JP4580553B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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耕一 宍戸
章 中田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリカーボネート樹脂、飽和ポリエステル樹脂および/またはポリエステル系エラストマー、ブタジエン系グラフト共重合体を構成成分として有する、耐衝撃性および成形外観に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂の機械的性質を改良する方法については、従来から種々の方法が提案されている。両者の組合せのみでは耐衝撃性等が劣ることから、例えば、特公昭55−9435号公報ではポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂およびブタジエン系グラフト共重合体からなる樹脂組成物が提案されている。ところが、かかる樹脂組成物はポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂およびブタジエン系グラフト共重合体の組成が比較的狭い範囲でしか耐衝撃性の改良効果がなく、また、成型品外観が劣り光沢度が低下するという点で改善の余地を有していた。また、特公昭62−26343号公報、特公昭62−46578号公報および特公平7−5825号公報においてもポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂およびブタジエン系グラフト共重合体からなる樹脂組成物が提案されているが、必ずしも耐衝撃性付与効果と成形外観とを両立できていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる現状に鑑み、本発明は、耐衝撃性および成形外観に優れる熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明によれば、
(A)ポリカーボネート樹脂4〜95重量%と、
(B)飽和ポリエステル樹脂および/またはポリエステル系エラストマー4〜95重量%と、
(C)ブタジエン系ゴム重合体を含有するラテックスの存在下に、少なくとも、芳香族ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、またはアクリル酸アルキルエステルを含む単量体または単量体混合物をグラフト重合して得られるグラフト共重合体1〜40重量%と、を含有する熱可塑性樹脂組成物であって、
前記グラフト共重合体は、下記(a)〜(c)の条件にて得られる共重合体であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物が提供される。
(a)重合組成を、前記ブタジエン系ゴム重合体60〜90重量%、前記単量体または単量体混合物10〜40重量%とすること
(b)前記ラテックスは、1,3−ブタジエン50〜100重量%と、これと共重合しうる一種以上のビニル系単量体0〜50重量%とを乳化重合して得られるラテックスであること
(c)前記ラテックスの重量平均粒子径が100〜200nmであり、重量平均粒子径(dw)と数平均粒子径(dn)との比dw/dnが1以上3以下であり、多段乳化重合により得られること
【0005】
本発明は上述したような構成を採用することにより、耐衝撃性および成形外観に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明における成分(A)のポリカーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネート樹脂とすることができ、ジヒドロキシジフェニルアルカンを主原料として製造されたポリカーボネートとすることができる。たとえば、2,2−(4,4’−ジヒドロキシジフェニル)プロパン(ビスフェノールA)をジヒドロキシ成分として用い、エステル交換法、あるいはホスゲン法により得られたポリカーボネートが好ましい。また上記ビスフェノールAの一部または全部を他の4,4’−ジヒドロキシジフェニルアルカン、あるいは4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等に置き換えてもよく、また二種以上を混合して使用してもよい。
【0007】
成分(A)のポリカーボネート樹脂の含有量は、本発明の熱可塑性樹脂組成物全体を100重量%としたときに、4〜95重量%とする。このような範囲とすることにより、耐衝撃性および成形外観に優れた樹脂組成物が得られる。
【0008】
本発明に用いる成分(B)の飽和ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とアルキレングリコールとを主成分とし縮合反応させることにより得られる樹脂である。芳香族ジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。アルキレングリコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール等が挙げられる。これらの他、必要に応じて他のジカルボン酸やグリコールを少量共重合してもよい。好ましい飽和ポリエステル樹脂は、ポリアルキレンテレフタレートであり、たとえば、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートおよびその混合物が挙げられる。
【0009】
また、本発明における成分(B)のポリエステル系エラストマーは、高融点ポリエステルセグメントと低融点重合体セグメントとを有するブロック共重合体である。
【0010】
高融点ポリエステルセグメントは、芳香族ジカルボン酸とアルキレングリコールとを縮合反応させて得られるポリエステルである。芳香族ジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。アルキレングリコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール等が挙げられる。これらの他、必要に応じて他のジカルボン酸やグリコールを少量共重合してもよい。好ましいポリエステルは、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートおよびその混合物である。
一方、低融点重合体セグメントは、ポリアルキレンエーテルグリコール、脂肪族ポリエステルなどの分子量400〜20000の重合体成分からなる。ポリアルキレンエーテルグリコールの例としては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールおよびこれらの混合物が挙げられる。脂肪族ポリエステルの例としては、炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族グリコールとから得られるポリエステルが挙げられる。好ましい低融点重合体セグメントの例は、ポリエチレンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリネオペンチルセバケート、ポリヘキサメチレンアゼレート、ポリ−ε−カプロラクトン等である。これらの低融点重合体セグメントのポリエステル系エラストマー中の割合は2〜80重量%が好ましい。
【0011】
成分(B)の飽和ポリエステル樹脂および/またはポリエステル系エラストマーの含有量の合計は、樹脂組成物全体を100重量%としたときに、4〜95重量%とする。このような範囲とすることにより、耐衝撃性および成形外観に優れた樹脂組成物が得られる。
【0012】
本発明における成分(C)のグラフト共重合体は、ブタジエン系ゴム重合体を含有するラテックスの存在下に、少なくとも、芳香族ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、またはアクリル酸アルキルエステルを含む単量体または単量体混合物をグラフト重合して得られるグラフト共重合体であって、下記(a)〜(c)の条件にて得られる共重合体である。
【0013】
(a)重合組成を、ブタジエン系ゴム重合体60〜90重量%、単量体または単量体混合物10〜40重量%とすること
(b)ラテックスは、1,3−ブタジエン50〜100重量%と、これと共重合しうる一種以上のビニル系単量体0〜50重量%とを乳化重合して得られるラテックスであること
(c)前記ラテックスの重量平均粒子径が100〜200nmであり、重量平均粒子径(dw)と数平均粒子径(dn)との比dw/dnが1以上3以下であり、多段乳化重合により得られること
【0014】
上記の条件を満たすグラフト共重合体を用いることにより、耐衝撃性および成形外観に優れた樹脂組成物が得られる。
【0015】
ブタジエン系ゴム重合体を含有するラテックスは、1,3−ブタジエン50〜100重量%およびこれと共重合しうる一種以上のビニル系単量体0〜50重量%の単量体組成からなる。ここでビニル系単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル、塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジルエーテル等のグリシジル基を有するビニル系単量体等がある。
【0016】
さらに、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の芳香族多官能ビニル化合物、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート等の多価アルコール、トリメタクリル酸エステル、トリアクリル酸エステル、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル等のカルボン酸アリルエステル、ジアリルフタレート、ジアリルセバケート、トリアリルトリアジン等のジおよびトリアリル化合物等の架橋性単量体を併用することもできる。
【0017】
該ビニル系単量体および架橋性単量体は、一種または二種以上を使用することができる。また、ブタジエン系ゴム重合体の重合時には必要に応じて、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、α−メチルスチレン等の連鎖移動剤を使用することができる。
【0018】
ブタジエン系ゴム重合体を含有するラテックスの重合方法としては乳化重合法が用いられ、重合は重合開始剤の種類にもよるが40〜80℃程度の範囲で適宜行うことができる。また、乳化剤としては公知の乳化剤を適宜用いることができる。重合開始前に、例えばスチレン等からなるシードラテックスを予め仕込んでおいても良い。重合方法としては多段乳化重合が用いられる。すなわち、重合に用いるモノマーの一部を反応系内に予め仕込んでおき、重合開始後、残りのモノマーを一括添加、分割添加、または連続添加する方式とすることが好ましい。このような重合方式をとることにより、良好な重合安定性が得られ、所望の粒径および粒径分布を有するラテックスを安定して得ることができる。また、上記重合方式により得られたラテックスを用いて成分(C)のグラフト共重合体を重合することにより、耐衝撃性および成形外観に優れた樹脂組成物が得られる。多段乳化重合において、初期に仕込むモノマー組成と、後から仕込むモノマー組成とを同一にしても変更してもよい。
【0019】
ブタジエン系ゴム重合体は、重量平均粒子径(dw)を100〜200nm、好ましくは130〜180nmとし、かつ、重量平均粒子径(dw)と数平均粒子(dn)との比dw/dnを1以上3以下、好ましくは1以上2以下とする。本願発明は、平均粒子径と粒径分布を上記のように特定した点が特徴の一つとなっており、このようにすることによって、成分(C)を得る際に所望の構造制御を好適に行うことができ、高品質の樹脂組成物を安定的に得ることができる。具体的には、成型品の外観および光沢度を良好に維持しつつ、耐衝撃性が効果的に改善された樹脂組成物を得ることができる。
【0020】
本発明における成分(C)のグラフト共重合体は、上記構成からなるブタジエン系ゴム重合体ラテックスの存在下に、少なくとも、芳香族ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、またはアクリル酸アルキルエステルを含む単量体または単量体混合物を添加し、さらに必要に応じてこれらと共重合可能なビニル系単量体を添加し、グラフト重合させることにより得られる。
【0021】
本発明において、グラフト重合に使用する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレンならびに各種ハロゲン置換およびアルキル置換スチレン等の芳香族ビニル、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジルエーテル等のグリシジル基を有するビニル系単量体および前述の架橋性単量体との単量体混合物を使用することができる。これらの単量体は、単独または二種以上を併用して使用することができる。
【0022】
グラフト重合に使用する単量体または単量体混合物の量は、ブタジエン系ゴム重合体60〜90重量%に対し、10〜40重量%とする。グラフト重合に使用する単量体または単量体混合物の量が多すぎると耐衝撃性改良効果が低下し、少なすぎると、樹脂組成物中でのグラフト共重合体(C)の分散が不十分となり、成型物の外観が劣り光沢度が悪化する。
【0023】
さらに、グラフト共重合体の製造には、必要に応じて過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合物、また、上記化合物と亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、第一金属塩、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、デキストローズ等を組み合わせたレドックス系開始剤等を重合開始剤として使用することができる。
【0024】
グラフト重合の方法としては、乳化重合法が用いられる。重合温度は、重合開始剤の種類にもよるが40〜80℃程度の範囲で適宜行うことができる。乳化剤としては公知の乳化剤を適宜用いることができる。また、重合方法は多段グラフト重合とする。すなわち、ラテックスを反応系内に予め仕込んでおき、グラフトさせるモノマーを分割添加、または連続添加する方式とすることが好ましい。このような重合方式をとることで、所望の構造を有するグラフト共重合体を比較的容易に得ることができる。
【0025】
ここで、多段重合の方法として、ブタジエン系ゴム重合体に対し、1段目としてメタクリル酸アルキルエステルおよびアクリル酸アルキルエステル、2段目として芳香族ビニル、3段目としてメタクリル酸アルキルエステルを多段グラフト重合する方法、あるいは、1段目としてメタクリル酸アルキルエステル、2段目として芳香族ビニル、3段目としてメタクリル酸アルキルエステルを多段グラフト重合する方法を採用することが望ましい。このようにすれば以下に述べる効果が得られる。
【0026】
第一に、所望の構造を有するグラフト共重合体を一層容易に得ることができ、しかも製造安定性、品質安定性も良好となる。
【0027】
第二に、上記方法で得られた(C)成分を用いることにより、耐衝撃性が一層顕著に改善される。成型品の外観や光沢度も良好に維持される。(C)成分を得るに際し、(メタ)アクリル酸アルキルエステルや芳香族ビニルの混合物を用いてグラフト重合する方法も考えられるが、上記のような3段階の重合とした方が、より大きな耐衝撃性の改善効果を得ることができる。
【0028】
以上の効果が得られる理由については必ずしも明らかではないが、本発明ではグラフト重合の出発材料として所定の粒子径および粒径分布を有するブタジエン系ゴム重合体を用いているため、上記多段グラフト重合を行った場合、両者の相乗効果によりモルホロジー制御が好適に行われ、結果として、製造安定性、品質安定性が良好となり、耐衝撃性、成型品の外観等が向上するものと推察される。
【0029】
上記多段重合の具体的手法としては、たとえば以下の方法を採用することができる。
【0030】
(1)ブタジエン系ゴム重合体に対し、1段目としてメチルメタクリレートおよびn−ブチルアクリレート、2段目としてスチレン、3段目としてメチルメタクリレートを多段グラフト重合する。
【0031】
(2)ブタジエン系ゴム重合体に対し、1段目としてメチルメタクリレート、2段目としてスチレン、3段目としてメチルメタクリレートを多段グラフト重合する。
【0032】
得られたグラフト共重合体ラテックスは、適当な酸化防止剤や添加剤を加え、あるいは添加せずに、硫酸、塩酸、りん酸等の酸や塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の塩などの凝析剤を適宜使用し、熱処理して固化した後、脱水、洗浄を経て乾燥あるいは噴霧乾燥して粉末状のグラフト共重合体(C)とされる。
【0033】
成分(C)のグラフト共重合体の含有量は、樹脂組成物全体を100重量%としたときに、1〜40重量%とする。このような範囲とすることにより、耐衝撃性および成形外観に優れた樹脂組成物が得られる。
【0034】
本発明の熱可塑性樹脂組成物の用途としては自動車用部品等が挙げられる。自動車用部品用途に用いる場合、特に外観が良好であることが必要であり、光沢度についていえば80%以上であることが望ましい。
【0035】
本発明の熱可塑性樹脂組成物の調製方法は特に限定されるものではなく、公知の技術、例えばヘンシェルミキサー、タンブラー等で粉体、粒状物を混合し、これを押し出し機、ニーダー、ミキサー等で溶融混合する方法、あらかじめ溶融させた成分に他成分を逐次混合していく方法、さらには混合物を直接射出成形機で成形する方法等各種の方法で製造することができる。
【0036】
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、熱または光に対する安定剤、例えばフェノール系、フォスファイト系安定剤、紫外線吸収剤、アミン系の光安定剤を添加してもよい。また、耐加水分解性等の改質剤、例えばエポキシ系改質剤を添加してもよい。さらに公知の難燃化剤や酸化チタン、タルク等の充填剤、染顔料、可塑剤等を必要に応じて添加することができる。
【0037】
【実施例】
以下に本発明を実施例により詳細に説明する。なお、実施例、比較例中の「部」および「%」(光沢度の「%」は除く)はそれぞれ「重量部」および「重量%」を意味している。
【0038】
なお下記実施例および比較例における各種物性は,以下の方法によって測定した。
・重量平均粒子径dwおよび数平均粒子径dn
キャピラリー式粒度分布計で測定した。
・アイゾットインパクト
ASTM D−256に準じて測定した。
・光沢度
ガードナー光沢計を用いて測定した。入射角は60度である。
【0039】
実施例および比較例
(a−1)ブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)の重合
第一単量体として以下の物質を70Lオートクレーブに仕込み、昇温して43℃になったらレドックス系開始剤をオートクレーブ内に添加し反応を開始後、さらに65℃まで昇温した。
【0040】
第一単量体
1,3−ブタジエン 25.5部
スチレン 4.5部
p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.1部
ピロリン酸ナトリウム 0.5部
オレイン酸カリウム 0.2部
脱イオン水 70部
レドックス系開始剤
硫酸第一鉄 0.003部
デキストローズ 0.3部
脱イオン水 5部
【0041】
重合開始から1時間後に開始剤をオートクレーブ内に添加し、その直後より第二単量体、脱イオン水、乳化剤を2時間で連続滴下した。
開始剤
p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.2部
第二単量体
1,3−ブタジエン 59.5部
スチレン 10.5部
乳化剤、脱イオン水
オレイン酸カリウム 0.8部
脱イオン水 75部
【0042】
重合開始から10時間反応させて、ブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)を得た。
【0043】
得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)の粒子径dwは160nm、dw/dn=1.5であった。
【0044】
(a−2)ブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−2)の重合
単量体として以下の物質を70Lオートクレーブに仕込み、昇温して43℃になったらレドックス系開始剤をオートクレーブ内に添加し反応を開始後、さらに65℃まで昇湿した。
単量体
1,3−ブタジエン 85部
スチレン 15部
p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.3部
ピロリン酸ナトリウム 0.5部
オレイン酸カリウム 1.0部
脱イオン水 145部
レドックス系開始剤
硫酸第一鉄 0.003部
デキストローズ 0.3部
脱イオン水 5部
【0045】
重合開始から7時間反応させて、ブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−2)を得た。
【0046】
得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−2)の粒子径dwは90nm、dw/dn=1.3であった。
【0047】
(b−1)グラフト共重合体(C−1)の重合
上記重合(a−1)で得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)を固形分として55部、オレイン酸カリウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.6部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、内温を70℃に保持して、メチルメタクリレート16部およびn−ブチルアクリレート3部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下し、その後1時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、上記単量体混合物100部に対し0.2部とした。
【0048】
その後、前段階で得られた重合体の存在下で、第2段目としてスチレン22部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下した後3時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、スチレン100部に対し0.2部とした。
【0049】
しかる後、第1段目および第2段目で得られた重合体の存在下で、第3段目として、メチルメタクリレート4部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を0.5時間かけて滴下し、その後1時間保持してから重合を終了してグラフト共重合体ラテックスを得た。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、メチルメタクリレート100部に対し0.1部とした。
【0050】
得られたグラフト共重合体ラテックスにブチル化ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2%硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合体(C−1)を得た。
【0051】
(b−2)グラフト共重合体(S−1)の重合
上記重合(a−1)で得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)を固形分として65部、オレイン酸カリウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.6部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、内温を70℃に保持して、メチルメタクリレート13部およびn−ブチルアクリレート2部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下し、その後1時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、上記単量体混合物100部に対し0.2部とした。
【0052】
その後、前段階で得られた重合体の存在下で、第2段目としてスチレン17部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下した後3時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、スチレン100部に対し0.2部とした。
【0053】
しかる後、第1段目および第2段目で得られた重合体の存在下で、第3段目として、メチルメタクリレート3部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を0.5時間かけて滴下し、その後1時間保持してから重合を終了してグラフト共重合体ラテックスを得た。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、メチルメタクリレート100部に対し0.1部とした。
【0054】
得られたグラフト共重合体ラテックスにブチル化ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2%硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合体(S−1)を得た。
【0055】
(b−3)グラフト共重合体(S−2)の重合
上記重合(a−1)で得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)を固形分として75部、オレイン酸カリウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.6部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、内温を70℃に保持して、メチルメタクリレート9部およびn−ブチルアクリレート1部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下し、その後1時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、上記単量体混合物100部に対し0.2部とした。
【0056】
その後、前段階で得られた重合体の存在下で、第2段目としてスチレン13部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下した後3時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、スチレン100部に対し0.2部とした。
【0057】
しかる後、第1段目および第2段目で得られた重合体の存在下で、第3段目としてメチルメタクリレート2部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を0.5時間かけて滴下し、その後1時間保持してから重合を終了してグラフト共重合体ラテックスを得た。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、メチルメタクリレート100部に対し0.1部とした。
【0058】
得られたグラフト共重合体ラテックスにブチル化ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2%硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合体(S−2)を得た。
【0059】
(b−4)グラフト共重合体(C−2)の重合
上記重合(a−2)で得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−2)を使用した以外は、すべて(b−3)と同様にしてグラフト共重合体(C−2)を得た。
【0060】
(b−5)グラフト共重合体(C−3)の重合
上記重合(a−2)で得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−2)を固形分として75部、オレイン酸カリウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.6部および塩化ナトリウム0.9部を使用した以外は、すべて(b−3)と同様にしてグラフト共重合体(C−3)を得た。塩化ナトリウムで肥大化した時点のゴム重合体粒子径dwは160nm、dw/dn=9.7であった。
【0061】
(b−6)グラフト共重合体(S−3)の重合
上記重合(a−1)で得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)を固形分として65部、オレイン酸カリウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.6部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、内温を70℃に保持して、メチルメタクリレート15部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下し、その後1時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、上記単量体混合物100部に対し0.2部とした。
【0062】
その後、前段階で得られた重合体の存在下で、第2段目としてスチレン17部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下した後3時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、スチレン100部に対し0.2部とした。
【0063】
しかる後、第1段目および第2段目で得られた重合体の存在下で、第3段目としてメチルメタクリレート3部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を0.5時間かけて滴下し、その後1時間保持してから重合を終了してグラフト共重合体ラテックスを得た。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、メチルメタクリレート100部に対し0.1部とした。
【0064】
得られたグラフト共重合体ラテックスにブチル化ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2%硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合体(S−3)を得た。
【0065】
(b−7)グラフト共重合体(S−4)の重合
上記重合(a−1)で得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)を固形分として75部、オレイン酸カリウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.6部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、内温を70℃に保持して、メチルメタクリレート9部およびn−ブチルアクリレート1部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下し、その後1時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、上記単量体混合物100部に対し0.2部とした。
【0066】
その後、前段階で得られた重合体の存在下で、第2段目としてスチレン13部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を1時間かけて滴下した後3時間保持した。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、スチレン100部に対し0.2部とした。
【0067】
しかる後、第1段目および第2段目で得られた重合体の存在下で、第3段目としてメチルメタクリレート2部およびクメンハイドロキシパーオキサイドの混合物を0.5時間かけて滴下し、その後1時間保持してから重合を終了してグラフト共重合体ラテックスを得た。クメンハイドロキシパーオキサイドの添加量は、メチルメタクリレート100部に対し0.1部とした。
【0068】
得られたグラフト共重合体ラテックスにブチル化ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2%硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラフト共重合体(S−4)を得た。
【0069】
(実施例1〜2、実施例5〜6、比較例1〜5)
ポリカーボネート樹脂(A)として粘度平均分子量約22000のビスフェノールAタイプポリカーボネート、飽和ポリエステル樹脂および/またはポリエステル系エラストマー(B)として極限粘度[η]が1.05のポリテトラメチレンテレフタレートおよび上記反応で得られたグラフト共重合体(S−1、S−2、S−3、S−4、C−1、C−2、C−3)を、表1の割合で秤量し、ヘンシェルミキサーで4分間混合した後30mmΦ二軸押し出し機にてシリンダー温度260℃で溶融混練し、ペレット状に賦型して種々の組成物を得た。さらに射出成形することで試験片を得た。
【0070】
これらを用いて評価した結果を表1に示した。
【0071】
本実施例の熱可塑性樹脂組成物は、成形外観(光沢度)に優れ、優れた耐衝撃性付与効果が認められた。
【0072】
(実施例3〜4、実施例7〜8、比較例6〜8)
ポリカーボネート樹脂(A)として粘度平均分子量約22000のビスフェノールAタイプポリカーボネート、飽和ポリエステル樹脂および/またはポリエステル系エラストマー(B)として極限粘度[η]が1.05のポリテトラメチレンテレフタレートおよび上記反応で得られたグラフト共重合体(S−1、S−2、S−3、S−4、C−1、C−2、C−3)を、表1の割合で秤量し、ヘンシェルミキサーで4分間混合した後30mmΦ二軸押し出し機にてシリンダー温度260℃で溶融混練し、ペレット状に賦型して種々の組成物を得た。さらに射出成形することで試験片を得た。
【0073】
これらを用いて評価した結果を表1に示した。
【0074】
本実施例の熱可塑性樹脂組成物は、実施例1〜2、実施例5〜6に対してポリカーボネートとポリエステルの配合比率を変えているが、この場合にも,成形外観(光沢度)に優れ、優れた耐衝撃性付与効果を示した。
【0075】
【表1】
Figure 0004580553

Claims (6)

  1. (A)ポリカーボネート樹脂4〜95重量%と、
    (B)飽和ポリエステル樹脂および/またはポリエステル系エラストマー4〜95重量%と、
    (C)ブタジエン系ゴム重合体を含有するラテックスの存在下に、少なくとも、芳香族ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、またはアクリル酸アルキルエステルを含む単量体または単量体混合物をグラフト重合して得られるグラフト共重合体1〜40重量%と、を含有する熱可塑性樹脂組成物であって、
    前記グラフト共重合体は、下記(a)〜(c)の条件にて得られる共重合体であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
    (a)重合組成を、前記ブタジエン系ゴム重合体60〜90重量%、前記単量体または単量体混合物10〜40重量%とすること
    (b)前記ラテックスは、1,3−ブタジエン50〜100重量%と、これと共重合しうる一種以上のビニル系単量体0〜50重量%とを乳化重合して得られるラテックスであること
    (c)前記ラテックスの重量平均粒子径が100〜200nmであり、重量平均粒子径(dw)と数平均粒子径(dn)との比dw/dnが1以上3以下であり、多段乳化重合により得られること
  2. 前記ブタジエン系ゴム共重合体がブタジエンとスチレンからなることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記成分(C)は、ブタジエン系ゴム重合体に対し、1段目としてメタクリル酸アルキルエステルおよびアクリル酸アルキルエステル、2段目として芳香族ビニル、3段目としてメタクリル酸アルキルエステルを多段グラフト重合して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 前記成分(C)は、ブタジエン系ゴム重合体に対し、1段目としてメチルメタクリレートおよびn−ブチルアクリレート、2段目としてスチレン、3段目としてメチルメタクリレートを多段グラフト重合して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする請求項3に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 前記成分(C)は、ブタジエン系ゴム重合体に対し、1段目としてメタクリル酸アルキルエステル、2段目として芳香族ビニル、3段目としてメタクリル酸アルキルエステルを多段グラフト重合して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 前記成分(C)は、ブタジエン系ゴム重合体に対し、1段目としてメチルメタクリレート、2段目としてスチレン、3段目としてメチルメタクリレートを多段グラフト重合して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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