JPH10234366A - エレクトロポレーション用電極及びその製法、それを用いた製剤 - Google Patents

エレクトロポレーション用電極及びその製法、それを用いた製剤

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JPH10234366A
JPH10234366A JP9060043A JP6004397A JPH10234366A JP H10234366 A JPH10234366 A JP H10234366A JP 9060043 A JP9060043 A JP 9060043A JP 6004397 A JP6004397 A JP 6004397A JP H10234366 A JPH10234366 A JP H10234366A
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JP
Japan
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electrode
electroporation
needle
resin layer
insulating resin
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JP9060043A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Takeuchi
由和 竹内
Shoji Fukushima
昭二 福島
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧で極めて効率よく薬物の導入ができる
とともに、電気的刺激を与えないエレクトロポレーショ
ン用電極を提供することを目的とする。 【解決手段】 皮膚、粘膜の導入対象物に対してエレク
トロポレーションを生じるためのエレクトロポレーショ
ン用電極1であって、導入対象物と接触する電極部2が
針状電極2a、2b、2c、2dを備え、針状電極が1
cm2 当たり4〜50個形成された構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組織透過性たとえ
ば細胞の組織透過性を誘発し、高めるエレクトロポレー
ション(電気穿孔)により薬物を生体内へ投与するため
のエレクトロポレーション用電極およびそのエレクトロ
ポレーション用電極の電極部の製造方法ならびにエレク
トロポレーション用電極を用いた薬物投与用製剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エレクトロポレーション法は遺伝子導入
に用いられる方法で、細胞に瞬間的に高電圧を印加して
細胞内へDNA等の薬物を導入するものである。近年、
このエレクトロポレーション技術は皮膚から薬物を導入
する経皮薬物送達、粘膜から薬物を導入する経粘膜薬物
送達に応用されている。このことは例えば特表平3−5
02416号公報(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:10504-
10508(1933))に記載されている。エレクトロポレーショ
ンは皮膚透過に対して新たな可逆的なルート(可逆的電
気絶縁破壊による透過孔)を形成すると言われている。
また、上記公報には、皮膚や粘膜に対してエレクトロポ
レーションを用いて薬物を投与する方法が開示されてい
るが、上記公報を含めた頒布刊行物には特にエレクトロ
ポレーション用電極の形状に関して検討した例はなく、
電極としては通常、ワイヤ型の電極または線状電極を溶
液中に浸して使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のエレクトロポレーション用電極では、薬物の十分な量
を生体内に導入するためには電気量も大量に供給する必
要があり、電気量を大量に供給するためには対象となる
生体(例えば皮膚、粘膜)に高電圧を印加しなければな
らず、従ってエレクトロポレーション装置が高出力で大
型化するという問題点を有していた。また、電極が接触
する部位に高電圧を印加するために、導入対象となる生
体(例えば皮膚、粘膜)に電気的痛み等の刺激が生じる
という問題点を有していた。そこで、最近は、薬物を皮
膚、粘膜の導入対象物に導入するに際して高電圧を必要
としないエレクトロポレーション用電極が要求されてい
る。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、低電圧で極めて効率よく薬物導入が可能なエレクト
ロポレーション用電極およびそのエレクトロポレーショ
ン用電極の電極部が容易に形成されるエレクトロポレー
ション用電極の電極部の製造方法ならびに薬物導入効率
に優れ電気的刺激の極めて少ない薬物投与用製剤を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のエレクトロポレーション用電極は、哺乳類特
にヒトの皮膚、粘膜の導入対象物に対してエレクトロポ
レーションを生じるためのエレクトロポレーション用電
極であって、導入対象物と接触する電極部が針状電極を
備え、針状電極が1cm2 当たり4〜50個形成されて
いる構成を備えている。これにより、低電圧で極めて効
率のよい薬物導入を可能にするという作用が得られる。
また、本発明のエレクトロポレーション用電極の製造方
法は、合成樹脂製又は合成紙製の電極支持部の表面にカ
ーボン、白金、金、チタン、銀、塩化銀、銅、ステンレ
ス、タングステン、鉛、塩化銅からなる電線路パターン
を形成する電線路パターン形成工程と、孔部が4個/c
2 〜50個/cm2 穿設された絶縁樹脂層を電線路パ
ターンに孔部が当接するようにコーティングする絶縁樹
脂層コーティング工程と、孔部が4個/cm2 〜50個
/cm2 穿設されたマスキングフィルムを孔部が絶縁樹
脂層の孔部と連通するようにマスキングフィルムを絶縁
樹脂層に積層するマスキングフィルム積層工程と、マス
キングフィルム積層工程でマスキングされたマスキング
フィルム上に電線路パターンの形成部材のペーストを絶
縁樹脂層及びマスキングフィルムの各孔部に充填する針
状電極形成工程と、次いで、マスキングフィルムを除去
するマスキングフィルム除去工程と、を有する構成を備
えている。これにより、エレクトロポレーション用電極
が容易に形成され高い生産性を得ることができ低原価で
量産できるという作用が得られる。また、本発明の薬物
投与用製剤は、電極支持部と、前記電極支持部の一面に
形成された電線路と、前記電極支持部に4個/cm2
50個/cm2 で植設され前記電線路で電気的結線され
た針状電極と、前記電極支持部に積層され前記針状電極
間を絶縁する絶縁樹脂層と、前記電極支持部及び前記絶
縁樹脂層を貫通しかつ前記針状電極間で絶縁しないよう
に形成された孔部と、前記電極支持部の他面に形成され
たバッキング部と、前記バッキング部に封入された薬物
と、を備えている。これにより、薬物導入効率に優れ電
気的刺激の極めて少ない薬物投与用製剤を高い生産性で
量産できるという作用を有する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載のエレク
トロポレーション用電極は、皮膚、粘膜の導入対象物に
対してエレクトロポレーションを生じるためのエレクト
ロポレーション用電極であって、導入対象物と接触する
電極部が針状電極を備え、針状電極が1cm2 当たり4
〜50個形成されていることとしたものであり、これに
より、エレクトロポレーション用電極が小型でコンパク
トに作製できるとともに、電極に供給される電流が各針
状電極と皮膚等の接触部位全体に広く流れるという作用
を有する。本発明の請求項2に記載のエレクトロポレー
ション用電極は、請求項1において、針状電極がカーボ
ン、白金、金、チタン、銀、塩化銀、ステンレス、タン
グステン、銅、鉛または塩化銅の内いずれか1の形成材
料、又は白金、金、銀、銅の内いずれか1種をメッキ材
としてメッキした形成材料で形成されていることとした
ものであり、これにより被膜成形や印刷パターンコート
が容易で電気抵抗が低くなり、通電電流が増加し、効率
よく接触部位へ電流が流れるという作用を有する。ここ
で、被メッキ形成材料としては、鉄、銅、クロム、ス
ズ、亜鉛、鉛、アルミニウム、ニッケル等が用いられ
る。
【0007】本発明の請求項3に記載のエレクトロポレ
ーション用電極は、請求項1又は2の内いずれか1項に
おいて、合成樹脂製又は合成紙製のシート状又はフィル
ム状の電極支持部と、電極支持部の表面に印刷等で形成
された針状電極の形成材料から成る電線路と、電線路を
有する電極支持部の表面にコーティングされ電線路に当
接する孔部を4個/cm2 〜50個/cm2 穿設された
絶縁樹脂層と、電線路に電気結線された針状電極の形成
材料が孔部に充填され先端が孔部から突出して形成され
た針状電極とを備えることとしたものであり、これによ
り、針状電極が絶縁樹脂層から突出し、導入対象物に正
確に接触するという作用を有する。尚、孔部に充填され
る針状電極の形成材料は電線路と同一又は異なる形成材
料を用いてもよい。本発明の請求項4に記載のエレクト
ロポレーション用電極は、請求項3において、電極支持
部がポリエステル、ポリエーテル、ポリイミド、ポリカ
ーボネート、ポリオレフィン及びその付加体、ポリアミ
ド等の熱可塑性樹脂の1層又はこれらの複合積層物若し
くはこれら熱可塑性樹脂を含浸させた合成紙から成り、
かつ、絶縁樹脂層がポリエステル、ポリオレフィン等で
形成されていることとしたものであり、これにより電極
支持部や絶縁樹脂層が機械的強度に優れ形態保持性に優
れるので、針状電極を導入対象物に対し垂直に接触させ
ることができるという作用を有する。
【0008】本発明の請求項5に記載のエレクトロポレ
ーション用電極の製造方法は、合成樹脂製又は合成紙製
の電極支持部の表面にシートやフィルムからなるカーボ
ン、白金、金、チタン、銀、塩化銀、銅、鉛又は塩化銅
からなる電線路パターンを形成する電線路パターン形成
工程と、孔部が4個/cm2 〜50個/cm2 穿設され
た絶縁樹脂層を電線路パターンに孔部が当接するように
コーティングする絶縁樹脂層コーティング工程と、孔部
が4個/cm2 〜50個/cm2 穿設されたマスキング
フィルムを孔部が絶縁樹脂層の孔部と連通するようにマ
スキングフィルムを絶縁樹脂層に積層するマスキングフ
ィルム積層工程と、マスキングフィルム積層工程でマス
キングされたマスキングフィルム上に電線路パターンの
形成材料のペーストを絶縁樹脂層及びマスキングフィル
ムの各孔部に充填する針状電極形成工程と、次いで、マ
スキングフィルムを除去するマスキングフィルム除去工
程と、を有することとしたものであり、これにより孔部
にペーストが入り込み易く、また点状に突起が残るの
で、エレクトロポレーション用電極の電極部が容易に形
成されるという作用を有する。本発明の請求項6に記載
のエレクトロポレーション用電極の電極部の製造方法
は、請求項5において、前記電線路パターン形成工程
が、鉄、銅、クロム、スズ、亜鉛、鉛、アルミニウム、
ニッケルの薄板に白金、金、銀、銅の内いずれか1種を
メッキ材としてメッキして形成する工程としたもので
り、これにより、耐蝕性に優れ安定して電流を流すこと
ができる。メッキ処理なので膜厚等を均一に出来高品質
化を図ることができる。作業工数が少なく生産性を挙げ
ることができるという作用を有する。本発明の請求項7
に記載の薬物投与製剤は、エレクトロポレーション用電
極を用いる薬物投与用製剤であって、電極支持部と、前
記電極支持部の一面に形成された電線路と、前記電極支
持部に4個/cm2 〜50個/cm2 で植設され前記電
線路で電気的結線された針状電極と、前記電極支持部に
積層され前記針状電極間を絶縁する絶縁樹脂層と、前記
電極支持部及び前記絶縁樹脂層を貫通しかつ前記針状電
極間で絶縁しないように形成された孔部と、前記電極支
持部の他面に形成されたバッキング部と、前記バッキン
グ部に封入された薬物と、を備えていることととしたも
のであり、これにより、剛性等の機械的強度に優れた電
極支持部に針状電極が植設されているので導入対象物に
全ての針状電極が撓むことなく接触させることができ
る。薬物の性状(粘度等)により電極部に微小の孔部の
径や形成数を調整することができる。針状電極を多数配
置し、針状電極自体の電気抵抗を低くしたことにより、
エレクトロポレーション装置から見た導入対象物の電気
抵抗を一層低下させることができるので、より低い電圧
を印加して導入対象物に薬物を導入することができる。
適用電圧が低いので、電気的刺激等の皮膚への通電の体
感を著しく軽減できるという作用を有する。尚、エレク
トロポレーション用電極は電極支持部とバッキング部の
接合をヒートシールや感圧性接着剤で行うことにより、
容易に取り外しが可能なディスポーザブルタイプのもの
や、電極支持部を絶縁樹脂層と剥離自在に積層すことに
より繰り返し使用可能な形態に形成されるのが好まし
い。
【0009】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。 (実施の形態1)図1(a)は本発明の実施の形態1に
おけるエレクトロポレーション用電極の正面図であり、
図1(b)は本発明の実施の形態1におけるエレクトロ
ポレーション用電極の要部底面図である。図1におい
て、1はエレクトロポレーション用電極、2は陰極の針
状電極2a、2cと陽極の針状電極2b、2dとから成
る電極部である。図2は、針状電極の配置の変形例を示
すエレクトロポレーション用電極の要部底面図である。
図1(b)においては針状電極が陰極2a、陽極2b、
陰極2c、陽極2dというように一列毎に交互に配置さ
れているが、図2においては1本毎に交互に配置されて
いる。図1、図2において、1cm2 当たりの針状電極
の数は4〜50個が好ましく、さらに好ましくは、接触
面全体に均等に電流が流れやすく、陽極と陰極が互いに
短絡しにくいことから、10〜30個形成されるのが好
ましい。針状電極の形成材料としては、カーボン、白
金、金、チタン、銀、塩化銀、銅、ステンレス、タング
ステン、鉛又は塩化銅の内のいずれか1の形成材料やス
テンレス等に白金、金、銀、銅をメッキした形成材料が
好適に使用される。針状電極の数を上記個数とすること
により、また上記形成材料を使用することにより、他の
数、材料のものと比較して、同じ電流の通電の場合によ
り低い電圧で同量以上の薬物を導入することができる。
これは、針状電極を多数配置したことにより、エレクト
ロポレーション用電極に電力を供給するエレクトロポレ
ーション装置から見て多数の並列回路が配置されたこと
になり、導入対象物の電気抵抗が低下するためであり、
また、上記形成材料を使用したことにより針状電極自体
の電気抵抗が低下するためである。
【0010】エレクトロポレーション用電極1に印加さ
れる電圧波形は、方形パルス、鋸歯状パルス、三角パル
ス、指数関数パルス、正弦パルス、指数減数パルスが用
いられる。印加電圧値としては10〜2000V/cm
が好ましく、より好ましくは50〜1000V/cm、
さらに好ましくは、皮膚への通電の体感、薬物送達の効
果から、50〜500V/cmが好適である。エレクト
ロポレーション用電極1に印加される電圧波形を指数減
衰波としたときのRC時定数(抵抗とキャパシタンスと
による減衰時間で、RC時定数回路の出力電圧値が初期
電圧値の36.8%になるまでの時間)や上記電圧波形
を方形パルスとしたときのパルス幅は10マイクロ秒〜
100ミリ秒が好ましく、更に好ましくは、皮膚等への
通電体感から、100マイクロ秒〜10ミリ秒である。
エレクトロポレーション用電極1を使用した場合の通電
回数としては1回以上であればよいが、通電回数を増や
すほど薬物の導入量は増加する。また、1回の投与で通
電回数を数回とした場合、供給される総電気量は0.1
〜200ミリクーロンが好ましく、さらに好ましくは皮
膚への通電の体感、薬物送達効率から1〜20ミリクー
ロンである。総電気量は次式(1)で表すことができ
る。 総電気量=(印加電圧/導入対象物抵抗)×パルス幅×パルス数……(1)
【0011】図1、図2に示すエレクトロポレーション
用電極1を用いてエレクトロポレーションを引き起こし
た後、その部位にイオントフォレーシスや超音波等によ
る導入方法を用いると、相乗的に薬物の送達量が増加す
るので、より効果的である。特にイオントフォレーシス
による導入方法の場合はエレクトロポレーション装置と
の併用も簡便なので有用である。併用するイオントフォ
レーシスにおける通電電圧としては、直流電圧、パルス
電圧、1回のパルス出力ごとに短絡により分極電圧を脱
分極するパルス脱分極電圧のいずれでも良いが、パルス
脱分極電圧は低刺激の通電電圧であり、患者への電気的
刺激をほとんど与えないので、特に優れている。イオン
トフォレーシスと併用するときのイオントフォレーシス
における通電電流は好ましくは0.01〜10mAであ
り、さらに好ましくは0.01〜5mAである。また、
通電電圧は好ましくは0.1〜50Vであり、より好ま
しくは1〜30V、さらに好ましくは3〜15Vであ
る。また、通電電圧がパルス脱分極電圧であるときのパ
ルス周波数は好ましくは100Hz〜1000kHzで
あり、より好ましくは1kHz〜500kHz、さらに
好ましくは10kHz〜300kHzである。ON/O
FF比(デューティー比)は好ましくは1〜99%であ
り、より好ましくは10〜80%、さらに好ましくは1
5〜50%である。イオントフォレーシスに用いる電極
としては分極性電極、非分極性電極のいずれでも良い
が、pH変動の少ない非分極性電極の使用がより望まし
い。電気的刺激を患者に与えるのを回避するとともに、
薬物の送達効率を向上させるためである。
【0012】本実施の形態で用いられる薬物としては例
えば、モルヒネ、フェンタニル、ペチジン、コデイン、
ブプレノルフィン、ブトルファノール、エプタゾシン、
ペンタゾシンなどの中枢性鎮痛薬や、インスリン、カル
シトニン、カルシトニン関連遺伝子ペプチド、バソプレ
ッシン、デスモプレシン、プロチレリン(TRH)、副
腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、黄体形成ホルモン放
出因子(LH−RH)、成長ホルモン放出ホルモン(G
RH)、神経成長因子(NGF)及びその他の放出因
子、アンギオテンシン(アンジオテンシン)、副甲状腺
ホルモン(PTH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH、サ
イロトロピン)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形
成ホルモン(LH)、プロラクチン、血清性性腺刺激ホ
ルモン、胎盤性性腺刺激ホルモン(HCG)、下垂体性
性腺刺激ホルモン(HMG)、成長ホルモン、ソマトス
タチン、ソマトメジン、グルカゴン、オキシトシン、ガ
ストリン、セクレチン、エンドルフィン、エンケファリ
ン、コレストキニン、エンドセリン、ニュウロテンシ
ン、インターフェロン、インターロイキン、トランスフ
ェリン、エリスロポエチン、スーパーオキサイドデスム
ターゼ(SOD)、顆粒球刺激因子(G−CSF)、腸
管血管拡張ペプチド(VIP)、ムラミルジペプチド、
コルチコトロピン、ウロガストロン、ヒト心房性利尿ペ
プチド(h−ANP)等のペプチド類、カルマバゼピ
ン、クロルプロマジン、ジアゼパム、ニトラゼパム等の
精神安定薬、プレオマイシン、アドレアマイシン、5−
フルオロウラシル、マイトマイシン等の抗悪性腫瘍薬、
ジギタリス、ジゴキシン、ジギトキシン等の強心症薬、
レセルピン、クロニジン等血圧降下剤、エストラジオー
ル、テストステロン等の性ホルモン等があるが、使用さ
れる薬物はこれに限らず、経皮導入あるいは経粘膜導入
できる薬物であればよい。
【0013】以上のように本実施の形態によれば、針状
電極を多数配置し、針状電極自体の電気抵抗を低くした
ことにより、エレクトロポレーション装置から見た導入
対象物の電気抵抗を低下させることができるので、低電
圧を印加して導入対象物に薬物を導入することができ
る。
【0014】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2におけるエレクトロポレーション用電極の電極部の
製造方法を図面を用いて説明する。図3(a)〜
(e)、図4(a)〜(c)は、電極部の製造方法を示
す工程図である。まず、図3(a)に示すように、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム(例えば帝人のテトロ
ンタイプS、膜厚75μmのフィルム)等からなる電極
支持部3上に、銀ペースト(アチソン製DB6022)
を用いてエレクトロポレーション装置の電源部から電力
を供給するための電線路4,5のパターンのスクリーン
印刷を行った(パターン形成ステップ)。次に、図3
(b)に示すように、銀から成る電線路4,5の印刷パ
ターン上に点在状に孔部(径50μm)が形成された絶
縁樹脂フィルム6をコーティングし、図3(c)に示す
ように銀7の露出が点状になるようにした(絶縁樹脂層
コーティングステップ)。図3(c)に示す状態では銀
7が絶縁樹脂フィルム6よりも低く、電極を皮膚に接触
させることができない。このため、図3(d)に示すよ
うな点在状に孔部(径50μm)が形成されたマスキン
グフィルム8を図3(e)に示すように重ね(マスキン
グフィルム積層ステップ)、次いで、マスキングフィル
ム8の上から図4(a)に示すような銀ペースト9をコ
ーティングする(針状電極形成ステップ)。次に、図4
(b)、(c)に示すように、銀ペースト9の硬化後、
マスキングフィルム8と、このフィルム8上にコーティ
ングされている銀ペースト9の一部を除去し、銀ペース
ト9の残りが絶縁樹脂フィルム6に点状に残るようにし
た(マスキングフィルム除去ステップ)。このようにし
て、皮膚と接触するために突起した4個以上の針状電極
9aを得ることができる。
【0015】図4(c)の針状電極を有するエレクトロ
ポレーション用電極においては、その針状電極の数、針
状電極の材料、エレクトロポレーションの通電電圧、R
C時定数やパルス幅、通電回数、印加する総電気量、イ
オントフォレーシスの併用および例示薬物は実施の形態
1の場合と同様であり、その説明は省略する。なお、図
3、図4において、電極支持部3はポリエステル、ポリ
エーテル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリオレフ
ィンおよびその付加体、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の
1層又はこれらの複合積層物若しくはこれら熱可塑性樹
脂を含浸させた合成紙から成り、絶縁樹脂フィルム6は
ポリエステル、ポリオレフィン等で形成されている。
【0016】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態3におけるエレクトロポレーション用電極を用いた薬
物投与用製剤について、以下その製造方法について図面
を用いて説明する。図5(a)〜(c)は本実施の形態
におけるエレクトロポレーション用電極を用いた薬物投
与用製剤の製造方法を示す工程図である。図中、2は電
極部、3は電極支持部、4,5は電線路、6は絶縁樹脂
層、9aは針状電極であり、これらは実施の形態2の電
極部と同様なものなので、同一の符号を付し説明を省略
する。20は絶縁しないように針状電極9aの電極支持
部3及び絶縁樹脂層6を貫通して形成された孔部、21
はポリエチレンテレフタート等のポリエステルやポリア
ミド、ポリオレフィン、ポリカーボネート等の熱可塑性
樹脂シートやフィルム又はこれらの積層物で窪みとその
周囲にフランジ部21aが形成されたバッキング部、2
2はバッキング部21の窪みに充填された薬物である。
ここで、孔部20は円形、長円形又は矩形に形成され
る。円形の場合径は1μm 〜1000μm 、好ましくは
5μm 〜500μm に形成される。5μm より小さくな
るにつれ薬物の性状にもよるが滲出速度が遅くなり導入
に長時間を要す傾向が認められ、また500μm よりも
大きくなるにつれ陽極と陰極の距離が長くなり負荷電圧
が高くなるという傾向が認められるので好ましくない。
また、長円形や矩形の場合短径が5μm 〜500μm に
形成されるのが好ましい。まず、実施の形態2で得た電
極部2の針状電極9aの間に、絶縁しないように孔部2
0を開ける(図5(a)、(b))。次いで、ポリエチ
レンテレフタレートフィルムとポリエチレンのシートや
フィルム又はこれらを積層したラミネートフィルムに窪
みとその周囲にフランジ部21aを形成したバッキング
部21を準備する。次いで、バッキング部21の窪みに
6−カルボキシフルオロセリンを含有するカルボキシセ
ルロースナトリウム等の薬物22を適用条件に合わせて
充填する。次いで、上記電極部2を重ねてフランジ部2
1aとヒートシール又は感圧性接着剤を介して接合する
(図5(c))。これにより薬物投与用製剤が得られ
る。
【0017】以上のように構成された本実施の形態につ
いて、以下その使用方法を図面を用いて説明する。図6
はその実施の形態3の薬物投与用製剤の使用状態を示す
模式図である。図中、23は皮膚や粘膜の導入対象物、
24は孔部20から滲出して導入対象物23と絶縁樹脂
層6との間に滞溜し、エレクトロポレーションされる薬
物である。導入対象物23に電極部2の針状電極9aが
当接するとバッキング部21に収納された薬物22が孔
部20から滲出する。次いで電極部2の電線路4,5に
通電することによりエレクトロポレーションを行うこと
ができる。
【0018】以上のように本実施の形態によれば、剛性
等の機械的強度に優れた電極支持部に針状電極が植設さ
れているので導入対象物に全ての針状電極が撓むことな
く接触させることができる。薬物の性状(粘度等)によ
り電極部に微小の孔部の径や形成数を調整することがで
きる。針状電極を多数配置し、針状電極自体の電気抵抗
を低くしたことにより、エレクトロポレーション装置か
ら見た導入対象物の電気抵抗を一層低下させることがで
きるので、より低い電圧を印加して導入対象物に薬物を
導入することができる。適用電圧が低いので、電気的刺
激等の皮膚への通電の体感を著しく軽減できる。また、
エレクトロポレーション用電極は電極支持部とバッキン
グ部の接合をヒートシールや感圧性接着剤で行うことに
より、容易に取り外しが可能なディスポーザブルタイプ
にしたので、絶縁樹脂層と剥離自在に積層すことにより
繰り返し使用することができる。尚、電極支持部と絶縁
樹脂層を剥離自在に接合してもい。この場合にも電極支
持部の繰り返し使用ができ、高価な針状電極を有効に利
用し、省資源化を向上させることができる。
【0019】
【実施例】
(実施例1)次に、図1のエレクトロポレーション用電
極を用い、薬物の累積透過量の確認を行った。実験装置
として透過実験用フランツ型セルを使用した。図7は透
過実験用フランツ型セルを示す構成図である。図7にお
いて、1はエレクトロポレーション用電極、30はサン
プリングポート、31は皮膚、32はドナー側セル、3
3はレシーバ側セルである。まず、8週令のウイスター
ラットの腹部を除毛後に皮膚31を摘出し、図7の透過
実験用フランツ型セルに角質層側を上(ドナー側)、真
皮側を下(レシーバ側)にして皮膚31をセットし、角
質層側(上側)には6−カルボキシフルオロセリン溶液
(0.1mg/ml)を添加し、真皮側(下側)にはリ
ン酸緩衝液を添加した。図1のエレクトロポレーション
用電極1を皮膚31に接触させ、図示しないエレクトロ
ポレーション電源装置から27.5ボルト、パルス幅1
ミリ秒の方形パルスを10回印加した。所定時間経過毎
にレシーバ側セル33の真皮側溶液をサンプリングポー
ト30から採取し、その溶液に含まれる6−カルボキシ
フルオロセリンを定量し、透過量(導入量)を求めた。
その結果を図8に白丸で示した。図8は経過時間に対す
る6−カルボキシフルオロセリンの累積透過量(累積導
入量)を示す図である。白丸から上下に伸びた線分は特
性のばらつきを示す。
【0020】(比較例)次に、比較例について述べる。
比較するエレクトロポレーション用電極として図9の電
極を用いた。図9(a)は従来のエレクトロポレーショ
ン用電極を示す正面図、図9(b)は従来のエレクトロ
ポレーション用電極を示す底面図である。図9におい
て、40aは陽極となる針状電極、40bは陰極となる
リング状電極、41は針状電極40a、リング状電極4
0bから成るエレクトロポレーション用電極である。8
週令のウイスターラットの腹部を除毛後に皮膚を摘出
し、図7に示す透過実験用フランツ型セルに皮膚31を
セットし、角質層側(上側)には6−カルボキシフルオ
ロセリン溶液(0.1mg/ml)を添加し、真皮側
(下側)にはリン酸緩衝液を添加した。図9のエレクト
ロポレーション用電極41を皮膚31に接触させ、図示
しないエレクトロポレーション電源装置(BTX)から
100ボルト、パルス幅1ミリ秒の方形パルスを10回
印加した。所定時間経過毎に真皮側溶液を採取し、その
溶液に含まれる6−カルボキシフルオロセリンを定量
し、透過量(導入量)を求めた。その結果を図8に黒丸
で示した。
【0021】電極に対する印加電圧は比較例の場合が1
00ボルトで実施例の場合が27.5ボルトで、実施例
は比較例の1/4の電圧であるにもかかわらず、通電電
流は両例共に1.27アンペアであった。また、図8か
ら明らかなように、6−カルボキシフルオロセリンの累
積透過量は実施例の方が比較例よりも約2倍多いことが
わかった。すなわち、本実施例のエレクトロポレーショ
ン用電極1を用いることにより、より低い電圧(1/
4)でより高い透過量が得られることがわかった。な
お、本実施例は皮膚について述べたが、粘膜の場合にも
同様の作用効果を奏することが明らかである。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明のエレクトロポレー
ション用電極によれば、針状電極を多数配置したことに
より、エレクトロポレーション装置から見た導入対象物
の電気抵抗を低下させることができるので、低電圧を印
加して導入対象物に薬物を効率的に導入することが可能
となるという有利な効果が得られる。また、針状電極が
カーボン、白金、金、チタン、銀、塩化銀、銅、ステン
レス、タングステン、鉛または塩化銅の内いずれか1の
形成材料、又は白金、金、銀、銅の内いずれか1種をメ
ッキ材としてメッキした形成材料で形成されていること
により、エレクトロポレーション装置から見た導入対象
物の電気抵抗を一層低下させることができるので、より
低い電圧を印加して導入対象物に薬物を導入することが
可能となるという有利な効果が得られる。また、針状電
極が密植されているので、大きな薬物送達量を有しなが
らコンパクトで小型化ができるという効果を有する。さ
らに、合成樹脂製又は合成紙製のシート状又はフィルム
状の電極支持部と、電極支持部の表面に印刷等で形成さ
れた針状電極の形成部材から成る電線路と、電線路を有
する電極支持部の表面にコーティングされ電線路に当接
する孔部を4個/cm2 〜50個/cm2 穿設された絶
縁樹脂層と、電線路に電気結線された針状電極の形成部
材が孔部に充填され先端が孔部から突出して形成された
針状電極とを備えることにより、針状電極を絶縁樹脂層
から突出させて導入対象物に正確に接触させることがで
きるという有利な効果が得られる。さらに、電極支持部
がポリエステル、ポリエーテル、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリオレフィン及びその付加体、ポリアミド
等の熱可塑性樹脂の1層又はこれらの複合積層物若しく
はこれら熱可塑性樹脂を含浸させた合成紙から成り、か
つ、絶縁樹脂層がポリエステル、ポリオレフィン等で形
成されていることにより、パターンを効率よく印刷し、
絶縁樹脂層を効率よく形成することができるという有利
な効果が得られる。
【0023】本発明のエレクトロポレーション用電極の
製造方法によれば、合成樹脂製又は合成紙製の電極支持
部の表面にシートやフィルムからなるカーボン、白金、
金、チタン、銀、塩化銀、銅、ステンレス、タングステ
ン、鉛からなる電線路パターンを形成する電線路パター
ン形成工程と、孔部が4個/cm2 〜50個/cm2穿
設された絶縁樹脂層を電線路パターンに孔部が当接する
ようにコーティングする絶縁樹脂層コーティング工程
と、孔部が4個/cm2 〜50個/cm2 穿設されたマ
スキングフィルムを孔部が絶縁樹脂層の孔部と連通する
ようにマスキングフィルムを絶縁樹脂層に積層するマス
キングフィルム積層工程と、マスキングフィルム積層工
程でマスキングされたマスキングフィルム上に電線路パ
ターンの形成材料のペーストを絶縁樹脂層及びマスキン
グフィルムの各孔部に充填する針状電極形成工程と、次
いで、マスキングフィルムを除去するマスキングフィル
ム除去工程と、を有することにより、エレクトロポレー
ション用電極の電極部が容易に形成されるという有利な
効果が得られる。また、電線路パターン形成工程が、
鉄、銅、クロム、スズ、亜鉛、鉛、アルミニウム、ニッ
ケルの薄板に白金、金、銀、銅の内いずれか1種をメッ
キ材としてメッキして形成する工程とすることにより、
耐蝕性に優れた電極を低原価で量産できる。メッキの膜
厚が一定なので安定した電流を流すことができ高品質の
電極を高い生産性で製造できるという有利な効果が得ら
れる。
【0024】本発明の薬物投与用製剤によれば、電極支
持部と、前記電極支持部の一面に形成された電線路と、
前記電極支持部に4個/cm2 〜50個/cm2 で植設
され前記電線路で電気的結線された針状電極と、前記電
極支持部に積層され前記針状電極間を絶縁する絶縁樹脂
層と、前記電極支持部及び前記絶縁樹脂層を貫通しかつ
前記針状電極間で絶縁しないように形成された孔部と、
前記電極支持部の他面に形成されたバッキング部と、前
記バッキング部に封入された薬物と、を備えていること
により、針状電極が密植されているので小型でコンパク
ト化できる。薬物の性状に応じて孔部の径や形成個数を
変えることにより、薬物に最適の製剤が得られ薬物の性
状に応じた送達ができる。針状電極と孔部があいまって
低電圧で大容量の薬物を極めて効率的に送達できるとい
う優れた効果を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1におけるエレクト
ロポレーション用電極の正面図 (b)本発明の実施の形態1におけるエレクトロポレー
ション用電極の要部底面図
【図2】本発明の実施の形態1におけるエレクトロポレ
ーション用電極を構成する針状電極の配置の変形例を示
す要部底面図
【図3】(a)本発明の実施の形態2における電極部の
製造方法を示す工程図 (b)本発明の実施の形態2における電極部の製造方法
を示す工程図(c)本発明の実施の形態2における電極
部の製造方法を示す工程図 (d)本発明の実施の形態2における電極部の製造方法
を示す工程図 (e)本発明の実施の形態2における電極部の製造方法
を示す工程図
【図4】(a)本発明の実施の形態2における電極部の
製造方法を示す工程図 (b)本発明の実施の形態2における電極部の製造方法
を示す工程図 (c)本発明の実施の形態2における電極部の製造方法
を示す工程図
【図5】(a)本発明の実施の形態3における薬物投与
用製剤の製造方法を示す工程図 (b)本発明の実施の形態3における薬物投与用製剤の
製造方法を示す工程図 (c)本発明の実施の形態3における薬物投与用製剤の
製造方法を示す工程図
【図6】本発明の実施の形態3における薬物投与用製剤
の使用状態を示す模式図
【図7】透過実験用フランツ型セルを示す構成図
【図8】経過時間に対する6−カルボキシフルオロセリ
ンの累積透過量(累積導入量)を示す図
【図9】(a)従来のエレクトロポレーション用電極を
示す正面図 (b)従来のエレクトロポレーション用電極を示す要部
底面図
【符号の説明】
1 エレクトロポレーション用電極 2 電極部 2a、2b、2c、2d 針状電極 3 電極支持部 4、5 電線路 6 絶縁樹脂フィルム(絶縁樹脂層) 7 銀 8 マスキングフィルム 9 銀ペースト 9a 針状電極 16 孔 17 多孔電極 18 薬物含有ゲル 19 バッキング 20 孔部 21 バッキング部 21a フランジ部 22,24 薬物 23 導入対象物 30 サンプリングポート 31 皮膚 32 ドナー側セル 33 レシーバ側セル 40a 針状電極 40b リング状電極 41 従来のエレクトロポレーション用電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】皮膚、粘膜の導入対象物に対してエレクト
    ロポレーションを生じるためのエレクトロポレーション
    用電極であって、前記導入対象物と接触する電極部が針
    状電極を備え、前記針状電極が1cm2 当たり4〜50
    個形成されていることを特徴とするエレクトロポレーシ
    ョン用電極。
  2. 【請求項2】前記針状電極がカーボン、白金、金、チタ
    ン、銀、塩化銀、銅、ステンレス、タングステン、鉛ま
    たは塩化銅の内いずれか1の形成材料、又は白金、金、
    銀、銅の内いずれか1種をメッキ材としてメッキした形
    成材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のエレクトロポレーション用電極。
  3. 【請求項3】合成樹脂製又は合成紙製のシート状又はフ
    ィルム状の電極支持部と、前記電極支持部の表面に印刷
    等で形成された前記針状電極の形成材料から成る電線路
    と、前記電線路を有する前記電極支持部の表面にコーテ
    ィングされ前記電線路に当接する孔部を4個/cm2
    50個/cm2 穿設された絶縁樹脂層と、前記電線路に
    電気結線された前記針状電極の形成材料が前記孔部に充
    填され先端が前記孔部から突出して形成された前記針状
    電極と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2の内
    いずれか1項に記載されたエレクトロポレーション用電
    極。
  4. 【請求項4】前記電極支持部がポリエステル、ポリエー
    テル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン
    及びその付加体、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の1層又
    はこれらの複合積層物若しくはこれら熱可塑性樹脂を含
    浸させた合成紙から成り、かつ、前記絶縁樹脂層がポリ
    エステル、ポリオレフィン等で形成されていることを特
    徴とする請求項3に記載されたエレクトロポレーション
    用電極。
  5. 【請求項5】合成樹脂製又は合成紙製の電極支持部の表
    面にカーボン、白金、金、チタン、銀、塩化銀、銅、ス
    テンレス、タングステン、鉛又は塩化銅のいずれか1種
    からなる電線路パターンを形成する電線路パターン形成
    工程と、孔部が4個/cm2 〜50個/cm2 穿設され
    た絶縁樹脂層を前記電線路パターンに前記孔部が当接す
    るようにコーティングする絶縁樹脂層コーティング工程
    と、孔部が4個/cm2 〜50個/cm2 穿設されたマ
    スキングフィルムを孔部が前記絶縁樹脂層の前記孔部と
    連通するように前記マスキングフィルムを前記絶縁樹脂
    層に積層するマスキングフィルム積層工程と、前記マス
    キングフィルム積層工程でマスキングされた前記マスキ
    ングフィルム上に前記電線路パターンの形成材料のペー
    ストを前記絶縁樹脂層及び前記マスキングフィルムの各
    孔部に充填する針状電極形成工程と、次いで、前記マス
    キングフィルムを除去するマスキングフィルム除去工程
    と、を有することを特徴とするエレクトロポレーション
    用電極の製造方法。
  6. 【請求項6】前記電線路パターン形成工程が、鉄、銅、
    クロム、スズ、亜鉛、鉛、アルミニウム、ニッケルの薄
    板に白金、金、銀、銅の内いずれか1種をメッキ材とし
    てメッキして形成する工程であることを特徴とする請求
    項5に記載のエレクトロポレーション用電極の製造方
    法。
  7. 【請求項7】電極支持部と、前記電極支持部の一面に形
    成された電線路と、前記電極支持部に4個/cm2 〜5
    0個/cm2 で植設され前記電線路で電気的結線された
    針状電極と、前記電極支持部に積層され前記針状電極間
    を絶縁する絶縁樹脂層と、前記電極支持部及び前記絶縁
    樹脂層を貫通しかつ前記針状電極間で絶縁しないように
    形成された孔部と、前記電極支持部の他面に形成された
    バッキング部と、前記バッキング部に封入された薬物
    と、を備えていることを特徴とする薬物投与用製剤。
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