長因子;
−造血因子、例えば、エリトロポエチン、GM−CSF、M−CSF、LIFなど;
−細胞の構造タンパク質、例えば、ジストロフィンまたはミニジストロフィン(フランス特許No.91 11947)、自殺遺伝子(チミジンキナーゼ、シトシンデアミナーゼ、シトクロムP450酵素)、ヘモグロビンまたはその他のタンパク質運搬体の遺伝子;
−脂質の代謝に関与するタンパク質、例えば、アポリポタンパク質A−I、A−II、A−IV、B、C−I、C−II、C−III、D、E、F、G、H、J及びapo(a)から選択されたアポリポタンパク質、あるいは、リパーゼ、リポタンパク質リパーゼ、肝性リパーゼ、レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ、7−アルファーコレステロールヒドロキシラーゼ、ホスファチジン酸ホスファターゼのような代謝調節酵素、あるいは、コレステロールエステル運搬タンパク質、リン脂質運搬タンパク質のような脂質運搬タンパク質、HDL結合タンパク質、あるいは、LDLのレセプター、キロミクロンレムナントのレセプター、スカベンジャーレセプター、などのようなレセプターから選択されたレセプター、並びに、肥満症治療用レプチン、などに対応する遺伝子;
−血圧調節因子、例えば、NOの代謝に関与する酵素、アンギオテンシン、ブラジキニン、バソプレシン、ACE、レニンのようなプロスタグランジン、トロンボキサン、アデノシンの合成メカニズムまたは塩析メカニズムをコードする酵素、アデノシンレセプター、カリクレイン及びカリスタチン、ANP、ANF、利尿因子または抗利尿因子、ヒスタミン、セロトニン、カテコールアミン、ニューロペプチドのようなメディエーターの合成、代謝または塩析に関与する因子;
−抗血管新生促進因子、例えば、Tie−1及びTie−2のリガンド、アンギオスタチン、ATF因子、プラスミノーゲン誘導体、エンドテリン、トロンボスポンジン1及び2、PF−4、インターフェロンαまたはβ、インターロイキン12、TNFα、ウロキナーゼのレセプター、flt1、KDR、PAI1、PAI2、TIMP1、プロラクチンフラグメント;
−アポトーシス防御因子、例えば、AKTファミリー;
−細胞死を誘発し得るタンパク質、例えば、キャスパーゼのようなそれ自体で活性のタンパク質、別の因子によって活性化される“プロドラッグ”型のタンパク質、プロドラッグを活性化して抗癌治療に特に好適な細胞致死物質を産生させるタンパク質、例えばヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ、デスアミナーゼ;
−細胞間の接触及び接着に関与するタンパク質、例えば、VCAM、PECAM、ELAM、ICAM、インテグリン、カテニン;
−細胞外マトリックスのタンパク質;
−細胞の移動に関与するタンパク質;
−シグナルの形質導入型タンパク質、例えば、FAK、MEKK、p38キナーゼ、チロシンキナーゼ、セリン−トレオニンキナーゼ;
−細胞周期の調節に関与するタンパク質(p21、p16、サイクリン、...)並びに細胞周期を遮断し必要ならばアポトーシスを誘発し得る突然変異タンパク質または負の優性誘導体;
−転写因子例えばjun、fos、AP1、p53、...及びp53のシグナルカスケードのタンパク質;
−細胞の構造タンパク質、例えば、中間フィラメント(ビメンチン、デスミン、ケラチン)、ジストロフィン、筋肉の収縮及び筋肉の収縮の調節に関与するタンパク質、特に、細胞内部のカルシウム代謝及びカルシウム流量に関与するタンパク質(SERCA、...)。
リガンド−レセプター系によって作用するタンパク質の場合、リガンドまたはレセプター(例えばFGF−R、VEGF−R、...)を利用するのが好適である。リガンドまたはレセプターのタンパク質のフラグメントまたは突然変異体、特に、完全タンパク質より高い活性をもつフラグメントまたは突然変異体、拮抗活性をもつタンパク質、出発タンパク質に比べて“負の優性”型のタンパク質(例えば、環状タンパク質の利用適性を妨害するレセプターフラグメント(このフラグメントは、該フラグメントを細胞膜に固着させるよりも分泌させるような配列に任意に結合されている)、または、リガンドまたはレセプターのいずれか一方の利用適性を妨害するようにリガンド−レセプター系の細胞内輸送を修飾する別の系)、完全タンパク質の活性とは異なる固有活性を有するタンパク質(例えばATF)、などをコードする遺伝子も好適である。
組織によって分泌され得る別のタンパク質またはペプチドの好適例は、抗体、一本鎖抗体の可変フラグメント(ScFv)、または、例えば感染性疾患、腫瘍、多発性硬化症のような自己免疫疾患を治療する免疫療法に使用できる認識能力をもつ他の任意の抗体フラグメント(抗イディオタイプ抗体)、並びに、リューマチ様関節炎の治療に使用されるIL1及びTNFαのような前炎症性サイトカインに固着するScFvが挙げられる。有益なタンパク質の別の非限定例としては、例えば、抗−HIV治療に使用される可溶性CD4レセプターもしくはTNFの可溶性レセプター、リューマチ様関節炎治療に使用されるTNFαレセプターもしくは可溶性IL1レセプター、筋無力症の治療に使用されるアセチルコリンの可溶性レセプター、酵素の基質もしくはインヒビターとなるペプチド、または、喘息、血栓症、再発狭窄症、転移もしくは炎症を治療するためのレセプターもしくは接着タンパク質のアゴニストペプチドまたアンタゴニストペプチド、人工タンパク質、キメラタンパク質もしくは末端欠失タンパク質である。有益な必須ホルモンとしては、糖尿病の場合のインスリン、成長ホルモン及びカルシトニンがある。また、抗腫瘍免疫を誘発し得るタンパク質または免疫応答を促進し得るタンパク質(IL2、GM−CSF、IL12、など)がある。最後に、IL10、IL4及びIL13のようなTH1応答を軽減するサイトカインが挙げられる。
上記の多数の例及び下記の多数の例は本発明の可能な使用範囲を示す。
治療用核酸はまた、ターゲット細胞中で発現することによって遺伝子の発現または細胞mRNAの転写を調節し得る遺伝子でもよくまたはアンチセンス配列でもよい。このような配列は例えば欧州特許No.140,308に記載の方法を使用して、細胞mRNAに相補的なRNAとしてターゲット細胞に転写され、細胞mRNAがタンパク質に翻訳されることを阻止する。治療用遺伝子はまた、ターゲットRNAを選択的に破壊し得るリボザイムをコードする配列から成ってもよい(欧州特許No.321,201)。
核酸はまた前述のように、ヒトまたは動物の体内で免疫応答を誘発し得る抗原性ペプチドをコードする1つまたは複数の遺伝子から成ってもよい。本発明のこの特定実施態様によれば、特に微生物、ウイルスまたは癌に対するヒトまたは動物用のワクチンを製造したりまたはヒトまたは動物の免疫治療を行うことが可能である。このような抗原性ペプチドの例は、エプスタイン・バールウイルス、HIVウイルス、肝炎B型ウイルス(欧州特許No.185,573)、偽狂犬病ウイルス、“合胞体形成ウイルス”、その他のウイルスに特異的な抗原性ペプチド、または、MAGE1、MAGE2などのMAGEタンパク質のような腫瘍特異的抗原(欧州特許No.259,212)、または、細菌の熱ショックタンパク質のような抗腫瘍応答を刺激し得る抗原である。
好ましくは核酸が、治療用遺伝子及び/または抗原性ペプチドをコードする遺伝子を組織内で発現させ得るか及び/または発現を促進し得る配列を更に含んでいる。このような配列としては、当該遺伝子の発現に関与する天然の配列がトランスフェクト細胞中で機能し得る場合には該配列を使用し得る。また、異なる起原の配列を使用してもよい(別のタンパク質の発現に関与する配列でもよくまたは合成配列でもよい)。真核細胞遺伝子またはウイルス遺伝子のプロモーター配列が特に適当である。例えば、トランスフェクトさせるべき細胞のゲノムに由来のプロモーター配列でもよい。真核生物プロモーターのうちでは、遺伝子の転写を特異的または非特異的に高度にまたは低度に促進または抑制する任意のプロモーターまたは誘導配列を使用し得る。特に、遍在性プロモーター(HPRT、ビメンチン、α−アクチン、チューブリン、など)、治療用遺伝子のプロモーター(MDR、CFTR、などの種類)、組織特異的プロモーター(デスミン、ミオシン、クレアチンキナーゼ、ホスホグリセレートキナーゼの遺伝子のプロモーターの種類)、または、天然ホルモンに応答するプロモーター(ステロイドホルモンのレセプター、レチノール酸のレセプター、など)のような刺激に応答するプロモーター、抗生物質(テトラサイクリン、ラパマイシン、など)によって調節されるプロモーター、フィブラートに応答するプロモーターのような食事療法に応答するプロモーター、天然起原もしくは合成起原の別の分子に応答する他のプロモーター、などがある。また、ウイルスのゲノムに由来のプロモーター配列を使用してもよい。このようなプロモーターとしては例えば、アデノウイルスのEIA遺伝子のプロモーターMLP、または、CMV、RSV、SV40ウイルスなどのウイルスゲノムに由来のプロモーターなどがある。プロモーターは誘導プロモーターでもよくまたは抑制プロモーターでもよい。更に、条件付き発現、一過性発現、組織特異的発現または多数発現を可能にするような活性化配列、調節配列を付加することによってこれらの発現配列を修飾してもよい。
更に、核酸はまた、特に治療用遺伝子の上流に、合成された治療用物質をターゲット細胞の分泌経路に案内するシグナル配列を含み得る。このシグナル配列は、治療用物質の天然のシグナル配列でもよいが、他の任意の機能性シグナル配列でもよく、または、人工のシグナル配列でもよい。核酸はまた、例えばミトコンドリア性遺伝病を治療するために、合成された治療用物質を例えばペルオキシソーム、リソソーム、ミトコンドリアのような細胞の特定区画に案内するシグナル配列を含み得る。
別の有益な遺伝子は特に、McKusick,V.A.Mendelian(Inheritance in man,catalogs of autosomal dominant,autosomal recessive, and X−linked phenotypes.Eighth edition.John Hopkins University Press(1988))、及び、Stanbury,J.B.ら(The metabolic basis of inherited disease,Fifth edition.McGraw−Hill(1983))によって記載されている。有益な遺伝子は、アミノ酸、脂質及びその他の細胞構成成分の代謝に関与するタンパク質を包含する。
従って有益な遺伝子の非限定例としては、フルクトース−1−ホスフェートアルドラーゼ、フルクトース−1,6−ジホスファターゼ、グルコース−6−ホスファターゼ、リソソーム−α−1,4−グルコシダーゼ、アミロ−1,6−グルコシダーゼ、アミロ−(1,4:1,6)−トランスグルコシダーゼ、筋ホスホリラーゼ、筋ホスホフルクトキナーゼ、ホスホリラーゼ−b−キナーゼ、ガラクトース−1−ホスフェートウリジルトランスフェラーゼのような糖質の代謝異常に関係する遺伝子、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、2−オキソグルタレートグリオキシラーゼカルボキシラーゼ、D−グリセレートデヒドロゲナーゼのようなすべての複合酵素がある。
有益な遺伝子としてはまた:
−アミノ酸の代謝異常に関係する遺伝子、例えば、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ、ジヒドロビオプテリンシンテターゼ、チロシンアミノトランスフェラーゼ、チロシナーゼ、ヒスチジナーゼ、フマリルアセト−アセターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γ−グルタミルシステインシンテターゼ、オルニチン−δ−アミノトランスフェラーゼ、カルバモイルホスフェートシンテターゼ、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ、アルギニノスクシネートシンテターゼ、アルギニノスクシネートリアーゼ、アルギナーゼ、L−リシンデヒドロゲナーゼ、L−リシンケトグルタレートレダクターゼ、バリントランスアミナーゼ、ロイシンイソロイシントランスアミナーゼ、分枝鎖をもつ2−ケト酸デカルボキシラーゼ、イソバレリル−Coaデヒドロゲナーゼ、アシル−CoAデヒドロゲナーゼ、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoAリアーゼ、アセトアセチル−CoA−3−ケトチオラーゼ、プロピオニル−CoAカルボキシラーゼ、メチルマロニル−CoAムターゼ、ATP:コバラミンアデノシルトランスフェラーゼ、ジヒドロ葉酸レダクターゼ、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ、シスタチオニンβ−シンテターゼ、サルコシンデヒドロゲナーゼ複合体、グリシンの開裂系に属するタンパク質、β−アラニントランスアミナーゼ、血清カルノシナーゼ、脳ホモカルノシナーゼ;
−脂肪及び脂肪酸の代謝異常に関係する遺伝子、例えば、リポタンパク質リパーゼ、アポリポタンパク質C−II、アポリポタンパク質E、その他のアポリポタンパク質、レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ、LDLのレセプター、肝ステロールヒドロキシラーゼ、“フィタン酸”α−ヒドロキシラーゼ;
−リソソーム欠損に関係する遺伝子、例えば、リソソーム−α−L−イズロニダーゼ、リソソームイズロネートスルファターゼ、リソソームヘパラン−N−スルファターゼ、リソソーム−N−アセタイル−α−D−グルコサミニダーゼ、リソソームアセチル−CoA:α−グルコサミン−N−アセチルトランスフェラーゼ、リソソーム−N−アセチル−α−D−グルコサミン−6−スルファターゼ、リソソームガラクトサミン−6−スルフェートスルファターゼ、リソソーム−β−ガラクトシダーゼ、リソソームアリールスルファターゼB、リソソーム−β−グルクロニダーゼ、N−アセチルグルコサミニル−ホスホトランスフェラーゼ、リソソーム−α−D−マンノシダーゼ、リソソーム−α−ノイラミニダーゼ、リソソームアスパルチルグリコサミニダーゼ、リソソーム−α−L−フコシダーゼ、酸性リソソームリパーゼ、酸性リソソームセラミダーゼ、リソソームスフィンゴミエリナーゼ、リソソームグルコセレブロシダーゼ及びリソソームガラクトセレブロシダーゼ、リソソームガラクトシルセラミダーゼ、リソソームアリールスルファターゼA、α−ガラクトシダーゼA、酸性リソソーム−β−ガラクトシダーゼ、リソソームヘキソサミニダーゼAのα鎖がある。
有益な遺伝子の非限定例としてはまた、ステロイド及び脂質の代謝異常に関係する遺伝子、プリン及びピリミジンの代謝異常に関係する遺伝子、ポルフィリン及びヘムの代謝異常に関係する遺伝子、結合組織及び骨の代謝異常に関係する遺伝子、血液疾患、造血器官疾患、筋疾患(ミオパシー)、神経系疾患(神経変性疾患)または循環装置の疾患(例えば虚血及び狭窄症)に関係する遺伝子、遺伝性ミトコンドリア疾患に関係する遺伝子、などがある。
本発明の方法においては、遺伝子の導入を増進し得る任意の種類のベクターまたは複数ベクターの組合せに核酸を結合し得る。これらのベクターの非限定例は、ウイルスベクター、合成もしくは生合成物質(例えば脂質、ポリペプチド、グリコシドまたポリマー)、または、推進薬添加もしくは非添加のビーズである。また、組織に対して遺伝子導入が増進される処置、例えば局所的もしくは全身的な適用のような薬理的処置または酵素的、透過的(界面活性剤の使用)、外科的、機械的、熱的もしくは物理的処置を施した後で核酸を注入してもよい。
遺伝子治療に電気導入を使用することによって得られる利点は、ターゲットに局所的に電界を印加する局所処理を行うので安全性が高いことである。
本発明は低い電界を使用するので安全性が高いため、本発明は、心疾患を治療するために例えば適当な除細動器を使用して心筋に対して使用できる。本発明はまた、GAXタンパク質のような平滑筋細胞の増殖を阻害する遺伝子を発現させることによって再発狭窄症の治療に使用できる。
低い電界を長い持続時間でin vivo組織に印加すると、組織の著しい損傷を生じることなく核酸のトランスフェクションが促進される。これらの結果によって、核酸を使用する遺伝子療法におけるDNAの導入効率が改善される。
従って、本発明の方法は、遺伝子治療によって生理的及び/または治療的な量の物質を組織の内部で産生させるかまたは組織の近傍に分泌させるか血流もしくはリンパ液流に分泌させることを初めて可能にした。本発明の方法は更に、例えば多数の投与部位によってトランスフェクトすべき組織の体積を調節することができ、また、電極の数、形状、表面積及び配置を調節することができるので、発現されるトランスジーンの有効量の微調整及び管理を初めて可能にした。トランスフェクション効率を調節できる補足的な管理要素としては、電界の強度、パルスの数、持続時間及び周波数並びに当業界で明らかな核酸の量及び投与用量の変更がある。その結果として、所望の産生レベルまたは分泌レベルに適したトランスフェクションレベルが得られる。最後に本発明の方法は、ターゲット器官以外の器官の損傷を完全には排除または管理できない化学的またはウイルス的な遺伝子のin vivo導入方法に比べて顕著に改善された安全性を有している。実際、本発明の方法によれば、(局所的電気パルスの作用を受ける組織の体積に厳密に関連させて)トランスフェクト組織の局在性を管理できるので、肝臓または筋肉のように組織が生存不能性及び再生能力を有する場合には組織の全体的または部分的切除によって初期状態を回復させることが可能である。このように柔軟な使用適性を有するので動物の種類(ヒト及び脊椎動物)、患者の年齢、患者の生理的及び/または病理的状態に応じて最適な条件で方法を使用し得る。
本発明方法は更に、キャプシドのサイズによって制約を受けるウイルス的方法と違って、大きいサイズの核酸のトランスフェクションを初めて可能にした。このような可能性は、ジストロフィン遺伝子のような極めて大きいサイズの遺伝子の導入に必須であり、また、例えばホルモンを生理的に調節された量で産生させる場合に必要な大きいサイズのイントロン及び/または調節要素をもつ遺伝子の導入に必須である。このような可能性はまた、酵母のエピソームもしくは人工染色体またはミニクロモソームの導入に必須である。
以下の実施例は本発明を非限定的に説明する。
これらの実施例では以下の図面を参照する。
図1は、マウスの脛骨上端筋へのプラスミドDNA pXL2774のトランスフェクションに対して高い電界強度の電気パルスが与える効果を平均値±SEMで表す。
図2は、マウスの脛骨上端筋へのプラスミドDNA pXL2774のトランスフェクションに対して中間の電界強度の電気パルスが与える効果を平均値±SEMで表す。
図3は、マウスの脛骨上端筋へのプラスミドDNA pXL2774のトランスフェクションに対して低い電界強度及び種々の持続時間の電気パルスが与える効果を平均値±SEMで表す。
図4は、マウスの脛骨上端筋肉のプラスミドDNA pXL2774のトランスフェクションに対して低い電界強度及び種々の持続時間の電気パルスが与える効果を平均値±SEMで表す。
図5は、低い電界強度を用いたときのマウスの脛骨上端筋へのプラスミドDNA pXL2774のエレクトロトランスフェクションの効率を平均値±SEMで表す。
図6は、プラスミドpXL3031及びpXL3010のマップを表す。
実施例1:従来技術の条件で行った実験では電界がトランスフェクション阻害性を示す。
前述したような従来技術で使用される標準的電気穿孔条件を試験した。これらの条件は、横紋筋への核酸(プラスミドDNA)導入に効果がないこと、ときには阻害性であることが判明した。
材料及び方法−一般的処理条件
この実施例では以下の材料を使用した。
DNA pXL2774(特許PCT/FR96/01414)は、ルシフェラーゼのリポーター遺伝子を含むプラスミドDNAである。他の材料は、ケタミン、キシラジン、生理的血清(0.9%NaCl)などの市販品として入手し得る。
オシロスコープ及び電気パルス発生器(矩形または方形パルスの発生器)は市販品(エレクトロパルセーター PS 15,Jouan,フランス)を使用した。使用した電極は、電極間距離5.3mmのステンレススチールの平面電極である。
実験はC57B1/6マウスで実施する。種々のケージのマウスを実験前に無作為に分配する(“ランダム化”)。
ケタミンとキシラジンとの混合物でマウスに麻酔をかける。プラスミド溶液(0.9%NaCl中で濃度500μg/mlの溶液を30μl)をハミルトン注射器で皮膚から左右の後肢の脛骨上端筋に体長方向で注入する。2つの電極に導電性ゲルを塗布し、プラスミド注入後の後肢を電極に接触させて電極間に配置する。
注入の1分後、方形パルスの発生器を使用して筋肉の軸に垂直に電気パルスを印加する。電界の強度(ボルト)(実施例に示した値は最大値を表す)、1Hzで送出されるパルスの持続時間(ミリ秒)及び周波数(ヘルツ)をオシロスコープによってモニターし得る。8パルスを連続的に印加する。
筋肉のトランスフェクションを評価するために、プラスミド投与の7日後にマウスを安楽死させる。左右の後肢の脛骨上端筋を摘出し、計量し、溶解バッファに入れて粉砕する。得られた懸濁液を遠心して透明な上清を得る。基質が溶液に全自動的に添加される市販の光度計を使用して10μlの上清のルシフェラーゼ活性を測定する。全量の懸濁液を使用したときの筋肉の発光反応の強度をRLU(Relative Luminescence Unit,相対的光量)で表す。5匹の動物に両側性注入を行うことによって各実験条件を10点で試験する。ノンパラメトリックテストによって統計的比較を行う。
結果及び考察
一次目盛または対数目盛の2つの図によって結果を表す。
この第一実験では、腫瘍の電気穿孔に使用される800〜1,200ボルト/cmの電界の効果を試験した(Mirら,Eur.J.Cancer 27,68,1991)。
図1によれば、電気パルス非使用でDNAを注入した対照グループに比較すると:
1,200ボルト/cmで持続時間0.1ミリ秒の8パルスを印加した場合、ルシフェラーゼ活性の平均値が極めて顕著に低下する;
1,200ボルト/cmで1ミリ秒のパルスを印加した場合、3匹の動物が死亡し、ルシフェラーゼ活性の平均値が極めて顕著に低下する;
800ボルト/cmで1ミリ秒のパルスを印加した場合にもルシフェラーゼ活性の平均値が有意に低下する;
ことが観察される。
電界の作用を受けた筋肉はその大部分が肉眼に明らかな変質を生じていた(砕け易く白っぽい外観)。
実施例2:中間強度の電界を使用した核酸電気導入試験
この実験はC57Bl/6マウスで実施する。パルスの電界強度及びパルスの持続時間以外の実験条件は実施例1の条件に等しい。
結果を図2に示す。実施例1の結果が再現される。即ち、800ボルト/cmで持続時間1ミリ秒の8パルスのシリーズは筋肉内で検出されるルシフェラーゼ活性に阻害効果を与える。600ボルト/cmの電界でも同じ阻害及び筋肉組織の同じ変質が観察される。しかしながら、極めて予想外の注目すべき結果として、より低い電圧を印加した場合には筋肉の変質が肉眼で観察できなくなり、更に、400〜200ボルト/cmの電圧を印加した場合には筋肉の平均トランスフェクションレベルが、電界を作用させない筋肉の平均トランスフェクションレベルを上回ることが観察される。注目すべきは、200ボルト/cmを印加した場合のルシフェラーゼ活性の値の分散が、(電界を作用させない)対照グループよりも小さいことである(この電界の存在下のSEMは平均値の20.59%であり、電界の非存在下では43.32%である(図2A))。
実施例3:低い電界強度のパルスを使用した核酸電気導入試験はトランスジーンの発現の極めて強力な増進を示す。
この実験はC57Bl/6マウスで実施する。パルスの電界強度とパルスの持続時間及びDNA注入の25秒後にパルスを送出すること以外の実験条件は実施例1の条件に等しい。
結果を図3に示す。ルシフェラーゼトランスジーンの発現の平均値は、200ボルト/cmで持続時間5ミリ秒のパルス以後増加し、100ボルト/cmで持続時間20ミリ秒のパルスによって顕著に増加する。
この実験もまた、筋肉へのDNAエレクトロトランスフェクションによって得られたルシフェラーゼ活性の平均値が200〜100ボルト/cmの電圧を使用したときに電気パルスの持続時間の関数であることを示す。また、エレクトロトランスフェクトされた筋肉のグループでは数値の分散が顕著に小さいことも観察される(図3A)。電気パルスの非存在下(対照)のSEMは平均値の77.43%であるが、200ボルト/cmの電界、パルス時間5ミリ秒の条件下の相対的SEMは14%に減少し、200ボルト/cmの電界、パルス時間20ミリ秒の条件下では41.27%に減少し、100ボルト/cmで電気導入したときは30%〜48%の範囲である。
この実験を最適条件下で行うとき、トランスジーンの発現は電気パルスの非存在下で注入を行った対照の89.7倍に増加する。
実施例4:200ボルト/cmを使用した筋肉への核酸電気導入試験ではトランスジーンの発現が200倍以上も増加することが観察される。
この実験はDBA2マウスで実施し、電界強度200ボルト/cmで種々の持続時間の電気パルスを使用する。この実験のその他の条件は実施例3の条件に等しい。
この実施例は、ルシフェラーゼ活性のトランスフェクションが200ボルト/cmでパルスの持続時間5ミリ秒から増加を開始し、持続時間の延長に伴って増加が継続することを示す(図4及び図5)。また、エレクトロトランスフェクションを用いると、SEMによって表される個体間の分散がエレクトロトランスフェクトされない対照に比べて少なくなっていることが観察される(SEMの相対値は対照では35%に等しいが、それぞれ1、5、10、15、20及び24ミリ秒のパルスシリーズを印加したときには25、22、16、18、16及び26%である)。
この実験を最適条件下で行うとき、トランスジーンの発現は電気パルスの非存在下で注入を行った対照の205倍に増加する。
実施例5:核酸の電気導入効率は“パルス数×電界の強度×各パルスの持続時間”の積の関数である。
図5は、“パルス数×電界強度×各パルスの持続時間”の積に対応するパラメーターの重要性を表す。このパラメーターは実際には、電界の変化を表す関数の時間に基づく積分に対応する。
図5は、電界強度200V/cm、100V/cmまたは電界非存在下で行った実験2、3及び4によって得られた結果を表す。これらの結果は、トランスフェクション効率が電界の印加時間の合計と電界強度との積の関数として増加することを示す。“電界×パルスの持続時間の合計”の積が1kV×ミリ秒/cmを上回る値のとき増進効果が得られる。好ましい実施態様によれば、“電界×パルスの持続時間の合計”の積が5kV×ミリ秒/cm以上の値になると増進効果が得られる。
以下の実施例では、ヌードマウス(免疫不全)に植込まれた種々のヒト腫瘍またはC57Bl/6マウス(免疫適格)に植込まれた種々のネズミ腫瘍に対して本発明方法による核酸の電気導入を試験した。
実施例6:ヒトの肺腫瘍H1299に対する核酸電気導入試験
実験は体重18〜20gの雌のヌードマウスで実施する。20mm3の腫瘍H1299の移植片をマウスに片側的に植込む。腫瘍を200〜300mm3まで増殖させる。腫瘍のサイズに基づいてマウスを分類し、均質なロットに分配する。ケタミン、キシラジンの混合物でマウスに麻酔をかける。プラスミドの溶液(20mMのNaCl、5%グルコース中に250μg/mlのDNAを含む40μlの溶液)をハミルトン注射器で腫瘍の中央に体長方向で注入する。腫瘍の両側面に導電性ゲルを塗布し、腫瘍を2つの電極間に配置する。電極は電極間距離0.45〜0.7cmのステンレススチールの平面電極である。オシロスコープと市販の電気パルス(矩形または方形)の発生器(エレクトロパルセーターPS 15,Jouan,フランス)とを使用した。
この実施例で使用したプラスミドは、ルシフェラーゼ(細胞質)をコードする遺伝子を含むプラスミドpXL3031(図6)である。プラスミドpXL3031は、pGL3basic(Genbank;CVU47295)に由来の修飾されたPhotinus pyralisのルシフェラーゼ(細胞質)をコードするluc+遺伝子がヒトサイトメガロウイルス(hCMV IE,Genbank HS5IEE)の初期領域に由来のプロモーター及びSV40ウイルス(Genbank SV4CG)の後期領域のポリアデニル化シグナルのコントロール下に導入されたベクターpXL2774(WO97/10343)に由来のベクターである。
注入の20〜30秒後に方形パルス発生器によって電気パルスを印加する。オシロスコープは、送出されるパルスのボルトで表される強度、ミリ秒で表される持続時間及びヘルツで表される周波数、例えば200V〜800ボルト/cm、20ミリ秒及び1ヘルツをモニターし得る。
腫瘍のトランスフェクションを評価するために、プラスミド注入の2日後にマウス(条件あたり10匹)を安楽死させる。腫瘍を摘出し、計量し、溶解バッファ中で粉砕する。得られた懸濁液を遠心して透明な上清を得る。基質が全自動的に添加される市販の光度計を使用して10μlの上清中のルシフェラーゼ活性を測定する。結果を腫瘍あたりの総RLU(Relative light Unit,相対的光量)で表す。
この実施例では、ヒトの肺腫瘍H1299におけるトランスフェクション効率に対する電界強度の効果を判定するために2つの実験シリーズを実施した。第一シリーズの実験では、200〜500ボルト/cmの電界強度を試験した。第二シリーズの実験では、400〜800ボルト/cmの電界強度を試験した。
Figure 0004664450
表1によれば、電気パルス非使用でDNAを注入する対照グループに比較して、200〜400ボルト/cmでは電界強度依存的に遺伝子導入が増進され、500ボルト/cmになると最大トランスフェクションに対応する平坦域に到達する。より高い電圧(600〜800ボルト/cm)では、トランスジーンの発現は低下しないが、皮膚火傷またはより深部の火傷が生じる。
肺腫瘍H1299に対する遺伝子導入は電気導入によって約240〜320倍に増加する。
実施例7:ヒト結腸腫瘍HT20に対する核酸電気導入試験
実験は体重18〜20gの雌のヌードマウスで実施する。20mm3の腫瘍HT29の移植片をマウスに片側的に植込む。腫瘍を体積100〜200mm3まで増殖させる。腫瘍のサイズに基づいてマウスを分類し、均質なロットに分配する。異なる電極間距離(0.45cm)を使用する以外は実施例6と同じ条件で試験する。独立の2つの実験シリーズの結果を表2に示す。
Figure 0004664450
電気導入非使用の対照グループに比較して、強度600ボルト/cmの電界の印加は、電気導入非使用の基底トランスフェクションレベルに関わりなく最適トランスフェクション率を達成し得る。トランスフェクション率は6〜23倍に増加し、400〜600ボルト/cmの値は比較的類似している。
実施例8:ネズミの線維肉腫に対する核酸電気導入試験
実験は体重18〜20gのC57Bl/6マウスで実施する。100μlの無血清MEM培地に入れた1×106のLPB細胞をマウスに片側的に植込む。腫瘍を体積100〜200mm3まで増殖させる。腫瘍のサイズに基づいてマウスを分類し、均質なロットに分配する。実験の実施条件は実施例6の条件に等しい。
独立の2つの実験シリーズの結果を表3に示す。
Figure 0004664450
強度300〜600ボルト/cmの電界を印加したグループでは、印加した電圧の値に関わりなく遺伝子の導入が電気導入非使用の対照グループに比較して30〜70倍に増加している。
実施例9:ネズミの黒色腫B16に対する核酸電気導入試験
実験は体重18〜20gのC57Bl/6マウスで実施する。20mm3の腫瘍B16の移植片をマウス片側的に植込む。腫瘍を体積200〜200mm3まで増殖させる。腫瘍のサイズに基づいてマウスを分類し、均質なロットに分配する。
実験の処理条件は実施例6の条件に等しい。
結果を表4に示す。
Figure 0004664450
強度500ボルト/cmの電界を印加したグループでは、遺伝子の導入が電気導入非使用の対照グループに比較して24倍に増加している。
実施例10:ネズミの腫瘍3LLに対する核酸電気導入試験
実験は体重18〜20gのC57Bl/6マウスで実施する。20mm3の腫瘍3LLの移植片をマウスに片側的に植込む。移植の5日後に得られたトランスフェクト腫瘍のサイズは30mm3である。実験の処理条件は実施例6の条件に等しい。結果を表5に示す。
Figure 0004664450
強度500ボルト/cmの電界を印加した場合、トランスジーンの発現が3885倍に増加している。
これらの結果を、電気導入非使用でDNAの注入だけを行った場合にDNAが腫瘍に殆どトランスフェクトしなかった事実に対比することによってその顕著な効果が理解されよう。
実施例11:ヒト肺腫瘍H1299に対する核酸電気導入試験、分泌ヒトアルカリホスファターゼの血漿中への分泌に対する効果
この実施例で使用したDNA pXL3010(図6)は、分泌ヒト胎盤アルカリホスファターゼをコードする遺伝子を含むプラスミドDNAである。
プラスミドpXL3010は、pSEAP−basic(Clontech,Genbank:CVU09660)に由来の分泌アルカリホスファターゼをコードする遺伝子が、プラスミドpCDNA3(Invitrogen,オランダ)に由来のCMVプロモーター及びSV40ウイルス(Genbank SV4CG)の後期領域のポリアデニル化シグナルのコントロール下に導入されたColE1に由来のベクターである。
実験は体重18〜20gのヌードマウスで実施する。20mm3の腫瘍H1299の移植片をマウスに片側的に植込む。体積200〜300mm3になるまで腫瘍を増殖させる。腫瘍のサイズに基づいてマウスを分類し、均質なロットに分配する。
500ボルト/cmの電圧条件だけを使用し、20ミリ秒及び1ヘルツで、実施例6の処理条件で腫瘍をトランスフェクトする。
電気導入使用または非使用のトランスフェクションの1日後(D1)、2日後(D2)及び8日後(D8)にPhospha−lightキット(Tropix)を用いて血漿中のアルカリホスファターゼを定量する。結果を表6に示す。
Figure 0004664450
実施例6〜11の結果は総合的に、本発明方法の条件下の核酸電気導入が多様な種類の腫瘍におけるトランスジーンの発現レベルを顕著に増進することを示す。更に、分泌タンパク質をコードするトランスジーンの場合、電気導入によるプラスミドの腫瘍内投与は、分泌タンパク質の血漿濃度を有意に増加させる。
実施例12:電気パルスの持続時間延長の効果
この実施例は、1つのパルスの持続時間を実施例4で試験した値よりも更に延長できることを示す。
この実験はC57Bl/6マウスで実施する。使用したプラスミドはプラスミドpXL2774であり、投与したDNAの量は15μgである。20ミリ秒よりも長い持続時間の電気パルスを送出するために使用した電気パルス発生器は市販の電気パルス発生器(Genetronics,T820モデル,USA,SanDiego,CA)である。電気パルスの数及び持続時間は変数であるが、電界の強度は200ボルト/cmという定数である。この実験のその他の条件は実施例1に記載の条件である。結果を表7に示す。
Figure 0004664450
1パルスの持続時間の延長(電界強度200ボルト/cmで8パルスのシリーズでは少なくとも40ミリ秒まで、4パルスのシリーズでは少なくとも50ミリ秒まで)に伴ってトランスジーンの発現が増加することが観察される。この実施例は、パルスの持続時間の最適値がパルスの使用数に依存すること及び1パルスの持続時間を少なくとも80ミリ秒まで延長できること、この値も限界値でないことを示す。
実施例13:電気導入効率は電気パルスの数の関数である。
この実施例は、電気パルスの数の増加が核酸導入効率に与える効果を証明する。
この実験はC57Bl/6マウスで実施する。使用したプラスミドはプラスミドpXL2774であり、投与したDNAの量は15μgである。電気パルスの数は変数である。各パルスの持続時間は20ミリ秒である。電界の強度は200ボルト/cmである。この実験のその他の条件は実施例1に記載の条件である。結果を表8に示す。
Figure 0004664450
1つのパルスの印加直後からルシフェラーゼの発現が極めて顕著に増進され、発現の増進はパルス数の増加に従って継続する。従って、送出するパルスの数の増減が核酸の導入効率を調節し且つトランンスジーンの発現レベルを調節する手段となると考えられる。
また、電気導入で処理したすべてのグループでは平均に対するSEMの値が小さくなっているので反応の分散が少なくなっていることが判明する。
実施例14:電気パルスの周波数増加の効果
この実施例は、パルスの周波数の増加がトランスフェクション効率を予想外に改善し得ることを示す。また臨床的な観点では、周波数の増加は治療の総期間を短縮させるので患者の苦痛を軽減し得る。
この実験はC57Bl/6マウスで実施する。使用したプラスミドはプラスミドpXL2774であり、投与したDNAの量は15μgである。電気パルスの周波数は変数である(0.1〜4ヘルツ)。各パルスの持続時間は20ミリ秒、電界強度は200ボルト/cm、その他の実験条件は実施例1に記載の条件に等しい。結果を表9に示す。
Figure 0004664450
表9に示すように、実験Aで得られた結果は、高い周波数(≧1Hz)は、低い周波数で連続する2つのパルス間の間隔が長い場合(0.1ヘルツで10秒)よりも高い効率を与えることを示している。試験した範囲、即ち0.1〜4Hzで4パルス及び0.1〜3Hzで8パルスという範囲ではトランスフェクション効率が周波数に伴って増加する。
実施例15:時間に従って指数関数的に減衰する電界印加の効果
この実施例は、指数関数的に減衰する電界の印加が核酸導入効率に与える効果を示す。
この実験はC57Bl/6マウスで実施する。
使用したプラスミドはプラスミドpXL3031である。プラスミドpXL3031(図12)は、pGL3basic(Genbank:CVU47295)に由来の修飾されたPhotinus pyralisのルシフェラーゼ(細胞質)をコードするluc+遺伝子が、ヒトサイトメガロウイルス(hCMV IE,Genbank HS5IEE)の初期領域に由来のプロモーター及びSV40ウイルス(Genbank SV4CG)の後期領域のポリアデニル化シグナルのコントロール下に導入されたプラスミドpXL2774(WO97/10343)に由来のベクターである。投与したDNAの量は10μgである。
使用した電気パルス発生器は、時間に従って指数関数的に減衰する電界強度のパルスを送出し得る(エレクトロパルセーターEquibio,モデルeasyjectT plus,Kent UK)。印加した電圧は指数関数のピーク電圧である。調整自在な第二のパラメーターは、送出されるエネルギー量と指数関数の時定数とを変更し得るキャパシタンス(μファラッド)である。結果を表10に示す。
Figure 0004664450
同じ実験で比較すると、電界の存在下で方形パルス(電界強度200V/cm、20ミリ秒、周波数1Hzの8パルス)を用いたpXL3031の導入で得られた発現増加率は44であった。
これらの結果は、方形電気パルスまたは時間に従って強度が指数関数的に減衰する電気パルスを使用し得ることを示す。更に、後者の場合には、低い電界値と高いキャパシタンス(例えば200V/cm、3,000μファラッドのキャパシタンス)または高い電界値と低いキャパシタンス(例えば400V/cm、300μファラッドのキャパシタンス)を使用すると発現が顕著に増進される。
実施例16:高電圧の短い1パルスと低電圧の長い複数パルスとの併用効果
この実施例は、送出される電界が、短い持続時間例えば50または100μ秒の持続時間で500〜800ボルト/cmの少なくとも1つの高い電界と、より長い持続時間、この実施例では例えば1ミリ秒以上で90ミリ秒未満の少なくとも1つの低い電界(<100ボルト/cm)との組合せから成ってもよいことを示す。
この実施例では、低い電界の値は80V/cmであり、持続時間90ミリ秒及び周波数1ヘルツの4パルスを印加する。この実験には2つの電気パルス発生器を使用する。電気パルスを一方のパルス発生器によって印加し、次いで他方のパルス発生器によって印加する。切り換えは手動制御によって1秒以内に行う。
使用したプラスミドはプラスミドpXL3031である。投与したDNAの量は3μgである。電界の値を表11に示す。この実験のその他の条件は実施例1に記載の条件である。
Figure 0004664450
2つの実験シリーズで得られた結果を表11にまとめる。表11は、高電圧で短時間の1パルスまたは低電圧で長時間の連続する4パルスは、電界を作用させずにpXL3031注入を行った対照グループに比べてトランスフェクションを殆ど増進しないことを示す。低電圧の複数パルスの後に高電圧の1パルスを印加した場合にも同様の結果が観察される。
逆に、高電圧で短時間の1パルスの後に低電圧で長時間の連続する4パルスを組合せた2つの実験シリーズでは、DNAの導入効率が極めて顕著に向上する。
実施例1及び2で得られた結果は、600、800または1,200ボルト、1パルスの持続時間1ミリ秒で1Hzの8パルスは病変性でありトランスフェクションを阻害することを示した。実施例16で得られた結果は、特定条件下では高電圧の電界強度を非病変性に使用できること、実際、顕微鏡的観点から筋肉の可視的病変が全く生じないことを示す。短い持続時間の高い電界と長い持続時間の低い電界との組合せ使用は、DNAの導入効率を調節する補足的な手段となり得ると考えられる。
実施例17:電界印加時点に対する核酸注入時点の影響
この実施例は、核酸の投与を電界印加の少なくとも30分前に行えばよいこと、また少なくとも1時間前でもよいことを示す。
この実験はC57Bl/6マウスで行う。使用したブラスミドはプラスミドpXL2774である。投与したDNAの量は15μgまたは1.5μgである。強度200V/cmで20ミリ秒、周波数1Hzの8パルスの印加前または印加後にDNAを注入する。この実験のその他の条件は実施例1に記載の条件に等しい。対照グループの動物には、電気パルスを作用させないでプラスミドを注入する。結果を表12に示す。
Figure 0004664450
電界の印加時点にDNAが存在することがエレクトロトランスフェクションの効率に重要な条件である。プラスミドの注入は電界印加の少なくとも30分前であり、1時間前でもよく(実験4及び5)、これによって発現レベルの顕著な変化が生じないことに注目されたい。筋肉あたり15μgのプラスミドという用量でも1.5μgという1/10の用量でも同様の結果が得られる。
これらの観察から特に、電界印加に先立って筋肉に同一プラスミドを異なる時点で複数回注入してもよくまたは異なるプラスミドを注入してもよいと考えられる。また、筋肉の広いゾーンに複数回の注入を実施し、次いで注入後の治療すべき領域全体に電気パルスのシリーズを印加することも可能である。
実施例18:エリトロポエチン(EPO)をコードする遺伝子の導入
C57Bl/6マウスの成体の脛骨上端筋にプラスミドpXL3348を片側的に注入した。プラスミドpXL3348(図16)は、ネズミのエリトロポエチン遺伝子(NCBI;193086)がヒトサイトメガロウイルス(hCMV IE)の初期領域に由来のプロモーター及びSV40ウイルス(Genbank SV4CG)の後期領域のポリ−アデニル化シグナルのコントロール下に導入されたプラスミドpXL2774に由来のベクターである。
電気導入条件は、電界強度200V/cmで、20ミリ秒及び周波数1Hzの8パルスである。プラスミドDNAの注入直後に電界を印加する。
Figure 0004664450
電気導入を使用したとき、10μgのpXL3348を投与した場合の7日後及び24日後の血液中のエリトロポエチンの量が極めて顕著に増加していることが観察される。
更に、エリトロポエチンの増加の生理的効果はヘマトクリットの増加で示されるが、ヘマトクリットの増加は7日後以後に極めて顕著であり(85%)、また、プラスミドが極めて少量(1μg)である場合にも観察される。
実施例19:ワクチン用トランスジーンの発現に対する電気導入の効果
この実施例は、本発明の方法がワクチンとして有益なポリペプチドをコードする遺伝子の導入にも応用できることを証明する。
この実験は9週齢の雌のBalb/cマウスで実施する。使用した電極は電極間距離5mmのステンレススチールの平面電極である。VR−HAは、インフルエンザウイルス(A/PR/8/34菌株)のヘマグルチニンの遺伝子を含むプラスミドDNAである。VR−gBは、ヒトサイトメガロウイルス(Towne菌株)の糖タンパク質B(gB)の遺伝子を含むプラスミドDNAである。
プラスミドの溶液(0.9%NaCl中に20μg/mlまたは200μg/mlの濃度の溶液を50μl)を皮膚から脛骨上端筋に体長方向で片側的に注入する。プラスミド投与の20秒後に方形パルス発生器によって筋肉の軸に垂直に電気パルスを印加する(電界強度200V/cm、持続時間20ミリ秒、周波数1Hzの連続する8パルス)。
免疫応答の促進を評価するために、以下の免疫感作プロトコルを実施する:
0日後 プレ免疫血清の採取;
1日後 初回注射、多少の電気導入;
2日後 免疫血清の採取;
2日後 ブースター注射、多少の電気導入;
42日後 免疫血清の採取;
63日後 免疫血清の採取。
眼窩後方叢の処から血液を採取する。特異的抗体をELISAで定量する。各実験条件を片側的に注射した10匹の動物で試験する。
インフルエンザウイルスのヘマグルチニンに対する抗体価に関する結果を表14Aに示す。
Figure 0004664450
これらの結果は、電気パルスを印加したグループでは、インフルエンザウイルスのヘマグルチニンに対する抗体価が約10倍も増加したことを示す。例えば、電気パルスの存在下で1μgのDNAを注入したマウスの平均抗体価は、電気パルスの非存在下で10μgのDNAを注入したマウスの平均抗体価をやや上回る。
ヒトサイトメガロウイルスの糖タンパク質Bに対する抗体価に関する結果を表14Bに示す。
Figure 0004664450
これらの結果は、電気パルスを印加したグループではヒトサイトメガロウイルスの糖タンパク質Bに対する抗体価が42日後に4倍に増加したことを示す。また、電気パルスを印加した動物のグループでは分散係数が平均で1/3に減少していることが観察される。

Claims (46)

  1. 非ヒト多細胞真核生物の腫瘍に核酸をin vivo導入する方法であって、導入すべき核酸を組織中に直接投与するかまたは局所的もしくは全身的に投与することによって組織の細胞に接触させ、1〜600ボルト/cmの強度をもつ1つまたは複数の電気パルスを前記組織に印加することによって前記導入を促進し、電界の印加時間の合計が10ミリ秒よりも長いことを特徴とする方法。
  2. 腫瘍が、(大きいサイズ及び/または細長い形状及び/または作用電位に本来的に反応するか及び/または特異的形態を有しているなどの)特定の幾何学的形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 電界の強度が200〜600ボルト/cmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 電界の強度が約500ボルト/cmであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 一定の周波数をもつ1つまたは複数のパルスによって組織に電界を印加することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  6. 0.1〜1,000ヘルツの周波数をもつ1〜100,000個のパルスによって組織に電界を印加することを特徴とする請求項に記載の方法。
  7. 電気パルスが互いに不規則に送出されること、及び、パルス時間の変化に応じた電界の強度変化を表す関数が変数であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  8. 電界の経時的変化を表す関数の積分が1kV×ミリ秒/cmを上回ることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記積分が5kV×ミリ秒/cm以上の値であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. 電気パルスが方形波パルスから選択され、電界が、指数関数的減衰波、短い持続時間の振動性単極波、短い持続時間の振動性両極波または別の波形を発生することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  11. 電気パルスが方形波パルスから成ることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 電気パルスが、治療すべき組織の両側に配置された電極または皮膚に接触して配置された電極によって印加されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 電気パルスが、治療すべき組織の内部に導入された電極によって印加されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  14. 核酸が組織に注入されることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 核酸が全身的経路で注入されることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 核酸が動脈内または静脈内の経路で注入されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 核酸が、外用、経皮、経口、膣内、鼻孔内、皮下または眼内の経路で投与されることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  18. 核酸が、種々の投与形態を与えるための医薬として許容される賦形剤を更に含有する組成物中に存在することを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 組成物が非経口投与に好適であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 核酸がデオキシリボ核酸であることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 核酸がリボ核酸であることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  22. 核酸が合成起原または生合成起原であるか、あるいは、ウイルスまたは単細胞もしくは多細胞の原核生物もしくは真核生物の抽出物であることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 投与された核酸が出発生物及び/または合成系の構成成分の全部または一部に結合することを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 核酸がRNAまたは有益なタンパク質をコードしていることを特徴とする請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. RNAが触媒RNAまたはアンチセンスRNAであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 核酸が、酵素、血液誘導体、ホルモン、リンホカイン、サイトカイン、成長因子、栄養因子、血管新生促進因子、神経栄養因子、骨成長因子、造血因子、凝血因子、抗原、アミノ酸代謝に関与するタンパク質、脂質及びその他の細胞の必須構成成分から選択されたタンパク質をコードすることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  27. 核酸が、血管新生促進因子VEGF及びFGF、神経栄養因子BDNF、CNTF、NGF、IGF、GMF、aFGF、NT3、NT5、Gaxタンパク質、成長ホルモン、α−1−アンチトリプシン、カルシトニン、レプチン及びアポリポタンパク質、ビタミン生合成酵素、ホルモン及びニューロメディエイターをコードすることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 核酸が、抗体、一本鎖抗体の可変フラグメント(ScFv)、または、免疫治療目的の認識能力をもつ他の任意の抗体フラグメントをコードするか、または、可溶性レセプターをコードするか、または、レセプターもしくは接着タンパク質の作用ペプチドもしくは拮抗ペプチドをコードするか、または、人工タンパク質、キメラタンパク質もしくは一部欠損タンパク質をコードすることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  29. 核酸が、抗イディオタイプ抗体をコードするか、CD4レセプター、TNFαのレセプターもしくはアセチルコリンのレセプターの可溶性フラグメントをコードすることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 核酸が、治療用タンパク質の前駆物質をコードすることを特徴とする請求項26から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 核酸がプラスミドの形態であることを特徴とする請求項1から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 核酸が、大きいサイズの遺伝子及び/またはイントロン及び/または小さいサイズもしくは大きいサイズの調節要素を含んでいることを特徴とする請求項1から30のいずれか一項に記載の方法。
  33. 核酸がエピソームDNAまたは酵母の人工染色体またはミニクロモソームであることを特徴とする請求項1から30のいずれか一項に記載の方法。
  34. 核酸が、組織中でトランスジーンの発現を許容及び/または促進する配列を含むことを特徴とする請求項1から33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 酸が、ウイルス、合成物質もしくは生合成物質または推進薬添加もしくは非添加のビーズのような、核酸導入を促進し得る任意の種類のベクターまたはベクターの任意の組合せに結合されていることを特徴とする請求項1から34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 遺伝子導入を促進する処理、局所的もしくは全身的に適用される薬理学的処理、または、酵素的、透過的、外科的、機械的、熱的もしくは物理的な処理を組織に与えることを特徴とする請求項1から35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 生理的用量及び/または治療的用量の前記物質を筋肉細胞内部でまたは分泌形態で組織に産生させ得ることを特徴とする請求項1から35のいずれか一項に記載の方法。
  38. トランスフェクトされる組織の体積を調節することによって発現されるトランスジーンの量を調節し得ることを特徴とする請求項1から37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 多数投与部位を利用することによって、トランスフェクトされる組織の体積を調節し得ることを特徴とする請求項1から38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 電極の数、形状、表面積及び配置を調節し、電界の強度、パルスの数、持続時間、周波数及び形状、並びに、核酸の量及び投与容量を増減することによって、トランスジーンの発現量を調節し得ることを特徴とする請求項1から39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 局部的電気パルスの作用を受ける組織の体積によって、トランスフェクトされる組織の局在性を調節し得ることを特徴とする請求項1から40のいずれか一項に記載の方法。
  42. トランスフェクトされた組織のゾーンの切除によって初期状態を回復し得ることを特徴とする請求項1から41のいずれか一項に記載の方法。
  43. in vivo導入すべき核酸を多細胞真核生物の腫瘍に接触させ、次いで1〜800ボルト/cmの強度をもつ1つまたは複数の電気パルスを前記腫瘍合計10ミリ秒よりも長く印加することによって多細胞真核生物の腫瘍を遺伝子療法で治療する医薬を製造するための核酸の使用。
  44. 腫瘍に直接投与するかまたは局所的もしくは全身的に投与することによって接触させることを特徴とする請求項43に記載の使用。
  45. 電波が単極性であることを特徴とする請求項43または44に記載の使用。
  46. 電界の強度が4〜400ボルト/cmであることを特徴とする請求項43から45のいずれか一項に記載の使用。
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