JP3099049B2 - 電気的細胞融合及び電気的核酸導入のための大量処理用電極 - Google Patents

電気的細胞融合及び電気的核酸導入のための大量処理用電極

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JP3099049B2
JP3099049B2 JP04202707A JP20270792A JP3099049B2 JP 3099049 B2 JP3099049 B2 JP 3099049B2 JP 04202707 A JP04202707 A JP 04202707A JP 20270792 A JP20270792 A JP 20270792A JP 3099049 B2 JP3099049 B2 JP 3099049B2
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M35/00Means for application of stress for stimulating the growth of microorganisms or the generation of fermentation or metabolic products; Means for electroporation or cell fusion
    • C12M35/02Electrical or electromagnetic means, e.g. for electroporation or for cell fusion

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気的方法による細胞
融合と核酸導入とを効率的に行なうための新規な構成を
有する電極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、動植物の品種改良等のための有効
な手段として、細胞融合法が用いられ、同種の細胞同士
のみならず、異種の細胞同士を融合させようとする試み
がなされている。かかる細胞融合法としては、主にポリ
エチレングリコール等の化学物質を用いた化学的融合方
法と、電気パルスを用いた電気的融合方法とがある。
【0003】前者の方法は、伝統的な方法ではあるが、
1) 融合に際して用いる化学物質が細胞毒性を有する、
2) 最適な融合条件の設定が困難である、3) 融合操作
技術に習熟する必要がある、4) 融合効率が概して低い
(3〜5%) 等の欠点を有している。これに対して、後
者の電気的融合法は、特定の化学物質に細胞を接触させ
ることによる細胞の受ける障害を排除し、操作に際して
習熟した技術を要せず、簡単にかつ効率良く細胞同士を
融合させ得るという利点がある。
【0004】電気的細胞融合法は、1979年にセンダらが
直流パルスにより細胞が融合することを発見した後、西
ドイツ (当時) のメルヒャーらが細胞融合技術として確
立したものである。さらに、電気的核酸導入法は、1982
年にニューマンらにより報告されており、これはプロト
プラストと核酸を混合し、これに直流パルスを印加する
ことによって、核酸を細胞内に導入する方法である。
【0005】図1〜図4は、従来の代表的な細胞融合及
び核酸導入に用いられる電極の実施態様である。以下、
それぞれについて説明する。 (1) 図1は、ペトリ皿中の細胞を融合させ、又は当該
細胞に核酸を導入する電極の一実施態様の全体斜視図で
あり、図2は、その要部拡大図である。図1において、
互いに平行に配置された導電体板01は、一端が開口して
いる横断面が、円形である筒状体02によって懸垂支持さ
れることによって、本実施態様の電極を構成している。
【0006】この電極の詳細を、図2を用いて説明す
る。図2において、導電体板01は、各々が導電性素材で
構成される方形の板状体であって、後述する柱状体03の
横断面の形状に整合する孔が、かかる電極板の方形の平
面における対角線の交点において設けられている。さら
に当該方形の一辺の中点の近傍に、すべての電極板にお
いて、当該中点から等しい距離に、長方形の板状突起04
が設けられている (以下、当該板状突起04が設けられて
いる導電体板01を構成する部材011の一辺に対応する方
向を「幅方向」と、かかる幅方向と垂直の方向を「長さ
方向」として記載する。) 。導電体板の長さ方向の長さ
は、各々の電極板のいずれもが等しい。そして、幅方向
の長さは、後述する円筒形のハウジングの接触部022の
円周を横切る弦の長さに応じて、各々が個別の長さを有
する。
【0007】次に、円筒形ハウジングの接触部022の円
周を横切る弦の長さに対応した長さを有し、かつ電極板
を構成する板状体の厚さに整合した幅の溝を、用いる電
極板の数に応じて、各々平行かつ等間隔に設けた、後述
する円筒形ハウジングの懸垂部の円筒の一底面を構成す
る円板023を、各々の溝の長さに対応した幅方向の長さ
を有する電極板に板状突起04を有する方向からはめ込
み、当該板状突起04の基部付近で互いを固定する。な
お、この際、当該板状突起が、電極板一つおきに重なり
合うように配置する。
【0008】さらに、前記板状突起04の側面における一
方の配列が、前記導電体板01を構成する部材各々の幅方
向に対して直角方向に形成する面と、他方の当該配列が
形成す当該側面間の幅方向における距離に対応した間隔
で、棒状の導電体05を、一端を横側面外部に露出させて
当該横側面に穿通させた、前記円筒形ハウジングの懸垂
部の底面を構成する円板023の径に整合した、当該懸垂
部を構成する、一端が開口している筒状体を、前記円板
023とかぶせ、円筒形ハウジングを作成する。この際、
前記棒状の導電体05を、前記板状突起04の側面に接触さ
せ、通電可能な手段により固定する。
【0009】さらに、導電板に設けられた孔の形状に整
合した横断面を有する不導体で構成させる柱状体03を穿
通させて、かかる柱状体の両端を円筒形ハウジングの接
触部022を、前記懸垂部021の一端に接着させる際に当該
接触部の内側面に密嵌させ接着させる。このようにして
作製された細胞融合及び核酸導入に用いられる電極にお
いて、細胞融合を企図する場合には、円筒形ハウジング
の接触部をペトリ皿中の細胞懸濁液中に浸した後コネク
タ部6を介して、高周波の交流電圧を印加する。そし
て、電極板間における双極電気泳動現象により、電極板
間に細胞同士の所謂パールチェーンを作らせる。次い
で、かかる状態を保ったまま、当該細胞に直流電圧をパ
ルス的に印加することによって細胞同士の接着部分が破
壊される。その結果、細胞の全部又は一部の融合が行な
われる。また、核酸導入を企図する場合には、前記交流
電圧の印加なしに、直接細胞に直流パルス電圧を印加す
ることで、細胞に小孔を空け、かかる小孔より、懸濁液
中の核酸が導入され、所望する核酸導入が行なわれる。
【0010】(2) 図3は、電極装置と細胞融合槽が一
体化した平行電極法による細胞融合及び核酸導入装置の
正面図である。また図4は当該装置の横断面図である。
図3及び図4において、断面矩形の板状体からなる07に
おいて、当該断面中央部上面には、長手方向に沿って、
矩形の凹溝08が形成されている。そして、この凹溝08に
は、横断面が当該凹溝08の一方の側壁と底面の一部の形
状と整合し、並びに傾斜辺を上方にし、かつ前記一方の
側壁と平行な辺からなる直角台形状の電極板09が、中心
線Aを対称に、それぞれ長手方向に距離をおいて対峙し
て配設されている。
【0011】なお、配設した両電極上部には、導電物質
で構成されるコネクタとして用いられる柱状体が、一
対、対峙して、かかる電極と通電可能な手段で接続固定
されている。前記両電極09及び凹溝08により、上方に拡
開した開口を有し、かつ下部に断面矩形からなる空間01
0が凹溝08の長手方向に沿い形成される。
【0012】このようにして作製された細胞融合及び核
酸導入装置において、細胞融合を企図する場合には、空
間010に細胞の懸濁液を注入して、電極に直接連結した
コネクタ部06を介して、高周波の交流電圧を印加する。
そして、電極板間における双極電気泳動現象により、空
間010中に細胞同士の所謂パールチェーンを作らせる。
次いで、かかる状態を保ったまま、当該細胞に、直流電
圧をパルス的に印加することによって、細胞の接着部分
が破壊される。その結果、細胞の全部又は一部の融合が
行なわれる。また、核酸導入を企図する場合には、前記
交流電圧の印加なしに、直接細胞に直流パルス電圧を印
加することで、細胞に小孔を空け、かかる小孔より、懸
濁液中の核酸が導入され、所望する核酸導入が行なわれ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の細胞融合及び核酸導入用電極も以下のような欠
点を有する。すなわち、上記 (1) の図1及び図2に示
した電極においては、確かに、ペトリ皿中の細胞懸濁液
に直接電極を接触させることができるため、複数のペト
リ皿中の細胞を次々に融合等させることが可能である点
で有利である。しかしながら、上記円筒形ハウジングの
接触部の横断面の円形の形状と、平行に配置した電極板
の関係において、円周部とそれに一番近い電極板が弧形
部分を当該接触部の横断面において形成することにな
る。そして、かかる弧形部分においては、細胞融合等を
均一に行なうことができず、細胞融合等の効率化という
点で問題がある。
【0014】さらに上記 (2) の図3及び図4において
示した、平行電極法による細胞融合装置においては、上
記 (1) のような問題はないが、一回の細胞融合操作終
了のたびに、空間010中の細胞懸濁液と取り替えなけれ
ばならず、大量の懸濁液の処理が必要である場合に、作
業効率の点からみて不利であるという問題がある。そし
て、上記 (1)(2) を通じて、電極板は、何も表面処理
が施されていない導電性素材により構成されており、電
極板自身が有する微細な表面の凹凸により、交流電圧の
みならず、直流パルス電圧を印加した場合の電極板間の
電場が不均一になり、細胞融合及び核酸導入に際して悪
影響を及ぼす。すなわち、細胞融合においては、交流電
場の不均一により、所謂パールチェーンの均一な形成が
阻害され、さらに直流電場の不均一により、融合工程に
おいて融合効率が低下する。また、核酸導入において
は、直流電場の不均一により、導入効率が低下する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、以下の発明の提供に
より、かかる課題を解決し得ることを見出した。 (1) 電圧を印加することによって、相互に電場を形成
せしめることが可能な複数の導電体に、交流電圧と直流
パルス電圧とを同時又は別々に印加して、電気的細胞融
合又は電気的核酸導入を行なう電極において、導電体表
面が平坦であり、かつかかる導電体の全部又は表面がイ
オン化しにくい安定な物質で構成されていることを特徴
とする電極。
【0016】(2) イオン化しにくい安定な物質が金又
は白金であり、かつ導電体表面に鏡面処理を施したこと
を特徴とする (1) 記載の電極。 (3) 接触部の外径断面が、細胞培養用円筒容器の底面
の形状に整合した形状であり、電圧を印加することによ
って、相互に電場を形成せしめることが可能な複数の導
電体に、交流電圧と直流パルス電圧とを同時又は別々に
印加して、電気的細胞融合又は電気的核酸導入を行なう
電極において、当該接触部分の横断面が導電体によって
同心円を構成するべく、当該導電体を配置せしめたこと
を特徴とする電極。
【0017】(4) (3) 記載の電極において、同心円
を形成する導電体の表面が平坦であり、かつかかる導電
体の全部又は表面がイオン化しにくい安定な物質で構成
されていることを特徴とする電極。 (5) イオン化しにくい安定な物質が金又は白金であ
り、かつ導電体表面に鏡面処理を施したことを特徴とす
る (4) 記載の電極。
【0018】本発明において、「電圧を印加することに
よって、相互に電場を形成せしめることが可能な複数の
導電体に、交流電圧と直流パルス電圧とを同時に又は別
々に印加して、電気的細胞融合又は電気的核酸導入を行
なう電極」とは、例えば、前記従来の技術の項に記載し
た、図1・図2又は図3・図4に示した電極のことをい
うが、上記の条件を満たす電極である限りにおいて、そ
の態様は限定されない。
【0019】ここで、「複数の導電体」とは、図1の01
又は図3の09に相当する部分をいう。また、細胞融合を
企図する際に印加する交流電圧は、融合の対象となる細
胞が直線上に配列した所謂パールチェーンを形成せしめ
るのに適切な周波数及び電圧を有していることが必要で
ある。かかる条件は、融合の対象となる細胞の種類、す
なわち、植物細胞であるか動物細胞であるか等によっ
て、さらに各々の種・系統に応じて適宜選択される。例
えば、植物の場合には、一般に周波数は1MHZ 前後、電
圧は、50〜200V/cm程度であるが、必ずしもこれに限定
されるわけではない。さらに、細胞融合及び核酸導入共
に印加することが必須である直流パルス電流は、細胞に
孔をあけ、なおかつ細胞に決定的ダメージを与えない程
度の電圧、パルス長、印加回数、及びパルス間隔を有し
ていることが必要である。かかる場合も、前記交流電圧
の印加の条件と同じく、融合又は導入を企図する細胞の
種類に応じた条件が細胞融合の場合、核酸導入の場合に
おいて共に適宜選択される。例えば、植物細胞を融合す
る場合には、通常、前記交流電圧の印加によって形成し
たパールチェーンに電圧800 〜2000V /cm、パルス幅50
〜300 μsec 程度の矩形波を印加することが、一般的に
行なわれている。また、核酸導入の場合には、一般的に
細胞融合に用いられるよりも比較的長いパルスを有する
直流パルスを矩形波又は減衰波として用いることができ
る。例えば植物細胞内に核酸を導入する場合には、直流
パルスを矩形波又は減衰波として、1ms程度のパルス幅
のものを印加することもできる。なお、直流パルス電流
の条件は、必ずしもこれらの条件に限定されるものでな
いことは、交流電圧の印加の場合と同様である。かかる
交流電圧と直流パルス電圧を同時に又は別々に印加せし
める装置としては、前記交流電圧の電圧及び周波数の制
御が可能な発振器と、直流パルス電圧の電圧並びにパル
ス数及びパルス幅の制御が可能な発振器を組み合せて用
いるか、又はかかる両機能を有する発振器を用いること
ができる。なお、通常、細胞融合の場合は、両電圧を同
時に印加し、核酸導入の場合は、直流パルス電流のみを
印加する。「導電体表面が平坦」とは、導電体の表面
が、可能な限り平坦であることを意味する。より具体的
には、ステンレス、鉄、アルミニウム等の金属を研磨し
たり、かかる金属の表面に金や白金等の貴金属類をコー
ティングして、その表面に鏡面加工を施すことにより平
坦化を図ることができる。このコーティング法は特に限
定されるものではなく、例えばイオンプレーティング
法、蒸着法、CVD法、MVD法等を例示することがで
きる。なお、この貴金属類を表面にコーティングする方
法を採る場合には、基盤は必ずしも導体金属である必要
はなく、ガラス、石英、プラスチック等の非金属材質を
も基盤として用いることができる。また、「イオン化し
にくい安定な物質」とは前記の金、白金等の貴金属類や
それらの合金等を挙げることができる。
【0020】次に、本発明中、 (3) において「細胞培
養用円筒容器」とは、横断面が円形である細胞培養用容
器をいい、代表的なものとしてペトリ皿を挙げることが
できる。「接触部分」とは、融合又は核酸を導入せしめ
ることを企図する細胞を含む溶液が直接接触する部分を
いう。また「同心円」とは、同心円を構成する各々の円
周間の間隔が等しいものを指すのはもちろん、当該間隔
の異なるものをも含むものである。
【0021】なお、本発明電極による電気的細胞融合又
は電気的核酸導入の対象となる細胞は特に限定されな
い。すなわち、動物細胞、植物細胞、細菌、真菌、酵母
等幅広く融合等の対象とすることができる。ただし、本
発明電極による電気的融合等を行なう前処理を、融合等
を企図する細胞の性質に応じて行なう必要がある。例え
ば、植物細胞の融合を行なう場合には、かかる植物細胞
に細胞壁を除去するプロトプラスト化処理を行なう。
【0022】
【作用】
(1) 本発明において、導電体表面が平坦であり、かつ
かかる導電体の全部又は表面が、金、白金等のイオン化
しにくい安定な物質で構成されることで、表面に微細な
凹凸が存在することによる電場の歪みが是正され、かつ
細胞表面と導電体表面の相互作用が軽減され、導電体表
面における細胞吸着が少なくなる。
【0023】(2) また、本発明において、上記接触部
分の横断面が、導電体によって同心円を構成するよう
に、当該導電体を配置せしめることにより、接触部分に
おいて、電場のかからない無駄な空間を減ずることがで
きる。
【0024】
【発明の効果】本発明の上記構成及びその作用により、
電気的方法による細胞融合と核酸導入を効率よく、しか
も大量に行なうことができる。
【0025】
【実施例】図5及び図6は、本発明電極の一実施態様を
示した図である。これらのうち、図5は当該電極の横断
面図であり、図6は要部拡大図である。まず、図5にお
いて、導電体板1は、各々が導電性素材で構成される、
両端が開口した円筒であって、後述する柱状体3の横断
面の形状に整合する孔が、円筒の円の中心線Bについて
は対称位置に二ヶ所ずつ設けられている。さらに、当該
円筒の一端に、すべての電極板において、長方形の板状
突起4が設けられている。この円筒は、各々側面の長さ
は、すべての導電体板1を構成する部材において等しい
が、径の長さは、円筒形ハウジング2の径の長さよりも
長くない長さで、しかも各々の径の長さの差が相等しく
なるように設計されている。また、この導電体板1を構
成する部材の表面には、各々金メッキが鏡面状に施され
ている。
【0026】次に、上記導電体板1を構成する部材を同
心円状に配置する。その際の部材における板状突起がそ
のすぐ外側に配置された他の部材の板状突起が中心線B
を介して対峙するように配置して、結果として当該板状
突起が一直線上に並ぶように配置する。これらの導電体
板1における板状突起の配列に応じた位置に当該板状突
起の断面の形状に整合した孔を設けた、円筒形ハウジン
グ2の一底面を構成する円板と側面部を有する、一方が
閉じた筒状体21を上記板状突起の方向から、筒状体の開
放された部分を上にして円筒形に配置した導電体板1を
構成する各々の部材にはめ込み、板状突起の基部付近で
互いを固定する。なお、かかる円板の中心点には、予め
導電体からなる柱状の支持体101 が、円板の平面に対し
て垂直に穿通・固設されている。
【0027】次に、中心線Bを境にして一方の柱状体の
配列の側面と他方の当該配列の側面に対して、別個に導
電体で構成される柱状体5を円筒形ハウジング2の底面
と平行に接触させ、通電可能な手段により固定する。さ
らに柱状体5の内、円板の中心点に一番近い板状突起4
の接触する柱状体と異なる柱状体と支持体101を通電可
能な手段で接続する。
【0028】次に、導電体で構成される二本の柱状体6
をコネクタとして、穿通固定した、上記筒状体21の底面
の形状に整合した形状の蓋部22を当該筒状体に被嵌し固
定する。なお、この際、上記柱状体6の一方を、導電板
間を接続した一方の柱状体6に導電可能な手段で接続
し、他方を導電板間を接続した他方の柱状体6に同様の
手段で接続する。
【0029】最後に、導電板に設けられた孔の形状に整
合した横断面を有する不導体で構成される柱状体3を導
電体板1に穿通させて、かかる柱状体3を、前記の柱状
の支持体101に密嵌・固定する。このようにして作製さ
れた本発明細胞融合又は核酸導入電極において、接触さ
せるペトリ皿の形状に整合して設計された、接触部102
に、コネクタ部6を介して、高周波の交流電圧を印加す
る。そして、同心円状に配置した導電体板1を構成する
部材間に細胞同士の所謂パールチェーンを作らせしめ
る。次いで、かかる状態を保ったまま、当該電圧をパル
ス的にコネクタ部6を通じて印加せしめることによって
細胞同士の接着部分が破壊される。その結果、細胞の全
部又は一部の融合が行なわれる。また、核酸導入を企図
する場合には、前記交流電圧の印加なしに、直接細胞に
直流電圧を印加することで細胞に小孔を空け、かかる小
孔より、懸濁液中の核酸が導入され、所望の核酸導入が
行なわれる。
【0030】以上、本発明の一実施例について述べた
が、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく
種々の設計変更を行なうことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ペトリ皿中の細胞を融合させ、又は当該細胞に
核酸を導入する電極の一実施態様の全体斜視図。
【図2】図1に示された態様の要部拡大図。
【図3】電極装置と細胞融合槽が一体化した平行電極法
による細胞融合装置の正面図。
【図4】図3に示された装置の横断面図。
【図5】本発明の一実施態様の横断面図。
【図6】図5に示された実施態様の要部拡大図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12M 1/00 - 1/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接触部の外径断面が、細胞培養用円筒容器
    の底面の形状に整合した形状であり、電圧を印加するこ
    とによって、相互に電場を形成せしめることが可能な複
    数の導電体に、交流電圧と直流パルス電圧とを同時又は
    別々に印加して、電気的細胞融合又は電気的核酸導入を
    行なう電極において、当該接触部分の横断面が導電体に
    よって同心円を構成するべく、当該導電体を配置せしめ
    た電極であって、同心円を構成する導電体の表面が平坦
    であり、かつかかる導電体の全部又は表面がイオン化し
    にくい安定な物質で構成されていることを特徴とする電
    極。
  2. 【請求項2】イオン化しにくい安定な物質が、金又は白
    金である請求項1記載の電極。
  3. 【請求項3】導電体の表面が、鏡面処理されていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の電極。
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