JP4498561B2 - 配線板支持装置の段取替え装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線板支持装置の段取替え装置に関するものであり、特に、段取替えの自動化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
配線板支持装置は、プリント配線板を背後から支持する装置であり、例えば、電気部品装着装置,回路検査装置,スクリーン印刷機、接着材塗布装置等におけるプリント配線板の支持に用いられる。なお、プリント配線板は、電気部品が装着されれば、厳密にはプリント回路板となるが、本明細書においては、煩雑さを避けるために、電気部品が装着されても、プリント配線板と称することとする。
【0003】
配線板支持装置は、例えば、特開平11−195899号公報に記載されているように、支持台と、支持台に設置された複数の支持ピンとを含んで構成されている。この公報に記載の配線板支持装置においては、複数の支持ピンが収納装置に収納されており、ピン保持具がXYロボットによって収納装置と支持台との間を移動させられ、収納装置から支持ピンを取り出し、予め設定されたピン設置位置データに基づいて移動させられて支持ピンを支持台に設置するようにされている。この装置によれば、支持ピンが自動で支持台に設置され、支持台の予め設定された位置に支持ピンが設置された配線板支持装置が自動で得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、以上の事情を背景とし、段取替えを自動で行う装置の改善を課題として為されたものであり、本発明によって、支持台の支持面に少なくとも1つの支持部材が設置され、プリント配線板を背後から支持する配線板支持装置を自動で段取替えする装置であって、(a)前記支持部材を複数収納可能な収納装置と、(b)前記複数の支持部材の各々を保持する保持ヘッドと、(c)その保持ヘッドと、前記支持台および前記収納装置とを相対移動させる相対移動装置と、(d)前記保持ヘッドをその保持ヘッドの軸線のまわりに回転させる回転装置と、(e)予め定められた制御情報を記憶する制御情報記憶手段と、その制御情報記憶手段に記憶された制御情報を処理する処理手段とを有するコンピュータを備え、前記相対移動装置を前記制御情報に従って制御し、前記保持ヘッドに、前記複数の支持部材の各々を、前記収納装置の収納位置から取り出させて前記支持面上の設置位置へ設置させ、また、設置位置から収納位置へ収納させる制御装置とを含み、かつ、前記制御情報が、前記複数の支持部材の、それら支持部材の軸線のまわりの位置である回転位置をそれら複数の支持部材の各々についてそれぞれ任意の回転位置に設定可能な回転位置情報を含み、前記制御装置が前記回転装置を制御する回転制御部を含み、その回転制御部が、前記回転位置情報に基づいて、前記保持ヘッドに、その保持ヘッドが保持した前記複数の支持部材の各々を前記支持台に前記任意に設定された回転位置で設置させることを特徴とする配線板支持装置の段取替え装置が得られる。
また、本発明によって、前記制御情報を、前記保持ヘッドの、その保持ヘッドの軸線のまわりの位置である回転位置を複数の支持部材の各々についてそれぞれ任意の回転位置に設定可能な回転位置情報を含むものに変更し、前記回転制御部を、前記回転位置情報に基づいて、前記保持ヘッドを前記任意に設定された回転位置へ回転させた上で前記複数の支持部材の各々を保持させるものに変更した段取替え装置が得られる。
本発明によって、さらに、下記各態様の配線板支持装置の段取替え装置および配線板作業システムが得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
なお、以下の項の中には、特許請求の範囲の補正によって、特許請求の範囲に記載の発明ではなくなったものも存在するが、特許請求の範囲に記載の発明を理解する上で有用な記載を含んでいるため、そのまま残すこととする。
(1)支持台の支持面に少なくとも1つの支持部材が設置され、プリント配線板を背後から支持する配線板支持装置を自動で段取替えする装置であって、
前記支持部材を収納する収納装置と、
前記支持部材を保持する保持ヘッドと、
その保持ヘッド,前記支持台および前記収納装置を相対移動させる相対移動装置と、
その相対移動装置を、予め定められた制御情報に従って制御し、前記保持ヘッドに、前記支持部材を、前記収納装置の収納位置から取り出させて前記支持面上の設置位置へ設置させ、また、設置位置から収納位置へ収納させる制御装置とを含む配線板支持装置の段取替え装置。
本態様によれば、収納装置に収納された支持部材の支持台への設置と、支持台に載置された支持部材の収納装置への収納とが自動で行われる。
(2)前記支持部材が、前記支持面に支持される座面と、その座面に直角に延びるピン部とを備え、ピン部の先端部でプリント配線板を支持するピン型支持部材であり、前記保持ヘッドがそのピン型支持部材を保持可能なピン保持具を備えた(1)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
ピン型支持部材は、ピン部の先端部に吸着カップを備え、ピン部の先端部によりプリント配線板を支持するとともに、負圧により吸着して保持する吸着型支持部材である保持部材としてもよく、吸着カップを備えず、ピン部の先端部のみによってプリント配線板を支持する非吸着型支持部材としてもよい。
(3)前記制御装置が、前記制御情報を記憶する制御情報記憶手段と、その制御情報記憶手段に記憶された制御情報を処理する処理手段とを有するコンピュータを備えた (1)項または (2)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
(4)ホストコンピュータから供給される起動指令に基づいて前記処理手段に処理を開始させる第一起動手段を含む (3)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
本態様によれば、段取替えが自動的に開始される。
(5)オペレータにより操作される入力装置と、
その入力装置から入力される起動指令に基づいて前記処理手段に処理を開始させる第二起動手段と
を含む (3)項または (4)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
(6)ホストコンピュータから供給される制御情報を前記制御情報記憶手段に格納する第一格納手段を含む (3)項ないし (5)項のいずれか一つに記載の配線板支持装置の段取替え装置。
(7)可搬情報記録媒体に記録された制御情報を読み取る読取装置と、
その読取装置により読み取られた制御情報を前記制御情報記憶手段に格納する第二格納手段と
を含む (3)項ないし (6)項のいずれか一つに記載の配線板支持装置の段取替え装置。
可搬情報記録媒体には、例えば、光ディスク,磁気ディスク,磁気テープ等がある。
(8)オペレータによって操作される入力装置と、
その入力装置から入力される制御情報を前記制御情報記憶手段に格納する第三格納手段と
を含む (3)項ないし (7)項のいずれか一つに記載の配線板支持装置の段取替え装置。
(9)前記制御情報記憶手段が、
前記コンピュータに内蔵された内部記憶手段と、
前記コンピュータの外部に設けられた外部記憶手段と、
それら内部記憶手段と外部記憶手段との一方から他方へ前記制御情報を移す情報移送手段と
を含む (3)項ないし (8)項のいずれか一つに記載の配線板支持装置の段取替え装置。
本態様によれば、例えば、コンピュータが、当該段取替え装置を備えた作業装置の作業をも制御するものとされ、段取替えのためのプログラムやデータの他、作業に必要なプログラムやデータが記憶手段に記憶される場合、それらデータやプログラム等を主として外部記憶手段に記憶させ、作業時あるいは段取替え時に、必要なデータやプログラム等を内部記憶手段に移して使用することにより、内部記憶手段の記憶容量を節減するとともに、内部記憶手段に記憶されているデータ量を少なく抑え、コンピュータの処理速度の低下を防止することができる。
(10)前記制御情報が、前記設置位置,前記収納位置,前記支持部材の種類,前記支持部材の形状,前記支持部材の寸法の少なくとも一つに関する情報を含む
(1)項ないし (9)項のいずれか一つに記載の配線板支持装置の段取替え装置。
(11)前記支持部材の先端部を認識する認識装置を含む (1)項ないし(10)項のいずれか一つに記載の配線板支持装置の段取替え装置。
認識装置は、例えば、撮像装置を含むものとしてもよく、支持部材の先端部に光を照射し、その反射光に基づいて認識するものとしてもよく、レーダを含むものとしてもよい。(12)前記認識装置が撮像装置を含む(11)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。(13)前記認識装置が、前記相対移動装置により前記保持ヘッドと共に前記支持台に対して相対移動させられる(11)項または(12)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
(14)前記制御装置が、前記認識装置により認識された前記支持部材の先端部に関する情報に基づいて当該段取替え装置を制御する先端部情報依拠制御部を有する(13)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
支持部材の先端に関する情報には、例えば、(17)項に記載の段取替え装置におけるように、先端部の位置を表す位置情報でもよく、あるいは形状情報でもよく、寸法情報でもよい。形状情報あるいは寸法情報が取得されれば、例えば、正規の形状データあるい寸法データとの比較により、保持ヘッドが保持する支持部材の種類の確認,支持部材の有無の確認,支持部材の損傷の検査等を行い、それに基づいて先端部情報依拠制御部が段取替え装置を制御し、保持すべき支持部材が所定の位置になかったり、支持部材がなかったり、支持部材が損傷しているのであれば、段取替えを中断し、間違った支持部材や損傷した支持部材が支持台に取り付けられたり、支持部材が支持台に取り付けられなかったりすることを回避することができる。
(15)オペレータに認識可能な報知装置を含み、前記先端部情報依拠制御部が、前記認識装置により認識された前記先端部に関する情報が予め定められた基準状態と設定状態以上異なる場合に前記報知装置を作動させる報知制御部を含む(14)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
(16)前記先端部情報依拠制御部が、前記相対移動装置を制御する移動制御部を含む(14)項または(15)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
(17)前記先端部に関する情報が先端部の位置を表す位置情報であり、前記移動制御部が、その位置情報に基づいて、前記支持台と前記収納装置との少なくとも一方と前記保持ヘッドとの前記相対移動装置による相対移動の停止位置を補正する停止位置補正部を含む(16)項に記載の配線板支持装置の段取替え装置。
本態様によれば、保持ヘッドが、支持台に設置された支持部材と、収納装置に収納された支持部材との少なくとも一方に対して正確に位置決めされ、支持部材を正確に保持することが可能である。
(18)前記保持ヘッドを軸線まわりに回転させる回転装置を含み、前記先端部情報依拠制御部が、回転装置を制御する回転制御部を含み、前記先端部に関する情報が、前記支持部材の軸線まわりの位置である回転位置を表す回転位置情報を含み、前記回転制御部が、その回転位置情報に基づいて、保持ヘッドの軸線まわりの位置である回転位置と、保持ヘッドに保持された支持部材の回転位置との少なくとも一方を補正する回転位置補正部を含む(14)項ないし(17)項のいずれか一つに記載の配線板支持装置の段取替え装置。
本態様によれば、保持ヘッドが支持台に設置された支持部材を保持する際に、保持ヘッドを支持部材に対して予め設定された回転位置に位置させることができ、あるいは保持ヘッドに保持された支持部材を支持台に設置する際に、支持部材を予め設定された回転位置で設置することができる。
(19)支持台の支持面に少なくとも1つの支持部材が設置され、プリント配線板を背後から支持する配線板支持装置と、
その配線板支持装置に支持されたプリント配線板に対して作業を施す作業ヘッドと、
前記支持部材を収納する収納装置と、
前記支持部材を保持する保持ヘッドと、
その保持ヘッド,前記支持台および前記収納装置を相対移動させる段取替え用相対移動装置と、
その段取替え用相対移動装置を、予め定められた制御情報に従って制御し、前記保持ヘッドに、前記支持部材を、前記収納装置の収納位置から取り出させて前記支持面上の設置位置へ設置させ、あるいは設置位置から収納位置へ収納させる制御装置とを含む配線板作業システム。
作業ヘッドには、例えば、プリント配線板の表面に電気部品を装着する部品装着ヘッド,プリント配線板の表面にクリーム状半田をスクリーン印刷するスクリーン印刷ヘッド,プリント配線板の表面に接着剤等の高粘性流体を1点または複数点ずつ順次塗布する塗布ヘッド,プリント配線板の表面に形成された回路を検査する回路検査ヘッド等がある。作業ヘッドの種類によって、作業装置は、電気部品装着装置になり、あるいはスクリーン印刷機になり、あるいは高粘性流体塗布装置になり、あるいは回路検査装置になる。
(20)前記作業ヘッドと前記配線板支持装置とを相対移動させ、作業ヘッドに配線板支持装置に支持されたプリント配線板に対する作業を行わせる作業用相対移動装置を含み、前記制御装置が、前記段取替え用相対移動装置の制御部に加えて、作業用相対移動装置の制御部を含む(19)項に記載の配線板作業システム。
(21)前記保持ヘッドと前記作業ヘッドとが共通の可動部材に取り付けられており、前記段取替え用相対移動装置と作業用相対移動装置とが少なくとも一部を共用する(20)項に記載の配線板作業システム。
可動部材は、例えば、可動部材移動装置により、少なくとも、互いに平行なプリント配線板の作業が施される面および支持台の支持面に平行な移動平面内において互いに直交する2方向の成分を有する方向に移動させられて作業ヘッドに作業を行わせる部材でもよく、上記移動平面内において互いに直交する2方向のうちの一方に移動させられる部材でもよく、一軸線まわりに回転させられる回転体でもよい。可動部材を回転体とする場合、間欠回転装置によって一方向に間欠回転させられる間欠回転体としてもよく、回転駆動装置によって正方向のみ、あるいは正逆両方向に任意の角度回転させられる回転体としてもよい。
段取替え用相対移動装置と作業用相対移動装置とは、一部、例えば、保持ヘッド,支持台および収納装置を、支持台の支持面に平行な方向に移動させる部分と、作業ヘッドと配線板支持装置とを、支持台の支持面に平行な方向に移動させる部分とを共用する。
本態様によれば、配線板作業システムを簡易にかつ安価に構成し得る。
(22)前記設置位置と前記収納位置との少なくとも一方にある前記支持部材の先端部を認識する支持部材認識装置を含む(19)項ないし(21)項のいずれか一つに記載の作業装置。
認識装置は、例えば、撮像装置を含むものとされる。
(23)前記配線板支持装置に支持されたプリント配線板に設けられた基準マークを認識するマーク認識装置を含む(19)項ないし(22)項のいずれか一つに記載の作業装置。
(24)前記支持部材認識装置が前記マーク認識装置を兼ねる(23)項に記載の作業装置。(25)電気部品を供給する部品供給装置を含み、かつ、前記作業ヘッドが電気部品を部品供給装置から受け取って前記配線板支持装置に支持されたプリント配線板に装着する部品装着ヘッドである(19)項ないし(24)項のいずれか一つに記載の作業装置。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を電気部品装着システムのプリント配線板保持装置の段取替え装置および電気部品装着システムに適用した場合の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1において10は、配線板作業システムたる電気部品装着システム12の本体フレームたるベースであり、ベース10上には、作業装置たる電気部品装着装置16,電気部品供給装置18およびプリント配線板支持搬送装置20等が設けられている。プリント配線板支持搬送装置20は、X軸方向(図1において左右方向)に配設された配線板コンベア22を有し、プリント配線板24は配線板コンベア22により搬送されるとともに、予め定められた電気部品装着位置に位置決めされ、支持される。このプリント配線板支持搬送装置20については後に詳しく説明する。配線板コンベア22の一側には電気部品供給装置18が設けられている。この電気部品供給装置18については、本発明と直接関連がないため、説明を省略する。
【0006】
本実施形態の電気部品装着装置16は、特許第2824378号公報に記載の電気部品装着装置と同様に構成されており、簡単に説明する。
電気部品装着装置16は、作業ヘッドたる部品装着ヘッド30が互いに直交するX軸方向およびY軸方向に直線移動して電気部品32を搬送し、装着するものとされている。そのため、ベース10の配線板コンベア22のY軸方向における両側にはそれぞれ、ボールねじ34がX軸方向に平行に設けられるとともに、X軸テーブル36に設けられた図示しない2個のナットの各々に螺合されており、これらボールねじ34がそれぞれ、X軸テーブル駆動用モータ38によって回転させられることにより、X軸テーブル36がX軸方向に移動させられる。なお、ベース10上には、2つのボールねじ34の下側にそれぞれ図示しない案内部材たるガイドレールが設けられており、X軸テーブル36は図示しない被案内部材たるガイドブロックにおいてガイドレールに摺動可能に嵌合され、移動が案内される。
【0007】
X軸テーブル36上には、ボールねじ40(図2参照)がY軸方向に平行に設けられるとともに、Y軸テーブル42が図示しないナットにおいて螺合されている。このボールねじ40がY軸テーブル駆動用モータ44(図1参照)によって回転させられることにより、Y軸テーブル42は案内部材たる一対のガイドレール46に案内されてY軸方向に移動させられる。以上、ナット,ボールねじ34,X軸テーブル36およびX軸テーブル駆動用モータ38、およびナット,ボールねじ40,Y軸テーブル42およびY軸テーブル駆動用モータ44等がXYロボット48を構成し、部品装着ヘッド30はXYロボット48により、プリント配線板24の表面に平行な方向に移動させられる。プリント配線板24は水平に搬送され、位置決め支持され、部品装着ヘッド30は、XYロボット48により、水平面内の任意の位置に移動させられる。
【0008】
X軸テーブル36にはまた、Y軸テーブル42より下側であって、Y軸方向において電気部品供給装置18とプリント配線板保持装置20との間の位置に、電気部品32の保持姿勢を撮像する撮像装置としてのCCDカメラが設けられている。このCCDカメラについても、本発明と直接関連がないため、説明を省略する。Y軸テーブル42の垂直な側面50には、図2に示すように、部品装着ヘッド30が昇降可能かつ回転可能に取り付けられるとともに、部品装着ヘッド30を昇降させる昇降装置52,部品装着ヘッド30を中心線まわりに回転させる回転装置54,プリント配線板24に設けられた基準マーク等を撮像するCCDカメラ56が設けられている。なお、図示は省略するが、本実施形態においては、Y軸テーブル42に、CCDカメラ56による撮像時に撮像対象物を照明する照明装置が設けられている。
【0009】
部品装着ヘッド30は、図2に示すように、電気部品32を吸着する吸着ノズル60と、その吸着ノズル60を着脱可能に保持するホルダ62とを有し、ホルダ62はXYロボット48により、水平面内の任意の位置へ移動させられる。本実施形態では、吸着ノズル60は、ホルダ62に負圧により吸着されて保持される。そのため、ホルダ62は、空気通路64,回転バルブ66,電磁方向切換弁68を経て負圧源70および大気に接続されており、電磁方向切換弁68の切換えにより、ホルダ62が負圧源70と大気とに択一的に連通させられて、吸着ノズル60を保持,開放する。また、吸着ノズル60は、空気通路74,回転バルブ76,電磁方向切換弁78,80を経て負圧源70,正圧源82および大気に接続されており、電磁方向切換弁78,80の切換えにより、吸着ノズル60が負圧源70,正圧源82および大気に択一的に連通させられる。吸着ノズル60は負圧により電気部品32を吸着し、正圧の供給により電気部品32を開放する。負圧源70は負圧供給装置ないし空気吸引装置であり、正圧源82は、正圧のエアを供給するエア供給装置である。電磁方向切換弁68,78,80は、本実施形態ではY軸テーブル42に搭載されており、電磁方向切換弁68,80は、Y軸テーブル42に設けられた図示しないコネクタによって負圧源70,正圧源82に接続されている。
【0010】
プリント配線板支持搬送装置20は、図3に示すように、配線板昇降装置170,配線板クランプ装置172およびプリント配線板保持装置174を備えている。配線板昇降装置170は、配線板リフタ176を有している。配線板リフタ176の下面からは一対のガイドロッド178が延び出させられ、ベース10に固定の案内筒180に昇降可能に嵌合されている。配線板リフタ176の下面にはまた、ボールねじ182が固定され、ベース10に垂直軸線まわりに回転可能かつ軸方向に移動不能に取り付けられたナット184に螺合されており、ナット184が昇降用モータ186(図12参照)によって回転させられることによりボールねじ182が上下方向に移動し、配線板リフタ176が昇降させられる。
【0011】
配線板クランプ装置172は、図1に示すように、配線板搬送方向(X軸方向)に平行に設けられた固定ガイド188と可動ガイド190とを有している。これら固定ガイド188および可動ガイド190の互いに対向する面に前述の配線板コンベア22が設けられ、プリント配線板24を搬送するようにされている。固定ガイド188および可動ガイド190の上端面にはそれぞれ、図3に可動ガイド190について示すように、内側に僅かに突出する配線板押さえ部194が一体的に設けられており、これら配線板押さえ部194は、配線板コンベア22を構成する搬送部材たる搬送ベルト196上に載せられたプリント配線板24の上面との間に僅かな隙間を隔てて設けられている。
【0012】
固定ガイド188および可動ガイド190の互いに対向する面にはまた、図示は省略するが、上記配線板押さえ部194と共同してプリント配線板24をクランプする可動クランプ部材たるクランププレートが設けられている。これらクランププレートは、固定ガイド188,可動ガイド190の長手方向に平行な長手形状を成し、それぞれ、常には、付勢手段としての複数のスプリングの付勢により、配線板押さえ部194から離間して、搬送ベルト196より下方に位置するアンクランプ位置に保持されており、複数の駆動装置たるクランプシリンダにより配線板押さえ部194に接近させられ、配線板押さえ部194と共同してプリント配線板24の縁部を挟んでクランプする。本実施形態では、これら配線板押さえ部194,クランププレート,スプリング,クランプシリンダ等が配線板クランプ装置172を構成している。
【0013】
可動ガイド190は、ベース10により配線板搬送方向と直交する方向に移動可能に支持されている。図3に示すように、ベース10に固定の支持ブロック198の上端面には、水平面内において配線板搬送方向と直交する方向に延びる案内部材たるガイドレール200が設けられており、可動ガイド190はその下面に固定の被案内部材たるガイドブロック202においてガイドレール200に移動可能に嵌合されている。可動ガイド190はガイドレール200に案内されて、図示しない送りねじ,ナットおよび駆動源たる搬送幅変更用モータ(図16参照)204を含む移動装置により移動させられる。それにより、可動ガイド190は固定ガイド188に対して接近,離間させられ、搬送コンベア22によるプリント配線板24の搬送幅が自動で変更される。移動装置およびガイドレール200等が搬送幅変更装置を構成している。
【0014】
プリント配線板保持装置174は、配線板リフタ176上に設けられており、配線板昇降装置170により昇降させられる。プリント配線板保持装置174は、図4に示すように、保持台210と、保持台210に取り付けられたピン型支持部材であって、保持部材の一種である保持ピン212および支持部材の一種である支持ピン214(図13参照)とを備えている。プリント配線板保持装置174はプリント配線板支持装置でもあり、保持台210は支持台でもある。
【0015】
保持台210は、互いに重ねられた離脱防止板216,ベース218,スペーサ220,カバー222を含む。保持台210の本体部材としてのベース218は平板状を成し、非磁性材料、例えばアルミニウムにより作られている。ベース218には、複数の負圧供給穴224が厚さ方向に貫通し、ベース218の上下両面に開口して形成されている。負圧供給穴224は段付状を成し、スペーサ220が重ねられる側が小径とされ、離脱防止板216が重ねられる側が大径とされ、大径部が弁穴226を構成している。これら複数の負圧供給穴224は、図6に示すように、千鳥状の配置で設けられている。
【0016】
スペーサ220は薄い平板状を成し、複数の負圧供給穴224に対応する部分に、厚さ方向に貫通する連絡通路形成用開口232が形成されている。カバー222も平板状を成し、ベース218と共同してスペーサ220を挟み、それにより連絡通路形成用開口232が両側で塞がれて連絡通路234が形成されている。
【0017】
カバー222には、図示は省略するが、厚さ方向に貫通し、連絡通路234と連通する連通孔(図示省略)が形成されている。保持台210は、配線板リフタ176上に、図示しない固定装置によって固定されており、その状態では、カバー222に形成された連通孔が、配線板リフタ176内に形成された図示しない通路に接続され、その通路等によって負圧源70に接続された状態となる。この通路と負圧源70との間には、図示は省略するが、切換弁装置が設けられており、切換弁装置の切換えにより、負圧供給穴224が負圧源70と大気とに選択的に連通させられる。
【0018】
離脱防止板216は、本実施形態では強磁性材料、例えば鋼によって作られており、薄い板状を成し、ベース218の上面に重ねられている。離脱防止板216は、本実施形態では、ベース218とほぼ同じ大きさであって、全部の弁穴226を覆う大きさを有し、離脱防止板216,ベース218,スペーサ220,カバー222は、前記連絡通路234から外れた部分の外周部において、ボルト等、図示しない固定手段によって互いに固定されており、固定後は、一体の保持台210として機能する。本実施形態において保持台210は、複数種類のプリント配線板24のうち、最大のプリント配線板24の保持に用いることができる大きさを有するものとされている。
【0019】
離脱防止板216の複数の弁穴226のそれぞれに対応する部分であって、弁穴226の中心から外れた部分には、連通穴240が複数ずつ形成されている。これら連通穴240は、図5に示すように、断面形状が円形を成し、直径は弁穴226の直径より小さく、弁穴226の中心を中心とする一円周上に等角度間隔に形成されている。本実施形態の離脱防止板216は、その複数の弁穴226を覆う部分において、後述する開閉弁を構成するボールの弁穴226からの離脱を防止し、複数の離脱防止部が一体に設けられたものであると考えられる。本実施形態では、離脱防止板216の上面が保持台210の上面であって、支持面たる保持面244を構成し、保持面244に開口する弁穴226を、離脱防止板216の弁穴226に対応する部分が塞いでいると考えれば、負圧供給穴224は保持面244に開口していると言うことができる。
【0020】
なお、上記ベース218,スペーサ220,カバー222は、特開平7−15189号公報に記載のプリント配線板保持装置におけると同様に、平面度高く形成されている。離脱防止板216も同様に平面度高く形成されており、保持台210の保持面244には高い平面度が得られる。前記配線板リフタ176のプリント配線板保持装置176が固定される面は、本実施形態では水平とされており、保持台210は図示しない固定手段により、配線板リフタ176に水平な姿勢で着脱可能に固定され、保持面244は水平となる。
【0021】
図4に示すように、複数の負圧供給穴224の各々に対して開閉弁260が設けられている。前記弁穴226の底部であって、弁穴226と負圧供給穴224の小径部との間の部分には、小径穴部側ほど、すなわち下方ほど直径が漸減するテーパ面が形成され、上向きの弁座262が設けられている。弁座262は、アルミニウム製の弁座262より柔らかい材料の一種である合成樹脂製のパッド266によって覆われており、弁穴226内に弁子たる球体であるボール268が配設されている。ボール268の直径は、弁穴226の直径より小さく、ボール268は、本実施形態では、強磁性材料、例えば鋼により形成されている。また、離脱防止板216の下面270(弁穴226側の面)には、弁穴226に対応する部分であって、複数の連通穴240より内側の部分に位置決め凹部272が形成されている。位置決め凹部272の内面は、ボール268の外周面に対応する球面の一部である部分球面状を成す。
【0022】
保持ピン212および支持ピン214を説明する。
保持ピン212は、図4に示すように、ピン部280,カップ部282および取付座部284を有し、負圧によりプリント配線板24を吸着し、支持する吸着型のバックアップピンである。支持ピン214は、カップ部282を有さず、負圧によりプリント配線板24を吸着する機能を有さず、後述するピン部の先端面によってプリント配線板24を支持する非吸着型のバックアップピンである。
【0023】
まず、保持ピン212を説明する。
保持ピン212のピン部280を構成するピン286は、断面形状が円形を成し、先端(上端)ほど直径が小さくされ、先端面である上端面は平坦な支持面288を構成している。ピン286の下面290の中央には、円形段面の突起292が設けられ、ピン286内には、軸方向に貫通し、支持面288と、突起292の突出端面とに開口する通路296が設けられている。本実施形態においては、図12に示すように、通路296の支持面288側の開口が、保持ピン212の位置を取得するための基準マーク294として使用される。支持面288には、その中心を通り、直径方向に延びる基準線298が設けられている。本実施形態においては、基準線298は、支持面288が撮像されたとき、基準線298以外の部分に対して色によって区別されるように設けられており、例えば、支持面288が白色であれば、基準線298は黒色で設けられている。
【0024】
ピン286の上端近傍には、被把持部材たる首部材299がろう付等、適宜の固定手段によって固定され、被把持部たる首部300を構成している。首部300は、図9に示すように、横断面形状の外形が円形を成し、軸線方向の中間部に円環状溝302が形成されている。円環状溝302は、図4に示すように、軸線に平行な断面形状が台形状を成し、1対の溝側面304は、首部300の外周側ほど互いに離間する向きに傾斜させられている。
【0025】
ピン部280の上端部に吸着カップ310が着脱可能にかつ抜出し不能に嵌められてカップ部282を構成している。吸着カップ310は、本実施形態ではゴムによって作られており、支持面288より直径が大きく、その上部は支持面288から上方へ突出させられており、上面は支持面288より大径の円環状を成し、支持面218の周囲に位置し、平面状の上向きの密着面312とされている。
【0026】
ピン286の下端部であって、直径が最大の部分に取付座たる台座320が固定され、取付座部284を構成している。台座320は、図4および図19に示すように、長手形状の容器状を成し、内側の空間の幅は、弁穴226の直径よりやや大きく、長さは幅の複数倍とされている。台座320の先端面が環状を成し、保持台210に密着する座面329を構成しており、前記支持面288は座面328と平行である。ピン286は突起292において、台座320の底壁322の長手方向の中間部に外側から、座面329に直角に嵌合され、ろう付等、適宜の固定手段によって固定されている。台座320はピン286とは反対側に開口させられているのであり、ピン部280内に設けられた通路296は、台座320内の空間に連通させられている。台座320内には、複数個、本実施形態においては2個の永久磁石328が、通路296が開口する部分の両側にそれぞれ固定されている。通路296は、台座320内の空間の中央に連通させられているのである。永久磁石328は直方体を成し、厚さは、台座320の深さよりやや小さく、座面329よりやや内側に引っ込まされている。また、永久磁石328の幅も台座320の内側の幅よりやや小さく、永久磁石328と台座320との間に隙間がある。本実施形態においては、通路296および台座320と永久磁石328との間の隙間により、座面329から反対側の支持面288まで延びる負圧通路326が形成されている。
【0027】
支持ピン214を説明する。
支持ピン214は、図13に示すように、ピン部330および取付座部331を有する。ピン部330を構成するピン332は、断面形状が円形を成し、先端ほど直径が減少させられ、先端面が支持面333とされている。ピン332の先端部には、支持面333に開口する円形断面の凹部334設けられ、その開口が基準マーク350を構成している。ピン332は、下面335に突設された突部336において台座337に直角に嵌合され、ろう付け等、適宜の固定手段によって固定されている。ピン332の先端部近傍には、保持ピン212の首部300と同様の首部352が設けられている。台座337は、本実施形態では、弁穴226の直径よりやや大きい形状、例えば、内径が弁穴226の直径より大きい円形断面の容器状を成し、取付座部331を構成し、内部に永久磁石338が固定されている。永久磁石338は、台座337の先端面により構成される環状の座面339より台座337内に引っ込んだ状態で設けられており、上記ピン332は座面339に直角に延びている。本実施形態においては、プリント配線板24の厚さが一定であり、保持ピン212および支持ピン214の高さ、すなわち支持面288と座面329との距離と、支持面333と座面339との距離とは同じにされ、首部300,352の高さ、すなわち座面329,339からの距離も同じにされている。なお、プリント配線板24の厚さは、裏面215に凹凸が設けられていれば、その凹凸を除いた部分において規定される。
【0028】
図1に示すように、プリント配線板保持装置174に隣接して支持部材収納装置ないし保持部材収納装置たるピン収納装置340(以下、収納装置340と略称する)が設けられ、保持ピン212および支持ピン214が複数ずつ収納されている。収納装置340は、本実施形態においてはX軸方向に長く、Y軸方向においては、固定ガイド188と可動ガイド190との最小間隔よりやや小さい長さを有するものとされるとともに、固定ガイド188側に設けられ、収納装置340に収納されたピン212,214が可動ガイド190と干渉しないようにされている。図3において収納装置340は図示が省略されている。
【0029】
収納装置340は、図示は省略するが、保持ピン212および支持ピン214を支持して収納する支持台ないし収納台を備えており、その支持台には、図14に概略的に示すように、保持ピン212を複数収納する保持ピン収納領域342と、支持ピン214を複数収納する支持ピン収納領域344とが設けられている。本実施形態においては、説明を容易にするために、各収納領域342,344にそれぞれ複数ずつ収納された保持ピン212および支持ピン214の形状,寸法は同じであるとする。これら領域342,344は、本実施形態ではY軸方向に並んで設けられ、いずれもX軸方向においてプリント配線板保持装置174に隣接している。
【0030】
各収納領域342,344においてはそれぞれ、保持ピン212および支持ピン214が収納される位置が予め設定されている。例えば、複数の収納位置にはそれぞれ凹部(図示省略)が設けられ、保持ピン212,支持ピン214の台座320,337の下部が嵌合されるようされている。凹部は、その横断面の形状が台座320,337と同じにされ、寸法が台座320,337より僅かに大きくされ、X軸,Y軸方向においてそれぞれ複数ずつ設けられている。複数の凹部の各開口端部には、開口側ほど寸法が大きいテーパ面が設けられ、保持ピン212,支持ピン214の凹部への嵌合を案内するようにされている。保持ピン212が嵌合される凹部は、本実施形態では、保持ピン212が、台座320の長手方向がX軸方向に平行となる姿勢で嵌合されるように設けられている。支持ピン214が嵌合される凹部は、本実施形態においては、支持ピン214が、X軸方向において隣接する支持ピン214との間に、後述するピン保持具の1対の把持爪が開閉することを許容するスペースを隔てて収納されるように設けられている。収納装置340への保持ピン212および支持ピン214の最初の収納は、作業者によって行われるが、自動で行うようにしてもよい。また、凹部に代えて、収納位置を規定するマークを設けてもよい。例えば、形状,寸法が台座320,337の断面形状,寸法と同じであるマークを、収納装置340の保持ピン212,支持ピン214を支持する面に描き、そのマークが描かれた部分に保持ピン212,支持ピン214を置くようにするのである。
【0031】
なお、収納装置340の支持台の、少なくとも表面であって、上記凹部が設けられた部分は、本実施形態においては強磁性材料の一種である鋼によって形成されている。そのため、保持ピン212および支持ピン214が凹部に嵌合されれば、支持台が磁化され、保持ピン212および支持ピン214が磁力によって支持台に固定される。
【0032】
保持ピン212および支持ピン214は、収納領域342,344に設けられた凹部に嵌合されて垂直かつ上向きの姿勢で収納される。これら凹部の底面、すなわち保持ピン212,支持ピン214を下方から支持する支持面の高さは、下降端位置に位置するプリント配線板保持装置174の保持台210の保持面244と同じ高さとされている。したがって、収納装置340に収納された状態でのピン212,214と、下降端位置に位置するプリント配線板保持装置174の保持台210に取り付けられた状態でのピン212,214とは高さが同じになり、首部300,352も高さが同じになる。
【0033】
保持ピン212,支持ピン214の保持台210への取付け、取外しは、自動で行われ、本実施形態においては、電気部品装着装置16のXYロボット48を利用して行われる。そのため、図2に示すように、Y軸テーブル42には保持ユニット360が設けられている。保持ユニット360は、保持ヘッド362,保持ヘッド362を、保持台210の保持面244に直角な軸線である垂直軸線まわりに回転させる回転装置364および昇降させる昇降装置366を備えている。保持ヘッド362は、保持部材保持具ないし支持部材保持具たるピン保持具368と、ピン保持具368を構成する1対の把持爪370を開閉させる爪駆動装置372とを備えている。保持ヘッド362は、XYロボット48により、保持台210に対して、保持台210の表面である水平な上面244に平行な方向に移動させられ、昇降装置366により、保持面244に直角な方向に移動させられる。XYロボット48,昇降装置366は、保持ヘッド362と保持台210およ収納装置340とを、保持面244に平行な方向および直角な方向に相対移動させる段取替え用相対移動装置を構成し、保持ヘッド362,回転装置364等と共に、段取替え装置の機械機構部を構成し、収納装置340,後述する制御装置の機械機構部を制御する部分等と共に、プリント配線板保持装置174の段取替え装置を構成している。
【0034】
Y軸テーブル42の垂直な側面50には、図2および図10に示すように、案内部材たる1対のガイドレール376が垂直に設けられ、昇降テーブル378が、昇降テーブル378に設けられた被案内部材たる複数のガイドブロック380において移動可能に嵌合されている。Y軸テーブル42には、駆動源たる流体圧アクチュエータの一種である空気圧アクチュエータたるエアシリンダ382が下向きに設けられるとともに、図2および図11に示すように、ピストンロッド384が昇降テーブル378に係合させられている。エアシリンダ382の2つのエア室は、制御弁たる電磁方向切換弁386の切換えにより、正圧源82と大気とに選択的に連通させられ、ピストンロッド384が伸縮させられて昇降テーブル378が昇降させられる。エアシリンダ382等が昇降装置366を構成している。電磁方向切換弁386は、本実施形態においてはY軸テーブル42に搭載されており、Y軸テーブル42に設けられた前記コネクタによって正圧源82に接続されている。
【0035】
昇降テーブル378には、図7および図10に示すように、エアシリンダ394が軸受396を介して垂直軸線まわりに相対回転可能かつ軸方向に相対移動不能に保持されている。エアシリンダ394のシリンダハウジング398内には、ピストン400が液密かつ軸方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、ピストン400と一体的に設けられたピストンロッド402は、ピストン400から下方へ延び出させられ、シリンダハウジング398を液密かつ相対移動可能に貫通してシリンダハウジング398の外へ延び出させられている。
【0036】
シリンダハウジング398内には、ピストン400が嵌合されることにより、ピストン400の上側と下側とにそれぞれエア室404,406が設けられ、それぞれ、シリンダハウジング398に設けられたポート408,410および昇降テーブル378に設けられた円環状通路412,414,通路416,418(図10参照)および電磁方向切換弁419を経て前記正圧源82に接続されている。電磁方向切換弁419は、前記コネクタに接続されて正圧源82に接続されており、2つのエア室404,406は、電磁方向切換弁419の切換えにより、正圧源82と大気とに択一的に連通させられ、ピストン400が移動させられてピストンロッド402が伸縮させられる。
【0037】
本実施形態においては、前記電磁方向切換弁68を始めとする各種電磁方向切換弁がY軸テーブル42に搭載され、部品装着ヘッド30等、Y軸テーブル42に搭載されて正圧,負圧の供給を必要とする各種装置への正圧,負圧の供給の切換えがY軸テーブル42上で行われるため、各電磁方向切換弁と、正圧のエアあるいは負圧の供給によって作動する装置との距離が短く、それら装置に高い作動応答性が得られる。
【0038】
ピストンロッド402の下端部には、図7に示すように、1対のリンク430がピン432により水平軸線まわりに回動可能に取り付けられている。1対のリンク430の各自由端部にはそれぞれ、前記把持爪370がピン434によって水平軸線まわりに回動可能に連結されている。1対の把持爪370はそれぞれ、図7および図8に示すように、リンク430に連結された側に近い部分に設けられた耳部436において、シリンダハウジング398と一体的に設けられたブラケット438に支持されたピン440に回動可能に支持されている。
【0039】
1対の把持爪370の下端部はそれぞれ、互いに接近する向きに直角に曲げられて爪部444が設けられている。これら爪部444の先端部にはそれぞれ、図9に示すように、V字形断面の切欠446が設けられている。また、爪部444の上面と下面とはそれぞれ、図7に示すように、前記保持ピン212あるいは支持ピン214の首部300,352に設けられた円環状溝302の溝側面304に対応する傾斜の傾斜面448とされている。1対の把持爪370は、各爪部444が首部300,352の円環状溝302に嵌入して保持ピン212,支持214を把持するが、本実施形態では、両爪部444は、各1対ずつの傾斜面448が円環状溝302の溝側面304に係合し、保持ピン212を傾くことなく把持し、切欠446により画定されるV字形の面は、傾斜面448の溝側面304への係合を妨げることなく、首部300,352に係合するか、あるい首部300,352との間に僅かに隙間を有する状態で保持ピン212を把持するように設けられている。
【0040】
1対の把持爪370は、ピストンロッド402の伸長により、二点鎖線で示すように、各爪部444が互いに離れる向きに回動させられて保持ピン212,支持ピン214を開放し、ピストンロッド402の収縮により、実線で示すように、爪部444が互いに接近する向きに回動させられ、保持ピン212,支持ピン214を、ピン保持具368の軸線であるエアシリンダ394の軸線と同心状に把持する。ピストンロッド402,リンク430,把持爪370,ブラケット438は、一対の把持爪370がトグル機構によって保持ピン212,支持ピン214を把持するように連結されており、保持ピン212,支持ピン214はピン保持具368によって強固に把持される。本実施形態においては、ブラケット438が保持具本体を構成し、リンク430および1対の把持爪370と共にピン保持具368を構成している。回転装置364は、ピン保持具368等と共に昇降させられてピン保持具368を回転させる。また、エアシリンダ394等が爪駆動装置372を構成している。
【0041】
シリンダハウジング398の上面には、図7に示すように、被駆動ギヤ460が同心かつ相対回転不能に設けられている。被駆動ギヤ460は、図11に示すように、駆動ギヤ462に噛み合わされており、駆動ギヤ462が回転駆動モータ464によって回転させられることにより、エアシリンダ394が垂直軸線まわりに回転させられ、ピン保持具368がエアシリンダ394の垂直な軸線まわりに回転させられる。回転駆動モータ464は昇降テーブル378上に設けられ、駆動ギヤ462,被駆動ギヤ460等と共に回転装置364を構成している。エアシリンダ394のエア室404,406には円環状通路412,414によってエアが供給されるようにされており、エアシリンダ394が回転させられてもエアが供給される状態に保たれる。
【0042】
本電気部品装着システム12は、図15および図16に示す制御装置500により制御される。図15は電気部品装着システム12について設定された制御システムを機能的に示す図であり、図16は制御システムを概略的に示す図である。制御装置500は、PU502,ROM504,RAM506およびそれらを接続するバスを有するコンピュータ510を主体とするものであり、ROM504には、図示しないメインルーチン,図20,図21にそれぞれフローチャートで表すピン回収ルーチン,ピン設置ルーチン等が格納されている。また、コンピュータ510のバスに接続された入出力インタフェース512には、ホストコンピュータ530が接続されている。ホストコンピュータ530は、電気部品装着システム12の他、プリント配線板24の生産に用いられる各種システム,装置を統括する。これらシステム等とホストコンピュータ530との間では、本実施形態では、通信回線532、例えばイーサネットにより通信が行われ、ホストコンピュータ530からコンピュータ510へ生産プログラム等が伝送され、コンピュータ510からホストコンピュータ530へ生産情報等が伝送される。コンピュータ510はホストコンピュータ530から受け取った生産プログラムを、入出力インタフェース512に接続された外部記憶装置536に格納する。外部記憶装置536には、互いに異なる複数種類の生産プログラムを格納することが可能である。
【0043】
ホストコンピュータ530からコンピュータ510への生産プログラムの伝送は、本実施形態では、オペレータによるホストコンピュータ530の操作に基づいて為され、伝送された生産プログラムは外部記憶装置536に記憶される。伝送された生産プログラムがRAM506に直接格納されるようにしてもよい。生産プログラムには、電気部品32の装着対象材たるプリント配線板24に関する情報である配線板情報,保持ピン212および支持ピン214を保持台210に設置するための設置情報等が含まれる。配線板情報には、プリント配線板24の幅,長さ,種類等の情報が含まれる。設置情報には、保持台210に設置される保持ピン212および支持ピン214の総数を表すデータが含まれるとともに、保持ピン212については、ピンの種類(保持ピンであるか支持ピンであるか)を表すデータ,保持台210の保持面244への設置位置を決める設置位置データおよび回転位置を決める回転位置データが含まれる。本実施形態において保持面244は水平面であり、設置位置データは保持ピン212の水平方向の位置を決める水平位置データである。回転位置は、保持ピン212のピン286の軸線まわりの位置、本実施形態においては垂直軸線まわりの位置であり、回転位置により、長手形状を成す台座320の方向が決まる。支持ピン214についての設置情報には、ピンの種類を表すデータ,設置位置を決める水平位置データおよびピン保持具368の回転位置データが含まれる。支持ピン214は台座337が円形を成し、設置時の回転位置を問わないため、支持ピン214の回転位置データは設けられていない。しかし、保持台210上に支持ピン214を設置し、あるいは保持台210に設置された支持ピン214を回収する際に、ピン保持具368が他の保持ピン212,支持ピン214と干渉することがないように、ピン保持具368の回転位置、すなわち一対の把持爪370が並ぶ方向が設定されているのである。
【0044】
保持ピン212の水平位置,回転位置および支持ピン214の水平位置は、本実施形態においては、プリント配線板24について設定される保持条件と、プリント配線板保持装置174について設定される保持条件との両方を満たす位置に決定される。プリント配線板24について設定される保持条件は、電気部品32が装着されておらず、凹凸がなく、かつ、吸着カップ310あるいは支持面33が電気部品32等と干渉することなく、密着し得るスペースがあることである。プリント配線板24の裏面における電気部品32の装着位置および凹凸の位置は、プリント配線板24の設計データにより得られる。また、保持ピン212はプリント配線板24を吸着して、プリント配線板24の上方への凸を矯正する機能を有し、保持ピン212および支持ピン214は、プリント配線板24を支持面288,333において下方から押して、プリント配線板24の下方への凸を矯正する機能を有する。したがって、プリント配線板24に対する保持ピン212,支持ピン214の設置位置である水平位置は、プリント配線板24の設計データに基づいて、プリント配線板24の保持可能領域を保持する位置であって、各ピンの特性により保持するのに適した位置に決定される。
【0045】
プリント配線板保持装置174について設定される保持条件は、保持ピン212については、台座320が他の保持ピン212,支持ピン214の台座320,337と干渉しないこと、台座320が負圧供給穴224の開口周辺に密着して弁穴226の全部を覆い、負圧供給穴224の一部のみを覆う状態にはならないことである。支持ピン214については、台座337が他の保持ピン212,支持ピン214の台座320,337と干渉しないこと、台座337が弁穴226を全く覆わないか、あるい負圧供給穴224の開口周辺に密着し、負圧供給穴224の一部のみを覆う状態にならないこと、首部352の周囲の少なくとも一方向において、ピン保持具368の1対の把持爪370が開閉するスペースがあることである。
【0046】
保持ピン212の台座320は長手形状を成し、ピン286は台座320の長手方向の中間部に固定されているため、保持ピン212は保持台210に、ピン286の軸心と負圧供給穴224の中心との距離を半径とし、負圧供給穴224の中心を中心とする円内の任意の位置にピン286を位置させることができる。ピン286の軸心と負圧供給穴224の中心との距離は、負圧供給穴224と台座320の一端部とが合致した状態で最大になり、ピン286は上記最大距離を半径とする円内の任意の位置に位置決め可能であることになる。本実施形態では、複数の負圧供給穴224の各々に設定されるこの位置決め可能領域を重ねれば、保持台210の保持面244のほぼ全体を覆い得るようにされており、ピン286は、保持台210の保持面244の任意の位置に位置決め可能なのであるが、複数の保持ピン212が保持台210上に設置される場合には、複数の保持ピン212および支持ピン214の台座320,337同士が互いに干渉しないようにする必要があり、保持ピン212の位置はこの点から制限を受けることとなる。また、支持ピン214は、保持台210の負圧供給穴224が設けられている部分にも、設けられていない部分にも設けることができるが、前述の条件を満たすことが必要であり、設置位置に制限を受ける。
【0047】
なお、台座320が負圧供給穴224の一部のみを覆う状態にならないことが条件とされるのは、後述するように、保持ピン212が保持台210に載置されれば、磁力によって開閉弁260のボール268を吸引し、開閉弁260を開くため、台座320が負圧供給穴224の一部を覆う状態で保持ピン212を保持台210に載置すれば、開閉弁260が開かれるが、負圧供給穴224の開口周辺に台座320が密着していなければ、負圧供給穴224が連通穴240を通じて大気に連通し、負圧が漏れる恐れがあるからである。また、支持ピン214は、負圧によってプリント配線板24を吸着することはないが、磁力によって保持台210に固定されるため、台座337が負圧供給穴224の一部を覆えば、ボール268を吸引し、開閉弁260が開き、負圧が漏れてしまうからである。図13に示すように、台座337の座面339が、保持面244の弁穴226の開口周辺に密着し、弁穴226全体を覆えば、開閉弁260が開かれても負圧が漏れることはなく、この位置を支持ピン214の設置位置とすることができる。
【0048】
このようにプリント配線板24について設定される条件と、プリント配線板保持装置174側に設定される条件との両方を満たすべく、オペレータによって、あるいは自動的に保持ピン212の水平位置,回転位置および支持ピン214の水平位置が決定される。
【0049】
そして、保持台210に取り付けられる複数の保持ピン212および支持ピン214の各々についてピン番号np が付けられ、図17に概念的に示すように、各ピン番号毎に、ピンの種類を規定するデータが記憶されるとともに、保持ピン212については水平位置および回転位置が記憶され、支持ピン214については水平位置およびピン保持具368の回転位置が記憶されている。水平位置は、ピン番号np に対応した各保持ピン212および支持ピン214の各中心(ピン286,332の各軸心)についてX,Y座標(Xnp,Ynp)で記憶され、回転位置はθnpで記憶されている。回転位置は、例えば、本実施形態では、保持ピン214,ピン保持具368を上から見た場合において時計方向への回転を正方向、反時計方向への回転を負方向とし、台座320の長手方向およびピン保持具368の一対の把持爪370が並ぶ方向がX軸方向に平行となる位置を基準(角度0)として設定されている。上記ピン番号np は、ピンの種類に関係なく、保持台210への設置順に付されている。設置順は、本実施形態においては、保持台210の収納装置340に遠い側について近い側より先にピンが取り付けられる順とされている。
【0050】
ホストコンピュータ530はまた、通信回線532を介したリモートコマンドにより、コンピュータ510にプリント配線板24に関する配線板情報および保持ピン212,支持ピン214の設置情報等を直接、供給することが可能である。コンピュータ510は供給された設置情報等をRAM506により構成される内部記憶装置に格納する。
【0051】
入出力インタフェース512にはまた、読取装置540が接続されている。読取装置540は、搬送が可能な記録媒体たる可搬情報記録媒体の一種であるCD−ROM542(図16参照)に記憶された制御情報、例えば生産プログラムを読み込み、書き出す。この生産プログラムには、プリント配線板24に関する情報および保持ピン212および支持ピン214の設置情報等が含まれている。設置情報は、CD−ROM542によっても得ることができるのである。読取装置540により読み取られた生産プログラムは、外部記憶装置536に格納される。
【0052】
入出力インタフェース512にはさらに、入力装置544が接続されている。入力装置544は、テンキー,ファンクションキー等の操作キーを備えており、オペレータは入力装置544を用いて、生産プログラムの選択、プリント配線板24に関する情報,保持ピン212および支持ピン214の設置情報,ピン収納情報等の入力等を行うことができる。保持ピン212および支持ピン214の設置情報は、オペレータによる入力によっても得られるのである。オペレータにより入力された情報は、RAM506に格納される。
【0053】
また、本実施形態においては、オペレータにより入力装置544を用いてピン収納情報が入力され、RAM506に格納される。本実施形態では、ピン収納情報には、前記収納装置340のピン収納領域342,344のうち、保持ピン212,支持ピン214が収納された範囲を表す番地が含まれる。図18に概略的に示すように、保持ピン212,支持ピン214の収納位置のそれぞれに番地Nが付されている。本実施形態においては、プリント配線板保持装置174に近い側の収納位置から順に小さい番地が付されており、番地Nと、番地により規定される収納位置を表すX,Y座標値との関係は予めテーブルにより表されてROM504に記憶されている。収納位置を表すX,Y座標値は、保持ピン212,支持ピン214の各ピン286,332の軸線について設定されている。
【0054】
保持ピン収納領域342と支持ピン収納領域344とにはそれぞれ、保持ピン212,支持ピン214が、複数種類のプリント配線板24の保持に対応し得る数、収納されている。したがって、電気部品32を装着すべきプリント配線板24の種類が変わり、プリント配線板保持装置174の段取替えが行われるごとに変更されるのは、設置情報のみとなる。保持ピン212,支持ピン214の収納装置340への最初の収納は、前述のように作業者によって行われ、複数ずつの保持ピン212および支持ピン214は、途中で空いた収納位置を設けることなく、詰めて収納され、複数ずつの保持ピン212および支持ピン214が収納された収納位置の番地のうち、最もプリント配線板保持装置174に近い最小の番地と、最も遠い最大の番地とがピン収納情報として入力される。ピン収納情報は、CD−ROM542によって供給され、外部記憶装置536に記憶されるようにしてもよい。
【0055】
入出力インタフェース512には、図16に示すように、制御回路546を介して表示装置548が接続され、前記入力装置544と共に操作盤550を構成している。表示装置548は、本実施形態では、CRTディスプレイにより構成されており、コンピュータ510から供給される表示情報およびビデオ信号を画像で表示する。入出力インタフェース512にはまた、制御回路552を介してCCDカメラ56が接続され、駆動回路554を介して報知装置556,電磁方向切換弁68等が接続されている。CCDカメラ56はまた、入出力インタフェース512に接続され、コンピュータ510に撮像データが入力される。報知装置556は、例えば、ブザー,ランプ等により構成され、ブザーの鳴動,ランプの点灯,点滅等により、異常の発生等をオペレータに報知する。表示装置548を用いて異常の発生,異常の内容等を表示してもよく、その場合、表示装置548は報知装置としても機能する。
【0056】
さらに、入出力インタフェース512には、サーボシステム560が接続されている。サーボシステム560は、本実施形態では、コンピュータ562および駆動回路564を含んで構成されている。コンピュータ562は、前記コンピュータ510と同様に構成されており、コンピュータ562は複数の駆動回路564を介してX軸テーブル駆動用モータ38,Y軸テーブル駆動用モータ44,配線板リフタ176の昇降用モータ186等、各種アクチュエータを駆動する。X軸テーブル駆動用モータ38等、各モータは駆動源たる電動モータの一種であるサーボモータであるが、回転角度を制御可能なモータであれば採用可能であり、ステップモータ等を用いることもできる。X軸テーブル駆動用モータ38,Y軸テーブル駆動用モータ44,昇降用モータ186,回転駆動モータ464について代表的に示すように、それらモータ38等の回転角度は、回転検出装置たるエンコーダ566,568,570,572によって検出され、コンピュータ562に入力される。
【0057】
以上のように構成された電気部品装着システム12において、電気部品32のプリント配線板24への装着は、外部記憶装置536に記憶されている生産プログラムに従って行われる。外部記憶装置536に記憶されている生産プログラムは、表示装置548に一覧表示することができ、オペレータは、表示された生産プログラムの中から、加工対象とする生産プログラムを入力装置544を用いて選択する。選択された生産プログラムは、外部記憶装置536からRAM506へ読み込まれる。この際、生産プログラムに保持ピン212,支持ピン214の設置情報等が含まれているのであれば、設置情報等もRAM506に格納される。設置情報等がホストコンピュータ530からのリモートコマンドによる供給あるいはオペレータの入力により得られるのであれば、それらはRAM506に格納されている。
【0058】
選択された生産プログラムの実行前に別の生産プログラムが実行されていたのであれば、選択された生産プログラムの実行に先立って段取替えが行われる。段取替え時には、搬送コンベア22の配線板搬送幅の変更,電気部品供給装置18により供給される電気部品32の交換,プリント配線板保持装置174における保持ピン212,支持ピン214の配置変更等が行われ、段取替え後、新たに選択された生産プログラムに従って電気部品32のプリント配線板24への装着が行われる。以下、まず、保持ピン212,支持ピン214が保持台210に取り付けられてプリント配線板24を支持し、電気部品32のプリント配線板24への装着が行われる状態を説明する。
【0059】
前述のように、プリント配線板214の裏面、すなわち電気部品32が装着される表面とは反対側の面には、既に電気部品32が取り付けられ、あるいは凹凸があり、全部の面を支持し得るわけではない。また、保持台210は、電気部品32が装着される複数種類のプリント配線板24に共通に用いられ、最大のプリント配線板24より大きいものとされている。そのため、全部の負圧供給穴224に保持ピン212が取り付けられるわけではなく、図19に二点鎖線で囲んで示すように、プリント配線板24が保持台210より小さく、プリント配線板24から外れるために保持ピン212,支持ピン214が取り付けられない領域と、プリント配線板24から外れてはいないが、保持ピン212,支持ピン214が取り付けられる部分と取り付けられない部分との両方を含む領域とがある。
【0060】
保持ピン212が取り付けられない負圧供給穴224については、図4の右側に示すように、ボール268が自重により弁座262に着座し、開閉弁260が閉じられている。保持ピン212が取り付けられる負圧供給穴246については、保持ピン212は、台座320の下面である座面329が保持台210の保持面244に、負圧供給穴224の開口周辺に密着する状態で取り付けられる。台座320には永久磁石328が固定されており、離脱防止板216は強磁性材料により形成されているため、離脱防止板216が磁化され、保持ピン212が磁力により保持台210に吸着されて固定される。永久磁石328は台座320の下端面より内側に引っ込んでいるため、座面329が保持面244に密着させられ、負圧の漏れが防止される。
【0061】
そして、開閉弁260の弁子たるボール268が鋼により形成され、弁座262が設けられたベース218がアルミニウムによって形成されているため、永久磁石328によってボール268は磁化されるが弁座262は磁化されず、ボール268が磁力によって離脱防止板216に吸引され、弁座262から離間させられて開閉弁260が開かれる。この際、ボール268の弁穴226からの離脱は、離脱防止板216により防止される。ボール268が直接当たる部材である離脱防止板216が強磁性材料により形成されて磁化されるため、ボール268に作用する磁力が大きく、容易に弁座262から離間させられる。また、ボール268は、その一部が離脱防止板216に形成された位置決め凹部272に収容され、連通穴240に対して、弁座262への接近,離間方向と交差する方向において位置決めされる。それにより、連通穴240がボール268によって塞がれることがなく、負圧通路326と負圧供給穴224とを連通させる状態に保たれる。この状態では、負圧供給穴224は、連通穴240を経て負圧通路326に連通させられ、負圧通路326に負圧が供給される状態となる。
【0062】
支持ピン214も、保持ピン212と同様に磁力によって保持台210に吸着され、固定される。保持ピン212および支持ピン214は高さが互いに同じにされており、保持台210に取り付けられた状態において保持ピン212の支持面288と、支持ピン214の支持面333とは一平面内(本実施形態においては水平面内)に位置することとなる。
【0063】
プリント配線板24への電気部品32の装着時には、プリント配線板24が配線板コンベア22により搬入される。この際、プリント配線板保持装置174は配線板昇降装置170によって下降端位置へ下降させられており、プリント配線板24がプリント配線板保持装置174上に搬入され、図示しないストッパに当接し、停止させられた後、プリント配線板保持装置174が配線板昇降装置170により上昇端位置へ上昇させられる。プリント配線板保持装置174の上昇時には、図示しない電磁方向切換弁の切換えにより負圧供給穴224が負圧源70に連通させられ、保持ピン212に負圧が供給される。そのため、保持ピン212はプリント配線板24を負圧により吸着しつつ上昇し、配線板コンベア22の搬送ベルト196から持ち上げて配線板押さえ部194に押し付ける。
【0064】
プリント配線板保持装置174の上昇距離は、本実施形態においては、下降端位置に位置する状態における保持ピン212の支持面288と、配線板押さえ部194との間の距離からプリント配線板24の厚さを引いた大きさに設定されており、吸着カップ310はプリント配線板24を吸着しつつ弾性変形させられ、プリント配線板保持装置174が上昇端位置へ移動させられた状態では、支持面288がプリント配線板24に当接し、押さえ部材194との間にプリント配線板24を挟んで下方から支持する。そのため、プリント配線板24に上方に凸の撓みがあっても一平面状に矯正される。支持ピン214は、上昇に伴って支持面333がプリント配線板24の裏面に当接し、プリント配線板24の裏面に下方に凸の撓みがあれば押し上げて一平面状に矯正し、プリント配線板24は、プリント配線板保持装置174により水平な姿勢で保持される。
【0065】
プリント配線板保持装置174の上昇後、固定ガイド188,可動ガイド190にそれぞれ設けられた前記クランププレートがクランプシリンダにより上昇させられ、配線板押さえ部194との間にプリント配線板24の縁部を挟んで保持する。
【0066】
プリント配線板24への電気部品32の装着中は、保持ピン212に負圧が供給されたままの状態とされる。それにより、プリント配線板24が水平な状態に保たれるとともに、保持ピン212が取り付けられない負圧供給穴224の開閉弁260においては、ボール268が自重によって弁座262に着座させられるとともに、負圧による吸引力によって弁座262に押し付けられて負圧の漏れが防止される。ボール268は弁座262を覆うパッド266に押し付けられ、負圧の漏れがより確実に防止される。
【0067】
このようにしてプリント配線板24がプリント配線板保持装置174によって保持された後、XYロボット48によりCCDカメラ56がプリント配線板24に設けられた配線板基準マークに対向する位置まで移動させられ、配線板基準マークが撮像される。その取得された配線板基準マークの像に基づいてプリント配線板24の保持位置誤差が検出され、コンピュータ510のRAM506に格納される。その後、部品装着ヘッド30が電気部品供給装置18から電気部品32を取り出し、部品装着位置へ搬送するのであるが、その途中において電気部品撮像用CCDカメラにより電気部品32の保持姿勢が撮像され、保持位置誤差が検出され、既に撮像されているプリント配線板24の保持位置誤差と、この電気部品32の保持位置誤差とに基づいて、電気部品32の移動距離が修正されるとともに、回転装置54により電気部品32が回転させられ、保持位置誤差が修正される。電気部品24は、その修正後にプリント配線板24に装着されるため、正確な部品装着位置に正規の姿勢で装着される。
【0068】
プリント配線板24への電気部品32の装着終了後、クランププレートによるプリント配線板24のクランプが解除され、プリント配線板保持装置174が下降端位置へ下降させられる。この際、負圧供給穴224への負圧の供給は遮断され、保持ピン212はプリント配線板24を吸着せず、プリント配線板24が配線板コンベア22の搬送ベルト196により下方から支持される状態になった後、保持ピン212はプリント配線板24から離れる。支持ピン214も下降し、プリント配線板24から離れる。そして、プリント配線板24が配線板コンベア22によって搬出され、次に電気部品32が装着されるプリント配線板24が搬入される。
【0069】
一つの生産プログラムに基づくプリント配線板24への電気部品32の装着が終了し、次に別の生産プログラムが選択され、その生産プログラムに従ってプリント配線板24への電気部品32の装着が行われるのであれば、次の生産プログラムの実行に先立って段取り替えが行われる。以下、プリント配線板保持装置174の段取替えを説明する。なお、搬送コンベア22の幅の調節は自動で行われるが、本発明とは直接関係がないため、説明を省略する。
【0070】
プリント配線板保持装置174の段取替えは、図20および図21にそれぞれ示すピン回収ルーチン,ピン設置ルーチンおよび保持ピン212,支持ピン214の設置情報,収納情報に基づいて自動で行われ、現に保持台210に設置されている全部の保持ピン212および支持ピン214が回収されて収納装置340に収納された後、保持台210の次に電気部品32が装着されるプリント配線板24を支持する位置に保持ピン212,支持ピン214が設置される。
【0071】
保持ピン212,支持ピン214の回収は、現に保持台210に設置されている保持ピン212,支持ピン12の設置情報に基づいて行われ、設置は、次に電気部品32が装着されるプリント配線板24を保持するプリント配線板保持装置174を得るために設定された設置情報に基づいて行われる。現に保持台210に設置されている保持ピン212,支持ピン214の設置情報はRAM506に記憶されている。次にプリント配線板24を保持する保持ピン212および支持ピン214の設置情報は、前述のように、種々の態様で制御装置500に供給されるが、いずれの手段によっても、段取替え時にはRAM506に格納されている。また、収納情報はオペレータにより入力されてRAM506に格納されている。なお、設置情報および収納情報は、当該電気部品装着システム12の電源遮断時には外部記憶装置536に記憶され、電気部品装着システム12の起動時にRAM506に読み込まれる。外部記憶装置536にはバックアップ電源が設けられており、電気部品装着システム12の電源が遮断されても、外部記憶装置536に格納されたデータは保存される。
【0072】
段取替えは、本実施形態においては、オペレータによる指令あるいはホストコンピュータ530による指令に基づいて開始される。オペレータは、入力装置544の操作キーを操作することにより、段取替えの開始を指令する。ホストコンピュータ530は、通信回線532を介したリモートコマンドにより、段取替えの開始指令を制御装置500へ発する。いずれにしても、コンピュータ510は、段取替えの開始指令を検出すれば、ピン回収ルーチンおよびピン設置ルーチンを実行し、サーボシステム560等を作動させて段取替えを行わせる。コンピュータ510からサーボシステム560へは、XYロボット48等の移動目標等が供給されるとともに、位置情報の供給が要求され、サーボシステム560からコンピュータ510へは、位置情報および移動完了情報等が供給される。コンピュータ510においては、段取替えの開始指令が発せられれば、ピン回収ルーチンおよびピン設置ルーチンの両方が連続して実行されるが、保持ピン212,支持ピン214の回収のみが必要な場合あるいは設置のみが必要な場合には、それらの指示に基づいて回収のみあるいは設置のみが行われるようにされる。なお、プリント配線板保持装置174の段取替えは、プリント配線板24が配線板コンベア22により搬出され、プリント配線板保持装置174上から退避させられて、プリント配線板保持装置174の上方の空間が開放された状態で行われる。また、段取替え時には可動ガイド190が移動させられて、固定ガイド188との距離が最大とされる。
【0073】
ピン回収ルーチンおよびピン設置ルーチンに基づく保持ピン212,支持ピン214の回収および設置を概略的に説明する。
ピン回収時には、まず、保持台210に現に取り付けられている全部の保持ピン212,支持ピン214が回収されて収納装置340に収納され、その後、保持台210に保持ピン212,支持ピン214が取り付けられる。保持ピン212,支持ピン214の回収は、保持ピン212,支持ピン214の設置情報および収納情報に基づいて行われ、設置順とは逆の順で回収される。回収時には、ピンの回収毎に、保持ピン212,支持ピン214の支持面288,333がCCDカメラ56によって撮像され、保持ピン212,支持ピン214の水平面内における位置である水平位置が算出されるとともに、水平位置誤差が求められる。水平位置誤差が設定量が超えていれば、異常の発生が報知される。保持ピン212については更に、基準線298の撮像に基づいて回転位置が算出されるとともに、回転位置誤差が演算され、回転位置誤差が設定量を超えていれば、異常の発生が報知される。水平位置誤差,回転位置誤差が設定量以下であれば、ピン保持具368は水平位置誤差に基づいて停止位置が補正されて保持ピン212,支持ピン214を把持し、保持台210から外して収納装置340へ搬送し、収納する。ピン保持具368は、保持ピン212の把持時には、保持ピン212の回転位置と同じ位置に位置させられ、支持ピン214の把持時には、予め設定された回転位置に位置させられる。また、ピン保持具368は、保持ピン212を収納装置340に収納する際には、保持ピン212が予め設定された回転位置である収納時回転位置に位置するようにされ、支持ピン214を収納する際には、ピン保持具368が予め設定された回転位置に位置するようにされる。
【0074】
段取替えが指令されている場合には、全部の保持ピン212,支持ピン214の収納後、続いてピン設置ルーチンが実行され、次にプリント配線板24を保持する保持ピン212,支持ピン214が保持台210に取り付けられる。保持ピン212,支持ピン214が収納装置340から取り出される毎に、取出しに先立って、保持ピン212,支持ピン214の支持面288,333がCCDカメラ56によって撮像され、保持ピン212,支持ピン214の水平位置および保持ピン212の回転位置が取得されるとともに、それらの誤差が算出される。水平位置誤差,回転位置誤差が設定量を超えていれば報知され、設定量以内であれば、ピン保持具368が停止位置を補正されて保持ピン212,支持ピン214へ移動させられ、保持ピン212,支持ピン214を把持する。把持時には、ピン保持具368は、予め設定された回転位置に位置させられる。そして、ピン保持具368が保持ピン212,支持ピン214の設置情報に従って保持台210へ移動させられ、保持ピン212,支持ピン214を保持台210に設置する。この際、保持ピン212については、ピン保持具368が回転させられ、保持ピン212が回転位置誤差を補正されるとともに、設定された回転位置に位置する状態で保持台210に設置されるようにされる。支持ピン214については、ピン保持具368が設定された回転位置へ回転させられ、1対の把持爪370が隣接する保持ピン212,支持ピン214と干渉しないようにされる。
【0075】
図20および図21に示すピン回収ルーチンおよびピン設置ルーチンに基づいて、保持ピン212,支持ピン214の回収,設置を詳細に説明する。
プリント配線板保持装置174の段取替えが指令されれば、まず、ピン回収ルーチンが実行され、ステップ1(以下、S1と略記する。他のステップについても同じ)において、ピン番号np ,保持ピン収納番地Nh ,支持ピン収納番地Ns が初期化される。保持台210に取り付けられた複数の保持ピン212および支持ピン214は、本実施形態では、保持台210への設置順とは逆の順で保持台210から取り外され、収納装置340へは、取出し順とは逆の順で戻される。収納装置340からの保持ピン212,支持ピン214の取出し順は、プリント配線板保持装置174に近い収納位置(番地が小さい収納位置)から先に取り出す順であり、保持台210の収納装置340に近い位置に設置されたピンから回収され、収納装置340の保持台210に遠い収納位置(番地が大きい収納位置)から順にピンが収納されるのであり、S1の初期化においてnp ,Nh ,Ns はそれぞれ、npmax,Nhmax,Nsmaxとされる。npmaxは、保持台210に設置されるピンの総数であり、設置情報から得られ、Nhmaxは、保持ピン収納領域342における保持ピン212の収納範囲を規定する大小二つの収納番地のうち、大きい方の番地であり、収納情報から得られ、Nsmaxは、支持ピン収納領域344における支持ピン214の収納範囲を規定する大小二つの収納番地のうち、大きい方の番地であり、収納情報から得られる。
【0076】
次いでS2が実行され、np 番のピンのピン設置情報が読み出される。保持台210には、種類が異なるピンが取り付けられており、npmax番のピンが吸着型のピンである保持ピン212であるとすれば、ピン番号np の保持ピン212について設定された設置情報、すなわちピンが吸着型の保持ピン212であることを表すデータ、および保持ピン212の保持台210上における設置位置を規定する水平位置座標(Xnp,Ynp)および回転位置θnpがRAM506から読み出される。非吸着型のピンである支持ピン214であるとすれば、ピン番号np の支持ピン214について設定された設置情報、すなわちピンが非吸着型の支持ピン214であることを表すデータ、支持ピン214の保持台210上における設置位置を規定する水平位置座標(Xnp,Ynp)および支持ピン214の回収時のピン保持具368の回転位置θnpがRAM506から読み出される。
【0077】
そして、S3においてnp 番目のピンが保持ピン212であるか否かの判定が行われる。この判定はS2において読み出された情報に基づいて行われる。ピンが保持ピン212であるとすれば、S3の判定はYESになってS4が実行され、保持ピン212の水平位置データに基づいて保持ユニット360がXYロボット48により移動させられ、ピン保持具368が保持ピン212を把持するが、把持に先立ってCCDカメラ56により支持面288が撮像される。CCDカメラ56は保持ユニット360と共にY軸テーブル42に搭載されており、保持ユニット360と共に移動させられるが、XYロボット48は、ピン保持具368の軸線(エアシリンダ394の軸線)を、指示されたX,Y座標値の位置に位置決めするように制御される。そのため、S4において保持ユニット360は、保持ピン212について設定されたX,Y座標値が、ピン保持具368の軸線とCCDカメラ56の光軸とのオフセット量だけ、補正されたX,Y座標値に従って移動させられ、それにより、CCDカメラ56の光軸が保持ピン212について設定されたX,Y座標値の位置であって、支持面288の上方に位置するように移動させられる。
【0078】
回収されるピンが保持ピン212であるため、S4においては、CCDカメラ56の移動の間に保持ヘッド362が回転装置364によって回転させられ、ピン保持具368が回転させられる。ピン保持具368は、S2において読み出された保持ピン212の回転位置θnpに従って回転させられ、1対の把持爪370が並ぶ方向の回転位置が回転位置θnpに一致し、保持ピン212の台座320の長手方向と平行となるようにされる。
【0079】
CCDカメラ56の移動後、S5が実行され、支持面288が撮像され、基準マーク294および基準線298が撮像される。続いてS6が実行され、CCDカメラ56による撮像に基づいて取得された基準マーク294の画像から公知の方法で、支持面288の中心点のX,Y座標値(Xnp′,Ynp′)が演算され、基準線298の画像から公知の方法で、保持ピン212の回転位置θnp′が演算される。支持面288の中心点のX,Y座標値(Xnp′,Ynp′)の演算は、ピン保持具368の軸線とCCDカメラ56の光軸とのオフセット量を考慮して行われる。そして、S7において中心点のX,Y軸方向(水平方向)の位置誤差である水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpおよび回転方向の位置誤差である回転位置誤差Δθnpが算出される。水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpは、例えば、演算により得られたX,Y座標値(Xnp′,Ynp′)から、保持ピン212について設定された水平位置のX,Y座標値(Xnp,Ynp)を引くことにより求められ、RAM506に正負の符号付きで記憶される。また、回転位置誤差Δθnpは角度誤差であり、演算により得られた回転位置θnp′を表す回転角度から、保持ピン212について設定された回転位置θnpを表す回転角度を引くことにより求められ、RAM506に正負の符号付きで記憶される。
【0080】
次いでS8が実行され、水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpおよび回転位置誤差Δθnpがそれぞれ許容範囲内にあるか否かの判定が行われる。この判定は、例えば、水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpおよび回転位置誤差Δθnpの各絶対値を設定値と比較することにより行われる。水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpおよび回転位置誤差Δθnpの各絶対値の少なくとも一つが設定値を超えていれば、異常であり、S8の判定がNOになってS12が実行され、異常の発生が報知装置556によって報知される。異常の発生が検出されれば、段取替えは中断される。水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpおよび回転位置誤差Δθnpの各絶対値がいずれも設定値以内であれば、S8の判定がYESになってS9が実行され、ピン保持具368が保持ピン212を把持する。
【0081】
把持時には、まず、保持ユニット360が保持ピン212について設定された水平位置データに従ってXYロボット48により移動させられ、ピン保持具368が保持ピン212のピン286の上方へ移動させられる。この際、保持ユニット360が移動させられる位置は、S7において演算された水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpに基づいて補正され、ピン保持具368が、その軸線がピン286の軸線と一致する位置へ移動させられるようにされる。そのため、保持ピン212の水平位置にずれがあっても、ピン保持具368は正確に保持ピン212を把持することができる。
【0082】
移動後、保持ヘッド362が昇降装置366により下降させられ、ピン保持具368が下降させられる。下降時には1対の把持爪370は開かれており、ピン保持具368が下降端位置へ下降させられた状態では、図7に二点鎖線で示すように、1対の把持爪370が保持ピン212の首部300の外側に位置する。下降後、1対の把持爪370が閉じられ、図7および図9に示すように、爪部444が円環状溝302に嵌入し、傾斜面448が溝側面304に係合する状態となり、保持ピン212を把持する。
【0083】
前述のように、CCDカメラ56が保持ピン212上へ移動させられる途中にピン保持具368が回転させられ、1対の把持爪370が並ぶ方向が、台座320の長手方向と平行となるようにされており、ピン保持具368が下降させられて保持ピン212を把持するとき、1対の把持爪370が保持ピン212の幅方向に平行な方向において台座320内にあり、隣接する保持ピン212,支持ピン214との干渉が回避される。ピン保持具368は、保持ピン212を把持する際に、回転方向において予め設定された位置に位置させられるのである。保持ピン212に回転位置誤差Δθnpがあっても、S8の判定がYESになる大きさであって、許容範囲の大きさであれば、1対の把持爪370が台座320から大きくはみ出すことはなく、隣接する保持ピン212,支持ピン214とは干渉しない。なお、保持ピン212を把持する際に、回転位置誤差Δθnpに基づいてピン保持具368の回転位置を補正してもよい。
【0084】
1対の把持爪370が保持ピン212を把持した後、昇降テーブル378が上昇させられてピン保持具368が上昇させられ、保持ピン212が磁力に抗して保持台210から離間させられ、持ち上げられる。1対の把持爪370の各爪部444が円環状溝302に嵌入し、傾斜面448が溝側面304に係合しており、長手形状を成す保持ピン212は、保持台210から離間させられた状態において傾くことなく把持される。
【0085】
そして、S10が実行され、ピン保持具368が移動させられて、保持ピン212が収納装置340へ搬送され、所定の収納位置に収納される。この際、ピン保持具368は、保持ピン収納領域342のNh 番地の収納位置へ移動させられる。収納番地Nh により、収納位置のX,Y座標値が得られ、その位置へピン保持具368が移動させられる。ピン保持具368は、移動の間に回転させられ、保持ピン212の回転位置が収納装置340に収容される位置、本実施形態においては、台座320がX軸方向と平行となる位置とされる。CCDカメラ56による撮像に基づいて保持ピン212の回転位置誤差Δθnpが算出されており、ピン保持具360は、保持ピン212の保持台210への設置時の回転位置θnp,回転位置誤差Δθnpおよび収納時の回転位置に基づいて回転させられ、保持ピン212が台座320がX軸方向と平行となる状態とされる。
【0086】
ピン保持具368は、Nh 番の収納位置へ移動した後、下降端位置へ下降させられ、保持ピン212が収納装置340に収納される。収納装置340の保持ピン212を下方から支持する支持面の高さと、下降端位置に位置する状態におけるプリント配線板保持装置174の保持台210の保持面244の高さとは同じにされており、ピン保持具360の下降により、台座320が凹部に嵌合され、保持ピン212が収納装置340に下方から支持される状態で収納される。下降後、1対の把持爪370が開かれて保持ピン212を開放し、開放後、ピン保持具368が上昇させられる。
【0087】
保持ピン212の収納後、S11が実行され、保持ピン収納番地Nh が1減少させられた後、S22が実行され、収納が終了したか否か、すなわち保持台210に設置された全部の保持ピン212,支持ピン214が収納装置340に収納されたか否かの判定が行われる。この判定は、例えば、ピン番号np が1になったか否かにより行われる。この判定は、全部の保持ピン212,支持ピン214が収納装置340に戻されるまでNOであり、S23が実行されてピン番号np が1減少させられた後、S2が実行される。
【0088】
次のnp 番のピンが非吸着型のピンである支持ピン214であるとすれば、S3の判定がNOになってS13以下のステップが実行される。支持ピン214自体については、回転位置を問わず、回転位置θが設定されていないため、回転位置の取得に関する処理が行われないことを除いて保持ピン212の回収時と同様に支持ピン214の回収が行われる。S13においてCCDカメラ56が支持ピン214上へ移動させられるとき、ピン保持具368の回転位置は、支持ピン214を回収する際の回転位置とされる。ピン設置情報において設定された回転位置であって、一対の把持爪370が開閉時に隣接する保持ピン212,支持ピン214と干渉しない回転位置に位置させられるのである。S14においては支持面333の基準マークのみが撮像され、S15においては支持面333の中心点のX,Y座標(Xnp′,Ynp′)が求められ、S16において水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpが演算される。そして、S17においては、水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpが許容範囲内であるか否かの判定が行われ、許容範囲を超えていればS17の判定がNOになり、S21において報知される。
【0089】
水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpが許容範囲内であれば、S17の判定がYESになってS18が実行され、水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpに基づいてピン保持具368の停止位置が補正され、ピン保持具368は支持ピン214上へ移動させられて支持ピン214を把持し、保持台210から持ち上げる。次いで、S19が実行されてピン保持具368が移動させられ、支持ピン214は、支持ピン収納領域344の支持ピン収納番地Ns により得られる位置に収納される。この移動の間にピン保持具368が回転させられ、一対の把持爪370の並ぶ方向がX軸方向に平行とされて、隣接する支持ピン214と干渉することなく、支持ピン214を支持ピン収納領域344に収納する。そして、S20が実行されて支持ピン収納番地Ns が1減少させられる。全部の保持ピン212,支持ピン214が収納装置340に戻されるまで、S2〜S11,S13〜S20,S22,S23が繰り返し実行される。
【0090】
全部の保持ピン212,支持ピン214が収納装置340へ戻されたならば、S22の判定がYESになってピン回収ルーチンの実行が終了する。そして、続いてピン設置ルーチンが実行され、保持台210への保持ピン212,支持ピン214の取付けが行われる。ピン設置ルーチンのS31においては、ピン番号np ,保持ピン収納番地Nh ,支持ピン収納番地Ns が初期化される。ピン番号np は1に初期化され、保持ピン収納番地Nh ,支持ピン収納番地Ns はそれぞれ、保持ピン収納領域342,支持ピン収納領域344における保持ピン212,支持ピン214の各収納範囲を規定する大小二つの番地のうち、小さい方の番地にセットされる。収納領域342,344のプリント配線板保持装置174に近い側からピン212,214が取り出されるようにされるのである。次いでS32が実行され、ピン番号np に従ってピン設置情報が読み出された後、S33においてピンが保持ピン212であるか否かの判定が行われる。ピンが保持ピン212であるとすれば、S33の判定がYESになってS34が実行され、保持ピン収納番地Nh に従って得られる収納位置へCCDカメラ56が移動させられる。移動後、S35が実行されてCCDカメラ56が支持面288を撮像する。
【0091】
そして、S36において、撮像により得られた支持面288の基準マーク294の画像に基づいて、支持面288の中心点のX,Y座標値(Xnp′,Ynp′)が演算されるとともに、基準線296の画像に基づいて、保持ピン212の回転位置θnp′が演算される。演算後、S37が実行され、保持ピン212の水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpおよび回転位置誤差Δθnpが演算される。そして、S38において、水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpおよび回転位置誤差Δθnpが許容範囲であるか否かの判定が行われる。この判定はS8におけると同様に行われ、いずれか一つでも許容範囲を超えていれば、S38の判定はNOになってS43が実行され、異常の発生が報知装置556により報知されるとともに、段取替えが中断される。
【0092】
水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpおよび回転位置誤差Δθnpがいずれも許容範囲内にあれば、S38の判定がYESになってS39が実行され、ピン保持具368が保持ピン212のピン286上へ移動させられて保持ピン212を把持する。この際、ピン保持具368は、保持ピン収納番地Nh について設定された水平位置座標(Xnh,Ynh)を、水平位置誤差ΔXnp,ΔYnpに基づいて補正した位置へ移動させられる。それによりピン保持具368の軸線とピン286の軸線とが一致させられ、保持ピン212の水平位置がずれていても、ピン保持具368は保持ピン212を正確に把持することができる。なお、ピン保持具368は、保持ピン212を収納装置340から取り出す際には、予め設定された回転位置、本実施形態では、1対の把持爪370が並ぶ方向がX軸方向に平行となる位置に位置させられ、隣接する保持ピン212と干渉しないようにされる。このピン保持具368の回転位置の位置決めは、ピン保持具368が保持ピン212を把持するまでの間に行われる。ピン保持具368は、移動後、下降させられ、下降後、1対の把持爪370が閉じられて保持ピン212を把持する。把持後、ピン保持具368が上昇させられ、保持ピン212が収納装置340から取り出される。
【0093】
次いでS40が実行され、ピン保持具368が保持ピン212の設置位置を決める設置位置データに従って保持台210へ移動させられる。保持ピン212は吸着型であって回転位置θnpが設定されており、移動の間にピン保持具368が回転させられる。この回転は、保持ピン212について設定された回転位置θnpおよび収納装置340から保持ピン212を取り出す際のCCDカメラ56の撮像により得られた回転位置誤差Δθnpに基づいて行われ、保持ピン212の回転位置誤差Δθnpが補正され、保持ピン212が設定された回転位置θnpに位置する状態で保持台210に取り付けられるようにされる。
【0094】
移動後、S41が実行され、ピン保持具368が下降させられて保持台210上に載置される。この際、台座320の座面329が、保持台210の保持面244の、複数の連通穴240の外側の部分に密着する。負圧供給穴224の開口周辺に密着するのである。載置後、1対の把持爪370が開かれて保持ピン212を開放し、ピン保持具368が上昇させられる。
【0095】
保持台210上に載置された保持ピン212は、台座320が弁穴226の開口周辺に密着させられ、前述のように、磁力によって保持台210に吸着されて固定されるとともに、ボール268が磁力により弁座262から離間させられて開閉弁260が開かれる。永久磁石328は長手形状とされており、保持ピン212が、ピン286が負圧供給穴224から外れた位置に位置する状態で保持台210に取り付けられても、ボール268に対応する位置に永久磁石328が位置する状態が得られ、ボール268が磁力によって保持ピン212側へ吸引され、弁座262から離間させられる。
【0096】
保持ピン212が保持台210に設置された後、S42が実行され、保持ピン収納番地Nh が1増加させられる。次いでS54が実行され、設置すべき全部の保持ピン212,支持ピン214が保持台210に設置されたか否かの判定が行われる。この判定は、例えば、ピン番号np がnpmaxになったか否かにより行われる。全部の保持ピン212,支持ピン214の保持台210への設置が終了していなければ、S54の判定がNOになってS55が実行され、ピン番号np が1増加させられた後、S32が実行される。
【0097】
保持台210に設置されるピンが非吸着型の支持ピン214であれば、S33の判定がNOになってS44以下のステップが実行される。支持ピン214は、それ自体については回転位置を問われないため、回転位置θnp,回転位置誤差Δθnpの演算が行われないことを除いて、保持ピン212の保持台210への取付けと同様にして保持台210に取り付けられる。なお、ピン保持具368は、支持ピン収納領域344に収納された支持ピン214を把持する際、その回転位置は、一対の把持爪370が並ぶ方向がX軸方向と平行とされ、隣接する支持ピン214と干渉することなく、支持ピン214を把持するようにされる。また、把持後、保持台210の設置位置へ移動する間に、ピン保持具368が回転位置データに従って回転させられ、一対の把持爪370が並ぶ方向が予め設定された方向となり、支持ピン214の設置時に隣接する保持ピン212,支持ピン214と干渉しないようにされる。全部の保持ピン212の保持台210への取付けが終了するまで、S32〜S42,S44〜S52,S54,S55が繰り返し実行される。設置が予定された全部の保持ピン212,支持ピン214が保持台210に設置されれば、S54の判定がYESになってルーチンの実行が終了する。
【0098】
このように本実施形態においては、プリント配線板保持装置174の段取替えが、オペレータの手を煩わすことなく、自動的に行われるため、段取替え速度が向上し、迅速に行われる。また、保持台210に設けられた複数の負圧供給穴224のうち、保持ピン212が取り付けられた負圧供給穴224については、その取付けにより開閉弁260が開かれ、保持ピン212が取り付けられない負圧供給穴224については開閉弁260が閉じられたままであり、キャップ等を用いて塞がなくても負圧が漏れることがない。そのため、保持台210には保持ピン212および支持ピン214を載置すればよく、プリント配線板24の所望の箇所を、保持台210から所望の距離の位置に保持し得るプリント配線板保持装置174が容易にかつ短時間で得られ、段取り替えに要する時間が短くて済み、電気部品装着システム12の稼働率を向上させることができる。さらに、保持台210に保持ピン212および支持ピン214を載置する際、ピン保持具368は、予め設定された保持ピン212,支持ピン214の設置位置データに従ってXYロボット48により機械的に移動させられるため、オペレータが保持ピン212,支持ピン214を保持台に載置する場合のように、オペレータの個人差によるピンの設置位置のずれが生ずることがなくなり、保持ピン212,支持ピン214を正確に予定の位置に設置することができ、プリント配線板保持装置174の品質が向上する。さらにまた、段取替えの自動化により、オペレータが段取替えに介在する時間が減少し、段取替えの操作性が向上するとともに、オペレータの介在によるミスの発生が減少する効果が得られる。また、段取替え装置は電気部品装着装置16とXYロボット48を共用しており、安価に構成し得るとともに、電気部品装着システム12の構成を簡易にすることができる。
【0099】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、Y軸テーブル42が可動部材を構成し、XYロボット48および昇降装置52が作業用相対移動装置を構成し、XYロボット48および昇降装置366が段取替え用相対移動装置を構成している。昇降装置52は、部品装着ヘッド30とプリント配線板24を保持するプリント配線板保持装置174とを、保持台210の表面である支持面244に直角な方向において相対移動させ、昇降装置366は、保持ヘッド32と保持台210および収納装置340の支持台とを、支持面244および収納装置340の支持台の支持面に直角な方向において相対移動させる。XYロボット48は、保持ヘッド362と、収納装置340および保持台210とを、保持台210の表面である支持面244に平行な方向に相対移動させるとともに、部品装着ヘッド30と、プリント配線板保持装置174とを、保持台210の上面244に平行な方向に相対移動させ、上記二つの相対移動装置はXYロボット48を共用している。
【0100】
また、コンピュータ510の外部記憶装置536からRAM506へ制御情報を移す部分が情報移送手段を構成し、外部記憶装置536およびRAM506と共に制御情報記憶手段を構成している。また、コンピュータ510のピン設置情報およびピン収納情報に基づいて段ピン回収ルーチンおよびピン設置ルーチンを実行する部分が処理手段を構成し、コンピュータ510のホストコンピュータ530から供給される起動指令に基づいてピン回収ルーチンおよびピン設置ルーチンを開始する部分が第一起動手段を構成し、コンピュータ510のオペレータにより入力される起動指令に基づいてピン回収ルーチンおよびピン設置ルーチンを開始する部分が第二起動手段を構成している。さらに、コンピュータ510の、ホストコンピュータ530から供給されるピン設置情報等を外部記憶手段536に記憶する部分が第一格納手段を構成し、読取装置540により読み取られたピン設置情報等を外部記憶装置536に格納する部分が第二格納手段を構成し、オペレータによって入力装置544から入力されるピン設置情報等をRAM506に格納する部分が第三格納手段を構成している。また、CCDカメラ56が支持部材認識装置およびマーク認識装置を構成するとともに、認識装置の一種である撮像装置を構成している。さらに、コンピュータ510のS12,S21,S43,S53を実行する部分が報知制御部を構成し、S4,S10,S13,S19,S34,S40,S44,S50を実行する部分が移動制御部を構成し、S9,S18,S39,S49を実行する部分が停止位置補正部を構成し、これらが先端部情報依拠制御部を構成している。また、コンピュータ510,サーボシステム560のプリント配線板24への電気部品32の装着時にXYロボット48を制御する部分が作業用制御部を構成している。制御装置500のピン212,214の保持台210への設置を制御する設置制御装置を構成するとともに、収納装置340への収納を制御する収納制御装置を構成している。
【0101】
なお、上記実施形態においてホストコンピュータ530からコンピュータ510への生産プログラムの伝送は、オペレータによるホストコンピュータ530の操作に基づいて行われていたが、コンピュータ510からホストコンピュータ530への要求に基づいて行われるようにしてもよい。
【0102】
また、上記実施形態においてサーボシステム560はコンピュータ562を含んで構成されていたが、割込信号等を出力とするロジック回路のみで構成するようにしてもよい。
【0103】
さらに、ピン回収時に、保持ピン212を把持するのに先立って、回転位置誤差Δθnpが許容範囲内にあるか否かの判定が行われ、ピン設置時に、保持ピン212を把持するのに先立って、回転位置誤差Δθnpが許容範囲内にあるか否かの判定が行われるようにされていたが、これらの判定の少なくとも一方を省略してもよい。
【0104】
また、上記実施形態において保持ピン212,支持ピン214は、磁力によって保持台210に固定され、保持ピン212,支持ピン214に設けられた永久磁石328,338,強磁性材料製の離脱防止板216が固定装置を構成していたが、固定装置は、保持ピン212,支持ピン214等、支持部材を磁力以外の手段によって支持台に固定するものとしてもよい。固定装置は、支持部材が支持面に自動でかつ繰り返し取付け,取外しされることを許容する装置であればよく、支持部材と支持面とを、支持面に直角な方向,平行な方向あるいは交差する方向に相対移動させることによって、支持部材を支持面に固定し、固定が解除されるものとすることが望ましい。例えば、所謂マジックテープのように、互いに絡んで締結し合う部材を支持面と支持部材の座面とにそれぞれ設けて固定装置を構成し、あるいは支持面と支持部材の座面とにそれぞれ粘着剤層を設けて固定装置を構成してもよい。
【0105】
さらに、保持ピンの台座を長手形状を有するものとする場合、ピンは、台座の長手形状の一端部に設けてもよい。
【0106】
また、支持部材を支持台に設置した後、支持部材を撮像し、支持面に平行な方向の位置誤差を算出し、回転位置が設定されているのであれば回転位置誤差を算出して設定量と比較し、誤差が設定量を超えていれば報知するようにしてもよい。これは、支持部材を1つ、支持面に設置する毎に行ってもよく、全部の支持部材を支持面に設置した後に行ってもよい。また、支持部材を収納装置に収納した後、支持部材を撮像し、収納装置の支持部材支持面に平行な方向の位置誤差を算出し、回転位置が設定されているのであれば回転位置誤差を算出して設定量と比較し、誤差が設定量を超えていれば報知するようにしてもよい。この設定量は、支持台に設置された支持部材の位置誤差を判定する設定量より小さく、すなわち異常と判定する基準を緩やかにしてもよい。
【0107】
支持部材を支持台から取り外し、収納装置から取り出す際の撮像は、支持台に設置された複数の支持部材について、回収に先立ってまとめて行い、収納装置から取り出す複数の支持部材について、取出しに先立ってまとめて行ってもよい。
【0108】
さらに、上記実施形態において保持ユニット360等はY軸テーブル42に搭載され、プリント配線板24への電気部品32の装着時に吸着ノズル60と共に移動するようにされていたが、保持ユニット360は、段取替え時にのみ、XYロボット48により移動させられ、電気部品32の装着時には待機位置ないし退避位置において待機させ、退避させるようにしてもよい。例えば、吸着ノズル62,回転装置50,昇降装置52等と、保持ユニット360とをそれぞれ別体のテーブルに設け、各テーブルに連結部を設けて連結し、切り離すようにする。2つのテーブルはまた、昇降装置366等に正圧のエアを供給するためのエア供給接続部が設けられ、2つのテーブルが連結部によって連結されるのと同時にエア供給接続部が互いに接続されるようにする。
【0109】
吸着ノズル60等が設けられたテーブルは、常時、X軸テーブル36上にあって、Y軸テーブル42として機能し、保持ユニット360が設けられたテーブルは、電気部品32の装着時には、X軸テーブル36から降ろされ、待機位置において待機させられる。待機位置は、例えば、X軸テーブル36が原位置に位置する状態において、X軸テーブル36に、Y軸方向において隣接する位置に設けられ、段取り替え時にX軸テーブル36が原位置へ戻った状態において、保持ユニット360が搭載されたテーブルが、部品装着ヘッド30等が搭載されたテーブルに連結され、XYロボット48によって移動させられるようにされる。そして、支持部材の支持台への取付け後、X軸テーブル36が原位置へ移動させられ、保持ユニット360が搭載されたテーブルが、部品装着ヘッド30等が搭載されたテーブルから切り離され、待機位置において待機させられる。このようにすれば、電気部品装着時におけるY軸テーブルの重量が大きくなることが回避される。
【0110】
また、上記実施形態において、段取り替え時には、現に保持台に取り付けられている全部の保持ピンおよび支持ピンを外した後、次に電気部品が装着されるプリント配線板を保持する保持ピンおよび支持ピンを取り付けるようにされていたが、現に保持台に取り付けられている保持ピンおよび支持ピンと、次のプリント配線板の保持に用いられる保持ピンおよび支持ピンとに位置および位相が共通の保持ピンおよび支持ピンがあれば、共通の保持ピンおよび支持ピンはそのまま残し、共通ではない保持ピンおよび支持ピンを外し、次のプリント配線板の保持に使用される保持ピンおよび支持ピンのうち、共通の保持ピンおよび支持ピン以外の保持ピンおよび支持ピンを保持台に取り付けるようにしてもよい。
【0111】
さらに、上記実施形態においては、吸着型と非吸着型との2種類の保持ピン212,支持ピン214がプリント配線板24の支持に用いられ、種類が同じピン同士の寸法,形状は同じにされていたが、異ならせてもよい。例えば、保持ピン212において、吸着カップ310の密着面312の面積や支持面288の面積を複数種類に異ならせ、支持ピン214において、支持面333の面積を複数種類に異ならせるのである。また、保持ピンであれば、台座の形状を長手形状,円形等、種々の形状とすることが可能である。あるいは、支持面の形状が異なる支持部材によってプリント配線板を支持するようにしてもよい。例えば、特開平11−204995号公報に記載されているように、支持面の形状を円形の他、矩形,L字形,十字形,T字形等とし、プリント配線板24の裏面の保持可能部分の形状に応じた支持部材を用いるようにするのである。あるいは支持部材のプリント配線板を支持する先端部をゴムにより構成してもよい。あるいは、上記実施形態においては、プリント配線板24の厚さは、プリント配線板全体について一定とされ、保持ピン212および支持ピン214の高さは同じにされていたが、1枚のプリント配線板において、部分的に厚さが異ならされているのであれば、支持ピン,保持ピンの高さ(座面と支持面との距離)を異ならせ、プリント配線板の保持あるいは支持する箇所の厚さに応じて使い分ける。ピンの高さが異なっていても、被把持部である首部の高さ(座面からの距離)を同じにすれば、ピン保持具の同様の昇降(一定ストロークの昇降)によって高さが異なるピンを保持し、設置することができる。支持部材の形状,寸法(支持面,密着面の面積やピンの高さ等)等を制御情報として記憶手段に記憶するようにすれば、支持部材の設置時あるいは収納時に利用することができる。例えば、設置される支持部材の形状を撮像により取得して、設定された形状データと比較し、設置される支持部材であるかを判定したりすることができる。このようにプリント配線板の支持態様の違いや形状,寸法等の違いによって支持部材の種類が多岐にわたる場合、収納装置は、支持部材を種類毎に分けて収納するものとしてもよく、あるいは種類を問わず、別の規則に従って収納するものとしてもよい。例えば、高さが低い支持部材あるいは使用頻度が高い支持部材ほど、プリント配線板支持装置に近い側に収納するようにするのである。収納装置に種類が異なる支持部材が混在していても、支持部材毎に収納位置および設置位置が設定されていれば、プリント配線板の支持に用いられる支持部材を収納装置から取り出して支持台に設置し、支持台から外して収納装置に戻すことが可能である。
【0112】
また、上記実施形態において収納情報はオペレータにより入力され、その収納情報を用いて制御装置500が保持ピン212,支持ピン214の回収,設置を行うようにされていたが、設置情報と収納情報とが別々に管理されるようにしてもよい。例えば、収納情報は収納装置に付属する収納制御装置に独自に管理させる。保持台上に設置されているある支持部材を収納装置に収納する必要が生じた場合には、電気部品装着装置あるいは段取替え装置を制御する制御装置の保持ヘッドの移動を制御する部分が、収納制御装置にその支持部材を収納すべき位置を問い合わせ、収納制御装置により指示された位置に支持部材を収納し、また、ある支持部材を保持台上に設置する必要が生じた場合には、その支持部材が収納されている収納装置上の位置を収納制御装置に問い合わせ、収納制御装置により指示された位置から目的とする支持部材を取り出して、保持台上に設置するようにするのである。収納装置内の支持部材の管理は、収納制御装置により、電気部品を装着すべきプリント配線板の種類とは関係なく行われる。ただし、収納制御装置を、電気部品装着システム全体あるいは段取替え装置を制御する制御装置と物理的に別個にする必要はなく、後者の一部を利用して収納制御装置を構成することも可能である。
【0113】
さらに、段取替え装置は、電気部品装着装置16と一部、例えばXYロボット48を共用することなく、電気部品装着装置16とは別に設けてもよい。
【0114】
また、上記実施形態においては、負圧供給穴224に開閉弁260が設けられていたが、不可欠ではない。開閉弁260を設けない場合、保持ピン212が取り付けられない負圧供給穴224の開口は、閉塞部材によって閉塞し、閉塞部材も保持ピンと同様に自動で保持台に取付け,取外しし得る構成とすればよい。その場合、保持ピンおよび閉塞部材に永久磁石を設け、保持台の少なくとも保持面を強磁性材料により形成してもよく、逆でもよい。保持ピン,閉塞部材の保持台に取り付けられる部分が強磁性材料により形成されるのであれば、収納装置340の支持台を永久磁石により形成すればよい。
【0115】
さらに、上記実施形態において配線板クランプ装置172は、固定ガイド188,可動ガイド190に移動可能に設けられたクランププレートをクランプシリンダにより移動させ、配線板押さえ部194と共にプリント配線板24の縁部を挟むものとされていたが、クランププレートを、プリント配線板保持装置の上昇時に保持台に係合させ、保持台の上昇に伴って、スプリングの付勢に抗して配線板押さえ部に向かって移動させ、プリント配線板24をクランプさせるようにしてもよい。
あるいは保持台にクランププレートを設けてもよい。例えば、保持台の配線板搬送方向に平行な両縁部にそれぞれ、クランププレートを立設する。保持部材は上端面がクランププレートの上端面と同一平面内に位置する高さを有するものとされる。プリント配線板保持装置の上昇時に保持部材がプリント配線板を吸着し、保持するとともに、クランププレートがプリント配線板を下方から支持し、プリント配線板の縁部を配線板押さえ部との間に挟んでクランプする。1対のクランププレートは、その幅を変更可能に設け、幅変更装置により、プリント配線板の幅に応じて変更するか、あるいは段取替え時に保持台もプリント配線板の大きさに応じた大きさのものであって、プリント配線板の幅に応じた間隔で1対のクランププレートが設けられたものに交換するようにしてもよい。
【0116】
また、配線板昇降装置は、流体圧アクチュエータたるエアシリンダを駆動源とするものとしてもよい。
【0117】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるプリント配線板保持装置の段取替え装置を備えた電気部品装着システムを概略的に示す平面図である。
【図2】上記電気部品装着システムの電気部品装着装置の部品装着ヘッドおよび保持ユニットがY軸テーブルに搭載された状態を示す側面図である。
【図3】上記プリント配線板保持装置を含むプリント配線板支持搬送装置を示す正面図(一部断面)である。
【図4】上記プリント配線板保持装置を構成する保持ピンが保持台に取り付けられた状態を、保持ピンが取り付けられない負圧供給穴と共に示す正面断面図である。
【図5】上記プリント配線板保持装置の離脱防止板に設けられた連通穴を示す平面図である。
【図6】上記プリント配線板保持装置の保持台を構成するベースを示す平面図である。
【図7】上記段取替え装置の保持ヘッドを示す側面図(一部断面)である。
【図8】図7におけるVIII-VIII 断面図である。
【図9】図7におけるIX-IX 断面図である。
【図10】上記保持ヘッドを備えた保持ユニットを示す正面図(一部断面)である。
【図11】上記保持ユニットを示す平面図である。
【図12】図4に示す保持ピンを示す平面図である。
【図13】上記プリント配線板保持装置を構成する支持ピンを示す正面断面図である。
【図14】ピン収納装置の構成を概略的に示す平面図である。
【図15】上記電気部品装着システムを制御する制御装置を機能的に示す図である。
【図16】上記電気部品装着システムを制御する制御装置を概略的に示すブロック図である。
【図17】保持台に取り付けられる保持ピンおよび支持ピンについて設定された設置情報を説明する図である。
【図18】ピン収納装置における2種類のピンの収納を説明する図である。
【図19】保持台に保持ピンおよび支持ピンが設置された状態を概略的に示す平面図である。
【図20】上記制御装置において保持ピンおよび支持ピンの回収に用いられるピン回収ルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図21】上記制御装置において保持ピンおよび支持ピンの設置に用いられるピン設置ルーチンの一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
24:プリント配線板 48:XYロボット 174:プリント配線板保持装置 210:保持台 212:保持ピン 214:支持ピン 244:支持面 329:座面 340:ピン収納装置 360:保持ユニット 362:保持ヘッド 368:ピン保持具 370:把持爪 500:制御装置 530:ホストコンピュータ 536:外部記憶装置 540:読取装置 542:CD−ROM 544:入力装置 548:表示装置 556:報知装置
Claims (10)
- 支持台の支持面に少なくとも1つの支持部材が設置され、プリント配線板を背後から支持する配線板支持装置を自動で段取替えする装置であって、
前記支持部材を複数収納可能な収納装置と、
前記複数の支持部材の各々を保持する保持ヘッドと、
その保持ヘッドと、前記支持台および前記収納装置とを相対移動させる相対移動装置と、
前記保持ヘッドをその保持ヘッドの軸線のまわりに回転させる回転装置と、
予め定められた制御情報を記憶する制御情報記憶手段と、その制御情報記憶手段に記憶された制御情報を処理する処理手段とを有するコンピュータを備え、前記相対移動装置を前記制御情報に従って制御し、前記保持ヘッドに、前記複数の支持部材の各々を、前記収納装置の収納位置から取り出させて前記支持面上の設置位置へ設置させ、また、設置位置から収納位置へ収納させる制御装置と
を含み、かつ、前記制御情報が、前記複数の支持部材の、それら支持部材の軸線のまわりの位置である回転位置をそれら複数の支持部材の各々についてそれぞれ任意の回転位置に設定可能な回転位置情報を含み、前記制御装置が前記回転装置を制御する回転制御部を含み、その回転制御部が、前記回転位置情報に基づいて、前記保持ヘッドに、その保持ヘッドが保持した前記複数の支持部材の各々を前記支持台に前記任意に設定された回転位置で設置させることを特徴とする配線板支持装置の段取替え装置。 - 前記制御情報記憶手段が、前記支持部材が他の支持部材と干渉しないことを条件として設定された前記回転位置情報を含む前記制御情報を記憶している請求項1に記載の段取替え装置。
- 前記支持部材が、前記支持台に取り付けるための長手形状の取付台座と、その取付台座からその取付台座の長手方向と直交する方向に延びるピン部とを備えたものであり、前記制御装置が前記取付台座の長手方向が予め設定された方向となる回転位置で前記支持部材を前記支持台に設置する請求項1または2に記載の段取替え装置。
- 前記支持台が、前記支持面に開口する複数の負圧供給穴を備えた保持台であり、前記支持部材が、容器状の取付台座と、その取付台座から上方に延びる長手形状のピン部とを備え、ピン部には軸方向に貫通する通路が形成されるとともにその通路が前記取付台座内の空間に連通させられた保持ピンであって、前記制御装置が、前記保持ヘッド,前記相対移動装置および前記回転装置に、前記保持ピンを、前記取付台座が前記複数の負圧供給穴の1つを完全に覆ってその負圧供給穴と前記取付台座内の空間とが連通するとともに、別の負圧供給穴の一部のみを覆う状態にならない状態で、前記保持台に設置させる請求項1ないし3のいずれかに記載の段取替え装置。
- 前記支持部材が、前記支持台に取り付けるための取付台座と、その取付台座から上方に延びるピン部とを備えたものであり、前記制御情報記憶手段に記憶されている前記制御情報が、(a)前記支持部材が、その支持部材の先端面がプリント配線板の裏面に装着された電気部品と干渉することなく前記裏面に密着し得る位置に設置されること、および(b)前記支持台の前記支持面に前記支持部材が設置されるスペースがあることを条件として設定された前記支持部材の設置位置の情報を含み、前記制御装置が、その設置位置の情報に基づいて、前記保持ヘッド,前記相対移動装置および前記回転装置に、前記支持部材を前記支持台に設置させる請求項1ないし4のいずれかに記載の段取替え装置。
- 前記保持ヘッドが、開状態と閉状態とをとり得る一対の把持爪と、それら把持爪を開閉させる爪駆動装置とを含み、その爪駆動装置が回転させられることにより保持ヘッドが回転させられる請求項1ないし5のいずれかに記載の段取替え装置。
- 前記支持部材の先端面に、その先端面の中心を通り、直径方向に延びる基準線が設けられており、当該段取替え装置が、前記支持部材の先端部を撮像する撮像装置を含み、前記制御装置が、前記撮像装置に前記基準線を撮像させ、その撮像の結果に基づいて前記支持部材の回転位置を取得する請求項1ないし6のいずれかに記載の段取替え装置。
- 支持台の支持面に少なくとも1つの支持部材が設置され、プリント配線板を背後から支持する配線板支持装置を自動で段取替えする装置であって、
前記支持部材を複数収納可能な収納装置と、
前記複数の支持部材の各々を保持する保持ヘッドと、
その保持ヘッドと、前記支持台および前記収納装置とを相対移動させる相対移動装置と、
前記保持ヘッドをその保持ヘッドの軸線のまわりに回転させる回転装置と、
予め定められた制御情報を記憶する制御情報記憶手段と、その制御情報記憶手段に記憶された制御情報を処理する処理手段とを有するコンピュータを備え、前記相対移動装置を前記制御情報に従って制御し、前記保持ヘッドに、前記複数の支持部材の各々を、前記収納装置の収納位置から取り出させて前記支持面上の設置位置へ設置させ、また、設置位置から収納位置へ収納させる制御装置と
を含み、かつ、前記制御情報が、前記保持ヘッドの、その保持ヘッドの軸線のまわりの位置である回転位置を前記複数の支持部材の各々についてそれぞれ任意の回転位置に設定可能な回転位置情報を含み、前記制御装置が前記回転装置を制御する回転制御部を含み、その回転制御部が、前記回転位置情報に基づいて、前記保持ヘッドを前記任意に設定された回転位置へ回転させた上で前記複数の支持部材の各々を保持させることを特徴とする配線板支持装置の段取替え装置。 - 前記制御情報記憶手段が、前記保持ヘッドが他の支持部材と干渉しないことを条件として設定された前記回転位置情報を含む前記制御情報を記憶している請求項8に記載の段取替え装置。
- 前記支持部材が、前記支持台に取り付けるための長手形状の取付台座と、その取付台座からその取付台座の長手方向と直交する方向に延びるピン部とを備えたものであり、前記保持ヘッドが、開状態と閉状態とをとり得る一対の把持爪と、それら把持爪を開閉させる爪駆動装置とを含み、前記制御装置が前記爪駆動装置を制御することにより、前記保持ヘッドに前記支持部材を保持,解放させるとともに、前記回転装置を制御することによって、前記一対の把持爪の開閉方向が、前記取付台座の長手方向と一致する回転位置へ前記保持ヘッドを回転させる請求項8または9に記載の段取替え装置。
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