JP4604926B2 - 車両のトラクション制御装置、及び車両のトラクション制御方法 - Google Patents

車両のトラクション制御装置、及び車両のトラクション制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両の走行時に駆動輪が駆動スリップすることを抑制する車両のトラクション制御装置、及び車両のトラクション制御方法に関する。
一般に、車両の走行時には、搭乗者がアクセルぺダルを踏込み操作した際に、各車輪のうちエンジンからの駆動力に基づき駆動する駆動輪(例えば、前輪駆動車の場合には左右の前輪)が駆動スリップすることがある。こうした駆動輪の駆動スリップは、車両の走行の安定性を損なう。そこで、従来から駆動輪の駆動スリップを抑制する装置及び方法として、例えば特許文献1に記載の車両のトラクション制御装置、及び車両のトラクション制御方法が提案されている。
すなわち、特許文献1に記載の車両のトラクション制御装置は、駆動輪に制動力を付与するための液圧回路を備えており、この液圧回路において最もマスタシリンダ側には、比例電磁弁とリリーフ弁とからなる比例差圧弁が配設されている。そして、車輪速度の変化等に基づき駆動輪のスリップ量が予め設定されたスリップ量閾値(例えば「3」)よりも大きくなった場合には、駆動輪が駆動スリップしたと判断する。この場合、比例差圧弁を閉じ状態とすると共に、液圧回路上に設けられたポンプを駆動させ、リザーバから供給されるブレーキオイルにより液圧回路内のブレーキ液圧を上昇させるようになっている。そして、このブレーキ液圧の上昇に対応した制動力を駆動輪に付与し続けることにより、駆動輪の回転速度を低下させ、その結果、駆動スリップの発生を抑制するようになっている。
特開2005−35441号公報(図1)
ところで、特許文献1に記載の車両のトラクション制御装置では、駆動輪において駆動スリップが大なり小なり発生している間は、そのスリップ量の変化が上昇傾向にあるか下降傾向にあるかに関係なく、液圧回路内のブレーキ液圧(駆動輪に付与される制動力に対応する)が増圧され続けることになる。そのため、図5に示すように、駆動輪のスリップ量が最も大きくなった場合に、液圧回路内のブレーキ液圧が未だ最大圧力に到達していないことがある一方で、駆動輪のスリップ量がスリップ量閾値以下になった場合に、液圧回路内のブレーキ液圧が最大圧力に到達することがある。すなわち、駆動輪のスリップ量の増加に伴い、液圧回路内のブレーキ液圧を比較的高くする必要がある場合において、ブレーキ液圧が低いままである一方で、駆動輪のスリップ量の減少に伴い、液圧回路内のブレーキ液圧が比較的低くてもよい場合において、ブレーキ液圧が高くなってしまうおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液圧回路内のブレーキ液圧を駆動輪のスリップ量の増減変化に適切に対応させて変化させることができる車両のトラクション制御装置及び車両のトラクション制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、車両のトラクション制御装置にかかる請求項1に記載の発明は、液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧を可変させる液圧可変手段(38,39,52,56,M)と、該液圧可変手段(38,39,52,56,M)の駆動に基づき前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧が増圧した際に、車両の駆動輪(FR,FL)に制動力を付与する制動手段(36a,36b)と、駆動スリップした駆動輪(36a,36b)のスリップ量(SLP)を検出するスリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)と、該スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)が前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を検出した場合に、該スリップ量(SLP)が予め設定したスリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に前記ブレーキ液圧を前記検出されたスリップ量(SLP)に対応した最大圧力まで上昇させると共に該最大圧力から最小圧力まで下降させるための制御量(PI,PI1,PI2)を設定する制御量設定手段(60)と、該制御量設定手段(60)により設定された前記ブレーキ液圧の制御量(PI,PI1,PI2)に基づき前記液圧可変手段(38,39,52,56,M)の駆動制御を行う制御手段(60)とを備え、前記液圧可変手段は比例差圧弁を含み、該比例差圧弁は前記液圧回路における該比例差圧弁よりも液圧発生側と前記制動手段側とでブレーキ液圧差を発生させるものであって、前記制御量設定手段は、前記比例差圧弁におけるブレーキ液圧差を前記制御量である指示液圧として設定するよう構成され、前記制御手段は、該制御量設定手段により設定された指示液圧となるように前記比例差圧弁の駆動制御を行うよう構成されたたことを要旨とする。
上記構成では、駆動輪のスリップ量がスリップ量閾値よりも大きい場合には、駆動輪のスリップ量の増減変化に応じて液圧回路内のブレーキ液圧が変化することになり、そのブレーキ液圧の制御量に応じた制動力が駆動輪に付与される。しかも、駆動輪のスリップ量がスリップ量閾値よりも大きい状態から該スリップ量閾値以下となった場合には、液圧回路内のブレーキ液圧が最低圧力となるため、駆動輪に制動力が付与されることはほとんどない。すなわち、液圧回路内のブレーキ液圧を駆動輪のスリップ量の増減変化に適切に対応させて変化させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両のトラクション制御装置において、前記制御量設定手段(60)は、前記スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)により検出された前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)と該スリップ量(SLP)の大きさに比例したブレーキ液圧の制御量(PI1)を設定するためのスリップ量定数(Ka)との積を演算するものであることを要旨とする。
上記構成では、駆動輪のスリップ量が増減するタイミングと同じタイミングで液圧回路内のブレーキ液圧が増減する。そのため、駆動輪のスリップ量が増加傾向にある場合には、駆動輪に付与される制動力を徐々に大きくすることができると共に、駆動輪のスリップ量が減少傾向にある場合には、駆動輪に付与される制動力を徐々に小さくすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の車両のトラクション制御装置において、前記制御量設定手段(60)は、前記スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)により検出された前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を微分し、そのスリップ量微分値(DSLP)と前記スリップ量(SLP)の変化率に比例したブレーキ液圧の制御量(PI2)を設定するためのスリップ量微分値定数(Kb)との積を演算するものであることを要旨とする。
上記構成では、駆動輪のスリップ量の変化率(正の変化率)が高い場合には、駆動輪に付与される制動力を大きくできると共に、駆動輪のスリップ量の変化率が低い場合(負の変化率の場合も含む。)には、駆動輪に付与される制動力を小さくできる。すなわち、駆動輪が駆動スリップし始めた場合には、その駆動輪に対して大きな制動力を付与することができるため、駆動輪の駆動スリップを良好に抑制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の車両のトラクション制御装置において、前記制御量設定手段(60)は、前記スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)により検出された前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)と該スリップ量(SLP)の大きさに比例したブレーキ液圧の第1制御量(PI1)を設定するためのスリップ量定数(Ka)との積を演算すると共に、前記スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)により検出された前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を微分し、そのスリップ量微分値(DSLP)と前記スリップ量(SLP)の変化率に比例したブレーキ液圧の第2制御量(PI2)を設定するためのスリップ量微分値定数(Kb)との積を演算し、前記各演算により算出された前記第1制御量(PI1)と第2制御量(PI2)とを加算し、その加算値をブレーキ液圧の制御量(PI)とするものであることを要旨とする。
上記構成では、駆動スリップした駆動輪のスリップ量に基づき算出される第1制御量と、駆動輪のスリップ量の変化率に基づき算出される第2制御量とを加算することにより設定された制御量に基づき、駆動輪に制動力が付与される。すなわち、ブレーキ液圧を高くする必要がある場合にブレーキ液圧を高く設定できると共に、ブレーキ液圧が低くてもよい場合にはブレーキ液圧を低く設定できる。
一方、車両のトラクション制御方法にかかる請求項5に記載の発明は、液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧に基づく制動力を制動手段により各駆動輪(FR,FL)に付与する車両のトラクション制御方法において、車両の走行時に車両の駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を検出した場合に、該スリップ量(SLP)が予め設定したスリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧を前記検出されたスリップ量(SLP)に対応した最大圧力まで上昇させると共に該最大圧力から最小圧力まで下降させるための制御量である指示液圧として、前記液圧回路における比例差圧弁よりも液圧発生側と前記制動手段側とのブレーキ液圧差を設定し、その設定された指示液圧となるように前記比例差圧弁の駆動制御を行い、前記液圧回路内のブレーキ液圧を可変させるようにしたことを要旨とする。
上記構成では、請求項1に記載の発明の場合と同様の作用効果を奏し得る。
車両のトラクション制御方法にかかる請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車両のトラクション制御方法において、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)が前記スリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)と該スリップ量(SLP)の大きさに比例したブレーキ液圧の制御量(PI1)を設定するためのスリップ量定数(Ka)との積を演算し、前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧が演算結果である前記制御量(PI1)になるようにしたことを要旨とする。
上記構成では、請求項2に記載の発明の場合と同様の作用効果を奏し得る。
車両のトラクション制御方法にかかる請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の車両のトラクション制御方法において、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)が前記スリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を微分し、そのスリップ量微分値(DSLP)と前記スリップ量(SLP)の変化率に比例したブレーキ液圧の制御量(PI2)を設定するためのスリップ量微分値定数(Kb)との積を演算し、前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧が演算結果である前記制御量(PI2)になるようにしたことを要旨とする。
上記構成では、請求項3に記載の発明の場合と同様の作用効果を奏し得る。
車両のトラクション制御方法にかかる請求項8に記載の発明は、請求項5に記載の車両のトラクション制御方法において、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)が前記スリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)と該スリップ量(SLP)の大きさに比例したブレーキ液圧の第1制御量(PI1)を設定するためのスリップ量定数(Ka)との積を演算すると共に、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を微分し、そのスリップ量微分値(DSLP)と前記スリップ量(SLP)の変化率に比例したブレーキ液圧の第2制御量(PI2)を設定するためのスリップ量微分値定数(Kb)との積を演算し、ブレーキ液圧の制御量(PI)を設定するために前記各演算により算出された前記第1制御量(PI1)と第2制御量(PI2)とを加算し、前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧が加算結果である前記制御量(PI)となるようにしたことを要旨とする。
上記構成では、請求項4に記載の発明の場合と同様の作用効果を奏し得る。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。なお、以下における本明細書中の説明においては、車両の進行方向(前進方向)を前方(車両前方)として説明する。また、特に説明がない限り、以下の記載における左右方向は、車両進行方向における左右方向と一致するものとする。
図1に示すように、本実施形態における車両のトラクション制御装置11は、複数(本実施形態では4つ)ある車輪(右前輪FR、左前輪FL、右後輪RR及び左後輪RL)のうち、前輪FR,FLが駆動輪として機能する車両(いわゆる前輪駆動車)に搭載されている。このトラクション制御装置11は、駆動源となるエンジン12で発生した駆動力を前輪FR,FLに伝達する駆動力伝達機構13と、前輪FR,FLを操舵輪として転舵させるための前輪転舵機構14と、各車輪FL,FR,RL,RRに制動力を付与するための制動力付与機構15とを備えている。また、このトラクション制御装置11は、上記各機構13,14,15を車両の走行状態に応じて適宜に制御するための電子制御装置(「ECU」ともいう。)16を備えている。なお、エンジン12は、車両の搭乗者によるアクセルぺダル17の踏込み操作に対応した駆動力を発生させる。
駆動力伝達機構13には、吸気管18内の吸気通路18aの開口断面積を可変させるスロットル弁19の開度を制御するためのスロットル弁アクチュエータ(例えばDCモータ)20と、エンジン12の吸気ポート(図示略)近傍に燃料を噴射するインジェクタを有する燃料噴射装置21とが設けられている。また、駆動力伝達機構13には、エンジン12の出力軸に接続されたトランスミッション22と、このトランスミッション22から伝達された駆動力を適宜配分して前輪FL,FRに伝達するディファレンシャルギヤ23とが設けられている。さらに、駆動力伝達機構13には、アクセルぺダル17の踏込み量(開度)を検出するためのアクセル開度センサSE1と、エンジン12の回転速度を検出するための回転速度センサSE2と、スロットル弁19の開度を検出するためのスロットル弁開度センサSE3とが設けられている。
前輪転舵機構14には、ステアリングホイール24と、ステアリングホイール24が固定されたステアリングシャフト25と、ステアリングシャフト25に連結された転舵アクチュエータ26とが設けられている。また、前輪転舵機構14には、転舵アクチュエータ26により車両の左右方向に移動自在なタイロッドと、このタイロッドの移動により前輪FL,FRを転舵させるリンクとを含んだリンク機構部27が設けられている。さらに、前輪転舵機構14には、ステアリングホイール24の操舵角を検出するための操舵角センサSE4が設けられている。
次に、制動力付与機構15について図2に基づき以下説明する。
図2に示すように、本実施形態の制動力付与機構15は、マスタシリンダ30及びブースタ31を有する液圧発生装置32と、2つの液圧回路33,34を有する液圧制御装置(図2では二点鎖線で示す。)35とを備えている。各液圧回路33,34は、液圧発生装置32に接続されると共に、各車輪FR,FL,RR,RLに対応して設けられたホイールシリンダ36a,36b,36c,36dに接続されている。すなわち、右前輪FRにはホイールシリンダ36aが対応すると共に、左前輪FLにはホイールシリンダ36bが対応している。また、右後輪RRにはホイールシリンダ36cが対応すると共に、左後輪RLにはホイールシリンダ36dが対応している。したがって、本実施形態では、前輪FR,FL用のホイールシリンダ36a,36bが、車両の駆動輪(前輪FR,FL)に制動力を付与する制動手段として機能するようになっている。
液圧発生装置32には、ブレーキペダル37が設けられており、このブレーキペダル37が車両の搭乗者によって踏込み操作されたことに基づき、液圧発生装置32のマスタシリンダ30及びブースタ31が駆動するようになっている。また、マスタシリンダ30には、2つの出力ポート30a,30bが設けられており、各出力ポート30a,30bのうち一方の出力ポート30aには第1液圧回路33が接続されると共に、他方の出力ポート30bには第2液圧回路34が接続されている。さらに、液圧発生装置32には、ブレーキペダル37が操作された際に電子制御装置16に向けて信号を送信するブレーキスイッチSW1が設けられている。
液圧制御装置35には、第1液圧回路33内のブレーキ液圧を昇圧するためのポンプ38と、第2液圧回路34内のブレーキ液圧を昇圧するためのポンプ39と、各ポンプ38,39を同時に駆動させるモータMとが設けられている。また、各液圧回路33,34上にはブレーキオイルが貯留されるリザーバ40,41が設けられており、各リザーバ40,41内のブレーキオイルは、ポンプ38,39の駆動に基づき液圧回路33,34内に供給されるようになっている。さらに、各液圧回路33,34には、マスタシリンダ30内のブレーキ液圧を検出するための液圧センサPS1,PS2が設けられている。
第1液圧回路33には、右前輪FRに対応するホイールシリンダ36aに接続されるホイールシリンダ36a用(右前輪FR用)の右前輪用経路33aと、左後輪RLに対応するホイールシリンダ36dに接続されるホイールシリンダ36d用(左後輪RL用)の左後輪用経路33bとが形成されている。そして、これら各経路33a,33b上には、常開型の電磁弁42,43と常閉型の電磁弁44,45とがそれぞれ設けられている。
同様に、第2液圧回路34には、左前輪FLに対応するホイールシリンダ36bに接続されるホイールシリンダ36b用(左前輪FL用)の左前輪用経路34aと、右後輪RRに対応するホイールシリンダ36cに接続されるホイールシリンダ36c用(右後輪RR用)の右後輪用経路34bとが形成されている。そして、これら各経路34a,34b上には、常開型の電磁弁46,47と常閉型の電磁弁48,49とがそれぞれ設けられている。
また、第1液圧回路33において各経路33a,33bに分岐された部位よりもマスタシリンダ30側には、常開型の比例電磁弁50が接続されると共に、この比例電磁弁50と並列関係をなすリリーフ弁51が接続されている。そして、比例電磁弁50とリリーフ弁51とにより比例差圧弁52が構成されている。比例差圧弁52は、電子制御装置16による制御に基づき、比例差圧弁52よりもマスタシリンダ30側とホイールシリンダ36a,36d側とで液圧差(ブレーキ液圧の差)を発生させることができる。なお、この液圧差の最大値は、リリーフ弁51を構成するばね51aの付勢力に基づく値となる。また、第1液圧回路33には、リザーバ40とポンプ38との間からマスタシリンダ30側に向けて分岐された分岐液圧路33cが形成されており、この分岐液圧路33c上には常閉型の電磁弁53が接続されている。
同様に、第2液圧回路34において各経路34a,34bに分岐された部位よりもマスタシリンダ30側には、常開型の比例電磁弁54が接続されると共に、この比例電磁弁54と並列関係をなすリリーフ弁55が接続されている。そして、比例電磁弁54とリリーフ弁55とにより比例差圧弁56が構成されている。比例差圧弁56は、電子制御装置16による制御に基づき、比例差圧弁56よりもマスタシリンダ30側とホイールシリンダ36a,36d側とで液圧差(ブレーキ液圧の差)を発生させることができる。なお、この液圧差の最大値は、リリーフ弁55構成するばね55aの付勢力に基づく値となる。また、第2液圧回路34には、リザーバ41とポンプ39との間からマスタシリンダ30側に向けて分岐された分岐液圧路34cが形成されており、この分岐液圧路34c上には常閉型の電磁弁57が接続されている。
ここで、上記各電磁弁42〜49のソレノイドコイルが通電状態にある場合及び非通電状態にある場合における各ホイールシリンダ36a〜36d内のブレーキ液圧の変化について説明する。なお、以下の説明においては、各比例電磁弁50,54が閉じ状態であると共に、分岐液圧路33c,34c上の電磁弁53,57が閉じ状態であるものとする。
まず、各電磁弁42〜49のソレノイドコイルが全て非通電状態にある場合には、常開型の電磁弁42,43,46,47は開き状態のままであると共に、常閉型の電磁弁44,45,48,49は閉じ状態のままである。そのため、上記ポンプ38,39が駆動している場合には、リザーバ40,41内のブレーキオイルが各経路33a,33b,34a,34bを介して各ホイールシリンダ36a〜36d内に流入し、各ホイールシリンダ36a〜36d内のブレーキ液圧は上昇することになる。
一方、各電磁弁42〜49のソレノイドコイルが全て通電状態にある場合には、常開型の電磁弁42,43,46,47が閉じ状態となると共に、常閉型の電磁弁44,45,48,49が開き状態となる。そのため、各ホイールシリンダ36a〜36d内からブレーキオイルが各経路33a,33b,34a,34bを介してリザーバ40,41へと流出し、各ホイールシリンダ36a〜36d内のブレーキ液圧は降下することになる。
そして、各電磁弁42〜49のうち常開型の電磁弁42,43,46,47のソレノイドコイルのみが通電状態にある場合には、全ての電磁弁42〜49が閉じ状態となる。そのため、各経路33a,33b,34a,34bを介したブレーキオイルの流動が規制される結果、各ホイールシリンダ36a〜36d内のブレーキ液圧はその液圧レベルが保持されることになる。
図1に示すように、電子制御装置16は、制御手段としてのCPU60、ROM61、及びRAM62などを備えたデジタルコンピュータと、各装置を駆動させるための駆動回路(図示略)とを主体として構成されている。ROM61には、液圧制御装置35(モータM、各電磁弁42〜49,53,57及び比例電磁弁50,54の駆動)を制御するための制御プログラム、及び閾値(後述するスリップ量閾値)などが記憶されている。また、RAM62には、車両のトラクション制御装置11の駆動中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶されるようになっている。
また、電子制御装置16の入力側インターフェース(図示略)には、上記ブレーキスイッチSW1、液圧センサPS1,PS2、アクセル開度センサSE1、回転速度センサSE2、スロットル弁開度センサSE3、及び操舵角センサSE4がそれぞれ接続されている。さらに、入力側インターフェースには、各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度を検出するための車輪速度センサSE5,SE6,SE7,SE8、実際に車両に働く横方向加速度(いわゆる「横G」)を検出するための横GセンサSE9、及び実際に車両に働くヨーレイトを検出するためのヨーレイトセンサSE10がそれぞれ接続されている。すなわち、CPU60は、ブレーキスイッチSW1、液圧センサPS1,PS2、及び上記各種センサSE1〜SE10からの各信号を受信するようになっている。
一方、電子制御装置16の出力側インターフェース(図示略)には、各ポンプ38,39を駆動させるためのモータM、各電磁弁42〜49,53,57及び比例電磁弁50,54が接続されている。そして、CPU60は、上記スイッチSW1及び各センサPS1,PS2,SE1〜SE10からの入力信号に基づき、モータM、各電磁弁42〜49,53,57及び比例電磁弁50,54の動作を個別に制御するようになっている。
次に、本実施形態のCPU60が実行する制御処理ルーチンのうち、車両の走行時にアクセルぺダル17が踏み込まれた際に実行される駆動スリップ抑制処理ルーチンについて図3に示すフローチャート及び図4(a)(b)(c)に示すタイミングチャートに基づき以下説明する。
さて、CPU60は、所定周期毎に駆動スリップ抑制処理ルーチンを実行する。そして、この駆動スリップ抑制処理ルーチンにおいて、CPU60は、各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度センサSE5〜SE8から受信した信号に基づき、各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度VWをそれぞれ検出する(ステップS10)。そして、CPU60は、ステップS10にて検出した各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度VWのうち非駆動輪である後輪RL,RRの車輪速度VWを車両の車体速度VSとして設定する(ステップS11)。続いて、CPU60は、搭乗者によるアクセルぺダル17の踏込みに応じて車両が加速しているものとして、ステップS11にて設定した車両の車体速度VSに対して所定値(例えば、「2km/h」)を加算し、その値を目標車体速度VSAと設定する(ステップS12)。すなわち、CPU60は、ステップS11にて設定した車両の車体速度VSの値が「100」であった場合、目標車体速度VSAを「102」と設定する。
そして、CPU60は、ステップS10にて検出した駆動輪である前輪FR,FLの車輪速度VWとステップS12にて設定した目標車体速度VSAとから各前輪FR,FLのスリップ量SLPをそれぞれ検出する(ステップS13)。すなわち、各前輪FR,FLのスリップ量SLPは、前輪FR,FLの車輪速度VWから目標車体速度VSAを引いた値となる。この点で、本実施形態では、車輪速度センサSE5〜SE8及びCPU60が、駆動スリップした前輪(駆動輪)FR,FLのスリップ量SLPをそれぞれ検出するスリップ量検出手段として機能する。
続いて、CPU60は、ステップS13にて検出した各前輪FR,FLのスリップ量SLPをそれぞれ微分することにより、各前輪FR,FLに対するスリップ量微分値DSLPをそれぞれ検出する(ステップS14)。すなわち、CPU60は、各前輪FR,FLのスリップ量SLPの変化率をそれぞれ検出する。そして、CPU60は、ステップS13にて検出された前輪FR,FLのスリップ量SLPが予め設定されたスリップ量閾値KSLP(例えば「3」)よりも大きいか否かを判定する(ステップS15)。この判定結果が否定判定(SLP≦KSLP)である場合、CPU60は、前輪FR,FLが駆動スリップしていないものと判断し、駆動スリップ抑制処理ルーチンを終了する。一方、ステップS15の判定結果が肯定判定(SLP>KSLP)である場合、CPU60は、前輪FR,FLが駆動スリップしているものと判断し、その処理を後述するステップS16に移行する。
ステップS16において、CPU60は、予め設定された第1定数(スリップ量定数)Kaと、駆動スリップする前輪FR,FLのスリップ量SLPとを乗算し、その前輪FR,FLのスリップ量SLPの大きさに比例したブレーキ液圧の第1指示液圧(第1制御量)PI1を設定する。なお、第1定数Kaは、前輪FR,FLのスリップ量SLPを液圧回路33,34内のブレーキ液圧の制御量に変換するための値であり、実験やシミュレーションなどによって予め設定されている。
ここで、図4(a)に示すように、駆動輪である前輪FR,FLのスリップ量SLPが増減したとすると、ステップS16にて設定される第1指示液圧PI1は、図4(b)に実線で示すように変化する。すなわち、第1指示液圧PI1は、前輪FR,FLのスリップ量SLP>スリップ量閾値KSLPとなった場合に、前輪FR,FLのスリップ量SLPと同じタイミングで変化することになる。そして、前輪FR,FLのスリップ量SLPが増加する場合には増加し、前輪FR,FLのスリップ量SLPが減少する場合には減少する。そのため、前輪FR,FLのスリップ量SLP≦スリップ率閾値KSLPとなった場合には、第1指示液圧PI1は、ほぼ「0(零)」になる。
続いて、CPU60は、予め設定された第2定数(スリップ量微分値定数)Kbと、駆動スリップする前輪FR,FLに対するスリップ量微分値DSLPとを乗算し、その前輪FR,FLのスリップ量SLPの変化率(スリップ量微分値DSLP)に比例した第2指示液圧(第2制御量)PI2を設定する(ステップS17)。なお、第2定数Kbは、前輪FR,FLのスリップ量SLPの変化率(スリップ量微分値DSLP)を液圧回路33,34内のブレーキ液圧の制御量に変換するための値であり、実験やシミュレーションなどによって予め設定されている。
ここで、図4(a)に示すように、駆動輪である前輪FR,FLのスリップ量SLPが増減したとすると、ステップS17にて設定される第2指示液圧PI2は、図4(b)に一点鎖線で示すように変化する。すなわち、第2指示液圧PI2は、前輪FR,FLのスリップ量SLP>スリップ量閾値KSLPとなった場合に、前輪FR,FLのスリップ量SLPの変化率(スリップ量微分値DSLP)が大きい場合には大きくなる一方、スリップ量SLPの変化率が小さい場合には小さくなる。なお、本実施形態では、スリップ量微分値DSLPが負の値となった場合、そのスリップ量微分値DSLPに対応する液圧回路33,34内のブレーキ液圧(第2指示液圧PI2)は、ほぼ「0(零)」に設定される。そのため、前輪FR,FLのスリップ量SLP≦スリップ率閾値KSLPとなった場合には、第2指示液圧PI2は、ほぼ「0(零)」になる。
そして、CPU60は、ステップS16にて検出した第1指示液圧PI1とステップS17にて検出した第2指示液圧PI2とを加算することにより、加算値である指示液圧(制御量)PIを設定(演算)する(ステップS18)。この点で、本実施形態では、CPU60が、前輪(駆動輪)FR,FLのスリップ量SLP>スリップ量閾値KSLPである場合に、指示液圧(制御量)PIを設定する制御量設定手段(60)としても機能する。続いて、CPU60は、前輪FR,FLに制動力を付与するために、液圧回路33,34(すなわち、右前輪用経路33aや左前輪用経路34a)内のブレーキ液圧がステップS18にて検出した指示液圧PIとなるように、ブレーキ液圧制御処理を実行する(ステップS19)。
この場合、前輪FR,FLのスリップ量SLPが図4(a)に示すように変化すると、指示液圧PIは、図4(c)に示すように、その値が変化することになる。すなわち、指示液圧PIは、第1指示液圧PI1と第2指示液圧PI2とを加算した値となる。そのため、指示液圧PIは、前輪FR,FLのスリップ量SLP>スリップ率閾値KSLPとなると、上昇し始め、スリップ量微分値DSLPが最大値となった後であって、且つ前輪FR,FLのスリップ量SLPが最大値なる前に、最大圧力まで上昇する。そして、指示液圧PIは、最大圧力から最低圧力(=「0(零)気圧」)に向けて下降し、前輪FR,FLのスリップ量SLP=スリップ量閾値KSLPとなった場合に、最低圧力になる。その後、前輪のスリップ量SLPが再び増加し始めると、指示液圧PIもまた上昇することになる。
ちなみに、右前輪FRにホイールシリンダ36aからの制動力を増加させる場合、CPU60は、まず、電磁弁42を通電状態とすることにより、左後輪RL用のホイールシリンダ36d内のブレーキ液圧を保圧させると共に、ポンプ38(モータM)を駆動させる。そして次に、CPU60は、比例差圧弁52よりもマスタシリンダ30側とホイールシリンダ36a側とのブレーキ液圧差がステップS19にて検出した指示液圧PIとなるように、比例差圧弁52の駆動制御を行う。すると、電磁弁43,45は共に非通電状態であるため、右前輪用経路33a(ホイールシリンダ36a)内のブレーキ液圧が、指示液圧PIまで増圧される結果、ホイールシリンダ36aによる右前輪FRへの制動力が増加する。
同様に、左前輪FLにホイールシリンダ36bからの制動力を増加させる場合、CPU60は、まず、電磁弁47を通電状態とすることにより、右後輪RR用のホイールシリンダ36c内のブレーキ液圧を保圧させると共に、ポンプ39(モータM)を駆動させる。そして次に、CPU60は、比例差圧弁56よりもマスタシリンダ30側とホイールシリンダ36b側とのブレーキ液圧差がステップS19にて検出した指示液圧PIとなるように、比例差圧弁56の駆動制御を行う。すると、電磁弁46,48は共に非通電状態であるため、左前輪用経路34a(ホイールシリンダ36b)内のブレーキ液圧が、指示液圧PIまで増圧される結果、ホイールシリンダ36bによる左前輪FLへの制動力が増加する。したがって、本実施形態では、ポンプ38,39、モータM及び比例差圧弁52,56が、液圧回路33,34内のブレーキ液圧を可変させる液圧可変手段として機能するようになっている。
上記のような処理を行った後、CPU60は、駆動スリップ抑制処理ルーチンを終了する。
次に、本実施形態における車両のトラクション制御方法について以下説明する。なお、前提として、前輪FR,FLのうち右前輪FRが駆動スリップしたものとする。
さて、搭乗者によるアクセルぺダル17の踏込み操作に基づき車両が走行する場合に、駆動輪である右前輪FRが駆動スリップし始め、前輪FR,FLのスリップ量SLP>スリップ量閾値KSLPとなると、上記第1指示液圧PI1及び第2指示液圧PI2がそれぞれ演算される結果、指示液圧PIが設定される。すると、制動力付与機構15は、設定された指示液圧PIに基づいて駆動する。
すなわち、左後輪用経路33b上の電磁弁42を通電状態とすることにより、左後輪RL用のホイールシリンダ36d内のブレーキ液圧が保圧され、ポンプ38(モータM)を駆動させることにより、リザーバ40内のブレーキオイルが液圧回路33内に供給される。そして次に、上記指示液圧PIに基づき、比例差圧弁52の駆動が制御される。すると、右前輪用経路33a(ホイールシリンダ36a)内のブレーキ液圧は、指示液圧PIとなるまで増圧される。
その結果、右前輪用経路33a(ホイールシリンダ36a)内のブレーキ液圧は、右前輪FRのスリップ量SLP及びスリップ量SLPの変化率(スリップ量微分値DSLP)に最適な値に設定される。そのため、右前輪(駆動輪)FRの駆動スリップが良好に抑制される。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)前輪(駆動輪)FR,FLのスリップ量SLPがスリップ量閾値KSLPよりも大きい場合には、前輪FR,FLのスリップ量SLPの増減変化に応じて液圧回路33,34内のブレーキ液圧が変化することになり、そのブレーキ液圧の制御量(指示液圧PI)に応じた制動力が前輪FR,FLに付与される。しかも、前輪FR,FLのスリップ量SLPがスリップ量閾値KSLPよりも大きい状態から該スリップ量閾値KSLP以下となった場合には、液圧回路33,34内のブレーキ液圧が最低圧力となるため、前輪FR,FLに制動力が付与されることはほとんどない。すなわち、液圧回路33,34内のブレーキ液圧を前輪FR,FLのスリップ量SLPの増減変化に適切に対応させて変化させることができる。
(2)駆動スリップした前輪(駆動輪)FR,FLのスリップ量SLPに基づき算出される第1指示液圧PI1と、前輪FR,FLのスリップ量SLPの変化率(スリップ量微分値DSLP)に基づき算出される第2指示液圧PI2とを加算することにより設定された指示液圧PIに基づき、前輪FR,FLに制動力が付与される。すなわち、ブレーキ液圧を高くする必要がある場合にブレーキ液圧を高く設定できると共に、ブレーキ液圧が低くてもよい場合にはブレーキ液圧を低く設定できる。
なお、実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・実施形態において、指示液圧PIが増圧されるタイミングをもっと速くしたい場合には、第2指示液圧PI2を演算するための第2定数Kbの値を大きくしてもよい。一方、指示液圧PIが増圧されるタイミングをもっと遅くしたい場合には、第1指示液圧PI1を演算するための第1定数Kaの値を大きくしてもよい。
・実施形態において、第1指示液圧PI1を演算しなくてもよい。この場合の指示液圧PIは、第2指示液圧PI2となるため、図4(b)にて一点鎖線で示すタイミングで変化することになる。このように構成した場合、前輪FR,FLのスリップ量SLPの変化率(スリップ量微分値DSLP)が高い場合には、前輪FR,FLに付与される制動力を大きくできると共に、変化率が低い場合(負の変化率の場合も含む。)には、前輪FR,FLに付与される制動力を小さくできる。すなわち、前輪FR,FLが駆動スリップし始めた場合に、その前輪FR,FLに対して大きな制動力を付与することができる。そのため、前輪FR,FLの駆動スリップを良好に抑制できる。
・実施形態において、第2指示液圧PI2を演算しなくてもよい。この場合の指示液圧PIは、第1指示液圧PI1となるため、図4(b)にて実線で示すタイミングで変化することになる。このように構成した場合、前輪FR,FLのスリップ量SLPが増減するタイミングと同じタイミングで液圧回路33,34内のブレーキ液圧が増減する。そのため、前輪FR,FLのスリップ量SLPが増加傾向にある場合には、前輪FR,FLに付与される制動力を徐々に大きくできると共に、前輪FR,FLのスリップ量SLPが減少傾向にある場合には、前輪FR,FLに付与される制動力を徐々に小さくできる。
・実施形態において、スリップ量閾値KSLPは、任意の値(例えば「0(零)」)であってもよい。
・実施形態において、ステップS15の判定結果が否定判定(SLP≦KSLP)である場合には、駆動スリップ抑制処理ルーチンを終了するようにしてもよい。
・実施形態において、前輪駆動車に搭載された車両のトラクション制御装置11ではなく、後輪駆動車に搭載される車両のトラクション制御装置に具体化してもよい。また、四輪駆動車に搭載される車両のトラクション制御装置に具体化してもよい。
・実施形態において、第1液圧回路33には右前輪FR用のホイールシリンダ36aと左前輪FL用のホイールシリンダ36bとが接続されると共に、第2液圧回路34には右後輪RR用のホイールシリンダ36cと左後輪RL用のホイールシリンダ36dとが接続されるような回路構成としてもよい。
本実施形態における車両のトラクション制御装置のブロック図。 本実施形態における制動力付与機構のブロック図。 駆動スリップ抑制処理ルーチンを示すフローチャート。 (a)は前輪のスリップ量の増減を示すタイミングチャート、(b)は第1指示液圧と第2指示液圧の増減をそれぞれ示すタイミングチャート、(c)は指示液圧の増減を示すタイミングチャート。 駆動輪のスリップ量の増減と液圧回路内のブレーキ液圧の増減とをそれぞれ示すタイミングチャート。
符号の説明
11…車両のトラクション制御装置、33,34…液圧回路、36a,36b…ホイールシリンダ(制動手段)、38,39…ポンプ(液圧可変手段)、52,56…比例差圧弁(液圧可変手段)、60…CPU(スリップ量検出手段、制御量設定手段、制御手段、スリップ量微分手段)、DSLP…スリップ量微分値、FR,FL…前輪(駆動輪)、Ka…第1定数(スリップ量定数)、Kb…第2定数(スリップ量微分値定数)、KSLP…スリップ量閾値、M…モータ(液圧可変手段)、PI…指示液圧(ブレーキ液圧の制御量、加算値)、PI1…第1指示液圧(ブレーキ液圧の制御量、第1制御量)、PI2…第2指示液圧(ブレーキ液圧の制御量、第2制御量)、SE5〜SE8…車輪速度センサ(スリップ量検出手段)、SLP…スリップ量。

Claims (8)

  1. 液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧を可変させる液圧可変手段(38,39,52,56,M)と、
    該液圧可変手段(38,39,52,56,M)の駆動に基づき前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧が増圧した際に、車両の駆動輪(FR,FL)に制動力を付与する制動手段(36a,36b)と、
    駆動スリップした駆動輪(36a,36b)のスリップ量(SLP)を検出するスリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)と、
    該スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)が前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を検出した場合に、該スリップ量(SLP)が予め設定したスリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に前記ブレーキ液圧を前記検出されたスリップ量(SLP)に対応した最大圧力まで上昇させると共に該最大圧力から最小圧力まで下降させるための制御量(PI,PI1,PI2)を設定する制御量設定手段(60)と、
    該制御量設定手段(60)により設定された前記ブレーキ液圧の制御量(PI,PI1,PI2)に基づき前記液圧可変手段(38,39,52,56,M)の駆動制御を行う制御手段(60)とを備え
    前記液圧可変手段は比例差圧弁を含み、該比例差圧弁は前記液圧回路における該比例差圧弁よりも液圧発生側と前記制動手段側とでブレーキ液圧差を発生させるものであって、
    前記制御量設定手段は、前記比例差圧弁におけるブレーキ液圧差を前記制御量である指示液圧として設定するよう構成され、前記制御手段は、該制御量設定手段により設定された指示液圧となるように前記比例差圧弁の駆動制御を行うよう構成されたことを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  2. 前記制御量設定手段(60)は、前記スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)により検出された前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)と該スリップ量(SLP)の大きさに比例したブレーキ液圧の制御量(PI1)を設定するためのスリップ量定数(Ka)との積を演算するものである請求項1に記載の車両のトラクション制御装置。
  3. 前記制御量設定手段(60)は、前記スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)により検出された前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を微分し、そのスリップ量微分値(DSLP)と前記スリップ量(SLP)の変化率に比例したブレーキ液圧の制御量(PI2)を設定するためのスリップ量微分値定数(Kb)との積を演算するものである請求項1に記載の車両のトラクション制御装置。
  4. 前記制御量設定手段(60)は、前記スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)により検出された前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)と該スリップ量(SLP)の大きさに比例したブレーキ液圧の第1制御量(PI1)を設定するためのスリップ量定数(Ka)との積を演算すると共に、前記スリップ量検出手段(SE5、SE6、SE7,SE8,60)により検出された前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を微分し、そのスリップ量微分値(DSLP)と前記スリップ量(SLP)の変化率に比例したブレーキ液圧の第2制御量(PI2)を設定するためのスリップ量微分値定数(Kb)との積を演算し、前記各演算により算出された前記第1制御量(PI1)と第2制御量(PI2)とを加算し、その加算値をブレーキ液圧の制御量(PI)とするものである請求項1に記載の車両のトラクション制御装置。
  5. 液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧に基づく制動力を制動手段により各駆動輪(FR,FL)に付与する車両のトラクション制御方法において、
    車両の走行時に車両の駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を検出した場合に、該スリップ量(SLP)が予め設定したスリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧を前記検出されたスリップ量(SLP)に対応した最大圧力まで上昇させると共に該最大圧力から最小圧力まで下降させるための制御量である指示液圧として、前記液圧回路における比例差圧弁よりも液圧発生側と前記制動手段側とのブレーキ液圧差を設定し、その設定された指示液圧となるように前記比例差圧弁の駆動制御を行い、前記液圧回路内のブレーキ液圧を可変させるようにした車両のトラクション制御方法。
  6. 前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)が前記スリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)と該スリップ量(SLP)の大きさに比例したブレーキ液圧の制御量(PI1)を設定するためのスリップ量定数(Ka)との積を演算し、前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧が演算結果である前記制御量(PI1)になるようにした請求項5に記載の車両のトラクション制御方法。
  7. 前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)が前記スリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を微分し、そのスリップ量微分値(DSLP)と前記スリップ量(SLP)の変化率に比例したブレーキ液圧の制御量(PI2)を設定するためのスリップ量微分値定数(Kb)との積を演算し、前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧が演算結果である前記制御量(PI2)になるようにした請求項5に記載の車両のトラクション制御方法。
  8. 前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)が前記スリップ量閾値(KSLP)を超えてから該スリップ量閾値(KSLP)以下となるまでの間に、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)と該スリップ量(SLP)の大きさに比例したブレーキ液圧の第1制御量(PI1)を設定するためのスリップ量定数(Ka)との積を演算すると共に、前記駆動輪(FR,FL)のスリップ量(SLP)を微分し、そのスリップ量微分値(DSLP)と前記スリップ量(SLP)の変化率に比例したブレーキ液圧の第2制御量(PI2)を設定するためのスリップ量微分値定数(Kb)との積を演算し、ブレーキ液圧の制御量(PI)を設定するために前記各演算により算出された前記第1制御量(PI1)と第2制御量(PI2)とを加算し、前記液圧回路(33,34)内のブレーキ液圧が加算結果である前記制御量(PI)となるようにした請求項5に記載の車両のトラクション制御方法。
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