JP2000016220A - 車両用エアバッグリッド構造 - Google Patents

車両用エアバッグリッド構造

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JP2000016220A
JP2000016220A JP10181767A JP18176798A JP2000016220A JP 2000016220 A JP2000016220 A JP 2000016220A JP 10181767 A JP10181767 A JP 10181767A JP 18176798 A JP18176798 A JP 18176798A JP 2000016220 A JP2000016220 A JP 2000016220A
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airbag
vehicle
cleavage line
cleavage
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JP10181767A
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Yorito Okuda
頼人 奥田
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Kansei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】所望の展開方向の設定が行えて、エアバッグの
展開時における当接によるウインドウシールドガラスへ
の衝撃荷重入力を低減させることが出来る車両用エアバ
ッグリッド構造を提供する。 【解決手段】エアバッグ5の展開により、エアバッグ展
開用の開口部2bを閉塞するように設けられたリッド本
体部11cの表面部分裏面側に溝状形成された横開裂線
12aを挟んで、両側方向へ拡開する略方形状の前側リ
ッド13及び後側リッド14を有すると共に、前側リッ
ド13及び後側リッド14の左,右側縁には、横開裂線
12aと連設して上面視略H字型形状を呈するように溝
状の縦開裂線12を設けている。この縦開裂線12のう
ち、前側リッド13の側方に位置する縦開裂線12bの
破断強度が、後側リッド14の側方に位置する縦開裂線
12cの破断強度よりも高くなるように溝の深さbが設
定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に助手席用エ
アバッグ装置の開口部に用いられ、特に、自動車のウイ
ンドウシールドガラスに面するインストルメントパネル
上面にエアバッグ展開用の開口部を有するトップマウン
ト型の助手席用エアバッグ装置に好適な車両用エアバッ
グリッド構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトップマウント型の助手席用エア
バッグ装置における車両用エアバッグリッド構造として
は、特開平9−188211号公報等に記載されている
ものがある。
【0003】このような従来の車両用エアバッグリッド
構造では、図10に示すように、助手席前方に位置する
インストルメントパネル2内に、エアバッグモジュール
3が設けられている。このエアバッグモジュール3内に
は、インフレータ4からの発生ガスにより膨張展開する
エアバッグ5が、折り畳まれて設けられている。
【0004】前記インストルメントパネル2には、フロ
ントウインドウシールドガラス6に略対向する上面部2
aに、エアバッグ展開用の開口部2bが形成されてい
る。
【0005】この開口部2bの周縁部2cには、樹脂製
のリッド本体7が係止されて、該リッド本体7により開
口部2bを閉塞している。
【0006】このリッド本体7には、エアバッグ5の展
開圧力によって開裂する溝状の開裂線8が、前側リッド
7a及び後側リッド7bの周囲に上面視略H字型形状を
呈するように設けられている。
【0007】さらに、前記前側リッド7aの前側辺に沿
って薄肉状の前側ヒンジ部7cが、また前記後側リッド
7bの後側辺に沿って薄肉状の後側ヒンジ部7dが成形
されているが、この前後のヒンジ部7c,7dの剛性を
前後で変えて設定している。すなわち、前記前側ヒンジ
部7cの剛性を前記後側ヒンジ部7dの剛性より高く設
定している。
【0008】このように構成された従来のものでは、前
記エアバッグモジュール3内に設けられたインフレータ
4からの発生ガスにより膨張展開したエアバッグ5が、
前記リッド本体7の表面部分を裏面側から押圧して前記
開裂線8部分を開裂させて、前記前側ヒンジ部7c及び
後側ヒンジ部7dを回動中心として、これらの前側リッ
ド7a及び後側リッド7bを車両の前方側及び後方側に
それぞれ観音開き状態に拡開させるが、前記前側ヒンジ
部7cの剛性を前記後側ヒンジ部7dの剛性より高く設
定してあることにより、前記インストルメントパネル2
の上面部2aから膨出する前記エアバッグ5を車両上方
側から斜め後方側に偏向させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両用エアバッグリッド構造では、前後のヒ
ンジ部7c、ヒンジ部7dの剛性を変えて設定している
ので、ヒンジ部の幅の長短に影響されそのヒンジ幅が狭
い場合、前後のヒンジ部の剛性に差を付けずらく所望の
バッグ展開方向制御がなし成し得ない虞がある。
【0010】そこで、本発明は、所望のバッグ展開方向
制御の設定が容易かつ確実に行える車両用エアバッグリ
ッド構造を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載された発明では、エアバッグの展開
により、開口部を閉塞するように設けられたリッド本体
の表面部分に車両の横方向に沿って溝状に形成された横
開裂線を挟んで、車両の前方側及び後方側にそれぞれ拡
開する略方形状の前側リッド及び後側リッドを有すると
共に、該前側リッド及び後側リッドの左右側縁には、前
記横開裂線と連設して上面視略H字型形状を呈するよう
に車両の前後方向に沿って溝状に形成された縦開裂線を
設け、該縦開裂線のうち、前記前側リッドの側方に位置
する縦開裂線の破断強度を、前記後側リッドの側方に位
置する縦開裂線の破断強度よりも高く設定した車両用エ
アバッグリッド構造を特徴としている。
【0012】このように構成された請求項1記載のもの
では、エアバッグの展開により押圧されて前側リッド及
び後側リッドが拡開する際、前記前側リッドの側方に位
置する縦開裂線の破断強度が、前記後側リッドの側方に
位置する縦開裂線の破断強度よりも高く設定されている
ので、前記前側リッドが前記後側リッドより遅く拡開す
る。
【0013】このため、エアバッグの展開方向は、早く
開放されて大きな角度まで拡開する前記後側リッド側に
案内されて、例えば、展開方向を車両後方へ偏向させて
所望の展開方向を得ることができる。
【0014】また、請求項2に記載されたものでは、前
記縦開裂線のうち、前記前側リッドの側方に位置する縦
開裂線の溝の深さを、前記後側リッドの側方に位置する
縦開裂線の溝の深さよりも浅くなるように設定した請求
項1記載の車両用エアバッグリッド構造を特徴としてい
る。
【0015】このように構成された請求項2記載のもの
では、前記縦開裂線のうち、前記前側リッドの側方に位
置する縦開裂線の溝の深さが、前記後側リッドの側方に
位置する縦開裂線の溝の深さよりも浅くなるように設定
されているので、溝の深い前記後側リッドの側方に位置
する縦開裂線を、早く開裂させて、該後側リッドを前記
前側リッドよりも早く大角度まで拡開させることができ
る。
【0016】そして、請求項3に記載されたものでは、
前記縦開裂線のうち、前記前側リッドの側方に位置する
縦開裂線部分に厚肉部を設定した請求項1または2の何
れか一項記載の車両用エアバッグリッド構造を特徴とし
ている。
【0017】このように構成された請求項3記載のもの
では、前記縦開裂線のうち、前記前側リッドの側方に位
置する縦開裂線部分に厚肉部が設定されているので、該
厚肉部の破断強度が向上し、前記前側リッドの側方に位
置する縦開裂線の開裂を、前記後側リッドの側方に位置
する縦開裂線の開裂よりも遅らせることができる。
【0018】また、請求項4に記載されたものでは、前
記リッド本体は、トップマウント型助手席エアバッグ装
置に用いられ、インストルメントパネルの上面部で、フ
ロントウインドウバッグ装着パネルに略対向する位置に
設けられている請求項1乃至3の何れか一項記載の車両
用エアバッグリッド構造を特徴としている。
【0019】このように構成された請求項4記載のもの
では、前記リッド本体が、トップマウント型助手席エア
バッグ装置に用いられ、インストルメントパネルの上面
部で、フロントウインドウシールドガラスに略対向する
位置に設けられている。
【0020】このため、エアバッグの展開方向を車両後
方へ偏向させて、フロントウインドウシールドガラスの
延設方向へ沿うように展開方向を制御することにより、
フロントウインドウシールドガラスへ、該エアバッグが
直接当接することによる衝撃荷重を従来に比して減少さ
せることができる。
【0021】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の具体的な実施の
形態1について、図示例と共に説明する。
【0022】図1乃至図7は、この発明の実施の形態1
の車両用エアバッグリッド構造を示すものである。な
お、前記従来のものと同一乃至均等な部分については、
同一符号を附して説明する。
【0023】まず、構成を説明すると、この実施の形態
1の車両用エアバッグリッド構造は、トップマウント型
と呼ばれる助手席エアバッグ装置10に適用するもの
で、助手席前方に位置するインストルメントパネル2内
に、車幅方向に沿って延設されるステアリングメンバ3
aに固着されて、エアバッグモジュール3が設けられて
いる。このエアバッグモジュール3には、インフレータ
4からの発生ガスにより膨張展開するエアバッグ5が、
折り畳まれて収納されている。
【0024】前記インストルメントパネル2には、フロ
ントウインドウシールドガラス6に略対向して略水平方
向に沿って延設される上面部2aに、上方へ向けて開口
するエアバッグ展開用の開口部2bが形成されている。
【0025】この開口部2bには、樹脂製のリッド本体
11が、この開口部2bの周縁部2cに係止されて、こ
の開口部2bを閉塞するように装着されている。このリ
ッド本体11は、前記エアバッグモジュール3に係止固
定される一対の前,後脚部11a,11bと、前記イン
ストルメントパネル2の表面形状に沿って、略平面形状
に形成されると共に、略全面で略均一厚さaを有するリ
ッド本体部(表面部分)11cと、前記周縁部2cに係
止する係止爪部11d,11dとから主に構成されてい
る。
【0026】このリッド本体11のリッド本体部11c
の表面部分裏面側11eには、展開したエアバッグ5の
展開圧によって開裂する溝状の開裂線12のうち、横開
裂線12aが、略方形状を呈する前側リッド13及び後
側リッド14に挟まれて形成されている。
【0027】この前側リッド13の前側辺には、薄肉状
の前側ヒンジ部7cが形成されると共に、後側リッド1
4の後側辺に沿って薄肉状の後側ヒンジ部7dが形成さ
れていて、これらの前側リッド13及び後側リッド14
が、各々これらの前側ヒンジ部7c及び後側ヒンジ部7
dを回動中心として回動して、車両前後方向に観音開き
状態となるように構成されている。
【0028】そして、この前側リッド13の左,右側縁
裏面側には、前記横開裂線12aと延設方向を略直交さ
せて、この横開裂線12a両側端から車両前方方向へ連
設される溝状の縦開裂線12b,12bが設けられてい
る。
【0029】また、前記後側リッド14の左,右側縁裏
面側には、前記横開裂線12aと延設方向を略直交させ
て、この横開裂線12a両側端から車両後方方向へ連設
される溝状の縦開裂線12c,12cが設けられてい
て、これらの縦開裂線12b…,12c…が、前記横開
裂線12aと共に、前側リッド13及び後側リッド14
の周囲に上面視略H字型形状を呈するように形成されて
いる。
【0030】そして、図4に示すように、前記縦開裂線
のうち、前記前側リッド13の側方に位置する縦開裂線
12b,12bの溝の深さbが、前記後側リッド14の
側方に位置する縦開裂線12c,12cの溝の深さcよ
りも浅くなるように設定されて、縦開裂線12bが形成
されている部分の厚さd(a−b)が、前記後側リッド
の側方に位置する縦開裂線12cが形成されている部分
の厚さe(a−c)よりも厚く形成されることにより、
開裂開始点である破断強度が高くなるように設定されて
いる。
【0031】次に、この実施の形態1の作用について説
明する。この発明の実施の形態1では、前記エアバッグ
5の展開により、前記横開裂線12aを挟んで、前,後
両側方向へ、前記前側リッド13及び後側リッド14が
拡開する際、前記前側リッド13の側方に位置する縦開
裂線12b,12bの破断強度が、前記後側リッド14
の側方に位置する縦開裂線12c,12cの破断強度よ
りも高く設定されているので、この後側リッド14の開
放速度が、前側リッド13の開放速度よりも大きくな
る。
【0032】しかも、前記縦開裂線のうち、前記前側リ
ッド13の側方に位置する縦開裂線12b,12bの溝
の深さbが、前記後側リッド14の側方に位置する縦開
裂線12c,12cの溝の深さcよりも浅くなるように
設定されているので、溝の深い前記後側リッド14の側
方に位置する縦開裂線12c,12cを、早く開裂させ
て、この後側リッド14を前記前側リッド13よりも早
く大角度まで拡開させることができる。
【0033】このため、エアバッグ5の展開方向は、図
1中二点鎖線で示すように早く開放されて大きな角度ま
で拡開する前記後側リッド14側に案内されて、展開方
向を車両後方へ偏向させることができる。
【0034】この実施の形態1では、前記リッド本体部
11cが、いわゆるトップマウント型の助手席エアバッ
グ装置10に用いられ、インストルメントパネル2の上
面部2aで、フロントのウインドウシールドガラス6に
略対向する位置に設けられている。
【0035】しかしながら、この実施の形態1では、エ
アバッグ5の展開方向を車両後方へ偏向させて、車両フ
ロント部分に所定の傾斜角度を有して設けられているウ
インドウシールドガラス6の延設方向へ沿うように展開
方向が制御されることにより、ウインドウシールドガラ
ス6へ、このエアバッグ5が、直接当接する場合、例え
ば、従来のように、真下から当接することによる衝撃荷
重に比して少ない衝撃荷重とすることが出来る。
【0036】しかも、従来の様に、後側ヒンジ部7dの
肉厚を薄く設定する必要もないので、後側リッド14
が、拡開後も、前記後側ヒンジ部7dによってリッド本
体部11cに支持されて外れる虞がない。このため、前
記後側の縦開裂線12c,12cの溝の深さcを深く設
定して、肉厚eを減少させる等が出来、展開方向の設定
の自由度が増大する。
【0037】また、この実施の形態1では、リッド本体
11のリッド本体部11cの裏面側に溝状の横開裂線1
2a,各縦開裂線12b,12c及び前,後側ヒンジ部
7c,7dが形成されているので、このリッド本体部1
1cの表面側では、略全面で凹凸の無い略平面形状を得
ることが出来、外観品質が良好である。
【0038】そして、この実施の形態1では、略同一厚
さaのリッド本体部11cの裏面側に各開裂線12a,
12b等が形成されているので、各開裂線12a,12
b等の溝の深さ12b,12cによって、開裂線12
a,12b等の肉厚を調整できる。このため、拡開速度
を用意に調整して、所望のエアバッグ5の展開方向を得
ることが容易である。
【0039】
【実施の形態2】図8は、この発明の実施の形態2の車
両用エアバッグリッド構造を示すものである。
【0040】なお、前記実施の形態1と同一乃至均等な
部分については同一符号を附して説明する。
【0041】この実施の形態2のリッド本体111で
は、前記縦開裂線のうち、前記前側リッド113の側方
に位置する縦開裂線112b,112bが、後側リッド
14の側方に位置する縦開裂線12cの溝部の深さと略
同一深さの溝部115を有して、縦開裂線12cと略同
一肉厚を呈するように形成されている。
【0042】そして、この実施の形態2の縦開裂線11
2b部分の溝部115のうち、前記横開裂線12a近傍
位置には、厚肉部としての***部114が形成されてい
て、この***部114によって縦開裂線112b部分の
破断強度が、他の縦開裂線12c部分の破断強度よりも
高くなるように構成されている。
【0043】次に、この実施の形態2の車両用エアバッ
グリッド構造の作用について説明する。
【0044】この実施の形態2では、縦開裂線112b
部分の溝部115のうち、前記横開裂線12a近傍位置
には、厚肉部としての***部114が形成されているの
で、この縦開裂線112bの破断強度が向上し、前記前
側リッド113の側方に位置する縦開裂線112bの開
裂を、前記後側リッド14の側方に位置する縦開裂線1
2cの開裂よりも遅らせることができる。
【0045】他の構成及び作用,効果については、前記
実施の形態1と略同一であるので説明を省略する。
【0046】
【実施の形態3】図9は、この発明の実施の形態3の車
両用エアバッグリッド構造を示すものである。
【0047】なお、前記実施の形態1又は2と同一乃至
均等な部分については同一符号を附して説明する。
【0048】この実施の形態3のリッド本体111で
は、前記縦開裂線のうち、前記前側リッド213の側方
に位置する縦開裂線212b,212bが、所定の角度
の傾斜を設けた溝部215を有することにより、前記横
開裂線12a近傍位置に、厚肉部としての頭頂部214
とすると共に、この頭頂部214から前記前側ヒンジ部
7dまで、徐々に薄肉となるように形成されていて、こ
の縦開裂線212b部分の破断強度が、他の縦開裂線1
2c部分の破断強度よりも高くなるように構成されてい
る。
【0049】次に、この実施の形態3の車両用エアバッ
グリッド構造の作用について説明する。
【0050】この実施の形態3では、縦開裂線212b
部分の溝部215が傾斜して形成され、前記横開裂線1
2a近傍位置の厚肉部としての頭頂部214から、前記
前側ヒンジ部7cまでの肉厚により、縦開裂線212b
の破断強度が向上し、前記前側リッド213の側方に位
置する縦開裂線212bの開裂を、前記後側リッド14
の側方に位置する縦開裂線12cの開裂よりも遅らせる
ことができる。
【0051】他の構成及び作用,効果については、前記
実施の形態1と略同一であるので説明を省略する。
【0052】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、エアバッグの展開により、前記横開裂線を
挟んで、両側方向へ、前側リッド及び後側リッドが拡開
する際、前記前側リッドの側方に位置する縦開裂線の破
断強度が、前記後側リッドの側方に位置する縦開裂線の
破断強度よりも高く設定されているので、該後側リッド
の開放速度が、前側リッドの開放速度よりも大きくな
る。このため、エアバッグの展開方向は、早く開放され
て大きな角度まで拡開する前記後側リッド側に案内され
て、例えば、展開方向を車両後方へ偏向させて所望の展
開方向を得ることができる。しかも、その場合、前後の
縦開裂線の破断強度に差をつけた構造であるので、リッ
ド本体のヒンジ部が狭い開裂形状のものでも、所望の偏
向効果を安定して発揮できるものである。
【0053】また、請求項2に記載されたものでは、前
記縦開裂線のうち、前記前側リッドの側方に位置する縦
開裂線の溝の深さが、前記後側リッドの側方に位置する
縦開裂線の溝の深さよりも浅くなるように設定されてい
るので、溝の深い前記後側リッドの側方に位置する縦開
裂線を、早く開裂させて、該後側リッドを前記前側リッ
ドよりも早く大角度まで拡開させることができる。
【0054】そして、請求項3に記載されたものでは、
前記縦開裂線のうち、前記前側リッドの側方に位置する
縦開裂線部分に厚肉部が設定されているので、該厚肉部
の破断強度が向上し、前記前側リッドの側方に位置する
縦開裂線の開裂を、前記後側リッドの側方に位置する縦
開裂線の開裂よりも遅らせることができる。
【0055】また、請求項4に記載されたものでは、前
記リッド本体が、トップマウント型助手席エアバッグ装
置に用いられ、インストルメントパネルの上面部で、フ
ロントウインドウシールドガラスに略対向する位置に設
けられている。
【0056】このため、エアバッグの展開方向を車両後
方へ偏向させて、フロントウインドウシールドガラスの
延設方向へ沿うように展開方向を制御することにより、
フロントウインドウシールドガラスへ、該エアバッグが
直接当接することによる衝撃荷重を従来に比して減少さ
せることができる、という実用上有益な効果を発揮し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の車両用エアバッグリッ
ド構造で、全体の構成を説明する図2中A−A線に沿っ
た位置での断面図である。
【図2】実施の形態1の車両用エアバッグリッド構造
で、車室内側からインストルメントパネルを見た様子を
示す全体斜視図である。
【図3】実施の形態1の車両用エアバッグリッド構造
で、図2中B−B線に沿った位置での断面図である。
【図4】実施の形態1の車両用エアバッグリッド構造
で、図2中B−B線に沿った位置での拡大断面図であ
る。
【図5】実施の形態1の車両用エアバッグリッド構造
で、図2中C−C線に沿った位置での断面図である。
【図6】実施の形態1の車両用エアバッグリッド構造
で、図2中D−D線に沿った位置での拡大断面図であ
る。
【図7】実施の形態1の車両用エアバッグリッド構造
で、図2中E−E線に沿った位置での拡大断面図であ
る。
【図8】実施の形態2の車両用エアバッグリッド構造
で、図2中B−B線に沿った位置に相当する位置での拡
大断面図である。
【図9】実施の形態3の車両用エアバッグリッド構造
で、図2中B−B線に沿った位置に相当する位置での拡
大断面図である。
【図10】従来例の車両用エアバッグリッド構造の構成
を説明する車両前後方向に沿う線での断面図である。
【符号の説明】
2 インストルメントパネル 2a 上面部 2b エアバッグ展開用の開口部(開口部) 3 エアバッグモジュール 4 インフレータ 5 エアバッグ 6 ウインドウシールドガラス 10 助手席エアバッグ装置 11,111,211 エアバッグリッド 12 開裂線 12a 横開裂線 12b,112b,212b (前側)縦開裂線 12c (後側)縦開裂線 114 ***部(厚肉部) 214 頭頂部(厚肉部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグの展開により、開口部を閉塞
    するように設けられたリッド本体の表面部分に車両の横
    方向に沿って溝状に形成された横開裂線を挟んで、車両
    の前方側及び後方側にそれぞれ拡開する略方形状の前側
    リッド及び後側リッドを有すると共に、該前側リッド及
    び後側リッドの左右側縁には、前記横開裂線と連設して
    上面視略H字型形状を呈するように車両の前後方向に沿
    って溝状に形成された縦開裂線を設け、該縦開裂線のう
    ち、前記前側リッドの側方に位置する縦開裂線の破断強
    度を、前記後側リッドの側方に位置する縦開裂線の破断
    強度よりも高く設定したことを特徴とする車両用エアバ
    ッグリッド構造。
  2. 【請求項2】 前記縦開裂線のうち、前記前側リッドの
    側方に位置する縦開裂線の溝の深さを、前記後側リッド
    の側方に位置する縦開裂線の溝の深さよりも浅くなるよ
    うに設定したことを特徴とする請求項1記載の車両用エ
    アバッグリッド構造。
  3. 【請求項3】 前記縦開裂線のうち、前記前側リッドの
    側方に位置する縦開裂線部分に厚肉部を設定したことを
    特徴とする請求項1または2の何れか一項記載の車両用
    エアバッグリッド構造。
  4. 【請求項4】 前記リッド本体は、トップマウント型助
    手席エアバッグ装置に用いられ、インストルメントパネ
    ルの上面部で、フロントウインドウシールドガラスに略
    対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項
    1乃至3の何れか一項記載の車両用エアバッグリッド構
    造。
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