JP4488638B2 - 紙葉類取出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層された紙葉類、例えば、紙幣等を1枚ずつ分離して取出す紙葉類類取出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の紙葉類取出装置としては、ゴムローラ等の摩擦力で紙幣を分離して取り出すものが多用されている。
【0003】
紙幣の取出しには、紙幣に送り力を与えたり、2枚目以降の紙幣に分離用のブレーキ力を付与するために、ゴムローラの摩擦力が利用される。これらの送り力及びブレーキ力は所定の大きさであること、また、所定の比率を保つことが、安定した取出しに要求されている。
【0004】
この取出装置には、その分離部の構造から、取出ローラにゲートローラをギャップを存して対向させるゲートローラ方式のもの、或は、取出ローラに圧接ローラを圧接させる圧接ローラ方式のものがある。
【0005】
ゲートローラ方式及び圧接ローラ方式は、いずれも、紙幣に分離力を与えるゲートローラや圧接ローラ(以下、分離ローラという)に対し、適当な摩擦係数を与えることが要求されている。即ち、分離ローラと紙幣の摩擦係数は、中程度とし、取出ローラと紙幣のそれより小さく、紙幣と紙幣のそれより大きくする必要がある。
【0006】
また、分離ローラの摩耗や経年変化によって摩擦係数が変化すると、分離部で発生する紙幣間の摩擦摩擦力よりも分離ローラと紙幣との間の摩擦力が小さくなり分離力に影響を与えるといった問題がある。
【0007】
また、紙幣などの印刷物の場合、表面のインキ等が、分離ローラの表面に少しずつ転写して、分離ローラの摩擦係数が低下することがある。印刷によっては、インキの乾燥のためデンプン粉等を振り掛けたりするため、このデンプン粉等が分離ローラの表面に付着して摩擦係数を急激に減ずる場合もある。
【0008】
また、紙幣等は不特定多数の人が扱うため、手垢をはじめいろいろな汚れ成分が分離ローラの表面に付着したり、分離ローラの表面から移行して、表面性状を変化させる場合がある。このときも摩擦係数の低下が見られる。
【0009】
このような現象に対しては分離ローラを清掃することによって対処できる。長い期間にわたって、分離ローラの表面が変化したり、摩耗した場合を除き、表面を清掃するだけで、摩擦係数がもとに戻ることが多い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、分離ローラの摩擦係数の低下を人の感覚によって判断していたため、人によって判断がばらついてしまう。
【0011】
このため、適当な清掃タイミングを逃してしまい、取出不良が発生したり、汚れの付着が大きくなって分離ローラを化学的に清掃しても元の状態に戻らなくなってしまうという不都合がある。
【0012】
また、分離ローラの清掃もどの程度まで行うことが必要であるのかも感覚的に行われるため、清掃の仕上がりにもばらつきが出る。
【0013】
さらに、分離ローラの清掃は人手によって行っていたため、作業性が悪く、時間がかかってしまう。特に、分離ローラの近傍には多数の部品が込み入っているため、分離ローラの清掃に手間とってしまう。
【0014】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、取出ローラと分離ローラ間の摩擦係数の低下を人の感覚によることなく、客観的に測定でき、また、取出ローラと分離ローラとの清掃を人手によることなく、自動的に清掃できるようにした紙葉類取出装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、回転することにより紙葉類を取り出す取出ローラと、この取出ローラに前記紙葉類を介して圧接され前記取出ローラにより取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、この分離ローラに前記取出ローラの紙葉類取出時に発生する接線方向の力と逆方向の力を発生させる回転トルクを付与するトルク付与手段と、前記取出ローラと分離ローラとの間に紙葉類がない状態で回転する前記分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、この検出手段により検出された回転速度に基づいて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、この測定手段が所定の摩擦係数を測定したことに基づいて前記取出ローラと分離ローラを回転により互いに擦り合わせてその表面を清掃させる制御手段とを具備する。
【0017】
請求項記載の発明は、回転することにより紙葉類を取り出す取出ローラと、この取出ローラに前記紙葉類を介して圧接され前記取出ローラにより取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、この分離ローラに前記取出ローラの紙葉類取出時に発生する接線方向の力と逆方向の力を発生させる回転トルクを付与するトルク付与手段と、前記取出ローラと分離ローラとの間に紙葉類がない状態で回転する前記分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、この検出手段により検出された前記分離ローラの回転速度に基づいて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、この測定手段が所定の摩擦係数を測定したことに基づいて前記取出ローラと分離ローラの双方を速度差を持たせてそれぞれ回転させることにより互いに擦り合わせてその表面を清掃させる制御手段とを具備する。
【0018】
請求項記載の発明は、回転することにより紙葉類を取り出す取出ローラと、この取出ローラに前記紙葉類を介して圧接され前記取出ローラにより取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、この分離ローラに前記取出ローラの紙葉類取出時に発生する接線方向の力と逆方向の力を発生させる回転トルクを付与するトルク付与手段と、前記取出ローラと分離ローラとの間に紙葉類がない状態で回転する前記分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、この検出手段により検出された回転速度に基づいて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、この測定手段が所定の摩擦係数を測定したことに基づいて前記取出ローラと分離ローラを回転により互いに擦り合わせてその表面を清掃させるとともに、前記測定手段によって測定される摩擦係数の大きさに応じて前記分離ローラに付与する回転トルクの大きさを可変制御する制御手段とを具備する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明の一実施の形態である紙幣分類整理機を示す内部構成図である。
【0021】
図中1は筐体で、この筐体1の一側中央部にはテーブル部1Aが設けられ、このテーブル部1Aには紙幣供給部2が設けられている。この紙幣供給部2には紙葉類としての紙幣Pが立位状態で複数枚収容されている。この紙幣Pはバネ3で付勢される押込手段としてのバックアップ板4によって送出ローラとしてのピックアップローラ5に押し付けられている。ピックアップローラ5の回転により紙幣Pは下方に向かって送り出される。ピックアップローラ5の下方部には後で詳述する紙葉類類取出装置を構成する分離部32、及び搬送部37(図2に示す)が配設されている。
【0022】
搬送部37から搬出される紙幣Pは、ベルト6とローラ7とにより構成されるクランプ式の搬送手段Hにより搬送される。この搬送手段Hには取り出された紙幣Pのシフトとスキューを自動補正する姿勢補正装置8が設けられている。搬送手段Hの紙幣搬送方向下流側には判別手段としての判別部9が設けられている。この判別部9はローラ対10で搬送される紙幣Pの面から各種情報を読み取り、それを論理演算し、基準になる情報と比較することによって、汚れや、破損の有無、金額、天地及び表裏の4方向を判別するものである。
【0023】
判別部9の紙幣搬送方向下流側には切替手段としての第1の分岐装置11が設けられている。第1の分岐装置11は判別部9の判定によって2枚取りや、一定以上の大スキーの紙幣等、正紙幣Pと判定されなかったものをリジェクト箱12に導き、正紙幣Pと判定されたものを切替手段としての第2の分岐装置13に導くものである。
【0024】
第2の分岐装置13は紙幣Pの搬送方向を第1及び第2の方向に分けるものである。第1の方向には左右反転パス14が設けられ、この左右反転パス14は紙幣Pを左右180度反転するヒネリベルト15を有している。第2の方向には単なるベルト搬送部16が設けられ、紙幣Pをそのままの状態で搬送する。第1及び第2の方向に分岐されて搬送された紙幣は合流部17で合流する。この合流部17までの経路長は等しくされ、紙幣合流後の間隔がズレないようになっている。
【0025】
合流部17の紙幣搬送方向下流側には切替手段としての第3の分岐装置18が設けられ、この第3の分岐装置18により紙幣Pの搬送方向が第3及び第4の方向に分岐される。第3の方向にはスイッチバックパス部19が設けられている。スイッチバックパス部19には紙幣Pを導入させる反転箱20、この反転箱20に導かれた紙幣Pの後端を反転ローラ21aに押し付けるタタキ車21が設けられている。紙幣Pは反転箱20から送り出されることにより、その天地が反転されて搬送される。第4の方向には単なるベルト搬送部22が設けられ、紙幣Pはそのままの姿勢を維持して搬送される。第3及び第4の方向に分岐されて搬送された紙幣は合流部23で合流する。この合流部23までの分岐パスの経路長は等しくされ、合流後の間隔がズレないようになっている。
【0026】
合流部23の紙幣搬送方向下流側には水平搬送路24が設けられ、この水平搬送路24には区分すべき部分の数より一つ少ない数の分岐装置25a〜25dが配設されている。これら分岐装置25a〜25dの下方部には、集積部として第1乃至第4の種類別ポケット部26a〜26が配設され、これら種類別ポケット部26a〜26に紙幣Pが水平状態に積み重ねて集積されるようになっている。
【0027】
第1の分岐装置25aの下方部には、100枚施封装置27が設けられている。この100枚施封装置27は紙幣Pを100枚づつ集積して区分する集積部28と、この集積部28から紙幣Pを搬送する搬送部28aと、この搬送部28aにより搬送されてくる紙幣Pを紙帯29aで結束する帯巻部29を有している。
【0028】
図2は紙葉類類取出装置としての紙幣取出装置を示す構成図である。
【0029】
この紙幣取出装置は上記したピックアップローラ5、5、分離部32及び搬送部37によって構成され、これらピックアップローラ5、5、分離部32及び搬送部37は上下方向に沿って配設されている。
【0030】
分離部32は取出ローラ30、30を備え、これら取出ローラ30、30には分離ローラとしての逆転ローラ31、31が押し付けられている。搬送部37は取出ローラ30、30の下方部に位置してドライブローラ34、34を備え、このドライブローラ34、34にはピンチローラ35、35が転接されている。ドライブローラ34、34とピンチローラ35、35とにより、紙幣Pが引き抜かれて搬送される。ピックアップローラ5、取出ローラ30、逆転ローラ31、ドライブローラ34及びピンチローラ35は左右に1個ずつ配設され、紙幣Pを短手方向に沿って取出すようになっている。
【0031】
分離部32の取出ローラ30の周面はゴムで形成され、ワンウェイクラッチ30aを介して軸36に取り付けられている。取出ローラ30は紙幣Pの取出方向に自由に回転でき、紙幣Pがドライブローラ34及びピンチローラ35で引き抜かれるときに抵抗を減らすように工夫されている。軸36は軸受け38を介してフレーム39に取り付けられている。軸36の一端部にはプーリ40a、タイミングベルト40b及びプーリ40cを介して取出モータ41が接続されている。
【0032】
なお、この実施例では、ワンウェイクラッチ30aを取出ローラ30に設けたが、取出ローラ30を軸36に固定してワンウェイクラッチ30aをタイミングプーリ40aに設け、軸36とプーリ40aの間で回転できるようにしてもよい。
【0033】
ピックアップローラ5の軸43はプーリ45a、タイミングベルト45b、プーリ45cを介して軸46に接続されている。軸46の両端部はフレーム39、39に支持されている。軸46の一端部にはプーリ48a、タイミングベルト48b、プーリ48cを介してピックアップモータ49が接続されている。軸43はブラケット51に回転自在に取り付けられ、ブラケット51は軸52を介してブラケット53に取り付けられている。
【0034】
ブラケット53は軸46を介してフレーム39、39に取り付けられている。ブラケット51とステイ55との問には圧縮スプリング56が設けられている。これにより左右にあるピックアップローラ5、5は僅かに前後左右に位置を変えて紙幣Pに対して左右均一の押し付け力が発生するように工夫されている。
【0035】
逆転ローラ31は全周がゴムで形成され、紙幣Pに対する摩擦係数が紙幣P間の摩擦係数より高いものが使用されている。逆転ローラ31は軸58を介して揺動レバー59の上端部に回転可能に取り付けられ、揺動レバー59の下端部は支持部としての軸60により回動可能に支持されている。揺動レバー59はスプリング62により付勢され、逆転ローラ31を取出ローラ30に押圧させている。
【0036】
逆転ローラ31の軸58にはプーリ63a、タイミングベルト63b、プーリ63cを介して逆転トルク付与手段としてのリバースモータ64が接続されている。リバースモータ64は逆転ローラ31を紙幣Pの取出し方向に対して逆方向に回転させるようになっている。後述するように、逆転ローラ31は取出ローラ30に連れ回って取出方向に回転するが、逆転トルクは常に逆転方向にかかっていて紙幣Pに対して分離力を発生する。
【0037】
逆転ローラ31の軸58に固定されたタイミングプーリ63aと、リバースモータ64の駆動軸64aに取り付けられたタイミングプーリ63cのピッチ径は同じになっている。また、リバースモータ64はその駆動軸64aの軸心上に揺動レバー59の軸60の軸心が位置するようにステイ67に固定されている。
【0038】
ドライブローラ34は軸69を介してフレーム39、39に回転自在に保持されている。軸69はプーリ70a、タイミングベルト70b、プーリ70cを介して搬送モータ71に接続されている。ピンチローラ35は軸73に回転自在に支持されている。軸73の両端部はフレーム39、39の水平長孔39aに支持され、スプリング74によって付勢されている。この付勢により、ピンチローラ35はドライブローラ34に押圧されて搬送力を発生する。
【0039】
取出ローラ30及び逆転ローラ31の近傍には取出ローラ30及び逆転ローラ31から送出される紙幣Pを検出する第1の検知センサ76が設けられている。ドライブローラ34及びピンチローラ35の近傍にはドライブローラ34及びピンチローラ35から送り出される紙幣Pを検出する第2の検知センサ77が設けられている。第1及び第2の検知センサ76、77は光透過形の光センサで、ブラケット79に取り付けられている。第1の検知センサ76の光軸は取出ローラ30と逆転ローラ31の接触部とドライブローラ34とピンチローラ35の接触部の間の搬送路を通過する。第2の検知センサ77の光軸は、ドライブローラ34とピンチローラ35の接触部の直後の搬送路を通過する。
【0040】
取出モータ41、ピックアップモータ49、搬送モータ71にはそれぞれドライバー81、82、83が接続されている。ドライバー81、82、83には制御回路を介して制御手段としてのコントローラ85が接続されている。なお、取出モータ41、ピックアップモータ49は間欠駆動制御が必要とされ、パルスモータが用いられている。左右のリバースモータ64にはドライバー89a、89bが接続され、ドライバー89a、89bには制御回路を介してコントローラ85が接続されている。リバースモータ64は電流制御可能なDCモータで、電流の設定によって所要の発生トルクが得られるようになっている。第1及び第2の検知センサ76、77には駆動アンプ90が接続され、紙幣Pの通過を検出してその情報をコントローラ85に与えるようになっている。
【0041】
図3乃至図6は分離部32の模式図で分離力の発生原理を示すものである。
【0042】
図3は取出ローラ30と逆転ローラ31との間に紙幣Pがないときで、取出ローラ30の回転に逆転ローラ31が搬送方向に連れ回っている。逆転ローラ31は所定の押圧力Hで取出ローラ30に押し付けられ、リバースモータ64によって逆転トルクTがかけられている。しかし、取出ローラ30との摩擦力である接線力によるトルクの方が高いため、リバースモータ64が滑って逆転ローラ31が搬送方向に回転している。
【0043】
図4は取出ローラ30と逆転ローラ31との間に紙幣Pが1枚介在されたときで、紙幣Pと逆転ローラ31の摩擦力で発生する接線力により逆転ローラ31にかかるトルクよりも逆転トルクTが小さく設定されているため、紙幣Pを介して逆転ローラ31が搬送方向に連れ回りしている。
【0044】
図5は取出ローラ30と逆転ローラ31との間に紙幣Pが2枚介在された場合で、紙幣P1、P2の間で生じる摩擦力が小さいため、リバースモータ64のトルクTの方が勝って搬送方向に対して逆転し始めている。
【0045】
図6はリバースモータ64の逆転によって2枚目の紙幣P2が引き戻された状態を示す。図6の状態は図4の状態とほぼ同じで、1枚目の紙幣P1が搬送される。このように紙幣を2枚取出そうとしても、2枚目の紙幣P2が引き戻されて1枚目の紙幣P1のみが取出されていく。実際には、図5と図6の状態が紙幣Pが1枚取出されるごとに振動的に小刻みに繰り返され、1枚ずつ分離されて取出される。
【0046】
2枚目の紙幣P2が逆転ローラ31から受ける接線力は、分離力として作用する。この接線力と押圧力から逆転ローラ31の見かけの摩擦係数は(逆転トルク/逆転ローラ半径)/逆転ローラの押圧となる。逆転ローラ31の押圧はスプリング力で一定なので、逆転トルクを一定に制御することで、逆転トルクの見かけの摩擦係数を一定に保つことができ、安定した分離力を与えることができる。
【0047】
また、逆転トルクを変えることで、見かけ上任意の摩擦係数を設定できる。取出ローラ30、逆転ローラ31は摩擦係数が紙幣P1、P2間の摩擦係数より高ければよい。取出ローラ30と逆転ローラ31の摩擦係数が高ければ、送り力や分離力を安定に保つことができる。
【0048】
逆転ローラ31は、ゲートローラのように摩擦係数を中程度に保つ必要はなく、材料の選択の幅が広がる。また、ゲートローラのように常に紙幣Pと滑りを生じているわけではなく、原理的には紙幣との滑りはないので、耐摩耗性について有利である。逆転ローラ31は取出ローラ30や紙幣Pに対して実際は滑りを生じているが、これを考慮して耐久性のよい材料を選択すればよい。
【0049】
図7乃至図10は取出装置の各ローラのレイアウトを示すものである。
【0050】
ピックアップローラ5はバックアップ4により押圧された紙幣Pに接触して、これを分離部32に送り込み、取出ローラ30と協調して紙幣Pを繰り出す。逆転ローラ31の逆転トルクは、取出動作時には逆転トルクがかかっているが、紙幣Pがないときは取出ローラ30の回転に連れ回るように逆転トルクが設定されている。MRR分離方式では、逆転ローラ31に対し押圧力とリバースモータ64で発生した逆転トルクを安定して与える必要がある。
【0051】
ところで、図2及び図10に示すように、リバースモータ64の駆動軸64aにはディスク91が取り付けられ、このディスク91の上下部には第1及び第2のフォトインタラプタ92,93が配設されている。第1及び第2のフォトインタラプタ92,93には信号路を介してドライバ94が接続されて検出手段95が構成されている。
【0052】
ドライバ94は第1及び第2のフォトインタラプタ92,93を駆動するとともに、フォトインタラプタ92,93から送信されるセンサ信号から逆転ローラ31の回転スピードと回転方向を検出する。ドライバ94には信号回路を介して後述する測定手段97が接続されている。
【0053】
図11は、ディスク91を示す正面図である。
【0054】
ディスク91の外側部にはその周方向に亘って所定間隔を存して複数個の第1の透孔91a…が穿設されている。さらに、ディスク91には第1の透孔91a…の内側に位置して複数個の第2の透孔91b…が同心円状に穿設されている。第1及び第2の透孔91a…及び91b…は、同じピッチ角度で同じ数あるが、周方向には1/4ピッチずれた状態で穿設されている。第1及び第2のフォトインタラプタ92,93は、位相が180°ずれて対向した位置に取り付けられ、第1及び第2の透孔91a…及び91b…はそれぞれ偶数個穿設されている。
【0055】
図12及び図13は、第1及び第2のフォトインタラプタ92,93から出力される信号を示したものである。
【0056】
ディスク91の回転に従って、第1及び第2のフォトインタラプタ92,93から明暗の矩形信号が出力されるが、逆転ローラ31の逆回転時には、図12に示すように、第1のフォトインタラプタ92の明信号が、1/4ピッチ遅れて現れる。
【0057】
逆に、逆転ローラ31が取出ローラ30に連れ回って正回転すると、図13に示すように、第2のフォトインタラプタ93の明信号が1/4ピッチ遅れて現れる。
【0058】
また、ディスク91の回転速度が速くなると、矩形波信号のピッチが短くなり、速度が遅くなるとピッチが長くなる。従って、第1及び第2のフォトインタラプタ92,93から出力される二つの信号の位相差と周波数から、逆転ローラ31の回転方向と回転速度とを検出できるようになっている。
【0059】
このようなスピードセンサは、市販のロータリエンコーダと原理が同じであるが、ここでは速度の測定をさほど正確に行なう必要がないことと、できるだけイナーシャを減らしたいためにモータ軸64aに直接ディスク91を取り付ける構造にした。
【0060】
図14は、取出ローラ30と逆転ローラ31が接していて、共に駆動されている場合を示している。取出ローラ30は速度Voで回転し、逆転ローラ31は速度Vで連れ回っている。
【0061】
逆転ローラ31にはリバースモータ64によって逆転トルクTが付与されているが、取出ローラ30から与えられる摩擦力fによるトルクが釣り合って、モータトルクTとは逆方向に回転して連れ回っている。
【0062】
逆転ローラ31の連れ回りの速度Vは、取出ローラ30の速度Voと同じになってよいはずであるが、実際にはローラ30,31間の表面での変形や、滑りによって回転に滑りが生じて取出ローラ30の速度Voより小さくなる。
【0063】
この滑り量は、ローラ30,31間の摩擦力fが小さくなると、大きくなる傾向がある。摩擦力の最大値は、圧接力をN、ローラ30,31間の摩擦係数をμgとするとf=μg・Nとなるので、圧接力N、摩擦係数μgが小さくなるとローラ30,31間の滑りが大きくなる。
【0064】
また、ローラ30,31が連れ回る条件は、逆転ローラ31の半径をrとすると、次の式で表される。
【0065】
(リバースモータ64による逆転トルクT)<(取出ローラ30から与えられる摩擦力によるトルク)
Figure 0004488638
図15は、リバースモータ64によって与えられる逆転トルクを示すグラフである。
【0066】
このグラフは横軸に逆転ローラ31の押圧力N、縦軸に逆転トルクTをとったもので、直線は
式 T=μg・N・rを表している。
【0067】
従って、逆転ローラ31が連れ回る条件は、この直線の下の領域である。
【0068】
MRR取り出しでは、押圧力Nと逆転トルクTの組み合わせは、連れ回りの条件からは、直線の下の領域ということになる。この領域では、上記のように原理的には逆転ローラ31は取出ローラ30の速度で連れ回るはずだが、実際にはこれより遅く回転する。
【0069】
滑り速度は、連れ回りの速度Voの大きさにもよるが、安定した取り出しを与える正常な場合は、Voの約20%以下である。直線より上の領域は、リバースモータ64のトルクTが、μg・N・rに打ち勝って、逆転ローラ31を駆動するので、逆転方向に加速されて、滑り速度は、原理的には無限大になって逆転するはずであるが、実際にはある値にとどまる。
【0070】
図中の破線は滑り速度の割合(Vo一V)/Voを模式的に表したもので、直線付近では滑り速度が小さいが、直線から離れると、大きくなっていく。
【0071】
ちなみに滑り速度の割合が1というのはV=0の時で逆転ローラ31の回転は停止している。滑り速度の割合が1を超えると、Vは負の値になるので、逆転方向、つまりリバースモータ64の回転方向に逆転ローラ31が回転することを示している。
【0072】
ところで、摩擦係数μgが低下すると、この直線の傾きが小さくなる。図中丸印のように、あるTとNの組み合わせで設定されていて正常な連れ回りによって安定した取出しが実現できていても、摩擦係数μgが低下して直線が一点鎖線のように傾きが減れば、丸印は連れ回り領域から外れ、通常より大きな滑り速度で連れ回ることになる。逆に、滑り速度、即ち、逆転ローラの速度を観察すれば、摩擦係数μgの減少を検知できる。
【0073】
図16は取出ローラ30と逆転ローラ31との間の摩擦係数を測定するための測定装置を示すブロック図である。
【0074】
上記した検出手段95は信号路を介して測定手段97に接続され、測定手段97は送信回路を介してコントローラ85に接続されている。
【0075】
測定手段97は検出手段95により検出された逆転ローラ31の回転速度から取出ローラ30と逆転ローラ31との間の滑り速度を検出してローラ30,31間の摩擦係数を測定するようになっている。この測定手段97により測定された摩擦係数は送信回路を介してコントローラ85に送信され、コントローラ85はこの摩擦係数の大きさに応じて後で詳しく述べるように各種の制御を行うようになっている。
【0076】
図17は取出ローラ30と逆転ローラ31との間の摩擦係数の測定動作を示すフローチャートである。
【0077】
まず、取出ローラ30と逆転ローラ31との間に紙幣Pがない状態で、逆転ローラ31を駆動し(ステップST1)、ついで、取出ローラ30を駆動する(ステップST2)。このとき、逆転ローラ31には紙幣の取出動作時に用いられる所定の逆転トルクTが付与されている。ついで、検出手段95により逆転ローラ31の回転速度を検出し、この検出した回転速度に基づいて測定手段97によりローラ30,31間の滑り速度を検出してその摩擦係数を測定する。この測定された摩擦係数はコントローラ85に送信され、所定の値と比較される。即ち、ここでは、滑り速度の割合を1、0.5、0.25の3つの値で3段階で比較している。まず、滑り速度の割合が1以上であるか否かが判別され(ステップST3)、滑り速度の割合が1以上であると判別された場合は、逆転ローラ31が逆転する状態で摩擦係数がかなり減少しているか、或は、押圧が別の理由で減少していることなどが考えられ、安定した取り出しが望めない。このときは、異常と判断してエラーとし、警告を与えたのち機器の動作を停止する(ステップST4)。
【0078】
また、滑り速度の割合が1以上ではないと判別された場合には、滑り速度の割合が1より小さいく0.5より大きいか否かが判別される(ステップST5)。割合が大きいと判別された場合には、摩擦係数の比較的大きな低下と判断して、アラームを立て(ステップST6)、オペレータや保守員にローラ清掃などの処置が必要であることを知らせる。大きくないと判別された場合には、滑り速度の割合がO.5より小さいく0.25より大きか否かが判別される(ステップST7)。割合が大きいと判別された場合には、少しの摩擦係数低下と判断して、あとで述べる方法で、自動でクリーニングを行う(ステップST8)。大きくないと判別された場合には、逆転ローラ31及び取出ローラ30の回転が停止され(ステップST9)、測定が停止される。
【0079】
なお、クリーニング動作終了後には、滑り速度の確認ができるようなループになっていて、正常と思われる範囲の0.25以下で測定の終了になる。
【0080】
また、自動のクリーニングは、ローラ30,31の汚れなどによる比較的初期の摩察係数の低下を検知してこれを復帰させようとするもので、この一連の動作を定期的に行っていれば、安定した取出しを維侍することができる。
【0081】
また、この摩擦係数測定動作は、例えば、オペレータや保守員が、任意のときに手動モードで行うようにしてもよいし、動作時間や、券の処理枚数を監視して一定時期ごとに行ってもよい。この場合,取出動作で紙幣の取出し動作を終わった時点でのローラ30,31の空回転を利用して行うと特別な動作をしているように見えないので、安全上からもよい。
【0082】
次に、取出ローラ30及び逆転ローラ31の自動クリーニングについて説明する。
【0083】
紙幣の取出しを行っていると、ローラ30,31の表面に、汚れなどの付着物がついて摩擦係数を低下させる。この摩擦係数の低下は分離能力の低下につながり安定した取出しができなくなる。自動クリーニングはこのようなとき人手を介さずに行うためと、より大きな摩擦係数の低下を招く前に事前にきめ細かなメンテナンスを与えるものである。
【0084】
ローラ同士を接触させて速度差を持たせて駆動させるとお互いに擦り合って表面の付着物を除去する効果がある。この動作はローラ全周にわたって均一に行われるため、ローラの一部を削って変心させるなどの弊害がない。ローラ間の圧接力や速度差、或は汚れ等にもよるが、一般に1〜2秒といった短い時間の運転で摩擦係数の回復が可能となる。
【0085】
図18は自動ローラクリーニングの動作を示すフローチャートである。
【0086】
まず、逆転ローラ31を駆動させ(ステップST11)、ついで、取出モータ41を低速で駆動する(ステップST12)。これにより、逆転ローラ31と取出ローラ30とが速度差を有して回転し、互いに擦り合ってその表面のクリーニングが行われる。このとき、取出ローラ41は取出し速度で回転する必要がないので低速で駆動させる。
【0087】
ついで、逆転ローラ31に付与する逆転トルクを、通常の取出動作時でのトルクより大きなトルクT4とし(ステップST13)、ローラ30,31間の擦り力を大きくしてクリーニング効果を出すようにする。こののち、所定時間(1〜2秒程度)が経過したか否かが判別され(ステップST14)、所定時間が経過したと判別されると、逆転ローラ31及び取出ローラ30の回転が停止され(ステップST15)、クリーニング動作を終了する。
【0088】
なお、互いのローラが擦れ合うと接触点の温度が高く、ゴム材質が異なると反応して弊害が起きることがある。MRR取出しは、ゲートローラ方式の取り出しのように分離部のローラに摩擦係数を変えた組み合わせをする必要がないため、比較的摩擦係数の高い同じゴム材質を取出ローラ30と逆転ローラ31に使用することができるため、上記したような問題が起きない。
【0089】
また、同じゴム材質の場合、双方が同じように青掃され、効率よく清掃されることもメリットになる。
【0090】
さらに、このクリーニング方法はここで述べたように、摩擦係数測定動作の中で行って、自動クリーニングとして用いてもよいが、もちろん独立した動作として、オペレータや保守員がマニュアル動作でクリーニングを行ってもよい。
【0091】
また、この発明では、ローラ30,31間の摩擦係数が低下した場合には、逆転ローラ31に付与する逆転トルクの大きさを低下させるようにしている。
【0092】
図15で説明したように、ローラ30,31間の摩擦係数が低下すると、直線の傾きが小さくなる。図中丸印のように、あるTとNの組み合わせで設定されていて正常な連れ回りによって安定した取出しが実現できていても、摩擦係数μgが低下して直線が一点鎖線のように傾きが減れば、丸印は連れ回り領域から外れ、通常より大きな滑り速度で連れ回ることになる。
【0093】
従って、ローラ30,31間の摩擦係数が低下した場合には、逆転ローラ31に付与する逆転トルクの大きさを低下させれば、丸印は一点鎖線で示す直線の下の領域に位置して連れ回りが可能となり、良好な取り出しが可能となる。
【0094】
上記したように、ローラ30,31の摩擦係数を測定し、この摩擦係数が低下したことをことに基づいて自動的にクリーニングをして摩擦係数を復活させるため、安定した取出しが実現できる。
【0095】
また、摩擦係数の変化を客観的に捉えることができるため、クリーニングの可否や、その時期を正確に判断することができる。
【0096】
さらに、特別な操作を必要とすることなく、取出動作の中でインプロセスに自動でローラの清掃を行うことができる。
【0097】
また、汚れが少ないうちにこまめに清掃することが可能なので、取出性能の低下を招くことなく、安定した取出しを実現できる。
【0098】
また、摩擦測定によって清掃の仕上がり程度の確認ができるため、安定した清掃が可能となる。
【0099】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、分離ローラの回転速度を検出し、この検出した回転速度に基づいて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して両ローラ間の摩擦係数を測定するから、両ローラ間の摩擦係数の低下を人の感覚によって判断する場合と比較して摩擦係数の低下を客観的に精度良く判別できる。従って、最適なタイミングでの清掃が可能となり、良好な分離性能を維持できる。
【0100】
また、清掃の仕上がり程度の確認も摩擦係数の測定により確認できるため、清掃状態にばらつきを生じることがなく、良好な清掃が可能なる。
【0101】
また、取出ローラと分離ローラを接触させた状態で速度差を持たせて回転させることにより、互いに擦り合わせて清掃するから、人手により清掃する場合と比較して清掃作業が容易になる。
【0102】
さらに、装置の取出動作中に摩擦係数を測定するとともに、ローラの清掃を行うことができ、装置の稼動効率を良好に維持できる。
【0103】
また、測定手段によって測定される摩擦係数の大きさに応じて分離ローラに付与する逆転トルクの大きさを可変制御するため、摩擦係数が低下しても紙葉類の取り出しを良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である紙幣の分類処理機を示す概略的構成図。
【図2】紙幣の分離機構を示す斜視図。
【図3】分離機構を構成する取出ローラ及び逆転ローラの回転状態を示す図。
【図4】取出ローラと逆転ローラとの間に紙幣が1枚送り込まれた状態を示す図。
【図5】取出ローラと逆転ローラとの間に紙幣が2枚送り込まれた状態を示す図。
【図6】取出ローラと逆転ローラとの間に送り込まれた紙幣が分離された状態を示す図。
【図7】紙幣の分離機構を構成する各ローラの配置構成を示す正面図。
【図8】紙幣の分離機構を構成する各ローラの配置構成を示す側面図。
【図9】取出ローラと逆転ローラの当接状態を示す正面図。
【図10】取出ローラと逆転ローラの当接状態を示す側面図。
【図11】逆転ローラの回転速度を検出するためのディスクを示す正面図。
【図12】第1及び第2のフォトインタラプタの逆回転時の検出信号を示す図。
【図13】第1及び第2のフォトインタラプタの正回転時の検出信号を示す図。
【図14】取出ローラと逆転ローラの接触回転動作を示す図。
【図15】逆転ローラに付与する逆転トルクと押圧力との関係を示すグラフ図。
【図16】取出ローラと逆転ローラとの間の摩擦係数を測定するための測定系を示すブロック図。
【図17】取出ローラと逆転ローラとの間の摩擦係数の測定動作を示すフローチャート図。
【図18】取出ローラと逆転ローラのクリーニング動作を示すフローチャート図。
【符号の説明】
P…紙葉類、30…取出ローラ、31…逆転ローラ(分離ローラ)、64…リバースモータ(トルク付与手段)、85…コントローラ(制御手段)、95…検出手段、97…測定手段。

Claims (6)

  1. 回転することにより紙葉類を取り出す取出ローラと、
    この取出ローラに前記紙葉類を介して圧接され前記取出ローラにより取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、
    この分離ローラに前記取出ローラの紙葉類取出時に発生する接線方向の力と逆方向の力を発生させる回転トルクを付与するトルク付与手段と、
    前記取出ローラと分離ローラとの間に紙葉類がない状態で回転する前記分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、
    この検出手段により検出された回転速度に基づいて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、
    この測定手段が所定の摩擦係数を測定したことに基づいて前記取出ローラと分離ローラを回転により互いに擦り合わせてその表面を清掃させる制御手段と、
    を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。
  2. 回転することにより紙葉類を取り出す取出ローラと、
    この取出ローラに前記紙葉類を介して圧接され前記取出ローラにより取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、
    この分離ローラに前記取出ローラの紙葉類取出時に発生する接線方向の力と逆方向の力を発生させる回転トルクを付与するトルク付与手段と、
    前記取出ローラと分離ローラとの間に紙葉類がない状態で回転する前記分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、
    この検出手段により検出された前記分離ローラの回転速度に基づいて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、
    この測定手段が所定の摩擦係数を測定したことに基づいて前記取出ローラと分離ローラの双方を速度差を持たせてそれぞれ回転させることにより互いに擦り合わせてその表面を清掃させる制御手段と、
    を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。
  3. 回転することにより紙葉類を取り出す取出ローラと、
    この取出ローラに前記紙葉類を介して圧接され前記取出ローラにより取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、
    この分離ローラに前記取出ローラの紙葉類取出時に発生する接線方向の力と逆方向の力を発生させる回転トルクを付与するトルク付与手段と、
    前記取出ローラと分離ローラとの間に紙葉類がない状態で回転する前記分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、
    この検出手段により検出された回転速度に基づいて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、
    この測定手段が所定の摩擦係数を測定したことに基づいて前記取出ローラと分離ローラを回転により互いに擦り合わせてその表面を清掃させるとともに、前記測定手段によって測定される摩擦係数の大きさに応じて前記分離ローラに付与する回転トルクの大きさを可変制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。
  4. 前記制御手段は前記測定手段が所定以下の摩擦係数を測定したことに基づき、前記取出ローラと分離ローラの駆動を停止させることを特徴とする請求項又は記載の紙葉類取出装置。
  5. 前記トルク付与手段は前記紙葉類の取出動作時に付与する逆転トルクよりも前記取出ローラと分離ローラの清掃動作時に付与する逆転トルクを大とすることを特徴とする請求項記載の紙葉類取出装置。
  6. 前記制御手段は前記取出ローラ及び分離ローラを清掃したのち、前記取出ローラと逆転ローラの滑りを再度検出して前記取出ローラ及び分離ローラ間の摩擦係数が所定値に復帰したことに基づいて清掃動作を終了することを特徴とする請求項記載の紙葉類取出装置。
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