JP4571500B2 - 比較的短い時間で異性化を可能にするアンサ−メタロセンビフェノキシドのラセモ選択的製造 - Google Patents

比較的短い時間で異性化を可能にするアンサ−メタロセンビフェノキシドのラセモ選択的製造 Download PDF

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Description

本発明は、式(I):
Figure 0004571500
[但し、Mが、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン又は周期表第III族の遷移元素若しくはランタニド元素を表し、
Xが、同一でも異なっていても良く、それぞれフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、水素、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール、−OR9又は−NR9 2{但し、R9が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリールを表す。}を表し、そして
nが、1〜4の整数で、且つ(Mの原子価−2)に相当し、
1、R2、R4、R5、R7及びR8が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い3〜8員のシクロアルキル、C6〜C15アリール、アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール、アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアリールアルキル、−OR10、−SR10、−N(R102、−P(R102又は−Si(R103{但し、R10が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリール(これらの基は部分的又は完全にヘテロ原子で置換されていても良い)を表す。}を表し、
3及びR6が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、−OR11、−SR11、−N(R112、−P(R112又は−Si(R113{但し、R11が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表し、
Yが、同一でも異なっていても良く、それぞれ
Figure 0004571500
{但し、R12が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C1〜C10フルオロアルキル、C6〜C10フルオロアリール、C6〜C10アリール、C1〜C10アルコキシ、C2〜C10アルケニル、C7〜C40アリールアルキル、C8〜C40アリールアルケニル、C7〜C40アルキルアリールを表し、或いは2個のR12がこれらと連結する原子と共に環を形成しており、
1が、ケイ素、ゲルマニウム又はスズを表す。}
を表す。]
で表される架橋遷移金属錯体を、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のシクロペンタジエニル誘導体と反応させる工程、及び
得られた反応混合物を−78〜+250℃の範囲の温度に加熱する工程
を含むラセミ体メタロセン錯体を製造する方法で;この方法をフリーラジカル又はフリーラジカル形成剤の添加無し又は添加ありで実施して、下記式(II):
Figure 0004571500
[但し、Y、M及びR1〜R8が、前記と同義であり、
13〜R17が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール、アリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R183{但し、R18が、同一でも異なっていても良く、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表し、
Zが、
Figure 0004571500
{但し、R19〜R23が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール、アリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R243(但し、R24が、同一でも異なっていても良く、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。)を表す。}
を表し、
又は基R16とZが合体して[T(R25)(R26)]m−E−基
{但し、Tが、同一でも異なっても良く、それぞれケイ素、ゲルマニウム、スズ又は炭素を表し、
25及びR26が、それぞれ水素、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル又はC6〜C15アリールを表し、
mが、1、2、3又は4を表し、そして
Eが、
Figure 0004571500
又はA
(但し、Aが
Figure 0004571500
を表し、且つ上記R27が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリール又は−Si(R283を表し、このR28が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル又はアルキルアリールを表す。)
を表す。}
を表す。]
で表されるラセミ体メタロセンビフェノキシド錯体を形成する方法に関し、また式(II)の対応するラセミ体メタロセンビフェノキシド錯体に関し、そして式(II)のラセミ体メタロセンビフェノキシド錯体を、オレフィン性不飽和化合物の重合のための触媒又は触媒の成分として、或いは立体選択合成における試薬又は触媒として使用する方法に関する。
立体特異的オレフィン重合は別にして、周期表第III〜VI族の遷移元素をキラルメタロセン錯体に使用する興味ある可能性が、エナンチオ選択的有機合成によってもたらされており、その可能性がますます増大している。その例として、プロキラル(prochiral)基材のエナンチオ選択的水素化を挙げることができ、例えば、プロキラルオレフィン(非特許文献1;R.Waymouth,P.Pino,J.Am.Chem.Soc.112(1990),4911−1914頁に記載)、又はプロキラルケトン、イミン及びオキシム(特許文献1:WO92/9545に記載)がある。
さらに、非特許文献2(W.Kaminsky et al.,Angew.Chem.101(1989),1304−1306頁)に記載されているような、エナンチオ選択的オリゴマー化により光学活性アルケンを製造する方法、及び非特許文献3(R.Waymouth,G.Coates,J.Am.Chem.Soc.113(1991),6270−6271頁)に記載されているような1,5−ヘキサジエンのエナンチオ選択的共重合を挙げることもできる。
上記用途では、一般に、メタロセン錯体のラセミ体での使用、即ちメソ化合物を含まないことが要求される。従来技術におけるメタロセン合成で得られるジアステレオマー混合物(ラセミ(rac)及びメソ(meso)体)の場合、メソ体はまず分離されなければならない。メソ体は捨てなければならないので、ラセミメタロセン錯体の収率は低くなる。
このため、ansa(アンサ)−メタロセンのラセモ選択的合成の開発がこれまで行われている。ansa−メタロセンのラセモ選択的合成における重要な工程は、ansa−メタロセンビスフェノキシドの中間体又はansa−メタロセンビフェノキシドを介して進行する。対応する一般的な合成ルートは、例えば特許文献2(WO99/15538)及び特許文献3(DE10030638)記載されている。
これらの達成された進歩にも拘わらず、ansa−メタロセンのラセモ選択的合成のための一般に適用可能な反応経路はまだ見いだされていない。ansa−メタロセンビスフェノキシド中間体を介する合成ルートにおいては、合成ルートのラセモ選択性は、使用されるビスインデニルリガンドの置換パターンに強く依存する。従って、通常、架橋ビスインデニルリガンドの2位で置換された誘導体を用いた場合にのみ、通常、ansa−メタロセンビスフェノキシド中間体をラセモ選択的に得ることができる。特定の理論には結びつけられないが、反応経路は、異なるエネルギーを有する2種の異なるジアステレオマー遷移状態が形成され、これにより2種の異性体、即ちメソ体とラセミ体が異なる量で形成される、反応速度的に制御された機構により、進行すると考えられる。
しかしながら、2,6−メチル置換フェノキシドを用いてansa(アンサ)−メタロセンビスフェノキシドの中間体を経由する合成ルートは、より多く置換され且つより立体障害を有するansa−ビフェニルリガンド錯体にはうまく適用することはできなかった。フェノキシドの4位で置換されたフェノキシド補助リガンドの使用は、一般にわずかラセミ化合物の過剰をもたらすに過ぎない。
このようなansa−メタロセンビスフェノキシド中間体の合成ルートにおいて、ビスフェノキシド錯体は、それが形成されるや否や熱的には安定であり、このためラセミ体とメソ体との間の異性化はフェノキシドの補助リガンドの交換の際に起こることはない。
対照的に、ansa−メタロセンビフェノキシド錯体の場合には、状況が異なる。ansa−リガンドがジクロロジルコニウムビフェノキシド錯体と反応する補助リガンドとして置換ビスフェノキシドを用いる合成ルートでは、一般に形成されるansa−メタロセンビフェノキシド錯体のrac/meso(ラセミ/メソ)比は約1:1〜5:1となる。しかしながら、この場合、メソ体ジアステロマーは加熱により、完全又は実質的に完全に異性化され、熱的により安定なrac異性体となる。2種のジアステレオマーの熱力学的安定性の相違は、ビフェノキシドリガンドの3及び3’位に一般に使用される嵩高い置換基を有するリガンドの立体反発によるものである。ansa−メタロセンビフェノキシド錯体への初期の反応経路は、同様に速度論的に制御されると推測される。
ansa−メタロセンビフェノキシド錯体のラセモ選択的製造への方策は、種々の金属の場合に、及び異種のリガンドを大きく変更する場合に、用いることができる。しかしながら、この合成経路はこれまで用いられてきたtert−ブチル置換ビフェノキシド補助リガンド、例えば3,3’、5,5’−テトラ−tert−ブチルビフェノールでは、熱的異性化のための高い温度で比較的長時間の反応が必要である。一般に、ansa−メタロセンビフェノキシド錯体のラセモ選択的製造のために、約100℃の温度にてトルエン又は類似溶剤中で10時間までの反応時間が用いられる。このような長い反応時間及び異性化のための高い温度の両方が、時折、収率にかなりの損失をもたらし、これに伴う時間とエネルギーにおける不利な消費がもたらされる。
慣用的用いられる多数のアルキル置換フェノキシドの補助リガンドを用いる公知の合成法のさらなる不利は、これらの非極性錯体が通常用いられる芳香族溶剤に比較的高い溶解性を示すことであり、このため、結晶化により純粋な形で錯体を単離することがかなり困難となっている。
WO92/9545 WO99/15538 DE10030638 R.Waymouth,P.Pino,J.Am.Chem.Soc.112(1990),4911−1914頁 W.Kaminsky et al.,Angew.Chem.101(1989),1304−1306頁 R.Waymouth,G.Coates,J.Am.Chem.Soc.113(1991),6270−6271頁
本発明の目的は、従来技術の不利を克服し、実質的にメソ体を含まない(NMR測定精度での)ラセミ体メタロセンビフェノキシド錯体の選択的製造方法を見いだすことにある。特に、本発明の目的は、簡易で且つ費用を有効に使用するやり方で、純粋な形で単離可能な最終生成物をもたらすメタロセンビフェノキシド錯体のラセモ選択的合成法を見いだすことである。さらなる目的は、オレフィン重合の初めに触媒として直接使用、又は触媒中に使用することができるか、或いは変性後、例えば「補助リガンド」の置換後、オレフィン重合の初めに触媒として直接使用、又は触媒中に使用することができるか、或いは立体選択的合成において試薬又は触媒として使用することができる、ラセミ体メタロセン錯体を見いだすことにある。
本発明者等は、請求項に記載された方法、その方法から得られるラセミ体メタロセン錯体(II)、及びこれらの錯体の、オレフィン性不飽和化合物の重合用の触媒としての又は触媒中での使用方法、或いは立体選択的合成の試薬又は触媒としての使用方法によって、達成されることを見いだした。
メタロセン錯体における、用語「メソ体」、「ラセミ化合物(rasemate)」、及び「エナンチオマー(enantiomer)」は、公知であり、例えばRheingold et al.,Organometallics 11(1992),1869−1876頁に定義されている。
本発明においては、用語「実質的にメソを含まない」とは、80%を超える、好ましくは少なくとも90%の化合物が、ラセミ化合物の形で存在することを意味し、特に少なくとも95%が好ましい。
ビフェノキシドリガンドの5又は5’位に、極性置換基及び/又は電子の非局在化を可能にする置換基、好ましくは1個以上の自由電子対を有する置換基を有するメタロセンビフェノキシドは、異性化時間を顕著に短くすることができることを見いだしたことは驚くべきことである。さらに、これらのビフェノキシドは、極めて容易に単離及び結晶化することができる。
本発明の方法で使用される架橋遷移金属錯体は、式(I):
Figure 0004571500
[但し、Mが、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン又は周期表第III族の遷移元素若しくはランタニド元素を表し、
Xが、同一でも異なっていても良く、それぞれフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、水素、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール、−OR9又は−NR9 2{但し、R9が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリールを表す。}を表し、そして
nが、1〜4の整数で、且つ(Mの原子価−2)に相当し、
1、R2、R4、R5、R7及びR8が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い3〜8員のシクロアルキル、C6〜C15アリール、アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール、アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアリールアルキル、−OR10、−SR10、−N(R102、−P(R102又は−Si(R103{但し、R10が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリール(これらの基は部分的又は完全にヘテロ原子で置換されていても良い)を表す。}を表し、
3及びR6が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、−OR11、−SR11、−N(R112、−P(R112又は−Si(R113{但し、R11が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表し、
Yが、同一でも異なっていても良く、それぞれ
Figure 0004571500
{但し、R12が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C1〜C10フルオロアルキル、C6〜C10フルオロアリール、C6〜C10アリール、C1〜C10アルコキシ、C2〜C10アルケニル、C7〜C40アリールアルキル、C8〜C40アリールアルケニル、C7〜C40アルキルアリールを表し、或いは2個のR12がこれらと連結する原子と共に環を形成しており、
1が、ケイ素、ゲルマニウム又はスズを表す。}
を表す。]
で表される。
好ましい金属Mは、チタン、ジルコニウム、及びハフニウムであり、特にジルコニウムである。
適切な置換基Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素(好ましくは塩素)、そしてC1〜C6アルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、i−ブチル、好ましくはtert−ブチル)である。さらに、適切な置換基Xは、アルコキシド−OR9又はアミド−NR9 2{但し、R9が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、フルオロアルキル又はフルオロアリール(それぞれアルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有する)である。このような基Xの例は、メチル、エチル、i−プロピル、tert−ブチル、フェニル、ナフチル、p−トリル、ベンジル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロフェニルである。
上記置換基R1、R2、R4、R5、R7及びR8は、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C1〜C20アルキル、−OR10、−SR10、−N(R102、−P(R102又は−Si(R103{但し、R10が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリール、置換基としてC1〜C10アルキル基(例、メチル、エチル又はプロピル)を有していても良い3〜8員のシクロアルキルを表す。}である。このようなシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、好ましくはシクロヘキシル、ノルボルニルを挙げることができる。置換基R1、R2、R4、R5、R7及びR8はまた、C6〜C15アリール(例、フェニル、ナフチル);アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール(例、p−トリル);アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアリールアルキル(例、ベンジル、ネオフィル);或いはトリオルガノシリル−Si(R103{但し、R10が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C20アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C6〜C15アリールを表す。}、例えばトリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリルを挙げることができる。勿論、上記の基は、ヘテロ原子(例、S−、N−、O−)又はハロゲン含有構造基で、部分的又は完全に置換されていても良い。このような置換されたR1、R2、R4、R5、R7及びR8の例としては、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル及びペンタフルオロフェニルである。
好ましい置換基R1及びR8は、大きな空間を占めるものである。このような置換基は通常、嵩高い置換基と呼ばれ、立体障害を起こし得る。
一般に、これらの基は、大きな空間を有するカルボ有機基又は有機ケイ素基(嵩高い基)、であり、そうでない場合はフッ素、好ましくは塩素、臭素及びヨウ素である。このようなカルボ有機基又は有機ケイ素基の炭素原子数は、通常3個以上である。
好ましい非芳香族系の嵩高い基は、α位又はより高い位置で分岐したカルボ有機基又は有機ケイ素基である。このような基の例としては、分岐C3〜C30脂肪族基、C9〜C20アリール脂肪族基、及びC3〜C10脂環式基、例えばイソプロピル、tert−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、2−メチル−2−フェニルプロピル(ネオフィル)、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル(2−ノルボルニル)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イル(1−ノルボルニル)、アダマンチルを挙げることができる。この種のさらに好適な基は、3〜30個の炭素原子を有する有機ケイ素基、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、トリトリルシリル又はビス(トリメチルシリル)メチルである。
好ましい芳香族の嵩高い基は、一般にC6〜C20アリール基、例えばフェニル、1−又は2−ナフチル、或いは好ましくはC1〜C10アルキル又はC3〜C10シクロアルキルが置換した芳香族基、例えば2,6−ジメチルフェニル、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、メシチル(mesityl)である。
特に極めて好ましい置換基R1及びR8は、i−プロピル、tert−ブチル、トリメチルシリル、シクロヘキシル、i−ブチル、トリフルオロメチル、3,5−ジメチルフェニルである。
好ましい置換パターンでは、式(I)のR1及びR8は同一である。
好ましい置換基R2、R4、R5及びR7が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素又はC1〜C20アルキルである。R1とR2、又はR7とR8はまた、相互に結合して、4〜15個の炭素原子を有する飽和、部分的飽和又は不飽和の環式基を形成することができる。
基R2及びR7が同一であって、水素を表し、R4及びR5が上記の基を表すことが特に好ましい。
置換基R3及びR6は、本発明に従い、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、アルコキシド−OR11、チオレート−SR11、アミン−N(R112、−P(R112又は−Si(R113{但し、R11が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル又はC3〜C10シクロアルキル、特に3〜8員のシクロアルキル(置換基としてC1〜C10アルキル、例えばメチル、エチル又はプロピルを有していても良い)を表す。}である。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、好ましくはシクロヘキシル、ノルボルニルを挙げることができる。さらにR11が、ハロゲン置換アルキル又はシクロアルキル、例えばトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル又はヘプタフルオロイソプロピルであっても良い。
3及びR6は、アルコキシド−OR11、チオレート−SR11、アミン−N(R112{但し、R11が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニルを表す。}であることが好ましい。
11がメチルであることが特に極めて好ましい。式(I)のR3及びR6は、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブチルオキシ、シクロプロピルオキシ又はシクロヘキシルオキシであることが、特に好ましい。
架橋基Yは下記の通りである:
Figure 0004571500
{但し、R12が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、C1〜C10アルキル、C1〜C10フルオロアルキル、C6〜C10フルオロアリール、C6〜C10アリール、C1〜C10アルコキシ、C2〜C10アルケニル、C7〜C40アリールアルキル、C8〜C40アリールアルケニル又はC7〜C40アルキルアリールを表し、或いは2個のR12が、各場合、これらと連結する原子と共に環を形成しており、
1が、ケイ素、ゲルマニウム又はスズを表す。}。
好ましい架橋基Yは、メチレン−CH2−、−S−、−O−、−C(CH32−であり;特にYは同一で、酸素−O−であることが好ましい。
遷移金属錯体(I)は、一般に当該技術者に公知の方法により製造される。
架橋遷移金属フェノキシド錯体の合成は、例えばC.J.Schaverien,J.Am.Chem.Soc.(1995),3008〜3012頁に記載されている。以下の手順が好適であることが分かった。それは、一般に−78〜110℃の温度範囲で行われ、好ましくは約20℃で開始して、その後反応を還流下に沸騰させることにより完結させることである。まずフェノール誘導体を、溶剤(例、テトラヒドロフラン(THF))中で、例えば水素化ナトリウム又はn−ブチルリチウムにより脱プロトン化し、次いで、遷移金属化合物(例、ハロゲン化物、例えば4塩化チタン、4塩化ジルコニウム又は4塩化ハフニウム)を、有利にはビス−THF付加体の形で添加する。反応終了後、生成物は、一般に塩を分離除去した後結晶化により得られる。
本発明に従い製造された架橋遷移金属錯体(I)は、合成ルートにより一般に導入される1〜4当量のルイス塩基をさらに含んでいるのが一般的である。このようなルイス塩基の例としては、エーテル、例えばジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン(THF)、そしてアミン、例えばTMEDAを挙げることができる。しかしながら、例えば減圧乾燥により或いは合成時に他の溶剤を選択することにより、ルイス塩基を含まない遷移金属錯体を得ることも可能である。このような手段は当該技術者には公知である。
式(II)の新規なラセミ体ansa−メタロセンビフェノキシド錯体は、架橋遷移金属錯体(I)をアルカリ金属又はアルカリ土類金属のシクロペンタジエニル誘導体と反応させ、次いで得られた反応混合物を、以下に述べるように、フリーラジカル又はフリーラジカル形成剤の存在又は非存在下に加熱することにより製造される。
Mがジルコニウムを表し、基R3及びR6が上述の好ましい意味を有する場合の、架橋遷移金属錯体(I)を用いることが好ましい。極めて有用な錯体(I)としては、ジクロロジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビ−2−フェノキシド、ジクロロジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジエトキシ−1,1’−ビ−2−フェノキシド、ジクロロジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジプロピルオキシ−1,1’−ビ−2−フェノキシド、ジクロロジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジメチルチオ−1,1’−ビ−2−フェノキシド、ジクロロジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジエチルチオ−1,1’−ビ−2−フェノキシド、ジクロロジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジプロピルチオ−1,1’−ビ−2−フェノキシド及び実施例で挙げたジルコニウムビフェノキシド化合物を挙げることができる。
使用可能なアルカリ金属又はアルカリ土類金属のシクロペンタジエニル誘導体は、一般に、本発明で使用される架橋遷移金属錯体(I)との反応後、実質的に異性体を含まないラセミ体メタロセン錯体を選択的に形成するものである。
好適なアルカリ金属又はアルカリ土類金属のシクロペンタジエニル誘導体は、式(III):
Figure 0004571500
[但し、M2が、Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr又はBaを表し、そして
pが、M2がBe、Mg、Ca、Sr、Baの時は1を表し、M2がLi、Na、K、Rb、Csの時は2を表し、
13〜R17が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又はアリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R183{但し、R18が、同一でも異なっていても良く、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表し、
Zが、
Figure 0004571500
{但し、R19〜R23が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又はアリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R243(但し、R24が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。)を表す。}
を表し、
又は基R16とZが合体して[T(R25)(R26)]m−E−基
{但し、Tが、同一でも異なっても良く、それぞれケイ素、ゲルマニウム、スズ又は炭素を表し、
25及びR26が、それぞれ水素、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル又はC6〜C15アリールを表し、
mが、1、2、3又は4を表し、そして
Eが、
Figure 0004571500
又はA
(但し、Aが
Figure 0004571500
を表し、且つ上記R27が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリール又は−Si(R283を表し、このR28が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル又はアルキルアリールを表す。)
を表す。}
を表す。]
で表される化合物である。
式(III)の好ましい化合物は、M2がリチウム、ナトリウム、特にマグネシウムを表す場合のものである。さらに式(IIIa):
Figure 0004571500
[但し、M2が、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを表し、そして
pが、M2がアルカリ金属土類イオンの時は1を表し、M2がアルカリ金属イオンの時は2を表す。]
で表される化合物が好ましい。
式(IIIa)の特に好ましい化合物は、M2がマグネシウムであり、R17及びR23が、水素、又は異なる置換基、例えばC1〜C10アルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、i−ブチル、ヘキシル)、C6〜C15アリール(例、フェニル)、又はトリアルキルシリル(例、トリメチルシリル)を表し、T(R25)(R26)が、ビス−C1〜C10アルキルシリル又はビス−C6〜C10アリールシリル(例、ジメチルシリル、ジフェニルシリル)、さらに1,2−エタンジイル、メチレンを表し、そしてR13〜R15及びR19〜R21及びpが、上述と同義であるものであり、特にインデニル系環又はベンゾインデニル系環を形成するものである。
極めて好ましい化合物(III)は実施例に記載したものであるが、さらに下記:
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)マグネシウム、
ジエチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ペンチル−5−メチルシクロペンタジエニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリメチルインデニル)マグネシウム、
1,2−エタンジイルビス(1−{2,4,7−トリメチルインデニル})マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチルインデニル)マグネシウム、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチルインデニル)マグネシウム、
ジフェニルシランジイルビス(2−メチルインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチル−6−イソプロピルインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−1−ベンズインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−プロピル−1−ベンズインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニル−1−ベンズインデニル)マグネシウム、
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)マグネシウム、
フェニルメチルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)マグネシウム、
エタンジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−テトラヒドロベンズインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−イソプロピル−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−{3,5−トリフルオロメチル}フェニル−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−イソプロピル−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチル−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−{3,5−トリフルオロメチル}フェニル−1−インデニル)マグネシウム、
エタンジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)マグネシウム、
エタンジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)マグネシウム、
エタンジイルビス(2−メチル−4−{3,5−ジ−(トリフルオロメチル)}フェニル−1−インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシル−4−フェニルインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−フェニルインデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−プロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルゲルマンジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジエチルシランジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)−(4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル−6−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイルビス(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイル(2−エチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)−2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−ナフチルインデニル)(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)マグネシウム、
及び
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)ジリチウム、
ジエチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ペンチル−5−メチルシクロペンタジエニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリメチルインデニル)ジリチウム、
1,2−エタンジイルビス(1−{2,4,7−トリメチルインデニル})ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジリチウム、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチルインデニル)ジリチウム、
ジフェニルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチル−6−イソプロピルインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−1−ベンズインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−プロピル−1−ベンズインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニル−1−ベンズインデニル)ジリチウム、
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)ジリチウム、
フェニルメチルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)ジリチウム、
エタンジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−テトラヒドロベンズインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−イソプロピル−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−{3,5−トリフルオロメチル}フェニル−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−イソプロピル−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−{3,5−トリフルオロメチル}フェニル−1−インデニル)ジリチウム、
エタンジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジリチウム、
エタンジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジリチウム、
エタンジイルビス(2−メチル−4−{3,5−ジ(トリフルオロメチル)}フェニル−1−インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシル−4−フェニルインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−フェニルインデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−プロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルゲルマンジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジエチルシランジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)−(4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル−6−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイルビス(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイル(2−エチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)−2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−ナフチルインデニル)(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジリチウム、
及びこれらの化合物の、例えばTHF、DME、TMEDAによるルイス塩基付加体を挙げることができる。
このようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属化合物(III)は、文献に記載の公知の方法、例えば、好ましくは、有機金属化合物又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水素化物と、適当なシクロペンタジエニル系炭化水素との化学量論反応により得ることができる。好適な有機金属化合物としては、例えばn−ブチルリチウム、ジ−n−ブチルマグネシウム及び(n,s)−ジブチルマグネシウムを挙げることができる。
遷移金属錯体(I)と、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のシクロペンタジエニル誘導体、好ましくは式(III)又は(IIIa)のもの、との反応は、有機溶剤中又は懸濁液中で、好ましくはルイス塩基溶剤を含む溶剤混合物中で、−78℃〜250℃、好ましくは0〜110℃の温度範囲で通常行われる。好適な溶剤としては、脂肪族炭化水素(例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、オルト−、メタ−又はパラ−キシレン又はイソプロピルベンゼン(クメン))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル又はジメトキシエタン(DME))、アミン(例えば、ジイソプロピルアミン、テトラメチルエタンジアミン(TMEDA)、又はピリジンを挙げることができる。
好適な溶剤混合物は、トルエン及びTHFの混合物、トルエン及びDMEの混合物、又はトルエン及びTMEDAの混合物であり、ルイス塩基は、溶剤混合物に対して一般に0.1〜50モル%、好ましくは1〜20モル%の量で存在している。遷移金属錯体(I)のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のシクロペンタジエニル誘導体(III)に対するモル比は、通常0.8:1〜1:1.2、好ましくは1:1の範囲である。
次の反応混合物の加熱を、−78〜250℃、好ましくは20〜150℃、特に好ましくは80〜110℃の範囲の温度、任意に、フリーラジカル又はフリーラジカル形成剤の存在下に行うことにより、迅速に、高収率、一般に80〜100%、好ましくは95〜100%のラセミ体ビフェノキシド錯体(II)が短い反応時間で得られる。
フリーラジカルとしては、酸素、2,2’−6,6’−テトラメチルピリミジンN−オキシド(TEMPO)を挙げることができる。好適なフリーラジカル形成剤は、上記温度範囲及び/又は(放射線等の)照射において分解してフリーラジカルを形成する全ての有機及び無機化合物であり、例えばペルオキシド、ジアシルペルオキシド(例、ベンゾイルペルオキシド又はアセチルペルオキシド)、ペルオキシジカルボナート、ペルエステル、アゾアルカン、ニトリル、ハイポクロリト(hypochlorite)、ポリハロメタン、N−クロロアミンを挙げることができる。特にTEMPOが好ましい。フリーラジカル形成剤は、メタロセン(I)がシクロペンタジエニル系リガンドとしてベンゾ縮合インデニル環(例、ジメチルシリルビス(2−メチルベンゾインデニル))を含んでいる場合に使用することが好ましい。
さらに、本発明の方法は、シクロペンタジエン誘導体から出発して中間体を単離することのない「単一容器法」として行われ、そしてこの方法はこのような条件下で、高い総収率にてラセモ選択的に進行することが分かっている。このため、本発明の方法を、シクロペンタジエン誘導体から出発して、個々の処理工程の後に中間体を単離することのない行うことが特に好ましい。
このため、特に好ましい態様において、本発明は下記の連続工程を含んでいる:
a)式(IVa)及び(IVb):
Figure 0004571500
[但し、R13、R14、R15及びR17が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又はアリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R183{但し、R18が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表し、そして
19、R20、R21及びR23が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又はアリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R243{但し、R24が、同一でも異なっていても良く、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表す。]
により表されるシクロペンタジエン化合物を好適な脱プロトン剤により脱プロトン化する工程、
b)脱プロトン化された化合物(IVa)及び(IVb)を、下記:
[T(R25)(R26)]mHal2
[但し、Halが、F、Cl、Br又はIのハロゲン置換基を表し、
Tが、同一でも異なっても良く、それぞれケイ素、ゲルマニウム、スズ又は炭素を表し、
25及びR26が、それぞれ水素、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル又はC6〜C15アリールを表し、そして
mが、1、2、3又は4を表す。]
で表される化合物と反応させ、次いで好適な脱プロトン剤により脱プロトン化を繰り返し行って式(IIIa):
Figure 0004571500
[但し、M2が、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを表し、そして
pが、M2がアルカリ金属土類イオンの時は1を表し、M2がアルカリ金属イオンの時は2を表す。]
で表される化合物を形成する工程、
c)式(IIIa)の化合物を、式(I):
Figure 0004571500
[但し、上記置換基は前記と同義である。]
で表される遷移金属錯体と反応させる工程。
好適な脱プロトン化剤の例としては、前述のように強塩基であり、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、マグネシウムのグリニャール試薬、マグネシウム化合物(特にジ−n−ブチルマグネシウム及び(n,s)−ジブチルマグネシウム)、並びに他の好適なアルキルアルカリ土類金属化合物及びアルキルアルカリ金属化合物から選択される。
本発明のラセミ体メタロセン錯体は、下記の式(II)で表される化合物であることが好ましい:
Figure 0004571500
[但し、Y、M及びR1〜R8が、前記と同義であり、
13〜R17が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又はアリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R183{但し、R18が、同一でも異なっていても良く、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表し、
Zが、
Figure 0004571500
{但し、R19〜R23が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又はアリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R243(但し、R24が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。)を表す。}
を表し、
又は基R16とZが合体して[T(R25)(R26)]m−E−基
{但し、Tが、同一でも異なっても良く、それぞれケイ素、ゲルマニウム、スズ又は炭素を表し、
25及びR26が、それぞれ水素、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル又はC6〜C15アリールを表し、
mが、1、2、3又は4を表し、そして
Eが、
Figure 0004571500
又はA
(但し、Aが
Figure 0004571500
を表し、且つ上記R27が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリール又は−Si(R283を表し、このR28が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル又はアルキルアリールを表す。)
を表す。}
を表す。]。
式(II)の好ましい化合物は、Mがチタン、ハフニウム、特にジルコニウムを表すものである。また、R17及びR23が、水素以外の置換基、例えばC1〜C10アルキル(例、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、i−ブチル、ヘキシル)、C6〜C15アリール(例、フェニル)、又はトリアルキルシリル(例、トリメチルシリル)を表し、T(R2526)が、ビス−C1〜C10アルキルシリル又はビス−C6〜C10アリールシリル(例、ジメチルシリル、ジフェニルシリル)、さらに1,2−エタンジイル、メチレンを表し、そしてR13〜R15及びR19〜R21及びpが上述と同義であるものであり、特にインデニル系環又はベンゾインデニル系環を形成する場合の、式(II)の架橋化合物、特にansa−メタロセンが好ましい。
特に極めて好ましい化合物(II)は、実施例に記載されたもの、及び
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジエチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(3−tert−ペンチル−5−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
1,2−エタンジイルビス(1−{2,4,7−トリメチルインデニル})ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチルインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジフェニルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチル−6−イソプロピルインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−1−ベンズインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−プロピル−1−ベンズインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニル−1−ベンズインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
フェニルメチルシランジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
エタンジイルビス(2−メチル−1−ベンズインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−テトラヒドロベンズインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−イソプロピル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−{3,5−トリフルオロメチル}フェニル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−イソプロピル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−{3,5−トリフルオロメチル}フェニル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
エタンジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
エタンジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
エタンジイルビス(2−メチル−4−{3,5−ジ(トリフルオロメチル)}フェニル−1−インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−プロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルゲルマンジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジエチルシランジイルビス(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−ブチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)−6−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイルビス(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
ジメチルシランジイル(2−エチル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、及び
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−ナフチルインデニル)(2−イソプロピル−4−(4´−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム 3,3´−ジ−tert−ブチル−5,5´−ジメトキシ−1,1´−ビ−2−フェノキシド、
である。
ラセミ体メタロセン錯体、好ましく式(II)のものは、一般にさらに変性することができる。
錯体(II)のフェノキシドリガンドは、特に、例えば置換反応で置換されることが可能で、そして必要により再使用され得る。好適な置換方法は、ラセミ体メタロセン錯体、好ましくは式(II)の錯体と、SOCl2、4塩化ケイ素、メチルアルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウムクロリド、アルミニウムトリクロリド、ジアルキルアルミニウムクロリド、アルミニウムセスキクロリド、特に好ましくはエチルアルミニウムジクロリド、又はブレーンステッド酸(即ち、HF、HBr、HI、好ましくはHCl、これらは一般にそれ自体、水溶液或いは有機溶剤、例えばジエチルエーテル、THFの溶液で使用される)との反応である。好適な溶剤としては、脂肪族炭化水素(例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、オルト−、メタ−又はパラ−キシレン又はイソプロピルベンゼン(クメン))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル又はジメトキシエタン(DME))、アミン(例えば、ジイソプロピルアミン、テトラメチルエタンジアミン(TMEDA)、又はピリジンを挙げることができる。
極めて有用な溶剤としては、炭化水素とエーテル又はアミンとの、或いは両方とのルイス塩基含有溶剤混合物、例えばトルエン及びTHFの混合物、トルエン及びDMEの混合物、又はトルエン及びTMEDAの混合物を挙げることができ、ルイス塩基は、溶剤混合物に対して一般に0.01〜50モル%、好ましくは0.1〜10モル%の量で存在している。特に好適な「置換剤」としては、カルボン酸ハライド、例えばアセチルクロリド、フェニルアセチルクロリド、2−チオフェンアセチルクロリド、トリクロロアセチルクロリド、トリメチルアセチルクロリド、O−アセチルマンデリルクロリド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸クロリド、2,6−ピリジンカルボン酸クロリド、tert−ブチルアセチルクロリド、クロロアセチルクロリド、4−クロロフェニルアセチルクロリド、ジクロロアセチルクロリド、3−メトキシフェニルアセチルクロリド、アセチルブロミド、ブロモアセチルブロミド、アセチルフロリド及びベンゾイルフロリドを挙げることができる。これらは一般に、前述の溶剤中で、或いはそれ自体で使用される。
この置換反応により、式(II)の化合物に類似のジハライドが得られる。
さらに好適な置換方法は、式(II)のラセミ体メタロセン錯体と、トリ−C1〜C10アルキルアルミニウム等のオルガノアルミニウム化合物、即ちトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムとの反応である。現在知るところによれば、一般に、これにより、式IIと類似のオルガノ化合物(ビスフェノキシドと代わる有機基、例えばC1〜C10アルキル(例、メチル、エチル、n−ブチル、i−ブチル))、及び例えばオルガノアルミニウムビナフトキシドが得られる。
置換反応において、成分は、通常、モノ置換又はジ置換生成物のいずれを得る予定であるか否かに従い、化学量論比で使用される。
置換反応は、一般に、メタロセン錯体の立体化学を保持しながら起こる。即ち、それは一般に、メタロセン錯体のラセミ体からメソ体への変換が起こらない場合である。むしろ、特に上述の塩素化法の場合、選択性は、一般に出発ビフェノキシド錯体の立体化学を保持しながらrac選択性を増加させることができる。
本発明の方法は、メタロセンビフェノキシド錯体のラセミ体及びそれから得られるansa−メタロセンを極めて選択的に得ることが可能である。架橋基(即ち2位)の近傍に水素と異なるリガンドを有する架橋インデニル−又はベンゾインデニル−系のメタロセンを、本発明のビフェノキシド錯体から特に有利に得ることができる。
本発明のラセミ体メタロセン錯体、特に式(II)のもの又はその前述の誘導体(例えばビフェノキシドリガンドの置換により得られるもの)は、オレフィン性不飽和化合物(例、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、スチレン)の重合用触媒又は触媒組成物として使用することができる。これらは、特に、プロキラル・オレフィン性不飽和化合物(例、プロピレン、スチレン)の立体選択的重合用に有利である。本発明のラセミ体メタロセン錯体が「メタロセン成分」として機能し得る好適な触媒又は触媒組成物は、メタロセニウムイオンを形成し得る化合物によって通常得ることができる。その化合物は例えば、EP−A−0700935、第7頁、34行〜第8頁、21行、及びその中の式(IV)及び(V)に記載されている。さらに、メタロセニウムイオンを形成し得る化合物は、アルミノキサン(RAlO)n、例えばメチルアルミノキサンを挙げることができる。
本発明のラセミ体メタロセン錯体、特に式(II)のもの、又はその前述の誘導体(例えばフェノキシドリガンドの置換により得られるもの)は、立体選択的合成、特に有機の合成において、試薬、触媒又は触媒組成物としても使用することができる。例えば、C=Cの2重結合又はC=O若しくはC=Nの2重結合の立体選択的還元又は立体選択的アルキル化を挙げることができる。
略語:
bp=1,1’−ビ−2−フェノキシド
bip=3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビ−2−フェノキシド
bap=3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビ−2−フェノキシド
一般手順: 有機金属化合物の調製及び取扱いを、空気及び水分の非存在下、アルゴンの存在下に行った(シュレンク(Schlenk)法又はグローブボックス)。必要な全ての溶剤は、アルゴンで不純物を除去し、使用前に分子篩いで乾燥した。
bpH2、はAcros Organic(151995000)社製の市販品であり、3,5−ジ−tert−ブチルフェノールはAldrich(D4,850−8)社製で、3−tert−ブチル−5−メトキシフェノールはAcros Organic(235235000)社製である。bipH2及びbapH2は、EP35965に記載のように調製した。シリル−架橋インデンは、US4985576に記載のように合成した。
実施例1(比較例):ジメチルシリルビス(2−メチル−インデニル)ジルコニウム3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビ−2−フェノキシドの製造
a)ZrCl4(THF)2の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した500mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ(three-necked round-bottom flask)中で、8.52g(35.56ミリモル)のZrCl4を125mlのトルエンに懸濁させた。懸濁液を氷浴中で約4℃まで冷却した。次いで、7gのTHFを、滴下ろう斗を介してゆっくり添加した。得られた懸濁液を室温まで暖め、約1時間撹拌した。
b)bipLi2の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した500mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、15.9g(36.53ミリモル)のbipH2を150mlのトルエン及び7.0gのTHFに溶解させた。その溶液を氷浴中で約4℃に冷却し、次いで27.5mlのBuLi溶液を、滴下ろう斗を介して15分間に亘ってゆっくりと添加した。その後、反応混合物を室温に暖め、室温で1時間撹拌した。
c)(THF)2Cl2Zr(bip)の調製
工程b)で得た溶液を、窒素存在下にシリンジを用いて工程a)で得た懸濁液に室温にて数分間に亘って移した。残さのbipLi2を10mlのトルエンですすいだ。反応混合物を、室温で5時間撹拌した。次いで混合物を80℃に加熱した。
d)Me2Si(2−Me−ind)Li2の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した1000mlの乾燥乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、11.2g(35.53ミリモル)のジメチルシリルビス(2−メチルインデニル)を、130mlのトルエン及び7.0gのTHFに懸濁させた。室温にて、26.5mlのBuLi溶液を室温で20分に亘って撹拌しながらゆっくり滴下した。得られた懸濁液を室温で2時間撹拌し、次いで80℃に加熱した。
e)Me2Si(2−Me−ind)2Zr(bip)の調製
工程c)で得た懸濁液を、工程d)で得た懸濁液に、窒素雰囲気下、80℃にて数分間に亘ってシリンジにより移した。工程c)で得たジルコニウム化合物の残さを、10mlのトルエンですすいだ。得られた懸濁液を100℃に加熱し、この温度で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、さらに60時間撹拌した。反応混合物の1H−NMRスペクトルは、約3:1のrac/meso比を示した。次いで、反応混合物を100℃でさらに3時間撹拌し、その後1H−NMRスペクトルにより測定されたrac/meso比は、約5:1であった。次いで、混合物を100℃でさらに5時間撹拌した。その後、反応混合物の1H−NMRスペクトルは、約19:1のrac/meso比を示した。次いで懸濁液を、高温のまま、シリンジによりガラスフィルタフリットNo.4に移し、バルブ付きの1000mlの丸底フラスコにろ過した。沈殿を25mlのトルエンで2回洗浄し、次いで、ろ液を40℃にて減圧下に濃縮した。360mlの溶剤を除去した。錯体を室温で結晶化させた。−20℃で6日間冷却した後、沈殿をろ別し、20mlのトルエンで洗浄し、減圧下乾燥した。これにより、1H−NMRで決定された純粋なrac(ラセミ)体の目標の化合物を合計で17.32g得た。収率:50.4%。
実施例2:ジメチルシリルビス(2−メチルインデニル)ジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビ−2−フェノキシドの製造
a)ZrCl4(THF)2の調製
上記調製を、実施例1の工程a)で記載されたように実施した。但し、使用した量は8.85g(37.97ミリモル)のZrCl4、115mlのトルエン及び7gのTHFであった。
b)bapLi2の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した500mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、13.61gのbapH2を115mlのトルエン及び7.0gのTHFに溶解させた。29mlの20質量%BuLi溶液を、滴下ろう斗を介して15分間に亘ってゆっくりと溶液に滴下した。添加終了後、反応混合物を1時間撹拌した。
c)(THF)2Cl2Zr(bap)の調製
工程a)で得た懸濁液を、窒素存在下にシリンジを用いて工程c)で得た懸濁液に室温にて数分間に亘って移した。bapLi2の残さを10mlのトルエンで洗浄し、添加した。反応混合物を、室温で3時間撹拌し、次いで混合物を80℃に加熱した。
d)Me2Si(2−Me−ind)Li2の調製
上記反応工程を、実施例1、d)で記載されたように実施した。但し、使用した量は11.5g(36.33ミリモル)のジメチルシリルビス(2−メチルインデニル)、115mlのトルエン及び7.0gのTHFであった。28.0mlの20質量%濃度BuLi溶液を加えた。次いで、混合物を、80℃に加熱した。
e)Me2Si(2−Me−ind)2Zr(bap)の調製
工程c)で得た懸濁液を、工程d)で得た懸濁液に、窒素雰囲気下、80℃にて数分間に亘ってシリンジにより移した。ジルコニウム化合物の残さを、10mlのトルエンですすいだ。得られた懸濁液を100℃に加熱し、この温度で3時間撹拌した。1H−NMRスペクトルは、錯体のrac体への完全異性化を示した。反応混合物を、ガラスフィルタフリットNo.4を介してバルブ付きの1000mlの丸底フラスコにろ過し、ろ液を減圧下40℃で濃縮した。370mlの溶剤を除去した。目標の錯体を室温で結晶化させ、デカンテーションにより単離させ、減圧下に乾燥した。これにより、純粋なrac(ラセミ)体の目標の化合物を合計で17.59g得た。収率:63.5%。
実施例1と2とを比較すると、同一のビスインデニルリガンドに対して、本発明の方法を用いた際、メタロセンビフェノキシド錯体を顕著に短縮された反応時間で得ることができる。さらに、実施例2において、本発明のメタロセンビフェノキシド錯体は、室温で簡便なやり方でより高収率で単離することができる。ビフェノキシド置換基上への極性メトキシ置換基の導入により、リガンドの電子構造が変化し、これにより得られた新規なメタロセンビフェノキシド錯体のトルエンに対する溶解性が、テトラ−tert−ブチル−置換ビフェノキシド錯体に比べて顕著に低下し、単離が極めて容易となった。
実施例3(比較例):ジメチルシリルビス(2−メチルベンズインデニル)ジルコニウム3,3',5,5'−テトラ−tert−ブチル−1,1'−ビ−2−フェノキシドの製造
a)ZrCl4(DME)の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した500mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、6.3g(27.03ミリモル)のZrCl4を110mlのトルエンに懸濁させた。懸濁液を氷浴中で約4℃まで冷却した。次いで、6.0gのDMEを、滴下ろう斗を介して15分間に亘ってゆっくり添加した。得られた懸濁液を室温まで暖め、約1時間撹拌した。
b)bipLi2の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した500mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、11.10g(27.03ミリモル)のbipH2を200mlのトルエン及び6.0gのDMEに溶解させた。この溶液を氷浴中で約4℃に冷却した。25mlの20質量%BuLi溶液を、滴下ろう斗を介して15分間に亘ってゆっくりと滴下した。その後、反応混合物を室温まで暖め、さらに1時間撹拌した。反応混合物を50℃に加熱し、この温度で2時間撹拌し、そして室温に冷却して戻した。
c)(THF)2Cl2Zr(bip)の調製
工程b)で得た懸濁液を、窒素存在下にシリンジを用いて工程a)で得た白色懸濁液に室温にて数分間に亘って移した。bipLi2の残さを10mlのトルエンで洗浄し、添加した。反応混合物を、室温で12時間撹拌した。1H−NMRスペクトルがまだ反応は終了していない事を示したので、混合物を80℃に加熱し、これにより実質的に反応を終了させた。
d)Me2Si(2−Me−benzind)Li2の調製
不活性ガスでフラッシュした、マグネティック撹拌棒、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した1000mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、10.70g(25.68ミリモル)のジメチルシリルビス(2−メチルベンズインデニル)を120mlのトルエン及び6.0gのDMEに溶解させた。室温で、19.5mlの20質量%濃度BuLi溶液を、20分間に亘ってゆっくり滴下した。懸濁液を80℃に加熱し、さらに2時間撹拌した。
e)Me2Si(2−Me−benzind)Zr(bip)の調製
工程c)で得た懸濁液を、工程d)で得た懸濁液に、窒素雰囲気下、80℃にて数分間に亘ってシリンジにより移した。ジルコニウム化合物の残さを、10mlのトルエンを用いて洗浄し、添加した。得られた懸濁液を100℃に加熱し、この温度で3時間撹拌した。次いで、それを室温まで冷却した。1H−NMRスペクトルは、目標の錯体が約1.9:1のrac/meso比で形成していることを示した。懸濁液を室温でさらに12時間撹拌し、その後100℃で8時間加熱した。このときの1H−NMRスペクトルは、目標の錯体が約3.9:1のrac/meso比で形成していることを示した。
実施例4:ジメチルシリルビス(2−メチルベンズインデニル)ジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビ−2−フェノキシドの製造
a)ZrCl4(DME)の調製
上記ジルコニウム−DME付加体の合成を、実施例3の工程a)で記載されたように実施した。但し、使用した量は12.60gのジルコニウムテトラクロリド、150mlのトルエン及び10.0gのDMEであった。
b)bapLi2の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した500mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、19.38gのbapH2を200mlのトルエン及び10.0gのDMEに溶解させた。この溶液を氷浴中で約4℃に冷却し、次いで25mlの20質量%濃度BuLi溶液を15分間に亘って滴下ろう斗を介して滴下した。約1/3のBuLi溶液を添加した後、反応混合物は塊を形成した。反応混合物を70℃に加熱し、塊を溶解させた。BuLi溶液の残りを70℃で添加した。添加終了後、撹拌可能な懸濁液を得、これを室温まで冷却した。
c)(DME)Cl2Zr(bap)の調製
工程a)で得た懸濁液を、窒素存在下にシリンジを用いて工程b)で得た懸濁液に室温にて数分間に亘って移した。ジルコニウム化合物の残さを10mlのトルエンですすいだ。反応混合物を、室温で60時間撹拌した。1H−NMRスペクトルが、反応は終了していない事を示したので、懸濁液を80℃に加熱し。この後、実質的に反応を終了させた。
d)Me2Si(2−Me−benzind)Li2の調製
上記調製を、実施例3の工程d)で記載されたように実施した。但し、使用した量は、21.4gのジメチルシリル−2−メチルベンズインデニル、10.0gのDME及び39.0mlの20%濃度BuLi溶液であった。
e)Me2Si(2−Me−benzind)Zr(bip)の調製
工程c)で得た懸濁液を、工程d)で得た懸濁液に、窒素雰囲気下、80℃にて数分間に亘ってシリンジにより移した。ジルコニウム化合物の残さを、10mlのトルエンを用いて洗浄し、添加した。得られた懸濁液を100℃に加熱し、この温度で12時間撹拌した。次いで、それを室温まで冷却した。1H−NMRスペクトルは、目標の錯体が約9:1のrac/meso比で形成していることを示した。
実施例3及び4の比較により、本発明に従い使用されたメトキシ−置換ビフェノキシド補助リガンドにより、比較可能な反応条件下で、類似のtert−ブチル置換化合物より顕著に高いrac/meso比をもたらすことが示されている。
実施例5(比較例):ジメチルシリル(2−メチル−4−(4'−tert−ブチルフェニル)インデニル)(2−イソプロピル−4−(4'−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3',5,5'−テトラ−tert−ブチル−1,1'−ビ−2−フェノキシドの製造
a)ZrCl4(THF)2の調製
上記化合物の調製を、実施例1で記載されたように実施した。但し、使用した量は7.75g(33.25ミリモル)のZrCl4、130mlのトルエン及び6.5gのTHFであった。
b)bapLi2の調製
上記化合物の調製を、実施例1で記載されたように実施した。但し、使用した量は13.65g(33.24ミリモル)のbipH2、130mlのトルエン及び6.5gのTHFであった。
c)(DME)Cl2Zr(bip)の調製
上記化合物の調製を、上記溶液b)及びa)を用いて、実施例1、c)で記載されたように実施した。得られた懸濁液を80℃に加熱した。
d)Me2Si(2−Me−4−(4’−t−Bu−Ph)−ind)(2−i−Pr−4−(4’−t−Bu−Ph)−ind)Li2の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した1000mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、19.50mlのジメチルシリルビスインデニルリガンドを150mlのトルエン及び8gのTHFに溶解させた。室温で、24mlの20質量%濃度BuLi溶液を、20分間に亘ってゆっくり滴下した。得られた懸濁液を80℃に加熱し、さらに1.5時間撹拌した。
e)目的の化合物の調製
工程c)で得た懸濁液を、工程d)で得た懸濁液に、窒素雰囲気下、80℃にて数分間に亘ってシリンジにより移した。ジルコニウム化合物の残さを、10mlのトルエンを用いて洗浄し、添加した。得られた懸濁液を100℃で3時間撹拌した。次いで懸濁液を、高温のまま、シリンジによりガラスフィルタフリットNo.4に移し、バルブ付きの1000mlの丸底フラスコにろ過した。白色沈殿を10mlのトルエンで洗浄した。ろ液を乾燥するまで減圧下に蒸発させ、38.9g(110%)の粗生成物を得た。
実施例6:ジメチルシリル(2−メチル−4−(4’−tert−ブチルフェニル)インデニル)(2−イソプロピル−4−(4’−tert−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウム3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビ−2−フェノキシドの製造
a)ZrCl4(THF)2の調製
上記化合物の調製を、実施例1で記載されたように実施した。但し、使用した量は5.15g(22.10ミリモル)のZrCl4、100mlのトルエン及び4.1gのTHFであった。
b)bapLi2の調製
上記化合物の調製を、実施例2で記載されたように実施した。但し、使用した量は7.92g(22.10ミリモル)のbapH2、100mlのトルエン及び16.5mlの20質量%濃度BuLi溶液であった。
c)(THF)Cl2Zr(bap)の調製
上記化合物の調製を、実施例2で記載されたように実施した。得られた懸濁液を85℃に加熱した。
d)Me2Si(2−Me−ind)(2−i−Pr−ind)Li2の調製
不活性ガスでフラッシュした、滴下ろう斗及びバルブ付き真空回路を具備した1000mlの乾燥三ッ口丸底フラスコ中で、13.0g(21.34ミリモル)のジメチルシリルビスインデニルリガンドを120mlのトルエン及び6.0gのTHFに溶解させた。室温で、16.0mlの20質量%濃度BuLi溶液を、20分間に亘ってゆっくり滴下した。混合物を80℃に加熱し、さらに1.5時間撹拌した。懸濁液を最後に85に加熱した。
e)目的の化合物の調製
工程c)で得た懸濁液を、工程d)で得た懸濁液に、85℃にて数分間に亘ってシリンジにより移した。ジルコニウム化合物の残さを、10mlのトルエンを用いて洗浄し、添加した。得られた懸濁液を100℃に加熱し、この温度で3時間撹拌した。1H−NMRスペクトルは、目標化合物のラセミ化合物体の形成が実質的に完了したことを示した。懸濁液を、高温のままシリンジによりガラスフィルタフリットNo.4に移し、バルブ付きの1000mlの丸底フラスコにろ過した。沈殿を10mlのトルエンで洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮し、150mlの溶剤を除去した。フラスコを−20℃で25日間保管し、これにより沈殿が形成した。沈殿をろ過及び減圧下の乾燥により単離させた。これにより、純粋なrac(ラセミ)体の目標の化合物を合計で14.37g(58%)得た。

Claims (2)

  1. 式(II):
    Figure 0004571500
    [但し、
    Mが、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン又は周期表第III族の遷移元素若しくはランタニド元素を表し、
    Yが−O−を表し、
    1、R2、R4、R5、R7及びR8が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い3〜8員のシクロアルキル、C6〜C15アリール、アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール、アルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し、アリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアリールアルキル、−OR10、−SR10、−N(R102、−P(R102又は−Si(R103{但し、R10が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、C3〜C10シクロアルキル、アルキルアリール(これらの基は部分的又は完全にヘテロ原子で置換されていても良い)を表す。}を表し、
    3及びR6が、同一でも異なっていても良く、それぞれ−OR11、−SR11、−N(R112、又は−P(R112{但し、R11が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表し、
    13〜R17が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又はアリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R183{但し、R18が、同一でも異なっていても良く、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。}を表し、そして
    基R16とZが合体して[T(R25)(R26)]m−E−基
    {但し、Tが、同一でも異なっても良く、それぞれケイ素、ゲルマニウム、スズ又は炭素を表し、
    25及びR26が、それぞれ水素、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル又はC6〜C15アリールを表し、
    mが、1、2、3又は4を表し、そして
    Eが、
    Figure 0004571500
    {但し、R19〜R23が、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素、C1〜C20アルキル、置換基としてC1〜C10アルキル基を有していても良い5〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又はアリールアルキル(これらの隣接する基が一体化して炭素原子数4〜15個の環式基を形成しても良い)、又は−Si(R243(但し、R24が、同一でも異なっていても良く、それぞれC1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロアルキルを表す。)を表す。}を形成する。]
    で表されるラセミ体メタロセンビフェノキシド錯体。
  2. 式(II)のR17及びR23が水素ではない請求項1に記載のラセミ体メタロセンビフェノキシド錯体。
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