JP4496631B2 - 電子デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子デバイス等の製造における微細パターンを二層レジストにより形成する工程において、被加工基板上に形成する下層レジスト膜の溶剤及び塗布方法と、ケイ素含有レジスト膜の材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来例の説明図である。
【0003】
図において、1は半導体基板、2は絶縁膜、3は金属配線膜、4は下層レジスト膜、5は上層レジスト膜(ケイ素含有レジスト)、6はシリコン酸化膜(SiO2 膜)、7はシリコン酸化膜(SiO2 膜)残渣、10は被加工基板である。
【0004】
近年、半導体装置の高集積化に伴って配線はより微細になり、露光光源を短波長化して対応してきた。しかし、露光光源の短波長化が進むと、レジストの透過率の維持が困難となり、レジスト膜厚の薄膜化が必須となってきている。
【0005】
この問題を解決するための有効な技術として、サーフェイスイメージングが提案されており、中でもケイ素含有ポリマを含むレジスト組成物を用いた二層レジスト法が検討されている。
【0006】
すなわち、二層レジスト法は、図3(a)に示すように、半導体基板1、絶縁膜2、金属配線膜3等からなる被加工基板10上に有機樹脂からなるレジストを、例えば0.5μmの厚さの膜厚で塗布して下層レジスト膜4を形成し、その下層レジスト膜4上に、例えば0.1μmの薄膜のケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜5として形成する。
【0007】
次いで、図3(b)に示すように、上層レジスト膜5の露光および現像により上層レジスト膜5をパターニングする。
【0008】
そして、図3(c)に示すように、得られた上層レジスト膜5のパターンをマスクとして、下層レジスト膜4を酸素プラズマによりエッチングし、高アスペクト比のレジストパターンを形成する。この時、高温の酸素プラズマにより、ケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜5中のシリコン(Si)が酸化されて、上層レジスト膜の表面部分がシリコン酸化膜(SiO2 )6になりやすい。
【0009】
続いて、図3(d)に示すように、この上層レジスト膜5をマスクとして、被加工基板10の金属配線膜3のエッチングを行い、配線パターンを形成する。
【0010】
最後に、図3(e)に示すように、不要なレジストパターンである上層レジスト膜5と下層レジスト膜4を酸素プラズマ等によるアッシング処理によって除去し、金属配線膜3による配線を形成するが、この時、下層レジスト膜4は除去されても、シリコン酸化膜6に表面が変質した上層レジスト膜5はシリコン酸化膜残渣7として、金属配線膜3上に残ってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、被加工基板上に微細パターンを形成した後は、不要なレジストパターンを除去する必要があるが、二層レジスト法では、ケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜と下層レジスト膜の二層レジスト膜が不要となる。
【0012】
これまでは、単層レジスト膜と同様に不要なレジスト膜を除去するために、酸素プラズマを用いたアッシング法を用いているが、添加ガスの種類、混合比、流量など、検討するファクターが多く、プロセス条件の最適化は非常に複雑、且つ困難であった。
【0013】
これは、ケイ素含有ポリマからなる上層レジスト膜がアッシングによって除去しにくいためであり、その原因は、下層レジスト膜をエッチングする際に用いる酸素プラズマにより、上層レジスト膜のケイ素含有ポリマ中のケイ素(Si)が酸化されて、物理的に非常に固いシリコン酸化膜(SiO2 )となってしまうためで、このシリコン酸化膜が被加工基板上に残渣となって残ってしまう。
【0014】
前述のように、今後さらに厳しくなる微細加工への要求を達成するためには、二層レジスト法の適用は必要不可欠な技術であるため、ケイ素含有レジスト膜の除去方法の技術的な確立が急務となる。
【0015】
本発明は、以上の点に鑑み、ケイ素含有レジスト膜を用いる二層レジスト法において、被加工基板上に微細パターンを形成した後、不要となるケイ素含有レジスト膜を確実、且つ容易に除去する方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。
【0017】
図において、1は半導体基板、2は絶縁膜、3は金属配線膜、4は下層レジスト膜、5は上層レジスト膜(ケイ素含有レジスト)、10は被加工基板である。
【0018】
本発明は上記の目的を達成するため、二層レジスト法において、下層レジスト膜の除去と同時に、確実且つ簡単にケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜を除去するようにする。
【0019】
すなわち、二層レジスト法により、図1(a)に示すように、半導体基板1、絶縁膜2、金属配線膜3等からなる被加工基板10上に有機樹脂からなるレジストを、例えば0.5μmの厚さの膜厚で塗布して下層レジスト膜4を形成し、その下層レジスト膜4上に、例えば0.1μmの薄膜の珪素含有レジストからなる上層レジスト膜5として形成する。この場合、下層レジスト膜として、アミン系化合物を含む溶剤に可溶なレジスト膜を用いる。すなわち、アミン系化合物を含む溶剤に対する溶解速度が20℃から150℃の温度条件で10Å/sec以上有するレジスト膜を用いる。
【0020】
次いで、図1(b)に示すように、上層レジスト膜5の露光および現像により上層レジスト膜5をパターニングする。
【0021】
そして、図1(c)に示すように、得られた上層レジスト膜5のパターンをマスクとして、下層レジスト膜4を酸素プラズマによりエッチングし、下層レジスト膜4と上層レジスト膜5とが積層された高アスペクト比のレジストパターンを形成する。
【0022】
続いて、図1(d)に示すように、このレジストパターンをマスクとして、被加工基板1の金属配線膜3のエッチングを行い、配線パターンを形成する。
【0023】
最後に、図1(e)に示すように、不要なレジストパターンである上層レジスト膜と下層レジスト膜4を除去する。
【0024】
すなわち、被加工基板10上の金属配線膜3のパターニング終了後、ケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜5と、下層レジスト膜4とを用いてパターン形成した被加工基板1を回転させながら、下層レジスト膜4が速やかに、容易に溶解する特定の溶剤を供給して、二層レジスト膜を除去する。
【0025】
この場合、下層レジスト4膜は、アミン系化合物を含む溶剤に対する溶解速度が20℃から150℃の温度条件で10Å/sec以上有するレジスト膜であり、速やかに溶解して、上層レジスト膜5も一緒に除去される。この場合に、溶剤に含まれるアミン系化合物は特に限定されないが、水酸基を有するものが望ましい。
【0026】
また、必要に応じて界面活性材を添加しても良く、これにより溶剤の塗布時に液が広がりやすくなって、レジスト除去処理後の残渣の発生を抑制する。
【0027】
下層レジスト膜はまた、上層レジスト膜の塗布溶媒および現像液に極めて溶けにくいことが必要となる。すなわち、下層レジスト膜として用いる材料は、具体的には上層レジスト膜の溶媒および現像液に対する溶解速度が、常温において、10Å/sec以下であることが必要である。
【0028】
すなわち、アミン系化合物を含む溶剤に対する下層レジスト膜の溶解速度が、10Å/secよりも小さいと、溶解しきれなかったレジスト膜の残渣が現像液中に浮遊し、被加工基板上に再付着して、後工程での欠陥を生じる原因となる。
【0029】
また、現像に要する処理時間が長くなるため、スループットの低下を招くことになる。常温での溶解速度が10Å/secより小さいレジストでも、工程上溶剤が安全に使用出来る温度(一般には150℃まで)まで加熱することで溶解速度を上げ、10Å/sec以上の溶解速度が得られれば使用することが可能となる。
【0030】
また、溶解速度の上限はない。また、上層レジストの塗布溶媒に対する下層レジスト膜の溶解速度が1Å/secよりも大きいと、上層レジストを塗布した際に、下層レジストとのミキシングによって変質し、本来アミン系化合物を含む溶剤に十分溶解するはずの下層レジスト膜が不溶化することがある。
【0031】
また、上層レジストの現像液に対する下層レジスト膜の溶解速度が1Å/secよりも大きいと、上層レジストの現像と同時に溶解してしまい、所望のパターンサイズを実現出来なくなる。
【0032】
このため、上層レジスト膜の塗布溶媒としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチル、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
【0033】
また、上層レジスト膜の現像液としては、上層レジスト膜がアルカリ現像液タイプの材料の場合、例えばテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液や、水酸化カリウム水溶液が挙げられ、また有機現像タイプの場合には、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルエーテルなどが挙げられる。
【0034】
パターニングした被加工基板の回転速度は、用いる溶剤の液滴が振り切れるほどに十分であれば、特に限定されない。
【0035】
例えば、500rpmから7,000rpmが望ましく、回転数は、下層レジスト膜の膜厚や、上層レジスト膜のパターニングサイズおよびパターンの疎密などによって適宜最適化されることが必要である。
【0036】
溶剤の滴下量についても、上記のような様々なパターン状態によって適宜最適化されることが望ましいが、おおよそ0.2リットル/min以上の流量であれば十分と言える。また、必要に応じて、滴下流量を変えたり、停止するといった流量の調整、更に回転速度を変えたり、回転を停止するといった回転速度の調整を行なってもよい。
【0037】
上層レジスト膜であるケイ素含有レジスト膜については、これを構成する樹脂にケイ素含有ポリマを用いた材料であれば、特に限定されないが、例えば、特開平10−204178、特開平11−130860に示すケイ素含有ポリマを含んで成るケイ素含有レジスト膜を用いることができる。
【0038】
以上のような条件において、被加工基板上に下層レジスト膜を形成し、ケイ素含有レジスト膜を塗布、露光および現像を行なって所望のパターンを形成した後に、被加工基板の金属電極膜等のエッチング処理を行なってパターニングを行い、その後、パターニングした被加工基板を高速で回転させ、被加工基板の上方よりアミン系化合物を含む溶剤を供給して下層レジスト膜を溶解させ、上層レジスト膜を含む二層レジスト膜を完全に除去して、パターニング工程を完了する。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について、従来方法の比較例とともに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0040】
図2に高アスペクト比が必要なゲートの配線パターンの形成方法を示した本発明の一実施例の工程順模敷断面図を示す。
【0041】
図2(a)に示すように、シリコン基板11上にフィールド酸化膜21によって素子分離されたMOSトランジスタが形成されている。このトランジスタのゲート電極31上に層間絶縁膜22を堆積し、ゲート電極31から配線を引き出すための開口部をリソグラフィにより形成する。
【0042】
この後、バリア金属として使用される窒化チタン(TiN)の薄膜32を被覆形成し、さらにその上部に配線材料であるAl膜33を堆積する。
【0043】
そして、図2(b)に示すように、このAl/TiN膜を配線パターンとして加工するにあたり、Al/TiN積層膜上に、25℃でモノカタノールアミン:NN−ジメチルアセトアミド=50:50(wt/wt)に対する溶解速度が250Å/secの下層レジスト膜41を、膜厚0.4μmで形成し、さらにその上に、下記化学式で示されるケイ素含有ポリマから成るケイ素含有レジストを塗布する。
【0044】
【化1】
続いて、110℃で60秒間、ホットプレート上で加熱し、膜厚0.1μmの上層レジスト膜51を形成する。
【0045】
次いで、電子線を用いて上層レジスト膜51を露光し、2.38%のTMAHで現像して、上層レジスト膜51のパターンを形成する。
【0046】
さらにこの上層レジスト膜51のパターンをエッチングのマスクとして、図1(b)に示すように、下層レジスト膜41に酸素プラズマを用いて転写し、下層レジスト膜41のパターンを形成する。
【0047】
図2(c)に示すように、この上層レジスト膜51と下層レジスト膜41の二層レジスト膜からなるレジストパターンをエッチングマスクとして、被エッチング膜であるAl/TiN積層膜を、塩素系のプラズマエッチングによりエッチングして、ゲート配線等のAl膜33からなる電極配線パターンにする。
【0048】
上記のAl膜33の電極配線パターンのパターニングが完了した被処理基板11を、4,000rpmで回転させながら、基板11の上方より2リットル/minの流速で、モノエタノールアミン:NN−ジメチルアセトアミド=50:50(wt/wt) の組成の溶剤を30秒間供給した後、続けて、同様にイソプロピルアルコールを供給して、上層レジスト51と下層レジスト41のパターンをともに除去して、図2(d)に示すように、Al膜33からなる電極配線パターンが完成する。
【0049】
上記作業終了後、基板11の表面を光学顕微鏡で観察した結果、下層レジスト膜41およびケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜51の残渣付着は確認出来ず、上下二層のレジスト膜が完全に除去されたことを確認した。
【0050】
ここで、従来の方法でレジスト除去を行なった比較例を二つ紹介する。
【0051】
第1の比較例では、実施例と同様に、基板上に、図1(a)に示すように、 80℃のモノエタノールアミン:NN−ジメチルアセトアミド=50:50 (wt/wt)に対する溶解速度が4Å/secの下層レジスト膜41を形成し、その後は実施例と同様にゲート電極配線パターンを形成した。
【0052】
基板を4,000rpmで回転させ、基板の上方より2l/minの流速で、80℃のモノエタノールアミン:NN−ジメチルアセトアミド=50:50(wt/wt) を30秒間供給した後、続けて同様にイソプロビルアルコールを供給した。
【0053】
上記作業終了後、基板11の表面を光学顕微鏡で観察した結果、全面に下層レジスト膜41およびケイ素含有レジストの上層レジスト膜の残渣の付着を確認した。
【0054】
第2の比較例では、実施例と同様に、基板上に、図1(a)に示すように、 モノエタノールアミン:NN−ジメチルアセトアミド=50:50(wt/wt)の組成の溶剤をビーカに入れて80℃に加熱し、パターニングした基板11を30秒間浸漬した後、続けてイソプロピルアルコール1リットルに浸漬した。
【0055】
上記作業終了後、基板11の表面を光学顕微鏡で観察した結果、全面に下層レジスト膜41およびケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜51の残渣の付着を確認した。
【0056】
このように、本発明の方法では、従来例と異なり、被処理基板上に残渣は完全に除去されて、残らないことがわかる。
【0057】
以上の実施例に説明した以外にも、本発明には変形が多数考えられるので、抽出できる特徴をまとめて説明しておく。
【0058】
(1)被加工基板上に下層レジスト膜を形成し、続いて該下層レジスト膜上にケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜を形成し、該上層レジスト膜をパターニング後、該上層レジスト膜をマスクとして該下層レジスト膜をパターニングしてできる二層レジストパターンを用いた電子デバイスの製造方法であって、
該下層レジスト膜のアミン系化合物を含む溶剤に対する溶解速度が、20℃から150℃にて10Å/sec以上であることを特徴とする。
【0059】
(2)前記アミン系化合物を含む溶剤は、水酸基を有するアミン系化合物を必須成分とし、且つ、n−メチルピロリドン、NN−ジメチルアセトアミド、および/または、ジメチルスルホキシドを含んでなることを特徴とする。
【0060】
(3)前記アミン系化合物を含む溶剤の供給方法は、前記被加工基板を回転させながら、該被加工基板上に該溶剤を滴下して行なうことを特徴とする。
【0061】
(4)前記上層レジスト膜は、下記一般式で表されるケイ素含有レジストからなることを特徴とする。
【0062】
Rn(O1/2 SiR1 )m
(上式中、Rはケイ素含有ポリマの骨格部分を表し、R1は一価の有機基であって、R1 のうちの少なくとも一部はアルカリ可溶性を示す官能基か、あるいは露光により酸発生剤から生じた際の作用によりアルカリ可溶性を示す官能基を含む一価の有機基であり、R1 に含まれる当該官能基は1種又は複数種でよく、n及びmは1以上の整数である。)
(5)被加工基板上に下層レジスト膜を形成し、続いて該下層レジスト膜上にケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜を形成し、該上層レジスト膜をパターニング後、該上層レジスト膜をマスクとして該下層レジスト膜をパターニングしてできる二層レジストパターンを用いた電子デバイスの製造方法であって、
前記上層レジスト膜の塗布溶媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートか酢酸ブチルかシクロヘキサノンかメチルイソブチルケトンかの少なくとも一つから選ばれた物質を用い、かつ
前記上層レジスト膜の現像液として、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液か水酸化カリウム水溶液かエタノールかイソプロピルアルコールかブチルエーテルかの少なくとも一つの選ばれた物質を用い、かつ、
前記下層レジスト材料として、フェノールノボラック樹脂かスチレン樹脂かヒドロキシスチレン樹脂かハロゲン化スチレン樹脂かアニリン樹脂かの少なくとも一つの選ばれた樹脂をベースとしたレジストを用いることを特徴とする。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、二層レジスト法によるバターニング後、被加工基板上の不要なケイ素含有レジスト膜を下層レジスト膜と同時に、簡単且つ、容易に剥離除去することが出来るため、半導体装置の微細化、工程の簡略化に貢献するものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図
【図2】 本発明の一実施例の工程順模式断面図
【図3】 従来例の説明図
【符号の説明】
1 半導体基板
2 絶縁膜
3 金属配線膜
4 下層レジスト膜
5 ケイ素含有上層レジスト膜
10 被加工基板
11 基板
21 フィールド酸化膜
22 層間絶縁膜
31 ゲート電極
32 TiN薄膜
33 Al膜
41 下層レジスト膜
51 上層レジスト膜
6 シリコン酸化膜
7 シリコン酸化膜残渣
Claims (5)
- 被加工基板上に下層レジスト膜を形成し、続いて該下層レジスト膜上にケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜を形成し、該上層レジスト膜をパターニング後、該上層レジスト膜をマスクとする酸素プラズマによるエッチングにより該下層レジスト膜をパターニングしてできる二層レジストパターンを用いた電子デバイスの製造方法であって、
該下層レジスト膜のアミン系化合物を含む溶剤に対する溶解速度が、20℃から150℃にて10Å/sec以上であり、
前記二層レジストパターンをマスクとするエッチング工程の後に、前記アミン系化合物を含む溶剤を用いて前記下層レジスト膜を溶解することで、前記二層レジストパターンを除去することを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 前記アミン系化合物を含む溶剤は、水酸基を有するアミン系化合物を必須成分とし、且つ、n−メチルピロリドン、NN−ジメチルアセトアミド、および/または、ジメチルスルホキシドを含んでなることを特徴とする請求項1記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記アミン系化合物を含む溶剤の供給方法は、前記被加工基板を回転させながら、該被加工基板上に該溶剤を滴下して行なうことを特徴とする請求項1または2記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記上層レジスト膜は、下記一般式で表されるケイ素含有レジストからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二層レジスト法による電子デバイスの製造方法。
Rn(O1/2 SiR1 )m
(上式中、Rはケイ素含有ポリマの骨格部分を表し、R1は一価の有機基であって、R1 のうちの少なくとも一部はアルカリ可溶性を示す官能基か、あるいは露光により酸発生剤から生じた際の作用によりアルカリ可溶性を示す官能基を含む一価の有機基であり、R1 に含まれる当該官能基は1種又は複数種でよく、n及びmは1以上の整数である。) - 被加工基板上に下層レジスト膜を形成し、続いて該下層レジスト膜上にケイ素含有レジストからなる上層レジスト膜を形成し、該上層レジスト膜をパターニング後、該上層レジスト膜をマスクとして該下層レジスト膜をパターニングしてできる二層レジストパターンを用いた電子デバイスの製造方法であって、
前記上層レジスト膜の塗布溶媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートか酢酸ブチルかシクロヘキサノンかメチルイソブチルケトンかの少なくとも一つから選ばれた物質を用い、かつ
前記上層レジスト膜の現像液として、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液か水酸化カリウム水溶液かエタノールかイソプロピルアルコールか
ブチルエーテルかの少なくとも一つの選ばれた物質を用い、かつ、
前記下層レジスト材料として、フェノールノボラック樹脂かスチレン樹脂かヒドロキシスチレン樹脂かハロゲン化スチレン樹脂かアニリン樹脂かの少なくとも一つの選ばれた樹脂をベースとしたレジストを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子デバイスの製造方法。
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