JP4570342B2 - 電磁ポンプの固定子 - Google Patents

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Description

本発明は電磁式ポンプの固定子に関し、より詳細には気体、液体等の流体の輸送に使用
するコンパクトな電磁式ポンプの固定子に関する。
本件出願人は先に固定子側のシリンダ室内に磁性材よりなる可動子を往復動自在に収容
し、シリンダの周囲に嵌め込まれた電磁コイルに通電することにより、可動子の移動方向
両側面とシリンダの両端面との間に形成されるポンプ室のうち、一方のポンプ室において
、外部から第1のバルブを通して流体を吸入し第2のバルブを通して外部へ流体を送り出
し、他方のポンプ室も同様のポンプ作用をなす小型化薄型化された電磁式ポンプを提案し
た。(特許文献1参照)。
図7に可動子101と固定子102の要部断面構造を示す。尚、可動子101と固定子
102との間のシリンダ部は省略されている。可動子101のマグネット103のN極側
より発生した磁束は、インナーヨーク104a、アウターヨーク105、インナーヨーク
104bを経てマグネット103のS極側へ戻る磁気回路が形成される。電磁コイル10
6a、106bへ通電することにより、当該電磁コイル106a、106bは上述した磁
界から電磁力を受けるが、電磁コイル106a、106bは固定子101側に固定されて
いるため、反作用として可動子102がシリンダの軸線方向(図7の上下方向)へ移動す
る。
特願2002−286188号
図7に示す電磁ポンプの構成では、可動子101のインナーヨーク104a、104b
と固定子102のアウターヨーク105との距離が長いため、可動子101のマグネット
103から発生した磁束がアウターヨーク105に到達するまでに外部に漏れ易く、電磁
コイル106a、106bへの通電により可動子101へ作用する電磁力が有効に利用で
きない。よって、可動子101に作用する推力が小さくポンプの駆動効率が悪いという課
題があった。漏れ磁束を減らして効率を向上させるためには固定子102を大きくする必
要があるが、電磁ポンプの小型化が図れない。また、可動子101の可動範囲がシリンダ
の軸方向中央部から上方若しくは下方へずれた場合に、シリンダを閉止する上下フレ−ム
体に可動子101が直接当たって騒音が発生するおそれがあった。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、漏
れ磁束を減らしてポンプの出力効率の改善を図り、駆動時の騒音を低減して安定したポン
プ特性が得られる電磁式ポンプの固定子を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、次の構成を備える。
一対のフレーム体により両端面が閉止されたシリンダ内に、軸方向両端側外周面部に磁束作用面となるフランジ部が形成された磁性体を備えた可動子が軸線方向に往復動可能に収容され、当該可動子の移動方向両側面とフレーム体の内壁面との間に各々ポンプ室が形成され、前記シリンダ内の周囲に互いに逆向きに電流が流れるように設けられた空芯の電磁コイルが嵌め込まれてなる電磁式ポンプの固定子であって、前記各電磁コイルの端面に磁性材からなるヨークが外周側でアウターヨークに囲まれかつ隣接するヨーク間に非磁性材からなるスペーサ又は間隙を介して可動子のフランジ部と対向するように各々設けられ、各電磁コイルへ通電方向を切り換えて通電する際に、フランジ部と中央端部ヨーク間及びフランジ部と両側端部ヨーク、アウターヨーク、中央端部ヨーク間に各々形成される磁気回路により可動子に作用する磁気吸引力の大小関係により当該可動子がいずれか一方側へ変位する動作を繰り返し、可動子がいずれか一方側へ変位した状態で各電磁コイルへの通電を遮断すると、可動子と一対の中央端部ヨーク間に形成される磁気回路によって可動範囲の中心部側に戻ろうとする復元力が作用することを特徴とする。
上述した電磁式ポンプの固定子を用いれば、可動子から発生した磁束を固定子側の電磁
コイルの軸線方向端面に設けられた磁性材からなるヨークを通過して可動子へ戻る磁束が
増えるので漏れ磁束が減り、電磁コイルへの通電により鎖交する磁束数を確実に増やして
固定子を大型化することなくポンプ出力効率の改善を図ることができる。特に、シリンダ
の周囲に複数の電磁コイルが嵌め込まれ、各電磁コイルの軸線方向両端面に磁性材からな
るヨークが設けられている場合には、各電磁コイルへの通電により鎖交する磁束数を確実
に増やしてポンプの出力効率の向上が実現できる。
また、複数の電磁コイルの隣接する端面間に磁性材からなるヨークが非磁性材からなる
スペーサまたは間隙を介して設けられていたり、各電磁コイルの端面に設けられたヨーク
が可動子の磁束作用面に対向する当該電磁コイルの内壁側に延設されている場合には、可
動子がシリンダ軸方向の可動範囲の中央よりで往復動させることができ、フレ−ム体に当
たる事が無いので騒音を低減し、安定したポンプ特性が得られる。
以下、本発明に係る電磁式ポンプの固定子の最良の実施形態について添付図面とともに
詳細に説明する。図1は本発明に係る電磁式ポンプの全体構成を示す断面図である。
本実施形態の電磁式ポンプは円筒状に形成したシリンダ内にマグネット(永久磁石)を
備えた可動子をシリンダの軸線方向に摺動可能に配置し、シリンダの外周に配置した電磁
コイルの電磁力を可動子に作用させ、可動子を往復動させることによってポンプ作用をな
すように構成したものである。
図1において、先ず電磁式ポンプの全体構成について説明する。可動子10は密閉され
たシリンダ内に収容されてシリンダの軸線方向に往復動可能に設けられている。可動子1
0は円板状に形成したマグネット12とマグネット12を厚さ方向に挟持する一対のイン
ナーヨーク14a、14bとからなる。マグネット12は一方の面をN極、他方の面をS
極として、厚さ方向(図1の上下方向)に磁化されている永久磁石である。インナーヨー
ク14a、14bは磁性材によって形成され、各々のインナーヨーク14a、14bは、
マグネット12よりも若干大径に形成された平板部15aと、平板部15aの周縁部に短
筒状に起立したフランジ部15bとを備える。フランジ部15bの外周面はマグネット1
2から発生した磁束の可動子10側の磁束作用面となる。
封止材16はマグネット12の外周側面を被覆するプラスチック等の非磁性材である。
封止材16はマグネット12が錆びたりしないようマグネット12が外部に露出しないよ
うに被覆する作用と、マグネット12とインナーヨーク14a、14bとを一体に形成す
る作用を有する。封止材16はインナーヨーク14a、14bに挟まれたマグネット12
の外周側面を充填するように設けられているが、封止材16の外周径はインナーヨーク1
4a、14bの外周径よりも若干小径に形成されている。このように封止材16を形成し
ておくと、インナーヨーク14a、14bの外周面を仕上げ研削する際に、封止材16が
研削刃に接触せず、研削刃を傷めずに作業できるという利点と、封止材16の熱膨張係数
がインナーヨーク14a、14bの熱膨張係数よりも大きい場合に、ポンプを高温状態で
使用したとき可動子10とシリンダ間の空隙が封止材16の熱膨張によって減少または無
くなることを防止し、ポンプを安定して動作させることができるという利点がある。
次に、図1において電磁式ポンプの固定子側の構成について説明する。一対の非磁性材
からなる上フレーム体20aと下フレーム体20bとを組み合わせて円筒状のシリンダが
形成され、このシリンダ内で上述した可動子10が往復動可能に収容されている。本実施
形態においては、下フレーム体20bのフレーム本体22bに円筒状に形成したシリンダ
部24が一体に形成されている。このシリンダ部24の端部を上フレーム体20aのフレ
ーム本体22aに設けた嵌合溝28に嵌合させることにより、一対のフレーム体20a、
20bにより軸方向両端面が閉止されたシリンダが形成される。嵌合溝28のシリンダ部
24の端面が当接する部位にはシール材29が設けられており、シリンダ部24の端面を
シール材29に突き当てることにより、シリンダ内が外部からシールされる。なお、上フ
レーム体20aからシリンダ部24を延出させて下フレーム体20bに嵌合させることも
できる。また、シリンダ部24を上フレーム体20aと下フレーム体20bとで別体に形
成してもよい。
このように、シリンダの両端面は上フレーム体20aと下フレーム体20bによって閉
止され、可動子10の移動方向両側面と上下フレーム体20a、20bの内壁面との間に
各々ポンプ室30a、30bが形成される。ポンプ室30a、30bは可動子10の両端
面と上フレーム20aのフレーム本体22a、下フレーム20bのフレーム本体22bと
の間に形成される空隙部分に相当する。なお、可動子10はシリンダ部24の内面に接触
した状態で、シリンダ部24と気密あるいは液密にシールした状態で摺動する。可動子1
0の摺動性を良好にするため、インナーヨーク14a、14bの外周面にフッ素樹脂コー
ティングやDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティング等の潤滑性と防錆力
を兼ね備えたコーティングを施す。また、可動子10が周方向に回ることを防止する回り
止めを設けることもできる。
フレーム本体22a、22bの端面(内壁面)にはダンパー32が取り付けられている
。ダンパー32は可動子10の移動範囲の終端位置でインナーヨーク14a、14bがフ
レーム本体22a、22bの端面に当接した際の衝撃を吸収するために設けられている。
なお、ダンパー32はフレーム本体22a、22bの端面に設けるかわりに、インナーヨ
ーク14a、14bの端面であって、フレーム本体22a、22bに当接する面に設けて
もよい。
上フレーム20aのフレーム本体22a内には、吸入用バルブ34a及び送出用バルブ
36aがポンプ室30aに連通して設けられている。下フレーム20bのフレーム本体2
2b内には、吸入用バルブ34b及び送出用バルブ36bがポンプ室30bに連通して設
けられている。
上フレーム20aと下フレーム20bには、吸入用バルブ34a、34bに連通する吸
入用流路38a、38bが設けられている。また、上フレーム20aと下フレーム20b
には、送出用バルブ36a、36bに連通する送出用流路40a、40bが設けられてい
る。上フレーム20aの吸入用流路38aと下フレーム20bの吸入用流路38bとは連
通管42により連通しており、上フレーム20aの送出用流路40aと下フレーム20b
の送出用流路40bとは連通管44により連通している。これによって、上フレーム20
aと下フレーム20bの吸入用流路と送出用流路が各々、一の吸入口38と一の送出口4
0に連通する。
図1において、シリンダの周囲には空芯の電磁コイル50a、50bが嵌め込まれてい
る。電磁コイル50a、50bはシリンダの軸線方向に若干離間させ、シリンダの軸線方
向の中心位置に対して均等位置となるように配置されている。電磁コイル50a、50b
はインナーヨーク14a、14bのフランジ部15bの可動範囲よりも軸線長を長く設定
されている。なお、電磁コイル50aと電磁コイル50bとは巻き線方向が逆向きであり
、同一電源による通電によって、互いに逆向きの電流が流れるように設定されている。電
磁コイル50a、50bの巻き線方向を逆向きにしているのは、マグネット12の磁束と
鎖交する電磁コイル50a、50bに流れる電流に作用する力が重畳して、反力として可
動子10に作用し、この力が推力になるためである。
アウターヨーク52は、電磁コイル50a、50bの外周囲を囲んで筒状に設けられて
いる。アウターヨーク52は、磁性材が用いられ電磁コイル50a、50bに鎖交する磁
束数を増やして電磁力を効果的に可動子10に作用させるために設けられる。また、可動
子10を構成するインナーヨーク14a、14bの周辺部にフランジ部15bを軸線方向
に起立して設けられているので、マグネット12から発生した磁束をインナーヨーク14
a、14bからアウターヨーク52に至る磁気回路の磁気抵抗を下げるためである。これ
により、可動子10から作用する総磁束量を増加させる(磁束が通過する磁路を確保する
)と共に、マグネット12が発生した磁束が電磁コイル50a、50bに流れる電流と軸
線方向に対して直角に鎖交させることで、可動子10に軸線方向の推力を効果的に発生さ
せることができる。また、本構成による可動子10は発生推力に比して質量が軽くなるた
め、高速応答が可能となり、出力流量も増加できる。
電磁コイル50a、50bおよびアウターヨーク52は、上フレーム20aと下フレー
ム20bとを組み合わせる際に、上フレーム20aと下フレーム20bに設けた嵌合溝2
8にアウターヨーク52を嵌合させることによってシリンダ部24と同芯に組み付けるこ
とができる。
可動子10は、電磁コイル50a、50bに交番電流を通電することにより、電磁コイ
ル50a、50bによって発生する電磁力の作用により往復駆動(上下動)される。電磁
コイル50a、50bによる電磁力は、電磁コイル50a、50bへの通電方向によって
可動子10を一方向と他方向へ押動するから、図示しない制御部により、電磁コイル50
a、50bへの通電時間、通電方向を制御することによって可動子10を適宜ストローク
で往復駆動させることができる。可動子10がフレーム本体22a、22bの内面に当接
した際には、ダンパー32の作用によって衝撃を吸収することができる。
なお、シリンダ内における可動子10の移動位置を検出するセンサを設けておき、セン
サの検知信号に基づいて可動子10の往復動を制御することもできる。可動子10の移動
位置を検知する方法としては、シリンダの外部に可動子10の移動位置を検知する磁気検
知センサを設ける方法、ダンパー32に感圧センサを設けて、可動子10がダンパー32
に接触した時点を検知する方法等が可能である。本実施形態の電磁式ポンプでは可動子1
0の移動ストロークが比較的小さいがポンプ室30a、30bは比較的広い面積を確保す
ることができるから、可動子10を高速で往復動させることによって一定の流量を確保す
ることが可能である。
本実施形態の電磁式ポンプのポンプ作用は、電磁コイル50a、50bによって可動子
10を往復動させることにより、ポンプ室30a、30bに交互に流体が吸入され、送出
される作用によってなされる。すなわち、図1の状態で、可動子10が下方に移動すると
、一方のポンプ室30aには流体が導入され、同時に他方のポンプ室30bからは流体が
送出される。また、逆に可動子10が上方に移動すると、一方のポンプ室30aからは流
体が送出され、他方のポンプ室30bに流体が導入される。こうして、可動子10がどち
らの側へ移動する際にも流体の吸排がなされ、流体の脈動を抑え、効率的に流体を輸送す
ることが可能となる。
本実施形態の電磁式ポンプは可動子10に、フランジ部15bを備えたインナーヨーク
14a、14bを取り付け、可動子10の両端面に近接して吸入用バルブ34a、34b
と送出用バルブ36a、36bを設けることによって、きわめて薄型で小型のポンプを提
供することが可能となった。電磁式ポンプのサイズの一例を示せば、高さ15mm、幅2
0mm程度の小型ポンプを構成することができる。
また、本実施形態の電磁式ポンプは気体あるいは水や不凍液などの流体の輸送に使用することができ、流体の種類が限定されるものではない。流体ポンプとして使用する際に、可動子10が一つでは輸送圧力が不足するような場合には、マグネット12とインナーヨーク14a、14bからなる同形の単位可動子を複数個連結した多段型の可動子10を使用すればよい。単位可動子を多段に連結することによって、大きな推力を備えた可動子とすることができ、所要の輸送圧力を備えた電磁式ポンプとすることができる。
参考例
次に電磁式ポンプの固定子60の特徴的な構成について図2乃至図6を参照して説明す
る。以下の図面では、シリンダ部24やポンプ室に連通するバルブや流路は省略されてい
る。図2において、電磁コイル50a、50bの軸線方向端面には磁性材からなるヨーク
26a、26b、26cが一体に設けられている。具体的には、電磁コイル50aの端面
にはヨーク26a、26cが隣接して設けられており、電磁コイル50bの端面にはヨー
ク26c、26bが隣接して設けられている。電磁コイル50aと50bとの間に設けら
れたヨーク26cは共用するようになっている。
電磁コイル50a、50bに図2に示す方向へ通電すると、コイルの周囲に右ねじ回りの磁界が発生し、ヨーク26cの可動子10側がN極、ヨーク26a、26bの可動子10側がS極に励磁され、固定子60には下向きの電磁力が作用するため、その反作用として可動子10は上向きの推力を受ける。電磁コイル50a、50bに通電する向きを図2と反対方向にすると、可動子10は下向きの推力を受ける。この動作の繰り返しによりポンプ機能が得られる。可動子10のマグネット12からインナーヨーク14a、14bを通過する磁束はフランジ部15bを通じて固定子60側の電磁コイル50a、50bに作用する。このとき、電磁コイル50aの端面に隣接するヨーク26a、アウターヨーク52、ヨーク26cによる磁気回路が形成されるので漏れ磁束を減らして磁束を有効に活用できる。また、電磁コイル50bの端面に隣接するヨーク26b、アウターヨーク52、ヨーク26cによる磁気回路が形成されるので漏れ磁束を減らして磁束を有効に活用できる。従って、ヨーク26a、26b、26cを通過して可動子10へ戻る磁束が増えるので、電磁コイル50a、50bへの通電により鎖交する磁束数を確実に増やしてポンプ出力効率の改善を図ることができる。尚、図2は電磁コイル50a、50bが2段の場合を例示したが、可動子10側のマグネット12を複数用いて電磁コイルを更に多段にすることも可能である。
第1実施例
次に電磁式ポンプの固定子60の一実施例について図3乃至図5を参照して説明する。図2と同一部材には同一番号付して説明を援用するものとする。図3において、シリンダの周囲に電磁コイル50a、50bが嵌め込まれている点は同様である。本実施例は電磁コイル50a、50bの隣接する端面間に設けられる磁性材からなる1枚のヨーク26cの代わりに2枚のヨーク26d、26eが用いられ、ヨーク26d、26e間に非磁性材からなるスペーサ25が設けられている。電磁コイル50a、50bに図3に示す方向へ通電すると、コイルの周囲に右ねじ回りの磁界が発生し、ヨーク26d、26eの可動子10側がN極、ヨーク26a、26bの可動子10側がS極に励磁され、各コイルには下向きの電磁力が作用するため、その反作用として可動子10は上向きの推力を受ける。電磁コイル50a、50bに通電する向きを図3と反対方向にすると、可動子10は下向きの推力を受ける。この動作の繰り返しによりポンプ機能が得られる。
このようにヨーク26d、26e間にスペーサ25(または間隙)が設けられていると
、電磁コイル50a、50bに通電しない状態で可動子10が図3の上方若しくは下方へ
可動範囲内で変位した場合に、可動子10が図3の軸方向中心に戻ろうとする復元力が大
きくなりフレ−ム体に当たる事が無いので騒音を低減し、安定したポンプ特性が得られる
以下、その理由について図4及び図5を参照して説明する。図3の状態から可動子10
が上方に変位した状態を図4に示す。可動子10と固定子60とから形成される磁気回路
において、可動子10は磁気抵抗が少ない方向(磁束が流れ易い方向)に吸引力を受ける
性質がある。可動子10とヨーク26d、26e間ではヨーク26d、アウターヨーク5
2、ヨーク26eによる磁気回路によりに大きな吸引力が作用するため可動子10は下方
(可動範囲の中央部側)に復元力を受ける。尚、上方に変位した可動子10はヨーク26
a、26e間では、ヨーク26a、アウターヨーク52、ヨーク26eによる磁気回路に
より上方への吸引力も作用するが、磁気抵抗のより少ないヨーク26d、26e側への吸
引力が大きいため下方への復元力、即ち可動範囲の中央位置へ戻ろうとする力が作用する
これに対して、固定子60側に図2のような間隙(スペーサ25)を持たないヨーク26cの場合、可動子10が上方へ少し変位した状態を図5に示す。図5において、可動子10とヨーク26a、26cとの間ではヨーク26a側(上方に)吸引力が大きく作用する。即ち、インナーヨーク14aから作用した磁束は、ヨーク26a、アウターヨーク52、ヨーク26cからなる磁路を通じてインナーヨーク14b側に戻る磁気回路が形成される。従って、可動子10が上方に変位すればするほど上方に吸引される力が大きくなる。よって、図4に示すように、電磁コイル50a、50b間に2枚のヨーク26d、26eを間隙(スペーサ25)を介して設けたほうが可動子10の復元力を大きくすることができる。これにより、可動子10が上下フレ−ム本体22a、22bに当たる事無く往復動させることができるので騒音を低減し、安定したポンプ特性が得られる。
第2実施例
次に、電磁式ポンプの固定子の他例について図6を参照して説明する。図2と同一部材
には同一番号付して説明を援用するものとする。図6において、電磁コイル50a、50
bの隣接する端面間に2枚のヨーク27d、27eが用いられ、ヨーク27d、27e間
に非磁性材からなるスペーサ25(または間隙)が設けられている点は図3と同様である
。本実施例は、電磁コイル50a、50bの端面に設けられたヨーク27a、27d、2
7e、27bが可動子10の磁束作用面(フランジ部15b)に対向する当該電磁コイル
50a、50bの内壁側に延設されている。これにより、インナーヨーク14a、14b
(フランジ部15b)とヨーク27a、27d、27e、27bとの対向面積が増えてよ
り多くの磁束を各コイルに鎖交させることができるので、ポンプの出力効率を向上させる
ことができる。
なお、上記各実施例においては、可動子10に装着したインナーヨーク14a、14b
にフランジ部15bを設ける構成としたが、インナーヨーク14a、14bにフランジ部
15bを設けずに、インナーヨーク14a、14bを単板状に形成することも可能である
。この場合は可動子10の質量が増加するため高速応答性が劣化し、ポンプ装置の薄型化
が若干阻害されるが、構造は簡単になり、生産性の向上と生産コストの削減が可能になる
また、上記実施形態においては、可動子10にマグネット12を装着し、マグネット1
2をインナーヨーク14a、14bによって挟持した構成としたが、可動子10はマグネ
ット12を常に備えていなければならない訳ではない。可動子10を磁性体によって形成
し、電磁コイル50a、50bの一方に対して可動子10が偏位した位置にある場合は、
一方の電磁コイルにのみ通電して可動子10を軸線方向に移動させ、他方の電磁コイルに
対して偏位位置まで移動したところで、他方の電磁コイルに通電し、一方の電磁コイルへ
の通電を停止することによって再度可動子を逆方向に移動させることができる。このよう
に、一対の電磁コイルに対する通電をON−OFF制御することによっても可動子10を
軸線方向に往復動させることが可能である。
また、図1に示す電磁式ポンプは、可動子10の一方側と他方側に設けられた吸入用流
路38a、38bを連通し、可動子10の一方側と他方側に設けられた送出用流路40a
、40bを連通して、いわば、並列的に流路を連通させた例であるが、複数の電磁式ポン
プを直列に流路を連通して使用することも可能である。この場合は、送出用流路40aを
吸入用流路38bに連通するか、送出用流路40bを吸入用流路38aに連通させればよ
い。
本発明に係る電磁式ポンプの全体構成を示す断面図である。 参考例に係る電磁式ポンプの固定子の構成を示す部分断面図である。 施例に係る電磁式ポンプの固定子の構成を示す部分断面図である。 無通電時の可動子の動作説明図である。 無通電時の可動子の動作説明図である。 例に係る電磁式ポンプの固定子の構成を示す部分断面図である。 解決する課題を示す電磁式ポンプの固定子の構成を示す部分断面図である。
10 可動子
12 マグネット
14a、14b インナーヨーク
15a 平板部
15b フランジ部
16 封止材
20a 上フレーム
20b 下フレーム
22a、22b フレーム本体
24 フランジ部
25 スペーサ
26a、26b、26c、26d、26e、27a、27b、27d、27e ヨーク
28 嵌合溝
29 シール材
30a、30b ポンプ室
32 ダンパー
34a、34b 吸入用バルブ
36a、36b 送出用バルブ
38a、38b 吸入用流路
40a、40b 送出用流路
42、44 連通管
50a、50b 電磁コイル
52 アウターヨーク
60 固定子

Claims (1)

  1. 一対のフレーム体により両端面が閉止されたシリンダ内に、軸方向両端側外周面部に磁束作用面となるフランジ部が形成された磁性体を備えた可動子が軸線方向に往復動可能に収容され、当該可動子の移動方向両側面とフレーム体の内壁面との間に各々ポンプ室が形成され、前記シリンダ内の周囲に互いに逆向きに電流が流れるように設けられた空芯の電磁コイルが嵌め込まれてなる電磁式ポンプの固定子であって、
    前記各電磁コイルの端面に磁性材からなるヨークが外周側でアウターヨークに囲まれかつ隣接するヨーク間に非磁性材からなるスペーサ又は間隙を介して可動子のフランジ部と対向するように各々設けられ、
    各電磁コイルへ通電方向を切り換えて通電する際に、フランジ部と中央端部ヨーク間及びフランジ部と両側端部ヨーク、アウターヨーク、中央端部ヨーク間に各々形成される磁気回路により可動子に作用する磁気吸引力の大小関係により当該可動子がいずれか一方側へ変位する動作を繰り返し、可動子がいずれか一方側へ変位した状態で各電磁コイルへの通電を遮断すると、可動子と一対の中央端部ヨーク間に形成される磁気回路によって可動範囲の中心部側に戻ろうとする復元力が作用することを特徴とする電磁式ポンプの固定子。
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