JP4655329B2 - 一方向プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents
一方向プリプレグおよび繊維強化複合材料 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機用途の積層体の製造に好適に使用できる一方向プリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】
強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料は、その優れた力学物性などから、航空機、自動車、産業用途に幅広く使われている。近年、その使用実績を積むに従い、繊維強化複合材料に対する要求特性はますます厳しくなってきている。
【0003】
繊維強化複合材料の力学物性や耐久性を十分に引き出すためには、強度の低下の原因となる欠陥を極力少なくすることが必要である。
【0004】
航空機用構造材料や内装材においては、軽量化の観点から、繊維強化複合材料をスキンパネルとしてハニカムサンドイッチパネルに用いるケースが増加している。ここで、ハニカムサンドイッチパネルは一般に、ハニカムコアとしてアラミドハニカム、ガラスハニカムやアルミニウムハニカムを用い、それらの両面にスキンパネルを成形させるプリプレグを積層し、樹脂の硬化とハニカムコアとの接着とを同時に行う、いわゆるコキュア成形によって製造される。
【0005】
かかるコキュア成形に当たり、従来は、フィルム状の接着剤をハニカムコアとプリプレグ積層体との間に挟みこみ成形する手法が多用されてきたが、近年、ハニカムサンドイッチパネルのより一層の軽量化及び成形コスト低減の見地から、ハニカムコアとプリプレグとを直接接着せしめる、いわゆる自己接着技術が求められている。しかし、このように接着剤を用いないときは、プリプレグに含まれる樹脂がハニカムコアとの接着を担う必要があり、高い接着性を確保するのが困難であった。
【0006】
炭素繊維を強化繊維とするプリプレグ及びマトリックス樹脂に関するハニカム成形法として、米国特許第4500660号には、ハニカムコアとの剥離接着性及びスキンパネルとの層間剪断強度の改良を目的として、特定されるエポキシ樹脂と両末端に官能基を有するブタジエンアクリロニトリル共重合体との反応生成物及び硬化剤としてジシアンジアミドを含んでなるエポキシ樹脂組成物が開示されている。また、特開昭58-82755号公報には、ハニカムコアとの剥離接着性を高め、ハニカムサンドイッチパネル表面板に欠陥を低減させることを目的として、両末端にカルボキシル基を有する液状のブタジエンアクリロニトリル共重合体とエポキシ樹脂との反応生成物、硬化剤としてジシアンジアミドとジアミノジフェニルスルホンを含んでなるエポキシ樹脂組成物が開示されている。
【0007】
しかしながら、これら従来技術によれば、得られる複合材料の耐湿熱性や、引張強度等の強度特性はある程度高く維持できるものの、プリプレグとハニカムコアとの剥離接着性に劣る欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特に湿熱環境下で高度の物性が要求される用途に好適に用いうる、耐衝撃性、引張強度、圧縮強度等の各種強度特性に優れた繊維強化複合材料、及び、その繊維強化複合材料の製造に好適に用いうる、一方向プリプレグを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために次の構成を有する。すなわち、連続繊維である強化繊維と、全エポキシ樹脂100重量%に対して、2官能エポキシ樹脂が50〜95重量%、ビスフェノールSが1〜20重量%含有されてなる熱硬化性樹脂組成物とを構成要素とし、かつ、平均粒径3〜70μmの樹脂微粒子が含有されてなる一方向プリプレグであって、前記熱硬化性樹脂組成物は、180℃で2時間加熱せしめて得られる硬化物のガラス転移温度Tgが150℃以上であり、かつ、前記Tg以上の温度領域におけるゴム状平坦部剛性率G’Rが、10MPa以下であり、前記プリプレグは、該プリプレグの表面から該プリプレグの平均厚さの20%の深さの範囲内に前記樹脂微粒子の90%以上が存在している一方向プリプレグである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、180℃で2時間加熱して得られる硬化物のガラス転移温度Tg(以下、Tgと略記)が特定される温度以上である熱硬化性樹脂組成物であって、前記Tg以上の温度領域におけるゴム状平坦部剛性率G’R(以下、G’Rと略記)が、特定される値以下である熱硬化性樹脂組成物によって上述した課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0012】
本発明において、Tgは、後述するように示差走査熱量測定法(DSC)により測定される値であり、150℃以上であることが必要であって、好ましくは160℃以上、より好ましくは165℃以上であるのが良い。150℃未満であると得られる複合材料において、ハニカムコアとの耐剥離特性(以下、単に剥離接着性と略記)、耐衝撃性等の強度特性、耐熱性が低下することがある。
【0013】
また、本発明において、G’Rは、後述するように動的粘弾性解析(DMA)において、Tg以上の温度領域におけるゴム状平坦部の剛性率として測定される値であり、10MPa以下であることが必要であって、好ましくは9MPa以下、より好ましくは8MPa以下であるのが良い。10MPaを越えると、得られる複合材料において、耐剥離特性、耐衝撃性等の強度特性、耐熱性が低下することがある。
【0014】
本発明による樹脂組成物において、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が使用できるが、本発明では、剥離接着性を高める観点から、エポキシ樹脂を使用する。エポキシ樹脂の配合量は全樹脂組成物100重量%に対して55重量%以上、好ましくは65重量%以上、より好ましくは75重量%以上とするのが良い。
【0015】
本発明では、エポキシ樹脂としては、エポキシ基を1分子中に2個有する2官能エポキシ樹脂を使用する。2官能エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、耐湿熱性が良好で、剛直な樹脂を与えるビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂等又はこれらの混合物が使用できる。
【0016】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート827(エポキシ当量:180〜190),エピコート828(エポキシ当量:184〜194),エピコート1001(エポキシ当量:450〜500),エピコート1004(エポキシ当量:875〜975)(以上、登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)、YD128(エポキシ当量:184〜194)(東都化成(株)製)、エピクロン840(エポキシ当量:180〜190),エピクロン850(エポキシ当量:184〜194),エピクロン855(エポキシ当量:183〜193),エピクロン860(エポキシ当量:230〜270),エピクロン1050(エポキシ当量:450〜500)(以上、登録商標、大日本インキ化学工業(株)製)、ELA128(エポキシ当量:184〜194)(住友化学(株)製)、DER331(エポキシ当量:184〜194)(ダウケミカル社製)等が使用できる。
【0017】
ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピクロン830(エポキシ当量:165〜185)(登録商標、大日本インキ化学工業(株)製)、エピコート807(エポキシ当量:160〜175)(登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)等が使用できる。
【0018】
さらに、ビフェニル型エポキシ樹脂としては、YX4000(エポキシ当量:180〜192)(油化シェルエポキシ(株)製)、ナフタレン型エポキシ樹脂として、HP−4032(エポキシ当量:140〜150)(大日本インキ化学工業(株)製)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂として、EXA−7200(エポキシ当量:260〜285)(大日本インキ化学工業(株)製)、ジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂として、EPON HPT1079(エポキシ当量:250〜260)(商標、シェル社製)等がそれぞれ使用できる。
【0019】
本発明では、エポキシ樹脂として、耐湿熱性が良好で、かつ剛直な硬化物を与えることから、エポキシ基を1分子中に3個以上有する3官能以上のエポキシ樹脂を使用することもできる。
【0020】
3官能エポキシ樹脂又は4官能エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、トリグリシジルアミノクレゾールのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやトリス(グリシジルオキシ)メタンのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等やこれらの混合物が使用できる。
【0021】
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、エピコート152(エポキシ当量:172〜179)、エピコート154(エポキシ当量:176〜181)(以上、登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)、DER438(エポキシ当量:176〜181)(ダウケミカル社製)、EPN1138(エポキシ当量:176〜181),1139(エポキシ当量:172〜179)(以上、商標、チバガイギー社製)等が使用できる。
【0022】
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、ESCN220L(エポキシ当量:200〜230)(住友化学工業(株)製)、エピコート180S65(エポキシ当量:205〜220)(登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)、ECN1273(エポキシ当量225)(チバガイギー(株)製)等が使用できる。
【0023】
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンとしては、ELM434(住友化学工業(株)製)、YH434L(東都化成(株)製)、エピコート604(登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)等が使用できる。
【0024】
トリグリシジルアミノフェノール又はトリグリシジルアミノクレゾールとしては、ELM100(住友化学工業(株)製)、MY0510(チバガイギー社製)、エピコート630(登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)等が使用できる。
【0025】
本発明では、次の(1)に示すエポキシ樹脂を、全エポキシ樹脂100重量%に対して、以下の重量%で含有するのが好ましい。さらに、本発明では、次の(2)に示すエポキシ樹脂を、全エポキシ樹脂100重量%に対して、以下の重量%で含有することを必須とする。
(1)3官能エポキシ樹脂及び/又は4官能エポキシ樹脂 5〜35重量%
(2)2官能エポキシ樹脂 50〜95重量%
上記(1)の場合、5重量%未満であると、得られる複合材料において、耐湿熱性が低下することがあり、35重量%を越えると、得られる複合材料において、引張強度や板端剥離強度EDSが低下することがある。かかる観点から、本発明では、上記(1)に示す成分は、より好ましくは5〜25重量%の範囲で含有するのが良い。
【0026】
また、上記(2)の場合、50重量%未満であると、得られる複合材料において、引張強度やEDSが低下することがあり、95重量%を越えると、得られる複合材料において、耐湿熱性が低下することがある。かかる観点から、本発明では、上記(2)に示す成分は、より好ましくは70〜95重量%の範囲で含有するのが良い。
【0027】
尚、上述した多官能のエポキシ樹脂以外に耐湿熱性を損なわない範囲で、分子内にエポキシ基を1個のみ有する単官能エポキシ樹脂を少量配合して使用しても良い。
【0028】
本発明において使用するエポキシ樹脂用硬化剤は、エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物であれば、特に限定されない。具体的には、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンのような芳香族アミン、脂肪族アミン、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ポリフェノール化合物、ノボラック樹脂、ポリメルカプタン等が挙げられる。また、硬化剤と併用する硬化触媒としては、例えば、例えば三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のような、いわゆるルイス酸錯体が使用できる。尚、これら硬化剤をマイクロカプセル化したものは、プリプレグ等の中間基材の保存安定性が高まることから、好適に使用できる。
【0029】
これら硬化剤には、硬化活性を高めるために適当な硬化促進剤を組み合わせることができる。具体的には、ジシアンジアミドに、硬化促進剤として3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチル尿素(DCMU)等の尿素誘導体又はイミダゾール誘導体等を組み合わせた例、カルボン酸無水物やノボラック樹脂に、硬化促進剤として第三アミン等を組み合わせた例等が挙げられる。
【0030】
尚、樹脂組成物の粘度の調節や保存安定性の向上のため、エポキシ樹脂と硬化剤を予備反応させた化合物を樹脂組成物中に配合することもできる。
【0031】
本発明においては、ビスフェノール化合物を、全エポキシ樹脂100重量%に対して1〜20重量%配合することを必須とし、好ましくは2〜10重量%配合するのが良い。1重量%未満であると、剥離接着性や、得られる複合材料の引張強度が低下することがあり、20重量%を越えるとプリプレグのタック性が低下したり、得られる複合材料の耐湿熱性や圧縮強度が低下することがある。
【0032】
ここに、ビスフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールAD、ビスフェノールZ、ビスフェノールフルオレン、ジヒドロキシビフェニル等が挙げられ、またそれらのアルキル置換体やハロゲン化物も好適に使用できる。さらには、ビスフェノール化合物として、ジヒドロキシナフタレンやジヒドロキシアントラセン等も使用できる。中でもビスフェノールSは、剥離接着性、樹脂組成物を加熱して得られる硬化物(以下、単に硬化物と略記)の耐湿熱性や伸度を高める効果が優れており、本発明の必須構成成分とする。
【0033】
本発明においては、硬化物に要求される靭性等の物性とオートクレーブ等による低圧成形性の両立のため、樹脂組成物に熱可塑性樹脂を配合することができる。 熱可塑性樹脂としては、主鎖に炭素炭素結合、アミド結合、イミド結合(ポリエーテルイミド等)、エステル結合、エーテル結合、シロキサン結合、カーボネート結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルフォン結合、イミダゾール結合、カルボニル結合から選ばれる結合を有する熱可塑性樹脂が挙げられる。中でも、ポリエーテルスルホン等のスルフォン結合を有する熱可塑性樹脂が、硬化物や、得られる複合材料において、耐湿熱性、耐衝撃性、及び強化繊維との接着性が高められる観点から好ましい。
【0034】
尚、熱可塑性樹脂は、いわゆるオリゴマーであっても良い。この場合、成形時の樹脂粘度が過大となって樹脂の流動性が損われることを防止する観点から、オリゴマーの数平均分子量は1万以下、好ましくは7000以下であるのが良く、さらには、熱可塑性樹脂による改質効果、得られる複合材料の耐衝撃性を維持する観点から、オリゴマーの数平均分子量は3000以上、好ましくは4000以上であるのが良い。また、オリゴマーは、熱硬化性樹脂と反応する官能基を末端又は分子鎖中に有しているのが好ましい。かかる熱可塑性樹脂のオリゴマーとしては、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル等の耐熱性と靭性とを兼備したものが挙げられる。
【0035】
また、熱可塑性樹脂は、全エポキシ樹脂100重%に対して5〜20重量部、好ましくは8〜15重量部配合するのが良い。5重量部未満であると硬化物の靭性が不足することがあり、20重量部を越えると樹脂の流動性が損なわれることがある。
【0036】
本発明においては、剥離接着性や、得られる複合材料の耐衝撃性を高めるため、樹脂微粒子を配合する。
【0037】
樹脂微粒子としては、熱可塑性樹脂微粒子や熱硬化性樹脂微粒子が使用できる。熱可塑性樹脂微粒子としては、例えば、炭素炭素結合、アミド結合、イミド結合、シロキサン結合、エステル結合、エーテル結合、シロキサン結合、カーボネート結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルフォン結合、イミダゾール結合、カルボニル結合から選ばれる結合を主鎖に備える熱可塑性樹脂からなるものが挙げられ、かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリカーボナート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリシロキサン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアラミド、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ベンゾグアナミン/メラミン等が挙げられる。
【0038】
樹脂微粒子は、その平均粒径が3〜70μmであることを必須とし、好ましくは10〜70μm、より好ましくは25〜60μmであるのが良い。3μm未満であると、微粒子が強化繊維の隙間に潜り込み、得られる複合材料において、耐衝撃性が低下することがあり、70μmを越えると、強化繊維の配列を乱したり、得られるプリプレグを積層して得られる複合材料の層間が必要以上に厚くなり、複合材料の物性を低下させることがある。
【0039】
樹脂微粒子の形状は、複合材料の積層層間に一定の厚みが形成される限り、樹脂を粉砕した微粉体や、スプレードライ法、再沈殿法で得られる微粒子等、球形以外の異形の形態でも良い。その他、多孔質でも良いし、繊維状、針状でも良い。
【0040】
樹脂微粒子は、熱硬化性樹脂との混合を容易とし、得られるプリプレグのタック・ドレープ性の低下を防止する観点から、全樹脂組成物100重量%に対して、1〜15重量%とするのが良く、剥離接着性や、得られる複合材料の圧縮強度を高める観点から、好ましくは3〜12重量%とするのが良い。
【0041】
さらに本発明では、樹脂組成物のレオロジー制御のため、硬化物の靭性、伸度を損なわない範囲で微粉末状シリカ等の無機微粒子を樹脂組成物に配合することができる。また、硬化物の靭性を損なわない範囲で、ポリマレイミド樹脂、シアン酸エステル末端を有する樹脂を配合することができる。また、硬化物の耐湿熱性を損なわない範囲で単官能エポキシ、アクリル酸エステル等の適当な反応性希釈剤や、エラストマー等の改質剤を配合することもできる。
【0042】
ポリマレイミド樹脂としては、例えば、末端にマレイミド基を平均2個以上含む化合物であって、ジアミンを当量の不飽和ジカルボン酸無水物との反応により公知の方法により製造されるものが使用できる。また、シアン酸エステル末端を有する樹脂としては、ビスフェノールAに代表される多価フェノールのシアン酸エステル化合物等が使用できる。
【0043】
エラストマーとしては、ブタジエンアクリロニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルアクリレート等が使用できる。
【0044】
本発明によるプリプレグには、連続繊維からなる強化繊維を使用するのが好ましい。また、強化繊維は、耐湿熱性、引張強度に優れたものが好ましい。具体的には、炭素繊維、黒鉛繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維等が挙げられる。中でも、比強度、比弾性率が良好で、得られる複合材料の軽量化に大きく寄与する炭素繊維や黒鉛繊維が好ましい。炭素繊維や黒鉛繊維は、引張強度が4.4GPa、好ましくは4.9GPaであるのが良く、引張伸度は、1.5%以上、好ましくは2.0%以上であるのが良い。
【0045】
連続繊維からなる強化繊維は、その繊維長が5cm以上、好ましくは7cm以上であるのが良い。5cm未満であると、得られる複合材料の強度特性が低下することがある。
【0046】
強化繊維の形態は、単一方向、ランダム方向、シート状、マット状、織物状、組み紐状等であるのが良く、中でも、比強度、比弾性率に優れた複合材料が得られることから、本発明では、単一方向の形態のものを用いる。なお、下記参考例に示すように、プリプレグを経由してハニカムサンドイッチパネルのスキンパネルとする場合は、取り扱いが容易で、剥離接着性に優れる、織物状のものを用いると良い。
【0047】
本発明によるプリプレグにおいては、前述した樹脂微粒子が表面付近に局在していることを特徴とする。これにより、配合量比率から想定される剥離接着性を大きく上回り、得られる複合材料の耐衝撃性が向上されるようになる。尚、ここにいう「表面付近に局在」とは、樹脂組成物中に含有される樹脂微粒子の90%以上がプリプレグ表面からプリプレグの平均厚さの20%の深さの範囲内に分布していることを意味し、好ましくは15%、より好ましくは10%の深さの範囲内に分布していることである。
【0048】
樹脂微粒子が表面に局在化したプリプレグは、特開平1−26651号公報、特開昭63−170427号公報、特開昭63−170428号公報等に開示されているように、プリプレグの表面に樹脂微粒子を付着せしめる方法、樹脂微粒子を均一に配合した樹脂組成物を、強化繊維に含浸せしめる方法、プリプレグの表面に、高濃度の樹脂微粒子を含有する樹脂フィルムを貼付する方法等によって作製することができる。
【0049】
本発明において、ハニカムコアとしては、軽量でありながら高強度の構造体を形成できる点で、フェノール樹脂を含浸させたアラミド紙からなるノーメックスハニカムコアが好ましい。かかるハニカムコアのセルサイズは3〜19mmのものが好適に使用できる。その他、アルミハニカム、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)ハニカム、グラファイトハニカム、ペーパーハニカム等も使用できる。
【0050】
ハニカムサンドイッチパネルは、プリプレグをハニカムコアの両面に複数枚積層し、樹脂を硬化させながらハニカムコアに接着させるコキュア法にて成形することができる。また、ハニカムサンドイッチパネルは、真空バッグ成形、真空バッグを用いたオートクレーブ成形、プレス成形等により成形することができるが、より高品質、高性能のハニカムサンドイッチパネルを得るためにはオートクレーブ成形が好ましい。
【0051】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。各実施例、比較例(織物プリプレグに関する参考例を含む)については、プリプレグの作製、複合材料等の作製、各種物性の測定は次に示す方法で行った。
<プリプレグの作製>
熱硬化性樹脂組成物を離型紙上にコーティングし、所定の樹脂目付の樹脂フィルムを作製する。この樹脂フィルムを、強化繊維の両面から重ね、加熱加圧しながら樹脂組成物を含浸させプリプレグを作製する。
【0052】
織物プリプレグの場合は、東レ(株)製、炭素繊維“トレカ(登録商標)”T700G−12K(繊維数12000本、引張強度4.9GPa、引張弾性率240GPa、引張伸度2.1%)からなる平織織物CF6273H(織物厚み0.22mm、糸幅/糸厚み比69.2、カバーファクター99.7%)、又は東レ(株)製、炭素繊維“トレカ”T300B−3K(繊維数3000本、引張強度3.5GPa、引張弾性率230GPa、引張伸度1.5%)からなる平織織物CO7373Z(織物厚み0.27mm、糸幅/糸厚み比14.9、カバーファクター93.3%)を用い、繊維目付193g/m2、樹脂含有率が40重量%のプリプレグを作製する。
【0053】
一方向プリプレグの場合は、東レ(株)製、炭素繊維“トレカ”T800G−12K(繊維数12000本、引張強度5.9GPa、引張弾性率290GPa、引張伸度2.0%)、又は東レ(株)製、炭素繊維“トレカ”T300B−3K(繊維数3000本、引張強度3.5GPa、引張弾性率230GPa、引張伸度1.5%)を用い、繊維目付190g/m2、樹脂含有率が36重量%のプリプレグを作製する。
<硬化物のガラス転移温度Tg>
示差走査熱量測定法(DSC)によって測定する。樹脂組成物を180℃で2時間加熱して得られた硬化物を測定サンプルとし、速度10℃/分で昇温してDSCカーブを得る。
【0054】
次に、このDSCカーブについて、図1に示すようにベースラインの接線と吸熱中のラインの接線との交点の温度と吸熱の終点温度を求め、その2点の中点をTgとする。
【0055】
ここでは、測定装置として、TAインスツルメンツ社製、DSC2910(型番)を用いた。
<硬化物のゴム状平坦部剛性率G’R>
動的粘弾性解析(DMA)によって測定する。樹脂組成物を180℃で2時間加熱して得られた板状の硬化物(厚さ2mm、幅10mm)を用い、スパン長40mm、昇温速度を5℃/分、ねじり振動周波数0.5Hz、歪み量0.1%の条件下、昇温してDMAにより評価する。この評価法において、図2に示すようにTgからゴム状平坦領域部に至る領域で樹脂のねじり剛性Gを測定し、ガラス転移によりねじり剛性Gが緩和された後に現れる、ゴム状平坦部のねじり剛性GをG’Rとする。
【0056】
ここでは、測定装置として、Rheometric Scientific社製 粘弾性測定システム拡張型“ARES”(型番)を用いた。
<硬化物の引張破壊ひずみ>
熱硬化性樹脂組成物を適当な離型処理を施した型枠に注入し、オーブン中で180℃で2時間加熱し硬化せしめ、厚さ2mmの板状の硬化物を作製する。
【0057】
次に、この硬化物から、JIS K7113記載の方法に従い、ダンベル型試験片加工機で試験片を作製し、この試験片に歪みゲージを装着し、速度1mm/分で引張試験を行い、引張破壊ひずみ(%)を求める。
<積層体(複合材料)の0゜引張強度>
上記した方法により作製した一方向プリプレグを繊維方向を揃え、6プライ積層し、オートクレーブにて180℃で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製する。
【0058】
この積層体について、JIS K7073に従い、0゜引張強度(MPa)を求める。
<積層体(複合材料)の圧縮強度CHW>
上記方法により作製した一方向プリプレグの積層体を71℃の温水中に2週間浸漬し、充分に吸水させた後、JIS K7076に従い、82℃で繊維方向から圧縮負荷することにより、圧縮強度CHW(MPa)を求める。
<積層体(複合材料)の板端剥離強度EDS>
一方向プリプレグを(±25°/±25°/90°)s構成で、擬似等方的に10枚積層し、オートクレーブにて、180℃で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製する。
【0059】
この積層体について、JIS K7073に従い、引張試験を行った際、板端剥離が生じる強度を測定して板端剥離強度EDS(MPa)とする。
<積層体(複合材料)の衝撃後圧縮強度CAI>
一方向プリプレグを(+45°/0°/−45°/90°)3s構成で、擬似等方的に24枚積層し、オートクレーブにて、180℃で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製する。
【0060】
この積層体から、縦150mm×横100mmのサンプルを切り出し、ASTM D695に従い、サンプルの中心部に6.7J/mmの落錘衝撃を与え、衝撃後の圧縮強度CAI(MPa)を求める。
<プリプレグの厚さ>
プリプレグを、2枚の表面の平滑なテフロン板間に挟持して密着させ、7日間かけて徐々に150℃迄温度を上昇させてゲル化、硬化させて板状の硬化物を作製する。
【0061】
この硬化物をテフロン板と密着面と垂直な方向から切断し、切断面を研磨後、光学顕微鏡で200倍以上に拡大しプリプレグの上下面が視野内に納まるようにして写真撮影する。
【0062】
同様な操作により、断面写真の横方向の5ヵ所でテフロン板間の間隔を測定し、その平均値(n=5)をプリプレグの厚さとする。
<プリプレグにおける微粒子の存在率>
プリプレグの両面について、プリプレグの表面から、厚さの20%深さ位置にプリプレグの表面と平行な線を2本引く。
【0063】
次に、プリプレグの表面と上記線との間に存在する微粒子の合計面積と、プリプレグの厚みに渡って観察される全微粒子の合計面積を求め、プリプレグの厚さ100%に対して、プリプレグの表面から20%の深さの範囲に存在する微粒子の存在率を計算する。
【0064】
ここで、微粒子の合計面積は、断面写真から微粒子部分を刳り抜き、その重量から換算して求める。
【0065】
尚、マトリックス樹脂中に分散する微粒子の写真撮影後の判別が困難な場合は、微粒子を染色する手段も採用できる。
<樹脂微粒子の添加量>
樹脂微粒子が実質的に溶解せず、かつマトリックス樹脂が溶解する溶媒(ここではN−メチルピロリドンを用いた)によって、定量のプリプレグから樹脂成分のみを完全に溶出させ、洗浄液を適当な目開きのフィルターでろ過することで、ろ別される微粒子を定量し、樹脂微粒子の添加量を求める。
<樹脂微粒子の平均粒径>
プリプレグを、室温25℃で、N−メチルピロリドン溶媒に24時間浸漬し、樹脂を溶出させる。次に、溶出液を適当な目開きのフィルターでろ過して、微粒子を分別する。さらに、N−メチルピロリドンを充分量注入して微粒子を洗浄する。その後、走査型電子顕微鏡にて微粒子を1000倍以上に拡大し写真撮影し、無作為に微粒子を選び、その粒径(円相当径)の平均値(n=50)を微粒子の平均粒径とする。
<スキンパネル/ハニカムコア間のCDP>
(1)サンプルの積層ハニカムコアとして、ノーメックスハニカムSAH1/8−8.0(昭和飛行機(株)社製、型番:SAH1/8−8.0、厚み12.7mm)を用いる。また、プリプレグは、前記した織物プリプレグを用い、ハニカムコアの上下ともに(±45°)/(±45°)の2プライ対称積層構成とする。ここで、ハニカムコアとプリプレグの寸法は、40cm(短手方向)×50cm(長手方向)とし、プリプレグは、短手方向がハニカムコアのリボン(L)方向、プリプレグの縦糸方向になるように積層する。
(2)サンプルの成形下記(a)〜(d)の手順で行う。
(a)ハニカムコアにプリプレグを積層した未成形体を、離型剤、例えば、“フリコート44ーNC(THE DEXTER CORPORATION製)をコートしたアルミニウムツール板上に載置する。
(b)ナイロンフィルムで未成形体を覆った後、ナイロンフィルム内(以下、系内と略記)を真空状態に保った状態で、そのままオートクレーブ内に入れる。
(c)オートクレーブ内の圧力を0.15MPaまで上昇させ、次に系内の圧力を常圧に戻し、次いでオートクレーブ内の圧力を0.30MPaまで昇圧した後に昇温を開始する。
(d)オートクレーブ内の圧力は成型完了まで0.30MPaにて保持したままとし、1.5℃/分で180℃まで昇温し、次に180℃で2時間放置して樹脂を硬化させつつハニカムコアと接着させた後、室温まで2℃/分で降温し、ハニカムコキュア成型体、すなわちハニカムサンドイッチパネルとする。
(3)クライミングドラムピール強度(CDP)の測定上記した成型体からサンプルを切り出し、ASTM D1781に従って、アルミニウムツール板側のスキンパネルとハニカムコア間のCDPを測定する。
(実施例1〜3、比較例1〜7)
各実施例、比較例では、次に示す原料樹脂を使用した。
[原料樹脂]
・テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、MY720(チバガイギー社製、型番)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピコート825(油化シェルエポキシ(株)製、登録商標)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エピクロン830(大日本インキ化学工業(株)製、登録商標)
・ビフェニル型エポキシ樹脂、エピコートYX4000H(油化シェルエポキシ(株)製、登録商標)・ポリエーテルスルホン、Victrex100P(住友化学工業(株)製、登録商標)
・ポリエーテルイミド、ウルテム1000(GEプラスチックスジャパン社製、登録商標)
・ビスフェノールS(小西化学(株)製)
・3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン(和歌山精化工業(株)製)
・4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、スミキュアS(住友化学工業(株)製、登録商標)
・ジシアンジアミド、DICY7(油化シェルエポキシ(株)製、型番)
・3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、DCMU99(保土ヶ谷化学工業(株)製、型番)
[微粒子]
・架橋PMMA微粒子:テクポリマMBX−20(平均粒径20μm)、MBX−40(平均粒径40μm)、MBX−8(平均粒径8μm)(積水化成品工業(株)製、型番)
・ベンゾグアナミン/メラミン樹脂微粒子、エポスターM30(平均粒径3μm)((株)日本触媒製、型番)
上記した原料樹脂を、表1に示す組成によりニーダーで混練して樹脂組成物を調整した。次に、前述した方法に従い、積層体、プリプレグ、ハニカムサンドイッチパネルを作製し、各種物性値を評価した。各実施例、比較例の内容は、表1に纏めて示した。
【0066】
これにより、例えば各実施例では、各比較例と比較して、0°引張強度、耐湿熱性の指標となる圧縮強度CHW、板端剥離強度EDS、衝撃後圧縮強度CAIが改善されていることが判る。
【0067】
また、比較例6では、Tgが150℃未満であり、各実施例と比較して、特に板端剥離強度EDS、衝撃後圧縮強度CAIについて不満足な値であることが判る。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】
本発明に用いられる熱硬化性樹脂組成物によれは、硬化物の引張破壊ひずみが10%以上と、優れた伸度を有するものとなり、これを複合材料のマトリックス樹脂とすることによって複合材料の引張強度が著しく高められ、特に湿熱環境下で高度の物性が要求される用途に好適に用いうる、耐衝撃性、引張強度、圧縮強度等の各種強度特性に優れた繊維強化複合材料、及び、その繊維強化複合材料の製造に好適に用いうる一方向プリプレグを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DSCによるTg測定の概念図
【図2】DMAによるG’R測定の概念図
【符号の説明】
1:吸熱方向
2:発熱方向
3:ガラス転移温度Tg
4:温度
5:剛性率G
6:ガラス状領域
7:ガラス転移領域
8:ゴム状領域
9:ゴム状平坦部剛性率G’R
10:温度
Claims (5)
- 連続繊維である強化繊維と、全エポキシ樹脂100重量%に対して、2官能エポキシ樹脂が50〜95重量%、ビスフェノールSが1〜20重量%含有されてなる熱硬化性樹脂組成物とを構成要素とし、かつ、平均粒径3〜70μmの樹脂微粒子が含有されてなる一方向プリプレグであって、前記熱硬化性樹脂組成物は、180℃で2時間加熱せしめて得られる硬化物のガラス転移温度Tgが150℃以上であり、かつ、前記Tg以上の温度領域におけるゴム状平坦部剛性率G’Rが、10MPa以下であり、前記プリプレグは、該プリプレグの表面から該プリプレグの平均厚さの20%の深さの範囲内に前記樹脂微粒子の90%以上が存在している一方向プリプレグ。
- 前記熱硬化性樹脂組成物は、全樹脂組成物100重量%に対して、エポキシ樹脂が55重量%以上含有されてなる、請求項1に記載の一方向プリプレグ。
- 前記熱硬化性樹脂組成物は、全エポキシ樹脂100重量%に対して、3官能エポキシ樹脂及び/又は4官能エポキシ樹脂が、5〜35重量%含有されてなる、請求項1または2に記載の一方向プリプレグ。
- 強化繊維が炭素繊維である、請求項1〜3のいずれに記載の一方向プリプレグ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の一方向プリプレグを積層し、成型して得られる繊維強化複合材料。
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