JP4537090B2 - トモシンセシス装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的にはトモシンセシス装置(あるいはラミノグラフ)に関し、特に、被検体に対して放射線照射方向を円錐に沿って変化させる円形トモシンセシス装置に関する。
トモシンセシス(tomosynthesis)とは、放射線を用いて、被検体に対して異なる方向から多数の透過画像を撮影し、この画像をデジタルデータとして処理し、被検体内部の3次元画像を得る方法のことである。
特に、被検体に対して放射線照射方向を円錐に沿って変化させる装置は、円形トモシンセシス装置と呼ばれている。この円形トモシンセシス装置は、傾斜型CT(computer tomograph)とも呼ばれている。
近年、プリント基板等を検査するための円形トモシンセシス装置が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。図7は、円形トモシンセシス装置の概略を示す概念図である。
本装置は、被検体106を回転させる構造である。本装置の原理は、X線源101から発生するX線102を、X線検出器103で検出して被検体106を撮影し、デジタル透過画像を得る。被検体106は試料テーブル104で回転される。ここで、回転軸105とX線102とは、直角でなく交差角θで交差している。
本装置は、被検体106の回転位置を変えながら、1回転にわたって多数の透過画像を撮影し(スキャンと言う)、これをデジタル処理して被検体106の3次元画像を再構成する。
本装置では、傾斜フレーム107を傾斜させることで、交差角θが変えられる。また、本装置では、X線源101とX線検出器103を被検体106に近づけたり、あるいは遠ざけたりして拡大率を変えることが可能であり、被検体106に合わせた幾何条件を得ることができる。
この円形トモシンセシス装置(傾斜型CT)において、交差角θを90°にした仕様の装置がコーンビームCTと呼ばれる。このコーンビームCTにおいても、被検体106の3次元画像を再構成する方法は基本的には同じである。
ところで、トモシンセシスにおける3次元画像の再構成処理方法として、空間分解能を高めて、かつ偽像を少なくするための周波数フィルタ処理を付加した再構成方法が知られている(例えば、特許文献2を参照)。この文献2には、|ω|フィルタリング(オメガ絶対値フィルタリング)の再構成方法が記載されている。
また、CT再構成法を応用したトモシンセシスの再構成方法が公知である(例えば、特許文献3及び4を参照)。さらに、トモシンセシスのフィルタリングは、他の文献でも公知である(例えば、非特許文献1及び2を参照)。
特開2003−260049号公報 特開2002−267622号公報 特開2000−350721号公報 特開2003−344316号公報 P.Edholm et al., A new radiographic method for reproducing a selected slice of varying thickness, Acta Radiologica, Vol.21, Fase.4, pp433-442,(1980) H.Knutsson et al., Ectomography-a new Radiographic Reconstruction method-I, IEEE Trans, on Biomedical Eng. Vol. BME-27,No.11, pp640-648(Nor.1980)
図7に示すような従来の円形トモシンセシス装置は、交差角θ、X線源やX線検出器の位置が可変で被検体対応度が高い反面、以下のような問題が生じる。
すなわち、幾何変更するたびに透過画像上の回転軸が狂い、較正を行う必要があることである。3次元画像を正しく再構成するためには、透過画像上の回転軸位置を正確に知る必要がある。このため、被検体の透過像を見ながら幾何条件を設定した後、ピン状の較正用ファントムに載せ替えて較正する必要がある。
しかしながら、較正後、被検体を正確に同じ位置に戻すのは、高拡大率のときは非常に難しくなる。このように、従来装置では、幾何条件を変えるたびに載せ替えが必要になり、非常に煩わしい問題があった。
また、幾何固定の装置であっても、拡大率が高くなると経時的にずれが生じやすく、頻繁に較正を行わなければならないなどの問題がある。
本発明の目的は、円形トモシンセシス装置において、被検体を較正用ファントムに載せかえることなく回転軸を求めることのできるトモシンセシス装置を提供することにある。
前記のような課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、円形トモシンセシス装置において、トモシンセシスの1回転の走査中に2次元の放射線検出器により得られる複数の2次元の透過画像それぞれを減衰指数に相当する投影像に変換し、この複数の投影像を1回転分加算した2次元の加算投影像がトモシンセシスの回転軸に対し対称であることを利用して、前記加算投影像上の回転軸の傾斜と切片を算出するデータ処理手段を有するトモシンセシス装置である。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記加算投影像上で仮想軸の傾斜と切片を変化させながら、前記仮想軸に対する前記加算投影像の対称からの偏差を計算して偏差が最小になる前記仮想軸の傾斜と切片を前記回転軸の傾斜と切片として算出するデータ処理手段を有するものである。
請求項1および2に係る各発明は、以下のような原理である。即ち、被検体を線吸収係数μの多数点分布と捉えると、投影像Pは、1点の投影μpointの総和「Σpointμpoint」として表現される。ここで、Pの1回転総和が「ΣP、但しRは1回転を意味する」と表現されると、「ΣP=ΣΣpointμpoint=ΣpointΣμpoint」となる。
1点の投影μpointの1回転総和Σμpointが、回転軸に対称なので、ΣPは回転軸に対称になる。これを利用して、1回転加算の総和投影像の対称軸を算出することで回転軸を求めることができる。これにより、被検体のトモシンセシス・スキャンのデータ自身から回転軸を求めることができる。
さらに、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、被検体と干渉しない位置に基準体を配置した被検体の載置台と、この載置台と前記回転軸とを前記回転軸と直交する方向に相対移動する手段と、トモシンセシスの1回転の走査中に得られる前記基準体の透過画像から前記データ処理手段により前記回転軸の傾斜と切片を算出し、被検体を前記載置台からおろすことなく前記回転軸を較正できる構成である。
このような構成により、移動手段を用いて被検体の代わりに基準体を回転軸近傍に配置させ、基準体の透過画像から回転軸を算出することが可能となる。回転軸算出後、移動を戻して被検体の撮影を行うことで、回転軸が求まりにくい被検体(たとえば均質な板材)の場合でも、被検体を載置台からおろすことなく回転軸の較正ができる。
さらに、請求項4に係る発明は、円形トモシンセシス装置において、前記回転軸が略90°で放射線ビームに交差し、コーンビームCTを構成する装置である。
なお、請求項1乃至3の回転中心の算出は、交差角90°でもよく、これはすなわち、請求項1乃至3で言うトモシンセシス装置はコーンビームCTを包含していることを示す。
本発明によれば、被検体を較正用ファントムに載せかえることなく回転軸を求めることのできる円形トモシンセシス装置あるいはコーンビームCTを提供することができる。
(第1の実施形態の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に関する円形トモシンセシス装置の概略構成図である。
本装置は、X線管1と、X線検出器3と、被検体4を載置する試料テーブル(載置台)5と、回転・昇降機構6と、データ処理部7と、表示部8とを有する。
X線管1には、発生するX線の焦点Fが数μmのマイクロフォーカスX線管が使用される。X線検出器3には、2次元半導体光センサにシンチレータを接着したX線フラットパネルディテクタ(FPD)が用いてられている。X線管1およびX線検出器3は、対向して配置されている。
被検体4は、試料テーブル5上に載置されて、回転・昇降機構6によりX線ビーム2内で回転軸9を中心として回転されるとともに、回転軸方向に昇降される。
ここで、FはX線焦点、Cは回転中心、Dは検出中心である。X線ビーム2の中心線F−Dと回転軸9とは角度αで交差し、αは90°以下の値である。F位置やD位置は図示してない機構で移動可能であり、αや撮影の拡大率を変更できる。
また、試料テーブル5を回転上で水平xy方向に移動するxy機構を持つが、図では省略されている。このxy機構(と回転昇降機構6)により回転軸9をずらすことなく、被検体4を水平移動(と昇降)させることができ、観察したい部位を撮影視野に収めることができる。
データ処理部7及び表示部8は、通常のコンピュータの構成要素であり、CPU、メモリ、ディスク、キーボード、インターフェース等の要素を含む。データ処理部7はソフトウエアの機能ブロックとして、透過画像からこの画像上の回転軸位置を求める回転軸求出部11、断面像を作成する再構成部12及び撮影のスキャン制御部(図示せず)などを有する。
(第1の実施形態の作用)
以下、図2から図4を参照して、第1の実施形態における作用を説明する。
第1実施形態の作用としては、被検体4を1回転させるトモシンセシス・スキャンの間に、一定の角度間隔で得られた被検体4の透過画像から被検体4の3次元画像を得ることである。そして、3次元画像の再構成に必要な透過画像上の回転軸9(の位置)を、当該スキャンで得られた透過画像自身から求めて再構成を行うものである。
まず、図2を参照して、回転軸求出部11による回転軸求出(回転軸算出)の原理から説明する。
図2は、原理説明のためのX線幾何図である。同図(A)は正面図であり、また同図(B)は平面図である。
ここで、回転軸9と焦点Fとで決まる面を、中心面14とする。X線検出器3の検出面15上では、図2に示すように、検出中心Dを起点として直交座標ξ,ηが決められる。また、回転中心Cを起点として、直交座標x′,y′,z′が決められる。
2πの回転の間に被検体4内の1点Aは、回転軸9の周りに円16を描く。この時、点Aの検出面15への投影点Apは、ある閉じた描画図形17を描く。この描画図形17は、直感的に、η軸に対して対称であることが判る。また、回転が等速ならば、Apの描画速さも対象であることが判る。
数式的に考えると、点Aのx′,y′,z′座標を(r・cosψ,r・sinψ,z)とすると、投影点Apのξ,η座標は下記式(1),(2)で求められ。
ξ=FDD・r・cosψ/(FCD−r・sinα・sinψ−z・cosα)…(1)
η=FDD・(r・cosα・sinψ−z・sinα)/(FCD−r・sinα・sinψ一z・cosα)…(2)
これらの式(1),(2)から、Apの描く描画図形17は、楕円に近いが少し異なる図形であることが判る。また、これらの式(1),(2)から、下記式(3),(4)で示すような関係があることが判る。
ξ(ψ)=−ξ(π−ψ)…(3)
η(ψ)=η(π−φ)…(4)
これは、A点を等速で回転させたとき、Ap点による描画図形17と描画速さが、η軸すなわち回転軸9(の射影)に対し対称であることを示すものである。従って、A点に微小物体があった場合、その投影の1回転積分は、η軸に対称な形と濃度をもつ図形となる。これは、被検体4内のあらゆる点に対して成り立つ。
次に、X線検出器3により得られる透過画像Iは、X線強度分布である。この透過画像Iに対して、I0を被検体4がない場合の透過像(これに限らず画素感度に比例する量なら何でもよい)として表記した場合に、下記式(5)に示すような対数変換を施すと、減衰指数画像Pが得られる(e−の減衰)。
P=−LN(I/I0)…(5)
PはX線パスに沿った線吸収係数μの線積分に相当し、μの投影像と呼ばれる。すなわち、下記式(6)で表現できる。
P=∫μdt…(6)
ここで、被検体4をμの多数点分布と捉えると、投影像Pは1点の投影μpointの加算Σpointμpointとなり、Pの1回転加算の総和ΣPは、下記式(7)に示すようになる。なお、「R」は1回転を意味する。
ΣP=ΣΣpointμpoint=ΣpointΣμpoint…(7)
1点の投影μpointの1回転加算による総和Σμpointが、η軸に対称なのでΣPはη軸に対称になる。
以上のように、回転軸求出の原理として、「投影像Pの1回転加算による総和画像は回転軸に対称である」ことが証明された。ここで、この原理が成り立つのは減衰指数の画像である投影像Pに対してであり、強度分布像Iに対してではないことに注意が必要である。
次に、図3及び図4を参照して、具体的な回転軸求出の手順を説明する。図3は回転軸求出のフローチャートである。図4は画像と画像上の回転軸(η)を示す図である。
回転軸求出では、1回転の間に一定の角度間隔で得られた被検体4の透過像Iを使用する。透過像Iを表す座標をg,hとする。
まず、図3に示すように、1回転加算により総和投影像Pmを計算する(ステップS1)。具体的には、得られた透過像Iとエアー像I0を用いて、下記式(8)からPmを算出する。
Pm=ΣP=ΣLN(I0/I)…(8)
Pmは座標g,hで得られる。
次に、仮想回転軸(ε,gc)を設定する(ステップS2)。即ち、回転軸の傾斜εとg軸との切片gcを設定する。さらに、Pmの対称性偏差を計算する(ステップS3)。対称性偏差は、例えば下記式(9)で算出する。
対称性偏差=Σ点B[|Pm(点B)−Pm(点Bの対称位置)|]/点数…(9)
これは、図4(A)に示すように、BとB′でのPmの差の絶対値を、Bを変えながら加算し、点数で割って平均を取る計算である。一般にB′は、画素中央にこないので補間計算が必要である。なお、偏差はこれには限られず、標準偏差などでもよい。ここで得られた偏差値はε,gcとともに記憶する。
以上の処理をε,gcを変えて繰り返す(ステップS4)。即ち、2次元探索処理を実行する。
そして、得られた偏差値、ε,gcの組から、偏差値が最小のε,gcを回転軸として求める(ステップS5)。図4(B)に示すように、gcとεが決まることで、回転軸9(の画像上の位置)を求めることができる。回転軸9(η軸)とg軸との交点を検出中心Dとして、当該検出中心Dを起点として直交座標ξ,ηを設定すると、回転軸基準の座標が得られる。
図3のフローチャートにおいて、ステップS2からS4で表されるε,gcの2次元探索処理では、探索法の詳細は述べていないが、最も単純な方法は一定ピッチの桝目について計算する方法である。即ち、最初は大きな桝目で概略最小位置を求め、次に、その点の周りを細かい桝目で探索し、徐々に桝目を細かくする。また、目的値が小さくなる方向を自動的に決めて探索していくような方法もある。
次に、ステップS1で得られた、投影像Pm(g,h)を用いて被検体4の3次元画像を再構成するが、再構成の方法については、前述の先行技術文献などで公知であるので、説明を省略する。再構成部12は、座標(g,h)と座標(ξ,η)との関係に基づいて被検体4の3次元画像を再構成する。
(第1の実施形態の効果)
第1実施形態によれば、被検体4自身の透過画像から回転軸を求めることが可能となる。よって、幾何設定を終えて被検体4をスキャンする前に、例えばピン状ファントムに載せ換えて回転軸較正を行なう必要がなくなる。
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態において、交差角αは90°であっても回転軸を求めることができる。
なお、交差角90°の円形トモシンセシス装置とは、前述したように、コーンビームCT(Computer Tomograph)に相当する。すなわち、第1の実施形態に関する回転軸求出方法は、コーンビームCTに対しても適用できる。
本実施形態の変形例としては、例えば被検体4を回転させずに、同じ回転軸9に対しX線管1とX線検出器3とを一体化して、被検体4の周りを回転させる機構を採用してもよい。
また、得られた回転軸位置を透過画像に重ねて、表示部8に表示することができる。これにより、幾何を変えずに、被検体の部位を変えてスキャンを続ける時など、注目部位を回転中心に合わせやすくできる。
また、回転軸求出において、FDD、FCDやαが可変であることは直接なにも関係なく、可変でない場合でも有効に回転軸9を求めることができる。
さらに、回転軸求出に使用されるX線検出器3としては、フラットパネル・ディテクタに限られることはなく、他の方式のものでもよい。また、X線の代わりに、他の透過性放射線、例えばγ線等を使用する装置でもよい。
さらにまた、予め機構を較正しておき、FDD、FCD及びαからε,gcを予測し、この予測に基づいて中心求出を行なうようにしてもよい。これにより、中心探索域を狭められるので計算時間を短縮できる効果がある。
なお、本実施形態に関するトモシンセシス装置は、その適用分野(産業用、医療用など)に限定されることなく、回転軸求出を行なうことができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に関する概略構成を示す図である。
第2の実施形態の装置は、前述の第1の実施形態に関する装置(図1を参照)に、基準体20を追加したものである。図5は、基準体20の撮影を説明するための図である。
基準体20は、タングステン線21をプラスチックでモールドした構造である。基準体20は、被検体4と干渉しないように、試料テーブル5の縁に取り付けられている。タングステン線21は、回転軸9に対してほぼ平行になるように取り付けられている。
(第2の実施形態の作用)
前述第1の実施形態の装置では、被検体4によっては、被検体4自身の透過画像から回転軸が求まらない場合がある。具体的には、被検体4が均質に近い平板などの場合には、当該透過画像に生ずる変化が少なくなり、回転軸求出が困難になることがある。
このような場合、第2の実施形態の装置は、図5に示すように、試料テーブル5をxy移動させて、タングステン線21が回転中心Cの近くになるよう設定する。そして、被検体4の場合と同様に、1回転の間に一定の角度間隔で基準体20の撮影を行う。次に、第1の実施形態と同様に、得られた透過画像から回転軸を求める。そして、この回転軸を用いて、撮影済の被検体のデータから3次元画像を再構成する。あるいは、試料テーブル5をxy移動で元の位置に戻して、改めて被検体4の撮影を実行してもよい。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態の装置であれば、試料テーブル5を移動させて基準体20を視野にいれて較正ができるので、幾何設定を終えて被検体4をスキャンする前に、例えばピン状ファントムに載せ換えて回転軸較正を行なう必要がなくなる。
(第2の実施形態の変形例)
第2の実施形態の変形例としては、前述の第1の実施形態の変形例と同様の変形例が可能である。さらに、以下のような変形例が可能となる。
即ち、第1の実施形態と同様に回転軸を求出するので、基準体20は線状でなくとも良いし、また、回転軸と平行でなくともよい。要するに、コントラストのよい被検体4の透過像が得られるものであれば、正確に回転軸を求めることが可能である。
また、基準体20を回転中心C近傍に移動させるのに、第1の実施形態での昇降を用いてもよい。さらに、基準体20の取り付け位置もいろいろ可能で、試料テーブル5の内部や裏面でもよい。また、試料テーブルから突き出させる機構を付けてもよい。
また、試料テーブル5に対するxy移動や昇降は、回転軸(回転中心C)に対して相対的であればよく、X線管1とX線検出器3の側を移動させてもよい。また、タングステン線21の代りに、X線吸収が強い材質の部材であれば、他の材料でもよい。
図6(A),(B)は、本変形例に関するタングステン線21の透過画像(あるいは投影像)の1回転加算による総和投影像である。
回転軸求出は、基準体20に回転軸とほぼ平行な細いタングステン線21を用いていることから、必ずしも、第1の実施形態と同様の中心軸求出を行わなくとも、簡略化した方法が可能である。
図6(A),(B)を参照すれば、単純にg方向に沿った線位置の平均を求めることで、回転軸ηが求められることがわかる。即ち、例えば各高さで、当該各線のプロファイルの重心を求めれば回転軸ηが求まる。また、ここで、1回転中の撮影枚数も減らすことができ、図6(B)に示すように、極端な場合180°おきの2枚の透過像があれば回転軸を求められる。ただし、タングステン線2と回転軸との一致程度が悪いと、少ない枚数では誤差が生じる。また、タングステン線2を用いた上記の回転中心求出では、必ずしも総和投影像を求める必要はなく、各投影像上でピン位置を求めて平均するだけで回転中心を求出できることがわかる。また、このとき、対数変換前の画像を用いることもできる。
なお、本願発明は、上記各実施形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合、組み合わされた効果が得られる。さらに、上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
本発明の第1の実施形態に関する概略構成を示す図。 第1の実施形態に関する回転軸求出の原理を説明するためのX線幾何図。 第1の実施形態に関する回転軸求出の手順を説明するためのフローチャート。 第1の実施形態に関する画像と画像上の回転軸(η)を示す図。 第2の実施形態に関する概略構成を示す図。 第2の実施形態の変形例に関する図。 従来の円形トモシンセシス装置の概略を説明するための概念図。
符号の説明
1…X線管、3…X線検出器、4…被検体、5…試料テーブル(載置台)、
6…回転・昇降機構、7…データ処理部、8…表示部、11…回転軸救出部、
12…再構成部、20…基準体、21…タングステン線。

Claims (4)

  1. 円形トモシンセシス装置において、
    トモシンセシスの1回転の走査中に2次元の放射線検出器により得られる複数の2次元の透過画像それぞれを減衰指数に相当する投影像に変換し、この複数の投影像を1回転分加算した2次元の加算投影像がトモシンセシスの回転軸に対し対称であることを利用して、前記加算投影像上の回転軸の傾斜と切片を算出するデータ処理手段を有することを特徴とするトモシンセシス装置。
  2. 前記データ処理手段は、前記加算投影像上で仮想軸の傾斜と切片を変化させながら、前記仮想軸に対する前記加算投影像の対称からの偏差を計算して偏差が最小になる前記仮想軸の傾斜と切片を前記回転軸の傾斜と切片として算出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のトモシンセシス装置。
  3. 被検体と干渉しない位置に基準体を配置した被検体の載置台と、
    この載置台と前記回転軸とを前記回転軸と直交する方向に相対移動する手段とを有し、
    前記データ処理手段は、
    トモシンセシスの1回転の走査中に得られる前記基準体の透過画像から前記回転軸の傾斜と切片を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトモシンセシス装置。
  4. 前記回転軸が略90°で放射線ビームに交差し、コーンビームCTを構成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のトモシンセシス装置。
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