JP4990080B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。更に詳しくは、吸収体、トップシート及びバックシートを備え、トップシートの上方に配置され、便を通過させ得る開口部が形成されたスキンコンタクトシートを更に備えた使い捨ておむつに関するものである。
近年、乳幼児用、或いは高齢者・障害者用のおむつとして、吸収体と、吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた使い捨ておむつが汎用されている。この使い捨ておむつは、トップシートの表面を着用者の肌に接するように宛がって使用することにより、着用者の***した尿はトップシートを透過して、吸収体によって吸収・保持されるとともに、防漏性に優れたバックシートによって、***物のおむつ外部への漏洩が防止されるというものである。
しかしながら、前記のような構成の使い捨ておむつでは、尿についてはトップシートを透過するものの、便についてはその殆どがトップシートを透過せず、トップシート上に残存することになる。トップシート上に残存した便は、着用者の股下部や臀部に付着するため、煩瑣な払拭作業が必要となり、育児負担や介護負担を増大させる原因となる他、着用者のスキントラブルの原因ともなっていた。このような問題は、着用者の***した便が軟便であった場合等には、一層顕在化することになる。
そこで、トップシートの上方に更にもう1枚のシート体(本明細書では、「スキンコンタクトシート」と称することにする)が配置された使い捨ておむつが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらの使い捨ておむつでは、スキンコンタクトシートに便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されており、その便通過用開口部を通過して着用者の***した便がトップシート上に落下するように構成されている。
実用新案登録第2559050号公報(段落0010、図2) 特開2002−11044号公報(段落0020、図1)
しかしながら、このような使い捨ておむつにおいて、上記スキンコンタクトシートの便通過用開口部を通過して、着用者の***した便がトップシート上に的確に落下するようにするためには、スキンコンタクトシートの便通過用開口部が着用者の肛門の位置に配置されていなければならない。このように便通過用開口部を適切な位置に配置させるためには、スキンコンタクトシートを着用者の肌に密着させることが重要である。
例えば、スキンコンタクトシートが着用者の肌に密着していないと、着用者の動きによって便通過用開口部の位置と着用者の肛門の位置がずれ、スキンコンタクトシートが機能しなくなるという問題がある。
また、一方で、スキンコンタクトシートを肌に密着させると、着用者の汗がスキンコンタクトシートとの間にたまり易く、体温で蒸れ易くなったり、肌がスキンコンタクトシートと擦れることにより、刺激を与えたりするという問題がある。
本発明は、このような従来技術の有する課題を解決するためになされたものであって、スキンコンタクトシートの肌に当接する側の接触面積を小さくすることにより、スキンコンタクトシートの機能を損なうことなく、肌への密着感を低減させ、着用者の装着感を向上させることが可能な使い捨ておむつを提供する。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、以下に示す特定の構成によって、上記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す使い捨ておむつが提供される。
[1] 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備え、前記トップシートの上方に配置され、便を通過させ得る便通過用開口部が形成されたスキンコンタクトシートを更に備え、前記スキンコンタクトシートは、着用者側に配置されたアッパーシートと、前記アッパーシートの下面に配置されたライナーシートとが積層された積層構造を有し、前記アッパーシートは、基材である液不透過性シート又は撥水性シートに複数の開孔が形成された多孔シートに前記便通過用開口部が形成されたものであり、且つ前記ライナーシートは、熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したシートに前記便通過用開口部が形成されたものであり、複数の前記開孔は、前記多孔シートの上面側における面積が下面側における面積より大であり、且つ前記多孔シートの上面側から下面側に向けて、それぞれの前記開孔の面積が漸減するように形成されたものであり、前記多孔シートの上面側における前記開孔の総面積が、前記多孔シートの総面積に対して、30〜70%の範囲内であり、且つ前記多孔シートの上面側における前記開孔の面積が、前記多孔シートの下面側における前記開孔の面積の、1.5〜5倍である使い捨ておむつ。
[2] 前記多孔シートは、前記基材の前記開孔が形成された周縁部分が、前記基材の下面側に向けて、それぞれの前記開孔の面積が漸減するように突出して形成されたものである前記[1]に記載の使い捨ておむつ。
] 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備え、前記トップシートの上方に配置され、便を通過させ得る便通過用開口部が形成されたスキンコンタクトシートを更に備え、前記スキンコンタクトシートは、着用者側に配置されたアッパーシートと、前記アッパーシートの下面に配置されたライナーシートとが積層された積層構造を有し、前記アッパーシートは、基材の表面に凹凸による複数の窪み部が形成された凹凸シートに前記便通過用開口部が形成されたものであり、且つ前記ライナーシートは、熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したシートに前記便通過用開口部が形成されたものであり、前記窪み部は、前記凹凸シートの上面側から下面側に向けて、前記窪み部の総面積が漸減するように構成されており、前記凹凸シートの上面側における前記窪み部の総面積が、前記凹凸シートの総面積に対して、30〜70%の範囲内であり、前記凹凸シートの上面側における前記窪み部の総面積が、前記窪み部の深さの中間位置における前記窪み部の総面積の1.2〜4倍の範囲内である使い捨ておむつ。
] 前記凹凸シートが、熱可塑性樹脂からなる不織布に前記窪み部が形成されたものである前記[]に記載の使い捨ておむつ。
] 前記スキンコンタクトシートを構成する前記アッパーシートと前記ライナーシートとの間には、前記便通過用開口部の外縁に沿って配置された、少なくとも一対の開口部伸縮材が付設されている前記[1]〜[]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
] 前記スキンコンタクトシートの両側に、立体的に起立可能な防漏壁である立体ギャザーが少なくとも一対形成されている前記[1]〜[]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
本発明の使い捨ておむつは、スキンコンタクトシートの肌に当接する側の接触面積を小さくすることにより、スキンコンタクトシートの機能を損なうことなく、肌への密着感を低減させて、着用者の装着感を向上させることができる。
更に、本発明の使い捨ておむつは、上記スキンコンタクトシートを構成するアッパーシートが、その上面側から下面側に向けて、それぞれの開孔の面積又は窪み部の総面積が漸減するように構成されている。このため、着用者の汗やスキンコンタクトシート上に乗った尿をすばやく下方に落し込むことができ、スキンコンタクトシート表面のサラットした触感(ドライ性)を保つことができる。
以下、本発明の使い捨ておむつを実施するための最良の形態について、2ピースタイプのパンツ型おむつを例として具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える使い捨ておむつを広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。なお、図3、図4、図8、図9及び図12については、作図の都合上、図面から脚周り伸縮材を捨象した形で作図を行った。
なお、本明細書において「パンツ型おむつ」というときは、図1〜図4に示す使い捨ておむつ1のように、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部同士(側縁部2a,6a、側縁部2b,6b)を接合することによって、接合部8、一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12a,12bが形成され、予めパンツ型に構成されたおむつを意味するものとする。そして、「2ピースタイプ」とは、着用者の***物を吸収し、保持する機能(吸収・保持機能)を担う吸収性本体14と、着用者の身体を被包する機能(装着機能)を担う外装部材16とから構成され、外装部材16の内側に吸収性本体14が配置されたタイプのおむつを意味するものとする。図3に示すように、吸収性本体14は吸収体22、トップシート18及びバックシート20を構成要素として備えた部材である。
また、本明細書において、「前身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の腹側(身体前方)を覆う部分、「股下部」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の股下を覆う部分、「後身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の背側(身体後方)を覆う部分を意味するものとする。
[1]本発明の使い捨ておむつの構成:
まず、本発明の使い捨ておむつの第一の実施形態について説明する。図1〜図5に示すように、第一の実施形態の使い捨ておむつ1は、吸収体22と、吸収体22の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備え、トップシート18の上方に配置され、便を通過させ得る便通過用開口部54が形成されたスキンコンタクトシート50を更に備えた使い捨ておむつである。
第一の実施形態の使い捨ておむつ1においては、このスキンコンタクトシート50が、着用者側に配置されたアッパーシート50aと、このアッパーシート50aの下面に配置されたライナーシート50bとが積層された積層構造を有している。
そして、第一の実施形態の使い捨ておむつ1においては、上記アッパーシート50aが、基材に複数の開孔52が形成された多孔シート60に上記便通過用開口部54が形成されたものであり、このアッパーシート50aのそれぞれの開孔52は、図6に示すように、多孔シート60の上面側61における面積Sa1が下面側62における面積Sa2よりも大であり、且つ多孔シート60の上面側61から下面側62に向けて、それぞれの開孔52の面積が漸減するように形成されたものであり、多孔シート60の上面側における開孔の総面積が、多孔シート60の総面積に対して、30〜70%の範囲内である。
ここで、図1は、本発明の使い捨ておむつの第一の実施形態(パンツ型おむつ)をその前方から見た状態を示す図である。また、図2は、本発明の使い捨ておむつの第一の実施形態を展開し、おむつの吸収性本体側から見た状態を示す平面図であり、図3は、図2に示す使い捨ておむつをA−A’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図4は、図2に示す使い捨ておむつをB−B’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図5は、図2に示す使い捨ておむつをC−C’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。また、図6は、図3に示す使い捨ておむつのスキンコンタクトシートを構成するアッパーシートの一部拡大図である。
一般的に、スキンコンタクトシートを備えた使い捨ておむつにおいて、スキンコンタクトシートの便通過用開口部を通過して、着用者の***した便がトップシート上に的確に落下するようにするためには、スキンコンタクトシートを着用者の肌に密着させることが重要である。例えば、スキンコンタクトシートが着用者の肌に密着していないと、着用者の動きによって便通過用開口部の位置と着用者の肛門の位置がずれ、スキンコンタクトシートが機能しなくなるという問題がある。
但し、従来のスキンコンタクトシートを備えた使い捨ておむつは、スキンコンタクトシートとして、撥水性の不織布や、厚さ方向に均一の開孔が形成されたメッシュシート等が用いられているため、スキンコンタクトシートを肌に密着させると、着用者の汗がスキンコンタクトシートとの間にたまり易く、体温で蒸れ易くなったり、肌がスキンコンタクトシートと擦れることにより、刺激を与えたりするという問題があった。
第一の実施形態の使い捨ておむつにおいては、スキンコンタクトシートを構成するアッパーシートとして、上記した特定形状の開孔が形成された多孔シートに便通過用開口部が形成されたものを用いているため、スキンコンタクトシートの肌に当接する側の接触面積を小さくすることにより、スキンコンタクトシートの機能を損なうことなく、肌への密着感を低減させ、着用者の装着感を向上させることができる。
更に、第一の実施形態の使い捨ておむつは、上記スキンコンタクトシートを構成するアッパーシートが、多孔シートの上面側から下面側に向けて、それぞれの開孔の面積が漸減するように構成されており、このことにより、着用者の汗やスキンコンタクトシート上に乗った少量の尿をすばやく下方に落とし込むことができ、スキンコンタクトシート表面のサラットした触感(ドライ性)を保つことができる。
次に、本発明の使い捨ておむつの第二の実施形態について説明する。図7〜図10に示すように、第二の実施形態の使い捨ておむつ100は、吸収体22と、吸収体22の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備え、トップシート18の上方に配置され、便を通過させ得る便通過用開口部54が形成されたスキンコンタクトシート70を更に備え、このスキンコンタクトシート70は、着用者側に配置されたアッパーシート70aと、このアッパーシート70aの下面に配置されたライナーシート70bとが積層された積層構造を有し、アッパーシート70aは、基材の表面に凹凸による複数の窪み部72が形成された凹凸シート80に上記便通過用開口部54が形成されたものであり、窪み部72は、図11に示すように、凹凸シート80の上面側から下面側に向けて、窪み部72の総面積が漸減するように構成されており、凹凸シート80の上面側における窪み部72の総面積が、凹凸シート80の総面積に対して、30〜70%の範囲内である使い捨ておむつ100である。
ここで、図7は、本発明の使い捨ておむつの第二の実施形態を展開し、おむつの吸収性本体側から見た状態を示す平面図であり、図8は、図7に示す使い捨ておむつをD−D’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図9は、図7に示す使い捨ておむつをE−E’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図10は、図7に示す使い捨ておむつをF−F’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。また、図11は、図8に示す使い捨ておむつのスキンコンタクトシートを構成するアッパーシートの一部拡大図である。
第二の実施形態の使い捨ておむつにおいては、これまでに説明の第一の実施形態のように、スキンコンタクトシートのアッパーシートとして、基材に複数の開孔が形成された多孔シートを用いるのではなく、基材の表面に凹凸による窪み部が形成された凹凸シートが用いられている。
第二の実施形態の使い捨ておむつは、スキンコンタクトシートを構成するアッパーシートが、凹凸シートの上面側から下面側に向けて、この窪み部の総面積が漸減するように構成されているため、これまでに説明した図1〜図6に示す本発明の第一の実施形態の使い捨ておむつと同様の効果を得ることができる。
具体的には、第二の実施形態の使い捨ておむつは、着用者の装着感を向上するために、凹凸シートの表面に凹凸による特定形状の窪み部が形成されている。この窪み部によって、スキンコンタクトシートの肌に当接する側の接触面積を小さくし、着用者の装着感を向上させることができる。
また、凹凸シートの上面側から下面側に向けて、窪み部の総面積が漸減するように構成されており、着用者の汗やスキンコンタクトシート上に乗った尿をすばやく下方に落とし込むことができ、スキンコンタクトシート表面のサラットした触感(ドライ性)を保つことができる。
以下、本発明の使い捨ておむつの各構成について更に具体的に説明する。
[1−1]スキンコンタクトシート:
スキンコンタクトシートは、着用者の肌とトップシートとを離隔するための部材であり、トップシートの上方に配置され、便を通過させ得る便通過用開口部が形成されたシート状部材である。このスキンコンタクトシートを備えることによって、着用者の肌には、まずスキンコンタクトシートが接触するため、スキンコンタクトシートの下方に配置されるトップシートは着用者の肌と直接接触し難くなる。即ち、着用者の肌とトップシートとが離隔されることになる。また、トップシートと着用者の肌との間にスキンコンタクトシートという遮蔽層が介在していることにもなる。従って、たとえトップシート上に便が残存していたとしても、その便と着用者の肌とが直接接触する機会を大幅に減少させる効果を奏する。
本実施形態の使い捨ておむつのスキンコンタクトシートは、着用者側に配置されたアッパーシートと、このアッパーシートの下面に配置されたライナーシートとが積層された積層構造を有するものである。具体的には、スキンコンタクトシートが、2枚のシート材(アッパーシートとライナーシート)を貼り合わせることにより構成されている。
また、図2に示す使い捨ておむつ1は、スキンコンタクトシート50としてトップシート18の表面全体を覆うような形状のものを用いている。但し、本発明の使い捨ておむつにおけるスキンコンタクトシートは、このようなものに限定されるわけではなく、トップシートの表面よりも上方に配置されるシート体であれば足りる。
スキンコンタクトシートの固定方法としては、(1)図3に示す使い捨ておむつ1のように、立体ギャザー26a,26bを構成するシート材32a,32bとトップシート18(ないしはバックシート20)との貼り合わせ部分に挟み込むようにスキンコンタクトシート50を固定する方法、(2)立体ギャザーの内側の面であって、立体ギャザーの上端縁と下端縁(起立線)との間の部分にスキンコンタクトシートを固定する方法等を挙げることができる。また、立体ギャザーと接触させることなく、対となる立体ギャザーによって包囲された内側の領域にスキンコンタクトシートを固定してもよい。例えば、(3)立体ギャザーによって包囲された領域のうち、吸収性本体のトップシートとバックシートの貼り合わせ部分(いわゆるフラップ部)にスキンコンタクトシートを固定する方法等を挙げることができる。これらの方法の中では、着用者の肌に対してスキンコンタクトシートを密着させる効果が高いという点で、(1)の方法が好ましい。
[1−1a]アッパーシート:
第一の実施形態の使い捨ておむつにおいては、上記したアッパーシートとして、基材に複数の開孔が形成された多孔シートが用いられ、また、第二の実施形態の使い捨ておむつにおいては、基材の表面に凹凸による複数の窪み部が形成された凹凸シートが用いられている。
上記した複数の開孔が形成された多孔シートや、その表面に凹凸による複数の窪み部が形成された凹凸シートは、スキンコンタクトシートの肌に当接する側の接触面積を小さくすることができるとともに、この開孔や窪み部によって液をすばやく下方に落とし込むことができる。
図2〜図5に示す第一の実施形態の使い捨ておむつ1においては、スキンコンタクトシート50のアッパーシート50aが、開孔52が形成されたパンチングシートとなっており、この開孔52によってアッパーシート50aの略全体が液透過性シートとして構成された例である。なお、図2〜図5においては、開孔52の平面形状は円形状となっているが、これに限定されない。楕円、矩形状等、公知の各種形状とすることができる。また、図2〜図5においては、アッパーシート50a略全面にわたって均一に開孔52が形成されているが、これに限定されない。なお、このような開孔52を形成することによって、肌への密着感を低減させることができるため、少なくとも着用者の肌が多く接触する部位、例えば、臀部に形成されていることが好ましく、アッパーシート50a略全面に形成されていることが更に好ましい。
開孔の形状については、特に制限はないが、円形、楕円などが好ましい。開孔の大きさは円形の場合、上面側における直径(最大径)が1〜10mmの範囲が好ましい。楕円の場合、短径が1〜5mm、長径が3〜10mmが好ましい。このように構成することによって、スキンコンタクトシートが肌に全面で接触することがなく、また汗や尿の通過が良好に行われる。例えば、開孔の大きさが小さすぎると、肌に当接する側の接触面積が大きくなり、装着感が悪くなることがある。一方、開孔の大きさが大きすぎると、トップシートが露出して着用者の肌に触れることが多くなるので、快適性が低下することがある。
なお、第一の実施形態の使い捨ておむつにおいては、アッパーシートを構成する多孔シートの上面側における開孔の総面積が、多孔シートの総面積に対して、30〜70%の範囲内であるが、多孔シートの総面積に対して、40〜70%の範囲内であることが好ましく、50〜70%の範囲内であることが更に好ましい。このように構成することによって、着用者の装着感をより向上させることができる。
なお、「多孔シートの上面側における開孔の総面積」は、多孔シートの上面側を上にして、その多孔シートを平面上に載置した際に、上記平面に垂直な方向から確認することのできる開孔の面積の総和のことである。また、「多孔シートの総面積」とは、上記平面上に載置した多孔シートの開孔が形成された領域を含むシート全体の面積(上面の面積)のことである。なお、この開孔の面積の割合は、便通過用開口部の形成されていない領域における割合を示すものである。
また、第一の実施形態の使い捨ておむつにおいは、上記多孔シートの上面側における開孔の面積Sa1が、下面側における開孔の面積Sa2の1.5〜5倍であ、2〜4.5倍であることが更に好ましい。このように構成することによって、着用者の装着感をより向上させることができるとともに、スキンコンタクトシート表面のサラットした触感(ドライ性)を保つことができる。
なお、「多孔シートの上面側における開孔の面積Sa1」は、多孔シートの最も上面側に位置する開口部分の面積のことであり、「多孔シートの下面側における開孔の面積Sa2」とは、多孔シートの最も下面側に位置する開口部分の面積のことである。例えば、開孔が多孔シートの下面側に突出しており、シート状の基材の下面よりも開孔の開口部分がより下方に位置する場合には、多孔シートの下面側における開孔の面積Sa2は、基材の下面よりも突出した位置における開口部分の面積とする。
図2〜図6に示す多孔シート60は、基材の開孔52が形成された周縁部分が、基材の下面側に向けて、それぞれの開孔52の面積が漸減するように突出して形成されたものである。このため、図2〜図6に示すアッパーシート50aは、基材自体の厚さよりも、開孔52の深さ(開孔52の上面側から下面側までの距離)が長くなるように構成されている。
なお、第一の実施形態の使い捨ておむつにおいては、例えば、図12〜図14に示すように、基材の厚さ方向に、上面側61から下面側62に向けて、それぞれの開孔52の面積が漸減するような円錐台形状の開孔52が形成されたものであってもよい。このようなアッパーシート50a(多孔シート60)は、開孔52の形成が極めて容易であり、簡便に製造することができる。図14に示す開孔52は、多孔シート60の上面側61における面積Sa3が下面側62における面積Sa4より大であり、且つ多孔シート60の上面側61から下面側62に向けて、それぞれの開孔52の面積が漸減するように形成されたものである。
ここで、図12は、本発明の第一の実施形態の使い捨ておむつの他の例を、図3に示す断面図と同様の断面で切断した概略断面図であり、図13は、本発明の第一の実施形態の使い捨ておむつの他の例を、図5に示す断面図と同様の断面で切断した概略断面図であり、図14は、図12に示す使い捨ておむつのスキンコンタクトシートを構成するアッパーシートの一部拡大図である。なお、図12〜図14において、図1〜図5に示す使い捨ておむつの各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
このように、第一の実施形態の使い捨ておむつに用いられる多孔シートは、その上面側から下面側に向けて、それぞれの開孔の面積が漸減するように開孔が形成されていれば、開孔の形状については特に制限はない。例えば、開孔の形状としては、円錐台形状、逆釣鐘形状、朝顔形状等の形状を挙げることができる。
また、この開孔は、多孔シートの厚さ方向の少なくとも一部において面積が漸減しており、それ以外の部位においては、開孔の面積が一定となるように構成されていてもよい。
多孔シートを構成する基材としては、液不透過性シート又は撥水性シートを用いる。このようなシートを用いることにより、一旦、スキンコンタクトシートを通過してトップシート上に導かれた尿や軟便がスキンコンタクトシートから染み出して着用者の肌に付着する事態(いわゆる「尿戻り、便戻り」)を有効に防止することが可能となるため好ましい。中でも、液体の透過性を低下させることができるのは勿論のこと、長時間着用した際にもさらっとした触感(ドライ性)を維持することができる撥水性シートが好ましく、通気性に優れ、肌触りも良好な撥水性の不織布シートを用いることが更に好ましい。
液不透過性シートとしては、例えば、使い捨ておむつのバックシートの構成材料として用いられるポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができる。
撥水性シートとしては、スパンボンド不織布やカードエンボス不織布等の不織布を用いてもよいが、耐水圧が高いという理由から、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)不織布、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)不織布等の不織布を用いることが好ましい。
なお、第一の実施形態の使い捨ておむつにおいては、このような多孔シートが、熱可塑性樹脂からなる不織布に開孔が形成されたものであることが好ましい。このように構成することによって、開孔の加工適性に優れ、安価で安定した品質を得ることができる。
また、第二の実施形態の使い捨ておむつのアッパーシートは、図7〜図10に示すように、基材の表面に凹凸による複数の窪み部72が形成された凹凸シート80に便通過用開口部54が形成されたものである。なお、図7〜図10においては、アッパーシート70aの上面全体に凹凸による窪み部72が形成された例を示しているが、これに限定されることはない。なお、第二の実施形態においては、着用時においてスキンコンタクトシート(アッパーシート)に着用者からの力の掛かり易い臀部には少なくとも窪み部が形成されていることが好ましく、凹凸シートの上面全体に窪み部が形成されていることがより好ましい。
このような凹凸シートとしては、例えば、合成樹脂を原料とする短繊維からなるウェブを形成し、エンボス加工を施して形成することもできるし、ウォータージェット加工により形成することもできる。具体的な方法としては、凸ロールとプレーンロールからなる一対のロール間にウェブを通し、加熱、加圧によりシート表面に窪み部を形成する方法を挙げることができる。
なお、図7〜図10に示す使い捨ておむつ100においては、アッパーシート70a(凹凸シート80)の上面に凹状の窪みが形成され、この窪みによる窪み部72が形成された例を示しているが、例えば、凹状の窪みと凸状の突起とが交互に形成されて窪み部が形成されていてもよいし、また、上面に凸状の突起が形成され、この突起以外の部位によって、相対的な窪み部が形成されていてもよい。また、図7〜図10においては、アッパーシート70a(凹凸シート80)の上面側にのみ凹凸が形成されているが、例えば、シートの両面に凹凸が形成されていてもよい。
なお、第二の実施形態の使い捨ておむつにおいては、このような凹凸シートが、熱可塑性樹脂からなる不織布に窪み部が形成されたものであることが好ましい。このような不織布としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを挙げることができる。このように構成することによって、凹凸の加工適性に優れ、安価で安定した品質を得ることができる。
なお、第二の実施形態の使い捨ておむつにおいては、凹凸シートの上面側における窪み部の総面積が、凹凸シートの総面積に対して、30〜70%の範囲内であるが、凹凸シートの総面積に対して、40〜70%の範囲内であることが好ましく、50〜70%の範囲内であることが更に好ましい。このように構成することによって、着用者の装着感をより向上させることができる。なお、この窪み部の面積の割合は、便通過用開口部の形成されていない領域における割合を示すものである。
なお、第二の実施形態の使い捨ておむつにおいては、図11に示すように、凹凸シート80の上面側における窪み部72の総面積Sb1が、窪み部72の深さの中間位置における窪み部の総面積Sb2の1.2〜4倍であ、1.5〜3.5倍であることが更に好ましい。このように構成することによって、スキンコンタクトシート表面のサラットした触感(ドライ性)を保つことができる。
[1−1b]ライナーシート:
ライナーシートは、アッパーシートの下面に配置されるシート材であり、本発明の使い捨ておむつのスキンコンタクトシートは、アッパーシートとライナーシートとが積層された積層構造を有している。このように構成することによって、2枚のシート材(アッパーシートとライナーシート)の層間に、後述する開口部伸縮材を配置することが可能となり、必要最小限の伸縮材によりスキンコンタクトシートに伸縮力を付与することができるという効果を奏するため好ましい。
例えば、図2〜図5に示すパンツ型使い捨ておむつ1は、スキンコンタクトシート50が、アッパーシート50aとライナーシート50bの2枚のシート材から構成されており、その層間に開口部伸縮材30が挟み込まれるように配置された例である。なお、図示の例では、アッパーシート50aとライナーシート50bが同一形状に形成され、一方のシート材が他方のシート材と完全に重複する形で積層シートが構成されているが、少なくとも、開口部伸縮材が配置される部分が積層シートとなっていれば、その層間に開口部伸縮材を配置することは可能である。
ライナーシートを構成するシート材としては、液透過性のシートが用いられる。具体的には、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。本発明においては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いる。
[1−1c]便通過用開口部:
スキンコンタクトシートを構成するシート材には、着用者の***した便を通過させ得る便通過用開口部が形成されている必要がある。このような構造とすることによって、着用者の***した便がスキンコンタクトシートを通過してトップシート上に落下することになり、便と着用者の肌とが直接接触する機会を大幅に減少させることが可能となる。
便通過用開口部は便を通過させ得る形状であるかぎり、その形状について特に制限はない。即ち、便を通過させ得る「開口部」には、円形開口部、楕円形開口部、菱形開口部等のいわゆる開口部(孔)の他、直線状スリット、十字状スリット、3本以上のスリットを交差させた星型スリット等のスリットも含まれる。中でも、おむつの前後方向(長手方向)を長軸方向とする楕円形開口部、或いは星型スリットが好ましい。楕円形開口部には、便がスキンコンタクトシートの開口部を通過し易いという利点があり、星型スリットには、一旦、スキンコンタクトシートの開口部を通過してトップシート上に落下した便が、再びスキンコンタクトシートの開口部から露出し、着用者の臀部を汚してしまうことを有効に防止することができるという利点がある。
例えば、図2に示す使い捨ておむつ1は、スキンコンタクトシート50のおむつの股下部4に相当する部分に、便通過用開口部54として、おむつの前後方向に長い楕円形状の便通過用開口部を形成した例である。なお、孔やスリットのサイズについては、「便を通過させる」という機能を考慮した上で適宜決定すればよい。
なお、スキンコンタクトシートには、前記便通過用開口部より前身頃側に、尿通過用の開口部が形成されていてもよい。即ち、スキンコンタクトシートには、便通過用開口部と尿通過用開口部との2つの開口部が形成されていることが好ましい。
前記のように尿通過用開口部を形成することによって、この尿通過用開口部を通過させて着用者の***した尿をスキンコンタクトシートとトップシートの間の空間に確実に流入させることが可能となり、スキンコンタクトシートを伝って尿が拡散し、おむつの脚周り開口部等からの横漏れを生ずる事態を有効に防止することができる。例えば、図2に示す使い捨ておむつ1は、楕円形状の便通過用開口部54に加えて、おむつの前後方向に長い楕円形状の尿通過用開口部56を更に形成した例である。図示の例では、便通過用開口部54はおむつの股下部4に相当する部分に形成され、尿通過用開口部56は便通過用開口部54よりも前身頃2側の部分に形成されている。
前記のように2つの開口部(便通過用開口部と尿通過用開口部)が形成されている場合には、スキンコンタクトシートとトップシートとの間の空間を、便通過用開口部に連通する空間と尿通過用開口部に連通する空間とに区画する分離壁を設けることが好ましい。
尿と便とが混ざるとアンモニアが発生し、このアンモニアが環境をアルカリ性にし、便中の酵素がアルカリ性雰囲気で強く活性化され、この酵素及びアンモニアによって皮膚の弱った部分が炎症を起こし、おむつかぶれが発生することが報告されている(山本一哉、皮膚臨床30、949〜956頁(1998年))。前記のような分離壁を設けることによって、着用者の***した尿を便と分離した状態で吸収・保持させることが可能となるため、尿と便が混ざり難くなり、おむつかぶれを効果的に防止することができる。
便通過用開口部や尿通過用開口部(以下、単に開口部ということがある)には、その外縁に伸縮材(開口部伸縮材)を配置することが好ましい。開口部伸縮材を配置すると、スキンコンタクトシートに張力がかかるので、スキンコンタクトシートにコシを持たせることができる。従って、スキンコンタクトシートがへたってトップシート側に落ち込む事態を防止することができ、スキンコンタクトシートを着用者の肌に接触し易くさせるという利点がある。また、開口部伸縮材を配置すると、スキンコンタクトシートを収縮させ、トップシート、吸収体、バックシートは下側(外装部材側)に向かって撓ませる力を作用させることができる。従って、スキンコンタクトシートをトップシートから浮かせた状態を維持することができ、スキンコンタクトシートとトップシートとを確実に離隔させることが可能となる。
開口部伸縮材としては、従来の使い捨ておむつで使用されてきた伸縮材を好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性材からなる糸ゴム、平ゴムの他、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)等を挙げることができる。
開口部伸縮材の配置パターンは、前記効果を発揮し得るパターンであるかぎり特に制限はないが、開口部に確実に伸縮力を作用させるため、開口部伸縮材が開口部の周縁を取り囲むようなパターンに配置されていることが好ましい。例えば、開口部の周縁を取り囲むように、円形、楕円形、菱形等のパターンで開口部伸縮材を配置すればよい。
また、開口部伸縮材として2本の開口部伸縮材を用い、その2本の開口部伸縮材が開口部の前後の少なくとも1点で交差し、開口部の周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置されていることも好ましい形態の一つである。このようなパターンで開口部伸縮材を配置すると、開口部伸縮材をおむつの前後方向に向かって連続的に配置することが可能となるため、使い捨ておむつの連続的な製造が容易になるという利点があり好ましい。
例えば、図2に示す使い捨ておむつ1は、開口部伸縮材30として2本の開口部伸縮材30a,30bを用い、その2本の開口部伸縮材30a,30bが便通過用開口部54と尿通過用開口部56の間の点Pで交差し、便通過用開口部54と尿通過用開口部56の周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置した例である。このようなパターンで開口部伸縮材30a,30bを配置すると、吸収性本体14が長手方向に向かって連続して配置されたような吸収性本体連続体を容易に製造することが可能となる。
また、図2に示す使い捨ておむつ1は、股下部4の中央で開口部伸縮材30a,30bが交差する配置となっている。このような配置とすることにより、おむつの前身頃2側や後身頃6側よりも股下部4(即ち、点P近傍)において幅方向(おむつ左右方向)への伸縮力を大きく作用させることができる。従って、スキンコンタクトシート50の中でも比較的弛み易い、便通過用開口部54と尿通過用開口部56との間の部分を着用者の肌に対してより密着させる効果がある。
開口部伸縮材の配置方法は特に限定されないが、例えば、スキンコンタクトシートを構成するアッパーシートとライナーシートの間に開口部伸縮材を挟み込むように配置することが好ましい。このような配置方法を採用すると、必要最小限の伸縮材によりスキンコンタクトシートに伸縮力を付与することができるという効果を奏するため好ましい。
開口部伸縮材は、スキンコンタクトシートに対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールをはじめとする熱や超音波等による溶着であってもよい。
開口部伸縮材は、開口部に十分な伸縮力を作用させるため、伸長状態で固定することが好ましい。例えば、開口部伸縮材が天然ゴムや合成ゴムである場合には、150〜400%の伸長状態で固定することが好ましく、200〜300%の伸長状態で固定することがより好ましい。このような範囲の伸長状態で固定することにより、開口部に十分な伸縮力を作用させ、かつ、開口部が必要以上に縮小されるのを防止することができる。
[1−2]吸収体:
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
吸収体を構成する吸収性材料としては、使い捨ておむつ、その他の吸収性物品、例えば、使い捨ておむつに通常使用される従来公知の吸収性材料、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す)、親水性シート等を挙げることができる。フラッフパルプとしては木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、SAPとしてはポリアクリル酸ナトリウムを、親水性シートとしてはティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることが好ましい。
これらの吸収性材料は、通常、単層ないしは複層のマット状として用いられる。この際、前記の吸収性材料のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部程度のSAPを併用したものが好ましい。この際、SAPはフラッフパルプの各マット中に均一に混合されていてもよいし、複層のフラッフパルプの層間に層状に配置されていてもよい。
吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装されることが好ましい。通常、吸収体は、トップシートとバックシートの間に挟み込まれ、その周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートとの間に介装される。従って、吸収体の周縁部にはトップシートとバックシートの間に吸収体が介装されていないフラップ部が形成されることになる。
吸収体は、その全体が親水性シートによって包み込まれていることが好ましい。このような構成は、吸収体からSAPが漏洩することを防止し、吸収体に形状安定性を付与することができるという利点がある。
吸収体の形状については特に制限はないが、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品において使用される形状、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等を挙げることができる。
[1−3]トップシート:
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、後述するテープ型おむつにおいては、おむつの中央部には液透過性材料からなるトップシート(センターシート)を配置し、おむつのサイドフラップ部分には撥水性材料からなるトップシート(サイドシート)を配置する形態がよく利用される。
[1−4]バックシート:
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
なお、バックシートには、その外表面側にシート材(カバーシート)を貼り合わせてもよい。このカバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。
カバーシートを構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。
[1−5]吸収性本体:
2ピースタイプのパンツ型おむつにおいては、トップシート、バックシート及び吸収体を、吸収・保持機能を担う「吸収性本体」という一つの部材として構成し、これとは別個に製造された外装部材と接合することにより使い捨ておむつを構成する。この吸収性本体は、生理用ナプキン等と同様に、吸収体の上面側にトップシート、下面側にバックシートが配置されたものであり、トップシートとバックシートとの間に吸収体が介装された構造となっている。本発明の使い捨ておむつは、例えば、図3に示す使い捨ておむつ1の吸収性本体14のように、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟み込み、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体を備えたものである。
吸収性本体は、少なくともおむつの股下部をカバーするサイズに構成される。但し、漏れ防止の効果を確実なものとするため、股下部のみならず前身頃や後身頃の一部をもカバーする大きさに構成することが好ましい。吸収性本体は、例えば、ホットメルト接着剤等を用いて、外装部材に対して固定することができる。
[1−6]外装部材:
外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。
2ピースタイプのパンツ型おむつでは、着用者の***物を吸収し、保持する吸収・保持機能については、専ら吸収性本体が果たすことになるので、外装部材を構成する材料として液不透過性材料を用いる必要はない。外装部材を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維によって構成された不織布等を挙げることができる。
そして、外装部材は、脚周り伸縮材等を挟み込んだ状態で固定するために、2枚以上の不織布を貼り合わせて構成されることが多い。例えば、図2〜図5に示す使い捨ておむつ1は、外装部材16を2枚の不織布から構成し、その2枚の不織布の間に脚周り伸縮材40、ウエスト周り伸縮材42及び腹周り伸縮材44を挟み込み固定した例である。
[1−7]立体ギャザー:
立体ギャザーは、着用者の***した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。この立体ギャザーを形成することにより、スキンコンタクトシートの上に尿が***され、スキンコンタクトシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
立体ギャザーの構成は、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に使用される構成を採用することができる。例えば、シート材の一部に伸縮材(立体ギャザー伸縮材)を配置し、その立体ギャザー伸縮材によってシート材にギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。
立体ギャザーを構成するシート材としては、立体ギャザーの防漏性を向上させるという観点から、撥水性材料を用いる。撥水性材料としては、スパンボンドやカードエンボス等の不織布を用いてもよいが、耐水圧が高いという理由から、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)等の不織布を用いることが好ましい。
立体ギャザーは、吸収性本体のトップシートやバックシートを折り返すことにより形成することができる。しかしながら、立体ギャザーは、トップシート、バックシート等とは全く別個のシート材を貼り合わせて形成することがより好ましい。
立体ギャザーは、尿の横漏れを防止するという目的から、スキンコンタクトシートの両側に形成されていることが好ましい。中でも、スキンコンタクトシートの両側縁部に沿って形成されていることが好ましい。こうすることにより、スキンコンタクトシートの上に尿が***され、スキンコンタクトシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが確実に防波堤としての機能を果たし、脚周り開口部からの横漏れを有効に防止することができる。
例えば、図2〜図5に示す使い捨ておむつ1の場合には、吸収性本体14の両側縁部までスキンコンタクトシート50が配置されており、立体ギャザー26a,26bをそのスキンコンタクトシート50の両側縁、即ち、吸収性本体14の両側縁に沿って形成した例である。なお、図2〜図5に示す使い捨ておむつ1は、立体ギャザー26a,26bが吸収性本体14の両側縁全域にわたって形成された例であるが、尿の横漏れを防止するという目的から、少なくともおむつの股下部に相当する部分に配置されていればよい。
なお、使い捨ておむつにおいては、少なくとも一対の立体ギャザーが形成されていることが好ましいが、二対以上形成されていてもよい。
[1−8]各種伸縮材:
パンツ型の使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが一般的であり、更に腹周り伸縮材を配置することが好ましい。
脚周り伸縮材は、脚周り開口部に沿って配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。このウエストギャザーにより、ウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの尿漏れを防止することができる他、着用者へのおむつのフィット性が良好となり、おむつのずり下がりが防止される。
腹周り伸縮材は、ウエスト周り開口部と脚周り開口部との間の部分(即ち、着用者の腹周りに相当する部分)に配置される伸縮材である。腹周り伸縮材を配置することによって、着用者の腹周りに伸縮性に富むタミーギャザーを形成することができる。このタミーギャザーは、ウエストギャザーと相俟って、おむつのフィット性やずり下がり防止効果を一層優れたものとすることができる。
なお、図1及び図2に示す使い捨ておむつ1は、脚周り開口部の周縁には複数本の脚周り伸縮材40を配置し、ウエスト周り開口部の周縁にはウエスト周り開口部を取り囲むように複数本のウエスト周り伸縮材42を配置し、更に、ウエスト周り開口部と脚周り開口部との間の部分(即ち、着用者の腹周りに相当する部分)には、着用者の腹周りを取り囲むように複数本の腹周り伸縮材44を配置した例である。
これらの伸縮材については、既に述べた開口部伸縮材と同様の構成を採用することができる。そして、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。
[2]製造方法:
以下、本発明の使い捨ておむつを製造する方法の一例を、図1〜図5に示す使い捨ておむつ1(2ピースタイプのパンツ型おむつ)を製造する場合の例により説明する。
[2−1]吸収性本体の製造:
バックシート20の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって吸収性本体14を得る。
[2−2]立体ギャザーの製造:
シート材32a(32b)の一方の端部を折り返し、その折り返し部分に、2本の立体ギャザー伸縮材36a、36b(36c,36d)を挟み込んだ状態で貼り合わせることによって、立体ギャザー26a(26b)を得る。
[2−3]スキンコンタクトシートの製造:
ライナーシート50bの上面に、2本の開口部伸縮材30a,30bを所定のパターンに配置しつつ、アッパーシート50aを貼り合わせる。この際、2本の開口部伸縮材30a,30bは、後に形成される便通過用開口部54及び尿通過用開口部56の間の点Pで交差し、便通過用開口部54と尿通過用開口部56の周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置する。
第一の実施形態の使い捨ておむつ1を製造する際には、上記したアッパーシート50aとして、基材に複数の開孔52が形成された多孔シート60を用いる。この多孔シートとしては、多孔シートの上面側における開孔の面積が下面側における面積より大であり、且つ多孔シートの上面側から下面側に向けて、それぞれの開孔の面積が漸減するように形成されたものとし、この多孔シートの上面側における開孔の総面積が、多孔シートの総面積に対して、30〜70%の範囲内となるものを用いる。
なお、第二の実施形態の使い捨ておむつを製造する場合には、アッパーシートとして、基材の表面に凹凸による複数の窪み部が形成された凹凸シートを用いる。
次いで、貼り合わされたライナーシート50bとアッパーシート50aに、便通過用開口部54及び尿通過用開口部56を形成する。こうすることによって、2本の開口部伸縮材30a,30bが便通過用開口部54と尿通過用開口部56の間の点Pで交差し、便通過用開口部54と尿通過用開口部56の周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置された2層構造のスキンコンタクトシート50を得る。
[2−4]吸収性本体へのスキンコンタクトシート等の付設:
吸収性本体14を構成するトップシート18の表面に、スキンコンタクトシート50を貼り合わせた後、吸収性本体14とスキンコンタクトシート50の側縁を挟み込むように、立体ギャザー26a,26bを貼り合わせる。
[2−5]外装部材の製造:
まず、外装部材16となる不織布を2枚用意し、このうちの1枚の不織布の上面に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40を配置し接着固定する。そして、この上面に、更にもう1枚の不織布を積層し固定することにより、2枚の不織布の間に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40が介装された外装部材16を得る。
[2−6]使い捨ておむつの製造:
外装部材16の股下部近傍に、吸収性本体14を配置し固定する。次いで、吸収性本体14を内側にして、前身頃2と後身頃6とを合わせるように二つ折りにし、前身頃2と後身頃6とをヒートシール等の手段により接合し、接合部8を形成することによって、図1に示す使い捨ておむつ1を製造することができる。
前記のような一連の工程は、機械的な手段によって連続的に行うことが可能である。例えば、長尺のシート材や伸縮材をローラーから連続的に送出する等の方法・装置を採用することにより、使い捨ておむつの連続製造が可能となり、生産性の向上に資する。
[3]本発明の適用対象:
本発明の使い捨ておむつの適用対象は、前記2ピースタイプのパンツ型おむつに限られるものではなく、例えば、1ピースタイプのパンツ型おむつやテープ型おむつにも適用することができる。即ち、特定の形状の開孔又は窪み部が形成されたアッパーシートを用いたスキンコンタクトシートを備えているかぎり、本発明の使い捨ておむつの効果を享受することができる。
なお、「1ピースタイプ」とは、2ピースタイプと同様に、トップシート、バックシート、吸収体を備えているが、吸収・保持機能を担う吸収体がトップシートとバックシートの間に介装(内蔵)され、装着機能を担うトップシート及び/又はバックシートと一体的に構成されたタイプのおむつを意味するものとする。
また、「テープ型おむつ」とは、トップシートと、バックシートと、両シートの間の少なくとも一部に介装された吸収体と、装着用のテープファスナーとを備え、テープファスナーによっておむつの前身頃と後身頃とを相互に固定し得る使い捨ておむつを意味するものとする。「テープ型おむつ」にも、パンツ型おむつと同様に「1ピースタイプ」と「2ピースタイプ」が存在するが、本発明の使い捨ておむつはいずれのタイプのテープ型おむつにも適用可能である。
本発明の使い捨ておむつは、乳幼児用、或いは介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の使い捨ておむつとして好適に利用することができる。
本発明の使い捨ておむつの第一の実施形態をその前方から見た状態を示す図である。 本発明の使い捨ておむつの第一の実施形態を展開し、おむつの吸収性本体側から見た状態を示す平面図である。 本発明の使い捨ておむつの第一の実施形態の概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをA−A’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の使い捨ておむつの第一の実施形態の概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをB−B’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の使い捨ておむつの第一の実施形態の概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをC−C’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 図3に示す使い捨ておむつのスキンコンタクトシートを構成するアッパーシートの一部拡大図である。 本発明の使い捨ておむつの第二の実施形態を展開し、おむつの吸収性本体側から見た状態を示す平面図である。 本発明の使い捨ておむつの第二の実施形態の概略断面図であり、図7に示す使い捨ておむつをD−D’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の使い捨ておむつの第二の実施形態の概略断面図であり、図7に示す使い捨ておむつをE−E’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の使い捨ておむつの第二の実施形態の概略断面図であり、図7に示す使い捨ておむつをF−F’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 図8に示す使い捨ておむつのスキンコンタクトシートを構成するアッパーシートの一部拡大図である。 本発明の第一の実施形態の使い捨ておむつの他の例を、図3に示す断面図と同様の断面で切断した概略断面図である。 本発明の第一の実施形態の使い捨ておむつの他の例を、図5に示す断面図と同様の断面で切断した概略断面図である。 図12に示す使い捨ておむつのスキンコンタクトシートを構成するアッパーシートの一部拡大図である。
符号の説明
1,100:使い捨ておむつ、2:前身頃、4:股下部、6:後身頃、14:吸収性本体、16:外装部材、18:トップシート、20:バックシート、22:吸収体、26,26a,26b:立体ギャザー、30,30a,30b:開口部伸縮材、32,32a,32b:シート材、36,36a,36b,36c,36d:立体ギャザー伸縮材、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、44:腹周り伸縮材、50:スキンコンタクトシート、50a:アッパーシート、50b:ライナーシート、52:開孔、54:便通過用開口部、56:尿通過用開口部、60:多孔シート、61:上面側(多孔シートの上面側)、62:下面側(多孔シートの下面側)、70:スキンコンタクトシート、70a:アッパーシート、70b:ライナーシート、72:窪み部、80:凹凸シート、81:上面側(凹凸シートの上面側)、82:下面側(凹凸シートの下面側)、Sa1,Sa2,Sa3,Sa4:面積(開孔の面積)、Sb1,Sb2:面積(窪み部の面積)。

Claims (6)

  1. 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備え、
    前記トップシートの上方に配置され、便を通過させ得る便通過用開口部が形成されたスキンコンタクトシートを更に備え、
    前記スキンコンタクトシートは、着用者側に配置されたアッパーシートと、前記アッパーシートの下面に配置されたライナーシートとが積層された積層構造を有し、
    前記アッパーシートは、基材である液不透過性シート又は撥水性シートに複数の開孔が形成された多孔シートに前記便通過用開口部が形成されたものであり、且つ前記ライナーシートは、熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したシートに前記便通過用開口部が形成されたものであり、
    複数の前記開孔は、前記多孔シートの上面側における面積が下面側における面積より大であり、且つ前記多孔シートの上面側から下面側に向けて、それぞれの前記開孔の面積が漸減するように形成されたものであり、
    前記多孔シートの上面側における前記開孔の総面積が、前記多孔シートの総面積に対して、30〜70%の範囲内であり、且つ前記多孔シートの上面側における前記開孔の面積が、前記多孔シートの下面側における前記開孔の面積の、1.5〜5倍である使い捨ておむつ。
  2. 前記多孔シートは、前記基材の前記開孔が形成された周縁部分が、前記基材の下面側に向けて、それぞれの前記開孔の面積が漸減するように突出して形成されたものである請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備え、
    前記トップシートの上方に配置され、便を通過させ得る便通過用開口部が形成されたスキンコンタクトシートを更に備え、
    前記スキンコンタクトシートは、着用者側に配置されたアッパーシートと、前記アッパーシートの下面に配置されたライナーシートとが積層された積層構造を有し、
    前記アッパーシートは、基材の表面に凹凸による複数の窪み部が形成された凹凸シートに前記便通過用開口部が形成されたものであり、且つ前記ライナーシートは、熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したシートに前記便通過用開口部が形成されたものであり、
    前記窪み部は、前記凹凸シートの上面側から下面側に向けて、前記窪み部の総面積が漸減するように構成されており、
    前記凹凸シートの上面側における前記窪み部の総面積が、前記凹凸シートの総面積に対して、30〜70%の範囲内であり、前記凹凸シートの上面側における前記窪み部の総面積が、前記窪み部の深さの中間位置における前記窪み部の総面積の1.2〜4倍の範囲内である使い捨ておむつ。
  4. 前記凹凸シートが、熱可塑性樹脂からなる不織布に前記窪み部が形成されたものである請求項に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記スキンコンタクトシートを構成する前記アッパーシートと前記ライナーシートとの間には、前記便通過用開口部の外縁に沿って配置された、少なくとも一対の開口部伸縮材が付設されている請求項1〜のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記スキンコンタクトシートの両側に、立体的に起立可能な防漏壁である立体ギャザーが少なくとも一対形成されている請求項1〜のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
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