JP4645168B2 - インストルメントパネル構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車室内に設けられるインストルメントパネル構造に関し、詳細には、エアバッグシステムのエアバッグ本体が膨出するように配置されているインストルメントパネル構造に関する。
近年、車両には乗員保護用のエアバッグシステムを装備することが増加しており、前席の助手席乗員用としては、インストルメントパネルの内部に配設されて、主としてインストルメントパネルの上面壁から助手席乗員方向に向けて斜め上方に、袋状のエアバッグ本体が膨出するように設計されている。
そして、膨出したエアバッグ本体は、その下部をインストルメントパネル上面に支持され、かつ上部をフロントガラスの車室内面に支持されることにより、その動きが拘束され、これによってエアバッグ本体は安定し、乗員に対する衝撃吸収機能が適切に発揮される。
また、インストルメントパネルの上面に接するエアバッグ本体の下部をスムーズに膨張させるために、エアバッグ本体の膨張によってインストルメントパネルに負荷する圧力により、インストルメントパネルを車体下方に向けて変位させるインストルメントパネル構造の発明が提案されている(特許文献1)。
特開平11−208403号公報
ところで、車両は、車室内における乗員の居住性を向上させることが求められており、この観点から、車室内空間をより広く確保することが求められている。
これに対して、上述した提案技術は、エアバッグ本体の膨出状態において、インストルメントパネル全体を変位させるものではあるが、広い車室内空間を確保することの要望に応えるものではない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、広い車室内空間を確保しつつ、膨出したエアバッグ本体の位置や姿勢を安定したものとすることができるインストルメントパネル構造を提供することを目的とするものである。
本発明に係るインストルメントパネル構造は、エアバッグの非作動時は車体前後方向の長さが短い状態とされて車室内空間における占有体積を抑制し、エアバッグ本体が膨出したときは、インストルメントパネルの少なくとも一部であって、膨出したエアバッグ本体を下方から支える部分が、車体後方に突出して、エアバッグ本体を安定的に拘束するものである。
すなわち、本発明に係るインストルメントパネル構造は、エアバッグ本体を有するエアバッグシステムと、前記エアバッグ本体を内蔵し、車体に固定された固定インストルメントパネルと、前記固定インストルメントパネルに対して前記車体の前後方向にスライド移動する可動インストルメントパネルと、前記固定インストルメントパネルに固定された、筒状の壁面を有する外側グローブボックスと、前記可動インストルメントパネルに固定された、筒状の壁面を有する内側グローブボックスとを備え、前記外側グローブボックスと前記内側グローブボックスとは、前記外側グローブボックスの筒状の壁面が前記内側グローブボックスの筒状の壁面に外側から、前記車体の前後方向にスライド移動可能に接して、全体として単一のグローブボックスを形成し、前記可動インストルメントパネルの前記車体の前後方向へのスライド移動に応じて、前記グローブボックスの奥行き方向の長さを変化させるとともに、前記可動インストルメントパネルは、前記エアバッグシステムの作動に伴って、前記内側グローブボックスが前記外側グローブボックスに対して前記車体の後方向に摺動することにより、車体後方へスライド移動を開始し、前記固定インストルメントパネルから前記エアバッグ本体が膨出を完了したとき、前記車体後方へのスライド移動を完了し、前記車体後方へのスライド移動による突出状態において、前記膨出したエアバッグ本体を下方から支持する受け面を有することを特徴とする。
ここで、受け面が車体後方に向けて突出するものであれば、その突出動作の動作形式は如何なるものであってもよく、例えば、その受け面が車体後方にスライドすることによって車体後方に突出する形式であってもよいし、受け面の後部が車幅方向に延びた軸回りに軸支されて、この軸回りに受け面が回動することにより車体後方に突出する形式であってもよい。
また、受け面は、板状体の面であってもよいし、立体的構造体の面であってもよく、そのような板状体や立体的構造体がスライドし、あるいは回動することによって、エアバッグ本体を下方から支持する上方を向いた面として形成されるものであればよい。
なお、エアバッグシステムの作動とは、エアバッグ本体が膨出する動作のみを意味するものではなく、衝突の検知からインフレータの着火に至るまでの、エアバッグ本体が膨出する以前の作動をも含む意味である。
したがって、受け面の突出動作は、エアバッグ本体が現に膨出したことに起因して開始するもの(時系列的に、エアバッグ本体の膨出動作が先行し、その後に、受け面の突出動作が開始される。)に限定されるものではなく、衝突の検知等に起因して開始するもの(時系列的に、受け面の突出動作が先行し、その後に、エアバッグ本体の膨出動作が開始される。)であってもよい。
ここで、車体後方に移動した突出状態とは、車室内の空間に突出した状態を意味するものである。
受け面は、可動インストルメントパネルが車体後方に移動することによって、エアバッグ本体を下方から支持する上方を向いた面として形成されるものであればよい。
本発明に係るインストルメントパネル構造によれば、エアバッグの非作動時は車体前後方向の長さが短い状態とされているため、車室内空間における占有体積を抑制することができ、一方、エアバッグ本体が膨出したときは、インストルメントパネルの少なくとも一部であって、膨出したエアバッグ本体を下方から支える部分が車体後方に突出するため、エアバッグ本体を安定的に拘束することができ、広い車室内空間の確保とエアバッグ本体の安定性とを両立することができる。
すなわち、本発明に係るインストルメントパネル構造によれば、可動インストルメントパネルは、車体後方に位置しているときは、可動インストルメントパネルが有する受け面が、膨出したエアバッグ本体を下方から支持するため、インストルメントパネルが可動しないものに比べて、膨出したエアバッグ本体の位置や姿勢、形状を安定させることができる。
一方、可動インストルメントパネルは、エアバッグの非動作状態においては、車体後方に移動していないため、車体後方への突出量を抑制することができ、車室内の空間を広く確保することができる。
したがって、広い車室内空間の確保とエアバッグ本体の安定性とを両立することができる。
以下、本発明に係るインストルメントパネル構造の最良の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明のインストルメントパネル構造が適用されたインストルメントパネル10を示す概略斜視図であり、このインストルメントパネル10は、車両の車室内前部に設置される。
ここで、断面を指示するA−A線が記載された部分は、車室内の前席乗員、特に助手席に対向した部分であり、A−A線に沿った断面は図2,3に示すものとなっている。
すなわち、このインストルメントパネル10は、車体に固定された固定インストルメントパネル20と、固定インストルメントパネル20に対して、所定範囲で車体前後方向(車体前方Fr、車体後方Rr)に移動可能の可動インストルメントパネル30とを備えている。
可動インストルメントパネル30が車体前後方向に移動可能とされている構造は、可動インストルメントパネル30の両側部が、例えば図1,4に示す可動骨格部材40,40によって固定インストルメントパネル20に連結された構造により実現している。
すなわち、可動骨格部材40は、図4の分解斜視図に示すように、固定インストルメントパネル20に連結され、車体前後方向に延びた案内部材41と、可動インストルメントパネル30に連結され、案内部材41の内部を、車体前後方向にスライド可能とされたスライド部材42と、スライド部材42の、車体前方Fr側の端部に固定されたインストルメントパネル用インフレータ45と、インストルメントパネル用インフレータ45と僅かな間隙を以て車体前方Fr側に配置された受け板44と、案内部材41の2つのレール41a,41aの間に遊嵌する2つの溝43a,43aが形成されて案内部材41にスライド可能に係合するとともに、受け板44の突起44aが挿通する孔43bおよびスライド部材42の突起42aが挿通する孔43cが穿設されて受け板44とスライド部材42とを連結する連結板43とを備えた構成である。
ここで、スライド部材42の突起42aが挿通される連結板43の孔43cは、括れ部43d,43dを介して車体後方Rr側の外部に連通している。そして、この2つの括れ部43d,43dの対向間隔は、孔43cに挿通される突起42aの径よりも小さいが、突起42aに車体後方Rrへ所定以上の荷重が作用すると、突起42aがこの括れ部43d,43d間の間隔を押し広げて孔43cから車体後方Rr側に離脱可能とされている。
なお、インフレータ45が作動したときに、受け板44とスライド部材42と案内部材41と連結板43とによって囲まれて形成された内部空間に作用する荷重(圧力)は、上記所定以上の荷重に達するが、インフレータ45が作動することなく、スライド部材42を車体後方Rr側に手で引いた程度の荷重では、その所定以上の荷重には達しないように、設定されている。
すなわち、図5(a)に示すように、スライド部材42の長さ方向の大部分が案内部材41の内部に挿入された状態から、スライド部材42を車体後方Rrに引くと、同図(b)に示すように、スライド部材42、連結板43および受け板44が一体的に車体後方Rrに変位する。
これに対して、インフレータ45が作動すると、受け板44とスライド部材42と案内部材41と連結板43とによって囲まれた内部空間内の圧力は急激に上昇して高圧となり、これによって、スライド部材42の突起42aには車体後方Rrへの所定以上の荷重が作用し、孔43cを離脱して、同図(c)に示すように、スライド部材42のみが車体後方Rrに変位する。
なお、インストルメントパネル用インフレータ45は、後述するエアバッグ用インフレータ81よりもわずかに早いタイミングで作動を開始するように、図示しないコントロールユニットによって作動制御されている。
固定インストルメントパネル20の上壁部分内側(下方部分)には、図2に示すように、エアバッグシステム80が設けられており、エアバッグ作動時には、図示しない重力センサ等の検知情報に基づいて、エアバッグ用インフレータ81の作用により、エアバッグ本体82が膨張し、この膨張の圧力によって上壁部分が割裂し、車室内にエアバッグ本体82が膨出する。
ここで、図2は、可動骨格部材40が図5(a)に示すように車体前後方向の全体長さが最短の状態にあるときの様子を示すものであり、このとき、可動インストルメントパネル30は、その車体前後方向についての可動範囲のうち、最も車体前方Fr側に位置している。このとき、車室内の車体前後方向についての空間長は最も長い長さL1とされている。
一方、図3は、エアバッグシステム80が作動して、エアバッグ本体82が車室内に膨出した状態を示すものであるが、エアバッグ用インフレータ81の作動に先立って、可動骨格部材40のインストルメントパネル用インフレータ45が作動し、可動骨格部材40が図5(c)に示すように、車体前後方向の全体長さが最長の状態にあるときの様子を示し、このとき、可動インストルメントパネル30は、可動骨格部材40の延伸により、固定インストルメントパネル20に対して車体後方Rrに変位し、車室内の車体前後方向についての空間長は最も短い長さL2(<L1)とされる。
なお、図2に示した車室内空間最長の状態から図3に示した車室内空間最短の状態に至る可動インストルメントパネル30の変位期間中、可動インストルメントパネル30の前端縁は固定インストルメントパネル20の上壁部分の上面21の摺接するように車体後方Rrに変位する。
ここで、図3に示すように、可動インストルメントパネル30が車体後方Rrに後退変位した後に、固定インストルメントパネル20の上壁部分から車室内の助手席乗員方向に向けて、エアバッグ本体82が膨出するが、この膨出したエアバッグ本体82は、インストルメントパネル10の車体前方Fr側から車体後方Rr側の上方空間を覆うフロントウインドシールド(フロントガラス)90の車室内面91によって、その上側部分が当接し、後退した可動インストルメントパネル30の上方を向いた面(以下、単に上面(受け面)という。)31によって、その下側部分が当接し、これにより、エアバッグ本体82は、フロントウインドシールド90の車室内面91と可動インストルメントパネル30の上面31とによって拘束され、エアバッグ本体82はこの拘束により、その衝撃吸収の対象とする助手席乗員側に向けて、的確かつ適正な位置、形状および姿勢で膨張することができる。
一方、エアバッグシステム80の非動作状態においては、可動インストルメントパネル30は、車体後方Rrに移動していないため、車体後方Rrへの突出量を抑制することができ、車室内空間の車体前後方向長さを最長のL1として、車室内空間を広く確保することができる。
したがって、本実施形態のインストルメントパネル10は、広い車室内空間の確保とエアバッグ本体82の安定性とを両立することができる。
また、可動インストルメントパネル30は、エアバッグ本体82を膨出させるエアバッグ用インフレータ81とは別異のインストルメントパネル用インフレータ45を備え、このインストルメントパネル用インフレータ45は、エアバッグ本体82の膨出作動に先行して、可動インストルメントパネル30を車両後方Rrに移動させるため、エアバッグ用インフレータ81によるエアバッグ本体82の膨出動作のタイミングと、インストルメントパネル用インフレータ45による可動インストルメントパネル30の車体後方Rrへの移動動作のタイミングとを、完全に独立して制御することが可能となる。
したがって、可動インストルメントパネル30の車体後方Rrへの移動動作をエアバッグ本体82の膨出動作に先行させるように、エアバッグ用インフレータ81およびインストルメントパネル用インフレータ45を動作させることにより、エアバッグ本体82が膨出したとき、可動インストルメントパネル30は既に車体後方Rrに確実に移動されて、膨出したエアバッグ本体82を、可動インストルメントパネル30の上面31で確実に支持することができる。
なお、エアバッグ本体82が膨出完了したとき、可動インストルメントパネル30が既に車体後方Rrに移動完了していることを要するが、このことは必ずしも、エアバッグ用インフレータ81の作動に先立ってインストルメントパネル用インフレータ45を作動させることまで要するものではない。
すなわち、エアバッグ用インフレータ81とインストルメントパネル用インフレータ45とは別異のものであるためこれら2つのインフレータ81,45には性能差が存在することもあり、また、エアバッグ本体82を膨らませるのに要する時間と可動インストルメントパネル30を車体後方Rrに完全に移動させるのに要する時間とでは時間差が生じることもあり、定性的に、どちらのインフレータ81または45の作動を先行させるかを決定することはできず、これら2つのインフレータ81,45の作動開始タイミングは、個別具体的に決定されるものである。
また、このインストルメントパネル10は、可動骨格部材40が図5(b)に示すようにインストルメントパネル用インフレータ45の非作動状態であっても車体前後方向に沿った長さを延伸させることができるため、エアバッグ本体82の非膨出状態であっても、可動インストルメントパネル30を図3に示した状態、すなわち車体後方Rrに移動させることが可能となっている。
つまり、エアバッグ本体82の非膨出状態における可動インストルメントパネル30の車体後方Rrに向けた移動は、案内部材41とスライド部材42との間の摺動摩擦、および案内部材41のレール41a,41aと連結板43の溝43a,43aとの間の摺動摩擦によって、ある程度阻止されており、単なる車両の発進、停止程度の慣性力等通常の車両挙動によって、可動インストルメントパネル30が固定インストルメントパネル20に対して変位することはない。
しかし、これらの摩擦による保持は、乗員が可動インストルメントパネル30の把手部32に指を掛けて、車体後方Rrあるいは車体前方Frに荷重を負荷することにより解除することができる。
つまり、前述した摺動摩擦は、可動インストルメントパネル30が車体後方Rrに向けて移動するのを阻止する保持手段として機能するとともに、この阻止状態を手動操作によって解除させる機能をも兼ねている。
この結果、乗員の手動操作により、可動インストルメントパネル30は車体後方Rrに向けて移動可能となるため、エアバッグ本体82の非膨出状態においても、乗員の好み等必要に応じて、可動インストルメントパネル30を車体後方Rr側に任意に移動させることができる。
なお、上述したように、摺動摩擦を保持手段として機能させることに代えて、可動インストルメントパネル30および固定インストルメントパネル20のうち一方のインストルメントパネル30または20に設けられた係合部材と、この係合部材に係合する部分として他方のインストルメントパネル20または30に形成された被係合部とからなり、手動によってその係合状態を解除することができる係合手段を、保持手段として適用することもできる。
ところで、インストルメントパネル10は、全体として車体前後方向に伸縮するように構成されているため、例えば、図6に示すように、可動インストルメントパネル30と固定インストルメントパネル20とに亘って、グローブボックス50を形成すると、グローブボックス50の内部の奥行き方向長さを変化させることができ、実用上非常に利便性が高い。
すなわち、可動インストルメントパネル30の縦壁に開口を形成して、この開口を、開閉ロックノブ52を備えた開閉自在のリッド51により覆い、可動インストルメントパネル30の裏面側であって開口を包囲するように、筒状の壁面を有する内側グローブボックス53を、可動インストルメントパネル30に固定し、一方、固定インストルメントパネル20には、内側グローブボックス53の外周面に摺接し、車体前方側の端面が塞がれた筒状の外側グローブボックス54を固定する。
このように、内側グローブボックス53と外側グローブボックス54とによって、単一のグローブボックス50を形成することにより、可動インストルメントパネル30が可動範囲の車体前方Fr端の位置にあるときは、図7(a),(b)に示すように、グローブボックス50の容量は最小容量V1となり、一方、可動インストルメントパネル30が可動範囲の車体後方Rr端の位置にあるときは、図8(a),(b)に示すように、グローブボックス50の容量は最大容量V2(>V1)となる。
そして、可動インストルメントパネル30が可動範囲の車体前方Fr端から車体後方Rr端までの間の位置においては、グローブボックス50の容量は最小容量V1から最大容量V2までの間の容量となり、グローブボックス50の容量を可動インストルメントパネル30の変位位置に応じて変化させることができる。
したがって、可動インストルメントパネル30を、手動操作によって移動可能である本実施形態のインストルメントパネル10においては、可動インストルメントパネル30を所望とする前後位置にセットすることができるだけでなく、グローブボックス50の容量をも変化させることが可能となり、使い勝手を向上させることができる。
なお、グローブボックス50の容量を、可動インストルメントパネルの前後位置に応じて可変とする構成としては、上述した図6〜8に示した構成のものに限定されるものではない。
すなわち、図6〜8に示したグローブボックス50は、内壁の一部を、内側グローブボックス53および外側グローブボックス54という2つの壁部材を内外に重ね合わせ、この重ね合された長さを変化させることにより、容量を変化させるものであるが、例えば、可動インストルメントパネル30が可動範囲の車体前方Fr端に位置する場合においても、内側グローブボックス53と外側グローブボックス54との重ね合わせ部分が存在せず、外側グローブボックス54と内側グローブボックス53とを、伸縮可能の蛇腹部材によって接合し、この蛇腹部材の伸縮によって、可動インストルメントパネル30の可動を吸収するとともに、グローブボックス50の容量を変化させることができる。
上述した実施形態のインストルメントパネル10は、固定インストルメントパネル20と可動インストルメントパネル30という2つの大きな部材によって構成されているが、本発明に係るインストルメントパネル構造は、このような形態に限定されるものではなく、例えば図9や図10に示すように、従来のインストルメントパネル(便宜上、固定インストルメントパネル20という。)のうち一部分のみが、エアバッグシステム80の作動により、膨出したエアバッグ本体82を下方から支持する受け面として、車体後方Rrに向けて突出するものであってもよい。
すなわち、図9は、エアバッグ本体82を内蔵し、車体に固定された固定インストルメントパネル20の上壁の一部分(スライド部分60)が、エアバッグシステム80の作動により、車体後方Rにスライド変位する(図9(b))ように構成され、このスライド部分60が変位した後の上面61が、図9(c)に示すように、エアバッグ本体82を下方から支持する受け面とされている。
このように構成されたインストルメントパネルによっても、前述した実施形態のインストルメントパネル10と同様に、エアバッグシステム80の動作によって車体後方に突出したスライド部分60の上面61が、膨出したエアバッグ本体82を下方から支持する受け面として機能し、このようなスライド部分60が存在しないものに比べて、膨出したエアバッグ本体82の位置や姿勢、形状を安定させることができる。
一方、スライド部分60は、エアバッグシステム80の非動作状態においては、車体後方Rrに突出していないため、車体後方Rrへの突出量を抑制することができ、車室内の空間を広く確保することができる。
したがって、広い車室内空間の確保とエアバッグ本体82の安定性とを両立することができる。
なお、図9に示したスライド部分60は、スライド方向の後端部すなわち車体前方Fr端に、ストッパ63が形成されて、スライド部分60が固定インストルメントパネル20から脱落するのを防止している。
また、スライド方向の後端側の面すなわち車体前方端面62は、上端縁部が鋭角となるような傾斜面として形成されているため、車体後方Rrにスライドした状態では、固定インストルメントパネル20に、この傾斜面が乗り上げて、スライド方向の先端が車体上方Upに向くようにスライド部分60全体が僅かに回動する(図9(c))。
この結果、上面61が、膨出したエアバッグ本体82に向かう姿勢となり、エアバッグ本体82を、下方から一層確実に支持することができ、エアバッグ本体82の拘束性を向上させることができる。
また、図10は、エアバッグ本体82を内蔵し、車体に固定された固定インストルメントパネル20の上壁の一部分(回動部分70)が、エアバッグシステム80の作動により、車体後方Rr端縁のヒンジ部73回りに車体前方Fr端縁が上方に変位するように回転変位する(図10(b))ように構成され、この回動部分70が回転変位した後の上面72(図10(a)に示した回転変位前の下面に相当)が、エアバッグ本体82を下方から支持する受け面とされている。
このように構成されたインストルメントパネルによっても、前述した実施形態のインストルメントパネル10と同様に、エアバッグシステム80の動作によって車体後方に突出した回動部分70の回転変位後の上面72が、膨出したエアバッグ本体82を下方から支持する受け面として機能し、このような回動部分70が存在しないものに比べて、膨出したエアバッグ本体82の位置や姿勢、形状を安定させることができる。
一方、回動部分70は、エアバッグシステム80の非動作状態においては、車体後方Rrに突出していないため、車体後方Rrへの突出量を抑制することができ、車室内の空間を広く確保することができる。
したがって、広い車室内空間の確保とエアバッグ本体82の安定性とを両立することができる。
なお、回転変位前の上面71は、ヒンジ部73の近傍が弧状の凸面となっているため、図9のスライド部分60における傾斜面と同様に、受け面としての上面72が、膨出したエアバッグ本体82に向かう姿勢となり、エアバッグ本体82を、下方から一層確実に支持することができ、エアバッグ本体82の拘束性を向上させることができる。
本発明のインストルメントパネル構造が適用されたインストルメントパネルを示す概略斜視図である。 図1におけるA−A線に沿った断面を表す図であり、可動インストルメントパネルが可動範囲の前端位置にある状態を示す。 図1におけるA−A線に沿った断面を表す図であり、可動インストルメントパネルが可動範囲の後端位置にある状態を示す。 固定インストルメントパネルと可動インストルメントパネルとを連結する可動骨格部材の照射を示す分解斜視図である。 可動骨格部材の作用を説明する図であり、(a)は最短状態、(b)は手動操作状態、(c)はインフレータ作動状態、をそれぞれ示す。 グローブボックスを備えた形態のインストルメントパネルを示す概略斜視図である。 グローブボックスの最小容量状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)におけるB−B線に沿った断面を示す図である。 グローブボックスの最大容量状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)についての、図7(b)相当の断面図である。 一部に、車体後方Rrに向けてスライド変位して突出するスライド部分を備えた実施形態のインストルメントパネルを示す図であり、(a)はエアバッグ非作動時の状態を示す概略斜視図、(b)はエアバッグ本体の膨出作動時の状態を示す概略斜視図、(c)は(b)におけるC−C線に沿った断面図、をそれぞれ示す。 一部に、車体後方Rrに向けて回転変位して突出する回動部分を備えた実施形態のインストルメントパネルを示す概略斜視図であり、(a)はエアバッグ非作動時の状態、(b)はエアバッグ本体の膨出作動時の状態、をそれぞれ示す。
符号の説明
20 固定インストルメントパネル
30 可動インストルメントパネル
31 上面(受け面)
40 可動骨格部材
80 エアバッグシステム
81 エアバッグ用インフレータ
82 エアバッグ本体
90 フロントウインドシールド
91 車室内面
Rr 車体後方

Claims (3)

  1. エアバッグ本体を有するエアバッグシステムと、
    前記エアバッグ本体を内蔵し、車体に固定された固定インストルメントパネルと、
    前記固定インストルメントパネルに対して前記車体の前後方向にスライド移動する可動インストルメントパネルと、
    前記固定インストルメントパネルに固定された、筒状の壁面を有する外側グローブボックスと、
    前記可動インストルメントパネルに固定された、筒状の壁面を有する内側グローブボックスとを備え、
    前記外側グローブボックスと前記内側グローブボックスとは、前記外側グローブボックスの筒状の壁面が前記内側グローブボックスの筒状の壁面に外側から、前記車体の前後方向にスライド移動可能に接して、全体として単一のグローブボックスを形成し、前記可動インストルメントパネルの前記車体の前後方向へのスライド移動に応じて、前記グローブボックスの奥行き方向の長さを変化させるとともに、
    記可動インストルメントパネルは、前記エアバッグシステムの作動に伴って、前記内側グローブボックスが前記外側グローブボックスに対して前記車体の後方向に摺動することにより、車体後方へスライド移動を開始し、前記固定インストルメントパネルから前記エアバッグ本体が膨出を完了したとき、前記車体後方へのスライド移動を完了し、前記車体後方へのスライド移動による突出状態において、前記膨出したエアバッグ本体を下方から支持する受け面を有することを特徴とするインストルメントパネル構造。
  2. 前記可動インストルメントパネルは、前記エアバッグ本体を膨出させるエアバッグ用インフレータとは別異のインストルメントパネル用インフレータを備え、このインストルメントパネル用インフレータは、前記エアバッグ本体の膨出作動に応じて、前記可動インストルメントパネルを前記車体後方に移動させることを特徴とする請求項1に記載のインストルメントパネル構造。
  3. 前記可動インストルメントパネルは、前記エアバッグ本体の非膨出状態における前記車体後方に向けた移動の阻止状態を手動操作により解除可能の保持手段により、保持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインストルメントパネル構造。
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