JP4206248B2 - 電磁式ポンプ - Google Patents

電磁式ポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP4206248B2
JP4206248B2 JP2002286188A JP2002286188A JP4206248B2 JP 4206248 B2 JP4206248 B2 JP 4206248B2 JP 2002286188 A JP2002286188 A JP 2002286188A JP 2002286188 A JP2002286188 A JP 2002286188A JP 4206248 B2 JP4206248 B2 JP 4206248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mover
electromagnetic
cylinder
pump according
electromagnetic pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002286188A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004124724A (ja
Inventor
政志 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinano Kenshi Co Ltd
Original Assignee
Shinano Kenshi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shinano Kenshi Co Ltd filed Critical Shinano Kenshi Co Ltd
Priority to JP2002286188A priority Critical patent/JP4206248B2/ja
Publication of JP2004124724A publication Critical patent/JP2004124724A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4206248B2 publication Critical patent/JP4206248B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electromagnetic Pumps, Or The Like (AREA)
  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁式ポンプに関し、より詳細には気体、液体等の流体の輸送に使用するコンパクトな電磁式ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダ室内にピストンを往復動自在に配置し、吸排弁を介してシリンダ室と外部とを連通させ、ピストンを往復動させることによって、気体あるいは液体のポンプ作用をなすことができる。このようなポンプ作用を利用した装置として、シリンダ内に配置するピストンにマグネットを装着し、シリンダの外周に電磁コイルを配置して、電磁コイルの電磁力をピストンに作用させることによってピストンを往復動させるように構成した装置(特許文献1参照)、また、シリンダを二重管構造とし、シリンダを対向させて2段に接合した構成としたポンプ装置(特許文献2参照)が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−4875号公報
【特許文献2】
特開平6−159232号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
シリンダ室に配置したピストンをシリンダ室の外部から電磁力を作用させて往復駆動する従来装置においては、シリンダを軸線方向の細長い形状に設け、ピストンの移動ストロークを比較的大きくとって吸排する構成とされている。したがって、ノートパソコン等の小型の電子機器の冷却用に使用するといった場合のように、小型かつ薄型のポンプ装置が求められる場合には、従来のポンプ装置の構成によってはコンパクト化が困難であるという課題があった。また、ピストンを往復動させることから、駆動時に振動および音が発生しやすく、電子機器等においては、振動低減、静音化が求められるという課題もあった。
【0005】
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、装置の小型化、薄型化を効率的に図ることができ、駆動時の振動を低減して電子機器等に好適に搭載可能とする電磁式ポンプを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
すなわち、一対のフレーム体により両端面が閉止されたシリンダ内に、前記各々のフレーム体の端面との間をポンプ室として摺動可能に磁性体を備えた可動子を設け、前記シリンダの外周囲に空芯の電磁コイルを配置し、電磁コイルに通電して前記可動子をシリンダの軸線方向に往復駆動することにより流体を輸送する電磁式ポンプであって、前記フレーム体の前記シリンダの端面領域内に、前記ポンプ室と外部とを連通する吸入用バルブと送出用バルブとが設けられ、前記可動子が、シリンダの軸線方向に磁化したマグネットを一対のインナーヨークにより挟持して形成され、該インナーヨークが、マグネットを挟持する平板部の周縁部に、電磁コイルに対向する配置に、シリンダの内面に摺接する短筒状のフランジ部が設けられていて、前記吸入用バルブと送出用バルブとが、前記インナーヨークのフランジ部の内側に形成される凹部内に配置されていることを特徴とする。
【0007】
また、前記フレーム体が、非磁性体からなることを特徴とする
た、前記シリンダの軸線方向に磁化したマグネットを一対のインナーヨークにより挟持することにより単位可動子を形成し、該単位可動子が非磁性材を介して軸線方向に複数個連結して設けられていることを特徴とする
た、前記インナーヨークによって挟まれたマグネットの外周面が、非磁性材料からなる封止材により封止されていることを特徴とする。
また、前記封止材の外周径が、前記インナーヨークの外周径よりも小径に形成されていることを特徴とする
た、前記電磁コイルの外周に、電磁コイルを囲む軟磁性材料からなるアウターヨークが設けられていることを特徴とする。
また、前記電磁コイルのシリンダの軸線方向の長さが、ポンプ室内でのインナーヨークの可動範囲よりも長く設けられていることを特徴とする。
また、前記フレーム体の端面に、可動子がフレーム体の端面に当接した際の衝撃を緩和するダンパーが設けられていることを特徴とする。
また、前記可動子の前記フレーム体の端面に対向する面に、可動子がフレーム体の端面に当接した際の衝撃を緩和するダンパーが設けられていることを特徴とする。
【0008】
また、前記可動子の一方の面側に設けられたポンプ室の吸入用流路と、前記可動子の他方の面側に設けられたポンプ室の吸入用流路とが連通して設けられ、前記可動子の一方の面側に設けられたポンプ室の送出用流路と、前記可動子の他方の面側に設けられたポンプ室の送出用流路とが連通して設けられていることを特徴とする。
また、前記可動子の一方の面側に設けられたポンプ室の吸入用流路が、前記可動子の他方の面側に設けられたポンプ室の送出用流路に連通して設けられていることを特徴とする。
また、前記可動子の移動位置を検知するセンサを設け、該センサの検知信号に基づいて可動子が駆動制御されることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面とともに詳細に説明する。
図1は本発明に係る電磁式ポンプの構成を示す断面図である。
本実施形態の電磁式ポンプは円筒状に形成したシリンダ内にマグネット(永久磁石)を備えた可動子をシリンダの軸線方向に摺動可能に配置し、シリンダの外周に配置した電磁コイルの電磁力を可動子に作用させ、可動子を往復動させることによってポンプ作用をなすように構成したものである。
【0010】
図1で、10はシリンダの軸線方向に往復動可能に配置した可動子である。
可動子10は円板状に形成したマグネット12とマグネット12を厚さ方向に挟持する一対のインナーヨーク14a、14bとからなる。マグネット12は一方の面をN極、他方の面をS極として、厚さ方向に磁化されている永久磁石である。インナーヨーク14a、14bは軟磁性材によって形成され、各々のインナーヨーク14a、14bは、マグネット12よりも若干大径に形成された平板部15aと、平板部15aの周縁部に短筒状に起立したフランジ部15bとを備える。
【0011】
16はマグネット12の外周側面を被覆したプラスチック等の非磁性材からなる封止材である。封止材16はマグネット12が錆びたりしないようマグネット12が外部に露出しないように被覆する作用と、マグネット12とインナーヨーク14a、14bとを一体に形成する作用を有する。封止材16はインナーヨーク14a、14bに挟まれたマグネット12の外周側面を充填するように設けられているが、封止材16の外周径はインナーヨーク14a、14bの外周径よりも若干小径に形成されている。このように封止材16を形成しておくと、インナーヨーク14a、14bの外周面を仕上げ研削する際に、封止材16が研削刃に接触せず、研削刃を傷めずに作業できるという利点と、封止材16の熱膨張係数がインナーヨーク14a、14bの熱膨張係数よりも大きい場合に、ポンプを高温状態で使用したとき可動子10とシリンダ間の空隙が封止材16の熱膨張によって減少または無くなることを防止し、ポンプを安定して動作させることができるという利点がある。
【0012】
図2に、インナーヨーク14a、14bによってマグネット12が挟持され、封止材16によって一体形成されて、可動子10が円柱状体に形成された状態の斜視図を示す。インナーヨーク14a、14bは、周縁部にフランジ部15bを起立させて形成しているから、可動子10の軸線方向の両端面には凹部10aが形成されている。本実施形態の電磁式ポンプは可動子10の両端面に凹部10aを設けることによって、電磁式ポンプを薄型に形成することができ、フランジ部15bの作用によって可動子10の往復動作を的確に行わせることが可能となる。
【0013】
可動子10はシリンダ内で往復動するが、本実施形態では、一対のフレームを組み合わせて円筒状のシリンダを形成し、このシリンダ内に可動子10を配置している。
図1で、20a、20bがシリンダを形成する非磁性材からなる一対のフレーム体であり、20aが上フレーム、20bが下フレームである。本実施形態においては、下フレーム20bの本体22bから、円筒状に形成した筒体部24を延出させ、筒体部24の端部を上フレーム20aの本体22aに設けた嵌合溝28に嵌合させて可動子10を収容するシリンダを構成している。嵌合溝28の筒体部24の端面が当接する部位にはシール材29が設けられており、筒体部24の端面をシール材29に突き当てることにより、シリンダ内が外部からシールされる。なお、上フレーム20aから筒体部24を延出させて下フレーム20bに嵌合させることもできる。また、筒体部24を上フレーム20aと下フレーム20bと別体に形成してもよい。
【0014】
このように、上フレーム20aと下フレーム20bとを組み合わせて形成されたシリンダの両端面は上フレーム20aの本体22aと下フレーム20bの本体22bとによって閉止され、可動子10の両端面にそれぞれポンプ室30a、30bが形成される。
なお、可動子10は筒体部24の内面に接触した状態で、筒体部24と気密あるいは液密にシールした状態で摺動する。可動子10の摺動性を良好にするため、インナーヨーク14a、14bの外周面にフッ素樹脂コーティングやDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティング等の潤滑性と防錆力を兼ね備えたコーティングを施す。また、可動子10が周方向に回ることを防止する回り止めを設けることもできる。
【0015】
ポンプ室30a、30bは可動子10の両端面と上フレーム20aの本体22a、下フレーム20bの本体22bとの間に形成される空隙部分に相当する。
本実施形態では、上フレーム20aの本体22aが可動子10の一方の端面に形成された凹部10a内に突出するように形成され、同様に、下フレーム20bの本体22bが可動子10の他方の端面に形成された凹部10a内に突出するように形成されて、ポンプ室30a、30bは断面形状で屈曲した空間部に形成されている。
【0016】
32は本体22a、22bの端面に取り付けたダンパーである。ダンパー32は可動子10の移動範囲の終端位置でインナーヨーク14a、14bが本体22a、22bの端面に当接した際の衝撃を吸収するために設けられている。なお、ダンパーは本体22a、22bの端面に設けるかわりに、インナーヨーク14a、14bの端面で、本体22a、22bに当接する面に設けてもよい。
【0017】
34aは上フレーム20aの本体22a内にポンプ室30aに連通して設けられた吸入用バルブ、36aは本体22a内にポンプ室30aに連通して設けられた送出用バルブである。34bは下フレーム20bの本体22b内にポンプ室30bに連通して設けられた吸入用バルブ、36bは本体22b内にポンプ室30bに連通して設けられた送出用バルブである。
本実施形態では、可動子10の凹部10a内に突出する本体22a、22bの内部に吸入用バルブ34a、34bと送出用バルブ36a、36bを設けることにより、吸入用バルブ34a、34bと送出用バルブ36a、36bをシリンダの長さ範囲内に収容して、ポンプ装置の薄型化を図っている。
【0018】
38a、38bは吸入用バルブ34a、34bに連通させて、上フレーム20aと下フレーム20bに設けた吸入用流路である。40a、40bは送出用バルブ36a、36bに連通させて、上フレーム20aと下フレーム20bに設けた送出用流路である。
42は上フレーム20aの吸入用流路38aと下フレーム20bの吸入用流路38bとを連通する連通管、44は上フレーム20aの送出用流路40aと下フレーム20bの送出用流路40bとを連通する連通管である。これによって、上フレーム20aと下フレーム20bの吸入用流路と送出用流路が各々、一つの吸入口38と送出口40に連通する。なお、連通管42、44は、図4に示すように前記アウターヨーク52に貫通孔として形成し、貫通孔を介して吸入用流路と送出用流路とを相互に連通させるようにしてもよい。
【0019】
図1で、50a、50bは筒体部24、すなわちシリンダの外周囲を囲むように配置した空芯の電磁コイルである。電磁コイル50a、50bはシリンダの軸線方向に若干離間させ、シリンダの軸線方向の中心位置に対して均等位置となるように配置されている。電磁コイル50a、50bはインナーヨーク14a、14bのフランジ部15bの可動範囲よりも軸線長を長く設定されている。
なお、電磁コイル50aと電磁コイル50bとは巻き線方向が逆向きであり、同一電源による通電によって、互いに逆向きの電流が流れるように設定されている。電磁コイル50a、50bの巻き線方向を逆向きにしているのは、マグネット12の磁束と鎖交する電磁コイル50a、50bに流れる電流に作用する力が重畳して、反力として可動子10に作用し、この力が推力になるためである。
【0020】
52は電磁コイル50a、50bの外周囲を囲む筒状に形成した、軟磁性材からなるアウターヨークである。アウターヨーク52により電磁コイル50a、50bの外周囲を囲むことにより、電磁力を効果的に可動子10に作用させることができる。
可動子10を構成するインナーヨーク14a、14bの周辺部にフランジ部15bを起立させて設けているのも、マグネット12の磁気回路の抵抗を下げ、マグネット12が発生する総磁束量を増加させると共に、マグネット12が発生した磁束が電磁コイル50a、50bに流れる電流と軸線方向に対して直角に鎖交させることで、軸線方向の推力を効果的に発生させるためである。また、本構成による可動子10は発生推力に比して質量が軽くなるため、高速応答が可能となり、出力流量も増加できる。
【0021】
電磁コイル50a、50bおよびアウターヨーク52は、上フレーム20aと下フレーム20bとを組み合わせる際に、上フレーム20aと下フレーム20bに設けた嵌合溝28にアウターヨーク52を嵌合させることによってシリンダ(筒体部24)と同芯に組み付けることができる。図2に、可動子10と電磁コイル50a、50bとアウターヨーク52との配置を示す。
【0022】
可動子10は、電磁コイル50a、50bに交番電流を通電することにより、電磁コイル50a、50bによって発生する電磁力の作用により往復駆動(上下動)される。電磁コイル50a、50bによる電磁力は、電磁コイル50a、50bへの通電方向によって可動子10を一方向と他方向へ押動するから、制御装置により、電磁コイル50a、50bへの通電時間、通電方向を制御することによって可動子10を適宜ストロークで往復駆動させることができる。可動子10のインナーヨーク14a、14bの端面が上フレーム20aの本体22aおよび下フレーム20bの本体22bの端面に衝突しないよう可動子10を往復動させることにより装置の振動の発生を抑えることができる。可動子10が本体22a、22bの内面に当接した際には、ダンパー32の作用によって衝撃を吸収することができる。
【0023】
なお、シリンダ内における可動子10の移動位置を検出するセンサを設けておき、センサの検知信号に基づいて可動子10の往復動を制御することもできる。可動子10の移動位置を検知する方法としては、シリンダの外部に可動子10の移動位置を検知する磁気検知センサを設ける方法、ダンパー32に感圧センサを設けて、可動子10がダンパー32に接触した時点を検知する方法等が可能である。本実施形態の電磁式ポンプでは可動子10の移動ストロークが比較的小さいがポンプ室30a、30bは比較的広い面積を確保することができるから、可動子10を高速で往復動させることによって一定の流量を確保することが可能である。
【0024】
本実施形態の電磁式ポンプのポンプ作用は、電磁コイル50a、50bによって可動子10を往復動させることにより、ポンプ室30a、30bに交互に流体が吸入され、送出される作用によってなされる。
すなわち、図1の状態で、可動子10が下方に移動すると、一方のポンプ室30aには流体が導入され、同時に他方のポンプ室30bからは流体が送出される。また、逆に可動子10が上方に移動すると、一方のポンプ室30aからは流体が送出され、他方のポンプ室30bに流体が導入される。こうして、可動子10がどちらの側へ移動する際にも流体の吸排がなされ、流体の脈動を抑え、効率的に流体を輸送することが可能となる。
【0025】
本実施形態の電磁式ポンプは可動子10に、フランジ部15bを備えたインナーヨーク14a、14bを取り付け、可動子10の両端面に近接して吸入用バルブ34a、34bと送出用バルブ36a、36bを設けることによって、きわめて薄型で小型のポンプとして提供することが可能となった。実施形態の電磁式ポンプの場合は、高さ15mm、幅20mm程度の小型ポンプに形成することができる。
【0026】
また、本実施形態の電磁式ポンプは気体あるいは液体の輸送に使用することができ、流体の種類が限定されるものではない。液体ポンプとして使用する際に、可動子10が一つでは輸送圧力が不足するような場合には、図3に示すように、マグネット12とインナーヨーク14a、14bからなる同形の単位可動子を複数個連結した多段型の可動子10を使用すればよい。54は隣接するインナーヨーク14a、14bの間に配置した非磁性材である。マグネット12の磁極の向きを一方向にそろえ、各々の単位可動子ごとに、上述した実施形態と同様に巻き線の向きを逆向きにした電磁コイル50a、50bを配置する。52はすべての電磁コイル50a、50bの外周を囲むように設けたアウターヨークである。単位可動子を多段に連結することによって、大きな推力を備えた可動子とすることができ、所要の輸送圧力を備えた電磁式ポンプとすることができる。
【0027】
なお、上記実施形態においては、可動子10に装着したインナーヨーク14a、14bにフランジ部15bを設ける構成としたが、インナーヨーク14a、14bにフランジ部15bを設けずに、インナーヨーク14a、14bを単板状に形成することも可能である。この場合は可動子10の質量が増加するため高速応答性が劣化し、ポンプ装置の薄型化が若干阻害されるが、構造は簡単になり、生産性の向上と生産コストの削減が可能になる。
【0028】
また、上記実施形態においては、可動子10にマグネット12を装着し、マグネット12をインナーヨーク14a、14bによって挟持した構成としたが、可動子10はマグネット12を常に備えていなければならない訳ではない。可動子10を磁性体によって形成し、電磁コイル50a、50bの一方に対して可動子10が偏位した位置にある場合は、一方の電磁コイルにのみ通電して可動子10を軸線方向に移動させ、他方の電磁コイルに対して偏位位置まで移動したところで、他方の電磁コイルに通電し、一方の電磁コイルへの通電を停止することによって再度可動子を逆方向に移動させることができる。このように、一対の電磁コイルに対する通電をON−OFF制御することによっても可動子10を軸線方向に往復動させることが可能である。
【0029】
また、図1に示す電磁式ポンプは、可動子10の一方側と他方側に設けられた吸入用流路38a、38bを連通し、可動子10の一方側と他方側に設けられた送出用流路40a、40bを連通して、いわば、並列的に流路を連通させた例であるが、複数の電磁式ポンプを直列に流路を連通して使用することも可能である。この場合は、送出用流路40aを吸入用流路38bに連通するか、送出用流路40bを吸入用流路38aに連通させればよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明による電磁式ポンプは、上述したように、気体あるいは液体のポンプ作用をなすポンプ装置としてきわめて小型かつ薄型に形成することができ、的確なポンプ作用を可能として、電子機器の冷却用ポンプ装置等として好適に利用することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁式ポンプの構成を示す断面図である。
【図2】電磁式ポンプの可動子の構成を示す斜視図である。
【図3】多段型に形成した可動子の構成を示す断面図である。
【図4】アウターヨークに貫通孔を設けて連通管とした例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 可動子
10a 凹部
12 マグネット
14a、14b インナーヨーク
15b フランジ部
16 封止材
20a 上フレーム
20b 下フレーム
22a、22b 本体
24 筒体部
29 シール材
30a、30b ポンプ室
32 ダンパー
34a、34b 吸入用バルブ
36a、36b 送出用バルブ
38a、38b 吸入用流路
40a、40b 送出用流路
42、44 連通管
50a、50b 電磁コイル
52 アウターヨーク

Claims (12)

  1. 一対のフレーム体により両端面が閉止されたシリンダ内に、前記各々のフレーム体の端面との間をポンプ室として摺動可能に磁性体を備えた可動子を設け、前記シリンダの外周囲に空芯の電磁コイルを配置し、電磁コイルに通電して前記可動子をシリンダの軸線方向に往復駆動することにより流体を輸送する電磁式ポンプであって、
    前記フレーム体の前記シリンダの端面領域内に、前記ポンプ室と外部とを連通する吸入用バルブと送出用バルブとが設けられ、
    前記可動子が、シリンダの軸線方向に磁化したマグネットを一対のインナーヨークにより挟持して形成され、
    該インナーヨークが、マグネットを挟持する平板部の周縁部に、電磁コイルに対向する配置に、シリンダの内面に摺接する短筒状のフランジ部が設けられていて、
    前記吸入用バルブと送出用バルブとが、前記インナーヨークのフランジ部の内側に形成される凹部内に配置されていることを特徴とする電磁式ポンプ。
  2. 前記フレーム体が、非磁性体からなることを特徴とする請求項1記載の電磁式ポンプ。
  3. 前記シリンダの軸線方向に磁化したマグネットを一対のインナーヨークにより挟持することにより単位可動子を形成し、該単位可動子が非磁性材を介して軸線方向に複数個連結して設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の電磁式ポンプ。
  4. 前記インナーヨークによって挟まれたマグネットの外周面が、非磁性材料からなる封止材により封止されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の電磁式ポンプ。
  5. 前記封止材の外周径が、前記インナーヨークの外周径よりも小径に形成されていることを特徴とする請求項記載の電磁式ポンプ。
  6. 前記電磁コイルの外周に、電磁コイルを囲む軟磁性材料からなるアウターヨークが設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の電磁式ポンプ。
  7. 前記電磁コイルのシリンダの軸線方向の長さが、ポンプ室内でのインナーヨークの可動範囲よりも長く設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の電磁式ポンプ。
  8. 前記フレーム体の端面に、可動子がフレーム体の端面に当接した際の衝撃を緩和するダンパーが設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の電磁式ポンプ。
  9. 前記可動子の前記フレーム体の端面に対向する面に、可動子がフレーム体の端面に当接した際の衝撃を緩和するダンパーが設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の電磁式ポンプ。
  10. 前記可動子の一方の面側に設けられたポンプ室の吸入用流路と、前記可動子の他方の面側に設けられたポンプ室の吸入用流路とが連通して設けられ、前記可動子の一方の面側に設けられたポンプ室の送出用流路と、前記可動子の他方の面側に設けられたポンプ室の送出用流路とが連通して設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の電磁式ポンプ。
  11. 前記可動子の一方の面側に設けられたポンプ室の吸入用流路が、前記可動子の他方の面側に設けられたポンプ室の送出用流路に連通して設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の電磁式ポンプ。
  12. 前記可動子の移動位置を検知するセンサを設け、該センサの検知信号に基づいて可動子が駆動制御されることを特徴とする請求項1〜11記載の電磁式ポンプ。
JP2002286188A 2002-09-30 2002-09-30 電磁式ポンプ Expired - Lifetime JP4206248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002286188A JP4206248B2 (ja) 2002-09-30 2002-09-30 電磁式ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002286188A JP4206248B2 (ja) 2002-09-30 2002-09-30 電磁式ポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004124724A JP2004124724A (ja) 2004-04-22
JP4206248B2 true JP4206248B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=32279305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002286188A Expired - Lifetime JP4206248B2 (ja) 2002-09-30 2002-09-30 電磁式ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4206248B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4570342B2 (ja) 2003-08-01 2010-10-27 シナノケンシ株式会社 電磁ポンプの固定子
JP2006329007A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Meika Ryu 電流制御往復式流体圧送ユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004124724A (ja) 2004-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3927089B2 (ja) リニアアクチュエータ、それを用いたポンプ装置並びにコンプレッサー装置
JPH0442536Y2 (ja)
JP2006037942A (ja) 往復動式圧縮機
JPH102281A (ja) 真空ポンプの改良
US6838788B2 (en) Motor structure for reciprocating compressor
JPH0522071B2 (ja)
KR101513611B1 (ko) 왕복동식 압축기
JP4206248B2 (ja) 電磁式ポンプ
JP2005504928A (ja) 真空ポンプに用いられる振動ピストン駆動装置ならびに振動ピストン駆動装置のための運転法
US7621723B2 (en) Electromagnetic pump
JP4570343B2 (ja) 電磁式ポンプ
JP4570342B2 (ja) 電磁ポンプの固定子
WO2019017028A1 (ja) 往復動式リニアモータ
JP2006219986A (ja) 振動式圧縮機
JP2006246550A (ja) 電磁式容積型ポンプの駆動装置
JP3363931B2 (ja) 可動磁石式ポンプ
CN111742475B (zh) 线性马达以及具备其的线性压缩机
JP3263161B2 (ja) 可動磁石式往復動流体機械
JPH11303732A (ja) リニア圧縮機
KR100748545B1 (ko) 왕복동식 압축기의 자속 누설 방지 장치
JPH10115473A (ja) リニアコンプレッサ
JP2002339863A (ja) リニアコンプレッサ
JP5016787B2 (ja) 電磁駆動アクチュエータ及び電磁式ポンプ
KR100498317B1 (ko) 왕복동식 압축기의 사체적 방지 구조
KR100404116B1 (ko) 왕복동식 압축기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080617

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081020

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4206248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141024

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term