JP4608502B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
本発明の使い捨ておむつは、図1〜図3に示す使い捨ておむつ1のように、吸収体22と、トップシート18と、バックシート20とを備え、外装部材16と吸収性本体14とから構成される2ピースタイプの使い捨ておむつであり、吸収性本体14は、トップシート18の上部に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部28a)が形成されたスキンコンタクトシート24を更に備え、吸収性本体14には、スキンコンタクトシート24の両側に、立体的に起立可能な防漏壁である立体ギャザー26(26a,26b)が少なくとも一対形成されたものである。
スキンコンタクトシートは、着用者の肌とトップシートとを離隔するための部材であり、トップシートの上部に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されたシート状部材である。このスキンコンタクトシートを備えることによって、着用者の肌には、まずスキンコンタクトシートが接触するため、スキンコンタクトシートの下部に配置されるトップシートは着用者の肌と直接接触し難くなる。即ち、着用者の肌とトップシートとが離隔されることになる。また、トップシートと着用者の肌との間にスキンコンタクトシートという遮蔽層が介在していることにもなる。従って、たとえトップシート上に便が残存していたとしても、その便と着用者の肌とが直接接触する機会を大幅に減少させる効果を奏する。
立体ギャザーは、着用者の***した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。この立体ギャザーを形成することにより、スキンコンタクトシートの上に尿が***され、スキンコンタクトシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
2ピースタイプのパンツ型おむつにおいては、トップシート、バックシート及び吸収体を、吸収・保持機能を担う「吸収性本体」という一つの部材として構成し、これとは別個に製造された外装部材と接合することにより使い捨ておむつを構成する。この吸収性本体は、生理用ナプキン等と同様に、吸収体の上面側にトップシート、下面側にバックシートが配置されたものであり、トップシートとバックシートとの間に吸収体が介装された構造となっている。本発明の使い捨ておむつは、例えば、図3に示す使い捨ておむつ1の吸収性本体14のように、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟みこみ、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体を備えたものである。この構造においては吸収体22の周縁部にトップシート18とバックシート20との貼り合わせ部分であるフラップ部が形成される。
外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。
パンツ型の使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが一般的であり、更に腹周り伸縮材を配置することが好ましい。
以下、本発明の使い捨ておむつを製造する方法の一例を、図1〜図3に示す使い捨ておむつ1(2ピースタイプのパンツ型おむつ)を製造する場合の例により説明する。
バックシート20の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって吸収性本体14を得る。
ライナーシート24bの上面に、2本の開口部伸縮材30a,30bを所定のパターンに配置しつつ、アッパーシート24aを貼り合わせる。この際、2本の開口部伸縮材30a,30bは、後に形成される便通過用開口部28a及び尿通過用開口部28bの間の点Pで交差し、便通過用開口部28aと尿通過用開口部28bの周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置する。
シート材32a(32b)の一方の端部を折り返し、その折り返し部分に、2本の立体ギャザー伸縮材36a、36b(36c,36d)を挟み込んだ状態で貼り合わせることによって、立体ギャザー26a(26b)を得る。
吸収性本体14を構成するトップシート18の表面に、スキンコンタクトシート24を貼り合わせた後、吸収性本体14とスキンコンタクトシート24の側縁を挟み込むように、立体ギャザー26a,26bを貼り合わせる。
まず、外装部材16となる不織布を2枚用意し、このうちの1枚の不織布の上面に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40を配置し接着固定する。そして、この上面に、更にもう1枚の不織布を積層し固定することにより、2枚の不織布の間に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40が介装された外装部材16を得る。
外装部材16の股下部近傍に、吸収性本体14を配置し固定する。次いで、吸収性本体14を内側にして、前身頃2と後身頃6とを合わせるように二つ折りにし、前身頃2と後身頃6とをヒートシール等の手段により接合し、接合部8を形成することによって、図1〜図3に示す使い捨ておむつ1を製造することができる。
本発明の使い捨ておむつの適用対象は、前記2ピースタイプのパンツ型おむつに限られるものではなく、例えば、テープ型おむつにも適用することができる。即ち、これらの使い捨ておむつにおいても、トップシートの表面よりも上部にスキンコンタクトシートを配置し、スキンコンタクトシートを吸収性本体の側縁部におけるフラップ部に固定し、少なくとも一対の立体ギャザーを形成し、立体ギャザーの下端縁をスキンコンタクトシートの表面に配置し、スキンコンタクトシート及び吸収性本体の側縁側におけるフラップ部を挟み込むように、立体ギャザーを構成するシート材を吸収性本体に貼り合わせることにより、本発明の使い捨ておむつの効果を享受することができる。
Claims (3)
- 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた使い捨ておむつであって、
前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の外装部材と、
前記外装部材の内側に配置された、前記トップシートと前記バックシートとの間に前記吸収体が介装され、前記吸収体の周縁部に前記トップシートと前記バックシートとの貼り合わせ部分であるフラップ部を有する吸収性本体と、から構成され、
前記吸収性本体は、前記トップシートの上部に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されたスキンコンタクトシートを更に備え、
前記スキンコンタクトシートは、前記吸収性本体の側縁部における前記フラップ部に固定され、
前記吸収性本体には、前記スキンコンタクトシートの両側に、立体的に起立可能な防漏壁である立体ギャザーが少なくとも一対形成されるとともに、
前記立体ギャザーを構成するシート材が撥水性材料からなり、
前記立体ギャザーの下端縁が前記スキンコンタクトシートの表面に配置され、
前記立体ギャザーを構成するシート材が、前記スキンコンタクトシート及び前記吸収性本体の側縁側における前記フラップ部を挟み込むように、前記吸収性本体に貼り合わされている使い捨ておむつ。 - 前記立体ギャザーが、前記スキンコンタクトシートの両側縁部に沿って形成されている請求項1に記載の使い捨ておむつ。
- 前記立体ギャザーは、その上端縁が、前記スキンコンタクトシートの表面よりも高い位置に配置されるように形成されている請求項1又は2に記載の使い捨ておむつ。
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