JP4529977B2 - コアヤーン紡績機 - Google Patents

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Description

本発明は、芯糸の有無を判定可能なコアヤーン紡績機に関する。また、本発明は、コアヤーンに芯糸が入っているか否かを判定する芯糸有無判定方法に関する。
更には、本発明は、コアヤーン紡績機において何らかのサービスを行う方法に関する。
特許文献1に開示されるコアヤーン紡績機は、弾性糸供給装置から供給される芯糸としての弾性糸と、ドラフト装置でドラフトされた繊維束(カバーリング繊維)とに対して、空気紡績装置で空気紡績を行い、芯糸をカバーリング繊維で包み込んだ構造のコアヤーンを製造するように構成している。また、このコアヤーン紡績機は、コアヤーンをパッケージとして巻き取る巻取装置や、巻取装置へ給送されるコアヤーンについて糸ムラ等の糸欠点を検出するスラブキャッチャ(糸監視手段)が設けられている。また、弾性糸供給装置には、弾性糸を検出する弾性糸検出センサが備えられており、当該センサが弾性糸がないことを検出した場合は紡績作業を自動停止させるようになっている。
日本国・特開2002−363834号公報(図4、弾性糸検出センサ(符号32)について段落番号0058)
上記特許文献1において、弾性糸検出センサは空気紡績装置の上流側に備えられているので、弾性糸センサが弾性糸を検出しているにもかかわらず当該弾性糸が空気紡績装置の下流側でカバーリング繊維の内部に入っていない場合が考えられる。例えば、コアヤーンの紡績開始時に弾性糸が空気紡績装置の脇を通るようにしてサクションノズルに吸い込まれてしまい、カバーリング繊維のみの糸が空気紡績装置から紡出されてしまう場合がある。そのような芯糸なしの糸がパッケージに巻き取られてしまうと、パッケージ品質の著しい低下を引き起こしてしまう。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、コアヤーンに芯糸が入っているか否かを確実に検出できる検出方法、及び、そのような検出が可能なコアヤーン紡績機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのような検出を、繊維機械の稼動停止時間をできるだけ短くしながら行うことができる手段を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下のように構成する、コアヤーン紡績機が提供される。即ち、コアヤーンを紡績する紡績装置と、紡績されたコアヤーンを巻き取る巻取装置と、を備える。前記コアヤーンの芯糸の有無を判定する芯糸有無判定手段を備え、前記紡績装置においてコアヤーンの紡績を開始してから前記巻取装置によってコアヤーンの巻取りを開始するまでの巻取り前の時期に、紡績されたコアヤーンを前記芯糸有無判定手段に導入し、前記コアヤーンの芯糸は弾性糸であり、前記芯糸有無判定手段にコアヤーンを導入している時期の方が、前記巻取装置によりコアヤーンの巻取りを開始した後の時期よりも、前記コアヤーンの張力を弱める又は前記コアヤーンを弛ませることによって、芯糸がある場合は無い場合と比較してコアヤーンに所定の変化が生じるようにする。
これにより、コアヤーンを巻き取る前の段階で芯糸の有無を判定でき、芯糸なしの糸がパッケージに巻き取られることを防止できる。従って、良好な品質の巻取パッケージを形成できる。
なお、この巻取り前の時期は、具体的には、糸切れ後に紡績装置において紡績を開始した側のコアヤーンの始端と巻取装置に巻き取られたコアヤーンの終端とをつなぎ合わせる糸継ぎ時におけるつなぎ合わせ前の時期であり、あるいは、巻取装置にて巻き取った満巻パッケージを糸が巻かれていない空の巻取管と交換し、その巻取管に糸を装着する玉揚げ時における糸装着前の時期である。玉揚げ時には、巻取装置にて未だ糸が巻かれておらず、巻取装置に装着された空の巻取管に糸を装着する作業のみを行う場合も含む。
また、コアヤーンが芯糸有無判定手段に導入される際に巻取装置による巻取開始後の時期よりも芯糸の存在が顕在化するようにすると、芯糸有無判定手段による判定をより確実に行うことができる。また、この芯糸の存在の顕在化は巻取装置による巻取前のコアヤーンを使って行われるので、芯糸の顕在化処理がされたコアヤーンが巻取装置によって巻き取られて品質を低下させることがない。
ここで、芯糸の存在の顕在化とは、芯糸が存在すれば、その存在を顕著にする処理のことであり、例えば、芯糸がある場合は無い場合と比較してコアヤーンに所定の変化が生じるような処理(これは、例えば、後述する弾性芯糸コアヤーンを弛ませるような処理を指す。)や、コアヤーン全体の太さに対する芯糸の太さの割合を大きくするような処理をいう。
前記のコアヤーン紡績機においては、前記芯糸有無判定手段は、コアヤーンの太さ又はその変動が閾値よりも大きいことをもって芯糸が有るものと判定するものであることが好ましい。
即ち、コアヤーンの芯糸が伸縮性に富んだ弾性糸の場合、芯糸を有する正常なコアヤーンは、長さ方向の引張り力次第で芯糸が収縮し、径方向へ膨張する。このため、コアヤーンを巻取開始後の時期よりも張力を弱めたり弛ませたりすると、芯糸を有する正常なコアヤーンの場合は、芯糸有無判定手段で検出されるコアヤーンの太さ又はその変動が大きくなる傾向がある。その一方で、芯糸なしの異常なコアヤーンの場合は、上記のような傾向が見られない。従って、コアヤーンを巻取開始後の時期よりも張力を弱めるか弛ませて、芯糸有無判定手段で検出したコアヤーンの太さ又はその変動が所定の値より大きいか否かに基づいて芯糸の有無を判定すると、コアヤーンに芯糸が入っているか否かを的確に検出することができる。
前記のコアヤーン紡績機においては、前記芯糸有無判定手段は前記巻取開始後の時期の糸監視手段でもあり、この芯糸有無判定手段は、芯糸有無判定用の閾値を前記巻取開始後の時期の糸監視用の閾値とは別に有していることが好ましい。
これにより、芯糸有無判定手段と糸の監視手段とを共通化できるとともに、芯糸有無及び糸監視の両方を、目的に応じた別々の閾値を用いて的確に行わせることができる。
本発明の一実施形態に係るコアヤーン紡績機の正面図。 同コアヤーン紡績機を縦断面として表した側面図。 同コアヤーン紡績機の芯糸有無判定手段として機能するスラブキャッチャのブロック図。 コアヤーン内部の芯糸の有無によるスラブキャッチャの受光部の出力電圧の差異を示すグラフ図。 本発明の第二の実施形態に係るコアヤーン紡績機の正面図。 同コアヤーン紡績機を縦断面として表した側面図。 同コアヤーン紡績機の芯糸有無判定手段として機能するスラブキャッチャのブロック図。 同コアヤーン紡績機において、玉揚台車の玉揚動作が開始され、満巻パッケージが取り外されるとともに、コアヤーンをサクションパイプで吸引補足する様子を示す側面図。 図8の状態からコアヤーンを下方へ引き出すとともに、そのコアヤーンをガイドによってスラブキャッチャへ案内する様子を示す側面図。 芯糸有無判定手段として機能する場合のスラブキャッチャのブロック図であって、図9に対応する図。 玉揚台車における玉揚動作が開始された直後のガイドの様子を示す、玉揚台車側からみた斜視図。 ガイドが退避状態から旋回され、紡績ユニット側へ張り出されて、糸寄せ板によって糸道を寄せる様子を示す斜視図。 更に空気圧シリンダが伸長されて、コアヤーンをスラブキャッチャへ案内する様子を示す斜視図。 糸寄せ板から糸道を外す様子を示す斜視図。 ガイドによる糸道案内が完了した様子を示す斜視図。
符号の説明
1 コアヤーン紡績機
2 紡績ユニット
9 紡績装置
11 糸送り装置
12 巻取装置
22 弾性糸(芯糸)
35 スラブキャッチャ(糸欠点検出器、芯糸有無判定装置、芯糸有無判定手段)
43 糸継装置
44 サクションパイプ(捕捉導入手段、芯糸顕在化手段)
101 コアヤーン紡績機
102 ユニット(紡績ユニット)
104 玉揚装置(サービス装置、サービス台車)
110 コアヤーン
122 弾性糸(芯糸)
135 スラブキャッチャ(芯糸有無判定手段、芯糸有無判定装置、糸欠点検出手段)
158 ガイド
188 サクションパイプ(コアヤーン捕捉手段、芯糸顕在化手段)
以下、本発明の好適な第一の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、並設された多数の紡績ユニット2を備えたコアヤーン紡績機1を示している。この紡績機1には、紡績ユニット2が並べられる方向に走行自在に設けられた糸継台車(サービス装置)3と、ブロアボックス4と、原動機ボックス5とが装備される。
図1に示すように、各紡績ユニット2は、ドラフト装置7と、紡績装置9と、糸送り装置11と、巻取装置12と、を主要な構成として有している。ドラフト装置7は紡績機1本体のケーシング6の上端近傍に設けられており、このドラフト装置7から送られてくる繊維束8を紡績装置9で紡績するように構成している。紡績装置9から排出された紡績糸(コアヤーン)10は下方へ送られ、糸の欠陥を検出して糸切断を行い糸欠陥部分を除去するためのスラブキャッチャ(糸欠点検出器、糸監視手段)35を経て、巻取装置12によって巻取管としてのボビンに巻き取られ、パッケージ45を形成する。例えばスラブキャッチャ35は、糸の太さムラ欠陥を検出する機能や、紡績糸10内に混入した異物を検出する機能や、これらの機能を兼用したものが考えられる。
ドラフト装置7は図2に示すように、スライバ13を延伸して繊維束8にするためのものであり、バックローラ14、サードローラ15、エプロンベルト16を装架したミドルローラ17及びフロントローラ18の4つのローラから構成されている。
また糸送り装置11は、紡績機1本体のケーシング6に支持されたデリベリローラ19と、デリベリローラ19に接触するように設けられたニップローラ20とからなる。この構成で、紡績装置9から排出されたコアヤーン10をデリベリローラ19とニップローラ20との間に挟んでデリベリローラ19を回転駆動させることにより、コアヤーン10を巻取装置12側へ送るようになっている。
ドラフト装置7の上方には弾性糸供給装置23が設けられる。この弾性糸供給装置23から供給される弾性糸22は、フロントローラ18とミドルローラ17との間から繊維束8に合流して、繊維束8とともにフロントローラ18を通過し、紡績装置9に導入されるように構成している。
弾性糸供給装置23においては、弾性糸パッケージ25の周面に接触して回転する回転ローラ26と、ベルト28を介して上記回転ローラ26を回転駆動するモータ24と、が各紡績ユニット2ごとに取り付けられている。弾性糸パッケージ25は、回動自在に枢支されたクレードルアーム27に回転自在に支持されている。
上記構成で、弾性糸パッケージ25から解舒された弾性糸22は、エアサッカー装置30、図示しないクランプカッター装置、及び供給ガイド筒31を通過して、フロントローラ18のやや上流の位置へ供給され、繊維束8とともに紡績装置9へ導入される。そして、紡績装置9で生成される旋回空気流により弾性糸22の外周に繊維束8が巻き付けられて、伸縮性に富んだ弾性糸を芯糸とするコアヤーン10が紡績され、糸送り装置11によって更に下流に送られる。なお、糸送り装置11のデリベリローラ19の周速は前記回転ローラ26の周速よりも大きく構成しており、これにより弾性糸22は、所定の延伸比(例えば、3倍)に引き伸ばされた状態で、紡績装置9により繊維束8が巻き付けられて紡績されるようになっている。
糸継台車3は図1に示すように、紡績機1本体のケーシング6に設けられたレール41に沿って走行するように設けられている。この糸継台車3には、例えばスプライサからなる糸継装置43と、この糸継台車3に俯仰自在に設けられ、軸を中心に旋回しながら、紡績装置9から排出されるコアヤーン10の糸端を吸い込みながら捕捉して糸継装置43へ案内するサクションパイプ44と、糸継台車3に俯仰自在に設けられ、軸を中心に旋回しながら、巻取装置12に回転自在に支持されたパッケージ45から糸端を吸引捕捉して糸継装置43へ案内するサクションマウス46と、を備えている。
紡績機1のケーシング6の正面側にはスラブキャッチャ35及びカッター装置36が設けられており、このスラブキャッチャ35の検出部を、紡績装置9で紡績されたコアヤーン10が通過するようになっている。スラブキャッチャ35は走行するコアヤーン10の太さを監視し、コアヤーン10の細糸部や太糸部(糸欠点)を検出した場合に糸欠点検出信号を送信するようになっている。この信号を受信した紡績ユニット2のコントローラは、直ちに前記カッター装置36を作動させてコアヤーン10を切断するとともに、ドラフト装置7や紡績装置9や弾性糸供給装置23等をいったん停止し、糸継台車3に当該紡績ユニット2の前まで自走させる。その後、紡績装置9及び弾性糸供給装置23を再駆動し、上記糸継台車3に糸継ぎを行わせて紡績及び巻取りを再開させるようになっている。
このスラブキャッチャ(ヤーンクリアラ)35は図3に示すように、その検出部39に、LED等の発光素子からなる投光部37と、光電変換素子からなる受光部38と、を備えている。そして、投光部37から投光される光がコアヤーン10によって遮られた結果として受光部38に形成される影の大きさ(面積)を、当該受光部38により電圧信号に変換できるようになっている。本実施形態の受光部38としては、影の大きさにほぼ比例して電圧値が上昇するような特性の光電変換素子が使われている。
スラブキャッチャコントローラ51は公知のマイクロコンピュータによりなり、図示しないCPU(演算手段)、ROM、RAM(記憶手段)や、インターフェースを備えている。上記記憶手段には適宜のプログラムが備えられており、上記ハードウェアとこのソフトウェアにより、スラブキャッチャコントローラ51の内部に、制御部56、記憶部52、比較部53、投光制御部55等が構築されている。
記憶部52は主にRAMによって構成されており、通常のコアヤーン10の太さの許容範囲に相当する電圧値(許容電圧値)の範囲、即ち糸監視用の閾値を記憶するとともに、それとは別に、後述の芯糸有無判定用の閾値をも記憶可能に構成されている。制御部56は全体の動作を制御するとともに、紡績ユニット2側のコントローラとの通信等を行う。制御部56の内部には比較部53が構成されており、この比較部53では、受光部38から入力された電圧値と、前記許容電圧値とを比較する。
この構成で、受光部38からの電圧信号がスラブキャッチャコントローラ51に次々と入力され、走行するコアヤーン10の太さの変化をモニタするようになっている。即ち、走行するコアヤーン10の太さ(輪郭太さ)が変動すると、受光部38に形成される影の大きさが変動し、それは受光部38の出力する電圧値の変動となって現れる。この電圧値がA/Dコンバータ54でデジタル変換された後、比較部53に入力され、前記の許容電圧値と比較される。コアヤーン10に太糸部や細糸部などの糸欠点が存在し、その糸欠点が検出部39を通過すると、受光部の出力電圧値が変化し、許容電圧値の範囲を外れる。これを比較部53により検出したスラブキャッチャコントローラ51の制御部56は、紡績ユニット2のコントローラの制御部57に対し糸欠点信号を送る。これを受信すると、紡績ユニット2側では、直ちにカッター装置36に信号を送ってコアヤーン10を切断させ、糸継装置43による糸継動作の要求が発生する。また同時に、紡績装置9、弾性糸供給装置23、ドラフト装置7等も停止させ、巻取を中断させる。その後、紡績ユニット2の制御部57は、糸継台車3の制御部60に信号を送って当該紡績ユニット2の位置まで自走させる。糸継台車3が当該紡績ユニット2の位置に到着すると、紡績装置9や弾性糸供給装置23等の駆動を再開するとともに、糸継台車3に所定の糸継動作を行わせ、紡績側のコアヤーン10の始端とパッケージ45側のコアヤーン10の終端とをつなぎ合わせて糸継ぎさせる。
なお、投光部37の駆動電圧は可変電圧源48によって変更可能とされており、この可変電圧源48にはスラブキャッチャコントローラ51の投光制御部55が接続されている。この構成で、投光部37の劣化や温度ドリフトが生じても、投光制御部55がそれを補償するように、可変電圧源48が投光部37に与える電圧値を変更するようになっている。この結果、安定した糸欠点の検出が実現されている。
以上の動作はコアヤーン10を巻取装置12で巻き取らせる際のスラブキャッチャ35の通常の動作であるが、本実施形態ではスラブキャッチャ35は、糸継ぎ時(言い換えれば、前記紡績装置9においてコアヤーン10の紡績を開始してから前記巻取装置12によってコアヤーン10の巻取りを開始するまでの巻取り前の時期)に、コアヤーン10に弾性糸22が入っているか否かを判定する判定装置としても機能する。以下、この構成について説明する。
即ち、コアヤーン10に糸切れが生じたり、コアヤーン10の糸欠点がスラブキャッチャ35によって検出されカッター装置36でコアヤーン10が切断された場合においては、糸継台車3は、紡績を開始した紡績装置9側のコアヤーン10と巻取装置12側のコアヤーンとを、糸継装置43により糸継ぎすることになる。なお、この段階では、巻取装置12によるコアヤーン10の巻取りは停止されている。
このとき、紡績装置9において紡績されサクションパイプ44によって吸引捕捉されたコアヤーン10は、図3に示すようにその糸道がスラブキャッチャ35の検出部39及びカッター装置36を通過するように案内される。この結果、紡績装置9から継続的に紡績されるコアヤーン10は、糸送り装置11により送られ、カッター装置36及び投光部37を通過した後、サクションパイプ44へ吸引されることになる。
また、サクションパイプ44によるコアヤーン10の吸引は吸引流発生源62によって行われるのであるが、この吸引流発生源62の吸引力は、糸送り装置11の糸送り力よりも若干弱めとなるように、糸継台車3のコントローラの吸引力設定部61で設定している。このため、糸送り装置11とサクションパイプ44との間でのコアヤーン10の張力は、糸送り装置11の上流側部分でのコアヤーン10の張力よりも小さい。
ここで、本実施形態のコアヤーン10は、芯糸としての弾性糸22を延伸させた状態でその周囲に繊維束8を巻き付かせて紡績しているので、張力を弱めたり、あるいは張力をまったく付与しない状態では、コアヤーン10は長さ方向には収縮し、径方向にはやや膨張することになる。また、弾性糸22の弾性力によって、コアヤーン10は収縮してチヂレを呈する。特に、本実施形態では上述のようにサクションパイプ44の吸込み力を弱く設定しているので、糸送り装置11とサクションパイプ44との間のコアヤーン10は、糸継装置43による糸継ぎが完了して巻取装置12によるコアヤーン10の巻取が再開された後に比べて、その径方向の膨張傾向及びチヂレ傾向がより強く現れ、コアヤーン10の芯糸である弾性糸22の存在が顕在化されることになる。
従って、紡績装置9で弾性糸22を有する正常なコアヤーン10が紡績された場合、その紡績されたコアヤーン10が糸送り装置11とサクションパイプ44との間でスラブキャッチャ35を通過すると、受光部38に形成される影の面積は大きくなり、受光部38の出力電圧は増大する。従って、実際のコアヤーン10の太さを検出するのではなく、径方向から見たときに映る影の輪郭同士の間隔を輪郭太さとして検出することにより、径方向の膨張が検出できる。また、上記のチヂレにより、受光部38の出力電圧の変動(バラツキ)が大きくなる。一方、何らかの事情で弾性糸22の入っていない不良コアヤーンが紡績装置9から紡績された場合は、上記のような径方向膨張傾向が現れないため、その影の面積は殆ど変わらず、受光部38の出力電圧は殆ど増大しない。また、チヂレも殆ど生じないため、受光部38の出力電圧の変動も小さい。
これを利用してスラブキャッチャコントローラ51では、前述のとおり、芯糸有無判定用の所定の閾値の電圧を記憶部52に記憶しておき、受光部38から入力された電圧値がその閾値を上回るか否かを比較部53で判定する。この結果、電圧値が閾値以上であれば弾性糸22の入っている正常なコアヤーン10であると判定し、閾値を下回れば弾性糸22の入っていない不良なコアヤーンであると判定するのである。
弾性糸22の入っていない不良なコアヤーンであると判定した場合、スラブキャッチャコントローラ51の制御部56は紡績ユニット2側の制御部57に対し、芯糸なし検出信号を送る。これを受信した紡績ユニット2側では、直ちにカッター装置36で不良コアヤーンを切断して、再び上記の糸切れ時と同様の復帰作業を行う。あるいは異常を報知して停止し、オペレータが手作業で異常を取り除くようにしても良い。
この構成の効果を確認するために本願の発明者は、弾性糸22の入っている正常コアヤーンと、弾性糸22の入っていないカバーリング繊維だけのコアヤーン(異常コアヤーン)について、巻取時(巻取装置12による糸の巻取りを開始した後の状態)と糸継ぎ時(巻取装置12による糸の巻取開始前であって、サクションパイプ44で糸端を吸引し、糸を弱めに張っている状態)のそれぞれにおいてスラブキャッチャ35の検出部39を通過走行させ、受光部38の出力電圧値の傾向を調べる実験を行った。
図4(A)は、太さ40デニールの弾性糸を3.1倍に延伸させた状態で紡績した、Ne30の太さのコアヤーンについての結果である。巻取時における電圧値の平均は約3.1Vであるのに対し、糸継ぎ時においては約4.1Vであった。
一方、図4(B)は、異常コアヤーンを想定してカバーリング繊維のみで(弾性糸なしで)紡績した、Ne30の太さの糸についての結果である。この場合、糸巻取時における電圧値も、糸継ぎ時における電圧値も、殆ど変わらず、平均約3.1V程度であった。
図4(A)と(B)とを比較すると明らかであるように、糸継ぎ時において、弾性糸ありの正常コアヤーンと、弾性糸なしの異常コアヤーンとで、出力電圧値は1V程度の差異が生じている。従って、閾値を例えば3.6Vとし、これを記憶部52に記憶させて比較部53での判定に使用すれば、コアヤーン10の内部に弾性糸22が入っているか否かを的確に判定できることになる。
本実施形態では以上に示すように、コアヤーン10の芯糸(弾性糸)22の有無を判定するスラブキャッチャ35を備え、前記紡績装置9においてコアヤーン10の紡績を開始してから前記巻取装置12によってコアヤーン10の巻取りを開始するまでの巻取り前の時期に、言い換えれば糸継装置43による糸継サービス時に、紡績されたコアヤーン10を前記スラブキャッチャ35に導入して、弾性糸22の有無を判定するように構成している。従って、コアヤーン10の芯糸の有無を簡素な構成で確実に判定できる。また、芯糸有無の判定は、紡績装置9がコアヤーン10の紡績を開始した後であって、巻取装置12による巻取りが行われる前に行われるので、芯糸有無判定に用いられたコアヤーン10が巻取装置12に巻き取られることもない。
また、本実施形態では、前記の紡績開始後に、前記コアヤーン10はサクションパイプ44によって弱く吸引され、巻取装置12での巻取開始後よりも芯糸(弾性糸)22の存在を顕在化させた状態で前記スラブキャッチャ35に導入されている。従って、コアヤーン10内の弾性糸22の有無を正確に判定することができる。
また、本実施形態では、前記コアヤーン10の芯糸は弾性糸22であり、前記スラブキャッチャ35は、コアヤーン10の太さが所定の閾値よりも大きいことをもって芯糸(弾性糸)22が有るものと判定するようにしている。そして、前記芯糸(弾性糸)22の存在の顕在化は、前記巻取開始後の時期よりも前記コアヤーン10の張力を弱める又は前記コアヤーン10を弛ませることによって行われている。
即ち、本実施形態では芯糸が伸縮性に富んだ弾性糸22であるので、この芯糸を有する正常なコアヤーン10は、長さ方向の引張り力次第で芯糸が収縮し、径方向へ膨張する。このため、コアヤーン10を巻取装置12による巻取開始後(巻取中)よりも張力を弱めたり弛ませたりすると、芯糸を有する正常なコアヤーン10の場合は、スラブキャッチャ35で検出されるコアヤーン10の太さが大きくなる傾向がある。一方で、芯糸なしの異常なコアヤーンの場合は、上記のような傾向が現れない。従って、スラブキャッチャ35による芯糸(弾性糸22)の有無の判定を的確に行うことができる。
また、本実施形態では、巻取装置12での巻取開始前に芯糸の有無を判定するのは、当該巻取装置12での巻取開始後にはコアヤーン10の欠点を監視する糸監視手段としてのスラブキャッチャ35である。そして、この芯糸有無判定手段としてのスラブキャッチャ35は、芯糸有無判定用の閾値を、紡績時の糸監視用の閾値とは別に有している。従って、芯糸有無判定手段と糸の監視手段とを共通化できると同時に、スラブキャッチャ35が、芯糸有無及び糸監視の両方を目的に応じた別々の閾値を用いて的確に行わせることができる。
また、本実施形態では、コアヤーン10の輪郭を検出するスラブキャッチャ35の検出部39に当該コアヤーン10を導き、その検出部39で検出したコアヤーン10の太さが所定の閾値よりも大きいことをもって、そのコアヤーン10の内部に弾性糸22が有るものと判定している。従って、コアヤーン10の芯糸の有無を簡素な構成で確実に判定できる。
以上に本発明の好適な第一の実施形態を説明したが、上記の構成に対しては、例えば以下に示すような様々な変更を加えて実施することができる。
(1)上記実施形態では芯糸有無判定時に、輪郭の大きさ(輪郭太さ)に対応する受光部38の出力電圧が所定の閾値を上回るか否かをもって芯糸の有無を判定しているが、例えば受光部38の出力電圧のバラツキ(変動)、例えば標準偏差を計算する機能をスラブキャッチャコントローラ51に備え、そのバラツキが所定の閾値を上回るか否かによって芯糸の有無を判定しても良い。また、受光部38で検出されるコアヤーンの太さとその変動(バラツキ)の両方から複合的に芯糸の有無を判定しても良い。
(2)糸欠点検出器ないし芯糸有無判定装置としてのスラブキャッチャは、いわゆる光電型に構成することに限らず、例えば静電容量型のスラブキャッチャを採用することができる。
(3)上記実施形態は芯糸有無判定装置をスラブキャッチャと兼用としたが、スラブキャッチャとは別に芯糸有無判定装置を設けても良い。ただし、スラブキャッチャに芯糸有無判定装置を兼ねさせた方が、構成が一層簡素化する点で望ましい。
次に、本発明の好適な第二の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図5は、並設された多数の紡績ユニット102を備えたコアヤーン紡績用の紡績機101を示している。この紡績機101には、紡績ユニット102が並べられる方向に走行自在に設けられた糸継台車103と、この糸継台車とは独立に走行自在に設けられた玉揚台車(サービス台車、サービス装置)104と、ブロアボックス180と、原動機ボックス181とが装備される。
図5に示すように、各紡績ユニット102は、ドラフト装置107と、紡績部材109と、糸送り装置111と、巻取装置112と、を主要な構成として有している。ドラフト装置107は紡績機101本体のケーシング106の上端近傍に設けられており、このドラフト装置107から送られてくる繊維束(カバーリング繊維)108及び後述の弾性糸供給装置123から送られてくる弾性糸(芯糸)122を紡績部材109で紡績するように構成している。紡績部材109から排出された紡績糸としてのコアヤーン110は糸送り装置111で下方へ送られ、カッター装置136やスラブキャッチャ(糸欠点検出手段)135を通過した後、巻取装置112によって巻き取られ、パッケージ145を形成する。
ドラフト装置107は図6に示すように、スライバ113を延伸して繊維束108にするためのものであり、バックローラ114、サードローラ115、エプロンベルト116を装架したミドルローラ117及びフロントローラ118の4つのローラから構成されている。
また糸送り装置111は、紡績機101本体のケーシング106に支持されたデリベリローラ139と、デリベリローラ139に接離自在に設けられたニップローラ140とからなる。紡績部材109から排出されたコアヤーン110をデリベリローラ139とニップローラ140との間に挟んでデリベリローラ139を回転駆動させることにより、コアヤーン110を巻取装置112側へ送るようになっている。
図5や図6に示すように、弾性糸供給装置123は、弾性糸パッケージ125を駆動する回転ローラ126を各紡績ユニット102ごとに備えている。弾性糸パッケージ125は、回動自在に枢支されたクレードルアーム127に回転自在に支持されるとともに、前記回転ローラ126の周面に接触するように構成される。回転ローラ126は各々紡績ユニット102毎にベルト128を介してモータ124に接続される。
この弾性糸供給装置123は、弾性糸122の糸切れ時にはモータ124の制御により回転ローラ126の駆動を停止させ、弾性糸パッケージ125の回転を各紡績ユニット102ごとに個別に停止できるようになっている。
弾性糸パッケージ125から解舒された弾性糸122は、エアサッカー装置130、図示しないクランプカッター装置、及び供給ガイド筒131を通過して、フロントローラ118のやや上流の位置へ供給され、繊維束108とともに紡績部材109へ導入される。そして、紡績部材109で生成される旋回空気流により弾性糸122の外周に繊維束108が巻き付けられてコアヤーン110が紡績され、糸送り装置111によって更に下流に送られる。なお、糸送り装置111のデリベリローラ139の周速は前記回転ローラ126の周速よりも大きく構成しており、これにより弾性糸122は、所定の延伸比(例えば、3倍)に引き伸ばされた状態で、紡績部材109により繊維束108が巻き付けられて紡績されるようになっている。
巻取装置112は、パッケージ145の芯としてのボビン(巻取管)148の軸方向両端を回転自在に挟持できるように構成するとともに、そのボビン148の周面に駆動ドラム179を接触させて、ボビン148を回転してコアヤーン110を巻き取ることができるように構成している。
糸継台車103は図5や図6に示すように、台車142と、この台車142に設けられたスプライサ等の糸継装置143と、台車142に俯仰自在に設けられ、軸を中心に旋回しながら、紡績部材109から排出され糸送り装置111を通過した糸端を吸い込みつつ捕捉して糸継装置143へ案内するサクションパイプ144と、台車142に俯仰自在に設けられ、軸を中心に旋回しながら、巻取装置112に回転自在に支持されたパッケージ145から糸端を吸引捕捉して糸継装置143へ案内するサクションマウス146と、を有している。
図6に示すように、前記ケーシング106の後部側の内部には、前記糸継台車103の走行空間150が構成されている。この走行空間150は、前記紡績ユニット102の並べられる方向に沿って、細長く形成されている。この走行空間150の上部と下部にレール141が配設されるとともに、前記台車142の下部には走行輪149が備えられている。この構成で糸継台車103は、前記レール141によってその走行方向を案内されながら、走行輪149の駆動によって走行空間150の内部を走行できるようになっている。
紡績機101のケーシング106の前面側であって前記糸送り装置111よりも若干下方の位置には、スラブキャッチャ135及びカッター装置136が設けられており、このスラブキャッチャ135の検出部を、紡績部材109で紡績されたコアヤーン110が巻取装置112で巻き取られる前に通過するようになっている。スラブキャッチャ135は走行するコアヤーン110の太さを監視し、コアヤーン110の細糸部や太糸部(糸欠点)を検出した場合に糸欠点検出信号を送信するようになっている。この信号を受信した紡績ユニット102のコントローラは、直ちに前記カッター装置136を作動させてコアヤーン110を切断するとともに、ドラフト装置107や紡績部材109や弾性糸供給装置123等をいったん停止し、糸継台車103に当該紡績ユニット102の前まで自走させる。その後、紡績部材109及び弾性糸供給装置123を再駆動し、上記糸継台車103に糸継ぎを行わせて紡績及び巻取りを再開させるようになっている。
このスラブキャッチャ(ヤーンクリアラ)135は図7に示すように、その検出部159に、LED等の発光素子からなる投光部137と、光電変換素子からなる受光部138と、を備えている。そして、投光部137から投光される光がコアヤーン110によって遮られた結果として受光部138に形成される影の大きさ(面積)を、当該受光部138により電圧信号に変換できるようになっている。なお、本実施形態では、影の大きさにほぼ比例して電圧値が上昇するような特性の光電変換素子が受光部138に用いられている。
図7において、スラブキャッチャコントローラ151は公知のマイクロコンピュータによりなり、図示しないCPU(演算手段)、ROM、RAM(記憶手段)や、インターフェースを備えている。上記記憶手段には適宜のプログラムが記憶されており、上記ハードウェアとこのソフトウェアにより、スラブキャッチャコントローラ151の内部に、制御部156、記憶部152、比較部153、投光制御部155等が構築されている。
記憶部152は主にRAMによって構成されており、通常のコアヤーン110の太さの許容範囲に相当する電圧値(許容電圧値)の範囲、即ち糸監視用の閾値を記憶可能に構成されている。許容電圧値の範囲は、検出したい糸欠点等に応じて、上限の閾値及び下限の閾値のうち何れか一方又は両方によって定められる。また、記憶部152は、上記の糸監視用の閾値とは別に、後述の芯糸有無判定用の閾値をも記憶可能に構成されている。制御部156は全体の動作を制御するとともに、紡績ユニット102側のコントローラとの通信等を行う。制御部156の内部には比較部153が構成されており、この比較部153では、受光部138から入力された電圧値と、糸監視用の閾値とを比較する。
この構成で、受光部138からの電圧信号がスラブキャッチャコントローラ151に次々と入力され、走行するコアヤーン110の太さの変化をモニタするようになっている。即ち、走行するコアヤーン110の太さ(輪郭太さ)が変動すると、受光部138に形成される影の大きさが変動し、それは受光部138の出力する電圧値の変動となって現れる。この電圧値がA/Dコンバータ154でデジタル変換された後、比較部153に入力され、前記の糸監視用の閾値と比較される。コアヤーン110に太糸部や細糸部などの糸欠点が存在し、その糸欠点が検出部159を通過すると、受光部の出力電圧値の変動が大きくなって、糸監視用の閾値で定められた範囲を外れる。これを比較部153により検出したスラブキャッチャコントローラ151の制御部156は、紡績ユニット102のコントローラの制御部157に対し糸欠点信号を送る。これを受信すると、紡績ユニット102側では、直ちにカッター装置136に信号を送ってコアヤーン110を切断させ、糸継装置143による糸継ぎ動作の要求が発生する。また同時に、紡績部材109、弾性糸供給装置123、ドラフト装置107等も停止させ、巻取を中断させる。その後、紡績ユニット102の制御部157は、前記糸継台車103に当該紡績ユニット102の位置まで自走させる。そして、糸継台車103が当該紡績ユニット102の位置に到着すると、紡績部材109や弾性糸供給装置123等の駆動を再開するとともに、糸継台車103に所定の糸継動作を行わせ、紡績側のコアヤーン110とパッケージ145側のコアヤーン110とを糸継ぎさせる。
なお、投光部137の駆動電圧は可変電圧源147によって変更可能とされており、この可変電圧源147にはスラブキャッチャコントローラ151の投光制御部155が接続されている。この構成で、投光部137の劣化や温度ドリフトが生じても、投光制御部155がそれを補償するように、可変電圧源147が投光部137に与える電圧値を変更するようになっている。この結果、安定した糸欠点の検出が実現されている。
玉揚台車104は前記糸継台車103とは独立して設けられており、図5や図6に示すように、紡績機101本体の前部に設けられた走行路186に沿って、紡績ユニット102が並べられる方向に走行できるようになっている。玉揚台車104の走行方向は前記糸継台車103と同じく、紡績ユニット102の並べられる方向に沿って細長く設けられている。また、玉揚台車104は各紡績ユニット102に対し、コアヤーン110の走行路を挟んで正面側で対面するように配置されている。
玉揚台車104は図5や図6に示すように、前記走行路186上を走行輪187によって走行可能な台車ケーシング185を有している。この台車ケーシング185には、コアヤーン捕捉手段としてのサクションパイプ188や、チャッカ189や、図示しないバンチ巻装置を備えている。サクションパイプ188は、紡績部材109から排出される糸端を吸い込みながら捕捉して前記巻取装置112まで案内するために、前記台車ケーシング185に俯仰自在かつ伸縮自在に設けられる。チャッカ189は、空のボビン148を前記巻取装置112に供給するために、前記台車ケーシング185に回動自在に設けられている。
また台車ケーシング185の上部にはガイド158が設置されており、これによって、玉揚動作時にコアヤーン110をスラブキャッチャ135へ案内するようになっている。このガイド158の詳細な構成は後述する。
前記玉揚台車104の走行路186より更に前側には、満巻パッケージ145の載置エリア195が設定されている。一方、玉揚台車104の台車ケーシング185は図5に示すように正面視門型に構成するとともに、パッケージ通路193を備えている。このパッケージ通路193は図6に示すように、前記載置エリア195に近づくにつれて低くなる傾斜床194を備えている。この構成で、前記巻取装置112のボビン148の挟持が解除されることで取り外された満巻パッケージ145は、パッケージ通路193の内部を前記傾斜床194上を転がって通過し、載置エリア195に形成される浅い溝196に落ちて静止する。こうして載置エリア195に移動した満巻パッケージ145は作業者によって回収され、次工程へ送られる。
次に、玉揚台車104による玉揚動作(玉揚サービス)について、図8以降を参照しながら説明する。
複数の紡績ユニット102のうち、ある紡績ユニット102においてパッケージ145が満巻となったことが図示しないセンサによって検知されると、紡績機101の前記コントローラはドラフト装置107のバックローラ114、サードローラ115や紡績部材109を停止させるとともに、巻取装置112においてパッケージ145の回転駆動を停止させる。そして、玉揚台車104に信号を送り、その紡績ユニット102の前まで走行させる。図6には、玉揚台車104が目的の紡績ユニット102まで走行して停止した状態が示されている。なお、パッケージが満巻近くまで巻き取られた段階で満巻の予告信号を紡績ユニット102から出力し、予め、玉揚台車104を該当ユニット102まで移動させ、待機させることも可能である。
玉揚台車104の停止後は、図8に示すように、玉揚台車104は巻取装置112を適宜操作することにより、満巻パッケージ145の支持状態を解除する。巻取装置112から取り外された満巻パッケージ145は、傾斜床194上を転がるようにして玉揚台車104内のパッケージ通路193を通過し、載置エリア195の溝196に落下して静止する。
こうして満巻パッケージ145を取り外すのとほぼ同時に、玉揚台車104はサクションパイプ188を斜め上方へ回動させるとともに図示しない空気圧シリンダによって伸長させ、その吸込み口を前記糸送り装置111のデリベリローラ139及びニップローラ140の直ぐ下流まで移動させる(図8)。そして、紡績部材109側で紡績されたコアヤーン110を吸引捕捉する。
更に図9に示すように、前記チャッカ189が、台車ケーシング185の内部にストックされている、糸の巻かれていない空のボビン148を巻取装置112にセットする。また、延出状態にあった前記サクションパイプ188を図9に示すように縮退させるとともに下側へ回動させ、紡績部材109から紡績される糸の糸端を吸い込みつつ空のボビン148の近傍に案内し、そのボビン148に対して、図略のバンチ巻装置によりバンチ巻を行わせて糸を装着するようになっている。
そしてこのとき、図9に示すように、台車ケーシング185の前記ガイド158が紡績ユニット102側に張り出すように進出し、糸送り装置111とサクションパイプ188との間で張られているコアヤーン110を、その先端のガイド板173によって、その糸道がスラブキャッチャ135の検出部を通過するように案内する。この状態で、スラブキャッチャ135によるコアヤーン110の芯糸有無の判定が行われる。なお、この芯糸有無判定方法については後述する。
上記のバンチ巻が終了した直後、玉揚台車104は空ボビン148を駆動ドラム179に接触させ、コアヤーン110の巻取りを再開させる。以上で玉揚動作(玉揚サービス)は終了となり、チャッカ189やサクションパイプ188やガイド158は、当初の図6の位置に戻る。なお、以上に示したチャッカ189やサクションパイプ188やガイド158の動作は、玉揚台車104に支持された図示しないカム軸が図略の電動モータによって駆動されることで、一連の動きとして行われる。
次に、スラブキャッチャ135によるコアヤーン110の芯糸有無の判定について説明する。図10は、芯糸有無判定手段として機能する場合のスラブキャッチャのブロック図であって、図9に対応する図である。
即ち、前記スラブキャッチャ135は図6や図7を参照して前述したとおり、コアヤーン110を巻取装置112で巻き取らせる際の糸欠点の検出のために設けられているが、満巻パッケージの玉揚サービス時にコアヤーン110に弾性糸122が入っているか否かを判定する判定装置としても機能する。以下、この構成について説明する。
即ち、上記の玉揚台車104による玉揚サービス時に、サクションパイプ188によって吸引捕捉された紡績側のコアヤーン110は、バンチ巻のために下側に引き出されるが、その糸道は、図9に示すように玉揚台車104のガイド158が紡績ユニット102側へ進出することによって、スラブキャッチャ135の検出部及びカッター装置136を通過するように案内される。この結果、図10に示すように、紡績部材109から継続的に紡績されるコアヤーン110は、糸送り装置111により送られ、カッター装置136及びスラブキャッチャ135の投光部137を通過した後、サクションパイプ188へ吸引されることになる。
ここで、本実施形態のコアヤーン110は、芯糸としての弾性糸122を延伸させた状態でその周囲に繊維束108を巻き付かせて紡績しているので、張力が弱いと、長さ方向には収縮し、径方向にはやや膨張することになる。また、弾性糸122の弾性力によって、コアヤーン110はチヂレを呈する。特に、前記サクションパイプ188の吸込み力を弱く設定するようにすれば、糸送り装置111とサクションパイプ188との間で弱く張られるコアヤーン110は、その径方向の膨張傾向及びチヂレ傾向がより強く現れることになる。
従って、玉揚時に正常なコアヤーン110が糸送り装置111とサクションパイプ144との間でスラブキャッチャ135を通過した場合、受光部138に形成される影の面積は大きくなり、受光部138の出力電圧は増大する。また、上記のチヂレにより、受光部138の出力電圧の変動(バラツキ)が大きくなる。一方、何らかの事情で弾性糸122の入っていない不良コアヤーンが紡績部材109から紡績された場合は、上記のような径方向膨張傾向が現れないため、その影の面積は殆ど変わらず、受光部138の出力電圧は殆ど増大しない。また、チヂレも殆ど生じないため、受光部138の出力電圧の変動も小さい。
これを利用してスラブキャッチャコントローラ151では、前述したとおり、糸監視用の閾値のほかに芯糸有無判定用の閾値の電圧を記憶部152に記憶しておき、受光部138から入力された電圧値がその閾値を上回るか否かを比較部153で判定する。この結果、電圧値が閾値以上であれば弾性糸122の入っている正常なコアヤーン110であると判定し、閾値を下回れば弾性糸122の入っていない不良なコアヤーンであると判定するのである。
弾性糸122の入っていない不良なコアヤーンであると判定した場合、スラブキャッチャコントローラ151の制御部156は紡績ユニット102側の制御部157に対し、芯糸なし検出信号を送る。これを受信した紡績ユニット102側では、直ちにカッター装置136で不良コアヤーンを切断するとともに、異常を報知して停止し、オペレータによる異常の除去を促すようにしている。
上記の芯糸有無の判定原理は、前述の第一の実施の形態(図4の実験結果を参照)において糸継時に行われる芯糸有無の判定と実質的に同様である。従って、この第二の実施の形態においても芯糸たる弾性糸122の有無を的確に検出することができる。
次に、図11以降を参照して、上記の玉揚時にコアヤーン110をスラブキャッチャ135に案内するための前記ガイド158の構成について、詳細に説明する。図11は、玉揚台車における玉揚動作が開始された直後のガイドの様子を示す、玉揚台車側からみた斜視図である。図12は、ガイドが退避状態から旋回され、紡績ユニット側へ張り出されて、糸寄せ板によって糸道を寄せる様子を示す斜視図である。図13は、更に空気圧シリンダが伸長されて、コアヤーンをスラブキャッチャへ案内する様子を示す斜視図である。図14は、糸寄せ板から糸道を外す様子を示す斜視図である。図15は、ガイドによる糸道案内が完了した様子を示す斜視図である。
図11に示すように、このガイド158は玉揚台車104の台車ケーシング185の上面に設置されるものであって、互いに上下に重ねられた第1アーム161及び第2アーム162を備えている。これら2本のアーム161・162は、台車ケーシング185の上面に立設された支軸167まわりに回動自在に支持される。台車ケーシング185の内部には駆動アーム160が回動自在に備えられており、この駆動アーム160の先端が、前記第1アーム161の一端に、ロッド168を介して連結される。この駆動アーム160は、前記サクションパイプ188やチャッカ189等を連係して駆動するための、図示しない前記カム軸に連結されている。
第1アーム161・第2アーム162は何れもその先端側をフック状に曲げて形成しており、第1アーム161の先端には糸外し板171が、第2アーム162の先端には糸寄せ板172が、それぞれ取り付けられる。前記支軸167には図示しない付勢バネが内蔵されており、この付勢バネによって第2アーム162は、第1アーム161に対して相対的に図11の時計回りに回動するように付勢される。ただし、その回動は、第2アーム162に形成した突起164が第1アーム161に当接することで規制される。
2本のアーム161・162のうち上側に位置する第2アーム162の上面には、空気圧シリンダ163が設置されている。この空気圧シリンダ163の可動部の先端には、糸道を案内するためのガイド板173が固定される。このガイド板173のシリンダ伸長側端部には、コアヤーン110を挿入可能な案内溝174が形成されている。
以上の構成で、図11には玉揚台車104のサクションパイプ188がコアヤーン110を吸引捕捉しながら縮退している様子が示される。前記ガイド158は図11に示すように、サクションパイプ188の先端がスラブキャッチャ135の手前を通過して更に下側に下降するまでは、玉揚台車104の上部から張り出さないで退避する状態を維持している。
そして、サクションパイプ188の先端がスラブキャッチャ135の手前を下方へ通過した直後に、駆動アーム160が図略のカム軸によって駆動され、この駆動アーム160が図12に示すように、ロッド168を介して第1アーム161を引っ張って回動させる。また第2アーム162も、支軸167に内蔵されている付勢バネによって、第1アーム161に追随するように回動する。この結果、第2アーム162の糸寄せ板172が、コアヤーン110に接触してその糸道を若干右側に寄せる。なおこの状態では、第1アーム161の糸外し板171は糸道には接触していない。
この図12に示す状態では、空気圧シリンダ163は縮退状態にあって、前述のガイド板173は、コアヤーン110の糸道よりやや手前側(玉揚台車104側)に位置している。なお、図12ではコアヤーン110の糸道とガイド板173の案内溝174とが重なっているように図示されているが、図12の状態ではコアヤーン110はまだ案内溝174に挿入されていない。
上述の2本のアーム161・162の旋回が終了し、玉揚台車104からアーム161・162が張り出した図12のタイミングで、前記空気圧シリンダ163に圧縮空気が供給され、空気圧シリンダ163が伸長する。この結果、図13のように、ガイド板173はコアヤーン110を案内溝174に挿入させながら進出し、紡績ユニット102側のスラブキャッチャ135のすぐ下方まで位置する。この結果、糸送り装置111から送り出されるコアヤーン110は、ガイド板173及び案内溝174によって、カッター装置136及びスラブキャッチャ135を通過するように案内される。
上記のガイド板173の進出の直後、駆動アーム160がロッド168を介して第1アーム161を更に若干回動させる。第2アーム162も支軸167に内蔵の前記付勢バネによって追随して回動しようとするが、その回動は、第2アーム162に形成した規制突起165が、台車ケーシング185の上面に固定したストッパ166に接当することで阻止される。この結果、図14に示すように第1アーム161だけが若干旋回することとなり、その先端の糸外し板171がコアヤーン110に接触し、その糸道を更に右側に寄せるので、コアヤーン110が第2アーム162の糸寄せ板172から外れる。この第1アーム161の旋回(糸外し動作)は短時間で元に戻され、この結果、図15及び図9に示すように、コアヤーン110はガイド板173の案内溝によってのみガイドされた状態となる。図10に示す芯糸有無判定は、第1アーム161の旋回が元に戻されるまでの間に行われる。
以上が前記ガイド158の芯糸有無判定のためのコアヤーン110に対する案内動作であって、スラブキャッチャ135による芯糸有無判定後は、空気圧シリンダ163が縮退してガイド板173が玉揚台車104側に引き戻され、これによってコアヤーン110がガイド板173の案内溝174から抜脱される。そして、駆動アーム160によって2本のアーム161・162が元の退避位置に戻るように旋回するのである。こうして、ガイド158の一連の動作が終了し、ガイド158は図11の退避状態に戻る。
なお、上記のガイド158によるコアヤーン110に対する案内は、玉揚台車104の玉揚動作(満巻パッケージの回収とバンチ巻を含む一連の作業を言う)が終了する前の段階で完了するように(もっと言えば、前述のバンチ巻装置によるバンチ巻が開始される前に完了するように)、各アーム161・162や空気圧シリンダ163の動作タイミングが定められている。即ち、芯糸有無判定を玉揚動作中に同時並行的に行うことができ、作業時間の短縮が実現されている。特に、バンチ巻の前の時点においてスラブキャッチャ135による芯糸有無判定を終了させるようにタイミングを設定することで、作業時間の長大化は殆どゼロとできる。また、スラブキャッチャ135において芯糸なしの不良コアヤーンであると判定された場合でも、バンチ巻前の状態であるから、異常からの復旧も容易である。
以上に示すように、本実施形態のコアヤーン紡績機101においては、玉揚台車104による玉揚サービス時において、コアヤーン110の芯糸の有無を判定する芯糸有無判定手段としてのスラブキャッチャ135に、コアヤーン110を案内している。従って、玉揚作業中に芯糸有無判定作業を並行して行うことが可能になり、紡績ユニット102の稼動停止時間を増加させることなく、コアヤーンの芯糸なしを確実に検出できる。
また、このコアヤーン110のスラブキャッチャ135への案内が、玉揚サービスの終了する前のタイミングで行われている。従って、玉揚サービスの時間中にコアヤーン110の芯糸有無判定を終了させることが容易となり、紡績ユニット102の巻取停止時間の増加を抑制できる。
もっと言えば、前記スラブキャッチャ135の芯糸有無判定が、玉揚サービスの終了する前のタイミングで行われるようにすることで、紡績ユニット102の巻取停止時間の増大をゼロとできる。また、玉揚サービスが終了して巻取が再開される前のタイミングで芯糸有無判定が行われるので、もし芯糸なしの判定がスラブキャッチャ135によりなされた場合でも、異常からの復旧が容易である。
また、上記玉揚サービスを行う玉揚台車104は、紡績ユニット102に対する玉揚サービスにおいてコアヤーン110をサクションパイプ188によって捕捉し、その捕捉したコアヤーン110を、前記紡績ユニット102側に設置されたスラブキャッチャ135に案内する。即ち、玉揚台車104が玉揚のためにコアヤーン110をサクションパイプ188によって捕捉することで、コアヤーン110を紡績ユニット102のスラブキャッチャ135へ容易に案内できる。従って、スラブキャッチャ135による弾性糸122の有無の判定を確実に行うことができる。
また、前記スラブキャッチャ135は前記紡績ユニット102に設けられ、前記玉揚台車104は前記紡績ユニット102に対面して配置されるとともに、玉揚台車104側には、コアヤーン110をスラブキャッチャ135に案内する可動式のガイド158を備えている。従って、ガイド158が動くことによって、玉揚台車104から、それに対面する紡績ユニット102側のスラブキャッチャ135に、コアヤーン110を容易に案内することができる。
更に、前記ガイド158は、玉揚作業時以外には玉揚台車104側に退避される構成となっている。従って、コアヤーン110を案内している時以外はガイド158が玉揚台車104側に図11や図8のように退避されるので、走行するコアヤーン110や紡績ユニット102や糸継台車103側の部品とガイド158との干渉が回避され、コアヤーン紡績機101の円滑な稼動が可能になる。この効果は本実施形態のように、複数の紡績ユニット102間を走行するように玉揚装置(玉揚台車104)を構成した場合に、特に良好に発揮される。即ち、玉揚台車104の走行時にガイド158が退避していることで、ガイド158が紡績ユニット102側の部品に干渉することが防止され、玉揚台車104の走行及び各紡績ユニット102の動作がスムーズになる。
また、前記ガイド158は、旋回動作及びコアヤーン110の糸道側への伸長動作によって、コアヤーン110を捕捉し、スラブキャッチャ135に案内する構成となっている。従って、玉揚台車104に対面する紡績ユニット102側のスラブキャッチャ135へ、的確にコアヤーン110を案内できる。また、旋回・伸長する前の退避している状態では、ガイド158を図11のようにコンパクトなスペースに収めることができ、玉揚台車104の小型化が容易である。
更に、前記芯糸有無判定手段は、糸欠点の検出のために前記紡績ユニット102側に設置されたスラブキャッチャ135を兼ねている。従って、特別に芯糸有無判定のための装置を設ける必要がなくなって、構成が一層簡素化される。
また本実施形態のコアヤーン紡績機101は、複数の紡績ユニット102を有し、前記玉揚台車104は当該複数の紡績ユニット102間を走行可能に構成されている。従って、1台の玉揚台車104で複数の紡績ユニット102に対する玉揚サービスを受け持つことが可能になるから、玉揚のための装置の必要個数が少なくなって構成が一層簡素化され、製造コストを低減できる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は以上の構成に限定されず、例えば以下の変更を加えて実施することができる。
(1)コアヤーン紡績機におけるサービスについては、玉揚サービスに限られず、例えば糸継サービス等が考えられる。即ち、前述の走行路186に沿って走行可能に(即ち、紡績ユニット102に対面するように)糸継台車を設け、この糸継台車にガイド158を備える構成としても良い。この場合、糸継台車による糸継サービスが終了する前のタイミングで、ガイド158によるスラブキャッチャ135への糸道の案内が行われることが好ましい。
(2)また、芯糸有無判定手段は、上記の第二の実施形態では第一の実施形態と同様にスラブキャッチャ135と兼用としたが、この第二の実施形態においてもスラブキャッチャ135とは別個に芯糸有無判定手段を設けても良い。
(3)また、上記実施形態では芯糸有無判定時に、輪郭の大きさ(輪郭太さ)に対応する受光部138の出力電圧が所定のしきい値を上回るか否かをもって芯糸の有無を判定しているが、例えば受光部138の出力電圧の変動、例えば標準偏差を計算する機能をスラブキャッチャコントローラ151に備え、その変動が所定のしきい値を上回るか否かによって芯糸の有無を判定しても良い。また、受光部138で検出されるコアヤーンの太さとその変動の両方から複合的に芯糸の有無を判定しても良い。なお、ここでいう「輪郭太さ」とは、実際のコアヤーン110の太さではなく、径方向から見たときに映る影の輪郭同士の間隔を指す。
(4)糸欠点検出器ないし芯糸有無判定装置としてのスラブキャッチャは、第二の実施形態においても第一の実施形態と同様に、いわゆる光電型に構成することに限らず、例えば静電容量型のスラブキャッチャを採用することができる。
(5)また、前記ガイド158は旋回動作→伸長動作によりコアヤーン110を案内することとしていたが、これに限らず、例えば単に旋回動作又は伸長動作するのみでコアヤーン110を案内する構成とすることもできる。ただし、上記の実施形態のように旋回動作、伸長動作を順次行わせることとすると、退避位置におけるガイド158を他の部品と干渉せずコンパクトなスペースに収めることができる点で好ましい。
(6)また、前記の玉揚台車104は各紡績ユニット102の間を走行可能に構成されているが、それに限らず、玉揚装置を単に移動不能に配置しても良い。
(7)また、本発明は上記の構成の紡績部材を備えた紡績機に限定されず、他の構成の紡績部材を備えたタイプの紡績機にも適用可能である。
(8)本発明は、玉揚台車104の玉揚動作における芯糸有無の判定について限定されず、糸継台車103の糸継動作における芯糸有無の判定についても含まれる。この場合、案内手段はサクションパイプ144に相当する。即ち、「サービス」には、糸継、玉揚の何れも含まれるものとする。

Claims (3)

  1. コアヤーンを紡績する紡績装置と、紡績されたコアヤーンを巻き取る巻取装置と、を備えるコアヤーン紡績機において、
    前記コアヤーンの芯糸の有無を判定する芯糸有無判定手段を備え、前記紡績装置においてコアヤーンの紡績を開始してから前記巻取装置によってコアヤーンの巻取りを開始するまでの巻取り前の時期に、紡績されたコアヤーンを前記芯糸有無判定手段に導入し、
    前記コアヤーンの芯糸は弾性糸であり、前記芯糸有無判定手段にコアヤーンを導入している時期の方が、前記巻取装置によりコアヤーンの巻取りを開始した後の時期よりも、前記コアヤーンの張力を弱める又は前記コアヤーンを弛ませることによって、芯糸がある場合は無い場合と比較してコアヤーンに所定の変化が生じるようにすることを特徴とする、コアヤーン紡績機。
  2. 請求項のコアヤーン紡績機であって、前記芯糸有無判定手段は、コアヤーンの太さ又はその変動が閾値よりも大きいことをもって芯糸が有るものと判定することを特徴とする、コアヤーン紡績機。
  3. 請求項1又は2に記載のコアヤーン紡績機であって、前記芯糸有無判定手段は前記巻取開始後の時期の糸監視手段でもあり、この芯糸有無判定手段は、芯糸有無判定用の閾値を前記巻取開始後の時期の糸監視用の閾値とは別に有していることを特徴とする、コアヤーン紡績機。
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