JP4540968B2 - プラズマディスプレイパネルの製造方法およびプラズマディスプレイ - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの製造方法およびプラズマディスプレイ Download PDF

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Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイ用部材の製造方法に係り、特に、プラズマディスプレイパネルの輝度を向上し、パネルの表示品位を高めたプラズマディスプレイ用部材の製造方法並びにプラズマディスプレイに関するものである。
薄型・大型テレビに使用できるディスプレイとして、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと略す)が注目されている。PDPは、例えば、表示面となる前面板側のガラス基板には、対をなす複数のサステイン電極が銀やクロム、アルミニウムおよびニッケル等の材料で形成されている。
また、PDPの発光画素間に相当する部位に、コントラスト等の表示品位を向上させる目的で、ブラックストライプパターンが形成されている。
さらにサステイン電極、ブラックストライプパターンを被覆してガラスを主成分とする誘電体層が20〜50μm厚さで形成され、その誘電体層を被覆してMgO層が形成されている。一方、背面板側のガラス基板には、複数のアドレス電極がストライプ状に形成され、そのアドレス電極を被覆してガラスを主成分とする誘電体層が形成されている。誘電体層上に放電セルを仕切るための隔壁が形成され、隔壁と誘電体層で形成された放電空間内に蛍光体層が形成されている。フルカラー表示が可能なPDPにおいては、蛍光体層は、赤緑青(RGB)の各色に発光するものにより構成される。前面板側のガラス基板のサステイン電極と背面板側のアドレス電極が互いに直交するように、前面板と背面板が封着され、それらの基板の間隙内にヘリウム、ネオンおよびキセノンなどから構成される希ガスが封入されPDPが形成される。スキャン電極とアドレス電極の交点を中心として画素セルが形成されるので、PDPは複数の画素セルを有し、画像の表示が可能になる。
PDPにおいて表示を行う際、選択された画素セルにおいて、発光していない状態からサステイン電極とアドレス電極との間に放電開始電圧以上の電圧を印加すると電離によって生じた陽イオンや電子は、画素セルが容量性負荷であるために放電空間内を反対極性の電極へと向けて移動してMgO層の内壁に帯電し、内壁の電荷はMgO層の抵抗が高いために減衰せずに壁電荷として残留する。
次に、スキャン電極とサステイン電極の間に放電維持電圧を印加する。壁電荷のあるところでは、放電開始電圧より低い電圧でも放電することができる。放電により放電空間内のキセノンガスが励起され、147nmの紫外線が発生し、紫外線が蛍光体を励起することにより、発光表示が可能になる。
このようなPDPにおいては、蛍光面を発光させた場合の輝度を高めることが重要となっている。この輝度を高めるための手段として、隔壁と平行で隔壁よりも低い壁状の突起部や隔壁と交差する方向に隔壁よりも低い壁状の突起部を形成し、これら壁状の突起部にも蛍光面を形成することにより蛍光面の発光面積を大きくし、紫外線を効率よく蛍光面に作用させ、輝度を高めることが提案されている(特許文献1参照)。
この隔壁と壁状の突起部の形成方法として特許文献1には、2回塗布/2回露光する方法、例えば、基板上に第1の感光性隔壁材料層を形成し、その上に壁状の突起部のパターンを有するフォトマスクを配置して露光を行い、そのまま現像せずに第1の感光性隔壁材料層上に第2の感光性隔壁材料層を形成し、その上に隔壁のパターンを有するフォトマスクを配置して露光を行った後に現像し、壁状の突起部と隔壁を形成する方法が提案されている。
しかしながら、この方法では、第1の感光性隔壁材料層と第2の感光性隔壁材料層の塗布幅が同じになった場合、あるいは第1の感光性隔壁層の塗布幅の方が広い場合、焼成後に隔壁パターンが第1の感光性隔壁材料層と第2の感光性隔壁材料層の界面で剥離したり、パターン端部が跳ね上がり、パネル化した際にこの部分に色のクロストークが発生し、高品質なプラズマディスプレイパネルができない問題が生じていた。
また、フォトマスクの傷やフォトマスクに付着した異物のために隔壁パターンに欠陥が生じ、パネル化した際に放電の干渉や色のクロストークが発生し、パネルの収率を低下させ、プラズマディスプレイパネルの製造コストを上げる原因にもなっていた。
特開2000−77002号公報(第3〜14頁)
そこで、本発明は、跳ね上がりやパターン欠陥のない隔壁パターンを形成し、表示品位に優れたプラズマプラズマディスプレイパネルの製造方法、およびプラズマディスプレイを低コストで提供することを目的とするものである。
すなわち本発明は、隔壁を形成する工程を含むプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記隔壁のパターンを形成する工程が下記の(A)〜(F)の工程を順に経ることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法である。
(A)前記隔壁の一部となる1層目のパターン形成用感光性塗布膜を形成する工程、
(B)前記1層目のパターン形成用感光性塗布膜を第1のフォトマスクを介して露光する工程、
(C)前記隔壁の一部となる2層目のパターン形成用感光性塗布膜を前記1層目のパターン形成用感光性塗布膜幅よりも広く形成する工程、
(D)前記2層目のパターン形成用感光性塗布膜を第2のフォトマスクを介して露光する工程、
(E)現像する工程、
(F)焼成する工程。
また、本発明のプラズマデイスプレイパネルの製造方法は、次の好ましい態様を有している。
(a) 前記第2のフォトマスクの線幅が前記第1 のフォトマスクの線幅より広いこと。
(b) 前記感光性塗布膜が感光性隔壁ペーストにより形成されること。
(c) 前記感光性塗布膜がダイコーターにより形成されること。
また、本発明のプラズマプラズマディスプレイは、上記の製造方法で得られたプラズマディスプレイパネルを用いてなることを特徴とす
本発明によれば、跳ね上がりやパターン欠陥のない隔壁を形成し、表示品位に優れたプラズマディスプレイを提供することができるプラズマディスプレイパネルを得ることができる。
以下、本発明のプラズマディスプレイ用部材とプラズマディスプレイを、PDPの作製手順に沿って説明する。
本発明で用いられる基板としては、ソーダガラス板の他にPDP用の耐熱ガラス板である旭硝子社製の“PD200”や日本電気硝子社製の“PP8”などのガラス基板を用いることができる。
ガラス基板上に、銀、アルミニウム、クロムおよびニッケルなどの金属によりアドレス電極を形成する。アドレス電極を形成する方法としては、これらの金属の粉末と有機バインダーを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷でパターン印刷する方法や、有機バインダーとして感光性有機成分を用いた感光性金属ペーストを塗布した後に、フォトマスクを用いてパターン露光し、不要な部分を現像工程で溶解除去し、さらに、400〜600℃の温度に加熱・焼成して金属パターンを形成する感光性ペースト法を用いることができる。また、ガラス基板上に、クロムやアルミニウム等の金属をスパッタリングした後に、レジストを塗布し、レジストをパターン露光・現像した後に、エッチングにより不要な部分の金属を取り除くエッチング法を用いることができる。
電極の厚さは1〜10μmが好ましく、より好ましくは2〜5μmである。電極厚さが薄すぎると抵抗値が大きくなり正確な駆動が困難となる傾向にあり、厚すぎると材料が多く必要になり、コスト的に不利な傾向にある。アドレス電極の幅は、好ましくは20〜200μmであり、より好ましくは30〜100μmである。アドレス電極の幅が細すぎると抵抗値が高くなり正確な駆動が困難となる傾向にあり、また、太すぎると隣合う電極間の距離が小さくなるため、ショート欠陥が生じやすい傾向にある。さらに、アドレス電極は表示セル(画素の各RGBを形成する領域)に応じたピッチで形成される。通常のPDPでは100〜500μm、高精細PDPにおいては100〜400μmのピッチで形成することが好ましい。
次いで、誘電体層を好ましく形成する。誘電体層は、ガラス粉末と有機バインダーを主成分とするガラスペーストをアドレス電極を覆う形で塗布した後に、400〜600℃の温度で焼成することにより形成することができる。誘電体層に用いられるガラスペーストには、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛および酸化リンの少なくとも1種類以上を含有し、これらを合計で10〜80重量%含有するガラス粉末を好ましく用いることができる。ガラス粉末の量を10重量%以上とすることで、600℃以下の温度での焼成が容易になり、80重量%以下とすることで、結晶化を防ぎ透過率の低下を防止する。これらのガラス粉末と有機バインダーと混練してペーストを作成できる。用いられる有機バインダーとしては、例えば、エチルセルロース、メチルセルロース等に代表されるセルロース系化合物、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートおよびイソブチルアクリレート等のアクリル系化合物等を用いることができる。
また、ガラスペースト中に、溶媒や可塑剤等の添加剤を加えても良い。溶媒としては、テルピネオール、ブチロラクトン、トルエンおよびメチルセルソルブ等の汎用溶媒を用いることができる。また、可塑剤としては、ジブチルフタレートやジエチルフタレート等を用いることができる。ガラス粉末以外にフィラー成分を添加することにより、反射率が高く、輝度の高いPDPを得ることができる。フィラーとしては、酸化チタン、酸化アルミニウムおよび酸化ジルコニウム等が好ましく、粒子径0.05〜3μmの酸化チタンを用いることが特に好ましい。フィラーの含有量は、ガラス粉末:フィラーの比で、1:1〜10:1の範囲が好ましい。フィラーの含有量をガラス粉末の10分の1以上とすることで、輝度向上の実効を得ることができる。また、ガラス粉末の等量以下とすることで、焼結性を保つことができる。また、導電性微粒子を添加することにより駆動時の信頼性の高いPDPを作成することができる。導電性微粒子は、ニッケルやクロムなどの金属粉末が好ましく、粒子径は1〜10μmの範囲のものが好ましい。粒子径を1μm以上とすることで十分な効果を発揮することができ、10μm以下とすることで誘電体上の凹凸を抑え隔壁形成を容易にすることができる。これらの導電性微粒子が誘電体層に含まれる含有量としては、0.1〜10重量%が好ましい。含有量を0.1重量%以上とすることで実効を得ることができ、10重量%以下とすることで、隣り合うアドレス電極間でのショートを防ぐことができる。誘電体層の厚さは、好ましくは3〜30μmであり、より好ましくは3〜15μmである。誘電体層の厚さが薄すぎるとピンホールが多発する傾向にあり、厚すぎると放電電圧が高くなり、消費電力が大きくなる傾向にある。
誘電体層上に、放電セルを仕切るための隔壁や輝度向上のための壁状の突起部を形成する。隔壁の断面形状は、台形や矩形に形成することができる。隔壁の高さは、80μm〜200μmが適している。隔壁の高さを80μm以上とすることで蛍光体とスキャン電極が近づきすぎるのを防ぎ、放電による蛍光体の劣化を防ぐことができる。また、隔壁の高さを200μm以下とすることで、スキャン電極での放電と蛍光体の距離を近づけ、十分な輝度を得ることができる。
隔壁のピッチ(P)は、100μm≦P≦500μmのものがよく用いられる。また、高精細プラズマディスプレイの隔壁のピッチ(P)は、好ましくは100μm≦P≦250μmである。隔壁のピッチ(P)を100μm以上とすることで放電空間を広くし十分な輝度を得ることができ、500μm以下とすることで画素の細かいきれいな映像表示ができる。隔壁のピッチ(P)を250μm以下にすることにより、HDTV(ハイビジョン)レベルの美しい映像を表示することができる。
線幅(L)は、半値幅で10μm≦L≦50μmであることが好ましい。線幅(L)を10μm以上とすることで強度を保ち、前面板と背面板を封着する際に破損が生じることを防ぐことができ、また、50μm以下とすることで蛍光体の形成面積を大きくとることができ高い輝度を得ることができる。
本発明では、壁状の突起部はなくてもよいが、壁状の突起部を形成することで、輝度が向上できるため壁状の突起部を形成するこが好ましい。壁状の突起部を形成することで、壁状の突起部にも蛍光体層を形成することができ、発光面積を大きくとることができる。従って、紫外線が効率よく蛍光面に作用するため輝度を高めることが可能である。また、補助隔壁が存在することで、隔壁全体の結合面積が広くなり、部材の構造的強度が得られる。その結果、隔壁や補助隔壁の幅を小さくすることができ、表示セル部における放電容積を大きくすることができ、放電効率をさらによくすることができる。
壁状の突起部は、隔壁と平行あるいは隔壁と交差する方向に設けられてもよいが、隔壁より低く形成することが好ましい。壁状の突起部を隔壁より低く形成することで、製造工程において蛍光体層の形成を容易にすることができる利点や前面板と封着した後の封排気が容易になる利点がある。
このような隔壁および壁状の突起部は、無機微粒子と感光性有機成分からなる感光性ペーストを用いてパターン形成した後に、焼成して形成することができる。
感光性ペーストの無機微粒子としては、ガラスやセラミック(アルミナ、コーディライトなど)などを用いることができる。特に、ケイ素酸化物、ホウ素酸化物またはアルミニウム酸化物を必須成分とするガラスやセラミックスが好ましい。
無機微粒子の粒子径は、作製しようとするパターンの形状を考慮して選ばれるが、体積平均粒子径(D50)が、1〜10μmであることが好ましく、より好ましくは1〜5μmである。D50を10μm以下とすることで、表面凸凹が生じるのを防ぐことができる。また、D50を1μm以上とすることで、ペーストの粘度調整を容易にすることができる。さらに、パターン形成において、比表面積0.2〜3m2/gのガラス微粒子を用いることが、特に好ましい。
隔壁および壁状の突起部は、好ましくは熱軟化点の低いガラス基板上にパターン形成されるため、無機微粒子として、熱軟化温度が350℃〜600℃のガラス微粒子を60重量%以上含む無機微粒子を用いることが好ましい。また、熱軟化温度が600℃以上のガラス微粒子やセラミック微粒子を添加することによって、焼成時の収縮率を抑制することができるが、その量は、40重量%以下であることが好ましい。用いられるガラス粉末としては、焼成時にガラス基板にそりを生じさせないためには線膨脹係数が50×10-7〜90×10-7、更には、60×10-7〜90×10-7のガラス微粒子を用いることが好ましい。
隔壁および壁状の突起部を形成する素材としては、ケイ素および/またはホウ素の酸化物を含有したガラス材料が好ましく用いられる。
酸化ケイ素は、3〜60重量%の範囲で配合されていることが好ましい。酸化ケイ素の配合量を3重量%以上とすることで、ガラス層の緻密性、強度や安定性が向上し、また、熱膨脹係数を所望の範囲内とし、ガラス基板とのミスマッチを防ぐことができる。また、配合量を60重量%以下にすることによって、熱軟化点が低くなり、ガラス基板への焼き付けが可能になるなどの利点がある。
酸化ホウ素は、例えば5〜50重量%の範囲で配合することによって、電気絶縁性、強度、熱膨脹係数および絶縁層の緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上することができる。50重量%以下とすることでガラスの安定性を保つことができる。
さらに、酸化ビスマス、酸化鉛および酸化亜鉛のうちの少なくとも1種類を合計で5〜50重量%含有させることによって、ガラス基板上にパターン加工するのに適した温度特性を有するガラスペーストを得ることができる。特に、酸化ビスマスを、例えば5〜50重量%含有するガラス微粒子を用いると、ペーストのポットライフが長いなどの利点が得られる。ビスマス系ガラス微粒子としては、次の組成を含むガラス粉末を用いることが好ましい。
酸化ビスマス :10〜40重量部
酸化ケイ素 : 3〜50重量部
酸化ホウ素 :10〜40重量部
酸化バリウム : 8〜20重量部
酸化アルミニウム:10〜30重量部。
また、酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムのうち、少なくとも1種類を3〜20重量%含むガラス微粒子を用いてもよい。アルカリ金属酸化物の添加量は、20重量%以下、好ましくは15重量%以下にすることによって、ペーストの安定性を向上することができる。上記3種のアルカリ金属酸化物の内、酸化リチウムがペーストの安定性の点で、特に好ましい。リチウム系ガラス微粒子としては、例えば次に示す組成を含むガラス粉末を用いることが好ましい。
酸化リチウム : 2〜15重量部
酸化ケイ素 :15〜50重量部
酸化ホウ素 :15〜40重量部
酸化バリウム : 2〜15重量部
酸化アルミニウム: 6〜25重量部。
また、酸化鉛、酸化ビスマスおよび酸化亜鉛のような金属酸化物と酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムのようなアルカリ金属酸化物の両方を含有するガラス微粒子を用いることにより、より低いアルカリ含有量で、熱軟化温度や線膨脹係数を容易にコントロールすることができる。
また、ガラス微粒子中に、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛および酸化ジルコニウムなど、特に、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化亜鉛を添加することにより、加工性を改良することができるが、熱軟化点と熱膨脹係数の点からは、その含有量は、40重量%以下が好ましく、より好ましくは25重量%以下である。
感光性有機成分としては、感光性モノマー、感光性オリゴマーおよび感光性ポリマーのうちの少なくとも1種類から選ばれた感光性成分を含有することが好ましく、更に、必要に応じて、光重合開始剤、光吸収剤、増感剤、有機溶媒、増感助剤および重合禁止剤を添加する。
感光性モノマーとしては、炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、単官能および多官能性の(メタ)アクリレート類、ビニル系化合物類およびアリル系化合物類などを用いることができる。これらは1種または2種以上使用することができる。
感光性オリゴマーと感光性ポリマーとしては、炭素−炭素2重結合を有する化合物のうちの少なくとも1種類を重合して得られるオリゴマーやポリマーを用いることができる。重合する際に、これらのモノマの含有率が、10重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上になるように、他の感光性のモノマーと共重合することができる。ポリマーやオリゴマーに不飽和カルボン酸などの不飽和酸を共重合することによって、感光後の現像性を向上させることができる。不飽和カルボン酸の具体的な例として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸およびこれらの酸無水物などが挙げられる。このようして得られた側鎖にカルボキシル基などの酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価(AV)は、50〜180の範囲が好ましく、70〜140の範囲がより好ましい。以上に示したポリマーもしくはオリゴマーに対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させることによって、感光性をもつ感光性ポリマーや感光性オリゴマーとして用いることができる。好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基およびメタクリル基などが挙げられる。
光重合開始剤の具体的な例として、ベンゾフェノン、O-ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3−ジエトキシアセトフェノンおよび2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノンなどが挙げられる。これらを1種または2種以上使用することができる。光重合開始剤は、感光性成分に対し、好ましくは0.05〜10重量%の範囲で添加され、より好ましくは0.1〜5重量%の範囲で添加される。重合開始剤の量が少な過ぎると、光感度が低下する傾向にあり、光重合開始剤の量が多すぎると、露光部の残存率が小さくなり過ぎる傾向にある。
光吸収剤を添加することも有効である。紫外光や可視光の吸収効果が高い化合物を添加することによって、高アスペクト比、高精細および高解像度が得られる。光吸収剤としては、有機系染料からなる光吸収剤が好ましく用いられ、具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アントラキノン系染料、ベンゾフェノン系染料、ジフェニルシアノアクリレート系染料、トリアジン系染料およびp−アミノ安息香酸系染料などを使用することができる。有機系染料は、焼成後の絶縁膜中に残存しないので、光吸収剤による絶縁膜特性の低下を少なくすることができる。これらの中でも、アゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。有機染料の添加量は、0.05〜5重量%が好ましく、より好ましくは、0.05〜1重量%である。添加量が少なすぎると、光吸収剤の添加効果が減少する傾向にあり、多すぎると、焼成後の絶縁膜特性が低下する傾向にある。
増感剤は、感度を向上させるために添加される。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノンおよび2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノンなどが挙げられる。これらを1種または2種以上使用することができる。増感剤を感光性ペーストに添加する場合、その添加量は、感光性成分に対して通常0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。増感剤の量が少な過ぎると光感度を向上させる効果が発揮されない傾向にあり、増感剤の量が多過ぎると、露光部の残存率が小さくなる傾向にある。
有機溶媒としては、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチルラクトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸およびクロロ安息香酸などや、これらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
感光性ペーストは、通常、上記の無機微粒子や有機成分を所定の組成になるように調合された後、3本ローラーや混練機で均質に混合分散し作製する。
次に、本発明における隔壁および壁状の突起部の形成方法について説明する。まず、電極が形成された基板上もしくは誘電体層上に1層目の感光性ペーストを塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーターおよびブレードコーターなどを用いることができる。塗布膜の厚さ制御、塗布膜の均一性および作業性の点から、ダイコーターで塗布することが好ましい。感光性ペーストを塗布した後、通風オーブン、ホットプレートあるいはIR炉など用いて乾燥し、1層目の感光性塗布膜を形成する。
続いて、露光装置を用いて露光を行う。露光は、通常のフォトリソグラフィー法で行われるように、第1のフォトマスクを用いてマスク露光する。このとき、壁状の突起部を形成する場合には、壁状の突起部のパターンを有する第1のフォトマスクを用いる。この際使用される活性光源としては、例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線およびレーザ光などが挙げられる。これらの中で紫外線が最も好ましく、その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプおよび殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は、塗布厚さによって異なるが、1〜100mW/cm2の出力の超高圧水銀灯を用いて0.1〜10分間露光を行うことができる。
露光された1層目の感光性塗布膜上に、さらに感光性ペーストを塗布し乾燥し、2層目の感光性塗布膜を形成する。2層目の感光性ペーストは、1層目の感光性ペーストと同じであってもよく、異なっていてもよいが、2層目の感光性塗布膜は、1層目の感光性塗布膜幅よりも広く形成する必要がある。2層目の感光性塗布膜幅は、1層目の感光性塗布膜幅よりも1mm以上広くすることが好ましく、より好ましくは、1.5mm以上広くする。このように2層目の塗布膜幅を1層目よりも広くすることで、焼成後の1層目と2層目の界面でのパターン剥離やパターン端部の跳ね上がりを防止することができる。また、塗布端部は、正のテーパー角を持たせることで、パターン端部の跳ね上がりをより防止できる。
また、1層目の感光性塗布膜幅が隔壁長さより短く、その端部断面に正のテーパー角を持たせることで、2層目の感光性塗布膜は塗布乾燥後に正のテーパー角を形成しやすくなる。具体的には、1層目の感光性塗布膜幅が形成される隔壁の長さより1mm以上短いことが好ましく、より好ましくは2mm以上である。さらに、感光性塗布膜膜の端部から0.5〜5mmの範囲がテーパー状となることが好ましい。
2層目の感光性ペースト被膜を形成後、露光装置を用いて露光を行う。このとき、フォトマスクは、第2のフォトマスクを用いる。1層目を露光するときのフォトマスクと2層目を露光するときのフォトマスクを変えることにより、マスクに付着した異物起因のパターン欠陥やマスクに傷があった場合のパターン欠陥などを抑制することができる。
さらに、第2のフォトマスクの線幅は、第1のフォトマスクの線幅より広いことが好ましい。第2のフォトマスクの線幅を広くすることで1層目と2層目の位置合わせ精度を高める必要がなくなり、生産性を向上できる。この場合、第2のフォトマスクの線幅が最終的に必要な線幅とする必要がある。
第1のフォトマスクの線幅W1と第2のフォトマスクの線幅W2の比(W1/W2)は、9/10〜1/10の範囲にあることが好ましく、より好ましくは8/10〜2/10の範囲、さらに好ましくは、7/10〜3/10の範囲である。
2層目の感光性塗布膜を露光した後、露光部分と非露光部分の現像液に対する溶解度差を利用して現像を行う。現像は、浸漬法、スプレー法およびブラシ法等で行うことができる。
現像液は、感光性ペースト中の溶解させたい有機成分が溶解可能である溶液を用いる。感光性ペースト中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液などが使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすい。有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。有機アルカリとしては、具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミンおよびジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は、通常、0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。アルカリ濃度が低過ぎると可溶部が除去されない傾向にあり、アルカリ濃度が高過ぎると、パターン部を剥離したり、また、非可溶部を腐食させる傾向にある。また、現像は、工程管理上、20〜50℃の温度で行うことが好ましい。
次に、現像により得られた隔壁・補助隔壁のパターンは焼成炉にて焼成される。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素および水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やローラーハース式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成は、400〜800℃の温度で行うと良い。ガラス基板上に直接隔壁を形成する場合は、450〜620℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行うと良い。
次いで、本発明では所定のアドレス電極と平行方向に形成された隔壁間に、R(赤)G(緑)B(青)各色に発光する蛍光体層を形成する。蛍光体層は、蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを所定の隔壁間に塗着させ、乾燥し、必要に応じて焼成することにより形成することができる。
蛍光体ペーストを所定の隔壁間に塗着させる方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、蛍光体ペーストの有機バインダーとして前述の感光性を有する有機成分を用いた感光性ペースト法により各色の蛍光体ペーストを所定の場所に塗着させることができるが、コストの理由からスクリーン印刷法、ディスペンサー法が本発明では好ましく適用される。
R蛍光体層の厚さをTr、G蛍光体層の厚さをTg、および、B蛍光体層の厚さをTbとしたとき、好ましくは、
10μm≦Tr≦Tb≦50μm
10μm≦Tg≦Tb≦50μm
なる関係を有することにより、より本発明の効果を発揮できる。つまり、発光輝度の低い青色について、厚さを緑色、赤色よりも厚くすることにより、より色バランスに優れた(色温度の高い)プラズマディスプレイを作製することができる。蛍光体層の厚さとしては、10μm以上とすることで十分な輝度を得ることができる。また、蛍光体層の厚さを50μm以下とすることで放電空間を広くとり高い輝度を得ることができる。この場合の蛍光体層の厚さは、隣り合う隔壁の中間点での形成厚さとして測定する。つまり、放電空間(セル内)の底部に形成された蛍光体層の厚さとして測定する。
上記のように塗着させた蛍光体層を必要に応じて、400〜550℃の温度で焼成することにより、本発明のプラズマディスプレイ用部材を作製することができる。
このプラズマディスプレイ用部材を背面板として用いて、前面板と封着後、前背面の基板間隔に形成された空間に、ヘリウム、ネオンおよびキセノンなどから構成される放電ガスを封入後、駆動回路を装着してプラズマディスプレイを作製することができる。前面板は、基板上に所定のパターンで透明電極、バス電極、誘電体および保護膜(MgO)を形成した部材である。背面板上に形成されたRGB各色蛍光体層に一致する部分に、カラーフィルター層を形成しても良い。また、コントラストを向上するために、ブラックストライプを形成しても良い。
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定はされない。なお、実施例と比較例中の濃度(%)は重量%である。
実施例1
まず、前面板を作製した。旭硝子社製ガラス基板PD200上に、ITOを用いて、ピッチ375μm、線幅150μmのスキャン電極を形成した。また、そのガラス基板上に感光性銀ペーストを塗布した後に、フォトマスクを介したマスク露光、0.3%炭酸ナトリウム水溶液を用いた現像、および580℃15分間の焼成工程を経て、線幅50μm、厚さ3μmのバス電極を形成した。次に、酸化鉛を75重量%含有する低融点ガラスの粉末を70%、エチルセルロース20%、およびテルピネオール10%を混練して得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われるように50μmの厚さで塗布した後に、570℃の温度で15分間の焼成を行って前面誘電体を形成した。誘電体を形成した基板上に電子ビーム蒸着により保護膜として、厚さ0.5μmの酸化マグネシウム層を形成して前面板を作製した。
次に、背面板を作製した。旭硝子社製ガラス基板PD200上に、感光性銀ペースト用いてアドレス電極を作成した。感光性銀ペーストを塗布、乾燥、露光、現像、および焼成工程を経て、線幅50μm、厚さ3μm、ピッチ250μmのアドレス電極を形成した。次に、酸化ビスマスを75重量%含有する低融点ガラスの粉末を60%、平均粒子径0.3μmの酸化チタン粉末を10重量%、エチルセルロース15%、およびテルピネオール15%を混練して得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われるように50μmの厚さで塗布した後に、570℃の温度で15分間の焼成を行って前面誘電体層を形成した。
誘電体上に、1層目の感光性ペーストを塗布した。感光性ペーストは、ガラス粉末と感光性成分を含む有機成分から構成され、ガラス粉末には、酸化リチウム10重量%、酸化珪素25重量%、酸化硼素30重量%、酸化亜鉛15重量%、酸化アルミニウム5重量%、および酸化カルシウム15重量%からなる組成のガラスを粉砕した、平均粒子径2μmのガラス粉末を用いた。感光性成分を含む有機成分には、カルボキシル基を含有するアクリルポリマー30重量%、トリメチロールプロパントリアクリレート30重量%、光重合開始剤である“イルガキュア(登録商標)651”(チバガイギー社製)10重量%、およびジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート30重量%からなるものを用いた。感光性ペーストは、これらのガラス粉末と感光性成分を含む有機成分をそれぞれ70:30の重量比率で混合した後に、ロールミルで混練して作製した。次に、この感光性ペーストをダイコーターを用いて乾燥後厚さ180μm、塗布幅520mmになるように塗布した。乾燥は、IR乾燥炉(日本ガイシ社製)で行った。乾燥後、ピッチ1が250μm、線幅2が20μmのストライプパターンを有するフォトマスクA(図1)を用いて、アドレス電極と平行方向に露光した。このとき、フォトマスクAの一部には疑似欠陥部3、4を形成した。露光後、上記感光性ペーストをさらに塗布、乾燥し、乾燥後厚さ70μm、塗布膜幅522mmの感光性塗布膜を得た。
次に、ピッチ250μm、線幅40μmのストライプパターンを有するフォトマスクB(図2)を用いて、アドレス電極と平行方向に露光した。露光後、0.5重量%のエタノールアミン水溶液中で現像し、さらに、560℃の温度で15分間焼成することにより隔壁を形成した。得られた隔壁には、マスク起因の欠陥や隔壁端部の跳ね上がりは観察されなかった。
次に、隣り合う隔壁間に蛍光体を塗布した。蛍光体の塗布は、256カ所の穴(口径:130μm)が形成されたノズル先端から蛍光体ペーストを吐出するディスペンサー法により形成した。蛍光体は隔壁側面に焼成後厚さ25μm、誘電体上に焼成後厚さ25μmになるように塗布した後に、500℃で10分間の焼成を行った。かくしてPDP用部材として、背面板を作製した。
さらに、作製した前面基板と背面基板を封着ガラスを用いて封着して、Xe5%含有のNeガスを内部ガス圧66500Paになるように封入した。さらに、駆動回路を実装してPDPを作製した。PDPのスキャン電極に電圧を印加して発光させた。その輝度計を用いて輝度を測定したところ、220cd/m2であり、表示特性は良好であった。また、面内で表示むらは見られなかった。
実施例2
隔壁パターンの形成において、1層目の感光性塗布膜の露光時に図3に示すフォトマスクCを用いた他は、実施例1と同様に行った。フォトマスクCは、アドレス電極と平行方向にピッチ250μm、線幅20μm、アドレス方向と垂直方向に線幅60μmのパターンが形成されたものであり、パターンの一部に疑似欠陥部5、6を形成した。パターン形成後は、壁状の突起部が隔壁と交差する方向に隔壁より低く形成された形となる。得られた隔壁および壁状の突起部のパターンには、欠けや隔壁端部の跳ね上がりは見られなかった。さらに、得られたPDPのスキャン電極に電圧を印加して発光させた。その輝度計を用いて輝度を測定したところ、260cd/m2であり、高い輝度の表示特性を得ることができた。また、面内で表示むらは見られなかった。
比較例1
隔壁パターン形成において、2層目の塗布幅を1層目と同じ幅(520mm)とし、2層目の露光時にフォトマスクを1層目と同じようにフォトマスクAを用いた他は、実施例1と同様に行った。得られた隔壁パターンには、マスク欠陥に起因する欠けや端部の跳ね上がりが観察させた。さらに、得られたPDPのスキャン電極に電圧を印加して発光させたところ、隔壁パターンの欠け部や端部の跳ね上がり部に表示むらが現れ、表示特性は不良であった。
本発明のプラズマディスプレイ用部材は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられ、特に、プラズマディスプレイパネルの輝度を向上し、パネルの表示品位を高めたプラズマディスプレイプラズマディスプレイの製造に好適である。
本発明で用いたフォトマスクAの外観図である。 本発明で用いたフォトマスクBの外観図である。 本発明で用いたフォトマスクCの外観図である、
符号の説明
1 ピッチ
2 線幅
3 疑似欠陥
4 疑似欠陥
5 疑似欠陥
6 疑似欠陥

Claims (5)

  1. 隔壁を形成する工程を含むプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記隔壁のパターンを形成する工程が下記の(A)〜(F)の工程を順に経ることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
    (A)前記隔壁の一部となる1層目のパターン形成用感光性塗布膜を形成する工程、
    (B)前記1層目のパターン形成用感光性塗布膜を第1のフォトマスクを介して露光する工程、
    (C)前記隔壁の一部となる2層目のパターン形成用感光性塗布膜を前記1層目のパターン形成用感光性塗布膜幅よりも広く形成する工程、
    (D)前記2層目のパターン形成用感光性塗布膜を第2のフォトマスクを介して露光する工程、
    (E)現像する工程、
    (F)焼成する工程。
  2. 前記第2のフォトマスクの線幅が前記第1のフォトマスクの線幅より広いことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  3. 前記パターン形成用感光性塗布膜が感光性隔壁ペーストにより形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  4. 前記感光性塗布膜がダイコーターにより形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法で得られたプラズマディスプレイパネルを用いてなるプラズマディスプレイ。
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